説明

映像表示装置、映像信号処理装置及び映像信号処理方法

【課題】フレーム補間処理を有効な画面領域だけで処理し、適切な画面端処理を行えるようにする。
【解決手段】映像信号を入力して各フレーム画像から有効表示領域内の黒画面領域を検出する検出部123と、その検出結果に基づいてフレーム画像それぞれの黒画面領域を除く処理領域を設定する設定部124と、処理領域が設定された前後のフレーム画像を用いて各フレームの補間画像を生成するフレーム補間処理部125と、フレーム補間処理された映像信号を表示する表示モニタ13とを備え、黒画面領域を切り離した画像でフレーム補間を行い、必要十分な画面領域についてフレーム補間処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶表示装置に映像を表示する際に、残像による像流れを抑制するために映像信号に対してフレーム補間処理を施すフレーム倍速処理機能を有する映像表示装置、映像信号処理装置及び映像信号処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近時、テレビジョン受像機にはハイビジョン放送にも対応した液晶表示装置が急速に普及されつつある。また、パーソナルコンピュータにおいては、表示モニタとして液晶表示装置が主流となり、一方でデジタル放送対応チューナを搭載してパソコン上でデジタル放送の映像を視聴することが可能となっている。このような液晶表示装置にあっては、液晶の反応速度の遅さにより、映像に早い動きがあると残像による像流れを生じてしまう。この問題を解消するため、前後のフレーム画像から補間フレームを生成するフレーム倍速処理回路が搭載されるようになった(例えば特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、実際のテレビジョン放送では、例えば16:9のハイビジョン映像信号の中に4:3の標準テレビジョン映像が差し込まれ、比率を合わせるために、その両側に黒画面領域が挿入され、ハイビジョン放送信号として放送されていることがある。このような場合、従来の技術では、フレーム補間処理において、処理する必要のない画面領域まで処理してしまい、無駄な消費電力を費やしてしまっていた。また、本来の4:3の標準テレビジョン映像の画面端ではなく黒画面領域に対して画面端処理(例えば特許文献2参照)を施してしまい、適切な画面端処理ができなかった。
【特許文献1】特開2006−227235号公報
【特許文献2】特開2008−118620号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上のように、従来のフレーム補間処理では、処理する必要のない画面領域まで処理してしまうこと、黒画面領域に対して画面端処理を施してしまい、適切な画面端処理ができないことが問題となっている。
【0005】
本発明の目的は、上記の問題を解決し、フレーム補間処理を有効な画面領域だけで処理することができ、適切な画面端処理を行うことのできる映像表示装置、映像信号処理装置及び映像信号処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために本発明に係る映像表示装置は、映像信号を入力して各フレーム画像から有効表示領域内の黒画面領域を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいて前記フレーム画像それぞれの黒画面領域を制限する領域制限手段と、前記領域制限手段で制限された前後のフレーム画像を用いて各フレームの補間画像を生成するフレーム補間処理を行うフレーム補間処理手段と、前記フレーム補間処理された映像信号を表示する表示手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る映像信号処理装置は、映像信号を入力して各フレーム画像から有効表示領域内の黒画面領域を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に基づいてフレーム画像それぞれの黒画面領域を制限する領域制限手段と、前記領域制限手段で制限された前後のフレーム画像を用いて各フレームの補間画像を生成するフレーム補間処理を行うフレーム補間処理手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る映像信号処理方法は、映像信号を入力して各フレーム画像から有効表示領域内の黒画面領域を検出し、前記黒画面領域の検出結果に基づいて前記フレーム画像それぞれの黒画面領域を制限し、前記制限された前後のフレーム画像を用いて各フレームの補間画像を生成するフレーム補間処理を行うことを特徴とする。
【0009】
すなわち、本発明に係る映像表示装置、映像信号処理装置及び映像信号処理方法では、映像信号を入力して各フレーム画像から有効表示領域内の黒画面領域を検出し、前記黒画面領域の検出結果に基づいて前記フレーム画像それぞれの黒画面領域を制限し、前記制限された前後のフレーム画像を用いて各フレームの補間画像を生成するようにしているので、黒画面領域を切り離した画像でフレーム補間を行うことが可能となり、必要十分な画面領域についてフレーム補間処理を行えるようになる。また、黒画面領域を切り離した画像について画面端処理を施すことが可能となり、適切なフレーム補間映像が得られるようになる。
【発明の効果】
【0010】
以上のように構成したことにより、本発明によれば、フレーム補間処理を有効な画面領域だけで処理することができ、適切な画面端処理を行うことのできる映像表示装置、映像信号処理装置及び映像信号処理方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0012】
図1は本発明が適用される液晶テレビの一実施形態を示すブロック図である。図1において、TVチューナ11は、アンテナ(図示せず)により受信されたテレビジョン放送信号を選局復調し、映像信号、音声信号、データ信号を得る。ここで得られた映像信号は、補間フレーム生成回路12に供給される。この補間フレーム生成回路12は内部動作を制御するための制御部121を備える。この制御部121は外部から指定される各種パラメータの設定値を格納する設定値格納部121Aを備え、この設定値格納部121Aに格納された設定値に従って、領域検出部123、処理領域設定部124、フレーム補間処理部(画面端処理を含む)125及び映像出力部126それぞれの処理を制御する。
【0013】
上記補間フレーム生成回路12に供給された映像信号は映像入力部122に供給される。この映像入力部122は、映像信号を入力して前後フレーム#N,#N+1を保持する。領域検出部123は、映像入力部122に保持される前後フレーム#N,#N+1の画像をそれぞれ設定値格納部121Aに格納された設定値に従って解析し、処理不要な領域(例えば黒画面領域)を検出する。処理領域設定部124は、領域検出部123の検出結果に従い、前後フレーム画像それぞれについてフレーム補間処理を行う処理領域を設定する。フレーム補間処理部125は、前段の処理領域設定部124で設定された前後フレーム#N,#N+1の画像処理領域について画面端処理を行って補間フレーム#N+0.5の画像を生成する。生成された補間フレーム#N+0.5の画像は、前後フレーム#N,#N+1の画像と共に映像出力部126に送られる。映像出力部126は前後フレームの画像#N,#N+1の間に補間フレーム#N+0.5の画像を挿入して倍速画像を生成し、液晶モニタ13に出力する。
【0014】
図2は上記補間フレーム生成回路12のより具体的な構成を示すブロック図である。尚、図2において、図1と機能的に同一部分には同一符号を付して示す。図2において、21は映像信号を伝送するバスラインであり、このバスライン21には信号処理部22、外部メモリ(フレームバッファ)23、補間フレーム生成部24、映像出力部126が接続される。補間フレーム生成部24は、図1に示した映像入力部122及び映像出力部126に相当する機能を有する映像信号をフレーム単位で入出力するためのメモリインターフェース(以下、I/F)部241、設定値格納部121Aを備える制御部121、領域検出部123、処理領域設定部124、フレーム補間処理部(画面端処理含む)125を備える。設定値格納部121Aは、設定値を指定するためのホストコンピュータ25に接続される。
【0015】
図2の構成では、補間フレーム生成部24において、メモリI/F部241を介して映像の入出力を行う。ホストコンピュータ25は各種パラメータの設定やシステム全体の制御を行う。信号処理部22は、放送波の受信や外部映像信号入力端子等から受信した映像信号を処理し、外部メモリ(フレームバッファ)23へ転送する。外部メモリ(フレームバッファ)23では、各ブロックが処理した映像データを格納しており、補間フレーム生成部24に現フレームデータ(Frame#N+1)及び前フレームデータ(Frame#N)を出力し、補間フレーム生成部24から補間フレームデータ(Frame#N+0.5)を取り込む。映像出力部126は、外部メモリ(フレームバッファ)23から各フレームデータ(Frame#N, Frame#N+0.5, Frame#N+1)を順に読み出し、外部端子等を介して液晶モニタ(図示せず)へ出力する。
【0016】
図3は、上記構成による補間フレーム生成回路12の具体的な処理の流れを示すフローチャートである。
【0017】
まず初期設定として、画像を入力し補間フレーム生成処理を開始する前に、各種パラメータを設定する(ステップS1)。ここでは、画面端を検出するための処理を行う検出領域、黒画素判定または0ベクトル判定の検出方法、黒画素判定時に使用する検出画素閾値、0ベクトル判定時に使用する検出ベクトル閾値、複数フレーム連続して同一の画面端を検出するための検出フレーム数閾値、及び本検出機能を使用するか否かの検出機能ON/OFFを設定する。
【0018】
上記各種パラメータの設定完了後、検出フレーム数を初期化し(ステップS2)、画像入力を開始する(ステップS3)。ここで、検出機能ON/OFF設定を確認し(ステップS4)、OFFの状態であれば、画面端検出は行わず、処理領域を全領域とする(ステップS5)。また、ONの状態であれば、検出方法の確認を行う(ステップS6)。
【0019】
上記ステップS6で黒画素判定方法であった場合、現画像の検出領域内の画素と検出画素閾値とを比較し、閾値以下であれば黒画素と判断し、閾値を超える場合は黒画素ではないと判断する(ステップS7)。次に、検出領域内において、黒画素と判断した画素が、水平垂直方向に連続して存在する矩形領域があるかを確認する(ステップS8)。矩形領域が存在しない場合、現フレームでは画面端を検出できなかったものとして検出フレーム数を初期化する(ステップS9)。矩形領域が存在する場合は、現フレームで画面端を検出できたものとして検出フレーム数をインクリメントする(ステップS10)。
【0020】
一方、上記ステップS6で0ベクトル判定方法であった場合、現画像と前画像とを使用するなどして、現画像の検出領域内の各画素の動きベクトルを検出する(ステップS11)。続いて、検出したベクトルと検出ベクトル閾値とを比較し、閾値以下であれば0ベクトルであると判断し、閾値を超える場合は0ベクトルではないと判断する(ステップS12)。また、このステップS12では、検出領域内において、0ベクトルであると判断した画素が、水平垂直方向に連続して存在する矩形領域があるかを確認する。矩形領域が存在しない場合、現フレームでは画面端を検出できなかったものとして検出フレーム数を初期化する(ステップS13)。矩形領域が存在する場合は、現フレームで画面端を検出できたものとして、ステップS10に移行し、検出フレーム数をインクリメントする。
【0021】
検出フレーム数をインクリメントまたは初期化した後、検出フレーム数と検出フレーム数閾値とを比較する(ステップS14)。閾値未満である場合は、画面端検出が十分ではないものとして、ステップS5に移行して処理領域を全領域に設定する。閾値以上の場合は、画面端を検出完了したものとして、検出した画面端を処理領域とする(ステップS15)。処理領域が決定すると、その処理領域端を画面端としてフレーム補間処理を行い(ステップS16)、処理終了の指示があるまでステップS3に戻って次フレームの処理を継続する(ステップS17)。
【0022】
以上のような方法により、自動的に最適な画面端を検出し、検出した画面端を使用してフレーム補間生成時の画面端処理を行う。
【0023】
以下、図4乃至図8を参照して、具体的な処理例を説明する。
【0024】
本発明は、液晶テレビ等において使用されるフレーム倍速処理回路の処理量を削減し、性能を向上させるための技術に関するものである。液晶テレビで表示する映像は、1フレーム表示期間、常に発色させており、次のフレームで別の映像を表示させた場合でも、前のフレームで表示した映像が残像として残ってしまうため、動画表示に弱いという特性がある。そのため近年では、2つのフレームの間の時刻に表示すべき映像を生成し、生成した映像を2つのフレームの間の時刻に表示することによって、フレーム間隔を短くし、残像を少なくするというフレーム倍速技術が多く用いられている。
【0025】
図4はフレーム補間処理に関して簡単に説明するための概念図である。入力画像1を表示する時刻をT1、入力画像2を表示する時刻をT2とする。入力画像1と入力画像2では、自動車が移動しているため位置が異なっている。補間画像は、入力画像1と入力画像2とから生成する画像であり、自動車の位置は、入力画像1と入力画像2との間の位置になるように生成される。この補間画像が表示される時刻Thとその前後の入力画像が表示される時刻T1,T2との関係は、T1<Th<T2となっており、このように表示することでフレーム間隔を短くし、前述した残像を抑えることが可能となる。
【0026】
また、デジタル放送では、解像度の高い(HD)映像を送信することができるが、全ての映像の解像度が高いというわけではなく、解像度の低い(SD)映像も含まれている。中には、SD画像の左右端に黒色の画像を付加したものをHD映像として送信していることもある。このような映像を受信したTVでは、実映像がSD映像であるとしても、受信信号としてはHD映像として受信するため、HD映像として様々な画像処理を行うことになる。多くの画像処理においては、もともと映像の存在しない(正しくは黒色の映像が表示されている)領域に対して処理を行うことになり、無駄な処理を実施していると言える。
【0027】
補間フレーム生成処理においても上記と同様のことが言える。さらに補間フレーム生成処理では、画像端とそれ以外の通常領域との処理とで異なる処理をすることがある。その場合、本来は映像領域がSD画像の領域であるが、黒色を付加されたため、実際の画像端とは異なる画像端に対し、画像端処理を施すことになり、画像端処理の性能が劣化する可能性がある。
【0028】
図5及び図6は、従来の方法による誤動作例を示すもので、図5の例は、SD画像中に文字がスクロールして表示されている場合、入力映像1,2から補間画像を生成したとき、生成したスクロール文字がSD画像の有効領域からはみ出してしまった様子を示している。また、図6の例は、黒画面領域と同色の絵柄がSD画像端と黒画面領域との境界で移動する映像の場合に、SD有効領域外の画像(黒画面領域)が絵柄の形状に影響してしまった様子を示している。
【0029】
上記のような誤動作を生じた補間フレームを含めて連続表示すると、不自然な映像となってしまうと共に、無用な処理が行われることになる。そこで本発明では、補間フレーム生成処理において、前述した黒画像が挿入されたSD映像がHD映像として入力された場合、自動的にSD画像であることを判定し、無駄な処理を省き、適切な画面端処理を施すことの可能な方法を提案する。
【0030】
図7は従来の補間フレーム生成例、図8は本発明による補間フレーム生成例を示している。今、図7(a)に示すように、SD画像の両端に矩形の黒画像領域を付加した画像全体をHD画像として受信した場合の画像が入力されたとすると、従来の補間フレーム生成方法では、図7(b)に示すように、画像の処理領域を入力画像と同じ画像全体としていた。
【0031】
この場合、入力された画像の領域全体をフレーム補間処理する領域としているため、黒色の領域もフレーム補間処理されることとなり、この画像の前に入力された画像の黒色領域とから黒色の補間画像が生成される。また、処理領域と実際の画像端(SD画像の画像端)とは異なっている。この場合、SD画像と黒色領域の境界は、通常のフレーム補間処理を行うこととなり、最適な画面端処理を実施しているとは言えず、生成される補間フレームの精度を劣化させる可能性がある。
【0032】
これに対し、本発明では、図8(a)に示すように、SD画像の両端に矩形の黒画像を付加した画像全体をHD画像として受信した場合の画像が入力されたとすると、黒画面領域を検出してそれ以外の部分をSD画像と認識して処理領域とする。そして、図8(b)に示すように、認識したSD画像で補間フレームを生成した後、黒画面領域を付加して元の画像に戻す。
【0033】
この場合、図8(a)に示す入力画像に対し、点線で示すように検出領域を設定する。この検出領域中の矩形で連続した黒色領域を検出し、それ以外の一点鎖線で示す処理領域を自動的に設定する。つまり、実際のSD画像の画面端と処理する画面端とが一致しており、最適な画面端処理を実施することが可能となり、従来例のように生成する補間フレームの精度を劣化させることはない。
【0034】
図8(b)は、処理した画像に対して点線の枠で示した領域(SD領域)のみを外部メモリ(図2の23)に書き込むだけでよいことを示している。同一の黒色領域を検出している期間、枠外の黒色領域データは、外部メモリに事前に一度書き込むだけでよく、メモリアクセス量を削減することも可能となる。
【0035】
以上のように、上記実施形態では、映像信号を入力して各フレーム画像から有効表示領域内の黒画面領域を検出し、黒画面領域の検出結果に基づいてフレーム画像それぞれの黒画面領域を制限し、制限された前後のフレーム画像を用いて各フレームの補間画像を生成するようにしているので、黒画面領域を切り離した画像でフレーム補間を行うことが可能となり、必要十分な画面領域についてフレーム補間処理を行うことができる。また、黒画面領域を切り離した画像について画面端処理を施すことが可能となり、適切なフレーム補間映像を得ることができる。
【0036】
尚、上記実施形態では、SD領域の外側に付加された黒画面領域の検出方法例として、黒画素検出手法と0ベクトル検出手法を例示したが、他の任意の手法によって検出した場合でも実施可能である。0ベクトルを検出するための手法は、例示したものだけによらず、任意の手法で検出した場合でも実施可能である。
【0037】
また、黒画面領域の検出領域は、画面左右端だけでなく、画面上下端の場合も同様に実施可能である。さらに2画面表示やマルチ画面表示、データ放送表示時など黒色画像が上下左右端以外に付加された場合等にも適用可能である。また、この領域を複数設定することも可能である。さらに、黒に限らず、他の色やシンボル、キャラクタ等の絵柄でもよいが、本発明では黒画面領域として定義する。
【0038】
また、上記実施形態では、2つの前後フレームから1つの補間フレームを生成する補間処理を例示したが、2つ以上の前後フレームから2つ以上の補間フレームを生成する場合でも実施可能である。
【0039】
検出した画面端に従って処理する画面端処理は、特定の画面端処理に適用できるだけでなく、あらゆる画面端処理に適用することが可能であるため、本発明では具体的な画面端処理機能に関する説明は省略する。
【0040】
また、上記実施形態は、液晶テレビに適用した場合について説明したが、本発明は携帯端末やコンピュータ装置に用いられる表示装置にも適用可能である。また、補間フレーム生成回路が集積回路化されている場合でも、そのチップに組み込み可能であることは勿論である。
【0041】
その他、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明が適用される液晶テレビの一実施形態を示すブロック図。
【図2】上記実施形態の補間フレーム生成回路のより具体的な構成を示すブロック図。
【図3】上記実施形態の補間フレーム生成回路の処理の流れを示すフローチャート。
【図4】フレーム補間処理に関して簡単に説明するための概念図。
【図5】従来の方法による誤動作例を示す概念図。
【図6】従来の方法による誤動作例を示す概念図。
【図7】従来の補間フレーム生成例を示す概念図。
【図8】本発明による補間フレーム生成例を示す概念図。
【符号の説明】
【0043】
11…TVチューナ、12…補間フレーム生成回路、121…制御部、121A…設定値格納部、122…映像入力部、123…領域検出部、124…処理領域設定部、125…フレーム補間処理部(画面端処理を含む)、126…映像出力部、13…液晶モニタ、21…バスライン、22…信号処理部、23…外部メモリ(フレームバッファ)、24…補間フレーム生成部、241…メモリインターフェース(以下、I/F)部、25…ホストコンピュータ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像信号を入力して各フレーム画像から有効表示領域内の黒画面領域を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいて前記フレーム画像それぞれの黒画面領域を制限する領域制限手段と、
前記領域制限手段で制限された前後のフレーム画像を用いて各フレームの補間画像を生成するフレーム補間処理を行うフレーム補間処理手段と、
前記フレーム補間処理された映像信号を表示する表示手段と
を具備することを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
前記フレーム補間処理手段は、前記領域制限手段で黒画面領域が制限された各フレームの画像を前記フレーム補間処理の画面端に置き換えて画面端処理を行うことを特徴とする請求項1記載の映像表示装置。
【請求項3】
映像信号を入力して各フレーム画像から有効表示領域内の黒画面領域を検出する検出手段と、
前記検出手段の検出結果に基づいてフレーム画像それぞれの黒画面領域を制限する領域制限手段と、
前記領域制限手段で制限された前後のフレーム画像を用いて各フレームの補間画像を生成するフレーム補間処理を行うフレーム補間処理手段と
を具備することを特徴とする映像信号処理装置。
【請求項4】
前記フレーム補間処理手段は、前記領域制限手段で黒画面領域が制限された各フレームの画像を前記フレーム補間処理の画面端に置き換えて画面端処理を行うことを特徴とする請求項3記載の映像信号処理装置。
【請求項5】
映像信号を入力して各フレーム画像から有効表示領域内の黒画面領域を検出し、
前記黒画面領域の検出結果に基づいて前記フレーム画像それぞれの黒画面領域を制限し、
前記制限された前後のフレーム画像を用いて各フレームの補間画像を生成するフレーム補間処理を行うことを特徴とする映像信号処理方法。
【請求項6】
前記フレーム補間処理は、前記黒画面領域が制限された各フレーム画像を前記フレーム補間処理の画面端に置き換えて画面端処理を行うことを特徴とする請求項5記載の映像信号処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−103914(P2010−103914A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−275569(P2008−275569)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】