説明

携帯情報処理端末

【課題】防水機能を維持しつつメモリカードの着脱が容易な携帯電話機を提供する。
【解決手段】携帯情報処理端末の一態様である携帯電話機100は、データが予め格納され、かつ、着脱可能な第1の記憶装置210を格納するための第1のコネクタ140と、データを格納するための着脱可能な第2の記憶装置220を格納するための第2のコネクタ150とを備える。第1のコネクタ140は、第2のコネクタ150と、携帯情報処理端末の基板との間に配置されている。第1のコネクタ140と、第2のコネクタ150との間に、第2の記憶装置220の装着を補助するためのガイド部が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯情報処理端末に関し、詳しくは、少なくとも2つの着脱可能な記憶装置、もしくは、少なくとも2つの記憶素子が着脱可能な記憶装置を有する携帯情報処理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯情報処理端末の一つである携帯電話機は、SIM(Subscriber Identity Module)カードを有している。また、多くの携帯電話機では、データを保存するための着脱可能なメモリカードを使用することができる。メモリカードを着脱する頻度は、SIMカードを着脱する頻度よりも高い。また、SIMカードが携帯電話機の動作時に着脱できないように、SIMカードのコネクタは、SIMカード着脱時、SIMカードが電池を装着するスペースを使用する位置に設けられることが多い。一方、メモリカードのコネクタは、データの入出力の利便性を考慮して、携帯電話機の筐体の外部よりメモリーカードが着脱できる様に設けられることが多い。
【0003】
カードの装着に関し、たとえば、特開2002−32715号公報(特許文献1)は、複数の種類のメモリカードを装着できる装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−32715号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、防水型の携帯電話機も普及しつつある。この型の携帯電話機では、防水のため、SIMカードのコネクタに加えて、メモリカードのコネクタも、カードの着脱時、電池を装着するスペースを使用する位置に設けられることがある。この場合、装着のためにメモリカードをコネクタに差し込むとき、コネクタに適切に差し込めない場合がある。コネクタの開口部が筐体の外部に形成されている場合と異なり、開口部の位置を視認しにくいためである。また、メモリカードがコネクタに差し込めない場合には、メモリカードが筐体に当たり、メモリカードまたは筐体が損傷する恐れがある。
【0006】
そのため、メモリカードの装着を容易にすることが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一実施の形態に従う携帯情報処理端末は、データが予め格納され、かつ、着脱可能な第1の記憶装置を格納するための第1のコネクタと、データを格納するための着脱可能な第2の記憶装置を格納するための第2のコネクタとを備える。第1のコネクタは、第2のコネクタと、携帯情報処理端末の基板との間に配置されている。第1のコネクタと、第2のコネクタとの間に、第2の記憶装置の装着を補助するためのガイド部が形成されている。
【0008】
好ましくは、第2のコネクタに形成されて第2の記憶装置の装着を受け付けるための開口部は、携帯情報処理端末の電池の装着部に向けられている。
【0009】
好ましくは、ガイド部は、第2のコネクタを構成する面のうち、第2の記憶装置と第1の記憶装置との間の面に設けられている。
【0010】
好ましくは、ガイド部には、第1の突起部と、第2の突起部とが形成されている。
好ましくは、第2の記憶装置が第2のコネクタに装着されているときに、第1の突起部と第2の突起部とは、第2の記憶装置の下に位置する。
【0011】
好ましくは、第1の記憶装置および第2の記憶装置の上下関係を示す表示が、携帯情報処理端末に形成されている。
【0012】
好ましくは、第1かつ第2、または、第1または第2のどちらか一方の記憶装置の装着方向を示す表示が、携帯情報処理端末に形成されている。
【0013】
好ましくは、第2のコネクタは、第1のコネクタよりも小さい。
好ましくは、携帯情報処理端末は、第1のコネクタと第2のコネクタとの間に、ガイド部が設けられた構造物(たとえば、板状の部材)をさらに備える。
【0014】
好ましくは、ガイド部は、第1のコネクタを構成する面のうち、第2の記憶装置と第1の記憶装置との間の面に設けられている。
【発明の効果】
【0015】
一実施の形態によると、第2のコネクタに装着される記憶装置の着脱が容易になる。
この発明の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解されるこの発明に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態に係る携帯情報処理端末の一態様である携帯電話機100の裏面を表わす図である。
【図2】SIMカードとメモリカードの上下関係を表わす図である。
【図3】携帯電話機100が有する基板300におけるコネクタ140およびコネクタ150の取付態様を表わす図である。
【図4】コネクタ150を上下および左右から見た状態を表わす図である。
【図5】コネクタ550と、コネクタ140との上下関係を表わす図である。
【図6】第1の変形例に係る第1のコネクタおよび第2のコネクタの配置を表わす図である。
【図7】構造物600を上から表した図である。
【図8】第2の変形例に係るコネクタの取付態様を表わす図である。
【図9】コネクタ740を上から表した図である。
【図10】第3の変形例に係るコネクタ800を上から表した図である。
【図11】第4の変形例に係るコネクタ900の外観を表わす図である。
【図12】コネクタに形成されるガイドと、第2の記憶装置220との位置関係を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0018】
<携帯情報処理端末の構成>
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る携帯情報処理端末の構成について説明する。図1は、携帯情報処理端末の一態様である携帯電話機100の電池を着脱する面を表わす図である。なお、携帯情報処理端末は、携帯電話機100に限られず、PDA(Personal Digital Assistant)その他の情報処理端末であればよい。
【0019】
携帯電話機100は、筐体110を備える。筐体110は、電池スペース120と、端子130と、コネクタ140と、コネクタ150と、を備える。電池スペース120には、アイコン160,170,180が表示されている。携帯電話機100は、たとえば、防水機能を有する。防水機能は、たとえば、筐体の密閉構造、電池スペース120に取り付けられる蓋(図示しない)にゴムパッキンを取り付けること等により実現される。
【0020】
コネクタ140は、着脱可能な第1の記憶装置を格納するためのコネクタである。第1の記憶装置には、データが予め格納されている。第1の記憶装置は、たとえば、SIM(Subscriber Identity Module)カードであるが、これに限られない。少なくとも、記憶装置であればよい。
【0021】
第2のコネクタは、データを格納するための着脱可能な第2の記憶装置を格納するためのコネクタである。第2の記憶装置は、たとえば、microSD(Secure Digital)カード、メモリスティック、CF(Compact Flash)カード、xDピクチャーカード、その他のメモリカードである。
【0022】
コネクタ150は、コネクタ140と、携帯電話機100の基板(図示しない)との間に配置される。コネクタ140とコネクタ150との間には、第2の記憶装置の装着を補助するためのガイド152,153が形成されている。
【0023】
端子130は、電池スペース120に取り付けられる充電池(図示しない)から電力の供給を受ける。なお、端子130は、電池スペース120内のその他の場所に設けられてもよい。
【0024】
アイコン160は、コネクタ140に装着される第1の記憶装置の表裏・挿入方向を示す。アイコン170は、コネクタ150に対する第2の記憶装置の表裏・挿入方向を示す。アイコン180は、コネクタ140に第1の記憶装置を挿入する場合において、当該第1の記憶装置の挿入の目安となる位置を特定する。または、アイコン180は、コネクタ150に第2の記憶装置を挿入する場合において、当該第2の記憶装置の挿入の目安となる位置を特定する。アイコン160,170,180は、たとえば、電池スペース120に貼付されるシールに表示される。あるいは、電池スペース120に直接表示されてもよい。この場合、表示は、たとえば、刻印のように、筐体への成型として実現される。
【0025】
また、他の局面において、シールあるいは刻印のような表示に代えて、基板に形成されてもよい。たとえば、基板のレジストを廃止することにより、アイコン160,170,180は、当該基板に直接形成されてもよい。
【0026】
図1において、端子130は、コネクタ140に隣接する位置に設けられているが、端子130の位置はこの場所に限られない。たとえば、筐体110の長手方向に平行な電池スペース120の側面に設けられていてもよい。また、コネクタ140およびコネクタ150は、筐体110の中心線に対して左側に設けられているが、右側に設けられていてもよく、また中央に設けられてもよい。
【0027】
さらに、コネクタ140とコネクタ150は、各々の中心を合わせるように配置されていなくてもよい。たとえば、コネクタ140が左側に配置され、コネクタ150が右側に配置されてもよく、また、この逆に配置されてもよい。このような配置により、下側に配置されるコネクタに装着される記憶装置の着脱が容易になる。たとえば、当該コネクタが記憶装置を引き出すためのトレイを有している場合、当該トレイを引き出しやすくなる。また、このような配置により、他の部品の配置場所に自由度が生じる場合には、携帯電話機100の構成を小型化し得る。
【0028】
<各記憶装置の位置関係>
図2を参照して、第1の記憶装置および第2の記憶装置の位置関係について説明する。図2は、SIMカードとメモリカードの上下関係を表わす図である。SIMカードのような第1の記憶装置210は、メモリカードのような第2の記憶装置220の下に装着される。第1の記憶装置210は、第2の記憶装置220に比べて、その出し入れの頻度が少ないため、使用頻度の高い第2の記憶装置220よりも下に配置される。第2の記憶装置220の端部には、凸状に形成された隆起部230が設けられている。隆起部230は、携帯電話機100の使用者の爪に引っかかるように形成されているが、隆起部230はなくてもよい。
【0029】
図2に示されるように、第2の記憶装置220と第1の記憶装置210とは、互いにずれるように配置されてもよく、また、いずれかの角部が重なるように配置されてもよい。それぞれがずれるように配置される場合、たとえば、各カードの挿入のために指で押される底辺部は、第1の記憶装置210と第2の記憶装置220とでそれぞれずれるようにコネクタ140およびコネクタ150は取り付けられる。このように、各カードが装着時にもずれるように配置されることで、いずれかのカードが未装着であることが容易に確認できる。
【0030】
図3を参照して、第1のコネクタおよび第2のコネクタの上下関係についてさらに説明する。図3は、携帯電話機100が有する基板300におけるコネクタ140およびコネクタ150の取付態様を表わす図である。
【0031】
コネクタ140は、基板300に取り付けられる。なお、他の局面において、コネクタ140と基板300との間には、構造物が設けられてもよい。また、別の局面において、コネクタ140と基板300との間には、他の基板が設けられてもよい。
【0032】
コネクタ150は、コネクタ140の上部に設置される。コネクタ140とコネクタ150との間には、構造物として板状の部材が設けられてもよい。また、図2において説明したように、第1の記憶装置210と第2の記憶装置220との取付状態が容易に確認できるように、コネクタ140およびコネクタ150は、それぞれある量の「ずれ」が設けられてもよい。この「ずれ」は、たとえば、コネクタ140とコネクタ150の長さ寸法に応じて定められる。他の局面において、当該ずれは、第1の記憶装置および第2の記憶装置のサイズに基づいて決定されてもよい。
【0033】
図3に示されるように、ガイド152,153は、コネクタ150に形成されていることになるため、第2の記憶装置220を差し込む際に、ガイド152、153間において、第2の記憶装置220を指で押しやすく、第2の記憶装置220を押し込む操作が容易になる。また、取り出す際に、ガイド152、153間において、第2の記憶装置220を摘みやすいため、第2の記憶装置220を取り去る操作が容易になる。このため、コネクタ150(またはコネクタ140)が所謂プッシュ機構を有している場合に、装着された第2の記憶装置220の差し込みまたは取り出しが容易になる。また、プッシュ機構を有さない場合であっても、使用者は、ガイド152,153間に指を入れることにより第2の記憶装置220を容易に差し込みまたは取り出すことができる。
【0034】
また、コネクタ140とコネクタ150の上下の位置は、特に限られず、コネクタ140およびコネクタ150のいずれもが上に配置されてもよい。なお、実際には、下に配置されるコネクタに装着される記憶装置の取り出しの容易さから、上に配置されるコネクタが下に配置されるコネクタよりも小さい方が望ましい。この場合「小さい」とは、コネクタの幅、あるいは面積等の比較における大小関係となる。
【0035】
<コネクタの構造>
図4を参照して、本実施の形態に係るコネクタ150の構造について説明する。図4は、コネクタ150を上下および左右から見た状態を表わす図である。
【0036】
図4(A)に示されるように、コネクタ150は、保持部151と、ガイド152,153とを含む。保持部151は、コネクタ150に挿入される第2の記憶装置を保持する筐体として機能する。ガイド152,153は、第2の記憶装置を保持部151に挿入する場合における挿入開始位置の目安を表わしている。
【0037】
図4(B)に示されるように、ガイド152,153は、たとえば保持部151を構成する底面の延長線上に形成されている。
【0038】
図4(C)に示されるように、ガイド152,153は、たとえば保持部151の底面に形成されている。また、ガイド152とガイド153との間には、窪みが形成されており、この窪みがあることにより、保持部151に装着された第2の記憶装置の端部を指で掴むことができる。他の局面において、ガイド152とガイド153の間には、窪みは、なくてもよい。
【0039】
図4(D)に示されるように、ガイド152,153は、保持部151の底面と一体となる状態で形成されている。なお、他の局面において、ガイド152,153は、保持部151とは別個のものとして構成されてもよい。
【0040】
<他のコネクタの構成>
図5を参照して、本実施の形態に係るコネクタ150とは異なるコネクタ550について説明する。図5は、コネクタ550と、コネクタ140との上下関係を表わす図である。図5に示されるように、コネクタ550は、コネクタ140の上部に配置される。この位置は、本実施の形態に係るコネクタ140とコネクタ150との上下関係と同じである。しかしながら、コネクタ550には、ガイド152,153が形成されていない。したがって、第2の記憶装置220をコネクタ550に装着する場合、装着の位置が明確に定まらない場合がある。たとえば、第2の記憶装置220が誤ってコネクタ140に挿入される恐れもある。
【0041】
<まとめ>
これに対して、図1から図4に示されるように、本実施の形態に係るコネクタ150によれば、ガイド152,153によって、第2の記憶装置220を誤ってコネクタ140に挿入する恐れがなくなる。また、ガイド152とガイド153との間には、凹部が形成されているため、携帯電話機100の使用者は、第2の記憶装置220の端部を指でつまむこともできる。これにより、第2の記憶装置220の着脱が容易になる。
【0042】
<第1の変形例>
以下、図6を参照して、本発明の実施の形態の第1の変形例について説明する。本変形例に係る携帯電話機は、積層される2つのコネクタの間に板状の構造物を備える点で、前述の実施の形態に係る携帯電話機100と異なる。なお、その他の構成は、前述の実施の形態に係る携帯電話機100と同じである。したがたって、同様の構成についての説明は、繰り返さない。
【0043】
図6は、本変形例に係る第1のコネクタおよび第2のコネクタの配置を表わす図である。コネクタ140とコネクタ650との間には、板状の構造物600が取り付けられる。構造物600は、第2の記憶装置220の挿入を支援するように、コネクタ650の開口部の前方にはみ出るように取り付けられる。構造物600の材質は特に限られない。このような構成により、コネクタ650の構成を変えることなく、既存のコネクタを用いることができる。
【0044】
図7(A)は、構造物600を上から表した図である。図7(B)は、他の局面における構造物630を上から表した図である。図7(A)に示されるように、構造物600には、コネクタ150と同様に、ガイド610,620が形成されている。したがって、携帯電話機100の使用者は、ガイド610とガイド620との間のスペースを利用して、コネクタ650に対して、第2の記憶装置220の着脱を容易に行なうことができる。図7(B)に示されるように、他の局面における構造物630は、構造物600に形成されていたスペースを有さなくてもよい。
【0045】
<第2の変形例>
図8を参照して、本実施の形態の第2の変形例について説明する。図8は、第2の変形例に係るコネクタの取付態様を表わす図である。本変形例においては、コネクタ740がガイド部を有する点で、前述の実施の形態および変形例と異なる。なお、その他の構成は、前述の実施の形態に係る携帯電話機100と同じである。したがたって、同様の構成についての説明は、繰り返さない。
【0046】
本変形例に係るコネクタ740は、基板300の上面に配置される。コネクタ150は、コネクタ740の上面に配置される。コネクタ740には、ガイド750,760が形成されている。ガイド750,760が形成されている位置は、第1の記憶装置210がコネクタ740に挿入される開口部の上面であって、第1の記憶装置210の挿入を妨げないように上面に形成されている。
【0047】
図9を参照して、本変形例に係るコネクタ740の形状について説明する。図9は、コネクタ740を上から表した図である。コネクタ740は、開口部の上部に、上述のようなガイド750,760を有する。ガイド750,760は、コネクタ150に挿入される第2の記憶装置220の取り付けを支援するように、たとえば図4に示されるガイド152,153のような形状として構成されている。
【0048】
本変形に係るコネクタ740によると、コネクタ740に形成されたガイド750,760を利用して、第2の記憶装置220をコネクタ150に挿入することが可能となる。この場合も、ガイド750,760により、第2の記憶装置220が携帯電話機100の他の部材に不必要に接触する恐れが少なくなり、容易に挿入が可能になる。
【0049】
<第3の変形例>
図10を参照して、本実施の形態の第3の変形例について説明する。図10は、本変形例に係るコネクタ800を上から表した図である。本変形例に係るコネクタ800は、カードの装着を支援するガイドを1ヶ所に有する点で、前述の各コネクタと異なる。なお、その他の構成は、前述の実施の形態に係る携帯電話機100と同じである。したがたって、同様の構成についての説明は、繰り返さない。
【0050】
図10に示されるように、コネクタ800は、ガイド810を有する。ガイド810は、たとえば図4に示されるガイド152のように、第2の記憶装置220のコネクタ800への装着を支援する。このような構成によれば、2つのガイドを用いる場合に比べて、コネクタ800の下部に配置されるコネクタ140に挿入される第1の記憶装置210を容易に確認することができる。
【0051】
<第4の変形例>
図11を参照して、本実施の形態の第4の変形例について説明する。図11(A)から(C)は、本変形例に係るコネクタ900の外観を表わす図である。本変形例に係るコネクタ900は、ガイド910が保持部の中央付近に形成されている点で、前述の実施の形態および各変形例に係るコネクタと異なる。なお、その他の構成は、前述の実施の形態に係る携帯電話機100と同じである。したがたって、同様の構成についての説明は、繰り返さない。
【0052】
すなわち、図11(A),(B)に示されるように、ガイド910は、コネクタ900の開口部の中央付近に設けられている。このような構成によれば、第2の記憶装置220の挿入の位置合せが容易になる。
【0053】
ここで、図12を参照して、コネクタに形成されるガイドの望ましい形について説明する。図12(A)は、本実施の形態に係るコネクタ150に形成されるガイド152,153と、メモリカードその他の第2の記憶装置220との位置関係を表す図である。図12(B)は、他の局面におけるコネクタ1210と、第2の記憶装置220との位置関係を表す図である。
【0054】
図12(A)に示されるように、ガイド152,153の長さは、コネクタ150に押し込まれた状態において第2の記憶装置220がコネクタ150からはみ出した長さよりも短いことが望ましい。このような構成によれば、第2の記憶装置220を抜き出す際に、第2の記憶装置220を押下する指1200が、ガイド152,153に当たらなくなるため、コネクタ150に対する操作性が向上する。
【0055】
一方、図12(B)に示されるように、他の局面において、ガイド1220の長さが、第2の記憶装置220がコネクタ1210からはみ出した長さよりも長い場合には、第2の記憶装置220を抜き出す際に、指1200がガイド1220にあたる。その結果、第2の記憶装置220を抜き出すための操作性が悪化する場合がある。
【0056】
なお、図12(A)に示される構成は、本実施の形態の変形例にも適用可能である。
以上詳述したように、本実施の形態または変形例に係るコネクタによると、当該コネクタが他のコネクタの上に配置されている場合であっても、記憶装置の装着が容易になるため、記憶装置の損傷を防止できる。
【符号の説明】
【0057】
100 携帯電話機、110 筐体、120 電池スペース、130 端子、140,150,550,650,740,800,900,1210 コネクタ、151 保持部、152,153,610,620,750,760,810,910,1220 ガイド、160,170,180 アイコン、210 第1の記憶装置、220 第2の記憶装置、230 隆起部、300 基板、600 構造物、1200 指。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯情報処理端末であって、
データが予め格納され、かつ、着脱可能な第1の記憶装置を格納するための第1のコネクタと、
データを格納するための着脱可能な第2の記憶装置を格納するための第2のコネクタとを備え、
前記第1のコネクタは、前記第2のコネクタと、前記携帯情報処理端末の基板との間に配置され、
前記第1のコネクタと、前記第2のコネクタとの間に、前記第2の記憶装置の装着を補助するためのガイド部が形成されている、携帯情報処理端末。
【請求項2】
前記第2のコネクタに形成されて前記第2の記憶装置の装着を受け付けるための開口部は、前記携帯情報処理端末の電池の装着部に向けられている、請求項1に記載の携帯情報処理端末。
【請求項3】
前記ガイド部は、前記第2のコネクタを構成する面のうち、前記第2の記憶装置と前記第1の記憶装置との間の面に設けられている、請求項1または2に記載の携帯情報処理端末。
【請求項4】
前記ガイド部には、第1の突起部と、第2の突起部とが形成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の携帯情報処理端末。
【請求項5】
前記第2の記憶装置が前記第2のコネクタに装着されているときに、前記第1の突起部と前記第2の突起部とは、前記第2の記憶装置の下に位置する、請求項4に記載の携帯情報処理端末。
【請求項6】
前記第1の記憶装置および前記第2の記憶装置の上下関係を示す表示が、前記携帯情報処理端末に形成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の携帯情報処理端末。
【請求項7】
前記第1の記憶装置の装着方向を示す表示が、前記携帯情報処理端末に形成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の携帯情報処理端末。
【請求項8】
前記第2のコネクタは、前記第1のコネクタよりも小さい、請求項1から7のいずれか1項に記載の携帯情報処理端末。
【請求項9】
前記第1のコネクタと前記第2のコネクタとの間に、前記ガイド部が設けられた板部材をさらに備える、請求項1に記載の携帯情報処理端末。
【請求項10】
前記ガイド部は、前記第1のコネクタを構成する面のうち、前記第2の記憶装置と前記第1の記憶装置との間の面に設けられている、請求項1に記載の携帯情報処理端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−39377(P2012−39377A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−177670(P2010−177670)
【出願日】平成22年8月6日(2010.8.6)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】