携帯無線電話機の管理システム
【課題】複数の携帯無線電話機の使用を容易にする管理システムを提供する。
【解決手段】第1のデバイス202と、これに関連する電子データカード208を備える第2のデバイス206とからなるシステムであって、電子データカード208の情報は、第1のデバイス202により使用およびアクセス可能であり、第1のデバイス202が、第2のデバイス206の電子データカード208の動作特性を制御する。したがって、第1のデバイス202は、電子データカード208の電源をオン/オフしたり、電子データカード208に関連するクロック速度またはボーレートを変更したりできる。
【解決手段】第1のデバイス202と、これに関連する電子データカード208を備える第2のデバイス206とからなるシステムであって、電子データカード208の情報は、第1のデバイス202により使用およびアクセス可能であり、第1のデバイス202が、第2のデバイス206の電子データカード208の動作特性を制御する。したがって、第1のデバイス202は、電子データカード208の電源をオン/オフしたり、電子データカード208に関連するクロック速度またはボーレートを変更したりできる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯無線電話機に係り、特に、複数の携帯無線電話機の管理に関する。
【背景】
【0002】
近年、携帯無線電話機の浸透度が非常に進み、今や多くの人口の大部分が携帯無線電話機を所有している。また、例えば、自動車設置式無線電話機と手持ち式携帯無線電話機など、複数の携帯無線電話機を所有する人の数も増えてきている。このことに関する問題点は、結局ユーザは複数の電話番号を持つ羽目になるということである。これにより、このユーザと連絡を取りたがっている人が混乱する。何故なら、彼らはそのユーザがどの無線電話機を現在使用しているのかが分からないからである。また、複数の電話番号を有するユーザにとっても問題がある。何故なら、通常、番号ごとに別々に料金を請求されたり、異なる通信網に加入している場合や、異なる価格構成を有する場合があるからである。したがって、非常に不満足な状況が生じる。
【0003】
上記問題点を解決する1つの方法は、ユーザが、ユーザに単一の電話番号を付与する加入者識別モジュール(SIM)を持つことである。ユーザが2つ以上の携帯無線電話機の使用を望む場合、彼は、現在使用している携帯無線電話機、例えば手持ち式の携帯無線電話機からSIMから取り外し、これを別の携帯無線電話機、例えば自動車設置式携帯無線電話機に装着する。このことに関する問題点は、SIMは、デバイスに絶えず着脱できるようには設計されていないことである。したがって、SIMは、通常、携帯無線電話機のバッテリの裏側に装着され、したがって、瞬時にアクセス可能ではない。ある電話機から次の電話機にSIMを着け替えるためには、両方の携帯無線電話機のバッテリを取り外し、SIMを着け替え、バッテリを元の位置に戻さなくてはならない。これは、時間のかかる、煩わしい動作である。
【0004】
したがって、本発明の1つの目的は、複数の携帯無線電話機の使用を容易にすることである。
【摘要】
【0005】
本発明に従えば、第1のデバイスと、これに関連する電子データカードを備える第2のデバイスとからなるシステムであって、前記電子データカードの情報は前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスの前記電子データカードの動作特性を制御するように構成されていることを特徴とするシステムが提供される。
【0006】
第1のデバイスが制御可能な動作特性には、電子データカードの、電力供給(例えば、電源の入切、電圧など)、再設定、クロック速度、ボーレート、クロックの停止など、がある。これらの動作特性は、電子データカードの動作および機能に関係があり、また、電子データカードに関連するカード読取装置の動作特性でもあると考えられる。本発明は、データカードから読み取られる情報の内容というよりも、むしろ、データカードがどのように機能するかに関している。
【0007】
電子データカードは、例えば、加入者識別モジュール(SIM)カードであったり、キャッシュカードであったり、任意の他の形式の電子データカードであっても良い。データカードは、他のデバイスが必要とする情報を記憶する。
第1および第2のデバイスの少なくとも1つが、無線通信デバイス、特に、セルラ無線電話機などの無線電話であることが好ましい。
【0008】
本発明の第2の態様に従えば、第1のデバイスに関連する電子データカードを備える第2のデバイスと動作可能な前記第1のデバイスからなる装置であって、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスの前記電子データカードの動作特性を制御するように構成されていることを特徴とする装置が提供される。
【0009】
本発明の第3の態様に従えば、第1のデバイスに関連する電子データカードを備える第1のデバイスからなる装置であって、前記第1のデバイスは第2のデバイスと動作可能であり、前記第1のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスが、前記第1のデバイスの前記電子データカードの動作特性を前記第2のデバイスが制御するように構成されていることを特徴とする装置が提供される。
【0010】
本発明の別の態様に従えば、第1のデバイスに関連する電子データカードを備える前記第1のデバイスの動作を制御する方法であって、前記電子データカードの情報が、第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスの前記電子データカードの動作特性が、前記第2のデバイスにより制御されることを特徴とする方法が提供される。
【0011】
本発明の1つの利点は、SIMに含まれる情報を、SIMを物理的に移動させる必要なしに、ある携帯無線電話機から別の携帯無線電話機に転送できることである。これは、迅速かつ簡単な手順であり、SIMの不必要な損傷を排除する。
【0012】
本発明の別の利点は、ユーザが1つのSIM、したがって、1つの電話番号のみを持てばよいことである。これにより、そのユーザに連絡を取りたい人が、そのユーザについて複数の電話番号を知っておく必要がなくなる。1つの電話番号のみを持てばよいユーザにとっては、異なる会社から複数のSIMが供給され、それぞれに請求されるという混乱が無くなる。
【0013】
本発明のさらに別の利点は、SIM情報を使用する端末が実際にSIM読取装置を制御するので、SIM読取装置の機能をより単純化できることである。すなわち、SIM情報の読取に必要な情報は、主に、SIM情報を読取る端末内にありうる。
【0014】
以下では、本発明を添付図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】複数の携帯無線電話機がセルラネットワークに接続する、従来技術のブロック図である。
【図2】1つの携帯無線電話機がセルラネットワークに接続する、本発明の第1の実施形態のブロック図である。
【図3】クライアントおよびサーバ間の構成およびメッセージフローを示す、本発明のブロック図である。
【図4】データ転送に使用されるメッセージ構造の1つの実施形態を示す図である。
【図5】エラー応答を示す図である。
【図6】サーバ接続時のクライアントの情報伝達を示す図である。
【図7】クライアントおよびサーバ間におけるADPUの正常な交換を示す図である。
【図8】クライアントがサーバにSIMの電源オフを要求する時の正常な動作を示す図である。
【図9】クライアントがサーバにSIMの電源オンを要求する時の正常な動作を示す図である。
【図10】クライアントがサーバにSIMのリセットを要求する時の正常な動作を示す図である。
【図11】クライアントがサーバにSIMのクロック速度の変更を要求する時の正常な動作を示す図である。
【図12】クライアントがサーバにSIMのボーレートの変更を要求する時の正常な動作を示す図である。
【図13】クライアントがサーバのカードホルダタイプを要求する時の信号フロー図である。
【図14】図2の無線電話機の詳細図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、複数の携帯無線電話機がセルラネットワークに接続する、従来技術のブロック図である。無線電話機102は、電子データカード106を有する。これは、本例では、加入者識別モジュール(SIM)である。SIMは、無線電話機102に加入者番号(電話番号)を提供し、無線電話機102とセルラネットワーク100との接続を可能にする。無線電話機102が、一度セルラネットワークに接続すると、当業者が理解する通常の方法で電話をかけたり、受けたりできるように機能する。SIM108を有する第2の無線電話機104もまた、上述のように機能する。
【0017】
図2は、1つの携帯無線電話機がセルラネットワークに接続する、本発明の第1の実施形態のブロック図である。無線電話機206は、SIM208を有する。本例では、無線電話機206を手持ち式の無線電話機とし、無線電話機202を自動車設置式無線電話機とする。無線電話機206を所持しているユーザが、無線電話機202が搭載された自動車に乗った場合、ユーザは、手持ち式無線電話機ではなく自動車に設置された無線電話機を使用できるのが望ましい。これは、自動車設置式無線電話機には、例えば、安全の見地から重要なハンズフリーキットが内蔵されていることが多く、また、高性能な外部アンテナが装備されているからである。無線電話機206および202には、低電力高周波(LPRF)リンクなどのローカル無線接続、ブルートゥース接続、または、赤外線リンクなどの他の通信手段を使用して、互いに通信できるようにする機能が装備されている。無線リンクを介して、無線電話機202は、無線電話機206内のSIMから情報を取得できるので、まるで無線電話機202自体にそのSIMが挿入されているかのように機能することができる。
【0018】
例えば、ユーザが無線電話機202を装備した自動車に乗り込んだ時、通信チャネル204が自動的にセットアップされ、SIM情報の転送が可能となる。したがって、無線電話機206にかかってきたすべての電話を無線電話機202で受けられる。また、無線電話機202からかけたすべての電話が、無線電話機206からのものと見なされ、したがって、その利用料金は無線電話機206への請求となる。無線電話機202を複数のユーザによって使用することもできる。例えば、レンタカーに設置された無線電話機は、その自動車を借りた顧客みんなが利用できる。SIMから情報を取得する時に、ユーザによる個人識別番号(PIN)の再確認が不要であることが望ましい。
【0019】
図14は、無線電話機206の詳細図である。無線電話機206は、トランシーバ1と、セルラ電話機が通常備える他のすべての特徴とを有する。トランシーバ1は、ハンドセット筐体2内に存在し、外部アンテナ3と結合している。従来通り、筐体2内に含まれるマイクロプロセッサ4を使用して、電話機のすべての基本機能を制御する。同様に、筐体内2には、電話機のオペレーティングソフトを記憶し、マイクロプロセッサ4と結合する読取専用メモリ(ROM)5が含まれる。EEPROM6もまた、マイクロプロセッサ4に結合し、NAMデータ(例えば、電話番号、システムID、電子シリアル番号)と短縮ダイヤルとを記憶するために使用される(すなわち、電話番号記憶装置である)。ハンドセットはまた、視覚表示装置8およびキーパッド9からなり、同様にマイクロプロセッサ4に結合するユーザ・インタフェース7を有する。表示装置8は、例えば、液晶表示装置であっても良く、キーパッド9は、ファンクションキー、ソフトキー、および英数字キーを含んでも良い。
【0020】
ハンドセットはまた、メモリモジュールレシーバ10(SIMカードホルダとも呼ばれる)を有する。SIMカード208は、通常、SIMカードホルダ10に取付けられ、SIMカードからの読出し/SIMカードへの書込みは、SIMカード読取装置(マイクロプロセッサ4が提供する)によって制御される。レシーバ10は、例えば、加入者関連データ(例えば、加入者番号、システムID、システムチャネル・スキャンデータ、およびシリアル番号)を記憶できる、SIMカードなどのメモリモジュールを収容できる。このメモリモジュールレシーバ10は、上記メモリモジュールを比較的まっすぐに差し込んだり引き抜いたりできるように設計される。レシーバ10は、ハンドセット筐体2内に収納部または仕切りを形成できる。SIMカードはまた、前記加入者関連データだけではなく、例えば、蓄積ダイヤル情報、料金度数計情報、機能制御情報、認証アルゴリズムなどの、他の加入者関連情報やアプリケーションを含むことができる。ここで注意してもらいたいのは、SIMカードは、単なる受動メモリカードではなく、メモリだけでなく情報を内部処理する機能を併せ持つ、公知のプロセッサカードでもあるということである。マイクロプロセッサ4が、SIMに記憶されたデータを使用することにより、電話機が対応するネットワーク上で通信可能となる。SIMカードに記憶された他のデータをマイクロプロセッサ4が使用することにより、従来通り、例えば、電話機の動作を制御したり、修正したり、監視したりできる。
【0021】
以下では本発明をさらに詳細に説明する。
【0022】
図2に示すように、無線電話機206および202はまた、それぞれ、サーバおよびクライアントと指定する。この用語法を本明細書全体にわたって使用する。
【0023】
サーバは、SIM208などのSIMに直接アクセス可能であり、これと物理的接続を確立している。サーバは、クライアント202などのクライアントによるSIMのサービスやファイルへのアクセスを許可する。上述のように、サーバの典型例は、自動車電話(クライアント)が設置された自動車に持ち込まれる携帯電話機である。クライアントは、LPRFなどの無線リンク、または、いわゆるブルートゥース通信を介してサーバに接続している。クライアントは、サーバ内のSIMのサービスやファイルにアクセスし、SIMの情報を使用してセルラネットワークと接続できる。
【0024】
サーバは、SIMへのクライアントによるアクセスを許可している間は、アクティブにネットワーク接続できないことが望ましい。
クライアント−サーバ装置の動作は、多数の異なる方法で設定可能である。例えば、SIMに記憶された加入者情報を使用してクライアントとのネットワーク接続を確立すること、サーバのSIMを使用してクライアントから電話をかけること、ネットワークからの電話をクライアントが受けること、および、サーバのSIMに記憶されたデータにクライアントがアクセスすること、などがある。
SIMはサーバ内にあり、以下で概説する手順によりクライアントからアクセス可能である。
【0025】
本発明により、GSM11.11および11.14規格で指定されたメッセージの送信が可能となり、さらに、SIMおよびサーバの状態に関する情報を転送する手段が提供される。この情報は、例えば、GSM11.14で規定されているSIMアプリケーションツールキット手順に必要である。
クライアントおよびSIM間のデータ伝送は、アプリケーションプロトコルデータユニット(APDU)を交換することによって行われる。サーバは、APDUをブルートゥースリンクを介してSIMからクライアントへ渡すメディエータの機能を果たし、逆の場合もまた同様である。
【0026】
サーバはまた、SIMとの物理的接続を確立・維持する役割も果たす。サーバは、SIMへのクライアントアクセスを許可する前にSIMのブロックを解除することが望ましい。
クライアントが、SIMまたはサーバ自体に関する情報をサーバから要求すると、サーバは、要求されたデータをブルートゥースリンクを介して送信する。
クライアントおよびサーバは、下記の機能を処理できることが望ましいが、当業者であれば、クライアントまたはサーバのどちらか一方、もしくは、両方がこの機能を装備できることが理解できるだろう。必要な機能には、以下のものがあるが、これらに限定されない。
【0027】
−接続管理−すなわち、サーバおよびクライアント間のブルートゥース接続を確立および解除する機能。
−APDU転送−すなわち、ブルートゥースリンクを介してAPDUを送信する機能。SIMに送信されたAPDUを'コマンドAPDU'と呼び、SIMが送信したAPDUを'応答APDU'と呼ぶ。コマンドAPDUおよび応答APDUは、ペアでしか発生しない、つまり、各コマンドAPDUの後には応答APDUが続く。APDUの交換は、常に、クライアントにより開始される。
−ATR転送−すなわち、リセットへの応答(ATR)の内容をブルートゥースリンクを介してサーバからクライアントへ送信する機能。ATRは、SIMがリセットされた後にSIMによってサーバへ送信される。ATRには、SIMが提供するインタフェースおよびSIMのサービスに関する情報が含まれる。この情報の一部はまた、クライアントにおいて必要となる。
【0028】
−PPS手順の転送結果−すなわち、パラメータおよびプロトコル選択(PPS)手順の結果をブルートゥースリンクを介してサーバからクライアントへ送信する機能である。PPS手順は、SIMのインタフェースパラメータを変更するために、サーバにより実行可能である。この手順の結果もまた、クライアントにおいて必要とされる。
−SIMの電源オフ−すなわち、遠隔的にSIMの電源をオフにする機能。例えば、クライアントがSIMの電源をオフにするようにサーバに要求する。この機能は、例えば、SIM ATK(アプリケーションツールキット)目的で必要となる。
−SIMの電源オン−すなわち、遠隔的にSIMの電源をオンにする機能。例えば、クライアントがSIMの電源をオンにするようにサーバに要求する。この機能は、例えば、SIM ATK目的で必要となる。サーバが後にSIMのブロックを解除する必要がある。
【0029】
−SIMのリセット−すなわち、SIMを遠隔的にリセットする機能である。例えば、クライアントがSIMをリセットするようにサーバに要求する。この機能は、例えば、SIM ATK目的で必要となる。サーバが後にSIMのブロックを解除する必要がある。
−クロック速度の変更−すなわち、クロック速度を遠隔的に変更する機能である。例えば、クライアントがSIMのクロック速度を変更するようにサーバに要求する。サーバがSIMに適用するクロック速度は、(ボーレートと共に)サーバがSIMと通信する速度を決定する。
【0030】
−ボーレートの変更−すなわち、ボーレートを遠隔的に変更する機能である。例えば、クライアントがSIMのボーレートを変更するようにサーバに要求する。ボーレートは、(クロック速度と共に)サーバがSIMと通信する速度を決定する。
−カードホルダタイプの転送−すなわち、カードホルダタイプ情報をブルートゥースリンクを介してサーバからRAAクライアントへ送信する機能。カードホルダタイプは、カード読取装置に挿入可能なSIMカードの形式(例えば、ID−1であるとか、プラグインSIMなど)を表す。この情報は、例えば、SIM ATK目的で必要となる。
【0031】
図3は、本発明のクライアントおよびサーバ間の構成およびメッセージの流れを示すブロック図である。
好適な実施形態では、クライアントおよびサーバ間のデータ転送は、マルチプルバイトフィールドを使用して標準ネットワークバイト順で(ビッグエンディアン)行われる。つまり、より重要な(高位の)バイトをあまり重要でない(低位の)バイトの前に転送する。
【0032】
図4は、データ転送に使用されるメッセージの構造の1つの実施形態を示す図である。各プロトコルメッセージは、メッセージヘッダを含み、その後にメッセージ固有ペイロードが続く。ヘッダは、4つのフィールド、すなわち、MSG ID、トランザクションID、予備フィールド、およびペイロード長を含む。予備フィールドは、異なるマイクロコンピュータアーキテクチャにデータアラインメントを提供するために使用される。
指示以外のすべてのトランザクションは、要求メッセージと応答メッセージのペアからなることが望ましい。一般に、要求メッセージの各タイプは、対応する応答メッセージを有する。しかし、要求が不適切にフォーマットされているとサーバが判断した場合や、何らかの理由でサーバが適切なメッセージタイプで応答できない場合、サーバは、図5に示すようにエラー応答メッセージで応える。
【0033】
図6は、クライアントがサーバと接続している時の信号伝達を示す図である。一度この手順が実行されれば、クライアントおよびサーバはAPDUの交換を開始できる。
接続が確立される前に、サーバはSIMの電源をオンにし、SIMのブロックを解除しなければならない。SIMをセルラネットワークとの接続に使用してはならない。クライアントおよびサーバ間の接続は、クライアントまたはサーバのどちらかが解除可能である。
【0034】
クライアントは、上記接続解除を開始する前に、セルラネットワークとの接続を終了させる必要がある。サーバが上記接続解除を開始する場合にも、クライアントは直ちにセルラネットワークとの接続を終了させる必要がある。
APDU転送には、転送コマンドAPDUおよび転送応答APDU手順が使用される。
クライアントは、SIMからATRを送信するようにサーバに要求する。クライアントの要求後、サーバはATRをクライアントに送信する。これには、転送ATR手順が使用される。
【0035】
クライアントは、PPS手順の結果を送信するようにサーバに要求する。クライアントの要求後、サーバは要求された情報をクライアントに送信する。PPS手順が行われなかった場合には、適切なエラーメッセージがクライアントへ送信される。転送PPS結果手順が、この機能のために使用される。
クライアントは、SIMの電源をオフにする、つまり、カードから電圧を奪うようにサーバに要求する。正常にSIMの電源をオフにした後、サーバは確認メッセージをクライアントに送信する。何らかの理由で、電源オフに失敗した場合には、適切なエラーメッセージがクライアントに送信される。SIM電源オフ手順は、この機能のために使用される。
【0036】
クライアントは、SIMの電源をオンにする、つまり、供給電圧およびクロック信号をSIMに加えるようにサーバに要求する。SIMの電源をオンにした後、サーバはPPS手順を実行できる。次に、サーバは再度SIMのブロックを解除する。正常にSIMの電源がオンにされた場合、サーバは確認メッセージをクライアントに送信する。何らかの理由で、電源オンに失敗した場合には、適切なエラーメッセージがクライアントに送信される。SIM電源オン手順は、この機能のために使用される。
【0037】
クライアントは、SIMをリセットするようにサーバに要求する。SIMをリセットした後、サーバはPPS手順を実行できる。次に、サーバは再度SIMのブロックを解除する。正常にSIMがリセットされた場合、RAAサーバは確認メッセージをRAAクライアントに送信する。何らかの理由で、リセットに失敗した場合には、適切なエラーメッセージがRAAクライアントに送信される。SIMリセット手順は、この機能のために使用される。
【0038】
クライアントは、SIMに適用されるクロック速度を変更するようにサーバに要求する。正常にクロック速度を変更した後、サーバは確認メッセージをクライアントに送信する。クロック速度の変更に失敗した場合には、適切なエラーメッセージがクライアントに送信される。クロック速度変更手順は、この機能のために使用される。
クライアントは、SIMとの通信に使用されるボーレートを変更するようにサーバに要求する。正常にクロック速度を変更した後、サーバは確認メッセージをクライアントに送信する。ボーレートの変更に失敗した場合には、適切なエラーメッセージがクライアントに送信される。プロトコルのボーレート変更手順は、この機能のために使用される。
【0039】
クライアントは、カードホルダタイプ送信するようにサーバに要求する。クライアントの要求後、サーバはカードホルダタイプをクライアントに送信する。カードホルダタイプ転送手順は、この機能のために使用される。
サーバまたはクライアントがリンクロスを検知した場合には、クライアントは直ちにセルラネットワークとの現在の接続を終了させる。
サーバだけが照会スキャンを実行できることが望ましい。サーバは制限付照会アクセスコードを使用する。
【0040】
携帯電話プロファイルのRAAサーバ役で動作するデバイスは、デバイスフィールドのクラスにおいて、
1.サービスクラスフィールドに"電話"ビットをセットし、
2.主要デバイスクラスとして"サーバ"を示す。
これは、照会応答をフィルタリングする照会デバイスによって使用可能である。
ページングはクライアントだけが実行できることが望ましい。通常、クライアントは、サーバに接続していない時には、サーバの周期的なページングを実行する。(レンジ内検出の平均待ち時間を決定する)ページング試行間の間隔は、指定されていない。
【0041】
サーバは、少なくとも、ページスキャンタイプR0、R1、およびR2の1つをサポートする。ページスキャンR0を使用すれば、最高のパフォーマンスが得られる。サーバはできるだけたくさんのフリーキャパシティをページスキャニングに充てることが推奨される。クライアントは、ページスキャンタイプR0、R1、およびR2の少なくとも1つをサポートする。
【0042】
リンク制御(LC)層上のほとんどの機能を、リンクマネージャプロトコル(LMP)手順によって起動しなければならないので、たいていの場合、エラーは前記層で見つかる。しかし、例えば、ある種のパケットタイプの照会、ページング、または使用など、LMP層から独立したLC手順もある。上記機能の不正使用の検知は、困難であるか、時には不可能である。上記使用を検知または防止するためのメカニズムは確立されていない。
次のシーケンスが実行された後、クライアントおよびサーバはAPDUの交換を開始できる。
【0043】
当業者であれば、クライアントおよびサーバ両方の働きをすることができるデバイスがあることは理解できるだろう。また、SIMを装備できない端末は、クライアントとしてしか機能できない。別の状況では、端末が、自己のSIMを外部デバイスに提供したり、別のデバイスのSIMに遠隔的にアクセスしたりしても良い。
第1および第2のデバイスは、様々な形態を取ることができ、例えば、一方または両方が、無線通信デバイス(特に無線電話デバイス)またはゲームコンソールであっても良い。他の形態のデバイスも考えられ、この言葉は、広い意味で解釈すべきである。
【0044】
無線リンクについての記載を、本明細書に含まれる発明思想を失うことなく、ダイレクトな有線接続に同等に置き換えることができる。スマートカード(電子データカード)についての記載は、無線電話機に使用されるスマートカードには限定されず、したがって、WIM、電子商取引用のキャッシュカード、セキュリティカードなどの他のスマートカードを含むことも意図している。
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯無線電話機に係り、特に、複数の携帯無線電話機の管理に関する。
【背景】
【0002】
近年、携帯無線電話機の浸透度が非常に進み、今や多くの人口の大部分が携帯無線電話機を所有している。また、例えば、自動車設置式無線電話機と手持ち式携帯無線電話機など、複数の携帯無線電話機を所有する人の数も増えてきている。このことに関する問題点は、結局ユーザは複数の電話番号を持つ羽目になるということである。これにより、このユーザと連絡を取りたがっている人が混乱する。何故なら、彼らはそのユーザがどの無線電話機を現在使用しているのかが分からないからである。また、複数の電話番号を有するユーザにとっても問題がある。何故なら、通常、番号ごとに別々に料金を請求されたり、異なる通信網に加入している場合や、異なる価格構成を有する場合があるからである。したがって、非常に不満足な状況が生じる。
【0003】
上記問題点を解決する1つの方法は、ユーザが、ユーザに単一の電話番号を付与する加入者識別モジュール(SIM)を持つことである。ユーザが2つ以上の携帯無線電話機の使用を望む場合、彼は、現在使用している携帯無線電話機、例えば手持ち式の携帯無線電話機からSIMから取り外し、これを別の携帯無線電話機、例えば自動車設置式携帯無線電話機に装着する。このことに関する問題点は、SIMは、デバイスに絶えず着脱できるようには設計されていないことである。したがって、SIMは、通常、携帯無線電話機のバッテリの裏側に装着され、したがって、瞬時にアクセス可能ではない。ある電話機から次の電話機にSIMを着け替えるためには、両方の携帯無線電話機のバッテリを取り外し、SIMを着け替え、バッテリを元の位置に戻さなくてはならない。これは、時間のかかる、煩わしい動作である。
【0004】
したがって、本発明の1つの目的は、複数の携帯無線電話機の使用を容易にすることである。
【摘要】
【0005】
本発明に従えば、第1のデバイスと、これに関連する電子データカードを備える第2のデバイスとからなるシステムであって、前記電子データカードの情報は前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスの前記電子データカードの動作特性を制御するように構成されていることを特徴とするシステムが提供される。
【0006】
第1のデバイスが制御可能な動作特性には、電子データカードの、電力供給(例えば、電源の入切、電圧など)、再設定、クロック速度、ボーレート、クロックの停止など、がある。これらの動作特性は、電子データカードの動作および機能に関係があり、また、電子データカードに関連するカード読取装置の動作特性でもあると考えられる。本発明は、データカードから読み取られる情報の内容というよりも、むしろ、データカードがどのように機能するかに関している。
【0007】
電子データカードは、例えば、加入者識別モジュール(SIM)カードであったり、キャッシュカードであったり、任意の他の形式の電子データカードであっても良い。データカードは、他のデバイスが必要とする情報を記憶する。
第1および第2のデバイスの少なくとも1つが、無線通信デバイス、特に、セルラ無線電話機などの無線電話であることが好ましい。
【0008】
本発明の第2の態様に従えば、第1のデバイスに関連する電子データカードを備える第2のデバイスと動作可能な前記第1のデバイスからなる装置であって、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスが、前記第2のデバイスの前記電子データカードの動作特性を制御するように構成されていることを特徴とする装置が提供される。
【0009】
本発明の第3の態様に従えば、第1のデバイスに関連する電子データカードを備える第1のデバイスからなる装置であって、前記第1のデバイスは第2のデバイスと動作可能であり、前記第1のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスが、前記第1のデバイスの前記電子データカードの動作特性を前記第2のデバイスが制御するように構成されていることを特徴とする装置が提供される。
【0010】
本発明の別の態様に従えば、第1のデバイスに関連する電子データカードを備える前記第1のデバイスの動作を制御する方法であって、前記電子データカードの情報が、第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスの前記電子データカードの動作特性が、前記第2のデバイスにより制御されることを特徴とする方法が提供される。
【0011】
本発明の1つの利点は、SIMに含まれる情報を、SIMを物理的に移動させる必要なしに、ある携帯無線電話機から別の携帯無線電話機に転送できることである。これは、迅速かつ簡単な手順であり、SIMの不必要な損傷を排除する。
【0012】
本発明の別の利点は、ユーザが1つのSIM、したがって、1つの電話番号のみを持てばよいことである。これにより、そのユーザに連絡を取りたい人が、そのユーザについて複数の電話番号を知っておく必要がなくなる。1つの電話番号のみを持てばよいユーザにとっては、異なる会社から複数のSIMが供給され、それぞれに請求されるという混乱が無くなる。
【0013】
本発明のさらに別の利点は、SIM情報を使用する端末が実際にSIM読取装置を制御するので、SIM読取装置の機能をより単純化できることである。すなわち、SIM情報の読取に必要な情報は、主に、SIM情報を読取る端末内にありうる。
【0014】
以下では、本発明を添付図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】複数の携帯無線電話機がセルラネットワークに接続する、従来技術のブロック図である。
【図2】1つの携帯無線電話機がセルラネットワークに接続する、本発明の第1の実施形態のブロック図である。
【図3】クライアントおよびサーバ間の構成およびメッセージフローを示す、本発明のブロック図である。
【図4】データ転送に使用されるメッセージ構造の1つの実施形態を示す図である。
【図5】エラー応答を示す図である。
【図6】サーバ接続時のクライアントの情報伝達を示す図である。
【図7】クライアントおよびサーバ間におけるADPUの正常な交換を示す図である。
【図8】クライアントがサーバにSIMの電源オフを要求する時の正常な動作を示す図である。
【図9】クライアントがサーバにSIMの電源オンを要求する時の正常な動作を示す図である。
【図10】クライアントがサーバにSIMのリセットを要求する時の正常な動作を示す図である。
【図11】クライアントがサーバにSIMのクロック速度の変更を要求する時の正常な動作を示す図である。
【図12】クライアントがサーバにSIMのボーレートの変更を要求する時の正常な動作を示す図である。
【図13】クライアントがサーバのカードホルダタイプを要求する時の信号フロー図である。
【図14】図2の無線電話機の詳細図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、複数の携帯無線電話機がセルラネットワークに接続する、従来技術のブロック図である。無線電話機102は、電子データカード106を有する。これは、本例では、加入者識別モジュール(SIM)である。SIMは、無線電話機102に加入者番号(電話番号)を提供し、無線電話機102とセルラネットワーク100との接続を可能にする。無線電話機102が、一度セルラネットワークに接続すると、当業者が理解する通常の方法で電話をかけたり、受けたりできるように機能する。SIM108を有する第2の無線電話機104もまた、上述のように機能する。
【0017】
図2は、1つの携帯無線電話機がセルラネットワークに接続する、本発明の第1の実施形態のブロック図である。無線電話機206は、SIM208を有する。本例では、無線電話機206を手持ち式の無線電話機とし、無線電話機202を自動車設置式無線電話機とする。無線電話機206を所持しているユーザが、無線電話機202が搭載された自動車に乗った場合、ユーザは、手持ち式無線電話機ではなく自動車に設置された無線電話機を使用できるのが望ましい。これは、自動車設置式無線電話機には、例えば、安全の見地から重要なハンズフリーキットが内蔵されていることが多く、また、高性能な外部アンテナが装備されているからである。無線電話機206および202には、低電力高周波(LPRF)リンクなどのローカル無線接続、ブルートゥース接続、または、赤外線リンクなどの他の通信手段を使用して、互いに通信できるようにする機能が装備されている。無線リンクを介して、無線電話機202は、無線電話機206内のSIMから情報を取得できるので、まるで無線電話機202自体にそのSIMが挿入されているかのように機能することができる。
【0018】
例えば、ユーザが無線電話機202を装備した自動車に乗り込んだ時、通信チャネル204が自動的にセットアップされ、SIM情報の転送が可能となる。したがって、無線電話機206にかかってきたすべての電話を無線電話機202で受けられる。また、無線電話機202からかけたすべての電話が、無線電話機206からのものと見なされ、したがって、その利用料金は無線電話機206への請求となる。無線電話機202を複数のユーザによって使用することもできる。例えば、レンタカーに設置された無線電話機は、その自動車を借りた顧客みんなが利用できる。SIMから情報を取得する時に、ユーザによる個人識別番号(PIN)の再確認が不要であることが望ましい。
【0019】
図14は、無線電話機206の詳細図である。無線電話機206は、トランシーバ1と、セルラ電話機が通常備える他のすべての特徴とを有する。トランシーバ1は、ハンドセット筐体2内に存在し、外部アンテナ3と結合している。従来通り、筐体2内に含まれるマイクロプロセッサ4を使用して、電話機のすべての基本機能を制御する。同様に、筐体内2には、電話機のオペレーティングソフトを記憶し、マイクロプロセッサ4と結合する読取専用メモリ(ROM)5が含まれる。EEPROM6もまた、マイクロプロセッサ4に結合し、NAMデータ(例えば、電話番号、システムID、電子シリアル番号)と短縮ダイヤルとを記憶するために使用される(すなわち、電話番号記憶装置である)。ハンドセットはまた、視覚表示装置8およびキーパッド9からなり、同様にマイクロプロセッサ4に結合するユーザ・インタフェース7を有する。表示装置8は、例えば、液晶表示装置であっても良く、キーパッド9は、ファンクションキー、ソフトキー、および英数字キーを含んでも良い。
【0020】
ハンドセットはまた、メモリモジュールレシーバ10(SIMカードホルダとも呼ばれる)を有する。SIMカード208は、通常、SIMカードホルダ10に取付けられ、SIMカードからの読出し/SIMカードへの書込みは、SIMカード読取装置(マイクロプロセッサ4が提供する)によって制御される。レシーバ10は、例えば、加入者関連データ(例えば、加入者番号、システムID、システムチャネル・スキャンデータ、およびシリアル番号)を記憶できる、SIMカードなどのメモリモジュールを収容できる。このメモリモジュールレシーバ10は、上記メモリモジュールを比較的まっすぐに差し込んだり引き抜いたりできるように設計される。レシーバ10は、ハンドセット筐体2内に収納部または仕切りを形成できる。SIMカードはまた、前記加入者関連データだけではなく、例えば、蓄積ダイヤル情報、料金度数計情報、機能制御情報、認証アルゴリズムなどの、他の加入者関連情報やアプリケーションを含むことができる。ここで注意してもらいたいのは、SIMカードは、単なる受動メモリカードではなく、メモリだけでなく情報を内部処理する機能を併せ持つ、公知のプロセッサカードでもあるということである。マイクロプロセッサ4が、SIMに記憶されたデータを使用することにより、電話機が対応するネットワーク上で通信可能となる。SIMカードに記憶された他のデータをマイクロプロセッサ4が使用することにより、従来通り、例えば、電話機の動作を制御したり、修正したり、監視したりできる。
【0021】
以下では本発明をさらに詳細に説明する。
【0022】
図2に示すように、無線電話機206および202はまた、それぞれ、サーバおよびクライアントと指定する。この用語法を本明細書全体にわたって使用する。
【0023】
サーバは、SIM208などのSIMに直接アクセス可能であり、これと物理的接続を確立している。サーバは、クライアント202などのクライアントによるSIMのサービスやファイルへのアクセスを許可する。上述のように、サーバの典型例は、自動車電話(クライアント)が設置された自動車に持ち込まれる携帯電話機である。クライアントは、LPRFなどの無線リンク、または、いわゆるブルートゥース通信を介してサーバに接続している。クライアントは、サーバ内のSIMのサービスやファイルにアクセスし、SIMの情報を使用してセルラネットワークと接続できる。
【0024】
サーバは、SIMへのクライアントによるアクセスを許可している間は、アクティブにネットワーク接続できないことが望ましい。
クライアント−サーバ装置の動作は、多数の異なる方法で設定可能である。例えば、SIMに記憶された加入者情報を使用してクライアントとのネットワーク接続を確立すること、サーバのSIMを使用してクライアントから電話をかけること、ネットワークからの電話をクライアントが受けること、および、サーバのSIMに記憶されたデータにクライアントがアクセスすること、などがある。
SIMはサーバ内にあり、以下で概説する手順によりクライアントからアクセス可能である。
【0025】
本発明により、GSM11.11および11.14規格で指定されたメッセージの送信が可能となり、さらに、SIMおよびサーバの状態に関する情報を転送する手段が提供される。この情報は、例えば、GSM11.14で規定されているSIMアプリケーションツールキット手順に必要である。
クライアントおよびSIM間のデータ伝送は、アプリケーションプロトコルデータユニット(APDU)を交換することによって行われる。サーバは、APDUをブルートゥースリンクを介してSIMからクライアントへ渡すメディエータの機能を果たし、逆の場合もまた同様である。
【0026】
サーバはまた、SIMとの物理的接続を確立・維持する役割も果たす。サーバは、SIMへのクライアントアクセスを許可する前にSIMのブロックを解除することが望ましい。
クライアントが、SIMまたはサーバ自体に関する情報をサーバから要求すると、サーバは、要求されたデータをブルートゥースリンクを介して送信する。
クライアントおよびサーバは、下記の機能を処理できることが望ましいが、当業者であれば、クライアントまたはサーバのどちらか一方、もしくは、両方がこの機能を装備できることが理解できるだろう。必要な機能には、以下のものがあるが、これらに限定されない。
【0027】
−接続管理−すなわち、サーバおよびクライアント間のブルートゥース接続を確立および解除する機能。
−APDU転送−すなわち、ブルートゥースリンクを介してAPDUを送信する機能。SIMに送信されたAPDUを'コマンドAPDU'と呼び、SIMが送信したAPDUを'応答APDU'と呼ぶ。コマンドAPDUおよび応答APDUは、ペアでしか発生しない、つまり、各コマンドAPDUの後には応答APDUが続く。APDUの交換は、常に、クライアントにより開始される。
−ATR転送−すなわち、リセットへの応答(ATR)の内容をブルートゥースリンクを介してサーバからクライアントへ送信する機能。ATRは、SIMがリセットされた後にSIMによってサーバへ送信される。ATRには、SIMが提供するインタフェースおよびSIMのサービスに関する情報が含まれる。この情報の一部はまた、クライアントにおいて必要となる。
【0028】
−PPS手順の転送結果−すなわち、パラメータおよびプロトコル選択(PPS)手順の結果をブルートゥースリンクを介してサーバからクライアントへ送信する機能である。PPS手順は、SIMのインタフェースパラメータを変更するために、サーバにより実行可能である。この手順の結果もまた、クライアントにおいて必要とされる。
−SIMの電源オフ−すなわち、遠隔的にSIMの電源をオフにする機能。例えば、クライアントがSIMの電源をオフにするようにサーバに要求する。この機能は、例えば、SIM ATK(アプリケーションツールキット)目的で必要となる。
−SIMの電源オン−すなわち、遠隔的にSIMの電源をオンにする機能。例えば、クライアントがSIMの電源をオンにするようにサーバに要求する。この機能は、例えば、SIM ATK目的で必要となる。サーバが後にSIMのブロックを解除する必要がある。
【0029】
−SIMのリセット−すなわち、SIMを遠隔的にリセットする機能である。例えば、クライアントがSIMをリセットするようにサーバに要求する。この機能は、例えば、SIM ATK目的で必要となる。サーバが後にSIMのブロックを解除する必要がある。
−クロック速度の変更−すなわち、クロック速度を遠隔的に変更する機能である。例えば、クライアントがSIMのクロック速度を変更するようにサーバに要求する。サーバがSIMに適用するクロック速度は、(ボーレートと共に)サーバがSIMと通信する速度を決定する。
【0030】
−ボーレートの変更−すなわち、ボーレートを遠隔的に変更する機能である。例えば、クライアントがSIMのボーレートを変更するようにサーバに要求する。ボーレートは、(クロック速度と共に)サーバがSIMと通信する速度を決定する。
−カードホルダタイプの転送−すなわち、カードホルダタイプ情報をブルートゥースリンクを介してサーバからRAAクライアントへ送信する機能。カードホルダタイプは、カード読取装置に挿入可能なSIMカードの形式(例えば、ID−1であるとか、プラグインSIMなど)を表す。この情報は、例えば、SIM ATK目的で必要となる。
【0031】
図3は、本発明のクライアントおよびサーバ間の構成およびメッセージの流れを示すブロック図である。
好適な実施形態では、クライアントおよびサーバ間のデータ転送は、マルチプルバイトフィールドを使用して標準ネットワークバイト順で(ビッグエンディアン)行われる。つまり、より重要な(高位の)バイトをあまり重要でない(低位の)バイトの前に転送する。
【0032】
図4は、データ転送に使用されるメッセージの構造の1つの実施形態を示す図である。各プロトコルメッセージは、メッセージヘッダを含み、その後にメッセージ固有ペイロードが続く。ヘッダは、4つのフィールド、すなわち、MSG ID、トランザクションID、予備フィールド、およびペイロード長を含む。予備フィールドは、異なるマイクロコンピュータアーキテクチャにデータアラインメントを提供するために使用される。
指示以外のすべてのトランザクションは、要求メッセージと応答メッセージのペアからなることが望ましい。一般に、要求メッセージの各タイプは、対応する応答メッセージを有する。しかし、要求が不適切にフォーマットされているとサーバが判断した場合や、何らかの理由でサーバが適切なメッセージタイプで応答できない場合、サーバは、図5に示すようにエラー応答メッセージで応える。
【0033】
図6は、クライアントがサーバと接続している時の信号伝達を示す図である。一度この手順が実行されれば、クライアントおよびサーバはAPDUの交換を開始できる。
接続が確立される前に、サーバはSIMの電源をオンにし、SIMのブロックを解除しなければならない。SIMをセルラネットワークとの接続に使用してはならない。クライアントおよびサーバ間の接続は、クライアントまたはサーバのどちらかが解除可能である。
【0034】
クライアントは、上記接続解除を開始する前に、セルラネットワークとの接続を終了させる必要がある。サーバが上記接続解除を開始する場合にも、クライアントは直ちにセルラネットワークとの接続を終了させる必要がある。
APDU転送には、転送コマンドAPDUおよび転送応答APDU手順が使用される。
クライアントは、SIMからATRを送信するようにサーバに要求する。クライアントの要求後、サーバはATRをクライアントに送信する。これには、転送ATR手順が使用される。
【0035】
クライアントは、PPS手順の結果を送信するようにサーバに要求する。クライアントの要求後、サーバは要求された情報をクライアントに送信する。PPS手順が行われなかった場合には、適切なエラーメッセージがクライアントへ送信される。転送PPS結果手順が、この機能のために使用される。
クライアントは、SIMの電源をオフにする、つまり、カードから電圧を奪うようにサーバに要求する。正常にSIMの電源をオフにした後、サーバは確認メッセージをクライアントに送信する。何らかの理由で、電源オフに失敗した場合には、適切なエラーメッセージがクライアントに送信される。SIM電源オフ手順は、この機能のために使用される。
【0036】
クライアントは、SIMの電源をオンにする、つまり、供給電圧およびクロック信号をSIMに加えるようにサーバに要求する。SIMの電源をオンにした後、サーバはPPS手順を実行できる。次に、サーバは再度SIMのブロックを解除する。正常にSIMの電源がオンにされた場合、サーバは確認メッセージをクライアントに送信する。何らかの理由で、電源オンに失敗した場合には、適切なエラーメッセージがクライアントに送信される。SIM電源オン手順は、この機能のために使用される。
【0037】
クライアントは、SIMをリセットするようにサーバに要求する。SIMをリセットした後、サーバはPPS手順を実行できる。次に、サーバは再度SIMのブロックを解除する。正常にSIMがリセットされた場合、RAAサーバは確認メッセージをRAAクライアントに送信する。何らかの理由で、リセットに失敗した場合には、適切なエラーメッセージがRAAクライアントに送信される。SIMリセット手順は、この機能のために使用される。
【0038】
クライアントは、SIMに適用されるクロック速度を変更するようにサーバに要求する。正常にクロック速度を変更した後、サーバは確認メッセージをクライアントに送信する。クロック速度の変更に失敗した場合には、適切なエラーメッセージがクライアントに送信される。クロック速度変更手順は、この機能のために使用される。
クライアントは、SIMとの通信に使用されるボーレートを変更するようにサーバに要求する。正常にクロック速度を変更した後、サーバは確認メッセージをクライアントに送信する。ボーレートの変更に失敗した場合には、適切なエラーメッセージがクライアントに送信される。プロトコルのボーレート変更手順は、この機能のために使用される。
【0039】
クライアントは、カードホルダタイプ送信するようにサーバに要求する。クライアントの要求後、サーバはカードホルダタイプをクライアントに送信する。カードホルダタイプ転送手順は、この機能のために使用される。
サーバまたはクライアントがリンクロスを検知した場合には、クライアントは直ちにセルラネットワークとの現在の接続を終了させる。
サーバだけが照会スキャンを実行できることが望ましい。サーバは制限付照会アクセスコードを使用する。
【0040】
携帯電話プロファイルのRAAサーバ役で動作するデバイスは、デバイスフィールドのクラスにおいて、
1.サービスクラスフィールドに"電話"ビットをセットし、
2.主要デバイスクラスとして"サーバ"を示す。
これは、照会応答をフィルタリングする照会デバイスによって使用可能である。
ページングはクライアントだけが実行できることが望ましい。通常、クライアントは、サーバに接続していない時には、サーバの周期的なページングを実行する。(レンジ内検出の平均待ち時間を決定する)ページング試行間の間隔は、指定されていない。
【0041】
サーバは、少なくとも、ページスキャンタイプR0、R1、およびR2の1つをサポートする。ページスキャンR0を使用すれば、最高のパフォーマンスが得られる。サーバはできるだけたくさんのフリーキャパシティをページスキャニングに充てることが推奨される。クライアントは、ページスキャンタイプR0、R1、およびR2の少なくとも1つをサポートする。
【0042】
リンク制御(LC)層上のほとんどの機能を、リンクマネージャプロトコル(LMP)手順によって起動しなければならないので、たいていの場合、エラーは前記層で見つかる。しかし、例えば、ある種のパケットタイプの照会、ページング、または使用など、LMP層から独立したLC手順もある。上記機能の不正使用の検知は、困難であるか、時には不可能である。上記使用を検知または防止するためのメカニズムは確立されていない。
次のシーケンスが実行された後、クライアントおよびサーバはAPDUの交換を開始できる。
【0043】
当業者であれば、クライアントおよびサーバ両方の働きをすることができるデバイスがあることは理解できるだろう。また、SIMを装備できない端末は、クライアントとしてしか機能できない。別の状況では、端末が、自己のSIMを外部デバイスに提供したり、別のデバイスのSIMに遠隔的にアクセスしたりしても良い。
第1および第2のデバイスは、様々な形態を取ることができ、例えば、一方または両方が、無線通信デバイス(特に無線電話デバイス)またはゲームコンソールであっても良い。他の形態のデバイスも考えられ、この言葉は、広い意味で解釈すべきである。
【0044】
無線リンクについての記載を、本明細書に含まれる発明思想を失うことなく、ダイレクトな有線接続に同等に置き換えることができる。スマートカード(電子データカード)についての記載は、無線電話機に使用されるスマートカードには限定されず、したがって、WIM、電子商取引用のキャッシュカード、セキュリティカードなどの他のスマートカードを含むことも意図している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のデバイスに関連する電子データカードを備える第2のデバイスと共に動作可能な前記第1のデバイスを有する装置であって、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能であって、前記第1のデバイスはセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用し、前記第2のデバイスは、前記電子データカードへの前記第1のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、装置。
【請求項2】
前記第1のデバイスが、前記電子データカードの情報を使用して電話をかける、および前記セルラネットワークから電話を受けるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電子データカードの情報が、前記電子データカードから前記第1のデバイスへ転送可能である、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記無線リンクは低電力無線周波数リンクである、請求項1ないし3の何れかに記載の装置。
【請求項5】
前記電子データカードが、加入者識別モジュール(SIM)カードである、請求項1ないし4の何れかに記載の装置。
【請求項6】
前記第2のデバイスが携帯無線電話機である、請求項1ないし5の何れかに記載の装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れかに記載の装置を備える、自動車。
【請求項8】
自己に関連する電子データカードを備えた第1のデバイスを有する装置であって、前記第1のデバイスは、第2のデバイスと共に動作可能であり、前記第1のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能であって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスがセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用して動作可能であるように構成され、前記第1のデバイスは、前記電子データカードへの前記第2のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、装置。
【請求項9】
前記第2のデバイスが、前記電子データカードの情報を使用して電話をかける、および前記セルラネットワークから電話を受けるように構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記電子データカードの情報が、前記電子データカードから前記第2のデバイスへ転送可能である、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記無線リンクは低電力無線周波数リンクである、請求項8ないし10の何れかに記載の装置。
【請求項12】
前記電子データカードが、加入者識別モジュール(SIM)カードである、請求項8ないし11の何れかに記載の装置。
【請求項13】
前記第1のデバイスが携帯無線電話機である、請求項8ないし12の何れかに記載の装置。
【請求項14】
第1のデバイスに関連する電子データカードを備える第2のデバイスと共に動作可能な前記第1のデバイスを提供することとであって、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能である、前記提供することと;
前記第1のデバイスがセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用できるように構成することであって、前記第2のデバイスは、前記電子データカードへの前記第1のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、前記構成することと;
を含む、方法。
【請求項15】
前記第1のデバイスが、前記電子データカードの情報を使用して電話をかけられる、および前記セルラネットワークから電話を受けられるように構成することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記電子データカードの情報を前記第1のデバイスへ転送することを含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記無線リンクは低電力無線周波数リンクである、請求項14ないし16の何れかに記載の方法。
【請求項18】
前記電子データカードが、加入者識別モジュール(SIM)カードである、請求項14ないし17の何れかに記載の方法。
【請求項19】
前記第2のデバイスが携帯無線電話機である、請求項14ないし17の何れかに記載の方法。
【請求項20】
自己に関連する電子データカードを備えた第1のデバイスを提供することとであって、前記第1のデバイスは、第2のデバイスと共に動作可能であり、前記第1のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能である、前記提供することと;
前記第2のデバイスがセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用して動作可能であるように前記第1のデバイスを構成することと;
前記電子データカードへの前記第2のデバイスによるアクセスを許可している間、前記第1のデバイスを前記セルラネットワークへ接続できないように構成することと;
を含む、方法。
【請求項21】
前記電子データカードの情報を前記電子データカードから前記第2のデバイスへ転送することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記無線リンクは低電力無線周波数リンクである、請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記電子データカードが、加入者識別モジュール(SIM)カードである、請求項20ないし22の何れかに記載の方法。
【請求項24】
前記第1のデバイスが携帯無線電話機である、請求項20ないし23の何れかに記載の方法。
【請求項25】
第1のデバイスと自己に関連する電子データカードを備える第2のデバイスとを備えるシステムであって、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能であって、前記第1のデバイスはセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用し、前記第2のデバイスは、前記電子データカードへの前記第1のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、システム。
【請求項26】
コンピュータプログラムであって、第1のデバイスで実行されるとき、
セルラネットワークに接続するために無線リンクを介して、第2のデバイスの電子データカードの情報を使用することであって、前記第2のデバイスは自己に関連する電子データカードを備え、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能であって、前記第2のデバイスは、前記電子データカードへの前記第1のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、前記使用すること、
を含む方法を前記第1のデバイスに実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項27】
コンピュータプログラムであって、第1のデバイスで実行されるとき、
セルラネットワークに接続するために無線リンクを介して、前記第1のデバイスに関連する電子データカードの情報を第2のデバイスが使用できるようにすることであって、前記第1のデバイスは、前記電子データカードへの前記第2のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成され、前記第1のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能である、前記使用できるようにすること、
を含む方法を前記第1のデバイスに実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項1】
第1のデバイスに関連する電子データカードを備える第2のデバイスと共に動作可能な前記第1のデバイスを有する装置であって、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能であって、前記第1のデバイスはセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用し、前記第2のデバイスは、前記電子データカードへの前記第1のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、装置。
【請求項2】
前記第1のデバイスが、前記電子データカードの情報を使用して電話をかける、および前記セルラネットワークから電話を受けるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記電子データカードの情報が、前記電子データカードから前記第1のデバイスへ転送可能である、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記無線リンクは低電力無線周波数リンクである、請求項1ないし3の何れかに記載の装置。
【請求項5】
前記電子データカードが、加入者識別モジュール(SIM)カードである、請求項1ないし4の何れかに記載の装置。
【請求項6】
前記第2のデバイスが携帯無線電話機である、請求項1ないし5の何れかに記載の装置。
【請求項7】
請求項1ないし6の何れかに記載の装置を備える、自動車。
【請求項8】
自己に関連する電子データカードを備えた第1のデバイスを有する装置であって、前記第1のデバイスは、第2のデバイスと共に動作可能であり、前記第1のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能であって、前記第1のデバイスは、前記第2のデバイスがセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用して動作可能であるように構成され、前記第1のデバイスは、前記電子データカードへの前記第2のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、装置。
【請求項9】
前記第2のデバイスが、前記電子データカードの情報を使用して電話をかける、および前記セルラネットワークから電話を受けるように構成されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記電子データカードの情報が、前記電子データカードから前記第2のデバイスへ転送可能である、請求項8または9に記載の装置。
【請求項11】
前記無線リンクは低電力無線周波数リンクである、請求項8ないし10の何れかに記載の装置。
【請求項12】
前記電子データカードが、加入者識別モジュール(SIM)カードである、請求項8ないし11の何れかに記載の装置。
【請求項13】
前記第1のデバイスが携帯無線電話機である、請求項8ないし12の何れかに記載の装置。
【請求項14】
第1のデバイスに関連する電子データカードを備える第2のデバイスと共に動作可能な前記第1のデバイスを提供することとであって、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能である、前記提供することと;
前記第1のデバイスがセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用できるように構成することであって、前記第2のデバイスは、前記電子データカードへの前記第1のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、前記構成することと;
を含む、方法。
【請求項15】
前記第1のデバイスが、前記電子データカードの情報を使用して電話をかけられる、および前記セルラネットワークから電話を受けられるように構成することを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記電子データカードの情報を前記第1のデバイスへ転送することを含む、請求項14または15に記載の方法。
【請求項17】
前記無線リンクは低電力無線周波数リンクである、請求項14ないし16の何れかに記載の方法。
【請求項18】
前記電子データカードが、加入者識別モジュール(SIM)カードである、請求項14ないし17の何れかに記載の方法。
【請求項19】
前記第2のデバイスが携帯無線電話機である、請求項14ないし17の何れかに記載の方法。
【請求項20】
自己に関連する電子データカードを備えた第1のデバイスを提供することとであって、前記第1のデバイスは、第2のデバイスと共に動作可能であり、前記第1のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能である、前記提供することと;
前記第2のデバイスがセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用して動作可能であるように前記第1のデバイスを構成することと;
前記電子データカードへの前記第2のデバイスによるアクセスを許可している間、前記第1のデバイスを前記セルラネットワークへ接続できないように構成することと;
を含む、方法。
【請求項21】
前記電子データカードの情報を前記電子データカードから前記第2のデバイスへ転送することを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記無線リンクは低電力無線周波数リンクである、請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記電子データカードが、加入者識別モジュール(SIM)カードである、請求項20ないし22の何れかに記載の方法。
【請求項24】
前記第1のデバイスが携帯無線電話機である、請求項20ないし23の何れかに記載の方法。
【請求項25】
第1のデバイスと自己に関連する電子データカードを備える第2のデバイスとを備えるシステムであって、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能であって、前記第1のデバイスはセルラネットワークに接続するために前記無線リンクを介して前記電子データカードの情報を使用し、前記第2のデバイスは、前記電子データカードへの前記第1のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、システム。
【請求項26】
コンピュータプログラムであって、第1のデバイスで実行されるとき、
セルラネットワークに接続するために無線リンクを介して、第2のデバイスの電子データカードの情報を使用することであって、前記第2のデバイスは自己に関連する電子データカードを備え、前記第2のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第1のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能であって、前記第2のデバイスは、前記電子データカードへの前記第1のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成される、前記使用すること、
を含む方法を前記第1のデバイスに実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項27】
コンピュータプログラムであって、第1のデバイスで実行されるとき、
セルラネットワークに接続するために無線リンクを介して、前記第1のデバイスに関連する電子データカードの情報を第2のデバイスが使用できるようにすることであって、前記第1のデバイスは、前記電子データカードへの前記第2のデバイスによるアクセスを許可している間、前記セルラネットワークへ接続できないように構成され、前記第1のデバイスの前記電子データカードの情報は、前記第2のデバイスにより使用およびアクセス可能であり、前記第1のデバイスと前記第2のデバイスは無線リンクを介して互いに接続可能である、前記使用できるようにすること、
を含む方法を前記第1のデバイスに実行させる、コンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
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【図4】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−108928(P2012−108928A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−267(P2012−267)
【出願日】平成24年1月4日(2012.1.4)
【分割の表示】特願2002−526144(P2002−526144)の分割
【原出願日】平成13年9月6日(2001.9.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年1月4日(2012.1.4)
【分割の表示】特願2002−526144(P2002−526144)の分割
【原出願日】平成13年9月6日(2001.9.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】
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