救護支援システム、無線基地局、無線端末、および救護サービスセンタ
【課題】老人や病人が外出時に事故にあった場合、または症状が悪化した場合に、迅速な救護ができるように支援する救護支援システム、およびそのようなシステムで利用される無線基地局、無線端末、および救護サービスセンタを提供する。
【解決手段】 判断部51は、無線端末からの信号に基づいて、無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する。救護通知部28は、救護を要すると判断された場合には、無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する。
【解決手段】 判断部51は、無線端末からの信号に基づいて、無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する。救護通知部28は、救護を要すると判断された場合には、無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、救護支援システム、無線基地局、無線端末、および救護サービスセンタに関して、特に、老人や病人などの安否を把握し、危険な状況に陥った場合に迅速な救護を支援することのできる救護支援システム、およびそのようなシステムで利用される無線基地局、無線端末、および救護サービスセンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、家庭内における急病の発生や事故などの異常を通報するシステムが提案されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、在宅老人の急病発生、家庭用ガス漏れ発生、または火災発生時に宅内伝送装置および電話回線を介して自動的に管理センタへ緊急通報を行なうシステムが開示されている。
【0004】
このようなシステムによって、在宅老人の救護、ガス漏れ対策、または消化活動を迅速かつ適確に行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−254268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、老人や病人が外出しているときに、事故にあった場合や、病状が悪化した場合に対応することができない。
【0007】
それゆえに、本発明の目的は、老人や病人が外出時に事故にあった場合、または症状が悪化した場合に、迅速な救護ができるように支援する救護支援システム、およびそのようなシステムで利用される無線基地局、無線端末、および救護サービスセンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線基地局であって、無線端末からの信号に基づいて、無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する判断部と、救護を要すると判断された場合には、無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する通知部とを備える。
【0009】
好ましくは、判断部は、無線端末から一定の規則に従って送信されるように定められている信号が規則に従って送信されてこない場合に、無線端末の所持者が救護を要すると判断する。
【0010】
好ましくは、判断部は、無線端末から加速度センタの加速度の値が所定値以上であることを表わす信号を受信した場合に、無線端末の所持者が救護を要すると判断する。
【0011】
好ましくは、判断部は、無線端末から無線端末の所持者のバイタルサインの値が所定の範囲外であることを表わす信号を受信した場合に、無線端末の所持者が救護を要すると判断する。
【0012】
好ましくは、無線基地局は、さらに、通信接続している無線端末の位置情報を取得する位置取得部と、取得した位置情報に基づいて、救護を要すると判断した無線端末の周囲に位置する他の無線端末を検索する検索部とを備え、通知部は、検索された他の無線端末を救護サービスセンタへ通知する。
【0013】
好ましくは、無線基地局は、さらに、救護サービスセンタからの指示に基づいて、救護を要すると判断した無線端末へ救護を要するか否かを問合せる問合部を備え、通知部は、さらに、無線端末から救護を要求する旨の応答を受信したとき、または無線端末から所定時間内に応答を受信しない場合に、救護を要することを確認した旨をサービスセンタへ通知する。
【0014】
本発明は、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線端末であって、加速度センサーと、加速度センサーの加速度の値が所定値以上となった場合に、加速度の値が所定値以上であることを知らせる信号を無線基地局へ送信する異常通知部とを備える。
【0015】
本発明は、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線端末であって、バイタルサインの値を入力する入力部と、バイタルサインの値が所定の範囲外となった場合に、バイタルサインの値が所定の範囲外であることを知らせる信号を無線基地局へ送信する異常通知部とを備える。
【0016】
好ましくは、無線端末は、さらに、無線基地局から救護を要するか否かの問合せを受信したときに、無線端末の所持者に応答を促す問合応答部と、救護を要するか否かの応答の入力を受付けるユーザ入力部とを備え、問合せ応答部は、ユーザ入力部を通じて無線端末の所持者が救護を要求する旨の応答を入力したときに、救護を要求する旨の応答を無線基地局へ送信する。
【0017】
好ましくは、問合応答部は、ユーザ入力部を通じて無線端末の所持者が救護を要求する旨の応答を入力したとき、またはユーザ入力部を通じて無線端末の所持者から所定時間内に応答が入力されない場合に、無線端末の周囲に救護の要求を知らせる音声をスピーカーから出力させる。
【0018】
本発明は、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される救護サービスセンタであって、無線端末と、無線端末の所持者に関する緊急連絡先との対応を定めたテーブルを記憶する記憶部と、無線基地局から無線端末の所持者の救護要請を受信した場合に、テーブルを参照して無線端末に対応する緊急連絡先を特定する救護管理部と、特定された救急連絡先に救護の要請を通知する救護要請部とを備える。
【0019】
本発明は、無線端末と、無線基地局と、救護サービスセンタとを含み、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムであって、無線基地局は、無線端末からの信号に基づいて、無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する判断部と、救護を要すると判断された場合には、無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する通知部とを備え、救護サービスセンタは、無線端末と、無線端末の所持者に関する緊急連絡先との対応を定めたテーブルを記憶する記憶部と、無線基地局から無線端末の所持者の救護要請を受信した場合に、テーブルを参照して無線端末に対応する緊急連絡先を特定する救護管理部と、特定された救急連絡先に救護の要請を通知する救護要請部とを備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、老人や病人が外出時に事故にあった場合、または症状が悪化した場合に、迅速な救護ができるように支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態の救護支援システムの構成を表わす図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の無線端末の構成を表わす図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【図5】サービステーブルを表わす図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の緊急連絡先装置の構成を表わす図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の救護支援システムのサービス開始手順を表わすフローチャートである。
【図8】(a)は、無線端末から送信されるサービス要求メッセージを表わす図である。(b)は、無線基地局から送信されるサービス要求メッセージを表わす図である。(c)は、許可を表わす応答メッセージを表わす図である。(d)は、拒否を表わす応答メッセージを表わす図である。(e)は、無線基地局から送信される許可メッセージを表わす図である。
【図9】本発明の第1の実施形態の無線端末による無線基地局への異常の通知手順を表わすフローチャートである。
【図10】(a)は、加速度異常メッセージを表わす図である。(b)は、血圧値異常メッセージを表わす図である。(c)は、切断要求メッセージを表わす図である。(d)は、位置情報メッセージを表わす図である。
【図11】本発明の第1の実施形態の無線基地局による救護センタへの救護要請の通知手順を表わすフローチャートである。
【図12】無線基地局から送信される救護要請メッセージを表わす図である。
【図13】本発明の第1の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の手順を表わすフローチャートである。
【図14】救護サービスセンタから送信される救護要請メッセージを表わす図である。
【図15】本発明の第2の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【図16】本発明の第2の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【図17】本発明の第2の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の別の手順を表わすフローチャートである。
【図18】(a)は、周囲端末検索要求メッセージを表わす図である。(b)は、周囲端末回答メッセージを表わす図である。(c)は、救護サービスセンタから周囲の無線端末へ送信される救護要請メッセージを表わす図である。
【図19】本発明の第3の実施形態の無線端末の構成を表わす図である。
【図20】本発明の第3の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【図21】本発明の第3の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【図22】本発明の第3の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の別の手順を表わすフローチャートである。
【図23】(a)は、救護サービスセンタから送信される救護問合メッセージを表わす図である。(b)は、無線基地局から送信される救護問合メッセージを表わす図である。(c)は、救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージを表わす図である。(d)は、救護が不要である旨の応答を表わす回答メッセージを表わす図である。(e)は、確認済救護要請メッセージを表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
(救護支援システムの構成)
図1は、本発明の実施形態の救護支援システムの構成を表わす図である。
【0023】
図1を参照して、この救護支援システム1は、複数の無線端末2−1〜2−4と、複数の無線基地局3−1〜3−4、複数の救護サービスセンタ4−1〜4−2、複数の緊急連絡先装置5−1〜5−6とからなる。以下では、無線端末2−1〜2−4を代表して無線端末2と表わす。無線基地局3−1〜3−4を代表して無線基地局3と表わす。救護サービスセンタ4−1〜4−2を代表して救護サービスセンタ4と表わす。緊急連絡先装置5−1〜5−6を代表して緊急連絡先装置5と表わす。
【0024】
1つの無線基地局3は、1個以上の無線端末2と通信接続し、1つのサービスセンタ4と通信接続する。1つのサービスセンタ4は、1個以上の無線基地局3と通信接続し、1個以上の緊急連絡先装置5と通信接続する。
【0025】
(無線端末の構成)
図2は、本発明の第1の実施形態の無線端末の構成を表わす図である。
【0026】
図2を参照して、この無線端末2は、通信部10と、制御部11と、メモリ17と、液晶ディスプレイ12と、スピーカー13と、加速度センサー14と、バイタルサイン入力部15と、ユーザ入力部16とを備える。
【0027】
通信部10は、無線基地局3との間で無線通信を行なう。
メモリ17は、各種のデータを記憶する。
【0028】
液晶ディスプレイ12は、画像を表示する。
スピーカー13は、音声を出力する。
【0029】
加速度センサー14は、加速度を検出する。
バイタルサイン入力部15は、無線端末2の所持者の血圧を測定する血圧計と接続され、血圧計からの血圧値を入力する。
【0030】
ユーザ入力部16は、操作ボタンおよびタッチパネルからなり、ユーザからの指示を受付ける。
【0031】
制御部11は、通信接続制御部18と、サービス要求部19と、位置通知部20と、異常通知部21とを備える。
【0032】
通信接続制御部18は、無線基地局3の通信接続制御部26との間で所定の手順に従って通信接続処理を行なう。
【0033】
サービス要求部19は、サービス要求メッセージを無線基地局3へ送信する。サービス要求部19は、無線基地局3から許可メッセージを受信した場合に、サービスを開始する
位置通知部20は、一定の周期で位置情報を表わす位置情報メッセージを無線基地局3へ送信する。
【0034】
異常通知部21は、加速度センサー14で測定された加速度が所定値以上となった場合に、加速度が所定値以上であることを表わす加速度異常メッセージを無線基地局3へ送信する。また、異常通知部21は、バイタルサイン入力部15から入力される血圧値が所定の範囲外(たとえば、高血圧異常である130以上、または低血圧異常である90未満)となった場合に血圧値が所定の範囲外であることを表わす血圧値異常メッセージを無線基地局3へ送信する。
【0035】
(無線基地局の構成)
図3は、本発明の第1の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【0036】
図3を参照して、この無線基地局3は、通信部23と、メモリ25と、制御部24とを備える。
【0037】
通信部23は、無線端末2との間で無線通信を行なう。また、通信部23は、救護サービスセンタ4との間で有線の電話網を介した通信を行なう。
【0038】
メモリ25は、各種のデータを記憶する。
制御部24は、通信接続制御部26と、サービス要求制御部27と、判断部51と、救護通知部28と、位置取得部30とを備える。
【0039】
通信接続制御部26は、無線端末2の通信接続制御部18との間で所定の手順に従って通信接続処理を行なう。
【0040】
サービス要求制御部27は、無線端末2からサービス要求メッセージを受信し、サービス要求メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。サービス要求制御部27は、救護サービスセンタ4からサービスの許可を表わす応答メッセージを受信した場合には、無線端末2へサービス許可メッセージを送信する。
【0041】
判断部51は、加速度異常メッセージを受信した場合、血圧異常メッセージを受信した場合、または一定周期ごとに無線端末2から送られてくる位置情報メッセージを一定周期内に受信しなかった場合には、無線端末2の所持者が救護を要すると判断する。
【0042】
救護通知部28は、無線端末2の所持者が救護を要すると判断された場合に、救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。
【0043】
位置取得部30は、通信接続している複数の無線端末2から位置情報を受信し、メモリに記憶する。
【0044】
(救護サービスセンタの構成)
図4は、本発明の第1の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【0045】
図4を参照して、この救護サービスセンタ4は、通信部32と、メモリ24と、制御部33とを備える。
【0046】
通信部32は、緊急連絡先装置5との間で有線の電話網を介した通信を行なう。また、通信部32は、無線基地局3との間で有線の電話網を介した通信を行なう。
【0047】
メモリ24は、各種のデータを記憶する。
制御部33は、サービス管理部35と、救護管理部52と、救護要請部36とを備える。
【0048】
サービス管理部35は、サービス要求メッセージを送信した無線端末2の所持者が図5のサービステーブルに無線端末2アドレスが登録されている場合には、許可に設定した応答メッセージを送信し、登録されていない場合には、拒否に設定した応答メッセージを送信する。
【0049】
図5のサービステーブルは、サービスに加入している無線端末2のアドレスと、無線端末2の所持者情報(住所、氏名、血液型、写真、年齢、性別、身長、体重などの情報)、緊急連絡先アドレスが登録されている。
【0050】
救護管理部52は、無線基地局3から救護要請メッセージを受信する。
救護要請部36は、無線基地局3から救護要請メッセージを受信した場合に、救護要請メッセージを緊急連絡先装置5へ送信する。
【0051】
(緊急連絡先装置の構成)
図6は、本発明の第1の実施形態の緊急連絡先装置の構成を表わす図である。
【0052】
図6を参照して、この緊急連絡先装置5は、通信部39と、制御部40と、メモリ44と、液晶ディスプレイ41と、スピーカー42とを備える。
【0053】
通信部39は、救護サービスセンタ4との間で有線の電話網を介した通信を行なう。
メモリ44は、各種のデータを記憶する。
【0054】
液晶ディスプレイ41は、画像を表示する。
スピーカー42は、音声を出力する。
【0055】
制御部40は、救護要請受付部45を備える。
救護要求受付部45は、救護要請メッセージを受信すると、受信した救護要請メッセージに含まれる無線端末2の所持者情報を表示する。
【0056】
(サービス開始動作)
図7は、本発明の第1の実施形態の救護支援システムのサービス開始手順を表わすフローチャートである。
【0057】
図7を参照して、まず、無線端末2が起動する(ステップS101)。
次に、無線端末2の通信接続制御部18と、無線基地局3の通信接続制御部26との間で所定の手順に従って通信接続処理が行なわれる(ステップS102、S103)。
【0058】
次に、無線端末2のユーザ入力部16は、サービス開始の要求が入力(たとえば、特定のボタンの押し下げ)を受付ける(ステップS104)。
【0059】
無線端末2のサービス要求部19は、図8(a)に示すようなサービス要求メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS105)。
【0060】
次に、無線基地局3のサービス要求制御部27は、無線端末2から図8(a)に示すようなサービス要求メッセージを受信する(ステップS106)。
【0061】
次に、無線基地局3のサービス要求制御部27は、図8(b)に示すようなサービス要求メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS107)。
【0062】
次に、救護サービスセンタ4のサービス管理部35は、無線基地局3から図8(b)に示すようなサービス要求メッセージを受信する(ステップS108)。
【0063】
次に、救護サービスセンタ4のサービス管理部35は、図5のサービステーブルを参照して、サービス要求メッセージを送信した無線端末2の所持者がサービスの加入者である場合、すなわち、図5のサービステーブルに無線端末アドレスが登録されている場合には(ステップS109でYES)、図8(c)に示すように応答メッセージを許可に設定し(ステップS110)、サービスを開始する(ステップS111)。
【0064】
一方、救護サービスセンタ4のサービス管理部35は、サービス要求メッセージを送信した無線端末2の所持者がサービスの加入者でない場合には(ステップS109でNO)、図8(d)に示すように応答メッセージを拒否に設定する(ステップS112)。
【0065】
次に、救護サービスセンタ4のサービス管理部35は、図8(c)または図8(d)に示すように応答メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS113)。
【0066】
次に、無線基地局3のサービス要求制御部27は、図8(c)または図8(d)に示すような応答メッセージを受信する(ステップS114)。
【0067】
次に、無線基地局3のサービス要求制御部27は、図8(c)に示すような許可を表わす応答メッセージを受信した場合には(ステップS115でYES)、無線端末2へ図8(e)に示すような許可メッセージを送信し(ステップS117)、サービスを開始する(ステップS119)。
【0068】
一方、無線基地局3の通信接続制御部26は、図8(d)に示すような拒否を表わす応答メッセージを受信した場合には(ステップS115でNO)、無線端末2との通信接続を切断する(ステップS116)。
【0069】
次に、無線端末2のサービス要求部19は、無線基地局3から図8(c)に示すような許可メッセージを受信した場合には(ステップS119でYES)、サービスを開始する(ステップS120)。
【0070】
(無線端末の異常の通知動作)
図9は、本発明の第1の実施形態の無線端末による無線基地局への異常の通知手順を表わすフローチャートである。
【0071】
図9を参照して、まず、異常通知部21は、加速度センサー14で測定された加速度が所定値以上となった場合に(ステップS201でYES)、図10(a)に示すような加速度が所定値以上であることを表わす加速度異常メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS202)。
【0072】
一方、異常通知部21は、バイタルサイン入力部15から入力される血圧値が所定の範囲外となった場合に(ステップS203でYES)、図10(b)に示すような血圧値が所定の範囲外であることを表わす血圧値異常メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS209)。
【0073】
一方、通信接続制御部18は、電池の電圧が所定値以下となった場合に(ステップS204でYES)、図10(c)に示すような切断要求メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS205)。
【0074】
一方、通信接続制御部18は、受信レベルが所定値以下となった場合に(ステップS206でYES)、図10(c)に示すような切断要求メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS205)。
【0075】
一方、位置通知部20は、一定周期ごとに(ステップS207でYES)、図10(d)に示すような位置情報を表わす位置情報メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS208)。
【0076】
(救護要請の通知動作)
図11は、本発明の第1の実施形態の無線基地局による救護センタへの救護要請の通知手順を表わすフローチャートである。
【0077】
通信接続制御部26は、無線端末2から図10(c)に示すような切断要求メッセージを受信した場合に(ステップS301でYES)、そのメッセージを送信した無線端末2との通信接続を切断する(ステップS302)。
【0078】
一方、判断部51は、無線端末2から図10(a)に示すような加速度異常メッセージを受信した場合に(ステップS303でYES)、無線端末2の所持者が救護を要すると判断する。救護通知部28は、図12に示すような、無線端末アドレス、救助要請、無線端末の位置情報、現在の時刻を含む救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。無線端末2の位置情報は、位置取得部30で最新に取得されメモリ25に記憶されているものを用いる(ステップS304)。
【0079】
一方、判断部51は、無線端末2から図10(b)に示すような血圧異常メッセージを受信した場合に(ステップS305でYES)、無線端末2の所持者が救護を要すると判断する。救護通知部28は、図12に示すような救護メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS304)。
【0080】
一方、判断部51は、一定周期ごとに無線端末2から送られてくる図10(d)に示すような位置情報メッセージを一定周期ごとに受信しなかった場合には(ステップS306でYES)、無線端末2の所持者が救護を要すると判断する。救護通知部28は、図12に示すような救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS304)。
【0081】
一方、位置取得部30は、図10(d)に示すような位置情報メッセージを受信した場合には(ステップS306でNO)、位置情報メッセージに含まれる無線端末2の位置情報をメモリ25に記憶する(ステップS307)。
【0082】
(S304後の動作)
図13は、本発明の第1の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の手順を表わすフローチャートである。
【0083】
図13を参照して、無線基地局3の救護通知部28は、図12に示すような救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS401(=S304))。
【0084】
次に、救護サービスセンタ4の救護管理部52は、無線基地局3から図12に示すような救護要請メッセージを受信する(ステップS402)。
【0085】
次に、救護サービスセンタ4の救護要請部36は、図14に示すような救護要請メッセージを緊急連絡先装置5へ送信する。ここで、救護要請メッセージに含まれる緊急連絡先アドレスおよび無線端末所持者情報は、無線基地局3から受信した救護要請メッセージに含まれる無線端末アドレスに対応するものを図5に示すサービステーブルから読み出したものである。救護要請メッセージに含まれる無線端末2の位置情報および時刻は、無線基地局3から受信した救護要請メッセージに含まれるものが用いられる(ステップS403)。
【0086】
次に、緊急連絡先装置5の救護要請受付部45は、図14に示すような救護要請メッセージを受信する。さらに、救護要請受付部45は、受信した救護要請メッセージに含まれる無線端末所持者情報を表示する(ステップS404)。
【0087】
以上のように、本発明の第1の実施形態によれば、無線端末の加速度が所定値以上となった場合、無線端末の所持者の血圧値が所定の範囲外となった場合、または一定周期で送信される位置情報を無線基地局で受信できなくなった場合に、無線端末の所持者の緊急連絡先に救護が要請されるので、無線端末の所持者の迅速な救護が可能となる。
【0088】
[第2の実施形態]
(無線基地局)
図15は、本発明の第2の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【0089】
図15の無線基地局が図3の第1の実施形態の無線基地局と相違する点は、図15の無線基地局が、周囲端末検索部29を備える点である。
【0090】
周囲端末検索部29は、救護サービスセンタ4から周囲端末検索要求メッセージを受信すると、メモリ25内の位置情報を検索して、救護を要すると判断した無線端末2の周囲に位置する他の無線端末を検索する。周囲端末検索部29は、検索した周囲の無線端末のアドレスを表わす周囲端末回答メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。
【0091】
(救護サービスセンタ)
図16は、本発明の第2の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【0092】
図16の救護サービスセンタが図4の第1の実施形態の救護サービスセンタと相違する点は、図16の救護サービスセンタが、周囲端末情報要求部37を備える点と、救護要請部36の救護要請メッセージの送信先が相違する点である。
【0093】
周囲端末情報要求部37は、周囲端末検索要求メッセージを無線基地局3へ送信し、無線基地局3から周囲端末回答メッセージを受信する。
【0094】
救護要請部36は、救護要請メッセージを検索された周囲端末へ送信する。
(S304後の動作)
図17は、本発明の第2の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の別の手順を表わすフローチャートである。
【0095】
図17を参照して、無線基地局3の救護通知部28は、図12に示すような救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS501(=S304))。
【0096】
次に、救護サービスセンタ4の救護管理部52は、無線基地局3から図12に示すような救護要請メッセージを受信する(ステップS502)。
【0097】
次に、救護サービスセンタ4の周囲端末情報要求部37は、図18(a)に示すような周囲端末検索要求メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS503)。
【0098】
次に、無線基地局3の周囲端末検索部29は、救護サービスセンタ4から図18(a)に示すような周囲端末検索要求メッセージを受信する(ステップS504)。
【0099】
次に、無線基地局3の周囲端末検索部29は、メモリ25内の位置情報を検索して、救護を要すると判断した無線端末2の周囲に位置する他の無線端末を検索する(ステップS505)。
【0100】
次に、無線基地局3の周囲端末検索部29は、図18(b)に示すような検索されたN個(Nは1以上の自然数)の周囲の無線端末2のアドレスを表わす周囲端末回答メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS506)。
【0101】
次に、救護サービスセンタ4の周囲端末情報要求部37は、無線基地局3から図18(b)に示すような周囲端末回答メッセージを受信する(ステップS507)。
【0102】
次に、救護サービスセンタ4の救護要請部36は、図18(c)に示すような救護要請メッセージを周囲端末(無線端末Bとする)へ送信する(ステップS508)。
【0103】
次に、周囲端末(無線端末B)の救護要請受付部45は、図18(c)に示すような救護要請メッセージを受信する。さらに、救護要請受付部45は、受信した救護要請メッセージに含まれる救護者情報を表示する(ステップS509)。
【0104】
(まとめ)
以上のように、本発明の第2の実施形態によれば、救護対象の無線端末の周囲の無線端末に対して、救護要請が送られるので、迅速な救護が可能となる。
【0105】
[第3の実施形態]
(無線端末)
図19は、本発明の第3の実施形態の無線端末の構成を表わす図である。
【0106】
図19の無線端末が図3の第1の実施形態の無線端末と相違する点は、図19の無線端末が、救護問合応答部22を備える点である。
【0107】
救護問合応答部22は、無線基地局3から救護問合メッセージを受信すると、無線端末2の所持者に救護問合があったことを知らせる音声をスピーカー13から出力させる。さらに、救護問合応答部22は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護を要求する旨の入力があった場合、救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージを無線基地局3へ送信する。また、救護問合応答部22は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護が不要である旨の入力があった場合には救護が不要である旨の応答を表わす回答メッセージを無線基地局3へ送信する。さらに、異常問合応答部は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護を要求する旨の入力があった場合、またはユーザ入力部16を通じて無線端末2の所持者から所定時間内に何も応答が入力されない場合には、救護を要請することを周囲に知らせるための音声を最大音量でスピーカー13から出力させる。
【0108】
(無線基地局)
図20は、本発明の第3の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【0109】
図20の無線基地局が図3の第1の実施形態の無線基地局と相違する点は、図20の無線基地局が、救護問合部31を備える点と、救護通知部28が救護要請メッセージに加えて、確認済救護要請メッセージを送信する点である。
【0110】
救護問合部31は、救護サービスセンタ4から救護問合メッセージを受信すると、救護問合メッセージを無線端末2へ送信する。
【0111】
救護通知部28は、無線端末2から救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージを受信した場合、または無線端末2から所定時間内に回答メッセージを受信しない場合に、救護を要することを確認したことを表わす確認済救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。
【0112】
(救護サービスセンタ)
図21は、本発明の第3の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【0113】
図21の救護サービスセンタが図4の第1の実施形態の救護サービスセンタと相違する点は、図21の救護サービスセンタが救護問合部38を備える点と、救護管理部52が受信するメッセージである。
【0114】
救護問合部38は、救護問合メッセージを無線基地局3へ送信する。
救護管理部52は、無線基地局3から救護要請メッセージに加えて、確認済救護要請メッセージを受信する。
【0115】
(S304後の動作)
図22は、本発明の第3の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の別の手順を表わすフローチャートである。
【0116】
図22を参照して、無線基地局3の救護通知部28は、図12に示すような救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS601(=S304))。
【0117】
次に、救護サービスセンタ4の救護管理部52は、無線基地局3から図12に示すような救護要請メッセージを受信する(ステップS602)。
【0118】
次に、救護サービスセンタ4の救護問合部38は、図23(a)に示すような救護問合メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS603)。
【0119】
次に、無線基地局3の救護問合部31は、救護サービスセンタ4から図23(a)に示すような救護問合メッセージを受信する(ステップS604)。
【0120】
次に、無線基地局3の救護問合部31は、図23(b)に示すような救護問合メッセージを無線端末2へ送信する(ステップS605)。
【0121】
次に、無線端末2の救護問合応答部22は、無線基地局3から図23(b)に示すような救護問合メッセージを受信する(ステップS606)。
【0122】
無線端末2の救護問合応答部22は、無線端末2の所持者に救護問合があったことを知らせる音声をスピーカー13から出力させる(ステップS606)。
【0123】
無線端末2の救護問合応答部22は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護を要求する旨の入力があった場合(たとえば、特定のボタンの押下げ)、または救護が不要である旨の入力(たとえば、別の特定のボタンの押下げ)があった場合、(ステップS608でYES)、図23(c)に示すような救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージ、または図23(d)に示すような救護が不要である旨の応答を表わす回答メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS609)。
【0124】
無線端末2の異常問合応答部は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護を要求する旨の入力があった場合、またはユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から所定時間内に何も応答が入力されない場合には(ステップS610でYES)、救護を要請することを知らせる音声をスピーカー13から出力させる(ステップS611)。
【0125】
無線基地局3の救護通知部28は、無線端末2から図23(c)に示すような救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージを受信した場合、または無線端末2から所定時間内に回答メッセージを受信しない場合に(ステップS612でYES)、図23(e)に示すような救護を要することを確認したことを表わす確認済救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS613)。
【0126】
次に、救護サービスセンタ4の救護管理部52は、無線基地局3から図23(e)に示すような確認済救護要請メッセージを受信する(ステップS614)。
【0127】
次に、救護サービスセンタ4の救護要請部36は、図14に示すような救護要請メッセージを緊急連絡先装置5へ送信する(ステップS615)。
【0128】
次に、緊急連絡先装置5の救護要請受付部45は、図14に示すような救護要請メッセージを受信する。さらに、救護要請受付部45は、受信した救護要請メッセージに含まれる救護者情報を表示する(ステップS616)。
(まとめ)
以上のように、本発明の第3の実施形態によれば、救護要請があった場合に、無線端末に対して、救護を要求するのかどうかを問合せるので、誤った救護の要請がなされるのを防止することができる。
【0129】
(変形例)
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、たとえば以下のような変形例も含まれる。
【0130】
(1) バイタルサイン
本発明の実施形態では、バイタルサインとして血圧値を用いたが、これに限定するものではなく、体温、心拍数、呼吸数などであってもよい。
【0131】
(2) 位置情報の取得
本発明の実施形態では、無線基地局は、通信接続している無線端末から一定時間ごとに送信される位置情報を受信するものとしたが、これに限定するものではない。無線基地局は、通信事業者に無線端末の位置情報の送信を要求するようにしてもよい。
【0132】
(3) 位置情報の送信
本発明の実施形態では、無線端末が、一定の周期で位置情報を表わす位置情報メッセージを無線基地局へ送信するものとしたが。これに限定するものではない。たとえば、無線端末は、無線端末の所持者に異常がないことを知らせるメッセージを一定の周期で送信するものとしてもよい。また、一定の周期でメッセージを送信する代りに、定められた時間にメッセージを送信するものとしてもよい。
【0133】
(4) 音声メッセージ
本発明の実施形態では、各装置間で、宛先のアドレスにメッセージデータをやりとりするものとして説明したが、これに限定するものではない。宛先の電話番号を発呼するものとしてもよい。たとえば、救護サービスセンタは、緊急連絡先の電話番号に発呼して、音声の救護メッセージを送信するものとしてもよい。
【0134】
(5) 緊急連絡先
本発明の実施形態では、救護サービスセンタは、無線端末の所持者ごとに緊急連絡先(身内、病院、介護施設)を特定して、特定した緊急連絡先に救護を要請するものとしたが、これに限定するものではない。たとえば、救護サービスセンタは、無線端末の所持者が誰であっても、常に消防署に救護を要請するものとしてもよい。
【0135】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0136】
1 救護支援システム、2,2−1〜2−4 無線端末、3,3−1〜3−4 無線基地局、4,4−1〜4−2 救護サービスセンタ、5,5−1〜5−6 緊急連絡先装置、10,23,32,39 通信部、11,24,33,40 制御部、12,41 液晶ディスプレイ、13,42 スピーカー、14 加速度センサー、15 バイタルサイン入力部、16 ユーザ入力部、17,25,34,44 メモリ、18,26 通信接続制御部、19 サービス要求部、20 位置通知部、21 異常通知部、22 救護問合応答部、27 サービス要求制御部、28 救護通知部、29 周囲端末検索部、30 位置取得部、31,38 救護問合部、35 サービス管理部、36 救護要請部、37 周囲端末情報要求部、45 救護要請受付部、51 判断部、52 救護管理部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、救護支援システム、無線基地局、無線端末、および救護サービスセンタに関して、特に、老人や病人などの安否を把握し、危険な状況に陥った場合に迅速な救護を支援することのできる救護支援システム、およびそのようなシステムで利用される無線基地局、無線端末、および救護サービスセンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、家庭内における急病の発生や事故などの異常を通報するシステムが提案されている。
【0003】
たとえば、特許文献1には、在宅老人の急病発生、家庭用ガス漏れ発生、または火災発生時に宅内伝送装置および電話回線を介して自動的に管理センタへ緊急通報を行なうシステムが開示されている。
【0004】
このようなシステムによって、在宅老人の救護、ガス漏れ対策、または消化活動を迅速かつ適確に行なうことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−254268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、老人や病人が外出しているときに、事故にあった場合や、病状が悪化した場合に対応することができない。
【0007】
それゆえに、本発明の目的は、老人や病人が外出時に事故にあった場合、または症状が悪化した場合に、迅速な救護ができるように支援する救護支援システム、およびそのようなシステムで利用される無線基地局、無線端末、および救護サービスセンタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明は、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線基地局であって、無線端末からの信号に基づいて、無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する判断部と、救護を要すると判断された場合には、無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する通知部とを備える。
【0009】
好ましくは、判断部は、無線端末から一定の規則に従って送信されるように定められている信号が規則に従って送信されてこない場合に、無線端末の所持者が救護を要すると判断する。
【0010】
好ましくは、判断部は、無線端末から加速度センタの加速度の値が所定値以上であることを表わす信号を受信した場合に、無線端末の所持者が救護を要すると判断する。
【0011】
好ましくは、判断部は、無線端末から無線端末の所持者のバイタルサインの値が所定の範囲外であることを表わす信号を受信した場合に、無線端末の所持者が救護を要すると判断する。
【0012】
好ましくは、無線基地局は、さらに、通信接続している無線端末の位置情報を取得する位置取得部と、取得した位置情報に基づいて、救護を要すると判断した無線端末の周囲に位置する他の無線端末を検索する検索部とを備え、通知部は、検索された他の無線端末を救護サービスセンタへ通知する。
【0013】
好ましくは、無線基地局は、さらに、救護サービスセンタからの指示に基づいて、救護を要すると判断した無線端末へ救護を要するか否かを問合せる問合部を備え、通知部は、さらに、無線端末から救護を要求する旨の応答を受信したとき、または無線端末から所定時間内に応答を受信しない場合に、救護を要することを確認した旨をサービスセンタへ通知する。
【0014】
本発明は、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線端末であって、加速度センサーと、加速度センサーの加速度の値が所定値以上となった場合に、加速度の値が所定値以上であることを知らせる信号を無線基地局へ送信する異常通知部とを備える。
【0015】
本発明は、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線端末であって、バイタルサインの値を入力する入力部と、バイタルサインの値が所定の範囲外となった場合に、バイタルサインの値が所定の範囲外であることを知らせる信号を無線基地局へ送信する異常通知部とを備える。
【0016】
好ましくは、無線端末は、さらに、無線基地局から救護を要するか否かの問合せを受信したときに、無線端末の所持者に応答を促す問合応答部と、救護を要するか否かの応答の入力を受付けるユーザ入力部とを備え、問合せ応答部は、ユーザ入力部を通じて無線端末の所持者が救護を要求する旨の応答を入力したときに、救護を要求する旨の応答を無線基地局へ送信する。
【0017】
好ましくは、問合応答部は、ユーザ入力部を通じて無線端末の所持者が救護を要求する旨の応答を入力したとき、またはユーザ入力部を通じて無線端末の所持者から所定時間内に応答が入力されない場合に、無線端末の周囲に救護の要求を知らせる音声をスピーカーから出力させる。
【0018】
本発明は、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される救護サービスセンタであって、無線端末と、無線端末の所持者に関する緊急連絡先との対応を定めたテーブルを記憶する記憶部と、無線基地局から無線端末の所持者の救護要請を受信した場合に、テーブルを参照して無線端末に対応する緊急連絡先を特定する救護管理部と、特定された救急連絡先に救護の要請を通知する救護要請部とを備える。
【0019】
本発明は、無線端末と、無線基地局と、救護サービスセンタとを含み、無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムであって、無線基地局は、無線端末からの信号に基づいて、無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する判断部と、救護を要すると判断された場合には、無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する通知部とを備え、救護サービスセンタは、無線端末と、無線端末の所持者に関する緊急連絡先との対応を定めたテーブルを記憶する記憶部と、無線基地局から無線端末の所持者の救護要請を受信した場合に、テーブルを参照して無線端末に対応する緊急連絡先を特定する救護管理部と、特定された救急連絡先に救護の要請を通知する救護要請部とを備える。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、老人や病人が外出時に事故にあった場合、または症状が悪化した場合に、迅速な救護ができるように支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の実施形態の救護支援システムの構成を表わす図である。
【図2】本発明の第1の実施形態の無線端末の構成を表わす図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【図5】サービステーブルを表わす図である。
【図6】本発明の第1の実施形態の緊急連絡先装置の構成を表わす図である。
【図7】本発明の第1の実施形態の救護支援システムのサービス開始手順を表わすフローチャートである。
【図8】(a)は、無線端末から送信されるサービス要求メッセージを表わす図である。(b)は、無線基地局から送信されるサービス要求メッセージを表わす図である。(c)は、許可を表わす応答メッセージを表わす図である。(d)は、拒否を表わす応答メッセージを表わす図である。(e)は、無線基地局から送信される許可メッセージを表わす図である。
【図9】本発明の第1の実施形態の無線端末による無線基地局への異常の通知手順を表わすフローチャートである。
【図10】(a)は、加速度異常メッセージを表わす図である。(b)は、血圧値異常メッセージを表わす図である。(c)は、切断要求メッセージを表わす図である。(d)は、位置情報メッセージを表わす図である。
【図11】本発明の第1の実施形態の無線基地局による救護センタへの救護要請の通知手順を表わすフローチャートである。
【図12】無線基地局から送信される救護要請メッセージを表わす図である。
【図13】本発明の第1の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の手順を表わすフローチャートである。
【図14】救護サービスセンタから送信される救護要請メッセージを表わす図である。
【図15】本発明の第2の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【図16】本発明の第2の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【図17】本発明の第2の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の別の手順を表わすフローチャートである。
【図18】(a)は、周囲端末検索要求メッセージを表わす図である。(b)は、周囲端末回答メッセージを表わす図である。(c)は、救護サービスセンタから周囲の無線端末へ送信される救護要請メッセージを表わす図である。
【図19】本発明の第3の実施形態の無線端末の構成を表わす図である。
【図20】本発明の第3の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【図21】本発明の第3の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【図22】本発明の第3の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の別の手順を表わすフローチャートである。
【図23】(a)は、救護サービスセンタから送信される救護問合メッセージを表わす図である。(b)は、無線基地局から送信される救護問合メッセージを表わす図である。(c)は、救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージを表わす図である。(d)は、救護が不要である旨の応答を表わす回答メッセージを表わす図である。(e)は、確認済救護要請メッセージを表わす図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
(救護支援システムの構成)
図1は、本発明の実施形態の救護支援システムの構成を表わす図である。
【0023】
図1を参照して、この救護支援システム1は、複数の無線端末2−1〜2−4と、複数の無線基地局3−1〜3−4、複数の救護サービスセンタ4−1〜4−2、複数の緊急連絡先装置5−1〜5−6とからなる。以下では、無線端末2−1〜2−4を代表して無線端末2と表わす。無線基地局3−1〜3−4を代表して無線基地局3と表わす。救護サービスセンタ4−1〜4−2を代表して救護サービスセンタ4と表わす。緊急連絡先装置5−1〜5−6を代表して緊急連絡先装置5と表わす。
【0024】
1つの無線基地局3は、1個以上の無線端末2と通信接続し、1つのサービスセンタ4と通信接続する。1つのサービスセンタ4は、1個以上の無線基地局3と通信接続し、1個以上の緊急連絡先装置5と通信接続する。
【0025】
(無線端末の構成)
図2は、本発明の第1の実施形態の無線端末の構成を表わす図である。
【0026】
図2を参照して、この無線端末2は、通信部10と、制御部11と、メモリ17と、液晶ディスプレイ12と、スピーカー13と、加速度センサー14と、バイタルサイン入力部15と、ユーザ入力部16とを備える。
【0027】
通信部10は、無線基地局3との間で無線通信を行なう。
メモリ17は、各種のデータを記憶する。
【0028】
液晶ディスプレイ12は、画像を表示する。
スピーカー13は、音声を出力する。
【0029】
加速度センサー14は、加速度を検出する。
バイタルサイン入力部15は、無線端末2の所持者の血圧を測定する血圧計と接続され、血圧計からの血圧値を入力する。
【0030】
ユーザ入力部16は、操作ボタンおよびタッチパネルからなり、ユーザからの指示を受付ける。
【0031】
制御部11は、通信接続制御部18と、サービス要求部19と、位置通知部20と、異常通知部21とを備える。
【0032】
通信接続制御部18は、無線基地局3の通信接続制御部26との間で所定の手順に従って通信接続処理を行なう。
【0033】
サービス要求部19は、サービス要求メッセージを無線基地局3へ送信する。サービス要求部19は、無線基地局3から許可メッセージを受信した場合に、サービスを開始する
位置通知部20は、一定の周期で位置情報を表わす位置情報メッセージを無線基地局3へ送信する。
【0034】
異常通知部21は、加速度センサー14で測定された加速度が所定値以上となった場合に、加速度が所定値以上であることを表わす加速度異常メッセージを無線基地局3へ送信する。また、異常通知部21は、バイタルサイン入力部15から入力される血圧値が所定の範囲外(たとえば、高血圧異常である130以上、または低血圧異常である90未満)となった場合に血圧値が所定の範囲外であることを表わす血圧値異常メッセージを無線基地局3へ送信する。
【0035】
(無線基地局の構成)
図3は、本発明の第1の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【0036】
図3を参照して、この無線基地局3は、通信部23と、メモリ25と、制御部24とを備える。
【0037】
通信部23は、無線端末2との間で無線通信を行なう。また、通信部23は、救護サービスセンタ4との間で有線の電話網を介した通信を行なう。
【0038】
メモリ25は、各種のデータを記憶する。
制御部24は、通信接続制御部26と、サービス要求制御部27と、判断部51と、救護通知部28と、位置取得部30とを備える。
【0039】
通信接続制御部26は、無線端末2の通信接続制御部18との間で所定の手順に従って通信接続処理を行なう。
【0040】
サービス要求制御部27は、無線端末2からサービス要求メッセージを受信し、サービス要求メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。サービス要求制御部27は、救護サービスセンタ4からサービスの許可を表わす応答メッセージを受信した場合には、無線端末2へサービス許可メッセージを送信する。
【0041】
判断部51は、加速度異常メッセージを受信した場合、血圧異常メッセージを受信した場合、または一定周期ごとに無線端末2から送られてくる位置情報メッセージを一定周期内に受信しなかった場合には、無線端末2の所持者が救護を要すると判断する。
【0042】
救護通知部28は、無線端末2の所持者が救護を要すると判断された場合に、救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。
【0043】
位置取得部30は、通信接続している複数の無線端末2から位置情報を受信し、メモリに記憶する。
【0044】
(救護サービスセンタの構成)
図4は、本発明の第1の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【0045】
図4を参照して、この救護サービスセンタ4は、通信部32と、メモリ24と、制御部33とを備える。
【0046】
通信部32は、緊急連絡先装置5との間で有線の電話網を介した通信を行なう。また、通信部32は、無線基地局3との間で有線の電話網を介した通信を行なう。
【0047】
メモリ24は、各種のデータを記憶する。
制御部33は、サービス管理部35と、救護管理部52と、救護要請部36とを備える。
【0048】
サービス管理部35は、サービス要求メッセージを送信した無線端末2の所持者が図5のサービステーブルに無線端末2アドレスが登録されている場合には、許可に設定した応答メッセージを送信し、登録されていない場合には、拒否に設定した応答メッセージを送信する。
【0049】
図5のサービステーブルは、サービスに加入している無線端末2のアドレスと、無線端末2の所持者情報(住所、氏名、血液型、写真、年齢、性別、身長、体重などの情報)、緊急連絡先アドレスが登録されている。
【0050】
救護管理部52は、無線基地局3から救護要請メッセージを受信する。
救護要請部36は、無線基地局3から救護要請メッセージを受信した場合に、救護要請メッセージを緊急連絡先装置5へ送信する。
【0051】
(緊急連絡先装置の構成)
図6は、本発明の第1の実施形態の緊急連絡先装置の構成を表わす図である。
【0052】
図6を参照して、この緊急連絡先装置5は、通信部39と、制御部40と、メモリ44と、液晶ディスプレイ41と、スピーカー42とを備える。
【0053】
通信部39は、救護サービスセンタ4との間で有線の電話網を介した通信を行なう。
メモリ44は、各種のデータを記憶する。
【0054】
液晶ディスプレイ41は、画像を表示する。
スピーカー42は、音声を出力する。
【0055】
制御部40は、救護要請受付部45を備える。
救護要求受付部45は、救護要請メッセージを受信すると、受信した救護要請メッセージに含まれる無線端末2の所持者情報を表示する。
【0056】
(サービス開始動作)
図7は、本発明の第1の実施形態の救護支援システムのサービス開始手順を表わすフローチャートである。
【0057】
図7を参照して、まず、無線端末2が起動する(ステップS101)。
次に、無線端末2の通信接続制御部18と、無線基地局3の通信接続制御部26との間で所定の手順に従って通信接続処理が行なわれる(ステップS102、S103)。
【0058】
次に、無線端末2のユーザ入力部16は、サービス開始の要求が入力(たとえば、特定のボタンの押し下げ)を受付ける(ステップS104)。
【0059】
無線端末2のサービス要求部19は、図8(a)に示すようなサービス要求メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS105)。
【0060】
次に、無線基地局3のサービス要求制御部27は、無線端末2から図8(a)に示すようなサービス要求メッセージを受信する(ステップS106)。
【0061】
次に、無線基地局3のサービス要求制御部27は、図8(b)に示すようなサービス要求メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS107)。
【0062】
次に、救護サービスセンタ4のサービス管理部35は、無線基地局3から図8(b)に示すようなサービス要求メッセージを受信する(ステップS108)。
【0063】
次に、救護サービスセンタ4のサービス管理部35は、図5のサービステーブルを参照して、サービス要求メッセージを送信した無線端末2の所持者がサービスの加入者である場合、すなわち、図5のサービステーブルに無線端末アドレスが登録されている場合には(ステップS109でYES)、図8(c)に示すように応答メッセージを許可に設定し(ステップS110)、サービスを開始する(ステップS111)。
【0064】
一方、救護サービスセンタ4のサービス管理部35は、サービス要求メッセージを送信した無線端末2の所持者がサービスの加入者でない場合には(ステップS109でNO)、図8(d)に示すように応答メッセージを拒否に設定する(ステップS112)。
【0065】
次に、救護サービスセンタ4のサービス管理部35は、図8(c)または図8(d)に示すように応答メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS113)。
【0066】
次に、無線基地局3のサービス要求制御部27は、図8(c)または図8(d)に示すような応答メッセージを受信する(ステップS114)。
【0067】
次に、無線基地局3のサービス要求制御部27は、図8(c)に示すような許可を表わす応答メッセージを受信した場合には(ステップS115でYES)、無線端末2へ図8(e)に示すような許可メッセージを送信し(ステップS117)、サービスを開始する(ステップS119)。
【0068】
一方、無線基地局3の通信接続制御部26は、図8(d)に示すような拒否を表わす応答メッセージを受信した場合には(ステップS115でNO)、無線端末2との通信接続を切断する(ステップS116)。
【0069】
次に、無線端末2のサービス要求部19は、無線基地局3から図8(c)に示すような許可メッセージを受信した場合には(ステップS119でYES)、サービスを開始する(ステップS120)。
【0070】
(無線端末の異常の通知動作)
図9は、本発明の第1の実施形態の無線端末による無線基地局への異常の通知手順を表わすフローチャートである。
【0071】
図9を参照して、まず、異常通知部21は、加速度センサー14で測定された加速度が所定値以上となった場合に(ステップS201でYES)、図10(a)に示すような加速度が所定値以上であることを表わす加速度異常メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS202)。
【0072】
一方、異常通知部21は、バイタルサイン入力部15から入力される血圧値が所定の範囲外となった場合に(ステップS203でYES)、図10(b)に示すような血圧値が所定の範囲外であることを表わす血圧値異常メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS209)。
【0073】
一方、通信接続制御部18は、電池の電圧が所定値以下となった場合に(ステップS204でYES)、図10(c)に示すような切断要求メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS205)。
【0074】
一方、通信接続制御部18は、受信レベルが所定値以下となった場合に(ステップS206でYES)、図10(c)に示すような切断要求メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS205)。
【0075】
一方、位置通知部20は、一定周期ごとに(ステップS207でYES)、図10(d)に示すような位置情報を表わす位置情報メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS208)。
【0076】
(救護要請の通知動作)
図11は、本発明の第1の実施形態の無線基地局による救護センタへの救護要請の通知手順を表わすフローチャートである。
【0077】
通信接続制御部26は、無線端末2から図10(c)に示すような切断要求メッセージを受信した場合に(ステップS301でYES)、そのメッセージを送信した無線端末2との通信接続を切断する(ステップS302)。
【0078】
一方、判断部51は、無線端末2から図10(a)に示すような加速度異常メッセージを受信した場合に(ステップS303でYES)、無線端末2の所持者が救護を要すると判断する。救護通知部28は、図12に示すような、無線端末アドレス、救助要請、無線端末の位置情報、現在の時刻を含む救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。無線端末2の位置情報は、位置取得部30で最新に取得されメモリ25に記憶されているものを用いる(ステップS304)。
【0079】
一方、判断部51は、無線端末2から図10(b)に示すような血圧異常メッセージを受信した場合に(ステップS305でYES)、無線端末2の所持者が救護を要すると判断する。救護通知部28は、図12に示すような救護メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS304)。
【0080】
一方、判断部51は、一定周期ごとに無線端末2から送られてくる図10(d)に示すような位置情報メッセージを一定周期ごとに受信しなかった場合には(ステップS306でYES)、無線端末2の所持者が救護を要すると判断する。救護通知部28は、図12に示すような救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS304)。
【0081】
一方、位置取得部30は、図10(d)に示すような位置情報メッセージを受信した場合には(ステップS306でNO)、位置情報メッセージに含まれる無線端末2の位置情報をメモリ25に記憶する(ステップS307)。
【0082】
(S304後の動作)
図13は、本発明の第1の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の手順を表わすフローチャートである。
【0083】
図13を参照して、無線基地局3の救護通知部28は、図12に示すような救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS401(=S304))。
【0084】
次に、救護サービスセンタ4の救護管理部52は、無線基地局3から図12に示すような救護要請メッセージを受信する(ステップS402)。
【0085】
次に、救護サービスセンタ4の救護要請部36は、図14に示すような救護要請メッセージを緊急連絡先装置5へ送信する。ここで、救護要請メッセージに含まれる緊急連絡先アドレスおよび無線端末所持者情報は、無線基地局3から受信した救護要請メッセージに含まれる無線端末アドレスに対応するものを図5に示すサービステーブルから読み出したものである。救護要請メッセージに含まれる無線端末2の位置情報および時刻は、無線基地局3から受信した救護要請メッセージに含まれるものが用いられる(ステップS403)。
【0086】
次に、緊急連絡先装置5の救護要請受付部45は、図14に示すような救護要請メッセージを受信する。さらに、救護要請受付部45は、受信した救護要請メッセージに含まれる無線端末所持者情報を表示する(ステップS404)。
【0087】
以上のように、本発明の第1の実施形態によれば、無線端末の加速度が所定値以上となった場合、無線端末の所持者の血圧値が所定の範囲外となった場合、または一定周期で送信される位置情報を無線基地局で受信できなくなった場合に、無線端末の所持者の緊急連絡先に救護が要請されるので、無線端末の所持者の迅速な救護が可能となる。
【0088】
[第2の実施形態]
(無線基地局)
図15は、本発明の第2の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【0089】
図15の無線基地局が図3の第1の実施形態の無線基地局と相違する点は、図15の無線基地局が、周囲端末検索部29を備える点である。
【0090】
周囲端末検索部29は、救護サービスセンタ4から周囲端末検索要求メッセージを受信すると、メモリ25内の位置情報を検索して、救護を要すると判断した無線端末2の周囲に位置する他の無線端末を検索する。周囲端末検索部29は、検索した周囲の無線端末のアドレスを表わす周囲端末回答メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。
【0091】
(救護サービスセンタ)
図16は、本発明の第2の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【0092】
図16の救護サービスセンタが図4の第1の実施形態の救護サービスセンタと相違する点は、図16の救護サービスセンタが、周囲端末情報要求部37を備える点と、救護要請部36の救護要請メッセージの送信先が相違する点である。
【0093】
周囲端末情報要求部37は、周囲端末検索要求メッセージを無線基地局3へ送信し、無線基地局3から周囲端末回答メッセージを受信する。
【0094】
救護要請部36は、救護要請メッセージを検索された周囲端末へ送信する。
(S304後の動作)
図17は、本発明の第2の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の別の手順を表わすフローチャートである。
【0095】
図17を参照して、無線基地局3の救護通知部28は、図12に示すような救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS501(=S304))。
【0096】
次に、救護サービスセンタ4の救護管理部52は、無線基地局3から図12に示すような救護要請メッセージを受信する(ステップS502)。
【0097】
次に、救護サービスセンタ4の周囲端末情報要求部37は、図18(a)に示すような周囲端末検索要求メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS503)。
【0098】
次に、無線基地局3の周囲端末検索部29は、救護サービスセンタ4から図18(a)に示すような周囲端末検索要求メッセージを受信する(ステップS504)。
【0099】
次に、無線基地局3の周囲端末検索部29は、メモリ25内の位置情報を検索して、救護を要すると判断した無線端末2の周囲に位置する他の無線端末を検索する(ステップS505)。
【0100】
次に、無線基地局3の周囲端末検索部29は、図18(b)に示すような検索されたN個(Nは1以上の自然数)の周囲の無線端末2のアドレスを表わす周囲端末回答メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS506)。
【0101】
次に、救護サービスセンタ4の周囲端末情報要求部37は、無線基地局3から図18(b)に示すような周囲端末回答メッセージを受信する(ステップS507)。
【0102】
次に、救護サービスセンタ4の救護要請部36は、図18(c)に示すような救護要請メッセージを周囲端末(無線端末Bとする)へ送信する(ステップS508)。
【0103】
次に、周囲端末(無線端末B)の救護要請受付部45は、図18(c)に示すような救護要請メッセージを受信する。さらに、救護要請受付部45は、受信した救護要請メッセージに含まれる救護者情報を表示する(ステップS509)。
【0104】
(まとめ)
以上のように、本発明の第2の実施形態によれば、救護対象の無線端末の周囲の無線端末に対して、救護要請が送られるので、迅速な救護が可能となる。
【0105】
[第3の実施形態]
(無線端末)
図19は、本発明の第3の実施形態の無線端末の構成を表わす図である。
【0106】
図19の無線端末が図3の第1の実施形態の無線端末と相違する点は、図19の無線端末が、救護問合応答部22を備える点である。
【0107】
救護問合応答部22は、無線基地局3から救護問合メッセージを受信すると、無線端末2の所持者に救護問合があったことを知らせる音声をスピーカー13から出力させる。さらに、救護問合応答部22は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護を要求する旨の入力があった場合、救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージを無線基地局3へ送信する。また、救護問合応答部22は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護が不要である旨の入力があった場合には救護が不要である旨の応答を表わす回答メッセージを無線基地局3へ送信する。さらに、異常問合応答部は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護を要求する旨の入力があった場合、またはユーザ入力部16を通じて無線端末2の所持者から所定時間内に何も応答が入力されない場合には、救護を要請することを周囲に知らせるための音声を最大音量でスピーカー13から出力させる。
【0108】
(無線基地局)
図20は、本発明の第3の実施形態の無線基地局の構成を表わす図である。
【0109】
図20の無線基地局が図3の第1の実施形態の無線基地局と相違する点は、図20の無線基地局が、救護問合部31を備える点と、救護通知部28が救護要請メッセージに加えて、確認済救護要請メッセージを送信する点である。
【0110】
救護問合部31は、救護サービスセンタ4から救護問合メッセージを受信すると、救護問合メッセージを無線端末2へ送信する。
【0111】
救護通知部28は、無線端末2から救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージを受信した場合、または無線端末2から所定時間内に回答メッセージを受信しない場合に、救護を要することを確認したことを表わす確認済救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する。
【0112】
(救護サービスセンタ)
図21は、本発明の第3の実施形態の救護サービスセンタの構成を表わす図である。
【0113】
図21の救護サービスセンタが図4の第1の実施形態の救護サービスセンタと相違する点は、図21の救護サービスセンタが救護問合部38を備える点と、救護管理部52が受信するメッセージである。
【0114】
救護問合部38は、救護問合メッセージを無線基地局3へ送信する。
救護管理部52は、無線基地局3から救護要請メッセージに加えて、確認済救護要請メッセージを受信する。
【0115】
(S304後の動作)
図22は、本発明の第3の実施形態の救護支援システムの図11のステップS304の後の別の手順を表わすフローチャートである。
【0116】
図22を参照して、無線基地局3の救護通知部28は、図12に示すような救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS601(=S304))。
【0117】
次に、救護サービスセンタ4の救護管理部52は、無線基地局3から図12に示すような救護要請メッセージを受信する(ステップS602)。
【0118】
次に、救護サービスセンタ4の救護問合部38は、図23(a)に示すような救護問合メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS603)。
【0119】
次に、無線基地局3の救護問合部31は、救護サービスセンタ4から図23(a)に示すような救護問合メッセージを受信する(ステップS604)。
【0120】
次に、無線基地局3の救護問合部31は、図23(b)に示すような救護問合メッセージを無線端末2へ送信する(ステップS605)。
【0121】
次に、無線端末2の救護問合応答部22は、無線基地局3から図23(b)に示すような救護問合メッセージを受信する(ステップS606)。
【0122】
無線端末2の救護問合応答部22は、無線端末2の所持者に救護問合があったことを知らせる音声をスピーカー13から出力させる(ステップS606)。
【0123】
無線端末2の救護問合応答部22は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護を要求する旨の入力があった場合(たとえば、特定のボタンの押下げ)、または救護が不要である旨の入力(たとえば、別の特定のボタンの押下げ)があった場合、(ステップS608でYES)、図23(c)に示すような救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージ、または図23(d)に示すような救護が不要である旨の応答を表わす回答メッセージを無線基地局3へ送信する(ステップS609)。
【0124】
無線端末2の異常問合応答部は、ユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から救護を要求する旨の入力があった場合、またはユーザ入力部16を通じて、無線端末2の所持者から所定時間内に何も応答が入力されない場合には(ステップS610でYES)、救護を要請することを知らせる音声をスピーカー13から出力させる(ステップS611)。
【0125】
無線基地局3の救護通知部28は、無線端末2から図23(c)に示すような救護を要求する旨の応答を表わす回答メッセージを受信した場合、または無線端末2から所定時間内に回答メッセージを受信しない場合に(ステップS612でYES)、図23(e)に示すような救護を要することを確認したことを表わす確認済救護要請メッセージを救護サービスセンタ4へ送信する(ステップS613)。
【0126】
次に、救護サービスセンタ4の救護管理部52は、無線基地局3から図23(e)に示すような確認済救護要請メッセージを受信する(ステップS614)。
【0127】
次に、救護サービスセンタ4の救護要請部36は、図14に示すような救護要請メッセージを緊急連絡先装置5へ送信する(ステップS615)。
【0128】
次に、緊急連絡先装置5の救護要請受付部45は、図14に示すような救護要請メッセージを受信する。さらに、救護要請受付部45は、受信した救護要請メッセージに含まれる救護者情報を表示する(ステップS616)。
(まとめ)
以上のように、本発明の第3の実施形態によれば、救護要請があった場合に、無線端末に対して、救護を要求するのかどうかを問合せるので、誤った救護の要請がなされるのを防止することができる。
【0129】
(変形例)
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、たとえば以下のような変形例も含まれる。
【0130】
(1) バイタルサイン
本発明の実施形態では、バイタルサインとして血圧値を用いたが、これに限定するものではなく、体温、心拍数、呼吸数などであってもよい。
【0131】
(2) 位置情報の取得
本発明の実施形態では、無線基地局は、通信接続している無線端末から一定時間ごとに送信される位置情報を受信するものとしたが、これに限定するものではない。無線基地局は、通信事業者に無線端末の位置情報の送信を要求するようにしてもよい。
【0132】
(3) 位置情報の送信
本発明の実施形態では、無線端末が、一定の周期で位置情報を表わす位置情報メッセージを無線基地局へ送信するものとしたが。これに限定するものではない。たとえば、無線端末は、無線端末の所持者に異常がないことを知らせるメッセージを一定の周期で送信するものとしてもよい。また、一定の周期でメッセージを送信する代りに、定められた時間にメッセージを送信するものとしてもよい。
【0133】
(4) 音声メッセージ
本発明の実施形態では、各装置間で、宛先のアドレスにメッセージデータをやりとりするものとして説明したが、これに限定するものではない。宛先の電話番号を発呼するものとしてもよい。たとえば、救護サービスセンタは、緊急連絡先の電話番号に発呼して、音声の救護メッセージを送信するものとしてもよい。
【0134】
(5) 緊急連絡先
本発明の実施形態では、救護サービスセンタは、無線端末の所持者ごとに緊急連絡先(身内、病院、介護施設)を特定して、特定した緊急連絡先に救護を要請するものとしたが、これに限定するものではない。たとえば、救護サービスセンタは、無線端末の所持者が誰であっても、常に消防署に救護を要請するものとしてもよい。
【0135】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0136】
1 救護支援システム、2,2−1〜2−4 無線端末、3,3−1〜3−4 無線基地局、4,4−1〜4−2 救護サービスセンタ、5,5−1〜5−6 緊急連絡先装置、10,23,32,39 通信部、11,24,33,40 制御部、12,41 液晶ディスプレイ、13,42 スピーカー、14 加速度センサー、15 バイタルサイン入力部、16 ユーザ入力部、17,25,34,44 メモリ、18,26 通信接続制御部、19 サービス要求部、20 位置通知部、21 異常通知部、22 救護問合応答部、27 サービス要求制御部、28 救護通知部、29 周囲端末検索部、30 位置取得部、31,38 救護問合部、35 サービス管理部、36 救護要請部、37 周囲端末情報要求部、45 救護要請受付部、51 判断部、52 救護管理部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線基地局であって、
無線端末からの信号に基づいて、前記無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する判断部と、
救護を要すると判断された場合には、前記無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する通知部とを備えた、無線基地局。
【請求項2】
前記判断部は、前記無線端末から一定の規則に従って送信されるように定められている信号が前記規則に従って送信されてこない場合に、前記無線端末の所持者が救護を要すると判断する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項3】
前記判断部は、前記無線端末から加速度センタの加速度の値が所定値以上であることを表わす信号を受信した場合に、前記無線端末の所持者が救護を要すると判断する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項4】
前記判断部は、前記無線端末から前記無線端末の所持者のバイタルサインの値が所定の範囲外であることを表わす信号を受信した場合に、前記無線端末の所持者が救護を要すると判断する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項5】
前記無線基地局は、さらに、
通信接続している無線端末の位置情報を取得する位置取得部と、
前記取得した位置情報に基づいて、前記救護を要すると判断した無線端末の周囲に位置する他の無線端末を検索する検索部とを備え、
前記通知部は、前記検索された他の無線端末を前記救護サービスセンタへ通知する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項6】
前記無線基地局は、さらに、
前記救護サービスセンタからの指示に基づいて、救護を要すると判断した無線端末へ救護を要するか否かを問合せる問合部を備え、
前記通知部は、さらに、前記無線端末から救護を要求する旨の応答を受信したとき、または前記無線端末から所定時間内に応答を受信しない場合に、救護を要することを確認した旨を前記サービスセンタへ通知する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項7】
無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線端末であって、
加速度センサと、
前記加速度センサの加速度の値が所定値以上となった場合に、加速度の値が所定値以上であることを知らせる信号を無線基地局へ送信する異常通知部とを備えた、無線端末。
【請求項8】
無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線端末であって、
バイタルサインの値を入力する入力部と、
前記バイタルサインの値が所定の範囲外となった場合に、バイタルサインの値が所定の範囲外であることを知らせる信号を無線基地局へ送信する異常通知部とを備えた、無線端末。
【請求項9】
前記無線端末は、さらに、
前記無線基地局から救護を要するか否かの問合せを受信したときに、前記無線端末の所持者に応答を促す問合応答部と、
救護を要するか否かの応答の入力を受付けるユーザ入力部とを備え、
前記問合せ応答部は、前記ユーザ入力部を通じて前記無線端末の所持者が救護を要求する旨の応答を入力したときに、救護を要求する旨の応答を前記無線基地局へ送信する、請求項7または8記載の無線端末。
【請求項10】
前記問合応答部は、前記ユーザ入力部を通じて前記無線端末の所持者が救護を要求する旨の応答を入力したとき、または前記ユーザ入力部を通じて前記無線端末の所持者から所定時間内に応答が入力されない場合に、前記無線端末の周囲に救護の要求を知らせる音声をスピーカから出力させる、請求項9記載の無線端末。
【請求項11】
無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される救護サービスセンタであって、
無線端末と、前記無線端末の所持者に関する緊急連絡先との対応を定めたテーブルを記憶する記憶部と、
無線基地局から無線端末の所持者の救護要請を受信した場合に、前記テーブルを参照して無線端末に対応する緊急連絡先を特定する救護管理部と、
前記特定された救急連絡先に救護の要請を通知する救護要請部とを備えた、救護サービスセンタ。
【請求項12】
無線端末と、無線基地局と、救護サービスセンタとを含み、前記無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムであって、
前記無線基地局は、
無線端末からの信号に基づいて、前記無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する判断部と、
救護を要すると判断された場合には、前記無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する通知部とを備え、
前記救護サービスセンタは、
無線端末と、前記無線端末の所持者に関する緊急連絡先との対応を定めたテーブルを記憶する記憶部と、
無線基地局から無線端末の所持者の救護要請を受信した場合に、前記テーブルを参照して無線端末に対応する緊急連絡先を特定する救護管理部と、
前記特定された救急連絡先に救護の要請を通知する救護要請部とを備えた、救護支援システム。
【請求項1】
無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線基地局であって、
無線端末からの信号に基づいて、前記無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する判断部と、
救護を要すると判断された場合には、前記無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する通知部とを備えた、無線基地局。
【請求項2】
前記判断部は、前記無線端末から一定の規則に従って送信されるように定められている信号が前記規則に従って送信されてこない場合に、前記無線端末の所持者が救護を要すると判断する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項3】
前記判断部は、前記無線端末から加速度センタの加速度の値が所定値以上であることを表わす信号を受信した場合に、前記無線端末の所持者が救護を要すると判断する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項4】
前記判断部は、前記無線端末から前記無線端末の所持者のバイタルサインの値が所定の範囲外であることを表わす信号を受信した場合に、前記無線端末の所持者が救護を要すると判断する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項5】
前記無線基地局は、さらに、
通信接続している無線端末の位置情報を取得する位置取得部と、
前記取得した位置情報に基づいて、前記救護を要すると判断した無線端末の周囲に位置する他の無線端末を検索する検索部とを備え、
前記通知部は、前記検索された他の無線端末を前記救護サービスセンタへ通知する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項6】
前記無線基地局は、さらに、
前記救護サービスセンタからの指示に基づいて、救護を要すると判断した無線端末へ救護を要するか否かを問合せる問合部を備え、
前記通知部は、さらに、前記無線端末から救護を要求する旨の応答を受信したとき、または前記無線端末から所定時間内に応答を受信しない場合に、救護を要することを確認した旨を前記サービスセンタへ通知する、請求項1記載の無線基地局。
【請求項7】
無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線端末であって、
加速度センサと、
前記加速度センサの加速度の値が所定値以上となった場合に、加速度の値が所定値以上であることを知らせる信号を無線基地局へ送信する異常通知部とを備えた、無線端末。
【請求項8】
無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される無線端末であって、
バイタルサインの値を入力する入力部と、
前記バイタルサインの値が所定の範囲外となった場合に、バイタルサインの値が所定の範囲外であることを知らせる信号を無線基地局へ送信する異常通知部とを備えた、無線端末。
【請求項9】
前記無線端末は、さらに、
前記無線基地局から救護を要するか否かの問合せを受信したときに、前記無線端末の所持者に応答を促す問合応答部と、
救護を要するか否かの応答の入力を受付けるユーザ入力部とを備え、
前記問合せ応答部は、前記ユーザ入力部を通じて前記無線端末の所持者が救護を要求する旨の応答を入力したときに、救護を要求する旨の応答を前記無線基地局へ送信する、請求項7または8記載の無線端末。
【請求項10】
前記問合応答部は、前記ユーザ入力部を通じて前記無線端末の所持者が救護を要求する旨の応答を入力したとき、または前記ユーザ入力部を通じて前記無線端末の所持者から所定時間内に応答が入力されない場合に、前記無線端末の周囲に救護の要求を知らせる音声をスピーカから出力させる、請求項9記載の無線端末。
【請求項11】
無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムで利用される救護サービスセンタであって、
無線端末と、前記無線端末の所持者に関する緊急連絡先との対応を定めたテーブルを記憶する記憶部と、
無線基地局から無線端末の所持者の救護要請を受信した場合に、前記テーブルを参照して無線端末に対応する緊急連絡先を特定する救護管理部と、
前記特定された救急連絡先に救護の要請を通知する救護要請部とを備えた、救護サービスセンタ。
【請求項12】
無線端末と、無線基地局と、救護サービスセンタとを含み、前記無線端末の所持者の異常発生時の救護活動を支援する救護支援システムであって、
前記無線基地局は、
無線端末からの信号に基づいて、前記無線端末の所持者が救護を要するか否かを判断する判断部と、
救護を要すると判断された場合には、前記無線端末の所持者の救護の要請を救護サービスセンタへ通知する通知部とを備え、
前記救護サービスセンタは、
無線端末と、前記無線端末の所持者に関する緊急連絡先との対応を定めたテーブルを記憶する記憶部と、
無線基地局から無線端末の所持者の救護要請を受信した場合に、前記テーブルを参照して無線端末に対応する緊急連絡先を特定する救護管理部と、
前記特定された救急連絡先に救護の要請を通知する救護要請部とを備えた、救護支援システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
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【図4】
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【図8】
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【図11】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
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【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2011−103521(P2011−103521A)
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−256946(P2009−256946)
【出願日】平成21年11月10日(2009.11.10)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年11月10日(2009.11.10)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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