説明

撮像カテーテル、撮像装置、画像取得方法および医療撮像システム

本発明は、概して、撮像トランスデューサ・アセンブリに関する。一般的に、撮像トランスデューサ・アセンブリは、医療位置決めシステムのセンサと組み合わせられている。1つの態様では、トランスデューサ・アセンブリおよびセンサは同じ電圧源を共有している。本発明の他の態様では、センサが撮像トランスデューサ・アセンブリの1部を囲み、アセンブリを補強するハウジングを形成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、医療撮像システム、特に、改良型撮像トランスデューサ・アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
最小の侵襲手順を利用した、医療状態の管腔内、腔内、血管内および心臓内の治療および診断は、多くの分野の医療行為における有効なツールである。これらの手順は、通常、撮像カテーテルおよび処置カテーテルを用いて実行される。ここで、撮像カテーテルおよび処置カテーテルは、大腿動脈などの、診断および/または治療される血管または器官から遠く離れた部位において、身体内および脈管系での接近可能な血管へ経皮的に挿入される。その後、カテーテルは、脈管系の血管を通して、治療される身体部位へと前進させられる。カテーテルは、動脈の狭窄部分などの身体の患部の位置を確認しかつ診断するのに用いる、超音波撮像装置などの撮像装置を含んでいてもよい。たとえば、参照により本明細書に組み込まれる、ハム(Hamm)他に発行された米国特許第5,368,035号は、血管内エコー法トランスデューサを有するカテーテルについて説明している。
【0003】
図lAは、当技術分野で既知の撮像トランスデューサ・アセンブリ1を例示する。通常、撮像トランスデューサ1は、外側管状壁部材5を有するガイドワイヤ(一部を図示)のルーメン(内腔)60内部にある。撮像トランスデューサ・アセンブリ1は、図1Bに示したように、中央導体ワイヤ(芯線)120および外側シールドワイヤ(網状のシールド層)140を有する同軸ケーブル110を含んでいる。直径約500μmの導電性線材が、同軸ケーブル110の周りに巻きつけられ、ドライブシャフト10として機能するコイルを形成する。ドライブシャフト10の遠位端には、撮像トランスデューサ・アセンブリ1の構造補強に役立つステンレス鋼ハウジング20が結合されている。ハウジング20内で同軸ケーブル110を囲んでいるのは、導電性材料である銀エポキシ部30である。したがって、ハウジング20は、同軸ケーブル110のシールドワイヤ140へ、エポキシ部30を通して電気的に結合されている。銀エポキシ部140の遠位端には、絶縁物質である非導電性エポキシ部35がある。
【0004】
非導電性エポキシ部35の遠位端は、音響吸収性材料(例えば、タングステン粒子を有するエポキシ基板)から形成された、導電性音響レンズ70と導電性支持基材90との間に「挟まれる」圧電性結晶(「PZT」)層80である。音響レンズ70は、非導電性エポキシ部35により銀エポキシ部30および基材90から絶縁されたコネクタ40を通して、同軸ケーブル110の中央導体ワイヤ120へ電気的に接続されている。基材90は、ステンレス鋼ハウジング20へ結合されている。撮像トランスデューサ・アセンブリ1は、無響媒体により囲まれているのが望ましい。したがって、ガイドワイヤのルーメン60も、アセンブリ1の周りで生理食塩水で満たされている。ドライブシャフト10、ハウジング20および音響レンズ70は、生理食塩水へ曝されている。動作中、PZT層80は、基材90および音響レンズ70の双方により電気的に励起される。基材90は、銀エポキシ部30および鋼ハウジング30を通して、同軸ケーブル110のシールドワイヤ140からその電荷を受け取り、さらに、たとえば銀エポキシの音響レンズ70は、たとえば銀エポキシのコネクタ40を通して、同軸ケーブル110の中央導体ワイヤ120からその電荷を受け取る。
【0005】
図1Cを参照すると、撮像トランスデューサ・アセンブリ1は、電圧源150、2つの端子A、B、ルーメン60内に満たされた生理食塩水により生じる負荷81、およびPZT負荷80を有する簡単な電気回路として表現可能である。生理食塩水負荷81およびPZT負荷80は、それぞれ、シールドワイヤ140と同軸ケーブル110の中央導体ワイヤ120とを表している2つの端子A、Bを通して電圧源150により充電される。加えて、撮像信号を取り扱う信号プロセッサを含み得るトランスデューサ制御回路(図示せず)は、トランスデューサ・アセンブリ1に接続できる。
【特許文献1】米国特許第5,368,035号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
撮像トランスデューサは、血管の断面画像を得る有効なツールである。しかし、いくつかの例では、断面画像に加えて、その血管の3次元的な長さ方向のプロファイルなどの、さらなる情報の取得が望ましいこともある。従って、撮像トランスデューサ・アセンブリを改良することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の改良型撮像装置は、血管のルーメン内での使用を意図している。一般的に、撮像トランスデューサ・アセンブリは、医療位置決めシステムのセンサと組み合わせられる。
【0008】
1つの実施形態では、撮像トランスデューサ・アセンブリおよびセンサは、第1端子および第2端子を用いて充電できる。撮像トランスデューサ・アセンブリは、中央ワイヤおよび外側ワイヤを有する同軸ケーブルへ結合可能である。ここで、第1端子および第2端子のうちの一方は中央ワイヤへ結合され、第1端子および第2端子のうちの他方は外側ワイヤに結合される。さらに、第1端子および第2端子の少なくとも1つは、撮像トランスデューサ・アセンブリと接触しているいかなる無響媒体からも絶縁されている。さらに、センサは、撮像トランスデューサ・アセンブリを囲んで、アセンブリを強化するハウジング構造を形成している。
【0009】
他の実施形態では、本発明の方法は、血管の断面画像を取得し、さらに実質的に同時に、同じ血管の長さ方向のプロファイルを取得することを含んでいる。
【0010】
本発明の他のシステム、方法、特徴および効果は、以下の図面および説明を参照すると当業者には明らかである。全てのこうした追加のシステム、方法、特徴および効果は、この説明の中に含まれ、本発明の範囲内にあり、添付した請求項により保護されることが意図されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明は、添付した図面に示された特定の実施形態を参照して、より詳細に説明される。なお、図面において、図面内の構成要素は必ずしも正しい縮尺ではなく、むしろ、本発明の原理を示すために強調して配置されていることに留意すべきである。さらに、図面では、同じ参照番号は、異なる図面にわたり、対応する部分を指す。しかし、同じ部分は、常に同じ参照番号を有しているとは限らない。さらに、全ての説明図は、概念を伝えるよう意図されたものであり、相対的なサイズ、形、および他の詳細な属性は、完璧さや正確さを期すというより、むしろ概略的に表されている。
【0012】
以下で説明されるのは、改良型の撮像トランスデューサ・アセンブリである。
【0013】
いくつかの例では、血管の断面画像のみならず、同じ血管の3次元的な長さ方向のプロファイルなどの情報も取得可能となるのが望ましい。こうした追加情報取得の1つのアプローチは、一般に当技術分野で既知の医療位置決めシステムを使用することである。図2Aを参照すると、従来技術の医療位置決めシステム240が示されている。一般に、このシステム240は、患者の周りに配置可能な複数の送信機および/または受信機ノード250を含んでいる。たとえば、ノード250は、患者を囲む塔のフレーム構造上に配置できる。システム240は、さらに、電磁気信号または電気機械信号を、送信機ノード250へ送信し受信機ノード250から受信するよう構成された1つ以上のセンサ260を含んでいる。
【0014】
ガイドワイヤ(一部を図示)に結合されたセンサ260は、患者の身体の血管内に配置できる。当業者により理解されるように、センサ260とノード250との間で交換される信号は、ナビゲーション信号として機能し、患者の身体内におけるセンサ260の位置確定に使用できる。換言すれば、センサ260はナビゲーション信号をノード250へ送信し、ノード250に接続されたプロセッサ(図示せず)は、ノード250により受信された信号に基づき、センサ260の位置を確定する。その代わり、またはそれに追加して、ノード250は、ナビゲーション信号をセンサ260へ送信し、センサ260に接続されたプロセッサ(図示せず)は、ノード250により送信された信号に基づき、患者の身体内のセンサ260の位置を確定できる。医療位置決めシステム240は、センサ260が患者の血管内を移動するにつれ、センサ260の位置を追跡かつ記録でき、その結果、血管の長さ方向のプロファイルが提供される。
【0015】
図2Bを参照すると、センサ260は、2つの端子A、B、「アンテナ」負荷、および負荷270を有する簡略化電気回路として表されている。アンテナは、センサ260の一部であり、かなりの量のナビゲーション信号を送受信する。センサ260が電磁気信号をノード250へ送信するよう構成されている場合は、電磁放送を容易にするために、負荷270は、端子A、Bを通してアンテナを充電する電圧源270となり得る。また、センサ260がノード250から電磁気信号を受信するように構成されている場合は、負荷270は、センサ回路であってもよく、このセンサ回路は、ナビゲーション信号を取り扱う信号プロセッサ(図示せず)を含んでいてもよい。
【0016】
図3Aまたは図3Bに示した、改良型撮像トランスデューサ・アセンブリの好ましい実施形態では、医療位置決めシステムのセンサは、トランスデューサ/センサ・アセンブリ300を形成するために撮像トランスデューサと組み合わせ可能である。図3Aを参照すると、トランスデューサ/センサ・アセンブリ300の側面断面図は、ガイドワイヤの遠位部分のルーメン305または外側管状壁301を有するカテーテルアセンブリ(一部図示)で示されている。トランスデューサ/センサ・アセンブリ300は、図3Bに示したように、中央の導体ワイヤ420および外側のシールドワイヤ430を有する同軸ケーブル410を含んでいる。中央導体ワイヤ420は、外側シールドワイヤ430から絶縁されている。加えて、シールドワイヤ430は、絶縁外被440により囲まれている。多数の別のケーブル構成が使用可能であることに留意しなければならない。たとえば、同軸ケーブルの代わりに、「ツイストペア」ワイヤを備えるケーブルが使用可能である。
【0017】
図3Aを参照すると、同軸ケーブル410を囲むのは、非導電性エポキシ部330などの絶縁材層である。エポキシ部330を囲むのはドライブシャフト310であり、これは、エポキシ部330/同軸ケーブル350の周りに巻かれて第1コイル形状部310を形成する導電性ワイヤである。導電性ワイヤはステンレス鋼であり、およそ500μmの直径を有する。こうして、同軸ケーブル350は、ドライブシャフト310から電気的に絶縁されている。
【0018】
トランスデューサ/センサ・アセンブリ300の遠位端は、音響上の吸収材料(例えば、タングステン粒子を有するエポキシ基板)から形成可能な、上部、底部および中央部を有する導電性の支持用基材390を含んでいる。基材390の中央部は、シールドペレット400を囲んでおり、これは、同軸ケーブル410の遠位端でシールドワイヤ430と電気的に結合されている。基材390の上部は、圧電性結晶(PZT)層380の底部へ結合されている。PZT層380の上部は、導電性音響レンズ370へ結合されている。導電性音響レンズ370は、たとえば、銀エポキシを含む。音響レンズ370は、コネクタ360を通して、同軸ケーブル410の中央導体ワイヤ420へ電気的に結合されている。コネクタ360は、たとえば銀エポキシを含む。音響レンズ370は、コネクタ360が基材390から絶縁されるように、非導電性エポキシ330を囲む。
【0019】
トランスデューサ/センサ・アセンブリ300は、さらに、医療位置決めシステムのセンサ320を含んでいる。センサ320の「アンテナ」部は、絶縁された導電性ワイヤ325である。ワイヤ325は、磁気的性質も有していてもよい。ワイヤ325は、同軸ケーブル410および非導電性エポキシ部330の遠位端の1部の周りにきつく巻き付けられ、さらに、ドライブシャフト310の遠位端の周りにきつく巻き付けられて、第2コイル形状部を形成する。第2コイル形状部は、好ましくは、電磁気信号を送受信する能力を増加させるために充電される際は、センサ320のアンテナ部分へインダクタンスを提供する。第2コイル形状部は、トランスデューサ/センサ・アセンブリ300を補強するハウジングとしても役立つ。しかし、センサ320のアンテナ部は、他の様々な形状および構成を有していてもよいことに留意すべきである。たとえば、センサ320のアンテナ部は、固形構造であってもよい。ワイヤ325は銅であり、直径がおよそ10μmであることが好ましい。ワイヤ325の直径が小さいことにより、センサ320がトランスデューサ/センサ・アセンブリ300の大きさに与える影響を小さくでき、それにより、トランスデューサ/センサ・アセンブリ300は、ガイドワイヤまたはカテーテルアセンブリのルーメン305内でも作動可能となる。
【0020】
ワイヤ325の2つの端は、電荷を受ける端子である。ワイヤ325の一方の端350は、音響レンズ370と同軸ケーブル410の中央導体ワイヤ420とを電気的に結合するコネクタ360へ結合されている。ワイヤ325の他方の端340は、非導電性エポキシ部330により囲まれ、ドライブシャフト310およびコネクタ360から絶縁されている同軸ケーブル410のシールドワイヤ430へ結合されている。
【0021】
トランスデューサ/センサ・アセンブリ300の撮像トランスデューサ部の動作を容易にするために、好ましくは、ガイドワイヤまたはカテーテルアセンブリのルーメン305は、生理食塩水などの無響媒体で満たされる。両端350、340が生理食塩水へ曝される場合は、生理食塩水の半導体性が端350、340を短絡させ、それにより、センサ320のアンテナが望ましくなく「ショート」してしまい、および/または、ナビゲーション信号のSN比に影響することになる。したがって、センサ320のワイヤ325の端350、340のうちの少なくとも1つをルーメン305内の生理食塩水から絶縁するのが望ましい。この見地から、トランスデューサ/センサ・アセンブリ300は、センサのワイヤ325の一方の端340が、非導電性エポキシ部330により、ドライブシャフト310、基材390、コネクタ360および生理食塩水から絶縁されているのが好ましい。さらに、ワイヤ325のコイル部分は、非導電性材料により、ドライブシャフト310およびルーメン305内の生理食塩水からも絶縁されている。しかし、ワイヤ325の他方の端350は、生理食塩水へ曝されてもよい。
【0022】
トランスデューサ/センサ・アセンブリ300の動作中に、PZT結晶380は、シールドワイヤ430を通して充電される基材390、および、中央導体ワイヤ420を通して充電される音響レンズ370の両方により、電気的に励起される。さらに、センサ320のアンテナ部325は、シールドワイヤ430および中央導体ワイヤ420によっても充電される。センサ320が、電磁気信号を医療位置決めシステム(図示せず)のノードに送信するように構成される場合には、充電により送受信が容易になる。しかし、センサ320が医療位置決めシステム(図示せず)の1つ以上のノードから電磁気信号を受信するように構成されている場合には、信号プロセッサを含む別の回路が、フィルター処理して所望の電磁気信号を抽出するのに使用可能である。このように、図3Cを参照すると、アセンブリ300は、電圧源530、PZT層380の負荷、このPZT層380の負荷と並列であるセンサ320のアンテナ部325の負荷、センサ回路531、トランスデューサ回路532および端子A、Bを有する簡略化電気回路として表現されている。センサ回路531は、当業者に既知のように、センサ320からの電磁気信号すなわちナビゲーション信号を受信かつ処理する信号プロセッサ(図示せず)を含んでいてもよい。トランスデューサ回路532は、撮像トランスデューサからの撮像信号を処理する信号プロセッサ(図示せず)も含んでいてもよい。端子A、Bは、それぞれ、同軸ケーブル410の中央導体ワイヤ420およびシールドワイヤ430を表している。他の機構および回路は、所望のままに追加可能である。
【0023】
図4を参照すると、トランスデューサ/センサ・アセンブリ300は、ガイドワイヤ500の遠位部分520に配置されていてもよい。ガイドワイヤ500は、外側壁301を有する、柔軟性のある細長い管状部材の形をしたガイドワイヤ部材302を含んでいてもよい。ガイドワイヤ部材302は、ニチノール・ハイポチューブ、合金、複合材料、プラスチック、編組ポリイミド、ポリエチレン、ピークブレード(peek braids)、ステンレス鋼または他の超弾性材料を含む、当技術分野で既知の任意の材料で形成されてもよい。
【0024】
ガイドワイヤ500の長さは、用途に応じて変化してもよい。好ましい実施形態では、ガイドワイヤ500の長さは30〜300cmである。カテーテル(図示せず)は、数個の異なる直径のガイドワイヤ500を使用するよう構成できる。たとえば、ガイドワイヤ500は、0.010インチ、0.014インチ、0.018インチまたは0.035インチの直径を有していてもよい。ガイドワイヤ500の直径は、典型的には一定である。
【0025】
ガイドワイヤ500の近位部510は、撮像トランスデューサからの撮像信号を処理する回路(図示せず)および/またはセンサ320からのナビゲーション信号を処理する回路(図示せず)へ接続可能であり、こうした回路は周知である。
【0026】
以上の説明では、本発明は、その特定の実施形態を参照して説明されてきた。しかし、それに加えて、本発明のより広い趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な修正および変更がなされ得ることは明らかである。たとえば、読者は、そうでないと述べられていないなら、本明細書に説明された処理作業の特定の順序および組合せは単に例示であり、本発明は、異なるまたは追加的な処理作業、または、異なる組合せまたは処理作業の順序を用いて実行可能である。たとえば、この発明は、特に医療撮像装置を伴う用途に適しているが、一般的に、撮像装置を伴う任意の設計でも使用可能である。別の例として、1つの実施形態の各特徴は、他の実施形態に示した他の特徴と、混合し、合致させることができる。追加して、かつ明白に、特徴は、所望のままに、付加または削減できる。従って、本発明は、請求項およびその均等物の観点を除いて制限されるべきでない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1A】当技術分野で既知の撮像トランスデューサ・アセンブリの断面側面図
【図1B】図1Aの従来技術の撮像トランスデューサ・アセンブリ内の同軸ケーブルの断面図
【図1C】図1Aの従来技術の撮像トランスデューサ・アセンブリにより形成された簡略電気回路図
【図2A】従来技術の医療位置決めシステムの説明図
【図2B】従来技術の医療位置決めシステムのセンサにより形成された簡略電気回路図
【図3A】本発明の典型的実施形態による撮像トランスデューサ・アセンブリの断面側面図
【図3B】図3Aの撮像トランスデューサ・アセンブリ内の同軸ケーブルの断面図
【図3C】図3Aの撮像トランスデューサ・アセンブリにより形成された簡略電気回路図
【図4】本発明の典型的実施形態によるカテーテルの部分断面側面図
【符号の説明】
【0028】
300 トランスデューサ/センサ/アセンブリ、 305 ルーメン、 310 ドライブシャフト(第1コイル)、 320 センサアンテナ(ハウジング)、 325 アンテナ部、 330 被導電性エポキシ部、 360 コネクタ、 370 音響レンズ、 380 圧電性結晶層、 390 基材、 410 同軸ワイヤ、 420 端子A(中央導電性ワイヤ420)、 430 端子B(シールドワイヤ430)、 531 センサ回路、 532 トランスデューサ回路。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠位端、近位端およびルーメンを有する撮像カテーテルであって、
カテーテルの遠位部分のルーメン内に配置され、撮像トランスデューサを含む撮像トランスデューサ・アセンブリ、および、
ルーメン内の前記撮像トランスデューサへ結合され、医療位置決めシステムへ通信可能なセンサ
を備える撮像カテーテル。
【請求項2】
前記撮像トランスデューサ・アセンブリが、圧電性結晶層に結合された音響レンズを含み、この圧電性結晶層が基材で支持されている、請求項1記載の撮像カテーテル。
【請求項3】
前記基材がタングステン材料を含んでいる、請求項2記載の撮像カテーテル。
【請求項4】
さらに、前記撮像トランスデューサ・アセンブリに対して近位にドライブシャフトを含んでおり、前記センサが、さらに、前記ドライブシャフトの周りに、ドライブシャフトを囲んでハウジングを形成する導電性材料部を含んでいる、請求項1記載の撮像カテーテル。
【請求項5】
前記センサが、前記ドライブシャフトの周りに巻き付けられてコイル形状部を形成する、絶縁された導電性ワイヤを含んでいる、請求項2記載の撮像カテーテル。
【請求項6】
前記撮像トランスデューサ・アセンブリが、前記センサと電気的に並列に動作する、請求項1記載の撮像カテーテル。
【請求項7】
前記センサが、第1端子および第2端子を有するアンテナ部を含んでいる、請求項1記載の撮像カテーテル。
【請求項8】
前記第1端子および第2端子のうちの少なくとも1つが、前記ルーメンから絶縁されている、請求項7記載の撮像カテーテル。
【請求項9】
前記撮像トランスデューサと前記センサが、前記第1端子および第2端子を共有している、請求項7記載の撮像カテーテル。
【請求項10】
前記撮像トランスデューサ・アセンブリが、第1および第2のトランスデューサ端子を有し、第1トランスデューサ端子が第1ワイヤへ結合され、第2トランスデューサ端子が第2ワイヤへ結合され、前記撮像トランスデューサ・アセンブリおよび前記センサが前記第1端子および第2端子へ結合され、第1ワイヤが前記アンテナ部の前記第1端子および第2端子の一方へ結合され、第2ワイヤが前記第1端子および第2端子の他方へ結合されている、請求項7記載の撮像カテーテル。
【請求項11】
前記第1ワイヤが同軸ケーブルの中央ワイヤであり、前記第2ワイヤが同軸ケーブルの外側ワイヤである、請求項10記載の撮像カテーテル。
【請求項12】
前記第1ワイヤが、ツイストペアワイヤを備えるケーブルの一方のワイヤであり、前記第2ワイヤが、ツイストペアワイヤを備える前記ケーブルの他方のワイヤである、請求項10記載の撮像カテーテル。
【請求項13】
前記センサのアンテナ部の前記第1端子が前記第1ワイヤへ結合され、前記センサのアンテナ部の前記第2端子が前記第2ワイヤへ結合され、前記撮像トランスデューサ・アセンブリおよび前記センサが前記第1端子および第2端子へ結合され、前記第1ワイヤが前記第1端子および第2端子の一方へ結合され、前記第2ワイヤが前記第1端子および第2端子の他方へ結合されている、請求項7記載の撮像カテーテル。
【請求項14】
前記第1ワイヤが同軸ケーブルの中央ワイヤであり、前記第2ワイヤが同軸ケーブルの外側ワイヤである、請求項13記載の撮像カテーテル。
【請求項15】
前記第1ワイヤが、ツイストペアワイヤを備えるケーブルの一方のワイヤであり、さらに、前記第2ワイヤが、ツイストペアワイヤを備える前記ケーブルの他方のワイヤである、請求項13記載の撮像カテーテル。
【請求項16】
請求項1記載の撮像カテーテルであって、さらに、
内側ワイヤおよび外側ワイヤを有する同軸ケーブル、
前記同軸ケーブルを囲む非導電性エポキシ部、および
前記非導電性エポキシ部を囲むドライブシャフトを含み、
前記センサは、前記ドライブシャフトの少なくとも遠位部分の周りに巻き付けられた、絶縁された導電性ワイヤを含み、導電性ワイヤは第1ワイヤ端子および第2ワイヤ端子を有しており、前記第1ワイヤ端子および第2ワイヤ端子の少なくとも一方は、前記同軸ケーブルの外側ワイヤへ結合されており、前記第1ワイヤ端子および第2ワイヤ端子の他方は、前記同軸ケーブルの内側ワイヤへ結合され、
前記撮像トランスデューサ・アセンブリは、
前記同軸ケーブルの外側ワイヤと結合した基材、
前記基材と結合した圧電性結晶、および、
前記圧電性結晶と結合し、前記同軸ケーブルの内側ワイヤと結合した音響レンズ
を含む
撮像カテーテル。
【請求項17】
血管のルーメン内で用いられる撮像装置であって、
内側ワイヤおよび外側ワイヤを有する同軸ケーブル、
前記同軸ケーブルを囲む非導電性エポキシ層、
前記非導電性エポキシ層を囲み、遠位端および近位端を有するドライブシャフトコイル、
前記同軸ケーブルの遠位部分と結合され、第1端子および第2端子を含む撮像トランスデューサ・アセンブリ、および、
前記第1端子および第2端子に結合されたアンテナ部分を有するセンサを備え、
前記第1端子および第2端子の一方は前記同軸ケーブルの内側ワイヤへ結合され、前記第1端子および第2端子の他方は前記同軸ケーブルの外側ワイヤへ結合されている
撮像装置。
【請求項18】
前記センサが、前記ドライブシャフトコイルに巻き付けられて、コイル形状部を形成している導電性ワイヤである、請求項17記載の撮像装置。
【請求項19】
前記センサのアンテナ部が、前記ドライブシャフトを囲み、前記撮像トランスデューサ・アセンブリの周りにハウジングを形成している、請求項17記載の撮像装置。
【請求項20】
前記センサのアンテナ部が導電性ワイヤからなる、請求項17記載の撮像装置。
【請求項21】
前記ワイヤが銅を含んでいる、請求項20記載の撮像装置。
【請求項22】
前記撮像トランスデューサ・アセンブリが圧電性結晶層に結合された音響レンズを含み、前記圧電性結晶層が基材で支持されている、請求項17記載の撮像装置。
【請求項23】
前記基材がタングステンを含んでいる、請求項22記載の撮像装置。
【請求項24】
前記音響レンズが前記第1端子および第2端子の一方に電気的に結合され、前記基材が前記第1端子および第2端子の他方に電気的に結合されている、請求項22記載の撮像装置。
【請求項25】
前記ルーメン内の無響媒体をさらに含み、前記第1端子および第2端子の少なくとも1つが、前記撮像トランスデューサ・アセンブリに接触する無響媒体から絶縁されている、請求項17記載の撮像装置。
【請求項26】
血管内へ撮像トランスデューサを挿入し、
次に、撮像トランスデューサを用いて、血管の断面画像を取得し、
血管の前記断面画像の取得と同時に、医療位置決めシステムと通信可能であるセンサを用いて血管の長さ方向のプロファイルを取得する
血管内画像取得方法。
【請求項27】
さらに、同じ電圧源を用いて、撮像トランスデューサおよびセンサを充電する、請求項26記載の血管内画像取得方法。
【請求項28】
さらに前記ルーメン内に無響媒体を含み、前記撮像トランスデューサおよび前記センサが第1端子および第2端子を用いて充電され、前記第1端子および第2端子の少なくとも1つが前記撮像トランスデューサに接触している前記無響媒体から絶縁されている、請求項26記載の血管内画像取得方法。
【請求項29】
血管のルーメン内で用いる撮像装置であって、
血管の断面画像を取得する第1画像取得手段、および、
血管の前記断面画像の取得中に、血管の長さ方向のプロファイルを同時に取得する第2画像取得手段
を備える撮像装置。
【請求項30】
前記第1画像取得手段が、撮像トランスデューサを備える、請求項29記載の撮像装置。
【請求項31】
前記第2画像取得手段が、医療位置決めシステムと通信可能なセンサを含んでいる、請求項30記載の撮像装置。
【請求項32】
前記第2画像取得手段が、医療位置決めシステムと通信可能なセンサを含んでいる、請求項29記載の撮像装置。
【請求項33】
医療位置決めシステム、および、
身体のルーメン内へ挿入可能な撮像装置
を含む医療撮像システムであって、
前記撮像装置は、
近位端、遠位端およびルーメンを有するカテーテル、
前記カテーテルの遠位部分のルーメン内に配置され、撮像トランスデューサを含んでいる撮像トランスデューサ・アセンブリ、および、
前記カテーテルのルーメン内の前記撮像トランスデューサと結合され、前記医療位置決めシステムと通信可能なセンサ
を備える
医療撮像システム。
【請求項34】
前記撮像トランスデューサ・アセンブリが、圧電性結晶層と結合した音響レンズを含んでおり、その圧電性結晶層が基材で支持されている、請求項33の医療撮像システム。
【請求項35】
前記カテーテルが、前記撮像トランスデューサ・アセンブリの近位にドライブシャフトを含んでおり、前記センサが、ドライブシャフトの周りに、ドライブシャフトを囲んでハウジングを形成する導電性材料部を含んでいる、請求項33の医療撮像システム。
【請求項36】
前記撮像トランスデューサ・アセンブリが、前記センサと電気的に並行して動作する、請求項33の医療撮像システム。
【請求項37】
前記センサが、第1端子および第2端子を有するアンテナ部を含んでいる、請求項33の医療撮像システム。
【請求項38】
前記撮像トランスデューサおよび前記センサが、前記第1端子および第2端子を共有している、請求項37の医療撮像システム。
【請求項39】
前記撮像トランスデューサ・アセンブリが第1トランスデューサ端子および第2トランスデューサ端子を有し、第1トランスデューサ端子が第1ワイヤへ結合され、第2トランスデューサ端子が第2ワイヤへ結合され、前記撮像トランスデューサ・アセンブリおよび前記センサが前記アンテナ部の第1端子および第2端子へ結合され、第1ワイヤが第1端子および第2端子の一方へ結合され、第2ワイヤが前記第1端子および第2端子の他方へ結合されている、請求項37の医療撮像システム。
【請求項40】
前記第1ワイヤが同軸ケーブルの中央ワイヤであり、前記第2ワイヤが同軸ケーブルの外側ワイヤである、請求項39の医療撮像システム。
【請求項41】
前記第1ワイヤがツイストペアワイヤを備えるケーブルの一方のワイヤであり、さらに、前記第2ワイヤがツイストペアワイヤを備える前記ケーブルの他方のワイヤである、請求項40の医療撮像システム。

【図1C】
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【図2B】
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【図3C】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−513801(P2006−513801A)
【公表日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−571189(P2004−571189)
【出願日】平成15年12月29日(2003.12.29)
【国際出願番号】PCT/US2003/041410
【国際公開番号】WO2004/093670
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(500238446)ボストン サイエンティフィック リミテッド (53)
【氏名又は名称原語表記】Boston Scientific Limited
【Fターム(参考)】