説明

撮像システム、情報処理装置及びその制御方法、並びにプログラム

【課題】外部装置から撮像装置を遠隔操作して撮影する場合に、少ない操作でMF制御を行うことができる撮像システムを提供する。
【解決手段】外部装置200から撮像装置100を遠隔操作して撮影する場合において、撮像装置から受信した被写体までの距離情報により合焦範囲を算出してインジケータに表示する。さらに、撮像装置から受信したレンズ特性によりフォーカス調整用のステップ量であるフォーカスステップ量を算出する。そしてフォーカス移動の指定があった場合に、前記フォーカスステップ量を参照してフォーカス調整ボタンの移動ステップを自動的に切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置と接続した撮像装置を外部装置から遠隔操作することが可能な撮像システム、前記外部装置に相当する情報処理装置及びその制御方法、並びに前記制御方法を実現するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子撮像機器が一般的になっている。これらの電子撮像機器の特徴は、パーソナルコンピュータ(以下、PCと記す)や携帯端末などの外部機器と接続し、外部機器へのデータの転送や、外部機器からの遠隔操作が可能なところにある。
【0003】
PCから撮像装置を遠隔操作して撮影する場合、マニュアルフォーカス(以下、MF)制御でピントを合わせる際には、所望のフォーカス移動量を、PCから無線/有線で撮像装置に送って撮像装置のレンズ駆動部よりレンズを遠隔操作する。フォーカス移動量は選択可能であり、これにより、大ぼけ状態から合焦点までの評価値の変化が大きい範囲と、合焦点付近での評価値の変化が小さい範囲での調整が可能となっている。
【0004】
しかし、撮影者が手動でレンズを回転させながら調整するMFと異なり、遠隔操作におけるMF制御では、移動量を体感的に図れず、ピントの調整が困難である。そこで、従来技術では、MF時、レンズの位置の情報を表示し、且つ合焦評価値の情報を等間隔のスケールで表示する。そして、MF制御をしながら、合焦評価値が最大になるレンズ位置で停止させることにより、合焦状態が得られるようになっている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−42207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来技術においては、次のような問題点があった。
【0007】
PCなどの外部装置から撮像装置を遠隔操作して撮影を行う場合においてMF制御を実行する際に、合焦点近辺ではより細かい調整が必要であるため、等間隔の目盛りスケールの表示では、ピントの調整が困難である。
【0008】
また、例えばレンズ交換可能な一眼レフカメラでは、レンズの特性によって、合焦評価値の変化量が異なる。さらには、ピントが合う範囲も、ズーム量や絞り量で異なってくるため、同じスケール表示のインジケータや、フォーカス駆動ボタンを提供しているのでは、インジケータを見ながらのMF制御で合焦させるのが困難である。
【0009】
本発明は上記従来の問題点に鑑み、外部装置から撮像装置を遠隔操作して撮影する場合に、少ない操作でMF制御を行うことができる、撮像システム、情報処理装置及びその制御方法、並びにプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の撮像システムは、レンズを駆動して被写体に合焦し被写体を撮像する撮像装置と、前記撮像装置とデータの送受信を行い、前記撮像装置を遠隔操作することが可能な外部装置とを備えた撮像システムにおいて、前記撮像装置は、被写体までの距離情報を含む合焦値情報とレンズ特性を含むレンズ情報を前記外部装置へ送信する手段を有し、前記外部装置は、前記撮像装置から受信した被写体までの距離情報に基づいて、被写体に対して合焦することが可能な合焦範囲を算出する手段と、前記算出された合焦範囲をインジケータとして表示する手段と、前記撮像装置から受信したレンズ特性に基づいて、フォーカス調整用のステップ量を算出する手段と、前記算出されたステップ量を記憶手段に保持する手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、外部装置から撮像装置を遠隔操作して撮影する場合に、少ない操作でフォーカス制御を行うことが可能になり、ユーザの使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】撮像システムにおける撮像装置の主要な構成を示すブロック図である。
【図2】外部装置の主要な構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態の特徴的なユーザインターフェースの一例を表す図である。
【図4】第1の実施の形態における遠隔撮影によるMF制御の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】合焦範囲の計算結果を示す表形式図である。
【図6】フォーカス移動の指定があった場合のMF制御の手順を示すフローチャートである。
【図7】第2の実施の形態における遠隔撮影時のMF制御処理を示すフローチャートである。
【図8】第2の実施の形態におけるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【図9】第3の実施の形態の特徴的なユーザインターフェースの一例を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
[第1の実施の形態]
<撮像装置の構成>
図1は、本発明の撮像システムにおける撮像装置の主要な構成を示すブロック図である。
【0015】
この撮像装置100は、撮像部110、撮像制御部111、画像処理部112、及びシステム制御部120を有している。
【0016】
撮像部110は、レンズ50とイメージセンサを備えたレンズ鏡筒を用いて被写体を撮像し、画像データを生成するユニットである。撮像制御部111は、システム制御部120からの指示によって撮像部110の動作を制御するユニットである。撮像制御部111は、撮像部110で生成された画像データの情報をシステム制御部120に渡す。画像処理部112は、システム制御部120が保持する画像データを用いて所定の演算処理を行い、撮像部110から提供される撮影情報により画像を調整し、調整後の画像データを所定の画像圧縮方式に従って圧縮するユニットである。さらに画像処理部112は、調整後の画像データの解析を行い、その結果をシステム制御部120に返す。システム制御部120は、撮像装置100の全体を制御するユニットであり、メモリ121はシステム制御部120の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。
【0017】
また、撮像装置100は、システム制御部120の各種の動作指示を入力するための操作手段として、モードダイアルスイッチ130、シャッタースイッチ131、画像表示ON/OFFスイッチ132、及び操作部133を備えている。
【0018】
モードダイアルスイッチ130は、電源オフ、自動撮影モード、撮影モード等の各機能モードを切り替え設定するためのスイッチである。シャッタースイッチ131は、スイッチSW1とSW2で構成され、スイッチSW1ではAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、等の動作開始を指示する。また、スイッチSW2では、次のような処理の動作開始を指示する。即ち、撮像部110が生成した画像データをメモリ140に書き込む露光処理、画像処理部112での演算を用いた現像処理、メモリ140から画像データを読み出してリムーバブルメモリ161に書き込むという一連の処理である。
【0019】
画像表示ON/OFFスイッチ132は、表示部150のON/OFFを設定するためのスイッチである。操作部133は各種ボタンやタッチパネル等から成るユニットである。
【0020】
また、撮像装置100は、メモリ140、表示部150、記録部160、レンズ駆動部170、及び通信部180を有している。
【0021】
メモリ140は撮影した静止画像や動画像を格納するためのメモリであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を格納するのに十分な記憶量を備えている。また、メモリ140はシステム制御部120の作業領域としても使用することが可能である。
【0022】
表示部150はTFT LCD等から成り、メモリ140に書き込まれた表示用の画像データを表示するユニットである。記録部160は、システム制御部120が指定した画像ファイルをリムーバブルメモリ161に書き込む、あるいはシステム制御部120が指定した画像ファイルをリムーバブルメモリ161から読み出すユニットである。レンズ駆動部170は、システム制御部120からの指示によって、レンズ50を駆動するためのユニットである。通信部180は、外部装置200と有線又は無線で接続されている。そして、システム制御部120が指定した画像ファイルや、合焦値情報、レンズ情報などの情報を外部装置200に送信したり、外部装置200からレンズ駆動量などの情報を受信したりするためのユニットである。
【0023】
<外部装置200の構成>
図2は、本実施の形態における外部装置200の主要な構成を示すブロック図である。
【0024】
この外部装置200は、図2に示すように、通信部300、システム制御部210、メモリ220、入力部230、表示部240、インジケータ表示部250、及び合焦範囲・フォーカスステップ計算部260を備えた情報処理装置である。
【0025】
外部装置200は、通信部300により撮像装置100とデータの送受信を行い、撮像装置100を遠隔操作することが可能に構成されている。データを送受信するための接続方法は、USB、無線LAN、有線LANのいずれかでもよい。以下、外部装置200から撮像装置100を遠隔操作して撮影することを、遠隔撮影と呼ぶことにする。
【0026】
システム制御部210は、外部装置200の全体を制御するユニットであり、メモリ220はシステム制御部210の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリである。入力部230は、システム制御部210に対して、ユーザからの各種の動作指示を入力するための操作手段であり、遠隔撮影時における各種撮影条件の入力及びレンズ駆動のための指示を入力するためのボタンや選択リスト等で構成される。
【0027】
表示部240は、メモリ220に書き込まれた表示用の画像データを表示するユニットである。さらに、表示部240を用いて撮像した画像データを逐次受信して表示すれば、遠隔操作による電子ファインダー機能を実現することが可能である。
【0028】
インジケータ表示部250は、本実施の形態の特徴的なユーザインターフェースの一例を表す図3に示すように、インジケータ251とフォーカス調整ボタン252を表示するユニットである。インジケータ251は、被写体に対するピントの合う範囲(合焦範囲)を目盛りで表示するものであり、図3の例では、0.5mから無限までが目盛り表示されている。
【0029】
フォーカス調整ボタン252は、遠隔撮影時においては、所望のフォーカス移動量(被写体に対する合焦点の移動量)を撮像装置100へ送ってレンズ50を遠隔操作するが、そのときに、ユーザがフォーカス移動量を選択するためのボタンである。図3の例では、至近方向と無限方向に向けてそれぞれ3段階の移動ステップボタンが設定されている。本実施の形態では、フォーカス調整ボタン252を選択する操作を自動的に行うことができる点が、特徴を成す処理となっている(後述する)。
【0030】
合焦範囲・フォーカスステップ計算部260は、インジケータ251を表示するために合焦範囲を計算する合焦範囲計算部を備えている。さらに、フォーカス調整ボタン252の各段階を自動的に切り替えるためにフォーカス移動量を計算するフォーカスステップ計算部も備えている。
【0031】
<第1の実施の形態における遠隔撮影時のMF制御処理>
(A)撮像装置100の処理
撮像装置100は、撮影時にレンズ駆動手段170でレンズ50を駆動してフォーカス制御を行う。そのとき、被写体までの距離情報などの合焦値情報が得られる。この合焦値情報と、レンズ50に関する情報であるレンズ情報は、撮影画像データと共に外部装置200へ送信される。ここで、レンズ情報とは、レンズ特性に関する情報や、ズーム量、絞り値である。
【0032】
(B)外部装置200の処理
図4は本実施の形態における遠隔撮影によるMF制御の処理手順を示すフローチャートである。
【0033】
外部装置200の通信部300は、撮像装置100から、撮影画像データと共に、合焦値情報やレンズ情報を受信する(ステップS101)。そして、システム制御部210は、受信した情報の中に合焦値情報を受信したか否かを判定する(ステップS102)。
【0034】
受信した情報の中に被写体までの距離情報があったら、システム制御部210は、合焦範囲計算部260を用いて、合焦範囲(ピントが合う範囲)を計算する(ステップS103)。そして、図5に示すような計算結果データを求め、図3に示すようにインジケータ表示部250に、合焦範囲を表すインジケータ251の表示を行う(ステップS104)。このインジケータ251は、前記合焦範囲によって目盛りが変化するようになっている。
【0035】
また、受信した情報の中にレンズ情報としてのレンズ特性があったら(ステップS105)、システム制御部210は、フォーカスステップ計算部260を用いて、フォーカス調整用のステップ量であるフォーカスステップ量を算出する(ステップS106)。そして、その算出結果をメモリ220に保持する(ステップS107)。
【0036】
次に、ユーザからフォーカス移動の指定があった場合のMF制御について図6を参照して説明する。図6は、本実施の形態における、フォーカス移動の指定があった場合のMF制御の手順を示すフローチャートである。
【0037】
外部装置200の入力部230よりユーザによるフォーカス移動の指示があった場合(ステップS201)、システム制御部210は、次の処理を行う。即ち、メモリ220に保持していたフォーカスステップ量と指定されたフォーカス移動量とより、レンズを駆動させるレンズ駆動量を計算する(ステップS202)。つまり、外部装置200の入力部230より指示されたフォーカス移動量を、レンズ特性に基づいて求めたフォーカスステップ量へと換算してレンズ駆動量を求める。そして、そのレンズ駆動量を外部装置200から撮像装置100へ送信する(ステップS203)。
【0038】
一方、撮像装置100は、外部装置200から指示されたレンズ駆動量分だけレンズ駆動部170によってレンズ50を駆動させ、フォーカス制御を実行する。
【0039】
<第1の実施の形態に係る利点>
本実施の形態によれば、外部装置200から撮像装置100を遠隔操作して撮影する場合において、撮像装置100から受信した被写体までの距離情報により合焦範囲を算出してインジケータ251に表示する。さらに、撮像装置100から受信したレンズ特性によりフォーカス調整用のステップ量であるフォーカスステップ量を算出する。そしてフォーカス移動の指定があった場合に、前記フォーカスステップ量を参照してフォーカス調整ボタン252の移動ステップを自動的に切り替える。これにより、少ない操作で遠隔撮影時のMF制御を行うことが可能になり、ユーザの使い勝手が向上する。
【0040】
[第2の実施の形態]
上記第1の実施の形態において遠隔撮影のMF制御時に撮像装置100から取得した合焦値情報を用いて、調整すべきフォーカスの方向を予測して、ユーザに明示する処理について、図7及び図8を参照して説明する。
【0041】
図7は、第2の実施の形態における遠隔撮影時のMF制御処理を示すフローチャートであり、図8は、第2の実施の形態におけるユーザインターフェースの一例を示す図である。
【0042】
撮像装置100は、システム制御部120で、合焦点の現在位置を評価する合焦評価を行い、その結果である合焦評価値と、レンズ情報を外部装置200へ送信する。
【0043】
一方、外部装置200のシステム制御部210は、撮像装置100より受信した合焦評価値に基づいて、図8に示すように合焦点の現在位置Z1をインジケータ251上に表示する。外部装置200の入力部230よりユーザによるフォーカス移動の指示があると(ステップS301)、システム制御部210は、次の処理を行う。即ち、指示されたフォーカス位置と、撮像装置100より送られた合焦評価値により、調整すべきフォーカスの方向を算出する(ステップS302)。そして、外部装置200のインジケータ表示部250のフォーカス調整ボタン252に、図8に示すように調整すべき方向Z2を明示する(ステップS303)。
【0044】
<第2の実施の形態に係る利点>
ユーザは、インジケータ251上に表示された合焦点の現在位置Z1を参照し、凡そのフォーカス位置を設定した後、フォーカス調整ボタン252に明示された調整すべき方向Z2に相当するボタンを押下する。これにより、遠隔撮影におけるフォーカスの微調整を簡単に行うことができる。
【0045】
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態として、フォーカス調整のポイントを外部装置200側で保持する場合の操作方法について説明する。
【0046】
図9は、フォーカス調整のポイントを外部装置200側で保持する場合のユーザインターフェース例を示す図である。
【0047】
上記第1の実施の形態における図6の処理によりフォーカスを調整した後、記録したいフォーカスポイント(フォーカス位置)にある場合、図9に示すような登録番号「1」「2」「3」のいずれかの場所に保持するかを番号ボタン253で選択する。その後、登録番号に対応する「登録」ボタン254の押下する。その結果、前記フォーカスポイントが外部装置200のメモリ220に、指定された登録番号と関連付けて保持される。
【0048】
登録されたフォーカスポイントの読み出しは、読み出す登録番号を番号ボタン253で選択し、「読み出し」ボタン255を押下する。その結果、該当する登録番号のフォーカスポイントが読み出される。
【0049】
番号ボタン253はトグルボタンであり、いずれか1つのみを選択できる。番号ボタン253の押下状態は、「登録」ボタン254あるいは「読み出し」ボタン255の押下で解除される。登録すべきフォーカスポイント情報、あるいは読み出せるフォーカスポイントが存在しない場合は、両ボタン254,255ともディスエーブル表示とし、ユーザの操作を受け付けない。
【0050】
<第3の実施の形態に係る利点>
第3の実施の形態によれば、目標となる被写体のフォーカスポイントを予め登録しておくことができ、その読み出しも簡単に行えるので、遠隔撮影においてMF制御時のユーザ操作性が改善する。
【0051】
[他の実施の形態]
なお、本発明の実施の形態は、ネットワーク又は各種記憶媒体を介して取得したソフトウェア(プログラム)をパーソナルコンピュータ(CPU,プロセッサ)にて実行することでも実現できる。
【符号の説明】
【0052】
50 レンズ
100 撮像装置
120 システム制御部
170 レンズ駆動部
200 外部装置
210システム制御部
230 入力部
250 インジケータ表示部
260 合焦範囲・フォーカスステップ計算部
300 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズを駆動して被写体に合焦し被写体を撮像する撮像装置と、前記撮像装置とデータの送受信を行い、前記撮像装置を遠隔操作することが可能な外部装置とを備えた撮像システムにおいて、
前記撮像装置は、被写体までの距離情報を含む合焦値情報とレンズ特性を含むレンズ情報を前記外部装置へ送信する手段を有し、
前記外部装置は、
前記撮像装置から受信した被写体までの距離情報に基づいて、被写体に対して合焦することが可能な合焦範囲を算出する手段と、
前記算出された合焦範囲をインジケータとして表示する手段と、
前記撮像装置から受信したレンズ特性に基づいて、フォーカス調整用のステップ量を算出する手段と、
前記算出されたステップ量を記憶手段に保持する手段とを有することを特徴とする撮像システム。
【請求項2】
前記外部装置は、
ユーザの指示を受け付ける入力手段と、
前記入力手段より、被写体に対する合焦点の移動を示すフォーカス移動の指示があったか否かを判定する手段と、
前記フォーカス移動の指示があったときに、前記記憶手段に保持されているステップ量と前記指示されたフォーカス移動の移動量とに基づいて、前記レンズを駆動させるレンズ駆動量を算出し、該算出されたレンズ駆動量を前記撮像装置へ送信する算出手段とを、さらに有し、
前記撮像装置は、
前記外部装置から受信した前記算出手段によるレンズ駆動量に基づいて、前記レンズを駆動してフォーカス制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
【請求項3】
前記撮像装置は、
合焦点の現在位置を評価する合焦評価を行う手段と、
前記合焦評価の結果である合焦評価値と前記レンズ特性を前記外部装置へ送信する手段とを有し、
前記外部装置は、
前記撮像装置から受信した前記合焦評価値を前記インジケータに表示する手段と、
ユーザの指示を受け付ける入力手段と、
前記入力手段より、被写体に対する合焦点の移動を示すフォーカス移動の指示があったか否かを判定する手段と、
前記フォーカス移動の指示があったときに、指示されたフォーカス位置と前記合焦評価値により、調整すべきフォーカスの方向を算出する手段と、
前記算出された調整すべきフォーカスの方向を表示する手段とを有することを特徴とする請求項1に記載の撮像システム。
【請求項4】
前記外部装置は、
前記算出手段によって算出されたレンズ駆動量に相当するフォーカス位置を保持する手段と、
前記保持されたフォーカス位置を読み出す手段とを有することを特徴とする請求項2に記載の撮像システム。
【請求項5】
レンズを駆動して被写体に合焦し被写体を撮像する撮像装置との間でデータの送受信を行い、前記撮像装置を遠隔操作することが可能な情報処理装置において、
前記撮像装置から受信した被写体までの距離情報に基づいて、被写体に対して合焦することが可能な合焦範囲を算出する手段と、
前記算出された合焦範囲をインジケータとして表示する手段と、
前記撮像装置から受信したレンズ特性に基づいて、フォーカス調整用のステップ量を算出する手段と、
前記算出されたステップ量を記憶手段に保持する手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
ユーザの指示を受け付ける入力手段と、
前記入力手段より、被写体に対する合焦点の移動を示すフォーカス移動の指示があったか否かを判定する手段と、
前記フォーカス移動の指示があったときに、前記記憶手段に保持されているステップ量と前記指示されたフォーカス移動の移動量とに基づいて、前記レンズを駆動させるレンズ駆動量を算出する手段と、
前記算出されたレンズ駆動量を前記撮像装置へ送信する手段とを、さらに有することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
レンズを駆動して被写体に合焦し被写体を撮像する撮像装置との間でデータの送受信を行い、前記撮像装置を遠隔操作することが可能な情報処理装置の制御方法であって、
前記撮像装置から受信した被写体までの距離情報に基づいて、被写体に対して合焦することが可能な合焦範囲を算出する工程と、
前記算出された合焦範囲をインジケータとして表示する工程と、
前記撮像装置から受信したレンズ特性に基づいて、フォーカス調整用のステップ量を算出する工程と、
前記算出されたステップ量を記憶手段に保持する工程と、を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項8】
レンズを駆動して被写体に合焦し被写体を撮像する撮像装置との間でデータの送受信を行い、前記撮像装置を遠隔操作することが可能な情報処理装置の制御方法を実行するための、コンピュータで読み取り可能なプログラムであって、
前記撮像装置から受信した被写体までの距離情報に基づいて、被写体に対して合焦することが可能な合焦範囲を算出するステップと、
前記算出された合焦範囲をインジケータとして表示するステップと、
前記撮像装置から受信したレンズ特性に基づいて、フォーカス調整用のステップ量を算出するステップと、
前記算出されたステップ量を記憶手段に保持するステップと、を有することを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−19110(P2011−19110A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−162689(P2009−162689)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】