説明

放射線検出装置及び放射線検出システム

【課題】放射線検出装置の大型化を抑制でき、かつ落下などの衝撃が放射線検出装置に加わったときに破損の可能性を低減できる放射線検出装置を提供する。
【解決手段】放射線又は光を電荷に変換するセンサパネルと、該センサパネルを収容する筐体と、を少なくとも有する放射線検出装置であって、前記放射線検出装置が空間を移動するときに生じる加速度を検知し、該加速度の値を信号として伝達する加速度検知手段と、前記加速度検知手段から伝達された前記信号により、前記放射線検出装置が加速度超過状態、自由落下状態又は平常状態にあるかを判定する判定手段と、前記判定手段により前記放射線検出装置が加速度超過状態又は自由落下状態にあると判定された場合に動作する、該放射線検出装置に加えられる衝撃を吸収するための緩衝手段と、を少なくとも有しており、前記緩衝手段は該筐体の外面に設けられていることを特徴とする放射線検出装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線検出装置及び放射線検出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、デジタル化された放射線検出装置及び放射線検出システムが各種提案及び実用化されている。なかでも、小型で持ち運び可能なカセッテタイプの放射線検出装置は、取り扱いや携帯が容易であるので様々な場面で使用することが可能である。
【0003】
しかしながら、カセッテタイプの放射線検出装置は、入射する放射線を検出するセンサパネルにガラスを用いているため、落下などの衝撃によって破損する可能性があり、衝撃に強く安全性に優れた放射線検出装置が求められている。現在、以上の問題を解決することを目的として各種のカセッテタイプの放射線検出装置が研究及び開発されている。
【0004】
例えば、特許文献1では、画像情報検出用カセッテが落下して、その衝撃によりカセッテが破損した場合などに電力の供給を止めることで取り扱い者の安全性を向上させる画像情報検出用カセッテが提案されている。
【0005】
また、特許文献2では、放射線固体検出器を収納する筐体を、外殻と、内殻と、外殻に対する内殻の移動を規制する規制部材とから構成し、耐衝撃性を高めた放射線検出用カセッテが提案されている。
【特許文献1】特開2005−3755号公報
【特許文献2】特開2004−361879号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の放射線検出装置では、放射線検出装置の破損を検知することは可能であるが、放射線検出装置が落下したときに破損する可能性を低減することはできない。また、特許文献2に記載の放射線検出装置は、外殻と、内殻と、該外殻と該内殻の間に設けられた衝撃吸収剤とを有することから、どうしても放射線検出装置が大型化してしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑み、放射線検出装置の大型化を抑制でき、かつ落下などの衝撃が放射線検出装置に加わったときにおける破損の可能性を低減することが可能な放射線検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、放射線又は光を電荷に変換するセンサパネルと、該センサパネルを収容する筐体と、を少なくとも有する放射線検出装置であって、前記放射線検出装置が空間を移動するときに生じる加速度を検知し、該加速度の値を信号として伝達する加速度検知手段と、前記加速度検知手段から伝達された前記信号により、前記放射線検出装置が加速度超過状態、自由落下状態又は平常状態にあるかを判定する判定手段と、前記判定手段により前記放射線検出装置が加速度超過状態又は自由落下状態にあると判定された場合に動作する、該放射線検出装置に加えられる衝撃を吸収するための緩衝手段と、を少なくとも有しており、前記緩衝手段は該筐体の外面に設けられていることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、前記放射線検出装置と、前記放射線検出装置からの信号を処理する信号処理手段と、放射線を発生させるための放射線源と、を少なくとも有することを特徴とする放射線検出システムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、放射線検出装置の大型化を抑制でき、かつ落下などの衝撃が放射線検出装置に加わったときに破損の可能性を低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の放射線検出装置の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0012】
図1に示されているのは、本発明の放射線検出装置の一実施形態の外観図である。また、図2に示されているのは、本発明による放射線検出装置の一実施形態の回路ブロック図である。
【0013】
本実施形態の放射線検出装置1は、ハンドル5を有する筐体2からなっている。該筐体2には、センサパネル10と、制御回路部11と、該制御回路部11へ電力を供給するバッテリ18と、が少なくとも含まれている。ここで、該制御回路部11は、該センサパネル10の駆動回路12と、該センサパネル10からの信号の読み出し回路13と、該駆動回路12及び読み出し回路13に接続された制御部と、を有する。
【0014】
さらに、該制御回路部11には、放射線検出装置1の状態を判定するための判定手段19が設けられている。詳しくは、該判定手段19は、後述の加速度検知手段から伝達された信号を基づいて、空間を移動している放射線検知装置1が加速度超過状態、自由落下状態又は平常状態にあるのかを判定する部位である。該判定手段19は、比較器などの回路を有する。比較器とは、加速度検出手段から伝達された信号とあらかじめ設定された信号とを比較して、その比較の結果によって異なる値を出力する装置である。
【0015】
さらに、前記制御回路部11には、加速度検知手段(加速度センサ14)と、メモリ15と、前記判定手段19からの信号によって動作する緩衝手段16と、が接続されている。該加速度センサ14は、放射線検出装置1が空間を移動するときに生じる加速度を検知し、その加速度の値を信号として前記判定手段19に伝達する機能を有している。また、該メモリ15には、前記判定手段19が放射線検出装置1の状態を判定するときの基準となる数値が格納されており、その基準数値と得られた加速度の値を比較することで該判定手段19は判定作業を行う。また、該緩衝手段16は、該放射線装置1を落下等による衝撃から保護するための部材である。この緩衝手段16については、より詳しく後述する。
【0016】
さらに、前記制御回路部11には、前記判定手段19からの信号によって前記緩衝手段16が動作したことを示す状態表示手段3と、動作した前記緩衝手段16を放射線検出装置1に収容するための収容スイッチ4と、が接続されている。該状態表示手段3と該収容スイッチ4は、外部から確認及び操作が可能なように、例えば図1にあるようにハンドル5に設けられることが好ましい。状態表示手段3としては、LEDや液晶表示装置を用いることが可能である。さらに、該制御回路部11には、外部機器とのデータを送受信するための通信手段17が接続されている。通信手段17としては、有線の場合は筐体2に外部接続端子が配置され、無線の場合はアンテナを含む送受信回路が筐体2に配置される。
【0017】
以上の制御回路部11及び該制御回路部11に接続された各構成要素には、前記バッテリ18から電力が適宜供給される。
【0018】
ここで、前記センサパネル10としては、次のものを好適に用いることができる。1つは、ガラス基板上に光電変換素子とTFTとを有する複数の画素が配置され、シンチレータによって放射線から可視光に変換された光を検出する間接変換タイプである。1つは、ガラス基板上にTFTアレイが配置され、該TFTアレイのa−Seなどで放射線を電荷に変換する直接変換タイプである。ここで、放射線とは、X線、α線、β線、γ線のことを指す。
【0019】
また、前記加速度検知手段(加速度センサ14)としては、ピエゾ抵抗型、静電容量型、熱検知型の一般的なMEMS加速度センサを用いることができる。
【0020】
また、前記緩衝手段16は、放射線検出装置1の筐体2の外面に設けられており、外側に向かって広がることで衝撃を吸収する部材である。一例として、エアバッグがある。他には、落下時に床に最初に触れる表面部材と、衝撃を緩めるための油圧、気圧又はバネなどの弾性部材と、からなる緩衝手段がある。該表面部材としては、プラスチックや金属を用いることも可能であるが、軽量で強度の高いCFRPやKFRPを用いることが好ましい。また、該表面部材は、ナイロン、アラミド及びポリウレタンなどからなる合成繊維をシート状にしたストレッチ素材を用いることも可能である。弾性部材は落下時の衝撃をさらに緩めるために使用されるものであり、気圧や油圧のショックアブソーバー、エアバッグ、ゴム、コイルバネ、板バネなどから適宜選択される。
【0021】
そして、放射線検出装置1の放射線入射側に緩衝手段16が配置される場合、該緩衝手段16は、放射線を透過しやすいように材料及びその厚さが適切に調節されていることが好ましい。例えば、表面部材がアルミニウムの場合は、厚みが100μmであれば50keVのX線を90%程度透過する。ここで、以上のX線の透過率は次式で計算されたものである。
【0022】
I/Io=exp(−μT)
(Iは試験体に入射するX線の強さ、Ioは試験体を透過した後のX線の強さ、μは吸収係数、Tは試験体の厚さを示す。)
【0023】
また、アーチファクトなどの画像の悪影響が小さい材料の緩衝手段を用いることが好ましい。例えば、CFRPやKFRP、ナイロン、アラミド及びポリウレタンなどからなる合成繊維をシート状にしたストレッチ素材が好ましい。さらには、均一な厚みなど面分布が小さい構造とすることが好ましい。
【0024】
次に、以上説明した放射線検出装置の各構成要素が動作するときの流れについて説明する。
【0025】
図3は、図1及び図2に示す放射線検出装置の動作を示すフローチャートである。
【0026】
まず、ステップ101で、放射線検出装置1がCアームや立位用又は臥位用の架台といった他の機器へ接続(取り付け)されているかの有無を判定する。Cアームとは、C字形をした回転可能な保持具を有する、主にX線による動画を撮影する装置であり、C字形の保持具の一方の端部にはX線源が、他方には検出装置が固定されている。接続の判定は、例えば、外部のPC等から接続状況を示す信号が送信され、放射線検出装置の通信手段17を介して制御回路部11の判定手段19によって行われる。前記のような接続が有りであれば、放射線検出装置1は、落下による破損の可能性が低いので、あらかじめ設定された平常状態にあると判定され、ステップ106へ進む。無しであれば、ステップ102へ進む。
【0027】
ステップ102では、放射線検出装置1が加速度超過状態であるか否かを判定する。ここでは、加速度検知手段(加速度センサ14)から得られた放射線検出装置1の加速度の値が加速度超過状態(加速度が1Gより大きい状態)であるかどうかを判定手段19によって判定する。判定手段19に、1Gより大きい信号が入力されれば加速度超過状態と判定されステップ103に進み、緩衝手段16が作動する。加速度が1G以下であれば、ステップ104へ進む。
【0028】
ステップ104では、放射線検出装置1が自由落下状態であるか否かを判定する。自由落下状態であるか否かは、重力加速度及びその時間を元にして判定される。例えば、微重力状態が0.26秒継続した場合を自由落下とする。これは、臥位の寝台に備えられた放射線検出装置1が落下する高さを約35cmとした場合の放射線検出装置1の落下時間が0.27秒であるためである。この場合、判定手段19によって、微重力状態が0.26秒継続したのであれば自由落下状態であると判定されステップ105へ進み、緩衝手段16が作動する。そうでなければ、平常状態であると判断されて前述したステップ106へ進み、その後ステップ101に戻る。なお、上記基準となる高さ及び落下時間の値は、放射線検出装置の設置位置が該装置の使用される状況によって異なる可能性があるため、上記の値に限定されることはなく、使用者が適宜選択することが可能である。
【0029】
なお、ステップ102及びステップ104における判定基準となる数値は、判定手段19自身のメモリに保存されているか、制御回路部11に接続されているメモリ15に保存されているデータを判定手段19に読み出すことによって利用される。
【0030】
上記の判定フローにより、放射線検出装置1が加速度超過状態又は自由落下状態であると判定されると、制御回路部11から緩衝手段16を動作させるための信号が送られる。これによって、緩衝手段16が放射線装置1を保護するように作動する。一方、上記の判定フローにより、放射線検出装置1が平常状態であると判定されると、制御回路部11から緩衝手段16への信号は送られない。
【0031】
次に、前記緩衝手段16の様々な実施形態について詳細に説明する。
【0032】
図4は、緩衝手段としてエアバッグモジュールを備えた放射線検出装置を示す図面である。エアバッグモジュールは、エアバッグ20とインフレーター30とから構成されている。インフレーター30はエアバッグ20に気体を送り込む装置であり、エアバッグ20は該インフレーター30によって送られた気体によって展開する。図4(a)は、平常状態における放射線検出装置を示している。加速度超過状態又は自由落下状態であると判定されると制御回路部から緩衝手段であるエアバッグモジュールに信号が送られ、図4(b)のようにインフレーター30によって気体を注入されることでエアバッグ20が膨らみ、衝撃を吸収する。図4では放射線検出装置の一面のみにエアバッグ20を配置した例を示したが、全ての面にエアバッグ20を設けるとより安全性が高まる。また、図1の放射線検出装置の角部に、装置の厚みより大きく膨らむエアバッグ20を配置すれば、放射線の利用効率や画像への悪影響が小さいためより好適である。
【0033】
図5は、緩衝手段として、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)からなる表面部材21と、コイルバネ22からなる弾性部材と、を用いた放射線検出装置を示している。図5(a)は、平常状態にある放射線検出装置の角部であり、金属バネが縮められた状態で固定手段23により固定されている様子が示されている。固定手段23としては、カムなどと組み合わせたフックといった機械的な手段や磁石などの磁力による手段が用いられる。また、永久磁石の吸着力を使って保持するソレノイドなどの電磁気的な手段を用いることも可能であり、ソレノイドを用いた場合は、弾性部材を兼用することもできる。放射線検出装置が加速度超過状態又は自由落下状態であると判定されると、制御回路部から緩衝手段に信号が送られ、図5(b)のように固定手段が開放され、コイルバネ22が伸びて衝撃を吸収する。
【0034】
図6は、緩衝手段として、CFRPからなる表面部材21と、気圧のショックアブソーバー24からなる弾性部材と、を用いた放射線検出装置を示している。図6(a)は、平常状態にある放射線検出装置の角部を示しており、気圧を小さくしてショックアブソーバー24を縮めて固定手段23により該ショックアブソーバー24を固定している。放射線検出装置が加速度超過状態又は自由落下状態であると判定されると、制御回路部から緩衝手段に信号が送られ、図6(b)のように固定手段が開放され、ショックアブソーバーに気圧がかかり落下の際の衝撃を吸収する。
【0035】
図7は、緩衝手段として、シート状のポリウレタン繊維からなる表面部材25と、板バネ26からなる弾性部材と、を用いた放射線検出装置を示している。図6(a)は、平常状態にある放射線検出装置の横断面を示しており、板バネ26が歪められて固定手段(不図示)により固定されている。放射線検出装置が加速度超過状態又は自由落下状態であると判定されると、制御回路部から緩衝手段に信号が送られ、図7(b)のように固定手段が開放され、板バネ26がシート状のポリウレタン繊維の表面部材25を押し広げて衝撃を吸収する。
【0036】
上記の図4から図7のいずれの装置においても、放射線検出装置の角部や放射線の入射側の表面だけでなく、放射線検出装置のあらゆる部分に緩衝手段を設けることが可能である。
【0037】
なお、動作した緩衝手段を自動的に復元できる機構を備えていれば、図1の収容スイッチ4に連動して緩衝手段を復元させることが可能である。例えば、ロック機構にソレノイドを用いれば、ソレノイドのコイルに流れる電流を制御することで復元させることが可能である。また、本発明は図4から図7の具体例に限定されるものではなく、放射線検出装置の大型化を抑制でき、落下などの衝撃が放射線検出装置に加わったときに破損の可能性を低減できるという効果が得られる構成を適宜組み合わせることが可能である。
【0038】
最後に、以上で説明した本発明の放射線検出装置を用いた放射線検出システムの実施形態について、図8を参照しながら説明する。
【0039】
放射線源6050で発生したX線6060は患者あるいは被験者6061の胸部6062を透過し、シンチレータと光電変換素子とを有するセンサパネルを含む放射線検出装置6040に入射する。この入射したX線には被験者6061の体内部の情報が含まれている。X線の入射に対応してシンチレータは発光し、これを光電変換して、電気的情報を得る。この情報はデジタルに変換され信号処理手段となるイメージプロセッサ6070により画像処理されコントロールルームに有る表示手段となるディスプレイ6080で観察できる。
【0040】
また、この情報は、電話回線6090等の伝送処理手段により遠隔地へ転送でき、別の場所のドクタールームなど表示手段となるディスプレイ6081に表示又は光ディスク等の記録手段に保存することができる。これにより、遠隔地の医師が診断することも可能である。また、記録手段となるフィルムプロセッサ6100により記録媒体となるフィルム6110に記録することもできる。
【0041】
このような放射線検出システムにおいて、放射線検出装置の判定手段19で加速度超過状態又は自由落下状態であると判定されたとき、通信手段17から有線又は無線で信号が信号処理手段又は放射線源に送られ、放射線源からX線が照射されないように制御される。したがって、放射線検出装置に不具合がある場合にX線の照射を未然に防ぐことが可能になり、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明による放射線検出装置の一実施形態の外観図である。
【図2】本発明による放射線検出装置の一実施形態の回路ブロック図である。
【図3】図1及び図2に示す放射線検出装置の動作を示すフローチャートである。
【図4】緩衝手段としてエアバッグを用いた放射線検出装置の概略図である。
【図5】緩衝手段として、CFRPからなる表面部材とコイルバネとを用いた放射線検出装置の概略図である。
【図6】緩衝手段として、CFRPからなる表面部材と気圧のショックアブソーバーとを用いた放射線検出装置の概略図である。
【図7】緩衝手段として、シート状のポリウレタン繊維からなる表面部材と板バネとを用いた放射線検出装置の概略図である。
【図8】本発明の放射線検出装置を備えた放射線検出システムの実施形態の概略図である。
【符号の説明】
【0043】
1 放射線検出装置
2 筐体
3 状態表示手段
4 収容スイッチ
5 ハンドル
10 センサパネル
11 制御回路部
12 駆動回路
13 読み出し回路
14 加速度センサ
15 メモリ
16 緩衝手段
17 通信手段
18 バッテリ
19 判定手段
20 エアバッグ
21 CFRPからなる表面部材
22 コイルバネ
23 固定手段
24 ショックアブソーバー
25 シート状ポリウレタン繊維からなる表面部材
26 板バネ
30 インフレーター
6050 放射線源
6060 X線
6061 被験者
6062 胸部
6040 放射線検出装置
6070 イメージプロセッサ
6080 コントロールルームのディスプレイ
6081 ドクタールームのディスプレイ
6090 電話回線
6100 フィルムプロセッサ
6110 フィルム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射線又は光を電荷に変換するセンサパネルと、該センサパネルを収容する筐体と、を少なくとも有する放射線検出装置であって、
前記放射線検出装置が空間を移動するときに生じる加速度を検知し、該加速度の値を信号として伝達する加速度検知手段と、
前記加速度検知手段から伝達された前記信号により、前記放射線検出装置が加速度超過状態、自由落下状態又は平常状態にあるかを判定する判定手段と、
前記判定手段により前記放射線検出装置が加速度超過状態又は自由落下状態にあると判定された場合に動作する、該放射線検出装置に加えられる衝撃を吸収するための緩衝手段と、
を少なくとも有しており、前記緩衝手段は該筐体の外面に設けられていることを特徴とする放射線検出装置。
【請求項2】
前記緩衝手段は、エアバッグであることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置。
【請求項3】
前記緩衝手段は、前記筐体の外面に設けられた、落下時に最初に衝撃を受ける表面部材と、該表面部材と該筐体の間に設けられた弾性部材と、から少なくともなることを特徴とする請求項1に記載の放射線検出装置。
【請求項4】
前記表面部材はプラスチック、金属、CFRP、KFRP、又は合成繊維をシート状にしたストレッチ素材から選択され、及び、前記弾性部材は気圧や油圧のショックアブソーバー、エアバッグ、ゴム、コイルバネ又は板バネから選択されることを特徴とする請求項3に記載の放射線検出装置。
【請求項5】
前記緩衝手段は、前記筐体の1つ以上の面に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
【請求項6】
前記緩衝手段は、前記筐体の角部に設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の放射線検出装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の放射線検出装置と、
前記放射線検出装置からの信号を処理する信号処理手段と、
放射線を発生させるための放射線源と、
を少なくとも有することを特徴とする放射線検出システム。
【請求項8】
前記放射線検出装置の判定手段によって該放射線検出装置が加速度超過状態又は自由落下状態にあると判定されたとき、前記放射線源は、該放射線検出装置に設けられた通信手段によって放射線を照射しないように制御されることを特徴とする請求項7に記載の放射線検出システム。

【図3】
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【図4】
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【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−293921(P2009−293921A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−144448(P2008−144448)
【出願日】平成20年6月2日(2008.6.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】