説明

撮影機器とこの撮影機器に着脱可能な拡張機器

【課題】装着された拡張機器に応じて最適な画像データを取得し、これを拡張機器に記録させ得る撮影機器とこれに適用される拡張機器を提供する。
【解決手段】撮像素子を用いて画像信号を記録する撮影機器1と、撮影機器に着脱可能な拡張機器30,40において、撮影機器は、拡張機器との間を電気的に接続する端子部10bと、拡張機器との間で端子部を介して通信を行なう第1通信部12とを具備し、拡張機器は、撮影機器の端子部を介して撮影機器との間を電気的に接続する第1接続部30b,40bと、撮影機器の第1通信部との間で上記接続部及び上記端子部を介して通信を行なう第2通信部32,42と、撮影機器を制御する制御情報を予め格納した機器情報格納部33,43と、撮影機器との通信により入力される画像信号を記録する記録部31,41とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、撮影機器及びこの撮影機器に着脱可能な拡張機器、詳しくは画像を撮影する撮影機器と、この撮影機器に装着し該撮影機器の撮影機能を拡張する拡張機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、撮影光学系により結像された光学像を光電変換素子等によって順次画像信号に変換し、こうして得られた画像信号をデジタル化された画像データとして記録媒体に記録し得ると共に、この記録媒体に記録された画像データを静止画像又は動画像として再生表示する液晶表示装置(LCD)等の画像表示装置を備えて構成された撮影機器、例えばデジタルカメラやビデオカメラ等(以下、これらを総称してカメラという)が一般に実用化され、広く普及している。
【0003】
このような形態のカメラにより取得され記録される画像データは、デジタルデータであることから、そのデータの取り扱いが極めて簡単なものであるという特徴がある。例えば、カメラを用いて撮影記録を行った直後に、即座に再生表示を行って撮影したばかりの画像を閲覧したり、他のデジタル機器との間でのデータシェアを極めて容易に行うことができるという利点がある。
【0004】
ところが、従来の使用形態においては、この種のカメラを使用して撮影記録された画像データを同一の機器(カメラ)に一体に設けられる画像表示装置を用いて確認することは行なわれているが、これら記録済み画像データについて各種様々に利用されることは少なく、単に記録媒体に記録蓄積されるのみとなっているケースが多い。
【0005】
例えば、従来一般に普及しているカメラは、そのカメラによって記録された画像データをテレビ装置等の外部機器の大画面表示装置で表示させることができるように構成されているのが普通である。このような利用を行なうためには、その画像データが記録された記録媒体を有するカメラと、その画像データに基づく画像を表示させる外部機器とを接続させた上で、各種の操作を行う必要がある。
【0006】
そのためには、画像データが記録された記録媒体を有するカメラ自体のみならず、カメラと外部機器とを接続するための専用の接続ケーブル等を、その画像データを表示させようとする外部機器が設置されている場所まで持ち運ばなければならなかったり、カメラと外部機器とを接続して表示させるための操作手段等が煩雑である等、従来のカメラにおいて、記録済み画像データの有効利用を阻害する要因が種々考えられる。
【0007】
また、この種のカメラによって撮影記録された画像データは、一般に普及している個人用小型コンピュータ(以下、小型PCと略記する)の記録媒体に転送して、各種の画像加工を行うといったことも容易に可能である。しかしながら、カメラに記録済みの画像データを小型PCへと転送したうえで、その小型PCを自在に駆使して画像データについて所望の加工処理等を行うといった操作は、非常に煩雑なものとなっており、一般的な使用者には、容易に行なうことができない利用形態であると言える。
【0008】
このように、一般の使用者による画像データの利用形態としては、上述したようにカメラの表示装置で再生表示することに加え、旧来の如く画像データを写真店等に持ち込んで紙媒体への印刷物としての画像プリントを得るといった程度の利用形態が一般的となっている。
【0009】
一方、従来のカメラにおいては、本来カメラ単体で行い得る機能を拡張させるためのアクセサリ装置である拡張機器を電気的に接続し得るように、例えば従来のカメラにおいて閃光発光装置を取付るためのアクセサリーシューの近傍に接続部を具備しているものがある。
【0010】
例えば、特開平10−271369号公報によって開示されている手段は、連写機能に対応するために、カメラに対して必要に応じて拡張的に組み付け可能に構成したカメラ用アクセサリーである拡張機器に関するものである。
【0011】
また、近年においては、カメラのアクセサリーシューに拡張機器としての電子ビューファインダー(EVF)装置を載置し、このEVF装置とカメラ本体とを上記接続部を介して電気的に接続することで、カメラ本体側の撮像部によって連続的に取得される画像データに基づく画像をEVF装置の表示部に表示させることで、撮影動作時の被写体像を含む構図を設定するためのファインダーとして機能するように構成したものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開平10−271369号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
ところが、上記特開平10−271369号公報によって開示されている手段等においては、拡張機器をカメラに装着することで、カメラ単体で行い得る撮影機能のうち連写機能を拡張するためのみに特化した技術が開示されているのみである。
【0014】
したがって、例えば撮影記録済みの画像データを他の外部機器と連繋して利用する等、取得した画像データを撮影後に取り扱うことについての技術を開示するものではない。
【0015】
また、上述の拡張機器としてのEVF装置においても撮影動作時の構図等を確認したり、撮影記録済み画像の確認表示を行うのが主な機能となっているものであった。
【0016】
このように、従来のカメラに適用される拡張機器においては、例えば拡張機器と他の外部機器とを接続することや、拡張機器単体で動作するといったことについて考慮されているものはなかった。
【0017】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、撮影機器とこの撮影機器に装着する拡張機器において、装着された拡張機器の種類に応じて、その拡張機器が連繋する他の外部機器が取り扱うのに最適な形態の画像データを取得し、これを拡張機器に記録させ得るように構成された撮影機器とこの撮影機器に着脱可能な拡張機器を提供することである。
【0018】
また、本発明の他の目的は、拡張機器が撮影機器から取り外された状態でも単体で動作し得ると共に、この拡張機器と他の外部機器との間を容易な操作で接続し、該拡張機器とこれに接続された他の外部機器とが連繋して動作するように構成した拡張機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記目的を達成するため、本発明による撮影機器は、撮像素子によって取得した画像信号を記録し得る撮影機器と、この撮影機器に着脱可能に構成された拡張機器において、
上記撮影機器は、上記拡張機器との間を電気的に接続する端子部と、上記拡張機器との間で上記端子部を介して通信を行なう第1通信部とを具備し、
上記拡張機器は、上記撮影機器の端子部を介して上記撮影機器との間を電気的に接続する第1接続部と、上記撮影機器の上記第1通信部との間で上記接続部及び上記端子部を介して通信を行なう第2通信部と、上記撮影機器を制御する制御情報を予め格納した機器情報格納部と、上記撮影機器との通信により入力される画像信号を記録する記録部とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、撮影機器とこの撮影機器に装着する拡張機器において、装着された拡張機器の種類に応じて、その拡張機器が連繋する他の外部機器が取り扱うのに最適な形態の画像データを取得し、これを拡張機器に記録させるように構成した撮影機器とこの撮影機器に着脱可能な拡張機器を提供することができる。
【0021】
また、本発明によれば、拡張機器が撮影機器から取り外された状態でも単体で動作し得ると共に、この拡張機器と他の外部機器との間を容易な操作で接続し、該拡張機器とこれに接続された他の外部機器とが連繋して動作するように構成した拡張機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1実施形態の撮影機器及び拡張機器の外観を示す概略斜視図。
【図2】図1の撮影機器及び拡張機器において両者を接続する各接続部の概略構成を示す要部拡大斜視図。
【図3】図1の撮影機器及び拡張機器における内部構成の概略を示すブロック構成図。
【図4】図1の撮影機器及び拡張機器における作用の一部を示すフローチャート。
【図5】本発明の第2の実施形態の撮影機器及び拡張機器における内部構成の概略を示すブロック構成図。
【図6】図5の撮影機器及び拡張機器における作用の一部を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
【0024】
[第1の実施形態]
図1〜図4は、本発明の第1の実施形態を示す図である。このうち図1は、本実施形態の撮影機器及びこの撮影機器に対して着脱可能な拡張機器の外観を示す概略斜視図である。図2は、この撮影機器及び拡張機器において両者を接続する各接続部の概略構成を示す要部拡大斜視図である。なお、図2において撮影機器は、その背面側の一部のみを図示している。また、同図2においては二種類の拡張機器の形態の例を示している。そして、同図2において拡張機器は、その背面側を主に示している。図3は、図1の撮影機器及び拡張機器における内部構成の概略を示すブロック構成図である。図4は、図1の撮影機器及び拡張機器における作用の一部を示すフローチャートである。
【0025】
本発明の第1の実施形態における撮影機器は、例えば光学レンズにより形成される光学像を固体撮像素子を用いて光電変換し、これによって得られる画像信号を静止画像又は動画像を表わすデジタル画像データに変換し、こうして生成されたデジタルデータを記録媒体に記録し、また記録媒体に記録されたデジタル画像データに基いて静止画像又は動画像を表示装置に再生表示し得るように構成されるデジタルカメラを一例として示すものである。
【0026】
なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量,構成要素の詳細な形状,構成要素の大きさの比率及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
【0027】
本実施形態の撮影機器であるカメラ1と、このカメラ1に着脱可能な複数種類の拡張機器(30,40)の構成の概略を、図1〜図3等を用いて以下に示す。
【0028】
本実施形態のカメラ1は、図1,図3に示すように、カメラ本体10と、撮影レンズユニット20とによって構成される。
【0029】
カメラ本体10の上面には、図1に示すように、拡張機器(30,40;各機器の詳細構成は後述する)を装着可能とする拡張機器装着部10dが設けられている。また、カメラ本体10の背面側には、図2に示すように、拡張機器(30,40)の第1接続部(30b,40b;後述する)が嵌合して、カメラ本体10と拡張機器(30,40)とを電気的に接続するための端子部10b(図3も参照)が、拡張機器装着部10dの近傍に設けられている。
【0030】
なお、拡張機器装着部10dは、例えば従来のカメラにおいて、一般に適用されており、閃光発光装置等の拡張機器(アクセサリ)を装着するための装着部(アクセサリーシュー若しくはホットシューともいう)と略同様の形態のものが適用される。本実施形態における拡張機器装着部10dは、閃光発光装置装着用のアクセサリーシューと兼用としている。そのために、拡張機器装着部10dには、閃光発光装置装着用の接点10cが併せて配設されている。
【0031】
また、カメラ本体10の前面には、図1に示すように、撮影レンズユニット20が一体となるように配設されている。この状態、即ちカメラ本体10と撮影レンズユニット20とが一体に接続された状態となったとき、カメラ本体10と撮影レンズユニット20のとの間において電気的な接続が確保されるようになっている。そのために、図3に示すようにカメラ本体10には、接点端子10aが設けられている一方、撮影レンズユニット20には接点端子20aが設けられている。そして、カメラ本体10と撮影レンズユニット20とが一体に接続された状態となったとき、接点端子10aと接点端子20aとが接触するようになっている。
【0032】
さらに、カメラ本体10の内部には、撮像部2と、画像記録部4と、加速度検出部5と、操作判定部6と、音声記録部7と、表示部8と、時計9と、信号処理・制御部11と、第1通信部である拡張機器通信部12と、レンズユニット通信部14等が設けられている。
【0033】
信号処理・制御部11は、カメラ1の全体を統括的に制御する制御回路であると共に、各種の信号を受けて各種の信号処理を行う制御回路である。信号処理・制御部11は、内部に圧縮伸張部11aと制御切換部11bとを有している。
【0034】
このうち圧縮伸張部11aは、撮像部2によって取得された画像信号を受けて記録媒体に記録するのに最適な形態の画像データとするためのデータ圧縮処理を行ったり、記録媒体に記録済みの圧縮画像データを読み込んで、例えば表示部8等を用いて再生表示するのに最適な形態の画像信号とするためのデータ伸張処理等の信号処理を実行する処理回路である。
【0035】
また、制御切換部11bは、カメラ本体10に装着された拡張機器の種類に応じて、信号処理・制御部11が適切な信号処理及び制御を行うべく、処理切り換え制御を実現するための回路等からなる。
【0036】
撮像部2は、CCD(Charge Coupled Device;電荷結合素子),CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor;相補型金属酸化膜半導体)等の撮像素子等からなり、撮影レンズユニット20によって結像された光学像を受光して、該光学像に対応する電気信号に変換する光電変換素子と、この光電変換素子により生成された画像信号の前処理を行う信号処理回路等によって構成される。撮像部2により生成された画像信号は、信号処理・制御部11へと出力される。
【0037】
画像記録部4は、撮像部2によって生成された後、信号処理・制御部11によって記録するのに適した所定の信号処理が施された画像信号を画像データとして記録蓄積するための記録媒体と、該記録媒体に対する画像データの記録処理や記録済み画像データの読み出し処理等、記録媒体を駆動する駆動回路等からなる。
【0038】
加速度検出部5は、カメラ本体10の姿勢等、状態を検出するセンサ(例えば加速度センサ等)と、この検出センサの信号を受信して所定の指示信号を発生させる回路等により構成される。
【0039】
操作判定部6は、カメラ本体10の外面に設けられる各種の操作部材(図示せず)が操作されることにより発生する指示信号を受けて、信号処理・制御部11へと伝達する処理回路等からなる。
【0040】
音声記録部7は、音声を集音するマイクロフォンと、このマイクロフォンを駆動する駆動回路と、マイクロフォンにより集音された音声信号を音声データとして記録する記録媒体およびこれを駆動する記録回路等によって構成される。
【0041】
表示部8は、撮像部2により生成された画像信号に基いて、若しくは画像記録部4に記録済みの画像データに基いて、信号処理・制御部11によって信号処理された表示用画像信号を受けて画像再生表示を行う液晶表示装置等によって構成される。
【0042】
これに加えて、表示部8には、例えば音声データに基づいて発音させるスピーカ等の音声出力装置が含まれているものとする。なお、通常の場合、音声データは、動画データの記録動作時に同時に記録されるのが普通である。また、別の形態としては、音声データを単独で記録する動作モード等がある。
【0043】
時計9は、内部電気回路の制御等において必要となる計時動作等に寄与する計時回路等からなる。
【0044】
拡張機器通信部12は、カメラ本体10に対して装着された拡張機器(30,40)との間で通信を行う回路等からなる。
【0045】
レンズユニット通信部14は、カメラ本体10に対して接続された撮影レンズユニット20との間で通信を行う回路等からなる。
【0046】
なお、カメラ本体10には、その他、種々の電気的構成部材が設けられているが、上述した構成部材以外の本発明に関連しない部材については、図面の煩雑化を避けるために、その図示及び説明を省略する。
【0047】
撮影レンズユニット20は、複数の光学レンズからなるレンズ21と、このレンズ21を保持するユニット本体20bとによって構成される。ユニット本体20bは、絞り機構及びその駆動部やレンズ駆動機構及びその駆動部等を含んで構成されている。これらの構成については、従来一般に普及し実用化されているカメラにおいて適用される撮影レンズユニットと略同様のものが適用されているものとして、その詳細な図示及び説明は省略する。
【0048】
撮影レンズユニット20は、カメラ本体10の前面側に装着されており、カメラ本体10の前方に向けて突出するように配設される。撮影レンズユニット20は、カメラ本体10と一体に構成してもよいし、カメラ本体10に対して着脱自在に構成してもよい。
【0049】
また、撮影レンズユニット20は、図3に示すように、カメラ本体10との間で電気的な接続を確保するための接点端子20aと、カメラ本体10との間で通信を行う通信部22と、当該撮影レンズユニット20の固有情報等のデータを予め格納してあるレンズ情報格納部23等を有している。
【0050】
上述したように、本実施形態のカメラ1は、カメラ本体10の上面に拡張機器(30,40)を載置した形態で装着可能に構成される。このカメラ1に装着され得る拡張機器として、本実施形態においては、図2,図3に示すような二種類の拡張機器、即ち第1拡張機器30と第2拡張機器40とを例示する。
【0051】
これら二種類の拡張機器(30,40)は、カメラ本体10の拡張機器装着部10dに対して選択的に装着可能となっている。また、これら二種類の拡張機器(30,40)のそれぞれは、上述したように、カメラ本体10に対して着脱自在に構成され、かつカメラ本体10との間で電気的に接続されるようになっていると共に、カメラ本体10とは異なる他の外部機器(図示せず)に対しても電気的な接続を確保し得るようになっている。したがって、これにより、上記二種類の拡張機器は、単独で他の外部機器との間のデータ通信を行い得るように構成されている。
【0052】
詳述すると、上記二種類の拡張機器(30,40)は、図1,図2に示すように、筐体の底面寄りの両側面に溝状部(30c,40c)を有して形成されている。この溝状部(30c,40c)は、カメラ本体10の拡張機器装着部10dに対応した形状となっている。これにより、拡張機器(30,40)は、拡張機器装着部10dに対して図1の矢印A方向、図2の矢印A1,A2方向に沿って摺動させることで装着し得るようになっている。なお、拡張機器を取り外す際には、図1の矢印A方向とは逆方向、図2の矢印A1,A2方向とは逆方向に沿って摺動させることによりなされる。
【0053】
また、拡張機器(30,40)は、カメラ本体10に対して装着状態とされたときに、カメラ本体10の背面に対向するように、かつ拡張機器(30,40)の下面に向けて突出するように形成された壁状部(30d,40d)を有している。この壁状部(30d,40d)には、図2において点線で示すように、前方に向けて突設され、拡張機器(30,40)がカメラ本体10に対して装着状態とされたときに、カメラ本体10の端子部10bに嵌合して、カメラ本体10と拡張機器(30,40)とを電気的に接続する拡張機器側の第1接続部(30b,40b)が設けられている。
【0054】
さらに、拡張機器(30,40)は、上記カメラ1とは異なる他の外部機器(図示せず)との間で電気的な接続を行うための第2接続部である外部機器接続部(30a,40a)を有している。
【0055】
なお、図2等において、端子部10b及び各外部機器接続部(30a,40a)の形状はそれぞれメス形状(孔状)によって、各第1接続部(30b,40b)の形状はそれぞれオス形状(凸状)によって示しているが、図示の形状に限定されることはなく、それぞれメス形状はオス形状に、オス形状はメス形状に形成するようにしても構わない。
【0056】
ここで、上記二種類の拡張機器のそれぞれの詳細構成を、以下に詳述する。
【0057】
第1拡張機器30は、本実施形態のカメラ1のほかに接続し得る他の外部機器として個人用小型コンピュータ(以下、小型PCと略記する)を想定して構成されている。
【0058】
また、第2拡張機器40は、本実施形態のカメラ1のほかに接続し得る他の外部機器としてテレビ装置を想定して構成されている。
【0059】
第1拡張機器30及び第2拡張機器40の内部構成は、略同様であり、記録部(31,41)と、第2通信部であるカメラ通信部(32,42)と、機器情報格納部(33,43)と、外部機器通信部(34,44)等を有して構成されている。
【0060】
カメラ通信部(32,42)は、第1接続部(30b,40b)及び端子部10bを介して拡張機器通信部12との間で通信を行う回路等によって構成される。
【0061】
記録部(31,41)は、カメラ通信部(32,42)によりカメラ本体10側からの画像データを受けて記録蓄積する記録媒体と、該記録媒体に対する画像データの記録処理や記録済み画像データの読み出し処理等、記録媒体を駆動する駆動回路からなる。
【0062】
機器情報格納部(33,43)は、各拡張機器(30,40)にそれぞれ固有の各種の情報(例えば機器ID情報,信号圧縮設定情報等)を予め格納してある素子及び回路等によって構成される。
【0063】
外部機器通信部(34,44)は、外部機器接続部(30a,40a)を介して接続される外部機器(小型PC若しくはテレビ装置等;図示せず)との間で通信を行う回路等によって構成される。
【0064】
なお、第1拡張機器30における外部機器通信部34は、機器接続用インターフェースであり、例えばUSB(Universal Serial Bus)規格等に準拠し、主に小型PC等において適用されている形式のものが採用される。
【0065】
したがって、カメラ本体10に第1拡張機器30が装着されたときにカメラ本体10から出力される信号は、データファイル形式のものが好ましい。
【0066】
また、記録部31に記録される画像の圧縮形式は小型PCで扱いやすい形式、例えば各画像毎の編集が容易であるモーションJPEG(Motion JPEG)形式等の動画圧縮形式やJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式等の静止画圧縮形式のものが好ましい。
【0067】
さらに、画像サイズ(画質)については、例えばVGA相当の画像サイズ等、小さい画像サイズのものが好ましい。
【0068】
また、第2拡張機器40における外部機器通信部44は、動画用インターフェースであり、例えばHDMI(High-Definition Multimedia Interface)規格等に準拠し、主に高画質テレビ装置等のいわゆるデジタル家電等において適用されている形式のものが好ましい。
【0069】
また、記録部41に記録される画像の圧縮形式は、テレビ装置において扱われる形式、例えば圧縮率を重視し少ないデータ量で効率よく動画を伝送し得る形式のH.264規格等が好ましい。
【0070】
また、画像サイズ(画質)については、例えば高精細度テレビジョン放送(HDTV)規格等に準拠したものが好ましい。
【0071】
このように構成された本実施形態のカメラ1に拡張機器(30,40)の何れかを装着した状態で、該カメラ1を用いた撮影動作が行われる場合のカメラ1の制御作用について、図4のフローチャートを用いて以下に説明する。
【0072】
まず、カメラ1は、カメラ本体10と撮影レンズユニット20とが接続された状態にあるものとする。
【0073】
そして、カメラ1が作動可能な状態、即ち電源オン状態にあるとき、図4のステップS101において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、現在設定されている動作モードが撮影モードであるか否かの確認を行う。ここで、カメラ1の動作モードが撮影モードに設定されていることが確認された場合には、次のステップS102の処理に進む。
【0074】
一方、カメラ1の動作モードが撮影モード以外の動作モード(例えば再生モード等)に設定されていることが確認された場合には、ステップS111の処理に進む。
【0075】
上述のステップS101の処理において、カメラ1の動作モードが撮影モードに設定されている場合にステップS102の処理に進むと、このステップS102において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、記録動作を開始するための操作部材(例えばシャッターレリーズボタン)の所定の操作により生じる指示信号が発生したか否かの確認を行う。ここで、記録動作開始信号が発生していることが確認された場合には、次のステップS103の処理に進む。
【0076】
一方、記録動作開始信号が発生していない場合には、上述のステップS101の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0077】
ステップS103において、信号処理・制御部11は、拡張機器通信部12からの出力信号を監視して、カメラ本体10にいずれかの拡張機器(30,40)が装着されているか否かの確認を行う。
【0078】
ここで、カメラ本体10に拡張機器(30,40)が装着された場合、装着されている拡張機器(30,40)のカメラ通信部(32,42)は、カメラ本体10の拡張機器通信部12と通信を行って、機器情報格納部(33,43)に格納されている機器固有の各種情報(例えば機器ID等)を伝送する。これを受けて拡張機器通信部12は、信号処理・制御部11に対し、拡張機器が装着されている旨の信号に加えて、いずれの種類の拡張機器が装着されているか、また装着されている拡張機器に応じた信号処理についての各種の情報を伝達するようになっている。したがって、上述のステップS103の処理において、信号処理・制御部11は、上述した拡張機器通信部12からの出力信号に基いて、所定の判断処理を行なうわけである。
【0079】
このようにして、上述のステップS103の処理において、信号処理・制御部11は、いずれかの拡張機器(30,40)が装着されていることを確認した場合には、次のステップS105の処理に進む。また、拡張機器(30,40)のいずれもが装着されていないことが確認された場合には、ステップS104の処理に進む。
【0080】
上述のステップS103の処理において、拡張機器(30,40)が装着されていることが確認されてステップS105の処理に進むと、このステップS105において、信号処理・制御部11は、撮像部2を駆動制御して撮影動作を実行する。その後、次のステップS106の処理に進む。
【0081】
この撮影動作は、上述のステップS103の処理にて、拡張機器通信部12がカメラ通信部(32,42)との通信の結果取得した情報のうち撮影画質に関する情報に基づいて行われる。なお、ここで撮影画質に関する情報とは、例えば撮影画像サイズに関する情報等である。
【0082】
続いて、ステップS106において、信号処理・制御部11は、上述のステップS105の処理の撮影動作によって撮像部2から出力される画像信号を受けて、圧縮伸張部11aにおいて画像信号圧縮処理を実行する。その後、次のステップS107の処理に進む。
【0083】
この画像信号圧縮処理は、上述のステップS103の処理にて、拡張機器通信部12がカメラ通信部(32,42)との通信の結果取得した情報のうち信号圧縮設定情報に基づいて行われる。なお、ここで信号圧縮設定情報とは、例えばデータ圧縮形式やデータ圧縮率等のデータ圧縮処理に関する各種の設定項目情報等である。
【0084】
ステップS107において、信号処理・制御部11は、上述のステップS106の処理の画像信号圧縮処理の結果得られた圧縮処理済の画像データを拡張機器(30,40)側の記録部(31,41)の記録媒体へと記録する記録動作処理を実行する。
【0085】
この記録動作処理の簡単な流れは次のようなものである。まず、信号処理・制御部11は、上記圧縮処理済画像データを拡張機器通信部12へと出力する。これを受けて拡張機器通信部12は、端子部10b及び第1接続部(30b,40b)を介してカメラ通信部(32,42)との通信を行って、上記圧縮処理済画像データを拡張機器(30,40)側へと転送する。
【0086】
カメラ通信部(32,42)は、受信した圧縮処理済画像データを記録部(31,41)へと転送する。これを受けて記録部(31,41)は、所定の記録動作を実行して、該画像データを記録媒体に記録する。その後、次のステップS121の処理に進む。
【0087】
一方、上述のステップS103の処理において、拡張機器(30,40)が装着されていないことが確認されてステップS104の処理に進むと、このステップS104において、信号処理・制御部11は、通常の撮影動作及び記録動作を実行する。このときの撮影動作及び記録動作は、カメラ本体10において設定されている各種の情報に基いて行われる。この通常の撮影動作及び記録動作は、従来のカメラによって行われる動作と同様の動作であるものとし、その詳細説明は省略する。その後、ステップS121の処理に進む。
【0088】
ステップS121において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、記録動作を終了するための操作部材(例えばシャッターレリーズボタン)の所定の操作により生じる指示信号が発生したか否かの確認を行う。ここで、記録動作終了信号が発生していることが確認された場合には、次のステップS122の処理に進む。
【0089】
一方、記録動作終了信号が発生していない場合には、上述のステップS103の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0090】
ステップS122において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、電源状態をオフ状態にするための操作部材(例えば電源オンオフボタン)の所定の操作により生じる指示信号(電源オフ信号)が発生したか否かの確認を行う。ここで、電源オフ信号が発生していることが確認された場合には、電源オフ処理に進み、上述の一連の処理シーケンスを終了する。
【0091】
一方、電源オフ信号が発生していない場合には、上述のステップS101の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0092】
他方、上述のステップS101の処理において、カメラ1の動作モードが撮影モード以外の動作モードに設定されている場合にステップS111の処理に進むと、このステップS111において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、現在設定されている動作モードが再生モードであるか否かの確認を行う。ここで、カメラ1の動作モードが再生モードに設定されていることが確認された場合には、次のステップS112の処理に進む。
【0093】
ステップS112において、信号処理・制御部11は、拡張機器通信部12からの出力信号を監視して、カメラ本体10にいずれかの拡張機器(30,40)が装着されているか否かの確認を行う。この処理は、上述のステップS103の処理と全く同様の処理である。
【0094】
ここで、拡張機器(30,40)が装着されていることが確認された場合には、次のステップS114の処理に進む。
【0095】
ステップS114において、信号処理・制御部11は、拡張機器通信部12を介してカメラ通信部(32,42)との間で通信を行う。このとき、拡張機器(30,40)側においては、カメラ通信部(32,42)は、記録部(31,41)を制御して記録媒体に記録済みの画像データに関する情報、例えばデータファイル一覧情報等を取得し、これを拡張機器通信部12へと転送する制御が行われる。その後、ステップS115の処理に進む。
【0096】
一方、上述のステップS112の処理において、拡張機器(30,40)が装着されていないことが確認されると、次のステップS113の処理に進む。
【0097】
ステップS113において、信号処理・制御部11は、カメラ本体10側の画像記録部4を制御して記録媒体に記録済みの画像データに関する情報、例えばデータファイル一覧情報等を取得する。その後、ステップS115の処理に進む。
【0098】
ステップS115において、信号処理・制御部11は、上述のステップS114,S113の各処理にて取得したデータファイル一覧情報等に基づくデータを表示部8へと出力する。これを受けて表示部8は、受信したデータに基づくファイル一覧表示を行う。その後、ステップS116の処理に進む。
【0099】
ステップS116において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、画像選択を行うことにより生じる指示信号の発生の有無を確認する。ここで、画像選択指示信号が確認された場合には、次のステップS117の処理に進む。また、画像選択指示信号が確認されない場合には、次のステップS118の処理に進む。
【0100】
ステップS118において、信号処理・制御部11は、再生動作が終了したか否かの確認を行う。この再生動作の終了とは、例えば上述のステップS116の処理にて選択指示された画像についての再生が全て終了する等により、再生すべき画像が選択されていない状態をいう。
【0101】
ここで、再生動作の終了が確認された場合には、ステップS122の処理に進む。また、再生動作の終了が確認されない場合には、上述のステップS115の処理に進み、以降の処理を繰り返す。
【0102】
上述のステップS116の処理にて画像選択指示信号が確認されてステップS117の処理に進むと、このステップS117において、信号処理・制御部11は、上述のステップS117の処理にて確認された画像選択指示信号に基づく選択画像についての再生動作を実行する。
【0103】
ここで行われる再生動作は、カメラ本体10の画像記録部4に記録済み画像データを再生する場合と、拡張機器(30,40)の記録部31,41に記録済み画像データを再生する場合とで異なる。
【0104】
まず、カメラ本体10の画像記録部4に記録済みの画像データを再生する場合は、信号処理・制御部11は、画像記録部4を制御して選択指示された画像データを読み込み、所定の信号処理を施して、表示部8へと出力する。これにより、表示部8には、選択指示された画像が表示される。
【0105】
また、拡張機器(30,40)の記録部31,41に記録済み画像データを再生する場合は、信号処理・制御部11は、拡張機器通信部12を介してカメラ通信部(32,42)との通信を行い、再生を所望する選択指示画像データに関する情報を伝送する。これを受けてカメラ通信部(32,42)は、記録部(31,41)から選択指示された画像データを読み込み、カメラ本体10の拡張機器通信部12を介して信号処理・制御部11へと出力する。これを受けて信号処理・制御部11は、受信した画像データに対して所定の信号処理を施して、表示部8へと出力する。これにより、表示部8には、選択指示された画像が表示される。
【0106】
その後、ステップS111の処理に戻り、移行の処理を繰り返す。
【0107】
なお、上述のフローチャートによって説明した制御作用の例示において、再生モードで動作させる際に、拡張機器(30,40)がカメラ本体10に装着されている場合には、カメラ本体10の表示部8を用いて、記録部(31,41)に記録済みの画像データのうち所望の画像データを選択して再生する場合の例を示している。
【0108】
これとは別に、本実施形態の拡張機器(30,40)は、カメラ本体10から取り外して単独状態としても、他の外部機器との間でケーブル接続を行なうことで、該拡張機器(30,40)の記録部(31,41)に記録済みの画像データの再生表示を接続した外部機器によって行なうことができるようになっている。この場合の処理制御は、上述の図4のステップS111〜S118の処理と略同様である。
【0109】
この場合において、図4の例では、拡張機器(30,40)が、第1接続部(30b,40b)及び端子部10bを介してカメラ本体10に接続されている点について、外部機器接続部(30a,40a)を介して他の外部機器に接続されているものと読み替えればよい。
【0110】
また、上述の図4の例において、拡張機器(30,40)とカメラ本体10との通信はカメラ通信部(32,42)が担っている点について、拡張機器(30,40)と他の外部機器との通信は外部機器通信部(34,44)が担っているものと読み替えればよい。
【0111】
ところで、図4によって説明した処理シーケンスにおいては、主に画像データを取り扱う場合を例に挙げて説明しているが、例えば動画データを取り扱う場合には、音声データも伴う。したがって、カメラ本体10と拡張機器(30,40)との間で通信が行われる際には、画像データに加えて音声データも同様に扱えるようになっている。また、同画像データ以外にも、音声データ単独でも取り扱われることもあり得るが、その場合にも、当該音声データは、上記画像データ等と全く同様に扱うことができる。
【0112】
以上説明したように上記第1の実施形態によれば、複数種類の拡張機器のうちのいずれか一つをカメラ本体に選択的に装着した状態のカメラを用いて撮影動作を行うと、装着されている拡張機器の種類に応じて、その拡張機器に最適な画像データが取得されると共に、当該画像データは装着された拡張機器側の記録媒体に記録されるようになっている。
【0113】
画像データが記録された拡張機器は、カメラ本体より取り外した状態としても、対応する接続ケーブルを用いて外部機器に接続すれば、記録済み画像データの再生表示を、ケーブル接続した外部機器を用いて行なうことができる。
【0114】
したがって、撮影時には、特別な操作を行うことなくカメラ本体に拡張機器を装着するのみで、適切な画像データを拡張機器の記録媒体に記録することができる。
【0115】
そのようにして画像データが記録された拡張機器は、カメラ本体から取り外して、それのみで手軽に携帯することができる。したがって、カメラ本体を常に持ち歩く必要がなく、カメラ本体がない場合にも、近年急速に普及している小型PCやテレビ装置等に拡張機器単体をケーブル接続するのみで、煩雑な操作を行うことなく再生表示等、有効利用することが容易にできる。
【0116】
予め記録済みの画像データの取り扱いについてわかっている場合、用途に応じた拡張機器を選択して装着するのみで、各種の設定に煩わされることなく、専門知識が無くとも、所望の用途に最適な設定による撮影結果を得ることができる。
【0117】
なお、上述の第1の実施形態においては、小型PCで取り扱うのに適した画像データを取得する第1拡張機器30と、テレビ装置に表示させるための画像データを取得する第2拡張機器40の二種類についてを、特に例を挙げて説明しているが、これらの用途に限られることはなく、その他、各種様々な用途に適した拡張機器が考えられ得る。
【0118】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態を以下に説明する。
【0119】
図5,図6は、本発明の第2の実施形態を示す図である。このうち図5は、本実施形態の撮影機器及び拡張機器における内部構成の概略を示すブロック構成図である。図6は、図5の撮影機器及び拡張機器における作用の一部を示すフローチャートである。
【0120】
本実施形態の基本的な構成は、図5に示すように、上述の第1の実施形態と略同様である。このうち、本実施形態における撮影機器であるカメラ1の構成は、上述の第1の実施形態における撮影機器であるカメラ1と全く同様の構成である。また、本実施形態においては、上述の第1の実施形態に例示する拡張機器(30,40)とは異なる種類の第3拡張機器50が装着される場合の例を示している。
【0121】
したがって、本実施形態についての以下の説明においては、上述の第1の実施形態と異なる構成のみについて詳述し、上述の第1の実施形態と同様の構成部材については、同じ符号を附して、その詳細な説明は省略する。
【0122】
図5に示すように、本実施形態の撮影機器であるカメラ1は、カメラ本体10と、撮影レンズユニット20とによって構成される。その構成は、上述の第1の実施形態と全く同様である。
【0123】
本実施形態においては、このカメラ1に対して着脱可能な第3拡張機器50が設けられている。
【0124】
第3拡張機器50は、本実施形態のカメラ1のほかに接続し得る他の外部機器として携帯電話等の携帯用無線機器61を想定して構成されているものである。この場合において、第3拡張機器50は、携帯用無線機器61との間で無線による通信を行うことによって、カメラ1を用いて取得された画像データの共有(シェア)を行い得るようにするものである。
【0125】
第3拡張機器50の内部構成は、上述の第1の実施形態において例示される第1拡張機器30,第2拡張機器40の構成と略同様である。
【0126】
即ち、第3拡張機器50は、記録部51と、第2通信部であるカメラ通信部52と、機器情報格納部53と、外部機器信号受信部54及び外部機器信号送信部56からなる外部機器通信部と、指定ファイル検索部55と、第1接続部50b等を有して構成されている。
【0127】
このうちカメラ通信部52は、第1接続部50b及び端子部10bを介してカメラ本体10側の拡張機器通信部12との間で通信を行う回路等によって構成される。
【0128】
記録部51は、カメラ通信部52によりカメラ本体10側からの画像データを受けて記録蓄積する記録媒体と、該記録媒体に対する画像データの記録処理や記録済み画像データの読み出し処理等、記録媒体を駆動する駆動回路からなる。
【0129】
機器情報格納部53は、当該第3拡張機器50に固有の各種の情報(例えば機器ID情報,信号圧縮設定情報等を予め格納してある素子及び回路等によって構成される。
【0130】
外部機器通信部は、外部機器である携帯用無線機器61との間で無線通信を行う回路や送受信アンテナ等からなる構成ユニットである。即ち、外部機器通信部は、携帯用無線機器61からの各種の信号を受信する外部機器信号受信部54と、携帯用無線機器61への各種の信号を送信する外部機器信号送信部56等によって構成される。
【0131】
なお、第3拡張機器50においては、外部機器通信部を介して外部機器との間で無線通信を行うように構成している。したがって、この第3拡張機器50においては、該機器50と外部機器とを電気的に接続するための構成部としての第2接続部は、無線通信を実現する構成部である外部機器通信部に含まれる。
【0132】
また、第3拡張機器50における外部機器通信部と携帯用無線機器61との間で行われる無線通信の形式としては、例えばブルートゥース(Bluetooth)や無線LAN(Wireless LAN)若しくは赤外線無線通信(IrDA)等、各種の無線通信規格のものを適用し得る。
【0133】
ここで、本実施形態においては、第3拡張機器50の通信相手としての外部機器を携帯用無線機器61として想定している。一般的に普及している携帯電話等の携帯用無線機器61は、いつでも手軽に携帯して使用し得るように小型化されているのが普通である。したがって、携帯し得る程度に小型化された携帯用無線機器61が具備する表示部もまた小型のものが採用されている。
【0134】
このことから、携帯用無線機器61において取り扱われる画像データの画像サイズとしては、カメラ1単体で撮影動作を行ったときに取得し得る通常の画像サイズと比べて、小さな画像サイズのものとしても充分であると考えられる。
【0135】
また、本実施形態の場合においては、第3拡張機器50と携帯用無線機器61との間は無線によるデータ通信を行うようにしている。無線通信を利用して行われるデータ通信の速度は、データ容量が大きくなるほど多大な時間がかかる傾向があるのは周知である。したがって、第3拡張機器50が取り扱う画像データは、その一画像当たりのデータ容量ができるだけ小容量となるのが好ましい。
【0136】
このようなことを考慮して、第3拡張機器50が取り扱う画像データについて、その画像サイズとしては、例えばVGA相当の小さな画像サイズに設定されるのが好ましい。また、画像データ形式としては、圧縮形式のデータファイル、例えばJPEG規格等に準拠した圧縮画像データファイルが適用されるのが好ましい。そして、この場合における画像データの圧縮率は、カメラ1単体で撮影動作を行った場合に取得される画像データの圧縮率に対して、より高い圧縮率に設定されるのが好ましい。
【0137】
このように構成された本実施形態のカメラ1に第3拡張機器50を装着した状態で、該カメラ1を用いた撮影動作が行われる場合のカメラ1の制御作用について、図6のフローチャートを用いて以下に説明する。
【0138】
なお、本実施形態の制御作用についても、上述の第1の実施形態の制御作用と略同様の処理がなされる処理ステップがある。したがって、図6のフローチャートにおいては、上述の第1の実施形態における制御作用(図4参照)と略同様の処理ステップには、同じステップ番号を附して簡略な説明に留め、異なる処理ステップのみについて以下に詳述する。
【0139】
まず、カメラ1は、カメラ本体10と撮影レンズユニット20とが接続された状態にあるものとする。
【0140】
この状態において、カメラ1が作動可能な状態、即ち電源オン状態にあるとき、図6のステップS101において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、現在設定されている動作モードが撮影モードであるか否かの確認を行う。ここで、カメラ1の動作モードが撮影モードに設定されていることが確認された場合には、次のステップS102の処理に進む。
【0141】
一方、カメラ1の動作モードが撮影モード以外の動作モードに設定されている場合には、さらに動作モードの確認処理を行なって、対応する動作モードの処理ステップに移行する。なお、この場合における以降の処理は、本実施形態とは直接関連しない部分であるので、その詳細説明及び図示は省略する。
【0142】
上述のステップS101の処理において、カメラ1の動作モードが撮影モードに設定されている場合にステップS102の処理に進むと、このステップS102において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、記録動作開始信号が発生したか否かの確認を行う。ここで、記録動作開始信号が発生していることが確認された場合には、次のステップS103の処理に進む。
【0143】
一方、記録動作開始信号が発生していない場合には、上述のステップS101の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0144】
ステップS103において、信号処理・制御部11は、拡張機器通信部12からの出力信号を監視して、カメラ本体10に動画用拡張機器(例えば上述の第1の実施形態で例示する第1,第2拡張機器30,40等でもよい)が装着されているか否かの確認を行う。
【0145】
ここで、カメラ本体10に動画用拡張機器が装着されていることが確認された場合には、ステップS105aの処理に進む。また、動画用拡張機器が装着されていないことが確認された場合には、ステップS103aの処理に進む。
【0146】
上述のステップS103の処理において、動画用拡張機器が装着されていることが確認されてステップS105aの処理に進むと、このステップS105aにおいて、信号処理・制御部11は、レンズユニット通信部14を介して撮影レンズユニット20の通信部22との間で制御通信を行なう。これにより通信部22はレンズ情報格納部23に記録されている各種の情報から、動画撮影を行なうのに適した動画撮影設定情報を用いて、レンズ21の駆動制御を行なう。その後、ステップS105の処理に進む。
【0147】
動画撮影動作に適した動画撮影設定情報とは、例えば急激な変化を伴わない滑らかなオートフォーカス(AF)動作を実行制御するための動画用AF設定や絞り機構の制御設定等である。
【0148】
ステップS105において、信号処理・制御部11は、撮像部2を駆動制御して動画撮影動作を実行する。その後、次のステップS106の処理に進む。
【0149】
続いて、ステップS106において、信号処理・制御部11は、上述のステップS105の処理の撮影動作によって撮像部2から出力される画像信号を受けて圧縮伸張部11aにおいて画像信号圧縮処理を実行する。その後、次のステップS107の処理に進む。
【0150】
ステップS107において、信号処理・制御部11は、上述のステップS106の処理の画像信号圧縮処理の結果得られた圧縮処理済の画像データを、カメラ本体10に装着されている動画用拡張機器側の記録部の記録媒体へと記録する記録動作を実行する。その後、次のステップS121の処理に進む。
【0151】
一方、上述のステップS103の処理において、動画用拡張機器が装着されていないことが確認されてステップS103aの処理に進むと、このステップS103aにおいて、信号処理・制御部11は、拡張機器通信部12からの出力信号を監視して、カメラ本体10に静止画用拡張機器、即ち第3拡張機器50が装着されているか否かの確認を行う。
【0152】
ここで、カメラ本体10に静止画用拡張機器である第3拡張機器50が装着されていることが確認された場合には、ステップS131の処理に進む。また、第3拡張機器50が装着されていないことが確認された場合には、ステップS104の処理に進む。
【0153】
ステップS104において、信号処理・制御部11は、カメラ1単体による通常の撮影動作及び記録動作を実行する。その後、ステップS121の処理に進む。
【0154】
一方、上述のステップS104の処理において、第3拡張機器50が装着されていることが確認されてステップS131の処理に進むと、このステップS131において、信号処理・制御部11は、レンズユニット通信部14を介して撮影レンズユニット20の通信部22との間で制御通信を行なう。これにより通信部22はレンズ情報格納部23に記録されている各種の情報から、静止画撮影を行なうのに適した静止画撮影設定情報を用いて、レンズ21の駆動制御を行なう。その後、ステップS132の処理に進む。
【0155】
静止画撮影動作に適した静止画撮影設定情報とは、例えば高速なオートフォーカス(AF)動作を実行制御するための静止画用AF設定や絞り機構の制御設定等である。
【0156】
ステップS132において、信号処理・制御部11は、撮像部2を駆動制御して静止画撮影動作を実行する。その結果得られた画像信号は、撮像部2から信号処理・制御部11へと出力され、当該信号処理・制御部11の内部に設けられる一時メモリ(図示せず)内に一時的に記憶される。その後、ステップS133の処理に進む。
【0157】
なお、上記ステップS132の処理において実行される静止画撮影動作は、カメラ本体10側で予め設定されている撮影条件、例えば画質に関する情報(サイズ,圧縮率等)に基づいて行われる通常の静止画撮影動作である。
【0158】
続いて、ステップS133において、信号処理・制御部11は、上述のステップS132の処理の静止画撮影動作によって撮像部2から出力される画像信号を受けて圧縮伸張部11aにおいて画像信号圧縮処理を実行する。さらに、信号処理・制御部11は、上記画像信号圧縮処理の結果得られた圧縮画像データを画像記録部4へと出力し、該画像記録部4の記録媒体に記録する記録動作を実行する。その後、次のステップS107の処理に進む。
【0159】
このステップS133の処理において実行される画像信号圧縮処理及び記録動作は、通常のカメラ1単体で撮影動作が行われる際に実行される処理動作と同様のものである。したがって、このとき記録媒体に記録される画像データは、カメラ本体10側において予め設定されている設定条件、例えば画像サイズ,圧縮率等の諸条件に基いて信号処理された結果生成される画像データ、即ち、例えば大きな画像サイズ,低い圧縮率等、高画質を確保し得る条件によって得られる画像データであってもよい。
【0160】
続いて、ステップS107において、信号処理・制御部11の圧縮伸張部11aは、上述のステップS132の処理の静止画撮影動作によって撮像部2から出力され一時メモリ(図示せず)に一時的に記憶されている画像信号について、再度の画像信号圧縮処理を実行し、拡張機器用圧縮画像データを生成する。この場合における再度の画像信号圧縮処理は、第3拡張機器50によって指定される画質に関する情報(サイズ,圧縮率等)に基いて、リサイズ処理や圧縮処理等が行われる。
【0161】
そのために、ステップS132の処理において、信号処理・制御部11は、拡張機器通信部12を介してしてカメラ通信部52との通信を行って、機器情報格納部53に記録されている画像データを記録する際の画質に関する情報を取得する。こうして得られた画質に関する情報に基いて再度の画像信号圧縮処理を実行する。その後、次のステップS135の処理に進む。
【0162】
続いて、ステップS135において、信号処理・制御部11は、拡張機器通信部12を介してカメラ通信部52と通信を行なって、上述のステップS134の処理にて生成された拡張機器用圧縮画像データを、第3拡張機器50側へと転送するファイル転送処理を実行する。これを受けてカメラ通信部52は、受信した画像データを記録部51の記録媒体へと記録する記録動作を実行する。その後、次のステップS121の処理に進む。
【0163】
ステップS121において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、記録動作終了信号が発生したか否かの確認を行う。ここで、記録動作終了信号が発生していることが確認された場合には、次のステップS122の処理に進む。
【0164】
一方、記録動作終了信号が発生していない場合には、上述のステップS103の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0165】
ステップS122において、信号処理・制御部11は、操作判定部6からの信号を監視し、電源オフ信号が発生したか否かの確認を行う。ここで、電源オフ信号が発生していることが確認された場合には、電源オフ処理に進み、上述の一連の処理シーケンスを終了する。
【0166】
一方、電源オフ信号が発生していない場合には、上述のステップS101の処理に戻り、以降の処理を繰り返す。
【0167】
このようにして、カメラ1に第3拡張機器50を装着した状態で撮影動作を行なった場合には、カメラ本体10の画像記録部4にはカメラ1に設定されている各種設定情報に基いて通常の画像データが生成され、これが画像記録部4に記録されるのと同時に、第3拡張機器50が指定する各種設定情報に基いて小サイズ,高圧縮率の拡張機器用画像データが生成され、これは第3拡張機器50へと転送されて記録部51に記録される。
【0168】
このようにして第3拡張機器50の記録部51には複数の画像データが記録蓄積されるようになっている。第3拡張機器50で取り扱う画像データは、上述したように小さい画像サイズでかつ高圧縮率の画像データであるので、比較的小容量の記録媒体であっても、大量の画像データを記録蓄積することができるようになる。
【0169】
したがって、第3拡張機器50に記録された画像データは、外部機器通信部を介して携帯用無線機器61へと無線通信によって転送することができ、これを受信した該携帯用無線機器61において、該機器61の表示部を利用して再生表示を行なうことができるようになっている。この場合における作用の概略は以下の通りである。
【0170】
即ち、第3拡張機器50と携帯用無線機器61との間で無線通信を行なう際の操作は、主に携帯用無線機器61側から行なうことになる。
【0171】
まず、携帯用無線機器61を用いて、第3拡張機器50に対する通信を開始するための通信要求操作やファイル検索指示操作を行なうと、その旨の指示信号が送信される。
【0172】
これを受けて、第3拡張機器50の外部機器信号受信部54は、指定ファイル検索部55に対し記録部51に記録済みの複数の画像データの検索処理、例えば画像一覧を作成する処理等を実行する。こうして作成された画像一覧データは、外部機器信号送信部56を介して無線通信により携帯用無線機器61へと転送される。
【0173】
これを受けて、携帯用無線機器61は表示部に画像一覧データに応じた表示を行なう。使用者は、この画像一覧表示を見て再生表示を所望する画像データを選択する操作を行なう。すると、その選択指示信号は、携帯用無線機器61から第3拡張機器50の外部機器信号受信部54へと送信される。
【0174】
これを受けて外部機器信号受信部54は、指定ファイル検索部55を介して記録部51から選択指定された画像データを読み出して、これを外部機器信号送信部56を介して携帯用無線機器61へと無線送信する。
【0175】
これを受けて、携帯用無線機器61は、表示部に受信した画像データに応じた再生表示を行なう。
【0176】
なお、第3拡張機器50も、上述の第1の実施形態における第1,第2拡張機器30,40と同様に、カメラ1から取り外した状態としたときにも単体で動作可能となっている。したがって、カメラ1から取り外した第3拡張機器50のみを持ち運ぶことで、いつでも携帯用無線機器61との無線通信を介して記録済みの画像データの閲覧を行なうことができるようになっている。
【0177】
以上説明したように上記第2の実施形態によれば、上述の第1の実施形態と略同様の効果を得ることができる。
【0178】
これに加えてさらに、本実施形態によれば、カメラ1に第3拡張機器50を取り付けた状態で通常の撮影動作を実行すれば、通常の撮影動作による画像データがカメラ1の画像記録部4に記録されると同時に、自動的に第3拡張機器50が取り扱うのに最適な画像データが生成され、第3の拡張機器50の記録部51に記録されるように構成している。
【0179】
この場合において、カメラ1は、第3拡張機器50が取り付けられたことを自動的に検出すると共に、静止画像を撮影するのに最適な各種の撮影設定が自動的に設定されるようにしたので、使用者は、煩雑な各種の設定操作を行なう必要がなく、操作性の向上に寄与することができる。
【0180】
また、第3拡張機器50へと転送され記録される拡張機器用の画像データは、画像サイズを小さいものとすると共に、高圧縮率での信号処理を行なうようにしたので、一画像当たりの容量を小さくすることができる。したがって、第3拡張機器50に具備する記録媒体が比較的小容量のものであっても、大量の画像データを蓄積することができる。
【0181】
このことは、第3拡張機器50のみを持ち運ぶことによって、常に大量の画像データからなる写真アルバムを持ち運んでいるのと同様の効果がある。つまり、第3拡張機器50は、カメラ1から取り外した状態でも使用することができるようになっているので、これを常に携帯しておけば、一般に広く普及している携帯電話等の携帯用無線機器61を利用して、いつでも手軽に画像データの閲覧を行なうことができ至便である。
【0182】
そして、本実施形態においては、第3拡張機器50と外部機器である携帯用無線機器61との間で行われる通信を無線によって行なうようにしたので、接続ケーブル等を不要としながら、容易に機器間通信を実現することができる。
【0183】
なお、上述の第2の実施形態においては、第3拡張機器50を静止画用拡張機器として構成した例を示しているが、略同様の構成作用によって、縮小動画用の拡張機器を実現することも容易にできる。
【0184】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0185】
1……カメラ
2……撮像部
4……画像記録部
6……操作判定部
8……表示部
10……カメラ本体
10a……接点端子
10b……端子部
10c……接点
10d……拡張機器装着部
11……信号処理・制御部
11a……圧縮伸張部
11b……制御切換部
12……拡張機器通信部
14……レンズユニット通信部
20……撮影レンズユニット
20a……接点端子
20b……ユニット本体
21……レンズ
22……通信部
23……レンズ情報格納部
30,40,50……拡張機器
30b,40b,50b……接続部
31,41,51……記録部
32,42,52……カメラ通信部
33,43,53……機器情報格納部
34,34……外部機器通信部
54……外部機器信号受信部
55……指定ファイル検索部
56……外部機器信号送信部
61……携帯用無線機器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮像素子によって取得した画像信号を記録し得る撮影機器と、この撮影機器に着脱可能に構成された拡張機器において、
上記撮影機器は、
上記拡張機器との間を電気的に接続する端子部と、
上記拡張機器との間で上記端子部を介して通信を行なう第1通信部と、を具備し、
上記拡張機器は、
上記撮影機器の端子部を介して上記撮影機器との間を電気的に接続する第1接続部と、
上記撮影機器の上記第1通信部との間で上記接続部及び上記端子部を介して通信を行なう第2通信部と、
上記撮影機器を制御する制御情報を予め格納した機器情報格納部と、
上記撮影機器との通信により入力される画像信号を記録する記録部と、
を具備することを特徴とする撮影機器とこの撮影機器に着脱可能な拡張機器。
【請求項2】
上記撮影機器に上記拡張機器が装着された状態で撮影動作が行われた場合には、
上記撮影機器は、上記拡張機器から上記制御情報を取得し、該制御情報に基いて撮影動作を実行し、その結果得られた画像信号を上記拡張機器へと出力し、
上記拡張機器は、上記撮影機器から出力された上記画像信号を上記記録部に記録することを特徴とする撮影機器とこの撮影機器に着脱可能な拡張機器。
【請求項3】
上記拡張機器は、
上記撮影機器とは異なる外部機器との間を電気的に接続する第2接続部と、
上記外部機器との間で上記第2接続部を介して通信を行う外部機器通信部と、
をさらに具備し、
上記制御情報は、上記外部機器に最適な画像信号を取得するための設定情報であることを特徴とする請求項2に記載の撮影機器とこの撮影機器に着脱可能な拡張機器。
【請求項4】
上記拡張機器は、上記第2接続部を介して上記外部機器に接続されたとき、上記外部機器との間で通信を行なって、上記記録部に記録済みの画像信号を上記外部機器へと出力することを特徴とする請求項3に記載の撮影機器とこの撮影機器に着脱可能な拡張機器。
【請求項5】
上記拡張機器は、上記撮影機器から取り外した状態で、かつ上記第2接続部を介して上記外部機器と接続されたとき、上記外部機器との通信を行なって上記記録部に記録済みの画像信号を上記外部機器へと出力することを特徴とする請求項3に記載の撮影機器とこの撮影機器に着脱可能な拡張機器。
【請求項6】
上記拡張機器は、上記外部機器との間で有線通信若しくは無線通信を行なうことを特徴とする請求項3〜請求項5のいずれか一つに記載の撮影機器とこの撮影機器に着脱可能な拡張機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−114502(P2011−114502A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−268134(P2009−268134)
【出願日】平成21年11月25日(2009.11.25)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】