説明

暖房床パネル

【課題】電気式暖房床システムの表面部が吸湿による伸長差によって表面側に膨出変形するのを防止し、長期間に亘って安定して美麗な外観を呈し得るようにする。
【解決手段】外殻部材1の裏面に空洞部10を凹陥形成して、その空洞部10に埋込パネル部材15を格納し、外殻部材1の裏面周縁部にバッカー材26を接着して空洞部10を封閉する暖房床パネルAにおいて、空洞部10の内底面とバッカー材26との間に亘り各々に接着されるブロック材8を架設し、外殻部材1の表面部をバッカー材26によって補強する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅等の電気式暖房床システムに使用される暖房床パネルに関し、特に、暖房床パネルの表面部分が膨出状に変形するのを抑制する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、この種の暖房床パネルとして、特許文献1に示されるものが知られている。このものでは、鉱物質繊維製板状体からなる断熱材の表面に型押し成形により所定の配線形状にヒータ線収納溝を形成する一方、予め、ヒータ線を断熱材のヒータ線収納溝の配線形状に合致する形状に形成しておいて、そのヒータ線収納溝に収納し、その断熱材のヒータ線収納溝側に熱伝導性板材よりなる均熱板をヒータ線と接して設けることで、埋込パネル部材を形成する。一方、裏面に周辺部を残した凹陥状の空洞部が形成された外殻部材を設け、この外殻部材の空洞部内に上記埋込パネル部材が均熱板を床面材側に向けて組み込まれている。
【0003】
そして、このような暖房床パネルは床下地材に対し、接着剤で接着固定されるのが一般的である。
【特許文献1】特開平11−63533号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通常、床暖房システムは秋期ないし冬期以外に使用されない。この床暖房の使用時には、暖房床パネルの表面温度が30〜35℃程度に、また床下温度が40〜45℃程度にそれぞれ加熱されるため、表面の暖房床パネルだけでなく床下地材の乾燥が進む。その後、春になって床暖房の使用を停止した後に梅雨の時期を迎えると、暖房床パネル及び床下地材が吸湿して湿気により伸びることとなる。
【0005】
その場合、外殻部材内に設けられた空洞部が大きい上に、表面から吸った湿気による薄い表面部(空洞部の底面部)の吸湿による伸び代が、床下地材の吸湿による伸び代より大きくなる。そのため、暖房床パネルの枠部間で表面部が太鼓状(中凸状)に膨れ、長期間の使用によって顕著になるという問題があった。
【0006】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので、その目的は、暖房床パネルの外殻部材の構造に工夫を加えることで、その表面側が膨出するのを抑制し、長期間に亘って安定して美麗な外観を呈し得るようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的の達成のため、この発明では、外殻部材の裏面の空洞部の内底面(表面部の裏面)と外殻部材の裏面に接着されるバッカー材との間にブロック材を掛け渡し、このブロック材により、外殻部材の表面部が表面側に膨出変形するするのを規制するようにした。
【0008】
具体的には、請求項1の発明に係る暖房床パネルは、表面に化粧加工が施されている一方、裏面に、周辺部を残して凹陥させてなる空洞部が形成され、四周側面に実加工が施されている外殻部材と、この外殻部材の空洞部内に格納される埋込パネル部材と、上記外殻部材の裏面に上記空洞部を閉じるように設けられたバッカー材とを備えている。
【0009】
そして、上記空洞部の内底面には少なくとも1つのブロック材が先端面を外殻部材の周辺部裏面と面一状にして突設されている。
【0010】
また、上記埋込パネル部材は、上記空洞部内に表面を空洞部の底部側に位置付けて配置されかつ上記ブロック材が挿通される挿通口が抜き加工された熱伝導性板状体からなる均熱板と、この均熱板の裏面側に配置され、所定の配線形状に形成されたヒータ線、及び該ヒータ線に結合されたサーモスタットと、上記空洞部内の開口側に配置され、少なくとも上記ブロック材が挿通される挿通口が抜き加工された断熱材とからなる。
【0011】
さらに、上記バッカー材は、上記外殻部材の周辺部裏面及びブロック材の先端面と一体的に接着されている。
【0012】
また、請求項2の発明では、表面に型押し成形により所定の配線形状にヒータ線収納溝が形成され、かつサーモスタット用挿通部及びブロック材用の挿通口が抜き加工された鉱物質繊維板状体からなる断熱材と、この断熱材のヒータ線収納溝の配線形状に合致する形状に予め形成され、該ヒータ線収納溝に収納されたヒータ線と、該ヒータ線に接合され、上記サーモスタット用挿通部に収容されたサーモスタットと、上記断熱材のヒータ線収納溝側に上記ヒータ線及びサーモスタットと接して設けられ、ブロック材用の挿通口が打ち抜き加工された熱伝導性板状体からなる均熱板とを備えた埋込パネル部材を設ける。
【0013】
また、表面に化粧加工が施されている一方、裏面に、周辺部を残して凹陥させてなる空洞部が形成され、該空洞部の内底面にブロック材が先端面を周辺部の裏面と面一状にして突設され、上記空洞部内に上記埋込パネル部材が均熱板を表面側に向けて組み込まれた外殻部材と、この外殻部材の裏面側に上記空洞部を閉じるように設けられたバッカー材とを備え、このバッカー材は、上記外殻部材の周辺部裏面及びブロック材の先端面と一体的に接着されている。
【0014】
これら発明の構成によると、外殻部材の裏面に周辺部を残して凹陥状の空洞部が形成され、この空洞部内に埋込パネル部材が格納される。空洞部は外殻部材の周辺部裏面に接着したバッカー材により閉鎖される。そして、空洞部内の底面にブロック材が突設され、このブロック材は埋込パネル部材における断熱材及び均熱板の挿通口を挿通され、その先端面が外殻部材裏面に接着したバッカー材に一体的に接着されているので、外殻部材において周辺部以外の中間部に位置する表面部はブロック材を介してバッカー材に連結されることになる。このことで、外殻部材の表面部がバッカー材によって補強され、バッカー材を床下地材に接着するときには床下地材によっても補強され、その表面部が吸湿による伸長差によって表面側に膨出変形するのを確実に防止することができる。
【0015】
請求項3の発明では、バッカー材の少なくともブロック材に対応した部分に、該ブロック材の先端面よりも小さい貫通孔が抜き加工され、ブロック材の先端面は上記貫通孔を除いた部分でバッカー材に接着されている。
【0016】
この構成によると、暖房床パネルの施工時にバッカー材を床下地材に接着するとき、ブロック材をもバッカー材の貫通孔を介して床下地材に直接に接着することができ、外殻部材において周辺部以外の中間部に位置する表面部をブロック材及びバッカー材を介して床下地材に連結して、外殻部材の表面部が表面側に膨出変形するのをより一層確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、請求項1又は2の発明によると、外殻部材の裏面に空洞部を凹陥形成して、その空洞部に埋込パネル部材を格納し、外殻部材の裏面周縁部にバッカー材を接着して空洞部を封閉する暖房床パネルにおいて、空洞部の内底面とバッカー材との間に亘り各々に接着されるブロックを架設したことにより、外殻部材の表面部をバッカー材によって補強して、その表面部が吸湿による伸長差によって表面側に膨出変形するのを確実に防止でき、暖房床パネルの外観を長期間に亘って安定して保持することができる。
【0018】
請求項3の発明によると、バッカー材の少なくともブロック材に対応した部分に、ブロック材の先端面よりも小さい貫通孔を形成し、ブロック材の先端面を貫通孔を除いた部分でバッカー材に接着したことにより、ブロック材をもバッカー材の貫通孔を介して床下地材に直接に接着でき、外殻部材の表面部が表面側に膨出変形するのをより一層確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
【0020】
(実施形態1)
図1及び図2は本発明の実施形態に係る暖房床パネルAを示し、この暖房床パネルAは、住宅等の床面に施工される電気式のもので、外殻部材1、ブロック材8、埋込パネル部材15及びバッカー材26を備えている。
【0021】
(1)外殻部材
図3及び図4に示すように、上記外殻部材1は、平面視で一辺側が長尺となる矩形状のもので、表面側となる床面材としての矩形状の表面部2(表面材)と、この表面部2の裏面に四辺を囲むように固着された枠部3(枠材)とからなる。外殻部材1の裏面には、枠部3に囲まれた凹陥状の空洞部10が形成され、この空洞部10の深さは上記埋込パネル部材15の高さと同じかそれよりも若干大きい寸法に設定されている。表面部2には、剛性のある木質材料等の板状物が使用される。また、枠部3としても、表面部2と同様の材質の剛性材が使用される。
【0022】
一方、上記のように表面部2に枠部3を固着する固着構造に代え、枠部3と同じ厚さを有する板材(基材)の裏面を切削加工することで、空洞部10を凹陥形成することもできる。その場合、表面部2と枠部3とが一体化された一体構造となる。具体的には、例えば厚さ12mmの暖房床パネルAを作製するために、前者の固着構造では、例えば厚さ6mmの表面部2の裏面に6mmの厚さを持つ枠部3を接着して外殻部材1が形成される。一方、後者の一体構造では、厚さ12mmの板材の裏面側に所定深さの空洞部10を切削加工して外殻部材1が形成される。本発明では、いずれにも限定されないが、後者の一体構造の方が効率的である。
【0023】
外殻部材1の表面(表面部2の上面)には、例えば表面仕上げ材12が張り付けられて化粧加工が施されている。この表面仕上げ材12に代え、表面部2の上面に、木質化粧板やクッションフロア、カーペット等の化粧板を一体に接着することで、化粧加工を施すようにしてもよい。
【0024】
また、外殻部材1の四周側面(枠部3の外側面)には実加工が施されている。具体的には、外殻部材1の幅方向に対向する側面の一方には、厚さ方向の中間部を長さ方向に沿って溝状に切削することで雌実部4が形成され、他方には表裏面の隅角部をそれぞれ矩形状に切り欠くことで雄実部5が形成されている。また、外殻部材1の長さ方向に対向する側面の一方には上記と同様の雌実部6が、また他方には同様の雄実部7がそれぞれ形成されており、複数枚の暖房床パネルA,A,…を幅方向及び長さ方向に並べたときに、隣接する1対の暖房床パネルA,Aの一方の外殻部材1の雌実部4,6に他方の暖房床パネルAの外殻部材1の雄実部5,7が嵌合されて施工されるようになっている。
【0025】
(2)ブロック材
図3及び図4に示すように、上記外殻部材1における空洞部10内の底面には、周囲の枠部3から離れた位置に、上下方向に延びる複数の例えば断面長方形状の角材からなるブロック材8,8,…が接着されて一体的に突設されている。この各ブロック材8の高さは空洞部10の深さと同じであり、ブロック材8の先端面は外殻部材1の周辺部裏面と面一状にして位置している。
【0026】
尚、この各ブロック材8については、上記のように外殻部材1の裏面を切削加工して空洞部10を凹陥形成するとき、一部を残すように切削することによって、その残した部分をブロック材8としてもよい。すなわち、表面部2と枠部3とブロック材8とが一体化された一体構造となる。こうすると、生産性もよく、強度的にも安心で、外殻部材1の周辺部との面一性を確保し易いために好ましい。
【0027】
複数のブロック材8,8,…は、外殻部材1の長さ方向及び幅方向にそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている。すなわち、例えば図3に示すように、外殻部材1の長さ方向両端部にはそれぞれ1対のブロック材8,8,…が各々の断面の長辺方向を外殻部材1の幅方向と平行にしかつ該外殻部材1の幅方向に直列に並んで配置され、外殻部材1の長さ方向中間部には3つのブロック材8,8,…が各々の長辺方向を外殻部材1の長さ方向と平行にしかつ該外殻部材1の長さ方向に対し斜めになるように並んで配置されている。
【0028】
このとき、ブロック材8の大きさが大きくなり過ぎると、表面の均熱効果を阻害する。その断面の短辺方向の大きさを「幅」とし、長辺方向の大きさを「長さ」とした場合、幅は10mm〜30mm程度に限定され、好適には10mm〜15mm程度の幅が用いられる。10mmよりも薄い場合は、強度的に不足する一方、30mmを超えると、均熱効果的に不適当であるからである。
【0029】
一方、長さについては、短すぎる場合は、暖房床パネルAの施工時にバッカー材26の裏面(下面)に接着剤を線状に塗布するが、この場合に接着剤塗布位置とブロック材8の位置とがずれる場合が考えられるため、20mm以下は好ましくない。上記図3に示す例では、外殻部材1の長さ方向両端部に位置する4つ(2対)のブロック材8,8,…の各々の幅は12mm、長さは35mmである。長さ方向中央に位置する1つのブロック材8の幅は12mm、長さは95mmであり、長さ方向中央及び端部間に位置する2つのブロック材8,8の各々の幅は12mm、長さは55mmである。
【0030】
また、大きな断面積の細長いブロック材8,8,…を配置するよりも、小さな断面積のブロック材8,8,…を分散させて配置した方が表面部2(外殻部材1の表面部)の膨れ防止効果は大きい。表面部2の膨れを抑えつつ、均熱効果を損なわないようにするためには、一般的な300×1900mm程度の暖房床パネルAの場合、幅10〜15mmでかつ長さ30〜100mm程度のブロック材8を6〜10個程度、均等に配置するのが好ましい。
【0031】
このブロック材8の配置は上記図3に示す配列に限定されず、適宜のレイアウトを採用することができる。例えば図7は、3対のブロック材8,8,…を、各対のブロック材8,8が外殻部材1の幅方向に対向しかつ各ブロック材8の「長さ方向」が外殻部材1の長さ方向に沿うように等間隔をあけて配列したものである。各ブロック材8は幅12mm、長さ55mmの同じものである。
【0032】
また、図8は、5対のブロック材8,8,…を、各対のブロック材8,8が外殻部材1の幅方向に対向しかつ各ブロック材8の「長さ方向」が外殻部材1の長さ方向に沿うように等間隔をあけて配列したものである。各ブロック材8は幅12mm、長さ35mmの同じものである。
【0033】
(3)埋込パネル部材
埋込パネル部材15は、上記外殻部材1の凹陥状の空洞部10内にその略全体に亘り格納されて組み込まれて使用される。図5に示すように、この埋込パネル部材15は、平面視で一辺側が長尺な矩形状を呈する断熱材16と、この断熱材16の上面側に配置され、予め配線形状に加工されているヒータ線18、サーモスタット21より導出される導出線19及び送り線20と、これら各線18〜20の上部側に設けられた均熱板23とで構成されている。上記送り線20は、隣り合う暖房床パネルA,A間における埋込パネル部材15のヒータ線18同士を電気的に接続するのに用いられる。
【0034】
上記断熱材16は硬質ウレタン、或いはロックウール板等の鉱物質繊維板状体等の硬質板状断熱材が好適に使用される。ブロック材8を設けているため、他の軟質断熱材を使用することも可能であるが、歩行時の撓みが大きくなる理由で好ましくない。また、その場合に、ブロック材8の配置数を増やしてもよいが、表面部2に対する均熱効果が阻害されるため、あまり好ましくない。つまり、硬質板状の断熱材16と適宜配置された複数のブロック材8,8,…との効果により、歩行感に優れた暖房床パネルAが得られる。
【0035】
具体的には、断熱材16として、例えば澱粉等の水溶性バインダを用いたロックウール板(厚さが約7mmで、比重0.3〜0.5程度)を断熱材として用いるが、その芯層が表裏層よりも比重の高い材料からなる多層構成にすることもできる。具体的には、表裏層が鉱物質繊維と無機質粉体とを主原料とした高密度層にし、芯層がシラス発泡体のような軽量無機質発泡体が主原料の軽量層にする等であり、この場合は、全体比重が0.5〜1.0程度であっても、芯層が座屈し易いので細かい溝を形成する場合にも適用できるのである。
【0036】
上記鉱物質繊維板状体からなる断熱材16の表面には、型押し成形により所定の配線形状にヒータ線収納溝16a、導出線収納溝16b及び送り線収納溝16cが形成されている。また、断熱材16には、サーモスタット用挿通部16d及びブロック材用挿通口16eが抜き加工されている。
【0037】
上記ヒータ線18は、上記断熱材16のヒータ線収納溝16aに収納されるワイヤー状のもので、予め上記断熱材16のヒータ線収納溝16aの配線形状に合致する形状に形成されている。このヒータ線18は、特に限定されるものではないが、ワイヤヒータをガラス繊維やケプラー繊維で補強した線径が0.2mm〜1.5mm程度の導線18aを熱可塑性樹脂の外被18bで被覆して外径を2.0mm〜4.0mmにしたものが用いられる。また、導出線19及び送り線20も、ヒータ線18と同様に導線19a,20aを熱可塑性樹脂の外被19b,20bで被覆してなるものが用いられる。ヒータ線18は、サーモスタット21と接続された状態で熱融着により均熱板23に固定されている。
【0038】
サーモスタット21は上記断熱材16と略同じ厚さであり、上記ヒータ線18と接続される。また、このサーモスタット21は上記断熱材16のサーモスタット用挿通部16dに収容される。上記サーモスタット21は、断熱材16よりも薄ければよく、薄い場合は断熱材16のサーモスタット用挿通部16dの代わりに、サーモスタット21の形状に対応したサーモスタット収納穴(図示せず)を、ヒータ線収納溝16a等と同様に型押し成形により設けてもよい。
【0039】
均熱板23は熱伝導性板状体からなり、例えば0.2〜0.5mm程度の熱伝導性に優れたアルミニウム、ステンレス等の金属板が好ましい。この均熱板23は、上記断熱材16のヒータ線収納溝16a側に上記ヒータ線18及びサーモスタット21と接して設けられている。この均熱板23には、少なくともブロック材用挿通口23aが打ち抜き加工されている。
【0040】
(4)バッカー材
上記バッカー材26は合板、厚紙、クラフト紙、合成樹脂板、布、不織布、ガラスクロスシート等、或いはそれらの2つ以上を組み合わせた複合板等が用いられる。このバッカー材26は、上記外殻部材1の表面部2と略同じ大きさ及び形状のもので、外周面が外殻部材1の枠部3外側面と面一になるように、その周辺部裏面及びブロック材8の先端面と一体的に接着されている。すなわち、図1に示すように、上記外殻部材1の空洞部10内に裏側から埋込パネル部材15が組み込まれた状態で、その空洞部10の裏側の開口部がバッカー材26としての下面材24により封蓋されることで、暖房床パネルAが形成される。
【0041】
このバッカー材26の裏面(床下地材Bと接する下面)には、施工時にブロック材8の位置が判るような目印が予め印刷等により設けられているのが好ましい。
【0042】
以上の構成の暖房床パネルAを、施工する部屋の敷設面積に応じて縦横に並べて組み合わせることで、暖房床Aを構成するようにしている。
【0043】
(5)暖房床パネルの製造方法
上記断熱材16をロックウール板等の鉱物質繊維板状体とした場合の暖房床パネルAの製造方法の一例を図6により説明する。まず、断熱材16の上面(表面)に水を塗布する。この水の塗布はスポンジロール等で行われるが、過剰に塗布すると水分蒸発に時間がかかるため、その塗布量は断熱材16の上面全域で4〜8g/尺に設定される。尚、水の塗布は、後述するヒータ線収納溝16a、導出線収納溝16b及び送り線収納溝16cにそれぞれ対応する部分のみ行うようにしてもよい。また、塗布する水の中に、撥水剤やメラミン等の熱硬化性樹脂を混入させてもよく、その場合には、水分の蒸発に伴い断熱材16上面の耐水性が向上し、その後の寸法変化がより効果的に防止できるとともに、上面の硬度が高くなって荷重に対する耐性が向上する。この工程は、良好なヒータ線収納溝16a、導出線収納溝16b及び送り線収納溝16cを形成する上で好適であるが、特に必要とするものではない。
【0044】
その後、図示しないが、上記断熱材16をホットプレスに搬入する。このホットプレスは下側金型と型板としての上側金型とを有し、その上側金型の下面には、ヒータ線18、導出線19及び送り線20の配線形状(図5参照)にそれぞれ倣って突出するヒータ線用、導出線用及び送り線用の各凸部(成形面)が形成されている。そして、そのホットプレスの下側金型上に上記断熱材16を下面が下側となるよう載置した後、その断熱材16の上面側から上側金型を当てて加熱加圧することにより、断熱材16の上面側にヒータ線収納溝16a、導出線収納溝16b及び送り線収納溝16cを刻設する。このとき、ホットプレスの加熱加圧は、上側金型を予め200°C〜300°Cに加熱しておき、2〜4kg/cmの圧力で行う。
【0045】
この場合、型押し成形性及び型押し成形後の戻り(スプリングバック)の少なさに優れた鉱物質繊維製板状体により断熱材16が構成されているので、この断熱材16の上面側に型押し成形によってヒータ線収納溝16a、導出線収納溝16b及び送り線収納溝16cを所定の配線形状に確実かつ容易に形成することができる。
【0046】
しかる後、ヒータ線18の蛇行区間に対応する断熱材16の所望位置にサーモスタット用挿通部16d及びブロック材用挿通口16eを打ち抜き加工する。このサーモスタット用挿通部16dの打ち抜き加工は、温度ヒューズを備えたサーモスタット21(図5に表れる)の高さが断熱材16の厚さと略同じ寸法に形成されている場合に必要である。
【0047】
一方、予めヒータ線18を、上記断熱材16の上面に加熱加圧により形成したヒータ線収納溝16aの形状に合致させた配線形状、つまり所定の間隔をあけて蛇行する配線形状(図5参照)に仮り加工しておく。
【0048】
次いで、図6(a)に示すように、ブロック材用挿通口23aが打ち抜き加工されている均熱板23を加熱し、その加熱した均熱板23に、上記予め配線形状に仮り加工しておいたヒータ線18を載置し、外被18bの熱溶着により均熱板23に固着して配線する。また、上記導線16及び送り線20も同様に均熱板23に所定の位置に固着して配線する。このように、ヒータ線18と均熱板23とを予め一体に固着しておくことで、埋込パネル部材15の生産性が一層高められる上、ヒータ線18の熱が確実かつ均一に均熱板23に伝達できる。しかも、各線18〜20は、加熱した均熱板23に外被18b〜20bを溶融させることで、配線形状を維持した状態に固着されるので、特別な接着剤等を用いなくとも各線18〜20が均熱板23に簡単に固着され、埋込パネル部材15の生産性を図る上で非常に有利なものとなる。
【0049】
図6(b)に示すように、外殻部材1を表面部2が下向きとなり裏面の空洞部10が上向きに開口するように反転させる。この状態では、その空洞部10内の底面に起立している複数のブロック材8,8,…が上向きに突出した状態となる。
【0050】
この空洞部10内に、まず、上記工程でヒータ線18、導出線19及び送り線20をそれぞれ溶融固着して配線した均熱板23を空洞部10の開口部から各線18〜20の固着側が上向きとなるように空洞部10内の底面上(表面部2の裏面側)に載置して組み込む。そのとき、空洞部10内の底面に立設されている各ブロック材8を均熱板23のブロック材用挿通口23aに挿通させる。
【0051】
しかる後、図6(c)に示すように、上記外殻部材1の空洞部10内側に開口部から、上記工程で得た断熱材16をその各収納溝16a〜16c側を下向けた状態で、先に組み込んだ均熱板23上の各線18〜20が各収納溝16a〜16cに収納されるように、また断熱材16のサーモスタット用挿通部16dにサーモスタット21が収納されるように埋め込む。また、その断熱材16のブロック材用挿通口16eには、上記対応するブロック材8を挿通させる。これにより、予め、断熱材16の各収納溝16a〜16cの配線形状と合致する形状に形成した各線18〜20が各収納溝16a〜16cに容易に収納される。そのため、断熱材16の上面側に複雑なルーターによる溝加工や埋め込み作業を行う必要がない。しかも、発泡性合成樹脂液を発泡硬化させる場合における大掛かりな設備も不要となるため、埋込パネル部材15を極めて生産性良く形成できる。
【0052】
そして、このようにして埋込パネル部材15が、外殻部材1の空洞部10内に容易に組み込まれることになり、ヒータ線方式の電気式暖房床パネルAを簡単に生産することができる。
【0053】
次いで、図6(d)に示すように、外殻部材1の周辺部に位置する枠部3の上面(裏面)と各ブロック材8の上面(先端面)とにそれぞれ接着剤を塗布し、その上からバッカー材26を載置して固着する。
【0054】
そして、外殻部材1を、表面部2が上側に、またバッカー材26が下側にそれぞれ位置するように上下反転させた後、上記表面部2の外面(上面)に好みに応じた表面仕上げ材12を張り付けることで、図1に示す暖房床パネルAを得る。尚、予め表面仕上げ材2を貼り付けた外殻部材1に埋込パネル部材15の収納作業を行ってもかまわない。
【0055】
(6)暖房床パネルの施工方法
以上の構成を持つ暖房床パネルAは、バッカー材26の裏面(下面)において各ブロック材8の位置する目印が設けられている部分、及び周辺部の少なくとも一部分に接着剤を塗布し、図2に示すように、床下地材B上に並べて施工する。そのとき、隣接する1対の暖房床パネルA,Aの一方の外殻部材1の雌実部4,6に他方の暖房床パネルAの外殻部材1の雄実部5,7が嵌合されて施工される。
【0056】
したがって、この実施形態においては、暖房床パネルAにおける外殻部材1の裏面に周辺部を残して凹陥状の空洞部10が形成され、この空洞部10内に埋込パネル部材15が格納されて、空洞部10は外殻部材1の周辺部裏面に接着したバッカー材26により封閉される。そして、空洞部10内の底面に複数のブロック材8,8,…が突設され、この各ブロック材8は埋込パネル部材15における断熱材16及び均熱板23の挿通口16e,23aを挿通した後、その先端面がバッカー材26に一体的に接着されているので、外殻部材1において周辺部の枠部3以外の中間部に位置する表面部2はブロック材8を介してバッカー材26に連結されることになる。また、このバッカー材26は施工によって床下地材Bに接着固定され、そのうちブロック材8のある位置でも接着される。このことで、外殻部材1の表面部2がバッカー材26及び床下地材Bによって補強され、その表面部2が吸湿による伸長差によって表面側に膨出変形するのを確実に防止することができる。
【0057】
(実施形態2)
図9は本発明の実施形態2を示し(尚、図1〜図8と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、ブロック材8を直接に床下地材Bに接着できるようにしたものである。
【0058】
すなわち、この実施形態では、バッカー材26において、その少なくともブロック材8に対応した部分に貫通孔27が抜き加工され、この貫通孔27はブロック材8の先端面よりも小さい大きさに設定されている。そして、ブロック材8の先端面は上記貫通孔27を除いた部分でバッカー材26に接着されている。その他の構成は上記実施形態1と同様である。
【0059】
したがって、この実施形態においては、暖房床パネルAの施工時にバッカー材26を床下地材Bに接着するとき、ブロック材8をもバッカー材26の貫通孔27を介して床下地材Bに直接に接着することができる。そのため、外殻部材1において周辺部以外の中間部に位置する表面部をブロック材8及びバッカー材26を介して床下地材Bに連結して、外殻部材1の表面部が表面側に膨出変形するのをより一層確実に防止することができる。
【0060】
(その他の実施形態)
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の例を包含するものである。例えば、上記実施形態1及び実施形態2の各構造を組み合わせ、複数のブロック材8,8,…のうちの一部を実施形態1の構造で、また残りのブロック材8を実施形態2の構造でそれぞれバッカー材26に接着するようにしてもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、ヒータ線18、導出線19及び送り線20の外被18b〜20bを溶融により均熱板23に固着しているが、粘着剤又は接着剤により固着するようにしてもよい。
【0062】
また、上記実施形態では、ヒータ線収納溝16a、導出線収納溝16b及び送り線収納溝16cを各線18〜20の径よりも深く形成しているが、各線の径と同一の深さに形成してもよい。
【0063】
さらに、上記実施形態では、ヒータ線18を蛇行形状に配線したが、ジグザグ状等の種々の熱効率の良い配線形状にすることができる。
【実施例】
【0064】
次に、具体的に実施した実施例について説明する。
【0065】
(比較例1)
厚さ12mm、幅300mm、長さ1900mmの木質基材の裏面に深さ6mmの空洞部を切削加工して外殻部材を設けた。この外殻部材の空洞部内に、ヒート線やサーモスタット等が予め熱融着された均熱板と、ヒート線の配線形状になったヒータ線収納溝等が凹凸加工され、サーモスタットに対応する位置に挿通部が抜き加工された断熱材とからなる埋込パネル部材を、均熱板が床表面側に向くように組み込んだ。さらに、外殻部材の裏面周辺部に変性酢酸ビニル系接着剤を塗布した後、ガラスクロスシートをクラフト紙でサンドイッチした構成のバッカー材を載置し、圧着して暖房床パネルを得た。
【0066】
こうして得られた暖房床パネルの裏面の四周と300mm間隔をあけた位置とにウレタン系接着剤を塗布し、この暖房床パネルを、大引き上に施工されたラワン合板からなる床下地材上に上記ウレタン系接着剤及び38mmフロアネイルで固定した。
【0067】
(比較例2)
暖房床パネルは上記比較例1と同じであるが、床下地材をラワン合板からパーティクルボードに代えたものである。
【0068】
(実施例1)
厚さ12mm、幅300mm、長さ1900mmの木質基材の裏面に深さ6mmの空洞部を切削加工して外殻部材を設けた。このとき、空洞部の内底面上に所定の位置に複数のブロック材が残るように切削加工を行った。そのブロック材の配置レイアウトは実施形態1(図3参照)のとおりである。この空洞部内に、ヒート線やサーモスタット等が予め熱融着されかつブロック材に対応する位置に挿通口が抜き加工された均熱板と、ヒート線の配線形状になったヒータ線収納溝等が凹凸加工され、サーモスタットに対応する位置に挿通部が、またブロック材に対応する位置に挿通口がそれぞれ抜き加工されている断熱材とからなる埋込パネル部材を、均熱板が床表面側に向くように組み込んだ。さらに、この外殻部材の裏面周辺部及び各ブロック材の先端面に変性酢酸ビニル系接着剤を塗布した後、ガラスクロスシートをクラフト紙でサンドイッチした構成のバッカー材を載置し、圧着して暖房床パネルを得た。
【0069】
こうして得られた暖房床パネルの裏面の四周と300mm間隔をあけた位置(ブロック材に対応した位置)とにウレタン系接着剤を塗布し、この暖房床パネルを、大引き上に施工されたラワン合板からなる床下地材上にウレタン系接着剤及び38mmフロアネイルで固定した。
【0070】
(実施例2)
暖房床パネルは上記実施例1と同じであるが、床下地材をラワン合板からパーティクルボードに変えたものである。
【0071】
(環境試験)
以上の各実施例及び各比較例について、財団法人日本建築総合試験所環境試験室において、一定期間の養生後、一定の条件下で定時的に乾燥及び吸湿を繰り返して、乾湿条件を切り換え、そのときの外殻部材の表面部の反りを測定した。
【0072】
すなわち、暖房床パネルの長さ方向に沿って並んだ5点の位置における外殻部材の表面の膨れ量を測定した。具体的には、5点の測定位置の各々について、デジタルゲージを外殻部材表面の幅方向両側の周辺部(枠部)に当て、その表面の幅方向中央部分の膨れ量を測定し、5点の測定値の平均を算出して比較した。5点の測定位置とは、実施例1及び2においては、暖房床パネルの長さ方向に並んで配置されたブロック材の位置であり、比較例1及び2では、実施例に対応する同様の位置である。その結果を図10及び図11に示す。
【0073】
この図10及び図11によれば、実施例1と比較例1とを比較したとき、或いは実施例2と比較例2とを比較したとき、床下地材が合板であるかパーティクルボードであるかで伸び縮みの変動幅が異なり、合板よりもパーティクルボードの方が乾湿による伸び縮みの変動幅が大きく、太鼓状の変形が起き易いことが判る。
【0074】
しかし、いずれにしても、本発明に係る実施例1及び2の方が比較例1及び2に比べ、乾湿による伸び縮みの変動幅が小さく、太鼓状の変形が起き難いことが裏付けられた。
【産業上の利用可能性】
【0075】
本発明は、電気式の暖房床パネルを変形することなく長期間に亘り安定して使用できるので、極めて有用で産業上の利用可能性が高い。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】図1は、本発明の実施形態1に係る暖房床パネルの断面図である。
【図2】図2は、暖房床パネルの一部を切り欠いた状態を示す斜視図である。
【図3】図3は、外殻部材を裏面側から見た平面図である。
【図4】図4は、図3のIV−IV線拡大断面図である。
【図5】図5は、埋込パネル部材を一部切り欠いた状態で示す平面図である。
【図6】図6は、暖房床パネルを製造工程を示す説明図である。
【図7】図7は、ブロック材のレイアウトの変形例を示す図3相当図である。
【図8】図8は、ブロック材のレイアウトの他の変形例を示す図3相当図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態2に係る暖房床パネルを示す図1相当図である。
【図10】図10は、環境試験の結果を示す図である。
【図11】図11は、環境試験の結果を示す図である。
【符号の説明】
【0077】
A 暖房床パネル
B 床下地材
1 外殻部材
4 雌実部
5 雄実部
6 雌実部
7 雄実部
8 ブロック材
10 空洞部
12 表面仕上げ材
15 埋込パネル部材
16 断熱材
16e ブロック材用挿通口
18 ヒータ線
21 サーモスタット
23 均熱板
23a ブロック材用挿通口
26 バッカー材
27 貫通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に化粧加工が施されている一方、裏面に、周辺部を残して凹陥させてなる空洞部が形成され、四周側面に実加工が施されている外殻部材と、
上記外殻部材の空洞部内に格納される埋込パネル部材と、
上記外殻部材の裏面に上記空洞部を閉じるように設けられたバッカー材とを備え、
上記空洞部の内底面には少なくとも1つのブロック材が先端面を外殻部材の周辺部裏面と面一状にして突設され、
上記埋込パネル部材は、上記空洞部内の底面に表面を空洞部の底部側に位置付けて配置されかつ上記ブロック材が挿通される挿通口が抜き加工された熱伝導性板状体からなる均熱板と、
上記均熱板の裏面側に配置され、所定の配線形状に形成されたヒータ線、及び該ヒータ線に結合されたサーモスタットと、
上記空洞部内の開口側に配置され、少なくとも上記ブロック材が挿通される挿通口が抜き加工された断熱材とからなり、
上記バッカー材は、上記外殻部材の周辺部裏面及びブロック材の先端面と一体的に接着されていることを特徴とする暖房床パネル。
【請求項2】
表面に型押し成形により所定の配線形状にヒータ線収納溝が形成され、かつサーモスタット用挿通部及びブロック材用の挿通口が抜き加工された鉱物質繊維板状体からなる断熱材と、該断熱材のヒータ線収納溝の配線形状に合致する形状に予め形成され、該ヒータ線収納溝に収納されたヒータ線と、該ヒータ線に接合され、上記サーモスタット用挿通部に収容されたサーモスタットと、上記断熱材のヒータ線収納溝側に上記ヒータ線及びサーモスタットと接して設けられ、ブロック材用の挿通口が打ち抜き加工された熱伝導性板状体からなる均熱板とを備えた埋込パネル部材と、
表面に化粧加工が施されている一方、裏面に、周辺部を残して凹陥させてなる空洞部が形成され、該空洞部の内底面にブロック材が先端面を周辺部の裏面と面一状にして突設され、上記空洞部内に上記埋込パネル部材が均熱板を表面側に向けて組み込まれた外殻部材と、
上記外殻部材の裏面側に上記空洞部を閉じるように設けられたバッカー材とを備え、
上記バッカー材は、上記外殻部材の周辺部裏面及びブロック材の先端面と一体的に接着されていることを特徴とする暖房床パネル。
【請求項3】
請求項1又は2の暖房床パネルにおいて、
バッカー材の少なくともブロック材に対応した部分に、該ブロック材の先端面よりも小さい貫通孔が抜き加工され、
ブロック材の先端面は上記貫通孔を除いた部分でバッカー材に接着されていることを特徴とする暖房床パネル。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−89240(P2008−89240A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−270933(P2006−270933)
【出願日】平成18年10月2日(2006.10.2)
【出願人】(000204985)大建工業株式会社 (419)
【Fターム(参考)】