説明

文書処理装置及び文書処理プログラム

【課題】 文書に対し自動的にリンクを貼ることが可能で、快適操作可能な文書処理装置を提供すること。
【解決手段】 携帯電話機10(CPU100)は、複数のキーを有する操作部12を備え、取得文書の構成を判定し、リンク対象となるタイトル部分を抽出し(SA4〜SB4)、抽出された各タイトル部分の文書上の位置をジャンプ先位置として特定し(SB4−2)、抽出された各タイトル部分に対応して前記複数のキーの何れかをリンクキーとして割り当て(SB5)、前記各特定位置と各リンクキーとを対応づけたリンク情報テーブルを作成し(SA11、SA14)、各リンクキーが各タイトル部分と対応づけられていることをユーザに教示し(SA12、SA15)、各リンクキーのユーザ操作により、前記リンク情報テーブルに基づいてジャンプ位置を取得してジャンプさせる表示制御を行う(SA16)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書処理装置及び文書処理プログラムに係り、特に自動的にリンクを作成する文書処理装置及び文書処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話等の文書処理が可能な文書処理装置(以下、単に「装置」という場合がある。)に対して、インターネット網に接続されている各種サービスセンタから新着ニュース等の様々の情報がメール配信されるようになってきた。
配信されるメールが短ければ装置のユーザは短い時間で閲覧することができるが、非常に長いメールが配信される場合もある。
このような場合、必要とする情報がメールに含まれているのかどうかを判別するためには、多大な時間を要してしまうという不都合があった。
【0003】
このような不都合を除去するために、配信されるメールに目次ないし見出しがメニューコンテンツとして予め付けられ、このメニューコンテンツを一瞥しただけでどのような情報コンテンツが含まれているかが簡略に表示されている場合もある。
しかしながら、この場合であっても、目的とする情報に辿り着くのに時間がかかってしまうことがあった。たとえば、配信されたメールに欲しい情報が含まれていたとしても、その情報が長いメールの後ろの方に記載されていると、ユーザは、目的とする情報に辿り着くためには延々とスクロールダウンせざるを得ず、ために多大な時間を要してしまうこととなっていた。
【0004】
一方、プレーンテキストに対して、キーワードの抽出、文書構成の判定を行い、抽出したキーワードと文書構成とからリンク対象を選択して目次と本文のリンク情報を自動的に作成し、ユーザが閲覧を容易に行えるようにする方法が従来存在する(例えば、特許文献1を参照)。
【特許文献1】特開平06−223065
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この方法を用いることによりテキストに対してリンクを貼ったとしても、マウスのようなポインティングに特化した入力装置(以下、このような装置を意味するものとして「ポインティング専用デバイス」という。)を使用することができない文書処理装置においては、リンク機能を用いた閲覧を行う場合にカーソル移動等の操作が容易に行えないため、リンク機能が十分に活用されない(利用しにくい)という問題点があった。
【0006】
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、ポインティング専用デバイスを備えない文書処理装置であっても、文書に対して自動的にリンクを貼ることが可能で、ユーザが快適に操作することができる文書処理装置及び当該装置を実現するための文書処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の文書処理装置は、
文書を取得し、閲覧を行える表示部を有する文書処理装置において、
複数のキーと、
前記文書の文書構成を判定し、リンク対象となるタイトル部分を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された前記各タイトル部分の前記文書上の位置をジャンプ先位置として特定する位置特定手段と、
前記抽出手段により抽出された前記各タイトル部分に対応して、前記複数のキーのいずれかのキーを割り当てる割当て手段と、
前記各特定された位置と、前記いずれかのキーとを対応づけたリンク情報テーブルを作成するリンク情報テーブル作成手段と、
前記いずれかのキーが、そのジャンプ先位置の前記タイトル部分と対応づけられていることをユーザに教えるリンク教示を行うリンク機能表示手段と、
ユーザが前記いずれかのキーを操作することにより、前記リンク情報テーブルに基づいて、ジャンプ位置を取得し、前記ジャンプ先の文書位置へジャンプさせる表示制御を行うリンク表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の文書処理装置は、請求項1に記載の文書処理装置であって、
前記抽出手段により抽出されたタイトル部分が、各タイトル部分に対して前記文書内に1箇所のみ現れる場合、
前記リンク教示は、
前記リンク情報テーブルに対応する目次リストを前記文書に付加して前記表示部に表示することにより行われることを特徴とする。
請求項3に記載の文書処理装置は、請求項1に記載の文書処理装置であって、
前記抽出手段により抽出されたタイトル部分が、各タイトル部分に対して前記文書内に2箇所現れる場合、
前記リンク教示は、
前記抽出手段により抽出された先に現れるタイトル部分の位置に前記いずれかのキーに対応する記号を付加して前記表示部に表示することにより行われることを特徴とする。
請求項4に記載の文書処理装置は、請求項1に記載の文書処理装置であって、
前記抽出手段は、文字数に応じて前記タイトル部分を抽出するか否かを判定する文字数判定手段を備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項5に記載の文書処理装置は、請求項1に記載の文書処理装置であって、
前記文書のサイズと前記表示部の表示範囲とに応じて、リンク情報テーブルを作成するか否かを判定する文書サイズ判定手段を更に備えていることを特徴とする。
請求項6に記載の文書処理装置は、請求項1に記載の端末装置であって、
前記抽出手段により抽出されたタイトル部分が、各タイトル部分に対して前記文書内に2箇所現れる場合、
前記先に現れるタイトル部分と前記後に現れるタイトル部分との距離及び前記表示部の表示範囲に応じて、前記いずれかのキーを割り当てるか否かを判定するリンク間距離判定手段を更に備えていることを特徴とする。
請求項7に記載の文書処理装置は、請求項1に記載の文書処理装置であって、
前記リンク情報テーブルは、前記文書が保存されていて、前記文書が閲覧される際に自動的に作られることを特徴とする。
【0010】
請求項8に記載の文書処理装置は、請求項1に記載の文書処理装置であって、
前記リンク情報テーブルは、前記文書がメールとして受信された際に自動的に作られることを特徴とする。
請求項9に記載の文書処理装置は、請求項1に記載の文書処理装置であって、
前記リンク情報テーブルは、前記文書がメール送信される場合において、作成された前記文書をメール送信しようとする際に自動的に作られ、前記文書とともに、前記リンク情報テーブルがメールとして送信されることを特徴とする。
請求項10に記載の文書処理装置は、請求項1に記載の文書処理装置であって、
前記文書の閲覧後、前記リンク情報テーブルを前記文書と一体的なリンクテーブル付き文書として保存することを特徴とする。
【0011】
請求項11に記載の文書処理装置は、請求項10に記載の文書処理装置であって、
前記リンクテーブル付き文書は、リンクテーブルを持たない文書と区別するための識別子を備えることを特徴とする。
請求項12に記載の文書処理装置は、請求項11に記載の文書処理装置であって、
前記リンクテーブル付き文書を、前記識別子に基づいて、リンクテーブルを持たない文書に戻す変換手段を更に備えることを特徴とする。
請求項13に記載の文書処理装置は、請求項12に記載の文書処理装置であって、
前記リンクテーブル付き文書を、前記変換手段によって、リンクテーブルを持たない文書に戻すか否かを選択する選択手段を更に備えることを特徴とする。
【0012】
請求項14に記載の文書処理プログラムは、
複数のキーと閲覧を行える表示部とを有する装置のコンピュータに対して、
文書を取得する機能と、
前記文書の文書構成を判定し、リンク対象となるタイトル部分を抽出する抽出機能と、
前記抽出機能により抽出された前記各タイトル部分の前記文書上の位置をジャンプ先位置として特定する位置特定機能と、
前記抽出機能により抽出された前記各タイトル部分に対応して、前記複数のキーのいずれかのキーを割り当てる割当て機能と、
前記各特定された位置と、前記いずれかのキーとを対応づけたリンク情報テーブルを作成するリンク情報テーブル作成機能と、
前記いずれかのキーが、そのジャンプ先位置の前記タイトル部分と対応づけられていることをユーザに教えるリンク教示を行うリンク機能表示機能と、
ユーザが前記いずれかのキーを操作することにより、前記リンク情報テーブルに基づいて、ジャンプ位置を取得し、前記ジャンプ先の文書位置へジャンプさせる表示制御を行うリンク表示制御機能と、
を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、タイトル部分に対応して、複数のキーのいずれかのキーが割り当てられるので、文書処理装置のユーザは、文書の閲覧を快適に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
A.構成
(1)携帯電話機10の外観とネットワークシステム構成
図1は、本発明の一実施形態である携帯電話機10の斜視図及びその一部拡大図である。携帯電話機10は、図示されているように表示部11と操作部12を備える。表示部11により、ユーザは携帯電話機10が取得した文書を閲覧することができる(拡大図を参照)。操作部12にはテンキー等の複数のキーが備えられている。
携帯電話機10は、また、アンテナANT(図2を参照)を介して、携帯電話網に繋がっている基地局との間で電波の授受を行う。携帯電話網はゲートウェイサーバを介してインターネット網と接続されており、インターネット網に対して各種サービスセンタが接続している。このような周知の不図示のネットワークシステムを介して、携帯電話機10は各種サービスセンタが配信するメールを受信することが可能となる。
【0015】
(2)携帯電話機10の内部構成
次に、図2を参照して携帯電話機10の構成を説明する。図2において、CPU100は、操作部12等から供給される信号に応じ、ROM101に格納されている各種プログラムに基づいて装置各部の動作を制御する。
ROM101には、プログラムエリア及びデータエリアが備えられている。ROM101のプログラムエリアには、CPU100により実行される各種プログラムが記憶されている。ここでいう各種プログラムには、後述するメインルーチン、タイトル部分候補文字数判定処理、及び文書保存処理等を行うアプリケーションプログラムが含まれる。ROM101のデータエリアには、所定のプログラムにより参照される制御データの他、例えば待受画面などを形成する各種画面データが格納される。
CPU100及びROM101は、一体的に、抽出手段、位置特定手段、割当て手段、リンク情報テーブル作成手段及びリンク表示制御手段の各機能を実現する。
【0016】
RAM102は、リンク情報テーブル記憶部102a及びリンク情報テーブル付文書記憶部102bを備える。
リンク情報テーブル記憶部102aには、後述する図3のリンク情報テーブル(1)−0、(1)−1及び(1)−2、並びに図7のリンク情報テーブル(2)−1及び(2)−2が記憶される。これら各種のリンク情報テーブルについては、本発明の動作に係る記載の中で詳述する。
リンク情報テーブル付文書記憶部102bには、後述するステップSF3で作成されるリンク情報テーブル付文書が記憶される。
【0017】
無線通信送受信部103は、データ通信時にはCPU100の制御の下にアンテナANTを介して基地局(不図示)とデータの授受を行い、また、音声通話時にはアンテナANTを介して受信復調した音声データをCPU100に出力する一方、CPU100から供給される音声データを変調して得た送信信号を高周波増幅してアンテナANTから送出する。
【0018】
音声信号処理部104は、スピーカSP及びマイクMICを備え、CPU100から供給される音声データを音声信号にD/A変換してスピーカSPから発音させたり、マイクMICから供給される音声信号を音声データにA/D変換してCPU100に供給したりする。
【0019】
表示部11は、例えば、表示ドライバとバックライトを備えるカラー液晶パネルにより構成される。表示ドライバは、CPU100の制御の下、CPU100から表示データを受け取り、表示データを表示部11に表示する。他方、バックライトは、CPU100の制御の下、不図示の電源回路から電源の供給を受け、表示部106を照射する。
表示部11は、携帯電話機10が取得した文書の表示だけでなく、後述するリンク教示を表示してリンク機能表示手段を構成する。
【0020】
操作部12は、パワーをオンオフする電源ボタン、通話開始/終了時に操作されるオフフック/オンフックボタン、テンキー兼用の文字入力ボタン等の各種操作キーを備え、これらのキー操作に応じた信号を発生してCPU100に出力する。
【0021】
B.動作
次に、上述した実施形態の動作について説明する。
(1)メインルーチン
図12は、本実施形態による携帯電話機10のメインルーチンの動作を説明するためのフローチャートである。サブルーチンに係る処理を含め以下の各処理はCPU100によって実行され、一部の処理についてはユーザ操作に応じてCPU100によって実行される。
まず、CPU100は、ステップSA1でプレーン文書を取得する。ここでいうプレーン文書とは、例えば、ニュース配信等の受信(ダウンロード)により取得された電子的に処理可能な文書をいう。プレーン文書は、携帯電話機10に接続可能な不図示の記録メディアから読み取られるものであってもよく、本発明を適用することが可能である限り何らかの加工が施されているものであってもよい。図3(a)及び図7(a)は、それぞれプレーン文書の一例を示す。図3(a)のプレーン文書には目次部分がなく、図7(a)のプレーン文書には目次部分があるという点で両者は異なる。
ステップSA1に続き、取得したプレーン文書について文書サイズの判定を行う(ステップSA2)。文書サイズの判定は、例えば、プレーン文書の行数とプレーン文書が表示部11に表示される際の行数とを比較し、プレーン文書が1画面に収まるか否かを判定することにより行われる。
続いて、取得したプレーン文書が、所定の長さより長いかどうかをステップSA3で判断する。例えば、取得したプレーン文書が、1画面に収まらない長さであるかどうか、あるいは30行という長さを超えているかどうかを判断することにより行う。
【0022】
所定の長さより長い場合、ステップSA4に進んで取得したプレーン文書の構文(フォーマット)を解析し、ステップSA5でリンク対象となるタイトル部分の候補を1〜n個抽出する(nは自然数)。
タイトル部分の候補の抽出は、例えば、文書の先頭又はある改行後の先頭位置に数字が表示されている部分から次の改行までを抽出するという方法や、文書内のフォント使用状態を解析して使用頻度の少ない所定のフォントスタイル部を抽出するという方法を、単独で又は組み合わせて行うことができる。なぜなら、これらの方法により抽出される対象は、各記事のタイトルとなっていることが経験的に多いからである。
【0023】
続いて、ステップSA6でタイトル部分の候補の抽出が成功したかどうかを判断する。
先のステップSA3でNOの場合(所定の長さ以下の場合)又はこのステップSA6でNOの場合(候補抽出に失敗した場合)においては、ステップSA18に進み、ユーザはプレーンテキストで通常どおり閲覧する。すなわち、ユーザは、携帯電話機10の操作部12に備えられているカーソルキーを操作して、表示部11のウィンドウをスクロールダウンさせながらプレーンテキストを閲覧する。
他方、ステップSA6でYESの場合、すなわちタイトル部分の候補の抽出が成功した場合、ステップSA7に進んでタイトル部分候補の文字数を判定する。これは、概略タイトル部分候補の文字数が所定の範囲内にあるかどうかを判定する処理であり、詳細についてはサブルーチンで後述する。
続いて、各タイトル部分が1箇所のみに現れるか否かを判断し(ステップSA8、SA9)、取得したプレーン文書は、各タイトル部分が1箇所だけ現れるならば目次無し文書であると(ステップSA10)、2箇所以上現れるならば目次有り文書であると判断する(ステップSA13)。具体的には、図3(a)のプレーン文書では各タイトル部分が1箇所だけ現れるので目次無し文書であると判断され、図7(a)のプレーン文書では各タイトル部分が2箇所現れるので目次有り文書であると判断される。
【0024】
目次無し文書と判断した場合にはリンク情報テーブル(1)−0を(ステップSA11)、目次有り文書と判断した場合にはリンク情報テーブル(2)−1を(ステップSA14)、CPU100は作成し、作成された各テーブルはリンク情報テーブル記憶部102aに記憶される。
図3(b)は、このリンク情報テーブル(1)−0の具体的な構成例を示す。
この図に示されているように、リンク情報テーブル(1)−0は、記号/タイトル部分/リンク先位置の見出しとこれらに対応する本体とによって構成される。
【0025】
記号とは、抽出された各タイトル部分に対して一意に付与される指標をいい、CPU100により操作部12の何れかのキーに関連付けてリンクキーとして割り当てられる(後述するステップSB5を参照)。ここで、リンクキーとは、ハード(テンキー等)とソフト(所定の処理)により構成される概念的で機能的なキーをいう。かかるリンクキーとしては、操作性の観点から、望ましくは、テンキー「1」と記号「1」とが、テンキー「2」と記号「2」とが、テンキー「3」と記号「3」とが対応するように割り当てるとよい。なお、以下では、テンキーや記号等のリンクキーを構成する各要素について、機能としての側面が意識される場合にもリンクキーの語を用いる場合がある。
タイトル部分とは、プレーン文書から抽出されたタイトル部分をいう。各タイトル部分は、望ましくは、後述する所定の処理を経てタイトル部分であると判定されたもののみをいう(後述するステップSB4を参照)。
リンク先位置とは、抽出された各タイトル部分がプレーン文書において占める位置をいい、CPU100によって特定される。このリンク先位置は、後述するリンク表示制御を利用した閲覧(ステップSA16)の際に所定の操作が行われたときにジャンプすべき位置でもある。したがって、リンク先位置との語を意味するものとして、ジャンプ先位置との語が本明細書において用いられる場合がある。各タイトル部分の先頭にジャンプできれば足りるのでリンク先位置として列位置まで特定しなくてもよいが、もちろんこれを特定していてもよい。
リンク情報テーブルは、これらの記号/タイトル部分/リンク先位置を相互に関連付ける。各記号1〜3をテンキーの1〜3に関連付けることにより、各特定されたリンク先位置とテンキーの各キーとを対応付けることができる。
【0026】
目次無し文書の場合、図3(b)に示すようなリンク情報テーブル(1)−0が作成された後、リンクキーと抽出されたタイトル部分とで構成される図3(c)の目次リストが作成され、この目次リストが図3(d)に示すようにプレーン文書の先頭部分に付加されてリンク教示が行われる(ステップSA12)。目次リストが付加されることによりタイトル部分の位置情報が変わってくるので、リンク情報テーブル(1)−0は更新されて図3(e)のリンク情報テーブル(1)−1のようになる。図3(d)のように表示されることにより、ユーザは、リンクキーとしてのテンキー及び記号とリンク先のタイトル部分とが対応付けられていることの教示を受ける。なお、付加される目次リストは強調するために図4(b)のようにポップアップされていてもよく、付加される目次リストとジャンプ先の一方又は双方に対して下線等が付加されていてもよい(図4(b)等及び図8(b)等を参照)。
【0027】
他方、目次有り文書の場合、図7(b)に示すようなリンク情報テーブル(2)−1が作成された後、図7(d)に示すように、目次部分の各タイトルの先頭に記号(数字)200が付加されてリンク教示が行われる(ステップSA15)。図7(d)のように表示されることにより、ユーザは、リンクキーとしてのテンキー及び記号とリンク先のタイトル部分とが対応付けられていることの教示を受ける。
図11(a)のように、原文書にタイトル部分が多く含まれている場合には、1〜9の数字だけでは足りないので図11(b)のようにアスタリスク「*」やシャープ「♯」のような記号を付加するようにしてもよく、たとえば“1”+“0”が“10”といったようにキーの連続押しが認識されるようにしてもよい。あるいはまた、たとえばア〜ウに対してリンクキー「1」を、エ〜カに対してリンクキー「2」を割り当てるといったように、一定のタイトル部分をグルーピングして割当て数を少なくするようにしてもよい。
以上のように目次の有無に応じてステップSA10〜SA15の所定の処理がなされた後、ユーザはステップSA16においてリンク表示制御を利用した閲覧をし、ユーザの望むところに応じて文書が保存され、メインルーチンの文書処理が終了される。
【0028】
(2)タイトル部分候補文字数判定処理
図13は、ステップSA7のタイトル部分候補文字数判定に係る処理の動作を示すフローチャートである。この処理は、概略、タイトル部分候補として抽出されたものを基礎として、そこから文字数が所定の文字数の範囲内にあるものをさらに抽出するものである。
タイトル部分候補文字数判定処理では、CPU100はまず、抽出されたタイトル部分の序数を表すiに1を代入してi=1と初期設定する(ステップSB1)。
続いて、i番目のタイトル部分候補の文字数を判定する(ステップSB2)。ここでは、1番目のタイトル部分候補の文字数が判定され、判定された文字数が所定の文字数の範囲内であるかどうかを判断する(ステップSB3)。すなわち、タイトル部分は一般的にタイトルとして適切な長さの範囲内であるという特徴があるので、短すぎたり(例えば、5文字以下)、あるいは逆に長すぎたり(例えば、25文字以上)するものを適当に省くことにより、タイトル部分とそうでないものとをふるい分けることができる。
そこで、ステップSB3で、タイトル部分候補の文字数が所定の文字数の範囲内である場合にはそのタイトル部分候補をタイトル部分であると判定し(ステップSB4)、所定の文字数の範囲内でない場合にはそのタイトル部分候補をタイトル部分でないと判定する(ステップSB6)。
【0029】
タイトル部分であると判定した場合には、まず、タイトル部分がプレーン文書において占める位置をジャンプ先として特定する(ステップSB4−2)。たとえば、図3(b)のリンク情報テーブル(1)−0のように、「2行目先頭位置」といった具合で特定する。先述のように、列位置まで特定してもよい。続いて、タイトル部分であると判定されたタイトル部分に対して携帯電話機10の操作部12の何れかのキーをリンクキーとして割り当てた後(ステップSB5)、i=1の状態からiを1インクリメントしてi=2とする(ステップSB7)。
他方、タイトル部分でないと判定した場合には、直ちに、i=1からiを1インクリメントしてi=2とする(ステップSB7)。
ステップSB7に続いて、タイトル部分の序数iがタイトル部分の候補数nよりも大きいかどうかを判断し(ステップSB8)、NOの場合(iがn以下の場合)は、ステップSB2に戻ってステップSB2〜SB8の処理を繰り返す。他方、YESの場合(iがnより大きい場合)は、タイトル部分候補文字数判定に係るサブルーチンを終了してメインルーチンに処理を戻す。
【0030】
上記実施形態では、ステップSB4でタイトル部分と判定され、ステップSB4−2でタイトル部分の位置特定がされた場合は常に、ステップSB5でリンクキーを割り当てるようにされている。
しかしながら、ユーザがすぐ見られる位置にあるものに対してまでリンクを貼ることは過剰リンクとなってしまうこともある。
そこで、ユーザがすぐ見られる位置にあるものに対しては、リンクを貼らないようにしてもよい。
たとえば、図14(a)のメニューコンテンツ部と情報コンテンツ部にある2つの「ア. 今週の一押し」というタイトルは、図14(b)に示すようにともに1画面に入るほどにリンク間距離が近い。そこで、1画面に入るかどうかを基準としてリンクキーを割り当てるかどうかの判断を、ステップSB4とSB4−2の間で又はステップSB4−2とSB5の間でCPU100に行わせるようにしてもよい。所定行数(たとえば10行)又は所定文字数(たとえば160文字)を、割当て判断の基準としてもよい。
【0031】
(3)リンク表示制御を利用した閲覧
以下では、ユーザ操作に係るリンク表示制御を利用した閲覧(図12のステップSA16)の手順について、フローチャート図15等を用いて具体的に説明する。
(3.1)原文書に目次リストがない場合
上述したように、図3(a)または図4(a)のように原文書に目次リストがない場合には、図3(d)または図4(b)のように目次リストが付加された(ポップアップされた)文書が表示部11に表示される。
ユーザは、この目次リストに接した段階で、「1」、「2」及び「3」の各リンクキーが各タイトル「1.今週の一押し」、「2.小山会社の新たな戦略」及び「3.小山会長、世界へ打って出る!」とリンクされていることを認識する(図15のステップSC1)。
ユーザは、続いて、所望のリンクキーを操作する(ステップSC2)。すなわち、たとえば、「1.今週の一押し」というタイトルの記事を閲覧したい場合には、ユーザはリンクキー「1」を選択してセンターキー(ソフトキーラベル)「ジャンプ」を押下する。
そうすると、CPU100は、リンク情報テーブル(1)−1に基づいて、図5(a)のように、リンクキー「1」に対応したリンク先である「1.今週の一押し」というタイトルの先頭へジャンプさせる表示制御を行う(ステップSC3)。
同様に、「2.小山会社の新たな戦略」に関する記事を閲覧したい場合にはリンクキー「2」を、「3.小山会長、世界へ打って出る!」に関する記事を閲覧したい場合にはリンクキー「3」をユーザが選択してジャンプ操作することにより、CPU100は、図5(b)又は図5(c)のように、リンクキー「2」又は「3」に対応したリンク先へジャンプさせる表示制御を行う。
以上の手順で文書の閲覧が終了すると、メインルーチンに処理が戻される。
このように、本発明を適用した携帯電話機10によれば、目的の記事内容に一気にジャンプすることができるので、利便性が格段に向上される。
【0032】
本発明は、さらに利便性を高めるべく、上記のように記事内容にジャンプ可能とすることに加えて、ジャンプした記事内容から戻りジャンプもできるようにした。
具体的には、上記のように、図5(a)、図5(b)又は図5(c)のようにジャンプした先から、ソフトキーラベルとしての戻りキーを操作することで図6(a)、図6(b)又は図6(c)のように目次リストまで戻ることが可能になるようにした。リンクキーを押す毎に(表示位置が)トグル動作するようにしてもよい。
このように戻り操作も可能とする場合、作成されるリンク情報テーブル(1)は、図3(f)のリンク情報テーブル(1)−2のように、「リンク元位置」に関する情報も入力されているものでなければならない。
リンク情報テーブル(1)−2では、すべての場合について、リンク元位置を全体としての目次リスト位置としてあるが、各別に、1行目、2行目又は3行目として戻る位置を異ならせてもよい。
このように戻り操作も可能とする場合には、戻り操作に係る手順が図15のステップSC3の後に加えられることとなる。
【0033】
(3.2)原文書に目次リストがある場合
この場合であっても、閲覧の手順は目次リストがない場合と同様である。
原文書には図8(a)のように元々目次リストが付いているので、表示される文書は、図8(b)のように目次部分の各タイトルの先頭に記号(数字)が付加されたものとなる。
リンクキー「1」、「2」又は「3」を選択してジャンプ操作すると(ステップSC2)、図9(a)、図9(b)又は図9(c)のように対応する箇所までジャンプする(ステップSC3)。
また、戻りキーを選択して戻りジャンプ操作すると、図10(a)、図10(b)又は図10(c)のように対応する箇所までジャンプする。
図10(a)〜(c)の各図は、先述のステップSA14で作成された情報テーブル(2)が、図7(b)に示すような情報テーブル(2)−1である場合に即して示すものである。
もし、作成されるテーブルが図7(c)に示すような情報テーブル(2)−2であれば、リンク元位置(目次部分)として1行目先頭位置が指定されているので、戻り操作された際には、図9(a)〜(c)の何れの場合からも図10(a)に戻ることとなる。
以上の手順で文書の閲覧が終了すると、メインルーチンに処理が戻される。
【0034】
(4)リンク情報テーブルの作成タイミング
上記実施形態において、リンク情報テーブル(1)又は(2)は、ステップSA16の直前、すなわち閲覧時に作成されるようにした。しかしながら、リンク情報テーブルの作成タイミングは、ユーザがメールを受信する時又はユーザがメールを送信する時とすることもできる。図16及び図17を用いて、この点について説明する。
図16は、メール受信時に、リンク情報テーブルを作成することを示すためのフローチャートである。
CPU100は、まず、ステップSD1でメールを受信する。
これに続いて、ステップSD2でリンク機能付き表示可能とされた場合、すなわち図12のステップSA6でYESと判断された場合、ステップSD3でリンク機能付き文書を表示する。
ステップSD3では、ステップSA7〜SA9〜SA12又はステップSA7〜SA9〜SA15に相当する処理が行われることにより、リンク情報テーブル(1)又は(2)が作成され、リンク機能が付された文書が表示される。
その後、ユーザはリンク表示制御を利用した閲覧を、ステップSA16と同様に行う(ステップSD4)。
【0035】
他方、図17は、メール送信時に、リンク情報テーブルを作成することを示すためのフローチャートである。
ユーザは、まず、ステップSE1でプレーンメール文書を作成し、ステップSE2でメール送信の準備をする。
ステップSE3でリンク機能付き表示可能とされた場合、すなわち図12のステップSA6でYESと判断された場合、ステップSE4でリンク機能付き文書を表示する。
ステップSE4では、ステップSA7〜SA9〜SA12又はステップSA7〜SA9〜SA15に相当する処理が行われることにより、リンク情報テーブル(1)又は(2)が作成され、リンク機能が付された文書が表示される。
続いて、ユーザの送信指示に応じて、CPU100はステップSE5でリンク情報テーブル付きメールを送信する。
【0036】
(5)文書保存
図18は、図12のステップSA17における文書保存処理についてのサブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ユーザは、ステップSF1において、文書に対してリンク情報テーブルを付けて保存するかどうかを判断して、操作部12を介して必要な操作を行う。
ユーザがリンク情報テーブルを付けて保存すべしとの指示を出した場合(ステップSF1でYESの場合)、CPU100は、リンク情報テーブルに対して適当な識別子を付加し(ステップSF2)、続いて、文書をリンク情報テーブル付き文書として文書記憶部102bに保存した後(ステップSF3)、処理をメインルーチンに戻す。
他方、ユーザがリンク情報テーブルを付けない旨の指示を出した場合(ステップSF1でNOの場合)、CPU100は格別の処理を行わずに処理をメインルーチンに戻す。
【0037】
(6)文書に対する作業
以上のように、文書は、リンク情報テーブルの有無に応じて識別子が付加し又は付加されずに保存される。以下では、この識別子の有無に応じた処理手順について、図19を用いて簡単に説明する。
まず、CPU100は、ステップSG1において、リンク情報テーブル(付き/なし)文書を取得する。
続いて、識別子を判定することにより(ステップSG2)、文書にリンクテーブルが付されているかどうかを判断する(ステップSG3)。
リンクテーブルが付いていない場合、ユーザは、リンクテーブルなし文書に対して所望の作業をする(ステップSG6)。
リンクテーブルが付いている場合、ユーザは、リンクテーブルなし文書に戻すかどうかをステップSG4で判断して指示を出す。リンクテーブルなし文書に戻す旨の指示を出した場合には、CPU100はリンクテーブルなし文書に変換し(ステップSG5)、ユーザはリンクテーブルなし文書に対して所望の作業をする(ステップSG6)。
他方、リンクテーブルなし文書に戻さない旨の指示を出した場合には、ユーザはリンクテーブル付き文書に対して所望の作業をする(ステップSG7)。
【0038】
以上で説明した、文書を取得して閲覧を行える表示部11を有する本実施形態の携帯電話機10によれば、操作部12に複数のキーが備えられ、CPU100は、前記文書の文書構成を判定し、リンク対象となるタイトル部分を抽出し、抽出された前記各タイトル部分の前記文書上の位置をジャンプ先位置として特定し、抽出された前記各タイトル部分に対応して前記複数のキーのいずれかのキーをリンクキーとして割り当て、前記各特定された位置と前記各リンクキーとを対応づけたリンク情報テーブルを作成し、前記各リンクキーがそのジャンプ先位置の前記タイトル部分と対応づけられていることをユーザに教えるリンク教示を行い、ユーザが前記各リンクキーを操作することにより、前記リンク情報テーブルに基づいて、ジャンプ位置を取得し、前記ジャンプ先の文書位置へジャンプさせる表示制御を行う構成となっている。
したがって、携帯電話機10が元々備えているテンキー等の入力手段を用いて、文書のリンク機能を用いた閲覧を快適に行うことができる。
【0039】
これらの他、以下の(a)〜(j)の効果も奏することができる。
(a)目次に対応する部分がない場合にも、目次が作成され表示されるので、リンク機能を用いた閲覧を快適に行うことができる。
(b)原文書のタイトル部に含まれる記号が、文書処理装置の元々備えているキーに対応していなくても、タイトル部とキーとの対応を明示できるので、リンク機能を用いた閲覧を快適に行うことができる。
(c)タイトル部分として適切なもののみ容易に(精度よく)抽出することができる。
(d)(ある程度重い作業となる)リンク情報テーブル作成作業は、必要とされるときのみ、行われるようにすることができる。
(e)文書のリンク機能を用いた閲覧が必要とされる箇所のみに、リンク機能の割り当てが行われるようにすることができる。
(f)ユーザが意識することなく、自動的にリンク機能付きを表示が用意されるようにすることができる。
(g)メールの受信時おいて、リンク機能を用いた閲覧が可能となる。
(h)メールの送信時おいて、リンク情報テーブル付きの文書を送れるので、受信側でリンク機能を用いた閲覧をする場合、受信側の負荷を減らすことができる。
(i)一回リンク情報テーブルを作成しておけば、二回目以降は既に作成されているリンク情報テーブルを活用することができるようになる。
(j)リンクテーブル付き文書とリンクテーブルを持たない文書とを臨機応変に使い分けることができるようになる。
【0040】
本発明の上記実施形態は、最良の実施形態としての単なる一例に過ぎず、本発明をより良く理解することができるようにするために述べられたに止まる。発明者も出願人も、他の実施形態を特許請求の範囲から排除する意図を有しない。
たとえば、上記では本発明を携帯電話機10に即して説明したが、PDAやデジタルカメラ等の種々の装置について、広く適用することが可能である。
また、上記実施形態では、リンクキーを構成する入力キーは、文書処理装置が元々備えている物理的なキーである場合に即して説明したが、電子キー(表示部12に表示されるソフトキーでタッチすることによって操作可能なキー)であってもよい。
特に、付言すべきは、ポインティング専用デバイスを備えるパーソナルコンピュータ等の装置に対しても本発明は適用可能であるという点である。本発明は、ポインティング専用デバイスを備えない装置であっても快適な操作ができるようになることを主眼とするものであるが、だからといってポインティング専用デバイスを備える装置を特許請求の範囲から排除する意図はまったく存在しない。
これらの幅広い適用形態についても、添付の特許請求の範囲により保護されることが求められている。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、本発明の実施形態である携帯電話機10の斜視図及びその一部拡大図である。
【図2】図2は、携帯電話機10の内部構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、目次部分がない場合における、文書(原文書、表示部に表示しようとする文書)、リンク情報テーブル(1)及び作成される目次リストを示す図面である。
【図4】図4は、目次部分がない場合における、原文書及び表示部に目次をポップアップさせて表示された文書を示す図面である。
【図5】図5(a)乃至(c)は、目次部分がない場合における、各リンクキー操作後の表示文書を示す図面である。
【図6】図6(a)乃至(c)は、目次部分がない場合における、各戻りキー操作後の表示文書を示す図面である。
【図7】図7は、目次部分がある場合における、文書(原文書、表示部に表示しようとする文書)、及びリンク情報テーブル(2)を示す図面である。
【図8】図8は、目次部分がある場合における、原文書及び表示部に表示された文書を示す図面である。
【図9】図9(a)乃至(c)は、目次部分がある場合における、各リンクキー操作後の表示文書を示す図面である
【図10】図10(a)乃至(c)は、目次部分がある場合における、各戻りキー操作後の表示文書を示す図面である。
【図11】図11は、タイトル部分が多く含まれている場合における、原文書及び表示部に表示しようとする文書を示す図面である。
【図12】図12は、メインルーチンの動作を示すフローチャートである。
【図13】図13は、タイトル部分候補文字数判定処理の動作を示すフローチャートである。
【図14】図14は、リンク間距離が近い場合にリンクキーを割り当てないことを示すための図面(原文書及び表示部に表示された文書)である。
【図15】図15は、リンク表示制御を利用した閲覧に係る手順を示すフローチャートである。
【図16】図16は、メール受信時に、リンク情報テーブルを作成する場合の手順を示すフローチャートである。
【図17】図17は、メール送信時に、リンク情報テーブルを作成する場合の手順を示すフローチャートである。
【図18】図18は、文書保存処理の動作を示すフローチャートである。
【図19】図19は、文書閲覧時の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
10 携帯電話機(文書処理装置)
11 表示部(リンク機能表示手段、複数のキー(電子キー))
12 操作部(複数のキー)
100 CPU(抽出手段、位置特定手段、割当て手段、リンク情報テーブル作成手段、リンク表示制御手段)
101 ROM(抽出手段、位置特定手段、割当て手段、リンク情報テーブル作成手段、リンク表示制御手段)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書を取得し、閲覧を行える表示部を有する文書処理装置において、
複数のキーと、
前記文書の文書構成を判定し、リンク対象となるタイトル部分を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された前記各タイトル部分の前記文書上の位置をジャンプ先位置として特定する位置特定手段と、
前記抽出手段により抽出された前記各タイトル部分に対応して、前記複数のキーのいずれかのキーを割り当てる割当て手段と、
前記各特定された位置と、前記いずれかのキーとを対応づけたリンク情報テーブルを作成するリンク情報テーブル作成手段と、
前記いずれかのキーが、そのジャンプ先位置の前記タイトル部分と対応づけられていることをユーザに教えるリンク教示を行うリンク機能表示手段と、
ユーザが前記いずれかのキーを操作することにより、前記リンク情報テーブルに基づいて、ジャンプ位置を取得し、前記ジャンプ先の文書位置へジャンプさせる表示制御を行うリンク表示制御手段と、
を備えることを特徴とする文書処理装置。
【請求項2】
前記抽出手段により抽出されたタイトル部分が、各タイトル部分に対して前記文書内に1箇所のみ現れる場合、
前記リンク教示は、
前記リンク情報テーブルに対応する目次リストを前記文書に付加して前記表示部に表示することにより行われることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項3】
前記抽出手段により抽出されたタイトル部分が、各タイトル部分に対して前記文書内に2箇所現れる場合、
前記リンク教示は、
前記抽出手段により抽出された先に現れるタイトル部分の位置に前記いずれかのキーに対応する記号を付加して前記表示部に表示することにより行われることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項4】
前記抽出手段は、文字数に応じて前記タイトル部分を抽出するか否かを判定する文字数判定手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項5】
前記文書のサイズと前記表示部の表示範囲とに応じて、リンク情報テーブルを作成するか否かを判定する文書サイズ判定手段を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項6】
前記抽出手段により抽出されたタイトル部分が、各タイトル部分に対して前記文書内に2箇所現れる場合、
前記先に現れるタイトル部分と前記後に現れるタイトル部分との距離及び前記表示部の表示範囲に応じて、前記いずれかのキーを割り当てるか否かを判定するリンク間距離判定手段を更に備えていることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項7】
前記リンク情報テーブルは、前記文書が保存されていて、前記文書が閲覧される際に自動的に作られることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項8】
前記リンク情報テーブルは、前記文書がメールとして受信された際に自動的に作られることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項9】
前記リンク情報テーブルは、前記文書がメール送信される場合において、作成された前記文書をメール送信しようとする際に自動的に作られ、前記文書とともに、前記リンク情報テーブルがメールとして送信されることを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項10】
前記文書の閲覧後、前記リンク情報テーブルを前記文書と一体的なリンクテーブル付き文書として保存することを特徴とする請求項1に記載の文書処理装置。
【請求項11】
前記リンクテーブル付き文書は、リンクテーブルを持たない文書と区別するための識別子を備えることを特徴とする請求項10に記載の文書処理装置。
【請求項12】
前記リンクテーブル付き文書を、前記識別子に基づいて、リンクテーブルを持たない文書に戻す変換手段を更に備えることを特徴とする請求項11に記載の文書処理装置。
【請求項13】
前記リンクテーブル付き文書を、前記変換手段によって、リンクテーブルを持たない文書に戻すか否かを選択する選択手段を更に備えることを特徴とする請求項12に記載の文書処理装置。
【請求項14】
複数のキーと閲覧を行える表示部とを有する装置のコンピュータに対して、
文書を取得する機能と、
前記文書の文書構成を判定し、リンク対象となるタイトル部分を抽出する抽出機能と、
前記抽出機能により抽出された前記各タイトル部分の前記文書上の位置をジャンプ先位置として特定する位置特定機能と、
前記抽出機能により抽出された前記各タイトル部分に対応して、前記複数のキーのいずれかのキーを割り当てる割当て機能と、
前記各特定された位置と、前記いずれかのキーとを対応づけたリンク情報テーブルを作成するリンク情報テーブル作成機能と、
前記いずれかのキーが、そのジャンプ先位置の前記タイトル部分と対応づけられていることをユーザに教えるリンク教示を行うリンク機能表示機能と、
ユーザが前記いずれかのキーを操作することにより、前記リンク情報テーブルに基づいて、ジャンプ位置を取得し、前記ジャンプ先の文書位置へジャンプさせる表示制御を行うリンク表示制御機能と、
を実現させるための文書処理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−193174(P2009−193174A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−31104(P2008−31104)
【出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】