操作レバーの初期位置調整装置
【課題】装置の小型化を図ることができるとともに、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる操作レバーの初期位置調整装置を提供する。
【解決手段】車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整する操作レバーの初期位置調整装置において、ホルダAの挿通孔Aaに挿通された状態で回転しつつ側面が操作レバーBの所定部位に当接可能とされ、且つ、回転中心から側面における操作レバーBとの当接面までの径方向の寸法が異なる軸部1aと、ホルダAに対して回転方向に係止可能とされた頭部1bと、軸部1aが挿通孔Aaに挿通された状態でその他端側に取り付けられて抜け止め可能なナット2とを備え、頭部1bの係止を解いた状態で当該頭部1b及び軸部1aを回転させることにより操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るものである。
【解決手段】車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整する操作レバーの初期位置調整装置において、ホルダAの挿通孔Aaに挿通された状態で回転しつつ側面が操作レバーBの所定部位に当接可能とされ、且つ、回転中心から側面における操作レバーBとの当接面までの径方向の寸法が異なる軸部1aと、ホルダAに対して回転方向に係止可能とされた頭部1bと、軸部1aが挿通孔Aaに挿通された状態でその他端側に取り付けられて抜け止め可能なナット2とを備え、頭部1bの係止を解いた状態で当該頭部1b及び軸部1aを回転させることにより操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整する操作レバーの初期位置調整装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
二輪車のハンドルバー先端側における把持グリップ近傍には、ホルダが固定されており、当該ホルダにブレーキレバーやクラッチレバーなどの操作レバーが揺動操作可能に支持されている。そして、把持グリップを把持しつつ操作レバーを握り込むことで、当該操作レバーをホルダに対して揺動操作し、ブレーキ操作或いはクラッチ操作がなされるようになっている。然るに、運転者の手の大きさや操作力などを考慮し、把持グリップに対する操作レバーの初期位置を調整するための初期位置調整装置が提案されている。
【0003】
従来の操作レバーの初期位置調整装置は、図19及び図20に示すように、ハンドルバーHに固定されたホルダAに対して挿通可能な調整ボルト101と、調整ボルト101に螺合したナットnとから主に構成されていた。調整ボルト101は、外周面に雄ネジが形成されるとともに先端面101aaが操作レバーBの所定部位Baに当接したネジ部101aと、該ネジ部101aの基端に一体形成された頭部101bとから構成されている。尚、操作レバーBは、ホルダAに設けられた揺動軸Lを中心として揺動可能とされている。
【0004】
而して、図19に示すように、調整ボルト101の頭部101bとナットnとの間が離間した状態において、頭部101b及びナットnに対してそれぞれ工具を取り付け、ナットnを固定させつつ頭部101bを回転させることにより、頭部101bがナットnに対して近接する方向に調整ボルト101が移動し、図20に示すように、当該調整ボルト101におけるネジ部101aの先端面101aaが操作レバーBの所定部位Baを押圧する。
【0005】
かかる押圧力によって、操作レバーBが揺動軸Lを中心として揺動し、初期位置が所望の位置(把持グリップに対して近接した位置)に変更される。また、調整ボルト101を逆方向に回転させれば、頭部101bがナットnに対して離間する方向に調整ボルト101が移動するので、初期位置が把持グリップに対して離間した位置に変更されることとなる。このように、調整ボルト101を回転させることにより、操作レバーBの初期位置が任意に調整可能とされているのである。尚、調整ボルトによって操作レバーの初期位置を任意に調整し得る操作レバーの初期位置調整装置は、上記従来例のものの他、例えば特許文献1及び特許文献2等で開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実公昭51−25409号公報
【特許文献2】実公昭62−30870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の操作レバーの初期位置調整装置においては、ホルダAの側面から調整ボルト101が突出した状態とされているため、操作ワイヤや配線等の周辺構成要素の取り回し時、当該周辺構成要素が当該調整ボルト101に引っ掛かってしまう虞があるとともに、その突出したスペースが必要とされ、装置が大型化してしまうという問題があった。また、初期位置の調整時には、調整ボルト101の頭部101bとナットnとの両方に対して工具を取り付ける必要があり、作業性が悪いという問題があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装置の小型化を図ることができるとともに、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる操作レバーの初期位置調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整する操作レバーの初期位置調整装置において、前記ハンドルバー先端側に固定されるとともに前記操作レバーを揺動可能に支持するホルダの表面と裏面とを貫通した挿通孔に挿通可能とされ、当該挿通孔に挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーの所定部位に当接可能とされ、且つ、回転中心から前記側面における前記操作レバーとの当接面までの径方向の寸法が異なる軸部と、該軸部の基端に一体形成され、当該軸部が前記挿通孔に挿通された状態で当該挿通孔の開口縁部に当接するとともに、前記ホルダに対して回転方向に係止可能とされた頭部と、前記軸部の先端側に取付可能とされ、当該軸部が前記挿通孔に挿通された状態で前記他端側に取り付けられて抜け止め可能な抜け止め部材とを備え、前記頭部の係止を解いた状態で当該頭部及び軸部を回転させることにより前記操作レバーの初期位置を任意に調整し得ることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記頭部は、前記開口縁部との当接面に前記ホルダとの係止部が形成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記係止部は、前記開口縁部との当接面に形成されたセレーションから成ることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記係止部は、前記開口縁部との当接面に形成された複数の凹形状又は凸形状から成ることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか1つに記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記抜け止め部材は、前記軸部の先端側に形成された雄ネジと螺合し得るナットから成ることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか1つに記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記抜け止め部材に対して付勢力を付与して前記頭部を前記開口縁部に押圧させる付勢手段を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、ホルダの表面と裏面とを貫通した挿通孔に軸部を挿通させて成るので、装置の小型化を図ることができるとともに、頭部の係止を解いた状態で当該頭部及び軸部を回転させることにより操作レバーの初期位置を任意に調整し得るので、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、頭部は、開口縁部との当接面にホルダとの係止部が形成されたので、当該頭部を小型化することができ、初期位置調整装置全体をより小型化することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、係止部は、開口縁部との当接面に形成されたセレーションから成るので、より細かい初期位置の調整を行わせることができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、係止部は、開口縁部との当接面に形成された複数の凹形状又は凸形状から成るので、頭部のホルダとの係止をより強固且つ確実に行わせることができる。
【0019】
請求項5の発明によれば、抜け止め部材は、軸部の先端側に形成された雄ネジと螺合し得るナットから成るので、軸部の挿通孔に対する抜け止めをより確実に行わせることができる。
【0020】
請求項6の発明によれば、抜け止め部材に対して付勢力を付与して頭部を開口縁部に押圧させる付勢手段を具備したので、頭部のホルダに対する係止をより確実に行わせることができるとともに、付勢手段による付勢力に抗して頭部及び軸部を変位させることにより、頭部のホルダに対する係止を容易に解くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置を示す平面図
【図2】図1におけるII−II線断面図
【図3】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを示す斜視図
【図4】同アジャストボルトを示す平面図、正面図及び底面図
【図5】同操作レバーの初期位置調整装置におけるホルダにおけるアジャストボルトの取付部近傍を示す拡大図
【図6】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトの軸部と操作レバーとの当接状態を示す模式図
【図7】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを30度回転させた状態を示す模式図
【図8】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを60度回転させた状態を示す模式図
【図9】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを90度回転させた状態を示す模式図
【図10】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを120度回転させた状態を示す模式図
【図11】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを150度回転させた状態を示す模式図
【図12】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを180度回転させた状態を示す模式図
【図13】本発明の他の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置を示す断面図
【図14】本発明の第2の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを示す斜視図
【図15】同アジャストボルトを示す平面図、正面図及び底面図
【図16】同操作レバーの初期位置調整装置におけるホルダにおけるアジャストボルトの取付部近傍を示す拡大図
【図17】本発明の第3の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを示す平面図及び正面図
【図18】同操作レバーの初期位置調整装置におけるホルダにおけるアジャストボルトの取付部近傍を示す拡大図
【図19】従来の操作レバーの初期位置調整装置(調整前)を示す模式図
【図20】従来の操作レバーの初期位置調整装置(調整後)を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置は、二輪車等の車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整するためのものであり、図1〜6に示すように、軸部1a及び頭部1bを有したアジャストボルト1と、ナット2(抜け止め部材)とから主に構成されている。
【0023】
適用される操作レバーBは、ブレーキレバー又はクラッチレバーから成り、揺動軸Lを中心として揺動操作することにより、作動ワイヤWを介してブレーキ装置やクラッチ装置を作動可能とされたものである。また、操作レバーBは、ハンドルバーHに固定されたホルダAに揺動可能に支持されており、ハンドルバーHの先端側に取り付けられた把持グリップGを把持しつつ握り込むことにより、初期位置(図1における実線で示す位置)から操作位置(同図における二点鎖線で示す位置)まで揺動操作可能とされている。尚、操作レバーBは、操作ワイヤWの張力によって常時初期位置に向かって付勢された状態となっており、操作力を緩めることにより操作位置から初期位置に自然と戻るようになっている。
【0024】
ホルダAには、図2に示すように、その表面と裏面とを貫通した挿通孔Aaが形成されているとともに、当該挿通孔Aaの開口縁部には、図5に示すように、アジャストボルト1の頭部1b(後で詳述する)と当接して係止可能な被係止部Abとしてのセレーション(凹凸形状)が形成されている。かかる挿通孔Aaは、アジャストボルト1の軸部1aが挿通可能な寸法(当該軸部1aより若干大きな径であって頭部1bより小さな径)に設定されている。
【0025】
アジャストボルト1は、図3、4に示すように、軸状の軸部1aと該軸部1aの基端に一体形成された頭部1bとから成るボルトから成るものである。軸部1aは、既述したように、挿通孔Aaに挿通可能とされ、図6に示すように、当該挿通孔Aaに挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーBの所定部位Baに当接可能とされ、且つ、回転中心hから側面における操作レバーBとの当接面1aaまでの径方向の寸法が異なるものとされている。
【0026】
即ち、アジャストボルト1の軸部1aは、その基端側(頭部1bが形成された側)に操作レバーBの所定部位Baと当接可能な当接面1aaが形成されるとともに、先端側にナット2と螺合可能な雄ネジ1abが形成されている。当接面1aaは、図6(b)に示すように、軸部1aの側面における周方向に亘って形成された複数の平面a〜gから成るものであり、回転中心hからそれぞれの平面a〜gまでの寸法が互いに異なるよう設定されているのである。言い換えるならば、当接面1aaは、その断面が回転中心hに対して偏心しており、アジャストボルト1を回転操作することにより、当該回転中心hから操作レバーBの当接面1aaまでの間の寸法が種々変更され得るようになっている。
【0027】
頭部1bは、軸部1aが挿通孔Aaに挿通された状態で当該挿通孔Aaの開口縁部に形成された被係止部Abに当接するとともに、ホルダAとの当接面1baには当該ホルダAに対して回転方向に係止可能な係止部3が形成されている。この係止部3は、被係止部Abを構成するセレーションと合致し得るセレーション(凹凸形状)から成り、これら被係止部Abのセレーションと係止部3のセレーションとが噛み合うことにより、頭部1b及び軸部1a(即ち、アジャストボルト1全体)を回転方向に対して係止し得るよう構成されているのである。
【0028】
抜け止め部材としてのナット2は、図2に示すように、軸部1aの先端側に形成された雄ネジ1abに螺合することにより取付可能とされ、当該軸部1aが挿通孔Aaに挿通された状態でその他端側に取り付けられることによりアジャストボルト1の抜け止めを可能とするものである。即ち、ナット2を締め付けることにより、アジャストボルト1を挿通孔Aaに挿通させた状態で固定させることができるとともに、当該ナット2を緩めることにより、アジャストボルト1の軸方向の変位が許容されることとなり、係止部3と被係止部Abとの係止を解くことが可能となっているのである。
【0029】
而して、被係止部Abに対する係止部3の係止を解いた状態で頭部1b及び軸部1a(即ち、アジャストボルト1全体)を回転させることにより、当接面1aaがカムとして作用して操作レバーBを揺動させ、当該操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るようになっている。具体的には、回転中心hから当接面1aaを構成する平面a〜gまでの寸法がそれぞれ異なるので、操作レバーBの所定部位Baに対して何れの平面a〜gを当接させるかによって操作レバーBの初期位置が決定されるのである。例えば、アジャストボルト1を図6で示す位置(操作レバーBの所定部位Baに対して平面aが当接した位置)から左右何れかの方向に30度回転させると、図7に示すように、平面bが操作レバーBの所定部位Baに当接することとなり、その過程で操作レバーBが押圧されて揺動軸Lを中心に所定角度揺動した状態とされる。
【0030】
尚、アジャストボルト1を60度回転させた状態を図8、90度回転させた状態を図9、120度回転させた状態を図10、150度回転させた状態を図11、及び180度回転させた状態を図12にそれぞれ示す。このように、アジャストボルト1を回転させると、その回転角度に応じて操作レバーBが軸部1aの当接面1aaに押圧されて揺動するので、当該操作レバーBの初期位置(即ち、把持グリップGからの初期離間寸法)を任意に調整することができるのである。
【0031】
上記実施形態によれば、ホルダAの表面と裏面とを貫通した挿通孔Aaに軸部1aを挿通させて成るので、従来の如くアジャストボルトがホルダAの側面から突出したものに比べ、初期位置調整装置の小型化を図ることができるとともに、頭部1bの係止を解いた状態で当該頭部1b及び軸部1a(アジャストボルト1)を回転させることにより操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るので、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる。
【0032】
また、頭部1bは、ホルダAの開口縁部(被係止部Ab)との当接面1baにホルダAの被係止部Abと係止可能な係止部3が形成されたので、当該頭部1bを小型化することができ、初期位置調整装置全体をより小型化することができる。更に、係止部3は、開口縁部(被係止部Ab)との当接面1baに形成されたセレーションから成るので、より細かい初期位置の調整を行わせることができる。
【0033】
また更に、軸部1aの先端側に取付可能とされた抜け止め部材は、軸部1aの先端側に形成された雄ネジ1abと螺合し得るナット2から成るので、軸部1aの挿通孔Aaに対する抜け止めをより確実に行わせることができる。ここで、抜け止め部材は、軸部1aが挿通孔Aaに挿通された状態で他端側に取り付けられて抜け止め可能なものであれば足り、例えば図13に示すように、袋ナット2’に代えてもよい。
【0034】
更には、同図に示すように、抜け止め部材(袋ナット2’)に対して付勢力を付与して頭部1bを開口縁部の被係止部Abに押圧させるバネ7(付勢手段)を具備するようにしてもよい。かかるバネ7(付勢手段)を具備することにより、頭部1bのホルダAに対する係止をより確実に行わせることができるとともに、バネ7(付勢手段)による付勢力に抗して頭部1b及び軸部1a(即ち、アジャストボルト1全体)を変位(図13中上方へ変位)させることにより、袋ナット2’を緩めることなく、頭部1bのホルダAに対する係止を容易に解くことができる。尚、バネ7に代えて他の汎用的な付勢手段を用いることができ、当該付勢手段による付勢は、先の実施形態の如きナット2に付与させることもできる。
【0035】
次に、本発明の第2の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置について説明する。
本実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置は、第1の実施形態と同様、二輪車等の車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整するためのものであり、図14〜16に示すように、軸部4a及び頭部4bを有したアジャストボルト4と、抜け止め部材としてのナット2(第1の実施形態と同様である故、図2或いは図13参照)とから主に構成されている。尚、第1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
【0036】
アジャストボルト4は、図14、15に示すように、軸状の軸部4aと該軸部4aの基端に一体形成された頭部4bとから成るボルトから成るものである。軸部4aは、第1の実施形態と同様、挿通孔Aaに挿通可能とされたもので、当該挿通孔Aaに挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーBの所定部位Baに当接可能とされ、且つ、回転中心hから側面における操作レバーBとの当接面4aaまでの径方向の寸法が異なるものとされている(図6参照)。
【0037】
尚、アジャストボルト4の軸部4aには、第1の実施形態と同様、その基端側(頭部4bが形成された側)に操作レバーBの所定部位Baと当接可能な当接面4aaが形成されるとともに、先端側にナット2と螺合可能な雄ネジ4abが形成されている。而して、被係止部Ab’に対する係止部5の係止を解いた状態で頭部4b及び軸部4a(即ち、アジャストボルト4全体)を回転させることにより、当接面4aaがカムとして作用して操作レバーBを揺動させ、当該操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るようになっている。
【0038】
頭部4bは、軸部4aが挿通孔Aaに挿通された状態で当該挿通孔Aaの開口縁部に形成された被係止部Ab’(図16参照)に当接するとともに、ホルダAとの当接面4baには当該ホルダAに対して回転方向に係止可能な係止部5が形成されている。この係止部5は、被係止部Ab’を構成する複数の凹形状及び凸形状とそれぞれ合致する凹形状及び凸形状から成り、これら凹形状と凸形状とが嵌り合うことにより、頭部4b及び軸部4a(即ち、アジャストボルト4全体)を回転方向に対して係止し得るよう構成されているのである。
【0039】
尚、本実施形態に係る係止部5は、被係止部Ab’の凹形状及び凸形状と合致して嵌り込む凸形状及び凹形状から成るものであるが、被係止部と合致し得る凹形状又は凸形状の何れか一方が複数あれば足りる。以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、ホルダAの表面と裏面とを貫通した挿通孔Aaに軸部4aを挿通させて成るので、従来の如くアジャストボルトがホルダAの側面から突出したものに比べ、初期位置調整装置の小型化を図ることができるとともに、頭部4bの係止を解いた状態で当該頭部4a及び軸部4b(アジャストボルト4)を回転させることにより操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るので、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる。特に、係止部5は、開口縁部(被係止部Ab’)との当接面4baに形成された複数の凹形状又は凸形状から成るので、頭部4bのホルダAとの係止をより強固且つ確実に行わせることができる。
【0040】
次に、本発明の第3の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置について説明する。
本実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置は、第1、2の実施形態と同様、二輪車等の車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整するためのものであり、図17、18に示すように、軸部6a及び頭部6bを有したアジャストボルト6と、抜け止め部材としてのナット2(第1、2の実施形態と同様である故、図2或いは図13参照)とから主に構成されている。尚、第1、2の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
【0041】
アジャストボルト6は、図17に示すように、軸状の軸部6aと該軸部6aの基端に一体形成された頭部6bとから成るボルトから成るものである。軸部6aは、第1、2の実施形態と同様、挿通孔Aaに挿通可能とされたもので、当該挿通孔Aaに挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーBの所定部位Baに当接可能とされ、且つ、回転中心hから側面における操作レバーBとの当接面6aaまでの径方向の寸法が異なるものとされている(図6参照)。
【0042】
尚、アジャストボルト6の軸部6aには、第1、2の実施形態と同様、その基端側(頭部6bが形成された側)に操作レバーBの所定部位Baと当接可能な当接面6aaが形成されるとともに、先端側にナット2と螺合可能な雄ネジ6abが形成されている。而して、被係止部Ab”に対する頭部6aの係止を解いた状態で頭部6a及び軸部6b(即ち、アジャストボルト6全体)を回転させることにより、当接面6aaがカムとして作用して操作レバーBを揺動させ、当該操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るようになっている。
【0043】
頭部6bは、軸部6aが挿通孔Aaに挿通された状態で当該挿通孔Aaの開口縁部に形成された凹形状から成る被係止部Ab”(図18参照)に当接するとともに、この被係止部Ab”の内周壁部形状と合致した形状とされている。即ち、軸部6aを挿通孔Aaに挿通させると、頭部6b全体が被係止部Ab”と合致して嵌り込み、ホルダAに対して回転方向に係止可能とされているのである。尚、被係止部Ab”の形状(内周壁部形状)を任意変更するとともに、その形状に合致した頭部6bの形状に変更するようにしてもよい。
【0044】
以上のように、本実施形態によれば、第1、2の実施形態と同様、ホルダAの表面と裏面とを貫通した挿通孔Aaに軸部6aを挿通させて成るので、従来の如くアジャストボルトがホルダAの側面から突出したものに比べ、初期位置調整装置の小型化を図ることができるとともに、頭部6bの係止を解いた状態で当該頭部6b及び軸部6a(アジャストボルト6)を回転させることにより操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るので、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる。
【0045】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えばアジャストボルト(1、4、6)の軸部(1a、4a、6a)は、回転中心hから側面における操作レバーBとの当接面(1aa、4aa、6aa)までの径方向の寸法が異なるものであれば足り、本実施形態の如く複数の平面が形成されず単に偏心させたものとしてもよい。抜け止め部材は、軸部の先端側に取付可能とされ、当該軸部が挿通孔に挿通された状態で他端側に取り付けられて抜け止め可能なものであれば、ナット2や袋状ナット2’に限定されず、他の形態のもの(例えば螺合にて取り付けられるもの以外のもの)としてもよい。
【0046】
また、本実施形態(第1の実施形態及び第2の実施形態)に係る係止部は、アジャストボルトの頭部における開口縁部(被係止部)との当接面に形成されているが、第3の実施形態で示す如き頭部自体の形状で被係止部と係止させるもの、或いは他の形態のものとしてもよい。尚、本発明は、二輪車の他、ハンドルバー先端側に操作レバーが設けられたものであれば他の形態の車両(雪上車やバギー等)にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
ハンドルバー先端側に固定されるとともに操作レバーを揺動可能に支持するホルダの表面と裏面とを貫通した挿通孔に挿通可能とされ、当該挿通孔に挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーの所定部位に当接可能とされ、且つ、回転中心から側面における操作レバーとの当接面までの径方向の寸法が異なる軸部と、該軸部の基端に一体形成され、当該軸部が挿通孔に挿通された状態で当該挿通孔の開口縁部に当接するとともに、ホルダに対して回転方向に係止可能とされた頭部と、軸部の先端側に取付可能とされ、当該軸部が挿通孔に挿通された状態で他端側に取り付けられて抜け止め可能な抜け止め部材とを備え、頭部の係止を解いた状態で当該頭部及び軸部を回転させることにより操作レバーの初期位置を任意に調整し得る操作レバーの初期位置調整装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 アジャストボルト
1a 軸部
1aa (操作レバーとの)当接面
1ab 雄ネジ
1b 頭部
1ba開口縁部(被係止部)との当接面
2 抜け止め部材
3 係止部
4 アジャストボルト
4a 軸部
4b 頭部
5 係止部
6 アジャストボルト
6a 軸部
6b 頭部
A ホルダ
Aa 挿通孔
Ab 被係止部
B 操作レバー
Ba 所定部位
H ハンドルバー
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整する操作レバーの初期位置調整装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
二輪車のハンドルバー先端側における把持グリップ近傍には、ホルダが固定されており、当該ホルダにブレーキレバーやクラッチレバーなどの操作レバーが揺動操作可能に支持されている。そして、把持グリップを把持しつつ操作レバーを握り込むことで、当該操作レバーをホルダに対して揺動操作し、ブレーキ操作或いはクラッチ操作がなされるようになっている。然るに、運転者の手の大きさや操作力などを考慮し、把持グリップに対する操作レバーの初期位置を調整するための初期位置調整装置が提案されている。
【0003】
従来の操作レバーの初期位置調整装置は、図19及び図20に示すように、ハンドルバーHに固定されたホルダAに対して挿通可能な調整ボルト101と、調整ボルト101に螺合したナットnとから主に構成されていた。調整ボルト101は、外周面に雄ネジが形成されるとともに先端面101aaが操作レバーBの所定部位Baに当接したネジ部101aと、該ネジ部101aの基端に一体形成された頭部101bとから構成されている。尚、操作レバーBは、ホルダAに設けられた揺動軸Lを中心として揺動可能とされている。
【0004】
而して、図19に示すように、調整ボルト101の頭部101bとナットnとの間が離間した状態において、頭部101b及びナットnに対してそれぞれ工具を取り付け、ナットnを固定させつつ頭部101bを回転させることにより、頭部101bがナットnに対して近接する方向に調整ボルト101が移動し、図20に示すように、当該調整ボルト101におけるネジ部101aの先端面101aaが操作レバーBの所定部位Baを押圧する。
【0005】
かかる押圧力によって、操作レバーBが揺動軸Lを中心として揺動し、初期位置が所望の位置(把持グリップに対して近接した位置)に変更される。また、調整ボルト101を逆方向に回転させれば、頭部101bがナットnに対して離間する方向に調整ボルト101が移動するので、初期位置が把持グリップに対して離間した位置に変更されることとなる。このように、調整ボルト101を回転させることにより、操作レバーBの初期位置が任意に調整可能とされているのである。尚、調整ボルトによって操作レバーの初期位置を任意に調整し得る操作レバーの初期位置調整装置は、上記従来例のものの他、例えば特許文献1及び特許文献2等で開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実公昭51−25409号公報
【特許文献2】実公昭62−30870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の操作レバーの初期位置調整装置においては、ホルダAの側面から調整ボルト101が突出した状態とされているため、操作ワイヤや配線等の周辺構成要素の取り回し時、当該周辺構成要素が当該調整ボルト101に引っ掛かってしまう虞があるとともに、その突出したスペースが必要とされ、装置が大型化してしまうという問題があった。また、初期位置の調整時には、調整ボルト101の頭部101bとナットnとの両方に対して工具を取り付ける必要があり、作業性が悪いという問題があった。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、装置の小型化を図ることができるとともに、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる操作レバーの初期位置調整装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整する操作レバーの初期位置調整装置において、前記ハンドルバー先端側に固定されるとともに前記操作レバーを揺動可能に支持するホルダの表面と裏面とを貫通した挿通孔に挿通可能とされ、当該挿通孔に挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーの所定部位に当接可能とされ、且つ、回転中心から前記側面における前記操作レバーとの当接面までの径方向の寸法が異なる軸部と、該軸部の基端に一体形成され、当該軸部が前記挿通孔に挿通された状態で当該挿通孔の開口縁部に当接するとともに、前記ホルダに対して回転方向に係止可能とされた頭部と、前記軸部の先端側に取付可能とされ、当該軸部が前記挿通孔に挿通された状態で前記他端側に取り付けられて抜け止め可能な抜け止め部材とを備え、前記頭部の係止を解いた状態で当該頭部及び軸部を回転させることにより前記操作レバーの初期位置を任意に調整し得ることを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記頭部は、前記開口縁部との当接面に前記ホルダとの係止部が形成されたことを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記係止部は、前記開口縁部との当接面に形成されたセレーションから成ることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項2記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記係止部は、前記開口縁部との当接面に形成された複数の凹形状又は凸形状から成ることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れか1つに記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記抜け止め部材は、前記軸部の先端側に形成された雄ネジと螺合し得るナットから成ることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5の何れか1つに記載の操作レバーの初期位置調整装置において、前記抜け止め部材に対して付勢力を付与して前記頭部を前記開口縁部に押圧させる付勢手段を具備したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、ホルダの表面と裏面とを貫通した挿通孔に軸部を挿通させて成るので、装置の小型化を図ることができるとともに、頭部の係止を解いた状態で当該頭部及び軸部を回転させることにより操作レバーの初期位置を任意に調整し得るので、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、頭部は、開口縁部との当接面にホルダとの係止部が形成されたので、当該頭部を小型化することができ、初期位置調整装置全体をより小型化することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、係止部は、開口縁部との当接面に形成されたセレーションから成るので、より細かい初期位置の調整を行わせることができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、係止部は、開口縁部との当接面に形成された複数の凹形状又は凸形状から成るので、頭部のホルダとの係止をより強固且つ確実に行わせることができる。
【0019】
請求項5の発明によれば、抜け止め部材は、軸部の先端側に形成された雄ネジと螺合し得るナットから成るので、軸部の挿通孔に対する抜け止めをより確実に行わせることができる。
【0020】
請求項6の発明によれば、抜け止め部材に対して付勢力を付与して頭部を開口縁部に押圧させる付勢手段を具備したので、頭部のホルダに対する係止をより確実に行わせることができるとともに、付勢手段による付勢力に抗して頭部及び軸部を変位させることにより、頭部のホルダに対する係止を容易に解くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置を示す平面図
【図2】図1におけるII−II線断面図
【図3】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを示す斜視図
【図4】同アジャストボルトを示す平面図、正面図及び底面図
【図5】同操作レバーの初期位置調整装置におけるホルダにおけるアジャストボルトの取付部近傍を示す拡大図
【図6】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトの軸部と操作レバーとの当接状態を示す模式図
【図7】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを30度回転させた状態を示す模式図
【図8】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを60度回転させた状態を示す模式図
【図9】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを90度回転させた状態を示す模式図
【図10】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを120度回転させた状態を示す模式図
【図11】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを150度回転させた状態を示す模式図
【図12】同操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを180度回転させた状態を示す模式図
【図13】本発明の他の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置を示す断面図
【図14】本発明の第2の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを示す斜視図
【図15】同アジャストボルトを示す平面図、正面図及び底面図
【図16】同操作レバーの初期位置調整装置におけるホルダにおけるアジャストボルトの取付部近傍を示す拡大図
【図17】本発明の第3の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置におけるアジャストボルトを示す平面図及び正面図
【図18】同操作レバーの初期位置調整装置におけるホルダにおけるアジャストボルトの取付部近傍を示す拡大図
【図19】従来の操作レバーの初期位置調整装置(調整前)を示す模式図
【図20】従来の操作レバーの初期位置調整装置(調整後)を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置は、二輪車等の車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整するためのものであり、図1〜6に示すように、軸部1a及び頭部1bを有したアジャストボルト1と、ナット2(抜け止め部材)とから主に構成されている。
【0023】
適用される操作レバーBは、ブレーキレバー又はクラッチレバーから成り、揺動軸Lを中心として揺動操作することにより、作動ワイヤWを介してブレーキ装置やクラッチ装置を作動可能とされたものである。また、操作レバーBは、ハンドルバーHに固定されたホルダAに揺動可能に支持されており、ハンドルバーHの先端側に取り付けられた把持グリップGを把持しつつ握り込むことにより、初期位置(図1における実線で示す位置)から操作位置(同図における二点鎖線で示す位置)まで揺動操作可能とされている。尚、操作レバーBは、操作ワイヤWの張力によって常時初期位置に向かって付勢された状態となっており、操作力を緩めることにより操作位置から初期位置に自然と戻るようになっている。
【0024】
ホルダAには、図2に示すように、その表面と裏面とを貫通した挿通孔Aaが形成されているとともに、当該挿通孔Aaの開口縁部には、図5に示すように、アジャストボルト1の頭部1b(後で詳述する)と当接して係止可能な被係止部Abとしてのセレーション(凹凸形状)が形成されている。かかる挿通孔Aaは、アジャストボルト1の軸部1aが挿通可能な寸法(当該軸部1aより若干大きな径であって頭部1bより小さな径)に設定されている。
【0025】
アジャストボルト1は、図3、4に示すように、軸状の軸部1aと該軸部1aの基端に一体形成された頭部1bとから成るボルトから成るものである。軸部1aは、既述したように、挿通孔Aaに挿通可能とされ、図6に示すように、当該挿通孔Aaに挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーBの所定部位Baに当接可能とされ、且つ、回転中心hから側面における操作レバーBとの当接面1aaまでの径方向の寸法が異なるものとされている。
【0026】
即ち、アジャストボルト1の軸部1aは、その基端側(頭部1bが形成された側)に操作レバーBの所定部位Baと当接可能な当接面1aaが形成されるとともに、先端側にナット2と螺合可能な雄ネジ1abが形成されている。当接面1aaは、図6(b)に示すように、軸部1aの側面における周方向に亘って形成された複数の平面a〜gから成るものであり、回転中心hからそれぞれの平面a〜gまでの寸法が互いに異なるよう設定されているのである。言い換えるならば、当接面1aaは、その断面が回転中心hに対して偏心しており、アジャストボルト1を回転操作することにより、当該回転中心hから操作レバーBの当接面1aaまでの間の寸法が種々変更され得るようになっている。
【0027】
頭部1bは、軸部1aが挿通孔Aaに挿通された状態で当該挿通孔Aaの開口縁部に形成された被係止部Abに当接するとともに、ホルダAとの当接面1baには当該ホルダAに対して回転方向に係止可能な係止部3が形成されている。この係止部3は、被係止部Abを構成するセレーションと合致し得るセレーション(凹凸形状)から成り、これら被係止部Abのセレーションと係止部3のセレーションとが噛み合うことにより、頭部1b及び軸部1a(即ち、アジャストボルト1全体)を回転方向に対して係止し得るよう構成されているのである。
【0028】
抜け止め部材としてのナット2は、図2に示すように、軸部1aの先端側に形成された雄ネジ1abに螺合することにより取付可能とされ、当該軸部1aが挿通孔Aaに挿通された状態でその他端側に取り付けられることによりアジャストボルト1の抜け止めを可能とするものである。即ち、ナット2を締め付けることにより、アジャストボルト1を挿通孔Aaに挿通させた状態で固定させることができるとともに、当該ナット2を緩めることにより、アジャストボルト1の軸方向の変位が許容されることとなり、係止部3と被係止部Abとの係止を解くことが可能となっているのである。
【0029】
而して、被係止部Abに対する係止部3の係止を解いた状態で頭部1b及び軸部1a(即ち、アジャストボルト1全体)を回転させることにより、当接面1aaがカムとして作用して操作レバーBを揺動させ、当該操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るようになっている。具体的には、回転中心hから当接面1aaを構成する平面a〜gまでの寸法がそれぞれ異なるので、操作レバーBの所定部位Baに対して何れの平面a〜gを当接させるかによって操作レバーBの初期位置が決定されるのである。例えば、アジャストボルト1を図6で示す位置(操作レバーBの所定部位Baに対して平面aが当接した位置)から左右何れかの方向に30度回転させると、図7に示すように、平面bが操作レバーBの所定部位Baに当接することとなり、その過程で操作レバーBが押圧されて揺動軸Lを中心に所定角度揺動した状態とされる。
【0030】
尚、アジャストボルト1を60度回転させた状態を図8、90度回転させた状態を図9、120度回転させた状態を図10、150度回転させた状態を図11、及び180度回転させた状態を図12にそれぞれ示す。このように、アジャストボルト1を回転させると、その回転角度に応じて操作レバーBが軸部1aの当接面1aaに押圧されて揺動するので、当該操作レバーBの初期位置(即ち、把持グリップGからの初期離間寸法)を任意に調整することができるのである。
【0031】
上記実施形態によれば、ホルダAの表面と裏面とを貫通した挿通孔Aaに軸部1aを挿通させて成るので、従来の如くアジャストボルトがホルダAの側面から突出したものに比べ、初期位置調整装置の小型化を図ることができるとともに、頭部1bの係止を解いた状態で当該頭部1b及び軸部1a(アジャストボルト1)を回転させることにより操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るので、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる。
【0032】
また、頭部1bは、ホルダAの開口縁部(被係止部Ab)との当接面1baにホルダAの被係止部Abと係止可能な係止部3が形成されたので、当該頭部1bを小型化することができ、初期位置調整装置全体をより小型化することができる。更に、係止部3は、開口縁部(被係止部Ab)との当接面1baに形成されたセレーションから成るので、より細かい初期位置の調整を行わせることができる。
【0033】
また更に、軸部1aの先端側に取付可能とされた抜け止め部材は、軸部1aの先端側に形成された雄ネジ1abと螺合し得るナット2から成るので、軸部1aの挿通孔Aaに対する抜け止めをより確実に行わせることができる。ここで、抜け止め部材は、軸部1aが挿通孔Aaに挿通された状態で他端側に取り付けられて抜け止め可能なものであれば足り、例えば図13に示すように、袋ナット2’に代えてもよい。
【0034】
更には、同図に示すように、抜け止め部材(袋ナット2’)に対して付勢力を付与して頭部1bを開口縁部の被係止部Abに押圧させるバネ7(付勢手段)を具備するようにしてもよい。かかるバネ7(付勢手段)を具備することにより、頭部1bのホルダAに対する係止をより確実に行わせることができるとともに、バネ7(付勢手段)による付勢力に抗して頭部1b及び軸部1a(即ち、アジャストボルト1全体)を変位(図13中上方へ変位)させることにより、袋ナット2’を緩めることなく、頭部1bのホルダAに対する係止を容易に解くことができる。尚、バネ7に代えて他の汎用的な付勢手段を用いることができ、当該付勢手段による付勢は、先の実施形態の如きナット2に付与させることもできる。
【0035】
次に、本発明の第2の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置について説明する。
本実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置は、第1の実施形態と同様、二輪車等の車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整するためのものであり、図14〜16に示すように、軸部4a及び頭部4bを有したアジャストボルト4と、抜け止め部材としてのナット2(第1の実施形態と同様である故、図2或いは図13参照)とから主に構成されている。尚、第1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
【0036】
アジャストボルト4は、図14、15に示すように、軸状の軸部4aと該軸部4aの基端に一体形成された頭部4bとから成るボルトから成るものである。軸部4aは、第1の実施形態と同様、挿通孔Aaに挿通可能とされたもので、当該挿通孔Aaに挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーBの所定部位Baに当接可能とされ、且つ、回転中心hから側面における操作レバーBとの当接面4aaまでの径方向の寸法が異なるものとされている(図6参照)。
【0037】
尚、アジャストボルト4の軸部4aには、第1の実施形態と同様、その基端側(頭部4bが形成された側)に操作レバーBの所定部位Baと当接可能な当接面4aaが形成されるとともに、先端側にナット2と螺合可能な雄ネジ4abが形成されている。而して、被係止部Ab’に対する係止部5の係止を解いた状態で頭部4b及び軸部4a(即ち、アジャストボルト4全体)を回転させることにより、当接面4aaがカムとして作用して操作レバーBを揺動させ、当該操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るようになっている。
【0038】
頭部4bは、軸部4aが挿通孔Aaに挿通された状態で当該挿通孔Aaの開口縁部に形成された被係止部Ab’(図16参照)に当接するとともに、ホルダAとの当接面4baには当該ホルダAに対して回転方向に係止可能な係止部5が形成されている。この係止部5は、被係止部Ab’を構成する複数の凹形状及び凸形状とそれぞれ合致する凹形状及び凸形状から成り、これら凹形状と凸形状とが嵌り合うことにより、頭部4b及び軸部4a(即ち、アジャストボルト4全体)を回転方向に対して係止し得るよう構成されているのである。
【0039】
尚、本実施形態に係る係止部5は、被係止部Ab’の凹形状及び凸形状と合致して嵌り込む凸形状及び凹形状から成るものであるが、被係止部と合致し得る凹形状又は凸形状の何れか一方が複数あれば足りる。以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様、ホルダAの表面と裏面とを貫通した挿通孔Aaに軸部4aを挿通させて成るので、従来の如くアジャストボルトがホルダAの側面から突出したものに比べ、初期位置調整装置の小型化を図ることができるとともに、頭部4bの係止を解いた状態で当該頭部4a及び軸部4b(アジャストボルト4)を回転させることにより操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るので、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる。特に、係止部5は、開口縁部(被係止部Ab’)との当接面4baに形成された複数の凹形状又は凸形状から成るので、頭部4bのホルダAとの係止をより強固且つ確実に行わせることができる。
【0040】
次に、本発明の第3の実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置について説明する。
本実施形態に係る操作レバーの初期位置調整装置は、第1、2の実施形態と同様、二輪車等の車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整するためのものであり、図17、18に示すように、軸部6a及び頭部6bを有したアジャストボルト6と、抜け止め部材としてのナット2(第1、2の実施形態と同様である故、図2或いは図13参照)とから主に構成されている。尚、第1、2の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
【0041】
アジャストボルト6は、図17に示すように、軸状の軸部6aと該軸部6aの基端に一体形成された頭部6bとから成るボルトから成るものである。軸部6aは、第1、2の実施形態と同様、挿通孔Aaに挿通可能とされたもので、当該挿通孔Aaに挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーBの所定部位Baに当接可能とされ、且つ、回転中心hから側面における操作レバーBとの当接面6aaまでの径方向の寸法が異なるものとされている(図6参照)。
【0042】
尚、アジャストボルト6の軸部6aには、第1、2の実施形態と同様、その基端側(頭部6bが形成された側)に操作レバーBの所定部位Baと当接可能な当接面6aaが形成されるとともに、先端側にナット2と螺合可能な雄ネジ6abが形成されている。而して、被係止部Ab”に対する頭部6aの係止を解いた状態で頭部6a及び軸部6b(即ち、アジャストボルト6全体)を回転させることにより、当接面6aaがカムとして作用して操作レバーBを揺動させ、当該操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るようになっている。
【0043】
頭部6bは、軸部6aが挿通孔Aaに挿通された状態で当該挿通孔Aaの開口縁部に形成された凹形状から成る被係止部Ab”(図18参照)に当接するとともに、この被係止部Ab”の内周壁部形状と合致した形状とされている。即ち、軸部6aを挿通孔Aaに挿通させると、頭部6b全体が被係止部Ab”と合致して嵌り込み、ホルダAに対して回転方向に係止可能とされているのである。尚、被係止部Ab”の形状(内周壁部形状)を任意変更するとともに、その形状に合致した頭部6bの形状に変更するようにしてもよい。
【0044】
以上のように、本実施形態によれば、第1、2の実施形態と同様、ホルダAの表面と裏面とを貫通した挿通孔Aaに軸部6aを挿通させて成るので、従来の如くアジャストボルトがホルダAの側面から突出したものに比べ、初期位置調整装置の小型化を図ることができるとともに、頭部6bの係止を解いた状態で当該頭部6b及び軸部6a(アジャストボルト6)を回転させることにより操作レバーBの初期位置を任意に調整し得るので、初期位置の調整作業を容易に行わせることができる。
【0045】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、例えばアジャストボルト(1、4、6)の軸部(1a、4a、6a)は、回転中心hから側面における操作レバーBとの当接面(1aa、4aa、6aa)までの径方向の寸法が異なるものであれば足り、本実施形態の如く複数の平面が形成されず単に偏心させたものとしてもよい。抜け止め部材は、軸部の先端側に取付可能とされ、当該軸部が挿通孔に挿通された状態で他端側に取り付けられて抜け止め可能なものであれば、ナット2や袋状ナット2’に限定されず、他の形態のもの(例えば螺合にて取り付けられるもの以外のもの)としてもよい。
【0046】
また、本実施形態(第1の実施形態及び第2の実施形態)に係る係止部は、アジャストボルトの頭部における開口縁部(被係止部)との当接面に形成されているが、第3の実施形態で示す如き頭部自体の形状で被係止部と係止させるもの、或いは他の形態のものとしてもよい。尚、本発明は、二輪車の他、ハンドルバー先端側に操作レバーが設けられたものであれば他の形態の車両(雪上車やバギー等)にも適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
ハンドルバー先端側に固定されるとともに操作レバーを揺動可能に支持するホルダの表面と裏面とを貫通した挿通孔に挿通可能とされ、当該挿通孔に挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーの所定部位に当接可能とされ、且つ、回転中心から側面における操作レバーとの当接面までの径方向の寸法が異なる軸部と、該軸部の基端に一体形成され、当該軸部が挿通孔に挿通された状態で当該挿通孔の開口縁部に当接するとともに、ホルダに対して回転方向に係止可能とされた頭部と、軸部の先端側に取付可能とされ、当該軸部が挿通孔に挿通された状態で他端側に取り付けられて抜け止め可能な抜け止め部材とを備え、頭部の係止を解いた状態で当該頭部及び軸部を回転させることにより操作レバーの初期位置を任意に調整し得る操作レバーの初期位置調整装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0048】
1 アジャストボルト
1a 軸部
1aa (操作レバーとの)当接面
1ab 雄ネジ
1b 頭部
1ba開口縁部(被係止部)との当接面
2 抜け止め部材
3 係止部
4 アジャストボルト
4a 軸部
4b 頭部
5 係止部
6 アジャストボルト
6a 軸部
6b 頭部
A ホルダ
Aa 挿通孔
Ab 被係止部
B 操作レバー
Ba 所定部位
H ハンドルバー
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整する操作レバーの初期位置調整装置において、
前記ハンドルバー先端側に固定されるとともに前記操作レバーを揺動可能に支持するホルダの表面と裏面とを貫通した挿通孔に挿通可能とされ、当該挿通孔に挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーの所定部位に当接可能とされ、且つ、回転中心から前記側面における前記操作レバーとの当接面までの径方向の寸法が異なる軸部と、
該軸部の基端に一体形成され、当該軸部が前記挿通孔に挿通された状態で当該挿通孔の開口縁部に当接するとともに、前記ホルダに対して回転方向に係止可能とされた頭部と、
前記軸部の先端側に取付可能とされ、当該軸部が前記挿通孔に挿通された状態で前記他端側に取り付けられて抜け止め可能な抜け止め部材と、
を備え、前記頭部の係止を解いた状態で当該頭部及び軸部を回転させることにより前記操作レバーの初期位置を任意に調整し得ることを特徴とする操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項2】
前記頭部は、前記開口縁部との当接面に前記ホルダとの係止部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項3】
前記係止部は、前記開口縁部との当接面に形成されたセレーションから成ることを特徴とする請求項2記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項4】
前記係止部は、前記開口縁部との当接面に形成された複数の凹形状又は凸形状から成ることを特徴とする請求項2記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項5】
前記抜け止め部材は、前記軸部の先端側に形成された雄ネジと螺合し得るナットから成ることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項6】
前記抜け止め部材に対して付勢力を付与して前記頭部を前記開口縁部に押圧させる付勢手段を具備したことを特徴とする請求項1〜5の何れか1つに記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項1】
車両が具備するハンドルバー先端側に設けられた操作レバーの初期位置を調整する操作レバーの初期位置調整装置において、
前記ハンドルバー先端側に固定されるとともに前記操作レバーを揺動可能に支持するホルダの表面と裏面とを貫通した挿通孔に挿通可能とされ、当該挿通孔に挿通された状態で回転しつつ側面が当該操作レバーの所定部位に当接可能とされ、且つ、回転中心から前記側面における前記操作レバーとの当接面までの径方向の寸法が異なる軸部と、
該軸部の基端に一体形成され、当該軸部が前記挿通孔に挿通された状態で当該挿通孔の開口縁部に当接するとともに、前記ホルダに対して回転方向に係止可能とされた頭部と、
前記軸部の先端側に取付可能とされ、当該軸部が前記挿通孔に挿通された状態で前記他端側に取り付けられて抜け止め可能な抜け止め部材と、
を備え、前記頭部の係止を解いた状態で当該頭部及び軸部を回転させることにより前記操作レバーの初期位置を任意に調整し得ることを特徴とする操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項2】
前記頭部は、前記開口縁部との当接面に前記ホルダとの係止部が形成されたことを特徴とする請求項1記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項3】
前記係止部は、前記開口縁部との当接面に形成されたセレーションから成ることを特徴とする請求項2記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項4】
前記係止部は、前記開口縁部との当接面に形成された複数の凹形状又は凸形状から成ることを特徴とする請求項2記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項5】
前記抜け止め部材は、前記軸部の先端側に形成された雄ネジと螺合し得るナットから成ることを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【請求項6】
前記抜け止め部材に対して付勢力を付与して前記頭部を前記開口縁部に押圧させる付勢手段を具備したことを特徴とする請求項1〜5の何れか1つに記載の操作レバーの初期位置調整装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【公開番号】特開2012−35706(P2012−35706A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−176625(P2010−176625)
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(000213954)朝日電装株式会社 (184)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(000213954)朝日電装株式会社 (184)
【Fターム(参考)】
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