説明

新規なフルオレン誘導体およびこれを用いた有機電子素子

本発明は、新規のフルオレン誘導体およびこれを用いた有機電子素子に関する。本発明に係る有機電子素子は、効率、駆動電圧、および寿命面において優れた特性を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオレンにヘテロアリール基が結合した新規なフルオレン誘導体およびこれを用いた有機電子素子に関する。本出願は、2006年12月6日に韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2006−122772号の出願日の利益を主張しており、その内容すべては本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0002】
有機電子素子とは、有機半導体物質を用いた電子素子であり、電極と有機半導体物質の間における正孔および/または電子の交流を必要とする。有機電子素子は、動作原理に応じて下記のように2つに大別することができる。1つ目は、外部の光源から素子に流入した光子によって有機物質層でエキシトン(exiton)が形成され、このエキシトンが電子と正孔に分離し、この電子と正孔がそれぞれ異なる電極に伝達されて電流源(電圧源)として用いられる形態の電子素子である。2つ目は、2つ以上の電極に電圧または電流を加えて電極と界面をなす有機半導体物質層に正孔および/または電子を注入し、注入された電子と正孔によって作動する形態の電子素子である。
【0003】
有機電子素子の例としては、有機発光素子、有機太陽電池、有機感光体(OPC)ドラム、有機トランジスタなどがあり、これらはすべて素子の駆動のために電子/正孔注入物質、電子/正孔抽出物質、電子/正孔輸送物質、または発光物質を必要とする。以下では主に有機発光素子について具体的に説明するが、前記有機電子素子では電子/正孔注入物質、電子/正孔抽出物質、電子/正孔輸送物質、または発光物質がすべて類似した原理で作用する。
【0004】
一般的に、有機発光現象とは、有機物質を用いて電気エネルギーを光エネルギーに転換させる現象をいう。有機発光現象を用いる有機発光素子は、通常、陽極と陰極およびこれらの間に有機物質層を含む構造を有する。ここで、有機物質層は、有機発光素子の効率と安全性を高めるためにそれぞれ異なる物質で構成された多層の構造からなる場合が多く、例えば正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などからなり得る。このような有機発光素子の構造において2電極の間に電圧をかければ、陽極では正孔が、陰極では電子が有機物質層に注入され、注入された正孔と電子が結合するときにエキシトン(exciton)が形成され、このエキシトンが再び基底状態に落ちるときに光が発生する。このような有機発光素子は、自発光、高輝度、高効率、低い駆動電圧、広い視野角、高いコントラスト、高速応答性などの特性を有することが知られている。
【0005】
有機発光素子において有機物質層として用いられる材料は、機能に応じて、発光材料と電荷輸送材料、例えば正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料などに分類され得る。ここで、発光材料は、発光色に応じて青色、緑色、赤色の発光材料と、より優れた天然色を実現するために必要な黄色および橙色の発光材料に区分することができる。また、色純度の増加とエネルギー転移による発光効率を増加させるために、発光材料としてホスト/ドーパント系を用いることができる。その原理は、発光層を主に構成するホストよりもエネルギーバンド間隔が小さくて発光効率が優れたドーパントを発光層に少量混合すれば、ホストで発生したエキシトンがドーパントに輸送されて効率良く発光するというものである。このとき、ホストの波長がドーパントの波長に移行するため、利用するドーパントの種類に応じて所望する波長の光を得ることができる。
【0006】
有機発光素子が有する優れた特徴を十分に発揮するためには、素子内の有機物質層をなす物質、例えば正孔注入物質、正孔輸送物質、発光物質、電子輸送物質、電子注入物質などが安定で効率的な材料からなることが先行されなければならないが、安定で効率的な有機発光素子用の有機材料は未だに十分に開発されていない。
【0007】
したがって、新たな材料の開発が継続して要求されており、このような材料開発の必要性は、上述した他の有機電子素子でも同様である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者は、新規な構造を有するフルオレン誘導体を見出した。また、前記新規のフルオレン誘導体を用いて有機電子素子の有機物質層を形成すると、素子の効率上昇、駆動電圧の下降、および安全性の上昇などの効果が得られるということを見出した。したがって、本発明は、新規のフルオレン誘導体およびこれを用いた有機電子素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、下記化学式1で示されるフルオレン誘導体を提供する。
【化1】

【0010】
化学式1において、R1は下記化学式2の基であり、
【化2】

R2は下記化学式3の基であり
【化3】

化学式2において、R3およびR4は互いに同一または相違しており、それぞれ独立的に、、C〜C30のアリール基およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のアリール基;C〜C30のアリール基およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のヘテロ脂肪族環基またはヘテロ芳香族環基であり、RおよびRは互いに連結してアリール基、ヘテロアリール基、または脂肪族の縮合環基を形成することができ、
Xは−N−Ar11、酸素原子、または硫黄原子であり、前記Ar11は水素原子、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアリール基、またはC〜C30のヘテロアリール基であり、好ましくは、Xは−N−フェニルまたは硫黄原子とすることができ、
化学式2において、L1はそれぞれ独立的に、単結合であるか、またはC〜C30の アリルレン基およびC〜C30のヘテロアリルレン基からなる群から選択され、
化学式1および化学式3で、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、およびAr7は互いに同一または相違しており、それぞれ独立的に、水素;ハロゲン;アミノ基;ニトリル基;ニトロ基、C〜C30のアルキル基;C〜C40のアルケニル基;ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C30のアリール基、およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のアリール基;ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C30のアリール基、およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のヘテロ環基;ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C30のアリール基、およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のアリールアミノ基;または、ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C30のアリール基、およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のヘテロアリールアミノ基である。
【0011】
また、本発明は、第1電極、第2電極および前記第1電極と前記第2電極の間に前記フルオレン誘導体を含む有機物質層を含む有機電子素子を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る新規のフルオレン誘導体は、有機発光素子を始めとした有機電子素子の有機物質層材料として用いることができる。前記本発明に係るフルオレン誘導体を用いた有機電子素子は、効率、駆動電圧、寿命などにおいて優れた特性を示す。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明に適用可能な有機発光素子の構造のうちの1つを例示した図である。
【図2】図2は、実施例1で製造された本発明の化学式1〜5の化合物の質量スペクトルを測定した図である。
【符号の説明】
【0014】
1 基板
2 陽極
3 正孔注入層
4 正孔輸送層
5 有機発光層
6 電子輸送層
7 陰極
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明で用いられる各置換基を例示しながら、本発明をさらに詳細に説明する。
前記アルケニル基としては、炭素数2〜40のアルケニル基が好ましく、具体的には、スチルベニル基(stylbenyl)、スチレニル基(styrenyl)などのアリール基が置換したアルケニル基が好ましいが、これにのみ限定されることはない。
前記アルコキシ基としては、炭素数1〜40のアルコキシ基であることが好ましいが、これにのみ限定されることはない。
前記アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル基、ピレニル基、ペリレニル基、およびこれらの誘導体などがあるが、これにのみ限定されることはない。
前記アリールアミノ基としては、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、ビフェニルアミノ基、アントラセニルアミノ基、3−メチル−フェニルアミノ基、4−メチル−ナフチルアミノ基、2−メチル−ビフェニルアミノ基、9−メチル−アントラセニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、フェニルナフチルアミノ基、ジトリルアミノ基、フェニルトリルアミノ基、カルバゾリルおよびトリフェニルアミノ基などがあるが、これにのみ限定されることはない。
前記ヘテロ環基としては、ピリジル基、ビピリジル基、トリアジニル基、アクリジニル基、チエニル基、フリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、トリアゾリル基、キノリル基、およびイソキノリル基などがあるが、これにのみ限定されることはない。
前記ハロゲン基の例としては、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素がある。
【0016】
化学式1において、Ar1およびAr2はそれぞれ独立的に、水素;アミン基;アルケニル基;フェニル基、ナフチル基、ビナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル基、ピレニル基、およびペリレニル基からなる群から選択されるアリール基;および、ピリジル基、ビピリジル基、トリアジニル基、チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、トリアゾリル基、キノリル基、およびイソキノリル基からなる群から選択されるヘテロアリール基などが好ましいが、これにのみ限定されることはない。
【0017】
化学式2において、L1はそれぞれ独立的に、単結合であるか、またはフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、ピレニル基、およびペリレニル基からなる群から選択されるアリール基とすることができ、1以上のナフチル基、フェニル基、ナフチル基で置換されているかまたは無置換のフェニル基、1以上のナフチル基、フェニル基、ナフチル基で置換されているかまたは無置換のナフチル基であることが好ましいが、これらに限定されることはない。
【0018】
化学式3において、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、およびAr7はそれぞれ独立的に、水素;メチル基;エチル基;および、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル基、ピレニル基、およびペリレニル基からなる群から選択されるアリール基などが好ましいが、これにのみ限定されることはない。より好ましくは、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、およびAr7はそれぞれ独立的に、水素とすることができる。
【0019】
下記構造式は、化学式1の化合物の具体的な例であるが、本発明の範囲がこれにのみ限定されることはない。
【表1A】

【表1B】

【表1C】

【表1D】

【表1E】

【表1F】

【表1G】

【表1H】

【表1I】

【表1J】

【表1K】

【表1L】

【表1M】

【表1N】

【表1O】

【表1P】

【表1Q】

【0020】
本発明に係るフルオレン誘導体の製造方法を、後述する製造例に詳細に記載する。
【0021】
加えて、本発明は、第1電極、第2電極、および前記第1電極と第2電極の間に配置された1層以上の有機物質層を含む有機電子素子であって、前記有機物質層のうちの1層以上は、化学式1の化合物を含むものである有機電子素子を提供する。
【0022】
本発明の有機電子素子は、上述した化合物を用いて1層以上の有機物質層を形成することを除き、通常の有機電子素子の製造方法および材料によって製造することができる。
【0023】
以下、有機発光素子について例示する。
【0024】
本発明の一実施状態において、有機発光素子は、第1電極と第2電極およびこの間に配置された有機物質層を含む構造からなるものであってよい。本発明の有機発光素子のうちの有機物質層は、1層からなる単層構造とすることもできるが、発光層を含む2層以上の多層構造とすることもできる。本発明の有機発光素子の有機物質層が多層構造である場合、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層などが積層された構造とすることができる。しかし、有機発光素子の構造はこれに限定されず、さらに少ない数の有機物質層を含んでいてもよい。例えば、本発明の有機発光素子は、図1に示したような構造を有することができるが、これにのみ限定されることはない。図1において、図面符号1は基板、2は陽極、3は正孔注入層、4は正孔輸送層、5は有機発光層、6は電子輸送層、7は陰極をそれぞれ示す。図1のような構造の有機発光素子を、通常、正方向構造の有機発光素子というが、本発明はこれに限定されず、逆方向構造の有機発光素子も含む。すなわち、本発明の有機発光素子は、基板、陰極、電子輸送層、有機発光層、正孔輸送層、正孔注入層、および陽極が順次に積層された構造を有することができる。
【0025】
例えば、本発明に係る有機発光素子が多層構造の有機物質層を有する場合、化学式1の化合物は、発光層、正孔注入層、正孔輸送層、正孔輸送と発光を同時に行う層、発光と電子輸送を同時に行う層、電子輸送層、電子輸送、および/または注入層などに含まれることができる。本発明において、化学式1の化合物は、電子注入および/または電子輸送層、または発光層に含まれることがより好ましい。
【0026】
本発明に係る有機発光素子は、上述した化学式1の化合物を有機発光素子の有機物質層のうちの1層以上に用いるということを除き、通常の有機発光素子の製造方法および材料を用いて製造されることができる。例えば、本発明に係る有機発光素子は、スパッタリング(sputtering)または電子ビーム蒸発(e−beam evaporation)などのPVD(physical vapor deposition)方法を用いて、基板上に金属または導電性を有する金属酸化物またはこれらの合金を蒸着させて陽極を形成し、その上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層、および電子輸送層を含む有機物質層を形成させた後、その上に陰極として用いることができる物質を蒸着させることによって製造されることができる。このような方法の他にも、上述したように逆方向構造の有機発光素子を作製するために、基板上に陰極物質から有機物質層、陽極物質を順次に蒸着させて有機発光素子を生成することもできる。
【0027】
前記有機物質層は、多様な高分子素材を用いて蒸着法ではない溶媒工程(solvent process)、例えば、スピンコーティング、ディップコーティング、ドクターブレーディング、スクリーンプリンティング、インクジェットプリンティング、または熱転写法などの方法によってより少ない数の層で製造することができる。
【0028】
前記陽極物質としては、通常、有機物質層に正孔注入が円滑に行われるように仕事関数が大きい物質が好ましい。本発明で用いることができる陽極物質の具体的な例としては、バナジウム、クロム、銅、亜鉛、金などの金属またはこれらの合金;酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)などの金属酸化物;ZnO:AlまたはSnO:Sbなどの金属と酸化物の組み合わせ;ポリ(3−メチルチオフェン)、ポリ[3,4−(エチレン−1,2−ジオキシ)チオフェン](PEDT)、ポリピロール、およびポリアニリンなどの導電性高分子などがあるが、これにのみ限定されることはない。
【0029】
前記陰極物質としては、通常、有機物質層に電子注入が容易に行われるように仕事関数が小さい物質であることが好ましい。陰極物質の具体的な例としては、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタニウム、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズ、および鉛などの金属またはこれらの合金;LiF/AlまたはLiO/Alなどの多層構造物質などがあるが、これにのみ限定されることはない。
【0030】
前記正孔注入物質としては、低い電圧において陽極から正孔が適切に注入されることができる物質であり、正孔注入物質のHOMO(highest occupied molecular orbital)の準位が陽極物質の仕事関数と、隣接する有機物質層のHOMOの準位との間であることが好ましい。正孔注入物質の具体的な例としては、金属ポルフィリン(porphyrine)、オリゴチオフェン、アリールアミン系の有機物、ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン系の有機物、キナクリドン(quinacridone)系の有機物、ペリレン(perylene)系の有機物、アントラキノン、ポリアニリン、およびポリチオフェン系の導電性高分子などがあるが、これにのみ限定されることはない。
【0031】
前記正孔輸送物質としては、陽極や正孔注入層から正孔を発光層に輸送することができる物質であり、正孔移動度が大きい物質が好ましい。具体的な例としては、アリールアミン系の有機物、導電性高分子、および共役部分と非共役部分が共に存在するブロック共重合体などがあるが、これにのみ限定されることはない。
【0032】
前記発光物質としては、正孔輸送層からの正孔と電子輸送層からの電子を受容し再結合させることによって可視光線領域の光を発光することができる物質であり、蛍光やリン光に対する量子効率が優れた物質が好ましい。具体的な例としては、8−ヒドロキシ−キノリンアルミニウム錯体(Alq);カルバゾル系化合物;二重体化されたスチリル(dimerized styryl)化合物;BAlq;10−ヒドロキシベンゾキノリン−金属化合物;ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、およびベンズイミダゾール系の化合物;ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)系の高分子;スピロ(spiro)化合物;ポリフルオレン、ルブレン系の化合物などがあるが、これにのみ限定されることはない。
【0033】
前記電子輸送物質としては、陰極からの電子を発光層に輸送することができる物質であり、電子移動度が大きい物質が好ましい。具体的な例としては、8−ヒドロキシキノリンのAl錯体;Alqを含んだ錯体;有機ラジカル化合物;ヒドロキシフラボン−金属錯体などがあるが、これにのみ限定されることはない。
【0034】
本発明に係る有機発光素子は、使用される材料に応じて前面発光型、後面発光型、または両面発光型とすることができる。
本発明に係る化合物は、有機太陽電池、有機感光体(OPC)ドラム、有機トランジスタなどを始めとした有機電子素子でも、有機発光素子に適用されるものと類似の原理で機能し得る。
【0035】
以下、本発明の理解を助けるために好ましい実施例を提示する。しかし、下記の実施例は本発明を例示するためのものに過ぎず、これによって本発明の範囲が限定されることはない。
【実施例】
【0036】
<製造例1>下記化学式1−A−1の化合物の製造
【化4】

4−ブロモベンズアルデヒドジエチルアセタール(7.0g、27mmol)を無水テトラヒドロフラン100mLで薄めた後、−78℃に維持した。前記混合物にn-ブチルリチウム(2.5Mへキサン溶液、13.0mL、32.4mmol)を滴下した後、40分間撹拌した。2,7−ジブロモフルオレン(7.6g、22.5mmol)を添加した。反応溶液を4時間−78℃で撹拌した。常温に反応温度を上げた後、反応溶液に2N HCl水溶液を添加して6時間撹拌した。エチルエーテルで層を分離して無水マグネシウムで乾燥させた。分離した有機溶媒層を減圧下で蒸発させた後、カラム精製(SiO、EtOAc/ヘキサン=1/10)方法を用いて化学式1−A−1の化合物(5.2g、収率67%)を製造した。
MS:[M−H2O+H]=427
【0037】
<製造例2>下記化学式1−B−1の化合物の製造
【化5】

化学式1−A−1の化合物(4.2g、9.5mmol)とN−フェニル−1,2−ジアミノベンゼン(1.75g、9.5mmol)に、トルエン50mLおよび酢酸10mLを入れて24時間加熱撹拌した。常温に温度を下げ、蒸溜水を入れて沈殿物を形成させた後、ろ過した。有機溶媒層を減圧下で蒸発させた後、カラム精製(SiO、テトラヒドロフラン:ヘキサン=1:6)方法を用いて化学式1−B−1の化合物(4.3g、収率74%)を製造した。
MS:[M−HO+H]=591
【0038】
<製造例3>下記化学式1−C−1の化合物の製造
【化6】

化学式1−B−1の化合物(4.3g、7.0mmol)とベンゼン(50mL)とを混合し、これにCFSOH(1.6mL、18.4mmol)を添加し、80℃で6時間還流(reflux)させた。氷浴を用いて0℃に冷却した後、反応溶液に飽和NaHCO水溶液を添加した。水およびエチルアセテートを用いて層分離させた後、有機層を分離して無水マグネシウムで乾燥させた。続いて、この有機層を減圧下で蒸発させた後、THF/ヘキサンから再結晶して化合物1−C−1(2.5g、収率53%)の化合物を製造した。
MS:[M+H]=669
【0039】
<製造例4>下記化学式1−A−2の化合物の製造
【化7】

前記製造例1の化学式1−A−1の化合物の製造方法において、4−ブロモベンズアルデヒドジエチルアセタールの代わりに3−ブロモベンズアルデヒドジエチルアセタールを用いたことを除き、前記製造例1と同じ方法で化学式1−A−2の化合物を製造した。
MS:[M−HO+H]=427
【0040】
<製造例5>下記化学式1−B−2の化合物の製造
【化8】

前記製造例2の化学式1−B−2の製造方法において、化合物1−A−1の代わりに化合物1−A−2を用いたことを除き、前記製造例2の化学式1−B−1の製造方法と同じ方法で化合物1−B−2を製造した。
MS:[M−HO+H]=591
【0041】
<製造例6>下記化学式1−C−2の化合物の製造
【化9】

前記製造例3の化学式1−C−1の化合物の製造方法において、化合物1−B−1の代わりに化合物1−B−2を用いたことを除き、前記製造例3の製造方法と同じ方法で化合物1−C−2を製造した。
MS:[M+H]=669
【0042】
<製造例7>下記化学式1−A−3の化合物の製造
【化10】

前記製造例1の化学式1−A−1の化合物の製造方法において、4−ブロモベンズアルデヒドジエチルアセタールの代わりに1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(1−bromo−4−iodobenzene)を、2,7−ジブロモフルオレンの代わりに2,7−ジナフチルフルオレンを用いたことを除き、前記製造例1と同じ方法で化合物1−A−3を製造した。
MS:[M−HO+H]=572
【0043】
<製造例8>下記化学式1−C−3の化合物の製造
【化11】

前記製造例3の化学式1−C−1の化合物の製造方法において、化合物1−B−1の代わりに化合物1−A−3を用いたことを除き、前記製造例3の製造方法と同じ方法で化合物1−C−3を製造した。
MS:[M]=649
【0044】
<製造例9>下記化学式1−E−3の化合物の製造
【化12】

前記製造例8で製造した化合物1−C−3の化合物(16.9g、26mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(7.8g、31mmol)、および酢酸カリウム(7.7g、78mmol)を、ジオキサン(200mL)に懸濁させた。前記懸濁液に、パラジウム(ジフェニルホスフィノフェロセン)クロライド(0.6g、0.78mmol)を加えた。混合物を約6時間120℃で撹拌した後、室温に冷却した。前記混合物を水(50mL)で希薄し、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥して減圧下で濃縮した。生成物をエチルアルコールで洗浄し、真空内で乾燥し、化合物1−E−3を製造した(11g、収率61%)。
MS:[M+H]=697
【0045】
<製造例10>下記化学式1−A−4の化合物の製造
【化13】

前記製造例1の化学式1−A−1の化合物の製造方法において、4−ブロモベンズアルデヒドジエチルアセタールの代わりに1−ブロモ−4−ヨードベンゼン(1−bromo−4−iodobenzene)を、2,7−ジブロモフルオレンの代わりに2,7−ジフェニルフルオレンを用いたことを除き、前記製造例1と同じ方法で化合物1−A−4を製造した。
MS:[M−HO+H]=472
【0046】
<製造例11>下記化学式1−C−4の化合物の製造
【化14】

前記製造例3の化学式1−C−1の製造方法において、化合物1−B−1の代わりに化合物1−A−4を用いたことを除き、前記製造例3の製造方法と同じ方法で化合物1−C−4を製造した。
MS:[M]=549
【0047】
<製造例12>下記化学式1−E−4の化合物の製造
【化15】

前記製造例10で製造した化合物1−C−4(42.9g、78mmol)、ビス(ピナコラート)ジボロン(23.4g、92mmol)、および酢酸カリウム(23g、234mmol)を、ジオキサン(400mL)に懸濁させた。前記懸濁液にパラジウム(ジフェニルホスフィノフェロセン)クロライド(1.7g、2.34mmol)を加えた。混合物を約6時間120℃で撹拌した後、室温に冷却した。前記混合物を水(50mL)で希薄し、ジクロロメタン(350mL)で抽出した。有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。生成物をエチルアルコールで洗浄して真空内で乾燥し、化合物1−E−4を製造した(32g、収率68.8%)。
MS:[M+H]=597
【0048】
<実施例1>下記化学式1−5の化合物の合成
【化16】

化学式1−C−1の化合物(2.5g、3.74mmol)、ナフチル−2−ボロン酸(1.6g、9.4mmol)を、トルエン30mL、エチルアルコール10mL、および2M炭酸カリウム水溶液20mLに添加した。これにテトラビストリフェニルホスフィノパラジウム(150mg、0.13mmol)を添加した後、15時間加熱撹拌した。常温に温度を低下させ、水層を除去し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させた後、減圧濃縮し、石油エーテルを用いて再結晶させて化学式1−5の化合物(2.6g、収率90%)を製造した。
MS:[M+H]=763
UV(2×10−5Mトルエン溶液):λmax335nm
PL(2×10−5Mトルエン溶液):λmax400nm
【0049】
<実施例2>下記化学式1−8の化合物の合成
【化17】

前記実施例1において、ナフチル−2−ボロン酸の代わりにナフチル−1−ボロン酸を用いたことを除き、同じ方法で実施して化学式1−8の化合物を製造した。
MS:[M+H]=763
UV(2×10−5Mトルエン溶液):λmax311nm
PL(2×10−5Mトルエン溶液):λmax399nm
【0050】
<実施例3>下記化学式1−23の化合物の合成
【化18】

前記実施例1において、ナフチル−2−ボロン酸の代わりに5−フェニルチオフェニル−2−ボロン酸を用いたことを除き、同じ方法で実施して化学式1−23の化合物を製造した。
MS:[M+H]=827
【0051】
<実施例4>下記化学式2−5の化合物の合成
【化19】

前記実施例1において、化合物1−C−1の代わりに化合物1−C−2を用いたことを除き、同じ方法で実施して化学式2−5の化合物を製造した。
MS:[M+H]=763
【0052】
<実施例5>下記化学式3−5の化合物の合成
【化20】

前記実施例1において、化合物1−C−1の代わりに化合物1−C−3を用いたことを除き、同じ方法で実施して化学式3−5の化合物を製造した。
MS:[M+H]=839
【0053】
<実施例6>下記化学式6−2の化合物の合成
【化21】

ブロモ化合物(2.7g、5mmol)、化合物1−E−4(3.0g、5mmol)、および炭酸ナトリウム(1.4g、10mmol)を、テトラヒドロフラン(100mL)および水(50mL)の混合液に懸濁させた。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム[II](0.46g、0.4mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流させて約24時間撹拌した後、室温に冷却した。有機層を分離し、水性層をテトラヒドロフランで抽出した。合わせた有機抽出液を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。THF/EtOHで精製して化合物6−2を製造した(3.2g、収率69%)。
MS:[M+H]=915
【0054】
<実施例7>下記化学式4−2の化合物の合成
【化22】

ブロモ化合物(5.3g、10mmol)、化合物1−E−4(6.0g、10mmol)、および炭酸ナトリウム(2.8g、20mmol)を、テトラヒドロフラン(200mL)および水(50mL)の混合液に懸濁させた。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム[II](0.46g、0.4mmol)を前記懸濁液に加えた。混合物を還流させて約24時間撹拌した後、室温に冷却した。有機層を分離し、水性層をテトラヒドロフランで抽出した。合わせた有機抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。THF/EtOHで精製して化合物4−2を製造した(7.1g、収率78%)。
MS:[M+H]=915
【0055】
<実験例1>
ITO(indium tin oxide)が1,500Åの厚さで薄膜コーティングされたガラス基板を、洗剤を溶かした蒸溜水に入れて超音波で洗浄した。このとき、洗剤としてはフィッシャー社(Fischer Co.)の製品を用い、蒸溜水としてはミリポア社(Millipore Co.)の製品のフィルタ(Filter)で2回ろ過した蒸溜水を用いた。ITOを30分間洗浄した後、蒸溜水を用いて超音波洗浄を10分間かけて2回行った。蒸溜水洗浄が終わった後、イソプロピルアルコール、アセトン、またはメタノールの溶剤を用いて超音波洗浄し、乾燥させた後、プラズマ洗浄機に移した。さらに、酸素プラズマを用いて前記基板を5分間洗浄した後、真空蒸着機に基板を移した。
【0056】
このように準備したITO透明電極上に、下記化学式のヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン(hexanitrile hexaazatriphenylene;HAT)を、500Åの厚さに熱真空蒸着して正孔注入層を形成させた。
【化23】

【0057】
前記正孔注入層上に、正孔を輸送する物質である下記化学式の4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)(400Å)を、真空蒸着して正孔輸送層を形成させた。
【化24】

【0058】
続いて、前記正孔輸送層上に、下記化学式のAlq(アルミニウムトリス(8−ヒドロキシキノリン))を300Åの厚さに真空蒸着して発光層を形成させた。
【化25】

【0059】
前記発光層上に、実施例1で製造した化学式1−5の化合物を、200Åの厚さに真空蒸着して電子注入および輸送層を形成させた。
【0060】
前記電子注入および輸送層上に、順次に、12Åの厚さにフッ化リチウム(LiF)を、2、000Åの厚さにアルミニウムを蒸着して、陰極を形成させた。
前記の過程において、有機物の蒸着速度は0.4〜0.7Å/秒を維持し、陰極のフッ化リチウムは0.3Å/秒、アルミニウムは2Å/秒の蒸着速度を維持し、蒸着時の真空度は2×10−7〜5×10−8torrを維持した。
【0061】
前記で製造した有機発光素子に7.1Vの順方向電界を加えた結果、100mA/cmの電流密度で10.31cd/Aの輝度を示し、1931 CIE 色度座標においてx=0.33、y=0.52に相当する緑色光が観察された。
【0062】
<実験例2>
実験例1の方法で製造したITO電極上に、ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン(500Å)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)(400Å)、Alq(300Å)、および実施例2で製造した化学式1−8(200Å)の化合物を、順次に熱真空蒸着して、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、および電子輸送層を順次形成させた。
【0063】
前記電子輸送層上に、順次に、12Åの厚さのフッ化リチウム(LiF)、2,000Åの厚さのアルミニウムを蒸着して陰極を形成させて、有機発光素子を製造した。
【0064】
前記の過程において、有機物の蒸着速度は0.4〜0.7Å/秒を維持し、陰極のフッ化リチウムは0.3Å/秒、アルミニウムは2Å/秒の蒸着速度を維持し、蒸着時の真空度は2×10−7〜5×10−8torrを維持した。
【0065】
前記で製造した有機発光素子に、7.6Vの順方向電界を加えた結果、100mA/cmの電流密度で7.99cd/Aの輝度を示し、1931 CIE 色度座標においてx=0.33、y=0.50に相当する緑色光が観察された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記化学式1で示されるフルオレン誘導体:
【化1】

化学式1において、R1は下記化学式2の基であり、
【化2】

R2は下記化学式3の基であり、
【化3】

化学式2において、R3およびR4は、互いに同一または相違しており、それぞれ独立的に、C〜C30のアリール基およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のアリール基;C〜C30のアリール基およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のヘテロ脂肪族環基またはヘテロ芳香族環基であり、R3およびR4は互いに連結してアリール基、ヘテロアリール基、または脂肪族の縮合環基を形成することができ、
Xは、−N−Ar11、酸素原子、または硫黄原子であり、前記Ar11は水素原子、C〜C30のアルキル基、C〜C30のアリール基、またはC〜C30のヘテロアリール基であり、
化学式2において、L1は、それぞれ独立的に、単結合であるか、C〜C30の アリルレン基およびC〜C30のヘテロアリルレン基からなる群から選択され、
化学式1および化学式3で、Ar1、Ar2、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、およびAr7は、互いに同一または相違しており、それぞれ独立的に、水素;ハロゲン;アミノ基;ニトリル基;ニトロ基;C〜C30のアルキル基;C〜C40のアルケニル基;ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C30のアリール基、およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のアリール基;ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、 C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C30のアリール基、およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のヘテロ環基;ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C30のアリール基、およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のアリールアミノ基;または、ハロゲン、アミノ基、ニトリル基、ニトロ基、C〜C30のアルキル基、C〜C40のアルケニル基、C〜C40のアルコキシ基、C〜C30のシクロアルキル基、C〜C30のヘテロシクロアルキル基、C〜C30のアリール基、およびC〜C30のヘテロアリール基からなる群から選択された1つ以上の基で置換されているかまたは無置換のC〜C30のヘテロアリールアミノ基である。
【請求項2】
化学式1において、Ar1およびAr2は、それぞれ独立的に、水素;フェニル基、ナフチル基、ビナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル基、ピレニル基、およびペリレニル基からなる群から選択されるアリール基;ならびに、ピリジル基、ビピリジル基、トリアジニル基、チエニル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、トリアゾリル基、キノリル基、およびイソキノリル基からなる群から選択されるヘテロアリール基から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のフルオレン誘導体。
【請求項3】
化学式3において、Ar3、Ar4、Ar5、Ar6、およびAr7は、それぞれ独立的に、水素;メチル基;エチル基;ならびに、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ビフェニル基、ピレニル基、およびペリレニル基からなる群から選択されるアリール基のうちから選択されることを特徴とする、請求項1に記載のフルオレン誘導体。
【請求項4】
化学式1の化合物が、下記構造式の化合物から選択されることを特徴とする、請求項1に記載のフルオレン誘導体。
【表1A】

【表1B】

【表1C】

【表1D】

【表1E】

【表1F】

【表1G】

【表1H】

【表1I】

【表1J】

【表1K】

【表1L】

【表1M】

【表1N】

【表1O】

【表1P】

【表1Q】

【請求項5】
第1電極、第2電極、および前記第1電極と第2電極の間に配置された1層以上の有機物質層を含む有機電子素子であって、前記有機物質層のうちの1層以上は請求項1〜4のうちのいずれか一項の化合物を含むことを特徴とする、有機電子素子。
【請求項6】
前記有機物質層が、電子注入層、電子輸送層、または電子注入層および電子輸送層を含み、この電子注入層、電子輸送層、または電子注入層および電子輸送層が、前記請求項1〜4のうちのいずれか一項の化合物を含むことを特徴とする、請求項5に記載の有機電子素子。
【請求項7】
前記有機物質層が発光層を含み、この発光層が、前記請求項1〜4のうちのいずれか一項の化合物を含むことを特徴とする、請求項5に記載の有機電子素子。
【請求項8】
前記有機電子素子が、有機発光素子、有機太陽電池、有機感光体(OPC)ドラム、および有機トランジスタからなる群から選択されることを特徴とする、請求項5に記載の有機電子素子。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2010−511696(P2010−511696A)
【公表日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−540158(P2009−540158)
【出願日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際出願番号】PCT/KR2007/006303
【国際公開番号】WO2008/069586
【国際公開日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】