説明

携帯端末装置

【課題】筐体をスライド移動させる際のがたつきを抑制することが可能な携帯端末装置を提供する。
【解決手段】この携帯電話機100(携帯端末装置)は、表示部34が設けられ、ガイド部32aを有する表示部側筐体33(ケーシング32部材)と、操作回路基板14および操作キー部15が設けられ、ガイド部11aを有する操作部側筐体13(蓋部材11)と、表示部側筐体33と操作部側筐体13との間に配置され、表示部側筐体33を、操作部側筐体13に対して、X方向およびY方向に相対的にスライド移動させるためのスライドプレート50と、ガイド部11aとスライドプレート50との間に配置されるスライダ51と、ガイド部32aとスライドプレート50との間に配置されるスライダ52とを備える。そして、ガイド部11aは、スライダ51を介してスライドプレート50と係合され、ガイド部32aは、スライダ52を介してスライドプレート50と係合されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末装置に関し、特に、表示部側筐体が操作部側筐体に対してスライド移動可能な携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示部側筐体が操作部側筐体に対してスライド移動可能な携帯端末装置が知られている(たとえば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
上記特許文献1には、表示部を有する蓋体と、操作部を有するベース体と、蓋体とベース体との間に挟まれて配置された板状のスライド部材とを備えた電子機器(携帯端末装置)が開示されている。この電子機器では、蓋体とベース体とが完全に重ねられた状態から、蓋体がスライド部材を介してベース体に対して縦方向にスライド移動することにより携帯電話として使用されるとともに、蓋体がスライド部材を介して横方向にスライド移動することによりPC端末として使用されるように構成されている。なお、スライド部材には、縦方向および横方向に沿って延びる4辺に薄板状のエッジ部が形成されており、各々のエッジ部が、蓋体およびベース体の各々に取り付けられた溝状のガイド部に直接嵌め込まれた状態でガイド部に対して摺動するように構成されている。これにより、蓋体がベース体に対して縦方向および横方向にそれぞれスライド移動されるように構成されている。
【0004】
また、上記特許文献2には、表示部を有する第1部材と、操作部を有する第2部材と、第1部材と第2部材との間に挟まれて配置された金属製のベース体(スライドプレート)とを備えた電子機器(携帯端末装置)が開示されている。この電子機器では、第1部材が第2部材上に完全に重ねられた状態から、第1部材がベース体を介して第2部材に対して第1方向(縦方向)にスライド移動するとともに、第1部材がベース体を介して第2方向(横方向)にスライド移動することにより、電子機器の形態(形状)に応じて携帯電話や情報入力端末などとして使用されるように構成されている。なお、ベース体の側端部に、長手方向(第1方向)に沿って延びる一対の薄板状のエッジ部が形成されており、このエッジ部が、第2部材側に取り付けられた溝状のガイドレール部を有する第1スライド体に直接嵌め込まれた状態でガイドレール部に対して摺動するように構成されている。また、ベース体の上面に、短手方向(第2方向)に沿って延びる一対のガイドレール部が板金を切り起こして形成されており、第1部材側に取り付けられた第2スライド体の薄板状のエッジ部が、ベース体のガイドレール部に直接嵌め込まれた状態でガイドレール部に対して摺動するように構成されている。
【0005】
また、上記特許文献3には、表示部を有する第1筐体と、操作キー(操作部)を有する第2筐体とを備えた携帯型端末が開示されている。この携帯型端末では、第1筐体が第2筐体に完全に重ねられた状態から、第1筐体が第2筐体に対して縦方向にスライド移動するとともに、第1筐体が第2筐体に対して横方向にスライド移動することにより、携帯型端末の形態(形状)に応じてカメラや情報入力端末(PDA)などとして使用されるように構成されている。なお、第1筐体の裏面側に設けられた円柱状の突起部が、第1筐体と重なる第2筐体の表面側に形成されたL字状のガイド溝に直接的に係合して溝内を移動することにより、第1筐体が第2筐体に対してスライド移動されるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−3614号公報
【特許文献2】特開2008−283272号公報
【特許文献3】特開2008−33595号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の電子機器では、ベース体の薄板状のエッジ部が、蓋体およびベース体の各々に取り付けられた溝状のガイド部に直接嵌め込まれているため、エッジ部の厚みが薄い分、エッジ部とガイド部との間にがたつきが生じやすいと考えられる。したがって、蓋体を操作部に対してスライド移動させる際に、がたつきやすいという問題点がある。
【0008】
また、上記特許文献2に記載の電子機器についても、ベース体の薄板状のエッジ部が、第2部材に取り付けられた溝状のガイドレール部に直接嵌め込まれているとともに、第1部材側に取り付けられた第2スライド体の薄板状のエッジ部が、ベース体のガイドレール部に直接嵌め込まれているため、ベース体のエッジ部および第2スライド体のエッジ部の厚みが薄い分、エッジ部とガイドレール部との間にがたつきが生じやすいと考えられる。したがって、第1部材を第2部材に対してスライド移動させる際に、がたつきやすいという問題点がある。
【0009】
また、上記特許文献3に記載の携帯型端末では、第1筐体の円柱状の突起部が、第2筐体側のガイド溝に直接的に係合した状態で溝内を摺動するため、突起部とガイド溝との間にがたつきが生じやすいと考えられる。したがって、第1筐体を第2筐体に対してスライド移動させる際に、がたつきやすいという問題点がある。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、筐体をスライド移動させる際のがたつきを抑制することが可能な携帯端末装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0011】
この発明の一の局面による携帯端末装置は、操作部が設けられ、操作部側ガイド部を有する操作部側筐体と、表示部が設けられ、表示部側ガイド部を有する表示部側筐体と、表示部側筐体と操作部側筐体との間に配置され、表示部側筐体を、操作部側筐体に対して、第1方向および第1方向に対して交差する第2方向に相対的にスライド移動させるためのスライドプレートと、操作部側筐体の操作部側ガイド部とスライドプレートとの間に配置される第1スライド部材と、表示部側筐体の表示部側ガイド部とスライドプレートとの間に配置される第2スライド部材とを備え、操作部側筐体の操作部側ガイド部は、第1スライド部材を介してスライドプレートと係合され、表示部側筐体の表示部側ガイド部は、第2スライド部材を介してスライドプレートと係合されている。
【0012】
この発明の一の局面による携帯端末装置では、上記のように、第1スライド部材および第2スライド部材を設けるとともに、操作部側筐体の操作部側ガイド部を、第1スライド部材を介してスライドプレートと係合させ、かつ、表示部側筐体の表示部側ガイド部を、第2スライド部材を介してスライドプレートと係合させることによって、スライドプレートと操作部側ガイド部との間、および、スライドプレートと表示部側ガイド部との間に、それぞれ、第1スライド部材および第2スライド部材が介在する分、スライドプレートと操作部側ガイド部との間の隙間、および、スライドプレートと表示部側ガイド部との間の隙間を、より小さくすることができる。これにより、表示部側筐体を操作部側筐体に対してスライド移動させる際に、表示部側筐体および操作部側筐体の両方のがたつきを抑制することができる。
【0013】
上記一の局面による携帯端末装置において、好ましくは、スライドプレートは金属製であり、第1スライド部材および第2スライド部材は、それぞれ、樹脂製である。このように構成すれば、スライドプレートと第1(第2)スライダとが共に金属製である場合と比較して、スライドプレートと第1スライド部材とが擦れ合う際の摩擦音、および、スライドプレートと第2スライド部材とが擦れ合う際の摩擦音を、金属部材に対する樹脂部材の接触によって、より低減することができる。したがって、スライド移動時に発生する音を低減しながら、スライド移動時のがたつきを低減することができる。
【0014】
上記一の局面による携帯端末装置において、好ましくは、操作部側ガイド部は、操作部側筐体に一体的に設けられているとともに、表示部側ガイド部は、表示部側筐体に一体的に設けられている。このように構成すれば、操作部側ガイド部を操作部側筐体とは別部材で設けたり、表示部側ガイド部を表示部側筐体とは別部材で設けたりする場合と異なり、携帯端末装置を構成する部品点数が増加するのを抑制することができる。その結果、スライド機構を簡素化させることができる。
【0015】
上記一の局面による携帯端末装置において、好ましくは、スライドプレートは、第1方向に延びるように設けられた第1係合部と、第2方向に延びるように設けられた第2係合部とを含み、第1スライド部材は、スライドプレートの第1係合部を挟み込むように配置された状態で、操作部側筐体の操作部側ガイド部に係合されており、第2スライド部材は、スライドプレートの第2係合部を挟み込むように配置された状態で、表示部側筐体の表示部側ガイド部に係合されている。このように構成すれば、第1スライド部材および第2スライド部材は、共にスライドプレートを挟み込んだ状態で摺動可能に保持することができるので、表示部側筐体を操作部側筐体に対してスライド移動させる際に、双方の筐体が、がたつくのを確実に抑制することができる。
【0016】
上記一の局面による携帯端末装置において、好ましくは、表示部側筐体を、操作部側筐体に対して第1方向にスライド移動させた場合に用いる第1操作キーと、表示部側筐体を、操作部側筐体に対して第2方向にスライド移動させた場合に用いる第2操作キーとを含む1つの操作キー部をさらに備える。このように構成すれば、表示部側筐体の操作部側筐体に対するスライド位置に応じて1つの操作キー部を、第1操作キーと第2操作キーとに使い分けて使用することができるので、第1操作キーと第2操作キーとを別々の部材として設ける場合と異なり、部品点数の増加を抑制することができるとともに、携帯端末装置の構造を簡素化させることができる。
【0017】
上記一の局面による携帯端末装置において、好ましくは、スライドプレートと操作部側筐体との間を連結するように設けられ、表示部側筐体を操作部側筐体に対して第1方向に相対的にスライド移動させる際に、第1方向へのスライド移動方向に付勢力を発生させる第1バネ部材と、スライドプレートと表示部側筐体との間を連結するように設けられ、表示部側筐体を操作部側筐体に対して第2方向に相対的にスライド移動させる際に、第2方向へのスライド移動方向に付勢力を発生させる第2バネ部材とをさらに備える。このように構成すれば、第1バネ部材および第2バネ部材の付勢力を利用して表示部側筐体を操作部側筐体に対して第1方向および第2方向へスライド移動させることができるので、ユーザは、スライド動作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態による携帯電話機が縦方向にスライドされた場合を示した斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による携帯電話機が横方向にスライドされた場合を示した斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態による携帯電話機がスライドされない初期状態である場合を示した斜視図である。
【図4】図1に示した一実施形態による携帯電話機の操作部側本体の構成を示した分解斜視図である。
【図5】図1に示した一実施形態による携帯電話機の表示部側本体の構成を示した分解斜視図である。
【図6】図1に示した一実施形態による携帯電話機のスライド機構を説明するための分解斜視図である。
【図7】図6に示したスライドプレートと操作部側筐体の上部蓋との係合状態を示した部分断面図である。
【図8】図6に示したスライドプレートと表示部側筐体の下部ケーシングとの係合状態を示した部分断面図である。
【図9】図6に示したスライドプレートと操作部側筐体の上部蓋との係合状態を示した斜視図である。
【図10】図6に示したスライドプレートと操作部側筐体の上部蓋との係合状態を示した斜視図である。
【図11】図6に示したスライドプレートと表示部側筐体の下部ケーシングとの係合状態を示した斜視図である。
【図12】図6に示したスライドプレートと表示部側筐体の下部ケーシングとの係合状態を示した斜視図である。
【図13】図2に示した表示部側筐体が操作部側筐体に対してX方向にスライド移動する際のバネ部材の配置について説明するための平面図である。
【図14】図2に示した表示部側筐体が操作部側筐体に対してX方向にスライド移動する際のバネ部材の配置について説明するための平面図である。
【図15】図2に示した表示部側筐体が操作部側筐体に対してX方向にスライド移動する際のバネ部材の配置について説明するための平面図である。
【図16】図1に示した表示部側筐体が操作部側筐体に対してY方向にスライド移動する際のバネ部材の配置について説明するための平面図である。
【図17】図1に示した表示部側筐体が操作部側筐体に対してY方向にスライド移動する際のバネ部材の配置について説明するための平面図である。
【図18】図1に示した表示部側筐体が操作部側筐体に対してY方向にスライド移動する際のバネ部材の配置について説明するための平面図である。
【図19】本発明の一実施形態の変形例によるスライドプレートの構成を示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
まず、図1〜図18を参照して、本発明の一実施形態による携帯電話機100の構成について説明する。なお、本実施形態では、本発明の携帯端末装置の一例として、表示部側本体が操作部側本体に対してX−Y方向にスライド移動するスライド型の携帯電話機100に、本発明を適用した場合について説明する。
【0021】
本発明の一実施形態による携帯電話機100は、スライド機構を備えた携帯端末装置として構成されている。すなわち、携帯電話機100は、図1に示すように、平面的に見て(Z方向から見て)縦長形状を有する操作部側本体10と、操作部側本体10の上面側(Z1側)に取り付けられ、操作部側本体10に対して図1のY方向および図2のX方向にスライド移動が可能である表示部側本体30とを備えている。なお、X方向およびY方向は、それぞれ、本発明の「第1方向」および「第2方向」の一例である。
【0022】
また、携帯電話機100は、初期状態では図3に示すように、ユーザが表示部側本体30をスライド移動させずに操作部側本体10の上に完全に重ねることによって、携帯電話機100の平面積を最も小さくした状態で保持できるように構成されている。
【0023】
また、操作部側本体10は、図4に示すように、操作部側筐体13と、操作回路基板14と、操作キー部15とによって構成されている。操作部側筐体13は、ダイキャスト成形による金属製(Mg製またはAl製)の蓋部材11が、ポリカーボネート(PC)やABS樹脂からなる樹脂製のケーシング部材12に対してZ方向に嵌め込まれて形成されている。また、操作回路基板14は、操作部側筐体13の内部に収納されるとともに携帯電話機100に種々の機能を実現させる役割を有している。また、操作キー部15は、略L字状の板状(シート状)に形成されており、蓋部材11の所定の領域上を覆うように配置されている。また、操作キー部15は、図示しないFPC(フレキシブルプリント基板)を介して操作回路基板14と接続されている。なお、蓋部材11とケーシング部材12とを含む操作部側筐体13は、本発明の「操作部側筐体」の一例である。また、操作回路基板14および操作キー部15は、本発明の「操作部」の一例である。
【0024】
また、表示部側本体30は、図5に示すように、表示部側筐体33と、液晶ディスプレイからなる表示部34とによって構成されている。表示部側筐体33は、ポリカーボネート(PC)やABS樹脂からなる樹脂製のパネル部31が、ダイキャスト成形による金属製(Mg製またはAl製)のケーシング部材32に対してZ方向に嵌め込まれて形成されている。また、表示部34は、表示部側筐体33の内部に収納されるとともにFPC(図示せず)を介して操作回路基板14(図4参照)と接続されるように構成されている。これにより、図1に示すように、表示部側本体30を所定の方向(Y方向)にスライド移動させた状態では、ユーザは、表示部34を見ながら、操作キー部15(図4参照)のうちの操作部側本体10の上面に露出する領域15aの操作キーを介して携帯電話機100を操作するように構成されている。なお、パネル部31とケーシング部材32とを含む表示部側筐体33は、本発明の「表示部側筐体」の一例である。
【0025】
ここで、本実施形態では、図6に示すように、操作部側本体10(図4参照)側のケーシング部材12と、表示部側本体30(図5参照)側のケーシング部材32とは、操作部側本体10と表示部側本体30との間に配置された約0.5mm以上約0.6mm以下の厚みを有する板金製(金属製)のスライドプレート50を介して接続されている。
【0026】
このスライド機構について、以下に詳細に説明する。まず、図6に示すように、操作部側本体10(図4参照)を構成する金属製の蓋部材11に、一対のガイド部11aが一体的に形成されている。このガイド部11aは、蓋部材11のうちの操作キー部15(図4参照)が配置されない略矩形状の領域11bに形成されている。また、一対のガイド部11aは、領域11bのY方向の端部近傍においてX方向に沿って延びるように形成されている。なお、ガイド部11aは、本発明の「操作部側ガイド部」の一例である。
【0027】
また、図6および図7に示すように、一対のガイド部11aは、それぞれ、蓋部材11から上方(Z1方向)に略垂直に約2mmの高さを有して突出する側壁部11cと、側壁部11cの上端部からY1方向およびY2方向にそれぞれ略直角に向きを変えて延びる軒部11dとを有している。すなわち、ガイド部11aは、L字状の断面形状を有する。また、各々のガイド部11aは、蓋部材11(領域11b)の上面と側壁部11cと軒部11dとによって囲まれたX方向に延びる溝状の領域(図7参照)内に、良好な摺動性を有するPOM(ポリアセタール)などからなる樹脂製のスライダ51を保持することが可能に構成されている。また、スライダ51は、約0.5mmの肉厚t(図7参照)を有するとともに断面が略U字状に形成された溝部51aを有している。溝部51aは、ガイド部11aの延びる方向(図6のX方向)に沿って略直線状に延びるように形成されている。なお、スライダ51は、本発明の「第1スライド部材」の一例である。
【0028】
また、図6に示すように、表示部側本体30(図5参照)を構成するケーシング部材32には、一対のガイド部32aが一体的に形成されている。すなわち、一対のガイド部32aは、ケーシング部材32の内側のX方向の両端部近傍においてY方向に沿って延びるように形成されている。なお、ガイド部32aはケーシング部材32の下面32d側に露出するように形成されているので、図6では、ガイド部32aを破線で示している。なお、ガイド部32aは、本発明の「表示部側ガイド部」の一例である。
【0029】
また、図6および図8に示すように、一対のガイド部32aは、それぞれ、ケーシング部材32のX方向の側壁部32bと、側壁部32bから水平方向(X1方向およびX2方向)に突出する梁部32cとを有している。また、各々のガイド部32aは、ケーシング部材32の下面32dと側壁部32bと梁部32cとによって囲まれたY方向に延びる溝部32e(図8参照)に、樹脂製のスライダ52を保持することが可能であるように構成されている。また、スライダ52は、約0.5mmの肉厚t(図8参照)を有するとともに断面が略U字状に形成された溝部52aを有しており、ガイド部32aの延びる方向(図6のY方向)に沿って略直線状に延びるように形成されている。なお、スライダ52は、本発明の「第2スライド部材」の一例である。
【0030】
また、図6に示すように、スライドプレート50は、略矩形状の平坦部50aと、平坦部50aの縁部に板金の折り曲げ加工によって一体的に形成された一対のエッジ部50bおよび一対のエッジ部50cとによって構成されている。また、エッジ部50bは、平坦部50aのY方向の端部においてX方向に延びるように設けられている。また、エッジ部50cは、平坦部50aのX方向の端部においてY方向に延びるように設けられている。また、エッジ部50bは、平坦部50aよりもZ2側に約2mmシフトした位置に形成されるとともに、エッジ部50cは、平坦部50aよりもZ1側に約2mmシフトした位置に形成されている。なお、エッジ部50bおよび50cを、平坦部50aに対して約2mmシフトさせて形成することにより、エッジ部と平坦部とのZ2方向およびZ1方向の隙間に、それぞれ、後述するバネ部材61および62を配置することが可能に構成されている。なお、エッジ部50bは、本発明の「第1係合部」の一例であり、エッジ部50cは、本発明の「第2係合部」の一例である。
【0031】
したがって、本実施形態では、図7に示すように、スライドプレート50は、ガイド部11aに保持されたスライダ51の溝部51aに沿ってエッジ部50bが嵌め込まれた状態で、スライダ51を介して操作部側本体10の蓋部材11に対してX方向にスライド移動されるように構成されている。すなわち、X方向へのスライド移動は、スライドプレート50が、図9に示した状態から図10(図1)に示した状態へ変化するように構成されている。この場合、スライダ51は、ガイド部11a側に固定されているので、スライドプレート50のエッジ部50bが、スライダ51の溝部51a(図7参照)の内側面に対して摺動するように構成されている。
【0032】
また、図8に示すように、表示部側本体30のケーシング部材32は、ガイド部32aに保持されたスライダ52の溝部52aに沿ってエッジ部50cが嵌め込まれた状態で、スライダ52を介して表示部側本体30のケーシング部材32に対してY方向にスライド移動されるように構成されている。すなわち、Y方向へのスライド移動は、スライドプレート50がガイド部11aに保持されてY方向への移動が規制された状態(図9などを参照)において、表示部側本体30のケーシング部材32が、図11に示した状態から図12(図2)に示した状態へ変化するように構成されている。この場合、スライダ52は、スライドプレート50のエッジ部50c側に固定されているので、ガイド部32aの内側面(下面32d(図8参照)と側壁部32bと梁部32cとによって囲まれた溝部32e)が、スライダ52の外側面に対して摺動するように構成されている。なお、図12では、便宜的にケーシング部材32の下面32dを含めた上部領域を切除した状態でケーシング部材32の内部を図示している。
【0033】
また、本実施形態では、図6に示すように、蓋部材11の一方側(Y2側)のガイド部11aには、軒部11dから上方(Z1方向)に所定の高さだけ突出するピン状の突起部11eが形成されている。また、図6に示すように、表示部側本体30のケーシング部材32には、下面32d側に平面的に見て略L字形状を有するガイド溝32f(破線で示す)が形成されている。また、表示部側本体30が、スライドプレート50を介して操作部側本体10と組み合わされた場合、突起部11eがガイド溝32fに挿入されるように構成されている。これにより、ケーシング部材32が蓋部材11に対してスライドする際、突起部11eがガイド溝32fの内部をX方向またはY方向に沿って移動するように構成されている。なお、ガイド溝32fがL字形状に形成されているので、ケーシング部材32が蓋部材11に対してY方向にスライドする際、突起部11eのX方向への移動が規制されるとともに、ケーシング部材32が蓋部材11に対してX方向にスライドする際、突起部11eのY方向への移動が規制される。これにより、表示部側本体30は、操作部側本体10に対してX方向またはY方向のいずれか一方向にのみスライド移動されるように構成されている。なお、ガイド溝32fは下面32d側からZ1方向に沿ってケーシング部材32内に所定の深さを有する溝状に形成されていてもよいし、ケーシング部材32をZ1方向に貫通した貫通孔であってもよい。
【0034】
本実施形態では、上述のようなスライド機構を備えることによって、ユーザが、図3に示した初期状態から、表示部側本体30を操作部側本体10に対してX方向およびY方向のいずれか一方にスライドさせた状態で携帯電話機100を使用することが可能とされている。すなわち、ユーザが表示部側本体30をY1方向にスライド移動させた場合、図1に示すように、操作キー部15のうちの操作部側本体10の上面に露出する領域15aに対応する操作キーを操作して携帯電話機100を携帯電話として使用することが可能である。また、ユーザが表示部側本体30をX1方向にスライド移動させた場合、図2に示すように、操作キー部15のうちの操作部側本体10の上面に露出する領域15bに対応する操作キーを操作して携帯電話機100を情報入力端末(PDAなど)として使用されるように構成されている。なお、領域15bに対応する操作キー、および、領域15aに対応する操作キーは、それぞれ、本発明の「第1操作キー」および「第2操作キー」の一例である。
【0035】
また、本実施形態では、図6に示すように、蓋部材11とスライドプレート50との間に、ねじりバネからなるバネ部材61が回動可能に取り付けられている。具体的には、バネ部材61のリング状の端部61aが、蓋部材11にZ1方向に突出するように設けられたボス部11fに対して回動可能に係合されるとともに、バネ部材61のリング状の端部61bが、スライドプレート50の平坦部50aの下面側に設けられたボス部50dに対して回動可能に係合されている。なお、バネ部材61は、本発明の「第1バネ部材」の一例である。
【0036】
これにより、表示部側本体30が操作部側本体10の上に完全に重ねられた状態(図3の初期状態)では、バネ部材61(破線で示す)が図13に示す位置に配置されることにより、バネ部材61の弾性力を利用してケーシング部材32(図11参照)が常にX2側に押し付けられるように構成されている。一方、ユーザが表示部側本体30(図3参照)を操作部側本体10に対してX1側にスライドさせ始めると、図14に示すように、スライドプレート50のボス部50dが蓋部材11のボス部11fに対してX1方向に移動することにより、バネ部材61は端部61aを回動中心としてA方向に徐々に回動されるように構成されている。なお、バネ部材61がA方向に回動し始める際、バネ部材61は端部61aと61bとの距離が縮められるように変形するので、ユーザは、バネ部材61のX2側への付勢力に抗して表示部側本体30をX1側にスライド移動させることになる。また、上記のスライド動作においてバネ部材61がA方向へ回動される際、バネ部材61の回動動作の途中で、バネ部材61の付勢力がX2方向からX1方向に切り換わるように構成されている。そして、表示部側本体30のX1側へのスライド移動が完全に行われた状態では、バネ部材61(破線で示す)は図15に示した位置に配置されることにより、バネ部材61の弾性力を利用してケーシング部材32(図11参照)が常にX1側に押し付けられるように構成されている。なお、表示部側本体30をX1側からX2側へスライドさせる場合も、スライド動作の途中で、バネ部材61は、上述とは反対方向(B方向)に回動しながら付勢力の方向がX1側からX2側へ切り換わるように構成されている。このように、ユーザが表示部側本体30をX方向に往復移動させる際は、バネ部材61の回動に伴う付勢方向の変化を利用して、表示部側本体30(図3参照)のスライド動作をアシストするように構成されている。なお、図13〜図15では、図面の都合上、スライドプレート50上のケーシング部材32を除いた状態(ただし、蓋部材11の突起部11eと係合するガイド溝32fの位置のみを二点鎖線で示す)で図示している。
【0037】
また、同様に、ケーシング部材32とスライドプレート50との間に、ねじりバネからなるバネ部材62が回動可能に取り付けられている。具体的には、バネ部材62のリング状の端部62aが、ケーシング部材32(下面32d)にZ2方向に突出するように設けられたボス部32gに対して回動可能に係合されるとともに、バネ部材62のリング状の端部62bが、スライドプレート50の平坦部50aの上面側に設けられたボス部50eに対して回動可能に係合されている。なお、バネ部材62は、本発明の「第2バネ部材」の一例である。
【0038】
これにより、表示部側本体30(図1参照)が操作部側本体10の上に完全に重ねられた状態では、バネ部材62が図16に示す位置に配置されることにより、バネ部材62の弾性力を利用してケーシング部材32(図11参照)が常にY2側に押し付けられるように構成されている。一方、ユーザが表示部側本体30(図1参照)を操作部側本体10に対してY1側にスライド移動させ始めると、図17に示すように、ケーシング部材32のボス部32gがスライドプレート50のボス部50eに対してY1側に移動することにより、バネ部材62は、端部62aを回動中心としてB方向に徐々に回動されるように構成されている。なお、バネ部材62がB方向に回動し始める際、バネ部材62は端部62aと62bとの距離が縮められるように変形するので、ユーザは、バネ部材62のY2側への付勢力に抗して表示部側本体30をY1側にスライド移動させることになる。また、上記のスライド動作においてバネ部材62がB方向へ回動される際、バネ部材62の回動動作の途中で、バネ部材62の付勢力がY2方向からY1方向に切り換わるように構成されている。そして、表示部側本体30のY1側へのスライド移動が完全に行われた状態では、バネ部材62は図18に示した位置に配置されることにより、バネ部材62の弾性力を利用してケーシング部材32(図11参照)が常にY1側に押し付けられるように構成されている。また、表示部側本体30をY1側からY2側へスライドさせる場合も、スライド動作の途中で、バネ部材62は、上述とは反対方向(A方向)に回動しながら付勢力の方向がY1側からY2側へ切り換わるように構成されている。このように、ユーザが表示部側本体30をY方向に往復移動させる際は、バネ部材62の回動に伴う付勢方向の変化を利用して表示部側本体30(図1参照)のスライド動作をアシストするように構成されている。なお、図16〜図18では、図面の都合上、スライドと同時に露出する操作キー部15(図1の領域15aなど)を除いた状態で図示している。また、図16〜図18では、蓋部材11の突起部11eと係合するケーシング部材32のガイド溝32fのスライド位置を二点鎖線で示している。
【0039】
本実施形態では、上記のように、スライダ51およびスライダ52を設けるとともに、操作部側本体10のガイド部11aを、スライダ51を介してスライドプレート50と係合させ、かつ、表示部側本体30のガイド部32aを、スライダ52を介してスライドプレート50と係合させることによって、スライドプレート50とガイド部11aとの間、および、スライドプレート50とガイド部32aとの間に、それぞれ、スライダ51およびスライダ52が介在する分、スライドプレート50とガイド部11aとの間の隙間(図7参照)、および、スライドプレート50とガイド部32aとの間の隙間(図8参照)を、より小さくすることができる。これにより、表示部側本体30を操作部側本体10に対してスライド移動させる際に、表示部側本体30および操作部側本体10の両方のがたつきを抑制することができる。
【0040】
また、本実施形態では、スライドプレート50を金属製とするとともに、スライダ51およびスライダ52を、共に良好な摺動性を有するPOMなどからなる樹脂製とすることによって、たとえば、スライドプレート50とスライダ51(52)とが共に金属製である場合と比較して、スライドプレート50とスライダ51とが擦れ合う際の摩擦音、および、スライドプレート50とスライダ52とが擦れ合う際の摩擦音を、金属部材に対する樹脂部材の接触によって、より低減することができる。したがって、スライド移動時に発生する音を低減しながら、スライド移動時のがたつきを低減することができる。
【0041】
また、本実施形態では、ガイド部11aを、操作部側本体10の蓋部材11に一体的に設けるとともに、ガイド部32aを、表示部側本体30のケーシング部材32に一体的に設けることによって、ガイド部11aを蓋部材11とは別部材で設けたり、ガイド部32aをケーシング部材32とは別部材で設けたりする場合と異なり、携帯電話機100を構成する部品点数が増加するのを抑制することができる。その結果、スライド機構を簡素化させることができる。
【0042】
また、本実施形態では、スライダ51を、溝部51aがスライドプレート50のエッジ部50bを挟み込むように配置された状態で、操作部側本体10のガイド部11aに係合させるように構成するとともに、スライダ52を、溝部52aがスライドプレート50のエッジ部50cを挟み込むように配置された状態で、表示部側本体30のガイド部32aに係合させるように構成することによって、スライダ51およびスライダ52は、共にスライドプレート50を挟み込んだ状態でスライドプレート50を摺動可能に保持することができるので、表示部側本体30を操作部側本体10に対してスライド移動させる際に、双方の筐体が、がたつくのを確実に抑制することができる。
【0043】
また、本実施形態では、操作部側本体10に対してX方向にスライド移動させた場合に表示部側本体30に対して使用される領域15bの操作キーと、操作部側本体10に対してY方向にスライド移動させた場合に表示部側本体30に対して使用される領域15aの操作キーとを含む1つの操作キー部15を備えることによって、表示部側本体30の操作部側本体10に対するスライド位置に応じて1つの操作キー部15を、領域15bの操作キーと領域15aの操作キーとに使い分けて使用することができるので、これらの操作キーを別々の操作キー部として設ける場合と異なり、部品点数の増加を抑制することができるとともに、携帯電話機100(操作部側本体10)の構造を簡素化させることができる。
【0044】
また、本実施形態では、スライドプレート50と操作部側本体10との間を連結するように設けられ、表示部側本体30を操作部側本体10に対してX方向に相対的にスライド移動させる際に、X方向へのスライド移動方向に付勢力を発生させるバネ部材61を備えることによって、バネ部材61の付勢力を利用して表示部側本体30を操作部側本体10に対してX方向(X1方向およびX2方向)にスライド移動させることができるので、ユーザは、X方向へのスライド動作を容易に行うことができる。
【0045】
また、本実施形態では、スライドプレート50と表示部側本体30との間を連結するように設けられ、表示部側本体30を操作部側本体10に対してY方向に相対的にスライド移動させる際に、Y方向へのスライド移動方向に付勢力を発生させるバネ部材62を備えることによって、バネ部材62の付勢力を利用して表示部側本体30を操作部側本体10に対してY方向(Y1方向およびY2方向)にスライド移動させることができるので、ユーザは、Y方向へのスライド動作を容易に行うことができる。
【0046】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0047】
たとえば、上記実施形態では、携帯端末装置としての一例である携帯電話機100に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限らず、表示部側筐体が操作部側筐体に対してスライド移動可能な携帯端末装置であれば、携帯電話機以外の携帯端末装置として、たとえば、表示部側筐体を第1方向にスライドさせた場合にゲーム機器の機能を有するとともに、表示部側筐体を第1方向と直交する第2方向にスライドさせた場合にPC機器の機能を有するように構成された携帯端末装置などにも適用可能である。
【0048】
また、上記実施形態では、ねじりバネからなるバネ部材61および62を用いて表示部側本体30の操作部側本体10に対するX方向およびY方向のスライド動作を制御(アシスト)するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ねじりバネ以外の板バネやコイルバネなどのバネ部材(付勢部材)などを用いてもよい。
【0049】
また、上記実施形態では、スライドプレート50を板金(金属製)により形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、樹脂成型品からなるスライドプレートを用いてもよい。
【0050】
また、上記実施形態では、スライドプレート50と蓋部材11と間のスライド機構において、スライダ51をガイド部11aの溝状の領域内に固定することにより、スライドプレート50(エッジ部50b)が溝部51a(図7参照)の内側面に対して滑るように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図19に示した本発明の一実施形態の変形例のように、エッジ部50bと略同じ長さに形成されたスライダ71を予めスライドプレート70のエッジ部50bに嵌め込んでエッジ部50b側に固定するように構成してもよい。この場合、金属製のスライドプレート70に樹脂製のスライダ51および71をインサート成形により一体的に形成してもよい。この場合、エッジ部50bに固定されたスライダ71の外側面が、ガイド部32aの内側面(図8に示す下面32dと側壁部32bと梁部32cとによって囲まれた領域)に対して摺動するように構成される。なお、スライダ71は、本発明の「第1スライド部材」の一例である。この変形例ように構成すれば、スライダ71およびスライダ52を予めスライドプレート70に取り付けた状態で、操作部側本体10および表示部側本体30と組み合わせることができるので、携帯電話機100の組立作業をより簡素化することができる。
【0051】
また、上記実施形態では、蓋部材11にピン状の突起部11eを形成するとともに、ケーシング部材32にガイド溝32fを形成した例について示したが、本発明はこれに限らず、蓋部材11にガイド溝を形成するとともに、ケーシング部材32にガイド溝と係合する突起部を形成してもよい。
【0052】
また、上記実施形態では、表示部側本体30が操作部側本体10に対してX方向およびX方向と直交するY方向にスライド移動可能であるように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明の「第1方向」および「第2方向」が互いに交差する方向であれば、表示部側本体30が操作部側本体10に対してX方向およびY方向以外の方向にスライド移動可能に構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0053】
11 蓋部材(操作部側筐体)
11a ガイド部(操作部側ガイド部)
12 ケーシング部材(操作部側筐体)
13 操作部側筐体
14 操作回路基板(操作部)
15 操作キー部(操作部)
31 パネル部(表示部側筐体)
32 ケーシング部材(表示部側筐体)
32a ガイド部(表示部側ガイド部)
33 表示部側筐体
34 表示部
50、70 スライドプレート
50b エッジ部(第1係合部)
50c エッジ部(第2係合部)
51、71 スライダ(第1スライド部材)
52 スライダ(第2スライド部材)
61 バネ部材(第1バネ部材)
62 バネ部材(第2バネ部材)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作部が設けられ、操作部側ガイド部を有する操作部側筐体と、
表示部が設けられ、表示部側ガイド部を有する表示部側筐体と、
前記表示部側筐体と前記操作部側筐体との間に配置され、前記表示部側筐体を、前記操作部側筐体に対して、第1方向および前記第1方向に対して交差する第2方向に相対的にスライド移動させるためのスライドプレートと、
前記操作部側筐体の操作部側ガイド部と前記スライドプレートとの間に配置される第1スライド部材と、
前記表示部側筐体の表示部側ガイド部と前記スライドプレートとの間に配置される第2スライド部材とを備え、
前記操作部側筐体の操作部側ガイド部は、前記第1スライド部材を介して前記スライドプレートと係合され、前記表示部側筐体の表示部側ガイド部は、前記第2スライド部材を介して前記スライドプレートと係合されている、携帯端末装置。
【請求項2】
前記スライドプレートは金属製であり、前記第1スライド部材および前記第2スライド部材は、それぞれ、樹脂製である、請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記操作部側ガイド部は、前記操作部側筐体に一体的に設けられているとともに、前記表示部側ガイド部は、前記表示部側筐体に一体的に設けられている、請求項1または2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記スライドプレートは、前記第1方向に延びるように設けられた第1係合部と、前記第2方向に延びるように設けられた第2係合部とを含み、
前記第1スライド部材は、前記スライドプレートの第1係合部を挟み込むように配置された状態で、前記操作部側筐体の操作部側ガイド部に係合されており、
前記第2スライド部材は、前記スライドプレートの第2係合部を挟み込むように配置された状態で、前記表示部側筐体の表示部側ガイド部に係合されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記表示部側筐体を、前記操作部側筐体に対して前記第1方向にスライド移動させた場合に用いる第1操作キーと、前記表示部側筐体を、前記操作部側筐体に対して前記第2方向にスライド移動させた場合に用いる第2操作キーとを含む1つの操作キー部をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記スライドプレートと前記操作部側筐体との間を連結するように設けられ、前記表示部側筐体を前記操作部側筐体に対して前記第1方向に相対的にスライド移動させる際に、前記第1方向へのスライド移動方向に付勢力を発生させる第1バネ部材と、
前記スライドプレートと前記表示部側筐体との間を連結するように設けられ、前記表示部側筐体を前記操作部側筐体に対して前記第2方向に相対的にスライド移動させる際に、前記第2方向へのスライド移動方向に付勢力を発生させる第2バネ部材とをさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の携帯端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2011−15181(P2011−15181A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−157509(P2009−157509)
【出願日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】