説明

放射線診断装置

【課題】 X線CT装置とPET装置とを組み合わせた複合装置において、PET装置を単独で使用する際のポジショニングを容易にすること。
【解決手段】 被検体Pの所望の撮影位置Prに関連づけて、天板12の初期位置をX線CT装置の架台30に対して設定した後、PET AUTOスイッチを操作することにより、この設定された初期位置からPET装置の架台10の撮影可能領域12まで、既知の距離Lだけ天板を移動させるようにした。
よって、PET装置を単独で使用する際の撮影開始位置の位置決めを容易に正確に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、X線CT装置と核医学装置とを組み合わせて複合装置とした放射線診断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用の放射線診断装置として、X線CT装置やポジトロンエミッションCT装置(以下、PET装置と略称する。)、シングルホトン・エミッションCT装置(以下、SPECT装置と略称する。)と称される核医学装置が従来から使用されている。
【0003】
X線CT装置は、被検体の体外からX線を照射して組織や臓器によるX線透過率の差を検出器で測定することにより、その測定値を基に断層像を再構成するものであり、従って主に組織や臓器の形態的診断に供される。
【0004】
一方、PET装置やSPECT装置のような核医学装置は、放射線同位体またはその標識化合物(以下、放射性医薬品という。)が、生体の特定組織や臓器に選択的に取り込まれる性質を利用したものである。すなわち、被検体へ放射性医薬品を投与し、体内から放射されるガンマ線を体外で測定することにより、放射線同位体の線量分布を画像化するとともに、それが特定の組織や臓器に蓄積されることから、組織や臓器の生理学的な機能および生化学的物質代謝機能の診断が可能となっている。
【0005】
これらX線CT装置や核医学装置は、その動作原理や診断形態が異なることから、従来は別の医療用診断装置として実用に供されていた。しかし近時、医療の高度化が進み総合的な診断の必要性が高まるにつれ、両者を組み合わせて複合装置を構成することによって、形態的な診断データと機能的な診断データとを統合して得ることにより、正確な診断を行えるようにした放射線診断装置が提供されるようになった(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
ところで、X線CT装置や核医学装置を使用するに際しては、データを収集する被検体の位置(これを撮影位置と称する。)を、X線CT装置や核医学装置の架台の撮影可能領域に対して合わせる必要がある。通常、X線CT装置や核医学装置の架台には、被検体の置かれる中空部が形成されており、この中空部に撮影位置や撮影可能領域を示すためのレーザ投光器が設置されているので、このレーザ投光器からの光を被検体の所望の撮影位置に合わせることにより、両者の位置合わせすなわち、ポジショニングが行われる。
【0007】
図3は、例えばPET装置における撮影位置合わせの従来の方法を説明するために示したものであり、図中10はPET装置の架台、20は寝台装置、21は被検体Pを載置した寝台装置20の天板である。また、PET装置の架台10の中空部11には撮影可能領域12を示すための2つのレーザ投光器13a、13bが設けられており、このレーザ投光器13a、13bから中空部11の中心線を横切るようにレーザ光が送出されるようになっている。そして、被検体Pは天板21に寝かされた状態で架台10の中空部11に挿入されるものであり、所望の撮影範囲Prが被検体Pの体表に表示されている。
【0008】
そこで、図3(a)の状態から図3(b)の状態になるように、架台10または寝台装置20を相対的に移動させて、架台10のレーザ投光器13a、13bからのレーザ光で表示される撮影可能領域12に被検体Pの撮影範囲Prを合わせることにより、両者のポジショニングが完了する。この架台10のレーザ投光器13a、13bによって表示される撮影可能領域12に被検体Pの撮影範囲Prが適合したかどうかは、操作者が架台10の外から中空部11を覗き込むことによって目視で確認することができる。なお、撮影範囲Prを合わせるのではなく、撮影個所または撮影開始位置を合わせるようにしても良く、その場合も同様である。
【0009】
なおここでは、PET装置における撮影位置合わせの従来の方法を説明したが、X線CT装置における撮影位置合わせも同様にして行われる。
【特許文献1】特開平9−5441号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、X線CT装置とPET装置とを組み合わせて複合化した放射線診断装置では、例えばPET装置のみを単独で使用しようとする場合に、従来の位置合わせ手段では、撮影のポジショニングが極めて困難だった。
【0011】
すなわち、図4は複合化された放射線診断装置1の概略を示した側面図であるが、PET装置の架台10とX線CT装置の架台30とは隣接配置されており、それぞれの中空部11、31に、寝台装置20の天板21に寝かされた状態で被検体Pが挿入される。このような複合化された放射線診断装置1において、例えばPET装置のみを単独で使用しようとする場合、操作者がPET装置の架台10の中空部11を覗き込もうとしても、X線CT装置の架台30にかなりの幅があるため、その中空部31が邪魔になって、レーザ投光器13a、13bによって表示されるPET装置の撮影可能領域12に、被検体Pの撮影範囲Pr(または、撮影開始位置)が合っているかどうかを目視で確認することができなかった。
【0012】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、撮影のための有効視野を共通にして、所定の位置関係を保って隣接するように配置された、被検体のX線断層像を得るX線CT装置の架台および被検体に投与された放射性医薬品から放射されるガンマ線を検出する核医学装置の架台と、被検体を載置しこの被検体の所望の撮影位置を、前記X線CT装置の架台と前記核医学装置の架台との撮影領域中に位置づけるための寝台天板と、この寝台天板と前記X線CT装置の架台および/または前記核医学装置の架台とを相対的に移動させる移動手段とを備える放射線診断装置において、前記被検体の所望の撮影位置に関連づけて、前記寝台天板の初期位置を前記X線CT装置の架台または前記核医学装置の架台のいずれか一方に対して設定する初期位置設定手段と、この初期位置設定手段によって設定された前記被検体の所望の撮影位置を、前記X線CT装置の架台または前記核医学装置の架台の撮影領域に選択的に対応させるポジショニング選択手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の放射線診断装置において、前記ポジショニング選択手段は、前記X線CT装置の架台の撮影領域に前記寝台天板を自動的にスライドさせるための第1のスイッチと、前記核医学装置の架台の撮影領域に前記寝台天板を自動的にスライドさせるための第2のスイッチとを有することを特徴とする。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の放射線診断装置において、前記核医学装置または前記X線CT装置の一方を単独で使用することを可能とする装置選択手段を備え、前記ポジショニング選択手段は、前記装置選択手段で選択されなかった方の装置の撮影領域に、前記被検体の所望の撮影位置を対応させないようにしたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の放射線診断装置において、前記X線CT装置と前記核医学装置との両方で、同一被検体を撮影する場合、前記被検体の撮影位置の少なくとも一部が共通であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
上記課題を解決するための手段の項にも示したとおり、本発明の特許請求の範囲に記載する各請求項の発明によれば、次のような効果を奏する。
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、X線CT装置または核医学装置のいずれか一方の架台に対して、被検体の所望の撮影位置に関連づけて、寝台天板の初期位置を設定しておけば、被検体の所望の撮影位置をX線CT装置または核医学装置のいずれの撮影領域にも容易に対応付けすることができる。よって、いずれか一方の装置を単独で使用する際の撮影開始位置の位置決めを容易に正確に行うことができる。また、いずれか一方の装置側に位置合わせ用のレーザ投光器を設ければよく、他方の装置へのレーザ投光器の設置を省略することができるので、製造工数の削減、コストの低減を図ることができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、選択したX線CT装置または核医学装置の撮影領域へ、前記被検体の所望の撮影位置を確実に対応させることができ、ポジショニング操作の間違いを防止できて、検査のスループットを向上することができる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、非稼動状態にある装置への被検体の誤ったボジショニングが防止でき、被検体の安全性を保持することができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、被検体の同一断層面の形態的情報と機能的情報とを得ることができ、診断の高度化に寄与することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る放射線診断装置の一実施例について、図1および図2を参照して詳細に説明する。なおこれらの図において、図3、図4と同一部分には同一符号を附して示してある。
【0023】
図1(a)、(b)は、本発明に係る放射線診断装置の一実施例の外観を概略的に示した側面図である。
【0024】
この図において、放射線診断装置全体を符号1で示しており、10はPET装置の架台、20は寝台装置、21は被検体Pを載置する寝台装置20の天板、30はX線CT装置の架台であって、両者は所定の位置関係を保って隣接するように配置され、かつ分離可能に連結されている。そして、PET装置の架台10およびX線CT装置の架台30にはそれぞれ中空部11、31が形成されており、両中空部11、31はその中心線を共通にして連通している。
【0025】
また、PET装置の架台10の中空部11には撮影可能領域12を示すための2つのレーザ投光器13a、13bが設けられており、このレーザ投光器13a、13bから中空部11の中心線を横切るようにレーザ光が送出されるようになっている。なお、被検体Pは天板21に寝かされた状態でX線CT装置の架台30の中空部31からPET装置の架台10の中空部11に挿入されるものである。
【0026】
X線CT装置の架台30にはその中空部31の手前側に、X線CT装置側の位置決めのためのレーザ投光器33が設けられている。このレーザ投光器33からも中空部31の中心線を横切るようにレーザ光が送出されるが、レーザ投光器33と架台30内のX線照射位置との間の距離は決まっている。さらに、このレーザ投光器33の位置とPET装置の架台10の中空部11における撮影可能領域12との間の距離も、ある値Lに固定されている。このように、放射線診断装置1を構成するX線CT装置とPET装置とは、撮影のための有効視野を共通にしている。
【0027】
図2は、X線CT装置の架台30の表面に設けられた操作パネル40の要部を示したものである。この操作パネル40は、X線CT装置の架台30の、被検体Pが挿入される中空部31に向って例えば左側に設けられており、主に被検体Pを所定の撮影領域(すなわち、X線照射位置。)に導くために、天板21の進退動を操作するための各種スイッチ類を備えている。なお操作パネル40は、必ずしもX線CT装置の架台30に固定されている必要は無く、有線または無線によるリモートコントロール可能なものであってもよい。
【0028】
なお、図2において、INは天板21をX線CT装置の架台30方向へ進入させるためのスイッチ、OUTは天板21をX線CT装置の架台30から退避させる方向へスライドさせるためのスイッチ、FASTはINスイッチまたはOUTスイッチと同時に押すことによって、IN方向、OUT方向への天板21のスライド速度を高めるためのスイッチ、FREEは天板21を手動でスライドさせるようにするためのスイッチである。
【0029】
また、SLICEは天板21上の被検体Pにレーザ投光器33からの光によって設定した撮影位置を、架台30内のX線照射位置に一致させるように、天板21を自動的にスライドさせるためのスイッチ、PET AUTOはPET装置を単独で使用する場合に、天板21上の被検体PにX線CT装置側のレーザ投光器33からの光によって設定した撮影位置を、PET装置の架台10内の撮影可能領域12に一致させるように、天板21を自動的にスライドさせるためのスイッチである。これら各スイッチの操作に基づく各種動作制御は、放射線診断装置1の図示しない制御装置によって行われる。
【0030】
なお、本発明の放射線診断装置において、X線CT装置と核医学装置とは、それぞれ単独に使用することも可能である。そのため、単独使用の際にX線CT装置を使用するのか核医学装置を使用するのかを選択する装置選択スイッチや、必要に応じて結合されているPET装置の架台10とX線CT装置の架台30との結合状態を解除するための結合解除スイッチなどが、放射線診断装置1の図示しない制御卓に設けられている。この制御卓は、通常PET装置の架台10とX線CT装置の架台30が設置されている放射線防護壁で囲まれたスキャン室とは別の操作室に設置されていて、操作者を放射線の被曝から防護している。
【0031】
次に、このように構成された放射線診断装置におけるポジショニングのための動作について説明する。
【0032】
先ず、放射線診断装置1をX線CT装置とPET装置との複合装置として使用する場合には、図1(a)に示されているように、天板21に載置されている被検体Pの所望の撮影位置Prに、X線CT装置の架台30に設けられているレーザ投光器33からの光が当るように、天板21を適宜スライドさせる。このときINスイッチを押して天板21を駆動させても良いし、FREEスイッチを押して天板21を手動でスライドさせることもできる。そして、被検体Pの所望の撮影位置Prにレーザ投光器33からの光が当ったところで天板21を停止させる。これでポジショニングのための初期設定が完了する。
【0033】
次のステップとして、SLICEスイッチを押す。レーザ投光器33と架台30内のX線照射位置との間の距離は決まっているので、SLICEスイッチが押されると、その距離分だけ天板21が自動的にスライドし、架台30内のX線照射位置と被検体Pの所望の撮影位置Prとが一致するところで天板21は一旦停止する。その後操作者は操作室に設置されている制御卓から所定の撮影指示を与えることにより、放射線診断装置1は所定のシーケンスに従って撮影を開始し、X線CT装置によるX線断層像の撮影が行われる。また、X線CT装置のレーザ投光器33とPET装置の架台10内の撮影可能領域12との間の距離Lも決まっているので、自ずから架台30内のX線照射位置とPET装置の架台10内の撮影可能領域12との間の距離も決まる。よって、天板21が架台30内のX線照射位置から所定距離だけ架台10内へ進むと、被検体Pの所望の撮影位置Prが撮影可能領域12に達するので、ここで引続き、被検体Pの同一スライス位置についてPET装置での撮影が行われる。
【0034】
一方、放射線診断装置1のPET装置を単独に使用する場合もあり、この場合には次のようにして、PET装置の架台10内の撮影可能領域12に被検体Pの所望の撮影位置Prを一致させるように、天板21を自動的にスライドさせる。なお、図1(a)に示されているように、被検体Pの所望の撮影位置PrにX線CT装置のレーザ投光器33からの光が当ったところで天板21が停止して、位置決めのための初期設定が完了した状態にあるものとする。
【0035】
すなわちこの場合は、PET AUTOスイッチを押す。このPET AUTOスイッチが押されると、X線CT装置のレーザ投光器33とPET装置の架台10内の撮影可能領域12との間の距離Lが決まっていることから、その距離分だけ天板21が自動的にスライドし、架台10内の撮影可能領域12に被検体Pの所望の撮影位置Prが達したところで天板21は一旦停止する。この状態が図1(b)に示されている。そして、所定のシーケンスに従って撮影が開始され、PET装置による撮影が行われる。このようにPET装置専用にポジショニング用のスイッチがあるので、ポジショニング操作が容易であり操作の間違いも防止できるので、検査のスループットを向上することができる。
【0036】
なお、SLICEスイッチやPET AUTOスイッチを押したときに、天板21がスライドして被検体Pの所望の撮影位置Prを架台30内のX線照射位置や架台10内の撮影可能領域12に一致させるものと説明したが、天板21をスライドさせるのに代えて寝台装置20またはX線CT装置の架台30およびPET装置の架台10を移動させても、同様に位置決めができることは言うまでもない。図1(b)において、矢印Aは図1(a)の状態から寝台装置20または天板21を距離Lだけスライドさせたことを示し、矢印BはPET装置の架台10およびX線CT装置の架台30を距離Lだけスライドさせたことを示したものである。
【0037】
また、ポジショニングのための初期設定に、操作パネル40に設けられている各種スイッチが使用されることを説明したが、これら操作パネル40に設けられている各種スイッチ類と同様のスイッチ類は、操作室に設置されている図示しない制御卓に配置されていてもよい。さらにこのスイッチ類は、操作卓のモニタ上に表示されるタッチスイッチであってもよい。このように操作卓にボジショニングのための各種スイッチを設けておけば、スキャン室でのポジショニングのための初期設定を終えて操作室へ移動した操作者が、制御卓から撮影開始指示を与えたり、撮影プランを選択したりする一連の操作の中で、操作パネル40からと同様のポジショニングが可能となる。例えば、PET装置を単独に使用するプランを選択したような場合、撮影プランの選択の後撮影開始ポジションまで被検体を移動させる操作が操作室に居ながら実施することができる。
【0038】
以上詳述したように本発明によれば、X線CT装置またはPET装置のいずれか一方の架台に対して、被検体の所望の撮影位置に関連づけて、寝台天板の初期位置を設定しておけば、被検体の所望の撮影位置をX線CT装置またはPET装置のいずれの撮影領域にも容易に対応付けすることができる。よって、PET装置を単独で使用する際の撮影開始位置の位置決めを容易に正確に行うことができる。また、X線CT装置とPET装置の架台の幅はかなり広いので、操作者が位置設定を確認するために両者の間を移動するのに煩わしさが伴っていたが、その煩わしさから解放される。さらに、X線CT装置側に位置合わせ用のレーザ投光器を設ければよく、PET装置側へのレーザ投光器の設置を省略することができるので、製造工数の削減、コストの低減を図ることができる。
【0039】
なお、PET装置の架台10とX線CT装置の架台30との結合状態を解除して、PET装置の架台10を退避位置へ移動させて、X線CT装置を単独で使用することもあるが、この場合は、万一PET AUTOスイッチを押したとしても天板21がPET装置の架台10の撮影開始位置へ移動することがないように、制御回路が形成されている。よって、非稼動状態にある装置への被検体の誤ったボジショニングが防止でき、被検体の安全性を保持することができる。
【0040】
また、上記実施例では、PET装置の架台10とX線CT装置の架台30とが隣接して配置されているものにおいて、X線CT装置の架台30側に寝台装置20が配置されているものとして説明したが、逆に、PET装置の架台10側に寝台装置20が配置されていても良いことは言うまでもない。ただしこの場合、PET装置の架台10側に位置決めの初期設定のためのレーザ投光器を設置する必要がある。なお、X線CT装置と組み合わせた核医学装置をPET装置として説明したが、PET装置に限るものではなく、SPECT装置であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明に係る放射線診断装置の一実施例の外観を概略的に示した側面図である。
【図2】操作パネルの要部の一例を示した平面図である。
【図3】PET装置における従来の撮影位置合わせ方法を説明した説明図である。
【図4】従来の放射線診断装置の問題点を説明するために示した説明図である。
【符号の説明】
【0042】
1 放射線診断装置
10 PET装置の架台
11 中空部
12 撮影可能領域
20 寝台装置
21 天板
30 X線CT装置の架台
31 中空部
33 レーザ投光器
40 操作パネル
P 被検体
Pr 撮影位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影のための有効視野を共通にして、所定の位置関係を保って隣接するように配置された、被検体のX線断層像を得るX線CT装置の架台および被検体に投与された放射性医薬品から放射されるガンマ線を検出する核医学装置の架台と、
被検体を載置しこの被検体の所望の撮影位置を、前記X線CT装置の架台と前記核医学装置の架台との撮影領域中に位置づけるための寝台天板と、
この寝台天板と前記X線CT装置の架台および/または前記核医学装置の架台とを相対的に移動させる移動手段と
を備える放射線診断装置において、
前記被検体の所望の撮影位置を設定する位置設定手段と、
この位置設定手段によって設定された前記被検体の所望の撮影位置を、前記X線CT装置の架台または前記核医学装置の架台の撮影領域に選択的に対応させるポジショニング選択手段と
を具備することを特徴とする放射線診断装置。
【請求項2】
前記ポジショニング選択手段は、前記X線CT装置の架台の撮影領域に前記寝台天板を自動的にスライドさせるための第1のスイッチと、前記核医学装置の架台の撮影領域に前記寝台天板を自動的にスライドさせるための第2のスイッチとを有することを特徴とする請求項1に記載の放射線診断装置。
【請求項3】
前記核医学装置または前記X線CT装置の一方を単独で使用することを可能とする装置選択手段を備え、前記ポジショニング選択手段は、前記装置選択手段で選択されなかった方の装置の撮影領域に、前記被検体の所望の撮影位置を対応させないようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか1項に記載の放射線診断装置。
【請求項4】
前記X線CT装置と前記核医学装置との両方で、同一被検体を撮影する場合、前記被検体の撮影位置の少なくとも一部が共通であることを特徴とする請求項1に記載の放射線診断装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−223573(P2006−223573A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−41077(P2005−41077)
【出願日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【出願人】(594164531)東芝医用システムエンジニアリング株式会社 (892)
【Fターム(参考)】