説明

携帯電子機器

【課題】実際のユーザの使用形態により即した機能操作性を有する携帯電子機器を提供する。
【解決手段】本発明の携帯電子機器は、筐体と、前記筐体に所定の回転軸を中心に回転可能に取り付けられる回転ダイヤル部41と、回転ダイヤル部41の回転が検出された場合には、当該回転の終了を待つ機能未確定状態に遷移し、当該機能未確定状態において前記回転の終了が判定された場合には、当該回転に基づいて対応する機能を起動させる処理部70と、を備え、処理部70は、前記機能未確定状態において、所定の割り込みイベントが発生し、その後に回転の終了が判定される場合、前記割り込みイベントに基づく所定の割り込み処理を行い、当該割り込み処理が完了してから前記回転に基づいた所定の機能を起動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回転ダイヤル部を有する携帯電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電子機器としての携帯電話機において、より直感的なユーザインターフェースが要求されている。ここで、ヒンジ部を有するフォルダタイプの携帯電話機において、ヒンジ部にボリューム切り替え等に用いる回転ダイヤルを設けた携帯電話機が知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
近年、携帯電話機は、通信・通話機能のみならず、テレビ・ラジオを視聴する機能やナビゲーションシステムによるナビゲーション機能も搭載され、多機能化されている。ここで、携帯電話機において、テレビ視聴機能等の機能が選択されていない場合には、通信・通話の待受画面がトップ画面として表示される。そして、ユーザが所定の操作を行うことにより、待受画面から他の機能を選択するメニュー選択画面に移行すると共に、当該選択メニュー画面においてユーザが所定の機能を選択することで、所望の機能を起動させることができる。
【0004】
しかし、メニュー選択画面には多数の機能が列記されるため、不慣れなユーザにとってはスムースな操作が困難であり、携帯電話機自体の使用について抵抗を感じる場合があった。
【0005】
ところで、デジタルカメラにおいては、回転ダイヤルによってメニュー選択を行うものが知られている。この回転ダイヤルには、ムービー機能(動画を記録する機能)や、連写機能(静止画撮影を短時間に複数行う機能)等の撮影作業を補助するメニューが選択可能に割り当てられている(例えば、特許文献2を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−90200号公報
【特許文献2】特開2001−245189号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
現在、携帯電話機においては、デジタルカメラに用いられているような回転ダイヤルによる複数メニューの選択方式は採用されていない。
また、携帯電話機には、デジタルカメラにはない特有の機能(通信・通話機能)が含まれており、トップ画面としての通信・通話の待受画面が表示されるという相違点がある。
【0008】
更には、通信・通話機能とは異なる所定のアプリケーションを動作させた後、該所定の機能を終了した場合には、通信・通話の待受画面が表示される等の仕様上の相違点も存在する。
したがって、特許文献2に示されているような技術を携帯電話機に単に応用しただけでは、携帯電話機の操作上及び使用上の不都合が生じ、実際のユーザの使用形態により即した機能操作性を有する携帯電子機器が望まれている。
【0009】
本発明は、実際のユーザの使用形態により即した機能操作性を有する携帯電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、筐体と、前記筐体に所定の回転軸を中心に回転可能に取り付けられる回転ダイヤル部と、前記回転ダイヤル部の回転が検出された場合には、当該回転の終了を待つ機能未確定状態に遷移し、当該機能未確定状態において前記回転の終了が判定された場合には、当該回転に基づいて対応する機能を起動させる処理部と、を備え、前記処理部は、前記機能未確定状態において、所定の割り込みイベントが発生し、その後に回転の終了が判定される場合、前記割り込みイベントに基づく所定の割り込み処理を行い、当該割り込み処理が完了してから前記回転に基づいた所定の機能を起動させる携帯電子機器に関する。
【0011】
また、本発明は、筐体と、前記筐体に所定の回転軸を中心に回転可能に取り付けられる回転ダイヤル部と、前記回転ダイヤル部の回転が検出された場合には、当該回転の終了を待つ機能未確定状態に遷移し、その後前記回転の終了が判定されると、当該回転に基づいて対応する機能を起動させる処理部と、を備え、前記処理部は、前記機能未確定状態において前記回転ダイヤル部の回転の終了が判定される前に所定の割り込みイベントが発生すると、当該割り込みイベントに基づく所定の割り込み処理を前記回転の終了が判定されてから実行し、当該割り込み処理が完了すると前記回転に基づいた所定の機能を起動させる携帯電子機器に関する。
【0012】
また、前記処理部は、少なくとも前記回転ダイヤル部の回転が停止してから所定時間経過したことをもって回転の終了を判定することが好ましい。
【0013】
また、前記処理部は、前記所定の機能の起動の可否を判定し、起動が可能と判定された場合にのみ前記所定の機能の起動を行うことが好ましい。
【0014】
また、前記処理部は、前記ダイヤル部の回転が開始された位置から回転が停止された位置までの回転量に対応する機能を起動させることが好ましい。
【0015】
また、外部装置と無線通信を行う無線通信部を更に備え、前記割り込みイベントには、前記無線通信部による無線通信の発生が含まれることが好ましい。
【0016】
また、前記割り込みイベントは、前記無線通信における着信であることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、実際のユーザの使用形態により即した機能操作性を有する携帯電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態の携帯電話機1の外観を示す図である。
【図2】図1に示す携帯電話機1を閉状態で表示部側筐体3から見たときの外観を示す図である。
【図3】図1に示す携帯電話機1を閉状態で操作部側筐体2から見たときの外観を示す図である。
【図4】図1に示す携帯電話機1における回転ダイヤル部41の付近を拡大図である。
【図5】回転ダイヤル部41の機能を説明する図である。
【図6】図1に示す携帯電話機1の機能を示す機能ブロック図である。
【図7】図1に示す携帯電話機1の処理部70の動作に係る実施例の前半を示すフローチャートである。
【図8】図1に示す携帯電話機1の処理部70の動作に係る実施例の後半を示すフローチャートである。
【図9】(A)から(F)は、図7及び図8に示す実施例における携帯電話機1のディスプレイ21の表示の変化を順次示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の携帯電子機器に係る実施形態の携帯電話機1について説明する。図1は、本発明の実施形態の携帯電話機1の外観を示す図である。図2は、図1に示す携帯電話機1を閉状態で表示部側筐体3から見たときの外観を示す図である。図3は、図1に示す携帯電話機1を閉状態で操作部側筐体2から見たときの外観を示す図である。図4は、図1に示す携帯電話機1における回転ダイヤル部41の付近を拡大図である。図5は、回転ダイヤル部41の機能を説明する図である。
【0020】
なお、以下では、実施形態として携帯電話機について説明するが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、PHS(Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等の各種携帯電子機器であっても良い。
【0021】
図1に示すように、本実施形態の携帯電話機1は、操作部側筐体(筐体)2と、表示部側筐体(筐体)3と、を備えて構成される。操作部側筐体2は、表面部10に、操作キー群11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12と、を備えて構成される。
【0022】
操作キー群11は、機能設定操作ボタン13と、入力操作ボタン14と、決定操作ボタン15と、コントロールボタン16と、から構成されている。機能設定操作ボタン13は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を動作させるためのボタンである。入力操作ボタン14は、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するためのボタンである。決定操作ボタン15は、各種操作における決定やスクロール等を行うボタンである。コントロールボタン16は、ボリュームコントロール等を行うボタンである。
【0023】
また、表示部側筐体3は、表面部20に、各種情報を表示するためのディスプレイ21と、通話の相手側の音声を出力する音声出力部22と、を備えて構成されている。
【0024】
また、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話機1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが互いに開いた状態(開状態)にしたり、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが折り畳まれた状態(閉状態)にしたりすることができる。
【0025】
なお、図1は、いわゆる折り畳み型の携帯電話機1の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話機の形態としては特にこれに限られない。携帯電話機は、例えば、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、操作部側筐体2と表示部側筐体3との重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)や、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが一つの筐体に配置され連結部を有さない型式(ストレートタイプ)等であっても良い。
【0026】
また、携帯電話機1におけるヒンジ機構4が形成されている位置には、回転ダイヤル部41が設けられている。回転ダイヤル部41は、所定方向に自在に回転するように筐体2,3に取り付けられている。なお、回転ダイヤル部41の操作及び機能については後述する。
【0027】
また、図2に示すように、表示部側筐体3は、ディスプレイ21が配置されている裏面側に、所定の情報が表示されるサブディスプレイ23を備えている。
【0028】
また、図3に示すように、操作部側筐体2は、操作キー群11が配置されている裏面側に、被写体を撮影するCCD(Charge Coupled Device)カメラ等により構成される撮影部17と、一定の光量を出力する発光部18とを備えている。
【0029】
次に、回転ダイヤル部41の操作及び機能について説明する。回転ダイヤル部41は、図4に示すように、ヒンジ機構4の回転軸Xに沿って、ユーザの指により所定方向(図4中のa方向(ヒンジ機構4の回転軸と直交する第1の方向)及びb方向(ヒンジ機構4の回転軸と直交する第2の方向))に自在に回転するように筐体2,3に取り付けられている。
なお、回転ダイヤル部41は、図4に示すような構成に限定されず、ユーザの操作によって回転自在な構成であれば良く、例えば、回転軸(ヒンジ軸)Xと直交する方向の軸に沿って所定方向に自在に回転するような構成等であっても良い。
【0030】
また、回転ダイヤル部41には、回転方向において所定の間隔ごとに複数の指標(アイコン)I(I1〜I7)が付されている。なお、指標Iは、例えば、図5に示すように、アプリケーションを選択する際の目印になるようなユーザにとって理解しやすいイメージによって描かれている。
【0031】
ここで、ユーザによる回転ダイヤル部41の操作について簡略的に説明する。ユーザは、当該指標Iを手掛かりとして、所望するアプリケーションに対応する指標Iをヒンジ機構4のケース外面にマーク等で示されている選択位置S(目印)まで回転させる。携帯電話機1は、選択位置Sに静止している指標Iに対応するアプリケーションを起動させる。このようにして、回転ダイヤル部41は、物理的な回転ダイヤルの操作により、各種の機能を発揮するメニュー選択を可能とする。
【0032】
また、回転ダイヤル部41は、物理的な回転ダイヤルの操作にしたがって、各種の機能を発揮するメニュー選択が可能である。
回転ダイヤル部41は、例えば、図5に示すように、ユーザの回転操作によって、無操作時(ニュートラル(N))を基準として、a方向に45°(b方向に315°)回転されることにより、撮影部17のカメラ機能が起動し、a方向に90°(b方向に270°)回転されることにより、メールアプリケーションが起動する。
【0033】
また、回転ダイヤル部41は、無操作時((N))を基準として、a方向に135°(b方向に225°)回転されることにより、ナビゲーションシステム・アプリケーションが起動し、a方向に180°(b方向に180°)回転されることにより、ラジオ機能が起動する。
また、回転ダイヤル部41は、無操作時((N))を基準として、a方向に225°(b方向に135°)回転されることにより、テレビ(TV)機能が起動し、a方向に270°(b方向に90°)回転されることにより、画像再生アプリケーションが起動し、a方向に315°(b方向に45°)回転されることにより、音楽再生アプリケーションであるミュージックプレーヤーが起動する。
【0034】
なお、上述した回転ダイヤル部41の回転角度に応じて割り当てられているメニューは一例であって、これに限定されることはない。例えば、ユーザ自身が頻繁に使用するメニューを登録可能な構成であっても良いし、また、所望のWebアドレスを登録しておき、当該Webアドレスを回転ダイヤル部41により選択することによって、Webブラウザが起動して当該WebアドレスのWebページを閲覧できるような構成であっても良い。また、メニューの数も上述した数(7つ)に限定されるものではない。
【0035】
また、ユーザは、回転ダイヤル部41を直接操作することにより、一定条件下において、回転ダイヤル部41に割り当てられている各種機能を直接的に起動させることができ、従来のようにメインメニューを経由する必要がなく、簡易に所望するアプリケーションを起動することができる。
【0036】
次に、携帯電話機1の各種機能について詳細に説明する。図6は、図1に示す携帯電話機1の機能を示す機能ブロック図である。図6に示すように、携帯電話機1は、表示部として閉状態にて外部に露出しないディスプレイ21と、閉状態でも外部に露出するサブディスプレイ23とを備える。さらに、ユーザの操作に用いられるキーからなる操作キー群11と、ユーザの操作に用いられる回転ダイヤル部41と、外部の端末と無線通信を行う通信部(無線通信部)60と、GPS衛星からのGPS信号を受信するGPS信号受信部(無線通信部)310と、所定の処理を行う処理部70と、所定容量を有する充電池80と、充電池80から供給される電源電圧を所定の電圧に変換し、変換後の電圧を通信部60や処理部70等に供給する電源回路部90と、テーブル101を有する記憶部100と、を備えている。
【0037】
通信部60は、所定の使用周波数帯により外部装置と無線通信を行うメインアンテナ61と、変調処理又は復調処理等の信号処理を行う通信処理部62と、を備える。
【0038】
メインアンテナ61は、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で外部装置(基地局)と無線通信を行う。なお、本実施形態では、所定の使用周波数帯として、800MHzとしたが、これ以外の周波数帯であっても良い。また、メインアンテナ61は、所定の使用周波数帯の他に、第2の使用周波数帯(例えば、2GHz)に対応できる、いわゆるデュアルバンド対応型による構成であっても良いし、さらに、第3の使用周波数帯以上にも対応できる複数バンド対応型により構成されていても良い。
【0039】
通信処理部62は、メインアンテナ61によって受信した信号を復調処理し、処理後の信号を処理部70に供給し、一方、処理部70から供給された信号を変調処理し、メインアンテナ61を介して外部装置(基地局)に送信する。
【0040】
GPS信号受信部310は、GPS衛星からのGPS信号を無線通信により受信するGPSアンテナ311と、復調処理等の信号処理を行うGPS信号受信処理部312と、を備える。
【0041】
GPSアンテナ311は、GPS衛星との間で無線通信を行うためのアンテナであり、GPS衛星から発信されるGPS信号を受信する。
GPS信号受信処理部312は、GPSアンテナ311によって受信したGPS信号を復調処理し、処理後の信号を処理部70に供給する。
【0042】
電源回路部90は、充電池80から供給される電源電圧を所定の電圧値に変圧し、変圧後の電源電圧を通信部60、GPS信号受信部310、処理部70等に供給する。
【0043】
記憶部100は、処理部70にて実行される多数のプログラム及びパラメータや各種テーブル等が記憶される。
具体的には、記憶部100は、VRAM(Video RAM)等のワーキングメモリを含み、処理部70による演算処理に利用される。記憶部100は、処理部70にて起動、終了、中断等がなされる多数のアプリケーションプログラムや、これら複数のアプリケーションにて使用されるパラメータや、複数のアプリケーションプログラムを動作させるためのOS(Operating System)プログラムを記憶している。
【0044】
また、記憶部100は、テーブル110を記憶している。テーブル110としては、後述する回転検出部201にて検出される回転量と複数のアプリケーションとの対応関係(図5を参照。)、後述するアプリケーション起動判定部206による判定に用いられる起動可否の判定情報などが挙げられる。
なお、複数のアプリケーションプログラムには、基準アプリケーション、画像再生用アプリケーション、カメラアプリケーション、メールアプリケーション、テレビ(TV)アプリケーション、ラジオアプリケーション、ナビゲーションシステム・アプリケーション、ミュージックプレーヤー等の携帯電話機1が有するアプリケーションごとのアプリケーションプログラムが含まれる。
【0045】
処理部70は、携帯電話機1の全体を制御しており、中央処理装置(CPU)等を用いて構成される。処理部70は、例えば、回転ダイヤル部41から供給される回転ダイヤル部41の回転に関する各種情報(回転量、回転位置、回転の有無、回転の開始、回転の停止などの情報。以下「回転情報」ともいう)に応じて、各種機能(特にアプリケーション)に対する起動処理を行う。また、処理部70は、回転ダイヤル部41の回転とは関係しない各種機能(通話機能など)に対する起動処理を行う。
【0046】
ここで、処理部70の構成及び動作について説明する。処理部70は、回転ダイヤル部41の前記回転情報を検出し、検出された回転情報に応じた所定のアプリケーションを起動すると共に、必要に応じて当該起動した所定のアプリケーションに対応する表示画面をディスプレイ21などに表示するように制御する。
なお、回転情報としての回転量は、本実施形態においては回転ダイヤル部41の角度の変化量を回転量として検出しているが、これに限られず、回転ダイヤル部41の回転に応じた変化を検出できれば良い。例えば、抵抗率の変化等を回転量として検出しても良い。また、回転ダイヤル部41の回転位置を検出し、検出された回転位置に応じて制御するようにしても良い。
【0047】
また、処理部70は、回転ダイヤル部41の回転が生じる都度、記憶部100のアプリケーション対応関係のテーブル110を参照し、回転量などの回転情報に応じたアプリケーションを特定する。なお、テーブル110は、複数のテーブルを有しており、処理部70は、現在選択されているアプリケーションに応じて、適宜、参照するテーブルを変更する。
【0048】
処理部70は、携帯電話機1の主電源がON状態とされると、まずOSプログラムを立ち上げ、OS管理下で基準アプリケーションプログラムを起動することで、ディスプレイ21に無線通信の待受画面を表示するように制御する。その後、処理部70は、起動するアプリケーションが発生する都度、OS管理下で基準アプリケーションプログラムを終了あるいは中断して新たなアプリケーションプログラムを起動する制御を行う。この処理により、処理部70は、ディスプレイ21上に、待受画面に代えて新たに起動したアプリケーションに基づく画面を表示させる制御を行う。
【0049】
なお、処理部70は、起動していたアプリケーションプログラムが基準アプリケーションプログラムではなく、他のアプリケーションプログラムであった場合においても同様に、起動していたアプリケーションプログラムを終了あるいは中断して新たなアプリケーションプログラムを起動する。そして、処理部70は、先に起動していたアプリケーションプログラムに基づく画面から新たなアプリケーションプログラムに基づく画面に変更するように制御する。
【0050】
このように構成される携帯電話機1では、回転ダイヤル部41の回転の開始が検出されてから起動対象のアプリケーション(以下「起動対象アプリケーション」ともいう)が起動されるまでの間に割り込み処理が発生した場合に、起動対象アプリケーションの起動よりも、この割り込み処理を優先して実行する機能を有する。
【0051】
次に、当該機能を発揮するための処理部70の具体的な構成と動作について詳細に説明する。
処理部70は、回転ダイヤル部41の回転が検出された場合には、当該回転の終了を待つ機能未確定状態に遷移し、当該機能未確定状態において前記回転の終了が判定された場合には、当該回転に基づいて対応する機能を起動させる。また、処理部70は、前記機能未確定状態において、所定の割り込みイベントが発生し、その後に回転の終了が判定される場合、前記割り込みイベントに基づく所定の割り込み処理を行い、当該割り込み処理が完了してから前記回転に基づいた所定の機能を起動させる。
【0052】
このような処理を行うために、図6に示すように、処理部70は、回転検出部201と、アプリケーション起動処理部202と、割り込み検出部203と、割り込み処理部204と、機能未確定状態判定部205と、アプリケーション起動判定部206と、を備える。
【0053】
回転検出部201は、回転ダイヤル部41の回転を検出する。ここで、回転ダイヤル部41の回転の検出とは、回転ダイヤル部41から供給される回転ダイヤル部41の回転に関する回転情報(回転量、回転位置、回転の有無、回転の開始、回転の終了、回転の停止など)を検出することである。回転検出部201により検出された回転情報は、アプリケーション起動処理部202などに出力される。
【0054】
アプリケーション起動処理部202は、回転検出部201により検出された回転に基づいて、複数のアプリケーションのうち所定の起動対象アプリケーションを決定して起動する。例えば、アプリケーション起動処理部202は、回転ダイヤル部41の回転が開始された位置から回転が停止された位置までの回転量に対応するアプリケーションを起動させる。
【0055】
割り込み検出部203は、発生した割り込みイベントを検出する。割り込みイベントとしては、例えば、通話の着信、メールの着信、アラーム鳴動イベント、ナビゲーションシステムにおける地図の更新情報の受信などが挙げられる。
【0056】
割り込み処理部204は、割り込み検出部203により検出された割り込みイベントに基づいて、所定の割り込み処理を行う。割り込み処理としては、例えば、通話の着信に対する通話アプリケーションの起動、メールの着信に対するメールアプリケーションの起動、アラーム鳴動イベントに対するアラームの鳴動、前記地図の更新情報の受信に対するナビゲーションシステム・アプリケーションの起動が挙げられる。
【0057】
割り込み検出部203により割り込みイベントが検出された場合に、割り込み処理部204は、当該割り込みイベントに対応する割り込み処理の実行が可能な状態や状況においては、当該割り込み処理を直ちに実行する。一方、割り込み処理部204は、当該割り込みイベントに対応する割り込み処理の実行が不可能な状態や状況においては、当該割り込み処理を中止したり、当該割り込み処理の起動が可能な状態や状況になってから当該割り込み処理を実行したりする。
【0058】
機能未確定状態判定部205は、現在の状態が機能未確定状態であるか否かを判定する。「機能未確定状態」とは、回転検出部201により回転ダイヤル部41の回転(の開始)が検出されてから、当該回転を待つ状態のことをいう。この機能未確定状態は、ユーザが起動対象アプリケーションを起動させようとしているが、まだ実際に起動していない状態ということもできる。
【0059】
機能未確定状態の終了の時期は、回転ダイヤル部41が起動可能位置に位置した瞬間でもよく、回転ダイヤル部41が起動可能位置に位置してから所定時間経過したときでもよい。「起動可能位置」とは、その位置に回転ダイヤル部41を位置させると、起動対象アプリケーションが起動する位置である。通常、「起動可能位置」は、起動対象アプリケーションに対応する指標Iが選択位置Sに一致する位置である。
【0060】
特に、機能未確定状態の終了の時期は、回転ダイヤル部41が起動可能位置に位置してから所定時間経過したときの方が好ましい。その理由は、一般的に、各指標I1からI7に対応するアプリケーションを起動させることを目的として回転ダイヤル部41を回転させる場合に、起動対象ではないアプリケーションに対応する起動可能位置を通過することもあり、そのときに、起動対象ではないアプリケーションを起動させないためである。この所定時間は、適宜設定されるが、例えば、0.5から1秒である。
【0061】
機能未確定状態判定部205は、現在の状態が機能未確定状態であるか否かを判定する。
【0062】
アプリケーション起動判定部206は、起動対象アプリケーションの起動の可否を判定する。例えば、起動対象アプリケーションの起動が可能であるか又は好ましい状態や状況においては、アプリケーション起動判定部206は、起動対象アプリケーションの起動が可能であると判定する。一方、起動対象アプリケーションの起動が不可能であるか又は好ましくない状態や状況においては、アプリケーション起動判定部206は、起動対象アプリケーションの起動が不可であると判定する。
【0063】
なお、アプリケーション起動判定部206により起動対象アプリケーションの起動が不可能と判定された場合には、携帯電話機1の状態や状況に応じて、起動対象アプリケーションの起動が中止されるか、又は起動対象アプリケーションが起動可能な状態や状況などになってから、起動対象アプリケーションは起動される。
【0064】
次に、実施形態の携帯電話機1における処理部70の具体的な動作について、図7及び図8に示すフローチャート及び図9に示すディスプレイ21の表示の変化を参照しながら説明する。図7及び図8は、図1に示す携帯電話機1の処理部70の動作に係る実施例を示すフローチャートである。図9(A)から図9(F)は、図7及び図8に示す実施例における携帯電話機1のディスプレイ21の表示の変化を順次示す図である。
【0065】
〔実施例〕
実施例は、待受アプリのみが起動している状態(待受状態)の携帯電話機1において、回転ダイヤル部41を操作して(回転させて)、メールアプリケーション(以下「メールアプリ」ともいう)を起動させている際に(起動操作の途中で)、割り込みイベントとして通話の着信があった場合の例である。実施例について、図7から図9を参照しながら説明する。
【0066】
本実施例では、携帯電話機1は、まず、待受状態になっており、ディスプレイ21には待受画面が表示されているものとする。待受画面には、現在の日時、曜日及び時刻が表示される(図9(A)参照)。
また、本実施例では、メールアプリを起動させるために、回転ダイヤル部41をメールアプリの起動可能位置(指標I3と選択位置Sとが一致する位置)に移動するように、回転ダイヤル部41の回転を開始させるものとする。また、回転ダイヤル部41の回転の開始後(機能未確定状態の開始後)で、回転の終了の判定がされる前に、割り込みイベントとして通話の着信の発生があるものとする。
【0067】
図7に示すように、ステップST1において、回転検出部201は、回転ダイヤル部41の回転が開始しているか否かを判定する。回転ダイヤル部41の回転が開始している場合には、ステップS2に進み、回転ダイヤル部41が回転していない場合には、ステップST4に進む。本実施例では、回転ダイヤル部41の開始が始まっているので、ステップST2に進む。
【0068】
ステップST2において、回転検出部201は、回転ダイヤル部41の回転の開始を検出する。回転検出部201により回転検出部201の回転の開始が検出されると、ステップST3において、機能未確定状態(図9(B)参照)の開始が検出される。機能未確定状態が検出されると、回転検出部201は、「機能未確定状態」であることを示すフラグを記憶部100に記憶する。なお、ここでは、ディスプレイ21は、待受画面から変化しない。
【0069】
ステップST4において、割り込み検出部203は、割り込みイベントの発生の有無を判定する。機能未確定状態において割り込みイベントの発生(この状態を「機能未確定中割り込み発生状態」という)が検出されると、回転検出部201は、「機能未確定中割り込み発生状態」であることを示すフラグを記憶部100に記憶する。割り込みイベントの発生がある場合(YES)には、ステップST5に進み、割り込みイベントの発生がない場合(NO)には、ステップST20に進む。本実施例では、割り込みイベントとして通話の着信の発生があるので、ステップST5に進む。
【0070】
本実施例では、割り込みイベントとして通話の着信が発生しているため、ステップST5において、割り込み検出部203は、通話の着信を検出し、割り込みイベントの種別を判定する。ここで、ディスプレイ21は、待受画面(図9(B)参照)から着信中を示す画面(図9(C)参照)に変化する。
【0071】
ステップST6において、機能未確定状態判定部205は、現在の状態が機能未確定状態であるかを判定する。現在の状態が機能未確定状態である場合(YES)には、ステップST7に進み、現在の状態が機能未確定状態ではない場合(NO)には、ステップST8に進む。本実施例では、前述の通り、機能未確定状態となっているため、機能未確定状態判定部205は、現在の状態が機能未確定状態であると判定し(YES)、ステップST7に進む。
【0072】
本実施例では、機能未確定状態において割り込みイベントが発生しているため、「機能未確定中割り込み発生状態」となる(ステップST7)。
【0073】
なお、ステップST8においては、例えば、既にアプリケーションが起動して機能確定状態にある場合に、割り込みイベントが発生すると、通常の割り込み処理が行われる。例えば、実行中のアプリケーション(機能)があれば、その実行中の機能を中断処理する。
【0074】
ステップST9において、割り込み処理部204は、割り込みイベントに対応する割り込み処理を開始する。本実施例では、割り込み処理部204は、通話の着信に対して通話処理を実行するアプリケーション(通話アプリ)を実行する。ここでは、ディスプレイ21は、着信中を示す画面(図9(C)参照)から通話処理中を示す画面(図9(D)参照)に変化する。ユーザは、所定の通話キーなどを押し、通話が可能な状態とした後、通話を開始する。
【0075】
図8に示すように、ステップST10において、通話アプリの実行中又は実行後に、ユーザによる回転ダイヤル部41の回転操作により、回転ダイヤル部41が起動可能位置に位置する。ここで、回転ダイヤル部41の回転が終了する。
【0076】
ステップST11において、回転ダイヤル部41が起動可能位置に位置すると又は位置してから所定時間経過後に、機能未確定状態が終了し、機能確定状態に遷移する(ステップST11)。ここで、アプリケーション起動処理部202は、起動対象アプリケーションの起動を許可しない(不許可とする)。そのため、ステップST11において、起動対象アプリケーションが起動することはない。
【0077】
ステップST12において、割り込み処理部204は、割り込み処理を終了させる。本実施例では、割り込み処理部204は、ユーザが通話を終了すると、通話アプリを終了させる。ここでは、ディスプレイ21は、通話処理中を示す画面(図9(D)参照)から通話処理が完了したことを示す画面(図9(E)参照)に変化する。
なお、割り込み処理が完了する時期は、回転ダイヤル部41の回転が終了する前(機能未確定状態が終了する前)でもよい。
【0078】
ステップST13において、割り込み検出部203は、機能未確定状態における割り込みイベントの発生の有無、すなわち機能未確定中割り込み発生状態の有無を判定する。機能未確定中割り込み発生状態の有無は、記憶部100に記憶された「機能未確定中割り込み発生状態」であることを示すフラグの有無を確認することにより、判定することができる。機能未確定状態における割り込みイベントの発生(機能未確定中割り込み発生状態)があった場合(YES)には、ステップST14に進み、機能未確定状態において割り込みイベントの発生がない場合(NO)には、ステップST17に進む。本実施例では、機能未確定状態における割り込みイベントの発生があったので、ステップST14に進む。
【0079】
ステップST14において、回転検出部201は、現在の回転ダイヤル部41の情報(回転量、回転の有無など)を取得する。本実施例では、回転ダイヤル部41は、回転を終了し、メールアプリの起動可能位置に位置している。
【0080】
ステップST15において、アプリケーション起動処理部202は、回転検出部201により取得された回転量などから、起動対象アプリケーションを特定する。本実施例では、回転ダイヤル部41の回転量から起動対象アプリケーションがメールアプリであることを特定する。
【0081】
ステップST16において、アプリケーション起動処理部202は、ステップST15で特定された起動対象アプリケーションを起動する。本実施例では、アプリケーション起動処理部202は、メールアプリを起動させる。ここでは、ディスプレイ21は、通話処理が完了したことを示す画面(図9(E)参照)からメールアプリの起動画面(図9(F)参照)に変化する。
【0082】
次に、ステップST13において、機能未確定状態において割り込みイベントの発生がない場合(NO)のフローについて説明する。
【0083】
機能未確定状態において割り込みイベントの発生がない場合(NO)には、ステップST17において、アプリケーション起動処理部202は、割り込み処理によって中断中の機能の有無を判定する。割り込み処理によって中断中の機能がある場合(YES)には、ステップST18に進み、割り込み処理によって中断中の機能がない場合(NO)には、ステップST19に進む。
【0084】
割り込み処理によって中断中の機能がある場合(YES)には、ステップST18において、アプリケーション起動処理部202は、割り込み処理によって中断中の機能を実行するアプリケーションを復帰させる。その後、処理が終了する。
【0085】
割り込み処理によって中断中の機能がない場合(NO)には、ステップST19において、アプリケーション起動処理部202は、待受けアプリを起動させる(待受け状態に戻す)。その後、処理が終了する。
【0086】
次に、ステップST4(図7参照)において、割り込みイベントの発生がない場合(NO)のフローについて説明する。
図7に示すように、割り込みイベントの発生がない場合(NO)には、ステップST20において、機能未確定状態判定部205は、現在の状態が機能未確定状態であるかを判定する。現在の状態が機能未確定状態である場合(YES)には、ステップST14に進み、現在の状態が機能未確定状態ではない場合(NO)には、処理が終了する。
【0087】
なお、図7及び図8におけるフローチャートには示してないが、アプリケーション起動判定部206は、所定の機能(アプリケーション)の起動の可否を判定し、起動が可能と判定された場合にのみ所定の機能の起動を行うことができる。
【0088】
このように、本実施形態の携帯電話機1によれば、回転ダイヤル部41の回転操作にしたがって、アプリケーションを起動する際に、機能未確定状態では、通話の着信などの割り込み処理の実行を起動対象アプリケーションの起動よりも優先することができる。また、割り込み処理の完了後、起動対象アプリケーションを起動させることができる。そのため、実際のユーザの使用形態により即した機能操作性を有する携帯電話機を提供することができる。また、物理的な操作手段である回転ダイヤル部41を携帯電話機1が備えていても、違和感の無いスピーディーな操作感が得られる。
【0089】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態においては、処理部70は、機能未確定状態において、所定の割り込みイベントが発生し、その後に回転の終了が判定される場合、前記割り込みイベントに基づく所定の割り込み処理を行い、当該割り込み処理が完了してから前記回転に基づいた所定の機能を起動させているが、本発明はこれに制限されない。
【0090】
例えば、処理部70は、機能未確定状態において回転ダイヤル部の回転の終了が判定される前に所定の割り込みイベントが発生すると、当該割り込みイベントに基づく所定の割り込み処理を回転の終了が判定されてから実行し、当該割り込み処理が完了すると前記回転に基づいた所定の機能を起動させることができる(このような処理を「回転終了待ち処理」という)。このような回転終了待ち処理は、早期の報知が必要ではない割り込み処理の場合に好適である。例えば、アラーム鳴動の割り込み処理は、一般的には、早期の報知が必要ではなく、回転ダイヤル部41の回転の終了後、機能確定状態になってから割り込み処理を行っても十分なことが多い。
【0091】
前記実施例においては、待受状態から回転ダイヤル部41を回転させてアプリケーションを起動させているが、これに制限されない。回転ダイヤル部41により起動されるアプリケーション、その他のアプリケーションなどが起動している状態から、回転ダイヤル部41を回転させてアプリケーションを起動させてもよい。
起動対象アプリケーションは、メールアプリケーションに制限されず、例えば、ナビゲーションシステム・アプリケーションでもよい。
【0092】
前記実施形態においては、割り込みイベントが通話の着信であったが、これに制限されない。割り込みイベントは、例えば、メールの着信、アラーム鳴動イベント、ナビゲーションシステムにおける地図の更新情報の受信でもよい。ナビゲーションシステムを使用中にユーザが移動する場合には、回転ダイヤル部41の操作(回転)によるアプリケーションの起動よりも、地図の更新情報の受信の方が重要であることが多い。従って、ナビゲーションシステムにおける地図の更新情報の受信を優先的に実行することは有益である。
【符号の説明】
【0093】
1 携帯電話機(携帯電子機器)
2 操作部側筐体(筐体)
3 表示部側筐体(筐体)
41 回転ダイヤル部
60 通信部(無線通信部)
70 処理部
201 回転検出部
202 アプリケーション起動処理部
203 割り込み検出部
204 割り込み処理部
205 機能未確定状態判定部
206 アプリケーション起動判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に所定の回転軸を中心に回転可能に取り付けられる回転ダイヤル部と、
前記回転ダイヤル部の回転が検出された場合には、当該回転の終了を待つ機能未確定状態に遷移し、当該機能未確定状態において前記回転の終了が判定された場合には、当該回転に基づいて対応する機能を起動させる処理部と、を備え、
前記処理部は、前記機能未確定状態において、所定の割り込みイベントが発生し、その後に回転の終了が判定される場合、前記割り込みイベントに基づく所定の割り込み処理を行い、当該割り込み処理が完了してから前記回転に基づいた所定の機能を起動させる
携帯電子機器。
【請求項2】
筐体と、
前記筐体に所定の回転軸を中心に回転可能に取り付けられる回転ダイヤル部と、
前記回転ダイヤル部の回転が検出された場合には、当該回転の終了を待つ機能未確定状態に遷移し、その後前記回転の終了が判定されると、当該回転に基づいて対応する機能を起動させる処理部と、を備え、
前記処理部は、前記機能未確定状態において前記回転ダイヤル部の回転の終了が判定される前に所定の割り込みイベントが発生すると、当該割り込みイベントに基づく所定の割り込み処理を前記回転の終了が判定されてから実行し、当該割り込み処理が完了すると前記回転に基づいた所定の機能を起動させる
携帯電子機器。
【請求項3】
前記処理部は、少なくとも前記回転ダイヤル部の回転が停止してから所定時間経過したことをもって回転の終了を判定する
請求項1または2に記載の携帯電子機器。
【請求項4】
前記処理部は、前記所定の機能の起動の可否を判定し、起動が可能と判定された場合にのみ前記所定の機能の起動を行う
請求項1から3のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項5】
前記処理部は、前記回転ダイヤル部の回転が開始された位置から回転が停止された位置までの回転量に対応する機能を起動させる
請求項1から4のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項6】
外部装置と無線通信を行う無線通信部を更に備え、
前記割り込みイベントには、前記無線通信部による無線通信の発生が含まれる
請求項1から5のいずれか一項に記載の携帯電子機器。
【請求項7】
前記割り込みイベントは、前記無線通信における着信である
請求項6に記載の携帯電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−198392(P2010−198392A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−43235(P2009−43235)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】