説明

撮像レンズ

【課題】高温熱環境においても光学性能が劣化せず、また、諸収差が良好に補正されており、かつ光学長が短く、しかも十分なバックフォーカスが確保されている。
【解決手段】開口絞りSと、正の屈折力を有する接合型複合レンズ14とを具え、物体側から像側に向って、開口絞り、接合型複合レンズの順に配列されて構成される撮像レンズである。接合型複合レンズは、物体側から像側に向って、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3の順に配列されている。第1レンズ及び第3レンズは硬化性樹脂材料で形成され、第2レンズは光学ガラスで形成されている。そして、第1レンズと第2レンズとは直接接着され、かつ第2レンズと第3レンズとは直接接着されて形成されている。また、第1レンズの物体側面及び第3レンズの像側面が非球面である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、撮像レンズに係り、特に携帯電話器等に搭載して好適な撮像レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラを内蔵する携帯電話器は、撮像レンズがプリント配線基板に実装されている。プリント配線基板に撮像レンズを実装する手法として、リフローはんだ付け(Reflow soldering)処理が採用されている。以後、リフローはんだ付けを、単に「リフロー」ということもある。リフロー処理とは、プリント配線基板上で電子部品を接続する個所にあらかじめハンダボールを配置し、そこに電子部品を配置してから加熱して、ハンダボールを溶融させた後冷却することによって、電子部品をハンダ付けする手法のことを言う。
【0003】
一般に、大量生産工程において、プリント配線基板に電子素子あるいは撮像レンズ等の部品類を実装する手法として、リフロー処理をするリフロー工程が採用される。リフロー工程によれば、部品類のプリント配線基板への実装コストが安くすみ、かつ製造品質を一定に保つことができる。
【0004】
撮像レンズを具える携帯電話器の製造工程におけるリフロー工程においては、電子部品が、プリント配線基板の所定位置に配置されることはもちろん、撮像レンズそのもの、あるいは撮像レンズを取り付けるためのソケット等がプリント配線基板に配置される。
【0005】
携帯電話器に取り付けられる撮像レンズは、製造コストの低減及びレンズ性能の確保のために、そのほとんどがプラスチックを素材として作製されている。このため、リフロー工程において、撮像レンズが高温雰囲気にさらされることによって熱変形し、その光学性能を維持できなくなることを防止するため、撮像レンズを装填するための耐熱性ソケット部品を利用する工夫がなされている。
【0006】
すなわち、リフロー工程においては、撮像レンズを装填するための耐熱性ソケット部品を携帯電話器のプリント配線基板に取り付け、リフロー工程終了後に、撮像レンズをこのソケットに取り付けることによって、撮像レンズがリフロー工程で高温の熱環境にさらされることを防ぐ方策が採られている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、撮像レンズを装填するために耐熱性ソケット部品を利用することは、製造工程を複雑にし、この耐熱性ソケットのコスト等を含めて、製造コストが高くなるという問題がある。
【0007】
また、最近は、携帯電話器が、一時的に高温環境となる乗用車の車内等に放置されることも考慮して、携帯電話器そのものが、150℃以上の高温環境に置かれた場合であっても、この携帯電話器に装填されている撮像レンズには、その光学的性能が劣化しないことが要請されている。従来の、プラスチック素材で形成された撮像レンズでは、この要請に完全には応えられない。
【0008】
高温環境でも光学的性能が維持される撮像レンズを実現するために、撮像レンズを高融点のモールドガラス素材を利用して形成することが考えられる(例えば、特許文献4参照)。これによれば、高温の熱環境によって撮像レンズの光学性能が劣化するという問題が回避できるが、現時点では、モールドガラス素材を利用して構成される撮像レンズは、その製造コストが非常に高く、あまり普及していない。
【0009】
携帯電話器等に装填される撮像レンズは、上述の熱的特性に加えて光学的な特性についても、次のような条件がある。すなわち、撮像レンズの物体側の入射面から結像面(撮像面ということもある。)までの距離として定義される、光学長が短い必要がある。すなわち、レンズの設計において、撮像レンズの合成焦点距離に対する光学長の比を小さくする工夫が必要である。
【0010】
携帯電話器を例にとると、少なくともこの光学長は、携帯電話器本体の厚みより短くなければならない。一方、撮像レンズの像側の出射面から撮像面までの距離として定義されるバックフォーカスは、可能な限り長いのが好都合である。すなわち、レンズの設計において、焦点距離に対するバックフォーカスの比はできるだけ大きくする工夫が必要である。これは、撮像レンズと撮像面との間にフィルタやカバーガラス等の部品を挿入する必要があるためである。
【0011】
上述した以外にも、撮像レンズとして、諸収差が、像の歪みが視覚を通じて意識されず、かつ撮像素子(「画素」ともいう。)の集積密度から要請される十分な程度に小さく補正されていることが当然に要請される。すなわち、諸収差が良好に補正されている必要があり、以下、このように諸収差が良好に補正された画像を「良好な画像」ということもある。
【特許文献1】特開2006-121079号公報
【特許文献2】特開2004-328474号公報
【特許文献3】特許第3755149号公報
【特許文献4】特開2005-067999号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、この発明の目的は、携帯電話器等に搭載して好適な撮像レンズであって、リフロー工程における高温熱環境においても、また、携帯電話器等に装填されて、乗用車中等の一時的に高温環境になる環境に置かれた場合であっても、光学性能が劣化しないという耐熱性が保証された撮像レンズを提供することにある。
【0013】
また、光学長が短く、バックフォーカスは可能な限り長く、かつ良好な画像が得られる撮像レンズを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述の目的を達成するため、この発明の撮像レンズは、開口絞りと、正の屈折力を有する接合型複合レンズとを具え、物体側から像側に向って、開口絞り、接合型複合レンズの順に配列されて構成される。
【0015】
接合型複合レンズは、物体側から像側に向って、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの順に配列され、第1レンズ及び第3レンズが、硬化性樹脂材料で形成され、第2レンズが、ガラス材料で形成され、第1レンズと第2レンズとは直接接着され、かつ第2レンズと第3レンズとは直接接着されて形成される。硬化性樹脂(Curable Resin)材料とは、熱硬化性樹脂(Thermosetting resin)材料及び紫外線硬化樹脂(UV-Curable Resin)材料のいずれをも指す。
【0016】
また、上述の撮像レンズにおいて、以下の条件(1)〜(4)を満たすように設定するのが好適である。
【0017】
0≦|N3-N2|≦0.1 (1)
0≦|N3-N4|≦0.1 (2)
0≦|ν32|≦30.0 (3)
0≦|ν34|≦30.0 (4)
ただし、
N2:第1レンズの屈折率
N3:第2レンズの屈折率
N4:第3レンズの屈折率
ν2:第1レンズのアッベ数
ν3:第2レンズのアッベ数
ν4:第3レンズのアッベ数
である。
【0018】
第2レンズは、平行平面ガラス板とすることができる。平行平面ガラス板は、オプティカルパラレルガラス板(Optical-parallel glass plate)と呼ばれることもある。平行平面ガラス板は、レンズとは一般には呼ばれないが、この発明の明細書においては説明の便宜上、レンズ面の曲率半径が無限大である特別な場合として平行平面ガラス板を含めてレンズと称することもある。
【0019】
第2レンズを平行平面ガラス板とした場合、第1レンズを、当該第1レンズの物体側面が物体側に凸面を向けた平凸レンズ(planoconvex lens)とし、第3レンズを、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けた平凸レンズとすることができる。
【0020】
また、第2レンズを平行平面ガラス板とした場合、第1レンズを、当該第1レンズの物体側面が物体側に凹面を向けた平凹レンズ(planoconcave lens)とし、第3レンズを、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けた平凸レンズとすることができる。
【0021】
また、第2レンズを両凸ガラスレンズ(biconvex glass lens)とし、第1レンズを、当該第1レンズの物体側面が物体側に凸面を向けたレンズとし、第3レンズを、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けたレンズとすることもできる。
【0022】
第2レンズを両凸ガラスレンズとした場合、第1レンズを、当該第1レンズの物体側面が物体側に凹面を向けたレンズとし、第3レンズを、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けたレンズとすることもできる。
【0023】
また、第2レンズを両凹ガラスレンズ(biconcave glass lens)とし、第1レンズを、当該第1レンズの物体側面が物体側に凸面を向けたレンズとし、第3レンズを、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けたレンズとすることもできる。
【0024】
第2レンズを両凹ガラスレンズとした場合、第1レンズを、当該第1レンズの物体側面が物体側に凹面を向けたレンズとし、第3レンズを、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けたレンズとすることもできる。
【0025】
この発明の撮像レンズを形成するに当たり、第1レンズの物体側面及び第3レンズの像側面を非球面とするのが好適である。
【0026】
また、この発明の撮像レンズを形成するに当たり、第1レンズ及び第3レンズの素材である樹脂材料は、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂(Silicone resin)とするのが好適である。ここで、高硬度シリコーン樹脂とは、可塑性樹脂の硬さに比べて十分に硬く、撮像レンズを携帯電話器等に装填する製造工程及び携帯電話器等に搭載された後の通常の使用において、幾何学的形状が変化しない十分な硬さを有する硬化性のシリコーン樹脂であることを意味する。また、透明との限定は、可視光に対して、実用上の影響が無い程度に光吸収量が小さい(透明である)ことを意味する。シリコーン樹脂の供給会社の製品カタログにおいて、上述の、可視光に対して透明であり、かつ高硬度であるシリコーン樹脂に対して「透明高硬度シリコーン樹脂」との名称が使われている例もある。
【発明の効果】
【0027】
この発明の撮像レンズによれば、この撮像レンズを構成する接合型複合レンズが、硬化性樹脂材料で形成された第1及び第3レンズが、高融点のガラス材料で形成された第2レンズを両側から挟む形で、しかも直接接着されて形成されている。このため、リフロー工程における高温熱環境あるいは、撮像レンズの使用時における高温熱環境において、その光学性能が保証される。すなわち、第2レンズは、接合型複合レンズの設計仕様における最高雰囲気温度より融点が高いガラス材料で形成されているので、高温熱環境下でもその光学性能は劣化しない。
【0028】
また、第1及び第3レンズは第2レンズに直接接着されて形成されており、しかも、硬化処理が施されているので、その光学性能が高温熱環境においても劣化することもない。すなわち、第1及び第3レンズを構成する硬化性樹脂材料は、一旦硬化処理が施されて固体化すれば、その耐熱特性は安定しており、接合型複合レンズの使用条件における最高雰囲気温度においてもその光学的性能は維持される。
【0029】
また、硬化性樹脂のみで単体のレンズを作成した場合には、硬化の過程で、レンズ面の曲面形状が変化する等の問題が生じるが、第1及び第3レンズが、高融点ガラス材料で形成された第2レンズを両側から挟む形で直接接着させて形成されることによって、第1及び第3レンズの曲面形状が硬化の過程で変形する等の問題も生じない。
【0030】
携帯電話器等に搭載されて良好が画像を得るためには、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズのそれぞれの屈折率及びアッベ数について、上述の条件(1)〜(4)を満たすことが好適であることを、この発明の発明者は、光線追跡法等によるシミュレーション及び、試作品を製作してその特性を評価することよって確かめた。
【0031】
この発明の撮像レンズの構成上の指導原理は、屈折率等の光学的特性ができる限り均質である単一の接合型複合レンズによって、収差補正及び結像という2つの役割を実現することにある。すなわち、この発明の撮像レンズが具える接合型複合レンズを構成する第1〜第3レンズのそれぞれの屈折率及びアッベ数は互いに大きく異ならないことが望ましい。言い換えると、第1〜第3レンズのそれぞれの屈折率及びアッベ数は互いに等しいことが理想的である。しかしながら、現実には、屈折率及びアッベ数が完全に等しい、第2レンズの構成材料である光学ガラス材料と、第1及び第3レンズの構成材料である硬化性樹脂材料とを見出すことは極めて困難である。
【0032】
そこで、この発明の発明者は、第2レンズの構成材料と、第1及び第3レンズの構成材料との、両者の屈折率及びアッベ数の差がどの程度以下であれば、良好な画像が得られる撮像レンズを構成できるかを、数々のシミュレーション及び試作を通じて確かめた。その結果、上述の条件(1)〜(4)を満たすことによって、良好な画像が得られる撮像レンズを構成できることが確かめられた。
【0033】
すなわち、第1レンズの屈折率N2と第2レンズの屈折率N3との差、及び第2レンズの屈折率N3と第3レンズの屈折率N4との差が、0.1以内であれば歪曲収差、非点収差、及び色・球面収差が、良好な画像が形成される程度に十分に小さい値になる。また、第1レンズのアッベ数ν2と第2レンズのアッベ数ν3との差、及び第2レンズのアッベ数ν3と第3レンズのアッベ数ν4との差が30.0以内であれば、色収差の大きさを、良好な画像が形成される程度に十分に小さい値とすることができ、しかも十分なコントラストを有する画像が形成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、図を参照して、この発明の実施の形態例につき説明する。なお、各図は、この発明に係る一構成例を図示するものであり、この発明が理解できる程度に各構成要素の断面形状や配置関係等を概略的に示しているに過ぎず、この発明を図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、特定の材料および条件等を用いることがあるが、これら材料および条件は好適例の一つに過ぎず、したがって、この発明は、何らこれらに限定されるものではない。
【0035】
図1は、この発明の撮像レンズの構成図である。図1において定義されている面番号(ri(i=1, 2, 3, …,8))及び面間隔(di(i=1, 2, 3, …,7))の記号は、図2、図6、図10、図14、図18、図22、図26、図30、図34、図38、図42においては、図面が煩雑になるのを防ぐため、省略してある。
【0036】
図1に示すように、接合型複合レンズ14を構成する第1、第2及び第3レンズをそれぞれL1、L2及びL3で示し、接合型複合レンズ14の前面(第1レンズの前面r2)に配置される開口絞りをSで表す。また、誤解の生じない範囲でri(i=1, 2, 3, …,8)を光軸上曲率半径の値を意味する変数として用いるほか、レンズやカバーガラス面あるいは撮像面を識別する記号(例えばr2を、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の物体側の面の意味に用いる等)として用いることもある。
【0037】
これらの図に示すri(i=1, 2, 3, …,8)及びdi(i=1, 2, 3, …,7)等のパラメータは、以下に示す表1から表11に具体的数値として与えてある。添え字iは、物体側から像側に向かって順に、開口絞り面、各レンズの面番号あるいはレンズの厚みもしくはレンズ面間隔等に対応させて付したものである。
すなわち、
ri は i番目の面の光軸上曲率半径、
di は i番目の面からi+1番目の面までの距離、
Ni は i番目の面とi+1番目の面から成るレンズの素材の屈折率及び
νi は i番目の面とi+1番目の面から成るレンズの素材のアッベ数
をそれぞれに示す。
【0038】
図1においては、絞りの開口部を線分で示してある。これは、レンズ面から絞り面までの距離を定義するためには、絞り面と光軸との交点が明確に示されなければならないためである。また、実施例1から11の撮像レンズのそれぞれの断面図である、図2、図6、図10、図14、図18、図22、図26、図30、図34、図38、図42においては、上記の図1とは逆に、絞りの開口部を開けて、開口部の端を始点とした2本の直線で光を遮断する絞りの本体を示してある。これは、主光線等の光線を記入するために、絞りの実態を反映させて、絞りの開口部を開けて示す必要があるためである。
【0039】
光学長Lは、絞りSから撮像面までの距離である。バックフォーカスbfは、接合型複合レンズ14を構成する第3レンズL3の像側の面から撮像面までの距離である。ここでは、カバーガラスを取り除いて計測される第3レンズL3の像側の面から撮像面までの長さを、バックフォーカスbfとして表すものとする。
【0040】
非球面データは、表1から表11のそれぞれの欄に面番号とともに示した。また、光軸上曲率半径の値ri(i=1, 2, 3, …,8)は、物体側に凸である場合を正の値、像側に凸である場合を負の値として示してある。
【0041】
第2レンズが平行平面ガラス板である場合の両面(r3及びr4)、絞りS(r1)及びカバーガラス(あるいはフィルター等)の面(r6及びr7)は、平面であるので曲率半径は、∞と表示している。また、撮像面(r8)については、平面であるからr8=∞であるが、表1から表11では記載を省略してある。
【0042】
この発明で使用される非球面は、次の式で与えられる。
【0043】
Z = ch2/[1 + [1−(1+k)c2h2]+1/2]+A0h4+B0h6+C0h8+D0h10
ただし、
Z : 面頂点に対する接平面からの深さ
c : 面の光軸上の曲率
h : 光軸からの高さ
k : 円錐定数
A0: 4次の非球面係数
B0: 6次の非球面係数
C0: 8次の非球面係数
D0: 10次の非球面係数
である。
【0044】
この明細書中の表1から表11において、非球面係数を示す数値は指数表示であり、例えば「e−1」は、「10の−1乗」を意味する。焦点距離fとして示した値は、接合型複合レンズの焦点距離(第1から第3のレンズから成るレンズ系の合成焦点距離)である。実施例ごとに、レンズの明るさの指標である開放Fナンバー(開放F値と呼ばれることもある。)をFnoとして示してある。開放Fナンバーとは、開口絞りの直径を、設計上の最大の大きさとした場合のFナンバーを意味する。また、正方形の像面の対角線長2Yを像高として示している。ここでYは、正方形の像面の対角線長の半分の値である。
【0045】
以下、図1から図45を参照して実施例1から実施例11の撮像レンズを説明する。
【0046】
図3、図7、図11、図15、図19、図23、図27、図31、図35、図39、図43に示す歪曲収差曲線は、光軸からの距離(縦軸に像面内での光軸からの最大距離を100として百分率表示してある。)に対して、収差(横軸に正接条件の不満足量を百分率表示してある。)を示した。図4、図8、図12、図16、図20、図24、図28、図32、図36、図40、図44に示す非点収差曲線は、歪曲収差曲線と同様に、縦軸に示す光軸からの距離に対して、収差量(mm単位)を横軸にとって示し、メリジオナル面とサジタル面とにおける収差量(mm単位)を、それぞれ表示した。
【0047】
図5、図9、図13、図17、図21、図25、図29、図33、図37、図41、図45に示す色・球面収差曲線においては、縦軸の入射高hに対して、収差量(mm単位)を横軸にとって示した。縦軸の入射高hは、Fナンバーに換算して示してある。例えば、Fnoが2.8のレンズに対しては、縦軸の入射高h=100%が、F=2.8に対応する。
【0048】
また、色・球面収差曲線においては、C線(波長656.3nmの光)、d線(波長587.6 nmの光)、e線(波長546.1 nmの光)、F線(波長486.1 nmの光)及びg線(波長435.8 nmの光)に対する収差値を示した。
【0049】
以下に、実施例1から実施例11に関する構成レンズの曲率半径(mm単位)、レンズ面間隔(mm単位)、レンズ素材の屈折率、レンズ素材のアッベ数、焦点距離、Fナンバー及び非球面係数を表1から表11に一覧にして掲げる。なお、構成レンズの光軸上曲率半径の値及びレンズ面間隔は、撮像レンズの合成焦点距離fの値を1.00 mmに正規化した時の値として示してある。
【0050】
実施例1から実施例11において、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1、及び第3レンズL3の素材に、硬化性樹脂材料である透明高硬度シリコーン樹脂を用いた。また、第2レンズL2の素材に、ガラス材料である光学ガラスBK7を用いた。ここで、BK7とは、ショットガラス(SCHOTT GLAS)社が硼珪酸ガラス(borosilicate glass)のグループに付けた名称である。光学ガラスBK7は、現在、複数のガラスメーカーによって製造されている。市販されている光学ガラスBK7の屈折率及びアッベ数は、製造会社あるいは製造ロットによって多少の相違がある。第2レンズL2を構成する光学ガラスBK7(株式会社オハラ(OHARA INC.)製)のd線(587.6 nmの光)に対する屈折率は、1.5168であり、アッベ数は64.0である。
【0051】
接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1、及び第3レンズL3のそれぞれの両面は、非球面とした。
【0052】
この発明の撮像レンズは、図1に示すように、開口絞りSと、正の屈折力を有する接合型複合レンズ14とを具え、物体側から像側に向って、開口絞りS、接合型複合レンズ14の順に配列されて構成される。接合型複合レンズ14は、物体側から像側に向って、第1レンズL1、第2レンズL2及び第3レンズL3の順に配列され、第1レンズL1及び第3レンズL3が、硬化性樹脂材料(透明高硬度シリコーン樹脂)で形成され、第2レンズL2が、ガラス材料(光学ガラスBK7)で形成されている。また、第1レンズL1と第2レンズL2とは直接接着され、かつ第2レンズL2と第3レンズL3とは直接接着されて形成されている。
【0053】
接合型複合レンズ14と撮像素子10との間には、カバーガラス12が挿入されている。カバーガラスの素材は、屈折率が1.5613、アッベ数が61.0である光学ガラスBK7(HOYA株式会社(HOYA CORPORATION)製)である。
【0054】
第1レンズL1及び第3レンズL3の素材である硬化性樹脂材料として、富士高分子工業株式会社(Fuji Polymer Industries Co., Ltd.)製SMX-7852、株式会社東芝(TOSHIBA CORPORATION)製IVSM-4500及び東レ・ダウコーニング社(Dow Corning Toray Co., Ltd.)製SR-7010の熱硬化性シリコーン樹脂を適宜用いた。これらの熱硬化性シリコーン樹脂の屈折率及びアッベ数は、製造会社ごとに異なる他、同一の商品名であっても屈折率及びアッベ数は多少の相違がある。なお、以下に示す実施例において、レンズ素材の屈折率は、d線(587.6 nmの光)に対する値である。
【0055】
また、接合型複合レンズ14の焦点距離を1.00 mmに規格化してある。実施例1から11の撮像レンズの、光軸上曲率半径の値ri(i=1, 2, 3, …,8)、面間隔di(i=1, 2, 3, …,7)、レンズ構成材料の屈折率及びアッベ数及び非球面係数を、それぞれ表1から11に示す。
【0056】
【表1】

【0057】
【表2】

【0058】
【表3】

【0059】
【表4】

【0060】
【表5】

【0061】
【表6】

【0062】
【表7】

【0063】
【表8】

【0064】
【表9】

【0065】
【表10】

【0066】
【表11】

【0067】
<実施例1>
実施例1のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SMX-7852(富士高分子工業株式会社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.51000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.51000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=56.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=56.0である。
【0068】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.00680であるので、下記の条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=8.0であるので、下記の条件(3)及び(4)を満たしている。
【0069】
条件(1)及び(2)とは、それぞれ、以下に示す式(1)及び式(2)で与えられる条件を意味する。また、条件(3)及び(4)とは、それぞれ、以下に示す式(3)及び式(4)で与えられる条件を意味する。
【0070】
0≦|N3-N2|≦0.1 (1)
0≦|N3-N4|≦0.1 (2)
0≦|ν32|≦30.0 (3)
0≦|ν34|≦30.0 (4)
条件(1)〜(4)とは、それぞれ式(1)〜(4)で与えられる条件を意味することは、以後の説明(実施例2から11の説明)においても同様である。
【0071】
図2に実施例1の撮像レンズの断面図を示す。図2に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表1にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0072】
表1に示すとおり、r3=∞及びr4=∞であることから、第2レンズL2は、平行平面ガラス板である。r2が正の値であってr5が負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凸面を向けた平凸レンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けた平凸レンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0073】
図2に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.513 mmと十分短く、バックフォーカスbfは0.798 mmと、十分な長さに確保されている。
【0074】
図3に示す歪曲収差曲線1-1、図4に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線1-2及びサジタル面に対する収差曲線1-3)、図5に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線1-4、F線に対する収差曲線1-5、e線に対する収差曲線1-6、d線に対する収差曲線1-7、及びC線に対する収差曲線1-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0075】
図3及び図4の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図3及び図4中で、100%は0.675 mmに対応している。また、図5の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図3の横軸は収差(%)を示し、図4、図5の横軸は、収差の大きさを示している。
【0076】
歪曲収差は、像高50%(像高 0.338 mm)の位置において収差量の絶対値が4.0%と最大になっており、像高0.675 mm以下の範囲で収差量の絶対値が4.0%以内に収まっている。
【0077】
非点収差は、像高45%(像高0.304 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.21 mmと最大になっており、また、像高0.675 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.21 mm以内に収まっている。
【0078】
色・球面収差は、入射高hの85% においてC線に対する収差曲線1-8の絶対値が0.0177 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0177 mm以内に収まっている。
【0079】
従って、実施例1の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0080】
<実施例2>
実施例2のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SMX-7852(富士高分子工業株式会社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.51000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.51000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=56.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=56.0である。
【0081】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.00680であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=8.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0082】
図6に実施例2の撮像レンズの断面図を示す。図6に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表2にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0083】
表2に示すとおり、r3=∞及びr4=∞であることから、第2レンズL2は、平行平面ガラス板である。r2が負の値であってr5も負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凹面を向けた平凸レンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けた平凸レンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0084】
図6に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.653 mmと十分短く、バックフォーカスbfは1.029 mmと、十分な長さに確保されている。
【0085】
図7に示す歪曲収差曲線2-1、図8に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線2-2及びサジタル面に対する収差曲線2-3)、図9に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線2-4、F線に対する収差曲線2-5、e線に対する収差曲線2-6、d線に対する収差曲線2-7、及びC線に対する収差曲線2-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0086】
図7及び図8の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図7及び図8中で、100%は0.630 mmに対応している。また、図9の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図7の横軸は収差(%)を示し、図8、図9の横軸は、収差の大きさを示している。
【0087】
歪曲収差は、像高100%(像高 0.630 mm)の位置において収差量の絶対値が10.5%と最大になっており、像高0.630 mm以下の範囲で収差量の絶対値が10.5%以内に収まっている。
【0088】
非点収差は、像高50%(像高0.315 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.08 mmと最大になっており、また、像高0.630 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.08 mm以内に収まっている。
【0089】
色・球面収差は、入射高hの100%においてg線に対する収差曲線2-4の絶対値が0.0639 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0639 mm以内に収まっている。
【0090】
従って、実施例2の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0091】
<実施例3>
実施例3のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂IVSM-4500(株式会社東芝製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.42000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.42000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=52.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=52.0である。
【0092】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.09680であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=12.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0093】
図10に実施例3の撮像レンズの断面図を示す。図10に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表3にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、3.0である。
【0094】
表3に示すとおり、r3=∞及びr4=∞であることから、第2レンズL2は、平行平面ガラス板である。r2が正の値であってr5が負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凸面を向けた平凸レンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けた平凸レンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0095】
図10に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.435 mmと十分短く、バックフォーカスbfは0.825 mmと、十分な長さに確保されている。
【0096】
図11に示す歪曲収差曲線3-1、図12に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線3-2及びサジタル面に対する収差曲線3-3)、図13に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線3-4、F線に対する収差曲線3-5、e線に対する収差曲線3-6、d線に対する収差曲線3-7、及びC線に対する収差曲線3-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0097】
図11及び図12の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図11及び図12中で、100%は0.676 mmに対応している。また、図13の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が3.0に対応する。図11の横軸は収差(%)を示し、図12、図13の横軸は、収差の大きさを示している。
【0098】
歪曲収差は、像高50%(像高 0.338 mm)の位置において収差量の絶対値が3.7%と最大になっており、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が3.7%以内に収まっている。
【0099】
非点収差は、像高45%(像高0.304 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.22 mmと最大になっており、また、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.22 mm以内に収まっている。
【0100】
色・球面収差は、入射高hの70% においてC線に対する収差曲線3-8の絶対値が0.0322 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0322 mm以内に収まっている。
【0101】
従って、実施例3の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0102】
<実施例4>
実施例4のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SMX-7852(富士高分子工業株式会社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.51000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.51000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=40.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=40.0である。
【0103】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.00680であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=24.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0104】
図14に実施例4の撮像レンズの断面図を示す。図14に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表4にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0105】
表4に示すとおり、r3=∞及びr4=∞であることから、第2レンズL2は、平行平面ガラス板である。r2が正の値であってr5が負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凸面を向けた平凸レンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けた平凸レンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0106】
図14に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.513 mmと十分短く、バックフォーカスbfは0.798 mmと、十分な長さに確保されている。
【0107】
図15に示す歪曲収差曲線4-1、図16に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線4-2及びサジタル面に対する収差曲線4-3)、図17に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線4-4、F線に対する収差曲線4-5、e線に対する収差曲線4-6、d線に対する収差曲線4-7、及びC線に対する収差曲線4-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0108】
図15及び図16の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図15及び図16中で、100%は0.675 mmに対応している。また、図17の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図15の横軸は収差(%)を示し、図16、図17の横軸は、収差の大きさを示している。
【0109】
歪曲収差は、像高50%(像高 0.338 mm)の位置において収差量の絶対値が4.0%と最大になっており、像高0.675 mm以下の範囲で収差量の絶対値が4.0%以内に収まっている。
【0110】
非点収差は、像高45%(像高0.304 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.21 mmと最大になっており、また、像高0.675 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.21 mm以内に収まっている。
【0111】
色・球面収差は、入射高hの0%(レンズ中心)においてg線に対する収差曲線4-4の絶対値が0.0260 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0260 mm以内に収まっている。
【0112】
従って、実施例4の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0113】
<実施例5>
実施例5のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SMX-7852(富士高分子工業株式会社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.51000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.51000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=56.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=56.0である。
【0114】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.00680であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=8.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0115】
図18に実施例5の撮像レンズの断面図を示す。図18に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表5にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0116】
表5に示すとおり、r3が正の値であってr4が負の値であるであることから、第2レンズL2は、両凸ガラスレンズである。r2が正の値であってr5が負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凸面を向けたレンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けたレンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0117】
図18に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.513 mmと十分短く、バックフォーカスbfは0.796 mmと、十分な長さに確保されている。
【0118】
図19に示す歪曲収差曲線5-1、図20に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線5-2及びサジタル面に対する収差曲線5-3)、図21に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線5-4、F線に対する収差曲線5-5、e線に対する収差曲線5-6、d線に対する収差曲線5-7、及びC線に対する収差曲線5-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0119】
図19及び図20の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図19及び図20中で、100%は0.676 mmに対応している。また、図21の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図19の横軸は収差(%)を示し、図20、図21の横軸は、収差の大きさを示している。
【0120】
歪曲収差は、像高48%(像高 0.324 mm)の位置において収差量の絶対値が4.1%と最大になっており、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が4.1%以内に収まっている。
【0121】
非点収差は、像高45%(像高0.304 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.21 mmと最大になっており、また、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.21 mm以内に収まっている。
【0122】
色・球面収差は、入射高hの85%においてC線に対する収差曲線5-8の絶対値が0.0174 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0174 mm以内に収まっている。
【0123】
従って、実施例5の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0124】
<実施例6>
実施例6のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SMX-7852(富士高分子工業株式会社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.51000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.51000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=56.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=56.0である。
【0125】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.00680であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=8.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0126】
図22に実施例6の撮像レンズの断面図を示す。図22に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表6にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0127】
表6に示すとおり、r3が正の値であってr4が負の値であるであることから、第2レンズL2は、両凸ガラスレンズである。r2が負の値であってr5も負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凹面を向けたレンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けたレンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0128】
図22に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.656 mmと十分短く、バックフォーカスbfは1.028 mmと、十分な長さに確保されている。
【0129】
図23に示す歪曲収差曲線6-1、図24に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線6-2及びサジタル面に対する収差曲線6-3)、図25に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線6-4、F線に対する収差曲線6-5、e線に対する収差曲線6-6、d線に対する収差曲線6-7、及びC線に対する収差曲線6-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0130】
図23及び図24の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図23及び図24中で、100%は0.634 mmに対応している。また、図25の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図23の横軸は収差(%)を示し、図24、図25の横軸は、収差の大きさを示している。
【0131】
歪曲収差は、像高100%(像高 0.634 mm)の位置において収差量の絶対値が10.7%と最大になっており、像高0.634 mm以下の範囲で収差量の絶対値が10.7%以内に収まっている。
【0132】
非点収差は、像高50%(像高0.317 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.076 mmと最大になっており、また、像高0.634 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.076 mm以内に収まっている。
【0133】
色・球面収差は、入射高hの100%においてg線に対する収差曲線6-4の絶対値が0.0623 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0623 mm以内に収まっている。
【0134】
従って、実施例6の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0135】
<実施例7>
実施例7のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SMX-7852(富士高分子工業株式会社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.51000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.51000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=56.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=56.0である。
【0136】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.00680であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=8.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0137】
図26に実施例7の撮像レンズの断面図を示す。図26に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表7にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0138】
表7に示すとおり、r3が負の値であってr4が正の値であるであることから、第2レンズL2は、両凹ガラスレンズである。r2が正の値であってr5が負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凸面を向けたレンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けたレンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0139】
図26に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.510 mmと十分短く、バックフォーカスbfは0.798 mmと、十分な長さに確保されている。
【0140】
図27に示す歪曲収差曲線7-1、図28に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線7-2及びサジタル面に対する収差曲線7-3)、図29に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線7-4、F線に対する収差曲線7-5、e線に対する収差曲線7-6、d線に対する収差曲線7-7、及びC線に対する収差曲線7-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0141】
図27及び図28の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図27及び図28中で、100%は0.676 mmに対応している。また、図29の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図27の横軸は収差(%)を示し、図28、図29の横軸は、収差の大きさを示している。
【0142】
歪曲収差は、像高50%(像高 0.338 mm)の位置において収差量の絶対値が4.1%と最大になっており、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が4.1%以内に収まっている。
【0143】
非点収差は、像高45%(像高0.304 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.212 mmと最大になっており、また、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.212 mm以内に収まっている。
【0144】
色・球面収差は、入射高hの85% においてC線に対する収差曲線7-8の絶対値が0.0185 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0185 mm以内に収まっている。
【0145】
従って、実施例7の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0146】
<実施例8>
実施例8のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SMX-7852(富士高分子工業株式会社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.51000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.51000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=56.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=56.0である。
【0147】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.00680であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=8.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0148】
図30に実施例8の撮像レンズの断面図を示す。図30に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表8にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0149】
表8に示すとおり、r3が負の値であってr4が正の値であるであることから、第2レンズL2は、両凹ガラスレンズである。r2が負の値であってr5も負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凸面を向けたレンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けたレンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0150】
図30に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.650 mmと十分短く、バックフォーカスbfは1.030 mmと、十分な長さに確保されている。
【0151】
図31に示す歪曲収差曲線8-1、図32に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線8-2及びサジタル面に対する収差曲線8-3)、図33に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線8-4、F線に対する収差曲線8-5、e線に対する収差曲線8-6、d線に対する収差曲線8-7、及びC線に対する収差曲線8-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0152】
図31及び図32の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図31及び図32中で、100%は0.627 mmに対応している。また、図33の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図31の横軸は収差(%)を示し、図32、図33の横軸は、収差の大きさを示している。
【0153】
歪曲収差は、像高100%(像高 0.627 mm)の位置において収差量の絶対値が10.4%と最大になっており、像高0.627 mm以下の範囲で収差量の絶対値が10.4%以内に収まっている。
【0154】
非点収差は、像高50%(像高0.314 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.082 mmと最大になっており、また、像高0.627 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.082 mm以内に収まっている。
【0155】
色・球面収差は、入射高hの100%においてg線に対する収差曲線8-4の絶対値が0.0661 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0661 mm以内に収まっている。
【0156】
従って、実施例8の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0157】

<実施例9>
実施例9のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SR-7010(東レ・ダウコーニング社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.53000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.53000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=35.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=35.0である。
【0158】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.0132であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=29.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0159】
図34に実施例9の撮像レンズの断面図を示す。図34に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表9にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0160】
表9に示すとおり、r3=∞及びr4=∞であることから、第2レンズL2は、平行平面ガラス板である。r2が正の値であってr5が負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凸面を向けた平凸レンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けた平凸レンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0161】
図34に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.526 mmと十分短く、バックフォーカスbfは0.790 mmと、十分な長さに確保されている。
【0162】
図35に示す歪曲収差曲線9-1、図36に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線9-2及びサジタル面に対する収差曲線9-3)、図37に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線9-4、F線に対する収差曲線9-5、e線に対する収差曲線9-6、d線に対する収差曲線9-7、及びC線に対する収差曲線9-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0163】
図35及び図36の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図35及び図36中で、100%は0.676 mmに対応している。また、図37の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図35の横軸は収差(%)を示し、図36、図37の横軸は、収差の大きさを示している。
【0164】
歪曲収差は、像高50%(像高 0.338 mm)の位置において収差量の絶対値が4.1%と最大になっており、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が4.1%以内に収まっている。
【0165】
非点収差は、像高45%(像高0.304 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.206 mmと最大になっており、また、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.206 mm以内に収まっている。
【0166】
色・球面収差は、入射高hの0%(レンズ中心)においてg線に対する収差曲線9-4の絶対値が0.0299 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0299 mm以内に収まっている。
【0167】
従って、実施例9の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0168】
<実施例10>
実施例10のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SR-7010(東レ・ダウコーニング社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.53000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.53000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=35.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=35.0である。
【0169】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.0132であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=29.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0170】
図38に実施例10の撮像レンズの断面図を示す。図38に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表10にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0171】
表10に示すとおり、r3が正の値であってr4が負の値であるであることから、第2レンズL2は、両凸ガラスレンズである。r2が正の値であってr5が負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凸面を向けたレンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けたレンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0172】
図38に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.524 mmと十分短く、バックフォーカスbfは0.791 mmと、十分な長さに確保されている。
【0173】
図39に示す歪曲収差曲線10-1、図40に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線10-2及びサジタル面に対する収差曲線10-3)、図41に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線10-4、F線に対する収差曲線10-5、e線に対する収差曲線10-6、d線に対する収差曲線10-7、及びC線に対する収差曲線10-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0174】
図39及び図40の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図39及び図40中で、100%は0.676 mmに対応している。また、図41の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図39の横軸は収差(%)を示し、図40、図41の横軸は、収差の大きさを示している。
【0175】
歪曲収差は、像高50%(像高 0.338 mm)の位置において収差量の絶対値が4.1%と最大になっており、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が4.1%以内に収まっている。
【0176】
非点収差は、像高45%(像高0.304 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.212 mmと最大になっており、また、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.212 mm以内に収まっている。
【0177】
色・球面収差は、入射高hの0%(レンズ中心)においてg線に対する収差曲線10-4の絶対値が0.0265 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0265 mm以内に収まっている。
【0178】
従って、実施例10の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0179】
<実施例11>
実施例11のレンズ系は、第1レンズL1、及び第3レンズL3が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂SR-7010(東レ・ダウコーニング社製)で形成され、第2レンズL2が、光学ガラスBK7(株式会社オハラ製)で形成されている。
(A)第1レンズL1の屈折率N2は、N2=1.53000である。
(B)第2レンズL2の屈折率N3は、N3=1.51680である。
(C)第3レンズL3の屈折率N4は、N4=1.53000である。
(D)第1レンズL1のアッベ数ν2は、ν2=35.0である。
(E)第2レンズL2のアッベ数ν3は、ν3=64.0である。
(F)第3レンズL3のアッベ数ν4は、ν4=35.0である。
【0180】
従って、|N3-N2|=|N3-N4|=0.0132であるので、条件(1)及び(2)を満たしている。また、|ν32|=|ν34|=29.0であるので、条件(3)及び(4)を満たしている。
【0181】
図42に実施例11の撮像レンズの断面図を示す。図42に示すとおり、開口絞りSは、接合型複合レンズ14を構成する第1レンズL1の第1面(物体側の面)と光軸との交点の位置に設けられている。絞り面は平面であるので、表11にr1=∞と示してある。またFナンバーFnoは、2.8である。
【0182】
表11に示すとおり、r3が負の値であってr4が正の値であるであることから、第2レンズL2は、両凹ガラスレンズである。r2が正の値であってr5が負の値であるから、第1レンズL1は、当該第1レンズL1の物体側面が物体側に凸面を向けたレンズであって、第3レンズL3は、当該第3レンズL3の像側面が像側に凸面を向けたレンズである。また、接合型複合レンズ14は、正の屈折力を有している。
【0183】
図42に示すとおり、焦点距離f=1.00 mmに対する光学長Lは、1.529 mmと十分短く、バックフォーカスbfは0.789 mmと、十分な長さに確保されている。
【0184】
図43に示す歪曲収差曲線11-1、図44に示す非点収差曲線(メリジオナル面に対する収差曲線11-2及びサジタル面に対する収差曲線11-3)、図45に示す色・球面収差曲線(g線に対する収差曲線11-4、F線に対する収差曲線11-5、e線に対する収差曲線11-6、d線に対する収差曲線11-7、及びC線に対する収差曲線11-8、)について、それぞれグラフによって示してある。
【0185】
図43及び図44の収差曲線の縦軸は、像高を光軸からの距離の何%であるかで示している。図43及び図44中で、100%は0.676 mmに対応している。また、図45の収差曲線の縦軸は、入射高h(Fナンバー)を示しており、最大が2.8に対応する。図43の横軸は収差(%)を示し、図44、図45の横軸は、収差の大きさを示している。
【0186】
歪曲収差は、像高50%(像高 0.676 mm)の位置において収差量の絶対値が4.1%と最大になっており、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が4.1%以内に収まっている。
【0187】
非点収差は、像高45%(像高0.304 mm)の位置においてメリジオナル面における収差量の絶対値が0.206 mmと最大になっており、また、像高0.676 mm以下の範囲で収差量の絶対値が0.206 mm以内に収まっている。
【0188】
色・球面収差は、入射高hの100%においてg線に対する収差曲線11-4の絶対値が0.0336 mmと最大になっており、収差量の絶対値が0.0336 mm以内に収まっている。
【0189】
従って、実施例11の撮像レンズによれば、良好な画像が得られる。
【0190】
実施例1から11の撮像レンズの説明から明らかなように、撮像レンズの各構成レンズを上述した式(1)から(4)で示す条件を満たすように設計することで、この発明が解決しようとする課題が解決する。すなわち、諸収差が良好に補正され、十分なバックフォーカスが得られかつ光学長が短く保たれた撮像レンズが得られる。
【0191】
以上説明したことから、この発明の撮像レンズは、携帯電話器、パーソナルコンピュータあるいはデジタルカメラに内蔵するカメラ用レンズとしての利用はもとより、携帯情報端末(PDA:personal digital assistants)に内蔵するカメラ用レンズ、画像認識機能を具えた玩具に内蔵するカメラ用レンズ、監視、検査あるいは防犯機器等に内蔵するカメラ用レンズとして適用しても好適である。
【0192】
<接合型複合レンズの製造方法>
図46(A)〜(G)を参照して、接合型複合レンズの製造工程について説明する。図46(A)〜(G)は、接合型複合レンズの製造工程の説明に供する図である。図46(A)〜(F)は、以下に述べる第1レンズ及び第3レンズを形成するために利用する円筒状の金型(Die)の、円筒の中心線を含んで、この中心線に沿った方向に当該金型を切断した切り口の断面を示している。図46(B)、(C)、(E)及び(F)には、接合型複合レンズの構成材料であるシリコーン樹脂や光学ガラスを含めて示してある。また、図46(G)は、図46(A)〜(F)を参照して説明した接合型複合レンズの製造工程を経て形成された接合型複合レンズの光軸を含んで、この光軸に沿った方向に当該接合型複合レンズを切断した切り口の断面を示している。
【0193】
図46(A)は、第2レンズL2に対して第1レンズL1を接合させて形成するための、金型20の切り口の断面図である。金型20は、内面の側壁が円柱状である円筒であり、底面22が第1レンズL1の物体側面r2を整形するために、上向きに凸型の曲面形状となっている。すなわち、底面22の形状は、第1レンズL1の物体側面r2の曲面形状と等しい形状となっている。
【0194】
図46(B)は、金型20に硬化する前の液体状の透明高硬度シリコーン樹脂24を注入した状態を示している。以下に説明する接合型複合レンズの製造工程においては、熱硬化性樹脂を利用する場合を例にして説明するが、紫外線硬化樹脂を利用することも可能である。
【0195】
熱硬化性樹脂とは、一般に、成形時に高温にすることによって硬化するプラスチックをいう。熱硬化性樹脂は、鎖状の細長いポリマーから枝状に出ている側鎖が,別のポリマーの側鎖と結合する架橋反応が高温によって進み,ポリマー同士が3次元的に結合し合って動かなくなることによって硬化する。架橋反応は不可逆反応なので,一度硬化した熱硬化性樹脂を再び加熱しても軟化しない。
【0196】
また、この発明で用いる熱硬化性樹脂には、充填剤及び密着付与剤が混入されていることが望ましい。これは、第1レンズL1と第2レンズL2との接合強度、及び第2レンズL2と第3レンズL3との接合強度を、撮像レンズとしての使用中に剥離することがない、十分な強度として保たれるように形成するためである。
【0197】
一方、紫外線硬化樹脂とは、一般に、モノマー、オリゴマー(ポリマーと、モノマーとの中間的な物質で樹脂の主成分である。)、光開始剤及び添加剤で構成される樹脂をいう。この混合物に紫外線を照射すると、光重合反応によって、光開始剤が液体であるモノマー(樹脂の希釈剤であって、硬化後樹脂の一部を構成する。)の状態から固体であるポリマーの状態に転換される。また、紫外線硬化樹脂においても、上述の熱硬化性樹脂と同様に、充填剤及び密着付与剤が混入されていることが望ましい。
【0198】
図46(C)は、第2レンズL2となる光学ガラス26の一方の面と、硬化する前の液体状の透明高硬度シリコーン樹脂24の表面28とを密着させて配置した状態を示している。この状態で、金型20を、透明高硬度シリコーン樹脂24の硬化温度まで昇温させて、透明高硬度シリコーン樹脂24を硬化させる。透明高硬度シリコーン樹脂24が熱硬化した後金型20を冷却して、光学ガラス26に、硬化した透明高硬度シリコーン樹脂24が接合された状態の複合レンズを取り出す。この状態の複合レンズは、第1レンズL1と第2レンズL2とが直接接着されて接合された2枚1群レンズである。
【0199】
この発明の発明者は、上述した実施例1から11に示した撮像レンズにおいて、第1レンズL1と第2レンズL2との接合強度を、撮像レンズとしての使用上十分な強度として保たれるように形成することが可能であることを確認している。
【0200】
図46(D)は、上述の第1レンズL1と第2レンズL2とが接合された複合レンズに、更に第3レンズL3を接合させて形成するための金型30の切り口の断面図である。金型30は、上述の金型20と同様に、内面の側壁が円柱状である円筒であり、底面32が第3レンズL3の物体側面r5を整形するために、下向きに凸型の曲面形状となっている。すなわち、底面32の形状は、第3レンズL3の物体側面r5の曲面形状と等しい形状となっている。
【0201】
図46(E)は、金型30に硬化する前の液体状の透明高硬度シリコーン樹脂34を注入した状態を示している。透明高硬度シリコーン樹脂34は、上述の透明高硬度シリコーン樹脂24と同様の樹脂を用いても、また異なる樹脂を用いても良い。いずれにしても、この発明に係る接合型複合レンズの設計の都合により、好適なシリコーン樹脂を適宜選択して用いるのが良い。
【0202】
図46(F)は、上述した第1レンズL1と第2レンズL2とが接合された複合レンズの第2レンズL2の第1レンズL1が形成された側と反対側の面と、硬化する前の液体状の透明高硬度シリコーン樹脂34の表面40とを密着させて配置した状態を示している。第1レンズL1と第2レンズL2とが接合された複合レンズとは、透明高硬度シリコーン樹脂24と光学ガラス26(第2レンズL2)とから構成される2枚1群の接合型複合レンズを意味する。
【0203】
図46(F)に示す状態で、金型30を透明高硬度シリコーン樹脂34の硬化温度まで昇温させて、透明高硬度シリコーン樹脂34を硬化させる。この時、透明高硬度シリコーン樹脂24は、既に熱硬化されているので、透明高硬度シリコーン樹脂34の硬化温度まで昇温されても、その形状は変化しない。
【0204】
透明高硬度シリコーン樹脂34が硬化した後、金型30を冷却して、上述した第1レンズL1と第2レンズL2とが接合された上述の2枚1群の接合型複合レンズに、硬化した透明高硬度シリコーン樹脂34(第3レンズL3として形成される)が接合された状態の、接合型複合レンズ(この発明の3枚1群の接合型複合レンズ)を取り出す。
【0205】
この発明の発明者は、上述した実施例1から11の撮像レンズにおいて、第2レンズL2と第3レンズL3との接合強度を、撮像レンズとしての使用上十分な強度として保たれるように形成することが可能であることを確認している。
【0206】
図46(G)は、上述の製造工程を経て完成された接合型複合レンズの、光軸に沿った方向に切断した切り口の断面図である。透明高硬度シリコーン樹脂24が第1レンズL1、光学ガラス26が第2レンズL2、透明高硬度シリコーン樹脂34が第3レンズL3となっている。図46(G)に示した接合型複合レンズは、第1レンズの物体側面36が物体側に凹面を向けており、第3レンズの像側面38が像側に凸面を向けた形状である。
【0207】
図46(A)〜(G)を参照して説明した接合型複合レンズの製造工程は、第2レンズL2を平行平面ガラス板とし、第1レンズL1を、当該第1レンズL1の物体側面36が物体側に凹面を向けた平凹レンズとし、第3レンズL3を、当該第3レンズL3の像側面38が像側に凸面を向けた平凸レンズとした接合型複合レンズを製造する場合を想定した金型を利用した場合の製造工程である。しかしながら、これとは、レンズ面の凹凸の向きの異なる接合型複合レンズにおいても、同様の工程で製造できることは明らかである。第1レンズL1の物体側面36の形状は、金型20の底面22の形状で決定される。また、第3レンズL3の像側面38の形状は、金型30の底面32の形状で決定される。すなわち、金型20及び金型30のそれぞれの底面の形状を、第1レンズL1の物体側面36の形状及び第3レンズL3の像側面38の形状と合わせればよい。
【0208】
図46(A)〜(G)を参照して説明した接合型複合レンズの製造工程においては、第1レンズ及び第3レンズを熱硬化性樹脂によって形成するので、金型20及び金型30の温度を上昇させ、及び加工させるための温度制御装置が必要である。この温度制御装置をどのように構成するかは、接合型複合レンズの製造装置の設計的事項に属することであるので、温度制御装置は、図46(A)〜(G)では省略されている。
【0209】
また、第1レンズL1及び第3レンズL3を紫外線硬化樹脂によって形成する場合には、金型20及び金型30の上方から、紫外線硬化樹脂に対して紫外線を照射できるように、接合型複合レンズの製造装置を設計すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0210】
【図1】この発明の撮像レンズの断面図である。
【図2】実施例1の撮像レンズの断面図である。
【図3】実施例1の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図4】実施例1の撮像レンズの非点収差図である。
【図5】実施例1の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図6】実施例2の撮像レンズの断面図である。
【図7】実施例2の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図8】実施例2の撮像レンズの非点収差図である。
【図9】実施例2の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図10】実施例3の撮像レンズの断面図である。
【図11】実施例3の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図12】実施例3の撮像レンズの非点収差図である。
【図13】実施例3の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図14】実施例4の撮像レンズの断面図である。
【図15】実施例4の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図16】実施例4の撮像レンズの非点収差図である。
【図17】実施例4の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図18】実施例5の撮像レンズの断面図である。
【図19】実施例5の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図20】実施例5の撮像レンズの非点収差図である。
【図21】実施例5の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図22】実施例6の撮像レンズの断面図である。
【図23】実施例6の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図24】実施例6の撮像レンズの非点収差図である。
【図25】実施例6の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図26】実施例7の撮像レンズの断面図である。
【図27】実施例7の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図28】実施例7の撮像レンズの非点収差図である。
【図29】実施例7の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図30】実施例8の撮像レンズの断面図である。
【図31】実施例8の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図32】実施例8の撮像レンズの非点収差図である。
【図33】実施例8の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図34】実施例9の撮像レンズの断面図である。
【図35】実施例9の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図36】実施例9の撮像レンズの非点収差図である。
【図37】実施例9の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図38】実施例10の撮像レンズの断面図である。
【図39】実施例10の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図40】実施例10の撮像レンズの非点収差図である。
【図41】実施例10の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図42】実施例11の撮像レンズの断面図である。
【図43】実施例11の撮像レンズの歪曲収差図である。
【図44】実施例11の撮像レンズの非点収差図である。
【図45】実施例11の撮像レンズの色・球面収差図である。
【図46】接合型複合レンズの製造工程の説明に供する図である。
【符号の説明】
【0211】
10:撮像素子
12:カバーガラス
14:接合型複合レンズ
20、30:金型
24、34:透明高硬度シリコーン樹脂
26:光学ガラス
36:第1レンズの物体側面
38:第3レンズの像側面
S:開口絞り
L1:第1レンズ
L2:第2レンズ
L3:第3レンズ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口絞りと、正の屈折力を有する接合型複合レンズとを具え、
物体側から像側に向って、前記開口絞り、前記接合型複合レンズの順に配列されて構成され、
該接合型複合レンズは、物体側から像側に向って、第1レンズ、第2レンズ及び第3レンズの順に配列され、
前記第1レンズ及び第3レンズが、硬化性樹脂材料で形成され、
前記第2レンズが、ガラス材料で形成され、
前記第1レンズと前記第2レンズとは直接接着され、かつ前記第2レンズと前記第3レンズとは直接接着されて形成されている
ことを特徴とする撮像レンズ。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像レンズであって、以下の条件(1)〜(4)を満たすことを特徴とする撮像レンズ。
0≦|N3-N2|≦0.1 (1)
0≦|N3-N4|≦0.1 (2)
0≦|ν32|≦30.0 (3)
0≦|ν34|≦30.0 (4)
ただし、
N2:前記第1レンズの屈折率
N3:前記第2レンズの屈折率
N4:前記第3レンズの屈折率
ν2:前記第1レンズのアッベ数
ν3:前記第2レンズのアッベ数
ν4:前記第3レンズのアッベ数
である。
【請求項3】
前記第2レンズが、平行平面ガラス板であって、
前記第1レンズが、当該第1レンズの物体側面が物体側に凸面を向けた平凸レンズであって、
前記第3レンズが、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けた平凸レンズである
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
【請求項4】
前記第2レンズが、平行平面ガラス板であって、
前記第1レンズが、当該第1レンズの物体側面が物体側に凹面を向けた平凹レンズであって、
前記第3レンズが、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けた平凸レンズである
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
【請求項5】
前記第2レンズが、両凸ガラスレンズであって、
前記第1レンズが、当該第1レンズの物体側面が物体側に凸面を向けたレンズであって、
前記第3レンズが、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けたレンズである
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
【請求項6】
前記第2レンズが、両凸ガラスレンズであって、
前記第1レンズが、当該第1レンズの物体側面が物体側に凹面を向けたレンズであって、
前記第3レンズが、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けたレンズである
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
【請求項7】
前記第2レンズが、両凹ガラスレンズであって、
前記第1レンズが、当該第1レンズの物体側面が物体側に凸面を向けたレンズであって、
前記第3レンズが、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けたレンズである
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
【請求項8】
前記第2レンズが、両凹ガラスレンズであって、
前記第1レンズが、当該第1レンズの物体側面が物体側に凹面を向けたレンズであって、
前記第3レンズが、当該第3レンズの像側面が像側に凸面を向けたレンズである
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
【請求項9】
前記第1レンズの物体側面及び前記第3レンズの像側面が非球面であることを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。
【請求項10】
前記硬化性樹脂材料が、透明接着剤を含有する透明高硬度シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の撮像レンズ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【公開番号】特開2009−222732(P2009−222732A)
【公開日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−330654(P2006−330654)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【特許番号】特許第3926380号(P3926380)
【特許公報発行日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(399036110)マイルストーン株式会社 (11)
【出願人】(501243018)
【Fターム(参考)】