説明

摺動式スクリーン装置

【課題】既知の摺動式スクリーン装置における障子側の桟のストッパを省略し、その設置コストを低廉化すると共に、その設置作業を簡素化する。
【解決手段】窓用サッシ2の障子装設位置よりも室内側の開口部に左右相対向して取付けられる一対のガイド枠10間の上部に設けられた巻掛け部材20にスクリーン7を巻き掛け、スクリーンの張設時には、スクリーンの両端に固定した桟22,23のうちの室内側の桟23が開口部の最下位に位置し、スクリーンの非張設時にはガイド枠の長さ方向の中央部付近において両桟が会合するようにした摺動式スクリーン装置において、一対の桟の一方または双方に、スクリーンの張設状態から室内側の桟23を上動させて、両桟が互いに会合する位置に達したときに他方の桟に係合する係止突縁25を設け、室内側の桟23を障子側の桟22よりも下位に位置させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、窓用サッシの室内側の開口部に取付ける摺動式スクリーン装置に関するものであり、更に具体的には、左右一対のガイド枠間の上部に設けられた巻掛け部材にスクリーンを巻き掛けて、上記ガイド枠に沿う方向に折り返させるようにしたスクリーン装置の改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1において開示されているように、障子が室の外側に開く外開き窓、辷り出し窓等において、防虫用の網戸等として、障子の開閉に支障のない窓用サッシの室内側に取り付けられる摺動式スクリーン装置が既に知られている。該摺動式スクリーン装置においては、窓用サッシの障子装設位置よりも室内側の開口部に、左右相対向して一対のガイド枠が取付けられ、該一対のガイド枠間の上部に、スクリーンを巻き掛けて上記ガイド枠に沿う方向に折り返させる巻掛け部材が設けられ、上記開口部に張設可能な長さを有する上記スクリーンの摺動方向の両端に、上記ガイド枠でガイドされる桟が固定され、スクリーンの張設時には、室内側の桟(以下、内桟という。)を最下位に位置させ、スクリーンの非張設時には両桟をガイド枠の長さ方向の中央部付近において会合させるように形成している。
【0003】
上述した摺動式スクリーン装置では、スクリーンの開閉に伴って障子側の桟(以下、外桟という。)が昇降するときに、該外桟が外開き窓等の開閉用ハンドル(図3のハンドル5参照)と干渉するのを避けながら、スクリーンを可及的に障子に接近させて設置するため、スクリーンの非張設状態において両桟をガイド枠の長さ方向の中央部付近において会合させるとき、外桟の下方に上記ハンドルが位置するようにし、該外桟がそのハンドルの位置まで降下してハンドルに衝突しないように、該外桟の昇降をガイドするガイド枠に該外桟の降下を制限するストッパを設けている。即ち、上記ハンドルは、外桟の下方で両桟の会合位置よりも下位に位置するように構成して、外桟がそれに衝突するのを防止し、外開き窓等の障子を開閉操作するときには、上記両桟が会合位置にある状態でハンドルを操作するようにしている。
【0004】
しかしながら、上記摺動式スクリーン装置では、上述したように、スクリーンの張設状態からスクリーンの内桟を上動させるとき、それに伴って下降する外桟の下降限度を設定するストッパをガイド枠の長さ方向の中央部付近に固定しておく必要があり、このストッパの固定は、各施工現場におけるスクリーンの両端の桟取付部間の長さや、スクリーンを巻き掛けてガイド枠に沿う方向に折り返させる巻掛け部材の取付位置等に応じて、その取付位置を調整する必要があるため、予め工場において所定の位置に固定しておくことができないのが通例であり、そして、該ストッパを施工現場において左右のガイド枠に取り付けるとなると、上記両桟の会合位置を見定めたうえで、左右のガイド枠において同じ高さにビスにより強固に固定する必要がある。そのため、該ストッパ自体の製造コスト及びその取付コストも無視できず、それらのコストの低廉化が求められている。
【0005】
なお、上記ストッパの取付けのコストの問題は、外桟が外開き窓等の開閉用ハンドルと干渉するという問題がない場合においても生じるものである。即ち、上述したように、スクリーンを巻掛け部材に巻き掛け、スクリーンの張設時には、内桟を最下位に位置させ、スクリーンの非張設時には両桟をガイド枠の長さ方向の中央部付近において会合させるようにした摺動式スクリーン装置においては、両桟を上記ガイド枠の長さ方向の中央部付近において会合させ、スクリーンが張設されていない開口部分を最大に保持するためには、何らかのストッパを設けて両桟をその会合位置に安定的に保持させる必要があり、少なくとも、内桟をその会合位置に向かって移動させるときには、操作者の手に何らかの感触として両桟が会合位置に達したことを伝達するストッパ的部材が必要である。
【特許文献1】特許第3484699号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の技術的課題は、上記摺動式スクリーン装置における障子側の桟(以下、外桟という。)のストッパをガイド枠に設けるのを省略し、該摺動式スクリーン装置の設置コストを低廉化すると共に、その設置作業を簡素化することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明によれば、建物開口部枠に取り付ける窓用サッシの障子装設位置よりも室内側の開口部に左右相対向して取付けられる一対のガイド枠、該一対のガイド枠間の上部に設けられ、スクリーンを巻き掛けて上記ガイド枠に沿う方向に折り返させる巻掛け部材、上記開口部に張設可能な長さを有するスクリーンの摺動方向の両端に桟が固定され、スクリーンの張設時には巻掛け部材に巻き掛けたスクリーンの室内側の桟(以下、内桟という。)が上記開口部の最下位に位置し、スクリーンの非張設時にはガイド枠の長さ方向の中央部付近において両桟が会合するように形成されたスクリーンユニット、及び、上記ガイド枠に設けられ、スクリーンの両端に設けた桟の摺動を個別的にガイドする隣接配置された各2条の平行な桟ガイドを備えた摺動式スクリーン装置において、上記スクリーンの両端に固定した一対の桟の一方または双方に、スクリーンの張設状態から内桟を上動させて、両桟がガイド枠の長さ方向の中央部付近の互いに会合する位置に達したときに他方の桟に係合する係止突縁を設け、内桟を外桟よりも下位に位置させていることを特徴とする摺動式スクリーン装置が提供される。
【0008】
本発明に係る摺動式スクリーン装置の好ましい実施形態においては、外桟の上縁または内桟の下縁のみに、他方の桟に係合する係止突縁が設けられる。
また、本発明の好ましい実施形態においては、上記桟が合成樹脂により形成され、上記係止突縁が軟質合成樹脂によって該桟と一体に形成され、内桟が外桟よりも上位に位置するときに、上記係止突縁の弾性的変形によって両桟の上下位置を転位可能に形成される。
【0009】
更に、本発明の他の好ましい実施形態においては、合成樹脂によって形成した上記内桟と一体または別体に形成され、外桟に係合する係止突縁及び該内桟をスクリーン枠の下枠に緩衝的に当接させる緩衝片を、共に軟質の合成樹脂により形成して上記内桟に付設したものとして構成される。
上記軟質の合成樹脂からなる各係止突縁は、内桟が外桟よりも上位から下位に転位するときに変形する方向に傾斜または湾曲させたものとして構成し、同方向への湾曲を逆方向への湾曲に比して容易にするのが望ましい。
【発明の効果】
【0010】
以上に詳述した本発明の摺動式スクリーン装置によれば、該摺動式スクリーン装置における外桟のストッパをガイド枠に設けるのを省略し、該摺動式スクリーン装置の設置コストを低廉化すると共に、その設置作業を簡素化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1〜図5は、本発明に係る摺動式スクリーン装置の実施の一例を示している。この摺動式スクリーン装置は、防虫、遮光、断熱、目隠し、装飾等を目的として設置されるもので、概略的には、建物開口部枠1に取り付ける窓用サッシ2の障子4の装設位置よりも室内側の開口部に左右相対向して取付けられる一対のガイド枠10と、該一対のガイド枠10間の上部に設けられ、スクリーン7を巻き掛けて上記ガイド枠10に沿う方向に折り返させる巻掛け部材20と、上記開口部に張設可能な長さを有する上記スクリーン7の摺動方向の両端にほぼ同形の外桟22及び内桟23がそれぞれ固定され、該桟22,23の各両端を上記ガイド枠10にガイドさせるように組み付けられたスクリーンユニットとを備え、該スクリーン7の張設時には、図1に示すように、巻掛け部材20に巻き掛けたスクリーン7の内桟23が上記開口部の最下位に位置し、スクリーン7の非張設時には、図2に示すように、ガイド枠10の長さ方向の中央部付近において両桟22,23が会合するように形成されたものである。
【0012】
窓用サッシ2の障子4の装設位置よりも室内側の開口部に左右相対向して取付けられる上記一対のガイド枠10は、図3に明瞭に示すように、該窓用サッシ2における障子枠3に取付金具11を介して取り付けられるもので、スクリーン7の両端に設けた桟22,23の摺動を個別的にガイドする隣接配置された各2条の平行な溝状の桟ガイド12,13を備えている。上記開口部の左右に設ける一対のガイド枠10は、互いに対称形状をなすものである。上記桟ガイド13の各内底には、スリット13aを設けているが、これは、スクリーン7の両側縁に設けた柔軟で滑り性の高い係止部をその内側に係止させて、スクリーン7の両側縁が桟ガイド13から離脱するのを防ぐものである。
【0013】
また、上記一対のガイド枠10間の上部に配置される上記スクリーン7を巻き掛けるための巻掛け部材20は、図2及び図4に示しているように、両端が窓用サッシ2における上記障子枠3に取り付けられた支持部材21によって回転可能に軸支される円筒状の部材により形成され、該巻掛け部材20に巻き掛けたスクリーン7を上記ガイド枠10に沿う方向に折り返させるものである。上記支持部材21は、図4からわかるように、円形凹部によって形成される巻掛け部材20の受け部21aを備えると共に、該受け部21a上に連なるように、巻き掛け部材20を落とし込むための導入路21bを備えている。上記巻掛け部材20としては、図示の円筒状の部材に限らず、ローラ状の部材、あるいは、上記支持部材21に固定されて少なくとも上面が半円形状の辷り面をなす部材により形成することができる。
【0014】
図1〜図5の実施例では、スクリーン7の開閉に伴って外桟22が昇降するときに、該桟22が外開き窓等の開閉用ハンドル5と干渉するのを避けながら、スクリーン7を可及的に障子4に接近させて設置するため、スクリーン7の非張設状態において両桟22,23をガイド枠10の長さ方向の中央部付近において会合させるとき、外桟22の下方に上記ハンドル5が位置するようにし、そして、該桟22がそのハンドル5の位置まで降下してハンドル5に衝突しないようにするため、図1及び図2に明瞭に示すように、上記外桟22の上部に、スクリーン7の張設状態から内桟23を上動させて、両桟22,23がガイド枠10の長さ方向の中央部付近の互いに会合する位置に達したときに、内桟23に係合する係止突縁25を設けている。
【0015】
上記外桟22及び上記内桟23は、図2に示すように、それぞれの前面側に位置する第1の桟材22a,23aと、それぞれの後面側に位置する第2の桟材22b,23bとを、それらの間にスクリーン7の端部を挟持させて、それらに設けた複数の鈎部を相互に係合させることにより一体化しているが、上記両桟22,23における第2の桟材22b,23bは形状を共通化して製造コストを抑え、外桟22の第1の桟材22aには、その上部に軟質合成樹脂からなる係止突縁25を一体成形により付設し、一方、内桟23における第1の桟材23aには操作摘み23cを付設している。
【0016】
上記構成を有する摺動式スクリーン装置の組立に際しては、通常、先ず、上記開口部の左右のガイド枠10における障子側の桟ガイド12の上端から、スクリーン7の両端に外桟22及び内桟23を取り付けたスクリーンユニットにおける該外桟22を嵌入してガイドさせ、次いで巻掛け部材20をスクリーン7の下面側に位置させて上記支持部材21の受け部21aにその導入路21bを通して落とし込み、そのうえで内桟23をガイド枠10の室内側の桟ガイド13に嵌入させる。
【0017】
このような手順によって上記摺動式スクリーン装置の組立を行うと、上記係止突縁25を有する外桟22が内桟23の下位に位置することになり、該係止突縁25の存在によって、本来下位に位置させるべき内桟23を外桟22の下位に転位させることができない。しかしながら、上記組立に際して内桟23を先に桟ガイド13に嵌入しても組立作業に支障を来さないのであれば、外桟22と内桟23との上下位置の転位を行う必要がなくなるので、上記係止突縁25を外桟22と一体に硬質または半硬質の合成樹脂で成形しておくことができる。
【0018】
上記摺動式スクリーン装置の組立を上述した通常の手順で行う場合には、上記外桟22を硬質または半硬質の合成樹脂により形成する際に、上記係止突縁25を軟質合成樹脂によって該外桟22と一体に形成しておけばよく、それによって、内桟23が外桟22よりも上位に位置するときに、図5に示すような状態で、内桟23を強く押し下げることにより、上記係止突縁25の弾性的変形で両桟22,23の上下位置を転位させることが可能になる。この場合に、軟質の合成樹脂からなる係止突縁25を、内桟23を外桟22よりも上位から下位に転位するときに変形する方向に傾斜または湾曲させたものとして構成し、当該方向への湾曲を逆方向への湾曲に比して容易にしておくことにより、内桟23を外桟22の下位に転位させるのが一層容易になり、しかも、スクリーン7の張設状態から内桟23を勢いよく上動させたときに内桟23が外桟22の上位にまで達するのを可及的に抑制することができる。
【0019】
図2に示す外桟22及び内桟23では、上記係止突縁25を外桟22の上縁のみに設けているが、図6及び図7に示すように、外桟22の上縁に、図2の場合と同様な係止突縁25を一体成形により設けると共に、内桟23の下縁に、両桟22,23が会合位置に達したときに外桟22の下縁に係合する係止突縁26を設けた構成とすることもできる。このように、外桟及び内桟に係止突縁25,26を設けると、図7からわかるように、両桟の会合位置における係止突縁25,26と他方の桟との係合が、より強固で確実なものになる。
【0020】
上記図6及び図7に示している外桟22及び内桟23は、図2に示したものと同一形状のものであり、その内桟23の下縁に設けた係合溝23dに、スクリーン枠の下枠に内桟23を緩衝的に衝当させる緩衝片28と共に係止突縁26を軟質合成樹脂で一体に成形して嵌装することにより、それを内桟23に付設しているが、上記係止突縁26及び緩衝片28を軟質合成樹脂からなるものとして、内桟23と一体に成形することもできる。
また、図6及び7に示す態様で外桟22における係止突縁25を設けることなく、内桟23の下縁のみに外桟22に係合する係止突縁26を一体に、あるいは図6及び図7に示す態様で係止突縁26及び緩衝片28を係合溝23dに嵌装することもできる。
なお、上記内桟23の下縁に設けた係合溝23dは、必要に応じて、スクリーン枠の下枠にとの間の隙間を閉じるためのモヘアを装着できるものである。
【0021】
更に、図8に示す外桟22及び内桟23の変形例では、両桟22,23における係止突縁25,26及び緩衝片27,28を、外桟22及び内桟23とそれぞれ一体に形成し、しかも、内桟23に別体の操作摘み30をネジ止めで付設した点を除いて、両桟22,23を同一形状のものとしている。
【0022】
上述した各外桟22及び各内桟23においては、特に既述した場合を除いて、それらの桟の本体部分は硬質または半硬質の合成樹脂によって構成するが、係止突縁25,26はその本体部分と同素材で一体または別体のものとして構成し、あるいは、軟質合成樹脂で上記本体部分と一体または別体に成形することができる。また、上記軟質の合成樹脂からなる係止突縁25,26は、いずれの変形例の場合においても、内桟23が外桟22よりも上位から下位に転位するときに変形する方向に傾斜または湾曲させたものとして構成し、当該方向への湾曲を逆方向への湾曲に比して容易にしておくのが望ましい。
【0023】
上記構成を有する摺動式スクリーン装置においては、スクリーン7の外桟22及び内桟23がガイド枠10の長さ方向の中央部付近の互いに会合する位置にある状態において、内桟23を下方に押し下げると、巻掛け部材20に巻き掛けているスクリーン7がガイド枠10の室内側の桟ガイド13に沿って下動することにより、該スクリーン7が開口部に張設され、両桟22,23は開口部の上下端で停止する。この状態から、内桟23を上動させると、内桟23の上昇と同時に外桟22が下降し、両桟22,23がガイド枠10の長さ方向の中央部付近において相互に会合し、その会合位置においては、外桟22及び/または内桟23の係止突縁25及び/または26が他方の桟に係合し、その位置で両桟が停止して、スクリーン7が非張設状態に保持される。
【0024】
このように、上記摺動式スクリーン装置においては、既知の摺動式スクリーン装置のように、外桟の停止位置を設定するストッパを施工現場ごとに異なる所要の位置に取り付ける必要がなく、スクリーン7の長さを開口部に張設するに必要な最小長さに設定することにより、スクリーンの非張設時における開口部を最大にして、上記係止突縁と桟の係合により、両桟を安定的に会合位置に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】窓用サッシに対して本発明に係る摺動式スクリーン装置の実施例の取付態様を示すを示す縦断面図である。
【図2】上記実施例における一対の桟の会合状態を示す要部拡大断面図である。
【図3】図1における窓用サッシ及び摺動式スクリーン装置のガイド枠の水平拡大断面図である。
【図4】上記実施例におけるスクリーンの巻掛け部材の支持態様を示す要部拡大斜視図である。
【図5】図2に示す一対の桟の上下位置を転位させる態様を示す部分拡大断面図である。
【図6】上記一対の桟の変形例を示す部分拡大縦断面図である。
【図7】図5に示す一対の桟の会合状態を示す部分拡大断面図である。
【図8】一対の桟の他の変形例を示す部分拡大断面図である。
【符号の説明】
【0026】
1 建物開口部枠
2 窓用サッシ
7 スクリーン
10 ガイド枠
12,13 桟ガイド
20 巻掛け部材
22,23 桟
25,26 係止突縁
27,28 緩衝片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物開口部枠に取り付ける窓用サッシの障子装設位置よりも室内側の開口部に左右相対向して取付けられる一対のガイド枠、該一対のガイド枠間の上部に設けられ、スクリーンを巻き掛けて上記ガイド枠に沿う方向に折り返させる巻掛け部材、上記開口部に張設可能な長さを有するスクリーンの摺動方向の両端に桟が固定され、スクリーンの張設時には巻掛け部材に巻き掛けたスクリーンの室内側の桟が上記開口部の最下位に位置し、スクリーンの非張設時にはガイド枠の長さ方向の中央部付近において両桟が会合するように形成されたスクリーンユニット、及び、上記ガイド枠に設けられ、スクリーンの両端に設けた桟の摺動を個別的にガイドする隣接配置された各2条の平行な桟ガイドを備えた摺動式スクリーン装置において、
上記スクリーンの両端に固定した一対の桟の一方または双方に、スクリーンの張設状態から室内側の桟を上動させて、両桟がガイド枠の長さ方向の中央部付近の互いに会合する位置に達したときに他方の桟に係合する係止突縁を設け、室内側の桟を障子側の桟よりも下位に位置させている、
ことを特徴とする摺動式スクリーン装置。
【請求項2】
障子側の桟の上縁または室内側の桟の下縁のみに、他方の桟に係合する係止突縁を設けている、
ことを特徴とする請求項1に記載の摺動式スクリーン装置。
【請求項3】
上記桟が合成樹脂により形成され、上記係止突縁が軟質合成樹脂によって該桟と一体に形成され、室内側の桟が障子側の桟よりも上位に位置するときに、上記係止突縁の弾性的変形によって両桟の上下位置を転位可能にしている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の摺動式スクリーン装置。
【請求項4】
合成樹脂によって形成した上記室内側の桟と一体または別体に形成され、障子側の桟に係合する係止突縁及び該室内側の桟をスクリーン枠の下枠に緩衝的に当接させる緩衝片を、共に軟質の合成樹脂により形成して上記室内側の桟に付設した、
ことを特徴とする請求項1に記載の摺動式スクリーン装置。
【請求項5】
上記軟質の合成樹脂からなる係止突縁を、室内側の桟が障子側の桟よりも上位から下位に転位するときに変形する方向に傾斜または湾曲させたものとして構成し、同方向への湾曲を逆方向への湾曲に比して容易にしている、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の摺動式スクリーン装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−138554(P2010−138554A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−313551(P2008−313551)
【出願日】平成20年12月9日(2008.12.9)
【出願人】(000191065)新日軽株式会社 (545)
【出願人】(000107930)セイキ販売株式会社 (57)
【Fターム(参考)】