説明

映像品質推定装置、システム、方法およびプログラム

【課題】原映像信号を入手することができないエンド端末などにおいてコンテンツ依存性を加味した個別映像品質を推定する。
【解決手段】ヘッドエンド装置1000において原映像信号から算出した動き量をIPネットワーク2000を介してエンド端末3000に送信する。エンド端末3000においてIPパケットから抽出したビットレートより、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で平均した映像品質である平均映像品質を算出し、平均映像品質を動き量から算出した差分映像品質で補正することにより、コンテンツ依存性を加味した個別映像品質を推定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、IPネットワーク経由で行う映像通信の映像品質を推定する映像品質推定装置、システム、方法およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
IPネットワークの発展に伴い、映像メディアを用いた映像通信サービス(IPTVサービス、映像配信サービス、TV電話サービスなど)が普及してきている。
映像メディアを用いて通信を行う場合、一般に映像メディアは、情報量を削減するために符号化が行われる。映像メディアを符号化すると、映像メディアに対してユーザが知覚するユーザ体感品質(QoE(Quality of Experience))が劣化してしまう。具体的には、映像に品質劣化が加わると、ぼけ、にじみ、モザイク状の歪、ぎくしゃく感などとして知覚される。映像通信サービスを品質良く提供するためには、サービス提供に先立った品質設計やサービス開始後の品質管理が重要となる。このためには、ユーザが享受する品質を適切に表現でき、しかも簡便かつ効率的な映像品質評価技術が必要となる。
【0003】
従来、映像品質評価技術として、非特許文献1には、劣化していない映像信号(原映像信号)と劣化映像信号とを比較することで映像品質を推定する映像品質評価法が記載されている。また、非特許文献2には、テレビ電話の品質設計を行うための品質推定法が記載されている。非特許文献2に記載された技術は、映像品質に影響を与える品質パラメータから映像品質を推定するものである。非特許文献1、2に記載された技術によれば、ある一定条件下で主観品質の統計的暖昧さと同程度の推定誤差で主観品質を推定可能である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】「Objective perceptual multimedia video quality measurement in the presence of a full reference」,ITU−T勧告J.247,2008年
【非特許文献2】「Opinion model for video-telephony applications」,ITU−T勧告G.1070,2007年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
表1に非特許文献1、2に記載された技術の相違点を示す。
【0006】
【表1】

【0007】
非特許文献2に記載された技術は、品質パラメータ(ビットレート、パケット損失率など)から同一品質パラメータ条件下での平均映像品質を推定する技術である。しかし、図12に示すように、品質パラメータが同一条件でも、映像のコンテンツの違いにより実際にユーザが享受する映像品質は異なる。図12において、120は同一品質パラメータ条件下での平均映像品質、121は個々の映像の個別映像品質、122は平均映像品質と個別映像品質との差である差分映像品質である。このように、映像品質にはコンテンツ依存性があるので、映像品質を正確に推定するためには、コンテンツ依存性を加味する必要があるが、非特許文献2に記載された技術では映像品質のコンテンツ依存性を考慮することはできない。
【0008】
コンテンツ依存性を加味した映像品質(個別映像品質)を推定する従来技術として、非特許文献1に記載された技術がある。しかし、この技術は、表1に示すように、原映像信号を必要とする手法である。エンド端末、例えばSTB(Set Top Box)などにおいては、原映像信号を入手することはできない。したがって、原映像信号を入手することができないエンド端末などにおいては、コンテンツ依存性を加味した映像品質を推定することは不可能であった。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、原映像信号を入手することができないエンド端末などにおいて、コンテンツ依存性を加味した個別映像品質を推定することができる映像品質推定装置、システム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の映像品質推定装置は、推定対象の映像コンテンツの原映像信号から生成された映像パケットをネットワークを介して受信し、品質推定区間内の映像符号化に必要となる単位時間当たりの情報量であるビットレートを前記映像パケットのヘッダ情報から算出するパケット分析手段と、前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で平均した映像品質である平均映像品質を算出する平均映像品質算出手段と、前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で最も高い映像品質である最大映像品質を算出する最大映像品質算出手段と、前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で最も低い映像品質である最小映像品質を算出する最小映像品質算出手段と、前記最大映像品質と前記最小映像品質との差分値から、推定対象の映像コンテンツが映像品質に与える影響の大きさを示すコンテンツ影響度を算出するコンテンツ影響度算出手段と、前記原映像信号から算出された映像の動き量の情報をネットワークを介して受信し、この動き量と特定の映像コンテンツの集合から予め算出された映像の動き量の平均値である平均動き量との差分値を差分動き量として算出する差分動き量算出手段と、前記差分動き量と前記コンテンツ影響度との積に基づいて、前記平均映像品質と前記推定対象の映像コンテンツについてユーザが体感する個別映像品質との差分値である差分映像品質を算出する差分映像品質算出手段と、前記平均映像品質と前記差分映像品質を加算して前記個別映像品質を算出する個別映像品質算出手段とを備えることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の映像品質推定装置の1構成例において、前記平均映像品質算出手段は、ビットレートが増加すると前記平均映像品質が増加してある品質に収束し、ビットレートが低下すると前記平均映像品質が低下して品質の下限値に達する特性を示す品質特性モデルに基づいて予め定められた数式と、前記特定の映像集合から予め定められた品質特性係数と、前記パケット分析手段が算出したビットレートに基づいて前記平均映像品質を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の映像品質推定装置の1構成例において、前記最大映像品質算出手段は、ビットレートが増加すると前記最大映像品質が増加してある品質に収束し、ビットレートが低下すると前記最大映像品質が低下して品質の下限値に達する特性を示す品質特性モデルに基づいて予め定められた数式と、前記特定の映像集合から予め定められた品質特性係数と、前記パケット分析手段が算出したビットレートに基づいて前記最大映像品質を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の映像品質推定装置の1構成例において、前記最小映像品質算出手段は、ビットレートが増加すると前記最小映像品質が増加してある品質に収束し、ビットレートが低下すると前記最小映像品質が低下して品質の下限値に達する特性を示す品質特性モデルに基づいて予め定められた数式と、前記特定の映像集合から予め定められた品質特性係数と、前記パケット分析手段が算出したビットレートに基づいて前記最小映像品質を算出することを特徴とするものである。
また、本発明の映像品質推定装置の1構成例は、さらに、コーデック種別毎、サービス種別毎、映像解像度毎に前記品質特性係数を予め記憶する品質特性係数テーブルを備えることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の映像品質推定システムは、原映像信号から生成した映像パケットをネットワークを介して配信するヘッドエンド装置と、このヘッドエンド装置から配信された映像パケットを受信する映像品質推定装置とを有し、前記ヘッドエンド装置は、前記原映像信号から映像の動きの大きさを示す前記動き量を算出し、この動き量の情報をネットワークを介して前記映像品質推定装置へ送信する動き量算出手段を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の映像品質推定システムの1構成例において、前記動き量算出手段は、前記原映像信号に基づき、フレーム内の画素値の勾配の変化量の平均値を品質推定区間内の総フレーム数で平均した映像コンテンツ特徴量を前記動き量として算出することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の映像品質推定方法は、映像品質推定装置が、推定対象の映像コンテンツの原映像信号から生成された映像パケットをネットワークを介して受信し、品質推定区間内の映像符号化に必要となる単位時間当たりの情報量であるビットレートを前記映像パケットのヘッダ情報から算出するパケット分析手順と、前記映像品質推定装置が、前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で平均した映像品質である平均映像品質を算出する平均映像品質算出手順と、前記映像品質推定装置が、前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で最も高い映像品質である最大映像品質を算出する最大映像品質算出手順と、前記映像品質推定装置が、前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で最も低い映像品質である最小映像品質を算出する最小映像品質算出手順と、前記映像品質推定装置が、前記最大映像品質と前記最小映像品質との差分値から、推定対象の映像コンテンツが映像品質に与える影響の大きさを示すコンテンツ影響度を算出するコンテンツ影響度算出手順と、前記映像品質推定装置が、前記原映像信号から算出された映像の動き量の情報をネットワークを介して受信し、この動き量と特定の映像コンテンツの集合から予め算出された映像の動き量の平均値である平均動き量との差分値を差分動き量として算出する差分動き量算出手順と、前記映像品質推定装置が、前記差分動き量と前記コンテンツ影響度との積に基づいて、前記平均映像品質と前記推定対象の映像コンテンツについてユーザが体感する個別映像品質との差分値である差分映像品質を算出する差分映像品質算出手順と、前記映像品質推定装置が、前記平均映像品質と前記差分映像品質を加算して前記個別映像品質を算出する個別映像品質算出手順とを備えることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の映像品質推定方法の1構成例は、さらに、前記パケット分析手順、平均映像品質算出手順、最大映像品質算出手順、最小映像品質算出手順、コンテンツ影響度算出手順、差分動き量算出手順、差分映像品質算出手順、および個別映像品質算出手順の前に、ヘッドエンド装置が、前記原映像信号から映像の動きの大きさを示す前記動き量を算出し、この動き量の情報をネットワークを介して前記映像品質推定装置へ送信する動き量算出手順を備えることを特徴とするものである。
また、本発明の映像品質推定プログラムは、映像品質推定方法の各手順をコンピュータに実行させることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ヘッドエンド装置において原映像信号から抽出した動き量をネットワークを介して例えばエンド端末内の映像品質推定装置に送信し、映像品質推定装置において映像パケットから抽出したビットレートより算出した平均映像品質を、動き量から算出した差分映像品質で補正することにより、原映像信号を入手することができないエンド端末などにおいても、コンテンツ依存性を加味した個別映像品質を推定することが可能となる。これにより、例えば映像品質推定装置で推定した個別映像品質の情報をネットワークを介してヘッドエンド装置に送るようにすれば、サービス提供者は、提供中の映像通信サービスの品質実態を把握・管理することが可能となり、サービスを利用するユーザに対してある一定以上の品質を保っているかどうかをより正確に判断することができる。
【0016】
また、本発明では、コーデック種別毎、サービス種別毎、映像解像度毎に品質特性係数を予め記憶する品質特性係数テーブルを備えている。コーデック種別、サービス種別、映像解像度などにより品質低下の度合いは異なる。そこで、品質特性の低下傾向を示す品質特性係数を品質特性係数テーブルに記憶させておくことにより、コーデック種別、サービス種別および映像解像度に応じた平均映像品質、最大映像品質、最小映像品質を算出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の映像品質推定方法における処理の流れを示す図である。
【図2】映像の動き量と映像品質との関係を示す図である。
【図3】差分動き量と差分映像品質との関係を示す図である。
【図4】ビットレートと映像品質との関係を示す図、およびビットレートとコンテンツ影響度との関係を示す図である。
【図5】差分動き量とコンテンツ影響度との積と、差分映像品質との関係を示す図である。
【図6】インターレース方式のフィールド表示順を示す図である。
【図7】オブジェクトが動いている映像とオブジェクトが静止している映像の違いを説明するための図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る映像品質推定システムの構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る映像品質推定システムの動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態に係る動き量抽出フィルタの処理を説明するための図である。
【図11】本発明の実施の形態における品質特性係数テーブルの構成例を示す図である。
【図12】平均映像品質と個別映像品質の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[発明の原理]
本発明は、原映像信号を用いる代わりに、原映像信号から抽出される動き量を用いることで、コンテンツ依存性を加味する。動き量は、非常に小さいデータ量であり、容易にネットワークを介して配信することが可能である。そこで、ヘッドエンド(サービスプロバイダなど)で得られる原映像信号からコンテンツ特徴量(動き量)を抽出し、このコンテンツ特徴量をユーザ宅内のエンド端末に配信することで、原映像信号が得られないエンド端末での個別映像品質の推定を実現することができる。
【0019】
図1は本発明の映像品質推定方法における処理の流れを示す図である。まず、サービスプロバイダ側に設置されるヘッドエンド装置1000では、原映像信号1001をエンコーダ1002で符号化した映像信号を、IPネットワーク2000を介してエンドユーザ宅内のエンド端末(映像品質推定装置)3000へ配信する。原映像信号1001を符号化する過程で映像品質が劣化するので、エンド端末3000へ配信される映像信号を劣化映像信号1003と呼ぶ。また、ヘッドエンド装置1000は、原映像信号1001から映像の動きの大きさである動き量1004を抽出し、この動き量1004の情報をIPネットワーク2000を介してエンド端末3000へ配信する。
【0020】
エンド端末3000は、ヘッドエンド装置1000から受信した劣化映像信号1003のIPパケットヘッダ3001からビットレートなどの品質パラメータ3002を抽出し、この品質パラメータ3002から平均映像品質3003を算出する。この平均映像品質3003の算出方法は、非特許文献2に記載されている。また、エンド端末3000は、ヘッドエンド装置1000から受信した動き量1004の情報から差分映像品質3004を算出する。この差分映像品質3004は、図12に示したように、平均映像品質と個別映像品質との差を表している。エンド端末3000は、算出した平均映像品質3003と差分映像品質3004とを加算することにより、個別映像品質3005を得る。
【0021】
差分映像品質の算出方法について説明する。図2はビットレートが5000kbpsの場合の映像の動き量と映像品質との関係を示す図である。図2において、200はビットレートが5000kbpsの各映像コンテンツの動き量の平均値である平均動き量、201は各映像コンテンツの動き量と平均動き量200との差分値である差分動き量である。
図3はビットレートが5000kbpsの場合の差分動き量と差分映像品質との関係を示す図である。同一ビットレート条件下において、差分動き量と差分映像品質との間には、図3に示すように一次近似の関係がある。
【0022】
また、ビットレートの違いにより、コンテンツ依存性が映像品質に与える影響の度合い(差分映像品質のレンジ)が異なる。図4(A)はビットレートと映像品質との関係を示す図、図4(B)はビットレートとコンテンツ影響度との関係を示す図である。図4(A)において、400は同一ビットレート条件下のある映像集合内における最大映像品質、401は同映像集合内における平均映像品質、402は同映像集合内における最小映像品質、403はコンテンツ影響度である。コンテンツ影響度403は、図4(A)に示すように、同一条件下のある映像集合内における最大映像品質400と最小映像品質402との差分値である。差分動き量とコンテンツ影響度との積は、図5に示すように、差分映像品質と一次近似の関係にある。したがって、差分動き量とコンテンツ影響度との積から差分映像品質を推定できることが分かる。
【0023】
次に、映像の動き量の算出方法について説明する。図6はインターレース方式のフィールド表示順を示す図である。図6において、60−1,60−2はフレーム、61−1,61−2は奇数フィールド、62−1,62−2は偶数フィールドである。映像表示方式として広く採用されているインタレース方式では、図6に示すように、1フレームは2つのフィールドから構成されており、奇数フィールド、偶数フィールドの順番に表示される。
【0024】
そのため、映像の動きが大きい場合、奇数フィールドと偶数フィールドの画素値が著しく異なり、奇数フィールドの画と偶数フィールドの画にずれが生じるため、図7(A)に示すように、フレームを静止画としてみたときにギザギザしたような領域が発生する。一方、オブジェクトが静止している映像では、図7(B)に示すように、ギザギザしたような領域は発生しない。この映像のギザギザを定量化することにより、映像の動きの大きさを表すことができる。本発明では、このような事実を用いて、映像の動き量を定量化する。具体的には、原映像信号から、フレーム内の画素値の勾配の変化量(2次微分値)をフレームの総画素数で平均した値をフレーム毎に算出し、算出した値を全フレーム数で平均した値を映像の動き量とする。
【0025】
[実施の形態]
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図8は本発明の実施の形態に係る映像品質推定システムの構成を示すブロック図、図9は映像品質推定システムの動作を示すフローチャートである。
映像品質推定システムは、例えばサービスプロバイダ側に設置されるヘッドエンド装置10と、IPネットワーク20と、例えばエンドユーザ宅内のエンド端末内に設置される映像品質推定装置30とから構成される。
【0026】
ヘッドエンド装置10は、動き量算出部100を有する。映像品質推定装置30は、パケット分析部300と、平均映像品質算出部301と、最大映像品質算出部302と、最小映像品質算出部303と、コンテンツ影響度算出部304と、差分動き量算出部305と、差分映像品質算出部306と、個別映像品質算出部307と、品質特性係数テーブル308とを有する。
【0027】
ヘッドエンド装置10の動き量算出部100には、原映像信号が入力される。原映像信号の各画素は、輝度信号値や色差信号値を表す画素値を有する。動き量算出部100は、入力された原映像信号から、映像品質推定に必要な品質パラメータ(本実施の形態では動き量M)を算出し、IPネットワーク20を介して映像品質推定装置30へ送信する(図9ステップS1)。
【0028】
動き量算出部100は、具体的には、奇数フィールドと偶数フィールドとの間の画素値の勾配の変化量を動き量Mとする。フィールド間の画素値の勾配の変化を抽出するために、動き量抽出フィルタを用いる。動き量抽出フィルタは、フレーム内の画素位置(w,h)の注目画素に適用される。この動き量抽出フィルタの処理を図10に示す。図10の枡目は画素を表し、枡目中の数値は画素値に対する重みを表している。動き量抽出フィルタは、図10に示すように、2次微分フィルタ(縦方向)にガウシアンフィルタ(横方向)を重畳したフィルタである。2次微分フィルタにより、フィールド間の画素値の勾配の変化量を抽出し、ガウシアンフィルタにより、ノイズなどの影響を低減させている。画素位置(w,h)の注目画素に対して動き量抽出フィルタを適用したときの処理後の画素値Fmotion(w,h)は、次式のようになる。
【0029】
【数1】

【0030】
ここで、y(w,h)は、画素位置(w,h)における処理前の画素値を表している。動き量抽出フィルタを用いた動き量Mの算出方法を次式に示す。
【0031】
【数2】

【0032】
ただし、Wはフレームの水平方向の総画素数、Hはフレームの垂直方向の総画素数、Mframe(n)はnフレーム目の平均動き量、Nは品質推定区間内の総フレーム数である。
動き量算出部100は、まずフレームの端の画素を除く全ての画素に対して、動き量抽出フィルタを適用して画素値Fmotion(w,h)を計算し、この画素値Fmotion(w,h)を動き量抽出フィルタを適用した画素の総数((W−2)×(H−2))で平均して、平均動き量Mframe(n)を算出する。動き量算出部100は、平均動き量Mframe(n)を品質推定区間内のフレーム毎に算出する。そして、動き量算出部100は、フレーム毎の平均動き量Mframe(n)を品質推定区間内の総フレーム数Nで平均し、動き量Mを算出する。以上で、動き量算出部100の処理が終了する。
【0033】
次に、図8では明示していないが、ヘッドエンド装置10は、動き量Mの算出・送信と並行して、原映像信号をエンコーダで符号化し、符号化した映像信号をIPネットワーク20を介して映像品質推定装置30へ配信する。
【0034】
映像品質推定装置30は、受信した映像信号(具体的にはIPパケット)のキャプチャを行う。IPパケット内には、IPヘッダ、TS(Transport stream)、ES(Elemantary stream)などが存在する。
映像品質推定装置30のパケット分析部300は、入力されたIPパケットから、映像品質推定に必要な品質パラメータ(本実施の形態ではビットレートBr)を算出し、平均映像品質算出部301と最大映像品質算出部302と最小映像品質算出部303へ入力する(図9ステップS2)。
【0035】
パケット分析部300は、具体的には、品質推定区間内におけるIPパケット内の映像符号化に必要とされる符号化情報量をカウントし、その符号化情報量を単位時間当たりの情報量とした値をビットレートBrとして算出する。
【0036】
続いて、平均映像品質算出部301は、ビットレートBrから平均映像品質Vaverageを算出する(図9ステップS3)。図12に示したように、ビットレートBrの増加とともに平均映像品質Vaverageは増加し、ある品質に収束する。一方、ビットレートBrの減少とともに平均映像品質Vaverageも減少していき、品質の下限値(ここでは1)に達する。このような品質特性を数式化し、その数式に、ビットレートBrを入力することで平均映像品質Vaverageを導き出すことができる。以下に、ビットレートBrから平均映像品質Vaverageを算出する一例を示す。
【0037】
【数3】

【0038】
1,v2,v3はコーデック種別、サービス種別、映像解像度などにより決まる品質特性係数である。コーデック種別としては、例えばH.264、Mpeg2(Moving Picture Experts Group 2)などがある。サービス種別としては、例えばIPTV(Internet Protocol TeleVision)、TV電話などがある。映像解像度としては、例えば480i、1080iなどがある。
【0039】
品質特性係数テーブル308は、コーデック種別毎、サービス種別毎、映像解像度毎に品質特性係数v1,v2,v3,v4,v5,v6,v7,v8,v9,v10を予め保持している。図11に品質特性係数テーブル308の構成例を示す。平均映像品質算出部301は、ヘッドエンド装置10から提供されるサービスの種別とヘッドエンド装置10から配信される映像信号を符号化する際に使用されるコーデックの種別と配信される映像信号の解像度とに対応した品質特性係数v1,v2,v3の値を品質特性係数テーブル308から取得して式(4)、式(5)の計算を行えばよい。
【0040】
品質特性係数v1,v2,v3を予め定めるためには、ある特定の映像集合で平均した映像品質である平均映像品質を実験参加者が決める主観評価実験を行い、そのときのビットレートから平均映像品質が求まるように品質特性係数v1,v2,v3を定めればよい。このような品質特性係数v1,v2,v3の決定を様々なビットレート、コーデック種別、サービス種別、映像解像度の条件下で行えばよい。なお、品質特性係数v4〜v10については後述する。
【0041】
次に、最大映像品質算出部302は、ビットレートBrから最大映像品質Vmaxを算出する(図9ステップS4)。図12に示したように、ビットレートBrの増加とともに最大映像品質Vmaxは増加し、ある品質に収束する。一方、ビットレートBrの減少とともに最大映像品質Vmaxも減少していき、品質の下限値(ここでは、1)に達する。このような品質特性を数式化し、その数式に、ビットレートBrを入力することで最大映像品質Vmaxを導き出すことができる。以下に、ビットレートBrから最大映像品質Vmaxを算出する一例を示す。
【0042】
【数4】

【0043】
4,v5,v6はコーデック種別、サービス種別、映像解像度などにより決まる品質特性係数である。最大映像品質算出部302は、平均映像品質算出部301と同様に、コーデック種別とサービス種別と映像解像度とに対応した品質特性係数v4,v5,v6の値を品質特性係数テーブル308から取得して式(6)、式(7)の計算を行えばよい。
【0044】
品質特性係数v4,v5,v6を予め定めるためには、ある特定の映像集合で最も高い映像品質である最大映像品質を実験参加者が決める主観評価実験を行い、そのときのビットレートから最大映像品質が求まるように品質特性係数v4,v5,v6を定めればよい。このような品質特性係数v4,v5,v6の決定を様々なビットレート、コーデック種別、サービス種別、映像解像度の条件下で行えばよい。
【0045】
最小映像品質算出部303は、ビットレートBrから最小映像品質Vminを算出する(図9ステップS5)。図12に示したように、ビットレートBrの増加とともに最小映像品質Vminは増加し、ある品質に収束する。一方、ビットレートBrの減少とともに最小映像品質Vminも減少していき、品質の下限値(ここでは、1)に達する。このような品質特性を数式化し、その数式に、ビットレートBrを入力することで最小映像品質Vminを導き出すことができる。。以下に、ビットレートBrから最小映像品質Vminを算出する一例を示す。
【0046】
【数5】

【0047】
7,v8,v9はコーデック種別、サービス種別、映像解像度などにより決まる品質特性係数である。最小映像品質算出部303は、平均映像品質算出部301と同様に、コーデック種別とサービス種別と映像解像度とに対応した品質特性係数v7,v8,v9の値を品質特性係数テーブル308から取得して式(8)、式(9)の計算を行えばよい。
【0048】
品質特性係数v7,v8,v9を予め定めるためには、ある特定の映像集合で最も低い映像品質である最小映像品質を実験参加者が決める主観評価実験を行い、そのときのビットレートから最小映像品質が求まるように品質特性係数v7,v8,v9を定めればよい。このような品質特性係数v7,v8,v9の決定を様々なビットレート、コーデック種別、サービス種別、映像解像度の条件下で行えばよい。
【0049】
次に、コンテンツ影響度算出部304は、最大映像品質算出部302によって算出された最大映像品質Vmaxと最小映像品質算出部303によって算出された最小映像品質Vminに基づいて、コンテンツ影響度Cを算出する(図9ステップS6)。
次式のようにコンテンツ影響度Cは、同一条件下の最大映像品質Vmaxと最小映像品質Vminとの差分値で表現できる。
C=Vmax−Vmin ・・・(10)
【0050】
図4(B)に示したように、コンテンツ影響度Cは、ビットレート4Mbpsを頂点とした凸型の特性がある。コンテンツ影響度Cが大きいほど、該当ビットレートにおいて、映像コンテンツの違いによる映像品質に与える影響が大きいことを意味する。
差分動き量算出部305は、ヘッドエンド装置10から送信された動き量Mから差分動き量dMを算出する(図9ステップS7)。差分動き量算出部305は、次式のように動き量Mから平均動き量Maverageを減算し差分動き量dMを算出する。
dM=M−Maverage ・・・(11)
【0051】
ただし、平均動き量Maverageはある映像集合の原映像信号の動き量の平均値を表す定数であり、予め用意されている。平均動き量Maverageの算出法を次式で示す。
【0052】
【数6】

【0053】
ただし、M(i)はi番目の映像コンテンツの動き量であり、Kは映像コンテンツの総数である。
差分映像品質算出部306は、コンテンツ影響度算出部304によって算出されたコンテンツ影響度Cと差分動き量算出部305によって算出された差分動き量dMに基づき、差分映像品質dVを算出する(図9ステップS8)。図5に示したように、コンテンツ影響度Cと差分動き量dMとの積と、差分映像品質dVは、一次近似の関係にある。この特性を用いて、次式のように、差分映像品質dVを算出する。
dV=v10・C・dM ・・・(13)
【0054】
10はコーデック種別、サービス種別、映像解像度などにより決まる品質特性係数である。差分映像品質算出部306は、平均映像品質算出部301と同様に、コーデック種別とサービス種別と映像解像度とに対応した品質特性係数v10の値を品質特性係数テーブル308から取得して式(13)の計算を行えばよい。
【0055】
品質特性係数v10を予め定めるためには、例えば上記主観評価実験で求めた最大映像品質Vmaxと最小映像品質Vminとからコンテンツ影響度Cを求め、主観評価実験で用いた個々の映像コンテンツ毎に差分動き量dMを求める。そして、このコンテンツ影響度Cと映像コンテンツ毎の差分動き量dMとから、主観評価実験で求めた平均映像品質Vaverageと個々の映像コンテンツについて実験参加者が決めた個別映像品質との差分値である差分映像品質dVが求まるように、品質特性係数v10を定めればよい。
【0056】
最後に、個別映像品質算出部307は、平均映像品質算出部301によって算出された平均映像品質Vaverageと差分映像品質算出部306によって算出された差分映像品質dVに基づき、個別映像品質Vを算出する(図9ステップS9)。個別映像品質算出部307は、次式のように差分映像品質dVと平均映像品質Vaverageの加算により個別映像品質Vを算出する。
V=Vaverage+dV ・・・(14)
【0057】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ヘッドエンド装置10において原映像信号から抽出した動き量をIPネットワーク20を介して例えばエンド端末内の映像品質推定装置30に送信し、映像品質推定装置30においてIPパケットから抽出したビットレートより算出した平均映像品質を、動き量から算出した差分映像品質で補正することにより、原映像信号を入手することができないエンド端末などにおいても、コンテンツ依存性を加味した個別映像品質を推定することが可能となる。これにより、例えば映像品質推定装置30で推定した個別映像品質の情報をIPネットワーク20を介してヘッドエンド装置10に送るようにすれば、サービス提供者は、提供中の映像通信サービスの品質実態を把握・管理することが可能となり、サービスを利用するユーザに対してある一定以上の品質を保っているかどうかをより正確に判断することができる。
【0058】
なお、本実施の形態のヘッドエンド装置10と映像品質推定装置30の各々は、それぞれCPU、記憶装置および外部とのインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。このようなコンピュータにおいて、本発明の映像品質推定方法を実現させるための映像品質推定プログラムは、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、メモリカードなどの記録媒体に記録された状態で提供される。各々の装置のCPUは、記録媒体から読み込んだプログラムを記憶装置に書き込み、プログラムに従って本実施の形態で説明した処理を実行する。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、IPネットワーク経由で行う映像通信の映像品質を推定する技術に適用することができる。
【符号の説明】
【0060】
10,1000…ヘッドエンド装置、20,2000…IPネットワーク、30…映像品質推定装置、100…動き量算出部、300…パケット分析部、301…平均映像品質算出部、302…最大映像品質算出部、303…最小映像品質算出部、304…コンテンツ影響度算出部、305…差分動き量算出部、306…差分映像品質算出部、307…個別映像品質算出部、308…品質特性係数テーブル、3000…エンド端末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
推定対象の映像コンテンツの原映像信号から生成された映像パケットをネットワークを介して受信し、品質推定区間内の映像符号化に必要となる単位時間当たりの情報量であるビットレートを前記映像パケットのヘッダ情報から算出するパケット分析手段と、
前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で平均した映像品質である平均映像品質を算出する平均映像品質算出手段と、
前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で最も高い映像品質である最大映像品質を算出する最大映像品質算出手段と、
前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で最も低い映像品質である最小映像品質を算出する最小映像品質算出手段と、
前記最大映像品質と前記最小映像品質との差分値から、推定対象の映像コンテンツが映像品質に与える影響の大きさを示すコンテンツ影響度を算出するコンテンツ影響度算出手段と、
前記原映像信号から算出された映像の動き量の情報をネットワークを介して受信し、この動き量と特定の映像コンテンツの集合から予め算出された映像の動き量の平均値である平均動き量との差分値を差分動き量として算出する差分動き量算出手段と、
前記差分動き量と前記コンテンツ影響度との積に基づいて、前記平均映像品質と前記推定対象の映像コンテンツについてユーザが体感する個別映像品質との差分値である差分映像品質を算出する差分映像品質算出手段と、
前記平均映像品質と前記差分映像品質を加算して前記個別映像品質を算出する個別映像品質算出手段とを備えることを特徴とする映像品質推定装置。
【請求項2】
請求項1に記載の映像品質推定装置において、
前記平均映像品質算出手段は、ビットレートが増加すると前記平均映像品質が増加してある品質に収束し、ビットレートが低下すると前記平均映像品質が低下して品質の下限値に達する特性を示す品質特性モデルに基づいて予め定められた数式と、前記特定の映像集合から予め定められた品質特性係数と、前記パケット分析手段が算出したビットレートに基づいて前記平均映像品質を算出することを特徴とする映像品質推定装置。
【請求項3】
請求項1に記載の映像品質推定装置において、
前記最大映像品質算出手段は、ビットレートが増加すると前記最大映像品質が増加してある品質に収束し、ビットレートが低下すると前記最大映像品質が低下して品質の下限値に達する特性を示す品質特性モデルに基づいて予め定められた数式と、前記特定の映像集合から予め定められた品質特性係数と、前記パケット分析手段が算出したビットレートに基づいて前記最大映像品質を算出することを特徴とする映像品質推定装置。
【請求項4】
請求項1に記載の映像品質推定装置において、
前記最小映像品質算出手段は、ビットレートが増加すると前記最小映像品質が増加してある品質に収束し、ビットレートが低下すると前記最小映像品質が低下して品質の下限値に達する特性を示す品質特性モデルに基づいて予め定められた数式と、前記特定の映像集合から予め定められた品質特性係数と、前記パケット分析手段が算出したビットレートに基づいて前記最小映像品質を算出することを特徴とする映像品質推定装置。
【請求項5】
請求項2乃至4のいずれか1項に記載の映像品質推定装置において、
さらに、コーデック種別毎、サービス種別毎、映像解像度毎に前記品質特性係数を予め記憶する品質特性係数テーブルを備えることを特徴とする映像品質推定装置。
【請求項6】
原映像信号から生成した映像パケットをネットワークを介して配信するヘッドエンド装置と、
このヘッドエンド装置から配信された映像パケットを受信する、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の映像品質推定装置とを有し、
前記ヘッドエンド装置は、前記原映像信号から映像の動きの大きさを示す前記動き量を算出し、この動き量の情報をネットワークを介して前記映像品質推定装置へ送信する動き量算出手段を備えることを特徴とする映像品質推定システム。
【請求項7】
請求項6記載の映像品質推定システムにおいて、
前記動き量算出手段は、前記原映像信号に基づき、フレーム内の画素値の勾配の変化量の平均値を品質推定区間内の総フレーム数で平均した映像コンテンツ特徴量を前記動き量として算出することを特徴とする映像品質推定システム。
【請求項8】
映像品質推定装置が、推定対象の映像コンテンツの原映像信号から生成された映像パケットをネットワークを介して受信し、品質推定区間内の映像符号化に必要となる単位時間当たりの情報量であるビットレートを前記映像パケットのヘッダ情報から算出するパケット分析手順と、
前記映像品質推定装置が、前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で平均した映像品質である平均映像品質を算出する平均映像品質算出手順と、
前記映像品質推定装置が、前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で最も高い映像品質である最大映像品質を算出する最大映像品質算出手順と、
前記映像品質推定装置が、前記ビットレートに基づいて、ビットレートが同一条件のある特定の映像集合で最も低い映像品質である最小映像品質を算出する最小映像品質算出手順と、
前記映像品質推定装置が、前記最大映像品質と前記最小映像品質との差分値から、推定対象の映像コンテンツが映像品質に与える影響の大きさを示すコンテンツ影響度を算出するコンテンツ影響度算出手順と、
前記映像品質推定装置が、前記原映像信号から算出された映像の動き量の情報をネットワークを介して受信し、この動き量と特定の映像コンテンツの集合から予め算出された映像の動き量の平均値である平均動き量との差分値を差分動き量として算出する差分動き量算出手順と、
前記映像品質推定装置が、前記差分動き量と前記コンテンツ影響度との積に基づいて、前記平均映像品質と前記推定対象の映像コンテンツについてユーザが体感する個別映像品質との差分値である差分映像品質を算出する差分映像品質算出手順と、
前記映像品質推定装置が、前記平均映像品質と前記差分映像品質を加算して前記個別映像品質を算出する個別映像品質算出手順とを備えることを特徴とする映像品質推定方法。
【請求項9】
請求項8記載の映像品質推定方法において、
さらに、前記パケット分析手順、平均映像品質算出手順、最大映像品質算出手順、最小映像品質算出手順、コンテンツ影響度算出手順、差分動き量算出手順、差分映像品質算出手順、および個別映像品質算出手順の前に、
ヘッドエンド装置が、前記原映像信号から映像の動きの大きさを示す前記動き量を算出し、この動き量の情報をネットワークを介して前記映像品質推定装置へ送信する動き量算出手順を備えることを特徴とする映像品質推定方法。
【請求項10】
請求項8または9記載の各手順をコンピュータに実行させることを特徴とする映像品質推定プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−15165(P2011−15165A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−157220(P2009−157220)
【出願日】平成21年7月1日(2009.7.1)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】