説明

撮影装置及びその制御方法

【課題】ローリングシャッタ方式のイメージセンサを備える撮影装置において、他者のカメラ等からのストロボ発光(他者発光)を検出する。
【解決手段】あるフレームにおいて、水平ラインごとの輝度成分の積算値を取得し、走査方向に関して、積算値が所定値I1より低輝度状態から所定値I2(I2>I1)より高輝度状態へ遷移したか否かを判定し、低輝度状態から高輝度状態への遷移を検出した場合には、遷移を検出した水平ラインの位置P1を記憶する。次フレームにおいて、水平ラインごとの輝度成分の積算値を取得し、走査方向に関して、積算値が高輝度状態から低輝度状態へ遷移したか否かを判定し、高輝度状態から低輝度状態への遷移を検出した場合には、遷移を検出した水平ラインの位置P2を記憶する。検出された遷移位置P1,P2がほぼ等しく、高輝度状態がほぼ1フレーム分である場合には、その高輝度状態を他者発光によるものと判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ローリングシャッタ方式のイメージセンサを備えた撮影装置及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラやカメラ付き携帯電話等の撮影装置では、CMOS型イメージセンサを備えたものがある。CMOS型イメージセンサの露光方式は、CCD型イメージセンサとは異なり、2次元状に画素が配列された撮像領域を画素行ごとに走査しながら撮像信号の出力及びリセットを行うローリングシャッタ(フォーカルプレインシャッタとも称される)方式であるため、画素行ごとに露光期間が異なるといった特徴がある。
【0003】
撮影時にストロボ発光を行う場合には、上記のローリングシャッタにより、撮影画面内の列方向(走査方向)に露光ムラが生じるといった問題がある。このローリングシャッタによる露光ムラを軽減するための技術が種々提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
【特許文献1】特開平10−206940号公報
【特許文献2】特開平11−212136号公報
【特許文献3】特開2005−347928号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1〜3に記載の技術は、いずれも撮影装置自身のストロボ発光(自己発光)による露光ムラを軽減するための技術であり、他者のカメラ等からのストロボ発光(他者発光)による露光ムラを軽減することはできない。そこで、他者発光による露光ムラに対処すべく、他者発光を検出するための技術が望まれている。
【0005】
本発明はこのような問題に対してなされたものであり、他者発光を検出することを可能とする撮影装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の撮影装置は、2次元状に画素が配列された撮像領域を画素行ごとに順に走査しながら撮像信号の出力とリセットとを行うローリングシャッタ方式のイメージセンサを備えた撮影装置において、前記走査方向に関する前記撮像信号の輝度変化を算出する輝度変化算出手段と、前記輝度変化算出手段により算出される輝度変化に基づき、連続する2フレームに跨ったほぼ1フレーム分の高輝度期間が存在するか否かを判定し、該高輝度期間を他者発光による期間として検出する他者発光検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
なお、前記輝度変化算出手段は、画素行ごとに撮像信号の輝度成分を積算するものであることが好ましい。
【0008】
また、前記撮像領域の全画素行を一括してリセットする一括リセット手段と、前記撮像領域の光入射側に配されたメカシャッタと、前記他者発光が検出された後、前記イメージセンサ及び前記メカシャッタを制御し、前記メカシャッタを開状態とした状態で前記走査を最終画素行で停止した後、全画素行を一括してリセットさせることで露光を開始させ、所定時間経過後に前記メカシャッタを閉状態として露光を終了させた後、前記走査を先頭画素行から開始させる露光制御手段と、を備えたことが好ましい。これにより、露光の同時性が確保され、露光ムラの発生が防止される。
【0009】
また、前記他者発光が検出された後、前記イメージセンサを制御し、前記走査を最終画素行で停止した後、所定時間経過後に前記走査を先頭画素行から開始させることでフレームレートを低下させる露光制御手段を備えたことも好ましい。これにより、露光時間が長くなり、露光ムラの発生が軽減される。
【0010】
また、連写撮影機能を有する場合において、前記他者発光検出手段及び前記露光制御手段は、連写撮影時に作動することが好ましい。
【0011】
また、スルー画表示機能と、スルー画表示中の撮影指示によって作動する単写または連写の撮影機能とを有する場合において、前記他者発光検出手段は、スルー画表示時に検出動作を行い、前記露光制御手段は、前記他者発光が検出された場合に、撮影指示後の撮影時に作動することが好ましい。
【0012】
また、前記他者発光検出手段により前記他者発光が検出された際に、前記他者発光が検出されたことを知らせるメッセージを報知する報知手段と、前記露光制御手段をユーザが選択的に作動させることを可能とする選択操作手段とを備えたことも好ましい。
【0013】
また、撮影シーンを設定する撮影シーン設定手段と、設定された撮影シーンに基づいて露出値を含む撮影条件を変更する撮影条件変更手段とを備える場合において、前記他者発光検出手段が、撮影シーンが所定の撮影シーンに設定されている場合に作動することも好ましい。
【0014】
また、被写体輝度を検出する被写体輝度検出手段と、前記被写体輝度検出手段の検出結果に基づき被写体の露出が不足するか否かを判定する露出判定手段とを備える場合において、前記他者発光検出手段が、被写体の露出が不足する場合に作動することも好ましい。
【0015】
また、本発明の撮影装置の制御方法は、2次元状に画素が配列された撮像領域を画素行ごとに順に走査しながら撮像信号の出力とリセットとを行うローリングシャッタ方式のイメージセンサを備えた撮影装置の制御方法において、前記走査方向に関する前記撮像信号の輝度変化を算出し、算出した輝度変化に基づき、連続する2フレームに跨ったほぼ1フレーム分の高輝度期間が存在するか否かを判定し、該高輝度期間を他者発光による期間として検出することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、他者のカメラ等からのストロボ発光(他者発光)を、特殊な装置を追加することなく、容易に検出することができ、また、他者発光による輝度ムラの防止ないしは低減を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1において、デジタルカメラ10のカメラ本体12の前面には、ズームレンズである撮影レンズ14を収納する沈胴式のレンズユニット16、ストロボ発光部18、対物側ファインダ窓20が設けられている。ストロボ発光部18は、撮影を実行する際に被写体輝度に応じてストロボ光を照射する。対物側ファインダ窓20は、光学ファインダを構成する。
【0018】
図2において、カメラ本体12の背面には、表示装置としての液晶ディスプレイ(LCD)22、光学ファインダを構成するファインダ接眼窓24、複数の操作部材からなる操作部26が設けられている。LCD22は、撮影モード(静止画撮影モードまたは連写撮影モード)時には電子ビューファインダとして機能し、スルー画をリアルタイムに表示(スルー画表示)する。また、再生モード時にはメモリカード44に記録されている画像データに基づき、LCD22に画像が再生表示される。
【0019】
操作部26は、ズーム操作ボタン28、メニューボタン30、十字キー32、実行キー34、モード切替スイッチ36などから構成される。ズーム操作ボタン28は、撮像レンズ14のズームレンズを変倍する際に操作される。メニューボタン30は、LCD22にメニュー画面を表示する際や選択内容を決定する際などに操作される。
【0020】
十字キー32の操作により、メニュー画面内に表示されるカーソルが移動する。実行キー34は、十字キー32の中央に設けられ、押圧されたときにカメラの操作が確定される。モード切替スイッチ36は、デジタルカメラ10の動作モードを切り替える際に操作される。動作モードとしては、撮影を1回だけ行う静止画(単写)撮影モード、複数回の撮影を連続して行う連写撮影モード、撮影により得られた画像をLCD22に再生表示する再生モードなどがある。
【0021】
また、メニューボタン30、十字キー32、及び実行キー34の操作により、種々の撮影シーン(屋内、人物、夜景など)から所望とする撮影シーンが設定可能となっている。撮影シーン機能は、設定された撮影シーンに応じて、種々の撮影条件を自動的に設定する機能である。デジタルカメラ10内のCPU50(図3参照)は、設定された撮影シーンに応じて、露出値、撮影感度、ホワイトバランスの制御パラメータ、ストロボ発光の有無などの撮影条件を、当該撮影シーンに好適な値に自動的に設定する。本実施形態では、操作部26が特許請求の範囲に記載の撮影シーン設定手段に相当し、CPU50が特許請求の範囲に記載の撮影条件変更手段に相当する。
【0022】
カメラ本体12の上面には、レリーズボタン38及び電源ボタン40が設けられている。レリーズボタン38が半押し操作されたときに各種撮影準備処理が実行され、この状態でレリーズボタン38が更に押し込まれる全押し操作によって撮影処理が実行される。電源ボタン40は、デジタルカメラ10の電源のオン/オフを切り替える際に操作される。
【0023】
カメラ本体12の側面には、開閉自在なカード装填蓋42が設けられている。カード装填蓋42を開くと、メモリカード44が着脱自在に装填されるメモリカードスロット46が露呈される。
【0024】
デジタルカメラ10の電気的構成を示す図3において、CPU50は、デジタルカメラ10の動作を制御する制御部として機能し、操作部26及びレリーズボタン38からの入力信号に基づいてデジタルカメラ10の各部を制御する。CPU50に接続されたROM52には、デジタルカメラ10を動作させるための制御プログラムや各種設定情報が書き込まれており、CPU50はこのプログラムに従って各部を制御する。
【0025】
RAM54及びVRAM56は、例えば、高速なデータ読み出しと書き込みが可能なSDRAMからなる。RAM54は、CPU50による演算作業領域として利用される。VRAM56は、スルー画表示用の画像データを順次に一時的に記憶する。
【0026】
レンズユニット16には、図示しないズーム機構及びフォーカス機構が組み込まれている。ズーム機構は、ズーム操作ボタン28の操作に応答して、撮影レンズ14を移動させてズーミングを行う。フォーカス機構は、撮影レンズ14に組み込まれたフォーカスレンズを移動させてピント合せを行う。また、レンズユニット16には、絞り装置58が組み込まれている。絞り装置58は、絞り開度を調節することで、CMOS型イメージセンサ60(以下、CMOSセンサ60と称する)に入射する被写体光の光量を調節する。絞り装置58は、モータ62を介してCPU50により動作制御される。
【0027】
絞り装置58とCMOSセンサ60との間には、CMOSセンサ60に入射する被写体光を物理的に遮るメカシャッタ64が設けられている。メカシャッタ64は、モータ66を介してCPU50により動作制御される。詳しくは後述するが、CMOSセンサ60はローリングシャッタ方式の電子シャッタ機構を有し、通常の露光動作時にはこの電子シャッタが用いられる。メカシャッタ64は、後述する所定の動作時に使用される。
【0028】
CMOSセンサ60は、タイミングジェネレータ(TG)68から入力されるタイミング信号に基づいて撮像動作を行い、メカシャッタ64を通過した被写体光を光電変換して信号電荷を生成し、生成した信号電荷を画素ごとに撮像信号に変換して出力する。CPU50は、TG68を制御し、後述する所定の動作時に、フレームレート(単位時間にCMOSセンサ60から出力されるフレーム数)の変更や、画素内の信号電荷のリセット方式の変更を行う。
【0029】
図4において、CMOSセンサ60は、単位画素90がマトリクス状に配置された撮像領域91と、撮像領域91の垂直方向(Y方向)に関して走査する垂直走査回路92と、撮像領域91から読み出される撮像信号を行単位で保持してノイズ抑制処理を行なう相関二重サンプリング(CDS)回路93と、CDS回路93に列ごとに接続された列選択トランジスタ94を水平方向(X方向)に関して走査する水平走査回路95と、撮像信号をインピーダンス変換して出力する出力回路96とから構成されている。
【0030】
単位画素90は、光電変換により信号電荷を生成して蓄積するフォトダイオードD1と、フォトダイオードDに蓄積された信号電荷を撮像信号として増幅するドライブ用(増幅用)トランジスタM1と、撮像信号を単位画素90外に出力するための画素選択用トランジスタM2と、フォトダイオードD1の信号電荷を破棄(リセット)するためのリセット用トランジスタM3とからなる。撮像領域91には、垂直走査回路92から水平方向に行選択線L1及び行リセット線L2が配線されており、CDS回路93から垂直方向に列信号線L3が配線されている。
【0031】
行選択線L1は、画素選択用トランジスタM2のゲートに接続されている。行リセット線L2は、リセット用トランジスタM3のゲートに接続されている。列信号線L3は、画素選択用トランジスタM2のソースに接続されている。また、列信号線L3は、CDS回路93を介して、対応する列の列選択トランジスタ94に接続されている。
【0032】
垂直走査回路92は、TG68から入力されるタイミング信号に基づいて垂直走査信号を発生し、図5に示すように、行選択線L1を1行ずつ順に選択して、撮像信号を列信号線L3に出力させる画素行(以下、水平ラインと称する)を変更するとともに、撮像信号の出力が完了した水平ラインの行リセット線L2を1行ずつ順に選択して、信号電荷の破棄を行う水平ラインを変更する。垂直走査回路92は、行選択線L1及び行リセット線L2の選択行が最終の水平ラインに達した場合には、次いで、先頭の水平ラインの選択を行う。この垂直走査回路92の走査方式により、電荷蓄積時間(露光時間)を1フレーム周期としたローリングシャッタが構成されている。
【0033】
また、垂直走査回路92は、TG68から入力されるタイミング信号に基づき、撮像領域91の行リセット線L2を一括して全て選択することが可能となっており、行リセット線L2を全選択した場合には、全ての単位画素90内の信号電荷が一括してリセットされる。この一括リセット動作は、後述する所定の動作時に実行される。本実施形態では、TG68及び垂直走査回路92が特許請求の範囲に記載の一括リセット手段に相当する。
【0034】
CDS回路93は、垂直走査回路92によって選択された行選択線L1に接続された各単位画素92の撮像信号を、TG68から入力されるタイミング信号に基づいて保持し、ノイズ除去を行う。列選択トランジスタ94は、CDS回路93と、出力回路96に接続された出力バスライン97との間に設けられている。
【0035】
水平走査回路95は、TG68から入力されるタイミング信号に基づいて水平走査信号を発生し、列選択トランジスタ94のオン/オフ制御を行う。出力回路96は、CDS回路93から出力バスライン97に順次に転送される撮像信号をインピーダンス変換して出力する。
【0036】
なお、図示は省略するが、撮像領域91の光入射側には、複数の色セグメントからなるカラーフィルタ(例えば、ベイヤー配列の原色カラーフィルタ)が配置されている。
【0037】
図3において、CCD62から出力された撮像信号は、AGC(Automatic Gain Control)回路70に入力され、AGC回路70から出力された撮像信号は、A/D変換器71に入力される。AGC回路70及びA/D変換器71は、TG68からタイミング信号が入力されることで、CMOSセンサ60の信号出力動作と同期して作動する。AGC回路70は、CPU50によって設定される撮影感度に応じたゲインで撮像信号を増幅する。A/D変換器71は、AGC回路70からのアナログの撮像信号を、例えば12ビットのデジタル画像信号に変換する。
【0038】
A/D変換器71から出力された画像信号は、バスライン72を介して、画像信号処理回路74、AE/WB検出回路76、及びライン積算回路78にそれぞれ入力される。画像信号処理回路74は、入力された画像信号に対して階調変換、ホワイトバランス補正、γ補正処理、YC変換処理などの各種画像処理を施すことで1フレームの画像に対応する画像データを生成し、これをVRAM56に記憶させる。
【0039】
AE/WB検出回路76は、入力された画像信号から輝度成分を抽出して被写体輝度値を算出するとともに、入力された画像信号から色成分を抽出して色バランス値を算出する。CPU50は、AE/WB検出回路76により検出された被写体輝度値に基づいて撮影に最適な露出値を算出し、絞り装置58の設定及びストロボ発光部18のオン/オフ制御を行う。具体的には、CPU50は、該被写体輝度値が所定値より低い場合や、被写体が逆光状態である判定される場合に、静止画撮影動作に合わせてストロボ発光部18から照明光を被写体に向けて発光させる。また、画像信号処理回路74は、AE/WB検出回路76により検出された色バランス値に基づいて、ホワイトバランス補正を行う。
【0040】
ライン積算回路78は、入力された画像信号から輝度成分を抽出して、これを前述の水平ラインごとに積算し、これをCPU50に入力する。CPU50は、入力された水平ラインごとの輝度成分の積算値(垂直走査方向に関する輝度変化情報)に基づき、他者のカメラ等からのストロボ発光(他者発光)を検出する。本実施形態では、ライン積算回路78が特許請求の範囲に記載の輝度変化算出手段に相当し、CPU50が特許請求の範囲に記載の他者発光検出手段に相当する。
【0041】
具体的には、CPU50は、図6に示すフローチャートに従って他者発光検出処理を行う。まず、第Kフレームの画像信号において、ライン積算回路78から水平ラインごとの輝度成分の積算値を取得し、図7(A)に示すように、走査方向に関して、積算値が所定値I1より低い状態(低輝度状態)から所定値I2(ただし、I2>I1)より高い状態(高輝度状態)へ遷移したか否かを判定し、低輝度状態から高輝度状態への遷移を検出した場合には、遷移を検出した水平ラインの位置P1を記憶する。次いで、続く第K+1フレームにおいて、ライン積算回路78から水平ラインごとの輝度成分の積算値を取得し、図7(B)に示すように、走査方向に関して、積算値が高輝度状態から低輝度状態へ遷移したか否かを判定し、高輝度状態から低輝度状態への遷移を検出した場合には、遷移を検出した水平ラインの位置P2を記憶する。そして、検出された遷移位置P1,P2がほぼ等しい場合(例えば、前後1水平ライン以内の場合)には、上記の高輝度状態は他者発光によるものであると判定する。つまり、CPU50は、連続する2つのフレームに跨ってほぼ1フレーム分の高輝度期間が存在するか否かを判定し、該高輝度期間を他者発光として検出する。CPU50は、連写撮影時にこの他者発光検出動作を行う。
【0042】
この他者発光検出は、ストロボ発光の閃光時間が通常、1フレーム期間より極めて短いことに基づいている。例えば、1フレーム期間は1/60秒であり、ストロボ発光の閃光時間は1/1000秒である。ローリングシャッタでは、各水平ラインの露光時間は1フレーム期間であるため、ストロボ発光の閃光時間が水平ラインの1走査時間より短ければ、上記の高輝度状態の継続時間(高輝度期間:P1からP2までの走査時間)は1フレーム期間となる。ストロボ発光の閃光時間が1走査時間より長ければ、高輝度期間は、その分だけ、1フレーム期間より長くなる。
【0043】
図3において、圧縮伸張処理回路80は、静止画撮影モード時及び連写撮影モード時には、レリーズボタン38からの撮影指示に応じてVRAM56から読み出された非圧縮の画像データに圧縮処理を行い、所定のファイル形式の圧縮画像データを生成する。また、圧縮伸張処理回路80は、再生モード時には、メモリカード44に記録された圧縮画像データに伸張処理を行い、非圧縮の画像データを生成する。メディアコントローラ82は、メモリカード44に対する画像データの記録、及び読み出しを制御する。
【0044】
LCDドライバ84は、VRAM56からの画像データに対し所定の信号処理を施して画像表示用の信号を生成し、これを一定のタイミングでLCD22へ出力する。これにより、LCD22には、CMOSセンサ60で撮像された画像がリアルタイムに表示(スルー画表示)される。また、LCDドライバ84は、圧縮伸張処理回路80で伸張された非圧縮画像データをLCD22へ出力する。これにより、LCD22には、メモリカード44から読み出された画像が再生表示される。
【0045】
次に、連写撮影動作について説明する。CPU50は、図8に示すフローチャートに従って各部を制御し、連写撮影動作を実行させる。連写撮影モードでは、CPU50は、図9に示すように、メカシャッタ64を開いた状態で、ローリングシャッタによる第1の連写撮影動作を実行させるとともに、ライン積算回路78を作動させ、前述の他者発光検出処理を実行する。この第1の連写撮影中に他者発光がなされると、2フレーム期間に跨って1フレーム分の高輝度領域(露光ムラ)が生じることになる。CPU50は、この他者発光を検出した場合には、CMOSセンサ60及びメカシャッタ64を制御して、一括リセット動作で露光を開始し、メカシャッタ64の閉動作で露光を終了する第2の連写撮影動作を実行させる。
【0046】
この第2の連写撮影では、メカシャッタ64を開いた状態での第1の連写撮影による1フレーム分の撮像信号の出力後(最終水平ライン(ライン番号N)の信号出力後)に垂直走査を停止させ、前述の一括リセット動作を実行させて全水平ラインの信号電荷を同時に破棄させる。この一括リセット動作により、全水平ラインは同時に露光が開始される。次いで、所定時間経過後に、メカシャッタ64を閉状態とし、垂直走査を先頭水平ライン(ライン番号1)から開始させる。一括リセット動作からメカシャッタ64が閉状態となるまでの期間が露光期間となり、全水平ラインはこの露光期間の間に同時に露光が行われる(つまり、露光の同時性が保たれる)。そして、1フレーム分の撮像信号の出力後、メカシャッタ64を開状態として一括リセット動作を実行させ、同様な露光動作を繰り返す。第2の連写撮影時のフレーム周期T2は、少なくとも露光期間の分だけ第1の連写撮影時のフレーム周期T1より長くなる。本実施形態では、CPU50が特許請求の範囲に記載の露光制御手段に相当する。
【0047】
このように、他者発光の検出によって切り替えられる第2の連写撮影時には、露光の同時性が保たれるため、露光期間内に他者発光を再度受けたとしても、1フレーム分の画像全体の輝度レベルが上昇する結果となり、ローリングシャッタ時のような輝度ムラの発生は防止される。
【0048】
以上のように構成されたデジタルカメラ10の作用について説明する。電源ボタン40を操作してデジタルカメラ10の電源をオンにすると、CPU50がROM52から制御プログラムをロードし、各部の動作制御を開始する。
【0049】
連写撮影を行う場合には、モード切替スイッチ36を連写撮影モードに設定する。連写撮影モードでは、まず、スルー画表示が行われ、スルー画表示中にレリーズボタン38が全押しされると、連写撮影が実行され、連続的に静止画撮影動作が行われる。得られた画像データは順次VRAM56に取り込まれ、圧縮伸張処理回路80において1フレームごとにデータ圧縮処理が施された後、圧縮画像データが順次メモリカード44に記録される。
【0050】
レリーズボタン38が全押しされた直後は、ローリングシャッタによる第1の連写撮影動作が実行される。この第1の連写撮影動作中に、前述の他者発光検出処理が実行され、他者発光が検出された場合には、一括リセット動作で露光を開始し、メカシャッタ64の閉動作で露光を終了する方式の第2の連写撮影動作に切り替えられ、輝度ムラの発生が防止される。
【0051】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、連写撮影時に他者発光が検出された場合に、一括リセット動作及びメカシャッタ64の閉動作は行わず、フレームレートのみを変更する点が上記第1実施形態とは異なる。
【0052】
本実施形態では、連写撮影時に、CPU50は、図10に示すフローチャートに従って各部を制御する。CPU50は、図11に示すように、メカシャッタ64を開いた状態で、ローリングシャッタによる第1の連写撮影動作を実行させるとともに、ライン積算回路78を作動させ、前述の他者発光検出処理を実行する。CPU50は、第1の連写撮影中に他者発光を検出した場合には、低フレームレートの第2の連写撮影動作を実行させる。この第2の連写撮影では、1フレーム分の撮像信号の出力及びリセット後、垂直走査を所定期間停止させることにより、フレームレートを低下させる(第1のフレーム周期T1から第2のフレーム周期T2へ変更する)。
【0053】
この第2の連写撮影動作中に他者発光がなされたとしても、図11に示すように、垂直走査が停止された期間内に他者発光がなされたのであれば、輝度ムラの発生は防止される。
【0054】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、静止画撮影モードまたは連写撮影モードのスルー画表示時に他者発光検出処理を行う点が上記第1及び第2実施形態とは異なる。
【0055】
本実施形態では、CPU50は、図12に示すフローチャートに従って各部を制御する。CPU50は、図9に示す第1の連写撮影動作と同様に、メカシャッタ64を開いた状態で、ローリングシャッタにより撮像動作を実行させ、撮像された画像をLCD22にスルー画表示させるとともに、ライン積算回路78を作動させ、前述の他者発光検出処理を実行する。レリーズボタン38が全押しされ、撮影指示がなされると、CPU50は、スルー画表示中に他者発光を検出しなかった場合には、ローリングシャッタによる通常撮影動作(連写撮影または静止画撮影)を実行させる。一方、スルー画表示中に他者発光を検出した場合には、図9に示す第2の連写撮影動作と同様に、CMOSセンサ60及びメカシャッタ64を制御し、一括リセット動作で露光を開始し、メカシャッタ64の閉動作で露光を終了する方式の撮影動作(連写撮影または静止画撮影)を実行させる。
【0056】
このように、スルー画表示中に他者発光が検出された場合には、露光の同時性が保たれた状態で撮影が行われるため、この撮影時に他者発光を再度受けたとしても、ローリングシャッタ時のような輝度ムラの発生は防止される。なお、本実施形態においても、第2実施形態と同様に、他者発光が検出された場合に、一括リセット動作及びメカシャッタ64の閉動作を行わず、フレームレートのみを変更しても良い。
【0057】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、スルー画表示中に他者発光が検出された場合に、輝度ムラを防止する輝度ムラ防止モードで撮影を行うか否かをユーザに選択させ、輝度ムラ防止モードを行うと選択された場合に、一括リセット動作及びメカシャッタ64を用いた撮影動作、または、低フレームレートでの撮影動作を実行する点が上記第3実施形態とは異なる。
【0058】
本実施形態では、CPU50は、図13に示すフローチャートに従って各部を制御する。CPU50は、上記第3実施形態と同様に、LCD22にスルー画を表示させるとともに、ライン積算回路78を作動させ、前述の他者発光検出処理を実行する。CPU50は、スルー画表示中に他者発光を検出すると、LCDドライバ84を制御してLCD22に、「他者発光が検出されました。輝度ムラ防止モードに切り替えて下さい。」といったメッセージを表示させる。ユーザは、スルー画表示中に、操作部26の操作によって、輝度ムラ防止モードに切り替えるか否かを選択設定することができる。
【0059】
レリーズボタン38が全押しされ、撮影指示がなされると、CPU50は、輝度ムラ防止モードが設定されているか否かを判定し、輝度ムラ防止モードが設定されていない場合には、スルー画用の撮像時と同様のローリングシャッタによる通常撮影動作を実行させる。一方、輝度ムラ防止モードが設定されている場合には、輝度ムラ防止モードによる撮影動作(第1実施形態で説明した一括リセット動作及びメカシャッタ64を用いた撮影動作、または、第2実施形態で説明した低フレームレートでの撮影動作)を実行させる。本実施形態では、操作部26が特許請求の範囲に記載の選択操作手段に相当し、LCDドライバ84及びLCD22が特許請求の範囲に記載の報知手段に相当する。
【0060】
本実施形態によれば、ユーザは、周囲の状況を判断し、他者発光の頻度が高いと思われる場合には輝度ムラ防止モードをオン設定、他者発光の頻度が低いと思われる場合には輝度ムラ防止モードをオフ設定とするといった、周囲の状況に応じた対応を行うことができる。
【0061】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態は、スルー画表示時において他者発光検出処理を実行せず、ユーザにより設定された撮影シーンが所定の撮影シーンであるか否かに基づいて、輝度ムラ防止モードによる撮影動作を行うか、通常撮影動作を行うかを切り替える点が上記第3実施形態とは異なる。
【0062】
本実施形態では、CPU50は、図14に示すフローチャートに従って各部を制御する。CPU50は、上記第3実施形態と同様に、LCD22にスルー画を表示させる。CPU50は、スルー画表示中には、前述の他者発光検出処理は実行しない。レリーズボタン38が全押しされ、撮影指示がなされると、CPU50は、操作部26の操作により予めユーザによって設定されている撮影シーンが「屋内」または「夜景」(他者発光がなされやすい撮影シーン)であるか否かを判定し、該撮影シーンが設定されていない場合には、スルー画用の撮像時と同様のローリングシャッタによる通常撮影動作を実行させる。一方、該撮影シーンが設定されている場合には、輝度ムラ防止モードによる撮影動作(第1実施形態で説明した一括リセット動作及びメカシャッタ64を用いた撮影動作、または、第2実施形態で説明した低フレームレートでの撮影動作)を実行させる。
【0063】
次に、本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態は、スルー画表示時に、ユーザにより設定された撮影シーンに応じて他者発光検出処理を選択的に実行する点が上記第3実施形態とは異なる。
【0064】
本実施形態では、CPU50は、図15に示すフローチャートに従って各部を制御する。CPU50は、上記第3実施形態と同様に、LCD22にスルー画を表示させる。このスルー画表示中に、CPU50は、操作部26の操作により予めユーザによって設定されている撮影シーンが「屋内」または「夜景」(他者発光がなされやすい撮影シーン)であるか否かを判定し、該撮影シーンが設定されている場合には、前述の他者発光検出処理を実行し、該撮影シーンが設定されていない場合には、前述の他者発光検出処理は実行しない。この後、レリーズボタン38が全押しされ、撮影指示がなされると、CPU50は、上記第3実施形態と同様の処理を実行させる。
【0065】
本実施形態によれば、他者発光がなされやすい場合にのみ他者発光検出処理が作動するため、撮影動作の効率化や、消費電力の低下を図ることができる。
【0066】
次に、本発明の第7実施形態について説明する。本実施形態は、スルー画表示時に、ストロボ発光が必要な撮影条件か否かに基づいて、他者発光検出処理を選択的に実行する点が上記第3実施形態とは異なる。
【0067】
本実施形態では、CPU50は、図16に示すフローチャートに従って各部を制御する。CPU50は、上記第3実施形態と同様に、LCD22にスルー画を表示させる。このスルー画表示中に、CPU50は、AE/WB検出回路76による検出される被写体輝度値に基づき、ストロボ発光が必要な撮影条件(照明が暗い場合や逆光状態等、被写体の露出が不足する場合)であるか否かを判定し、ストロボ発光が必要な撮影条件である場合には、前述の他者発光検出処理を実行し、ストロボ発光が必要な撮影条件でない場合には、前述の他者発光検出処理は実行しない。この後、レリーズボタン38が全押しされ、撮影指示がなされると、CPU50は、上記第3実施形態と同様の処理を実行させる。本実施形態では、AE/WB検出回路76が特許請求の範囲に記載の被写体輝度検出手段に相当し、CPU50が特許請求の範囲に記載の露出判定手段に相当する。
【0068】
本実施形態によれば、第6実施形態と同様に、他者発光がなされやすい場合にのみ他者発光検出処理が作動するため、撮影動作の効率化や、消費電力の低下を図ることができる。
【0069】
次に、本発明の第8実施形態について説明する。本実施形態は、スルー画表示時において他者発光検出処理を実行せず、ストロボ発光が必要な撮影条件か否かに基づいて、輝度ムラ防止モードによる撮影動作を行うか、通常撮影動作を行うかを切り替える点が上記第3実施形態とは異なる。
【0070】
本実施形態では、CPU50は、図17に示すフローチャートに従って各部を制御する。CPU50は、上記第3実施形態と同様に、LCD22にスルー画を表示させる。CPU50は、スルー画表示中には、前述の他者発光検出処理は実行せず、CPU50は、AE/WB検出回路76による検出される被写体輝度値に基づき、ストロボ発光が必要な撮影条件(照明が暗い場合や逆光状態等、被写体の露出が不足する場合)であるか否かを判定する。レリーズボタン38が全押しされ、撮影指示がなされると、CPU50は、ストロボ発光が必要な撮影条件でない場合には、スルー画用の撮像時と同様のローリングシャッタによる通常撮影動作を実行させる。一方、ストロボ発光が必要な撮影条件である場合には、輝度ムラ防止モードによる撮影動作(第1実施形態で説明した一括リセット動作及びメカシャッタ64を用いた撮影動作、または、第2実施形態で説明した低フレームレートでの撮影動作)を実行させる。
【0071】
なお、上記実施形態では、CPU50は、ライン積算回路78により積算される水平ラインごとの輝度成分の積算値を、所定値I1及び所定値I2(ただし、I2>I1)を基準として、低輝度状態から高輝度状態、及び高輝度状態から低輝度状態への遷移を検出しているが、本発明はこれに限定されず、水平ラインを変更しながら、その水平ラインの走査方向上流側の全水平ラインの積算値の平均値と、走査方向下流側の全水平ラインの積算値とを比較し、その差が所定の閾値以上となる水平ラインを特定することにより、上記の遷移を検出するようにしても良い。
【0072】
また、上記実施形態では、ライン積算回路78は、1フレーム分の全水平ラインに対して輝度成分の積算を行っているが、本発明はこれに限定されず、輝度成分の積算を行う水平ラインを間引き、複数の水平ラインごとに1つの水平ラインについて輝度成分の積算を行うようにしても良い。これにより、他者発光検出処理の高速化を図ることが可能となる。また、他者発光検出処理の高速化を図るには、輝度成分を複数の水平ラインごとに積算するようにしても良い。さらに、特定の色成分の単位画素90についてのみ輝度成分の積算を行うようにしても良い。つまり、ライン積算回路78は、垂直走査方向に関する撮像信号の輝度変化を算出することが可能であれば、いかなる構成としても良い。
【0073】
また、上記実施形態では、デジタルカメラを例に挙げて説明を行ったが、本発明はデジタルカメラに限定されるものではなく、カメラ付き携帯電話機などの各種撮影装置に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の第1実施形態であるデジタルカメラの正面側斜視図である。
【図2】デジタルカメラの背面側斜視図である。
【図3】デジタルカメラの電気的構成を示すブロックである。
【図4】CMOS型イメージセンサの構成を示す回路図である。
【図5】垂直走査回路の動作を説明する説明図である。
【図6】他者発光の検出処理を説明するフローチャートである。
【図7】他者発光による水平ラインごとの輝度成分の積算値の遷移を説明する説明図であり、(A)は低輝度状態から高輝度状態への遷移、(B)は高輝度状態から低輝度状態への遷移を示す。
【図8】連写撮影動作を説明するフローチャートである。
【図9】連写撮影動作時の露光制御を説明する説明図である。
【図10】本発明の第2実施形態を説明するフローチャートである。
【図11】本発明の第2実施形態における露光制御を説明する説明図である。
【図12】本発明の第3実施形態を説明するフローチャートである。
【図13】本発明の第4実施形態を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の第5実施形態を説明するフローチャートである。
【図15】本発明の第6実施形態を説明するフローチャートである。
【図16】本発明の第7実施形態を説明するフローチャートである。
【図17】本発明の第8実施形態を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0075】
10 デジタルカメラ
22 液晶ディスプレイ
26 操作部
50 CPU
60 CMOS型イメージセンサ
64 メカシャッタ
68 タイミングジェネレータ
74 画像信号処理回路
76 AE/WB検出回路
78 ライン積算回路
84 LCDドライバ
90 単位画素
91 撮像領域
92 垂直走査回路
95 水平走査回路
L1 行選択線
L2 行リセット線
L3 列信号線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元状に画素が配列された撮像領域を画素行ごとに順に走査しながら撮像信号の出力とリセットとを行うローリングシャッタ方式のイメージセンサを備えた撮影装置において、
前記走査方向に関する前記撮像信号の輝度変化を算出する輝度変化算出手段と、
前記輝度変化算出手段により算出される輝度変化に基づき、連続する2フレームに跨ったほぼ1フレーム分の高輝度期間が存在するか否かを判定し、該高輝度期間を他者発光による期間として検出する他者発光検出手段と、
を備えたことを特徴とする撮影装置。
【請求項2】
前記輝度変化算出手段は、画素行ごとに撮像信号の輝度成分を積算するものであることを請求項1に記載の撮影装置。
【請求項3】
前記撮像領域の全画素行を一括してリセットする一括リセット手段と、
前記撮像領域の光入射側に配されたメカシャッタと、
前記他者発光が検出された後、前記イメージセンサ及び前記メカシャッタを制御し、前記メカシャッタを開状態とした状態で前記走査を最終画素行で停止した後、全画素行を一括してリセットさせることで露光を開始させ、所定時間経過後に前記メカシャッタを閉状態として露光を終了させた後、前記走査を先頭画素行から開始させる露光制御手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の撮影装置。
【請求項4】
前記他者発光が検出された後、前記イメージセンサを制御し、前記走査を最終画素行で停止した後、所定時間経過後に前記走査を先頭画素行から開始させることでフレームレートを低下させる露光制御手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の撮影装置。
【請求項5】
連写撮影機能を有し、
前記他者発光検出手段及び前記露光制御手段は、連写撮影時に作動することを特徴とする請求項3または4に記載の撮影装置。
【請求項6】
スルー画表示機能と、スルー画表示中の撮影指示によって作動する単写または連写の撮影機能とを有し、
前記他者発光検出手段は、スルー画表示時に検出動作を行い、前記露光制御手段は、前記他者発光が検出された場合に、撮影指示後の撮影時に作動することを特徴とする請求項3または4に記載の撮影装置。
【請求項7】
前記他者発光検出手段により前記他者発光が検出された際に、前記他者発光が検出されたことを知らせるメッセージを報知する報知手段と、前記露光制御手段をユーザが選択的に作動させることを可能とする選択操作手段とを備えたことを特徴とする請求項6に記載の撮影装置。
【請求項8】
撮影シーンを設定する撮影シーン設定手段と、設定された撮影シーンに基づいて露出値を含む撮影条件を変更する撮影条件変更手段とを備え、
前記他者発光検出手段は、撮影シーンが所定の撮影シーンに設定されている場合に作動することを特徴とする請求項6に記載の撮影装置。
【請求項9】
被写体輝度を検出する被写体輝度検出手段と、前記被写体輝度検出手段の検出結果に基づき被写体の露出が不足するか否かを判定する露出判定手段とを備え、
前記他者発光検出手段は、被写体の露出が不足する場合に作動することを特徴とする請求項6に記載の撮影装置。
【請求項10】
2次元状に画素が配列された撮像領域を画素行ごとに順に走査しながら撮像信号の出力とリセットとを行うローリングシャッタ方式のイメージセンサを備えた撮影装置の制御方法において、
前記走査方向に関する前記撮像信号の輝度変化を算出し、
算出した輝度変化に基づき、連続する2フレームに跨ったほぼ1フレーム分の高輝度期間が存在するか否かを判定し、該高輝度期間を他者発光による期間として検出する
ことを特徴とする撮影装置の制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2009−253367(P2009−253367A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−95205(P2008−95205)
【出願日】平成20年4月1日(2008.4.1)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】