説明

携帯端末

【課題】
表示部を有する筐体と特定のプログラムを有する筐体とを別体で携行できて、特定のプログラムを有する筐体を差し替えることにより、ゲーム機や音楽プレイヤー等の複数の携帯端末の機能を簡単に切り替えて使用できる携帯端末を提供すること。
【解決手段】
本発明に係る携帯端末100は、表示部102を有する表示部用本体100と、表示部用本体100に着脱可能に装着されるアプリケーション用本体200とを備え、
アプリケーション用本体200は、特定のプログラムを記憶する記憶部と、記憶部に記憶された特定のプログラムの処理を行うとともに、特定のプログラムの処理に関する情報を表示部102に表示させる制御部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、携帯端末に関し、特に表示部を有する第一の筐体と、第一の筐体に着脱可能に装着される第二の筐体とを備えた携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機、携帯情報端末等の携帯端末の普及が急速に進んできている。また、携帯電話機や携帯情報端末は、電話通信やメール通信のみならず、スケジュール管理や音楽再生などが可能となり、年々多様化されつつある。
また、使用時には大きな表示画面を用いて操作し易くし、携帯時にはコンパクトに携行できるようにするために、スライド型式の携帯電話機や携帯情報端末が、需要者に広く好まれてきている。
例えば、表示部を有する筐体に対して、操作部を有する筐体がスライド可能に取り付けられたスライド型式の携帯電話機が提案されている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−140772号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来のスライド型式の携帯電話機では、無線部やアンテナなどの携帯電話機の機能に関係する電子部品が多く、また、記憶部には電話帳データやメールアドレスデータなどの携帯電話機の機能に関係する情報が多く記憶されているため、大容量のゲームや音楽等を記憶することができなかった。
このため、従来では、携帯電話機とともに携帯ゲーム機や携帯音楽プレイヤーを携行して利用したい場合には、携帯電話機、携帯ゲーム機および携帯音楽プレイヤーの全てをかばんや衣類のポケットに入れて持ち歩く必要があった。しかし、携帯ゲーム機や携帯音楽プレイヤーや携帯電話機を合わせて携行すると、かばんや衣類のポケットの中がかさばってしまう。また、携帯電話機や携帯ゲーム機や携帯音楽プレイヤーのそれぞれが情報を表示する表示部を有しているにもかかわらず、表示部を有する複数の携帯端末を持ち歩くのは、あまり効率的でなかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明に係る携帯端末は、表示部を有する第一の筐体と、第一の筐体に着脱可能に装着される第二の筐体とを備え、第二の筐体は、特定のプログラムを記憶する記憶部と、記憶部に記憶された特定のプログラムの処理を行うとともに、特定のプログラムの処理に関する情報を表示部に表示させる制御部とを有することを特徴とするものである。
このような構成としたことにより、表示部を有する筐体と特定のプログラムを有する筐体とを別体で携行できて、特定のプログラムを有する筐体を差し替えることにより、ゲーム機や音楽プレイヤー等の多種の携帯端末の機能を簡単に切り替えて使用できる。
【発明の効果】
【0005】
本発明により、表示部を有する筐体と特定のプログラムを有する筐体とを別体で携行できて、特定のプログラムを有する筐体を差し替えることにより、多種の携帯端末の機能を簡単に切り替えて使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下に、本発明を適用可能な実施の形態を説明する。
以下の説明は、本発明を実施の形態を説明するものであり、本発明が以下の実施の形態に限定されるものではない。また、当業者であれば、以下の実施の形態の各要素を、本発明の範囲において、容易に変更、追加、変換することが可能である。
【0007】
発明の実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る携帯端末の構成について、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る携帯端末の構成を示す模式図であって、図1(a)は携帯端末の正面外観図、図1(b)は携帯端末の正面透視図、図1(c)は図1(a)のA−A切断線における携帯端末の断面図、図1(d)は携帯端末の背面透視図、図1(e)は携帯端末の底面外観図である。なお、説明の便宜上、図1(b)では、アプリケーション用本体の一部の断面図は省略している。
図2は、本発明の実施の形態1に係る携帯端末のアプリケーション用本体を収納した状態の外観構成を示す図であって、図2(a)は携帯端末の外観正面図、図2(b)は携帯端末の外観側面図、図2(c)は携帯端末の外観背面図である。
【0008】
図3は、本発明の実施の形態1に係る携帯端末のアプリケーション用本体を引き出した状態の外観構成を示す図であって、図3(a)は携帯端末の外観正面図、図3(b)は携帯端末の外観側面図、図3(c)は携帯端末の外観背面図である。
図4は、本発明の実施の形態1に係る携帯端末の電気接続関係を示すブロック図であって、図4(a)は表示部用本体のブロック図、図4(b)はアプリケーション用本体のブロック図である。
【0009】
図1に示されるように、本発明の実施の形態1に係る携帯端末1は、第一の筐体としての表示部用本体100と、第二の筐体としてのアプリケーション用本体200とから構成されている。また、アプリケーション用本体200は、表示部用本体100に着脱可能に取り付けられている。
表示部用本体100は表示部102を有し、アプリケーション用本体200は、特定のアプリケーション用のプログラムを搭載している。
図1(a)および図1(c)に示されるように、液晶表示装置等の表示部102が、表示部用本体100の外枠ケース101に取り付けられている。表示部102は外枠ケース101内に保持されたプリント基板103上に実装され、プリント基板103上に実装された電子回路とコネクタ等により電気的に接続されている。
【0010】
図1(a)に示されるように、表示部用本体100の正面側の一端部に、操作部104aが設けられている。操作部104aは4方向の十字キーおよびこれら十字キーの中央部に配置された決定キーとからなる。
十字キーは、例えば表示部102に表示される複数のアイコン上で、カーソルを上下左右に移動させることにより、複数のアイコン情報のうち1のアイコンを選択するためのキーである。
また、決定キーは、例えば十字キーにより選択したアイコンを選択したことを確定するためのキーである。
また、図2(b)、図3(b)に示されるように、表示部用本体100の側面には、操作部104bが設けられている。操作部104b、104cは例えば通話音量や音楽再生音量の調整に用いられるキーである。
【0011】
操作部104aはプリント基板103上に設けられている。また、例えば操作部104aの各キーの押下により、プリント基板103上に印刷された電極パターンがショートされ、この電極パターンのオープンおよびショートが、アプリケーション用本体200を操作するための操作信号となる。
また、操作部104bの各キーのアクチュエータ(不図示)側には、例えばフレキシブルプリント基板(不図示)上に配列されたメタル製のクリック板が設けられており、操作部104bの各キーを押下することにより、メタル製のクリック板とフレキシブルプリント基板上に形成された電極パターンとをショートさせる構造となっている。
【0012】
図1(b)〜図1(d)に示されるように、表示部用本体100の内部には、アプリケーション用本体200が、B方向にスライド可能となるように、一端が開口された箱状の内壁105が設けられている。
図1(b)〜図1(d)に示されるように、第一の接続部としてのオス型ピンコネクタ106が、表示部用本体100の内部でB方向にスライド移動可能に保持されている。ここで、オス型ピンコネクタ106は、ピン状の電極が複数配列されたコネクタであって、アプリケーション用本体200の長手方向における端部に設けられたメス型ピンコネクタ202と接続される。
【0013】
図1(c)および図1(e)に示されるように、オス型ピンコネクタ106の背面側中央部には、つまみ106aが一体に形成されている。このつまみ106aは図2(c)および図3(c)に示されるように、表示部用本体1の外部に露出されている。
また、表示部用本体100の外枠ケース101の背面には、表示部用本体100の長手方向に延在する開口107が形成されている。このつまみ106aを開口107に沿ってスライド移動させることにより、オス型ピンコネクタ106を表示部用本体100内でB方向にスライド移動させることができる。また、つまみ106aは、表示部用本体100から飛び出さないように、開口107の両端間に保持されている。
【0014】
図1(c)に示されるように、フレキシブルプリント基板108の一端がオス型ピンコネクタ106に、他端がプリント基板103の背面上にそれぞれはんだ等により接続されている。フレキシブルプリント基板108は可撓性を有し、オス型ピンコネクタ106のスライド移動範囲に対応した長さに調整されている。なお、便宜上、図1(b)、図1(d)では、フレキシブルプリント基板108の他端側を省略している。
そして、表示部用本体101のオス型ピンコネクタ106にアプリケーション用本体200のメス型ピンコネクタ202が装着されることにより、オス型ピンコネクタ106とメス型ピンコネクタ202とが電気的に接続され、更にはアプリケーション用本体200内部の電気回路(不図示)と、表示部用本体100のプリント基板101とが、電気的に接続される。
【0015】
なお、上記の説明では、表示部用本体100にオス型ピンコネクタ106を設け、アプリケーション用本体200にメス型ピンコネクタ202を設けるとした態様で説明したが、表示部用本体100にメス型ピンコネクタ202を設け、アプリケーション用本体200にオス型ピンコネクタ106を設けてもよい。
図1(e)に示されるように、表示部用本体100の内壁105の両内側面には、表示部用本体100の長手方向に延びる凸部109が形成されている。この凸部109にアプリケーション用本体200の外枠ケース201の両外側面に形成された凹部203が、はめ込まれる。この凹部203を側面から見ると、図3(b)に示されるようになる。
アプリケーション用本体200は、端部に設けられたメス型ピンコネクタ202をオス型ピンコネクタ106に装着して、つまみ106aのスライド移動により、オス型ピンコネクタ106と一体となってB方向にスライド移動される。また、この際にアプリケーション用本体200は、凹部203が表示部用本体の凸部109にはめ込まれた状態で、凸部109に沿ってB方向にスライド移動される。
【0016】
図3(a)に示されるように、アプリケーション用本体200の表面側には、操作部204が設けられている。この操作部204は、例えばテンキーや機能選択キーの複数の操作キーからなり、操作部204は、操作部104aと同様に、外枠ケース201内に設けられたプリント基板(不図示)上に設けられており、例えば操作部204のキーの押下により、プリント基板上に印刷された電極パターンがショートされる構造となっている。
また、図3(a)に示されるアプリケーション用本体200の表面側には、スピーカ部(不図示)とマイク部(不図示)が設けられている。
【0017】
次に、本発明の実施の形態1に係る携帯端末の電気接続関係を図に基づいて説明する。
図4(a)に示されるように、表示部用本体100は、表示部102と、この表示部102の表示制御をする表示制御部(表示ドライバ)110と、操作部104と、この操作部を制御する操作制御部(操作ドライバ)111と、オス型ピンコネクタ106とを備えている。
表示部102は、表示制御部110を介して、オス型ピンコネクタ106に接続されている。また、操作部104a、104bは操作制御部111を介して、オス型ピンコネクタ106に接続されている。
【0018】
表示制御部110は、アプリケーション用本体200の制御部204からの指示に従って、表示部102に文字、画像等の情報表示を行なわせる。また、操作制御部111は、操作部104a、104bから入力された操作信号を、アプリケーション用本体200の制御部205へ出力する。
図4(b)に示されるように、アプリケーション用本体200は、操作部204と、制御部205と、アンテナ206に接続された無線部207と、記憶部208と、スピーカ部209と、マイク部210と、メス型ピンコネクタ202とを備えている。
制御部205は、操作部204、無線部207、記憶部208、スピーカ部209、マイク部210およびメス型ピンコネクタ202に接続されており、これらを制御する。
【0019】
無線部207は、制御部205の指示に従って、アンテナ206を介して、音声データまたはメールデータ等が乗せられた高周波信号を送受信する。
記憶部208には、特定のプログラムとしての携帯電話用プログラム208aが記憶されている。この携帯電話用プログラム208aは、無線部207およびアンテナ206を介して、通信相手の携帯端末(不図示)との間で音声通信またはメール通信を行う処理を含んでいる。
スピーカ部209は、制御部205の指示に従って、通信相手の携帯端末に入力される通信相手の音声や通信相手からの着信を通知する通知音を出力する。
【0020】
マイク部210は、制御部205の指示に従って、入力される当該携帯端末1の使用者の音声を音声信号に変換する。
また、メス型ピンコネクタ202が、オス型ピンコネクタ106に接続されたとき、制御部205は、操作部104a、104b、204からの操作信号に従って、記憶部208に記憶された携帯電話用プログラム208aの処理、すなわち無線部207およびアンテナ206を介して、通信相手の携帯端末(不図示)との間で音声通信またはメール通信を行う処理等を行うとともに、携帯電話用プログラム208aの処理に関する情報を、メス型ピンコネクタ202、オス型ピンコネクタ106および表示制御部110を介して、表示部102に表示させる。
【0021】
携帯電話用プログラム208aの処理に関する情報としては、たとえば、操作部204により入力された電話番号やメールアドレス、電話またはメールの発信履歴や着信履歴が挙げられる。
また、表示部用本体100の操作部104a、104bは、記憶部208に記憶された携帯電話用プログラム208aを処理させるために用いられる。操作制御部111は、操作部104a、104bから入力された操作信号を、オス型ピンコネクタ106、メス型ピンコネクタ202を介して、アプリケーション用本体200の制御部205へ出力する。そして、制御部205は、操作部104a、104bから入力された操作信号にしたがって携帯電話用プログラム208aを処理し、携帯電話用プログラム208aの処理に関する情報を、表示部102に表示させる。
【0022】
次に、本発明の実施の形態1に係る携帯端末1の具体的な使用方法を、図に基づいて説明する。
まず、使用者は、表示部本体100に、アプリケーション用本体200を装着する。すなわち、具体的には、図1(d)に示されるように、つまみ106aを用いて、オス型ピンコネクタ106を、表示部本体100の下端部にスライド移動させて、オス型ピンコネクタ106aに、アプリケーション用本体200の一端に設けられたメス型ピンコネクタ202を装着する。なお、アプリケーション用本体200は、表示部本体100に対して着脱可能である。
【0023】
この状態で、アプリケーション用本体200は表示部本体100の内部でスライド移動可能となる。そして、制御部205は、操作部104a、104b、204からの操作信号に従って記憶部208に記憶された携帯電話用プログラム208aを動作させ、携帯電話用プログラム208aの処理に関する情報を、メス型ピンコネクタ202、オス型ピンコネクタ106および表示制御部110を介して、表示部102に表示させる。
携帯端末1を用いて通話やメール通信を行うときには、図3(a)〜図3(c)に示されるように、つまみ106aを表示部用本体100の下端にスライド移動させて、アプリケーション用本体200の操作部204を表示部用本体100から露出させる。そして、操作部204、104a、104bの操作キーの押下により、たとえば、無線部207およびアンテナ206を介して、通信相手の携帯端末(不図示)との間で音声通信またはメール通信を行う処理を行う。
【0024】
一方、携帯端末1を用いて通話やメール通信を行わないとき等の待ち受け時には、図2(a)〜図2(c)に示されるように、つまみ106aを表示部用本体100の上端にスライド移動させて、アプリケーション用本体200の操作部204を表示部用本体100内に収納させる。これにより、携帯端末1をコンパクトにして携行することができ、操作部204を保護することができる。
また、アプリケーション用本体200の操作部204が表示部用本体100内に収納された状態であっても、操作部104a、104bを用いて、例えば音量設定等の一定の処理を行うことができる。
【0025】
以上に説明したように、本発明の実施の形態1に係る携帯端末1は、表示部102を有する表示部用本体100と、表示部用本体200に着脱可能に装着されるアプリケーション用本体200とを備え、アプリケーション用本体200は、携帯電話用プログラム208aを記憶する記憶部208と、記憶部208に記憶された携帯電話用プログラム208aの処理を行うとともに、携帯電話用プログラム208aの処理に関する情報を表示部102に表示させる制御部205とを有したので、表示部を有する筐体と特定のプログラムを有する筐体とを別体で携行できて、特定のプログラムを有する筐体を差し替えることにより、ゲーム機や音楽プレイヤー等の多種の携帯端末の機能を簡単に切り替えて使用できる。
【0026】
発明の実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る携帯端末の構成について、図に基づいて、説明する。
図5は、本発明の実施の形態2に係る携帯端末のアプリケーション用本体の電気接続関係を示すブロック図である。
本発明の実施の形態2に係る携帯端末は、本発明の実施の形態1に係る携帯端末とは、アプリケーション用本体200aの構成が異なる点で相違する。
【0027】
すなわち、本発明の実施の形態1に係る携帯端末では、図4(b)に示されるように、アプリケーション用本体200の記憶部208には、携帯電話用プログラム208aが記憶されているのに対し、本発明の実施の形態2に係る携帯端末では、図5に示されるように、アプリケーション用本体200aの記憶部211には、ゲームソフト実行プログラム211aおよびゲームソフトデータ211bが記憶されている。ゲームソフトデータ211bには少なくとも1以上のゲームデータが含まれている。
また、本発明の実施の形態2に係る携帯端末では、図4(b)に示されるような操作部204、アンテナ206、無線部207、スピーカ部209およびマイク部210を備えていない。
【0028】
また、メス型ピンコネクタ202がオス型ピンコネクタ106に接続されたとき、制御部205は、操作部104a、104bからの操作信号に従って記憶部211に記憶されたゲームソフト実行プログラム211aの処理、すなわちゲームソフト実行プログラム211a上でゲームソフトデータ211bを起動して実行させる処理を行うとともに、ゲームソフト実行プログラム211aの処理に関する情報を、メス型ピンコネクタ202、オス型ピンコネクタ106および表示制御部110を介して、表示部102に表示させる。
ここで、ゲームソフト実行プログラム211aの処理に関する情報とは、たとえばゲームソフトデータ211bの実行時の画面データである。
【0029】
また、表示部用本体100の操作部104a、104bは、記憶部211に記憶されたゲームソフト実行プログラム211aを処理させるため、たとえばゲームソフトデータ211bの実行時の画面に現れるキャラクタの移動処理等に用いられる。操作制御部111は、操作部104a、104bから入力された操作信号を、オス型ピンコネクタ106、メス型ピンコネクタ202を介して、アプリケーション用本体200の制御部205へ出力する。そして、制御部205は、操作部104a、104bから入力された操作信号に従ってゲームソフト実行プログラム211aを処理し、ゲームソフト実行プログラム211aの処理に関する情報を、表示部102に表示させる。
【0030】
次に、本発明の実施の形態2に係る携帯端末の具体的な使用方法を、図に基づいて説明する。
まず、使用者は、表示部本体100に、アプリケーション用本体200aを装着する。すなわち、具体的には、図1(d)に示されるように、つまみ106aを用いて、オス型ピンコネクタ106を、表示部本体100の下端部にスライド移動させて、オス型ピンコネクタ106aに、アプリケーション用本体200aの一端に設けられたメス型ピンコネクタ202を装着する。
【0031】
この状態で、アプリケーション用本体200aは表示部本体100の内部でスライド移動可能となる。そして、制御部205は、操作部104a、104bからの操作信号に従って記憶部211に記憶されたゲームソフト実行プログラム211aを動作させ、ゲームソフト実行プログラム211aの処理に関する情報を、メス型ピンコネクタ202、オス型ピンコネクタ106および表示制御部110を介して、表示部102に表示させる。
なお、本発明の実施の形態2に係る携帯端末は、本発明の実施の形態1に係る携帯端末1のように、アプリケーション用本体200aに操作部を備えていないので、ゲーム使用時も不使用時も、図2(a)〜図2(c)に示されるのと同様に、つまみ106aを表示部用本体100の上端にスライド移動させて、アプリケーション用本体200aを表示部用本体100内に収納させて利用される。
【0032】
そして、アプリケーション用本体200が表示部用本体100内に収納された状態で、操作部104a、104bを用いて、ゲームソフトデータ211bを起動し実行することができる。
以上に説明したように、本発明の実施の形態2に係る携帯端末も、本発明の実施の形態1に係る携帯端末1と同様に、表示部を有する筐体と特定のプログラムを有する筐体とを別体で携行できて、特定のプログラムを有する筐体を差し替えることにより、ゲーム機や音楽プレイヤー等の多種の携帯端末の機能を簡単に切り替えて使用できる。
【0033】
発明の実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係る携帯端末の構成について、図に基づいて、説明する。
図6は、本発明の実施の形態3に係る携帯端末のアプリケーション用本体の電気接続関係を示すブロック図である。
本発明の実施の形態3に係る携帯端末は、本発明の実施の形態2に係る携帯端末とは、アプリケーション用本体200bの構成が異なる点で相違する。
【0034】
すなわち、本発明の実施の形態2に係る携帯端末では、図5に示されるように、アプリケーション用本体200aの記憶部211には、ゲームソフト実行プログラム211aおよびゲームソフトデータ211bが記憶されているのに対し、本発明の実施の形態3に係る携帯端末では、図6に示されるように、アプリケーション用本体200bの記憶部212には、音楽再生プログラム212aおよび音楽データ212bが記憶されている。音楽データ212には少なくとも1以上の楽曲のデータが含まれている。
【0035】
また、メス型ピンコネクタ202がオス型ピンコネクタ106に接続されたとき、制御部205は、操作部104a、104bからの操作信号に従って記憶部212に記憶された音楽再生プログラム212aの処理、すなわち音楽再生プログラム212a上で音楽データ212bを再生させる処理を行うとともに、音楽再生プログラム212aの処理に関する情報を、メス型ピンコネクタ202、オス型ピンコネクタ106および表示制御部110を介して、表示部102に表示させる。
ここで、音楽再生プログラム212aの処理に関する情報とは、たとえば、曲名や歌手名や演奏時間などである。
【0036】
また、表示部用本体100の操作部104a、104bは、記憶部212に記憶された音楽再生プログラム212aを処理させるため、たとえば音量調整や音質調整や選曲に用いられる。操作制御部111は、操作部104a、104bから入力された操作信号を、オス型ピンコネクタ106、メス型ピンコネクタ202を介して、アプリケーション用本体200bの制御部205へ出力する。そして、制御部205は、操作部104a、104bから入力された操作信号に従って音楽再生プログラム212aを処理し、音楽再生プログラム212aの処理に関する情報を、表示部102に表示させる。
【0037】
次に、本発明の実施の形態3に係る携帯端末の具体的な使用方法を、図に基づいて説明する。
まず、使用者は、表示部本体100に、アプリケーション用本体200aを装着する。すなわち、具体的には、図1(d)に示されるように、つまみ106aを用いて、オス型ピンコネクタ106を、表示部本体100の下端部にスライド移動させて、オス型ピンコネクタ106aに、アプリケーション用本体200bの一端に設けられたメス型ピンコネクタ202を装着する。
【0038】
この状態で、アプリケーション用本体200bは表示部本体100の内部でスライド移動可能となる。そして、制御部205は、操作部104a、104bからの操作信号に従って記憶部212に記憶された音楽再生プログラム212aを動作させ、音楽再生プログラム212aの処理に関する情報を、メス型ピンコネクタ202、オス型ピンコネクタ106および表示制御部110を介して、表示部102に表示させる。
なお、本発明の実施の形態3に係る携帯端末は、本発明の実施の形態2に係る形態端末と同様に、使用時、不使用時ともに、つまみ106aを表示部用本体100の上端にスライド移動させて、アプリケーション用本体200bを表示部用本体100内に収納させて利用される。
【0039】
そして、アプリケーション用本体200bが表示部用本体100内に収納された状態で、操作部104a、104bを用いて、音楽データを再生することができる。
以上に説明したように、本発明の実施の形態3に係る携帯端末も、本発明の実施の形態1に係る携帯端末1と同様に、表示部を有する筐体と特定のプログラムを有する筐体とを別体で携行できて、特定のプログラムを有する筐体を差し替えることにより、ゲーム機や音楽プレイヤー等の多種の携帯端末の機能を簡単に切り替えて使用できる。
【0040】
発明の実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係る携帯端末の構成について、図に基づいて、説明する。
図7は、本発明の実施の形態4に係る携帯端末のアプリケーション用本体の電気接続関係を示すブロック図である。
本発明の実施の形態4に係る携帯端末は、本発明の実施の形態2に係る携帯端末とは、アプリケーション用本体200cの構成が異なる点で相違する。
【0041】
すなわち、本発明の実施の形態2に係る携帯端末では、図5に示されるように、アプリケーション用本体200aの記憶部211には、ゲームソフト実行プログラム211aおよびゲームソフトデータ211bが記憶されているのに対し、本発明の実施の形態4に係る携帯端末では、図7に示されるように、アプリケーション用本体200cの記憶部213には、スケジュールデータ処理プログラム213aおよびスケジュールデータ213bが記憶されている。
【0042】
また、メス型ピンコネクタ202がオス型ピンコネクタ106に接続されたとき、制御部205は、操作部104a、104bからの操作信号に従って記憶部213に記憶されたスケジュールデータ処理プログラム213aの処理、すなわちスケジュールデータ処理プログラム213a上でスケジュールデータ213bを登録または改変させる処理を行うとともに、スケジュールデータ処理プログラム213aの処理に関する情報を、メス型ピンコネクタ202、オス型ピンコネクタ106および表示制御部110を介して、表示部102に表示させる。
ここで、スケジュールデータ処理プログラム213aの処理に関する情報とは、たとえば日別または月別のスケジュール表である。
【0043】
また、表示部用本体100の操作部104a、104bは、記憶部212に記憶されたスケジュールデータ処理プログラム213aを処理させるため、たとえば表示部102に表示されるスケジュールの内容に新たに予定を追加したり、スケジュールの内容を改変したりするために用いられる。操作制御部111は、操作部104a、104bから入力された操作信号を、オス型ピンコネクタ106、メス型ピンコネクタ202を介して、アプリケーション用本体200cの制御部205へ出力する。そして、制御部205は、操作部104a、104bから入力された操作信号に従ってスケジュールデータ処理プログラム213aを処理し、スケジュールデータ処理プログラム213aの処理に関する情報を、表示部102に表示させる。
【0044】
次に、本発明の実施の形態4に係る携帯端末の具体的な使用方法を、図に基づいて説明する。
まず、使用者は、表示部本体100に、アプリケーション用本体200cを装着する。すなわち、具体的には、図1(d)に示されるのと同様に、つまみ106aを用いて、オス型ピンコネクタ106を、表示部本体100の下端部にスライド移動させて、オス型ピンコネクタ106aに、アプリケーション用本体200bの一端に設けられたメス型ピンコネクタ202を装着する。
【0045】
この状態で、アプリケーション用本体200cは表示部本体100の内部でスライド移動可能となる。そして、制御部205は、操作部104a、104bからの操作信号に従って記憶部212に記憶された音楽再生プログラム213aを動作させ、スケジュールデータ処理プログラム213aの処理に関する情報を、メス型ピンコネクタ202、オス型ピンコネクタ106および表示制御部110を介して、表示部102に表示させる。
なお、本発明の実施の形態4に係る携帯端末は、本発明の実施の形態2に係る形態端末と同様に、使用時、不使用時ともに、つまみ106aを表示部用本体100の上端にスライド移動させて、アプリケーション用本体200cを表示部用本体100内に収納させて利用される。
【0046】
そして、アプリケーション用本体200cが表示部用本体100内に収納された状態で、操作部104a、104bを用いて、スケジュールデータを登録または改変等することができる。
以上に説明したように、本発明の実施の形態4に係る携帯端末も、本発明の実施の形態1に係る携帯端末1と同様に、表示部を有する筐体と特定のプログラムを有する筐体とを別体で携行できて、特定のプログラムを有する筐体を差し替えることにより、ゲーム機や音楽プレイヤー等の多種の携帯端末の機能を簡単に切り替えて使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施の形態1に係る携帯端末の構成を示す模式図であって、図1(a)は携帯端末の正面外観図、図1(b)は携帯端末の正面透視図、図1(c)は図1(a)のA−A切断線における携帯端末の断面図、図1(d)は携帯端末の背面透視図、図1(e)は携帯端末の底面外観図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る携帯端末のアプリケーション用本体を収納した状態の外観構成を示す図であって、図2(a)は携帯端末の外観正面図、図2(b)は携帯端末の外観側面図、図2(c)は携帯端末の外観背面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る携帯端末のアプリケーション用本体を引き出した状態の外観構成を示す図であって、図3(a)は携帯端末の外観正面図、図3(b)は携帯端末の外観側面図、図3(c)は携帯端末の外観背面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る携帯端末の電気接続関係を示すブロック図であって、図4(a)は表示部用本体のブロック図、図4(b)はアプリケーション用本体のブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る携帯端末のアプリケーション用本体の電気接続関係を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る携帯端末のアプリケーション用本体の電気接続関係を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施の形態4に係る携帯端末のアプリケーション用本体の電気接続関係を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0048】
100 表示部用本体
101 外枠ケース
102 表示部
103 プリント基板
104a、104b 操作部
105 内壁
106 オス型ピンコネクタ
106a つまみ
107 開口
108 フレキシブルプリント基板
109 凸部
110 表示制御部
111 操作制御部
200 アプリケーション用本体
201 外枠ケース
202 メス型ピンコネクタ
203 凹部
204 操作部
205 制御部
206 アンテナ
207 無線部
208 記憶部
208a 携帯電話用プログラム
209 スピーカ
210 マイク
211 記憶部
211a ゲームソフト実行プログラム
211b ゲームソフトデータ
212 記憶部
212a 音楽再生プログラム
212b 音楽データ
213 記憶部
213a スケジュール処理プログラム
213b スケジュールデータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を有する第一の筐体と、上記第一の筐体に着脱可能に装着される第二の筐体とを備え、
上記第二の筐体は、特定のプログラムを記憶する記憶部と、上記記憶部に記憶された上記特定のプログラムの処理を行うとともに、上記特定のプログラムの処理に関する情報を上記表示部に表示させる制御部とを有することを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
上記第一の筐体は、上記特定のプログラムを処理させるための操作部を有することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
上記第二の筐体は、無線部を有し、上記特定のプログラムは、上記無線部を介して、通信相手の携帯端末との間で音声通信またはメール通信を行う処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項4】
上記記憶部は、少なくとも1以上のゲームソフトデータを記憶し、上記特定のプログラムは、ゲームソフトデータを実行させる処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項5】
上記記憶部は、少なくとも1以上の音楽データを記憶し、上記特定のプログラムは、上記記憶部に記憶された音楽データを再生する処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項6】
上記記憶部は、少なくとも1以上のスケジュールデータを記憶し、上記特定のプログラムは、上記記憶部に記憶されたスケジュールデータを登録または改変する処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項7】
上記第二の筐体は、上記第一の筐体にスライド移動可能に保持されたことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項8】
上記第一の筐体は、上記表示部に電気的に接続された第一の接続部を有し、
上記第二の筐体は、上記記憶部および上記制御部に電気的に接続された第二の接続部を有し、
上記第二の接続部は、上記第一の接続部に着脱可能であって、上記第二の接続部が上記第一の接続部に装着されたとき、上記表示部と、上記記憶部および上記制御部とを、電気的に接続することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項9】
上記第一の接続部は、上記第一の筐体内でスライド移動可能に保持されたことを特徴とする請求項8に記載の携帯端末。
【請求項10】
上記第一の接続部には、上記第一の筐体の外部に露出されたつまみが一体に取り付けられ、上記つまみをスライド移動させることにより、上記第一の接続部を上記第一の筐体内でスライド移動させることが可能な請求項9に記載の携帯端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−287779(P2006−287779A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−107338(P2005−107338)
【出願日】平成17年4月4日(2005.4.4)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】