撮像装置
【課題】 シナリオに従うシーンを撮影できるだけの電池残量が残っているか否かを容易に確認できるようにする。
【解決手段】 撮像手段と、それぞれユーザへのアドバイス情報を含む複数のシーンを含むシナリオ情報を記憶する記憶手段と、前記シナリオ情報の複数のシーンから選択されたシーンのアドバイス情報を表示する表示手段と、前記撮像手段により得られた動画信号を記録媒体に記録すると共に、前記動画信号の記録時に選択されているシナリオ情報とシーンを識別するための付加情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、バッテリからの電力を供給する電源供給手段と、前記シナリオ情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出し、前記必要なバッテリ残量に係る情報を前記表示手段により表示させる制御手段とを備える。
【解決手段】 撮像手段と、それぞれユーザへのアドバイス情報を含む複数のシーンを含むシナリオ情報を記憶する記憶手段と、前記シナリオ情報の複数のシーンから選択されたシーンのアドバイス情報を表示する表示手段と、前記撮像手段により得られた動画信号を記録媒体に記録すると共に、前記動画信号の記録時に選択されているシナリオ情報とシーンを識別するための付加情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、バッテリからの電力を供給する電源供給手段と、前記シナリオ情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出し、前記必要なバッテリ残量に係る情報を前記表示手段により表示させる制御手段とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭用デジタルビデオカメラ等の普及に伴い、一般のユーザが動画像を撮影する機会が増えている。さらに、動画像を撮影するときに用いるための、撮影シーン毎に撮影時のカメラワークや撮影時間、撮影すべきイベント等の情報を保持する撮影用シナリオというものが用意されている。この撮影用シナリオを用いて撮影を行うことで、動画像の撮影方法に習熟している者でなくても簡単に映像コンテンツを作成できる、という手法がすでに提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−165805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、撮影用シナリオを用いてシーンを撮影中に、バッテリ残容量やメディア残容量がなくなった場合には、シーンの撮影を中断せざるを得ず、所望の映像コンテンツを完成することが出来ないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、撮影用シナリオを用いてシーンを撮影する場合に、シナリオに従うシーンを撮影できるだけの電池残量が残っているか否かを容易に確認できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
撮像手段と、それぞれユーザへのアドバイス情報を含む複数のシーンを含むシナリオ情報を記憶する記憶手段と、前記シナリオ情報の複数のシーンから選択されたシーンのアドバイス情報を表示する表示手段と、前記撮像手段により得られた動画信号を記録媒体に記録すると共に、前記動画信号の記録時に選択されているシナリオ情報とシーンを識別するための付加情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、バッテリからの電力を供給する電源供給手段と、前記シナリオ情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出し、前記必要なバッテリ残量に係る情報を前記表示手段により表示させる制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、撮影用シナリオを用いてシーンを撮影する場合に、シナリオに従うシーンを撮影できるだけの電池残量が残っているか否かを容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に関する撮像装置および記録装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に関する記憶部の説明図である。
【図3】本発明の実施形態に関する撮影用シナリオの説明図である。
【図4】実施形態1の全体の流れを示すフローチャートである。
【図5】残容量算出処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】シーン構成情報抽出処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】シーン構成情報抽出処理時のユーザーへのアドバイス情報とシーン構成情報の説明図である。
【図8】予定使用容量算出処理時に参照するシーン構成情報の説明図である。
【図9】予定使用容量算出処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】算出結果表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】算出結果表示処理の表示例の説明図である。
【図12】実施形態2の全体の流れを示すフローチャートである。
【図13】容量比較処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】比較結果表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】比較結果表示処理の表示例の説明図である。
【図16】実施形態3の全体の流れを示すフローチャートである。
【図17】撮影可否判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】撮影対象決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】撮影可否シーンの確認画面の説明図である。
【図20】撮影対象シーンの選択画面の説明図である。
【図21】撮影対象シーンの決定後画面の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態にかかわる撮像装置100の構成を示すブロック図である。撮像装置100において、制御部101は、撮像装置100全般を制御する。制御部101は、バッテリ残容量算出部101a、メディア管理部101b、メディア残容量算出部101c、シーン構成情報抽出部101d、バッテリ予定使用容量算出部101e、メディア予定使用容量算出部101fを含む。制御部101は更に、表示データ作成部101g、撮影用シナリオ変更部101kを含む。
【0010】
記憶部107は、信号記録部108、撮影用シナリオ記録部109を有し、各種情報を記憶する。図2に記憶部107に記憶する各種情報を示す。後に、各種情報を算出および取得する処理に合わせて、図2の説明を行う。レンズ部102およびCCD部103により動画像信号を生成する。さらに信号処理部104は撮影された動画信号に圧縮処理などを施し、記録するのに適した形式に変換して記憶部107に送る。記憶部107では、撮影された動画信号と各種の付加情報とを記録媒体に記録する。なお、本実施形態では、撮影開始から撮影停止までの一連のシーンを一つの動画ファイルとして管理する。さらに、撮影用シナリオ記憶部109に撮影用シナリオを保持しており、これを用いてシーンの撮影を行う。
【0011】
バッテリ残容量算出部101aは、バッテリ管理部111を介してバッテリ部111から取得したバッテリ容量から、バッテリ残容量を算出する。バッテリ111は、リチウムイオン電池などの二次電池である。電源供給部113は、バッテリ112からの電力を各部に供給する。
【0012】
メディア管理部101bは記憶部107における記録媒体の残量などを管理する。メディア残容量算出部101cは、メディア管理部101bを介して記憶部107から取得したメディア容量から、メディア残容量を算出する。シーン構成情報抽出部101dは、撮影用シナリオ記録部109から、バッテリ使用容量に影響を与える情報や、メディア使用容量に影響を与える情報を抽出する。
【0013】
バッテリ予定使用容量算出部101eは、シーン構成情報より撮影用シナリオに指定されたシーンをシナリオに従って全て撮影するために必要なバッテリ容量としてバッテリ予定使用容量を算出する。メディア予定使用容量算出部101fは、シーン構成情報より撮影用シナリオに指定されたシーンを全て撮影するために必要なメディア容量としてメディア予定使用容量を算出する。バッテリ予定使用容量、バッテリ残容量、メディア予定使用容量、メディア残容量をもとに、表示データ作成部101gにて表示制御部106に通知する表示データを作成する。表示制御部106は、信号処理部104および表示データ作成部101gより出力されたデータを合成し、表示部105に表示する。
【0014】
操作部110、ボタンやタッチパネルなどで構成される。ユーザは操作部110を操作することにより、各種の指示を出力する。操作部110からの指示により、撮影用シナリオ変更部101kは撮影用シナリオの変更を行い、結果を撮影用シナリオ記憶部109へ保存する。
【0015】
撮像装置100は、記憶部109に1つまたは複数の撮影用シナリオを記憶している。撮影用シナリオは、1つまたは複数のシーンから構成されている。さらに、シーンはユーザへのアドバイス情報を保持している。
【0016】
図3に撮影用シナリオ300の例を示す。領域301は撮影用シナリオ300の番号と名称を示している。シナリオ毎に異なる番号が割り当てられており、このシナリオ番号により、各シナリオを識別することができる。また、名称により、ユーザが撮影したいシナリオを認識することが出来る。
【0017】
領域302から領域303は、撮影用シナリオ300を構成するシーンの番号と名称を示している。図3では、シナリオ300は領域302のシーン01から領域303のシーン20までの20シーンで構成されている。シーン番号により各シーンを識別することが出来る。また、名称により、ユーザが撮影したいシーンを認識することが出来る。
【0018】
領域304から領域308は、シーン01における、ユーザへのアドバイス情報を示している。領域304は対応するシーンの番号と名称を示す情報である。領域305は当該シーン撮影時のユーザへのアドバイス情報を示すテキスト情報である。シーンを撮影するにあたり、撮影対象のどのような様子を撮影すれば良いか、どのような構成で撮影すれば良いか、等の情報を表示することにより完成度の高いシーンを撮影することが出来る。領域306は当該シーンを撮影する上での撮影目安時間を示す情報である。領域307は当該シーン撮影時の静止画撮影枚数を示す情報である。領域308は推奨設定の情報である。屋内モードや室内モード、さらにライトの有無等の情報をユーザに呈示することにより、完成度の高いシーンを撮影することが出来る。
【0019】
通常の撮影を行う場合、記録待機状態において、撮影された動画が表示部105に表示される。この状態でユーザが操作部110を操作して、記録開始を指示すると、制御部101は、信号記録部108に対して記録の開始を指示する。信号記録部108は、信号処理部104からの動画信号を記録媒体に記録する。操作部110より記録停止の指示があると、制御部101は信号記録部108に対し、記録停止を指示する。信号記録部108は、記録停止の指示に応じて、信号処理部104からの動画信号の記録を停止する。
【0020】
次に、シナリオ撮影モードについて説明する。ユーザは操作部110を操作して、シナリオ記憶部109に記憶された複数のシナリオの中から所望のシナリオを選択することができる。即ち、制御部101は、操作部110よりシナリオ一覧表示の指示を受けると、シナリオ記憶部109に記憶された各シナリオ情報を読み出し、各シナリオのシナリオ名の一覧を表示部105に表示させる。ユーザは操作部110を操作し、表示されたシナリオから所望のシナリオを選択する。制御部101は、シナリオが選択されると、選択されたシナリオのシナリオ番号を記憶する。そして、選択されたシナリオ情報をシナリオ記憶部109より読み出す。そして、選択されたシナリオに含まれる複数のシーンの一覧を表示部105に表示させる。ユーザは、表示部105に表示されたシーン一覧より、所望のシーンを選択する。制御部101は、ユーザがシーンを選択すると、選択されたシーンのシーン番号を記憶する。そして、選択されたシーンのアドバイスと撮影推奨時間、並びに静止画の推奨撮影枚数の情報などを表示部105に表示させ、撮影待機状態とする。
【0021】
この様に、撮影待機状態では、ユーザが選択したシーンのアドバイスが表示部105に表示される。そして、ユーザが操作部110を操作して、記録開始を指示すると、制御部101は、信号記録部108に対して記録の開始を指示する。信号記録部108は、信号処理部104からの動画信号を記録媒体に記録する。操作部110より記録停止の指示があると、制御部101は信号記録部108に対し、記録停止を指示する。信号記録部108は、記録停止の指示に応じて、信号処理部104からの動画信号の記録を停止する。そして、制御部101は、撮影前に選択されたシナリオ番号とシーン番号を識別するための付加情報を、今回記録した動画信号と対応づけて記録媒体に記録するよう、信号記録部108に指示する。信号処理回路108は、撮影前に選択されたシナリオ番号とシーン番号を識別するための付加情報を、今回記録した動画信号と対応づけて記録媒体に記録する。
【0022】
この様に、一つのシーンの撮影が終了すると、制御部101は、選択されているシナリオにおける次のシーンを自動的に選択する。そして、次のシーンのアドバイス情報を表示部105に表示させる。
【0023】
図4は撮像装置100におけるシナリオ撮影に伴うバッテリ残量と記録残量の情報表示処理を示すフローチャートである。ユーザが操作部110を操作して、シナリオ撮影を行うために、シナリオ撮影モードを設定したことに応じて図4の処理を実行する。S401では、バッテリ残容量およびメディア残容量の算出を行う。バッテリ残容量算出部101aは、バッテリ管理部111を介してバッテリ112から取得したバッテリ容量からバッテリ残容量を算出する。バッテリ残容量から撮像装置100の動作可能時間を検出することができる。メディア残容量算出部101cは、メディア管理部101bを介して記憶部107から取得したメディア容量から記録媒体の残容量(記録可能容量)を算出する。記録媒体の残容量に基づいてメディアの記録可能時間を検出することができる。このバッテリ残容量および記録媒体の残容量を算出するための具体的な処理については後に図5を用いて詳細に説明する。
【0024】
S402では、シーン構成情報の抽出を行う。シーン構成情報抽出部101dはシーン毎に保持しているユーザへのアドバイス情報をもとに、バッテリ使用容量やメディア使用容量に影響を与えるシーン構成情報を抽出する。シーン構成情報を抽出するための具体的な処理については後に図6を用いて詳細に説明する。
【0025】
S403では、バッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量の算出を行う。バッテリ予定使用容量とは、ユーザが当該撮影用シナリオを用いて動画像を撮影するために必要とするバッテリ容量である。メディア予定使用容量とは、ユーザが当該撮影用シナリオを用いて動画像を撮影するために必要とする記録媒体の容量である。このバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出するための具体的な処理については後に図9を用いて詳細に説明する。
【0026】
S404では、S401で算出したバッテリ残容量およびメディア残容量と、S403で算出したバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量の算出結果表示処理を行う。算出結果表示処理の具体的な処理については後に図10を用いて詳細に説明する。
【0027】
次に残容量算出処理の詳細を説明する。図5は残容量算出処理を示すフローチャートである。この残容量算出処理は、図4のS401で実行される。S501では、バッテリ管理部111を介してバッテリ112のバッテリ容量を取得し、バッテリ残容量を算出する。S502では、算出したバッテリ残容量を記憶部107の領域207へ保存する。S503では、メディア管理部101bを介して記憶部107のメディア容量を取得する。S504では、算出したメディア残容量を記憶部107の領域208へ保存する。
【0028】
次に、シーン構成情報抽出処理の詳細を説明する。図6はシーン構成情報抽出処理を説明するためのフローチャートである。このシーン構成情報抽出処理は図4のS402で実行される。図7はシーンの保持するユーザへのアドバイス情報と、そこから抽出されるシーン構成情報を示したものである。まず、S601からS607を当該撮影用シナリオを構成する全シーン分実行する。S601では、シーン番号701を取得し、S602からS606で取得する情報を格納するインデックスとして使用する。S602では、撮影時間703を、シーン構成情報の撮影時間707へ設定する。S603では、推奨設定705からビットレートを求め、シーン構成情報のビットレート708へ設定する。推奨設定にビットレートの指定がない場合は、あらかじめ決められたビットレートを設定してもよい。S604では、静止画枚数704を、シーン構成情報の静止画枚数709へ設定する。S605では、推奨設定705からフラッシュ率を求め、シーン構成情報のフラッシュ率710aへ設定する。S606では、推奨設定705からズーム回数を求め、シーン構成情報のズーム回数711へ設定する。
【0029】
次に予定使用容量算出処理の詳細を説明する。図8は、予定使用容量算出処理を行う際に参照するシーン構成情報を示すものである。撮影用シナリオを構成する1つ1つのシーンにシーン構成情報を保持している。シーン構成情報は、シーン番号801や撮影対象情報802、撮影状況803、撮影可否804、撮影時間805、ビットレート806、静止画枚数807、フラッシュ率808、ズーム回数809を含む。これらのシーン構成情報のうち、撮影時間805、ビットレート806、静止画枚数807、フラッシュ率808、ズーム回数809はシーン構成情報抽出処理にて求めている。このシーン構成情報をもとにバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出する。また、シーン構成情報は記憶部107の領域204に保存される。
【0030】
図9は予定使用容量算出処理を説明するためのフローチャートである。この予定使用容量算出処理は図4のS403で実行される。撮影用シナリオの全シーンのうち、シーン構成情報から撮影対象802が対象かつ撮影状況803が未撮影であるシーンを判定し、該当シーンの撮影時間805、ビットレート806、静止画枚数807、フラッシュ率808、ズーム回数809から、バッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出し、記憶部107の領域205および領域206へ保存する。
【0031】
S901では、バッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出するためのS902からS9055を全撮影シーン数分繰り返す制御を行う。S902では、記憶部107の領域204から当該シーンのシーン構成情報を取得する。S903では、S902で取得したシーン構成情報から、撮影対象802が対象かつ撮影状況803が未撮影であるシーンについてバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量算出処理を行うよう分岐処理を行う。S904では、記憶部107の領域202に記憶されているバッテリ使用容量情報と、S902で取得したシーン構成情報から、バッテリ予定使用容量を算出する。バッテリ予定使用容量は以下の式(1)から算出する。
バッテリ予定使用容量=撮影時間×単位時間あたりのバッテリ使用容量+フラッシュ回数×フラッシュ一回あたりのバッテリ使用容量+ズーム回数×ズーム一回あたりのバッテリ使用容量・・・(1)
【0032】
S905では、記憶部107の領域203に記憶されているメディア使用容量情報と、S902で取得したシーン構成情報から、メディア予定使用容量を算出する。メディア予定使用容量は以下の式(2)から算出する。
メディア予定使用容量=撮影時間×単位時間あたりのメディア使用容量・・・(2)
【0033】
S906では、S904でシーン毎に算出したバッテリ予定使用容量を合計したものを記憶部107の領域205へ保存する。S907では、S905でシーン毎に算出したメディア予定使用容量を合計したものを記憶部107の領域206へ保存する。
【0034】
次に算出結果表示処理の詳細を説明する。図10は算出結果表示処理を説明するためのフローチャートである。この算出結果表示処理は図4のS404で実行されるものである。
【0035】
S1001では、記憶部107の領域207から、S401で保存したバッテリ残容量を取得し、表示部105に表示する。S1002では、107の領域208から、S401で保存したメディア残容量を取得し、表示部105に表示する。S1003では、記憶部107の領域205から、S401で保存したバッテリ予定使用容量を取得し、表示部105に表示する。S1004では、記憶部107の領域206から、S401で保存したメディア予定使用容量を取得し、表示部105に表示する。
【0036】
バッテリ予定使用容量やメディア予定使用容量を表示することにより、ユーザーが当該撮影用シナリオを撮影するために必要なバッテリ容量やメディア容量を知ることが出来る。さらに、バッテリ残容量やメディア残容量を同時に表示することにより、現在のバッテリ容量やメディア容量で当該撮影用シナリオを完成することができるか判断することが出来る。もしバッテリ残容量やメディア残容量が足りない場合は替えのバッテリやメディアを持っていく等の対応をとることが出来る。
【0037】
図11は表示部105への表示例を示す図である。まず、領域1111にシナリオ番号とシナリオ名称を表示し、この情報がどの撮影用シナリオに関するものかを判別することが出来る。領域1112にバッテリ残容量が90分、領域1113にバッテリ予定使用容量が60分、領域1114にメディア残容量が15分、領域1115にメディア予定使用容量が60分であることを示している。ユーザは現在のバッテリ容量で、シナリオ1に指定された残りのシーンを全て撮影することが出来るが、メディア容量が足りないということが容易に理解できる。
【0038】
この様にシナリオ撮影モードに設定すると、制御部101は、撮影待機状態において、記憶部107に記憶されたシナリオ情報の各シーンの情報から、次に撮影するシーンを検出する。そして、検出したシーンのアドバイスを表示部105に表示する。ユーザはこのアドバイスを見ながら撮影を行う。制御部101は、一つのシーンが撮影されると、撮影済みの情報をシーン構成情報204に保存する。そして、自動的に次のシーンを検出し、そのアドバイスを表示する。また、シナリオ撮影モードにて撮影された各シーンに対し、対応するシナリオ番号と、シーン番号の情報が付加されて記憶部107により記録される。そして、再生時には、同じシナリオ番号が付加された動画をシーン番号の順に再生すれば、シナリオのアドバイスに従った作品として再生される。
【0039】
なお、シナリオ撮影モードに切り替えた時だけでなく、撮影待機状態において、ユーザから指示があった場合図4の処理を実行し、シナリオ撮影に必要なバッテリ残量とメディア残量の情報を表示するようにしてもよい。
【0040】
第2の実施形態について説明する。図12はシナリオ撮影に伴うバッテリ残量と記録残量の情報表示処理を示すフローチャートである。ユーザが操作部110を操作して、シナリオ撮影を行うために、シナリオ撮影モードを設定したことに応じて図4の処理を実行する。
【0041】
S1201では、図4のS401と同様、バッテリ残容量およびメディア残容量の取得を行う。S1202では、図4のS402と同様に、シーン構成情報の抽出を行う。S1203では、図4のS403と同様にバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量の算出を行う。S1204では、S1201で取得したバッテリ残容量およびメディア残容量と、S1203で算出したバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量との比較を行う。容量比較処理の具体的な処理については後に図13を用いて詳細に説明する。S1205では、S1204の比較結果を表示する。比較結果表示処理の具体的な処理については後に図14を用いて詳細に説明する。
【0042】
次に容量比較処理の詳細を説明する。図13は容量比較処理を示すフローチャートである。バッテリ予定使用容量とバッテリ残容量の比較を行い、比較結果として、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量より多いまたは少ないという情報と、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量に対して占める割合の情報を保存する。さらに、メディア予定使用容量とメディア残容量の比較を行い、比較結果として、メディア予定使用容量がメディア残容量より多いまたは少ないという情報と、メディア予定使用容量がメディア残容量に対して占める割合の情報を保存する。
【0043】
S1301では、記憶部107の領域205から、S1203で保存したバッテリ予定使用容量を取得する。S1302では、記憶部107の領域207から、処理S1201で保存したバッテリ残容量を取得する。S1303では、バッテリ予定使用容量とバッテリ残容量を比較する。そして、比較結果として、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量より多いまたは少ないという情報と、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量に対して占める割合の情報を記憶部107の領域209へ保存する。
【0044】
処理S1304では、記憶部107の領域206から、S1203で保存したメディア予定使用容量を取得する。S1305では、記憶部107の領域208から、S1201で保存したメディア残容量を取得する。S1306では、メディア予定使用容量とメディア残容量を比較する。そして、比較結果として、メディア予定使用容量がメディア残容量より多いまたは少ないという情報と、メディア予定使用容量がメディア残容量に対して占める割合の情報を記憶部107の領域210へ保存する。
【0045】
次に比較結果表示処理の詳細を説明する。図14は比較結果表示処理を説明するためのフローチャートである。
【0046】
S1401では、記憶部107の領域209から、S1204で保存したバッテリ比較結果を取得する。S1402では、記憶部107の領域210から、S1204で保存したメディア比較結果を取得する。S1403では、S1401で取得したバッテリ比較結果を表示部105へ表示する。S1404では、S1402で取得したメディア比較結果を表示部105に表示する。
【0047】
比較結果をユーザへ通知することにより、撮影用シナリオを用いてシーンを撮影している時に、現在のバッテリ容量やメディア容量の余裕の有無を知ることが出来る。もし、余裕がある場合は、ユーザがこのままのペースで撮影を続けてもバッテリ容量やメディア容量に余裕があるため追加のシーン撮影を試みることが出来る。余裕がない場合は、このままのペースで撮影を続けた場合にバッテリ容量やメディア容量が途中で無くなり、シーンの撮影を中断せざるを得ないため、バッテリ容量やメディア容量を節約しながら撮影を行うよう対応することが可能となる。
【0048】
図15は表示部105の表示例を示すものである。図15(a)は当該撮影用シナリオを用いてシーンの撮影を行うのに十分なバッテリ容量およびメディア容量がある状態での表示例である。図15(b)は当該撮影用シナリオに沿ったシーンの撮影を行うのに必要なバッテリ容量およびメディア容量がない状態の表示例である。
【0049】
領域1501にバッテリ残容量を表示し、領域1502にバッテリ予定使用容量とバッテリ残容量の比較結果を表示する。また、領域1503にメディア残容量を表示し、領域1504にメディア予定使用容量とメディア残容量の比較結果を表示する。
【0050】
図15(a)では、現時点でのメディア残容量で90分間撮影を行うことが可能であることを示している。また、バッテリ残容量がバッテリ予定使用容量より多く、バッテリ残容量がバッテリ予定使用容量に対し100%以上を占め、シナリオに沿った撮影を行うのに十分なバッテリ容量が残っていることを示している。また、現時点でのメディア残容量で本撮像装置での撮影が60分間可能であることを示している。また、メディア残容量がメディア残容量より多く、メディア残容量がメディア予定使用容量に対し100%以上を占め、撮影用シナリオに沿った撮影を行うのに十分なバッテリ容量が残っていることを示している。
【0051】
一方、図15(b)では、現時点でのメディア残容量で45分間撮影が可能であることを示している。また、バッテリ残容量がバッテリ予定使用容量より少なく、バッテリ残容量がバッテリ予定使用容量に対し75%を占め、撮影用シナリオに指定された残りのシーンの撮影を行うのに十分なバッテリ容量が残っていないことを示している。また、現時点でのメディア残容量での撮影が15分間可能であることを示す。また、メディア残容量がメディア残容量より少なく、メディア残容量がメディア予定使用容量に対し25%を占め、シナリオに指定された残りのシーンを全て撮影するのに十分なメディア容量が残っていないことを示している。
【0052】
なお、シナリオ撮影モードへの切り替え時だけでなく、シナリオ撮影モードでの撮影中に図4の処理を繰り返し実行し、図15の様な比較結果の情報を表示するようにしてもよい。
【0053】
次に、第3の実施形態について説明する。図16はシナリオ撮影に伴うバッテリ残量と記録残量の情報表示処理を示すフローチャートである。
【0054】
S1601では、S401と同様にバッテリ残容量およびメディア残容量を算出する。S1602では、S402と同様にバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出する。S1603では、S1601で算出したバッテリ残容量およびメディア残容量と、S1602で算出したバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量から、シーンの撮影可否を判定する。撮影可否の判定処理については後述する。
【0055】
S1604では、S1603で求めた撮影可否情報に基づき撮影対象を決定する。撮影対象の決定処理については後述する。S1605では、S1603からS1604の処理を再度行うかの判定を行う。ここでは、ユーザが操作部110を操作することにより選択する。
【0056】
次に撮影可否の判定処理を説明する。図17は撮影可否の判定処理を説明するためのフローチャートである。S1701では、記憶部107の領域207からバッテリ残容量を取得する。S1702では、記憶部107の領域208からメディア残容量を取得する。S1703では、記憶部107の領域205からバッテリ予定使用容量を取得する。S1704では、記憶部107の領域206からメディア予定使用容量を取得する。そして、全シーンのうち、一定条件に当てはまるシーンの撮影可否を保存する。以下、S1705からS1709まではシーン毎に処理を行う。S1705では、記憶部107の領域204から当該シーンのシーン構成情報を取得する。S1706では、一定条件の判定を行う。ここでは、シーン構成情報の撮影対象802が対象かつ撮影状況803が未撮影であるシーンであるか否かを判定し、該当するシーンにはS1707からS1709の処理を行う。
【0057】
S1707では、S1701およびS1703で取得したバッテリ予定使用容量とバッテリ残容量から、当該シーンが撮影可能であるかを判定する。バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量より少ない場合、もしくは同等の場合には撮影可能と判定し、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量より多い場合は撮影不可能と判定する。
【0058】
S1708では、S1702およびS1704で取得したメディア予定使用容量とメディア残容量から、当該シーンが撮影可能であるかを判定する。メディア予定使用容量がメディア残容量より少ない場合、もしくは同等には撮影可能と判定し、メディア予定使用容量がメディア残容量より多い場合は撮影不可能と判定する。
【0059】
S1709では、S1707およびS1708で判定した撮影可否情報を記憶部107の領域204へ保存する。ただし、S1707とS1708のどちらかで撮影不可能と判定した場合は、他方の処理で撮影可能と判定されても、撮影可否情報としては撮影不可能を保存する。これは、シーンの撮影にはバッテリ容量とメディア容量のいずれも撮影可能である必要があるためである。
【0060】
次に撮影対象の決定処理を説明する。図18は撮影対象の決定処理を説明するためのフローチャートである。S1801では、記憶部107の領域204から撮影可否情報を取得する。S1802では、S1801で取得した撮影可否情報を表示部105へ表示する。
【0061】
図19に表示例を示す。領域1901から領域1906には、各シーンに対応する撮影可否を示す情報および撮影状況を示す情報が表示されている。“済”は撮影状況情報が撮影済みであることを示している。図19では、シーン01が撮影済みであることがわかる。また、“○”は未撮影のシーンであり、かつ撮影可能なシーンであることを示している。図19では、シーン02からシーン18までが未撮影で撮影可能なシーンであることがわかる。“×”は未撮影のシーンであり、かつ撮影不可能なシーンであることを示している。図19では、シーン19とシーン20が未撮影で撮影可能でないことがわかる。
【0062】
ユーザは図19の画面を確認することで、シナリオに指定されたシーンのうち、どのシーンが未撮影であることが容易にわかる。更に、未撮影のシーンのうち、現在のバッテリ残量と記録媒体の残量から、どのシーンが撮影できないかを容易に認識することができる。図19では、シーン19とシーン20が撮影出来ないことが分かる。本実施形態では、この様に、未撮影のシーンを全て撮影できない場合に、ユーザが、撮影を行わないシーンを選択できるようにした。具体的には、領域1907に撮影対象シーンの変更を行うかの問い合わせを表示する。
【0063】
S1803では、領域1907に表示された問い合わせに対し、ユーザが変更を指示したか否かを判別する。撮影シーンの変更が指示された場合、撮影対象シーンの選択画面を表示する。図20に撮影対象シーンの選択画面の表示例を示す。ユーザがシーン03を撮影対象外のシーンとして選択した場合、領域2001にマーク(レ)を表示する。他にもユーザが撮影対象外のシーンを選択した場合には、対応する領域にマークを表示する。領域2002に選択したシーンを撮影対象から外すための問い合わせを表示する。
【0064】
S1804では、ユーザが撮影対象外シーンを決定したか否かを判別する。撮影対象外のシーンが決定されると、S1805において、ユーザが決定した撮影対象外シーンの情報を取得する。S1806では、撮影対象外シーンのシーン構成情報の撮影対象情報に対象外である旨の情報を格納する。そして、撮影対象シーンの変更後の状態を示す画面を表示部105に表示する。
【0065】
図21に撮影対象シーンの変更後の状態を示す画面を示す。ユーザが撮影対象外として選択したシーン03に対応する領域2101に、撮影対象外を意味するマーク(━)が表示されている。また、これに伴い今まで撮影不可能であったシーン19が撮影可能となり、対応する領域2102に撮影可能を意味するマーク(○)が表示される。これによりユーザは更新後の撮影可能なシーンを認識することが出来る。このとき、領域2103に、再度、撮影対象シーンの変更を行うか問い合わせる表示を行うことにより、再度、S1803からS1804の処理を行うか否かを選択することが可能である。
【0066】
この様に、各実施形態によれば、撮像手段と、それぞれユーザへのアドバイス情報を含む複数のシーンを含むシナリオ情報を記憶する記憶手段とを備える。また、シナリオ情報の複数のシーンから選択されたシーンのアドバイス情報を表示する表示手段を備える。また、撮像手段により得られた動画信号を記録媒体に記録すると共に、動画信号の記録時に選択されているシナリオ情報とシーンを識別するための付加情報を記録媒体に記録する記録手段を備える。また、バッテリからの電力を供給する電源供給手段と、シナリオ情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出し、必要なバッテリ残量に係る情報を表示手段により表示させる制御手段とを備える。また、シナリオ記憶の複数のシーンのうちの少なくとも一部のシーンのアドバイス情報に基づいて、必要なバッテリ残量を検出する。また、シナリオ記憶の全てのシーンのアドバイス情報に基づいて、必要なバッテリ残量を検出する。また、シナリオ記憶の複数のシーンのうち、動画の記録時に選択されていたシーン以外のシーンのアドバイス情報に基づいて、必要なバッテリ残量を検出する。また、アドバイス情報は、動画信号の撮影時間に係る情報を含み、撮影時間に係る情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出する。また、バッテリの残量を検出するバッテリ残量検出手段を備え、バッテリ残量検出手段により検出されたバッテリの残量に係る情報と、必要なバッテリ残量に係る情報とを、同一の画面に表示させる。
【技術分野】
【0001】
本発明は撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭用デジタルビデオカメラ等の普及に伴い、一般のユーザが動画像を撮影する機会が増えている。さらに、動画像を撮影するときに用いるための、撮影シーン毎に撮影時のカメラワークや撮影時間、撮影すべきイベント等の情報を保持する撮影用シナリオというものが用意されている。この撮影用シナリオを用いて撮影を行うことで、動画像の撮影方法に習熟している者でなくても簡単に映像コンテンツを作成できる、という手法がすでに提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−165805号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、撮影用シナリオを用いてシーンを撮影中に、バッテリ残容量やメディア残容量がなくなった場合には、シーンの撮影を中断せざるを得ず、所望の映像コンテンツを完成することが出来ないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、撮影用シナリオを用いてシーンを撮影する場合に、シナリオに従うシーンを撮影できるだけの電池残量が残っているか否かを容易に確認できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
撮像手段と、それぞれユーザへのアドバイス情報を含む複数のシーンを含むシナリオ情報を記憶する記憶手段と、前記シナリオ情報の複数のシーンから選択されたシーンのアドバイス情報を表示する表示手段と、前記撮像手段により得られた動画信号を記録媒体に記録すると共に、前記動画信号の記録時に選択されているシナリオ情報とシーンを識別するための付加情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、バッテリからの電力を供給する電源供給手段と、前記シナリオ情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出し、前記必要なバッテリ残量に係る情報を前記表示手段により表示させる制御手段とを備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、撮影用シナリオを用いてシーンを撮影する場合に、シナリオに従うシーンを撮影できるだけの電池残量が残っているか否かを容易に確認できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に関する撮像装置および記録装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態に関する記憶部の説明図である。
【図3】本発明の実施形態に関する撮影用シナリオの説明図である。
【図4】実施形態1の全体の流れを示すフローチャートである。
【図5】残容量算出処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】シーン構成情報抽出処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】シーン構成情報抽出処理時のユーザーへのアドバイス情報とシーン構成情報の説明図である。
【図8】予定使用容量算出処理時に参照するシーン構成情報の説明図である。
【図9】予定使用容量算出処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】算出結果表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】算出結果表示処理の表示例の説明図である。
【図12】実施形態2の全体の流れを示すフローチャートである。
【図13】容量比較処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】比較結果表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図15】比較結果表示処理の表示例の説明図である。
【図16】実施形態3の全体の流れを示すフローチャートである。
【図17】撮影可否判定処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】撮影対象決定処理の流れを示すフローチャートである。
【図19】撮影可否シーンの確認画面の説明図である。
【図20】撮影対象シーンの選択画面の説明図である。
【図21】撮影対象シーンの決定後画面の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態にかかわる撮像装置100の構成を示すブロック図である。撮像装置100において、制御部101は、撮像装置100全般を制御する。制御部101は、バッテリ残容量算出部101a、メディア管理部101b、メディア残容量算出部101c、シーン構成情報抽出部101d、バッテリ予定使用容量算出部101e、メディア予定使用容量算出部101fを含む。制御部101は更に、表示データ作成部101g、撮影用シナリオ変更部101kを含む。
【0010】
記憶部107は、信号記録部108、撮影用シナリオ記録部109を有し、各種情報を記憶する。図2に記憶部107に記憶する各種情報を示す。後に、各種情報を算出および取得する処理に合わせて、図2の説明を行う。レンズ部102およびCCD部103により動画像信号を生成する。さらに信号処理部104は撮影された動画信号に圧縮処理などを施し、記録するのに適した形式に変換して記憶部107に送る。記憶部107では、撮影された動画信号と各種の付加情報とを記録媒体に記録する。なお、本実施形態では、撮影開始から撮影停止までの一連のシーンを一つの動画ファイルとして管理する。さらに、撮影用シナリオ記憶部109に撮影用シナリオを保持しており、これを用いてシーンの撮影を行う。
【0011】
バッテリ残容量算出部101aは、バッテリ管理部111を介してバッテリ部111から取得したバッテリ容量から、バッテリ残容量を算出する。バッテリ111は、リチウムイオン電池などの二次電池である。電源供給部113は、バッテリ112からの電力を各部に供給する。
【0012】
メディア管理部101bは記憶部107における記録媒体の残量などを管理する。メディア残容量算出部101cは、メディア管理部101bを介して記憶部107から取得したメディア容量から、メディア残容量を算出する。シーン構成情報抽出部101dは、撮影用シナリオ記録部109から、バッテリ使用容量に影響を与える情報や、メディア使用容量に影響を与える情報を抽出する。
【0013】
バッテリ予定使用容量算出部101eは、シーン構成情報より撮影用シナリオに指定されたシーンをシナリオに従って全て撮影するために必要なバッテリ容量としてバッテリ予定使用容量を算出する。メディア予定使用容量算出部101fは、シーン構成情報より撮影用シナリオに指定されたシーンを全て撮影するために必要なメディア容量としてメディア予定使用容量を算出する。バッテリ予定使用容量、バッテリ残容量、メディア予定使用容量、メディア残容量をもとに、表示データ作成部101gにて表示制御部106に通知する表示データを作成する。表示制御部106は、信号処理部104および表示データ作成部101gより出力されたデータを合成し、表示部105に表示する。
【0014】
操作部110、ボタンやタッチパネルなどで構成される。ユーザは操作部110を操作することにより、各種の指示を出力する。操作部110からの指示により、撮影用シナリオ変更部101kは撮影用シナリオの変更を行い、結果を撮影用シナリオ記憶部109へ保存する。
【0015】
撮像装置100は、記憶部109に1つまたは複数の撮影用シナリオを記憶している。撮影用シナリオは、1つまたは複数のシーンから構成されている。さらに、シーンはユーザへのアドバイス情報を保持している。
【0016】
図3に撮影用シナリオ300の例を示す。領域301は撮影用シナリオ300の番号と名称を示している。シナリオ毎に異なる番号が割り当てられており、このシナリオ番号により、各シナリオを識別することができる。また、名称により、ユーザが撮影したいシナリオを認識することが出来る。
【0017】
領域302から領域303は、撮影用シナリオ300を構成するシーンの番号と名称を示している。図3では、シナリオ300は領域302のシーン01から領域303のシーン20までの20シーンで構成されている。シーン番号により各シーンを識別することが出来る。また、名称により、ユーザが撮影したいシーンを認識することが出来る。
【0018】
領域304から領域308は、シーン01における、ユーザへのアドバイス情報を示している。領域304は対応するシーンの番号と名称を示す情報である。領域305は当該シーン撮影時のユーザへのアドバイス情報を示すテキスト情報である。シーンを撮影するにあたり、撮影対象のどのような様子を撮影すれば良いか、どのような構成で撮影すれば良いか、等の情報を表示することにより完成度の高いシーンを撮影することが出来る。領域306は当該シーンを撮影する上での撮影目安時間を示す情報である。領域307は当該シーン撮影時の静止画撮影枚数を示す情報である。領域308は推奨設定の情報である。屋内モードや室内モード、さらにライトの有無等の情報をユーザに呈示することにより、完成度の高いシーンを撮影することが出来る。
【0019】
通常の撮影を行う場合、記録待機状態において、撮影された動画が表示部105に表示される。この状態でユーザが操作部110を操作して、記録開始を指示すると、制御部101は、信号記録部108に対して記録の開始を指示する。信号記録部108は、信号処理部104からの動画信号を記録媒体に記録する。操作部110より記録停止の指示があると、制御部101は信号記録部108に対し、記録停止を指示する。信号記録部108は、記録停止の指示に応じて、信号処理部104からの動画信号の記録を停止する。
【0020】
次に、シナリオ撮影モードについて説明する。ユーザは操作部110を操作して、シナリオ記憶部109に記憶された複数のシナリオの中から所望のシナリオを選択することができる。即ち、制御部101は、操作部110よりシナリオ一覧表示の指示を受けると、シナリオ記憶部109に記憶された各シナリオ情報を読み出し、各シナリオのシナリオ名の一覧を表示部105に表示させる。ユーザは操作部110を操作し、表示されたシナリオから所望のシナリオを選択する。制御部101は、シナリオが選択されると、選択されたシナリオのシナリオ番号を記憶する。そして、選択されたシナリオ情報をシナリオ記憶部109より読み出す。そして、選択されたシナリオに含まれる複数のシーンの一覧を表示部105に表示させる。ユーザは、表示部105に表示されたシーン一覧より、所望のシーンを選択する。制御部101は、ユーザがシーンを選択すると、選択されたシーンのシーン番号を記憶する。そして、選択されたシーンのアドバイスと撮影推奨時間、並びに静止画の推奨撮影枚数の情報などを表示部105に表示させ、撮影待機状態とする。
【0021】
この様に、撮影待機状態では、ユーザが選択したシーンのアドバイスが表示部105に表示される。そして、ユーザが操作部110を操作して、記録開始を指示すると、制御部101は、信号記録部108に対して記録の開始を指示する。信号記録部108は、信号処理部104からの動画信号を記録媒体に記録する。操作部110より記録停止の指示があると、制御部101は信号記録部108に対し、記録停止を指示する。信号記録部108は、記録停止の指示に応じて、信号処理部104からの動画信号の記録を停止する。そして、制御部101は、撮影前に選択されたシナリオ番号とシーン番号を識別するための付加情報を、今回記録した動画信号と対応づけて記録媒体に記録するよう、信号記録部108に指示する。信号処理回路108は、撮影前に選択されたシナリオ番号とシーン番号を識別するための付加情報を、今回記録した動画信号と対応づけて記録媒体に記録する。
【0022】
この様に、一つのシーンの撮影が終了すると、制御部101は、選択されているシナリオにおける次のシーンを自動的に選択する。そして、次のシーンのアドバイス情報を表示部105に表示させる。
【0023】
図4は撮像装置100におけるシナリオ撮影に伴うバッテリ残量と記録残量の情報表示処理を示すフローチャートである。ユーザが操作部110を操作して、シナリオ撮影を行うために、シナリオ撮影モードを設定したことに応じて図4の処理を実行する。S401では、バッテリ残容量およびメディア残容量の算出を行う。バッテリ残容量算出部101aは、バッテリ管理部111を介してバッテリ112から取得したバッテリ容量からバッテリ残容量を算出する。バッテリ残容量から撮像装置100の動作可能時間を検出することができる。メディア残容量算出部101cは、メディア管理部101bを介して記憶部107から取得したメディア容量から記録媒体の残容量(記録可能容量)を算出する。記録媒体の残容量に基づいてメディアの記録可能時間を検出することができる。このバッテリ残容量および記録媒体の残容量を算出するための具体的な処理については後に図5を用いて詳細に説明する。
【0024】
S402では、シーン構成情報の抽出を行う。シーン構成情報抽出部101dはシーン毎に保持しているユーザへのアドバイス情報をもとに、バッテリ使用容量やメディア使用容量に影響を与えるシーン構成情報を抽出する。シーン構成情報を抽出するための具体的な処理については後に図6を用いて詳細に説明する。
【0025】
S403では、バッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量の算出を行う。バッテリ予定使用容量とは、ユーザが当該撮影用シナリオを用いて動画像を撮影するために必要とするバッテリ容量である。メディア予定使用容量とは、ユーザが当該撮影用シナリオを用いて動画像を撮影するために必要とする記録媒体の容量である。このバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出するための具体的な処理については後に図9を用いて詳細に説明する。
【0026】
S404では、S401で算出したバッテリ残容量およびメディア残容量と、S403で算出したバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量の算出結果表示処理を行う。算出結果表示処理の具体的な処理については後に図10を用いて詳細に説明する。
【0027】
次に残容量算出処理の詳細を説明する。図5は残容量算出処理を示すフローチャートである。この残容量算出処理は、図4のS401で実行される。S501では、バッテリ管理部111を介してバッテリ112のバッテリ容量を取得し、バッテリ残容量を算出する。S502では、算出したバッテリ残容量を記憶部107の領域207へ保存する。S503では、メディア管理部101bを介して記憶部107のメディア容量を取得する。S504では、算出したメディア残容量を記憶部107の領域208へ保存する。
【0028】
次に、シーン構成情報抽出処理の詳細を説明する。図6はシーン構成情報抽出処理を説明するためのフローチャートである。このシーン構成情報抽出処理は図4のS402で実行される。図7はシーンの保持するユーザへのアドバイス情報と、そこから抽出されるシーン構成情報を示したものである。まず、S601からS607を当該撮影用シナリオを構成する全シーン分実行する。S601では、シーン番号701を取得し、S602からS606で取得する情報を格納するインデックスとして使用する。S602では、撮影時間703を、シーン構成情報の撮影時間707へ設定する。S603では、推奨設定705からビットレートを求め、シーン構成情報のビットレート708へ設定する。推奨設定にビットレートの指定がない場合は、あらかじめ決められたビットレートを設定してもよい。S604では、静止画枚数704を、シーン構成情報の静止画枚数709へ設定する。S605では、推奨設定705からフラッシュ率を求め、シーン構成情報のフラッシュ率710aへ設定する。S606では、推奨設定705からズーム回数を求め、シーン構成情報のズーム回数711へ設定する。
【0029】
次に予定使用容量算出処理の詳細を説明する。図8は、予定使用容量算出処理を行う際に参照するシーン構成情報を示すものである。撮影用シナリオを構成する1つ1つのシーンにシーン構成情報を保持している。シーン構成情報は、シーン番号801や撮影対象情報802、撮影状況803、撮影可否804、撮影時間805、ビットレート806、静止画枚数807、フラッシュ率808、ズーム回数809を含む。これらのシーン構成情報のうち、撮影時間805、ビットレート806、静止画枚数807、フラッシュ率808、ズーム回数809はシーン構成情報抽出処理にて求めている。このシーン構成情報をもとにバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出する。また、シーン構成情報は記憶部107の領域204に保存される。
【0030】
図9は予定使用容量算出処理を説明するためのフローチャートである。この予定使用容量算出処理は図4のS403で実行される。撮影用シナリオの全シーンのうち、シーン構成情報から撮影対象802が対象かつ撮影状況803が未撮影であるシーンを判定し、該当シーンの撮影時間805、ビットレート806、静止画枚数807、フラッシュ率808、ズーム回数809から、バッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出し、記憶部107の領域205および領域206へ保存する。
【0031】
S901では、バッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出するためのS902からS9055を全撮影シーン数分繰り返す制御を行う。S902では、記憶部107の領域204から当該シーンのシーン構成情報を取得する。S903では、S902で取得したシーン構成情報から、撮影対象802が対象かつ撮影状況803が未撮影であるシーンについてバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量算出処理を行うよう分岐処理を行う。S904では、記憶部107の領域202に記憶されているバッテリ使用容量情報と、S902で取得したシーン構成情報から、バッテリ予定使用容量を算出する。バッテリ予定使用容量は以下の式(1)から算出する。
バッテリ予定使用容量=撮影時間×単位時間あたりのバッテリ使用容量+フラッシュ回数×フラッシュ一回あたりのバッテリ使用容量+ズーム回数×ズーム一回あたりのバッテリ使用容量・・・(1)
【0032】
S905では、記憶部107の領域203に記憶されているメディア使用容量情報と、S902で取得したシーン構成情報から、メディア予定使用容量を算出する。メディア予定使用容量は以下の式(2)から算出する。
メディア予定使用容量=撮影時間×単位時間あたりのメディア使用容量・・・(2)
【0033】
S906では、S904でシーン毎に算出したバッテリ予定使用容量を合計したものを記憶部107の領域205へ保存する。S907では、S905でシーン毎に算出したメディア予定使用容量を合計したものを記憶部107の領域206へ保存する。
【0034】
次に算出結果表示処理の詳細を説明する。図10は算出結果表示処理を説明するためのフローチャートである。この算出結果表示処理は図4のS404で実行されるものである。
【0035】
S1001では、記憶部107の領域207から、S401で保存したバッテリ残容量を取得し、表示部105に表示する。S1002では、107の領域208から、S401で保存したメディア残容量を取得し、表示部105に表示する。S1003では、記憶部107の領域205から、S401で保存したバッテリ予定使用容量を取得し、表示部105に表示する。S1004では、記憶部107の領域206から、S401で保存したメディア予定使用容量を取得し、表示部105に表示する。
【0036】
バッテリ予定使用容量やメディア予定使用容量を表示することにより、ユーザーが当該撮影用シナリオを撮影するために必要なバッテリ容量やメディア容量を知ることが出来る。さらに、バッテリ残容量やメディア残容量を同時に表示することにより、現在のバッテリ容量やメディア容量で当該撮影用シナリオを完成することができるか判断することが出来る。もしバッテリ残容量やメディア残容量が足りない場合は替えのバッテリやメディアを持っていく等の対応をとることが出来る。
【0037】
図11は表示部105への表示例を示す図である。まず、領域1111にシナリオ番号とシナリオ名称を表示し、この情報がどの撮影用シナリオに関するものかを判別することが出来る。領域1112にバッテリ残容量が90分、領域1113にバッテリ予定使用容量が60分、領域1114にメディア残容量が15分、領域1115にメディア予定使用容量が60分であることを示している。ユーザは現在のバッテリ容量で、シナリオ1に指定された残りのシーンを全て撮影することが出来るが、メディア容量が足りないということが容易に理解できる。
【0038】
この様にシナリオ撮影モードに設定すると、制御部101は、撮影待機状態において、記憶部107に記憶されたシナリオ情報の各シーンの情報から、次に撮影するシーンを検出する。そして、検出したシーンのアドバイスを表示部105に表示する。ユーザはこのアドバイスを見ながら撮影を行う。制御部101は、一つのシーンが撮影されると、撮影済みの情報をシーン構成情報204に保存する。そして、自動的に次のシーンを検出し、そのアドバイスを表示する。また、シナリオ撮影モードにて撮影された各シーンに対し、対応するシナリオ番号と、シーン番号の情報が付加されて記憶部107により記録される。そして、再生時には、同じシナリオ番号が付加された動画をシーン番号の順に再生すれば、シナリオのアドバイスに従った作品として再生される。
【0039】
なお、シナリオ撮影モードに切り替えた時だけでなく、撮影待機状態において、ユーザから指示があった場合図4の処理を実行し、シナリオ撮影に必要なバッテリ残量とメディア残量の情報を表示するようにしてもよい。
【0040】
第2の実施形態について説明する。図12はシナリオ撮影に伴うバッテリ残量と記録残量の情報表示処理を示すフローチャートである。ユーザが操作部110を操作して、シナリオ撮影を行うために、シナリオ撮影モードを設定したことに応じて図4の処理を実行する。
【0041】
S1201では、図4のS401と同様、バッテリ残容量およびメディア残容量の取得を行う。S1202では、図4のS402と同様に、シーン構成情報の抽出を行う。S1203では、図4のS403と同様にバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量の算出を行う。S1204では、S1201で取得したバッテリ残容量およびメディア残容量と、S1203で算出したバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量との比較を行う。容量比較処理の具体的な処理については後に図13を用いて詳細に説明する。S1205では、S1204の比較結果を表示する。比較結果表示処理の具体的な処理については後に図14を用いて詳細に説明する。
【0042】
次に容量比較処理の詳細を説明する。図13は容量比較処理を示すフローチャートである。バッテリ予定使用容量とバッテリ残容量の比較を行い、比較結果として、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量より多いまたは少ないという情報と、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量に対して占める割合の情報を保存する。さらに、メディア予定使用容量とメディア残容量の比較を行い、比較結果として、メディア予定使用容量がメディア残容量より多いまたは少ないという情報と、メディア予定使用容量がメディア残容量に対して占める割合の情報を保存する。
【0043】
S1301では、記憶部107の領域205から、S1203で保存したバッテリ予定使用容量を取得する。S1302では、記憶部107の領域207から、処理S1201で保存したバッテリ残容量を取得する。S1303では、バッテリ予定使用容量とバッテリ残容量を比較する。そして、比較結果として、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量より多いまたは少ないという情報と、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量に対して占める割合の情報を記憶部107の領域209へ保存する。
【0044】
処理S1304では、記憶部107の領域206から、S1203で保存したメディア予定使用容量を取得する。S1305では、記憶部107の領域208から、S1201で保存したメディア残容量を取得する。S1306では、メディア予定使用容量とメディア残容量を比較する。そして、比較結果として、メディア予定使用容量がメディア残容量より多いまたは少ないという情報と、メディア予定使用容量がメディア残容量に対して占める割合の情報を記憶部107の領域210へ保存する。
【0045】
次に比較結果表示処理の詳細を説明する。図14は比較結果表示処理を説明するためのフローチャートである。
【0046】
S1401では、記憶部107の領域209から、S1204で保存したバッテリ比較結果を取得する。S1402では、記憶部107の領域210から、S1204で保存したメディア比較結果を取得する。S1403では、S1401で取得したバッテリ比較結果を表示部105へ表示する。S1404では、S1402で取得したメディア比較結果を表示部105に表示する。
【0047】
比較結果をユーザへ通知することにより、撮影用シナリオを用いてシーンを撮影している時に、現在のバッテリ容量やメディア容量の余裕の有無を知ることが出来る。もし、余裕がある場合は、ユーザがこのままのペースで撮影を続けてもバッテリ容量やメディア容量に余裕があるため追加のシーン撮影を試みることが出来る。余裕がない場合は、このままのペースで撮影を続けた場合にバッテリ容量やメディア容量が途中で無くなり、シーンの撮影を中断せざるを得ないため、バッテリ容量やメディア容量を節約しながら撮影を行うよう対応することが可能となる。
【0048】
図15は表示部105の表示例を示すものである。図15(a)は当該撮影用シナリオを用いてシーンの撮影を行うのに十分なバッテリ容量およびメディア容量がある状態での表示例である。図15(b)は当該撮影用シナリオに沿ったシーンの撮影を行うのに必要なバッテリ容量およびメディア容量がない状態の表示例である。
【0049】
領域1501にバッテリ残容量を表示し、領域1502にバッテリ予定使用容量とバッテリ残容量の比較結果を表示する。また、領域1503にメディア残容量を表示し、領域1504にメディア予定使用容量とメディア残容量の比較結果を表示する。
【0050】
図15(a)では、現時点でのメディア残容量で90分間撮影を行うことが可能であることを示している。また、バッテリ残容量がバッテリ予定使用容量より多く、バッテリ残容量がバッテリ予定使用容量に対し100%以上を占め、シナリオに沿った撮影を行うのに十分なバッテリ容量が残っていることを示している。また、現時点でのメディア残容量で本撮像装置での撮影が60分間可能であることを示している。また、メディア残容量がメディア残容量より多く、メディア残容量がメディア予定使用容量に対し100%以上を占め、撮影用シナリオに沿った撮影を行うのに十分なバッテリ容量が残っていることを示している。
【0051】
一方、図15(b)では、現時点でのメディア残容量で45分間撮影が可能であることを示している。また、バッテリ残容量がバッテリ予定使用容量より少なく、バッテリ残容量がバッテリ予定使用容量に対し75%を占め、撮影用シナリオに指定された残りのシーンの撮影を行うのに十分なバッテリ容量が残っていないことを示している。また、現時点でのメディア残容量での撮影が15分間可能であることを示す。また、メディア残容量がメディア残容量より少なく、メディア残容量がメディア予定使用容量に対し25%を占め、シナリオに指定された残りのシーンを全て撮影するのに十分なメディア容量が残っていないことを示している。
【0052】
なお、シナリオ撮影モードへの切り替え時だけでなく、シナリオ撮影モードでの撮影中に図4の処理を繰り返し実行し、図15の様な比較結果の情報を表示するようにしてもよい。
【0053】
次に、第3の実施形態について説明する。図16はシナリオ撮影に伴うバッテリ残量と記録残量の情報表示処理を示すフローチャートである。
【0054】
S1601では、S401と同様にバッテリ残容量およびメディア残容量を算出する。S1602では、S402と同様にバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量を算出する。S1603では、S1601で算出したバッテリ残容量およびメディア残容量と、S1602で算出したバッテリ予定使用容量およびメディア予定使用容量から、シーンの撮影可否を判定する。撮影可否の判定処理については後述する。
【0055】
S1604では、S1603で求めた撮影可否情報に基づき撮影対象を決定する。撮影対象の決定処理については後述する。S1605では、S1603からS1604の処理を再度行うかの判定を行う。ここでは、ユーザが操作部110を操作することにより選択する。
【0056】
次に撮影可否の判定処理を説明する。図17は撮影可否の判定処理を説明するためのフローチャートである。S1701では、記憶部107の領域207からバッテリ残容量を取得する。S1702では、記憶部107の領域208からメディア残容量を取得する。S1703では、記憶部107の領域205からバッテリ予定使用容量を取得する。S1704では、記憶部107の領域206からメディア予定使用容量を取得する。そして、全シーンのうち、一定条件に当てはまるシーンの撮影可否を保存する。以下、S1705からS1709まではシーン毎に処理を行う。S1705では、記憶部107の領域204から当該シーンのシーン構成情報を取得する。S1706では、一定条件の判定を行う。ここでは、シーン構成情報の撮影対象802が対象かつ撮影状況803が未撮影であるシーンであるか否かを判定し、該当するシーンにはS1707からS1709の処理を行う。
【0057】
S1707では、S1701およびS1703で取得したバッテリ予定使用容量とバッテリ残容量から、当該シーンが撮影可能であるかを判定する。バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量より少ない場合、もしくは同等の場合には撮影可能と判定し、バッテリ予定使用容量がバッテリ残容量より多い場合は撮影不可能と判定する。
【0058】
S1708では、S1702およびS1704で取得したメディア予定使用容量とメディア残容量から、当該シーンが撮影可能であるかを判定する。メディア予定使用容量がメディア残容量より少ない場合、もしくは同等には撮影可能と判定し、メディア予定使用容量がメディア残容量より多い場合は撮影不可能と判定する。
【0059】
S1709では、S1707およびS1708で判定した撮影可否情報を記憶部107の領域204へ保存する。ただし、S1707とS1708のどちらかで撮影不可能と判定した場合は、他方の処理で撮影可能と判定されても、撮影可否情報としては撮影不可能を保存する。これは、シーンの撮影にはバッテリ容量とメディア容量のいずれも撮影可能である必要があるためである。
【0060】
次に撮影対象の決定処理を説明する。図18は撮影対象の決定処理を説明するためのフローチャートである。S1801では、記憶部107の領域204から撮影可否情報を取得する。S1802では、S1801で取得した撮影可否情報を表示部105へ表示する。
【0061】
図19に表示例を示す。領域1901から領域1906には、各シーンに対応する撮影可否を示す情報および撮影状況を示す情報が表示されている。“済”は撮影状況情報が撮影済みであることを示している。図19では、シーン01が撮影済みであることがわかる。また、“○”は未撮影のシーンであり、かつ撮影可能なシーンであることを示している。図19では、シーン02からシーン18までが未撮影で撮影可能なシーンであることがわかる。“×”は未撮影のシーンであり、かつ撮影不可能なシーンであることを示している。図19では、シーン19とシーン20が未撮影で撮影可能でないことがわかる。
【0062】
ユーザは図19の画面を確認することで、シナリオに指定されたシーンのうち、どのシーンが未撮影であることが容易にわかる。更に、未撮影のシーンのうち、現在のバッテリ残量と記録媒体の残量から、どのシーンが撮影できないかを容易に認識することができる。図19では、シーン19とシーン20が撮影出来ないことが分かる。本実施形態では、この様に、未撮影のシーンを全て撮影できない場合に、ユーザが、撮影を行わないシーンを選択できるようにした。具体的には、領域1907に撮影対象シーンの変更を行うかの問い合わせを表示する。
【0063】
S1803では、領域1907に表示された問い合わせに対し、ユーザが変更を指示したか否かを判別する。撮影シーンの変更が指示された場合、撮影対象シーンの選択画面を表示する。図20に撮影対象シーンの選択画面の表示例を示す。ユーザがシーン03を撮影対象外のシーンとして選択した場合、領域2001にマーク(レ)を表示する。他にもユーザが撮影対象外のシーンを選択した場合には、対応する領域にマークを表示する。領域2002に選択したシーンを撮影対象から外すための問い合わせを表示する。
【0064】
S1804では、ユーザが撮影対象外シーンを決定したか否かを判別する。撮影対象外のシーンが決定されると、S1805において、ユーザが決定した撮影対象外シーンの情報を取得する。S1806では、撮影対象外シーンのシーン構成情報の撮影対象情報に対象外である旨の情報を格納する。そして、撮影対象シーンの変更後の状態を示す画面を表示部105に表示する。
【0065】
図21に撮影対象シーンの変更後の状態を示す画面を示す。ユーザが撮影対象外として選択したシーン03に対応する領域2101に、撮影対象外を意味するマーク(━)が表示されている。また、これに伴い今まで撮影不可能であったシーン19が撮影可能となり、対応する領域2102に撮影可能を意味するマーク(○)が表示される。これによりユーザは更新後の撮影可能なシーンを認識することが出来る。このとき、領域2103に、再度、撮影対象シーンの変更を行うか問い合わせる表示を行うことにより、再度、S1803からS1804の処理を行うか否かを選択することが可能である。
【0066】
この様に、各実施形態によれば、撮像手段と、それぞれユーザへのアドバイス情報を含む複数のシーンを含むシナリオ情報を記憶する記憶手段とを備える。また、シナリオ情報の複数のシーンから選択されたシーンのアドバイス情報を表示する表示手段を備える。また、撮像手段により得られた動画信号を記録媒体に記録すると共に、動画信号の記録時に選択されているシナリオ情報とシーンを識別するための付加情報を記録媒体に記録する記録手段を備える。また、バッテリからの電力を供給する電源供給手段と、シナリオ情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出し、必要なバッテリ残量に係る情報を表示手段により表示させる制御手段とを備える。また、シナリオ記憶の複数のシーンのうちの少なくとも一部のシーンのアドバイス情報に基づいて、必要なバッテリ残量を検出する。また、シナリオ記憶の全てのシーンのアドバイス情報に基づいて、必要なバッテリ残量を検出する。また、シナリオ記憶の複数のシーンのうち、動画の記録時に選択されていたシーン以外のシーンのアドバイス情報に基づいて、必要なバッテリ残量を検出する。また、アドバイス情報は、動画信号の撮影時間に係る情報を含み、撮影時間に係る情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出する。また、バッテリの残量を検出するバッテリ残量検出手段を備え、バッテリ残量検出手段により検出されたバッテリの残量に係る情報と、必要なバッテリ残量に係る情報とを、同一の画面に表示させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像手段と、
それぞれユーザへのアドバイス情報を含む複数のシーンを含むシナリオ情報を記憶する記憶手段と、
前記シナリオ情報の複数のシーンから選択されたシーンのアドバイス情報を表示する表示手段と、
前記撮像手段により得られた動画信号を記録媒体に記録すると共に、前記動画信号の記録時に選択されているシナリオ情報とシーンを識別するための付加情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、
バッテリからの電力を供給する電源供給手段と、
前記シナリオ情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出し、前記必要なバッテリ残量に係る情報を前記表示手段により表示させる制御手段とを備える撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記シナリオ記憶の複数のシーンのうちの少なくとも一部のシーンのアドバイス情報に基づいて、前記必要なバッテリ残量を検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記シナリオ記憶の全てのシーンのアドバイス情報に基づいて、前記必要なバッテリ残量を検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記シナリオ記憶の複数のシーンのうち、前記動画信号の記録時に選択されていたシーン以外のシーンのアドバイス情報に基づいて、前記必要なバッテリ残量を検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記アドバイス情報は、前記動画信号の撮影時間に係る情報を含み、前記制御手段は、前記撮影時間に係る情報に基づいて前記必要なバッテリ残量を検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記バッテリの残量を検出するバッテリ残量検出手段を備え、
前記制御手段は、前記バッテリ残量検出手段により検出されたバッテリの残量に係る情報と、前記必要なバッテリ残量に係る情報とを、同一の画面に表示させることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の撮像装置。
【請求項1】
撮像手段と、
それぞれユーザへのアドバイス情報を含む複数のシーンを含むシナリオ情報を記憶する記憶手段と、
前記シナリオ情報の複数のシーンから選択されたシーンのアドバイス情報を表示する表示手段と、
前記撮像手段により得られた動画信号を記録媒体に記録すると共に、前記動画信号の記録時に選択されているシナリオ情報とシーンを識別するための付加情報を前記記録媒体に記録する記録手段と、
バッテリからの電力を供給する電源供給手段と、
前記シナリオ情報に基づいて必要なバッテリ残量を検出し、前記必要なバッテリ残量に係る情報を前記表示手段により表示させる制御手段とを備える撮像装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記シナリオ記憶の複数のシーンのうちの少なくとも一部のシーンのアドバイス情報に基づいて、前記必要なバッテリ残量を検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記シナリオ記憶の全てのシーンのアドバイス情報に基づいて、前記必要なバッテリ残量を検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記シナリオ記憶の複数のシーンのうち、前記動画信号の記録時に選択されていたシーン以外のシーンのアドバイス情報に基づいて、前記必要なバッテリ残量を検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項5】
前記アドバイス情報は、前記動画信号の撮影時間に係る情報を含み、前記制御手段は、前記撮影時間に係る情報に基づいて前記必要なバッテリ残量を検出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
【請求項6】
前記バッテリの残量を検出するバッテリ残量検出手段を備え、
前記制御手段は、前記バッテリ残量検出手段により検出されたバッテリの残量に係る情報と、前記必要なバッテリ残量に係る情報とを、同一の画面に表示させることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の撮像装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2013−21656(P2013−21656A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155905(P2011−155905)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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