説明

携帯電話型コンピュータ及び小型コンピュータ収納携帯電話

【課題】 本発明が解決しようとする課題は、携帯電話などの小型コンピュータの操作性を向上させることである。
【解決手段】 表示画面を携帯電話本体から取り外し、携帯電話本体にはマウスボタンとモーションセンサーを付けてマウスとして機能するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型コンピュータ化した携帯電話を、よりコンピュータとして活用できるようにするための改良に関する。
【0002】
本発明は、携帯電話を利用することによって小型コンピュータの操作性を向上させることに関する。
【背景技術】
【0003】
現在の携帯電話は、文字入力や映像撮影、インターネット接続やソフトウェアの起動、音楽や映像などのデジタルコンテンツの再生、データの保存と管理など、多様な入出力装置を備えているので、既に立派な小型コンピュータである。しかし、コンピュータとしてはあまりに小型であるが故にコンピュータとしての操作性に限界がある。
【0004】
また、音楽や映像などのデジタルコンテンツをパソコンで入手して、それを待ち歩くための小型の記憶再生装置も普及している。携帯電話と比べると再生専用機に近く機能はシンプルであるが、適当な入力装置さえあれば、立派な小型コンピュータであり、大きな可能性を秘めている。
【0005】
コンピュータの操作性を向上させる有効な手段は、マウスによる操作である。そして、今日の小型コンピュータは、このマウスに匹敵するほど小さくなっている。
【0006】
小型コンピュータとしての携帯電話は、デスクトップコンピュータや、ノート型コンピュータのような一般のコンピュータとは操作体系が違うため、データのやり取りを積極的に行うことができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、携帯電話などの小型コンピュータの操作性を向上させることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
携帯電話本体はマウスボタン(1)とマウスの動きを認識するモーションセンサー(2)を取り付け、マウスとして使用できるようになっている。携帯電話をコンピュータとして使用するときは、表示装置(4)を取り外してケーブル(8)か無線によって携帯電話本体に接続する。これを使用するときは、卓上で片手に表示装置(4)を持ち、それを見ながらもう片方の手で携帯電話本体をマウスとして使用し操作する。
【0009】
表示装置を備えた小型コンピュータ本体(6)は、携帯電話に収納されていて、普段は携帯電話の表示画面の役割を担っている。そして、携帯電話はマウスボタン(1)とマウスの動きを認識するモーションセンサー(2)を取り付け、マウスとして使用できるようになっている。小型コンピュータ(6)をマウスで操作したいときには、小型コンピュータ(6)を取り外して、ケーブル(8)か無線によって携帯電話に接続する。これを使用するときは、卓上で片手に小型コンピュータ本体(6)を持ち、それを見ながらもう片方の手で携帯電話をマウスとして使用し操作する。
【発明の効果】
【0010】
小型コンピュータ(6)や携帯電話型コンピュータ(3)を操作するときにマウスが利用できるため、一般のパソコンのようにマウスカーソルによって画面上のインターフェイスを操作できる。そのためドラッグ&ドロップによるファイル操作や、アプリケーションの操作をパソコン上と変わりなく行うことが出来る。
【0011】
指を使って物理的に押さなければならないボタンは、小さくするには限界があるため、携帯電話に一般のキーボードと同等のボタンを付けることは出来ないが、画面に表示されたキーボードをマウスで操作するのなら、ボタンはかなり小さくすることができる。画面に入りきらなくても、マウスカーソルの動作にあわせてスクロールさせることもできるため、一般のキーボードによる入力をシミュレートできる。
【0012】
本発明による携帯電話はマウスとして機能することから、一般のパソコンにケーブル(9)か無線で接続し、マウスとして使用できる。この場合、単なるカーソルを移動するだけの装置にとどまらず、カメラやマイク、GPSによる現在地情報を取得する装置、QRコードをパソコンで利用するためのQRコード認識装置、メモリーカードへの入出力をするためのカードリーダ&ライターなどとして利用できる多機能な複合装置となる。
【0013】
携帯電話型コンピュータ(3)や小型コンピュータ(6)を収納した携帯電話(5)を一般のパソコンに接続したとき、パソコンのデスクトップに携帯電話を表すアイコンなどが表示され、それをダブルクリックなどの操作で開くと携帯電話や小型コンピュータの画面に表示される画面と全く同じ画面が、パソコンのデスクトップにウインドウとなって表示される。このような演出によって、普段は携帯電話型コンピュータ(3)や小型コンピュータ(6)の小さな画面上に閉じ込められているマウスカーソルが、広いパソコンのデスクトップ上へ飛び出すことができるようになり、パソコンと携帯電話や小型コンピュータの相互間でのファイル転送や互いのアプリケーションを平行操作するなど、シームレスに操作を行うことができる。また、携帯電話や小型コンピュータのアプリケーションを操作するにおいて、キーボードなどのパソコンに接続されている他の装置を活用することができる。
【0014】
携帯電話に収納される小型コンピュータには電話番号などの情報が記録されているので携帯電話本体は周辺機器の集合体にすぎず何の情報も保持していない。だから、小型コンピュータを装着または接続しないかぎり携帯電話は機能しないので、機種変更も容易となる。新しい携帯電話に機種変更をするには、小型コンピュータにパソコンを介して新しい携帯電話のドライバーソフトをインストールし、新しい携帯電話に装着または接続するするだけである。これにより、携帯電話の機種変更にともなう諸手続きが不要となるため、量販店での即売が可能となる。また、交換前の旧携帯電話も小型コンピュータの対応するドライバーソフトをアンインストールしない限り使用可能であるため、複数の携帯電話を所有し、気分で選んで使用することも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明を実施するための最良の形態は、大きさや形の観点から考えると、折りたたみ型の携帯電話が最も相応しい。
【0016】
従来の折りたたみ式携帯電話の表示画面があった場所には、独立した表示装置(4)または小型コンピュータ本体(6)を装着するための窪み(7)があり、普段は表示装置(4)または小型コンピュータ本体(6)が装着されている。その裏側には、マウスボタン(1)がある。テンキーなどの操作ボタンが配置された携帯電話のボディーの裏側には、マウスの動きを認識するモーションセンサー(2)があり普段はスライド式の蓋などで保護してある。
【0017】
一般のパソコンに接続してマウスとして使用しているときの通話は、イヤホンとマイクが一体となった従来のハンズフリー用のアクセサリーを利用すると、パソコンを操作しながらの通話も問題なくできる。通話と同時にパソコン操作をする必要がなければ、パソコンに繋がったまま通常通りに折りたたみを開いて使用する。
【0018】
独立した表示装置(4)や小型コンピュータ(6)と携帯電話を接続するためのケーブル(8)は、携帯ストラップなどに収納できるようにする。
【実施例】
【0019】
本発明の実施例を、図2を参照して説明する。
【0020】
独立した表示装置(4)と小型コンピュータ(6)は、(7)の窪みに装着できる。
【0021】
(3)は携帯電話型コンピュータであり、中央処理装置やメモリなどは携帯電話本体に内蔵されていて、取り外せるのは表示装置のみである。
【0022】
(5)は中央処理装置やメモリなどは(6)の小型コンピュータに内臓されていて、携帯電話は単なる周辺機器の複合体である。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明は、パソコンと携帯電話を同時に使う機会が多いビジネスマンの必須アイテムとなる可能性がある。また、携帯電話に付加された様々な機能をパソコンで利用できることから、それらを積極的に活用するアプリケーションソフトが発達する可能性があり、ソフトウェア産業の更なる発展に寄与することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】 本発明の携帯電話を示した正面図である。
【図2】 本発明の構成を表す図である。
【図3】 本発明の使用方法を表す図である。
【図4】 本発明の使用方法を表す図である。
【符号の説明】
【0025】
(1) マウスボタン
(2) モーションセンサー
(3) 携帯電話型コンピュータ
(4) 表示装費
(5) 小型コンピュータを収納できる携帯電話
(6) 小型コンピュータ
(7) 表示装置および小型コンピュータを収納するための窪み
(8) 表示装置および小型コンピュータと携帯電話を接続するケーブル
(9) 携帯電話をパソコンに接続するケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
独立した表示装置を収納できる携帯電話型コンピュータで、このコンピュータ本体はマウスボタンとマウスの動きを認識するモーションセンサーがあるのでマウスの役割を果たす。表示装置と携帯電話型コンピュータ本体は、ケーブルか無線で接続されている。
【請求項2】
独立した小型コンピュータを収納できる携帯電話で、この携帯電話はマウスボタンとマウスの動きを認識するモーションセンサーがあるのでマウスの役割を果たす。小型コンピュータと携帯電話は、ケーブルか無線で接続されている。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−125039(P2008−125039A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−332588(P2006−332588)
【出願日】平成18年11月11日(2006.11.11)
【出願人】(593040690)
【Fターム(参考)】