説明

新規顔料を用いる改善されたUVニス光沢性能及びその製造方法

高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物及び該懸濁物の製造方法が提供され、該PCCは、約0.7ミクロン以下のPCC粒子サイズ分布d90値、約0.4ミクロン以下のPCC粒子サイズ分布d50値、約1.2〜約2.2のPCC粒子サイズ分布d90/d50比及び1グラム当たり約10.0平方メートル以上のPCC比表面積を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高固形分(high solids)炭酸カルシウム懸濁物に関し、及び特には高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物及びそれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
紫外線(UV)放射硬化コーティングは、光沢のある外観及び優れた耐摩耗性を、塗工紙(coated paper)又は塗工板紙(coated paperboard)(本明細書以下において「基体」と言われる)に授ける為にオーバープリントニス(本明細書以下において、「UVニス」と言われる)として用いられる。典型的なUVニス塗布方法において、フレキソ印刷、オフセット印刷、輪転グラビア印刷及びその同様なものを含むがこれらに限定されない多くの既知の印刷技術のいずれかにより、印刷される画像が基体へ塗布される。UVニスは次に、該印刷された領域及び印刷されていない領域へ付けられ、その後、該UVニスにより塗布された領域がUV照射源にさらされて、該基体上に該UVニスを架橋し又は硬化する。該得られた架橋された又は硬化されたUVニスコーティングは、高光沢であり耐摩耗性の保護仕上を該基体に授ける。
【0003】
コーティング顔料として、沈降炭酸カルシウム(PCC)は、該得られた塗工紙又は塗工板紙に、優れた光学的特性を提供する。該PCC粒子の狭い粒子サイズ分布は、優れた光散乱及び明るさ(brightness)を提供するコーティングを結果する。PCC粒子の該狭い粒子サイズ分布は、孔又は空隙を含む該コーティング層内の構造も作る。これらの孔又は空隙の存在はさらに、該PCCコーティングの光散乱特性及び明るさ特性を増す。しかしながら、典型的には比較的低粘度の液体であるUVニスが、該PCCにより作られたこの多孔性又は開放性構造コーティング層に塗布されたときに、該UVニスは、該UV照射源により架橋され又は硬化されることに先立ち、該コーティング層に入り込む。この現象は、該基体の該印刷されていない領域上でより著しい。その結果は、もし該UVニスが該コーティング層へと入り込まなかったならば、それが有するだろうと同じ水準の光沢又は耐摩耗性を提供しないというものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記は、UVニスが用いられるところの用途における慣用のPCCコーティング顔料の使用において存在すると知られる制限を説明する。すなわち、上記で説明された制限の1以上を打破する為に向けられた代替手段を提供することが有利だろうことが明白である。従って、本明細書以下でより完全に開示される特徴を含む高固形分PCC懸濁物、それらの製造方法及び、UVニスが塗布される紙製品上の紙コーティング顔料としての使用方法が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施態様において、高固形分PCC懸濁物が提供される。該高固形分PCC懸濁物は、約0.7ミクロン以下のPCC粒子サイズ分布d90値を有する。該高固形分PCC懸濁物は、約0.4ミクロン以下のPCC粒子サイズ分布d50値を有する。該高固形分PCC懸濁物は、約1.2〜約2.2のPCC粒子サイズ分布d90/d50比を有する。該高固形分PCC懸濁物は、1グラム当たり約10.0m以上のPCC比表面積を有する。
【0006】
いくつかの実施態様において、高固形分PCC懸濁物を製造する方法は:PCCの第1懸濁物を用意すること、該PCCの第1懸濁物を濃厚にして約72重量%以上の固形分量を有するPCCの第2懸濁物を得ること、及び該PCCの第2懸濁物に対してフラッシュミリングを行ってPCCの最終懸濁物を製造することを含む。
【0007】
いくつかの実施態様において、高固形分PCC懸濁物は、紙コーティング顔料として用いられる。
【0008】
いくつかの実施態様において、高固形分PCC懸濁物は、紙填料として用いられる。
【0009】
いくつかの実施態様において、高固形分PCC懸濁物は、塗料及びポリマー、例えばプラスチック、シーラント及びその同様物などであるがこれに限定されないものなどにおける添加材として用いられる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、いくつかの実施態様において製造されたPCCの粒子サイズ分布(PSD)曲線を示す図である。
【0011】
図2は、いくつかの実施態様における高固形分PCC懸濁物を製造する方法の図式のフローチャートを示す図である。
【0012】
図3は、本発明の実施態様に従うPCCと比較した、市販入手可能なPCCにより塗工された紙についての20°ニス光沢の棒グラフである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明のいくつかの実施態様は、高固形分PCC懸濁物、それらの製造方法及び/又は紙コーティング顔料としての使用方法を提供する。
【0014】
いくつかの実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、主として霰石の形態を有する炭酸カルシウムの針状粒子を含む。該高固形分PCC懸濁物の例となる粒子サイズ分布(PSD)曲線が図1に示され、そして、一般に、約0.66ミクロンの粒子サイズ分布d90値、約0.36ミクロンの粒子サイズ分布d50値及び約1.8の粒子サイズ分布d90/d50比を有するPCC粒子を含む。
【0015】
他の実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、約0.7ミクロン以下の粒子サイズ分布d90値、約0.4ミクロン以下の粒子サイズ分布d50値、約1.2〜約2.2の粒子サイズ分布d90/d50比、及び1グラム当たり約10.0m以上の比表面積を有するPCC粒子を含む。
【0016】
さらなる実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、約0.5ミクロン以下の粒子サイズ分布d90値を有するPCC粒子を含む。いくつかの実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、約0.5ミクロン〜約0.7ミクロンの粒子サイズ分布d90値を有するPCC粒子を含む。
【0017】
いくつかの実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、約0.35ミクロン以下の粒子サイズ分布d50値を有するPCC粒子を含む。いくつかの実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、約0.32ミクロン〜約0.36ミクロンの粒子サイズ分布d50値を有するPCC粒子を含む。
【0018】
いくつかの実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、1グラム当たり約11.0m〜1グラム当たり約14.0mの比表面積を有するPCC粒子を含む。
【0019】
いくつかの実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、約72重量%以上のPCC固形分量を含む。他の実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、約72重量%より少ないPCC固形分量を含む。いくつかの実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、約73重量%〜約75重量%のPCC固形分量を含む。他の実施態様において、該PCC固形分量は、75重量%超であってよい。
【0020】
本明細書において用いられるときに、語「粒子サイズ分布d90値」は、その値以下である粒子サイズを、粒子の質量又は体積画分の90%が有するところでの数値(通常はミクロンで表される)として定義される。本明細書において用いられるときに、語「粒子サイズ分布d50値」は、その値以下である粒子サイズを、粒子の質量又は体積画分の50%が有するところでの数値(通常はミクロンで表される)として定義される。
【0021】
本明細書において用いられるときに、語「主として霰石の形態」は、X線回折(XRD)分析により決定されたときに、約75%〜約100%の霰石含量を有するPCC粒子に当てはまる。いくつかの実施態様において、該高固形分PCC懸濁物は一般に、XRD分析により決定されたときに、約85%〜約98%の霰石含量を有するPCC粒子を含む。
【0022】
本明細書において用いられるときに、語「比表面積」は、Micromeritics Instrument Corporation、ジョージア州、により製造されたMicromeritics FlowSorb II 一点法表面積測定装置で測定されたときに、PCCの乾燥粉末試料中に含まれる該PCC粒子のBrunauer−Emmett−Teller(BET)比表面積として定義される。
【0023】
例となる方法が図2に示され、そして、一般には、約73重量%以下(例えば約68重量%〜約71重量%)の固形分量を有するPCCの分散された水性懸濁物100を用意すること、該PCC懸濁物を濃厚にして(例えば熱蒸発により)110、任意的に減圧下で、約73重量%〜約74重量%のPCC固形分量を有する濃厚PCC懸濁物120を得ること、及び、該濃厚PCC懸濁物に対してフラッシュミリングを行って130、最終PCC懸濁物140を製造することを含む。
【0024】
約70重量%〜約71重量%の固形分量を有するPCCの分散された水性懸濁物は、Specialty Minerals,Inc.、ベスレヘム、ペンシルバニア州、から市販入手可能であり、そして、商標名OPACARB(商標) A40 Precipitated Calcium Carbonate(PCC)下で販売される。70%未満の固形分量を有する他のPCC懸濁物は、同一基準の濃厚にする段階(例えば、より長い時間、より高い温度で及び/又はより低い圧力で実施される熱蒸発)を伴い、出発材料として用いられうる。
【0025】
任意的に減圧下で、熱蒸発により該PCC懸濁物を濃厚にして約72重量%以上のPCC固形分量を有する濃厚PCC懸濁物を得る段階は、熱交換器、膜蒸発器、多重効用蒸発器、減圧フラッシュカラム及び同様物を含むがこれらに限定されない、当技術分野において既知の処理装置を用いて達成されうる。いくつかの実施態様において、米国特許第6,454,907号明細書(引用することにより本明細書にそっくりそのまま取り込まれる)において記載される真空フラッシュカラムが、PCC懸濁物の該固形分を約72重量%固形分以上の最終固形分濃度へ増加する為に用いられうる。代わりに、以前に知られた又は将来開発される他の熱蒸発方法が用いられうる。
【0026】
本明細書において用いられるときに、語「フラッシュミリング」は、微粉砕されている物質の1乾燥トン当たり、約50キロワット時未満のエネルギー入力で実施される微粉砕処理として定義される。該濃厚PCC懸濁物についてフラッシュミリングを行って、良いレオロジー特性を有する最終PCC懸濁物を製造する段階は、媒体ミル、サンドミル及び同様物又は将来開発される処理装置を含むがこれらに限定されない当技術分野で既知の処理装置を用いて達成されうる。一つの実施態様において、約0.2mm〜約0.5mmのサイズの粉砕媒体、例えば酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、ケイ酸ジルコニウム及び同様物を含むがこれらに限定されないガラス、スチール、砂、セラミック媒体又は当技術分野で既知の他の媒体など、を含む媒体ミルへ、該濃厚PCC懸濁物を導入することにより、フラッシュミリングは実施されうる。
【0027】
該濃厚にする段階が約73%未満のPCC固形分濃度を提供する代替的な実施態様において、該ミリング段階は、(微粉砕されている材料の1乾燥トン当たり約50キロワット時〜1乾燥トン当たり約100キロワット時の)高められた微粉砕エネルギー入力を用いうる。該ミリング段階において要求されるエネルギーの量は、該濃厚にする段階の完了での該固形分濃度に依存する。
【0028】
他の実施態様において、非霰石のPCCフィード材料が用いられうる。非霰石のPCCフィード材料の使用は、(実質的に、微粉砕されている材料の1乾燥トン当たり約50キロワット時より大きい)高められた微粉砕エネルギー入力を要求してよく、及び、実質的に14メートル/グラムより大きい比表面積(Specific Surface Area、SSA)を結果しうる。最終処理後、該懸濁物を簡単に希釈して該固形分を低めうる−該最終UV光沢特性が維持されるであろう。
【0029】
本明細書において記載される高固形分PCC懸濁物は特に、紙及び板紙製品の為のコーティング顔料として有用である。本明細書において記載される高固形分PCC懸濁物について他の使用は、紙及び板紙の為の填料(フィラー)材料としての使用、又は、塗料及び、プラスチック、シーラント及び同様物などをであるがこれらに限定されないポリマーの為の添加材としての使用を含みうるがこれらに限定されない。
【0030】
実施例
以下の非限定的な例は、本教示の単に説明的な実施態様であり、そして、本発明を限定するものとして解釈されるべきでない。
【0031】
以下に記載される実施例において、粒子サイズ分布値は、Micromeritics Instrument Corporation、ジョージア州、により製造されたMicromeritics Sedigraphモデル5100装置を用いて、沈殿技術に基づき測定された。
【実施例1】
【0032】
主として霰石の沈降炭酸カルシウムの高固形分分散スラリー(OPACARB(商標) A40 Precipitated Calcium Carbonate(PCC)、Specialty Minerals, Inc.、ベスレヘム、ペンシルバニア州、から入手可能)が、70%固形分スラリー(本明細書以下において「PCCフィード材料」として記載される)として、減圧フラッシュカラム(VFC)へと導入され、この間、該スラリーは、インラインのローター−ステーターユニットを有するポンプ(IKA(商標)モデル番号HED 150、IKA(商標)Works,Inc.、ウィルミントン、ノースカロライナ州)を通じて再循環された。該VFCは、カ氏約120度のスラリー温度で、約0.1bar圧力で操作された。該PCCスラリーは、約74重量%固形分のスラリー固形分量が達成されるまで、該VFCにより再循環された。
【0033】
該VFCからの排出に際し、該得られた74%固形分PCCスラリーは、乾燥PCCトンエネルギー入力当たり25キロワット時で、8P CB Mill(Chicago Boiler Co.、ガーニー、イリノイ州)によりフラッシュミリングを行われた。該CB Millは、約0.6mm〜約0.8mm直径のケイ酸ジルコニウム媒体の100体積%の装填を用いて操作された。該初期PCCフィード材料及び該最終高固形分産物の粒子サイズ特徴が表1に集約される。該最終産物は、74%固形分スラリーとして用いられることができ、又は、商業上及び用途の要求に依存してより低い重量%固形分へと調節されることができる。
表1.高固形分PCCフィード材料及び最終高固形分PCC産物

【実施例2】
【0034】
1平方メートル当たり210グラムの坪量(basis weight)を有する漂白された板紙が、Cylindrical Laboratory Coater 6000(SimuTech International,Inc.、フッズポート、ワイオミング州)上で、1分当たり1500フィートの速さでブレードコートされた。該板紙は、コーティンググレードの粉砕された炭酸カルシウム(HYDROCARB(商標)60 Ground Calcium Carbonate、Omya Inc.、プロクター、バーモント州)の、1平方メートル当たり10グラムにより予備コートされた。
【0035】
該予備コートされた板紙のいくつかは、市販入手可能なコーティンググレードPCCの分散スラリー(OPACARB(商標)A40 PCC)の70部と、65重量%のコーティングカラー固形分での高級光沢化グレードコーティングクレーの30部とを含むコーティング配合物の、1平方メートル当たり10グラムによりトップコートされた。
【0036】
該予備コートされた板紙のいくつかは、本明細書において記載された高固形分PCC懸濁物の70部と、65重量%のコーティングカラー固形分での高級光沢化グレードコーティングクレーの30部とを含むコーティング配合物の、1平方メートル当たり10グラムによりトップコートされた。
【0037】
全ての塗工板紙試料は、1のニップ、室温及び1平方インチ当たり300ポンドのロードを用いて操作される、Beloit Wheeler Laboratory Calender(Beloit Corporation、オツィーゴ、ミシガン州)を用いてカレンダー仕上げされた。ニス(SUNCURE(商標) SF 1738−NS、Sun Chemical Corp.、パーシッパニー、ニュージャージー州)が、Prufbau Multipurpose Printability Tester(Prufbau GmbH、ミュンヘン、ドイツ)により該塗工板紙試料に塗布され、そして、1インチ当たり300ワットで小さいコンベヤ搬送されるUV硬化ユニット(American Ultraviolet Co.、レバノン、インディアナ州)により硬化された。Gardco Statistical Novoglossユニット(Paul N.Gardner Co.,Inc.、ポンパノビーチ、フロリダ州)が、該製造者の取扱い説明書に従い、全て20°光沢測定の為に用いられた。該市販入手可能コーティンググレードPCC対照の市販入手可能分散スラリーによりコートされた紙及び本明細書において記載された高固形分PCC懸濁物によりコートされた紙についての該20°ニス光沢値が、図3において示される。該結果は、市販入手可能PCCコーティング顔料対照と比べて、該高固形分PCC懸濁物により得られた改善されたUVニス光沢特性を示す。
【0038】
実施態様及び用途が示され及び記載されたが、本明細書において記載された発明概念から離れること無く改変が可能であることが、当技術分野の当業者に明白であろう。それ故に、本発明は改変可能であること及びそれ故に、述べられた正確な詳細に限定されないことが理解される。それどころか、本発明の概念から離れること無く請求項の均等の射程及び範囲内での詳細における種々の改変がなされうる。
【図1】

【図2】

【図3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
沈降炭酸カルシウム(PCC)粒子を含み、且つ
約0.7ミクロン以下のPCC粒子サイズ分布d90値;
約0.4ミクロン以下のPCC粒子サイズ分布d50値;
約1.2〜約2.2のPCC粒子サイズ分布d90/d50比;及び
1グラム当たり約10.0平方メートル以上のPCC比表面積:
を有する、高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物。
【請求項2】
該PCC粒子が、約0.5ミクロン以下の粒子サイズ分布d90値を有する、請求項1の高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物。
【請求項3】
該PCC粒子が、約0.35ミクロン以下の粒子サイズ分布d50値を有する、請求項1の高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物。
【請求項4】
該PCC粒子が、約75%〜約100%の霰石含量を有する、請求項1の高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物。
【請求項5】
該PCC粒子が約85%〜約98%の霰石含量を有する、請求項1の高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物。
【請求項6】
該懸濁物が、約72%以上のPCC固形分量を有する、請求項1の高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物。
【請求項7】
該懸濁物が、約72重量%未満のPCC固形分量を有する、請求項1の高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物。
【請求項8】
高固形分沈降炭酸カルシウム(PCC)懸濁物を製造する方法であって:
PCCの第1懸濁物を用意すること;
該PCCの第1懸濁物を濃厚にして約72重量%以上の固形分量を有するPCCの第2懸濁物を得ること;及び
該PCCの第2懸濁物に対してフラッシュミリングを行ってPCCの最終懸濁物を製造すること
を含む上記方法。
【請求項9】
該濃厚にする段階が熱蒸発により実施される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
該熱蒸発が、大気圧より低い圧力下で実施される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
該PCCの懸濁物を約72重量%未満の固形分量に希釈することさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項12】
該PCCの第1懸濁物中の該PCCが、約75%〜約100%の霰石含量を有する、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
該フラッシュミリングを行う段階が、該PCC固形分量を約73%以上に増加することを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
該フラッシュミリングを行う段階が、微粉砕される物質の1乾燥トン当たり約50キロワット時以下の入力をすることを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
該PCCの第1懸濁物中の該PCCが約75%〜約100%の霰石含量を有し;
該フラッシュミリングを行う段階が、該PCC固形分量を約73%以上に増加することを含み;且つ
該フラッシュミリングを行う段階が、微粉砕される物質の1乾燥トン当たり約50キロワット時以下の入力をすることを含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項16】
請求項1の該沈降炭酸カルシウムを塗付された紙又は板紙。
【請求項17】
請求項1の該沈降炭酸カルシウムを充填された紙又は板紙。
【請求項18】
請求項1の該沈降炭酸カルシウムを含む歯磨き粉。
【請求項19】
請求項1の該沈降炭酸カルシウムを含むポリマー。

【公表番号】特表2010−500959(P2010−500959A)
【公表日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−524697(P2009−524697)
【出願日】平成19年8月17日(2007.8.17)
【国際出願番号】PCT/US2007/018328
【国際公開番号】WO2008/021529
【国際公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【出願人】(502335051)スペシャルティ ミネラルズ (ミシガン) インク. (14)
【Fターム(参考)】