説明

携帯用バラビス整列供給具および携帯用バラビス整列供給具セット

【課題】手持ち式の電動ドライバにバラビスを一本ずつ供給するのに適した携帯用バラビス整列供給具を提案すること。
【解決手段】バラビス整列供給具10においては、予め、ビス整列溝12に沿ってバラビス11を吊り下げた状態に保持しておく。ビス整列溝12の前側溝端12aに位置する先頭のバラビス11(1)は、磁石によってビス受け入れ用半割り筒14に送り出されて、ここに保持されている。コイルスプリング17のドリル装着用の上側開口端17bに、手持ち式の電動ドライバ50のドリルビット51を挿入してそのドリル本体の先端部52を上側開口端17bに差し込むことにより、電動ドライバ50にバラビス整列供給具10が取り付けられる。この状態で、ビス打ち込み場所において、電動ドライバ50を駆動してコイルスプリング17を圧縮しながらバラビス11(1)を打ち込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持ち式の電動ドライバにバラビスを整列させて一本ずつ供給可能な携帯用バラビス整列供給具および携帯用バラビス整列供給具セットに関する。
【背景技術】
【0002】
電動ドライバによってビスを打ち込むためには電動ドライバのドリルビットにビスを一本ずつ供給する必要がある。従来においてはテープに一定間隔でビスが粘着固定されているテープビスを用いることにより、ビスを一本ずつ電動ドライバに供給する操作が自動的に行われるようになっている。
【0003】
しかしながら、テープビスはコストが掛かるので、一般的なバラビスを整列させて一本ずつ電動ドライバに供給する装置が各種提案されている。このような装置は特許文献1〜6に開示されており、基本的には、一定幅の溝にバラビスを落とし込むことにより溝にバラビスを吊り下げ、溝に沿ってバラビスを電動ドライバの側に送り出す整列機構が採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平5−3220号公報
【特許文献2】実開平7−15236号公報
【特許文献3】特開平8−1454号公報
【特許文献4】特開平11−10451号公報
【特許文献5】特開2005−335051号公報
【特許文献6】特開2002137125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来におけるバラビスの整列供給装置は大型であり、据え置き式、あるいは、台車に搭載して移動させる台車搭載式となっている。このため、手持ち式の電動ドライバにより異なる作業現場に作業員が移動しながらバラビスを打ち込むために用いるには不向きである。
【0006】
本発明の課題は、この点に着目して、手持ち式の電動ドライバにバラビスを一本ずつ供給するのに適した携帯用バラビス整列供給具および携帯用バラビス整列供給具セットを提案することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明は、複数本のバラビスを整列させて一本ずつ手持ち式の電動ドライバに供給するために用いる携帯用バラビス整列供給具であって、
バラビスがその頭部が吊り下げられた状態で一列に保持される一定幅のビス整列溝を備えたビス整列用レールと、
前記ビス整列溝におけるその長さ方向の一方の溝端から送り出されるバラビスを1本ずつ受け入れるために前記ビス整列用レールに取り付けたビス受け入れ部材と、
前記ビス受け入れ部材を挟み前記溝端とは反対側に位置するように前記ビス整列用レールに取り付けた磁石と、
前記ビス整列用レールに取り付けられているコイルスプリングと、
前記ビス整列用レールに取り付けられているレール支持脚とを有し、
前記コイルスプリングの一方の開口端は、前記受け入れ筒に受け入れられたバラビスの頭部に対峙可能な位置にあり、当該コイルスプリングの他方の開口端は、バラビスを打ち込むための電動ドライバの先端部を装着するためのドリル装着部であり、
前記レール支持脚は前記ビス受け入れ部材に受け入れたビスの打ち込み方向に延びている所定長さのものであることを特徴としている。
【0008】
ここで、前記ビス整列用レールとしては、C型断面をした所定長さの直線レールを用いることができ、この場合には、その下面に前記ビス整列溝が位置し、その上面に前記コイルスプリングを垂直に取り付ければよい。また、前記レール支持脚は、前記コイルスプリングとは反対側に延びていると共に、前記ビス整列溝が形成されている前記下面よりも所定の長さ突出させておけばよい。
【0009】
また、前記ビス受け入れ部材としては、円筒をその軸線方向に半割りにして得られる半割り筒を用いることができる。この筒を、前記溝端に対峙した位置において前記コイルスプリングと同軸状態に配置しておけばよい。
【0010】
本発明のバラビス整列供給具においては、予め、ビス整列溝に沿ってバラビスを吊り下げた状態に保持しておく。ビス整列溝の溝端に位置する先頭のバラビスは、磁石によってビス受け入れ部材に送り出されて、ここに受け入れられた状態に保持されている。手持ち式の電動ドライバによってバラビスを打ち込む際には、コイルスプリングに、手持ち式の電動ドライバのドリルビットを挿入してその根元側の電動ドライバの先端部を装着する。これにより、電動ドライバにバラビス整列供給具が取り付けられた状態になる。
【0011】
打ち込み場所において、バラビス整列供給具のレール支持脚をビス打ち込み面に乗せ、ビス受け入れ部材に受け入れられているバラビスを打ち込み位置に位置決めし、電動ドライバを駆動して、当該電動ドライバを押し込むと、コイルスプリングが圧縮して、ドリルビットがビス受け入れ部材に保持されているバラビスの頭部上面に十字溝に嵌り、バラビスが回転しながら押しだされてその打ち込みが行われる。
【0012】
一本のバラビスの打ち込み作業が終了した後に、電動ドライバに加えている力を解除するとコイルスプリングの復帰力によって電動ドライバが押し上げられる。ビス受け入れ部材から電動ドライバのドリルビットが退避すると、ビス整列溝の溝端に位置している先頭のバラビスが磁石によってビス受け入れ部材の側に吸引されて、ここに保持される。したがって、電動ドライバの押し込み動作、コイルスプリングによる電動ドライバの押し上げ動作が繰り返されながら、ビス打ち込み場所に順次にバラビスを打ち込むことができる。
【0013】
ここで、ビス整列溝に保持されているバラビスが無くなった場合には、バラビスをビス整列溝に供給する必要がある。この作業を簡単に行うためには、複数本のバラビスを一列に並べるためのバラビス補給容器を用意しておくことが望ましい。
【0014】
このバラビス補給容器は、容器本体と、当該容器本体の開口部を封鎖している開閉可能な容器蓋とを備えており、前記容器本体あるいは容器蓋には、直線状に延びる一定幅のビス整列用貫通溝と、このビス整列用貫通溝の一方の溝端を、前記携帯用ビス整列供給具の前記ビス整列溝の他方の溝端に接続させるためのビス整列用レールの差し込み穴とが形成されており、前記ビス整列用貫通溝は、バラビスの脚部が通過可能であるが、その頭部は通過できない幅寸法のものであり、前記バラビス補給容器に複数本のバラビスを入れて前記容器蓋を閉じ、前記ビス整列用貫通溝が下側に位置する状態で当該バラビス補給容器を振ることにより、収納されているバラビスが前記ビス整列用貫通溝に脚部から落ち込み、当該ビス整列用貫通溝に頭部が吊り下げられた状態で当該ビス整列用貫通溝に沿って一列に整列された状態になることを特徴としている。
【0015】
バラビスを入れたバラビス補給容器を、そのビス整列用貫通溝が下側に位置するように手で持って振ることにより、ビス整列用貫通溝にバラビスが一列に吊り下げられた状態になる。ビス整列用貫通溝をビス整列供給具のビス整列溝の端に接続して、ビス整列溝の側が下となるように傾けると、バラビスが自重によってビス整列用貫通溝からビス整列溝に送り込まれる。したがって、簡単に、ビス整列溝にバラビスを補給することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の携帯用バラビス整列供給具を手持ち式の電動ドライバの先に取り付けることにより、作業員はビスの打ち込み場所を移動しながらバラビスの打ち込み作業を行うことができる。したがって、壁面などのように、従来の据え置き型あるいは台車搭載型のビス整列供給装置とは異なり、手持ち式の電動ドライバによって任意の場所において多数本のバラビスの打ち込み作業を効率良く行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明を適用した携帯用バラビス整列供給具セットを示す説明図である。
【図2】図1のバラビス整列供給具の部分断面図である。
【図3】図1のバラビス補給容器の断面図である。
【図4】図1の携帯用バラビス整列供給具セットの使用例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図面を参照して、本発明を適用した携帯用バラビス整列供給具セットの実施の形態を説明する。
【0019】
図1は携帯用バラビス整列供給具セットを示す説明図である。携帯用バラビス整列供給具セット1は、携帯用バラビス整列供給具10と、この携帯用バラビス整列供給具10にバラビスを補給するためのバラビス補給容器30との組み合わせからなる。携帯用バラビス整列供給具10は、複数本のバラビスを一本ずつ整列状態で手持ち式の電動ドライバ50に供給するために用いるためのものである。
【0020】
図2(a)は携帯用バラビス整列供給具10を示す部分面図であり、図2(b)は図2(a)のb−b線で切断した部分を示す部分断面図であり、図2(c)は図2(a)のc−c線で切断した部分を示す部分断面図である。図1および図2を参照して説明すると、携帯用バラビス整列供給具10は、バラビス11(1)、11(2)、11(3)・・・(以下の説明ではバラビス11として説明する場合もある。)がその頭部11aが吊り下げられた状態で一列に保持される一定幅のビス整列溝12を備えたビス整列用レール13を備えている。本例では、ビス整列用レール13はC型断面の一定の長さの直線状の金属製レール、たとえばアルミニウム製のレールであり、その下面13Aの幅方向の中央に一定幅のビス整列溝12が形成されている。
【0021】
ビス整列溝12は、ビス整列用レール13の後端13aに位置する後側溝端12aからビス整列用レール13の先端13bに至る手前に位置する前側溝端12bまで延びている。ビス整列用レール13における前側溝端12bの手前側には、一定長さの円筒を半割りにした形状のビス受け入れ用半割り筒14が、前側溝端12bに半円形の内周面が向いた状態で、ビス整列用レール13に垂直に取り付けられている。ビス受け入れ用半割り筒14は、ビス整列用レール13の上面13cからビス整列溝12を超えて延びている。ビス受け入れ用半割り筒14の内径は、バラビス11の頭部11aの外径よりも僅かに大きく、1本のバラビス11のみを前側溝端12bから受け入れ可能である。
【0022】
ビス受け入れ用半割り筒14の前側、すなわち、ビス受け入れ用半割り筒14を挟み前側溝端12bとは反対側の位置には、磁石15がビス整列用レール13に取り付けられている。この磁石15による磁気吸引力によって、前側溝端12bに位置する先頭のバラビス11(1)がビス整列溝12から抜け出てビス受け入れ用半割り筒14の側に吸引され、当該ビス受け入れ用半割り筒14に、ほぼ同軸状態に保持された状態が形成されている。
【0023】
次に、ビス整列用レール13の上面13cには、ビス受け入れ用半割り筒14と同軸状態となる位置に、円盤状フランジ16が固定されている。この円盤状フランジ16の上面には、円錐台形状に巻かれているコイルスプリング17の大径の下側開口端17aが同軸状態に固定されている。コイルスプリング17の小径の上側開口端17bは、図1において想像線で示すように、手持ち式の電動ドライバ50の先端部51を差し込み可能な内径寸法に設定された電動ドライバ装着部として機能する。
【0024】
円盤状フランジ16の中心にはビス受け入れ用半割り筒14と同一内径の円筒18が同軸状態に固定されている。円筒18は円盤状フランジ16およびビス整列用レール13の上面13cを貫通して下側のビス受け入れ用半割り筒14に繋がっている。
【0025】
一方、ビス整列用レール13の左右の側面には、それぞれ左右の透明なプラスチック製の側面板21、22が固定されている。側面板21、22は細長い長方形をしており、ビス整列用レール13の上面から下面を超えて下方に突出する幅寸法のものである。これらの側面板21、22における円盤状フランジ16よりも後側の部位には、それぞれ、レール支持脚23、24が一体形成されている。これらのレール支持脚23、24は側面板21、22の下側の縁から下方の所定長さ突出している。
【0026】
次に、図3はバラビス補給容器30を示す断面図であり、(a)は図1のA−A線で切断した部分の断面を示し、(b)は図1のB−B線で切断した部分の断面を示す。図1および図3を参照して説明すると、バラビス補給容器30は、全体として扁平な直方体形状をした透明なプラスチック容器であり、一定深さの矩形の容器本体31と、この容器本体31の開口部を封鎖している容器蓋32とを備えている。容器蓋32は、その長辺側の一方の縁部分が容器本体31に繋がっており、この連結部分33を中心として開閉可能となっている。
【0027】
容器本体31および容器蓋32のうち、本例では容器本体31の底面31aには、連結部分33の側の縁端に沿って直線状に延びる一定幅のビス整列用貫通溝34が形成されている。また、ビス整列用貫通溝34の一方の溝端34aが対峙している容器本体31の側面部分には差し込み穴35が形成されており、当該差し込み穴35から溝端34aが露出している。この差し込み穴35にはビス整列用レール13の後端部を差し込み可能であり、当該ビス整列用レール13の後端部を差し込むと、そのビス整列溝12の後側溝端12aにビス整列用貫通溝34の溝端34aが繋がった状態になる。
【0028】
ビス整列用貫通溝34は、バラビス11の脚部11bが通過可能であるが、その頭部11aは通過できない幅寸法のものであり、本例ではビス整列溝12と同一幅寸法とされている。
【0029】
バラビス補給容器30に複数本のバラビス11を入れ、その容器蓋31を閉じ、ビス整列用貫通溝34が下向きとなるように手に持って、当該バラビス補給容器30を振ると、内部に入れたバラビス11がビス整列用貫通溝34に脚部11bから落ち込む。この結果、図1、図3に示すように、ビス整列用貫通溝34に頭部11aが吊り下げられた状態で当該ビス整列用貫通溝34に沿って複数本のバラビス11が一列に整列された状態になる。
【0030】
(バラビスの補給、ビス打ち作業)
図4(a)〜(d)はバラビス補給容器30によるバラビス11の補給操作、および、携帯用ビス整列供給具10を用いて手持ち式の電動ドライバ50によるビス打ち作業を示す説明図である。
【0031】
まず、図4(a)に示すように、バラビス補給容器30をバラビス整列供給具10に接続して、整列状態でつり下げられている複数本のバラビス11をバラビス整列供給具10のビス整列用レール13に送り込む。このビス送り込み操作は、接続したバラビス補給容器30が上側になるように傾斜させることにより簡単に行うことができる。図4(b)にはバラビス11が補給された状態のバラビス整列供給具10を示している。
【0032】
ここで、ビス整列溝12の前側溝端12bに位置する先頭のバラビス11(1)は、磁石15によってビス受け入れ用半割り筒14に送り出されて、ここに保持されている。手持ち式の電動ドライバ50によってバラビス11(1)を打ち込む際には、コイルスプリング17のドリル装着部である上側開口端17bに、手持ち式の電動ドライバ50のドリルビット52を挿入してその根元側のドリル本体の先端部52を上側開口端17bに差し込む、これにより、電動ドライバ50にバラビス整列供給具10が取り付けられた状態になる。
【0033】
次に、打ち込み場所において、図4(c)に示すように、バラビス整列供給具10のレール支持脚23、24をビス打ち込み面60に乗せ、ビス受け入れ用半割り筒14に保持されているバラビス11(1)を打ち込み位置に位置決めし、電動ドライバ50を駆動して、当該電動ドライバ50を押し込むと、図4(d)に示すように、コイルスプリング17が圧縮して、ドリルビット51がビス受け入れ用半割り筒14に保持されているバラビス11(1)の頭部上面の十字溝に嵌り、バラビス11(1)が回転しながら押しだされてその打ち込みが行われる。
【0034】
バラビス11(1)の打ち込み作業が終了した後に、電動ドライバ50に加えている力を解除するとコイルスプリング17の弾性復帰力によって電動ドライバ50が押し上げられて再び図4(c)の状態に戻る。この結果、ビス受け入れ用半割り筒14から電動ドライバ50のドリルビット51が上方に退避するので、ビス整列溝12の前側溝端12bに位置している次のバラビス11(2)が磁石15によってビス受け入れ用半割り筒14の側に吸引されて、ここに保持される。したがって、電動ドライバ50の押し込み動作、コイルスプリング17による電動ドライバ50の押し上げ動作が繰り返されながら、異なるビス打ち込み場所において電動ドライバ50によって順次にバラビス11を打ち込むことができる。
【0035】
ここで、ビス整列溝12に保持されているバラビス11が無くなった場合には、図4(a)に示すように、バラビス11をビス整列溝に補給すればよい。
【0036】
以上説明したように、携帯用バラビス整列供給具10を手持ち式の電動ドライバ50の先に取り付けることにより、作業員はビスの打ち込み場所を移動しながらバラビス11の打ち込み作業を行うことができる。したがって、壁面などのように、従来の据え置き型あるいは台車搭載型のビス整列供給装置とは異なり、手持ち式の電動ドライバによって任意の場所において多数本のバラビスの打ち込み作業を効率良く行うことが可能になる。
【0037】
なお、バラビス補給容器30の代わりに、従来から知られている据え置き型、あるいは台車搭載型のビス整列供給装置と同様な構造の装置を利用して、定まった位置においてバラビス整列供給具10にバラビス11を補給することも可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 携帯用バラビス整列供給具セット
10 携帯用バラビス整列供給具
11、11(1)、11(2)、11(3) バラビス
12 ビス整列溝
12a 後側溝端
12b 前側溝端
13 ビス整列用レール
13a 後端
13b 先端
13c 上面
13A 下面
14 ビス受け入れ用半割り筒
15 磁石
16 円盤状フランジ
17 コイルスプリング
17a 下側開口端
17b 上側開口端
18 円筒
21、22 側面板
23、24 レール支持脚
30 バラビス補給容器
31 容器本体
32 容器蓋
33 連結部分
34 ビス整列用貫通溝
34a 溝端
35 差し込み穴
50 電動ドライバ
51 先端部
52 ドリルビット
60 ビス打ち込み面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本のバラビスを整列状態にして一本ずつ手持ち式の電動ドライバに供給するために用いる携帯用バラビス整列供給具であって、
バラビスがその頭部が吊り下げられた状態で一列に保持可能な一定幅のビス整列溝を備えたビス整列用レールと、
前記ビス整列溝におけるその長さ方向の一方の溝端から送り出されるバラビスを1本ずつ受け入れるために前記ビス整列用レールに取り付けたビス受け入れ部材と、
前記ビス受け入れ部材を挟み前記溝端とは反対側に位置するように前記ビス整列用レールに取り付けた磁石と、
前記ビス整列用レールに取り付けられているコイルスプリングと、
前記ビス整列用レールに取り付けられているレール支持脚とを有し、
前記コイルスプリングの一方の開口端は、前記受け入れ筒に受け入れられたバラビスの頭部に対峙可能な位置にあり、当該コイルスプリングの他方の開口端は、バラビスを打ち込むための電動ドライバの先端部を装着するためのドリル装着部であり、
前記レール支持脚は前記ビス受け入れ部材に受け入れたビスの打ち込み方向に延びている所定長さのものであることを特徴とする携帯用バラビス整列供給具。
【請求項2】
前記ビス整列用レールは、C型断面をした所定長さの直線レールであり、その下面に前記ビス整列溝が形成されており、その上面に前記コイルスプリングが垂直に取り付けられており、
前記レール支持脚は、前記コイルスプリングとは反対側に延びていると共に、前記ビス整列溝が形成されている前記下面よりも所定の長さ突出していることを特徴とする請求項1に記載の携帯用バラビス整列供給具。
【請求項3】
前記ビス受け入れ部材は円筒をその中心軸線に沿って半割りにした形状の半割り円筒であり、
前記溝端に対峙した位置において前記コイルスプリングと同軸状態に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の携帯用バラビス整列供給具。
【請求項4】
請求項1ないし3のうちのいずれかの項に記載の携帯用バラビス整列供給具と、
複数本のバラビスを前記携帯用バラビス整列供給具に補給するためのバラビス補給容器とを有しており、
前記バラビス補給容器は、容器本体と、当該容器本体の開口部を封鎖している開閉可能な容器蓋とを備えており、
前記容器本体あるいは容器蓋には、直線状に延びる一定幅のビス整列用貫通溝と、このビス整列用貫通溝の一方の溝端を、前記携帯用ビス整列供給具の前記ビス整列溝の他方の溝端に接続させるためのビス整列用レールの差し込み穴とが形成されており、
前記ビス整列用貫通溝は、バラビスの脚部が通過可能であるが、その頭部は通過できない幅寸法のものであり、
前記バラビス補給容器に複数本のバラビスを入れて前記容器蓋を閉じ、前記ビス整列用貫通溝が下側になる状態で当該バラビス補給容器を振ることにより、収納されているバラビスが前記ビス整列用貫通溝に脚部から落ち込み、当該ビス整列用貫通溝に頭部が吊り下げられた状態で当該ビス整列用貫通溝に沿って一列に整列された状態になることを特徴とする携帯用バラビス整列供給具セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−98411(P2011−98411A)
【公開日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−254582(P2009−254582)
【出願日】平成21年11月6日(2009.11.6)
【出願人】(591110333)孝和建商株式会社 (6)
【Fターム(参考)】