撮像装置、その制御方法及びプログラム
【課題】複数のAFモードに変更可能な場合に、迅速にAFモードを変更できるようにする。
【解決手段】被写体像を撮像する撮像部3の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出部12と、焦点検出部12の出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定部29と、撮像部3の出力画像に基づいて顔認識する被写体認識部28と、撮像部3の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示部4と、表示部4への接触物の接触に応じてAF範囲を設定するAF範囲指定領域判定部27と、AFモードを自動選択するAF自動選択モード時に、AF範囲指定領域判定部27により設定したAF範囲における被写体認識部28による顔認識結果と合焦部判定部29による判定結果とに応じて、AFモードを自動選択するAFモード判定部31とを備える。
【解決手段】被写体像を撮像する撮像部3の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出部12と、焦点検出部12の出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定部29と、撮像部3の出力画像に基づいて顔認識する被写体認識部28と、撮像部3の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示部4と、表示部4への接触物の接触に応じてAF範囲を設定するAF範囲指定領域判定部27と、AFモードを自動選択するAF自動選択モード時に、AF範囲指定領域判定部27により設定したAF範囲における被写体認識部28による顔認識結果と合焦部判定部29による判定結果とに応じて、AFモードを自動選択するAFモード判定部31とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば複数のAFモードに変更可能な撮像装置、その制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラやカメラ機能付き携帯電話等の撮像機能を有する撮像装置が普及している。これらの撮像装置は液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置を備え、レンズを介して撮像手段により取り込まれた撮影画像をスルー表示することが可能である。これにより、表示装置に表示された画像を見ながら構図や露出、ピント位置を確認し、被写体を撮像することができる。
【0003】
また、表示装置に圧力方式や静電容量方式等のタッチセンサを重畳して撮影者の指やペン等を接触検知することで、撮像装置を操作するタッチパネル機能が搭載されているものもある。例えば特許文献1に開示された撮像装置では、ユーザがディスプレイに重畳されたタッチパネルの、取り込み画像やキャプチャされた撮影画像を表示するEVFエリア上の任意の位置をタップし、AF枠が移動すると、AE領域の中心がAF領域の中心に位置するように、AE領域も移動する。そして、そのAF領域を対象としてAF処理が行われるとともに、そのAE領域を対象としてAE処理が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−205885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の従来技術では、複数のAFモードがある場合に、操作部材を用いてAFモードを設定したり、表示装置に表示されるメニュー画面上でAFモードを設定したりする操作を行わなければならず、迅速にAFモードを変更することができない。その結果、シャッターチャンスの際に、AFモードを変更する時間がなく最適なAFモードで撮影できなかったり、AFモードを変更している間にシャッターチャンスを逃してしまったりする問題がある。
【0006】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、例えば複数のAFモードに変更可能な場合に、迅速にAFモードを変更できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の撮像装置は、被写体像を撮像する撮像手段の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示手段と、前記撮像手段の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段と、前記焦点検出手段の出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定手段と、前記撮像手段の出力画像に基づいて所定の被写体を認識する被写体認識手段と、前記表示手段への接触物の接触に応じて、複数のAFモードからAFモードを自動選択すること、複数のAEモードからAEモードを自動選択すること、及び複数の色温度調整モードから色温度調整モードを自動選択することのうち少なくともいずれか一つを実行するモード判定手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、表示手段への接触物の接触に応じて、例えば複数のAFモードからAFモードが自動選択されるので、迅速にAFモードを変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係るデジタルカメラの外観図で、(a)は正面斜視図、(b)は背面斜視図である。
【図3】第1の実施形態に係るデジタルカメラの処理を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態に係るデジタルカメラのAFモード判定の処理を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態においてAF範囲を指定するタッチ操作の例を示す概略図である。
【図6】第1の実施形態においてタッチ操作により指定したAF範囲に応じて選択されるAFモードの例を示す概略図である。
【図7】第2の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施形態に係るデジタルカメラの処理を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施形態に係るデジタルカメラのAEモード判定の処理を示すフローチャートである。
【図10】第3の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図11】第3の実施形態に係るデジタルカメラの処理を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施形態に係るデジタルカメラの色温度調整モード判定の処理を示すフローチャートである。
【図13】第4の実施形態に係るデジタルカメラのAFモード判定、AEモード判定、色温度調整モード判定の処理を示すフローチャートである。
【図14】第5の実施形態においてAFモード、AEモード、色温度調整モードをそれぞれ独立に自動選択できようにした結果、AF枠、測光範囲枠、色温度評価範囲枠が表示された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1、図2を参照して、第1の実施形態に係る撮像装置であるデジタルカメラ(以下、カメラと称する)の主な構成を説明する。図1は、本実施形態に係るカメラ1の内部構成を示すブロック図である。また、図2はカメラ1の外観図で、(a)は正面斜視図、(b)は背面斜視図である。
【0011】
カメラ1の正面には、フォーカスレンズ7を含むレンズユニット2が設けられる。レンズユニット2から入射した光は、カメラ1の内部にある焦点検出及び露出検出可能な撮像部3に結像する。撮像部3は、電荷蓄積を制御した電子シャッターによる撮影が可能であり、被写体像のスルー画像を出力することができる。撮像部3から出力されたスルー画像は、カメラ1の背面に配置された表示部4に表示され、撮影者は構図や露出、ピント位置を確認することができる。シャッターとしては、撮像部3の前面に走行可能な遮光幕を配置するメカニカルシャッターを用いてもよい。
【0012】
撮影者がレリーズ釦5を半押し(SW1オン)すると、撮像部3による測光、AF(オートフォーカス)が開始され、レンズユニット2内のレンズ駆動部6によるフォーカスレンズ7の駆動が行われる。次に、撮影者がレリーズ釦5を全押し(SW2オン)すると、撮像部3が電子シャッターを走行させ、撮像を行う。そして、撮像部3は、電荷蓄積及び電荷読み出し動作を開始させる露光動作を行う。その後、カメラ1の側面に設けられた画像記録読込部8に装着されている記録媒体9に撮影画像データを記録保存する。記録媒体9は一般的なSDカードやCFカード等である。記録媒体9に記録保存された撮影画像は、画像再生釦10を押すことで、表示部4に表示される。
【0013】
システム制御回路11は、カメラ1全体の制御を司るものであり、CPUやMPU等により構成され、後述する各回路等の動作を制御する。
【0014】
システム制御回路11は、焦点検出部12として機能し、AFが開始されると撮像部3の出力画像に基づいてレンズ駆動部6を制御し、フォーカスレンズ7を光軸方向に駆動して焦点検出を行う。焦点検出方式は、撮像面位相差AFやコントラストAF等の公知の方式でかまわない。撮像面位相差AFでは、撮像部3が撮像画素群の他に不図示の焦点検出画素群と焦点検出画素群の前に配置された瞳分割レンズ群とを有し、撮像面上で位相差による焦点検出を行う。コントラストAFでは、撮影画像のコントラスト比から焦点検出を行う。或いは、撮像部3を光軸方向に前後に駆動させてコントラストAFを行うウォブリング方法等でよい。これら焦点検出方式は公知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0015】
また、システム制御回路11は、合焦部判定部29として機能し、焦点検出部12により撮像部3の出力画像に基づいてコントラスト値を検出すると、そのコントラスト値に基づいて合焦可能領域を判定する。
【0016】
また、システム制御回路11は、露出検出部13として機能し、測光が開始されると撮像部3の出力画像に基づいて撮影者が事前に設定した撮影条件に応じてレンズユニット2内の絞り14の絞り値及び撮像部3の電子シャッタースピードを決定する。レリーズ釦5の全押し(SW2オン)により撮影動作が開始されると、システム制御回路11は、露光制御部15により絞り14及び電子シャッターの電荷蓄積時間を決定された値に制御する。
【0017】
システム制御回路11は、露光制御部15によりタイミングジェネレータ16から撮像部3を駆動する際に必要なパルス信号を出力させる。撮像部3は、タイミングジェネレータ16から出力されたパルス信号に応じて電荷蓄積及び電荷読み出し動作を行う。撮像部3から読み出された電荷は、A/D変換回路17によりデジタル化され、画像処理回路18へと送られる。画像処理回路18に送られた画像は、画像処理回路18内の画像処理部19によりホワイトバランス調整や画像圧縮処理等が行われ、記録制御部20により画像記録読込部8を介して記録媒体9に記録保存される。記録媒体9に記録保存された撮影画像は、画像再生釦10が押されると、画像記録読込部8により画像処理回路18内の表示制御部21に読み込まれ、D/A変換回路22によりアナログ化され、表示部4に表示される。
【0018】
なお、レンズユニット2は、フォーカスレンズ7だけでなくズームレンズ等を有するものでもよく、一体型もしくは取替え可能な別体型の構成としてもよい。また、撮像部3の前面にメインミラーを回動可能に配置し、レンズユニット2からの光をペンタプリズムと結像レンズを通して撮影者の目に導く光学ファインダーを構成してもよい。また、メインミラーにサブミラーを回動可能に設け、撮像部3の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出部12とは別に位相差AFによる焦点検出手段を設けてもよい。上述したこれらの構成に関しては公知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0019】
ダイヤル操作部材である撮影モード選択部23では、撮影モードを設定することができる。撮影モードとして、例えば自動露出モード、絞り優先露出モード(Av)、シャッタースピード優先露出モード(Tv)、マニュアルモード(M)、バルブモード(B)を設定することができる。自動露出モードに設定した場合、ダイヤル操作部材である露出設定部24により撮影者が任意に適正露出値を設定し、絞り値及びシャッタースピードは撮影時にその適正露出になるように自動で決定される。絞り優先露出モード(Av)、シャッタースピード優先露出モード(Tv)、又はマニュアルモード(M)に設定した場合、絞り値設定部25及びシャッタースピード設定部26により絞り値及びシャッタースピードを任意に設定することができる。バルブモード(B)を設定した場合、レリーズ釦5の全押し(SW2オン)で撮影を開始し、レリーズ釦5を全押し(SW2オン)している間は露光し続け、レリーズ釦5を離すと(SW2オフ)露光終了し、撮影中にシャッタースピードが決定できる。
【0020】
表示部4は、画像を表示するための液晶方式や有機EL方式等の表示パネルに、接触物の複数接触検知可能な静電容量式センサを重畳している。そして、撮影者が表示部4の表示領域に撮影者の指やペン等(以下では、単に「指」と記す)を接触すると、その位置を検出することができる。また、撮影者が表示部4の表示領域に指を接触して滑らせると、その軌跡を検出することができる。静電容量式センサは、絶縁体フィルムとその下に格子状に配した電極層からなり、導電性である指が近づくと電極層から指へと静電誘導が発生し、間にある絶縁体フィルムの静電容量が変化する。そして、システム制御回路11に内包された近接・接触判定手段が静電容量の変化を電極層の電位差から読み取ることで、指の位置を検出することができる。タッチセンサは、静電容量式の他に光の反射や明暗を検知する光方式や指の押し圧を検知する感圧方式がある。
【0021】
また、システム制御回路11は、範囲設定手段であるAF範囲指定領域判定部27として機能し、撮影者がAF範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触すると、指の接触方法に応じてAF範囲を設定する。例えば、図5(a)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触すると、この接触部分に内包された局所的な一点をAF範囲51として設定する。また、図5(b)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に2本の指を接触すると、2本の指の接触位置に内包された領域もしくは2本の指の接触位置を内包した領域をAF範囲51として設定する。また、図5(c)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触して滑らせると、指を滑らせた部分に内包された領域もしくは指を滑らせた部分を内包した領域をAF範囲51として設定する。AF範囲の指定方法は、上述した方法の他に、3本以上の指を接触することにより指定したり、指を四角や円形に滑らせて指定したりする方法等を含むようにしてもよい。
【0022】
また、システム制御回路11は、被写体認識部28として機能し、撮像部3の出力画像に基づいて顔に相当する領域や被写体像全体を認識する。顔認識は、肌色や顔の輪郭、目や鼻等の特徴点から撮影画像内の顔候補領域を抽出し、その特徴量から顔領域を決定する方式が知られている。また、複数の顔の形状をしたテンプレートを用意して、そのテンプレートと撮影画像との相関を解析し、その相関値より顔領域を決定する方式が知られている。被写体像認識は、色や形状、コントラスト情報から背景と被写体像領域を分離し抽出し、被写体像を認識する。被写体を認識する方式は公知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0023】
本実施形態に係るカメラ1では、複数のAFモードに変更可能となっている。AF自動選択モード切換部30は、AFモードを自動選択するモードに変更するための操作部材である。AF自動選択モード切換部30は、図2に示すように、カメラ1に専用の操作部材として設けてもよいし、カメラ1全体の設定変更を行うメニュー釦により変更できる設定項目内に設けてもよい。AFモードとしては、顔追尾AFモード、一点追尾AFモード、多点AFモード、撮影者がタッチ操作により指定したAF範囲51に応じてAFモードを自動選択するAF自動選択モード等がある。
【0024】
顔追尾AFモードでは、図6(a)の下段の図に示すように、被写体認識部28により所定の被写体である顔に追尾してAFを行い、フォーカスレンズ7をAF動作させる。一点追尾AFモードでは、図6(b)の下段の図に示すように、被写体の局所的な一点を選択するとその部分に追尾してAFを行い、フォーカスレンズ7をAF動作させる。多点AFモードでは、図6(c)の下段の図に示すように、合焦可能な被写体像全体をAFし、被写体像全体が合焦するように絞り値等の撮影条件を制御し、フォーカスレンズ7をAF動作させる。
【0025】
システム制御回路11は、AFモード判定部31として機能し、AF自動選択モード切換部30によりAF自動選択モードに設定されているときに、AF範囲指定領域判定部27により設定したAF範囲51における被写体認識部28による顔の認識結果と合焦部判定部29による判定結果とに応じて、AFモードを判定、自動選択する。
【0026】
図3、図4のフローチャートを参照して、第1の実施形態に係るカメラ1の処理を説明する。撮影者がカメラ1の電源をオンにすると、まずステップS101で、システム制御回路11は表示部4に撮像部3からのスルー画像を表示する。表示部4に表示されるスルー画像により、撮影者は構図や露出、ピント位置を確認することができる。
【0027】
ステップS102で、AF自動選択モード切換部30によりAF自動選択モードに設定されると、ステップS103で、システム制御回路11は撮影者がAF範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触したか否かを検知する。
【0028】
ステップS103において撮影者の指が接触していない場合、ステップS108に進み、通常撮影が行われる。すなわち、撮影者がレリーズ釦5を押すことで(SW1オン)、中央もしくは自動AFフレーム選択による合焦点情報が検出され、ステップS105に進み、システム制御回路11は表示部4にAF枠を表示する。そして、ステップS106で、フォーカスレンズ7をAF動作させる。ステップS107で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0029】
ステップS103において撮影者の指が接触している場合、ステップS104に進み、AFモード判定部31は、撮影者がタッチ操作により指定したAF範囲51に応じてAFモードを判定する。
【0030】
図4に、ステップS104のAFモード判定の処理を示す。上述した指の接触方法に応じてAF範囲51が指定されると(ステップS201)、被写体認識部28により、指定されたAF範囲51内の被写体認識を行う(ステップS202)。
【0031】
被写体認識により一つもしくは複数の顔が認識された場合(ステップS203でYes)、焦点検出部12は、顔領域αxに対応する撮像部3の出力画像のコントラスト値βαxを検出する(ステップS204)。そして、合焦部判定部29は、ステップS204において検出したコントラスト値βαxを、予め設定されている閾値βsと比較する(ステップS205)。ステップS205においてコントラスト値βαxが閾値βsより高い場合、合焦可能な顔領域があるとして、AFモード判定部31は顔追尾AFモードと判定し、自動選択する(ステップS206)。ステップS205においてコントラスト値βαxが閾値βsより高くない場合、合焦不可能と判定する(ステップS207)。図6(c)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域の広い範囲をAF範囲51として指定した場合で、顔が認識され、合焦可能である場合、顔追尾AFモードと判定される。
【0032】
被写体認識により顔が認識されなかった場合(ステップS203でNo)、焦点検出部12は、AF範囲51に対応する撮像部3の出力画像のコントラスト値βyを検出する(ステップS208)。そして、合焦部判定部29は、ステップS208において検出したコントラスト値βyを、予め設定されている閾値βsと比較する(ステップS209)。ステップS209においてコントラスト値βyが閾値βsより高い領域が含まれている場合、そのコントラスト値が高い領域で合焦可能として、ステップS210に進む。ステップS209においてコントラスト値βyが閾値βsより高い領域が含まれない場合、合焦不可能と判定する(ステップS213)。
【0033】
ステップS210で、AFモード判定部31は、合焦可能領域の大きさγyを、予め設定されている閾値γsと比較する。ステップS210において合焦可能領域の大きさγyが閾値γsより大きい場合、AFモード判定部31は多点AFモードと判定し、自動選択する(ステップS211)。図6(c)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域の広い範囲をAF範囲51として指定した場合で、顔が認識されない場合、AF範囲51内の合焦可能領域全体をAFする多点AFモードと判定される。
【0034】
それに対して、ステップS210において合焦可能領域の大きさγyが閾値γsより大きくない場合、AFモード判定部31は一点追尾AFモードと判定し、自動選択する(ステップS212)。図6(b)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触し、局所的な一点をAF範囲51として指定した場合で、顔が認識されない場合、一点追尾AFモードと判定される。
【0035】
図3に説明を戻して、ステップS104において顔追尾AFモードと判定された場合、ステップS105で、図6(a)に示すように、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な顔領域にAF枠(顔検知AF枠)61を表示する。そして、ステップS106で、合焦可能な顔領域に合焦するようにフォーカスレンズ7をAF動作させる。ステップS107で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0036】
ステップS104において一点追尾AFモードと判定された場合、ステップS105で、図6(b)に示すように、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な一点にAF枠(一点追尾AF枠)62を表示する。そして、ステップS106で、合焦可能な一点に合焦するようにフォーカスレンズ7をAF動作させる。ステップS107で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0037】
ステップS104において多点AFモードと判定された場合、ステップS105で、図6(c)に示すように、システム制御回路11は表示部4において被写体像全体に多点のAF枠(多点AF枠)63を表示する。そして、ステップS106で、合焦可能な被写体像全体に合焦するようにフォーカスレンズ7をAF動作させる。ステップS107で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0038】
以上述べたように、表示部4上で撮影者がタッチ操作によってAF範囲51を指定すると、その指定されたAF範囲51に応じてAFモードが自動選択されるので、迅速にAFモードを変更することが可能になる。これにより、シャッターチャンスの際に、AFモードを変更する時間がなく最適なAFモードで撮影できなかったり、AFモードを変更している間にシャッターチャンスを逃してしまったりする問題を防ぐことができる。
【0039】
なお、本発明はこれらの上述したAFモードに限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。AFモードとしては、例えば局所的な一点からAF範囲を広げたゾーンAF等がある。例えばステップS104において一点追尾AFモードと判定された場合に、撮影者の指が再度表示部4の略同じ範囲で複数回接触検知されると、ゾーンAFモードとするようにしてもよい。この場合に、接触検知した回数に応じて、AF枠を1点から5点、9点、13点と順次拡大していくようにすることも可能である。
【0040】
また、ワンショットフォーカスモードとサーボフォーカスモード等のフォーカスモードを変更できるようにしてもよい。ワンショットフォーカスモードは、焦点検出部12の出力からレンズユニット2が被写体へ合焦した後にフォーカスを固定するモードである。サーボフォーカスモードは、合焦した被写体が移動した場合にフォーカスを追従して被写体に合焦し続けるモードである。例えばステップS104において撮影者が指を表示部4に接触させて合焦する被写体を指定し、指を接触させた状態で移動する被写体に対して追従して指をスライドさせた場合、AFモード判定部31によりサーボフォーカスモードと判定し、自動選択する。撮影者が指をスライドさせずに表示部4から離した場合、ワンショットフォーカスモードと判定し、自動選択する。
【0041】
(第2の実施形態)
第1の実施形態ではAFモードを自動選択する例を説明したが、AE(自動露出)モードを自動選択できるようにしてもよい。
図7を参照して、第2の実施形態に係る撮像装置であるデジタルカメラ(以下、カメラと称する)の主な構成を説明する。第1の実施形態に係るカメラ1と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2の実施形態では、図7に示すように、第1の実施形態におけるAF範囲指定領域判定部27、AF自動選択モード切換部30、AFモード判定部31に代えて、AE範囲指定領域判定部32、AE自動選択モード切換部33、AEモード判定部34を有する。AE自動選択モード切換部33は、AF自動選択モード切換部30と同様、カメラ1に専用の操作部材として設けてもよいし、カメラ1全体の設定変更を行うメニュー釦により変更できる設定項目内に設けてもよい。
【0042】
第2の実施形態において、システム制御回路11は、範囲設定手段であるAE範囲指定領域判定部32として機能し、撮影者がAE範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触すると、指の接触方法に応じてAE範囲を設定する。例えば、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触すると、図5(a)に示したAF範囲51と同様、この接触部分に内包された局所的な一点をAE範囲として設定する。また、撮影者が表示部4の表示領域に2本の指を接触すると、図5(b)に示したAF範囲51と同様、2本の指の接触位置に内包された領域もしくは2本の指の接触位置を内包した領域をAE範囲として設定する。また、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触して滑らせると、図5(c)に示したAF範囲51と同様、指を滑らせた部分に内包された領域もしくは指を滑らせた部分を内包した領域をAE範囲として設定する。AE範囲の指定方法は、上述した方法の他に、3本以上の指を接触することにより指定したり、指を四角や円形に滑らせて指定したりする方法等を含むようにしてもよい。
【0043】
また、システム制御回路11は、AEモード判定部34として機能し、AE自動選択モード切換部33によりAE自動選択モードに設定されているときに、AE範囲指定領域判定部32により設定したAE範囲における被写体認識部28による顔の認識結果と合焦部判定部29による判定結果とに応じて、AEモードを判定、自動選択する。本実施形態においてAE自動選択モードで判定されるAEモードとしては、被写体認識部28により被写体の顔に追尾して測光を行う顔追尾測光モード、被写体の局所的な1点に追尾して測光を行う1点追尾測光モード、被写体全体を測光する被写体評価測光モードがある。測光は、撮像部3の出力から輝度情報を露出検出部13で検出して行われる。
【0044】
図8、図9のフローチャートを参照して、第2の実施形態に係るカメラ1の処理を説明する。撮影者がカメラ1の電源をオンにすると、まずステップS301で、システム制御回路11は表示部4に撮像部3からのスルー画像を表示する。表示部4に表示されるスルー画像により、撮影者は構図や露出、ピント位置を確認することができる。
【0045】
ステップS302で、AE自動選択モード切換部33によりAE自動選択モードに設定されると、ステップS203で、システム制御回路11は撮影者がAE範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触したか否かを検知する。
【0046】
ステップS303において撮影者の指が接触していない場合、ステップS308に進み、通常撮影が行われる。すなわち、撮影者がレリーズ釦5を押すことで(SW1オン)、所定の測光情報が検出され、ステップS305に進み、システム制御回路11は表示部4に測光範囲枠を表示する。そして、ステップS306で、AE動作させる。ステップS307で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0047】
ステップS303において撮影者の指が接触している場合、ステップS304に進み、AEモード判定部34は、撮影者がタッチ操作により指定したAE範囲に応じてAEモードを判定する。
【0048】
図9に、ステップS304のAEモード判定の処理を示す。なお、第1の実施形態で説明した図4のフローチャートと同様の処理には同一の符号を付し、その説明は省略する。上述した指の接触方法に応じてAE範囲が指定されると(ステップS401)、ステップS202〜ステップS205、ステップS208〜ステップS210の判定がなされる。ステップS205においてコントラスト値βαxが閾値βsより高い場合、合焦可能な顔領域があるとして、AEモード判定部34は顔追尾AEモードと判定し、自動選択する(ステップS402)。また、ステップS210において合焦可能領域の大きさγyが閾値γsより大きい場合、AEモード判定部34は被写体評価AEモードと判定し、自動選択する(ステップS403)。それに対して、ステップS210において合焦可能領域の大きさγyが閾値γsより大きくない場合、AEモード判定部34は一点追尾AEモードと判定し、自動選択する(ステップS404)。
【0049】
図8に説明を戻して、ステップS304において顔追尾AEモードと判定された場合、ステップS305で、図6(a)に示したAF枠(顔検知AF枠)61と同様、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な顔領域に測光範囲枠を表示する。そして、ステップS306で、合焦可能な顔領域でAE動作させる。ステップS307で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0050】
ステップS304において一点追尾AEモードと判定された場合、ステップS305で、図6(b)に示したAF枠(一点追尾AF枠)62と同様、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な一点に測光範囲枠を表示する。そして、ステップS306で、合焦可能な一点でAE動作させる。ステップS307で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0051】
ステップS304において被写体評価AEモードと判定された場合、ステップS305で、図6(c)に示したAF枠(多点AF枠)63と同様、システム制御回路11は表示部4において被写体像全体に多点の測光範囲枠を表示する。そして、ステップS306で、合焦可能な被写体像全体でAE動作させる。ステップS307で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0052】
(第3の実施形態)
第1の実施形態ではAFモードを自動選択する例、第2の実施形態ではAEモードを自動選択する例を説明したが、色温度調整モードを自動選択できるようにしてもよい。
図10を参照して、第3の実施形態に係る撮像装置であるデジタルカメラ(以下、カメラと称する)の主な構成を説明する。第1の実施形態に係るカメラ1と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第3の実施形態では、図10に示すように、第1の実施形態におけるAF範囲指定領域判定部27、AF自動選択モード切換部30、AFモード判定部31に代えて、色温度評価範囲指定領域判定部35、色温度調整自動選択モード切換部36、色温度調整モード判定部37を有する。色温度調整自動選択モード切換部36は、AF自動選択モード切換部30やAE自動選択モード切換部33と同様、カメラ1に専用の操作部材として設けてもよいし、カメラ1全体の設定変更を行うメニュー釦により変更できる設定項目内に設けてもよい。
【0053】
第3の実施形態において、システム制御回路11は、範囲設定手段である色温度評価範囲指定領域判定部35として機能し、撮影者が色温度評価範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触すると、指の接触方法に応じて色温度評価範囲を設定する。例えば、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触すると、図5(a)に示したAF範囲51と同様、この接触部分に内包された局所的な一点を色温度評価範囲として設定する。また、撮影者が表示部4の表示領域に2本の指を接触すると、図5(b)に示したAF範囲51と同様、2本の指の接触位置に内包された領域もしくは2本の指の接触位置を内包した領域を色温度評価範囲として設定する。また、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触して滑らせると、図5(c)に示したAF範囲51と同様、指を滑らせた部分に内包された領域もしくは指を滑らせた部分を内包した領域を色温度評価範囲として設定する。色温度評価範囲の指定方法は、上述した方法の他に、3本以上の指を接触することにより指定したり、指を四角や円形に滑らせて指定したりする方法等を含むようにしてもよい。
【0054】
また、システム制御回路11は、色温度調整モード判定部37として機能し、色温度調整自動選択モード切換部36により色温度調整自動選択モードに設定されているときに、色温度評価範囲指定領域判定部35により設定した色温度評価範囲における被写体認識部28による顔の認識結果と合焦部判定部29による判定結果とに応じて、色温度調整モードを判定、自動選択する。本実施形態において色温度調整自動選択モードで判定される色温度調整モードとしては、被写体認識部28により被写体の顔に追尾して肌の色から色温度を調整する顔追尾色温度調整モード、露出検出部13により高輝度である光源を検知し、光源の色から色温度を調整する光源色温度調整モード、被写体全体の略平均的な色温度から色温度を調整するオート色温度調整モードがある。色温度は、撮像部3の出力の色情報から画像処理回路18によって評価され、調整される。
【0055】
図11、図12のフローチャートを参照して、第3の実施形態に係るカメラ1の処理を説明する。撮影者がカメラ1の電源をオンにすると、まずステップS501で、システム制御回路11は表示部4に撮像部3からのスルー画像を表示する。表示部4に表示されるスルー画像により、撮影者は構図や露出、ピント位置を確認することができる。
【0056】
ステップS502で、色温度調整自動選択モード切換部36により色温度調整自動選択モードに設定されると、ステップS503で、システム制御回路11は撮影者が色温度評価範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触したか否かを検知する。
【0057】
ステップS503において撮影者の指が接触していない場合、ステップS508に進み、通常撮影が行われる。すなわち、撮影者がレリーズ釦5を押すことで(SW1オン)、所定の色温度情報が検出され、ステップS505に進み、システム制御回路11は表示部4に色温度評価範囲枠を表示する。そして、ステップS506で、色温度調整動作させる。ステップS507で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0058】
ステップS503において撮影者の指が接触している場合、ステップS504に進み、色温度調整モード判定部37は、撮影者がタッチ操作により指定した色温度評価範囲に応じて色温度調整モードを判定する。
【0059】
図12に、ステップS504の色温度調整モード判定の処理を示す。なお、第1の実施形態で説明した図4のフローチャートと同様の処理には同一の符号を付し、その説明は省略する。上述した指の接触方法に応じて色温度評価範囲が指定されると(ステップS601)、ステップS202〜ステップS205、ステップS208、S209の判定がなされる。ステップS205においてコントラスト値βαxが閾値βsより高い場合、合焦可能な顔領域があるとして、色温度調整モード判定部37は顔追尾色温度調整モードと判定し、自動選択する(ステップS602)。
また、ステップS209においてコントラスト値βyが閾値βsより高い領域が含まれている場合、そのコントラスト値が高い領域で合焦可能として、ステップS603に進む。ステップS603で、色温度調整モード判定部37は、合焦可能領域の輝度δαを、予め設定されている閾値δsと比較する。ステップS603において合焦可能領域の輝度δαが閾値δsより大きい場合、色温度調整モード判定部37は光源色温度調整モードと判定し、自動選択する(ステップS604)。それに対して、ステップS603において合焦可能領域の輝度δαが閾値δsより大きくない場合、色温度調整モード判定部37はオート色温度調整モードと判定し、自動選択する(ステップS605)。
【0060】
図11に説明を戻して、ステップS504において顔追尾色温度調整モードと判定された場合、ステップS505で、図6(a)に示したAF枠(顔検知AF枠)61と同様、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な顔領域に色温度評価範囲枠を表示する。そして、ステップS506で、合焦可能な顔領域で色温度評価し、色温度調整動作させる。ステップS507で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0061】
ステップS504においてオート色温度調整モードと判定された場合、ステップS505で、システム制御回路11は色温度評価範囲を被写体全体に拡大させて、表示部4において色温度測光範囲枠を表示する。そして、ステップS506で、色温度評価範囲枠で被写体の略平均的な色温度を検出して、色温度調整動作させる。ステップS507で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0062】
ステップS504において光源色温度調整モードと判定された場合、ステップS505で、システム制御回路11は露出検出部13により色温度評価範囲の輝度の高い光源部の色温度を検出し、表示部4において色温度測光範囲枠を表示する。そして、ステップS506で、色温度調整動作させる。ステップS507で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0063】
(第4の実施形態)
第1の実施形態ではAFモードを自動選択する例、第2の実施形態ではAEモードを自動選択する例、第3の実施形態では色温度調整モードを自動選択する例を説明したが、これらを連動させるようにしてもよい。
例えば図13に示すように、第1の実施形態と同様、顔追尾AFモード、多点AFモード、一点追尾AFモードを判定し、自動選択する(ステップS201〜ステップS212)。
【0064】
そして、ステップS206において顔追尾AFモードが自動選択されると、合焦可能な顔領域を測光範囲枠とする顔追尾AEモードを自動選択する(ステップS402)。さらに、合焦可能な顔領域を色温度評価範囲枠とする顔追尾色温度調整モードを自動選択する(ステップS602)。
【0065】
一方、ステップS211において多点AFモードが自動選択されると、被写体像全体に多点の測光範囲枠を設定して被写体評価AEモードを自動選択する(ステップS403)
また、ステップS212において一点追尾AFモードが自動選択されると、合焦可能な一点を測光範囲枠とする一点追尾AEモードを自動選択する(ステップS404)。
そして、被写体評価AEモード及び一点追尾AEモードが自動選択された場合、ステップS603に進み、合焦可能領域の輝度δαを、予め設定されている閾値δsと比較する。ステップS603において合焦可能領域の輝度δαが閾値δsより大きい場合、光源色温度調整モードと判定、自動選択し(ステップS604)、合焦可能領域の輝度δαが閾値δsより大きくない場合、オート色温度調整モードと判定、自動選択する(ステップS605)。
【0066】
(第5の実施形態)
第4の実施形態ではAFモードの自動選択に連動させてAEモードや色温度調整モードも自動選択される例を説明したが、一連の操作の中でAFモード、AEモード、色温度調整モードをそれぞれ独立に自動選択できるようにしてもよい。
本実施形態では、一連の操作の中でAFモード、AEモード、色温度調整モードをそれぞれ独立に自動選択できるようにするため、システム制御回路11に、表示部4に撮影者の指が複数回接触した際に接触した順番を検出する接触順序検出手段としての機能を持たせておく。
【0067】
本実施形態では、図3、図8を参照して、AFモード、AEモードの順でそれぞれ独立に自動選択される例を説明する。
表示部4に撮像部3からのスルー画像が表示された状態で、表示部4の表示領域に指が接触したか否かを検知し(図3のステップS103)、指が接触したことを検知すると、図3のステップS104、S105、S106の処理を実行する。
その後、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)がある前に、一定の条件下で表示部4の表示領域に指が接触したか否かを検知し(図8のステップS303)、指が接触したことを検知すると、図8のステップS304、S305、S306の処理を実行する。一定の条件とは、例えば一回目の指の接触(ステップS103)が継続された状態で、他の指が接触(ステップS503)することを条件としてもよい。また、一回目の指の接触(ステップS103)、離間の後、一定の時間内に二回目の指の接触(ステップS503)があることを条件としてもよい。
その後、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0068】
なお、本実施形態では、AFモード、AEモードがそれぞれ独立に自動選択される例を説明したが、AFモード、AEモード、色温度調整モードの任意の組み合わせで、それぞれ独立に自動選択されるようにすることが可能である。また、自動選択される順は、例えばメニュー設定で変更できるようにしてもよい。
図14には、AFモード、AEモード、色温度調整モードをそれぞれ独立に自動選択できようにした結果、AF枠、測光範囲枠、色温度評価範囲枠が表示された状態を示す。
【0069】
(第6の実施形態)
第1の実施形態で述べたように、図5(a)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触すると、この接触部分に内包された局所的な一点をAF範囲51として設定する。このとき、システム制御回路11において、その接触時間Tを検出する。
その後、フォーカスレンズ7をAF動作させる際に(ステップS106)、フォーカスレンズ7が合焦するまでの駆動時間が接触時間Tに応じて設定されるようにする。例えばフォーカスレンズ7が合焦するまでの駆動時間が接触時間Tとなるようにする。
【0070】
なお、本実施形態ではAFモードを例に説明したが、AEモードの自動選択の際、色温度調整モードの自動選択の際にも適用可能である。AEモードの自動選択の場合、露光制御部15による撮像部3の露光量の変更時間が接触時間Tに応じて設定されるようにして測光する。また、色温度調整モードの自動選択の場合、画像処理回路18による色温度調整(変更)時間が接触時間Tに応じて設定されるようにし、撮像部3の出力画像の色温度を調整させる。
【0071】
本実施形態のようにフォーカスレンズ7が合焦するまでの駆動時間が接触時間Tに応じて設定されるようにすることにより、例えば動画撮影を行っているときに、映画のようなゆっくりとしたフォーカスをユーザが簡単にコントロールすることが可能となる。
【0072】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、デジタルカメラやカメラ機能付き携帯電話等の撮像機能を有する撮像装置全般に適用可能である。
【符号の説明】
【0074】
3:撮像部、4:表示部、11:システム制御回路、12:焦点検出部、29:合焦部判定部、27:AF範囲指定領域判定部、28:被写体認識部、31:AFフレーム選択モード判定部、30:AFフレーム選択モード切換部、32:AE範囲指定領域判定部、33:AE自動選択モード切換部、34:AEモード判定部、35:色温度評価範囲指定領域判定部、36:色温度調整自動選択モード切換部、37:色温度調整モード判定部
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば複数のAFモードに変更可能な撮像装置、その制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラやカメラ機能付き携帯電話等の撮像機能を有する撮像装置が普及している。これらの撮像装置は液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置を備え、レンズを介して撮像手段により取り込まれた撮影画像をスルー表示することが可能である。これにより、表示装置に表示された画像を見ながら構図や露出、ピント位置を確認し、被写体を撮像することができる。
【0003】
また、表示装置に圧力方式や静電容量方式等のタッチセンサを重畳して撮影者の指やペン等を接触検知することで、撮像装置を操作するタッチパネル機能が搭載されているものもある。例えば特許文献1に開示された撮像装置では、ユーザがディスプレイに重畳されたタッチパネルの、取り込み画像やキャプチャされた撮影画像を表示するEVFエリア上の任意の位置をタップし、AF枠が移動すると、AE領域の中心がAF領域の中心に位置するように、AE領域も移動する。そして、そのAF領域を対象としてAF処理が行われるとともに、そのAE領域を対象としてAE処理が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−205885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述の従来技術では、複数のAFモードがある場合に、操作部材を用いてAFモードを設定したり、表示装置に表示されるメニュー画面上でAFモードを設定したりする操作を行わなければならず、迅速にAFモードを変更することができない。その結果、シャッターチャンスの際に、AFモードを変更する時間がなく最適なAFモードで撮影できなかったり、AFモードを変更している間にシャッターチャンスを逃してしまったりする問題がある。
【0006】
本発明は上記のような点に鑑みてなされたものであり、例えば複数のAFモードに変更可能な場合に、迅速にAFモードを変更できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の撮像装置は、被写体像を撮像する撮像手段の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示手段と、前記撮像手段の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段と、前記焦点検出手段の出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定手段と、前記撮像手段の出力画像に基づいて所定の被写体を認識する被写体認識手段と、前記表示手段への接触物の接触に応じて、複数のAFモードからAFモードを自動選択すること、複数のAEモードからAEモードを自動選択すること、及び複数の色温度調整モードから色温度調整モードを自動選択することのうち少なくともいずれか一つを実行するモード判定手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、表示手段への接触物の接触に応じて、例えば複数のAFモードからAFモードが自動選択されるので、迅速にAFモードを変更することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態に係るデジタルカメラの外観図で、(a)は正面斜視図、(b)は背面斜視図である。
【図3】第1の実施形態に係るデジタルカメラの処理を示すフローチャートである。
【図4】第1の実施形態に係るデジタルカメラのAFモード判定の処理を示すフローチャートである。
【図5】第1の実施形態においてAF範囲を指定するタッチ操作の例を示す概略図である。
【図6】第1の実施形態においてタッチ操作により指定したAF範囲に応じて選択されるAFモードの例を示す概略図である。
【図7】第2の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図8】第2の実施形態に係るデジタルカメラの処理を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施形態に係るデジタルカメラのAEモード判定の処理を示すフローチャートである。
【図10】第3の実施形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図11】第3の実施形態に係るデジタルカメラの処理を示すフローチャートである。
【図12】第3の実施形態に係るデジタルカメラの色温度調整モード判定の処理を示すフローチャートである。
【図13】第4の実施形態に係るデジタルカメラのAFモード判定、AEモード判定、色温度調整モード判定の処理を示すフローチャートである。
【図14】第5の実施形態においてAFモード、AEモード、色温度調整モードをそれぞれ独立に自動選択できようにした結果、AF枠、測光範囲枠、色温度評価範囲枠が表示された状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1、図2を参照して、第1の実施形態に係る撮像装置であるデジタルカメラ(以下、カメラと称する)の主な構成を説明する。図1は、本実施形態に係るカメラ1の内部構成を示すブロック図である。また、図2はカメラ1の外観図で、(a)は正面斜視図、(b)は背面斜視図である。
【0011】
カメラ1の正面には、フォーカスレンズ7を含むレンズユニット2が設けられる。レンズユニット2から入射した光は、カメラ1の内部にある焦点検出及び露出検出可能な撮像部3に結像する。撮像部3は、電荷蓄積を制御した電子シャッターによる撮影が可能であり、被写体像のスルー画像を出力することができる。撮像部3から出力されたスルー画像は、カメラ1の背面に配置された表示部4に表示され、撮影者は構図や露出、ピント位置を確認することができる。シャッターとしては、撮像部3の前面に走行可能な遮光幕を配置するメカニカルシャッターを用いてもよい。
【0012】
撮影者がレリーズ釦5を半押し(SW1オン)すると、撮像部3による測光、AF(オートフォーカス)が開始され、レンズユニット2内のレンズ駆動部6によるフォーカスレンズ7の駆動が行われる。次に、撮影者がレリーズ釦5を全押し(SW2オン)すると、撮像部3が電子シャッターを走行させ、撮像を行う。そして、撮像部3は、電荷蓄積及び電荷読み出し動作を開始させる露光動作を行う。その後、カメラ1の側面に設けられた画像記録読込部8に装着されている記録媒体9に撮影画像データを記録保存する。記録媒体9は一般的なSDカードやCFカード等である。記録媒体9に記録保存された撮影画像は、画像再生釦10を押すことで、表示部4に表示される。
【0013】
システム制御回路11は、カメラ1全体の制御を司るものであり、CPUやMPU等により構成され、後述する各回路等の動作を制御する。
【0014】
システム制御回路11は、焦点検出部12として機能し、AFが開始されると撮像部3の出力画像に基づいてレンズ駆動部6を制御し、フォーカスレンズ7を光軸方向に駆動して焦点検出を行う。焦点検出方式は、撮像面位相差AFやコントラストAF等の公知の方式でかまわない。撮像面位相差AFでは、撮像部3が撮像画素群の他に不図示の焦点検出画素群と焦点検出画素群の前に配置された瞳分割レンズ群とを有し、撮像面上で位相差による焦点検出を行う。コントラストAFでは、撮影画像のコントラスト比から焦点検出を行う。或いは、撮像部3を光軸方向に前後に駆動させてコントラストAFを行うウォブリング方法等でよい。これら焦点検出方式は公知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0015】
また、システム制御回路11は、合焦部判定部29として機能し、焦点検出部12により撮像部3の出力画像に基づいてコントラスト値を検出すると、そのコントラスト値に基づいて合焦可能領域を判定する。
【0016】
また、システム制御回路11は、露出検出部13として機能し、測光が開始されると撮像部3の出力画像に基づいて撮影者が事前に設定した撮影条件に応じてレンズユニット2内の絞り14の絞り値及び撮像部3の電子シャッタースピードを決定する。レリーズ釦5の全押し(SW2オン)により撮影動作が開始されると、システム制御回路11は、露光制御部15により絞り14及び電子シャッターの電荷蓄積時間を決定された値に制御する。
【0017】
システム制御回路11は、露光制御部15によりタイミングジェネレータ16から撮像部3を駆動する際に必要なパルス信号を出力させる。撮像部3は、タイミングジェネレータ16から出力されたパルス信号に応じて電荷蓄積及び電荷読み出し動作を行う。撮像部3から読み出された電荷は、A/D変換回路17によりデジタル化され、画像処理回路18へと送られる。画像処理回路18に送られた画像は、画像処理回路18内の画像処理部19によりホワイトバランス調整や画像圧縮処理等が行われ、記録制御部20により画像記録読込部8を介して記録媒体9に記録保存される。記録媒体9に記録保存された撮影画像は、画像再生釦10が押されると、画像記録読込部8により画像処理回路18内の表示制御部21に読み込まれ、D/A変換回路22によりアナログ化され、表示部4に表示される。
【0018】
なお、レンズユニット2は、フォーカスレンズ7だけでなくズームレンズ等を有するものでもよく、一体型もしくは取替え可能な別体型の構成としてもよい。また、撮像部3の前面にメインミラーを回動可能に配置し、レンズユニット2からの光をペンタプリズムと結像レンズを通して撮影者の目に導く光学ファインダーを構成してもよい。また、メインミラーにサブミラーを回動可能に設け、撮像部3の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出部12とは別に位相差AFによる焦点検出手段を設けてもよい。上述したこれらの構成に関しては公知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0019】
ダイヤル操作部材である撮影モード選択部23では、撮影モードを設定することができる。撮影モードとして、例えば自動露出モード、絞り優先露出モード(Av)、シャッタースピード優先露出モード(Tv)、マニュアルモード(M)、バルブモード(B)を設定することができる。自動露出モードに設定した場合、ダイヤル操作部材である露出設定部24により撮影者が任意に適正露出値を設定し、絞り値及びシャッタースピードは撮影時にその適正露出になるように自動で決定される。絞り優先露出モード(Av)、シャッタースピード優先露出モード(Tv)、又はマニュアルモード(M)に設定した場合、絞り値設定部25及びシャッタースピード設定部26により絞り値及びシャッタースピードを任意に設定することができる。バルブモード(B)を設定した場合、レリーズ釦5の全押し(SW2オン)で撮影を開始し、レリーズ釦5を全押し(SW2オン)している間は露光し続け、レリーズ釦5を離すと(SW2オフ)露光終了し、撮影中にシャッタースピードが決定できる。
【0020】
表示部4は、画像を表示するための液晶方式や有機EL方式等の表示パネルに、接触物の複数接触検知可能な静電容量式センサを重畳している。そして、撮影者が表示部4の表示領域に撮影者の指やペン等(以下では、単に「指」と記す)を接触すると、その位置を検出することができる。また、撮影者が表示部4の表示領域に指を接触して滑らせると、その軌跡を検出することができる。静電容量式センサは、絶縁体フィルムとその下に格子状に配した電極層からなり、導電性である指が近づくと電極層から指へと静電誘導が発生し、間にある絶縁体フィルムの静電容量が変化する。そして、システム制御回路11に内包された近接・接触判定手段が静電容量の変化を電極層の電位差から読み取ることで、指の位置を検出することができる。タッチセンサは、静電容量式の他に光の反射や明暗を検知する光方式や指の押し圧を検知する感圧方式がある。
【0021】
また、システム制御回路11は、範囲設定手段であるAF範囲指定領域判定部27として機能し、撮影者がAF範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触すると、指の接触方法に応じてAF範囲を設定する。例えば、図5(a)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触すると、この接触部分に内包された局所的な一点をAF範囲51として設定する。また、図5(b)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に2本の指を接触すると、2本の指の接触位置に内包された領域もしくは2本の指の接触位置を内包した領域をAF範囲51として設定する。また、図5(c)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触して滑らせると、指を滑らせた部分に内包された領域もしくは指を滑らせた部分を内包した領域をAF範囲51として設定する。AF範囲の指定方法は、上述した方法の他に、3本以上の指を接触することにより指定したり、指を四角や円形に滑らせて指定したりする方法等を含むようにしてもよい。
【0022】
また、システム制御回路11は、被写体認識部28として機能し、撮像部3の出力画像に基づいて顔に相当する領域や被写体像全体を認識する。顔認識は、肌色や顔の輪郭、目や鼻等の特徴点から撮影画像内の顔候補領域を抽出し、その特徴量から顔領域を決定する方式が知られている。また、複数の顔の形状をしたテンプレートを用意して、そのテンプレートと撮影画像との相関を解析し、その相関値より顔領域を決定する方式が知られている。被写体像認識は、色や形状、コントラスト情報から背景と被写体像領域を分離し抽出し、被写体像を認識する。被写体を認識する方式は公知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0023】
本実施形態に係るカメラ1では、複数のAFモードに変更可能となっている。AF自動選択モード切換部30は、AFモードを自動選択するモードに変更するための操作部材である。AF自動選択モード切換部30は、図2に示すように、カメラ1に専用の操作部材として設けてもよいし、カメラ1全体の設定変更を行うメニュー釦により変更できる設定項目内に設けてもよい。AFモードとしては、顔追尾AFモード、一点追尾AFモード、多点AFモード、撮影者がタッチ操作により指定したAF範囲51に応じてAFモードを自動選択するAF自動選択モード等がある。
【0024】
顔追尾AFモードでは、図6(a)の下段の図に示すように、被写体認識部28により所定の被写体である顔に追尾してAFを行い、フォーカスレンズ7をAF動作させる。一点追尾AFモードでは、図6(b)の下段の図に示すように、被写体の局所的な一点を選択するとその部分に追尾してAFを行い、フォーカスレンズ7をAF動作させる。多点AFモードでは、図6(c)の下段の図に示すように、合焦可能な被写体像全体をAFし、被写体像全体が合焦するように絞り値等の撮影条件を制御し、フォーカスレンズ7をAF動作させる。
【0025】
システム制御回路11は、AFモード判定部31として機能し、AF自動選択モード切換部30によりAF自動選択モードに設定されているときに、AF範囲指定領域判定部27により設定したAF範囲51における被写体認識部28による顔の認識結果と合焦部判定部29による判定結果とに応じて、AFモードを判定、自動選択する。
【0026】
図3、図4のフローチャートを参照して、第1の実施形態に係るカメラ1の処理を説明する。撮影者がカメラ1の電源をオンにすると、まずステップS101で、システム制御回路11は表示部4に撮像部3からのスルー画像を表示する。表示部4に表示されるスルー画像により、撮影者は構図や露出、ピント位置を確認することができる。
【0027】
ステップS102で、AF自動選択モード切換部30によりAF自動選択モードに設定されると、ステップS103で、システム制御回路11は撮影者がAF範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触したか否かを検知する。
【0028】
ステップS103において撮影者の指が接触していない場合、ステップS108に進み、通常撮影が行われる。すなわち、撮影者がレリーズ釦5を押すことで(SW1オン)、中央もしくは自動AFフレーム選択による合焦点情報が検出され、ステップS105に進み、システム制御回路11は表示部4にAF枠を表示する。そして、ステップS106で、フォーカスレンズ7をAF動作させる。ステップS107で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0029】
ステップS103において撮影者の指が接触している場合、ステップS104に進み、AFモード判定部31は、撮影者がタッチ操作により指定したAF範囲51に応じてAFモードを判定する。
【0030】
図4に、ステップS104のAFモード判定の処理を示す。上述した指の接触方法に応じてAF範囲51が指定されると(ステップS201)、被写体認識部28により、指定されたAF範囲51内の被写体認識を行う(ステップS202)。
【0031】
被写体認識により一つもしくは複数の顔が認識された場合(ステップS203でYes)、焦点検出部12は、顔領域αxに対応する撮像部3の出力画像のコントラスト値βαxを検出する(ステップS204)。そして、合焦部判定部29は、ステップS204において検出したコントラスト値βαxを、予め設定されている閾値βsと比較する(ステップS205)。ステップS205においてコントラスト値βαxが閾値βsより高い場合、合焦可能な顔領域があるとして、AFモード判定部31は顔追尾AFモードと判定し、自動選択する(ステップS206)。ステップS205においてコントラスト値βαxが閾値βsより高くない場合、合焦不可能と判定する(ステップS207)。図6(c)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域の広い範囲をAF範囲51として指定した場合で、顔が認識され、合焦可能である場合、顔追尾AFモードと判定される。
【0032】
被写体認識により顔が認識されなかった場合(ステップS203でNo)、焦点検出部12は、AF範囲51に対応する撮像部3の出力画像のコントラスト値βyを検出する(ステップS208)。そして、合焦部判定部29は、ステップS208において検出したコントラスト値βyを、予め設定されている閾値βsと比較する(ステップS209)。ステップS209においてコントラスト値βyが閾値βsより高い領域が含まれている場合、そのコントラスト値が高い領域で合焦可能として、ステップS210に進む。ステップS209においてコントラスト値βyが閾値βsより高い領域が含まれない場合、合焦不可能と判定する(ステップS213)。
【0033】
ステップS210で、AFモード判定部31は、合焦可能領域の大きさγyを、予め設定されている閾値γsと比較する。ステップS210において合焦可能領域の大きさγyが閾値γsより大きい場合、AFモード判定部31は多点AFモードと判定し、自動選択する(ステップS211)。図6(c)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域の広い範囲をAF範囲51として指定した場合で、顔が認識されない場合、AF範囲51内の合焦可能領域全体をAFする多点AFモードと判定される。
【0034】
それに対して、ステップS210において合焦可能領域の大きさγyが閾値γsより大きくない場合、AFモード判定部31は一点追尾AFモードと判定し、自動選択する(ステップS212)。図6(b)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触し、局所的な一点をAF範囲51として指定した場合で、顔が認識されない場合、一点追尾AFモードと判定される。
【0035】
図3に説明を戻して、ステップS104において顔追尾AFモードと判定された場合、ステップS105で、図6(a)に示すように、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な顔領域にAF枠(顔検知AF枠)61を表示する。そして、ステップS106で、合焦可能な顔領域に合焦するようにフォーカスレンズ7をAF動作させる。ステップS107で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0036】
ステップS104において一点追尾AFモードと判定された場合、ステップS105で、図6(b)に示すように、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な一点にAF枠(一点追尾AF枠)62を表示する。そして、ステップS106で、合焦可能な一点に合焦するようにフォーカスレンズ7をAF動作させる。ステップS107で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0037】
ステップS104において多点AFモードと判定された場合、ステップS105で、図6(c)に示すように、システム制御回路11は表示部4において被写体像全体に多点のAF枠(多点AF枠)63を表示する。そして、ステップS106で、合焦可能な被写体像全体に合焦するようにフォーカスレンズ7をAF動作させる。ステップS107で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0038】
以上述べたように、表示部4上で撮影者がタッチ操作によってAF範囲51を指定すると、その指定されたAF範囲51に応じてAFモードが自動選択されるので、迅速にAFモードを変更することが可能になる。これにより、シャッターチャンスの際に、AFモードを変更する時間がなく最適なAFモードで撮影できなかったり、AFモードを変更している間にシャッターチャンスを逃してしまったりする問題を防ぐことができる。
【0039】
なお、本発明はこれらの上述したAFモードに限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。AFモードとしては、例えば局所的な一点からAF範囲を広げたゾーンAF等がある。例えばステップS104において一点追尾AFモードと判定された場合に、撮影者の指が再度表示部4の略同じ範囲で複数回接触検知されると、ゾーンAFモードとするようにしてもよい。この場合に、接触検知した回数に応じて、AF枠を1点から5点、9点、13点と順次拡大していくようにすることも可能である。
【0040】
また、ワンショットフォーカスモードとサーボフォーカスモード等のフォーカスモードを変更できるようにしてもよい。ワンショットフォーカスモードは、焦点検出部12の出力からレンズユニット2が被写体へ合焦した後にフォーカスを固定するモードである。サーボフォーカスモードは、合焦した被写体が移動した場合にフォーカスを追従して被写体に合焦し続けるモードである。例えばステップS104において撮影者が指を表示部4に接触させて合焦する被写体を指定し、指を接触させた状態で移動する被写体に対して追従して指をスライドさせた場合、AFモード判定部31によりサーボフォーカスモードと判定し、自動選択する。撮影者が指をスライドさせずに表示部4から離した場合、ワンショットフォーカスモードと判定し、自動選択する。
【0041】
(第2の実施形態)
第1の実施形態ではAFモードを自動選択する例を説明したが、AE(自動露出)モードを自動選択できるようにしてもよい。
図7を参照して、第2の実施形態に係る撮像装置であるデジタルカメラ(以下、カメラと称する)の主な構成を説明する。第1の実施形態に係るカメラ1と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2の実施形態では、図7に示すように、第1の実施形態におけるAF範囲指定領域判定部27、AF自動選択モード切換部30、AFモード判定部31に代えて、AE範囲指定領域判定部32、AE自動選択モード切換部33、AEモード判定部34を有する。AE自動選択モード切換部33は、AF自動選択モード切換部30と同様、カメラ1に専用の操作部材として設けてもよいし、カメラ1全体の設定変更を行うメニュー釦により変更できる設定項目内に設けてもよい。
【0042】
第2の実施形態において、システム制御回路11は、範囲設定手段であるAE範囲指定領域判定部32として機能し、撮影者がAE範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触すると、指の接触方法に応じてAE範囲を設定する。例えば、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触すると、図5(a)に示したAF範囲51と同様、この接触部分に内包された局所的な一点をAE範囲として設定する。また、撮影者が表示部4の表示領域に2本の指を接触すると、図5(b)に示したAF範囲51と同様、2本の指の接触位置に内包された領域もしくは2本の指の接触位置を内包した領域をAE範囲として設定する。また、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触して滑らせると、図5(c)に示したAF範囲51と同様、指を滑らせた部分に内包された領域もしくは指を滑らせた部分を内包した領域をAE範囲として設定する。AE範囲の指定方法は、上述した方法の他に、3本以上の指を接触することにより指定したり、指を四角や円形に滑らせて指定したりする方法等を含むようにしてもよい。
【0043】
また、システム制御回路11は、AEモード判定部34として機能し、AE自動選択モード切換部33によりAE自動選択モードに設定されているときに、AE範囲指定領域判定部32により設定したAE範囲における被写体認識部28による顔の認識結果と合焦部判定部29による判定結果とに応じて、AEモードを判定、自動選択する。本実施形態においてAE自動選択モードで判定されるAEモードとしては、被写体認識部28により被写体の顔に追尾して測光を行う顔追尾測光モード、被写体の局所的な1点に追尾して測光を行う1点追尾測光モード、被写体全体を測光する被写体評価測光モードがある。測光は、撮像部3の出力から輝度情報を露出検出部13で検出して行われる。
【0044】
図8、図9のフローチャートを参照して、第2の実施形態に係るカメラ1の処理を説明する。撮影者がカメラ1の電源をオンにすると、まずステップS301で、システム制御回路11は表示部4に撮像部3からのスルー画像を表示する。表示部4に表示されるスルー画像により、撮影者は構図や露出、ピント位置を確認することができる。
【0045】
ステップS302で、AE自動選択モード切換部33によりAE自動選択モードに設定されると、ステップS203で、システム制御回路11は撮影者がAE範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触したか否かを検知する。
【0046】
ステップS303において撮影者の指が接触していない場合、ステップS308に進み、通常撮影が行われる。すなわち、撮影者がレリーズ釦5を押すことで(SW1オン)、所定の測光情報が検出され、ステップS305に進み、システム制御回路11は表示部4に測光範囲枠を表示する。そして、ステップS306で、AE動作させる。ステップS307で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0047】
ステップS303において撮影者の指が接触している場合、ステップS304に進み、AEモード判定部34は、撮影者がタッチ操作により指定したAE範囲に応じてAEモードを判定する。
【0048】
図9に、ステップS304のAEモード判定の処理を示す。なお、第1の実施形態で説明した図4のフローチャートと同様の処理には同一の符号を付し、その説明は省略する。上述した指の接触方法に応じてAE範囲が指定されると(ステップS401)、ステップS202〜ステップS205、ステップS208〜ステップS210の判定がなされる。ステップS205においてコントラスト値βαxが閾値βsより高い場合、合焦可能な顔領域があるとして、AEモード判定部34は顔追尾AEモードと判定し、自動選択する(ステップS402)。また、ステップS210において合焦可能領域の大きさγyが閾値γsより大きい場合、AEモード判定部34は被写体評価AEモードと判定し、自動選択する(ステップS403)。それに対して、ステップS210において合焦可能領域の大きさγyが閾値γsより大きくない場合、AEモード判定部34は一点追尾AEモードと判定し、自動選択する(ステップS404)。
【0049】
図8に説明を戻して、ステップS304において顔追尾AEモードと判定された場合、ステップS305で、図6(a)に示したAF枠(顔検知AF枠)61と同様、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な顔領域に測光範囲枠を表示する。そして、ステップS306で、合焦可能な顔領域でAE動作させる。ステップS307で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0050】
ステップS304において一点追尾AEモードと判定された場合、ステップS305で、図6(b)に示したAF枠(一点追尾AF枠)62と同様、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な一点に測光範囲枠を表示する。そして、ステップS306で、合焦可能な一点でAE動作させる。ステップS307で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0051】
ステップS304において被写体評価AEモードと判定された場合、ステップS305で、図6(c)に示したAF枠(多点AF枠)63と同様、システム制御回路11は表示部4において被写体像全体に多点の測光範囲枠を表示する。そして、ステップS306で、合焦可能な被写体像全体でAE動作させる。ステップS307で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0052】
(第3の実施形態)
第1の実施形態ではAFモードを自動選択する例、第2の実施形態ではAEモードを自動選択する例を説明したが、色温度調整モードを自動選択できるようにしてもよい。
図10を参照して、第3の実施形態に係る撮像装置であるデジタルカメラ(以下、カメラと称する)の主な構成を説明する。第1の実施形態に係るカメラ1と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第3の実施形態では、図10に示すように、第1の実施形態におけるAF範囲指定領域判定部27、AF自動選択モード切換部30、AFモード判定部31に代えて、色温度評価範囲指定領域判定部35、色温度調整自動選択モード切換部36、色温度調整モード判定部37を有する。色温度調整自動選択モード切換部36は、AF自動選択モード切換部30やAE自動選択モード切換部33と同様、カメラ1に専用の操作部材として設けてもよいし、カメラ1全体の設定変更を行うメニュー釦により変更できる設定項目内に設けてもよい。
【0053】
第3の実施形態において、システム制御回路11は、範囲設定手段である色温度評価範囲指定領域判定部35として機能し、撮影者が色温度評価範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触すると、指の接触方法に応じて色温度評価範囲を設定する。例えば、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触すると、図5(a)に示したAF範囲51と同様、この接触部分に内包された局所的な一点を色温度評価範囲として設定する。また、撮影者が表示部4の表示領域に2本の指を接触すると、図5(b)に示したAF範囲51と同様、2本の指の接触位置に内包された領域もしくは2本の指の接触位置を内包した領域を色温度評価範囲として設定する。また、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触して滑らせると、図5(c)に示したAF範囲51と同様、指を滑らせた部分に内包された領域もしくは指を滑らせた部分を内包した領域を色温度評価範囲として設定する。色温度評価範囲の指定方法は、上述した方法の他に、3本以上の指を接触することにより指定したり、指を四角や円形に滑らせて指定したりする方法等を含むようにしてもよい。
【0054】
また、システム制御回路11は、色温度調整モード判定部37として機能し、色温度調整自動選択モード切換部36により色温度調整自動選択モードに設定されているときに、色温度評価範囲指定領域判定部35により設定した色温度評価範囲における被写体認識部28による顔の認識結果と合焦部判定部29による判定結果とに応じて、色温度調整モードを判定、自動選択する。本実施形態において色温度調整自動選択モードで判定される色温度調整モードとしては、被写体認識部28により被写体の顔に追尾して肌の色から色温度を調整する顔追尾色温度調整モード、露出検出部13により高輝度である光源を検知し、光源の色から色温度を調整する光源色温度調整モード、被写体全体の略平均的な色温度から色温度を調整するオート色温度調整モードがある。色温度は、撮像部3の出力の色情報から画像処理回路18によって評価され、調整される。
【0055】
図11、図12のフローチャートを参照して、第3の実施形態に係るカメラ1の処理を説明する。撮影者がカメラ1の電源をオンにすると、まずステップS501で、システム制御回路11は表示部4に撮像部3からのスルー画像を表示する。表示部4に表示されるスルー画像により、撮影者は構図や露出、ピント位置を確認することができる。
【0056】
ステップS502で、色温度調整自動選択モード切換部36により色温度調整自動選択モードに設定されると、ステップS503で、システム制御回路11は撮影者が色温度評価範囲を指定するために表示部4の表示領域に指を接触したか否かを検知する。
【0057】
ステップS503において撮影者の指が接触していない場合、ステップS508に進み、通常撮影が行われる。すなわち、撮影者がレリーズ釦5を押すことで(SW1オン)、所定の色温度情報が検出され、ステップS505に進み、システム制御回路11は表示部4に色温度評価範囲枠を表示する。そして、ステップS506で、色温度調整動作させる。ステップS507で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0058】
ステップS503において撮影者の指が接触している場合、ステップS504に進み、色温度調整モード判定部37は、撮影者がタッチ操作により指定した色温度評価範囲に応じて色温度調整モードを判定する。
【0059】
図12に、ステップS504の色温度調整モード判定の処理を示す。なお、第1の実施形態で説明した図4のフローチャートと同様の処理には同一の符号を付し、その説明は省略する。上述した指の接触方法に応じて色温度評価範囲が指定されると(ステップS601)、ステップS202〜ステップS205、ステップS208、S209の判定がなされる。ステップS205においてコントラスト値βαxが閾値βsより高い場合、合焦可能な顔領域があるとして、色温度調整モード判定部37は顔追尾色温度調整モードと判定し、自動選択する(ステップS602)。
また、ステップS209においてコントラスト値βyが閾値βsより高い領域が含まれている場合、そのコントラスト値が高い領域で合焦可能として、ステップS603に進む。ステップS603で、色温度調整モード判定部37は、合焦可能領域の輝度δαを、予め設定されている閾値δsと比較する。ステップS603において合焦可能領域の輝度δαが閾値δsより大きい場合、色温度調整モード判定部37は光源色温度調整モードと判定し、自動選択する(ステップS604)。それに対して、ステップS603において合焦可能領域の輝度δαが閾値δsより大きくない場合、色温度調整モード判定部37はオート色温度調整モードと判定し、自動選択する(ステップS605)。
【0060】
図11に説明を戻して、ステップS504において顔追尾色温度調整モードと判定された場合、ステップS505で、図6(a)に示したAF枠(顔検知AF枠)61と同様、システム制御回路11は表示部4において合焦可能な顔領域に色温度評価範囲枠を表示する。そして、ステップS506で、合焦可能な顔領域で色温度評価し、色温度調整動作させる。ステップS507で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0061】
ステップS504においてオート色温度調整モードと判定された場合、ステップS505で、システム制御回路11は色温度評価範囲を被写体全体に拡大させて、表示部4において色温度測光範囲枠を表示する。そして、ステップS506で、色温度評価範囲枠で被写体の略平均的な色温度を検出して、色温度調整動作させる。ステップS507で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0062】
ステップS504において光源色温度調整モードと判定された場合、ステップS505で、システム制御回路11は露出検出部13により色温度評価範囲の輝度の高い光源部の色温度を検出し、表示部4において色温度測光範囲枠を表示する。そして、ステップS506で、色温度調整動作させる。ステップS507で、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0063】
(第4の実施形態)
第1の実施形態ではAFモードを自動選択する例、第2の実施形態ではAEモードを自動選択する例、第3の実施形態では色温度調整モードを自動選択する例を説明したが、これらを連動させるようにしてもよい。
例えば図13に示すように、第1の実施形態と同様、顔追尾AFモード、多点AFモード、一点追尾AFモードを判定し、自動選択する(ステップS201〜ステップS212)。
【0064】
そして、ステップS206において顔追尾AFモードが自動選択されると、合焦可能な顔領域を測光範囲枠とする顔追尾AEモードを自動選択する(ステップS402)。さらに、合焦可能な顔領域を色温度評価範囲枠とする顔追尾色温度調整モードを自動選択する(ステップS602)。
【0065】
一方、ステップS211において多点AFモードが自動選択されると、被写体像全体に多点の測光範囲枠を設定して被写体評価AEモードを自動選択する(ステップS403)
また、ステップS212において一点追尾AFモードが自動選択されると、合焦可能な一点を測光範囲枠とする一点追尾AEモードを自動選択する(ステップS404)。
そして、被写体評価AEモード及び一点追尾AEモードが自動選択された場合、ステップS603に進み、合焦可能領域の輝度δαを、予め設定されている閾値δsと比較する。ステップS603において合焦可能領域の輝度δαが閾値δsより大きい場合、光源色温度調整モードと判定、自動選択し(ステップS604)、合焦可能領域の輝度δαが閾値δsより大きくない場合、オート色温度調整モードと判定、自動選択する(ステップS605)。
【0066】
(第5の実施形態)
第4の実施形態ではAFモードの自動選択に連動させてAEモードや色温度調整モードも自動選択される例を説明したが、一連の操作の中でAFモード、AEモード、色温度調整モードをそれぞれ独立に自動選択できるようにしてもよい。
本実施形態では、一連の操作の中でAFモード、AEモード、色温度調整モードをそれぞれ独立に自動選択できるようにするため、システム制御回路11に、表示部4に撮影者の指が複数回接触した際に接触した順番を検出する接触順序検出手段としての機能を持たせておく。
【0067】
本実施形態では、図3、図8を参照して、AFモード、AEモードの順でそれぞれ独立に自動選択される例を説明する。
表示部4に撮像部3からのスルー画像が表示された状態で、表示部4の表示領域に指が接触したか否かを検知し(図3のステップS103)、指が接触したことを検知すると、図3のステップS104、S105、S106の処理を実行する。
その後、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)がある前に、一定の条件下で表示部4の表示領域に指が接触したか否かを検知し(図8のステップS303)、指が接触したことを検知すると、図8のステップS304、S305、S306の処理を実行する。一定の条件とは、例えば一回目の指の接触(ステップS103)が継続された状態で、他の指が接触(ステップS503)することを条件としてもよい。また、一回目の指の接触(ステップS103)、離間の後、一定の時間内に二回目の指の接触(ステップS503)があることを条件としてもよい。
その後、撮影者によるレリーズ釦5の全押し(SW2オン)があると、撮影を実行する。
【0068】
なお、本実施形態では、AFモード、AEモードがそれぞれ独立に自動選択される例を説明したが、AFモード、AEモード、色温度調整モードの任意の組み合わせで、それぞれ独立に自動選択されるようにすることが可能である。また、自動選択される順は、例えばメニュー設定で変更できるようにしてもよい。
図14には、AFモード、AEモード、色温度調整モードをそれぞれ独立に自動選択できようにした結果、AF枠、測光範囲枠、色温度評価範囲枠が表示された状態を示す。
【0069】
(第6の実施形態)
第1の実施形態で述べたように、図5(a)に示すように、撮影者が表示部4の表示領域に1本の指を接触すると、この接触部分に内包された局所的な一点をAF範囲51として設定する。このとき、システム制御回路11において、その接触時間Tを検出する。
その後、フォーカスレンズ7をAF動作させる際に(ステップS106)、フォーカスレンズ7が合焦するまでの駆動時間が接触時間Tに応じて設定されるようにする。例えばフォーカスレンズ7が合焦するまでの駆動時間が接触時間Tとなるようにする。
【0070】
なお、本実施形態ではAFモードを例に説明したが、AEモードの自動選択の際、色温度調整モードの自動選択の際にも適用可能である。AEモードの自動選択の場合、露光制御部15による撮像部3の露光量の変更時間が接触時間Tに応じて設定されるようにして測光する。また、色温度調整モードの自動選択の場合、画像処理回路18による色温度調整(変更)時間が接触時間Tに応じて設定されるようにし、撮像部3の出力画像の色温度を調整させる。
【0071】
本実施形態のようにフォーカスレンズ7が合焦するまでの駆動時間が接触時間Tに応じて設定されるようにすることにより、例えば動画撮影を行っているときに、映画のようなゆっくりとしたフォーカスをユーザが簡単にコントロールすることが可能となる。
【0072】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
【産業上の利用可能性】
【0073】
本発明は、デジタルカメラやカメラ機能付き携帯電話等の撮像機能を有する撮像装置全般に適用可能である。
【符号の説明】
【0074】
3:撮像部、4:表示部、11:システム制御回路、12:焦点検出部、29:合焦部判定部、27:AF範囲指定領域判定部、28:被写体認識部、31:AFフレーム選択モード判定部、30:AFフレーム選択モード切換部、32:AE範囲指定領域判定部、33:AE自動選択モード切換部、34:AEモード判定部、35:色温度評価範囲指定領域判定部、36:色温度調整自動選択モード切換部、37:色温度調整モード判定部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を撮像する撮像手段の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示手段と、
前記撮像手段の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段と、
前記焦点検出手段の出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定手段と、
前記撮像手段の出力画像に基づいて所定の被写体を認識する被写体認識手段と、
前記表示手段への接触物の接触に応じて、複数のAFモードからAFモードを自動選択すること、複数のAEモードからAEモードを自動選択すること、及び複数の色温度調整モードから色温度調整モードを自動選択することのうち少なくともいずれか一つを実行するモード判定手段とを備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記表示手段への接触物の接触に応じて範囲を設定する範囲設定手段を更に有し、
前記モード判定手段は、前記範囲設定手段により設定した範囲における前記被写体認識手段による所定の被写体の認識結果と前記合焦部判定手段による判定結果とに応じて自動選択することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記範囲設定手段は、前記表示手段に一の接触物が接触すると、その接触位置に内包された局所的な一点を範囲として設定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記範囲設定手段は、前記表示手段に複数の接触物が接触すると、その複数の接触位置に内包された領域もしくは複数の接触位置を内包した領域を範囲として設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記範囲設定手段は、前記表示手段に接触物が接触して滑ると、その滑った部分に内包された領域もしくは滑った部分を内包した領域を範囲として設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記モード判定手段はAFモード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識された場合、合焦可能な所定の被写体に追尾してAFを行う追尾AFモードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記モード判定手段はAFモード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識されない場合、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の大きさが所定の閾値より大きい場合、被写体像全体をAFする多点AFモードを自動選択し、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の大きさが前記所定の閾値より大きくない場合、被写体の局所的な一点を追尾してAFを行う一点追尾AFモードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記モード判定手段により一点追尾AFモードと判定された場合に、接触物が再度前記表示手段の略同じ範囲で複数回接触検知されると、ゾーンAFモードとし、接触検知した回数に応じて、前記表示手段に表示するAF枠を拡大することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記モード判定手段はAFモード判定手段であり、被写体へ合焦した後にフォーカスを固定するワンショットフォーカスモードと、合焦した被写体が移動した場合にフォーカスを追従して被写体に合焦し続けるサーボフォーカスモードとを自動選択し、
接触物を前記表示手段に接触させて合焦する被写体を指定し、該接触物を接触させた状態で移動する被写体に対して追従して指をスライドさせた場合、サーボフォーカスモードを自動選択し、接触物をスライドさせずに前記表示手段から離した場合、ワンショットフォーカスモードを自動選択することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記モード判定手段はAEモード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識された場合、合焦可能な所定の被写体に追尾してAEを行う追尾AEモードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記モード判定手段はAEモード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識されない場合、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の大きさが所定の閾値より大きい場合、被写体像全体をAEする被写体評価AEモードを自動選択し、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の大きさが前記所定の閾値より大きくない場合、被写体の局所的な一点を追尾してAEを行う一点追尾AEモードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5及び10のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記モード判定手段は色温度調整モード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識された場合、合焦可能な所定の被写体に追尾して色温度調整を行う追尾色温度調整モードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記モード判定手段は色温度調整モード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識されない場合、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の輝度が所定の閾値より大きい場合、高輝度である光源を検知し、光源の色から色温度を調整する光源色温度調整モードを自動選択し、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の輝度が前記所定の閾値より大きくない場合、被写体全体の略平均的な色温度から色温度を調整するオート色温度調整モードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5及び12のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記合焦部判定手段は、前記焦点検出手段により検出される前記撮像手段の出力画像のコントラスト値に基づいて合焦可能領域を判定することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項15】
被写体像を撮像する撮像手段の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示手段を備えた撮像装置の制御方法であって、
前記撮像手段の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出ステップと、
前記焦点検出ステップでの出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定ステップと、
前記撮像手段の出力画像に基づいて所定の被写体を認識する被写体認識ステップと、
前記表示手段への接触物の接触に応じて、複数のAFモードからAFモードを自動選択すること、複数のAEモードからAEモードを自動選択すること、及び複数の色温度調整モードから色温度調整モードを自動選択することのうち少なくともいずれか一つを実行するモード判定ステップとを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項16】
被写体像を撮像する撮像手段の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示手段を備えた撮像装置を制御するためのプログラムであって、
前記撮像手段の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段と、
前記焦点検出手段の出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定手段と、
前記撮像手段の出力画像に基づいて所定の被写体を認識する被写体認識手段と、
前記表示手段への接触物の接触に応じて、複数のAFモードからAFモードを自動選択すること、複数のAEモードからAEモードを自動選択すること、及び複数の色温度調整モードから色温度調整モードを自動選択することのうち少なくともいずれか一つを実行するモード判定手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項1】
被写体像を撮像する撮像手段の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示手段と、
前記撮像手段の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段と、
前記焦点検出手段の出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定手段と、
前記撮像手段の出力画像に基づいて所定の被写体を認識する被写体認識手段と、
前記表示手段への接触物の接触に応じて、複数のAFモードからAFモードを自動選択すること、複数のAEモードからAEモードを自動選択すること、及び複数の色温度調整モードから色温度調整モードを自動選択することのうち少なくともいずれか一つを実行するモード判定手段とを備えたことを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記表示手段への接触物の接触に応じて範囲を設定する範囲設定手段を更に有し、
前記モード判定手段は、前記範囲設定手段により設定した範囲における前記被写体認識手段による所定の被写体の認識結果と前記合焦部判定手段による判定結果とに応じて自動選択することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記範囲設定手段は、前記表示手段に一の接触物が接触すると、その接触位置に内包された局所的な一点を範囲として設定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記範囲設定手段は、前記表示手段に複数の接触物が接触すると、その複数の接触位置に内包された領域もしくは複数の接触位置を内包した領域を範囲として設定することを特徴とする請求項2又は3に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記範囲設定手段は、前記表示手段に接触物が接触して滑ると、その滑った部分に内包された領域もしくは滑った部分を内包した領域を範囲として設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記モード判定手段はAFモード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識された場合、合焦可能な所定の被写体に追尾してAFを行う追尾AFモードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項7】
前記モード判定手段はAFモード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識されない場合、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の大きさが所定の閾値より大きい場合、被写体像全体をAFする多点AFモードを自動選択し、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の大きさが前記所定の閾値より大きくない場合、被写体の局所的な一点を追尾してAFを行う一点追尾AFモードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項8】
前記モード判定手段により一点追尾AFモードと判定された場合に、接触物が再度前記表示手段の略同じ範囲で複数回接触検知されると、ゾーンAFモードとし、接触検知した回数に応じて、前記表示手段に表示するAF枠を拡大することを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
【請求項9】
前記モード判定手段はAFモード判定手段であり、被写体へ合焦した後にフォーカスを固定するワンショットフォーカスモードと、合焦した被写体が移動した場合にフォーカスを追従して被写体に合焦し続けるサーボフォーカスモードとを自動選択し、
接触物を前記表示手段に接触させて合焦する被写体を指定し、該接触物を接触させた状態で移動する被写体に対して追従して指をスライドさせた場合、サーボフォーカスモードを自動選択し、接触物をスライドさせずに前記表示手段から離した場合、ワンショットフォーカスモードを自動選択することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項10】
前記モード判定手段はAEモード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識された場合、合焦可能な所定の被写体に追尾してAEを行う追尾AEモードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項11】
前記モード判定手段はAEモード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識されない場合、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の大きさが所定の閾値より大きい場合、被写体像全体をAEする被写体評価AEモードを自動選択し、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の大きさが前記所定の閾値より大きくない場合、被写体の局所的な一点を追尾してAEを行う一点追尾AEモードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5及び10のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項12】
前記モード判定手段は色温度調整モード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識された場合、合焦可能な所定の被写体に追尾して色温度調整を行う追尾色温度調整モードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項13】
前記モード判定手段は色温度調整モード判定手段であり、前記範囲設定手段により設定した範囲において前記被写体認識手段により所定の被写体が認識されない場合、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の輝度が所定の閾値より大きい場合、高輝度である光源を検知し、光源の色から色温度を調整する光源色温度調整モードを自動選択し、前記合焦部判定手段により判定された合焦可能領域の輝度が前記所定の閾値より大きくない場合、被写体全体の略平均的な色温度から色温度を調整するオート色温度調整モードを自動選択することを特徴とする請求項2乃至5及び12のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項14】
前記合焦部判定手段は、前記焦点検出手段により検出される前記撮像手段の出力画像のコントラスト値に基づいて合焦可能領域を判定することを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の撮像装置。
【請求項15】
被写体像を撮像する撮像手段の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示手段を備えた撮像装置の制御方法であって、
前記撮像手段の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出ステップと、
前記焦点検出ステップでの出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定ステップと、
前記撮像手段の出力画像に基づいて所定の被写体を認識する被写体認識ステップと、
前記表示手段への接触物の接触に応じて、複数のAFモードからAFモードを自動選択すること、複数のAEモードからAEモードを自動選択すること、及び複数の色温度調整モードから色温度調整モードを自動選択することのうち少なくともいずれか一つを実行するモード判定ステップとを有することを特徴とする撮像装置の制御方法。
【請求項16】
被写体像を撮像する撮像手段の出力画像を表示するとともに、接触物の複数接触検知可能な表示手段を備えた撮像装置を制御するためのプログラムであって、
前記撮像手段の出力画像に基づいて焦点検出を行う焦点検出手段と、
前記焦点検出手段の出力に基づいて合焦可能領域を判定する合焦部判定手段と、
前記撮像手段の出力画像に基づいて所定の被写体を認識する被写体認識手段と、
前記表示手段への接触物の接触に応じて、複数のAFモードからAFモードを自動選択すること、複数のAEモードからAEモードを自動選択すること、及び複数の色温度調整モードから色温度調整モードを自動選択することのうち少なくともいずれか一つを実行するモード判定手段としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2013−101320(P2013−101320A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−205997(P2012−205997)
【出願日】平成24年9月19日(2012.9.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年9月19日(2012.9.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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