説明

放電灯点灯装置

【課題】給電用ハーネス線が長くても無負荷に対して的確に応答して保護動作を行なう。
【解決手段】少なくとも一方は放電容器の外面に配設された一対の電極を備えた誘電体バリア放電灯と、2次側に接続された前記誘電体バリア放電灯に点灯電圧を供給するトランスと、このトランスの2次側と前記誘電体バリア放電灯とを接続する給電用ハーネス線と、前記トランスの1次側に電圧を供給するための電圧制御回路と、この電圧制御回路の出力を前記トランスの1次側に正相又は逆相で矩形波電圧を供給するプッシュプル回路と、発振周波数が可変可能な信号を発生させる発振回路と、前記トランスの2次側に流れる点灯電流に基づき前記誘電体バリア放電灯の始動時か点灯時かを検出する点灯検出回路と、この点灯検出回路により検出された前記発振回路の発振周波数を切り替える始動制御回路とを具備し、前記点灯検出回路は、高周波を遮断する低域通過フィルタを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、希ガスを主体とする放電媒体を封入した放電灯を点灯する放電灯点灯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
希ガス放電灯は、誘電体バリヤ放電を利用する放電灯の無負荷状態を検出して保護動作が行われている(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−231478号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した特許文献1は、電源に接続された給電用ハーネス線を介して放電灯が接続されるが、画像形成装置などにおいて原稿を読み取り走査するために放電灯を移動させることが必要となり、給電用ハーネス線の長さを例えば200mm以上にする必要がある。給電用ハーネス線が長くなると、その並行隣接線路の部分の分布静電容量が高周波の動作周波数に対して無視できなくなり、誤って放電を検知してしまうことがある。
【0004】
このように誤って検知することを防止することが可能であるが、パルス駆動で行っている。パルス駆動により誤検知する場合、パルスのレベルが低かったり、幅が広かったりして効率的ではなかった。
【0005】
本発明は、従来の放電灯点灯装置のこのような問題点にかんがみてなされたもので、給電用ハーネス線が長くても無負荷に対して的確に応答して保護動作を行なう、しかも効率のよい放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の発明の請求項1による放電灯点灯装置は、内部に希ガスを主体とする放電媒体を封入した放電容器、および少なくとも一方は放電容器の内面又は外面に配設された一対の電極を備えた誘電体バリア放電灯と、2次側に接続された前記誘電体バリア放電灯に点灯電圧を供給するトランスと、このトランスの2次側と前記誘電体バリア放電灯とを接続する給電用ハーネス線と、前記トランスの1次側に電圧を供給するための電圧制御回路と、この電圧制御回路の出力を前記トランスの1次側に正相又は逆相で矩形波電圧を供給するプッシュプル回路と、発振周波数が可変可能な信号を発生させる発振回路と、前記トランスの2次側に流れる点灯電流に基づき前記誘電体バリア放電灯の始動時か点灯時かを検出する点灯検出回路と、この点灯検出回路により検出された前記発振回路の発振周波数を切り替える始動制御回路とを具備し、前記点灯検出回路は、高周波を遮断する低域通過フィルタを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、給電用ハーネス線が長くても無負荷に対して的確に応答して保護動作を行なう、しかも効率のよい放電灯点灯装置が得られる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、この発明の一実施形態に係る放電灯点灯装置を示す回路図である。図2は誘電体バリア放電灯(以下放電灯ともいう)である外面電極放電灯の一部を切欠して示す断面図、図3はその縦断面図である。図4は透光性樹脂シート15の展開図、図5は放電灯6の等価回路図である。図6は点灯装置の始動時の動作を示すタイミングチャート、図7は点灯装置の点灯時の動作を示すタイミングチャートである。
【0009】
この実施形態においては、図1の放電灯6として誘電体バリア放電灯である外面電極放電灯を採用して説明するが、ここで用いる放電灯6としては、内外面電極放電灯や内内面電極放電灯を採用してもよい。
【0010】
先ず、図2〜図5を参照して外面電極放電灯の構造について説明する。放電灯6は、透光性バルブであるガラスバルブ11a内に放電を生起させるための1対の電極を有している。誘電体バリア放電灯では、一対の電極の少なくとも一方をガラスバルブ11aの外面または内面に設ける。ここでは、これらの電極を外面に設けて外部電極13,13としている。ガラスバルブ11aの内面には発光層を設け、ガラスバルブ11aの内部に希ガスを封入する。
【0011】
即ち、図3の断面図に示すように、放電灯6は、放電容器11、蛍光体層12、1対の外部電極13,13、アパーチャ14、透光性樹脂シート15および透光性絶縁チューブ16を有している。
【0012】
放電容器11は、細長く、両端が気密に封止された直径10mm、実効長さ370mmのガラスバルブ11aからなり、一端に排気チップオフ部11bを有する。放電容器11の内部には、放電媒体としてキセノンを封入している。蛍光体層12は、放電容器11の内面に長手方向に沿ったスリット状の部分以外の部分に形成する。
【0013】
1対の外部電極13,13は夫々アルミ箔からなり、図3に示すように、平行に離間対向させて放電容器11の外面に貼着する。外部電極13は、予め後述する透光性樹脂シート15の一面に粘着し、透光性樹脂シート15を放電容器11の外周に巻き付けることによって、放電容器11の外面の所定位置に配設するようになっている。
【0014】
また、外部電極13は、図4に示すように、波形状の電極主部13a、端子接続部13bおよび端子13cを有する。電極主部13aは、波形状をなして放電容器11の長手方向の大部分にわたり延在するように構成している。端子接続部13bは、電極主部13aの一端に接続して配設し、端子13cとの接触面積が大きくなるように方形状に形成している。端子13cは、端子接続部13bに導電性接着剤により接着する。端子13cは、透光性樹脂シート15および透光性熱収縮チューブである透光性絶縁チューブ16から外部に突出している。
【0015】
アパーチャ14は、放電容器11の長手方向に沿って、蛍光体層12が形成されていないスリット状部分である。従って、放電容器11のアパーチャ14の部分は、ガラスバルブ11aを介して放電容器11の内部が素通しになって見える。
【0016】
透光性樹脂シート15は、例えば透明なPET(Polyethylene Terephthalate)からなり、放電容器11の実質的全長にわたる長さで、かつ放電容器11の周囲方向に対してアパーチャ14の上から被覆するような幅を有している。上述したように、一面に1対の外部電極13,13を所定間隔で貼着している。更に、その上にアクリル系粘着材を塗布して、放電容器11の外面に貼着している。これにより1対の外部電極13,13は、アパーチャ14を挟んでその両側の位置に配設され、アパーチャ14の上に透光性樹脂シート15が貼着される。
【0017】
透光性絶縁チューブ16は、透明フッ素系樹脂からなり、外部電極13,13およびアパーチャ14の上から放電容器11の全周を被覆している。
【0018】
放電灯6の等価回路は、図5に示すように、コンデンサCin1と負荷抵抗RLおよびコンデンサCin2の直列回路と、コンデンサCout1とコンデンサCout2の並列回路によって構成している。コンデンサCin1,Cin2は、外部電極13と放電容器11の内面との間に形成される静電容量である。従って、コンデンサCin1,Cin2の静電容量は、外部電極13の面積、放電容器11の構成材料であるガラスの比誘電率および厚さにより決定する。このように、放電灯6は、少なくとも容量性を有する。
【0019】
ところで上述のように、点灯装置と放電灯の間に、並行隣接線路が例えば200mm以上の長い給電用ハーネス線があると、図8に示すような接続関係になる。ここで点灯装置は図1の回路において、放電灯6及び直流電源DPを除いた部分を意味する。
【0020】
即ち、固定されている電源81に点灯装置82が接続され、この点灯装置82の接続端子82a,82bに給電用ハーネス線83の一端が接続され、他端には放電灯84が接続される。このときの給電用ハーネス線83と放電灯等価回路は、図9に示すように描ける。
【0021】
放電灯84は、図示するように、ランプ電極部容量Csとこれに直列接続されたランプ抵抗Raと、この直列接続体に並列接続されたランプ沿面部容量Ceから成る。放電灯84に給電用ハーネス線によって生ずる静電容量C1〜Cnが並列に接続された構成となる。この静電容量C1〜Cnから成るハーネス容量Chは、放電灯84の電極部容量Csや放電灯84の沿面部容量Ceに比べて、通常はかなり小さく、沿面部容量Ceにより放電を生じている。
【0022】
ところが、放電灯84の接続が外れるなどの原因によって無負荷状態になった場合、給電用ハーネス線83のみが接続されていると、高周波発生手段(点灯装置)から見た負荷が、給電用ハーネス線の分布静電容量即ちChになる。上記のように給電用ハーネス線83が長くなると、高周波においてハーネス容量Chがかなり大きくなり、Ch>Ceの関係になってしまうことがある。すると、放電灯84が放電を開始する前に、特に高周波において、上記ハーネス容量Chにより電流が流れて、点灯が誤って検知されてしまう。
【0023】
そこで本発明のこの実施形態では、抵抗R8と並列に、コンデンサC7と抵抗P12から成る低域通過フィルタLPFを設けて、高周波において給電用ハーネス線の部分において伝習が流れることを抑止するようにした。なお、ランプ電極部容量Csはハーネス容量Chより通常、当然大きい。
【0024】
したがって、ランプ電極容量Csとハーネス容量Chとランプ沿面部容量Ceとの関係が、Cs>Ch>Ceとなるときに上記低域通過フィルタLPFを作動させるように時定数を定めればよい。
【0025】
次に、図1を参照して、この発明の一実施形態の点灯装置について説明する。点灯装置は、昇圧/降圧回路28、抵抗R1,R2、コンデンサC2から構成される電圧制御回路21と、この電圧制御回路21に接続された直流電源DPと、点灯スイッチSWと、1次側コイルL1,L2と2次側コイルL3からなる昇圧トランス23と、プッシュプル回路22と、このプッシュプル回路22に接続された抵抗R4〜R7、コンデンサC4、トランジスタQ1から構成される発振回路24と、抵抗R8〜R12、ダイオードD、コンデンサC5〜C7、トランジスタQ2〜Q4から構成される始動回路25および電界効果トランジスタFET1,2とによって構成されている。上述のように、始動回路25内のコンデンサC7と抵抗R12は低域通過フィルタを構成している。
【0026】
電圧制御回路21は、昇圧/降圧回路28と抵抗R1と抵抗R2とコンデンサC2によって構成する。昇圧/降圧回路28に直流電源DPおよび点灯スイッチSWを接続している。直流電源DPは例えば電圧24Vであるが、この電圧は±数%程度変動することもあるので、電圧制御回路21により電圧の安定化を図っている。即ち、直流電源DPの出力は昇圧/降圧回路28に供給される。昇圧/降圧回路28は入力電圧を昇圧または降圧する。昇圧/降圧回路28の出力電圧は、コンデンサC2によって平滑され、抵抗R1と抵抗R2とで分圧され、抵抗R1,R2の接続点の電圧を昇圧/降圧回路28に制御電圧として供給する。
【0027】
プッシュプル回路22は、電界効果トランジスタFET1,2に接続され、プッシュプル回路22から出力される駆動信号により電界効果トランジスタFET1,FET2を交互にスイッチングさせて、昇圧トランス23の2次側に高圧を発生させる。
【0028】
発振回路24は、コンデンサC4、抵抗R4,5にて決定する発振周期を制御端子31に外部からの調光同期信号SをトランジスタQ1に供給してオン/オフ制御させ、トランジスタQ1がオンしたときに発振をリセットかけることにより、この調光同期信号Sに同期した周波数にて発振させることができる。
【0029】
始動回路25は、放電灯6に流れる電流を抵抗R8にて検出し、ダイオードDにて整流し、コンデンサC5にて平滑した電圧にてトランジスタQ2をオン/オフさせて始動時と始動時以外との周波数切り替えを行っている。始動時は、誘電体バリア放電灯に電流が流れない為、トランジスタQ2はオフ状態となりトランジスタQ3,4がオンし、トランジスタQ1がオフする。したがって、調光同期信号Sが発振回路24に入力されない状態となり、また、トランジスタQ3がオン状態となる為、プッシュプル回路22の発振周波数は、コンデンサC4、抵抗R5にて決定される。始動時以外(誘電体バリア放電灯点灯時)は、誘電体バリア放電灯に電流が流れ、抵抗R8にて電流を検出し、トランジスタQ2がオン状態となり、トランジスタQ3,Q4がオフ状態となり、外部からの調光同期信号Sに同期した周波数にて、プッシュプル回路22は発振することになる。
【0030】
次に、図6および図7を用いて図1の点灯装置の動作について説明する。図6は始動時の、図7は点灯時のそれぞれのタイミングチャートである。
【0031】
先ず、始動時について図6とともに説明する。スイッチSWをオンすると、昇圧/降圧回路28とプッシュプル回路22にそれぞれ直流電源DPから電源が供給されて昇圧/降圧回路28とプッシュプル回路22がオン状態となる。昇圧/降圧回路28では、出力OUT1から出力電圧を出力し、コンデンサC2に徐々に電荷が蓄積されて電圧が上昇する。これに伴い、抵抗R1,R2の分圧電圧が昇圧/降圧回路28にフィードバックされ昇圧/降圧回路28の出力OUT1を定電圧に保持する。
【0032】
このとき、放電灯6は非点灯状態にあり、抵抗R8には電流が流れないことからトランジスタQ2はオフ、トランジスタQ3,Q4はオン、トランジスタQ1はオフ状態である。従って、制御端子31から発振回路24には図6(a)に示すように信号が供給されない状態にある。トランジスタQ3はオン状態にあるため、プッシュプル回路22の発振周波数は、コンデンサC4、抵抗R5により決定され、図6(b)に示す信号となる。
【0033】
昇圧/降圧回路28と同時にオンされたプッシュプル回路22は、その出力OUT2,OUT3から逆相の図6(c),(d)に示す信号を出力し、電界効果トランジスタFET1,FET2をオン/オフ制御する。電界効果トランジスタFET1がオンすると、出力OUT1から昇圧トランス23のコイルL1と電界効果トランジスタFET1を介して電流が流れ、昇圧トランス23の2次側のコイルL3にはコイルL1の巻線比に応じた図6(e)に示す正の高出力電圧+Vhが得られる。
【0034】
また、電界効果トランジスタFET2がオンすると、出力OUT1から昇圧トランス23のコイルL2と電界効果トランジスタFET2を介して電流が流れる。この場合、コイルの巻き方向がL1,L2と同じで電流の流れが逆向きであるため、昇圧トランス23の2次側のコイルL3にはコイルL2との巻線比に応じた図6(e)に示す負の高出力電圧−Vhが得られる。以降、電界効果トランジスタFET1,FET2をオン/オフに応じて図6(e)に示す正負の高出力電圧の出力を放電灯6に供給して放電灯6を点灯させることができる。
【0035】
放電灯6が点灯されると、放電灯6に流れる電流を抵抗R8にて検出し、ダイオードDにて整流し、コンデンサC5にて平滑した電圧でトランジスタQ2をオン、トランジスタQ3,Q4をオフ、トランジスタQ1をオンする。トランジスタQ3はオフ状態にあるため、プッシュプル回路22の発振周波数は、コンデンサC4、抵抗R5、R4により決定され、図7(g)に示す信号となる。発振回路24の制御端子31には、図7(f)に示す調光同期信号Sが供給され、この信号に同期した周波数にてプッシュプル回路22は、図7(h),(i)に示す信号を出力する。
【0036】
電界効果トランジスタFET1,FET2は、それぞれ図7(h),(i)によりオン/オフ制御される。電界効果トランジスタFET1がオンすると、出力OUT1から昇圧トランス23のコイルL1と電界効果トランジスタFET1を介して電流が流れ、昇圧トランス23の2次側のコイルL3にはコイルL1の巻線比に応じた図7(j)に示す正の低出力電圧+Vlが得られる。また、電界効果トランジスタFET2がオンすると、出力OUT1から昇圧トランス23のコイルL2と電界効果トランジスタFET2を介して電流が流れる。この場合、コイルの巻き方向がL1,L2と同じで電流の流れが逆向きであるため、昇圧トランス23の2次側のコイルL3にはコイルL2との巻線比に応じた図7(j)に示す負の低出力電圧−Vlが得られる。以降、電界効果トランジスタFET1,FET2のオン/オフに応じて図7(j)に示す正負の高出力電圧の出力を放電灯6に供給し、放電灯6を確実に点灯させることができる。このように、プッシュプル回路22は、点灯前の状態では、コンデンサC4と抵抗R5の時定数で駆動され、点灯後はコンデンサC4と抵抗R5及び抵抗R4によって駆動されるので、このプッシュプル回路の出力波形は点灯前は比較的高い電圧の矩形波となるが、点灯後は比較的低い電圧の矩形波となる。
【0037】
このように、簡単な始動回路25を付加し、始動時にプッシュプル回路22の周波数を上げたことにより、始動時において十分に大きいレベルの電圧が供給される。これにより、誘電体バリア放電灯である放電灯6を確実に点灯されることが可能となる。
【0038】
この実施形態では、始動時に高電圧回路など特別の回路を必要とせずに、外面電極放電灯等の誘電体バリア放電灯に高い始動電圧を供給するとともに、始動後は所定の定電圧を加えて安定した点灯を継続させることができる。
【0039】
更に、上述の実施形態によれば、抵抗R12とコンデンサC7から成る低域通過フィルタを設けているので、給電用ハーネス線が長くなりハーネス容量Chが、放電灯のランプ沿面部容量Ceよりも大きくなった場合においても、放電を誤って検知することはなくなる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】この発明の一実施形態に係る点灯装置について説明するための回路図。
【図2】誘電体バリア放電灯である外面電極放電灯を一部切欠して示す断面図。
【図3】誘電体バリア放電灯の縦断面図。
【図4】図2中の透光性樹脂シート15の展開図。
【図5】図2〜図4に示す放電灯の等価回路図。
【図6】この発明の始動時の動作について説明するためのタイミングチャート。
【図7】この発明の点灯時の動作について説明するためのタイミングチャート。
【図8】本発明の一実施形態において給電用ハーネス線が長い場合の状況を説明するための図。
【図9】図8における給電用ハーネス線と放電灯の等価回路図。
【符号の説明】
【0041】
6,84・・・放電灯、
11・・・放電容器、
12・・・蛍光体層、
13・・・外部電極、
13a・・・電極主部、
13b・・・端子接続部、
14・・・アパーチャ、
21・・・電圧制御回路、
22・・・プッシュプル回路、
23・・・昇圧トランス、
24・・・発振回路、
25・・・始動回路、
28・・・昇圧/降圧回路、
81・・・電源、
82・・・点灯装置、
83・・・給電用ハーネス線、
R1〜R12・・・抵抗、
C2〜C7・・・コンデンサ、
D・・・ダイオード、
Q1〜Q4・・・トランジスタ、
FET1,FET2・・・電界効果トランジスタ、
DP・・・直流電源、
SW・・・点灯スイッチ、
L1,L2・・・1次側コイル、
L3・・・2次側コイル、
Cs・・・ランプ電極部容量
Ra・・・ランプ抵抗、
Ce・・・ランプ沿面部容量。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に希ガスを主体とする放電媒体を封入した放電容器、および少なくとも一方は放電容器の内面又は外面に配設された一対の電極を備えた誘電体バリア放電灯と、
2次側に接続された前記誘電体バリア放電灯に点灯電圧を供給するトランスと、
このトランスの2次側と前記誘電体バリア放電灯とを接続する給電用ハーネス線と、
前記トランスの1次側に電圧を供給するための電圧制御回路と、
この電圧制御回路の出力を前記トランスの1次側に正相又は逆相で矩形波電圧を供給するプッシュプル回路と、
発振周波数が可変可能な信号を発生させる発振回路と、
前記トランスの2次側に流れる点灯電流に基づき前記誘電体バリア放電灯の始動時か点灯時かを検出する点灯検出回路と、
この点灯検出回路により検出された前記発振回路の発振周波数を切り替える始動制御回路とを具備し、
前記点灯検出回路は、高周波を遮断する低域通過フィルタを有することを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項2】
内部に希ガスを主体とする放電媒体を封入した放電容器、および少なくとも一方は放電容器の内面又は外面に配設された一対の電極を備えた誘電体バリア放電灯と、
2次側に接続された前記誘電体バリア放電灯に点灯電圧を供給するトランスと、
このトランスの2次側と前記誘電体バリア放電灯とを接続する給電用ハーネス線と、
前記トランスの1次側に電圧を供給するための電圧制御回路と、
この電圧制御回路の出力を前記トランスの1次側に正相又は逆相で矩形波電圧を供給するプッシュプル回路と、
発振周波数が可変可能な信号を発生させる発振回路と、
前記トランスの2次側に流れる点灯電流に基づき前記誘電体バリア放電灯の始動時か点灯時かを検出するとともに高周波を遮断する低域通過フィルタを有する点灯検出回路と、
この点灯検出回路により検出された前記発振回路の発振周波数を切り替える始動制御回路とを具備し、
前記給電用ハーネス線の分布静電容量Chが、前記誘電体バリア放電灯の容量沿面部容量Ceより大きいとき、前記低域通過フィルタによって前記給電用ハーネス線の分布静電容量に流れる電流による点灯の検出を抑止することを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項3】
内部に希ガスを主体とする放電媒体を封入した放電容器、および少なくとも一方は放電容器の内面又は外面に配設された一対の電極を備えた誘電体バリア放電灯と、
2次側に接続された前記誘電体バリア放電灯に点灯電圧を供給するトランスと、
このトランスの2次側と前記誘電体バリア放電灯とを接続する給電用ハーネス線と、
前記トランスの1次側に電圧を供給するための電圧制御回路と、
この電圧制御回路の出力を前記トランスの1次側に正相又は逆相で矩形波電圧を供給するプッシュプル回路と、
発振周波数が可変可能な信号を発生させる発振回路と、
前記トランスの2次側に流れる点灯電流に基づき前記誘電体バリア放電灯の始動時か点灯時かを検出するとともに高周波を遮断する低域通過フィルタを有する点灯検出回路と、
この点灯検出回路により検出された前記発振回路の発振周波数を切り替える始動制御回路とを具備し、
前記給電用ハーネス線の分布静電容量をChとし、前記誘電体バリア放電灯の沿面部容量をCeとし、前記誘電体バリア放電灯の電極部容量をCsとしたとき、下記の式が成り立つとき、前記低域通過フィルタによって前記給電用ハーネス線の分布静電容量に流れる電流によって生ずる点灯検出を抑止することを特徴とする放電灯点灯装置。
Cs>Ch>Ce

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−302563(P2006−302563A)
【公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−119606(P2005−119606)
【出願日】平成17年4月18日(2005.4.18)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)
【Fターム(参考)】