説明

映像表示装置、映像出力装置、及びその制御方法、映像提示システム

【課題】映像出力装置が出力可能かつ映像表示装置が表示可能な映像信号が映像表示装置に入力され易くする。
【解決手段】映像表示装置が表示可能な映像信号の解像度を示す第1の情報と、当該解像度を有する映像信号を映像表示装置で表示するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を映像出力装置に送信する。そして送信後に映像出力装置から受信した映像信号が、映像表示装置が表示可能な解像度を有するが、表示できない映像信号である場合、当該映像信号の解像度についての設定情報を第2の情報に含むように対応映像信号情報を更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のテレビ受像機等の映像表示装置の普及により、表示領域について様々な解像度(画素数)を有する映像表示装置が存在する。映像表示装置の中には、同一の解像度を有するものであっても、表示可能な映像信号の種類が異なることがある。これは表示可能な映像信号についての垂直走査周波数、有効画素、及びブランキング期間等が映像表示装置ごとに設定されていることに起因する。
【0003】
解像度や垂直走査周波数、有効画素、及びブランキング期間等を含む表示可能な映像信号についての識別情報(対応映像信号情報)は、一般に映像表示装置のそれぞれの記憶領域に格納されている。例えばDVI(Digital Visual Interface)規格では、映像出力装置であるソース装置と映像表示装置であるシンク機器を規定しており、シンク装置側のEDID(Extended Display Identification Data)内に対応映像信号情報が含められている。ソース装置は、シンク装置からEDIDを取得することで、シンク機器で表示可能な映像信号を把握することが可能である。即ち、映像表示装置に対応した映像信号を映像出力装置から出力させるためには、このような対応している映像信号の情報を映像出力装置に対して送信する必要がある。
【0004】
しかしながら、表示可能な映像信号は同一の映像表示装置であっても解像度や設定によって異なるが、記憶領域を鑑みて全ての組み合わせを対応映像信号情報に含めず、所定数の映像信号の詳細な記述と、解像度、周波数等の簡易的な記述とに分けている。そして、映像表示装置の設定の変化等により映像信号の詳細な設定情報の記述にはない映像信号を受信する必要がある場合は、簡易的な映像信号の記述として含められた情報のうちの対応する情報を用いて、映像信号の詳細な設定情報を生成して書き換える。簡易的な映像信号の記述として含められた情報から映像信号の詳細な設定情報を生成する場合は、規格で設定されている所定の算出式を用いて、ピクセルクロックやブランキング期間等の情報が生成される。
【0005】
例えば、上述したDVI規格では、EDID内に、映像信号の詳細な設定情報を記述する領域としてのDetailed Timing(DT)領域、簡易的な映像信号を記述する領域としてのEstablished Timing(ET)領域、Standard Timing(ST)領域が規定されている。特許文献1には、映像表示装置であるテレビジョン受信装置の画質設定や解像度設定が通常の設定とは異なる場合に、EDIDを書き換えることで、最適な映像信号を取得する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−252819号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の技術は、映像表示装置の設定が変更された場合に、表示可能な映像信号の識別情報を書き換えるものであったが、映像出力装置が当該対応している映像信号を出力可能か否かは判断していなかった。即ち、自身の設定のみを参照して書き換えられた映像表示装置の対応している映像信号の情報を送信しても、映像出力装置から対応していない映像信号が出力される可能性があった。
【0008】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、映像表示装置が表示可能な映像信号が、映像出力装置から出力され易くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述の目的を達成するために、本発明の第1の態様の映像表示装置は、以下の構成を備える。
映像表示装置が表示可能な映像信号の複数の解像度を示す第1の情報と、複数の解像度の少なくとも一部の解像度を有する映像信号であって、映像表示装置で表示可能な映像信号を映像出力装置で生成するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を映像出力装置に送信する通知手段を備える映像表示装置であって、通知手段により対応映像信号情報を映像出力装置に送信した後、映像出力装置から受信した映像信号が、映像表示装置が表示可能な解像度を有するか否か、及び映像表示装置で表示可能な映像信号であるか否かを判断する判断手段と、判断手段により、映像出力装置から受信した映像信号が、映像表示装置が表示可能な解像度を有し、かつ映像表示装置で表示できない映像信号であると判断された場合、映像出力装置から受信した映像信号が有する解像度についての設定情報を第2の情報に含むように、対応映像信号情報の第2の情報を更新する更新手段と、を備え、通知手段は、更新手段により更新された対応映像信号情報を映像出力装置に送信することを特徴とする。
【0010】
また前述の目的を達成するために、本発明の第2の態様の映像出力装置は、以下の構成を備える。
映像表示装置が表示可能な映像信号の複数の解像度を示す第1の情報と、複数の解像度の少なくとも一部の解像度を有する映像信号であって、映像表示装置で表示可能な映像信号を映像出力装置で生成するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を映像表示装置から取得する第1の取得手段と、第1の取得手段により取得された対応映像信号情報が有する第1の情報及び第2の情報から、映像表示装置で表示可能な映像信号を出力可能か否かを判断する判断手段と、判断手段により、第1の情報に映像出力装置が出力可能な解像度が含まれているが、第2の情報に当該映像出力装置が出力可能な解像度を有する映像信号の生成に必要な設定情報が含まれていないために映像表示装置で表示可能な映像信号を生成できないと判断された場合、第1の情報に含まれる、映像出力装置が出力可能な1つの出力予定の解像度を選択する選択手段と、選択手段により選択された出力予定の解像度についての設定情報を映像表示装置から取得する第2の取得手段と、第2の取得手段により取得された出力予定の解像度についての設定情報に基づいて、出力予定の解像度を有する映像信号を生成して映像表示装置に出力する出力手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
さらに前述の目的を達成するために、本発明の第2の態様の映像表示装置は、以下の構成を備える。
上述の映像出力装置から出力された映像信号を表示する映像表示装置であって、映像表示装置が表示可能な映像信号の複数の解像度を示す第1の情報と、複数の解像度の少なくとも一部の解像度を有する映像信号であって、映像表示装置で表示可能な映像信号を映像出力装置で生成するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を映像出力装置に送信する通知手段と、通知手段により対応映像信号情報を映像出力装置に送信した後、映像出力装置が出力予定の解像度についての設定情報の要求を映像出力装置から受信した場合に、出力予定の解像度についての設定情報を映像出力装置に送信する送信手段と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
このような構成により本発明によれば、映像表示装置が表示可能な映像信号が、映像出力装置から出力され易くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る映像提示システムの機能構成を示したブロック図
【図2A】本発明の実施形態に係るEDIDのデータ構造を示した図
【図2B】本発明の実施形態に係る更新前の対応映像信号記述領域401の詳細を示した図
【図2C】本発明の実施形態に係る更新後の対応映像信号記述領域401の詳細を示した図
【図3】本発明の実施形態1に係る映像表示処理のフローチャート
【図4】本発明の実施形態2に係る映像出力処理のフローチャート
【図5】本発明の実施形態2に係る映像表示処理のフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施形態1)
以下、本発明の好適な一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する一実施形態は、映像提示システムの一例として、DVI規格に準拠した機器間の通信を行うことが可能な、映像表示装置としてのLCD100及び映像出力装置としてのPC200で構成されるシステムに、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、HDMI規格やDisplayPort規格等の、映像表示装置において表示可能な映像信号の情報を通信することが可能な、映像表示装置及び映像出力装置を含む任意の映像提示システムに適用可能である。
【0015】
また、本明細書において、「対応映像信号情報」とは、後述するLCD100のEDIDメモリ104に格納されたEDIDに含まれている、LCD100が表示可能な映像信号を記述した情報を示すものとする。また「詳細記述子」とは、対応映像信号情報に含まれる情報のうち、解像度や垂直走査周波数、あるいはアスペクト比等の一般的な情報ではなく、ピクセルクロック、有効画素、ブランキング等の信号処理に係る、より詳細な設定情報を示すものとする。なお、本実施形態においてLCD100及びPC200はDVI規格に準拠するものであり、LCD100はシンク装置、PC200はソース装置に相当するものである。
【0016】
(映像提示システムの構成)
図1は、本発明の実施形態に係る映像提示システムに含まれるLCD100及びPC200の機能構成を示すブロック図である。
【0017】
(LCD100の構成)
CPU101は、LCD100が備える各ブロックの動作を制御するブロックである。具体的にはCPU101は、例えば後述する映像表示処理のプログラムをROM102より読み出し、RAM103に展開して実行することにより、LCD100が備える各ブロックの動作を制御する。
【0018】
ROM102は、EEPROM等の書き換え可能な不揮発性メモリであり、映像表示処理のプログラムに限らず、LCD100の動作制御に関するプログラムや各ブロックの動作に必要な設定パラメータ等の情報を記憶する。なお、本実施形態ではROM102は、LCD100の表示可能な映像信号について、解像度や垂直走査周波数等の情報、及び詳細記述子の情報の各パラメータを示すテーブルを格納しているものとする。ただし、ROM102に、詳細記述子の情報の各パラメータを格納することは必須ではなく、解像度や垂直走査周波数等の情報から詳細記述子の情報の各パラメータを算出するための算出式を格納してもよい。当該算出式は例えばEIA/CEA−861規格により規定されており、映像表示装置ごとに、対応可能な解像度のそれぞれについて数種の算出式のうちから選択される。
【0019】
RAM103は、揮発性メモリであり、上述した映像表示処理のプログラムの展開領域としてだけでなく、各ブロックの動作において出力されたデータやPC200等の外部機器から入力されたデータ等を一時的に格納する記憶領域である。
【0020】
なお、本実施形態ではハードウェアとしてLCD100が備える各ブロックにおいて処理が実現されるものとして説明するが、本発明の実施はこれに限らず、各ブロックの処理は当該各ブロックと同様の処理を行うプログラムで実現されてもよい。
【0021】
EDIDメモリ104は、対応映像信号情報を含むEDIDを格納するための不揮発性メモリであり、例えばLCD100の工場出荷時に予めEDIDが格納されているものとする。なお、本実施形態では当該EDIDは書き換え可能であるものとして説明する。
【0022】
EDIDメモリ104とCPU101とは、SDA(Serial Data)端子、SCL(Serial Clock)端子、及びWP(Write Protect)端子で接続されている。EDIDメモリ104とCPU101との間の通信は、I2C規格に準拠しており、EDIDメモリ104の情報を書き換える場合は、WPを解除するように制御した後、規格に準拠した書き込み処理によって行う。
【0023】
(EDIDのデータ構成)
ここで、本実施形態のEDIDのデータ構成について図2A及び図2Bを用いて、以下に詳細に説明する。なお、EDIDの記述内容は、VESA(Video Electronics Standards Association)規格で規定されているものとする。
【0024】
EDID400は、不図示のヘッダ情報、基本ディスプレイパラメータ等に加え、LCD100が表示可能な映像信号の情報である対応映像信号情報が記述される対応映像信号記述領域401を含む。対応映像信号記述領域401は、解像度、垂直走査周波数、及びアスペクト比等の一般的な情報が記述される第1の領域と、信号処理に係る詳細な設定情報である詳細記述子が記述される第2の領域で構成される。具体的には第1の領域はET領域402及びST領域403で構成され、第2の領域はDT領域404で構成されている。
【0025】
ET領域402は、LCD100が対応している解像度と垂直走査周波数の組み合わせを規定する2バイト(16ビット)の領域(Established Timings 1, Established Timings 2)と、その他の解像度と垂直走査周波数の組み合わせを製造者が規定するための1バイト(8ビット)のリザーブ領域(Manufacturer’s Reserved Timings)からなる。なお、2バイトの領域の16ビットのそれぞれは、VESA規格で規定された解像度(水平画素数×垂直画素数)と垂直走査周波数の16種類の組み合わせ(640×480@60Hz, 800×600@60Hz, ・・・)に対応しており、ビットが1である場合に当該組み合わせが表示可能であることを意味する。
ST領域403は、水平解像度、アスペクト比、及び垂直走査周波数を規定する領域であり、16バイトで構成される。ST領域403には、ET領域402ではサポートされていないフォーマットについての記述がなされる。水平解像度、アスペクト比、及び垂直走査周波数の組み合わせについては2バイトで構成可能であるため、ST領域403(Standard Timing Identification #1 〜 #8)には最大8種類の当該情報の組み合わせについて記述することができる。
【0026】
このように、ET領域402及びST領域403からなる第1の領域には、ブランキング期間や同期幅等の、対応する映像信号の具体的な情報が含まれていないため、当該領域だけでは、LCD100において表示可能な映像信号を規定することができない。当該具体的な情報は、詳細識別子としてDT領域404に記述される。
【0027】
DT領域404は、上述したET領域402及びST領域403に含まれない、LCD100で表示可能な映像信号についての、信号処理に係る詳細な設定情報である詳細識別子を記述するための全72バイトの領域である。1つの映像信号については、18バイトを使用して記述可能であるため、当該領域については最大4種類の映像信号についての詳細識別子を記述することが可能である。なお、1つの映像信号についての詳細識別子には、ピクセルクロック(垂直走査周波数に対応)、水平方向及び垂直方向それぞれの有効画素数(解像度に対応)、ブランキング、フロントポーチ、同期幅、実画面寸法、及びインタレースの情報等が含まれる。
【0028】
また、DT領域404は、LCD100のシリアルナンバーや製品名を記述するための領域としても用いられる領域であるため、一般的には当該領域には2種類以下の映像信号についての詳細識別子が記述されていることが多い。即ち、LCD100が対応可能な解像度の数によっては、全ての表示可能な映像信号についての詳細識別子をDT領域404に含めることはできない。例えば、DT領域404(Detailed Timing Description #1 〜 #4)のうち、Detailed Timing Description #1 〜 #2には、映像信号についての詳細識別子が記述され、Detailed Timing Description #3 〜 #4には、LCD100のシリアルナンバーや製品名が記述される。
【0029】
なお、LCD100が表示可能な映像信号の解像度及び垂直走査周波数の情報は、EDID400のET領域402及びST領域403に全て記述されていなくてもよい。即ち、ET領域402及びST領域403は容量制限があり、映像表示装置の種類によっては表示可能な映像信号の解像度及び垂直走査周波数の情報を全て書き込むことはできないこともある。このような映像表示装置も想定し、本実施形態のLCD100は、EDID400内のET領域402及びST領域403に含めることができないが、LCD100が表示可能な映像信号の情報を、ROM102にも記憶しているものとして以下は説明する。
【0030】
このように構成されてEDIDメモリ104に記憶されたEDIDは、要求を受けると、LCD側I/F部105を介して、DVIケーブル300を用いて接続されたPC200に送信される。LCD側I/F部105は、DVI規格に準拠した映像信号入力インタフェースである。
【0031】
(DVIケーブル300の構成)
ここで、DVIケーブル300を構成する信号線について、以下に説明する。なお、本実施形態の記載において、DVIケーブル300は本発明の実施に具体的に必要とする信号線のみを図示して、本明細書では当該信号線についての説明のみに留めるが、DVI規格に準拠した一般的なケーブルが使用可能であることは容易に理解されよう。
【0032】
DVIケーブル300は、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)ライン301、DDC(Display Data Channel)ライン302、+5Vライン303、HPD(Hot Plug Detect)ライン304を有する。
【0033】
TMDSライン301は、PC200からLCD100への映像信号入力に使用される信号線である。TMDSライン301は、TMDSチャンネル0、TMDSチャンネル1、TMDSチャンネル2及びTMDSクロックチャンネルを含む。
【0034】
DDCライン302は、LCD100からPC200に、LCD100のデバイス情報であるEDIDを伝送するために使用される信号線である。DDCライン302を介する通信方式は、I2C規格に準拠している。DDCライン302は、DDCデータライン及びDDCクロックラインを含んでおり、それぞれEDIDメモリ104のSDA端子及びSCL端子に接続されている。
【0035】
+5Vライン303は、PC200からLCD100に+5V電源を供給するための電力供給線である。CPU101は、+5Vライン303より5V電源が供給されているか否かにより、PC200が接続されているか否かを判断することができる。
【0036】
HPDライン304は、高電圧レベル(以下、Hレベル)または低電圧レベル(以下、Lレベル)のHPD信号をLCD100からPC200に伝送するための信号線である。具体的にはCPU101は、PC200が接続されたと判断した場合に、PC200に対して接続が確立したことを通知するために、HレベルのHPD信号をLCD側I/F部105から出力させる。またCPU101は、PC200からの映像信号の入力を停止させる場合に、LレベルのHPD信号をLCD側I/F部105から出力させることにより、接続が一時的に解除された状態としてPC200の映像信号の出力を停止させることができる。
【0037】
信号処理部106は、TMDSライン301を介してPC200より入力された映像信号を処理する。具体的には信号処理部106は、受信した映像信号がLCD側I/F部105から入力されると、当該映像信号を解析し、LCD100で表示可能な映像信号であるか否かを判断するために必要な情報を取得する。表示可能な映像信号であるか否かを判断するために必要な情報は、少なくとも解像度と、ブランキングや有効画素等の詳細記述子に記述される項目の情報(詳細な設定情報)とが含まれる。
【0038】
信号処理部106に入力された映像信号は、LCD100で表示可能な映像信号である場合は信号処理部106より表示部107に出力され、表示部107の表示領域に表示される。表示部107は、液晶パネル等の表示装置であり、入力された映像信号を表示する。
【0039】
(PC200の構成)
PC−CPU201は、記録媒体202に記録されているオペレーティングシステムを展開して実行することにより、PC200が備える各ブロックの動作を制御する。記録媒体202は、PC200が備える内蔵メモリや、PC200に着脱可能に接続されるHDD(Hard Disc Drive)やSSD(Solid State Drive)等の記録装置である。記録媒体202には、オペレーティングシステムに加え、後述する実施形態2の映像出力処理のプログラム、PC200において実行するアプリケーション、及び当該アプリケーションで用いられるデータ等が記録されている。
【0040】
GPU(Graphic Processing Unit)203は、オペレーティングシステムに従って、LCD100に表示させるためのGUI(Graphical User Interface)の映像信号を毎フレーム生成して出力する。GPU203より出力された映像信号は、PC側I/F部204を介して、DVIケーブル300のTMDSライン301を用いて、PC200に接続されたLCD100に出力される。
【0041】
なお、PC200は、例えば不図示の不揮発性メモリに出力可能な映像信号の情報を記憶しており、GPU203は当該出力可能な映像信号のフォーマットに従った映像信号を生成して出力するものとする。またPC−CPU201は、PC側I/F部204を介してLCD100より当該LCD100のEDIDを受信した場合、EDIDに含まれる映像信号の記述のうち、出力可能な映像信号に対応するものを選択してGPU203に映像信号を生成させる。なお、EDIDの表示可能な映像信号の記述に、PC200が出力可能な映像信号に対応するものが複数存在する場合は、PC−CPU201は所定の優先度に応じて自動的に出力する映像信号のフォーマットを決定すればよい。例えば、Detailed Timing Description #1、Detailed Timing Description #2、Standard Timing Identification #1、 Standard Timing Identification #2、・・・#8、Established Timings 1、 Established Timings 2といった優先度順で、PC−CPU201は出力する映像信号のフォーマットを決定する。またPC−CPU201は、解像度の高い順に優先度を付けて、出力する映像信号のフォーマットを決定してもよい。なお、PC側I/F部204は、DVIケーブル300のHPDライン304を介してHレベルのHPD信号を受信した場合に、EDIDの受信要求を、DDCライン302を介して送信する。
【0042】
(映像表示処理)
このような構成をもつ本実施形態のLCD100の映像表示処理について、図3のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。当該フローチャートに対応する処理は、CPU101が、例えばROM102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、RAM103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本映像表示処理は、例えばLCD100の電源が投入された際に開始されるものとして説明する。
【0043】
S301で、CPU101は、LCD100に対して映像入力を行う外部機器(PC200)が接続されているか否かを判断する。具体的にはCPU101は、LCD側I/F部105において、+5Vライン303を介して5V電源が供給されているか否かにより、外部機器の接続を判断する。CPU101は、外部機器が接続されていると判断した場合は処理をS302に移し、接続されていないと判断した場合は処理をS303に移す。
【0044】
S302で、CPU101は、接続されている外部機器に対して、接続が確立し、EDIDの送信が可能であることを通知するためにLCD側I/F部105からHPDライン304を介してHレベルのHPD(Hot Plug Detect)信号を送信する。
【0045】
S303で、CPU101は、LCD側I/F部105からHPDライン304を介してLレベルのHPD信号を送信する。これは、DVIケーブル300によって外部機器とLCD100とは物理的に接続されてはいるが、5V電源の供給がなされていないために接続が確立したとみなされていないことを外部機器に通知するためである。CPU101はLレベルのHPD信号の送信後、処理をS301に戻す。なお、本ステップにおいて、CPU101は、接続されている外部機器に対するDDCライン302を介した通信が行えないように、LCD側I/F部105を制御してもよい。
【0046】
S304で、CPU101は、接続が確立を通知したことに応答して、接続されている外部機器からEDIDが要求されたか否かを判断する。具体的にはCPU101は、LCD側I/F部105において、DDCライン302を介してEDIDの要求信号が入力されたか否かにより、要求の有無を判断する。CPU101は、EDIDの要求があった場合は処理をS305に移し、なかった場合は接続確立の通知の受信に外部機器が失敗している可能性があるため、処理をS301に戻す。
【0047】
S305で、CPU101は、EDIDメモリ104よりEDID400を読み出し、接続されている外部機器に対して送信する。具体的にはCPU101は、LCD側I/F部105に読み出したEDID400を入力し、DDCライン302を介して接続されている外部機器に対して当該EDIDを送信させる。
【0048】
本ステップで外部機器であるPC200に対してEDIDが送信されると、PC−CPU201は当該EDIDに含まれる、LCD100が表示可能な映像信号の情報のうち、PC200が出力可能な映像信号の1つのフォーマットを選択する。例えば、Detailed Timing Description #1、Detailed Timing Description #2、Standard Timing Identification #1、 Standard Timing Identification #2、・・・#8、Established Timings 1、 Established Timings 2といった優先度順で、出力する映像信号のフォーマットを選択する。優先度の高いフォーマットから順に、PC200自身が出力可能なフォーマットか否かを判別していき、出力可能なフォーマットであると判別された最も優先度の高いフォーマットを選択する。そして、選択したフォーマットが、LCD100で表示可能なフォーマットではないとLCD100から通知を受けたら、次に優先度の高いフォーマットを選択する。そしてPC−CPU201は、当該フォーマットに対応した映像信号をGPU203に生成させ、PC側I/F部204を介してLCD100に出力する。
【0049】
なお、LCD100とPC200が最初に接続された後にEDIDを送信した時点では、CPU101は、PC200が出力可能な映像信号のフォーマットについて認識していない。このため、CPU101は、PC200が出力可能な映像信号、かつLCD100で表示可能な映像信号の詳細記述子を含むEDIDを、PC200に送信できない場合がある。即ち、GPU203により生成されPC側I/F部204を介して出力される映像信号は、LCD100が表示可能な映像信号のうち、解像度及び垂直走査周波数の組み合わせ等の簡易的な設定について対応している信号となっている。あるいは、EDIDに記述されている全ての解像度や垂直走査周波数の組み合わせが、PC200が出力可能な映像信号に対応していない場合は、簡易的な設定についてすら対応していない信号が出力される可能性もある。
【0050】
これは、受信したEDID400のDT領域404に記述されている詳細記述子が、LCD100が表示可能な解像度のうち、PC200が出力可能な解像度の映像信号の詳細な設定情報を必ずしも記述したものではないからである。つまり、EDIDを送信することによりPC200から出力される映像信号は、PC200が出力可能な映像信号のうち、EDIDのET領域402やST領域403に記述される情報に対応するとして選択された情報に従って生成された映像信号となることがある。
【0051】
なお、DT領域404の詳細記述子に記述されている情報が、PC200が出力可能な解像度の映像信号の解像度及び詳細な設定情報と一致している場合は、PC200は当該映像信号を生成して出力する。即ち、PC200から出力される映像信号はLCD100で表示可能な映像信号となる。
【0052】
S306で、CPU101は、接続されている外部機器から、上述したようにEDIDに応じて生成された映像信号を受信したか否かを判断する。具体的にはCPU101は、LCD側I/F部105においてTMDSライン301を介して、接続されている外部機器から映像信号を受信したか否かを判断する。CPU101は、接続されている外部機器においてEDIDに応じて生成された映像信号を受信したと判断した場合は処理をS309に移し、受信していないと判断した場合(通信不具合が発生した場合等)は処理をS307に移す。
【0053】
S307で、CPU101は、S301で接続が確立された外部機器がまだ接続されているか否かを判断する。具体的にはCPU101は、S301と同様にLCD側I/F部105において、+5Vライン303を介して5V電源が供給されているか否かにより、外部機器の接続を判断する。CPU101は、接続が確立された外部機器がまだ接続されていると判断した場合(外部機器が接続された状態ではあるが、外部機器が未だ映像信号を送信準備中である場合等)は処理をS306に戻す。またCPU101は、接続が確立された外部機器が接続されていないと判断した場合は、S303と同様にLCD側I/F部105からHPDライン304を介してLレベルのHPD信号を送信し(S308)、処理をS301に戻す。
【0054】
S306で映像信号を受信したと判断した場合、S309においてCPU101は当該受信した映像信号について信号処理部106に解析させ、LCD100で表示可能な映像信号であるか否かを判断するために必要な情報を取得する。本実施形態では、信号処理部106が取得する、LCD100で表示可能な映像信号であるか否かを判断するために必要な情報は、受信した映像信号の解像度、及び詳細な設定情報であるものとして以下は説明する。しかしながら、本発明の実施はこれに限らず、信号処理部106の解析により取得される情報は、受信した映像信号がLCD100において表示可能な映像信号であるか否かを判断できる情報であればよい。なお、受信した映像信号についての詳細な設定情報は、EDIDの第2の領域において詳細記述子として記述されている全てのパラメータを指すものとして以下に説明する。しかしながら、上述したように表示可能な映像信号であるか否かを判断できるのであれば、受信した映像信号についての詳細な設定情報は、詳細記述子の少なくとも一部のパラメータで構成されてもよい。
【0055】
S310で、CPU101は、信号処理部106により取得された、受信した映像信号の解像度が、LCD100が表示可能な映像信号の解像度であるか否かを判断する。具体的にはCPU101は、信号処理部106により取得された、受信した映像信号の解像度が、EDIDメモリ104に格納されているEDID400の第1の領域および第2の領域において記述されている解像度であるか否かを判断する。加えてCPU101は、EDID400には含めることができないが、ROM102に格納されている、LCD100が表示可能な映像信号の解像度として記述されているか否かを判断する。このように、本ステップでCPU101は、受信した映像信号の解像度を、LCD100が表示可能な全ての解像度と比較して、一致するものが存在するか否かを判断する。CPU101は、受信した映像信号の解像度が、LCD100が表示可能な映像信号の解像度である場合は処理をS311に移す。一方、表示可能な映像信号の解像度ではない場合(例えば、1600×1200@60Hz等)は、S315のエラー処理を実行した後、処理をS301に戻す。なお、エラー処理は、映像ミュート処理や表示部107へのエラーメッセージの通知を行う処理である。また当該エラー処理後、S301からの処理を実行してPC200に再度EDIDを送信するが、EDIDの第1の領域および第2の領域にPC200が出力可能な解像度の情報が他にも存在する場合、PC200は当該解像度の映像信号を生成して送信するものとする。
【0056】
S311で、CPU101は、受信した映像信号についての詳細な設定情報が、当該映像信号の解像度についてLCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報と一致するか否かを判断する。具体的にはCPU101は、S309における信号解析により得られた詳細な設定情報と、LCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報(ROM102に記憶されている詳細な設定情報)とを比較する。S309による信号解析で、受信した映像信号に付加されているメタデータを取得することにより、解像度の他、ブランキングや同期幅等の詳細フォーマットに関する情報も取得できる場合は、ROM102に格納された算出式を用いた算出処理は不要である。CPU101は、受信した映像信号についての詳細な設定情報が、LCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報と一致する場合は処理をS312に移し、一致しない場合は処理をS313に移す。 なお、本実施形態ではLCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報をROM102に記憶されているものとして説明するが、ROM102内に格納した算出式を用いて、解像度等の情報から詳細な設定情報を算出する構成であってもよく、この場合は詳細な設定情報を記憶するメモリ容量を削減することができる。
【0057】
S312で、CPU101は信号処理部106に、接続されている外部機器から受信した映像信号を表示部107に出力させ、表示させる。CPU101は受信した映像信号を表示すると、本映像表示処理を完了する。
【0058】
S313で、CPU101は、受信した映像信号の解像度がEDID400の第2の領域の詳細記述子に記述されているか否かを判断する。具体的にはCPU101は、受信した映像信号の解像度が、EDID400の第2の領域の詳細記述子に、有効画素として記述されていると判断されたか否かを判断する。即ち、接続されている外部機器に対して送信されたEDID400の第2の領域に、受信した映像信号の解像度が既に記述されている場合(例えば、1920×1080@60Hzで、ブランキングや同期幅等の詳細フォーマットが非対応の映像信号を受信した場合)、外部機器は詳細記述子に記述された詳細な設定情報を有する映像信号を出力不可能であると判断できる。つまり、接続されている外部機器にLCD100からROM102内の情報に基づいてどのようなEDIDを送信したとしても、当該解像度の映像信号について、LCD100が表示可能な映像信号は受信できないと判断することができる。EDID400の第2の領域に詳細な設定情報を記述しているにもかかわらず、ブランキングや同期幅等の詳細フォーマットが非対応の映像信号が外部機器から送信された場合、外部機器は送信したEDID400の第2の領域の詳細な設定情報を有する映像信号ではなく、第1の領域の情報あるいは第2の領域の詳細フォーマット以外の情報を参照して映像信号を生成していると考えられる。即ち、当該外部機器はLCD100が対応している詳細フォーマットの映像信号を出力できないと考えられる(例えば、図2BのDetailed Timing Description #2を参照し、1920×1080@60Hzについてのブランキングや同期幅等の詳細フォーマットが全て一致する映像信号を、外部機器は出力することができない場合)。CPU101は、受信した映像信号の解像度がEDID400の詳細記述子に記述されている場合はエラー処理(S316)を実行して処理をS301に戻し、記述されていない場合は処理をS314に移す。
【0059】
S314で、CPU101は、LCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報を用いて、EDIDメモリ104に記憶されているEDIDのDT領域404に含まれる詳細記述子を更新する。具体的にはCPU101は、まずPC200に対してEDIDの内容の書き換えによりEDIDが送信不可能であることを通知するために、LCD側I/F部105からHPDライン304を介してLレベルのHPD信号を送信する。その後CPU101は、EDIDメモリ104のWP(書き込み保護)を解除して詳細記述子の内容を更新した後、再びEDIDメモリ104に対してWPを設定し、処理をS301に戻す。
【0060】
図2Cは、更新後のEDIDの一例を示す図である。図2Bに示した更新前のEDIDと対比すると、Standard Timing Identification #1に記述されていた1920×1200@60Hzに対応するフォーマット情報が、1920×1080@60Hzに対応するフォーマット情報に書き換えられている。また、Detailed Timing Description #2に記述されていた1920×1080@60Hzに対応する詳細フォーマット情報が、1920×1200@60Hzに対応する詳細フォーマット情報に書き換えられている。外部機器からの映像信号が、1920×1200@60Hzで詳細フォーマットが非対応の映像信号であった場合、このようにLCD100が表示可能な1920×1200@60Hzに対応する詳細フォーマット情報がDT領域404に書き込まれる。図2Bに示した更新前のEDIDでは、Standard Timing Identification #1に1920×1200@60Hzに対応するフォーマット情報が記述されていたが、ST領域403にはブランキングや同期幅等の詳細フォーマットを示す情報が記述されていない。このため、外部機器がデフォルトの詳細フォーマットの映像信号を出力したと想定することができる。例えば、LCD100は、1920×1200@60Hzで、垂直同期信号の同期幅(V Sync. Pulse Width)が3ラインの映像信号に対応しており、1920×1200@60Hzで、垂直同期信号の同期幅(V Sync. Pulse Width)が5ラインの映像信号が外部機器から出力された場合等に、CPU101は、図2Bに示したEDIDから図2Cに示したEDIDに更新する。なお、ここでは、垂直同期信号の同期幅(V Sync. Width)が一致していない場合を例示したが、詳細フォーマットとして記述される他のパラメータ(水平/垂直ブランキング(H Active/Blanking, V Active/Blanking))、水平同期信号の同期幅(H Sync. Pulse Width)、実画面寸法(Image Size)、及びインタレースの情報(Flags)等)が一致していない場合も、同様の処理となる。
【0061】
なお、本ステップでは、S313において受信した映像信号の解像度がEDID400の詳細記述子に含まれない場合に、当該解像度についてROM102に記憶されている詳細な設定情報を用いてEDIDの更新を行うものとして説明した。しかしながら、本ステップにおいてEDIDの更新を行う条件は、受信した映像信号の解像度が詳細記述子に含まれず、かつ当該解像度が第1の領域に記述されている場合に実行するものとしても良い。この場合、処理時間が短縮される。
【0062】
このようにすることで、CPU101は接続されている外部機器からEDIDに応じて出力される映像信号の解像度を特定し、LCD100が当該解像度の映像信号を表示するために必要な詳細な設定情報でEDIDを更新することができる。即ち、接続されている外部機器がLCD100のEDIDに応じて出力する映像信号の解像度を把握した上でEDIDを書き換えるため、LCD100が表示可能な映像信号が外部機器から出力され易くすることができる。
【0063】
なお、S314のEDID更新処理において、受信した映像信号の解像度について、LCD100が表示可能な映像信号が複数存在する場合は、DT領域404に複数の詳細記述子(Detailed Timing Description #1、Detailed Timing Description #2)を書き込むようにしてもよい。あるいは1回の映像表示処理のループにおいて1種類の詳細記述子をDT領域404に書き込み、当該詳細記述子が接続されている外部機器に対応していない場合に、次のループで別の詳細記述子に書き換える構成であってもよい。なお、後者の場合は、S313における判断において、別の詳細記述子が存在するか否かによりエラー処理の実行有無を制御すればよい。また、上述したようにEDIDメモリ104に格納されているEDIDを直接更新する方法に限らず、EDIDを例えばRAM103に複製し、当該複製したEDIDの情報を更新して接続されている外部機器に送信する方法でEDIDの書き換えを行ってもよい。
【0064】
(まとめ)
以上説明したように、本実施形態の映像表示装置は、映像表示装置が表示可能な映像信号が、映像出力装置から出力され易くすることができる。具体的には映像表示装置は、映像表示装置が表示可能な映像信号の解像度を示す第1の情報と、当該解像度を有する映像信号を映像表示装置で表示するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を映像出力装置に送信する。そして送信後に映像出力装置から受信した映像信号が、映像表示装置が表示可能な解像度を有するが、表示できない映像信号である場合、当該映像信号の解像度についての設定情報を第2の情報に含むように対応映像信号情報を更新する。
【0065】
このようにすることで、映像出力装置に対して、当該映像出力装置が映像表示装置に対して出力する映像信号を映像表示装置において表示可能にするための詳細な条件を通知することができる。即ち、映像出力装置が当該詳細な条件に対応した映像信号を出力可能な場合は、映像表示装置は当該映像出力装置から表示可能な映像信号を受信することができる。
【0066】
(実施形態2)
上述した実施形態1では、受信した映像信号に応じて更新した対応映像信号情報を送信することにより、映像出力装置が出力する解像度の映像信号を、映像表示装置で表示可能にするための詳細な設定を映像出力装置に通知する方法について説明した。本実施形態2では、映像表示装置において対応映像信号情報を更新するのではなく、映像出力装置が映像表示装置に対して出力予定の出力解像度の映像信号について、映像表示装置で表示可能にするための詳細な設定を問い合わせる態様について説明する。
【0067】
なお、本実施形態について、以下に説明する映像出力装置としてのPC200及び映像表示装置としてのLCD100の構成は、上述した実施形態1と同様であるものとして以下に説明する。
【0068】
(映像出力処理)
本実施形態のPC200の映像出力処理について、図4のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。当該フローチャートに対応する処理は、PC−CPU201が、例えば記録媒体202に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、不図示のRAMに展開して実行することにより実現することができる。なお、本映像出力処理は、例えばPC200の電源が投入された際に開始されるものとして説明する。
【0069】
S401で、PC−CPU201は、表示装置(LCD100)との接続が確立したか否かを判断する。具体的にはPC−CPU201は、PC側I/F部204において、HPDライン304を介してHレベルのHPD信号を受信したか否かにより、表示装置との接続の確立を判断する。PC−CPU201は、表示装置との接続が確立したと判断した場合は処理をS402に移し、確立していないと判断した場合は本処理を繰り返す。
【0070】
S402で、PC−CPU201は、接続されている表示装置に対してEDIDの送信を要求する(第1の取得)。具体的にはPC−CPU201は、接続されている表示装置に対し、DDCライン302を介してEDIDの要求信号をPC側I/F部204に送信させる。
【0071】
S403で、PC−CPU201は、接続されている表示装置から、当該表示装置のEDIDを受信したか否かを判断する。具体的には、PC−CPU201は、PC側I/F部204において、DDCライン302を介してEDIDを受信したか否かを判断する。PC−CPU201は、EDIDを受信したと判断した場合は当該受信したEDIDを不図示のRAMに記憶させた後、処理をS404に移し、受信していないと判断した場合は処理をS401に戻す。
【0072】
S404で、PC−CPU201は、接続されている表示装置のEDIDの第2の領域に、不図示の不揮発性メモリに記憶されているPC200が出力可能な映像信号の解像度と一致する解像度が記述されているか否かを判断する。即ち、EDIDの第2の領域の情報を参照することにより、接続されている表示装置で表示可能な解像度の映像信号を、PC200が出力可能であるか否かを判断する。PC−CPU201は、PC200が出力可能な映像信号の解像度と一致する解像度がEDIDの第2の領域に記述されている場合は処理をS407に移す。
【0073】
また、EDIDの第2の領域に、PC200が出力可能な映像信号の解像度と一致する解像度が記述されていない場合は、PC−CPU201はS404からS410に処理を進める。そしてPC−CPU201はS410で、EDIDの第1の領域に、PC200が出力可能な映像信号の解像度と一致する解像度が記述されているか否かを判断する。即ち、PC−CPU201は、EDIDの第1の領域の情報を参照することにより、接続されている表示装置で表示可能な解像度の映像信号を、PC200が出力可能であるか否かを判断する。PC−CPU201は、PC200が出力可能な映像信号の解像度と一致する解像度がEDIDの第1の領域に記述されている場合は処理をS405に移す。
【0074】
またPC−CPU201は、出力可能な映像信号の解像度と一致する解像度がEDIDの第1の領域に記述されていない場合、S411のエラー処理を実行した後、処理をS401に戻す。当該エラー処理は、PC200が出力可能な映像信号の解像度と一致する解像度がEDIDに記述されていないことをDDCライン302を介して表示装置(LCD100)に通知する処理である。表示装置(LCD100)は、当該エラーの通知を受けると、EDIDの内容を書き換えて、再度PC200に送信する。
【0075】
S405及びS406の処理は、PC200が出力可能な映像信号について、EDIDの第1の領域には当該映像信号の解像度の情報が含まれているが、第2の領域には当該映像信号に対応する詳細記述子が記述されていない場合に実行される。
【0076】
S405で、PC−CPU201は、EDIDの第1の領域に含まれる解像度のうち、PC200が出力可能な映像信号の1つの解像度について、接続されている表示装置が表示可能な映像信号の詳細な設定情報を、当該表示装置に要求する(第2の取得)。このとき、EDIDの第1の領域に含まれる解像度のうち、PC200が出力可能な映像信号の1つの解像度は、受信したEDIDに応じてPC−CPU201が選択する、出力予定の映像信号の解像度である。即ち、本ステップにおいてPC−CPU201は、出力予定の解像度の映像信号を、接続されている表示装置で表示可能にするために、当該表示装置に対して映像信号の詳細な設定情報を問い合せる。
【0077】
具体的にはPC−CPU201は、接続されている表示装置に対し、DDCライン302を介して出力予定の映像信号の解像度について、表示装置で表示可能な映像信号の詳細な設定情報を要求するための信号をPC側I/F部204に送信させる。なお、本実施形態において当該詳細な設定情報を要求するための信号は、DDC/CI規格に準拠したコマンドであるものとする。しかしながら、本発明の実施はこれに限らず、USBやIEEE1394に対応したケーブルを別途接続し、これらの通信プロトコルを用いて詳細な設定情報の要求及び通知を行ってもよい。
【0078】
そしてS406で、PC−CPU201は、接続されている表示装置から、出力予定の映像信号の解像度についての、当該表示装置において表示可能な映像信号の詳細な設定情報を受信したか否かを判断する。具体的にはPC−CPU201は、PC側I/F部204において、DDCライン302を介して表示可能な映像信号の詳細な設定情報を受信したか否かを判断する。PC−CPU201は、接続されている表示装置から表示可能な映像信号の詳細な設定情報を受信した場合は処理をS407に移し、受信していない場合は本ステップの処理を繰り返す。
【0079】
S407で、PC−CPU201は、S406で受信した詳細な設定情報に対応する、出力予定の解像度の映像信号を出力可能であるか否かを判断する。具体的にはPC−CPU201は、不図示の不揮発性メモリに格納されているPC200が出力可能な映像信号の情報を参照し、出力予定の解像度を有する映像信号であって、受信した詳細な設定情報を有する映像信号の情報が存在するか否かを判断する。即ち、本ステップにおいてPC−CPU201は、接続されている表示装置で表示可能な映像信号を出力可能であるか否かを判断する。PC−CPU201は、接続されている表示装置で表示可能な映像信号を出力可能であると判断した場合は処理をS408に移し、出力不可能であると判断した場合は処理をS409に移す。
【0080】
S408で、PC−CPU201は、S406で受信した詳細な設定情報に対応する、出力予定の解像度の映像信号をGPU203に生成させ、PC側I/F部204からTMDSライン301を介して出力させた後、本映像出力処理を終了する。
【0081】
S409で、PC−CPU201は、出力予定の解像度を有する、PC200が出力可能な映像信号(S406で受信した詳細な設定情報に対応しない映像信号)をGPU203に生成させ、PC側I/F部204からTMDSライン301を介して出力させ、処理をS401に戻す。
【0082】
なお、EDIDの第1の領域にPC200が出力可能な解像度の情報が他にも存在する場合、PC−CPU201は当該解像度について、S405乃至S410の処理を繰り返すものとする。
【0083】
(映像表示処理)
次に上述した映像出力処理に対応する、本実施形態のLCD100の映像表示処理について、図5のフローチャートを用いて具体的な処理を説明する。当該フローチャートに対応する処理は、CPU101が、例えばROM102に記憶されている対応する処理プログラムを読み出し、RAM103に展開して実行することにより実現することができる。なお、本映像表示処理は、例えばLCD100の電源が投入された際に開始されるものとして説明する。また、本映像表示処理において、上述した実施形態1の映像表示処理と同様の処理を行うステップについては同一の参照符号を付して説明を省略し、本実施形態に特徴的なステップについてのみ以下に説明する。
【0084】
S305でEDIDを送信した後、S501で、CPU101は接続されている外部機器から、当該外部機器が出力予定の映像信号の解像度について、LCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報を要求されたか否かを判断する。具体的にはCPU101は、LCD側I/F部105においてDDCライン302を介して、接続されている外部機器から、出力予定の解像度についての、LCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報の要求信号を受信したか否かを判断する。CPU101は、接続されている外部機器から詳細な設定情報の要求信号を受信した場合は処理をS502に移し、受信していない場合は処理をS503に移す。
【0085】
S502で、CPU101は、受信した出力予定の映像信号の解像度について、LCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報の各パラメータを、接続されている外部機器に送信する。具体的にはCPU101は、ROM102に記憶されている詳細な設定情報(ピクセルクロック(垂直走査周波数に対応)、水平方向及び垂直方向それぞれの有効画素数(解像度に対応)、ブランキング、フロントポーチ、同期幅、実画面寸法、及びインタレースの情報等)を読み出して、DDCライン302を介して接続されている外部機器に対して当該詳細な設定情報を送信させる。
【0086】
S503で、CPU101は、S301で接続が確立された外部機器がまだ接続されているか否かを判断する。具体的にはCPU101は、S301と同様にLCD側I/F部105において、+5Vライン303を介して5V電源が供給されているか否かにより、外部機器の接続を判断する。CPU101は、接続が確立された外部機器がまだ接続されていると判断した場合は処理をS306に移す。またCPU101は、接続が確立された外部機器が接続されていないと判断した場合は、S303と同様にLCD側I/F部105からHPDライン304を介してLレベルのHPD信号を送信し(S504)、処理をS301に戻す。
【0087】
S306で接続されている外部機器から映像信号を受信していないと判断した場合、S505でCPU101は、S502において外部機器が出力予定の解像度について、LCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報を送信したか否かを判断する。具体的には、外部機器が接続された状態ではあるが外部機器が未だ設定情報要求を送信準備中である場合等は、S501(No)からS503(Yes)に進み、続いてS306(No)からS505(No)に進みS501に戻る処理を繰り返す。CPU101は、出力予定の解像度について、LCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報を送信したと判断した場合は処理をS307に移し、送信していないと判断した場合は処理をS501に戻す。
【0088】
S306で接続されている外部機器から映像信号を受信したと判断した場合、CPU101はS309で信号処理部106に受信した映像信号を解析させ、LCD100で表示可能な映像信号であるか否かを判断するための情報を取得した後、処理をS506に移す。
【0089】
S506で、CPU101は、受信した映像信号の解像度及び詳細な設定情報が、LCD100が表示可能な映像信号に対応しているか否かを判断する。具体的にはCPU101は、まず解像度について信号処理部106により取得された、受信した映像信号の解像度が、EDIDメモリ104に格納されているEDID400の第1の領域および第2の領域において記述されている解像度であるか否かを判断する。加えてCPU101は、EDID400には含めることができないが、ROM102に格納されている、LCD100が表示可能な映像信号の解像度として記述されているか否かを判断する。さらにCPU101は詳細な設定情報について、受信した映像信号についての詳細な設定情報が、LCD100が表示可能な映像信号の詳細な設定情報と一致するか否かを判断する。CPU101は、受信した映像信号の解像度及び詳細な設定情報が、LCD100が表示可能な映像信号に対応していると判断した場合は処理をS312に移し、対応していないと判断した場合はエラー処理を実行して処理をS301に戻す。
【0090】
このような映像出力処理及び映像表示処理により、PC200は、接続されているLCD100のEDIDに基づいて出力予定の映像信号の解像度を決定し、当該解像度の映像信号をLCD100で表示するための情報を取得した上で、映像信号を生成する。その結果として、LCD100で確実に表示可能な映像信号をPC200からLCD100に出力することができる。
【0091】
(まとめ)
以上説明したように、本実施形態の映像出力装置は、映像表示装置が表示可能な映像信号が、映像出力装置から出力され易くすることができる。具体的には映像出力装置は、映像表示装置が表示可能な映像信号の解像度を示す第1の情報と、当該解像度を有する映像信号を映像表示装置で表示するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を映像表示装置から取得する。対応映像信号情報の第1の情報に映像出力装置が出力可能な解像度が含まれているが、第2の情報に当該解像度を有する映像信号を生成するために必要な設定情報が含まれていない場合は、当該解像度のうちの1つの解像度を出力予定の解像度として選択する。そして、当該出力予定の解像度についての設定情報を映像表示装置から取得し、当該設定情報に基づいて、出力予定の解像度を有する映像信号を生成して映像表示装置に出力する。
【0092】
このようにすることで、映像出力装置において、映像表示装置に対して出力する映像信号を映像表示装置において表示可能にするための詳細な条件を受信した上で映像信号を生成することができる。即ち、映像出力装置が当該詳細な条件に対応した映像信号を出力可能な場合は、映像表示装置は当該映像出力装置から表示可能な映像信号を受信することができる。
【0093】
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像表示装置が表示可能な映像信号の複数の解像度を示す第1の情報と、前記複数の解像度の少なくとも一部の解像度を有する映像信号であって、前記映像表示装置で表示可能な映像信号を映像出力装置で生成するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信する通知手段を備える映像表示装置であって、
前記通知手段により前記対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信した後、前記映像出力装置から受信した映像信号が、前記映像表示装置が表示可能な解像度を有するか否か、及び前記映像表示装置で表示可能な映像信号であるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により、前記映像出力装置から受信した映像信号が、前記映像表示装置が表示可能な解像度を有し、かつ前記映像表示装置で表示できない映像信号であると判断された場合、前記映像出力装置から受信した映像信号が有する解像度についての前記設定情報を前記第2の情報に含むように、前記対応映像信号情報の前記第2の情報を更新する更新手段と、を備え、
前記通知手段は、前記更新手段により更新された前記対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信することを特徴とする映像表示装置。
【請求項2】
前記更新手段は、前記映像出力装置から受信した映像信号が有する解像度が、受信する前に当該映像出力装置に送信した前記対応映像信号情報の前記第1の情報に含まれていた場合に、前記第2の情報を更新することを特徴とする請求項1に記載の映像表示装置。
【請求項3】
前記更新手段は、前記映像出力装置から受信した映像信号が有する解像度についての前記設定情報が、受信する前に当該映像出力装置に送信した前記対応映像信号情報の前記第2の情報に含まれていた場合に、前記第2の情報を更新しないことを特徴とする請求項1または2に記載の映像表示装置。
【請求項4】
前記設定情報は、映像信号のピクセルクロック、有効画素、ブランキング、フロントポーチ、同期幅、実画面寸法、及びインタレースの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の映像表示装置。
【請求項5】
映像表示装置が表示可能な映像信号の複数の解像度を示す第1の情報と、前記複数の解像度の少なくとも一部の解像度を有する映像信号であって、前記映像表示装置で表示可能な映像信号を映像出力装置で生成するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を前記映像表示装置から取得する第1の取得手段と、
前記第1の取得手段により取得された前記対応映像信号情報が有する前記第1の情報及び前記第2の情報から、前記映像表示装置で表示可能な映像信号を出力可能か否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により、前記第1の情報に前記映像出力装置が出力可能な解像度が含まれているが、前記第2の情報に当該映像出力装置が出力可能な解像度を有する映像信号の生成に必要な設定情報が含まれていないために前記映像表示装置で表示可能な映像信号を生成できないと判断された場合、前記第1の情報に含まれる、前記映像出力装置が出力可能な1つの出力予定の解像度を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された前記出力予定の解像度についての前記設定情報を前記映像表示装置から取得する第2の取得手段と、
前記第2の取得手段により取得された前記出力予定の解像度についての設定情報に基づいて、前記出力予定の解像度を有する映像信号を生成して前記映像表示装置に出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする映像出力装置。
【請求項6】
前記第2の取得手段が取得した、前記出力予定の解像度についての設定情報に基づいた映像信号を前記出力手段が生成できない場合、
前記選択手段は、前記第1の情報に含まれる、当該映像出力装置が出力可能な解像度のうちの前記出力予定の解像度とは異なる解像度を新たな出力予定の解像度として選択し、
前記第2の取得手段は、当該新たな出力予定の解像度についての前記設定情報を前記映像表示装置から取得することを特徴とする請求項5に記載の映像出力装置。
【請求項7】
前記設定情報は、映像信号のピクセルクロック、有効画素、ブランキング、フロントポーチ、同期幅、実画面寸法、及びインタレースの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項5または6に記載の映像出力装置。
【請求項8】
請求項5乃至7のいずれか1項に記載の映像出力装置から出力された映像信号を表示する映像表示装置であって、
映像表示装置が表示可能な映像信号の複数の解像度を示す第1の情報と、前記複数の解像度の少なくとも一部の解像度を有する映像信号であって、前記映像表示装置で表示可能な映像信号を映像出力装置で生成するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信する通知手段と、
前記通知手段により前記対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信した後、前記映像出力装置が出力予定の解像度についての前記設定情報の要求を前記映像出力装置から受信した場合に、前記出力予定の解像度についての設定情報を前記映像出力装置に送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする映像表示装置。
【請求項9】
前記設定情報は、映像信号のピクセルクロック、有効画素、ブランキング、フロントポーチ、同期幅、実画面寸法、及びインタレースの少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項8に記載の映像表示装置。
【請求項10】
請求項5乃至7のいずれか1項に記載の映像出力装置と、請求項8または9に記載の映像表示装置とを有することを特徴とする映像提示システム。
【請求項11】
映像表示装置が表示可能な映像信号の複数の解像度を示す第1の情報と、前記複数の解像度の少なくとも一部の解像度を有する映像信号であって、前記映像表示装置で表示可能な映像信号を映像出力装置で生成するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信する通知手段を備える映像表示装置の制御方法であって、
判断手段が、前記通知手段により前記対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信した後、前記映像出力装置から受信した映像信号が、前記映像表示装置が表示可能な解像度を有するか否か、及び前記映像表示装置で表示可能な映像信号であるか否かを判断する判断工程と、
更新手段が、前記判断工程において、前記映像出力装置から受信した映像信号が、前記映像表示装置が表示可能な解像度を有し、かつ前記映像表示装置で表示できない映像信号であると判断された場合、前記映像出力装置から受信した映像信号が有する解像度についての前記設定情報を前記第2の情報に含むように、前記対応映像信号情報の前記第2の情報を更新する更新工程と、を備え、
前記通知手段は、前記更新工程において更新された前記対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信することを特徴とする映像表示装置の制御方法。
【請求項12】
第1の取得手段が、映像表示装置が表示可能な映像信号の複数の解像度を示す第1の情報と、前記複数の解像度の少なくとも一部の解像度を有する映像信号であって、前記映像表示装置で表示可能な映像信号を映像出力装置で生成するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を前記映像表示装置から取得する第1の取得工程と、
判断手段が、前記第1の取得工程において取得された前記対応映像信号情報が有する前記第1の情報及び前記第2の情報から、前記映像表示装置で表示可能な映像信号を出力可能か否かを判断する判断工程と、
選択手段が、前記判断工程において、前記第1の情報に前記映像出力装置が出力可能な解像度が含まれているが、前記第2の情報に当該映像出力装置が出力可能な解像度を有する映像信号の生成に必要な設定情報が含まれていないために前記映像表示装置で表示可能な映像信号を生成できないと判断された場合、前記第1の情報に含まれる、前記映像出力装置が出力可能な1つの出力予定の解像度を選択する選択工程と、
第2の取得手段が、前記選択工程において選択された前記出力予定の解像度についての前記設定情報を前記映像表示装置から取得する第2の取得工程と、
出力手段が、前記第2の取得工程において取得された前記出力予定の解像度についての設定情報に基づいて、前記出力予定の解像度を有する映像信号を生成して前記映像表示装置に出力する出力工程と、
を備えることを特徴とする映像出力装置の制御方法。
【請求項13】
請求項5乃至7のいずれか1項に記載の映像出力装置から出力された映像信号を表示する映像表示装置の制御方法であって、
通知手段が、映像表示装置が表示可能な映像信号の複数の解像度を示す第1の情報と、前記複数の解像度の少なくとも一部の解像度を有する映像信号であって、前記映像表示装置で表示可能な映像信号を映像出力装置で生成するために必要な設定情報である第2の情報と、を有する対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信する通知工程と、
送信手段が、前記通知工程において前記対応映像信号情報を前記映像出力装置に送信した後、前記映像出力装置が出力予定の解像度についての前記設定情報の要求を前記映像出力装置から受信した場合に、前記出力予定の解像度についての設定情報を前記映像出力装置に送信する送信工程と、
を備えることを特徴とする映像表示装置の制御方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−226310(P2012−226310A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−45787(P2012−45787)
【出願日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】