説明

操作装置及び画像形成装置

【課題】ウィザード形式による設定において、必要な操作を的確に案内しつつ、ユーザの操作を少なくすることができる操作装置を提供する。
【解決手段】操作装置は、次にキー4105aが操作されると受付画面を次の受付画面に切り替えることにより、複数の受付画面を順番にウィザード形式で表示部に表示させる制御をする表示制御部と、連続して同じ設定値が入力された受付画面について、次にキー4105aの操作を条件とせずに次の受付画面に切り替わるスライドショーの対象にする決定をする決定部と、を備えており、表示制御部は、決定部によってスライドショーの対象にする決定がされた設定画面を表示部に表示させると、次にキー4105aの操作を条件とせずに次の受付画面に切り替える制御をする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば画像形成装置に備えられる操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置には、その機能(例えばコピー)を実行するための各種設定(例えば、コピーであれば、用紙サイズ、倍率、濃度、集約、原稿画質等)をウィザード形式で行える操作部を備えるものがある(例えば特許文献1(段落0039〜0052)参照)。ウィザード形式によれば、設定画面に表示された指示に従って順番に設定することにより、設定項目が多くても迷わずに設定することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−47708号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ウィザード形式による設定は、設定項目毎に設定画面を切り替える操作が必要となるので、設定に慣れてくると、設定画面を切り替える操作が煩わしく感じることが考えられる。
【0005】
本発明は、ウィザード形式による設定において、必要な操作を的確に案内しつつ、ユーザの操作を少なくすることができる操作装置及びそれを備える画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成する本発明の一の局面に係る操作装置は、表示部と、複数の設定画面のデータにより構成されるウィザード形式の画面データを予め記憶している第1の記憶部と、前記設定画面に設定項目の入力をするための第1の入力部と、前記第1の記憶部に記憶されている前記画面データを用いた表示制御であり、前記第1の入力部によって設定項目が入力されると前記表示部に表示されている設定画面を次の設定画面に切り替えることにより、前記複数の設定画面を順番にウィザード形式で前記表示部に表示させる制御をする表示制御部と、前記複数の設定画面のうち予め定められた操作がされた設定画面について、前記第1の入力部による設定項目の入力を条件とせずに次の設定画面に切り替わるスライドショーの対象にする決定をする決定部と、を備えており、前記表示制御部は、前記決定部によってスライドショーの対象にする決定がされた設定画面を前記表示部に表示させると、予め定められた時間の経過後に前記第1の入力部による設定項目の入力を条件とせずに次の設定画面に切り替える制御をする。
【0007】
この発明によれば、ウィザード形式の設定で用いられる複数の設定画面のうち予め定められた操作がされた設定画面について、設定項目の入力を条件とせずに次の設定画面に切り替えるスライドショーで表示する。このため、ウィザード形式による設定において、必要な操作を的確に案内しつつ、ユーザの操作を少なくすることができる。なお、設定項目の入力とは、少なくとも設定項目に対する設定値を入力する操作を含み、次にキーの操作は含まれなくてもよい。設定値を入力することにより次の設定画面に切り替わる表示制御があるからである。
【0008】
上記構成において、前記複数の設定画面のそれぞれに、前記第1の入力部によって入力される設定項目についての設定値を毎回記憶する第2の記憶部と、前記第2の記憶部に記憶されている設定値を利用して、同じ設定画面に連続して同じ設定値が入力されたか否かを前記複数の設定画面のそれぞれについて判定する判定部と、前記決定部は前記判定部によって連続して同じ設定値が入力された判定がされた設定画面について、当該設定値を前記第1の入力部が受け付けるデフォルト値とし、前記予め定められた操作がされた設定画面としてスライドショーの対象にする決定をし、前記表示制御部は、前記決定部によってスライドショーの対象にする決定がされた設定画面を、前記デフォルト値が設定された状態で表示する制御をすることができる。
【0009】
この構成によれば、連続して同じ設定値が入力された設定画面については、次回も同じ設定値が入力されるものと見なして、その設定値をデフォルト値として、スライドショーで表示する。これにより、ユーザは設定項目を入力する操作及び次に入力される可能性の高い値を入力する操作を省略することができる。
【0010】
上記構成において、前記複数の設定画面のうちスライドショーの対象とする設定画面を選択すると共に当該設定画面にデフォルト値を設定する入力をするための第2の入力部と、前記決定部は前記第2の入力部によって選択されて前記デフォルト値が設定された設定画面を、前記予め定められた操作がされた設定画面としてスライドショーの対象にする決定をし、前記表示制御部は、前記決定部によってスライドショーの対象にする決定がされた設定画面を、前記デフォルト値が設定された状態で表示する制御をすることができる。
【0011】
この構成によれば、ユーザが連続して同じ設定値を入力する予定の設定画面について、その設定値をデフォルト値として、最初からスライドショーで表示させることができる。これにより、ユーザは次にキーを操作する手間及び設定値を入力する手間を最初から省くことができる。
【0012】
上記構成において、スライドショーの時間を設定する入力をするための第3の入力部と、前記第3の入力部により入力されたスライドショーの時間内に収まるように、前記決定部でスライドショーの対象とする決定がされた設定画面のそれぞれについて、前記表示部での表示時間を割り当てる割当部と、をさらに備えており、前記表示制御部は前記割当部で割り当てられた時間に従って、前記決定部でスライドショーの対象にする決定がされた設定画面のそれぞれの表示を制御することができる。
【0013】
この構成によれば、スライドショーの時間を予めユーザが設定することで、スライドショーの対象となる設定画面の数が増えても、スライドショーの時間が長くならないようにできる。よって、スライドショーの時間が長くなることにより、ウィザード形式による設定に要する時間が長くなることを防止することができる。
【0014】
上記構成において、前記表示部に順番に表示される前記複数の設定画面のそれぞれは、前記複数の設定画面に対応する複数の対応画像を並べて配置して、当該配置を用いて前記複数の設定画面が表示される進行状況を示す進行状況画像を含み、前記対応画像はスライドショーの対象となる設定画面とスライドショーの対象とならない設定画面とで区別されているようにできる。
【0015】
この構成によれば、設定画面に対応する対応画像を、スライドショーの対象となる設定画面と対象とならない設定画面とで区別しているので、何番目に表示される設定画面がスライドショー形式で表示されるのかをユーザが予め把握することができる。したがって、スライドショーの対象となる設定画面と対象とならない設定画面をユーザはスムーズに使い分けることができる。
【0016】
上記構成において、スライドショーの対象になっている設定画面をスライドショーの対象から外すために、スライドショーの対象となる設定画面の前記対応画像を指定する入力をするための第4の入力部をさらに備えており、前記第4の入力部による入力を基にして、スライドショーの対象から外す選択がされた設定画面について、前記表示制御部は当該設定画面を次の設定画面に切り替えるのに前記第1の入力部による設定項目の入力を必要とする表示制御に戻すようにできる。
【0017】
この構成によれば、スライドショーの対象となる設定画面の対応画像を指定する入力を基にして、スライドショーの対象から外す設定画面の選択をするので、スライドショーの対象から外したい設定画面をスムーズに選択できる。
【0018】
上記目的を達成する本発明の他の局面に係る画像形成装置は、操作装置と、前記操作装置で設定された設定項目の設定値に基づいて用紙に画像形成動作をする画像形成部とを備える。
【0019】
この構成によれば、上述した操作装置による効果が得られる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ウィザード形式による設定において、必要な操作を的確に案内しつつ、ユーザの操作を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部構造の概略を示す図である。
【図2】上記画像形成装置に備えられる操作部の拡大平面図である。
【図3】上記画像形成装置の電気的な構成を示すブロック図である。
【図4】コピー機能についてのワークフロー作成及び登録時に表示される画面の遷移を示す図である。
【図5】コピー機能のワークフローを呼び出した場合に表示される画面の遷移を示す図である。
【図6】スライドショーの対象となる受付画面を決定するプロセスを説明するフローチャートである。
【図7】スライドショーの登録画面を示す図である。
【図8】スライドショーの対象となる受付画面を含む場合の受付画面を示す図である。
【図9】スライドショーの対象となる受付画面を示す文字画像と対象とならない受付画面を示す文字画像を含む画面を示す図である。
【図10】スライドショーの対象となる受付画面を含む場合の受付画面の切り替え制御を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部構造の概略を示す図である。画像形成装置1は例えば、コピー、プリンタ、スキャナ及びファクシミリの機能を有するデジタル複合機に適用することができる。画像形成装置1は装置本体100、装置本体100の上に配置された原稿読取部200、原稿読取部200の上に配置された原稿給送部300、装置本体100の上部前面に配置された操作部400、及び装置本体100の用紙搬出側、例えば左側に配置された用紙後処理部500を備える。
【0023】
原稿給送部300は原稿載置部301、給紙ローラ303、原稿搬送部305及び原稿排出部307を備える。給紙ローラ303は原稿載置部301にセットされた原稿を1枚ずつ繰り出す。原稿搬送部305は繰り出された原稿を原稿読取部200に搬送する。原稿は原稿読取部200で読み取られて原稿排出部307に排出される。このように原稿給送部300は自動原稿送り装置として機能し、原稿載置部301に置かれた複数枚の原稿を連続的に原稿読取部200に送ることができる。
【0024】
原稿読取部200はCCD(Charge Coupled Device)センサ及び露光ランプ等を搭載したキャリッジ201、ガラス等の透明部材により構成された原稿台203、及び原稿読取スリット205を備える。原稿台203に載置された原稿を読み取る場合、キャリッジ201を原稿台203の長手方向に移動させながらCCDセンサにより原稿を読み取る。これに対して、原稿給送部300から給送された原稿を読み取る場合、キャリッジ201を原稿読取スリット205と対向する位置に移動させて、原稿給送部300から送られてきた原稿を、原稿読取スリット205を通してCCDセンサにより読み取る。CCDセンサは読み取った原稿を画像データとして出力する。
【0025】
装置本体100は用紙貯留部101、画像形成部103及び定着部105を備える。用紙貯留部101は装置本体100の最下部に配置されており、用紙の束を貯留することができる用紙トレイ107を備える。用紙トレイ107に貯留された用紙の束において、最上位の用紙がピックアップローラ109の駆動により、用紙搬送部111へ向けて繰り出される。用紙は用紙搬送部111を通って、画像形成部103へ搬送される。
【0026】
画像形成部103は搬送されてきた用紙にトナー画像を形成する。画像形成部103は感光体ドラム113、露光部115、現像部117及び転写部119を備える。露光部115は画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)に対応する光を生成し、一様に帯電された感光体ドラム113の周面に照射する。これにより、感光体ドラム113の周面には画像データに対応する静電潜像が形成される。この状態で感光体ドラム113の周面に現像部117からトナーを供給することにより、周面には画像データに対応するトナー画像が形成される。このトナー画像は転写部119によって先ほど説明した用紙貯留部101から搬送されてきた用紙に転写される。
【0027】
トナー画像が転写された用紙は定着部105に送られる。定着部105において、トナー画像と用紙に熱と圧力が加えられて、トナー画像を用紙に定着させる。これにより、用紙への画像の印刷が完了する。この印刷済用紙に対して後処理がされる場合、印刷済用紙は装置本体100の用紙排出口121から用紙後処理部500へ送られる。これに対して後処理がされない場合、印刷済用紙は排紙トレイ123に排紙される。
【0028】
用紙後処理部500では印刷済用紙に対して、ソート、ステープル、パンチ、中綴じ等の後処理がされる。用紙後処理部500は用紙搬入口501、用紙搬送部503、用紙搬出口505及びスタックトレイ507等を備える。用紙搬送部503は用紙排出口121から用紙搬入口501に搬入された印刷済用紙を順次搬送し、後処理がされた印刷済用紙を用紙搬出口505からスタックトレイ507へ搬出する。スタックトレイ507は用紙搬出口505から搬出された上記用紙の集積枚数に応じて矢印方向に上下動可能な構成を有する。
【0029】
操作部400は操作キー部401と表示部403を備える。操作部400について図2を用いて説明する。図2は操作部400の拡大平面図である。表示部403はタッチパネル機能を有しており、ソフトキーを含む画面が表示される。ユーザは画面を見ながらソフトキーを操作することによって、コピー等の機能の実行に必要な設定等をする。
【0030】
操作キー部401はハードキーからなる操作キーを備えており、具体的にはヘルプキー405、スタートキー407、テンキー409及び機能切換キー411等を備える。ヘルプキー405はヘルプ画面を表示部403に表示させるキーである。ヘルプ画面とはスキャナ、ファクシミリ、プリンタ、コピー等の機能に関する操作方法が表示された画面である。
【0031】
スタートキー407はコピー、ファクシミリ送信等の動作を開始させるキーである。テンキー409はコピー部数、ファクシミリ番号等の数字を入力するキーである。
【0032】
機能切換キー411はコピーキー413、送信キー415及びボックスキー417等を備えており、コピー機能、送信機能、ボックス機能等を相互に切り替えるキーである。
【0033】
コピーキー413を操作すれば、コピーの初期画面が表示部403に表示される。送信キー415を操作すれば、ファクシミリ送信及びメール送信の初期画面が表示部403に表示される。
【0034】
ボックスキー417を操作すれば、ドキュメントボックスの初期画面が表示部403に表示される。ドキュメントボックス機能とはドキュメントボックスに記憶されているデータを読み出して印刷する機能である。ドキュメントボックスは画像形成装置1の各ユーザに割り当てることができ、原稿読取部200で読み取られた原稿の画像データ、電子メール、ファイル等のデータが記憶される。画像形成装置1は後述するHDD(Hard Disk Drive)700を備えており、HDD700の記憶領域の一部がドキュメントボックスとして利用される。
【0035】
ワークフローキー419はワークフローのモードを選択するためのキーである。ワークフローとは画像形成装置1の複数の処理項目のうち予め定められた複数の処理項目の組み合わせたものである。例えば「雑誌を作成」のワークフローでは、雑誌を作成するのに必要な処理項目(部数、用紙サイズ、倍率、両面コピー、ステープル、表紙付加等)を組み合わせたものを用意する。これにより、画像形成装置1を利用して雑誌を作成したいユーザの利便性を向上させる。ワークフローは予め用意されており、メーカが用意してもよいし、ユーザが用意してもよい。
【0036】
ワークフローキー419を操作すれば、ワークフローのモードの画面が表示部403に表示される。ユーザはその画面を利用して、ワークフローの新規作成と登録、ワークフローの削除、ワークフローの呼び出し等をすることができる。
【0037】
図3は図1に示す画像形成装置1の電気的な構成を示すブロック図である。画像形成装置1は装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300、操作部400、用紙後処理部500、制御部600、HDD700及び通信部800がバスによって相互に接続された構成を有する。装置本体100、原稿読取部200、原稿給送部300及び用紙後処理部500に関しては既に説明したので、説明を省略する。
【0038】
操作部400は操作装置の一例であり、第1、第2、第3及び第4の入力部の機能を有する。第1の入力部は複数の設定画面を順番にウィザード形式で表示部403に表示させる場合に、表示部403に表示されている設定画面を次の設定画面に切り替える切替命令を入力するために用いられる。
【0039】
第1の入力部は設定画面に設定項目を入力するために用いられる。本実施形態での設定項目の入力には、設定項目に対する設定値を入力する操作と、次の設定画面に切り替える切替命令をする次にキーの操作とが含まれる。但し、設定項目の入力とは、少なくとも設定項目に対する設定値を入力する操作を含み、次にキーの操作は含まれなくてもよい。設定値を入力することにより次の設定画面に切り替わる表示制御があるからである。
【0040】
第2の入力部は上記複数の設定画面のうちスライドショーの対象とする設定画面を選択すると共に当該設定画面にデフォルト値を設定する入力をするために用いられる。第3の入力部はスライドショーの時間を設定する入力をするために用いられる。第4の入力部はスライドショーの対象にされている設定画面をスライドショーの対象から外す操作をするために用いられる。
【0041】
制御部600はCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及び画像メモリ等を備える。CPUは画像形成装置1を動作させるために必要な制御を、画像形成装置1を構成する上記ハードウェアに対して実行する。ROMは画像形成装置1の動作の制御に必要なソフトウェアを記憶している。RAMはソフトウェアの実行時に発生するデータの一時的な記憶及びアプリケーションソフトの記憶等に利用される。画像メモリは画像データ(原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等)を一時的に記憶する。
【0042】
制御部600は記憶部601、表示制御部603、決定部605、判定部607及び割当部609を備える。
【0043】
記憶部601は画像形成装置1の操作に利用される画面を表示部403に表示させるための各種データ、及びスキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能、コピー機能等の動作状況等を表示部403に表示するための画像データを記憶している。
【0044】
また、記憶部601は画像形成装置1で実行可能な機能についての各処理項目の組み合わせでなるテンプレートを複数記憶する。このテンプレートは例えば、コピー動作等の機能毎に、各機能で適用する部数、用紙サイズ、倍率、濃度、集約印刷、原稿画質、両面分割等の処理項目の組み合わせである。
【0045】
テンプレートは、コピー動作等の機能を実行するために登録が必要な各設定入力をユーザに案内する処理を行うためのワークフロー、又は、コピー動作等の機能を実行する際に適用される各処理項目の設定内容(設定値)を記憶して当該各設定内容でコピー動作等の機能を実行させるワークフローに用いられる。
【0046】
記憶部601は第1の記憶部と第2の記憶部の機能を有する。第1の記憶部は複数の設定画面のデータにより構成されるウィザード形式の画面データを予め記憶している。画面データとは例えばウィザード形式で各種設定がされるワークフローに用いられる受付画面のデータである。第2の記憶部は上記複数の設定画面を順番にウィザード形式で表示部403に表示させて設定値を入力する操作において、複数の設定画面のそれぞれに第1の入力部によって入力される設定項目についての設定値を毎回記憶する。
【0047】
表示制御部603は表示部403に画面を表示する制御をする。特に、本実施形態では表示制御部603は以下の表示制御をする。表示制御部603は第1の記憶部に記憶されている画面データを用いた表示の制御をし、第1の入力部によって設定項目が入力されると表示部403に表示されている設定画面を次の設定画面に切り替えることにより、複数の設定画面を順番にウィザード形式で表示部403に表示させる制御をする。表示制御部603は決定部605によってスライドショーの対象にする決定がされた設定画面を表示部403に表示させると、予め定められた時間の経過後に第1の入力部による設定項目の入力を条件とせずに次の設定画面に切り替える制御をする。
【0048】
決定部605は上記複数の設定画面のうち予め定められた操作がされた設定画面について、第1の入力部による設定項目の入力を条件とせずに次の設定画面に切り替わるスライドショーの対象にする決定をする。予め定められた操作とは本実施形態では二つある。一つは同じ設定画面に連続して同じ設定値を入力する操作である。他の一つは第2の入力部によりスライドショーの対象となる設定画面を選択する操作である。
【0049】
判定部607は第2の記憶部に記憶されている設定値を利用して、同じ設定画面に連続して同じ設定値が入力されたか否かを複数の設定画面のそれぞれについて判定する。
【0050】
割当部609は第3の入力部により入力されたスライドショーの時間内に収まるように、決定部605でスライドショーの対象とする決定がされた設定画面のそれぞれについて、表示部403での表示時間を割り当てる。
【0051】
HDD700は原稿読取部200から出力された画像データ、パソコンから送信された画像データ、ファクシミリ受信の画像データ等のデータの保存に利用される。上述したようにHDD700の記憶領域の一部はドキュメントボックスとして利用される。
【0052】
通信部800はファクシミリ通信部801及びネットワークI/F部803を備える。ファクシミリ通信部801は相手先ファクシミリとの電話回線の接続を制御するNCU(Network Control Unit)及びファクシミリ通信用の信号を変復調する変復調回路を備える。ファクシミリ通信部801は電話回線805に接続される。
【0053】
ネットワークI/F部803はLAN(Local Area Network)807に接続される。ネットワークI/F部803はLAN807に接続されたパソコン等の端末装置との間で通信を実行するための通信インターフェイス回路である。
【0054】
次に、画像形成装置1でワークフローの作成及び登録をする処理について説明する。図4は、コピー機能についてのワークフロー作成及び登録時に表示部403に表示される画面の遷移を示す図である。
【0055】
画像形成装置1の主電源がユーザによりオンとされ、例えば、図2に示すコピーキー413が操作されてコピー機能が選択された時、表示制御部603は表示部403に図略の初期画面を表示させる。
【0056】
この初期画面の表示時に、操作部400のワークフローキー419がユーザにより操作されると、表示制御部603は表示部403に図4に示すワークフロー画面4101を表示させる。これにより、ワークフローの作成、登録及び削除の操作が可能となる。ワークフロー画面4101には、ユーザからワークフローの新規登録及び削除を受け付けるための新規登録/削除ボタン4101gが含まれる。
【0057】
なお、上記初期画面の表示時にワークフローキー419がユーザにより操作されず、ユーザにより用紙サイズ等の各種設定がされて、スタートキー407が操作されると、その設定に従ったコピー動作が実行される。
【0058】
図4に示すワークフロー画面4101の表示中に、ユーザにより新規登録/削除ボタン4101gが操作されて、タッチパネル機能によりワークフローの新規登録/削除をする指示が受け付けられると、表示制御部603は、ワークフロー登録/削除画面4102(図4)を表示部403に表示させる。以下、表示部403に表示されるボタン(ソフトキー)を操作する説明では、タッチパネル機能によりその操作が受け付けられることの記載は省略する。ワークフロー登録/削除画面4102は、ワークフローの新規登録又は削除のいずれを選択するのかユーザに対して促す画面である。
【0059】
ワークフロー登録/削除画面4102には、ユーザからワークフローを新規登録する指示を受け付けるための新規登録ボタン4102aと、ユーザからワークフローを削除する指示を受け付けるための削除ボタン4102bとが含まれる。削除ボタン4102bが操作された場合の処理等については説明を省略する。
【0060】
ワークフロー登録/削除画面4102の表示時に、ユーザにより新規登録ボタン4102aが操作されると、表示制御部603は、テンプレート選択画面4104(図4)を表示部403に表示させる。テンプレート選択画面4104はワークフローの作成に用いるテンプレートの選択を促す画面である。テンプレート選択画面4104には、ワークフローの作成に用いることが可能な各テンプレートを示す画像T1〜T6が含まれる。
【0061】
テンプレート選択画面4104の表示時に、ユーザにより、テンプレートを示す画像T1〜T6のいずれかを選択する操作がされると、表示制御部603は次の処理をする。表示制御部603は選択されたテンプレートを記憶部601から読み出し、読み出したテンプレートが示す機能の各設定(例えば、コピー機能の場合、部数、用紙サイズ、倍率、濃度、集約、原稿画質、両面分割等)についてのそれぞれの受付画面(設定画面の一例)4105をウィザード形式で表示部410に順番に表示する。
【0062】
表示制御部603は、上記読み出したテンプレートが示す機能の実行に必要な全ての設定をするための受付画面4105について、受付画面4105の表示処理及びその受付画面4105に入力された設定値の受付処理を繰り返す。表示制御部603は、最後の受付画面4105の表示処理及びその受付画面4105に入力された設定値の受付処理が完了すると、表示部403に表示形式選択画面4106(図4)を表示する。
【0063】
表示形式選択画面4106には、ウィザード形式表示ボタン4106a及び一覧表示ボタン4106bが含まれる。ウィザード形式表示ボタン4106aは、ウィザード形式表示又は一覧表示のいずれかの表示形式の選択をユーザに促すボタンである。
【0064】
表示形式選択画面4106の表示時に、ウィザード形式表示ボタン4106a及び一覧表示ボタン4106bのいずれがユーサによって操作されると、制御部600は、上記各設定値と表示形式とテンプレートとを関連付ける。この関連付けについて、選択されたテンプレートが節約コピーの場合を例にして説明する。当該関連付けにより、節約コピーの動作を実行する前に上記受け付けられた表示形式で上記各設定値をユーザに対して確認させる表示をすると共に各設定値で節約コピーを実行するワークフローが作成される。上記受け付けられた表示形式は、後述するワークフローの呼出処理における各設定の受付画面4105の表示時に適用される。
【0065】
続いて、表示制御部603は作成されたワークフローの名称の入力画面4107を表示部403に表示させる。入力画面4107にはキーボード画像4107a等が含まれ、ユーザがキーボード画像4107aを操作することにより、ワークフロー名の入力が可能とされている。
【0066】
入力画面4107にワークフロー名が入力されると、表示制御部603は確認画面4108を表示部403に表示させる。確認画面4108は一覧表示した画像4108a、登録ボタン4108b及び変更ボタン4108cを含む。
【0067】
一覧表示した画像4108aは、各受付画面4105で受け付けられた処理項目(設定項目)の項目名と処理項目(設定項目)についての設定値との関係を並べて一覧表示した画像である。登録ボタン4108bは当該一覧表示した各処理項目で登録する指示を受け付けるためのボタンである。変更ボタン4108cは、当該一覧表示した各設定の内容を変更する指示を受け付けるためのボタンである。
【0068】
確認画面4108の表示時に、ユーザにより登録ボタン4108bが操作されると、制御部600は、カスタマイズされたテンプレートを記憶部601に記憶させる。この後、表示制御部603は表示部403に、登録完了をユーザに対して報知する登録完了画面4109を表示させる。
【0069】
確認画面4108の表示時に、変更ボタン4108cが操作されると、表示制御部603は、先の選択が受け付けられたテンプレートが示す機能の各設定(例えば、コピー機能の場合、部数、用紙サイズ、倍率、濃度、集約、原稿画質、両面分割等)についての各受付画面4105を再び表示部403に順次表示する処理に戻る。
【0070】
次に、画像形成装置1におけるワークフロー呼出時の処理を説明する。図5は、コピー機能のワークフローを呼び出した場合に表示される画面の遷移を示す図である。
【0071】
画像形成装置1の主電源がユーザによりオンにされると、表示制御部603は、表示部403に予め定められた図略の初期画面を表示させる。
【0072】
この初期画面の表示時に、ワークフローキー419がユーザにより操作されると、表示制御部603は、ワークフロー画面4101(図5)を表示部403に表示させる。ワークフロー画面4101には、記憶部601に記憶(登録)されている各ワークフローを示すワークフロー画像4101a〜4101fが含まれる。
【0073】
ワークフロー画面4101の表示時に、ワークフロー画像4101a〜4101fのいずれかを選択する操作がされると、表示制御部603は、この選択されたワークフローを記憶部601から読み出す。
【0074】
表示制御部603は、選択されたワークフローに対応付けられている表示形式がウィザード形式表示である場合には、読み出したワークフローが示す機能の各設定(例えば、コピー機能の場合、原稿サイズ、部数、用紙サイズ、倍率、濃度、集約印刷、原稿画質、両面分割等)についてのそれぞれの受付画面(例えば、図5に示す受付画面4105)を順番に、表示部403に表示する。
【0075】
そして、受付画面4105上に表示した操作ボタン又はテンキー等を操作して、設定値を入力すると、その設定値で設定がされる。
【0076】
表示制御部603は、上記読み出したテンプレートが示す機能の実行に必要な全ての設定をするための受付画面4105について、受付画面4105の表示処理及びその受付画面4105に入力された設定値の受付処理を繰り返す。表示制御部603は、最後の受付画面4105の表示処理及びその受付画面4105に入力された設定値の受付処理が完了すると、表示部403に確認画面4110(図5)を表示する。確認画面4110には、この時点で受け付けられている設定内容を並べて一覧表示した画像4110aと、一覧表示した各設定の内容で機能を実行する指示を受け付けるための機能実行ボタン4110bとが含まれる。
【0077】
確認画面4110において機能実行ボタン4110b(コピーするボタン)又は、図2に示すスタートキー407を操作すると、各受付画面4105に入力された設定値に従って、機能が実行される。なお、設定を変更ボタン4110cは、設定を変更したい場合に操作する。
【0078】
本実施形態は図5で説明したワークフローの呼び出しのように、画像形成装置1の操作部400においてウィザード形式で各種設定をする場合に、同じ設定値の入力が繰り返されている受付画面(設定画面の一例)に着目している。かかる受付画面をスライドショーの対象とし、スライドショー形式で表示部403に表示させている。スライドショーで表示される受付画面は、次にキーを操作しなくても(設定項目の入力をしなくても)、次の受付画面に自動的に切り替わるので、ユーザは少ない操作で各種設定をすることができる。
【0079】
以下、ウィザード形式で各種設定がされる節約コピーを例にして、図6を用いて説明する。図6はスライドショーの対象となる受付画面を決定するプロセスを説明するフローチャートである。本実施形態では設定画面として受付画面を例に説明するが、本発明における設定画面は設定値を入力する画面であれば名称を問わない。
【0080】
ウィザード形式で各種設定がされる節約コピーの受付画面として、部数、用紙サイズ、倍率、濃度、両面/分割、ページ番号、集約、・・・、及び原稿画質の受付画面があるとする。これらの複数の受付画面のデータが、図3に示す第1の記憶部に記憶される一つの画面データである。部数、用紙サイズ、倍率、濃度、両面/分割、ページ番号、集約、・・・、及び原稿画質がそれぞれ、設定項目である。
【0081】
まず、ユーザは操作部400のキーを操作して、図7に示すスライドショーの登録をするための登録画面11を表示制御部603によって表示部403に表示させる。操作部400のキーとは、ハードキー及びソフトキー(ボタン、タブ)を意味する。ユーザは操作部400のキー(第3の入力部の一例)を操作して、スライドショーの時間を設定する入力をする(ステップS1)。ここでは、例えば10秒とする。スライドショーの時間を予めユーザが設定することにより、スライドショーの対象となる受付画面の数が増えてもスライドショーの時間が長くならないようにしている。
【0082】
また、ユーザは操作部400のキーを操作して、何回連続して同じ設定値が入力された受付画面をスライドショーの対象にするかを入力する(ステップS1)。連続回数の値が小さすぎれば、容易にスライドショーの対象となり、大きすぎればスライドショーの対象になりにくい。本実施形態では同じ設定値が入力され続ける受付画面をスライドショーの対象とし、この受付画面において設定値を入力する操作及び次にキーの操作を省略するようにしている。したがって、設定値が変更される可能性がある受付画面はスライドショーの対象にならないようにする必要がある。かかる観点から連続回数の値を決める。ここでは例えば5回とする。例えば用紙サイズの受付画面に5回連続して同じ設定値が入力された場合、用紙サイズの受付画面がスライドショーの対象となる。
【0083】
図5に示すワークフロー画面4101において、ユーザはワークフロー画像4101cを操作して、節約コピーを選択する(ステップS3)。これにより表示制御部603によって部数の受付画面4105が表示部403に表示される。以下、表示部403に画面を表示及び切り替える制御は、表示制御部603によって実行される。
【0084】
部数の受付画面4105には次にキー4105a、前へキー4105b、部数を入力するキー4105c,4105d等が含まれる。次にキー4105a(第1の入力部の一例)は、次の受付画面に切り替える切替命令を入力するキーである。前へキー4105bは、前の受付画面に切り替える切替命令を入力するキーである。次にキー4105a及び前へキー4105bは、全ての受付画面、ここでは部数、用紙サイズ、倍率、濃度、両面/分割、ページ番号、集約、・・・、及び原稿画質の受付画面に含まれる。
【0085】
ユーザは部数を入力するキー4105c,4105dを操作して部数を入力後、次にキー4105aを操作することにより、部数の受付画面4105から用紙サイズの受付画面4105に切り替わる。部数の受付画面4105以降の受付画面4105は図5に具体的に示されていない。用紙サイズの受付画面4105に用紙サイズを入力後、次にキー4105aを操作することにより、倍率の受付画面4105に切り替わる。以下同様に受付画面4105への設定値の入力と、次にキー4105aの操作とを繰り返す(ステップS5)。
【0086】
最後の受付画面である原稿画質の受付画面4105に設定値を入力し、次にキー4105aを操作すると、図5に示す確認画面4110が表示される。機能実行ボタン4110b又はスタートキー407を操作すると(ステップS7)、節約コピーが実行される。その操作により、節約コピーの処理項目(設定項目)である部数、用紙サイズ、倍率、濃度、両面/分割、ページ番号、集約、・・・、及び原稿画質の設定値が制御部600によって第2の記憶部に記憶される(ステップS9)。
【0087】
第2の記憶部に記憶されている上記設定値を利用して、判定部605は部数等の受付画面4105のうち、連続して同じ設定値が入力された受付画面4105があるか否かを判定する(ステップS11)。連続数はステップS1で説明しているように、ユーザにより予め設定され、ここでは5回に設定されている。1回目の節約コピーの実行なので(ステップS11でNo)、ステップS3に戻る。以降の節約コピーの実行でもステップS3,S5,S7,S9,S11の処理を繰り返す。
【0088】
用紙サイズの受付画面4105に5回連続してA4の設定値が入力され、ページ番号の受付画面4105に5回連続してOFF(ページ番号を付けない)の設定値が入力されたとする(ステップS11でYes)。
【0089】
決定部605は用紙サイズ及びページ番号の受付画面4105をスライドショーの対象として決定する(ステップS13)。用紙サイズの受付画面4105にはデフォルト値としてA4が設定され、ページ番号の受付画面4105にはデフォルト値としてOFFが設定される。すなわち、決定部605は、判定部607によって5回連続して同じ設定値が入力された判定がされた受付画面について、当該設定値をデフォルト値とし、予め定められた操作がされた受付画面としてスライドショーの対象にする決定をする。
【0090】
割当部609は、ステップS1でユーザが予め登録したスライドショーの時間から各受付画面の表示時間を割り当てる(ステップS15)。ステップS1で説明したように、スライドショーの時間は10秒とされている。スライドショーの対象となる受付画面の数は二つなので、一つの受付画面の表示時間は5秒となる。スライドショーの対象となる受付画面の数が五つであれば、一つの受付画面の表示時間は2秒となる。このように、割当部609は第3の入力部により入力されたスライドショーの時間内に収まるように、決定部605でスライドショーの対象とする決定がされた受付画面のそれぞれについて、表示部403での表示時間を割り当てる。
【0091】
スライドショーの時間が比較的長く設定された場合、スライドショーの対象となる受付画面の数が少なければ、一つの受付画面の表示時間が必要以上に長くなる。そこで、一つの受付画面の表示時間を例えば3秒と設定し、割当部609で割り当てられ表示時間が3秒より大きければ、一つの受付画面の表示時間を3秒にしてもよい。
【0092】
図6を用いて説明した以上の処理により、次回から図5に示すワークフロー画面4101において、ワークフロー画像4101cを操作して、節約コピーを選択すれば、図8に示す受付画面21が表示部403に表示される。受付画面21は、進行状況画像23が含まれる点で図5に示す受付画面4105と異なる。部数以外の他の処理項目の受付画面21にも進行状況画像23が含まれる。
【0093】
進行状況画像23は節約コピーの設定に利用される複数の受付画面、すなわち部数、用紙サイズ、倍率、濃度、両面/分割、ページ番号、集約、・・・、及び原稿画質の受付画面21の表示の進行状況を示す。進行状況画像23は枠画像25と複数の対応画像27を含む。複数の対応画像27は複数の受付画面(ここでは節約コピーの複数の受付画面)21に対応しており、間隔を設けて一列に並べて配置されている。この配置を用いて複数の受付画面21が表示される進行状況を示す。
【0094】
一つの対応画像27が一つの受付画面21に対応する。枠画像25で囲まれている対応画像27が現在、表示部403に表示されている受付画面21に対応する。枠画像25の位置から、設定が完了した受付画面21の数とこれから設定がされる受付画面21の数を把握することができる。
【0095】
反転表示された対応画像27aはスライドショーの対象となる受付画面21を示している。用紙サイズ及びページ番号の受付画面21がスライドショーの対象なので、対応画像27aは二つある。反転表示されていない対応画像27bはスライドショーの対象とならない受付画面21を示している。このように、対応画像27はスライドショーの対象となる受付画面21とスライドショーの対象とならない受付画面21とで区別されているので、何番目に表示される受付画面21がスライドショー形式で表示されるのかをユーザが予め把握することができる。したがって、スライドショーの対象となる受付画面21と対象とならない受付画面21をユーザはスムーズに使い分けることができる。
【0096】
スライドショーの対象となる受付画面21にはデフォルト値が設定されている。このデフォルト値は連続して入力された同じ設定値のことであり、用紙サイズのデフォルト値はA4、ページ番号のデフォルト値はOFFである。すなわち、表示制御部603は、決定部605によってスライドショーの対象にする決定がされた受付画面21を、デフォルト値が設定された状態で表示する制御をする。
【0097】
表示制御部603はスライドショーの対象となる受付画面21が表示された場合、次にキー4105aの操作を条件とせずに、予め定められた時間の経過後に次の受付画面21に切り替える制御をする。図6のステップS15で説明したように、スライドショーの対象となる受付画面21の表示時間は5秒なので、5秒経過後に次の受付画面21に切り替わる。このように表示制御部603は割当部609で割り当てられた時間に従って、決定部605でスライドショーの対象にする決定がされた受付画面21のそれぞれの表示を制御する。
【0098】
本実施形態では表示部403の面積が比較的小さいので、対応画像27の面積を大きくすることができず、各対応画像27がどの受付画面21に対応するかについて対応画像27で示すことができない。したがって、どの受付画面21がスライドショーの対象に決定されたかは、対応画像27を見るだけでは分からない。そこで、反転表示された対応画像27aをタッチ(操作)することにより、図9に示す画面31に表示が切り替わる。
【0099】
画面31には、部数の文字画像33a、用紙サイズの文字画像33b、倍率の文字画像33c、濃度の文字画像33d、両面/分割の文字画像33e、ページ番号の文字画像33f、集約の文字画像33g、・・・、及び原稿画質の文字画像33hが含まれる。これらは節約コピーの設定に用いられる複数の受付画面21を示している。反転表示された文字画像、ここでは用紙サイズの文字画像33b及びページ番号の文字画像33fが、スライドショーの対象となる受付画面21を示している。画面31には戻るキー35が含まれており、戻るキー35を操作することにより、受付画面21に切り替わる。
【0100】
スライドショーの対象となる受付画面21に設定されているデフォルト値を取り消したい場合は、反転表示された文字画像をタッチ(操作)することにより、その文字画像で示す受付画面21をスライドショーの対象から外すことができる。以降、その受付画面21については、設定値の入力が受け付けられて、次にキー4105aを操作しなければ、次の受付画面21に切り替えることができない。例えば、用紙サイズの文字画像33bを操作すれば、用紙サイズの受付画面21をスライドショーの対象から外すことができ、設定値の入力が受け付けられる。
【0101】
以上説明したように、図8に示す反転表示された対応画像27aを操作して、図9に示す画面31に切り替えて、反転表示された文字画像33b,33fのうち、スライドショーの対象から外したい文字画像を操作することにより、その文字画像で示す受付画面21をスライドショーの対象から外すことができる。反転表示された対応画像27aの操作は、第4の入力部によりスライドショーの対象となる受付画面21の対応画像27aを指定する入力である。
【0102】
反転表示された対応画像27aの操作(第4の入力部による入力)を基にして、スライドショーの対象から外す選択がされた受付画面21について、表示制御部603は当該受付画面21を次の受付画面21に切り替えるのに次にキー4105aの操作(第1の入力部による切替命令の入力)を必要とする表示制御に戻す。
【0103】
このように、スライドショーの対象となる受付画面の対応画像27aを指定する入力を基にして、スライドショーの対象から外す受付画面の選択をするので、スライドショーの対象から外したい受付画面をスムーズに選択できる。
【0104】
なお、表示部403の面積が比較的大きければ、部数の文字画像33a等を対応画像27にする態様が可能となる。この態様では進行状況画像23は部数の文字画像33a、用紙サイズの文字画像33b,・・・,原稿画質の文字画像33hにより構成される。反転表示された文字画像33b,33fのうち、スライドショーの対象から外したい文字画像を操作することにより、図9に示す画面31を表示させることなく、スライドショーの対象から外すことができる。
【0105】
本実施形態では反転表示されていない文字画像(ここでは文字画像33a等)をタッチ(操作)することにより、その文字画像で示す受付画面21をスライドショーの対象にすることができる。連続(ここでは5回連続)して同じ設定値が入力さていない受付画面21についても、ユーザはスライドショーの対象にすることができる。
【0106】
部数を例にして説明する。部数の文字画像33aを操作すると、部数の受付画面21(図示せず)が表示される。ユーザは部数を入力して、確定キー(図示せず)を操作すると、図9に示す画面31に戻る。部数の受付画面21はスライドショーの対象に設定されたので、部数の文字画像33aは文字画像33b,33fと同様に反転表示される。部数の文字画像33aの操作及び部数を入力する操作が、第2の入力部による入力操作に相当する。
【0107】
決定部605は第2の入力部によって選択されてデフォルト値が設定された受付画面を、予め定められた操作がされた受付画面としてスライドショーの対象にする決定をする。ここでは、上記入力した部数をデフォルト値とする部数の受付画面をスライドショーの対象に決定する。
【0108】
表示制御部603は決定部605によってスライドショーの対象にする決定がされた受付画面を、デフォルト値が設定された状態で表示する制御をする。ここでは上記入力した部数をデフォルト値とする部数の受付画面が表示部403に表示される。
【0109】
以上の構成によれば、ユーザが連続して同じ設定値を入力する予定の受付画面について、その設定値をデフォルト値として、最初からスライドショーで表示させることができる。これにより、ユーザは次にキー4105aを操作する手間及び設定値を入力する手間を最初から省くことができる。
【0110】
次に、スライドショーの対象となる受付画面21を含む場合の受付画面21の切り替え制御について図10を用いて説明する。図10はこの制御を説明するフローチャートである。節約コピーを例にして説明する。まず、図5に示すワークフロー画面4101において、ユーザはワークフロー画像4101cを操作して、節約コピーを選択する(ステップS21)。表示部403には、図8に示す部数の受付画面21が表示される(ステップS23)。
【0111】
制御部600は、表示部403に表示されている受付画面21が最後の受付画面21(ここでは原稿画質の受付画面21)であるか否かを判断する(ステップS25)。最後の受付画面21ではないので(ステップS25でNo)、次に制御部600はその受付画面21がスライドショーの対象か否かを判断する(ステップS27)。
【0112】
部数の受付画面21はスライドショーの対象ではないので(ステップS27でNo)、制御部600は次にキー4105aの操作がされた否かを判断する(ステップS29)。次にキー4105aが操作されなければ(ステップS29でNo)、部数の受付画面21が表示された状態で、次にキー4105aの操作を待つ。
【0113】
次にキー4105aが操作されれば(ステップS29でYes)、次の受付画面21が表示される(ステップS31)。ここでは用紙サイズの受付画面21(図示せず)が表示される。そして、ステップS25に戻る。
【0114】
用紙サイズの受付画面21は最後の受付画面21ではない(ステップS25でNo)。用紙サイズの受付画面21は、スライドショーの対象なので(ステップS27でYes)、表示制御部603は予め定められ時間経過後(本実施形態では5秒後)に自動的に次の受付画面21に切り替わり、表示部403には次の受付画面21である倍率の受付画面21(図示せず)が表示される(ステップS31)。以降、同様の処理を繰り返して、ウィザード形式による設定がされる。
【0115】
そして、原稿画質の受付画面21(図示せず)が表示部403に表示されると(ステップS31)、原稿画質の受付画面21(図示せず)は最後の受付画面21なので(ステップS25でYes)、本実施形態にかかる受付画面21の切り替え処理が終了する。
【0116】
本実施形態の主な効果を説明する。
【0117】
(1)本実施形態によれば、ウィザード形式の設定で用いられる複数の受付画面のうち予め定められた操作がされた設定画面について、次にキー4105aの操作を条件とせずに次の受付画面に切り替えるスライドショーで表示する。このため、ウィザード形式による設定において、必要な操作を的確に案内しつつ、ユーザの操作を少なくすることができる。なお、予め定められた操作とは本実施形態では二つある。一つは同じ受付画面に5回連続して同じ設定値を入力する操作である。他の一つは第2の入力部によりスライドショーの対象となる受付画面を選択する操作である。
【0118】
(2)本実施形態によれば、5回連続して同じ設定値が入力された受付画面については、次回も同じ設定値が入力されるものと見なして、その設定値をデフォルト値として、スライドショーで表示する。これにより、ユーザは次にキー4105aを操作する手間及び次に入力される可能性の高い設定値を入力する操作を省略することができる。
【0119】
(3)本実施形態によれば、スライドショーの時間を予めユーザが設定することで、スライドショーの対象となる受付画面の数が増えても、スライドショーの時間が長くならないようにできる。よって、スライドショーの時間が長くなることにより、ウィザード形式による設定に要する時間が長くなることを防止することができる。
【符号の説明】
【0120】
1 画像形成装置
11 スライドショーの登録画面
21 受付画面(設定画面の例)
23 進行状況画像
25 枠画像
27 一つの受付画面に対応する一つの対応画像
31 画面
33a,33b,33c,33d,33e,33f,33g,33h 文字画像
400 操作部(操作装置の例)
403 表示部
4105 受付画面(設定画面の例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部と、
複数の設定画面のデータにより構成されるウィザード形式の画面データを予め記憶している第1の記憶部と、
前記設定画面に設定項目の入力をするための第1の入力部と、
前記第1の記憶部に記憶されている前記画面データを用いた表示制御であり、前記第1の入力部によって設定項目が入力されると前記表示部に表示されている設定画面を次の設定画面に切り替えることにより、前記複数の設定画面を順番にウィザード形式で前記表示部に表示させる制御をする表示制御部と、
前記複数の設定画面のうち予め定められた操作がされた設定画面について、前記第1の入力部による設定項目の入力を条件とせずに次の設定画面に切り替わるスライドショーの対象にする決定をする決定部と、を備えており、
前記表示制御部は、前記決定部によってスライドショーの対象にする決定がされた設定画面を前記表示部に表示させると、予め定められた時間の経過後に前記第1の入力部による設定項目の入力を条件とせずに次の設定画面に切り替える制御をする操作装置。
【請求項2】
前記複数の設定画面のそれぞれに、前記第1の入力部によって入力される設定項目についての設定値を毎回記憶する第2の記憶部と、
前記第2の記憶部に記憶されている設定値を利用して、同じ設定画面に連続して同じ設定値が入力されたか否かを前記複数の設定画面のそれぞれについて判定する判定部と、
前記決定部は前記判定部によって連続して同じ設定値が入力された判定がされた設定画面について、当該設定値を前記第1の入力部が受け付けるデフォルト値とし、前記予め定められた操作がされた設定画面としてスライドショーの対象にする決定をし、
前記表示制御部は、前記決定部によってスライドショーの対象にする決定がされた設定画面を、前記デフォルト値が設定された状態で表示する制御をする請求項1に記載の操作装置。
【請求項3】
前記複数の設定画面のうちスライドショーの対象とする設定画面を選択すると共に当該設定画面にデフォルト値を設定する入力をするための第2の入力部と、
前記決定部は前記第2の入力部によって選択されて前記デフォルト値が設定された設定画面を、前記予め定められた操作がされた設定画面としてスライドショーの対象にする決定をし、
前記表示制御部は、前記決定部によってスライドショーの対象にする決定がされた設定画面を、前記デフォルト値が設定された状態で表示する制御をする請求項1又は2に記載の操作装置。
【請求項4】
スライドショーの時間を設定する入力をするための第3の入力部と、
前記第3の入力部により入力されたスライドショーの時間内に収まるように、前記決定部でスライドショーの対象とする決定がされた設定画面のそれぞれについて、前記表示部での表示時間を割り当てる割当部と、をさらに備えており、
前記表示制御部は前記割当部で割り当てられた時間に従って、前記決定部でスライドショーの対象にする決定がされた設定画面のそれぞれの表示を制御する請求項1〜3のいずれかに記載の操作装置。
【請求項5】
前記表示部に順番に表示される前記複数の設定画面のそれぞれは、前記複数の設定画面に対応する複数の対応画像を並べて配置して、当該配置を用いて前記複数の設定画面が表示される進行状況を示す進行状況画像を含み、前記対応画像はスライドショーの対象となる設定画面とスライドショーの対象とならない設定画面とで区別されている請求項1〜4のいずれかに記載の操作装置。
【請求項6】
スライドショーの対象になっている設定画面をスライドショーの対象から外すために、スライドショーの対象となる設定画面の前記対応画像を指定する入力をするための第4の入力部をさらに備えており、
前記第4の入力部による入力を基にして、スライドショーの対象から外す選択がされた設定画面について、前記表示制御部は当該設定画面を次の設定画面に切り替えるのに前記第1の入力部による設定項目の入力を必要とする表示制御に戻す請求項5に記載の操作装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の操作装置と、
前記操作装置で設定された設定項目の設定値に基づいて用紙に画像形成動作をする画像形成部と
を備える画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−173301(P2011−173301A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−38372(P2010−38372)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】