説明

文字入力装置

【課題】最小のキー入力によって、文字を入力できるようにした文字入力装置を提供する。
【解決手段】入力後にドラッグされる方向を感知する入力キーが多数個配列されたキーパッド10と、前記キーパッドに対応する多数個のキーテーブル、文字に対する音声テーブル及び入力された文字を保存するためのメモリ部と、音声信号をスピーカー55を通して出力するための音声出力部と、前記キーパッドから入力された文字に対する音声信号を前記メモリ部に保存された前記音声テーブルから呼び出して前記音声出力部に出力するだけでなく、形成された文字を継続的に前記メモリ部に保存し、インターフェース部を通して外部機器とインターフェースされるようにする制御部と、前記制御部を作動させるための作動スイッチ20と、前記制御部の作動状態を表示するための作動表示灯40とを含んで文字入力装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文字入力装置に関するもので、より詳細には、入力後にドラッグされる方向を感知する入力キーが配列されたキーパッドと、入力ドラッグ方向に対応する多数個のテーブルを構成し、キーの入力順序と入力ドラッグ方向に沿ってテーブルが変わりながら文字が形成され、形成された文字が音声で出力されるようにすることで、最小のキー入力によって、入力される文字を見なくても簡便に文字を入力できるようにした文字入力装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
最近、移動通信サービスが発展するにつれて、短文メッセージサービス、電子メール、チャットなどの文字送受信機能を行える多様な移動通信端末機が市販されている。このような移動通信端末機は、使用者が簡便に携帯できるように小型に製造されるべきであり、1個のキーに多数のハングル子母音を配置することでキーパッドを小型化した。
【0003】
図1は、一般的な天地人のハングルキーパッドを示した図である。
【0004】
図1に示すように、“天地人”というハングルキーパッドは、ハングルを入力するために、

の3個のキー組み合わせでハングルの全ての母音を組み合わせるようにし、全てのハングルを筆記順にタイプして入力できるようにする点で、コンピュータ用標準ハングルキーボードとともに、新しいハングルキーパッドであるといえるが、従来の2ボル式、3ボル式標準キーボードに比べて文字入力効率が大いに低下するという問題点がある。
【0005】
すなわち、1個のキーに

などの多数個の子音が配置されるので、キー入力を繰り返すことで該当の子音を選択するようになり、その後、3個のキー組み合わせで母音を組み合わせることで一つの文字が完成されるので、一つの文字を形成するためにキー入力が多数回行われ、文字入力効率が低下するという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、その目的は、入力後にドラッグされる方向を感知する入力キーが配列されたキーパッドと、入力ドラッグ方向に対応する多数個のテーブルを構成し、キーの入力順序と入力ドラッグ方向に沿ってテーブルが変わりながら文字が形成され、形成された文字が音声で出力されるようにすることで、最小のキー入力によって、入力される文字を見なくても簡便に文字を入力できるようにした文字入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記のような目的を達成するため本発明に係る文字入力装置は、入力後にドラッグされる方向を感知する入力キーが多数個配列されたキーパッドと、入力後のドラッグ方向に沿ってキーパッドに対応する多数個のキーテーブル、文字に対する音声テーブル及び入力された文字を保存するためのメモリ部と、音声信号をスピーカーを通して出力するための音声出力部と、キーパッドから入力されるキーの入力順序と入力後にドラッグされる方向に沿ってメモリ部に保存された多数個のキーテーブルから音素を選択して文字を形成し、形成された文字に対する音声信号をメモリ部に保存された音声テーブルから呼び出して音声出力部に出力するだけでなく、形成された文字を継続的にメモリ部に保存し、インターフェース部を通して外部機器とインターフェースされるようにする制御部と、制御部を作動させるための作動スイッチと、制御部の作動状態を表示するための作動表示灯とを含んで構成されたことを特徴とする。
【0008】
本発明において、キーパッドは、中央に配置された第5キーと、第5キーを中心に離隔配置された第2、4、6、8キーと、第2、4、6、8キーを中心に外側に離隔配置された第1、3、7、9キーとを含んで構成されたことを特徴とする。
【0009】
このとき、第2、4、6、8キーは第5キーを中心に菱形状に配置され、第1、3、7、9キーは四角形状に配置される。
【0010】
そして、本発明において、第2キーは第5キーの上側に配置され、第8キーは第5キーの下側に配置され、第4キーは第5キーの左側に配置され、第6キーは第5キーの右側に配置され、第1キーは第5キーの左上側に配置され、第7キーは第5キーの左下側に配置され、第3キーは第5キーの右上側に配置され、第9キーは第5キーの右下側に配置されることを特徴とする。
【0011】
本発明において、第1キー乃至第9キーには、入力後にドラッグされる方向がない場合、ハングルの子音

がそれぞれ対応し、ハングルの母音

がそれぞれ対応し、入力後にドラッグされる方向が右側に向かう場合、ハングルの子音

がそれぞれ対応し、ハングルの母音

がそれぞれ対応し、入力後にドラッグされる方向が左側に向かう場合、ハングルの子音

がそれぞれ対応し、ハングルの母音

がそれぞれ対応し、入力後にドラッグされる方向が上側に向かう場合、数字‘1’、‘2’、‘3’、‘4’、‘5’、‘6’、‘7’、‘8’、‘9’がそれぞれ対応することを特徴とする。
【0012】
本発明において、第5キーに対応した

は、以後、入力後にドラッグされる方向なしに第9キーが入力される場合、数字‘0’に対応することを特徴とする。
【0013】
本発明は、キーパッドを通して入力されるキーの入力順序によってハングルの子音と母音が交互に入力され、入力後にドラッグされる方向が下側に向かう場合、子音が終声で入力されることを特徴とする。
【0014】
本発明において、形成された文字を削除する場合、削除される文字に対する音声信号を出力することを特徴とする。
【0015】
本発明において、音声信号を出力するとき、ハングルの母音が入力される場合には、形成された文字に対する音声信号を出力し、以後、終声が入力される場合には、母音と終声による音声信号のみを出力することを特徴とする。
【0016】
本発明において、入力後にドラッグされる方向がない場合、一度目に入力されるとき、第1キー乃至第9キーには、かな50音図テーブルの清音行を選択するための‘ま’、‘な’、‘空欄’、‘か’、‘あ’、‘た’、‘ら’、‘さ’、‘ 。’がそれぞれ対応し、二度目に入力されるとき、第2、4、5、6、8キーには、かな50音図テーブルの段を選択するための‘お’、‘あ’、‘い’、‘え’、‘う’がそれぞれ対応し、入力後にドラッグされる方向が右側に向かう場合、一度目に入力されるとき、第1キー乃至第9キーには、かな50音図テーブルの濁音と半濁音行を選択するための‘ば’、‘解制’、‘改行’、‘が’、‘は’、‘だ’、‘ぱ’、‘ざ’、‘、’がそれぞれ対応し、二度目に入力されるとき、第2、4、5、6、8キーには、かな50音図テーブルの段を選択するための‘よ’、‘や’、‘を’、‘わ’、‘ゆ’がそれぞれ対応し、入力後にドラッグされる方向が下側に向かう場合、第1キー乃至第9キーには、‘つ’、‘カタカナ’、‘1字削除’、‘漢字’、‘0’、‘数字’、‘ん’、‘英語’、‘−’がそれぞれ対応することを特徴とする。
【0017】
このとき、数字入力が選択された後、ドラッグされる方向がない場合、第1キー乃至第9キーには、数字‘1’、‘2’、‘3’、‘4’、‘5’、‘6’、‘7’、‘8’、‘9’がそれぞれ対応することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
上記のように、本発明は、入力後にドラッグされる方向を感知する入力キーが配列されたキーパッドと、入力ドラッグ方向に対応する多数個のテーブルを構成し、キーの入力順序と入力ドラッグ方向に沿ってテーブルが変わりながら文字が形成され、形成された文字が音声で出力されるようにすることで、最小のキー入力によって、入力される文字を見なくても簡便に文字を入力できるという効果を有する。
【0019】
また本発明は、少ない数の入力キーが配列されたキーパッドを通して、携帯しながら簡便に文字を入力して保存できるという効果を有する。
【0020】
さらに本発明は、インターフェースを通して外部機器の入力装置として使用できるだけでなく、外部機器から保存された文書を呼び出せるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】一般的な天地人のハングルキーパッドを示した図である。
【図2】本発明の一実施例に係る文字入力装置を示したブロック構成図である。
【図3】本発明の一実施例に係る文字入力装置を示した実施例である。
【図4】本発明の一実施例に係る文字入力装置のキーパッドに対応するハングルに対するキーテーブルを示した図である。
【図5】本発明の一実施例に係る文字入力装置を通してハングル文字を形成する過程を示した図である。
【図6】本発明の一実施例に係る文字入力装置を通してハングル文字を形成する過程を示した図である。
【図7】本発明の一実施例に係る文字入力装置を通してハングル文字を形成する過程を示した図である。
【図8】本発明の一実施例に係る文字入力装置を通してハングル文字を形成する過程を示した図である。
【図9】本発明の他の実施例に係る文字入力装置のキーパッドに対応するかなに対するキーテーブルを示した図である。
【図10】本発明の他の実施例に係る文字入力装置を通して日本語のかな文字を形成する過程を示した図である。
【図11】本発明の他の実施例に係る文字入力装置を通して日本語のかな文字を形成する過程を示した図である。
【図12】本発明の他の実施例に係る文字入力装置を通して日本語のかな文字を形成する過程を示した図である。
【図13】本発明の他の実施例に係る文字入力装置を通して日本語のかな文字を形成する過程を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好適な実施例を添付された図面を参照して説明する。ここで、従来の構成と同一の部分には同一の符号及び名称を使用する。また、本実施例は、本発明の権利範囲を限定するものでなく、例示として提示されたものに過ぎず、当分野で通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能であろう。
【0023】
図2は、本発明の一実施例に係る文字入力装置を示したブロック構成図で、図3は、本発明の一実施例に係る文字入力装置を示した実施例である。
【0024】
図2に示すように、本発明の一実施例に係る文字入力装置は、入力後にドラッグされる方向を感知する入力キーが多数個配列されたキーパッド10と、入力後のドラッグ方向に沿ってキーパッド10に対応する多数個のキーテーブル、文字に対する音声テーブル及び入力文字を保存するためのメモリ部70と、音声信号をスピーカー55を通して出力するための音声出力部50と、キーパッド10から入力されるキーの入力順序と入力後にドラッグされる方向に沿ってメモリ部70に保存された多数個のキーテーブルから音素を選択して文字を形成し、形成された文字を、メモリ部70に保存された音声テーブルから音声信号を呼び出すことで音声出力部50に出力するだけでなく、形成された文字を継続的にメモリ部70に保存し、インターフェース部60を通して外部機器(図示せず)とインターフェースされるようにする制御部30と、制御部30を作動させるための作動スイッチ20と、制御部30の作動状態を表示するための作動表示灯40とを含んで構成される。
【0025】
このとき、作動スイッチ20をスライド形式で構成し、これをオン(On)方向に移動させることで、文字入力装置を動作させるとともに、スピーカー55に出力されるボリュームを大きくする。また、作動スイッチ20をオフ(Off)方向に移動させることで、スピーカー55に出力されるボリュームを小さくするだけでなく、オフさせることもできる。
【0026】
また、キーパッド10は、図3に示すように、中央に配置された第5キー5と、第5キー5を中心に離隔配置された第2、4、6、8キー2,4,6,8と、第2、4、6、8キー2,4,6,8を中心に外側に離隔配置された第1、3、7、9キー1,3,7,9とを含んで構成される。
【0027】
このとき、第2、4、6、8キー2,4,6,8は第5キー5を中心に菱形状に配置され、第1、3、7、9キー1,3,7,9は四角形状に配置される。
【0028】
そして、第2キー2は第5キー5の上側に配置され、第8キー8は第5キー5の下側に配置され、第4キー4は第5キー5の左側に配置され、第6キー6は第5キー5の右側に配置され、第1キー1は第5キー5の左上側に配置され、第7キー7は第5キー5の左下側に配置され、第3キー3は第5キー5の右上側に配置され、第9キー9は第5キー5の右下側に配置される。
【0029】
図4は、本発明の一実施例に係る文字入力装置のキーパッドに対応するハングルに対するキーテーブルを示した図である。
【0030】
図4に示すように、キーパッド10の第1キー乃至第9キー1〜9を入力した後、ドラッグされる方向に沿ってそれぞれのキーテーブルが対応する。
【0031】
すなわち、(A)に示すように、入力後にドラッグされる方向がない場合、第1キー乃至第9キー1〜9には、ハングルの子音

がそれぞれ対応し、ハングルの母音

がそれぞれ対応する。このとき、‘b’は空欄を意味する。
【0032】
そして、(B)に示すように、入力後にドラッグされる方向が右側に向かう場合、第1キー乃至第9キー1〜9には、ハングルの子音

がそれぞれ対応し、ハングルの母音

がそれぞれ対応する。このとき、‘e’は改行やエンター(enter)を意味する。
【0033】
そして、(C)に示すように、入力後にドラッグされる方向が左側に向かう場合、第1キー乃至第9キー1〜9には、ハングルの子音

がそれぞれ対応し、ハングルの母音

がそれぞれ対応する。このとき、‘d’は1字削除を意味する。
【0034】
また、(D)に示すように、入力後にドラッグされる方向が上側に向かう場合、第1キー乃至第9キー1〜9には、数字‘1’、‘2’、‘3’、‘4’、‘5’、‘6’、‘7’、‘8’、‘9’がそれぞれ対応する。
【0035】
一方、(A)に示した第5キー5に対応するハングルの子音

は、以後、入力後にドラッグされる方向なしに第9キー9が入力される場合、数字‘0’にも対応するようになる。
【0036】
上記のように、該当のキーとハングルの音素対応は、必要によって変更されることもあり、外来語を表記するために外来語に対応するキーテーブルを形成することもできる。
【0037】
したがって、上記のようにキーパッド10を通して入力されるキーの入力順序によってキーパッド10に対応するように定義されたキーテーブルの子音と母音が交互に入力され、入力後にドラッグされる方向が下側に向かう場合、子音が終声で入力され、一つの音節を形成するようになる。
【0038】
このように形成されるハングルの文字においては、文字の形成時ごとにメモリ部70に保存された音声テーブルから該当の音声信号を呼び出し、これを音声出力部50に出力することで、形成された文字に対する音声を聞きながら文字を入力できるようになる。
【0039】
このとき、終声が入力される場合には、初声の音価を除いた文字の音声信号を呼び出し、これを音声出力部50に出力するようになる。
【0040】
すなわち、音声信号を出力するとき、母音が入力される場合には、入力された子音と母音で形成された文字に対する音声信号を出力し、以後、終声が入力される場合には、母音と終声による音声信号のみを出力するようになる。
【0041】
例えば、ハングルの

を入力する場合、文字の形成時ごとに音声信号が出力されるので、文字が

の順に形成される。このとき、文字が形成された

の音声信号と

の音声信号が全て出力される場合、

と出力されるので、音声を聞きながら入力するときに不便さを感じるようになる。
【0042】
しかしながら、子音と母音が入力される場合、形成された文字に対する音声信号を出力した後、終声が入力されるとき、初声の音価をなくした後、母音と終声だけで構成された文字による音声信号を出力すると、音声信号が

と出力されるので、文字の形成時ごとに音声信号が出力されるとしても、音声を聞きながら入力するときに不便さを感じることなく、便利に入力できるようになる。
【0043】
このとき、形成された文字を削除する場合、削除される文字に対する音声信号を出力することで、削除された文字を確認できるようになる。
【0044】
以下、上記のように構成された文字入力装置を通してハングルを入力する過程を説明する。
【0045】
まず、文字入力装置がハングルを入力できるように設定された場合、文字入力装置の作動スイッチ20を動作させると、作動表示灯40が点灯されながら、キーパッド10を通して入力されるキーの順序とドラッグされる方向を感知するようになる。
【0046】
このように感知されたキーの順序とドラッグされる方向に沿ってメモリ部70に保存されたキーテーブルからハングルの子音と母音を読み出して文字を形成し、形成された文字に対する音声信号を音声テーブルから読み出して音声出力部50に出力することで、文字が入力される瞬間ごとに音声信号を聞きながら簡便に文字を入力できるようになる。
【0047】
表1には、上記のように構成された文字入力装置を通して該当の文字を入力する過程を示した。
【0048】
【表1】

【0049】
このとき、数字は、該当のキーを入力した場合を表し、→は、該当のキーを入力した後、右側方向にドラッグした場合を表し、←は、該当のキーを入力した後、左側方向にドラッグした場合を表し、↑は、該当のキーを入力した後、上側方向にドラッグした場合を表し、↓は、該当のキーを入力した後、下側方向にドラッグした場合を表し、→↓は、該当のキーを入力した後、右側方向にドラッグしてから下側方向にドラッグした場合を表し、←↓は、該当のキーを入力した後、左側方向にドラッグしてから下側方向にドラッグした場合を表す。
【0050】
図5乃至図8は、本発明の一実施例に係る文字入力装置を通して文字を形成する過程を示した図である。
【0051】
すなわち、図5は、表1に示したハングルの

を入力する過程を示した図で、入力過程に示した順序によってキーを入力した後、ドラッグする過程を詳細に示した。
【0052】
また、図6は、ハングルの

を入力する過程を示し、図7は、ハングルの

を入力する過程を示し、図8は、ハングルの


を入力する過程を示した。
【0053】
一方、上記のような文字入力装置を通して日本語を入力するためには、日本語のかな文字を表記するための対応するキーテーブルを形成し、これを通してかなを入力するのに使用することができる。
【0054】
図9は、本発明の他の実施例に係る文字入力装置のキーパッドに対応するかなに対するキーテーブルを示した図である。
【0055】
図9に示すように、キーパッド10の第1キー乃至第9キー1〜9を入力した後、ドラッグされる方向に沿ってそれぞれのキーテーブルが対応する。
【0056】
すなわち、(A)に示すように、キー入力後にドラッグされる方向がない場合、一度目に入力されるとき、第1キー乃至第9キー1〜9には、かな50音図テーブルの清音行を選択するための‘ま’、‘な’、‘b’、‘か’、‘あ’、‘た’、‘ら’、‘さ’、‘ 。’がそれぞれ対応し、二度目に入力されるとき、第2、4、5、6、8キー2,4,5,6,8には、かな50音図テーブルの段を選択するための‘お’、‘あ’、‘い’、‘え’、‘う’がそれぞれ対応する。このとき、‘b’は空欄を意味し、その他のキーには何らの文字も対応しない。
【0057】
そして、(B)に示すように、キー入力後にドラッグされる方向が右側に向かう場合、一度目に入力されるとき、第1キー乃至第9キー1〜9には、かな50音図テーブルの濁音と半濁音行を選択するための‘ば’、‘☆’、‘e’、‘が’、‘は’、‘だ’、‘ぱ’、‘ざ’、‘ 、’がそれぞれ対応し、二度目に入力されるとき、第2、4、5、6、8キー2,4,5,6,8には、かな50音図テーブルの段を選択するための‘よ’、‘や’、‘を’、‘わ’、‘ゆ’がそれぞれ対応する。このとき、‘☆’は、カタカナ入力を選択したり、漢字、英語、数字などを選択した場合、これを解除し、ひらがな入力に転換されるキーを意味し、‘e’は、改行やエンター(enter)を意味する。
【0058】
そして、(C)に示すように、キー入力後にドラッグされる方向が下側に向かう場合、第1キー乃至第9キー1〜9には、‘促音(っ)’、‘A’、‘d’、‘B’、‘0’、‘D’、‘ん’、‘C’、‘−’がそれぞれ対応する。このとき、‘A’、‘B’、‘C’、‘D’は、それぞれカタカナ入力、漢字入力、英語入力、数字入力を選択するためのキーを意味し、‘d’は、1字削除を意味する。
【0059】
また、(D)は、数字がそれぞれ対応した状態で、第6キーを入力した後、ドラッグされる方向が下側に向かい、数字入力が選択されると、ドラッグされる方向がない場合、第1キー乃至第9キー1〜9には、数字‘1’、‘2’、‘3’、‘4’、‘5’、‘6’、‘7’、‘8’、‘9’がそれぞれ対応する。
【0060】
このとき、‘0’は、(C)に示すように、第5キー5を入力した後、ドラッグされる方向が下側に向かう場合に入力される。
【0061】
したがって、上記のように、キーパッド10を通して入力されるキーの入力順序によってキーパッド10に対応するように定義されたキーテーブルを通して、先に入力されるキーを通して行が選択され、以後に入力されるキーを通して段が選択されることで、選択された文字を形成するようになる。
【0062】
このように形成されるかな文字においては、文字の形成時ごとにメモリ部70に保存された音声テーブルから該当の音声信号を呼び出し、これを音声出力部50に出力することで、形成された文字に対する音声を聞きながら文字を入力できるようになる。
【0063】
以下、上記のように構成された文字入力装置を通して日本語を入力する過程を説明する。
【0064】
文字入力装置が日本語を入力できるように設定された場合、文字入力装置の作動スイッチ20を動作させると、作動表示灯40が点灯されながら、キーパッド10を通して入力されるキーの順序とドラッグされる方向を感知するようになる。
【0065】
このように感知されたキーの順序とドラッグされる方向に沿ってメモリ部70に保存されたキーテーブルから行音と段音を読み出して文字を形成し、形成された文字に対する音声信号を音声テーブルから読み出して音声出力部50に出力することで、文字が入力される瞬間ごとに音声信号を聞きながら簡便に文字を入力できるようになる。
【0066】
表2には、このように構成された文字入力装置を通して該当の文字を入力する過程を示した。
【0067】
【表2】

【0068】
このとき、数字は、該当のキーを入力した場合を表し、→は、該当のキーを入力した後、右側方向にドラッグした場合を表し、↓は、該当のキーを入力した後、下側方向にドラッグした場合を表す。
【0069】
図10乃至図13は、本発明の一実施例に係る文字入力装置を通して文字を形成する過程を示した図である。
【0070】
すなわち、 図10乃至図13は、表2に示した単語の入力過程を示しており、図10は、‘文字入力(もじにゅうりょく)’を入力する過程を示した図で、入力過程に示した順序によってキーを入力した後、ドラッグする過程を詳細に示した。
【0071】
また、図11は、‘あさ’を入力する過程を示し、図12は、‘こんにちは。’を入力する過程を示し、図13は、‘ありがとう’を入力する過程を示した。
【0072】
上記のような文字入力装置は、インターフェース部60を通して外部機器(図示せず)と連結されるので、外部機器から保存された文字を読み出せるだけでなく、外部機器の入力手段として使用することもできる。
【符号の説明】
【0073】
10 キーパッド
20 作動スイッチ
30 制御部
40 作動表示灯
50 音声出力部
55 スピーカー
60 インターフェース部
70 メモリ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力後にドラッグされる方向を感知する入力キーが多数個配列されたキーパッドと、
入力後のドラッグ方向に沿って前記キーパッドに対応する多数個のキーテーブル、文字に対する音声テーブル及び入力された文字を保存するためのメモリ部と、
音声信号をスピーカーを通して出力するための音声出力部と、
前記キーパッドから入力されるキーの入力順序と入力後にドラッグされる方向に沿って前記メモリ部に保存された前記多数個のキーテーブルから音素を選択して文字を形成し、形成された文字に対する音声信号を前記メモリ部に保存された前記音声テーブルから呼び出して前記音声出力部に出力するだけでなく、形成された文字を継続的に前記メモリ部に保存し、インターフェース部を通して外部機器とインターフェースされるようにする制御部と、
前記制御部を作動させるための作動スイッチと、
前記制御部の作動状態を表示するための作動表示灯と、
を含んで構成されたことを特徴とする文字入力装置。
【請求項2】
前記キーパッドは、
中央に配置された第5キーと、
前記第5キーを中心に離隔配置された第2、4、6、8キーと、
前記第2、4、6、8キーを中心に外側に離隔配置された第1、3、7、9キーを含んで構成されたことを特徴とする請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項3】
前記第2、4、6、8キーは前記第5キーを中心に菱形状に配置され、前記第1、3、7、9キーは四角形状に配置されることを特徴とする請求項2に記載の文字入力装置。
【請求項4】
前記第2キーは前記第5キーの上側に配置され、前記第8キーは前記第5キーの下側に配置され、前記第4キーは前記第5キーの左側に配置され、前記第6キーは前記第5キーの右側に配置され、前記第1キーは前記第5キーの左上側に配置され、前記第7キーは前記第5キーの左下側に配置され、前記第3キーは前記第5キーの右上側に配置され、前記第9キーは前記第5キーの右下側に配置されることを特徴とする請求項3に記載の文字入力装置。
【請求項5】
前記第1キー乃至第9キーには、
入力後にドラッグされる方向がない場合、ハングルの子音

がそれぞれ対応し、ハングルの母音

がそれぞれ対応し、
入力後にドラッグされる方向が右側に向かう場合、ハングルの子音

がそれぞれ対応し、ハングルの母音

がそれぞれ対応し、
入力後にドラッグされる方向が左側に向かう場合、ハングルの子音

がそれぞれ対応し、ハングルの母音

がそれぞれ対応し、
入力後にドラッグされる方向が上側に向かう場合、数字‘1’、‘2’、‘3’、‘4’、‘5’、‘6’、‘7’、‘8’、‘9’がそれぞれ対応することを特徴とする請求項2乃至4のうち何れか1項に記載の文字入力装置。
【請求項6】
前記第5キー対応した

は、以後、入力後にドラッグされる方向なしに前記第9キーが入力される場合、数字‘0’に対応することを特徴とする請求項5に記載の文字入力装置。
【請求項7】
前記キーパッドを通して入力されるキーの入力順序によってハングルの子音と母音が交互に入力され、入力後にドラッグされる方向が下側に向かう場合、子音が終声で入力されることを特徴とする請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項8】
前記形成された文字を削除する場合、削除される前記文字に対する音声信号を出力することを特徴とする請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項9】
前記音声信号を出力するとき、ハングルの母音が入力される場合には、形成された文字に対する音声信号を出力し、以後、終声が入力される場合には、母音と終声による音声信号のみを出力することを特徴とする請求項1に記載の文字入力装置。
【請求項10】
入力後にドラッグされる方向がない場合、一度目に入力されるとき、前記第1キー乃至第9キーには、かな50音図テーブルの清音行を選択するための‘ま’、‘な’、‘空欄’、‘か’、‘あ’、‘た’、‘ら’、‘さ’、‘ 。’がそれぞれ対応し、二度目に入力されるとき、前記第2、4、5、6、8キーには、前記かな50音図テーブルの段を選択するための‘お’、‘あ’、‘い’、‘え’、‘う’がそれぞれ対応し、
入力後にドラッグされる方向が右側に向かう場合、一度目に入力されるとき、前記第1キー乃至第9キーには、前記かな50音図テーブルの濁音と半濁音行を選択するための‘ば’、‘解制’、‘改行’、‘が’、‘は’、‘だ’、‘ぱ’、‘ざ’、‘、’がそれぞれ対応し、二度目に入力されるとき、前記第2、4、5、6、8キーには、前記かな50音図テーブルの段を選択するための‘よ’、‘や’、‘を’、‘わ’、‘ゆ’がそれぞれ対応し、
入力後にドラッグされる方向が下側に向かう場合、前記第1キー乃至第9キーには、‘つ’、‘カタカナ’、‘1字削除’、‘漢字’、‘0’、‘数字’、‘ん’、‘英語’、‘−’がそれぞれ対応することを特徴とする請求項2乃至4のうち何れか1項に記載の文字入力装置。
【請求項11】
前記数字入力が選択された後、ドラッグされる方向がない場合、前記第1キー乃至第9キーには、数字‘1’、‘2’、‘3’、‘4’、‘5’、‘6’、‘7’、‘8’、‘9’がそれぞれ対応することを特徴とする請求項10に記載の文字入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−217823(P2009−217823A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−54287(P2009−54287)
【出願日】平成21年3月6日(2009.3.6)
【出願人】(509066732)
【出願人】(509066743)
【Fターム(参考)】