説明

撮像装置及びレンズユニット

【課題】 交換レンズシステムにおいて、所定時間内にレンズユニット側がフォーカスレンズの移動を完了できなかった場合、カメラ側は適切なAF評価値を用いて焦点調節制御できないおそれがある。
【解決手段】 レンズ側制御手段は、撮像装置から受信した移動量をフォーカスレンズが所定時間内に移動できないとき、移動可能でないことを撮像装置に通知するとともに、当該移動量の分フォーカスレンズを移動させる。撮像装置側の制御手段は、レンズユニットからの通知により、所定時間内にフォーカスレンズが当該移動量を移動できないと判断すると、フォーカスレンズの移動完了を待った後で、フォーカスレンズが停止する間における撮像手段の電荷蓄積からAF評価値を生成し、当該AF評価値を用いて焦点調節制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズユニットを交換可能な撮像装置、及び当該撮像装置に着脱可能なレンズユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ビデオカメラ等のオートフォーカス方式は、撮像素子等により被写体像を光電変換して得られた映像信号中より画面の鮮鋭度を検出した値をAF評価値として、それが最大となるようにフォーカスレンズ位置を制御する方式(以下、TVAF方式)が撮像装置のオートフォーカス方式として主流である。
【0003】
前記TVAF方式のAF評価値としては、一般にある帯域のバンドパスフィルタ−により抽出された映像信号の高周波成分のレベルを用いて生成される。図2は、TVAF方式におけるフォーカスレンズ位置とAF評価値との関係の一例を示している。通常の被写体像を撮影した場合、図2のように焦点が合ってくるにしたがってAF評価値は大きくなり、そのレベルが最大になる点が合焦位置となる。
【0004】
特許文献1には、レンズユニットが交換できるビデオカメラにおいて、カメラ本体内で撮像信号から抽出された焦点信号を本体マイコンがレンズユニットに送信し、レンズユニット内のレンズマイコンがAF制御を行うことが記載されている。レンズマイコンは受信した焦点信号に基づいて、フォーカスレンズの駆動を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−9130号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方、抽出した焦点信号に基づいてカメラ内のマイコンがフォーカスレンズの駆動制御を決定し、レンズマイコンにフォーカスレンズの駆動命令を送信するシステムが想定される。ここで、撮像素子の露光に同期する垂直同期信号を用いてウォブリング動作を行うような場合、焦点信号生成のための電荷蓄積中はフォーカスレンズを停止させる必要がある。そのため、フォーカスレンズを移動できるタイミングは、焦点信号生成のための電荷蓄積が行われない時間内に制限される。したがって、レンズマイコンは当該タイミングの間にカメラマイコンからの指示通りフォーカスレンズの移動を完了させなければならない。しかしながら、時間内にフォーカスレンズがカメラマイコンから指示された目標位置へ到達できない場合、カメラマイコンは適切なAF評価値を用いて焦点調節制御できないおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題に鑑みて、第1の本発明は、フォーカスレンズを含む撮像光学系を備えたレンズユニットを着脱可能で、前記撮像光学系を通過した光を検出して電荷を蓄積し、蓄積した電荷を転送して撮像信号を生成する撮像手段と、前記撮像手段の撮像面内における焦点検出領域内に相当する撮像信号中より焦点信号を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出した焦点信号に基づいて、前記フォーカスレンズの移動量を決定し、当該移動量の情報を前記レンズユニットへ送信する制御手段とを有する撮像装置であって、前記制御手段は、前記レンズユニットに送信した移動量を前記フォーカスレンズが所定時間内に移動可能かどうかを示す情報を前記レンズユニットから受信し、前記フォーカスレンズが前記所定時間内に前記移動量を移動可能であることを示す情報を受信したとき、第1のタイミングにおいて焦点検出領域内で蓄積された電荷に相当する撮像信号から抽出した第1の焦点信号に基づいて、前記フォーカスレンズの次の移動量を決定し、前記フォーカスレンズが前記所定時間内に前記移動量を移動可能でないことを示す情報を受信したとき、前記第1の焦点信号を用いずに、前記フォーカスレンズの移動完了後、前記フォーカスレンズが停止している第2のタイミングにおいて焦点検出領域内で蓄積された電荷に相当する撮像信号から抽出した第2の焦点信号に基づいて、前記フォーカスレンズの次の移動量を決定することを特徴とする撮像装置である。
【0008】
第2の本発明は、撮像光学系を通過した光を検出して電荷を蓄積し、蓄積した電荷を転送して撮像信号を生成する撮像手段と、前記撮像手段より抽出した焦点信号に基づいて焦点調節制御を決定する制御手段とを備えた撮像装置に装着可能で、フォーカスレンズを含む前記撮像光学系と、前記フォーカスレンズを駆動するためのフォーカス駆動手段と、装着された撮像装置の制御手段から焦点調節のための情報を受信し、当該情報に基づいて前記フォーカス駆動手段の駆動を制御するレンズ側制御手段とを有するレンズユニットであって、前記レンズ側制御手段は、前記制御手段から前記フォーカスレンズの移動量の情報を受信し、当該移動量を前記フォーカスレンズが所定時間内に移動可能かどうかを前記制御手段に通知することを特徴とするレンズユニットである。
【0009】
第3の本発明は、撮像光学系を通過した光を検出して電荷を蓄積し、蓄積した電荷を転送して撮像信号を生成する撮像手段と、前記撮像信号中より抽出した焦点信号に基づいて焦点調節制御を決定する制御手段とを備えた撮像装置に装着可能で、フォーカスレンズを含む前記撮像光学系と、前記フォーカスレンズを駆動するためのフォーカス駆動手段と、装着された撮像装置の制御手段から焦点調節のための情報を受信し、当該情報に基づいて前記フォーカス駆動手段の駆動を制御するレンズ側制御手段とを有するレンズユニットであって、前記レンズ側制御手段は、前記制御手段へ所定の信号を送信し、当該所定の信号は、その信号レベルに応じて前記制御手段が焦点調節制御に用いる焦点信号を変更する信号であることを特徴とするレンズユニットである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、レンズユニット側が所定時間内にフォーカスレンズの移動を完了できないとき、移動完了を待った後で、フォーカスレンズを停止させる間の電荷蓄積からAF評価値を生成し、当該AF評価値を用いて適切なAF制御を行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態であるカメラの構成
【図2】TVAF評価値信号を説明する図
【図3】TVAF枠を説明する図
【図4】本発明の実施形態のTVAFのフローチャート
【図5】本発明の実施形態の微小駆動の制御を示すフローチャート
【図6】本発明の実施形態の微小駆動を説明する図
【図7】CMOSセンサの蓄積タイミングを説明する図
【図8】本発明の実施形態のカメラマイコンとレンズマイコンの処理のタイミングチャート
【図9】本発明の実施形態のカメラマイコンとレンズマイコンの通信データを示す図
【図10】本発明の実施形態でフォーカスレンズの駆動遅れ発生時の微小駆動を説明する図
【図11】本発明の実施形態の山登り駆動の制御を示すフローチャート
【図12】山登り駆動を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施例1)
以下、図面を参照し、本発明の実施例について説明する。
【0013】
図1は、交換レンズシステムを採用したカメラの構成を示す図である。同図において、レンズユニット117はカメラユニット118に対して着脱自在である。
【0014】
被写体からの光は、レンズユニット117内の固定されている第1のレンズ群101、変倍を行う第2のレンズ群102、絞り103、固定されている第3のレンズ群104、焦点調節機能と変倍による焦点面の移動を補正するコンペ機能とを兼ね備えた第4のレンズ群105(以下フォーカスレンズと称す)からなる撮像光学系を通って、カメラユニット内の撮像手段としての撮像素子106へと結像される。カメラユニット内の撮像素子106は、CMOSセンサなどにより構成される光電変換素子である。撮像素子106に結像された像は、光電変換されて増幅器107で最適なレベルに増幅された後、カメラ信号処理回路108へと入力される。
【0015】
カメラ信号処理回路108は、増幅器107からの出力信号に対して各種の画像処理を施し、映像信号を生成する。LCD等により構成されるモニタ109は、カメラ信号処理回路108からの映像信号を表示する。記録部110は、カメラ信号処理回路108からの映像信号を半導体メモリ等の記録媒体に記録する。
【0016】
TVAFゲート113は、増幅器107からの全画素の出力信号のうち、焦点検出に用いられる領域の信号のみを通す。抽出手段としてのTVAF信号処理回路114は、TVAFゲート113を通過した信号から高周波成分を抽出してTVAF評価値信号を生成する。TVAF評価値信号は、カメラマイコン116に出力される。TVAF評価値信号は、撮像素子106からの出力信号に基づいて生成される映像の鮮鋭度(コントラスト状態)を表すものである。コントラスト状態は撮像光学系の焦点状態によって変化するので、TVAF評価値信号は、結果的に図2のように撮像光学系の焦点状態を表す信号となる。
【0017】
図3は、撮像画面におけるTVAF枠を示している。制御手段としてのカメラマイコン116は、ビデオカメラ全体の動作の制御を司るとともに、図3のように撮像画面に対して所定の割合でTVAF枠を設定するようにTVAFゲート113を制御する。カメラマイコン116は、TVAF信号処理回路114から取得したTVAF評価値信号に基づいてフォーカスレンズ105の駆動命令を決定し、レンズ側制御手段としてのレンズマイコン115に送信する。
【0018】
ズーム駆動源111は変倍レンズ102を移動させるための駆動源である。フォーカス駆動源112(駆動手段)は、フォーカスレンズ105を移動させるための駆動源である。ズーム駆動源111及びフォーカス駆動源112は、ステッピングモータ、DCモータ、振動型モータ及びボイスコイルモータ等のアクチュエータにより構成される。レンズマイコン115は、カメラマイコン116から受信した駆動命令に基づいてフォーカス駆動源112の駆動を制御し、フォーカスレンズ105を光軸方向に移動させて焦点合わせを行う。
【0019】
次に、カメラマイコン116で行われるTVAF制御について、図4以降の図を用いて説明する。このTVAF制御は、カメラマイコン116内に格納されたコンピュータプログラムに従って実行される。実際のフォーカスレンズ105の駆動は、レンズマイコン115で行われる。
【0020】
Step401は処理の開始を示している。Step402で、カメラマイコン116は、微小駆動動作を行うようレンズマイコン11に指示する。そして、カメラマイコン116は、微小駆動動作の結果により、合焦か、合焦でないならどちらの方向に合焦点があるかを判別する。細かい動作の説明は図5に譲る。Step403において、カメラマイコン116はStep402で合焦判定できたかどうか判別する。カメラマイコン116は、合焦判定できた場合はStep407へ進み合焦停止・再起動判定処理を行い、合焦判定できていない場合はStep404へ進む。
【0021】
Step404において、カメラマイコン116は、Step402で判別した方向に、所定の速度でフォーカスレンズ105を山登り駆動させるようレンズマイコン11に指示し、山登り駆動の過程でTVAF評価値がピークとなるフォーカスレンズ位置を探す。細かい動作の説明は図11に譲る。Step405では、カメラマイコン116は、山登り駆動動作中に取得したTVAF評価値がピークになるフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ105を戻すよう、レンズマイコン115に指示する。Step406において、カメラマイコン116は、TVAF評価値がピークになるフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ105が戻ったかどうか判別する。カメラマイコン116は、TVAF評価値がピークになるフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ105が戻っていると判別した場合、Step402へ戻り再び微小駆動動作を行うようレンズマイコン115に指示する。一方、カメラマイコン116は、TVAF評価値がピークになるフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ105が戻っていないと判別した場合、Step405へ戻り、TVAF評価値がピークになるフォーカスレンズ位置にフォーカスレンズ105を戻す動作を継続するようレンズマイコン115に指示する。
【0022】
次に、Step407からの合焦停止・再起動判定処理について説明する。Step407では、カメラマイコン116は、TVAF信号処理回路114からTVAF評価値を取得する。Step408では、カメラマイコン116は、合焦判定された合焦位置へフォーカスレンズを移動するようにレンズマイコン115に制御命令を通信する。Step409では、カメラマイコン116は、レンズマイコン115と通信し、フォーカスレンズ位置を取得する。Step410では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105が合焦位置へ移動したかどうかを判別する。カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105が合焦位置へ移動したと判別すればStep411へ進み、移動していないと判別すればStep407へ戻る。Step411では、カメラマイコン116は、合焦位置におけるTVAF評価値を保持する。Step412では、カメラマイコン116は、最新のTVAF評価値を取得する。Step413では、カメラマイコン116は、Step411で保持したTVAF評価値とStep412で取得した最新のTVAF評価値とを比較し、TVAF評価値の変動が大きいかどうか判定する。カメラマイコン116は、TVAF評価値が大きく変動したと判定すれば、被写体が変わったものとして、Step402へ進み微小駆動動作を再開するようレンズマイコン115に指示する。一方、カメラマイコン116は、TVAF評価値が大きく変動していないと判断すれば、Step412へ戻る。
【0023】
次に、Step402の微小駆動動作について説明する。図5は、微小駆動制御のフローチャートである。Step501は、処理の開始を示している。Step502では、カメラマイコン116は、レンズマイコン115と通信する。カメラマイコン116はレンズマイコン115へフォーカスレンズ駆動命令(フォーカスレンズ105の目標位置、駆動スピード)を送信する。また、カメラマイコン116は、レンズマイコン115からフォーカスレンズ位置、目標位置到達判定のデータを受信する。
【0024】
Step503では、カメラマイコン116はフォーカスレンズ105を駆動する駆動周期、及び通信してからフォーカスレンズ105の駆動開始までの駆動ディレイ時間を求める。駆動ディレイ時間とは、TVAF枠に対応する領域における撮像素子106の電荷蓄積中にフォーカスレンズ105を停止させるように、蓄積時間とフォーカスレンズ駆動の位相を調整するための時間である。本実施例では駆動周期を2Vに設定しており、1Vの間にフォーカスレンズ105を駆動し、1Vの間停止させる、を繰り返す。なお、駆動周期はこれに限定されるものではない。
【0025】
Step504では、カメラマイコン116は、現在のModeが0か判別し、0であればStep505へ進み後述の至近側のフォーカスレンズ位置における処理を行う。Modeが0でなければStep511へ進む。
【0026】
<至近側のフォーカスレンズ位置における処理>
Step505では、カメラマイコン116は至近側のフォーカスレンズ位置における処理が初めて(前回の処理で以下の到達判定でNGとなっていない)かどうか判定する。NoであればStep507へ進み、YesであればStep506でカメラマイコン116はTVAF評価値を無限側(無限側にフォーカスレンズがいる時に蓄積したセンサ出力に基づくので)TVAF評価値として保存する。
【0027】
Step507では、カメラマイコン116は、レンズマイコン115から受信した目標位置到達判定がOKか判定する。OKでなければStep509へ進み、OKであればStep508でカメラマイコン116はModeを加算(4以上になった場合は0に戻す)して、Step509へ進む。
【0028】
<共通の処理>
Step509において、カメラマイコン116は、所定回数1連続して合焦方向と判断される方向が同一であればStep529へ進み、そうでなければStep510へ進む。Step510においては、所定回数2フォーカスレンズが同一エリアで往復を繰り返していればStep530へ進み、所定回数2フォーカスレンズが同一エリアで往復を繰り返していなければStep502へ戻る。
【0029】
Step529では、カメラマイコン116は方向判別できたとして、Step532へ進み処理を終了し山登り駆動へ移行する。
【0030】
Step530においては、カメラマイコン116は、所定回数2フォーカスレンズ105が往復を繰り返していた期間におけるフォーカスレンズ位置の平均位置を合焦位置として演算する。Step531ではカメラマイコン116は合焦判定できたとして、Step532へ進み処理を終了し合焦停止・再起動判定へ移行する。
【0031】
Step511では、カメラマイコン116は、現在のModeが1か判別する。1であればStep512へ進み後述のフォーカスレンズ105を無限に駆動する処理を行い、1でなければStep518へ進む。
【0032】
<フォーカスレンズを無限に駆動する処理>
Step512では、カメラマイコン116は、振動振幅と中心移動振幅を演算する。ここでは詳しく述べないが、焦点深度を基準に、深度が浅い時は振幅を小さく、深度が深いときは振幅を大きくするのが一般的である。
【0033】
Step513では、カメラマイコン116は、前述のMode=0における無限側TVAF評価値と後述のMode=2における至近側TVAF評価値を比較する。無限側TVAF評価値が至近側TVAF評価値よりも大きければStep514へ進み、無限側TVAF評価値が至近側TVAF評価値よりも小さければStep515へ進む。
【0034】
Step514では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105の駆動振幅を、駆動振幅=振動振幅+中心移動振幅と設定する。Step515では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105の駆動振幅を、駆動振幅=振動振幅と設定する。Step516では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105を無限方向へStep514あるいはStep515で決められた振幅で駆動するようレンズマイコン115に指示する。
【0035】
Step517では、カメラマイコン116は、Modeを加算(4以上になった場合は0に戻す)して、Step509へ進む。Step509以降は前述の通りである。
【0036】
Step518では、カメラマイコン116は、現在のModeが2か判別する。2であればStep519へ進み、カメラマイコン116は後述の無限のフォーカスレンズ位置における処理を行い、2でなければStep523へ進む。
【0037】
<無限側のフォーカスレンズ位置における処理>
Step519では、カメラマイコン116は、無限側のフォーカスレンズ位置における処理が初めて(前回の処理で以下の到達判定でNGとなっていない)かどうか判定する。NoであればStep521へ進み、YesであればStep520でカメラマイコン116はTVAF評価値を至近側(至近側にフォーカスレンズがいる時に蓄積したセンサ出力に基づくので)TVAF評価値として保存する。
【0038】
Step521では、カメラマイコン116は、レンズマイコン115から受信した目標位置到達判定がOKか判定する。OKでなければStep509へ進み、OKであればStep522でカメラマイコン116はModeを加算(4以上になった場合は0に戻す)して、Step509へ進む。Step509以降は前述の通りである。
【0039】
<フォーカスレンズを至近に駆動する処理>
Step523では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105の振動振幅と中心移動振幅を演算する。ここでは詳しく述べないが焦点深度を基準に、深度が浅い時は振幅を小さく、深度が深いときは振幅を大きくするのが一般的である。
【0040】
Step524では、カメラマイコン116は、前述のMode=0における無限側TVAF評価値と前述のMode=2における至近側TVAF評価値を比較する。至近側TVAF評価値が無限側TVAF評価値よりも大きければStep525へ進み、至近側TVAF評価値が無限側TVAF評価値よりも小さければStep526へ進む。
【0041】
Step525では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105の駆動振幅を、駆動振幅=振動振幅+中心移動振幅と設定する。Step526では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105の駆動振幅を、駆動振幅=振動振幅と設定する。
【0042】
Step527では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105を無限方向へStep525あるいはStep526で決められた振幅で駆動するようレンズマイコン115へ指示する。
【0043】
Step528では、カメラマイコン116は、Modeを加算(4以上になった場合は0に戻す)して、Step509へ進む。Step509以降は前述の通りである。
【0044】
図6は、上記フォーカスレンズ動作の時間経過を示している。ここで横軸は時間で、最上部にある下に凸の周期は映像信号のV同期信号を表す。V同期信号の下のひし形はCMOSセンサの蓄積時間、その下のEVxはそのタイミングで得られるTVAF評価値、その下はフォーカスレンズ位置を表す。本実施例では、1Vが1/60秒の場合を示している。CMOSセンサの駆動について図7を用いて説明する。図7の左は撮像面と走査ラインを示している。右は、各走査ラインごとの電荷の蓄積時間、転送時間を示している。CMOSセンサは、ローリングシャッターと言って各走査ラインごとにシャッタを切る方式であるため、画面の上部と下部で、図のように蓄積時間、転送時間が異なる。こが図6のひし形は、このようなCMOSセンサの電荷蓄積を表している。
【0045】
図6において、カメラマイコン116は、蓄積時間3の間にCMOSセンサに蓄積された電荷に対するTVAF評価値EV3を時刻T3で取得する。また、カメラマイコン116は、蓄積時間5の間にCMOSセンサに蓄積された電荷に対するTVAF評価値EV5を時刻T5で取得する。時刻T6では、カメラマイコン116は、TVAF評価値EV3とEV5を比較し、EV5>EV3であればフォーカスレンズ105の振動中心を移動し、一方EV5>EV3でなければフォーカスレンズ105の振動中心を移動しない。このようにして、カメラマイコン116は、合焦方向の判別と合焦の判定を行っている。
【0046】
次に、カメラマイコン116とレンズマイコン115の処理のタイミングについて説明する。図8は、1V内のカメラマイコン116とレンズマイコン115の処理のタイミングチャートを示す図である。図8で、横軸は時間を示す。まず、V同期信号が出力された直後にカメラマイコン116とレンズマイコン115との間で通信を行い、カメラマイコン116はレンズマイコン115からフォーカスレンズ位置と目標位置到達判定のデータを取得する。カメラマイコン116は、TVAF評価値を取得後、通信でレンズマイコン115から取得したデータと当該TVAF評価値から、図6に示した微小駆動の目標位置やフォーカスレンズ105の駆動スピードを演算する。その後、もう一度カメラマイコン116はレンズマイコン115と通信を行い、フォーカスレンズ駆動命令(目標位置、駆動スピード)と駆動ディレイ時間をレンズマイコン115に送信する。レンズマイコン115は、駆動ディレイ時間待ったあと、フォーカスレンズ駆動命令に基づいてレンズ駆動処理を行い、フォーカスレンズ105を駆動する。
【0047】
次に、レンズマイコン115との通信データを用いてカメラマイコン116がTVAF制御を変更し、フォーカスレンズ105の駆動の遅れに対してカメラマイコン116が正しく動作することを説明する。図9は、カメラマイコン116とレンズマイコン115の通信データ例を示す図である。カメラマイコン116からレンズマイコン115への通信データには、フォーカス目標位置、及びフォーカスレンズの駆動スピードが含まれる。一方、レンズマイコン115からカメラマイコン116への通信データには、フォーカスレンズ位置、及び目標位置到達判定のデータが含まれる。例えば、目標位置到達判定は、レンズマイコン115からカメラマイコン116へ送る信号のうち、所定の信号のH/Lによって伝える。この場合、カメラマイコン116は、所定時間内にフォーカスレンズ105が駆動目標位置に到達可能かどうかを、上記所定の信号のH/Lを検出することによって判断する。これらのデータをカメラマイコン116とレンズマイコン115で通信することにより、カメラマイコン116はフォーカスレンズ105の駆動目標位置と駆動スピードを決定し、レンズマイコン115にフォーカスレンズ105の駆動命令を送信する。
【0048】
次に、カメラマイコン116から受信したフォーカス目標位置へ所定時間内にフォーカスレンズ105が到達できないとカメラマイコン116が判断した場合について説明する。本実施例では、1V(1/60秒)の間にフォーカスレンズ105の移動が行われることとする。この場合、前記所定時間は1Vに相当する。
【0049】
図10は、第1のタイミングとしての蓄積時間3にフォーカスレンズ105の移動が間に合わなかった場合のフォーカスレンズ動作の時間経過を示している。図10では、本来であれば蓄積時間3、5、7、9・・・の間に撮像素子106に蓄積された電荷から生成されたTVAF評価値に基づいてカメラマイコン116がAF制御を行う場合に、フォーカスレンズ105が1Vの間に目標位置へ到達できず、蓄積時間3の電荷蓄積までにフォーカスレンズ105の駆動が完了できない場合を想定している。レンズマイコン115は、カメラマイコン116から受信した目標位置までフォーカスレンズ105を移動させるようにフォーカス駆動源112を駆動制御するとともに、所定時間内に目標位置に到達できないことを示すデータを時刻T2の通信でカメラマイコン116に送信する。カメラマイコン116は当該データを受信すると、蓄積時間3の間に撮像素子106に蓄積された電荷に対するTVAF評価値EV3(第1の焦点信号)を用いずに、第2のタイミングとしての蓄積時間4の間に撮像素子106に蓄積された電荷に対するTVAF評価値EV4(第2の焦点信号)を無限側評価値とする。このとき、カメラマイコン116は、蓄積時間4でのTVAF枠に対応する領域における電荷蓄積中は、フォーカスレンズ105が停止しているように制御する。カメラマイコン116は、次のフォーカスレンズ移動開始が、蓄積時間4でのTVAF枠に対応する領域における電荷蓄積が終了した後になるよう、レンズマイコン115を制御する。
【0050】
上記の動作以降、図10において、フォーカスレンズ105の駆動制御に使用するTVAF評価値がずれて、蓄積時間6、8、10・・・の間に撮像素子106に蓄積された電荷から生成されたTVAF評価値に基づいてTVAF制御を行う。時刻T7で、カメラマイコン116は、TVAF評価値EV4とEV6を比較し、EV6>EV4であれば振動中心を移動し、一方EV6>EV4でなければ振動中心を移動しない。このようにして、カメラマイコン116は合焦方向の判別と合焦の判定を行っている。
【0051】
以上のように、フォーカスレンズ移動の遅れに対して、レンズマイコン115は必要なデータをカメラマイコン116に送り、カメラマイコン116は取得したデータに基づいてフォーカスレンズ105の次からの駆動を変更する。また、カメラマイコン116は、TVAF制御のために参照するTVAF評価値を変更することで、正しく無限側又は至近側にフォーカスレンズ105が存在するタイミングでのTVAF評価値を取得することができる。
【0052】
なお、本実施例ではカメラマイコン116はレンズマイコン115へフォーカス目標位置のデータを送ると説明したが、フォーカス目標位置に限らず、フォーカスレンズ105の移動量を示すデータであればよい。例えば、カメラマイコン116は、フォーカス駆動源112がフォーカスレンズ105をどの方向へ何パルス分駆動するかという情報をレンズマイコン115に送るようにしてよい。
【0053】
また、本実施例では所定時間を1Vとしたが、これに限られるものではない。カメラマイコン116がフォーカスレンズ105の駆動時間を設定して、レンズマイコン115に送信するようにしてもよい。
【0054】
また、図10ではレンズマイコン115が目標位置に到達できないことを示すデータを時刻T2でカメラマイコン116へ送っているが、所定時間内に目標位置へ到達できないことをより早いタイミングでレンズマイコン115が判断して、時刻T2より前にカメラマイコン116へ通知するようにしてもよい。
【0055】
また、図10では、レンズマイコン115から目標位置に到達できないことを示すデータを受信した後、カメラマイコン116は蓄積時間4の間に撮像素子106に蓄積された電荷から生成されたTVAF評価値EV4に基づいてTVAF制御を行うようにしたが、より後の蓄積時間で撮像素子106に蓄積された電荷から生成されたTVAF評価値を用いてもよい。この場合、当該蓄積時間でのTVAF枠に対応する領域における電荷蓄積中は、カメラマイコン116はフォーカスレンズ105を停止させるようにレンズマイコン115を制御する。
【0056】
また、本実施例では、レンズマイコン115が、フォーカスレンズ105が所定時間内に目標位置へ到達できないと判定した場合に到達できないことを示すデータをカメラマイコン116へ送ることについて述べたが、所定時間内に目標位置へ到達できる場合は到達できることを示すデータを送る。そのようにすることで、フォーカスレンズ105が所定時間内に目標位置へ到達できるか否かをカメラマイコン116は適宜判断できるので、より正確なAF制御を実現することができる。
【0057】
次に、山登り駆動動作の制御について図11を用いて説明する。Step1101は処理の開始を示している。Step1102では、カメラマイコン116はレンズマイコン115へフォーカスレンズ駆動命令を送信するとともに、レンズマイコン115からフォーカスレンズ位置、駆動命令に対する目標位置到達判定を受信する。
【0058】
Step1103では、カメラマイコン116は山登り駆動動作におけるフォーカスレンズ105の駆動スピードを設定する。ここでは詳しく述べないが、焦点深度を基準に、深度が浅い時は駆動スピードを小さく、深度が深いときは駆動スピードを大きくするのが一般的である。
【0059】
Step1104においては、カメラマイコン116は、TVAF評価値が前回のTVAF評価値より所定量小さいどうか判別して、小さくなければStep1105へ進み、小さければStep1110へ進む。ここで、所定量とはTVAF評価値のS/Nを考慮して決められる値であり、被写体固定、フォーカスレンズ位置一定におけるTVAF評価値の変動幅以上の値とする。そうしないと、焦点状態の変化以外の要因によるTVAF評価値の変動の影響を受け、カメラマイコン116は正しい方向に山登り駆動制御できない。
【0060】
Step1105では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105が無限端に達しているかどうか判定する。無限端とは設計上決められたフォーカスレンズストロークの最も無限寄りの位置である。フォーカスレンズ105が無限端に達していればStep1106へ進む。フォーカスレンズ105が無限端に達していなければStep1107へ進む。
【0061】
Step1107では、カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105が至近端に達しているかどうか判定する。至近端とは設計上決められたフォーカスレンズストロークの最も至近寄りの位置である。フォーカスレンズ105が至近端に達していればStep1108へ進む。フォーカスレンズ105が至近端に達していなければStep1109へ進む。
【0062】
Step1106、1108では、カメラマイコン116はそれぞれ反転した端を記憶するフラグをセットしてStep1112へ進み、フォーカスレンズ105を逆方向に反転して山登り駆動を続ける。
【0063】
Step1109では、カメラマイコン116は、前回の順方向にStep1103で決定した速度でフォーカスレンズ105を山登り駆動するようレンズマイコン115に指示し、Step1102へ進み今回の処理を終わる。
【0064】
Step1110においては、TVAF評価値がピークを越えて減っていなければStep1111へ進む。TVAF評価値がピークを越えて減っていれば、Step1113へ進みカメラマイコン116は山登り駆動を終了し、Step1114へ進み処理を終了して微小駆動動作へ移行する。
【0065】
Step1111では、カメラマイコン116は、TVAF評価値が所定回数連続して減少しているか判別する。TVAF評価値が連続して減少していればStep1112へ進み、連続して減少していなければStep1109へ進む。
【0066】
Step1109では、カメラマイコン116は、前回の順方向にStep1103で決定した速度でフォーカスレンズ105を山登り駆動するようレンズマイコン115に指示し、Step1102へ進み今回の処理を終わる。
【0067】
Step1112では、カメラマイコン116は、前回と逆方向にStep1103で決定した速度でフォーカスレンズ105を山登り駆動するようレンズマイコン115に指示し、Step1102へ進み今回の処理を終わる。
【0068】
図12は、上記山登り駆動動作時のフォーカスレンズ105の動きを示している。実線で示されているAでは、TVAF評価値がピークを越えて減少しているので、カメラマイコン116は、これまでの山登り駆動中に合焦点があると判断して山登り駆動動作を終了し、微小駆動動作に移行する、一方、点線で示されているBでは、TVAF評価値はピークが無く減少しているので、カメラマイコン116は、方向を間違えたものと判断してフォーカスレンズ105の駆動方向を反転し、山登り駆動動作を続ける。
【0069】
以上説明したように、再起動判定→微小駆動→山登り駆動→微小駆動→再起動判定を繰り返しながらフォーカスレンズを移動させTVAF評価値を常に最大にするようにカメラマイコン116は制御することで、合焦状態を維持する。
【0070】
このようにフォーカスレンズ105の駆動の遅れに対して、必要なデータをレンズマイコン115がカメラマイコン116に送り、カメラマイコン116は、取得したデータに基づいてフォーカスレンズ105の次からの駆動を変更する。また、カメラマイコン116は、TVAF制御のために参照するTVAF評価値を変更することで、正しく無限側又は至近側にフォーカスレンズ105が停止したタイミングでのTVAF評価値を参照することができ、合焦方向を正しく判定することができるようになる。
【0071】
(実施例2)
前述のように、実施例1では、フォーカスレンズ105が所定時間内に目標位置へ到達できない場合に、到達できないことを示すデータをレンズマイコン115がカメラマイコン116へ送っている。
【0072】
本実施例では、レンズマイコン115から受信したフォーカスレンズ位置のデータに基づいて、フォーカスレンズ105が所定時間内に目標位置へ到達できないことをカメラマイコン116が判断する構成にする。本実施例のフォーカスレンズ駆動制御について、図10を用いて説明する。
【0073】
図10において、カメラマイコン116は、時刻T1でレンズマイコン115から受信したフォーカスレンズ位置に基づいて、フォーカスレンズ105の駆動が所定時間内に目標位置へ到達できるかどうか判断する。カメラマイコン116は、フォーカスレンズ105の駆動が所定時間内に目標位置へ到達できないと判断した場合、実施例1と同様に、フォーカスレンズ105が目標位置へ到達した後、蓄積時間4でのTVAF枠に対応する領域おける電荷蓄積の間はフォーカスレンズ105を停止させるようにレンズマイコン115を制御する。また、カメラマイコン116は、蓄積時間4の間に撮像素子106に蓄積された電荷から生成されたTVAF評価値EV4に基づいてTVAF制御を行う。
【0074】
なお、フォーカスレンズ105の駆動が所定時間内に目標位置へ到達できるかどうか判断するためのフォーカスレンズ位置情報を受信するタイミングは、時刻T1に限定されない。また、カメラマイコン116が1Vの中で所定のタイミングのフォーカスレンズ位置をレンズマイコン115から取得するようにしても良い。
【0075】
また、本実施例においても、カメラマイコン116が、蓄積時間4より後の蓄積時間に撮像素子106に蓄積された電荷から生成されたTVAF評価値を用いてTVAF制御を行うようにしてもよい。この場合、当該蓄積時間でのTVAF枠に対応する領域における電荷蓄積中は、カメラマイコン116はフォーカスレンズ105を停止させるようにレンズマイコン115へ指示する。
【0076】
このように、フォーカスレンズ位置のデータに基づいて、フォーカスレンズ105が所定時間内に目標位置へ到達できないことをカメラマイコン116が判断できるようにすれば、レンズマイコン115から目標位置に到達できないことを示すデータを送らなくても本発明を実施できる。
【0077】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【符号の説明】
【0078】
105 フォーカスレンズ
106 撮像素子
107 増幅器
108 カメラ信号処理回路
112 フォーカス駆動源
113 TVAFゲート
114 TVAF信号処理回路
115 レンズマイコン
116 カメラマイコン
117 レンズユニット
118 カメラユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォーカスレンズを含む撮像光学系を備えたレンズユニットを着脱可能で、
前記撮像光学系を通過した光を検出して電荷を蓄積し、蓄積した電荷を転送して撮像信号を生成する撮像手段と、
前記撮像手段の撮像面内における焦点検出領域内に相当する撮像信号中より焦点信号を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段で抽出した焦点信号に基づいて、前記フォーカスレンズの移動量を決定し、当該移動量の情報を前記レンズユニットへ送信する制御手段とを有する撮像装置であって、
前記制御手段は、前記レンズユニットに送信した移動量を前記フォーカスレンズが所定時間内に移動可能かどうかを示す情報を前記レンズユニットから受信し、前記フォーカスレンズが前記所定時間内に前記移動量を移動可能であることを示す情報を受信したとき、第1のタイミングにおいて焦点検出領域内で蓄積された電荷に相当する撮像信号から抽出した第1の焦点信号に基づいて、前記フォーカスレンズの次の移動量を決定し、前記フォーカスレンズが前記所定時間内に前記移動量を移動可能でないことを示す情報を受信したとき、前記第1の焦点信号を用いずに、前記フォーカスレンズの移動完了後、前記フォーカスレンズが停止している第2のタイミングにおいて焦点検出領域内で蓄積された電荷に相当する撮像信号から抽出した第2の焦点信号に基づいて、前記フォーカスレンズの次の移動量を決定することを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
前記所定時間は、前記制御手段によって設定され、前記レンズユニットへ通知されることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記レンズユニットから前記フォーカスレンズの位置情報を受信し、当該位置情報に基づいて、送信した移動量を前記フォーカスレンズが所定時間内に移動可能かどうかを判断することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
【請求項4】
撮像光学系を通過した光を検出して電荷を蓄積し、蓄積した電荷を転送して撮像信号を生成する撮像手段と、前記撮像信号中より抽出した焦点信号に基づいて焦点調節制御を決定する制御手段とを備えた撮像装置に装着可能で、
フォーカスレンズを含む前記撮像光学系と、
前記フォーカスレンズを駆動するためのフォーカス駆動手段と、
装着された撮像装置の制御手段から焦点調節のための情報を受信し、当該情報に基づいて前記フォーカス駆動手段の駆動を制御するレンズ側制御手段とを有するレンズユニットであって、
前記レンズ側制御手段は、前記制御手段から前記フォーカスレンズの移動量の情報を受信し、当該移動量を前記フォーカスレンズが所定時間内に移動可能かどうかを前記制御手段に通知することを特徴とするレンズユニット。
【請求項5】
前記レンズ側制御手段は、前記フォーカスレンズの位置情報を前記制御手段へ送信することを特徴とする請求項4に記載のレンズユニット。
【請求項6】
前記レンズ側制御手段は、前記制御手段から受信した移動量を前記フォーカスレンズが移動後、前記フォーカスレンズの移動を停止させ、前記撮像手段の撮像面内における焦点検出領域内に相当する電荷蓄積が完了するまで前記フォーカスレンズを停止させておくように前記フォーカス駆動手段を制御することを特徴とする請求項4又は5に記載のレンズユニット。
【請求項7】
撮像光学系を通過した光を検出して電荷を蓄積し、蓄積した電荷を転送して撮像信号を生成する撮像手段と、前記撮像信号中より抽出した焦点信号に基づいて焦点調節制御を決定する制御手段とを備えた撮像装置に装着可能で、
フォーカスレンズを含む前記撮像光学系と、
前記フォーカスレンズを駆動するためのフォーカス駆動手段と、
装着された撮像装置の制御手段から焦点調節のための情報を受信し、当該情報に基づいて前記フォーカス駆動手段の駆動を制御するレンズ側制御手段とを有するレンズユニットであって、
前記レンズ側制御手段は、前記制御手段へ所定の信号を送信し、当該所定の信号は、その信号レベルに応じて前記制御手段が焦点調節制御に用いる焦点信号を変更する信号であることを特徴とするレンズユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−80249(P2013−80249A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−273779(P2012−273779)
【出願日】平成24年12月14日(2012.12.14)
【分割の表示】特願2011−234204(P2011−234204)の分割
【原出願日】平成23年10月25日(2011.10.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】