説明

携帯機器を用いた施解錠装置およびそれを用いた施解錠システム

【課題】携帯機器から非接触で施解錠装置の解錠のために電子データを転送する場合、防犯性を高め、その電子データの管理コストと生成の手間を改善する。
【解決手段】電気錠1と、該電気錠1と接続され、携帯機器30を操作することにより内蔵するメモリに予め記憶された情報を照合元データとして登録する登録部13Cと、前記情報を前記携帯機器によって表示し、この情報を照合データとして読み取る読み取り手段13Bと、読み取られた照合データと前記登録部13Cに登録した照合元データとを照合して認証処理を実行し、照合結果に応じて前記電気錠1に解錠のための制御信号を送信する電気錠制御盤12とから構成する。これによって、照合元データを、使用者自らが作成し予めメモリに記憶させておいた情報とすることが可能となり、管理コストやメーカ側の生成の手間が省かれ、使用者が適宜に照合元データを変更することによって防犯性も向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、外部からの施錠電波信号に応じて解錠操作可能な施解錠装置に関し、詳しくは、携帯電話に設けられたRFIDと表示ディスプレイを有する携帯機器を用いて、非接触で解錠することが可能な施解錠装置およびそれを用いた施解錠システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話の普及に伴い、非接触型ICカード技術として知られるFelica(登録商標)と携帯電話とを融合し、電子決済を行えるようにしたり、交通手段の定期券として利用したりと殆どの人が個々に所有する携帯電話を用いてRFIDの応用範囲の拡大が図られつつある。Felica(フェリカ)機能とは、RFIDを用いて非接触でICチップ内のデータの読み書きをする通信技術である。
【0003】
前記RFID(radio frequency identification)とは、読み取り装置で電波(電磁波)をICチップにあてると、その電波から得られる電力によってICチップが予め記憶した固有の識別データを外部に発信する方式で、商品タグとして物流などにも利用されているものである。さらに、RFIDは無線ICタグとも呼ばれ、電磁誘導タイプと電波通信方式のタイプとが存在する。そして、それぞれの交信エリアは、近年拡大しつつあり、この交信エリアの拡大も影響してか普及が一段と加速してきている。
【0004】
そして、前記RFIDのようなICタグを内蔵した携帯電話の普及に伴って、このような携帯電話を使用して、前述した電子決済など以外の分野においても様々な利用方法が模索されており、最近では、このような携帯電話を扉や自動ドアの解錠キーとして利用することが提案されている。
【0005】
携帯電話を扉の解錠キーとして用いた従来の電気錠システムを、図8〜図10に基づいて以下に説明する。
【0006】
図8において、Tは扉であって、該扉Tは扉枠T1に図示しないヒンジを介して開閉自在に設けられている。そして、扉Tの開放端部側には、電気錠100が埋設されている。この電気錠100は、電気錠制御盤200からの制御信号cによって施解錠動作を行うものである。
【0007】
電気錠制御盤200は、図9及び図10を参照して説明すれば、常時は外部に質問電波aを発信する一方、この質問電波aを携帯電話300のRFIDチップ(応答機)310が受信することによって発信される応答電波bが発信される。
【0008】
そして、電気錠制御盤200は、応答電波bを受信するリーダ部(質問機)210と、このリーダ部210で受信した応答電波bに乗せて送られた照合データを予め記憶している照合元データと比較して認証処理を実行するとともに、認証の結果、真正な照合データである場合には、前記電気錠に対して解錠のために制御信号cを送信する電気錠制御部220とを備えている。この従来の電気錠システムでは、携帯電話300から受信する照合データ(IDデータ+シークレットデータ)が認証処理の結果で真正なデータであることが認証されると電気錠100が解錠されるのである。
【0009】
また、RFIDチップ310は、図9に示すように、質問電波aを受信し、応答電波bを外部に発信するとともに、応答電波bに照合データを乗せて外部に発信する処理を実行するための電力を誘導起電力で発生するためのアンテナ311と、該アンテナ311で受信した質問信号aのエネルギーをアンテナコイルであるアンテナ311との共振特性を用いて増幅するためのコンデンサ312とを有している。
【0010】
そして、RFIDチップ310には、アンテナ311で受信した質問電波aを質問データに復調変換するとともに、後述するメモリ315に記憶された前記質問データに対応した前記照合データを抽出処理するための電源を制御回路314に供給する受信回路313と、この受信回路313で受信した質問データに対応する照合データを記憶するメモリ315と、メモリ315内に記憶される照合データから、受信回路313からの質問データに応じた照合データを抽出処理する前記制御回路314とを備えている。
【0011】
前記制御回路314によって抽出された照合データは、変調回路316によってデジタルデータからアナログに変調され、送信回路317を通じてアンテナ311から応答電波bとして外部に発信される。この応答電波bはリーダ部210に受信される。
【0012】
前記リーダ部210は、アンテナ211と、このアンテナ211を介して質問電波aの送信を実行する送信回路212と、同アンテナ211を介して応答電波bを受信する受信回路213と、受信回路213で受信した応答電波bを復調して照合データとする復調回路214と、送信回路212や受信回路213,復調回路214を制御するマイクロプロセッサ215とから構成されている。このリーダ部210には、マイクロプロセッサ215を動作させたり、外部へ電波を送信するための電源としてDC電源217を備えている。
【0013】
電気錠制御部220は、前記照合データと照合すべき照合元データを記憶している登録部としてのメモリ222と、リーダ部210の復調回路214によって応答電波bが復調され、当該応答電波bに含まれた照合データを受信し、且つ受信した照合データとメモリ222から読み出した照合元データとを照合することによって認証処理を実行し、認証処理の結果、真正な照合データであることが認証された場合には制御信号cを発信するアプリケーション用マイクロプロセッサ221と、該アプリケーション用マイクロプロセッサ221による制御信号cを受信したことを契機として電気錠100を解錠制御する電気錠制御回路223とから構成されている。
【0014】
前記応答電波bに乗せられているデータは、RFIDチップ310ごとを識別するために付されている固有の識別データ(IDデータ)と、電気錠100の各々に付されている錠メーカが設定したパスワード的なシークレットデータとを含んでいる。前者のデータは、RFIDチップ310又は電気錠100ごとに付された固有の識別データ又はシークレットデータである。
【0015】
つまり、前記固有の識別データによって各々のRFIDデータを特定することができ、RFIDチップごとに付される固有の識別データ(IDデータ)は互いに異なるものとなっており、前記シークレットデータも電気錠100ごとに異なるものとなっている。また、前記照合データは、このようなIDデータとシークレットデータとから形成されたデータとしている。
【0016】
また、RFIDチップを内蔵しない、単なる携帯電話を電気錠100の鍵として利用することが、例えば、特許文献1(特開2007−138646号)、特許文献2(特開2002−344643号)、特許文献3(特開2006−345444号)に開示されている。
【0017】
特許文献1の電子錠システムでは、携帯電話の着信メロディを音声入力することによって解錠可能とするものが開示されている。つまり、使用者が予め設定した着信メロディを入力すると解錠する電子錠システムである。
【0018】
また、特許文献2の装置は、玄関などの開閉ドアに電気錠を設け、この電気錠と家庭用の固定電話とを連携し、携帯電話で前記固定電話に電話をかけて着信すると、予め記憶されている電話番号と一致するかどうかを判定し、判定の結果で予め記憶された電話番号からの着信であれば解錠する技術である。
【0019】
特許文献3の施解錠システムは、特許文献2と同じように、携帯電話の電話番号を解錠認証のための識別情報とする技術である。
【0020】
さらに、携帯電話の電話番号ではないが、その携帯電話に設けられたディスプレイによる表示機能を利用し、携帯電話のディスプレイに予め記憶させておいたQRコードを表示される一方、その表示されるQRコードを錠側のカメラで撮影し、撮影されたQRコードから得られるデータによって認証処理を実行して解錠する技術が、特許文献4(特開2007−70999号に開示されている。
【0021】
【特許文献1】特開2007−138646号
【特許文献2】特開2002−344643号
【特許文献3】特開2006−345444号
【特許文献4】特開2007−070999号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
以上のように、図8〜図10に示した従来の電気錠システムでは、解錠のキーデータとなる固有の識別データが、RFIDチップごとに定められているものであるものの、RFIDチップに固有の識別データなどを記憶した領域の読み取り方法が公開されていることから、他人がRFIDチップから不正にデータを読み出すなどして複製が可能であるといった問題があった。
【0023】
つまり、前記固有の識別データだけを採用した場合、その読み取り方式が一般に公開されていることから、防犯性能が低くなってしまう恐れがあり、従来の電気錠システムでは、このようなRFIDチップ固有の識別データに加えてメーカが個別に発行するシークレットデータを加えたデータを照合データとして採用することによって防犯性を高めようとしている。しかしながら、シークレットデータがメーカによって発行されるものであることから、メーカ側でのシークレットデータの発行の手間や管理コストがかかってしまうといった問題があった。
【0024】
また、特許文献1のものでは、着信メロディが鍵として役割を果たすものの、その音楽は外部の人でも聞き取れるものであるので、どの着信メロディを解錠のためのキーとしているかを知られる恐れが高いことから防犯性が低くなってしまうといった問題がある。
【0025】
さらに、特許文献2と特許文献3では、携帯電話の電話番号を解錠のためのキーとすることが提案されているものの、電話番号を盗まれる可能性は否定できず防犯信頼性が低いといった問題がある。
【0026】
加えて、特許文献4では、QRコード自体が一般の人間が自由に作成できるものでもないので、QRコードの作成自体はメーカに依存する形態となってしまうため、前述したと同様に発行の手間やデータ管理の問題が残される。
【0027】
この発明は、上述した従来の課題をことごとく解消する携帯機器を用いた施解錠装置およびそれを用いた施解錠システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明の請求項1の携帯機器を用いた施解錠装置は、施錠すべき箇所に取り付けられた電気錠と、該電気錠と接続され、携帯機器を操作することにより内蔵するメモリに予め記憶された情報(画像データ、指紋データなどの生体データ、文字等)を、その携帯機器の操作により照合元データとして登録する登録部と、前記情報を前記携帯機器によって表示し、この情報を照合データとして読み取る読み取り手段と、読み取り手段によって読み取られた照合データと前記登録部に登録した照合元データとを照合することによって認証処理を実行し、照合結果に応じて前記電気錠に解錠のための制御信号を送信する電気錠制御盤とから構成してなる。
【0029】
前記「携帯機器を操作することにより内蔵するメモリに予め記憶された情報」とは、携帯機器としての後述する携帯電話に内蔵するカメラや、近年、携帯電話に内蔵される指紋認証のための指紋読取装置などの外部から情報を得ることができる情報収集手段によって読み取られ記憶されたデータ、或いは、携帯機器に予め記憶された文字生成プログラムを起動させ、当該携帯機器に設けられた文字入力キーの操作によって生成されて記憶された文字列データなどがこれに相当する。なお、前記指紋読取装置のように指紋のデータを収集する装置以外に、肉声や静脈などの他の生体データを収集することができる装置が知られているが、これらの既知の生体情報を得る情報収集手段を採用して得られた情報なども含まれる。
【0030】
この請求項1の発明によれば、施解錠装置の登録部に対して、携帯機器に内蔵したメモリに予め該携帯機器の操作によって使用者自らが生成した情報を認証のための照合元データとして登録できる。
【0031】
本発明の請求項2の携帯機器を用いた施解錠装置は、施錠すべき箇所に取り付けられた電気錠と、当該電気錠と接続され、外部からの質問電波の受信を契機として各々に設定された固有の識別データを応答電波として発信するRFIDチップ、及び、予め記憶した画像を操作入力によって適宜に表示可能なディスプレイとを備えた携帯機器から、前記応答電波を受信して得られる前記固有の識別データと前記ディスプレイに表示される画像から得られる画像データとの照合データを、予め記憶した照合元データと照合して認証処理を実行し、認証の結果で真正が照合データであると判定された場合に、前記電気錠を解錠するための制御信号を発信する電気錠制御盤とからなる携帯機器を用いた施解錠装置であって、
前記電気錠制御盤は、
前記質問電波を常時に発信し、当該質問電波に基づいて携帯機器から発信された応答電波を受信するリーダ部と、
前記携帯機器のディスプレイに表示された画像を読み取る画像読み取り部、及び、前記リーダ部により受信された応答電波に含まれる固有の識別データと前記画像読み取り部で携帯機器のディスプレイに表示されている画像を読み取り得られた画像データとの認証処理を認証プログラムに基づいて実行し、認証の結果に応じて解錠のための制御信号を電気錠に発信するマイクロプロセッサとからなる電気錠制御部とから構成してなる。
【0032】
この請求項2の発明の携帯機器を用いた施解錠装置によれば、照合データの一部を画像データとすることによって、使用者が自らの好みで選択し且つ生成することができる。よって、従来のようなデータ生成の手間や管理の問題を解消することができる。
【0033】
さらに、電気錠を解錠するための照合データを電波で転送する第1の転送経路と、電波ではない表示された画像を読み取るという第2の転送経路との2つの全く異なった経路で転送することから、防犯性を向上することが可能となる。例えば、電波だけを傍受して、データをコピーしても、どの画像を照合データとして使用しているかが判らないと解錠できないからである。
【0034】
本発明の請求項3の施解錠システムは、外部からの質問電波の受信を契機として、各々に設定された固有の識別データを応答電波として発信するRFIDチップと、予め記憶した画像を操作入力によって適宜に表示可能なディスプレイとを備えた携帯機器と、
施錠すべき箇所に取り付けられた電気錠と、前記応答電波を受信して得られる前記固有の識別データと前記ディスプレイに表示される画像から得られる画像データとの照合データを、予め記憶した照合元データと照合して認証処理を実行し、認証の結果で真正な照合データであると判定された場合に、前記電気錠を解錠するための制御信号を発信する電気錠制御盤とからなる施解錠装置を用いた施解錠システムであって、
前記電気錠制御盤は、
前記質問電波を常時に発信し、当該質問電波に基づいて携帯機器から発信された応答電波を受信するリーダ部と、
前記携帯機器のディスプレイに表示された画像を読み取る画像読み取り部、及び、前記リーダ部により受信された応答電波に含まれる固有の識別データと前記画像読み取り部で携帯機器のディスプレイに表示されている画像を読み取り得られた画像データとの認証処理を認証プログラムに基づいて実行し、認証の結果に応じて解錠のための制御信号を電気錠に発信するマイクロプロセッサとからなる電気錠制御部とから構成してなることを特徴とする。
【0035】
この請求項3の施解錠システムによれば、照合データの一部を画像データとすることによって、使用者が自らの好みで選択し且つ生成することができる。よって、従来のようなデータ生成の手間や管理の問題を解消することができる。
【発明の効果】
【0036】
この発明によれば、携帯電話などの携帯機器の操作によってメモリに対して予め記憶されたデータを、解錠のための認証処理を行うための照合元データとして登録することによって、登録後の解錠の場合には、前記登録した照合元データと同じデータを照合データとして使用して解錠することができる。すなわち、鍵データの一部を使用者本人が生成するため、携帯電話のメーカー任せでなくなり、防犯性能が向上する。また、用途により画像データだけを鍵とすれば、複製鍵が簡単に作成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明の施解錠システムAを図1〜図5に基づいて以下に説明する。なお、前述した従来の電気錠システムと同様の構成については、同一の符号を付している。
【0038】
図1に示すのは、施解錠システムAの全体構成図であり、Tは扉であって、該扉Tは扉枠T1に図示しないヒンジを介して開閉自在に設けられている。この扉Tの開放端部側の扉を施錠すべき箇所には、本発明を適用した施解錠システムAの電気錠1が埋設されている。
【0039】
前述した電気錠1と、該電気錠1に制御信号cを発信して解錠制御を行う電気錠制御盤12とで施解錠装置Bを構成し、この施解錠装置Bと電気錠制御盤12に対して非接触にて解錠のための応答電波bを発信する携帯機器としての携帯電話30とで施解錠システムAを構成している。
【0040】
この実施形態に採用されている携帯電話30は、Felica(登録商標)などが利用できるようにRFIDチップを内蔵し、且つ、デジタルカメラ機能を有するのでハード的には、一般的な携帯電話であるが、その制御プログラムによる処理動作やデータの持たせ方に特徴がある。特徴的な制御プログラムによる処理動作やデータの持たせ方を説明する前に、一般的ではあるが、携帯電話30のハード構成について説明する。
【0041】
図2に示すのは、本実施形態における施解錠システムに利用される携帯電話30のハードブロック図である。この携帯電話30の内部には、従来の電気錠システムで説明したRFIDチップ310が設けられている。また、このRFIDチップ310の他に、携帯電話30内には、携帯電話の通信機能や撮影機能など各種機能を実現するための制御手段として、CPUとROM及びRAMからなる制御部31が設けられている。
【0042】
そして、この制御部31には、バックアップ電源不要なフラッシュメモリなどからなるメモリ32と、メモリカードにデータを書き込み/読み出すことが可能なメモリカードのリーダ/ライタ装置33と、制御部31のROMに格納された制御プログラムに基づいての各種処理の電力を供給するためのバッテリ34と、外部と無線通信するための無線インターフェース35と、電話番号や撮影機能で撮影した画像を表示するディスプレイとしての液晶モニタ36と、使用者が電話番号を入力したり各種の動作処理を制御部31に指示入力するための操作スイッチ37と、音声を出力するスピーカ38と、音声入力するためのマイク39と、撮影機能を実行するためのCCDからなるカメラ40等とが接続されている。
【0043】
使用者はカメラ40で好みの被撮影対象物を操作スイッチ37の操作によって撮影し、撮影処理後は、制御部31の制御プログラムに基づいて生成される案内画面の案内に沿って、撮影することによって得られた画像データを操作スイッチ37の操作入力に応じてメモリ32又はリーダ/ライタ装置34に装着されているメモリカードに格納することができるが、この実施形態では、メモリ32に記憶させるようにしている。
【0044】
次に、携帯機器30の操作スイッチ37の操作入力に基づいてメモリ32に格納された画像データは、後述する電気錠制御盤12の電気錠制御用画像データ登録部13Cにインターフェース13Gを通じてデータ転送され、ハードディスク又は半導体メモリからなる電気錠制御用画像データ登録部13Cに記憶することによって、照合元データとして予め登録する。前記照合元データとしては、この実施形態で前記画像データの他に、携帯機器30のRFIDチップ310に割り当てられた固有の識別データを採用している。この固有の識別データ(IDデータ)は、後述する電気錠制御盤12の電気錠制御用IDデータ登録部13Aに図示しないインターフェースを通じてデータ転送され、ハードディスク又は半導体メモリからなる電気錠制御用IDデータ登録部13Aに記憶される。この実施形態でのインターフェース13Gは、電気錠制御用画像データ登録部13CにUSBケーブルコネクタを設けて、携帯電話30と電気錠制御用画像データ登録部13CとをUSBケーブルで有線接続して画像データを転送するように構成しているが、この構成に限定されるものではない。例えば、前記リーダ/ライタ装置33に装着して画像データをまずメモリカードに転送し、電気錠制御用画像データ登録部13Cにメモリカードのデータ読み取りデバイスを設けて、このデバイスによってメモリカードに一時記憶した画像データを照合元データとして登録するように構成しても良い。
【0045】
つまり、本実施形態の照合元データとしては、画像データ及び固有の識別データの両データとしている。しかしながら、後述する変形例のように画像データだけを照合元データとしても良い。この実施形態に示すように、携帯電話30で操作スイッチ37の操作によってメモリ32内に記憶された画像データ及びRFIDチップ310のメモリ315に記憶された固有の識別データが電気錠制御盤12に転送され、これら両データからなる照合データeが真正なものであるかどうかを認証プログラムに基づいて判定する際に、前記照合元データとして転送経路の異なる2つのデータをもって判定することで防犯効果を向上させることができる。転送経路がどのように異なるかについては以下に詳述する。
【0046】
電気錠制御盤12は、電気錠1と電気的に接続されて認証結果に応じて解錠のための制御信号を電気錠1に送信して解錠制御する電気錠制御部13と、常時に外部に質問電波aを発信する一方、この質問電波aを携帯電話30のRFIDチップ(応答機)310が受信することによって発信される応答電波bを受信するリーダ部(質問機)15とを主な構成としている。
【0047】
電気錠制御部13は、携帯機器30の液晶モニタ36に表示された画像データを読み取る画像読み取り部13Bと、前記照合元データを記憶する電気錠制御用IDデータ登録部13A及び電気錠制御用画像データ登録部13Cと、この電気錠制御用IDデータ登録部13A及び電気錠制御用画像データ登録部13Cから照合元データを抽出し、この抽出した比較元データと、リーダ部15により受信された応答電波bに含まれる固有の識別データd及び画像読み取り部13Bによって液晶モニタ36に表示されている画像を読み取って得られた画像データとからなる照合データeとを認証プログラムを実行することによって認証処理を行い、認証の結果に応じて制御信号cを電気錠1に発信するマイクロプロセッサ13Dとからなる。前記認証プログラムはマイクロプロセッサ13Dが各種処理を実行するための制御プログラムとして、マイクロプロセッサ13Dに接続された図示しないROM内に格納されている。マイクロプロセッサ13Dには、前記ROMの他、マイクロプロセッサのワークエリアとしての図示しないRAMが接続されている。また、電気錠制御部12には、マイクロプロセッサ13Dが各種処理を実行するための電力を供給するDC電源13Eと、制御信号cを受信して電気錠1をその解除信号cに基づいて制御する電気錠制御回路13Fとを更に備えている。
【0048】
リーダ部(質問機)15は、図示しない制御プログラムを格納したROMと当該制御プログラムを実行する際のワークエリアとなるRAMが接続されたマイクロプロセッサ15Aと、当該マイクロプロセッサ15Aが制御プログラムを実行することによって質問電波aを常時に発信、及び、質問電波aに応じて外部から返信される応答電波bを受信するアンテナ15Bと、質問電波aを変調させてアンテナ15Bから発信するための送信回路15Cと、応答電波bをアンテナ15Bで受信するための受信回路15Eと、受信回路15Eで受信した電波を復調してデジタルデータとする復調回路15Fとから構成されている。
【0049】
以上のように説明した施解錠システムAの処理フローを図4及び図5に基づいて以下に説明する。
【0050】
図4に示すのは、前記照合元データの一つである画像データを、画像データを電気錠制御用画像データ登録部13Cに登録するまでの処理を示している。なお、電気錠制御用画像データ登録部13Cに登録する画像データは、携帯電話30の操作スイッチ37を操作して、カメラ40を含む撮影機能で使用者が任意の画像を撮影し、メモリ32に格納した一つ又は複数の画像データから選択されて登録されるものである。電気錠制御用IDデータ登録部13Aに照合元データとして登録されるRFIDチップのIDデータは、予めメーカが電気錠制御盤12の製造段階で登録しておくか、初回の設定登録時に得られた応答電波bに含まれるIDコードを照合元データとして登録するように構成しても良い。
【0051】
図4に基づいて説明すれば、ステップS1として、前述したように電気錠制御部13の電気錠制御用画像データ登録部13Cと携帯電話30とをインターフェース13Gを介して有線接続すると、この接続状態をマイクロプロセッサ13Dが図示しないROMに格納された制御プログラムに基づく処理によって接続の有無を検知する。
【0052】
ステップS2として、前記の接続を確認すると、次に、携帯電話30の操作スイッチ37で選択された画像データが電気錠制御盤12側に転送される。そして、転送された画像データは、電気錠制御用画像データ登録部13Cに記憶され登録される。
【0053】
ステップS3として、前記の転送が完了すると、マイクロプロセッサ13Dは、電気錠制御用画像データ登録部13Cが予定される画像データを抽出し、この画像データに基づいた画像を携帯電話30の液晶モニタに表示させるとともに、その画像上には、表示された画像を照合元データとして登録するか否かの決定入力を促す文字メッセージを、表示された画像にスーパーインポーズする。
【0054】
ステップS4として、携帯電話30の操作スイッチ37の入力によって、表示された画像を照合元データとして登録することが確認されると、電気錠制御用画像データ登録部13Cへの選択された画像データの記憶処理が実行されて、登録が完了する。登録が完了するまでの間は、前記画像データはマイクロプロセッサ13DのワークエリアであるRAMに一時的に格納するようにしている。以上が、照合元データとして、使用者が自らの操作で任意の画像データを登録するためのフローである。
【0055】
次に、電気錠制御用IDデータ登録部13A及び電気錠制御用画像データ登録部13Cに登録したIDデータ及び画像データからなる照合元データの登録が完了した後、電気錠1が施錠された状態から解錠するまでの処理を、図5に基づいて以下に説明する。
【0056】
ステップS6において、電気錠制御盤12のリーダ部15のマイクロプロセッサ15Aは、質問電波aを常時外部に発信している。この質問電波aを電波の伝播距離内にある携帯電話30のRFIDチップ310がそのアンテナ311を介して受信すると、質問電波aの受信を契機として、前記IDデータを応答電波bに乗せて外部に発信する。この発信に使用される電力は、質問電波aをアンテナ311電力変換して確保される。そして、応答電波bを受信したことをマイクロプロセッサ15Aが検知する。
【0057】
ステップS7として、応答電波bを受信したことをマイクロプロセッサ15Aが検知すると、当該マイクロプロセッサ15Aは今まで発信していた質問電波aの発信を中断する処理を実行する。
【0058】
ステップS8として、質問電波の発信中断処理を行った後、または、並行処理で受信した応答電波bを復調して応答電波bの乗っているIDデータdを抽出する処理を復調回路15Fで実行する。
【0059】
ステップS9として、復調して得られたIDデータdを電気錠制御部13のアプリケーション用マイクロプロセッサ13Dに送信する。
【0060】
ステップS10として、IDデータdを受信したアプリケーション用マイクロプロセッサ13Dは、そのIDデータを図示しない一時記憶メモリであるRAMに格納する。
【0061】
ステップS11として、マイクロプロセッサ13Dは、電気錠制御用IDデータ登録部13Aに予め登録された照合元データとしてのIDデータと、RAMに格納したIDデータとの一致を判定する。
【0062】
ステップS11で前記両IDデータが一致した場合、マイクロプロセッサ13Dは、画像読み取り部13Bでの読み取りを開始する。この開始後に、画像読み取り部13Bの前方に携帯電話30の液晶モニタに表示される画像を当該画像読み取り部13Bが読み取る処理を実行する。携帯電話30の液晶モニタに予め登録した画像を表示させる操作は、使用者が操作スイッチ37を操作して実行する。前記画像読み取り部13BはCCDカメラを採用している。
以上のように、IDデータは電波によって電気錠制御盤12に送信され、画像データは電波ではなく画像読み取り部13Bの読み取り操作によって電気錠制御盤12に転送されるもので、全く異なる経路で照合元データが電気錠制御盤12に転送されるから、防犯性を向上させることができる。
【0063】
ステップS12として、画像読み取り部13Bで読み取られた画像は、IDデータdと同様に、マイクロプロセッサ13DのワークエリアとしてのRAMに一時格納処理が行われる。
【0064】
ステップS13として、前記RAMに格納された画像データは、電気錠制御用画像データ登録部13Cに予め記憶された照合元データとしての画像データの一致をマイクロプロセッサ13Dが判定する。
【0065】
ステップS14として、マイクロプロセッサ13Dが一致すると判定した場合、マイクロプロセッサ13Dは、解錠信号を電気錠制御回路13Fに送信する。
【0066】
そして、ステップS15として、電気錠制御回路13Fが解錠信号を受信すると、電気錠100に対して解錠動作を行わせるための制御信号cを送信する。前記制御信号を受信した電気錠1は、扉Tを解錠可能な状態とする。
【0067】
なお、電気錠が解錠する都度、その時のRFIDチップ310の固有の識別データを時間データとともに記憶する解錠履歴データ記憶手段を設け、マイクロプロセッサ13Dが履歴記憶処理プログラムに基づいて前記解錠履歴データ記憶手段に解錠記録を記憶する処理を行うことによって、入室記録などを容易にとることができる。これはRFIDチップの固有の識別データから使用した携帯電話30が容易に特定できるからである。
【0068】
(第1変形例) 前述した本発明の施解錠システムの実施形態は、照合データeが、RFIDチップ310の固有の識別データとカメラ40によって撮影された画像データとの2つのデータであったものを、この第1変形例は、図6に示すように、後者のカメラ40(図6には図示せず、図2を参照。)によって得られた画像データのみを照合データe1としたものである。他の構成については、前述した施解錠システムの実施形態と同様に構成としているので、詳しくは前記実施形態を参照するとよい。
【0069】
この第1変形例の施解錠システムでは、画像データのみを照合データe1としていることから、カメラ付且つ液晶モニタ付の携帯電話30の使用者が操作スイッチ37を操作して、任意の画像を電気錠1の解錠のための照合元データとすることができる。
そのため、例えば、家族で同一の映像データの共用が可能で、不用意な映像データの消去があっても、また留守中に肉親の不意の来訪など解錠の必要が生じた場合でも、前記画像データを当該家族に携帯電話同士で転送すれば、手持ちの携帯電話が鍵になるため、非常に便利である。また、RFシステムを構築する必要がないため、低コストで携帯電話による鍵が提供できるといった利点がある。しかし、上記実施形態の如く全く異なる2つの経路で照合データを施解錠装置Bに転送することによって得られる防犯性向上の効果は享受できない。
【0070】
(第2変形例) 図7は第2変形例を示すもので、この第2の変形例は、第1の変形例と同様に照合データを画像データのみの照合データe1としている。第1の変形例と異なるのは、第2の変形例では、電気錠制御用画像データ登録部13Cに照合データとして登録するためのインターフェースを専用ケーブルや公衆電話回線といった通信ネットワークNとしている点である。
【0071】
前記通信ネットワークNは、電気錠制御盤12の電気錠制御用画像データ登録部13Cとホテルフロントや不動産会社などの管理者端末50に接続されている。
【0072】
そして、例えば、ホテルフロントであれば、宿泊客がフロントで所定の宿泊手続きを行い、手続きが終了して部屋が決定されると、その宿泊客の選択又はホテルの人間が電気錠制御用画像データ登録部13Cに登録するために任意の画像を、図示しない読み取り装置に読み取らせるか、複数種類の画像データの中から一つの画像データを選択して、電気錠制御用画像データ登録部13Cに対して新たな照合元データとして登録される。すなわち、ホテルのフロント担当者側では、宿泊客の映像データを客室の錠の鍵データとして該宿泊客の携帯電話へ送信して登録してもらうことにより、宿泊客の携帯電話が自分の部屋の鍵となる。
【0073】
上記登録の処理としては、まず、管理者端末50のキーボードを使用して、特定の部屋の施解錠装置Bに接続し、パスワードなどを入力して電気錠制御用画像データ登録部13Cの内容を書き換え可能な状態にした後、新たな画像データを上書きすることによって実行することができる。これによって、フロントの人間や宿泊客は、その都度、簡単にキーとなるデータを変更することができるから、前の宿泊客などがキーとなるデータを持ち帰り不正を行うといった恐れを回避できる。
【0074】
さらに、例えば、不動産会社の管理者端末50から電気錠制御用画像データ登録部13C内の照合元データを、通信ネットワークNを通じて遠距離から書き換えることができるように構成すれば、不動産会社が管理する複数の物件の内の一つをお客が中を見たいという連絡を受けた場合、その不動産会社の管理者端末50からお客が希望する物件の施解錠装置Bの照合元データをお客の携帯電話30に転送し、その照合元データを携帯電話30のメモリ222に記憶させて、転送された照合元データを解錠のための照合データe1として使用してもらうことによって、いちいち不動産会社の人間が管理物件まで出向くなどの手間を省くことができるようになるとともに、そのお客が帰った後は、管理者端末50によって新たな照合元データに変更することができる。勿論、客が希望する照合データとしての画像データを予めインターネットなどの通信回線を通じて受け取っておき、その画像に照合元データを書き換えることによっても同様の利点を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0075】
この発明は、扉や自動スライドドア或いは車のドアなどの錠を非接触で解錠操作する施解錠システム及び施解錠装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施形態の施解錠システムの全体構成図である。
【図2】図1の施解錠システムの携帯機器(携帯電話)のブロック図である。
【図3】図1の施解錠システムの電気錠制御盤をブロック図化した全体構成図である。
【図4】照合元データとして画像データを初期登録する処理フロー図である。
【図5】照合元データの登録完了後、施錠状態の施解錠システムが解錠処理される処理フローである。
【図6】本発明の第1変形例の施解錠システムのブロック図である。
【図7】本発明の第2変形例の施解錠システムのブロック図である。
【図8】従来の電気錠システムの全体構成図である。
【図9】図8の電気錠システムの一部のブロック図である。
【図10】図8の電気錠システムの電気錠制御盤をブロック化した全体構成図である。
【符号の説明】
【0077】
1 電気錠
12 電気錠制御盤
13 電気錠制御部
13A 電気錠制御用IDデータ登録部
13B 画像読み取り部
13C 電気錠制御用画像データ登録部
13D マイクロプロセッサ
15 リーダ部
30 携帯機器(携帯電話)
32 メモリ
40 カメラ
a 質問電波
b 応答電波
c 制御信号
d 固有の識別データ(IDデータ)
e、e1 照合データ
A 施解錠システム
B 施解錠装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
施錠すべき箇所に取り付けられた電気錠と、該電気錠と接続され、携帯機器を操作することにより内蔵するメモリに予め記憶された情報を、その携帯機器の操作により照合元データとして登録する登録部と、前記情報を前記携帯機器によって表示し、この情報を照合データとして読み取る読み取り手段と、読み取り手段によって読み取られた照合データと前記登録部に登録した照合元データとを照合することによって認証処理を実行し、照合結果に応じて前記電気錠に解錠のための制御信号を送信する電気錠制御盤とから構成してなることを特徴とする携帯機器を用いた施解錠装置。
【請求項2】
施錠すべき箇所に取り付けられた電気錠と、該電気錠と接続され、外部からの質問電波の受信を契機として各々に設定された固有の識別データを応答電波として発信するRFIDチップ、及び、予め記憶した画像を操作入力によって適宜に表示可能なディスプレイとを備えた携帯機器から、前記応答電波を受信して得られる前記固有の識別データと前記ディスプレイに表示された画像から得られる画像データとの照合データを、予め記憶した照合元データと照合して認証処理を実行し、認証の結果で真正な照合データであると判定された場合に、前記電気錠を解錠するための制御信号を発信する電気錠制御盤とからなる携帯機器を用いた施解錠装置であって、
前記電気錠制御盤は、
前記質問電波を常時に発信し、当該質問電波に基づいて携帯機器から発信された応答電波を受信するリーダ部と、
前記携帯機器のディスプレイに表示された画像を読み取る画像読み取り部、及び、前記リーダ部により受信された応答電波に含まれる固有の識別データと前記画像読み取り部で携帯機器のディスプレイに表示されている画像を読み取り得られた画像データとの認証処理を認証プログラムに基づいて実行し、認証の結果に応じて解錠信号を電気錠に発信するマイクロプロセッサとからなる電気錠制御部とから構成してなることを特徴とする携帯機器を用いた施解錠装置。
【請求項3】
外部からの質問電波の受信を契機として、各々に設定された固有の識別データを応答電波として発信するRFIDチップと、予め記憶した画像を操作入力によって適宜に表示可能なディスプレイとを備えた携帯機器と、
施錠すべき箇所に取り付けられた電気錠と、前記応答電波を受信して得られる前記固有の識別データと前記ディスプレイに表示される画像から得られる画像データとの照合データを、予め記憶した照合元データと照合して認証処理を実行し、認証の結果で真正な照合データであると判定された場合に、前記電気錠を解錠するための制御信号を発信する電気錠制御盤とからなる携帯機器を用いた施解錠装置を用いた施解錠システムであって、
前記電気錠制御盤は、
前記質問電波を常時に発信し、当該質問電波に基づいて携帯機器から発信された応答電波を受信するリーダ部と、
前記携帯機器のディスプレイに表示された画像を読み取る画像読み取り部、及び、前記リーダ部により受信された応答電波に含まれる固有の識別データと前記画像読み取り部で携帯機器のディスプレイに表示されている画像を読み取り得られた画像データとの認証処理を認証プログラムに基づいて実行し、認証の結果に応じて解錠のための制御信号を電気錠に発信するマイクロプロセッサとからなる電気錠制御部とから構成してなることを特徴とする携帯機器を用いた施解錠装置を用いた施解錠システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−30286(P2009−30286A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−193952(P2007−193952)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【出願人】(000130433)株式会社ゴール (52)
【Fターム(参考)】