説明

携帯端末でパケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための装置及びその方法

【課題】携帯端末でパケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための装置及びその方法を提供する。
【解決手段】スリープ・モードに進入したアプリケーション処理部が不要なパケットによってウェイク・アップすることを防止するために、モデム部でパケットをフィルタリングさせ、自身が必要とするパケットに対するリストをパケット確認部に提供するアプリケーション処理部と、アプリケーション処理部から提供されたリストに含まれたパケットのみをフィルタリングして、リストに含まれたパケットをアプリケーション処理部に提供するパケット確認部とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末で電力消耗を低減させるための装置及びその方法に係り、特に、前記携帯端末でパケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための装置及びその方法に関する。すなわち、本発明は、スリープ・モードに進入したアプリケーション処理部が、不要なパケットによってウェイク・アップすることを防止するために、モデム部でパケットをフィルタリングすることに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、携帯端末は、現代人にとっては必需品となり、老若男女を問わず携帯端末を使用しており、サービス提供者及び端末製造者は他の会社との差別化のために携帯端末製品(またはサービス)を競争的に開発している。
例えば、前記携帯端末は、電話帳、ゲーム、文字メッセージ、電子メール、モーニングコール、MP3、日程管理機能、デジタルカメラ、マルチメディア・メッセージ及び無線インターネットサービスの可能なマルチメディア機器として多様なサービスを提供する。
しかし、携帯端末の急激な発達によって、次第にサイズの小さいバッテリーが要求されているが、携帯端末の発達に比べてバッテリーの発達は微々たるものであり、バッテリーの容量を制限している。
【0003】
このように制限されたバッテリーの容量をもって携帯端末の多様な機能を支援するために、バッテリーの容量を大きくすると共に、バッテリーの消耗量を減らすことが必要となる。
これにより、前記携帯端末は、制限されたバッテリーを使用することによって、所定時間動作しない場合、スリープ・モードに進入させて使用時間を延ばそうとする。
【0004】
前記スリープ・モードは、前記携帯端末のハードウェア・モジュールをスリープ状態に切り替えるためのモードであり、パケットを受信した場合には、前記スリープ・モードからウェイク・アップせねばならない。
しかし、前記のようなパケットを受信してウェイク・アップした携帯端末は、前記受信したパケットが自身にとって不要なパケットである場合には、不要なウェイク・アップを行うであろう。それは、不要なウェイク・アップを通じて不要な電力消耗が発生することを意味する。
【0005】
一般的に、前記携帯端末は、受信するパケットに対してフィルタリングを行わないことによって、不要なパケットまでもアプリケーション処理部に提供し、前記アプリケーション処理部がウェイク・アップして受信したパケットの要否を判断する。
これは、不要なパケットに対してパケット・フィルタリングを行ったものではなく、アプリケーション処理部が直接ウェイク・アップして受信したパケットの要否を判断することであり、不要な電力消耗を発生させる。
これにより、前記のように不要なウェイク・アップによる電力消耗を低減させるために、アプリケーション処理部が必要とするパケットのみをフィルタリングするための装置及び方法が要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国特許出願公開第10-2009-0054760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前述のような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、携帯端末でパケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための装置及びその方法を提供するところにある。
【0008】
本発明の他の目的は、携帯端末の電力消耗を低減させるためにアプリケーション処理部で必要とするパケットをリスト化して、モデム部でパケットをフィルタリングするように処理する装置及び方法を提供するところにある。
本発明のさらに他の目的は、スリープ・モードに進入したアプリケーション処理部が不要なパケットによってウェイク・アップすることを防止するために、モデム部でパケットをフィルタリングするように処理する装置及び方法を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するための本発明の第1実施形態によれば、パケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための携帯端末は、自身が必要とするパケットに対するリストをパケット確認部に提供するアプリケーション処理部と、前記アプリケーション処理部から提供されたリストに含まれたパケットのみをフィルタリングして、前記リストに含まれたパケットを前記アプリケーション処理部に提供するパケット確認部とを備えることを特徴とする。
【0010】
前記目的を達成するための本発明の第2実施形態によれば、携帯端末でパケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための方法は、自身が必要とするパケットに対するリストをパケット確認部に提供するアプリケーション処理部のパケット・フィルタリングステップと、前記アプリケーション処理部から提供されたリストに含まれたパケットのみをフィルタリングして、前記リストに含まれたパケットを前記アプリケーション処理部に提供するパケット確認部のパケット・フィルタリングステップとを含むことを特徴とする。
【0011】
前記目的を達成するための本発明の第3実施形態によれば、パケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための携帯端末は、パケットを受信するモデム部と、自身が必要とするパケットに対するリスト(パケット・フィルタリング・リスト)を保存するメモリ部と、前記パケット・フィルタリング・リストに含まれたパケットのみをフィルタリングして、前記リストに含まれたパケットを前記アプリケーション処理部に提供するパケット確認部と、前記パケット確認部からパケットを受信した場合、スリープ・モード状態からウェイク・アップするアプリケーション処理部とを備えるが、前記アプリケーション処理部は、前記スリープ・モードに進入する場合、前記パケット・フィルタリング・リストを前記パケット確認部に提供することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明は、携帯端末のモデム部でパケットをフィルタリングして電力消耗を低減させるための装置及びその方法に係り、アプリケーション処理部で必要とするパケットを前記モデム部で直接フィルタリングすることによって、不要なパケットが前記アプリケーション処理部に提供されることを防止することができる。これは、前記アプリケーション処理部が不要にスリープ状態からウェイク・アップすることを防止して電力消耗を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明によるパケット・フィルタリングステップを通じて電力消耗を低減させる携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の好ましい一実施形態によるフィルタリング部のパケット・フィルタリングステップを示す図である。
【図3】本発明の好ましい一実施形態によるアプリケーション処理部のパケット・フィルタリングステップを示すフローチャートである。
【図4】本発明の好ましい一実施形態によるモデム部のパケット・フィルタリングステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下で本発明を説明するに当たって、関連する公知技術又は構成に関する具体的な説明が本発明の要旨を余計に曖昧にする恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明は省かれる。
以下の説明では、本発明による携帯端末で、スリープ・モードに進入したアプリケーション処理部が不要なパケットによってウェイク・アップすることを防止するために、モデム部で前記アプリケーション処理部が必要とするパケットのみをフィルタリングして提供するように処理する装置及び方法について説明する。
【0015】
図1は、本発明によるパケット・フィルタリングステップを通じて電力消耗を低減させる携帯端末の構成を示すブロック図である。
図1に示すように、前記携帯端末は、制御部100、フィルタリング部102、メモリ部108、入力部110、表示部112及び通信部(以下、モデム部とも称す)114を備え、前記フィルタリング部102は、アプリケーション処理部104及びパケット確認部106をさらに備えることができる。
【0016】
まず、前記携帯端末の制御部100は、前記携帯端末の全般的な動作を制御する。例えば、音声通話及びデータ通信のための処理及び制御を行い、通常の機能に加えて、本発明によって前記制御部100は、前記通信部(モデム部)114を通じて受信するパケットのうち、不要なパケットによって発生する電力消耗問題を解決するために、前記フィルタリング部102をして受信するパケットをフィルタリングするように処理する。
【0017】
すなわち、前記制御部100は、前記通信部(モデム部)114を通じて受信するパケットが、前記アプリケーション処理部104が必要とするパケットであるか否かを確認し、前記アプリケーション処理部104が不要とするパケットを破棄するように処理する。
前記フィルタリング部102は、前記制御部100によって制御されて前記通信部(モデム部)114を通じて受信するパケットをフィルタリングして、前記アプリケーション処理部104が必要とするパケットのみをフィルタリングして前記アプリケーション処理部104に提供する。
【0018】
このとき、前記フィルタリング部102は、前記アプリケーション処理部104がスリープ・モードに進入した後、不要なパケットによって前記スリープ・モードからウェイク・アップすることを防止するためのものであり、前記のようなパケット・フィルタリングを通じて携帯端末の電力消耗を低減させることができる。
【0019】
前記フィルタリング部102のアプリケーション処理部104は、前記携帯端末のアプリケーション動作を制御するものであり、前記通信部(モデム部)114から提供されたパケットを処理する。
前記アプリケーション処理部104は、一般的に所定時間動作しない場合、電力消耗の低減のためにスリープ・モードに進入し、前記スリープ・モード状態で前記通信部(モデム部)114からパケットが提供されれば、ウェイク・アップして前記受信したパケットを処理する。
【0020】
しかし、本発明によるアプリケーション処理部104は、不要なパケットによってウェイク・アップすることを防止するために、前記アプリケーション処理部104が必要とするパケットの情報をリスト化したパケット・フィルタリング・リストを利用してフィルタリングの処理する。
その後、前記アプリケーション処理部104は、スリープ・モードに進入する時点に前記リストを前記パケット確認部106に提供して、前記パケット確認部106をして前記リストに含まれたパケットのみをフィルタリングするように処理する。
【0021】
これにより、前記アプリケーション処理部104は、前記パケット確認部106によってフィルタリングされたパケット、すなわち、前記アプリケーション処理部104が必要とするパケット(パケット・フィルタリング・リストに含まれたパケット)が受信される場合にのみ前記スリープ・モードからウェイク・アップする。
【0022】
前記フィルタリング部102のパケット確認部106は、前記フィルタリング部102によって制御されて、スリープ・モードに進入したアプリケーション処理部104が必要とするパケットをフィルタリングするように処理する。
すなわち、前記パケット確認部106は、前記通信部(モデム部)114から受信したパケットをフィルタリングするものであり、前記アプリケーション処理部104から独立し、前記通信部(モデム部)114に含まれるように構成することができる。
【0023】
前記パケット確認部106は、前記アプリケーション処理部104と前記通信部(モデム部)114との間に位置して、前記通信部(モデム部)114から受信したパケットが、前記アプリケーション処理部104から受信したリストであるパケット・フィルタリング・リストに含まれたパケットであるか否かを確認した後、前記パケット・フィルタリング・リストに含まれたパケットは前記アプリケーション処理部104に提供し、前記パケット・フィルタリング・リストに含まれていないパケットは破棄するように処理する。
【0024】
前記メモリ部108は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、またはフラッシュROMから構成される。前記ROMは、前記制御部100及び前記フィルタリング部102の処理及び制御のためのプログラムのマイクロ・コードと各種の参照データを保存する。
【0025】
前記RAMは、前記制御部100のワーキング・メモリであって、各種のプログラムの実行中に発生する一時的なデータを保存する。また、前記フラッシュROMは、電話帳、発信メッセージ及び受信メッセージのような更新可能な各種の保管用データを保存する。また、前記メモリ部108は、本発明によって前記アプリケーション処理部104が必要とするパケットの情報をリスト化したパケット・フィルタリング・リストを保存する。
【0026】
前記入力部110は、0ないし9の数字ボタン、メニューボタン、取り消しボタン、確認ボタン、通話ボタン、終了ボタン(END)、インターネット接続ボタン、ナビゲーションキー・ボタン及び文字入力キーなどの複数の機能キーを備え、ユーザが押すキーに対応するキー入力データを前記制御部100に提供する。
【0027】
前記表示部112は、前記携帯端末の動作中に発生する状態情報、文字、多くの動画及び静止画などをディスプレイする。前記表示部112は、カラー液晶ディスプレイ装置を使用することができ、前記表示部112はタッチ入力装置を備えて、タッチ入力方式の携帯端末に適用する場合、入力装置として使用することができる。
【0028】
前記通信部114は、アンテナ(図示せず)を通じて入出力されるデータの無線信号を送受信処理する機能を行う。例えば、送信である場合、送信するデータをチャンネル・コーディング及び拡散した後、RF処理して送信する機能を行い、受信である場合、受信されたRF信号を基底帯域信号に変換し、前記基底帯域信号を逆拡散及びチャンネル復号してデータを復元する機能を行う。前記通信部114は、本発明によって無線LAN環境とUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)環境を支援するモデム部を意味するものであって、それぞれのモデムに該当するデータを送受信する。これにより、前記通信部114は、モデム部を統合した意味として使用することができる。
【0029】
前記フィルタリング部102の役割は前記携帯端末の制御部100によって行うことができるが、本発明ではこれを別に構成して示したのは、説明の便宜のための例示的な構成であり、本発明の範囲を制限しようとするものではなく、当業者ならば本発明の範囲内で多様な変形構成が可能であるということが分かるであろう。例えば、これら全てを前記制御部100で処理するように構成することも可能である。
【0030】
図2は、本発明の好ましい一実施形態によるフィルタリング部のパケット・フィルタリングステップを示す図である。
図2に示すように、前記フィルタリング部200は、前述のように、アプリケーション処理部202及びパケット確認部204を備える。
【0031】
まず、前記アプリケーション処理部202は、本発明によって前記アプリケーション処理部202で必要とするパケットに対してリスト化した後、スリープ・モードに進入する時点に前記リスト(パケット・フィルタリング・リスト)をパケット確認部204に提供するように(ステップ206)処理する。
これにより、前記パケット確認部204は、受信するパケットのうち、前記パケット・フィルタリング・リストに存在しないパケットは破棄させることによって、前記パケットに対するフィルタリングステップを行う。
【0032】
その一例として、前記パケット確認部204は、UMTS環境を支援するモデムと無線LAN(Local Area Network)を支援するモデムからパケットを受信すると仮定すれば、前記パケット確認部204は、ブロードキャスト・アドレス(broadcast address)、マルチキャスト・アドレス(multicast address)、受信アドレス(destination address)、ポート(port)及びプロトコル(protocol)に対するパケット・フィルタリングを行って、前記モデムから受信したパケット210及び212が前記アプリケーション処理部202から受信したリストに含まれているか否かを確認する。
【0033】
すなわち、前記パケット確認部204は、前記パケット・フィルタリング・リストに含まれているパケットは前記アプリケーション処理部202に提供し(ステップ208)、前記パケット・フィルタリング・リストに含まれていないパケットは破棄させる(ステップ214)。このとき、前記パケット確認部204は、前記パケット・フィルタリング・リストに含まれていないパケットをUMTS環境を支援するモデムで受信した場合、前記パケットを受信した後、RRC(Radio Resource Control)接続を解除するように処理することができる。
【0034】
これにより、前記アプリケーション処理部202は、前記パケット確認部204からフィルタリングされたパケットのみが提供され、不要なパケットは提供されない。これは、前記アプリケーション処理部202がスリープ・モードに進入した後、前記パケット確認部204から不要なパケットを受信して、不要にスリープ・モードからウェイク・アップすることを防止することができるということを意味する。
【0035】
図3は、本発明を好ましい一実施形態によるアプリケーション処理部のパケット・フィルタリングステップを示すフローチャートである。
図3に示すように、前記アプリケーション処理部104は、先ずステップ301で、携帯端末がスリープ・モードに進入するか否かを確認する。
【0036】
ここで、前記アプリケーション処理部104は、スリープ・モードに進入した状態で不要なパケットによる頻繁なウェイク・アップによってバッテリーが消耗されることを防止するために、前記アプリケーション処理部104が必要とするパケットについての情報を提供する時点で、前記携帯端末がスリープ・モードに進入する。
【0037】
もし、前記ステップ301で前記携帯端末がスリープ・モードに進入していないことを確認した場合、前記アプリケーション処理部104はステップ309に進んで、該当の機能(例えば、ウェイク・アップ状態で受信したパケット処理)を行う。
一方、前記ステップ301で前記携帯端末がスリープ・モードに進入したことを確認した場合、前記アプリケーション処理部104はステップ303に進んで、前記アプリケーション処理部104で必要とするパケットの情報をモデム部(図1の通信部)に提供する。
【0038】
すなわち、前記アプリケーション処理部104は、スリープ・モードへの進入時、自身が必要とするパケットをリスト化したパケット・フィルタリング・リストを前記モデム部に伝送して、前記モデム部によって前記パケット・フィルタリング・リストに含まれたパケットのみをフィルタリングするように処理する。これにより、前記アプリケーション処理部104は、自分が必要としないパケットを受信することによるウェイク・アップを行わないように処理する。
【0039】
その後、前記アプリケーション処理部104は、ステップ305に進んで、前記モデム部からパケットを受信するか否かを確認する。ここで、前記モデム部から提供されるパケットは、前記パケット・フィルタリングステップを通じてフィルタリングされた前記アプリケーションが必要とするパケットである。
【0040】
もし、前記ステップ305で前記モデム部からパケットを受信しない場合、前記アプリケーション処理部104はステップ311に進んで、前記ステップ301で進入したスリープ・モードを維持する。
一方、前記ステップ305で前記モデム部からパケットを受信したことを確認した場合、前記アプリケーション処理部104はステップ307に進んで、前記携帯端末の動作モードをスリープ・モードからウェイク・アップモードに変更する。
その後、前記アプリケーション処理部104は前記のような動作を繰り返して行う。
【0041】
図4は、本発明の好ましい一実施形態によるモデム部のパケット・フィルタリングステップを示すフローチャートである。
図4に示すように、前記モデム部は、パケットを受信する通信部を意味し、無線LAN、UMTS環境に該当する動作を行うことができると仮定する。
前記のようなパケット・フィルタリングステップを行うためのモデム部は、先ずステップ401で伝送されるパケットを受信した後、ステップ403に進んで、アプリケーション処理部104がスリープ・モード状態に進入したか否かを確認する。
【0042】
もし、前記ステップ403で前記アプリケーション処理部104がスリープ・モード状態を維持せずにウェイク・アップ状態を維持していることを確認した場合、前記モデム部はステップ413に進んで、受信したパケットを前記ウェイク・アップ状態を維持するアプリケーション処理部104に提供する。
【0043】
一方、前記ステップ403で前記アプリケーション処理部104がスリープ・モード状態を維持することを確認した場合、前記モデム部はステップ405に進んで、受信したパケットの構成を確認する。ここで、前記モデム部は、前記受信したパケットが前記アプリケーション処理部104が必要とするパケットであるか否かを判断するために前記ステップ405を行い、ブロードキャストまたはマルチキャストされるパケットは、前記アプリケーションが不要とするパケットであり得る。
【0044】
その後、前記モデム部はステップ407に進んで、前記ステップ405のパケットの構成の確認結果を確認する。
もし、前記ステップ407で放送パケット、マルチキャスト・パケットのように、不要なパケットを受信した場合、前記モデム部はステップ415に進んで、前記受信したパケットを破棄するように処理する。すなわち、前記モデム部は、前記のように不要なパケットを前記アプリケーション処理部104に提供しないようにして、スリープ状態であるアプリケーション処理部104がウェイク・アップしないように処理する。
【0045】
前記のように不要なパケットを破棄したモデム部はステップ417に進んで、前記不要なパケットがUMTS環境を通じて受信したパケットであるか否かを確認する。
もし、前記ステップ417で受信した不要なパケットがUMTS環境を通じて受信したパケットではない場合(無線LAN環境を通じて受信したパケットである場合)、前記モデム部は前記ステップ401を再び行う。
一方、前記ステップ417で受信した不要なパケットがUMTS環境を通じて受信したパケットであることを確認した場合、前記モデム部はステップ419に進んで、RRC(Radio Resource Control)接続を解除するように処理した後、前記ステップ401を再び行う。
【0046】
一方、前記ステップ407で放送パケット、マルチキャスト・パケットのように不要なパケットではないパケットを受信した場合、前記モデム部はステップ409に進んで、受信したパケットの受信アドレスが端末自身のアドレスと同一であるか否かを確認する。
もし、前記ステップ409で前記受信したパケットの受信アドレスが自身のアドレスと同一でない場合、前記モデム部は前記ステップ415に進んで、受信したパケットを破棄するように処理する。
一方、前記ステップ409で前記受信したパケットの受信アドレスが自身のアドレスと同一である場合、すなわち、自身に伝送されたパケットであることを確認した場合、前記モデム部はステップ411に進んで、前記受信したパケットが前記アプリケーション処理部104で必要とするパケットであるか否かを確認する。
【0047】
このとき、前記モデム部は、前記アプリケーション処理部がスリープ・モードに進入する時点に提供したアプリケーション処理部104で必要とするパケットの情報(パケット・フィルタリング・リスト)に含まれたパケットを受信したか否かを確認して、前記ステップ411を行うことができる。
【0048】
もし、前記ステップ411で前記アプリケーション処理部104で必要とするパケット、すなわち、前記アプリケーション処理部104が提供したパケット・フィルタリング・リストに含まれていないパケットを受信した場合、前記モデム部は前記受信したパケットを破棄するために前記ステップ415に進む。
一方、前記ステップ411で前記アプリケーション処理部104で必要とするパケット、すなわち、前記アプリケーション処理部104が提供したパケット・フィルタリング・リストに含まれたパケットを受信した場合、前記モデム部はステップ413に進んで、前記受信したパケットをアプリケーション処理部104に提供するように処理する。
【0049】
すなわち、前記モデム部は、前記アプリケーション処理部104から提供されたパケットの情報を利用して、前記アプリケーション処理部104が所望するパケットを確認することができ、前記パケットの情報に含まれたパケットのみをフィルタリングする。
これにより、不要なパケットをモデム部で破棄することによって、スリープ・モードに進入したアプリケーション処理部104が受信したパケットによって頻繁にウェイク・アップすることを防止することができる。これは、前記携帯端末の電力消耗を低減させることができるという長所がある。
その後、前記モデム部は本アルゴリズムを終了する。
【0050】
一方、本発明の詳細な説明では具体的な実施形態について説明したが、本発明の範囲から逸脱しない限度内で多様な変形が可能であるということは言うまでもない。したがって、本発明の範囲は説明された実施形態に限って定められねばならず、後述する特許請求の範囲だけでなく、その特許請求の範囲と均等なものによって定められねばならない。
【符号の説明】
【0051】
100・・・制御部
102・・・フィルタリング部
104・・・アプリケーション処理部
106・・・パケット確認部
108・・・メモリ部
110・・・入力部
112・・・表示部
114・・・通信部(モデム部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための携帯端末において、
自身が必要とするパケットに対するリストであるパケット・フィルタリング・リストをパケット確認部に提供するアプリケーション処理部と、
前記アプリケーション処理部から提供されたリストに含まれたパケットのみをフィルタリングして、前記リストに含まれたパケットを前記アプリケーション処理部に提供するパケット確認部とを備えることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記アプリケーション処理部は、スリープ・モードへの進入時、前記自身が必要とするパケットに対するリストを前記パケット確認部に提供した後、前記スリープ・モード状態で前記パケット確認部からパケットを受信した場合にのみウェイク・アップすることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記パケット確認部から受信するパケットは、
前記自身が必要とするパケットに対するリストに含まれたパケットであり、前記アプリケーション処理部が必要とするパケットであることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
前記パケット確認部は、
前記アプリケーション処理部からパケットに対するリストを受信した後、モデムから受信するパケットの構成を確認し、前記受信したパケットが前記受信したリストに含まれたパケットであるか否かを確認するフィルタリングステップを行うことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項5】
前記パケット確認部は、
前記フィルタリングステップを通じて、前記受信したパケットが前記パケットに対するリストに含まれたパケットであることを確認した場合、前記受信したパケットを前記アプリケーション処理部に提供し、前記フィルタリングステップを通じて前記受信したパケットが前記パケットに対するリストに含まれていないパケットであることを確認した場合、前記受信したパケットを破棄することを特徴とする請求項4に記載の携帯端末。
【請求項6】
前記パケット確認部は、
前記パケットに対するリストに含まれていないパケットをUMTS(Universal Mobile Telecommunication System)環境を支援するモデムに受信した場合、前記受信したパケットを破棄した後、RRC(Radio Resource Control)接続を解除することを特徴とする請求項5に記載の携帯端末。
【請求項7】
携帯端末でパケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための方法において、
自身が必要とするパケットに対するリストであるパケット・フィルタリング・リストをパケット確認部に提供するアプリケーション処理部のパケット・フィルタリングステップと、
前記アプリケーション処理部から提供されたリストに含まれたパケットのみをフィルタリングして、前記リストに含まれたパケットを前記アプリケーション処理部に提供するパケット確認部のパケット・フィルタリングステップとを含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
前記アプリケーション処理部のパケット・フィルタリングステップは、
スリープ・モードへの進入時、前記自身が必要とするパケットに対するリストを前記パケット確認部に提供するステップと、
前記スリープ・モード状態で前記パケット確認部からパケットを受信した場合にのみウェイク・アップするステップとを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記パケット確認部から受信するパケットは、
前記自身が必要とするパケットに対するリストに含まれたパケットであり、前記アプリケーション処理部が必要とするパケットであることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記パケット確認部のパケット・フィルタリングステップは、
前記アプリケーション処理部からパケットに対するリストを受信するステップと、
モデムから受信するパケットの構成を確認するステップと、
前記受信したパケットが前記受信したリストに含まれたパケットであるか否かを確認するフィルタリングステップとを含むことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
前記パケット確認部のパケット・フィルタリングステップは、
前記フィルタリングステップを通じて、前記受信したパケットが前記パケットに対するリストに含まれたパケットであることを確認した場合、前記受信したパケットを前記アプリケーション処理部に提供するステップと、
前記フィルタリングステップを通じて、前記受信したパケットが前記パケットに対するリストに含まれていないパケットであることを確認した場合、前記受信したパケットを破棄するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記パケット確認部のパケット・フィルタリングステップは、
前記パケットに対するリストに含まれていないパケットをUMTS環境を支援するモデムに受信した場合、前記受信したパケットを破棄した後、RRC接続を解除するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
パケット・フィルタリングを通じて電力消耗を低減させるための携帯端末において、
パケットを受信するモデム部と、
自身が必要とするパケットに対するリストであるパケット・フィルタリング・リストを保存するメモリ部と、
前記パケット・フィルタリング・リストに含まれたパケットのみをフィルタリングして、前記リストに含まれたパケットを前記アプリケーション処理部に提供するパケット確認部と、
前記パケット確認部からパケットを受信した場合、スリープ・モード状態からウェイク・アップするアプリケーション処理部とを備えるが、
前記アプリケーション処理部は、前記スリープ・モードに進入する場合、前記パケット・フィルタリング・リストを前記パケット確認部に提供することを特徴とする携帯端末。
【請求項14】
前記パケット確認部は、
前記アプリケーション処理部からパケットに対するリストを受信した後、モデムから受信するパケットの構成を確認し、前記受信したパケットが前記受信したリストに含まれたパケットであるか否かを確認するフィルタリングステップを行うことを特徴とする請求項13に記載の携帯端末。
【請求項15】
前記パケット確認部は、
前記フィルタリングステップを通じて、前記受信したパケットが前記パケットに対するリストに含まれたパケットであることを確認した場合、前記受信したパケットを前記アプリケーション処理部に提供し、前記フィルタリングステップを通じて、前記受信したパケットが前記パケットに対するリストに含まれていないパケットであることを確認した場合、前記受信したパケットを破棄することを特徴とする請求項14に記載の携帯端末。
【請求項16】
前記パケット確認部は、
前記パケットに対するリストに含まれていないパケットをUMTS環境を支援するモデムに受信した場合、前記受信したパケットを破棄した後、RRC接続を解除することを特徴とする請求項14に記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−166759(P2011−166759A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−17841(P2011−17841)
【出願日】平成23年1月31日(2011.1.31)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】