説明

支配的な干渉シナリオにおける同期TDMに基づいた通信

【課題】異なる送信パワーレベルの複数の基地局を具備する異種ネットワークにおいて、干渉を緩和して通信をサポートする技術を提供する。
【解決手段】異種ネットワークにおいて、第2の局へ高い干渉を引き起こしている、または第2の局から高い干渉を観測している、第1の局を識別する(S612)。第2の局において、該干渉をキャンセルすることによって、第1の局からの第1の基準信号による干渉を緩和する、または、第1の基準信号との衝突を回避するために、第2の局によって第2の基準信号を伝送するための異なる複数のリソースを選択することによって、第1の基準信号への干渉を緩和する。

【発明の詳細な説明】
【関連技術】
【0001】
本出願は、本出願人にその権利が譲渡され、本願において組み込まれている仮米国特許出願第61/080025号(2008年7月11日に出願された「ENABLING COMMUNICATIONS IN THE PRESENCE OF DOMINANT INTERFERER」)に基づいて優先権を主張している。
【技術分野】
【0002】
本開示は全般的には通信に関するものであり、そしてより明確には、無線通信ネットワークおいて通信をサポートするための技術に関するものである。
【背景技術】
【0003】
無線通信ネットワークは、音声、ビデオ、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャスト等のような、様々な通信サービスを提供するために広く展開される。これらの無線ネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによってマルチプルな複数のユーザをサポートすることが可能なマルチプル−アクセスのネットワークであることができる。そのようなマルチプル−アクセスのネットワークの例は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワークおよび単一キャリアFDMA(SC−FDMA)ネットワークを含む。
【0004】
無線通信ネットワークは、多くのユーザ機器(UE)のために通信をサポートすることができる多くの基地局を含むことができる。UEは、ダウンリンクおよびアップリンクを介して基地局と通信することができる。ダウンリンク(または順方向リンク)は、基地局からUEへの通信リンクを指し、またアップリンク(または逆方向リンク)は、UEから基地局への通信リンクを指す。
【0005】
基地局は、UEへダウンリンク上で制御情報とデータを送信することができ、および/またはUEからアップリンク上で制御情報とデータを受信することができる。ダウンリンク上では、基地局からの送信は、複数の隣接する基地局からの送信による干渉を観測することができる。アップリンク上では、UEからの送信が、複数の隣接する基地局と通信している他の複数のUEからの送信へ干渉を引き起こすことができる。該干渉は、ダウンリンクとアップリンクとの両方上のパフォーマンスを下げることができる。
【発明の概要】
【0006】
支配的な干渉シナリオにおいて通信をサポートするための技術と、異種ネットワークにおいて中継局のオペレーションをサポートするための技術が、ここに開示される。異種ネットワークは、異なる送信パワーレベルの複数の基地局を含むことができる。支配的な干渉シナリオでは、UEは、第1の基地局と通信することができ、そして第2の局から高い干渉を観測することができる、および/または第2の局へ高い干渉を引き起こすことができる。第1および第2の基地局は、異なるタイプであることができ、および/または異なる送信パワーレベルを有することができる。
【0007】
ある態様では、支配的な干渉シナリオにおける通信は、強干渉基地局から高い干渉を観測しているより弱い基地局のために、複数のサブフレームをリザーブすることによってサポートされることができる。eNBは、UEにおいて受信されたeNBのパワー(および、eNBの送信パワーレベルに基づいてではない)に基づいて、「弱(weak)」eNB、または「強(strong)」eNBとして分類されることができる。その時UEは、強干渉基地局の存在下では、複数のリザーブされたサブフレームにおいて、より弱い基地局と通信することができる。
【0008】
別の態様では、異種ネットワークにおける基準信号による干渉は、緩和されることができる。異種ネットワークにおいて、第2の局(例えば、UEまたは別の基地局)へ高い干渉を引き起こしている、または第2の局から高い干渉を観測している、第1の局(例えば、基地局)は、識別されることができる。1つの設計では、第1の局からの第1の基準信号による干渉は、第2の局(例えば、UE)において該干渉をキャンセルすることによって緩和されることができる。別の設計では、第1の基準信号への干渉は、第1の基準信号との衝突を回避するために、第2の局(例えば、別の基地局)によって第2の基準信号を伝送するための異なる複数のリソースを選択することによって緩和されることができる。
【0009】
なお別の態様では、良いパフォーマンスを達成するために、中継局が稼働されることができる。中継局は、その中でそれがマクロ基地局に対して傾聴する複数のサブフレームを決定することができ、そしてこれらのサブフレームにおいて、マルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)モードで送信することができる。中継局はまた、その中でそれが複数のUEに送信する複数のサブフレームを決定することができ、そしてこれらのサブフレームにおいて、通常モードで送信することができる。中継局は、通常モードに比べてMBSFNモードでは、サブフレーム中のより少ない複数のシンボル期間において基準信号を伝送することができる。中継局はまた、通常モードに比べてMBSFNモードでは、サブフレームにおいてより少ない時分割多重(TDM)制御シンボルを伝送することができる。
【0010】
なお別の態様では、第1の局は、複数のUEによるTDM制御シンボルの受信を向上するために、支配的な干渉源に比べてより多くのTDM制御シンボルを送信することができる。前記第1の局(例えば、ピコ基地局、中継局等)は、第1の局への強干渉局を識別することができる。第1の局は、サブフレームにおいて強干渉局によって送信されている第1の数のTDM制御シンボルを決定することができる。第1の局は、第2の数のTDM制御シンボルが第1の数のTDM制御シンボル以上である状態で、サブフレームにおいて第2の数(例えば、最大数)のTDM制御シンボルを送信することができる。
【0011】
本開示の様々な態様および特徴が、更に詳細に下に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、無線通信ネットワークを示す図。
【図2】図2は、典型的なフレーム構造を示す図。
【図3】図3は、2つの典型的な通常のサブフレームフォーマットを示す図
【図4】図4は、2つの典型的なMBSFNサブフレームフォーマットを示す図。
【図5】図5は、異なる基地局に関する典型的な送信タイムラインを示す図。
【図6】図6は、無線通信ネットワークにおいて干渉を緩和するためのプロセスを示す図。
【図7】図7は、無線通信ネットワークにおいて干渉を緩和するための装置を示す図。
【図8】図8は、無線通信ネットワークにおいて中継局を動作するためのプロセスを示す図。
【図9】図9は、無線通信ネットワークにおいて中継局を動作するための装置を示す図。
【図10】図10は、無線通信ネットワークにおいて制御情報を送信するためのプロセスを示す図。
【図11】図11は、無線通信ネットワークにおいて制御情報を送信するための装置を示す図。
【図12】図12は、基地局または中継局と、UEを示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここに記述される複数の技術は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC−FDMAおよび他のネットワークのような様々な無線通信ネットワークのために使用されることができる。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば置換可能に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上ラジオアクセス(UTRA)、cdma2000等のような無線技術をインプリメントすることができる。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA)およびCDMAのその他の変形を含む。cdma2000は、IS−2000、IS−95およびIS−856規格をカバーする。TDMAネットワークは、汎ヨーロッパディジタル移動通信システム(GSM)(登録商標)のような無線技術をインプリメントすることができる。OFDMAネットワークは、発展型UTRA(E−UTRA)、ウルトラ・モバイル・ブロードバンド(UMB)、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、フラッシュ−OFDM(登録商標)等のような無線技術をインプリメントすることができる。UTRAおよびE−UTRAは、ユニバーサル・モバイル・テレコミュニケーション・システム(UMTS)の一部である。3GPPロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)およびLTE−アドバンスド(LTE−A:LTE-Advanced)は、E−UTRAを用いるUMTSの新しいリリースである。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTE、LTE−AおよびGSMは、「第3世代パートナシップ計画」(3GPP)と命名された組織からの文書に記述されている。cdma2000およびUMBは、「第3世代パートナシップ計画2」(3GPP2)と命名された組織からの文書に記述されている。ここに記述される技術は、上記の無線ネットワークおよび無線技術と同様に、他の無線ネットワークおよび無線技術のためにも使用されることができる。明快さのために、該技術のある複数の態様は、LTEに関して以下に記述されており、またLTEの専門用語は、以下の記述の多くにおいて使用される。
【0014】
図1は、無線通信ネットワーク100を示し、それはLTEネットワークあるいは何か他の無線ネットワークであることができる。無線ネットワーク100は、多くの発展型ノードB(eNB)110、112、114および116と、他の複数のネットワークエンティティ(network entities)を含むことができる。eNBは、複数のUEと通信する局であることができ、そしてまた基地局、ノードB、アクセスポイント等と称されることができる。各eNBは、特定の地理的なエリアに対して通信のカバレッジを提供することができる。3GPPでは、「セル」という用語は、該用語が使用される文脈に応じて、このカバレッジエリアをサービスしているeNBおよび/またはeNBのサブシステムのカバレッジエリアを指すことができる。
【0015】
eNBは、マクロセル、ピコセル、フェムトセルおよび/または、他のタイプのセルのために通信のカバレッジを提供することができる。マクロセルは、比較的大きな地理的なエリア(例えば、半径において数キロメーター)をカバーすることができ、またサービスの申し込みをした複数のUEによる制限されないアクセスを許容することができる。ピコセルは、比較的小さな地理的なエリアをカバーすることができ、またサービスの申し込みをした複数のUEによる制限されないアクセスを許容することができる。フェムトセルは、比較的小さな地理的なエリア(例えば、ホーム(home))をカバーすることができ、またフェムトセルとの関連を有する複数のUE(例えば、クローズド加入者グループ(CSG:Closed Subscriber Group)における複数のUE、ホームの中の複数のユーザのためのUE)による制限されたアクセスを許容することができる。マクロセルのためのeNBは、マクロeNBと称されることができる。ピコセルのためのeNBは、ピコeNBと称されることができる。フェムトセルのためのeNBは、フェムトeNBまたはホームeNBと称されることができる。図1において示される例では、eNB 110は、マクロセル102のためのマクロeNBであることができ、eNB 112は、ピコセル104のためのピコeNBであることができ、そしてeNB 114と112は、それぞれフェムトセル106と108のためのフェムトeNBであることができる。eNBは、1つまたは複数(例えば、3つ)のセルをサポートすることができる。
【0016】
無線ネットワーク100はまた、複数の中継局を含むことができる。中継局は、アップストリームの局(upstream station)(例えば、eNBまたはUE)からデータおよび/または他の情報の送信を受信する局であり、そしてダウンストリームの局(downstream station)(例えば、UEまたはeNB)に該データおよび/または他の情報の送信を伝送する局である。中継局はまた、他のUEに関する送信を中継するUEであることもできる。図1において示される例では、中継局118は、eNB 110とUE 128の間の通信を容易にするために、マクロeNB 110およびUE 128と通信することができる。中継局はまた、中継eNB、中継装置等として称されることができる。
【0017】
無線ネットワーク100は、例えば、複数のマクロeNB、複数のピコeNB、複数のフェムトeNB等の、異なるタイプのeNBを含む異種ネットワークであることができる。これらの異なるタイプのeNBは、無線ネットワーク100において干渉上の異なるインパクト、異なるカバレッジエリア、および異なる送信パワーレベルを有することができる。例えば、マクロeNBは、高い送信パワーレベル(例えば、20ワット)を有することができるのに対して、ピコeNB、フェムトeNB、および中継局は、より低い送信パワーレベル(例えば、1ワット)を有することができる。
【0018】
無線ネットワーク100は、同期オペレーションをサポートすることができる。同期オペレーションに関しては、複数のeNBは、類似したフレームタイミングを有することができ、そして異なる複数のeNBからの送信は、時間においておおよそ整列(approximately aligned)されることができる。以下に記述されるように、同期オペレーションは、ある複数の送信特徴をサポートすることができる。
【0019】
ネットワーク制御装置130は、複数のeNBの組に結合されることができ、そしてこれらのeNBに対して調整と制御を提供することができる。ネットワーク制御装置130は、バックホールを介して複数のeNBと通信することができる。複数のeNBはまた、例えば、無線または有線のバックホールを介して直接的または間接的に、互いに通信し合うことができる。
【0020】
UE 122、124および128は、無線ネットワーク100の全体に渡って分散されることができ、そして各UEは、固定あるいは移動可能であることができる。UEはまた、端末機、移動局、加入者ユニット、局等として称されることができる。UEは、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、無線モデム、無線通信デバイス、ハンドヘルドデバイス、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、無線ローカルループ(WLL)局等であることができる。UEは、複数のマクロeNB、複数のピコeNB、複数のフェムトeNB、複数の中継局等と通信することができる。図1では、2つの矢印を備えた実線は、UEとサービスするeNBの間の望ましい送信を示し、それはダウンリンクおよび/またはアップリンク上でUEをサービスするように指定されたeNBである。2つの矢印を備えた点線は、UEとeNBの間の干渉する送信を示す。
【0021】
LTEは、ダウンリンク上では直交周波数分割多重方式(OFDM)、そしてアップリンク上では単一キャリア周波数分割多重方式(SC−FDM)を利用する。OFDMおよびSC−FDMは、システムの帯域幅をマルチプルな(K)の直交するサブキャリアに分割することができ、それらはまた、一般にトーン(tones)、ビン(bins)等として称される。各サブキャリアは、データで変調されることができる。一般に、変調シンボルは、OFDMでは周波数領域において、またSC−FDMでは時間領域において伝送される。隣接するサブキャリア間の間隔は固定されることができ、そしてサブキャリアの総数(K)は、システムの帯域幅に依存することができる。例えば、Kは、1.25、2.5、5、10または20メガヘルツ(MHz)のシステムの帯域幅に対して、それぞれ128、256、512、1024または2048に等しくあることができる。システムの帯域幅はまた、複数のサブバンドに分割されることができる。例えば、一つのサブバンドは、1.08MHzをカバーすることができ、そして1.25、2.5、5、10、または20MHzのシステムの帯域幅に対して、それぞれ1、2、4、8、または16のサブバンドが在ることができる。
【0022】
図2は、LTEにおいて使用されるフレーム構造を示す。ダウンリンクに関する送信タイムラインは、複数の無線フレームの単位に分割されることができる。各無線フレームは、所定の持続時間(例えば、10ミリセカンド(ms))を有することができ、そして0から9のインデックスがついた10個のサブフレームに分割されることができる。各サブフレームは、2つのスロットを含むことができる。各無線フレームは、従って0から19のインデックスがついた20個のスロットを含むことができる。各スロットは、L個のシンボル期間を含むことができ、例えば、(図2において示されるような)通常のサイクリック・プレフィックスに関しては、L=7個のシンボル期間、あるいは拡張されたサイクリック・プレフィックスに関しては、L=6個のシンボル期間である。各サブフレーム中の2L個のシンボル期間は、0から2L−1のインデックスを割り振られることができる。
【0023】
利用可能な時間周波数リソースは、リソースブロックに分割されることができる。各リソースブロックは、1つのスロットにおいてN個のサブキャリア(例えば、12個のサブキャリア)をカバーすることができ、また多くのリソース要素を含むことができる。各リソース要素は、1つのシンボル期間において1つのサブキャリアをカバーすることができ、そして1つの変調シンボルを伝送するために使用されることができ、それは実数値または複素数値(complex value)であることができる。eNBは、各シンボル期間において1つのOFDMシンボルを送信することができる。各OFDMシンボルは、送信のために使用されるサブキャリア上には複数の変調シンボルを、そして残りのサブキャリア上には信号値0のゼロシンボルを含むことができる。
【0024】
LTEでは、eNBは、eNBにおける各セルに関するシステムの帯域幅の中心の1.08MHzにおいて、一次同期信号(PSS)および二次同期信号(SSS)を伝送することができる。一次および二次同期信号は、図2において示されるように、通常のサイクリック・プレフィックスに関しては、各無線フレームのサブフレーム0および5の各々のシンボル期間6および5において、それぞれ伝送されることができる。該複数の同期信号は、セルのサーチおよび獲得のために複数のUEによって使用されることができる。eNBは、ある複数の無線フレーム中のサブフレーム0のスロット1におけるシンボル期間0および3において、報知チャネル(PBCH)を伝送することができる。PBCHは、特定のシステム情報を搬送することができる。
【0025】
eNBは、図2において示されるように、各サブフレーム中の第1のシンボル期間において、制御チャネル構成指示チャネル(PCFICH)を伝送することができる。PCFICHは、サブフレーム中の複数の制御チャネルのために使用されるシンボル期間の数(M)を運ぶことができ、ここでMは、1、2、または3に等しくあることができ、またサブフレームからサブフレームへ変更することができる。Mはまた、例えば、10個より少ないリソースブロックを有する小さいシステムの帯域幅に関しては、4に等しくあることができる。eNBは、各サブフレームの最初のM個のシンボル期間において、ハイブリッドARQ指示チャネル(PHICH)およびダウンリンク制御チャネル(PDCCH)(図2では示されていない)を伝送することができる。PHICHは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)をサポートするための情報を搬送することができる。PDCCHは、複数のUEに関するリソース割り当ての情報と、複数のダウンリンクチャネルに関する制御情報を搬送することができる。サブフレームの最初のM個のOFDMシンボルはまた、TDM制御シンボルと称されることができる。TDM制御シンボルは、制御情報を搬送するOFDMシンボルであることができる。eNBは、各サブフレームの残りのシンボル期間において、ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を伝送することができる。PDSCHは、ダウンリンク上のデータ送信のためにスケジュールされた複数のUEに関するデータを搬送することができる。LTEにおける様々な信号およびチャネルは、「発展型ユニバーサル地上ラジオアクセス(E−UTRA);物理的なチャネルおよび変調」と題された、3GPP TS 36.211の中に記述されており、それは公的に利用可能である。
【0026】
LTEは、特定のUEに対するユニキャスト情報の送信をサポートする。LTEはまた、全てのUEに対するブロードキャスト情報と、UEのグループに対するマルチキャスト情報の送信をサポートする。マルチキャスト/ブロードキャスト送信はまた、MBSFN送信と称されることができる。ユニキャスト情報を伝送するために使用されるサブフレームは、通常のサブフレームと称されることができる。マルチキャストおよび/またはブロードキャスト情報を伝送するために使用されるサブフレームは、MBSFNサブフレームと称されることができる。
【0027】
図3は、ダウンリンク上で複数の特定のUEにユニキャスト情報を伝送するために使用されることができる、2つの典型的な通常のサブフレームフォーマット310および320を示す。LTEにおける通常のサイクリック・プレフィックスに関しては、左スロットは、7つのシンボル期間0から6を含み、そして右スロットは、7つのシンボル期間7から13を含む。
【0028】
サブフレームフォーマット310は、2つのアンテナを備えたeNBによって使用されることができる。セル固有の基準信号は、シンボル期間0、4、7および11において伝送されることができ、またチャネル推定のために複数のUEによって使用されることができる。基準信号は、送信機および受信機によってアプリオリに知られている信号であり、またパイロットとも称されることができる。セル固有の基準信号は、セルに対して固有の基準信号であり、例えば、セルの識別(ID)に基づいて決定される1つまたは複数のシンボルシーケンスを用いて生成される。簡単化のため、セル固有の基準信号は、単に基準信号と称されることができる。図3において、Rとラベル表示される与えられたリソース要素に関しては、基準信号は、アンテナiからそのリソース要素上で伝送されることができ、そして何れのシンボルも、他のアンテナからそのリソース要素上で伝送されることができない。サブフレームフォーマット320は、4つのアンテナを備えたeNBによって使用されることができる。基準信号はシンボル期間0、1、4、7、8および11において伝送されることができる。
【0029】
図3において示される例では、3つのTDM制御シンボルが、M=3を有する通常のサブフレームにおいて伝送される。PCFICHは、シンボル期間0において伝送されることができ、そしてPDCCHおよびPHICHは、シンボル期間0から2において伝送されることができる。PDSCHは、サブフレームの残りのシンボル期間3から13において伝送されることができる。
【0030】
図4は、ダウンリンク上で複数のUEにブロードキャスト/マルチキャスト情報を伝送するために使用されることができる2つの典型的なMBSFNサブフレームフォーマット410および420を示す。サブフレームフォーマット410は、2つのアンテナを備えたeNBによって使用されることができる。基準信号は、シンボル期間0において伝送されることができる。図4における例に関しては、M=1であり、そして1つのTDM制御シンボルが、MBSFNサブフレームにおいて伝送されることができる。サブフレームフォーマット420は、4つのアンテナを備えたeNBによって使用されることができる。基準信号は、シンボル期間0および1において伝送されることができる。図4において示される例に関しては、M=2であり、そして2つのTDM制御シンボルが、MBSFNサブフレームにおいて伝送されることができる。
【0031】
一般的に、PCFICHは、MBSFNサブフレームのシンボル期間0において伝送されることができ、そしてPDCCHおよびPHICHは、シンボル期間0からM−1において伝送されることができる。ブロードキャスト/マルチキャスト情報は、MBSFNサブフレームのシンボル期間Mから13において伝送されることができる。その代わりに、シンボル期間Mから13においては、何れの送信も伝送されることができない。
【0032】
図3および4は、ダウンリンクのために使用されることができる幾つかのサブフレームフォーマットを示す。他のサブフレームフォーマットもまた、例えば、eNBにおける2つ以上のアンテナに関して、使用されることができる。
【0033】
eNBまたは中継は、通常モード、MBSFNモードおよび/または、他のオペレーティングモードで動作することができる。eNBまたは中継局は、サブフレームからサブフレームへ、またはより遅いレートにおいて、モードを切り替えることができる。通常モードでは、eNBまたは中継局は、例えば、図3において示されるような通常のサブフレームフォーマットを使用して送信することができる。通常モードは、構成可能な数のTDM制御シンボル、サブフレームの2つ以上のシンボル期間において各アンテナから伝送されている基準信号等のような特定の特徴と関連付けられることができる。MBSFNモードでは、eNBまたは中継局は、例えば、図4において示されるようなMBSFNサブフレームフォーマットを使用して送信することができる。MBSFNモードは、最小数のTDM制御シンボル、サブフレームの1つのシンボル期間において各アンテナから伝送されている基準信号等のような特定の特徴と関連付けられることができる。eNBまたは中継局は、例えば、図3および4において示されるように、通常モードに比べてMBSFNモードでは、より少ない複数のシンボル期間において、制御情報および基準信号を送信することができる。eNBまたは中継局はまた、通常モードに比べてMBSFNモードでは、より少ないTDM制御シンボルを送信することができる。従って、MBSFNモードは、以下に記述されるような複数の特定のオペレーティングシナリオにおいて望ましくあることができる。
【0034】
UEは、マルチプルな複数のeNBのカバレッジ内にあることができる。これらのeNBのうちの1つは、該UEをサービスするために選択されることができる。サービスするeNBは、受信されたパワー、パス損失、信号対雑音比(SNR)等のような、様々な基準に基づいて選択されることができる。
【0035】
UEは、その中でUEが1つまたは複数の干渉eNBから高い干渉を観測しうる支配的な干渉シナリオにおいて、動作することができる。支配的な干渉シナリオは、制限されたアソシエーション(restricted association)により起こりうる。例えば、図1では、UE 124は、フェムトeNB 114の近くにあることができ、そしてeNB 114に対して高い受信されたパワーを有することができる。しかしながら、UE 124は、制限されたアソシエーションによりフェムトeNB 114にアクセスできないことがあり、その時は、(図1において示されるように)より低い受信されたパワーを有するマクロeNB 110か、または同様により低い受信されたパワーを有するフェムトeNB 116に(図1において示されていない)接続することができる。その時UE 124は、ダウンリンク上ではフェムトeNB 114からの高い干渉を観測することができ、またアップリンク上ではeNB 114へ高い干渉を引き起こすことができる。
【0036】
支配的な干渉シナリオはまた、範囲拡張によって起こることができ、それはUEが、UEによって検出された全てのeNBの中で、より低いパス損失を有する、そしてことによるとより低いSNRを有するeNBに接続するシナリオである。例えば、図1では、UE 122は、マクロeNB 110およびピコeNB 112を検出することができ、そしてマクロeNB 110に比べてピコeNB 112に対してより低い受信されたパワーを有することができる。それにもかかわらず、ピコeNB 112に対するパス損失が、マクロeNB 110に対するパス損失よりも低い場合は、UE 122にとっては、ピコeNB 112に接続することが望ましくありうる。これは、UE 122に対して与えられたデータレート(data rate)に関する、無線ネットワークへのより少ない干渉という結果になりうる。
【0037】
ある観点では、支配的な干渉シナリオにおける通信は、強干渉eNBから高い干渉を観測しているより弱いeNBのために、複数のサブフレームをリザーブすることによってサポートされることができる。その時UEは、強干渉eNBの存在下でも、複数のリザーブされたサブフレームにおいて、より弱いeNBと通信することができる。eNBは、UEにおいて受信されたeNBのパワー(および、eNBの送信パワーレベルに基づいてではない)に基づいて、「弱(weak)」eNB、または「強(strong)」eNBとして分類されることができる。更に、複数の異なるeNBは、支配的な干渉源からの干渉を回避できるように、それらの同期信号を伝送することができる。
【0038】
1つの設計では、複数のeNBおよび複数の中継局は、異なるグループに配置されることができる。各グループは、お互いに支配的な干渉源でない複数のeNBおよび/または、複数の中継局を含むことができる。例えば、1つのグループは、複数のマクロeNBを含むことができ、別のグループは複数のピコeNBおよび複数の中継局を含むことができ、そして1つまたは複数のグループは、複数のフェムトeNBを含むことができる。中継局は、ピコeNBと類似した送信パワーレベルを有することができ、従って、ピコeNBとグループ化されることができる。複数のフェムトeNBは、それらがお互いの支配的な干渉源である場合には、マルチプルな複数のグループに分割されることができる。各グループが、お互いの支配的な干渉源でない複数のeNBを含むようにすることによって、使用不能のシナリオは回避されることができ、そして範囲拡張の便益が実現されることができる。
【0039】
1つの設計では、異なるグループの複数のeNBは、異なるサブフレームオフセットと関連付けられることができる。異なるグループにおけるeNBのタイミングは、整数のサブレームの数だけ、お互いからオフセットされることができる。例えば、第1のグループにおける複数のマクロeNBがサブフレーム0を送信するときは、第2のグループにおける複数のピコeNBは、サブフレーム1を送信することができ、第3のグループにおける複数のフェムトeNBは、サブフレーム2を送信することができる等。サブフレームオフセットの使用は、複数のeNBおよび複数の中継局が、複数のUEがそれらの信号を検出できるように、それらの同期信号を送信することを可能にすることができる。
【0040】
図5は、4つのグループのeNBおよび中継局に関する典型的な送信タイムラインを示す。第1のグループは、マクロeNB 110を含むことができ、それは時間Tにおいてそのサブフレーム0を開始することができる。第2のグループは、ピコeNB 112および中継局118を含むことができ、それは時間Tの1つのサブフレーム後に、それらのサブフレーム0を開始することができる。第3のグループは、フェムトeNB 114を含むことができ、それは時間Tの2つのサブフレーム後に、そのサブフレーム0を開始することができる。第4のグループは、フェムトeNB 116を含むことができ、それは時間Tより3つのサブフレーム後に、そのサブフレーム0を開始することができる。一般的に、何れの数のグループが作られることができ、そして各グループは、何れの数のeNBおよび/または中継局を含むことができる。
【0041】
1つの設計では、強干渉eNBは、より弱いeNBがその複数のUEと通信することを可能にするために、より弱いeNBのために幾つかのサブフレームをリザーブまたはクリアすることができる。干渉eNBは、より弱いeNBへの干渉を減らすために、複数のリザーブされたサブフレームにおいて、可能なかぎり小さく送信することができる。1つの設計では、干渉eNBは、リザーブされたサブフレームをMBSFNサブフレームとして構成することができる。干渉eNBは、例えば、図4において示されるように、各リザーブされたサブフレームの第1のシンボル期間において、基準信号およびM=1を有するPCFICHだけを送信することができ、そして該サブフレームの残りのシンボル期間においては、何も送信することができない。別の設計では、干渉eNBは、1つの送信アンテナに対しては、1−Txモードで、あるいは2つの送信アンテナに対しては、2−Txモードで動作することができる。干渉eNBは、例えば、図3において示されるように、各リザーブされたサブフレームにおいて、基準信号およびM=1を有するPCFICHを送信することができる。なお別の設計では、干渉eNBは、基準信号は送信することができるが、より弱いeNBへの干渉を減らすために、複数のリザーブされたサブフレームにおいてPCFICHを送信することを回避することができる。上に記述された複数の設計に関しては、干渉eNBは、各リザーブされたサブフレームにおいて、データと同様に、PHICHおよびPDCCHのような他の制御チャネルを送信することを回避することができる。なお別の設計では、干渉eNBは、より弱いeNBへ何れの干渉を引き起こすことを回避するために、各リザーブされたサブフレームにおいて何も送信しないことができる。干渉eNBはまた、他の仕方においてリザーブされたサブフレームの中で送信できる。干渉eNBは、各リザーブされたサブフレームにおいて、LTE規格によって必要とされる最も少ない数の変調シンボルを送信することができる。
【0042】
図5において示される例では、マクロeNB 110は、ピコeNB 112のためにサブフレーム1および6をリザーブし、そして各リザーブされたサブフレームにおいて、PCFICHに関してM=1を有する1つのTDM制御シンボルを送信する。フェムトeNB 114(フェムトeNB A)は、マクロeNB 110のためにサブフレーム3および8をリザーブし、ピコeNB 112のためにサブフレーム4および9をリザーブし、そしてフェムトeNB 116(フェムトeNB B)のためにサブフレーム1をリザーブする。フェムトeNB 114は、各リザーブされたサブフレームにおいて、PCFICHに関してM=1を有する1つのTDM制御シンボルを送信する。フェムトeNB 116は、マクロeNB 110のためにサブフレーム2および7をリザーブし、ピコeNB 112のためにサブフレーム3および8をリザーブし、そしてフェムトeNB 114のためにサブフレーム9をリザーブする。フェムトeNB 116は、各リザーブされたサブフレームにおいて、PCFICHに関してM=1を有するTDM制御シンボルを送信する。図5において示されるように、複数のフェムトeNB 114および116によってマクロeNB 110のためにリザーブされた複数のサブフレームは、時間において整列されており(time aligned)、またマクロおよびフェムトeNBからのわずかな干渉をもって、ピコeNBがそのサブフレーム0および5において送信することを可能にしている。
【0043】
図2に戻って参照すると、各eNBは、サブフレーム0および5において、その複数の同期信号を送信することができ、そしてまたサブフレーム0において、PBCHを送信することができる。UEは、eNBを検出しているときに、同期信号をサーチすることができ、そしてそのeNBと通信するために、各検出されたeNBからPBCHを受信することができる。複数のUEがより弱いeNBを検出することを可能にするために、強干渉eNBは、その中で複数の同期信号およびPBCHがより弱いeNBによって送信されている複数のサブフレームをクリアまたはリザーブすることができる。このクリアリング(clearing)は、その中で複数の同期信号およびPBCHがより弱いeNBによって送信される一部のサブフレームのみ、あるいは全てのサブフレームに対して行なわれることができる。該クリアリングは、複数のUEが、合理的な時間の量においてより弱いeNBを検出できるように行なわれるべきである。
【0044】
図5において示された例を参照すると、マクロeNB 110のサブフレーム0および5は、マクロeNBからのPBCHおよび複数の同期信号への干渉を回避するために、フェムトeNB 114および116によってクリアされる。ピコeNB 112のサブフレーム0および5は、ピコeNBからのPBCHおよび複数の同期信号への干渉を回避するために、マクロeNB 110およびフェムトeNB 114と116によってクリアされる。フェムトeNB 114のサブフレーム0は、フェムトeNB 116によってクリアされ、そしてフェムトeNB 116のサブフレーム0は、フェムトeNB 114によってクリアされる。
【0045】
1つの設計では、複数のeNBは、複数のサブフレームのリザベーション/クリアリングを交渉する(negotiate)ために、バックホールを介して通信することができる。別の設計では、より弱いeNBと通信することを望んでいるUEは、干渉eNBに対して、より弱いeNBのために幾つかのサブフレームをリザーブするように要求することができる。なお別の設計では、指定されたネットワークエンティティは、例えば、複数のeNBにおけるローディング、近辺におけるeNBの数、各eNBのカバレッジ内のUEの数、複数のUEからのパイロット測定のレポート等の様々な基準に基づいて、複数のeNBに関する複数のサブフレームのリザベーションを決定することができる。例えば、マクロeNBは、マルチプルな複数のピコeNBおよび/または複数のフェムトeNBがそれらの複数のUEと通信することを可能にするために、サブフレームをリザーブすることができ、それはセルを分割する利得(cell splitting gains)を提供することができる。
【0046】
各eNBは、その基準信号を、そのセルIDに基づいて決定される複数のサブキャリアの組上で送信することができる。1つの設計では、(マクロeNBのような)強干渉eNB、および(ピコeNBのような)より弱いeNBのセルIDのスペースは、これらeNBの複数の基準信号が異なる複数のサブキャリア上で送信され、そして衝突しないように定義される。(フェムトeNBおよび中継局のような)幾つかのeNBは、自己構成(self-configuring)でありうる。これらのeNBは、それらの基準信号が複数の隣接する強eNBの基準信号と衝突しないように、それらのセルIDを選択することができる。
【0047】
UEは、リザーブされたサブフレームにおいて、より弱いeNBと通信することができ、そして強干渉eNBから、PCFICH、基準信号、およびことによると他の複数の送信による高い干渉を観測することができる。1つの設計では、UEは、干渉eNBからの高い干渉を有する各TDM制御シンボルを廃棄することができ、そして残りのTDM制御シンボルを処理することができる。別の設計では、UEは、高い干渉を有する複数のサブキャリア上で受信したシンボルを廃棄することができ、そして残りの受信したシンボルを処理することができる。UEはまた、複数の受信したシンボルおよび複数のTDM制御シンボルを他の仕方において処理することもできる。
【0048】
UEは、より弱いeNBによって送信された基準信号に基づいて、より弱いeNBに関するチャネル推定を得ることができる。より弱いeNBの基準信号は、異なる複数のサブキャリア上で送信されることができ、そして強干渉eNBの基準信号とオーバーラップしないことができる。この場合には、UEは、このeNBからの基準信号に基づいて、より弱いeNBに関するチャネル推定を派生(derive)することができる。より弱いeNBの基準信号が干渉eNBの基準信号と衝突する場合には、その時UEは、干渉キャンセルを用いてチャネル推定を行なうことができる。UEは、このeNBによって伝送された既知の基準信号と、その上で該基準信号が送信された既知の複数のサブキャリアに基づいて、干渉eNBからの基準信号による干渉を推定することができる。UEは、干渉eNBによる干渉を除去するために、UEにおいて受信した信号から推定した干渉を減じることができ、そして次に該干渉−キャンセルした信号に基づいてチャネル推定を派生することができる。UEはまた、より弱いeNBからの基準信号と衝突する、干渉eNBからの複数の制御チャネル(例えば、PCFICH)に対して干渉キャンセルを行なうことができる。UEは、干渉eNBからのそのような各々の制御チャネルを復号化し、各復号化した制御チャネルによる干渉を推定し、受信した信号から推定した干渉を減じ、そして推定した干渉を減じた後に、より弱いeNBに関するチャンネル推定を派生する。一般的に、UEは、チャネル推定のパフォーマンスを向上するために復号化されることができる干渉eNBからの何れの送信に対して、干渉キャンセルを行なうことができる。UEは、チャネル推定に基づいて、より弱いeNBからの制御チャネル(例えば、PBCH,PHICHおよびPDCCH)と同様にデータチャネル(例えば、PDSCH)も復号化することができる。
【0049】
より弱いeNBは、干渉eNBによってリザーブされたサブフレームにおいて、制御情報およびデータを伝送することができる。干渉eNBは、例えば、図4において示されるように、サブフレームにおいて第1のTDM制御シンボルのみを送信することができる。この場合には、UEは、第1のTDM制御シンボル上のみに高い干渉を観測することができ、そしてサブフレームにおける残りのTDM制御シンボル上には、干渉eNBからの干渉を観測しないことができる。
【0050】
より弱いeNBは、干渉eNBの存在下において、UEによる信頼性のある受信を容易にするような仕方で制御情報を送信することができる。1つの設計では、より弱いeNBは、PCFICHに関してM=3を設定することによって、リザーブされたサブフレームにおいて3つのTDM制御シンボルを送信することができる。別の設計では、より弱いeNBは、リザーブされたサブフレームにおいて所定の数のTDM制御シンボルを送信することができる。両方の設計に関するUEは、より弱いeNBによって送信されているTDM制御シンボルの数を知っておくことができる。UEは、第1のTDM制御シンボルにおいて、より弱いeNBによって伝送されるPFCICHを復号化する必要がなく、それは干渉eNBから高い干渉を観測しうる。
【0051】
より弱いeNBは、3つのTDM制御シンボルにおいて、PHICHの3つの送信を伝送することができ、各TDM制御シンボルにおいて1つのPHICHの送信である。UEは、第2および第3のTDM制御シンボルにおいて伝送される2つのPHICHの送信に基づいて、PHICHを復号化することができ、それは干渉eNBから干渉を観測しないことができる。UEは、第1のTDM制御シンボルにおいて干渉eNBによって使用されない複数のサブキャリア上で伝送されるPHICHの送信の一部に更に基づいて、PHICHを復号化することができる。
【0052】
より弱いeNBはまた、3つのTDM制御シンボルにおいて、PDCCHを伝送することができる。より弱いeNBは、干渉eNBからの干渉による有害な(adverse)インパクトが減らされうるように、PDCCHをUEへ伝送することができる。例えば、より弱いeNBは、干渉eNBによって使用されていない複数のサブキャリア上で、干渉eNBからの干渉なくTDM制御シンボルにおいてPDCCHを伝送することができる等。
【0053】
より弱いeNBは、干渉eNBによる干渉を知っておくことができ、そして干渉の有害な影響を緩和するために制御情報を送信することができる。1つの設計では、より弱いeNBは、望ましいパフォーマンスを得るために、PHICH、PDCCH、および/または他の制御チャネルの送信パワーをスケール(scale)することができる。パワースケーリングは、干渉eNBからの高い干渉によるパンクチャリングによって、制御情報の一部を失うことの原因となりうる。
【0054】
UEは、第1の制御シンボルにおける幾つかの変調シンボルは、干渉eNBからの高い干渉により失われるあるいはパンクチャされうるという知識をもって、より弱いeNBからの制御チャネル(例えば、PHICHおよびPDCCH)を復号化することができる。1つの設計では、UEは、干渉eNBからの高い干渉を有する複数の受信したシンボルを廃棄することができ、そして残りの受信したシンボルを復号化することができる。複数の廃棄されたシンボルは、複数のイレージャー(erasures)を用いて置き換えられ、そして復号化のプロセスにおいてニュートラルな重み(neutral weight)を与えられることができる。別の設計では、UEは、複数の制御チャネルに関する干渉キャンセルを用いて復号化を行うことができる。UEは、複数のTDM制御シンボルにおける、干渉eNBによる干渉を推定し、複数の受信したシンボルから推定した干渉を除去し、そして複数の制御チャネルを復号化するために干渉キャンセルした後の複数の受信したシンボルを使用することができる。
【0055】
UEは、ことによると幾つかの変調シンボルが、干渉eNBからの高い干渉によりパンクチャされうるという知識をもって、より弱いeNBからのデータチャネル(例えば、PDSCH)を復号化することができる。1つの設計では、UEは、干渉eNBからの高い干渉を有する受信したシンボルを廃棄することができ、そしてより弱いeNBによって伝送されたデータを回復するために、残りの受信したシンボルを復号化することができる。別の設計では、UEは、データチャネルに関する干渉キャンセルを用いて復号化を行うことができる。
【0056】
UEはまた、干渉eNBからの高い干渉の存在下においてパフォーマンスを向上するための他の技術に基づいて、より弱いeNBからの制御およびデータのチャネルを復号化することもできる。例えば、UEは、特定の受信したシンボル上の高い干渉を考慮して、検出および/または復号化を行うことができる。
【0057】
ここに記述される技術は、複数の中継局、例えば、中継局118、によるオペレーションをサポートするために使用されることができる。ダウンリンク方向では、中継局118は、マクロeNB 110からデータおよび制御情報を受信することができ、そして該データおよび制御情報をUE 128へ再送信することができる。アップリンク方向では、中継局118は、UE 128からデータおよび制御情報を受信することができ、そして該データおよび制御情報をマクロeNB 110へ再送信することができる。中継局118は、マクロeNB 110に対してはUEのようであり、UE 128に対してはeNBのようであることができる。マクロeNB 110と中継局118の間のリンクは、バックホールリンクと称されることができ、そして中継局118とUE 128の間のリンクは、中継リンクと称されることができる。
【0058】
中継局118は、典型的に、同じ周波数のチャネルあるいは帯域幅上で、同時に送信と受信ができない。ダウリンク方向では、中継局118は、幾つかのサブフレームを、その中でそれがマクロeNB 110に対して傾聴するであろうバックホールダウンリンクのサブフレームとして、そして幾つかのサブフレームを、その中でそれが複数のUEに送信するであろう中継ダウンリンクのサブフレームとして指定することができる。アップリンク方向では、中継局118は、幾つかのサブフレームを、その中でそれが複数のUEに対して傾聴するであろう中継アップリンクのサブフレームとして、そして幾つかのサブフレームを、その中でそれがマクロeNB 110に送信するであろうバックホールアップリンクのサブフレームとして指定することができる。図5において示される例では、ダウンリンク方向では、中継局118は、サブフレーム0および5において、その複数のUEへ送信することができ、それはマクロeNB 110によってクリアされることができる、そしてサブフレーム1、2、3、4および9において、マクロeNB 110に対して傾聴することができる。アップリンク方向の複数のサブフレームは、図5において示されていない。
【0059】
範囲拡張シナリオでは、マクロeNB 110は、中継局118と通信している複数のUEと同様に、中継局118によってサービスされうる複数の新しいUEに対する強干渉eNBであることができる。その中で中継局118が複数のUEへ送信する複数の中継ダウンリンクのサブフレームに関しては、中継局118のタイミングは、マクロeNB 110のタイミングから整数のサブフレーム数だけ(例えば、図5では、1つのサブフレームだけ)シフトされることができる。マクロeNB 110は、中継局118のために幾つかのサブフレーム(例えば、図5におけるサブフレーム1と6)をクリアすることができる。中継局118は、マクロeNB 110よってリザーブされた複数のサブフレームと一致する複数の中継ダウンリンクのサブフレームにおいてPBCHおよびその複数の同期信号を送信することができる。複数のUEは、中継局118からの複数の同期信号を検出することができる。上で記述されるように、複数のUEは、マクロeNB 110によってパンクチャされる複数のシンボルを知っておくことができ、そして中継局118からの複数の制御チャネルを復号化するために、この情報を活用することができる。
【0060】
バックホールダウンリンクのサブフレームに関しては、中継局118は、マクロeNB 110に対して傾聴することのみを要望することができ、そしてこれらのサブフレームにおいては、その複数のUEに何も送信しないことを要望することができる。しかしながら、中継局118は、その複数のUEに対するeNBであるので、中継局118は、その複数のバックホールダウンリンクのサブフレームにおいて、その複数のUEへ幾つかの信号を送信することが予期される。1つの設計では、中継局118は、複数のバックホールダウンリンクのサブフレームのためにMBSFNモードで動作することができる。MBSFNモードでは、中継局118は、バックホールダウンリンクのサブフレームの第1のシンボル期間においてのみ送信することができ、またサブフレームの残りのシンボル期間においては、マクロeNB 110に対して傾聴することができる。図5において示される例では、中継局118は、サブフレーム1、2、3、4および9の第1のシンボル期間においてのみ送信し、それらはその中で中継局118がマクロeNB 110に対して傾聴するサブフレームである。
【0061】
1つの設計では、マクロeNB 110は、その中でマクロeNB 110が中継局118に送信する複数のサブフレーム(例えば、図5におけるマクロeNB 110のサブフレーム0と5)において、PCFICHを所定の値(例えば、M=3)に設定することができる。中継局118は、PCFICHの所定の値を知ることができ、そしてPCFICHの復号化をスキップすることができる。中継局118は、第1のシンボル期間において、その複数のUEにPCFICHを送信することができ、そしてマクロeNB 110によって同じシンボル期間において伝送されたPCFICHの復号化をスキップすることができる。マクロeNB 110は、PHICHの3つの送信を伝送することができ、各TDM制御シンボルにおいて1つの送信である。中継局118は、第2および第3のTDM制御シンボルにおけるPHICHの送信に基づいて、マクロeNB 110からのPHICHを復号化することができる。マクロeNB 110はまた、中継局118に関する全てのまたはほとんどのPDCCHの送信が、第2および第3のTDM制御シンボルにおいて伝送されるように、PDCCHを伝送することができる。中継局118は、第2および第3のTDM制御シンボルにおいて受信されたPDCCHの送信の一部に基づいて、PDCCHを復号化することができる。マクロeNB 110は、第2および第3のTDM制御シンボルにおいて伝送された一部に基づいて、中継局118による制御チャネルの受信を向上するために、中継局118用の制御チャネル(例えば、PHICHおよび/またはPDCCH)の送信パワーを上げることができる。マクロeNB 110はまた、中継局118への第1のTDM制御シンボルにおいて制御情報を送信することをスキップすることができる。マクロeNB 110は、シンボル期間3から13において、中継局118へデータを伝送することができる。中継局118は、通常の仕方においてデータを回復することができる。
【0062】
中継局118は、シンボル期間0において、マクロeNB 110から基準信号を受信できないことがありうる。中継局118は、中継局118がマクロeNB 110から受信できる基準信号に基づいて、マクロeNB 110に関するチャネル推定を派生することができる。中継局118をスケジューリングするときは、マクロeNB 110は、どのサブフレームが中継局118によるより良いチャネル推定をおそらく有するかに関する情報を活用することができる。例えば、中継局118は、2つの連続的なサブフレームの中でマクロeNB 110に対して傾聴することができる。この場合には、第1のサブフレームに関するチャネル推定は外挿(extrapolated)されるのに対して、第2のサブフレームに関するチャネル推定は内挿(interpolated)され並びにその周りにより多くの基準シンボルを有するので、第1のサブフレームに関するチャネル推定は、第2のサブフレームに関するチャネル推定に比べてより悪くなりうる。その時、マクロeNB 110は、可能である場合には、中継局118へデータを伝送することができる。
【0063】
中継局118は、複数の同期信号を搬送するそのサブフレーム0および5において、MBSFNモードで動作するこができない。1つの設計では、中継局118は、中継局118のサブフレーム0および5において、たとえこれらのサブフレームがバックホールダウンリンクのサブフレームとして指定されていたとしても、マクロeNB 110に対して傾聴することをスキップすることができ、そしてその代わりに、その複数のUEへ送信することができる。別の設計では、中継局118は、サブフレーム0および5において、たとえこれらのサブフレームが中継ダウンリンクのサブフレームとして指定されていたとしても、その複数のUEに送信することをスキップすることができ、そしてその代わりに、マクロeNB 110に対して傾聴することができる。中継局118はまた、両方の組み合わせを行うことができ、そして幾つかのサブフレーム0および5においては、その複数のUEに送信し、そして幾つかのその他のサブフレーム0および5においては、マクロeNB 110に対して傾聴することができる。
【0064】
アップリンク方向では、中継局118は、その中で中継局118がマクロeNB 110にデータおよび制御情報を送信するバックホールアップリンクの複数のサブフレームにおいて、UEと類似した仕方で動作することができる。中継局118は、その中で中継局118がUE 128からのデータおよび制御情報に対して傾聴する中継アップリンクの複数のサブフレームにおいて、eNBと類似した仕方で動作することができる。マクロeNB 110におけるスケジューラおよび/または、中継局118におけるスケジューラは、中継局118によってサービスされる複数のUEのアップリンクおよび中継局118のアップリンクが、適切にスケジュールされることを確実にすることができる。
【0065】
図6は、無線通信ネットワークにおいて干渉を緩和するためのプロセス600の設計を示す。プロセス600は、UE、基地局/eNB、中継局、または何か他のエンティティによって行われることができる。異種ネットワークにおいて、第2の局へ高い干渉を引き起こしている、または第2の局から高い干渉を観測している、第1の局が識別されることができる(ブロック612)。異種ネットワークは、少なくとも2つの異なる送信パワーレベルおよび/または、異なるアソシエーションタイプの複数の基地局を具備することができる。第1の局からの第1の基準信号による干渉は、第2の局において該干渉をキャンセルすることによって緩和されることができ、あるいは第1の基準信号への干渉は、第1の基準信号との衝突を回避するために、第2の局によって第2の基準信号を伝送するための異なる複数のリソースを選択することによって緩和されることができる(ブロック614)。
【0066】
1つの設計では、第1の局は、基地局または中継局であることができ、また第2の局は、UEであることができる。ブロック614に関しては、第1の基準信号による干渉は、UEにおいてキャンセルされることができる。1つの設計では、第1の基準信号による干渉が推定され、そして干渉−キャンセルされた信号を得るために、UEにおいて受信された信号から減じられることができる。干渉−キャンセルされた信号は、次に、UEがそれと通信状態にある中継局または基地局に関するチャネル推定を得るために処理されることができる。干渉−キャンセルされた信号はまた、基地局または中継局によってUEに伝送されるデータおよび/または制御情報を得るために処理されることができる。
【0067】
別の設計では、第1および第2の局は、(i)それぞれ、マクロ基地局およびピコ基地局、(ii)2つのフェムト局、または(iii)何か他の組み合わせのマクロ、ピコおよびフェムトの基地局並びに中継局を具備することができる。ブロック614に関しては、第1の局によって第1の基準信号を伝送するために使用される複数の第1のリソースが決定されることができる。第2の基準信号を伝送するための複数の第2のリソースと関連するセルIDは、複数の第2のリソースが複数の第1のリソースと異なるように選択されることができる。複数の第1のリソースは、複数のサブキャリアの第1の組を具備し、そして複数の第2のリソースは、複数のサブキャリアの第2の組を具備し、それは複数のサブキャリアの第1の組とは異なることができる。第2の基準信号は、第2の局によって複数の第2のリソース上で伝送されることができ、そしてその時は、第1の基準信号との衝突を回避することができる。一次同期信号および二次同期信号は、選択されたセルIDに基づいて生成されることができ、そして指定されたサブフレーム(例えば、サブフレーム0と5)において、第2の局によって伝送されることができる。
【0068】
図7は、干渉を緩和するための装置700の設計を示す。装置700は、異種ネットワークにおいて、第2の局へ高い干渉を引き起こしている、または第2の局から高い干渉を観測している、第1の局を識別するためのモジュール712と、第2の局において干渉をキャンセルすることによって、第1の局からの第1の基準信号による干渉を緩和するためと、または第1の基準信号との衝突を回避するために、第2の局によって第2の基準信号を伝送するための異なる複数のリソースを選択することによって、第1の基準信号への干渉を緩和するためのモジュール714とを含む。
【0069】
図8は、無線通信ネットワークにおいて中継局を動作するためのプロセス800の設計を示す。中継局は、その中でそれがマクロ基地局に対して傾聴する複数のサブフレームを決定することができる(ブロック812)。中継局は、その中でそれがマクロ基地局に対して傾聴する複数のサブフレームにおいて、MBSFNモードで送信することができる(ブロック814)。中継局はまた、その中でそれが複数のUEに送信する複数のサブフレームを決定することができる(ブロック816)。中継局は、その中でそれが複数のUEに送信する複数のサブフレームにおいて、通常モードで送信することができる(ブロック818)。
【0070】
中継局は、通常モードに比べてMBSFNモードでは、与えられたサブフレーム中のより少ない複数のシンボル期間において、基準信号を伝送することができる。1つの設計では、中継局は、例えば、図4において示されるように、MBSFNモードで、その中で中継局がマクロ基地局に対して傾聴している各サブフレームの1つのシンボル期間において、各アンテナから基準信号を送信することができる。中継局は、例えば、図3において示されるように、通常モードで、その中で中継局が複数のUEに送信する各サブフレームのマルチプルな複数のシンボル期間において、各アンテナから基準信号を送信することができる。1つの設計では、中継局は、MBSFNモードで、その中で中継局がマクロ基地局に対して傾聴する各サブフレーム中の、最初の2つのシンボル期間のみまたは第1のシンボル期間のみにおいて、基準信号を送信することができる。中継局は、通常モードで、その中で中継局が複数のUEに送信する各サブフレームに渡って、より多くのシンボル期間において基準信号を送信することができる。中継局はまた、MBSFNモードおよび通常モードにおける他の仕方で、基準信号を送信することができる。
【0071】
ブロック814の1つの設計では、中継局は、その中でそれがマクロ基地局に対して傾聴している各サブフレームにおいて、データ無しで且つ単一のTDM制御シンボルを送信することができる。中継局は、その中でマクロ基地局が中継局に送信する各サブフレームにおいて、マクロ基地局から最大数(例えば、3つ)のTDM制御シンボルを受信することができる。中継局は、第2および第3のTDM制御シンボルに基づいて、マクロ基地局からの少なくとも1つの制御チャネル(例えば、PHICHおよびPDCCH)を復号化することができる。
【0072】
図9は、中継局を動作するための装置900の設計を示す。装置900は、その中で中継局がマクロ基地局に対して傾聴している複数のサブフレームを決定するためのモジュール912と、その中で中継局がマクロ基地局に対して傾聴している複数のサブフレームにおいて、中継局によってMBSFNモードで送信するためのモジュール914と、その中で中継局が複数のUEに送信している複数のサブフレームを決定するためのモジュール916と、そしてその中で中継局が複数のUEに送信している複数のサブフレームにおいて、中継局によって通常モードで送信するためのモジュール918を含む。
【0073】
図10は、無線通信ネットワークにおいて制御情報を送信するためのプロセス1000の設計を示す。プロセス1000は、第1の局によって行われることができ、それは、基地局/eNB、中継局、または何か他のエンティティであることができる。第1の局は、第1の局への強干渉局を識別することができる(ブロック1012)。第1の局は、サブフレームの中で、強干渉局によって送信されている第1の数のTDM制御シンボルを決定することができる(ブロック1014)。第1の局は、該サブフレームにおいて、第2の数のTDM制御シンボルを送信することができ、該第2の数のTDM制御シンボルは、該第1の数のTDM制御シンボル以上である(ブロック1016)。第2の数のTDM制御シンボルは、第1の局によって許容される最大数のTDM制御シンボルであることができ、そして3つのTDM制御シンボルを具備することができる。
【0074】
第1の局および強干渉局は、異なる送信パワーレベルを有することができる。1つの設計では、第1の局は、ピコ基地局であることができ、そして干渉局は、マクロ基地局であることができる。別の設計では、第1の局は、マクロ基地局であることができ、そして干渉局は、フェムト基地局であることができ、またはその逆もありうる。なお別の設計では、第1の局は、フェムト基地局であることができ、そして干渉局は、別のフェムト基地局であることができる。第1の局および強干渉局はまた、マクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、中継局等の何か他の組み合わせであることもできる。
【0075】
1つの設計では、第1の局は、強干渉局が存在しない場合には、サブフレームにおいて送信されている第2の数のTDM制御シンボルを示す制御チャネル(例えば、PCFICH)を送信することができる。第1の局は、強干渉局が存在する場合には、制御チャネルを送信しないことができる。この場合には、所定の値が、第2の数のTDM制御シンボルのために仮定されることができる。
【0076】
ブロック1016の1つの設計では、第1の局は第1の送信パワーレベルで、第1のTDM制御シンボルにおいて、制御チャネル(例えば、PHICHまたはPDCCH)を送信することができる。第1の局は、第2の送信パワーレベルで、少なくとも1つの追加のTDM制御シンボルにおいて、制御チャネルを送信することができ、それは第1の送信パワーレベルに比べてより高くありうる。ブロック1016の別の設計では、第1の局は、強干渉局からの基準信号との衝突を回避するまたは減らすために選択される複数のリソース要素上で、第2の数のTDM制御シンボルにおいて、制御チャネル(例えば、PHICHまたはPDCCH)を送信することができる。第1の局はまた、強干渉局からの干渉の影響を緩和するための他の仕方において、第2の数のTDM制御シンボルを送信することができる。
【0077】
図11は、制御情報を送信するための装置1100の設計を示す。装置1100は、第1の局への強干渉局を識別するためのモジュール1112と、サブフレームにおいて、強干渉局によって送信されている第1の数のTDM制御シンボルを決定するためのモジュール1114と、そしてサブフレームにおいて、第1の局によって第2の数のTDM制御シンボルを送信するためのモジュール1116を含み、該第2の数のTDM制御シンボルは、第1の数のTDM制御シンボル以上である。
【0078】
図7、9および11におけるモジュールは、プロセッサ、エレクトロニクスデバイス、ハードウェアデバイス、エレクトロニクスコンポーネント、論理回路、メモリ、ソフトウェアコード、ファームウェアコード等、あるいはそれらの何れの組み合わせを具備することができる。
【0079】
図12は、局110xおよびUE 120の設計のブロック図を示す。局110xは、図1における、マクロ基地局110、ピコ基地局112、フェムト基地局114または116、あるいは中継局118であることができる。UE 120は、図1における複数のUEの何れであることができる。局110xは、T個のアンテナ1234aから1234tを備えられることができ、そしてUE 120は、R個のアンテナ1252aから1252rを備えられることができ、ここでは、一般に、T≧1およびR≧1である。
【0080】
局110xでは、送信プロセッサ1220は、データ送信装置1212からデータを受信し、そして制御装置/プロセッサ1240から制御情報を受信することができる。制御情報は、PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCH等に関するものであることができる。データは、PDSCH等に関するものであることができる。プロセッサ1220は、複数のデータシンボルおよび複数の制御シンボルをそれぞれ得るために、データおよび制御情報を処理する(例えば、符号化する、およびシンボルマップ(symbol map)する)ことができる。プロセッサ1220はまた、例えば、PSS、SSS、およびセル特有の基準信号のために、複数の基準シンボルを生成することができる。送信(TX)多入力多出力(MIMO:multiple-input multiple-output)プロセッサ1230は、適用可能な場合に、データシンボル、制御シンボル、および/または基準シンボル上に、空間的な処理(例えば、事前コード化(precoding))を行うことができ、そしてT個の出力シンボルストリームをT個の変調器(MOD)1232aから1232tに提供することができる。各変調器1232は、出力サンプルストリームを得るために、それぞれの(例えば、OFDM等に関する)出力シンボルストリームを処理することができる。各変調器1232は、ダウンリンク信号を得るために、出力サンプルストリームを更に処理する(例えば、アナログへ変換する、増幅する、フィルタする、およびアップコンバートする)ことができる。変調器1232aから1232tまでからのT個のダウンリンク信号は、それぞれT個のアンテナ1234aから1234tを介して送信されることができる。
【0081】
UE 120では、アンテナ1252aから1252rは、局110xからダウンリンク信号を受信することができ、そして受信された信号を、それぞれ復調器(DEMOD)1254aから1254rに提供することができる。各復調器1254は、入力サンプルを得るために、それぞれの受信された信号を調える(例えば、フィルタする、増幅する、ダウンコンバートする、およびデジタル化する)ことができる。各復調器1254は、受信されたシンボルを得るために、(例えば、OFDM等に関する)入力サンプルを更に処理することができる。MIMO検出器1256は、全てのR個の復調器1254aから1254rまでから、受信されたシンボルを得ることができ、適用可能な場合は、該受信されたシンボル上にMIMO検出を行ない、そして検出されたシンボルを提供することができる。受信プロセッサ1258は、検出されたシンボルを処理し(例えば、復調する、逆インタリーブする(deinterleave)、および復号化する)、UE 120に関する復号化されたデータをデータ受信装置1260へ提供し、そして制御装置/プロセッサ1280へ復号化された制御情報を提供することができる。
【0082】
アップリンク上において、UE 120では、送信プロセッサ1264は、データ送信装置1262からの(例えば、PUSCHに関する)データ、および制御装置/プロセッサ1280からの(例えば、PUCCHに関する)制御情報を受信し、そして処理することができる。プロセッサ1264は、基準信号に関する基準シンボルを生成することができる。送信プロセッサ1264からの複数のシンボルは、適用可能な場合には、TX MIMOプロセッサ1266によって事前コード化されることができ、(例えば、SC−FDM等のために)変調器1254aから1254rによって更に処理され、そして局110xへ送信される。局110xでは、UE 120からの複数のアップリンク信号は、アンテナ1234によって受信されることができ、適用可能な場合にはMIMO検出器1236によって検出され、そしてUE 120によって伝送された、復号化されたデータおよび制御情報を得るために、受信プロセッサ1238によって更に処理される。プロセッサ1238は、復号化されたデータをデータ受信装置1239に、および復号化された制御情報を制御装置/プロセッサ1240に提供することができる。
【0083】
制御装置/プロセッサ1240および1280は、それぞれ局110xおよびUE 120におけるオペレーションを管理することができる。局110xにおけるプロセッサ1240および/または他のプロセッサおよびモジュールは、図6におけるプロセス600、図8におけるプロセス800、図10におけるプロセス1000および/または、ここに記述される技術に関する他のプロセスを行うまたは管理することができる。UE 120における、プロセッサ1280および/または他のプロセッサおよびモジュールは、図6におけるプロセス600および/または、ここに記述される技術に関する他のプロセスを行うまたは管理することができる。メモリ1242と1282は、それぞれ局110xおよびUE 120のために、データとプログラムコードを格納することができる。スケジューラ1244は、アップリンクおよび/またはダウンリンク上のデータ送信のために、複数のUEをスジュールすることができる。
【0084】
当業者は、情報および信号が、様々な異なる科学技術および専門技術の何れを使用しても、表されることができることを理解するであろう。例えば、上の記述の全体に渡って参照されることができるデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁気のフィールドまたはパーティクル(particles)、光学のフィールドまたはパーティクル、あるいはそれらの何れの組み合わせによって、表わされることができる。
【0085】
当業者は、ここにおける開示に関連して記述された、様々な例示的な論理ブロック(logical blocks)、モジュール、回路、およびアルゴリズムのステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、あるいは両方の組み合わせとして、インプリメントされるうることを、更に評価するであろう。明白にハードウェアとソフトウェアのこの互換性を例示するために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路およびステップが、概してそれらの機能性の点から、上に記述されている。そのような機能が、ハードウェアまたはソフトウェアとしてインプリメントされるかどうかは、オーバーオール(overall)なシステムに課された特定のアプリケーションおよび設計の制約に依存する。当業者は、それぞれの特定のアプリケーションに関して多様な仕方(ways)において、該記述された機能をインプリメントすることができるが、そのようなインプリメンテーションの決定は、本開示の範囲から逸脱すると解釈されるべきでない。
【0086】
この開示に関連して記述される、様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、一般目的のプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブル(programmable)ゲートアレー(FPGA)あるいは他のプログラマブル論理デバイス、個別のゲートまたはトランジスタロジック、個別のハードウェアコンポーネント、あるいはここに記述された複数の機能を行うために設計されたそれらの何れの組み合わせによってインプリメントされるまたは行われることができる。一般目的のプロセッサは、マイクロプロセッサであることができるが、その代わりにおいて、プロセッサは、何れの従来型のプロセッサ、制御装置、マイクロコントローラーまたはステート(state)マシンであることができる。プロセッサはまた、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPのコアと結合している1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは他の同様な構成等の、コンピューティングデバイスの組み合わせとして、インプリメントされることができる。
【0087】
本開示に関連して記述されるアルゴリズムまたは方法の複数のステップは、ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、あるいは2つの組み合わせにおいて、直接具体化(embodied)されることができる。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または当技術において知られる記憶媒体の何れの他の形において、常駐する(reside)ことができる。典型的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み並びにそれに情報を書くことができるように、プロセッサに結合されることができる。代わりにおいて、記憶媒体は該プロセッサに統合されることができる。プロセッサと記憶媒体は、ASICに常駐することができる。ASICは、ユーザ端末機に常駐することができる。代わりにおいて、プロセッサと記憶媒体は、ユーザ端末機の個別のコンポーネントとして常駐することができる。
【0088】
1つまたは複数の典型的な設計では、記述された複数の機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアあるいはそれらの何れの組み合わせにおいてインプリメントされることができる。ソフトウェアにおいてインプリメントされる場合は、複数の機能は、コンピュータ可読媒体上でコードあるいは1つまたは複数の命令として送信されるあるいは格納されることができる。コンピュータ可読媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を容易にする何れの媒体を含む通信媒体と、コンピュータ記憶媒体との両方を含む。記憶媒体は、一般目的あるいは専用目的のコンピュータによってアクセスされることができる何れの利用可能な媒体であることができる。限定としてではなく、例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置、あるいは他の磁気記憶装置のデバイス、あるいは複数のデータ構造または複数の命令の形式において望ましいプログラムコードの手段を格納するあるいは運ぶために使用されることができ、そして一般目的または専用目的のプロセッサあるいは一般目的または専用目的のコンピュータによってアクセスされることができる、何れの他の記憶媒体を具備することができる。更に、何れの接続は、コンピュータ可読媒体と厳密には称されることができる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL)、あるいは赤外線、電波、およびマイクロ波のような無線技術を使用して、ウェブサイト、サーバーあるいは他のリモートのソースから送信される場合は、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペア、DSL、あるいは赤外線、電波、およびマイクロ波のような無線技術は、媒体の定義に含まれる。ここに使用されるディスク(Disk)およびディスク(disc)は、コンパクト・ディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスクおよびブルーレイディスクを含んでいる、ここではディスク(disks)は、通常磁気的にデータを再生し、一方ディスク(discs)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の複数の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0089】
本開示についての前の記述は、何れの当業者が、本開示を作るあるいは利用することができるようにするために提供される。本開示に対する様々な修正(modification)は、当業者にとっては、容易に(readily)明白であることができ、ここに定義された一般的な(generic)法則は、本開示の精神または範囲から外れることなく、他のバリエーション(variation)へ応用されることができる。従って、本開示は、ここに記述される例および設計に制限されるようには意図されず、ここに開示される法則および新規な特徴と一致する最も広い範囲を与えられることになる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記を具備する、無線通信のための方法:
少なくとも2つの異なる送信パワーレベルの複数の基地局を具備している異種ネットワークにおいて、第2の局へ高い干渉を引き起こしている、または第2の局から高い干渉を観測している、第1の局を識別すること;および
前記第2の局において前記干渉をキャンセルすることによって、前記第1の局からの第1の基準信号による干渉を緩和すること、または前記第1の基準信号との衝突を回避するために、前記第2の局によって第2の基準信号を伝送するための異なる複数のリソースを選択することによって、前記第1の基準信号への干渉を緩和すること。
【請求項2】
請求項1に記載の方法、ここにおいて前記第1の局は、基地局または中継局であり、ここにおいて前記第2の局はユーザ機器(UE)であり、およびここにおいて前記干渉を緩和することは、前記UEにおいて前記第1の基準信号による前記干渉をキャンセルすることを具備する。
【請求項3】
請求項2に記載の方法、ここにおいて前記干渉を前記キャンセルすることは下記を具備する、
前記UEにおいて前記第1の基準信号による前記干渉を推定すること、
干渉−キャンセルされた信号を得るために、前記UEにおいて受信された信号から前記推定された干渉を減じること、および
前記UEがそれと通信状態にある中継局または基地局に関するチャネル推定を得るために、前記干渉−キャンセルされた信号を処理すること。
【請求項4】
請求項1に記載された方法、ここにおいて前記第1の局はマクロ基地局であり、そして前記第2の局は、ピコ基地局または中継局である。
【請求項5】
請求項1に記載された方法、ここにおいて前記第1および第2の局は、第1および第2のフェムト基地局である。
【請求項6】
請求項1に記載の方法、ここにおいて前記干渉を緩和することは下記を具備する、
前記第1の局によって前記第1の基準信号を伝送するために使用される複数の第1のリソースを決定すること、
前記第2の基準信号を伝送するための複数の第2のリソースと関連するセル識別(ID)を選択すること、前記複数の第2のリソースは、前記複数の第1のリソースとは異なっている、および
前記第2の局によって、前記複数の第2のリソース上で前記第2の基準信号を伝送すること。
【請求項7】
請求項1に記載の方法、ここにおいて前記複数の第1のリソースは、複数のサブキャリアの第1の組を具備し、そしてここにおいて前記複数の第2のリソースは、前記複数のサブキャリアの第1の組とは異なる複数のサブキャリアの第2の組を具備する。
【請求項8】
更に下記を具備する、請求項6に記載の方法:
前記選択されたセルIDに基づいて、一次同期信号および二次同期信号を生成すること;および
前記第2の局によって、指定された複数のサブフレームにおいて前記一次および二次の同期信号を伝送すること。
【請求項9】
下記を具備する、無線通信のための装置:
少なくとも2つの異なる送信パワーレベルの複数の基地局を具備している異種ネットワークにおいて、第2の局へ高い干渉を引き起こしている、または第2の局から高い干渉を観測している、第1の局を識別するための手段;および
前記第2の局において前記干渉をキャンセルすることによって、前記第1の局からの第1の基準信号による干渉を緩和する、または前記第1の基準信号との衝突を回避するために、前記第2の局によって第2の基準信号を伝送するための異なる複数のリソースを選択することによって、前記第1の基準信号への干渉を緩和するための手段。
【請求項10】
請求項9に記載の装置、ここにおいて前記第1の局は、基地局または中継局であり、ここにおいて前記第2の局はユーザ機器(UE)であり、およびここにおいて前記干渉を緩和することは、前記UEにおいて前記第1の基準信号による前記干渉をキャンセルすることを具備する。
【請求項11】
請求項10に記載の装置、ここにおいて前記干渉をキャンセルするための前記手段は下記を具備する、
前記UEにおいて前記第1の基準信号による前記干渉を推定するための手段、
干渉−キャンセルされた信号を得るために、前記UEにおいて受信された信号から前記推定された干渉を減じるための手段、および
前記UEがそれと通信状態にある中継局または基地局に関するチャネル推定を得るために、前記干渉−キャンセルされた信号を処理するための手段。
【請求項12】
請求項9に記載の装置、ここにおいて前記干渉を緩和するための前記手段は下記を具備する、
前記第1の局によって前記第1の基準信号を伝送するために使用される複数の第1のリソースを決定するための手段、
前記第2の基準信号を伝送するための複数の第2のリソースと関連するセルの識別(ID)を選択するための手段、前記複数の第2のリソースは、前記複数の第1のリソースとは異なっている、および
前記第2の局によって、前記複数の第2のリソース上で前記第2の基準信号を伝送するため手段。
【請求項13】
下記を具備する、無線通信のための装置:
少なくとも2つの異なる送信パワーレベルの複数の基地局を具備している異種ネットワークにおいて、第2の局へ高い干渉を引き起こしている、または第2の局から高い干渉を観測している、第1の局を識別するようにと、また前記第2の局において前記干渉をキャンセルすることによって、前記第1の局からの第1の基準信号による干渉を緩和する、または前記第1の基準信号との衝突を回避するために、前記第2の局によって第2の基準信号を伝送するための異なる複数のリソースを選択することによって、前記第1の基準信号への干渉を緩和するように構成される少なくとも1つのプロセッサ。
【請求項14】
請求項13に記載の装置、ここにおいて前記第1の局は、基地局または中継局であり、ここにおいて前記第2の局はユーザ機器(UE)であり、およびここにおいて前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEにおいて前記第1の基準信号による前記干渉をキャンセルするように構成される。
【請求項15】
請求項14に記載の装置、ここにおいて前記少なくとも1つのプロセッサは、前記UEにおいて前記第1の基準信号による前記干渉を推定するようにと、干渉−キャンセルされた信号を得るために、前記UEにおいて受信された信号から前記推定された干渉を減じるように、および前記UEがそれと通信状態にある中継局または基地局に関するチャネル推定を得るために、前記干渉−キャンセルされた信号を処理するように構成される。
【請求項16】
請求項13に記載の装置、ここにおいて前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第1の局によって前記第1の基準信号を伝送するために使用される複数の第1のリソースを決定するようにと、前記第2の基準信号を伝送するための複数の第2のリソースと関連するセルの識別(ID)を選択するようにと、前記複数の第2のリソースは、前記複数の第1のリソースとは異なっている、および前記第2の局によって、前記複数の第2のリソース上で前記第2の基準信号を伝送するように構成される。
【請求項17】
下記を具備する、コンピュータプログラム製品:
コンピュータ可読媒体、前記媒体は下記を具備する:
少なくとも2つの異なる送信パワーレベルの複数の基地局を具備している異種ネットワークにおいて、第2の局へ高い干渉を引き起こしている、または第2の局から高い干渉を観測している、第1の局を識別することを少なくとも1つのコンピュータに行なわせるためのコード、および
前記第2の局において前記干渉をキャンセルすることによって、前記第1の局からの第1の基準信号による干渉を緩和すること、または前記第1の基準信号との衝突を回避するために、前記第2の局によって第2の基準信号を伝送するための異なる複数のリソースを選択することによって、前記第1の基準信号への干渉を緩和することを前記少なくも1つのコンピュータに行なわせるためのコード。
【請求項18】
下記を具備する、無線通信のための方法:
その中で中継局がマクロ基地局に対して傾聴している複数のサブフレームを決定すること;および
その中で前記中継局が前記マクロ基地局に対して傾聴している前記複数のサブフレームにおいて、前記中継局によってマルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)モードで送信すること、ここにおいて基準信号は、通常モードに比べて前記MBSFNモードでは、サブフレーム中のより少ない複数のシンボル期間において伝送される。
【請求項19】
更に下記を具備する、請求項18の方法:
その中で前記中継局が複数のユーザ機器(UEs)に送信している複数のサブフレームを決定すること;および
その中で前記中継局が前記複数のUEに送信している前記複数のサブフレームにおいて、前記中継局によって前記通常モードで送信すること。
【請求項20】
請求項19に記載の方法、ここにおいて前記MBSFNモードで前記送信することは、その中で前記中継局が前記マクロ基地局に対して傾聴している各サブフレームの1つのシンボル期間において、前記中継局によって各アンテナから前記基準信号を送信することを具備し、およびここにおいて前記通常モードで前記送信することは、その中で前記中継局が前記複数のUEに送信している各サブフレームのマルチプルな複数のシンボル期間において、前記中継局によって各アンテナから前記基準信号を送信することを具備する。
【請求項21】
請求項18に記載の方法、ここにおいて前記MBSFNモードで前記送信することは、その中で前記中継局が前記マクロ基地局に対して傾聴している各サブフレームの第1のシンボル期間のみにおいて、前記中継局によって前記基準信号を送信することを具備する。
【請求項22】
請求項18に記載の方法、ここにおいて前記MBSFNモードで前記送信することは、その中で前記中継局が前記マクロ基地局に対して傾聴している各サブフレームにおいて、データ無しで且つ単一の時分割多重(TDM)制御シンボルを送信すること具備する。
【請求項23】
更に下記を具備する、請求項18に記載の方法:
その中で前記マクロ基地局が前記中継局に送信する各サブフレームにおいて、前記マクロ基地局から最大数の時分割多重(TDM)制御シンボルを受信すること。
【請求項24】
更に下記を具備する、請求項22に記載の方法、ここにおいて前記単一のTDM制御シンボルは、その中で前記中継局が前記マクロ基地局に対して傾聴している各サブフレームの第1のシンボル期間において伝送される:
その中で前記中継局が前記マクロ基地局に対して傾聴している各サブフレームの第2および第3のシンボル期間において、複数のTDM制御シンボルを受信すること、および 前記受信された複数のTDM制御シンボルに基づいて、前記マクロ基地局から少なくとも1つの制御チャネルを復号化すること。
【請求項25】
下記を具備する、無線通信のための装置:
その中で中継局がマクロ基地局に対して傾聴している複数のサブフレームを決定するための手段;および
その中で前記中継局が前記マクロ基地局に対して傾聴している前記複数のサブフレームにおいて、前記中継局によってマルチキャスト/ブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN)モードで送信するための手段、ここにおいて基準信号は、通常モードに比べて前記MBSFNモードでは、サブフレーム中のより少ない複数のシンボル期間において伝送される。
【請求項26】
更に下記を具備する、請求項25に記載の装置:
前記中継局が、複数のユーザ機器(UEs)に送信している複数のサブフレームを決定するための手段;および
その中で前記中継局が前記複数のUEに送信している前記複数のサブフレームにおいて、前記中継局によって前記通常モードで送信するための手段。
【請求項27】
請求項25に記載の装置、ここにおいて前記MBSFNモードで前記送信することは、その中で前記中継局が前記マクロ基地局に対して傾聴している各サブフレームの第1のシンボル期間のみにおいて、前記中継局によって前記基準信号を送信することを具備する。
【請求項28】
請求項25に記載の装置、ここにおいて前記MBSFNモードで前記送信することは、その中で前記中継局が前記マクロ基地局に対して傾聴している各サブフレームにおいて、データ無しで且つ単一の時分割多重(TDM)制御シンボルを送信すること具備する。
【請求項29】
下記を具備する、無線通信のための方法:
第1の局への強干渉局を識別すること;
サブフレームにおいて前記強干渉局によって送信されている第1の数の時分割多重(TDM)制御シンボルを決定すること;および
前記サブフレームにおいて前記第1の局によって第2の数のTDM制御シンボルを送信すること、前記第2の数のTDM制御シンボルは、前記第1の数のTDM制御シンボル以上である。
【請求項30】
請求項29に記載の方法、ここにおいて前記強干渉局および前記第1の局は、異なる送信パワーレベルを有する基地局である。
【請求項31】
請求項29に記載の方法、ここにおいて前記第2の数のTDM制御シンボルは、前記第1の局に関して許容される最大数のTDM制御シンボルを具備する。
【請求項32】
請求項29に記載の方法、ここにおいて前記第2の数のTDM制御シンボルは、3つのTDM制御シンボルを具備する。
【請求項33】
更に下記を具備する、請求項29に記載の方法:
前記強干渉局が無い場合には、前記サブフレームにおいて前記第1の局によって送信されている前記第2の数のTDM制御シンボルを示している制御チャネルを送信すること、および
前記強干渉局が在る場合には、前記制御チャネルを送信しないこと。
【請求項34】
請求項29に記載の方法、ここにおいて前記第2の数のTDM制御シンボルを前記送信することは、下記を具備する、
第1の送信パワーレベルにおいて、第1のTDM制御シンボルの中で制御チャネルを送信すること、および
前記第1の送信パワーレベルに比べてより高い第2の送信パワーレベルにおいて、少なくとも1つの追加のTDM制御シンボルの中で前記制御チャネルを送信すること。
【請求項35】
請求項29に記載の方法、ここにおいて前記第2の数のTDM制御シンボルを前記送信することは、前記強干渉局からの基準信号との衝突を減らすために選択された複数のリソース要素上で、前記第2の数のTDM制御シンボルの中で制御チャネルを送信することを具備する。
【請求項36】
下記を具備する、無線通信のための装置:
第1の局への強干渉局を識別するための手段;
サブフレームにおいて前記強干渉局によって送信されている第1の数の時分割多重(TDM)制御シンボルを決定するための手段;および
前記サブフレームにおいて前記第1の局によって第2の数のTDM制御シンボルを送信するための手段、前記第2の数のTDM制御シンボルは、前記第1の数のTDM制御シンボル以上である。
【請求項37】
更に下記を具備する、請求項36に記載の装置:
前記強干渉局が無い場合には、前記サブフレームにおいて前記第1の局によって送信されている前記第2の数のTDM制御シンボルを示す制御チャネルを送信するための手段、および
前記強干渉局が在る場合には、前記制御チャネルを送信しないこと。
【請求項38】
請求項36に記載の装置、ここにおいて前記第2の数のTDM制御シンボルを送信するための前記手段は、下記を具備する、
第1の送信パワーレベルにおいて、第1のTDM制御シンボルの中で制御チャネルを送信するための手段、および
前記第1の送信パワーレベルに比べてより高い第2の送信パワーレベルにおいて、少なくとも1つの追加のTDM制御シンボルの中で前記制御チャネルを送信するための手段。
【請求項39】
請求項36に記載の装置、ここにおいて前記第2の数のTDM制御シンボルを送信するための前記手段は、前記強干渉局からの基準信号との衝突を減らすために選択された複数のリソース要素上で、前記第2の数のTDM制御シンボルの中で制御チャネルを送信するための手段を具備する。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−62840(P2013−62840A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−240584(P2012−240584)
【出願日】平成24年10月31日(2012.10.31)
【分割の表示】特願2011−517661(P2011−517661)の分割
【原出願日】平成21年7月10日(2009.7.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WCDMA
2.LTE
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】