説明

書き込み装置、制御方法および画像形成装置

【課題】 センサ数を減らして安価に提供することができる書き込み装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】 この書き込み装置は、感光体を露光するための窓と、窓を閉じるためのシャッタ部材と、シャッタ部材を移動させ、窓を開閉させる開閉手段とを備える。開閉手段は、一方の面から突出し、シャッタ部材と圧接するコロ300と、他方の面の縁部に設けられる幅の異なる複数のセンサ遮蔽部320とを備え、回転することによりシャッタ部材を移動させるギア270と、複数のセンサ遮蔽部320のうちの1つを検出するシャッタセンサ310と、シャッタセンサ310が1つのセンサ遮蔽部320を検出してからそのセンサ遮蔽部320が検出されなくなるまでの時間を計測する計測手段とを含み、計測された時間からセンサ遮蔽部320を識別し、識別されたセンサ遮蔽部320の位置からシャッタ部材の位置を検出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体を露光するための窓を閉じるためのシャッタ部材と、そのシャッタ部材を移動させ、窓を開閉させる開閉手段とを有する書き込み装置、開閉手段が行う窓の開閉を制御する制御方法、書き込み装置を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真式のプリンタは、帯電ユニット、感光体、書き込み装置、現像ユニット、転写ユニット、定着ユニット、給紙ユニット、排紙ユニットを備えている。このプリンタでは、まず、帯電ユニットにより感光体表面を帯電し、次に、その感光体表面に書き込み装置が露光して静電潜像を形成し、その潜像を現像ユニットにより可視像化し、給紙ユニットが用紙を供給し、その可視像を転写ユニットにより用紙に転写し、最後に、定着ユニットにより熱と圧力を加えて可視像を用紙に定着させ、排紙ユニットにより可視像が定着された用紙を排出する。
【0003】
書き込み装置は、レーザ光を通すための窓を備えていて、その窓を通して感光体に露光するように構成されている。
【0004】
この窓は、単なる開口とされるため、露光後の現像段階において現像ユニットから供給されるトナーや紙粉等の異物が書き込み装置内へ進入するのを防止する防塵部材が設けられる。この防塵部材は、書き込み装置内への異物の進入を防止するとともに、レーザ光を通すべく透過性の光学部品または無機ガラス等とされている。
【0005】
トナーの補給や消耗品の交換等のメンテナンス時に、トナーをこぼして防塵部材を汚す場合がある。また、防塵部材の汚れは、印刷処理を実行する通常使用時にも生じる場合がある。こういった防塵部材の汚れは、感光体への適切な露光を妨げ、その結果、所望の画像形成を行うことができなくなる。このため、防塵部材を適宜清掃しなければならない。
【0006】
例えば、この窓に防塵部材を取り付けるとともに、窓の外側に通常使用時その窓を開き、メンテナンス時その窓を閉じるシャッタ部材を設け、そのシャッタ部材にその動きとともに防塵部材の外面を清掃するクリーニング部材を取り付けた電子写真装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
通常使用時は、シャッタ部材を開き、窓を通してレーザ光を照射し、感光体表面を露光する。一方、メンテナンス時は、シャッタ部材を閉じ、防塵部材をカバーし、窓を塞いでレーザ光を遮断する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、従来の書き込み装置では、通常使用時にシャッタ部材を開き、メンテナンス時にシャッタ部材を閉じる際、シャッタ部材の位置を把握するために、図1に示すように、1つの制御板10と、複数のシャッタセンサ20、21とを用いて判断している。
【0009】
具体的には、シャッタ部材30が開いた状態の場合、シャッタ部材30に連続して設けられる制御板10は、シャッタセンサ20により検出され、シャッタ部材30が矢線Zに示す方向へ移動し、閉じた状態になると、制御板10は、シャッタセンサ21により検出される。このように、複数のシャッタセンサ20、21を用いることにより、シャッタ部材30の位置を把握することができる。
【0010】
しかしながら、書き込み装置において、複数のシャッタセンサを採用すると、コストがかかることから、安価に提供することができないという問題があった。
【0011】
そこで、センサ数を減らしてコストダウンを図り、安価に提供することができる書き込み装置が望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、上記課題に鑑み、感光体を露光するための窓と、窓を閉じるためのシャッタ部材と、シャッタ部材を移動させ、窓を開閉させる開閉手段とを備える書き込み装置において、開閉手段が、(i)一方の面から突出し、シャッタ部材と圧接する突起部と、他方の面の縁部に設けられる幅の異なる複数の壁状部とを備え、回転することによりシャッタ部材を移動させる回転体と、(ii)複数の壁状部のうちの1つを検出する検出手段と、(iii)検出手段が壁状部を検出してから当該壁状部が検出されなくなるまでの上記幅に対応した時間を計測する計測手段とを含む構成とされ、計測された時間から壁状部を識別し、識別された壁状部の位置からシャッタ部材の位置を検出するように構成される。
【0013】
このように1つの検出手段(センサ)により検出可能にすることで、センサ数を減らすことができ、コストダウンを図ることができる。
【0014】
この書き込み装置は、シャッタ部材が指定された初期位置にあるかを判断する判断手段をさらに含む。その判断手段は、予め指定された初期位置にあると判断するまで、上記の回転体の回転、検出手段による壁状部の検出および計測手段による時間の計測を実行させる。これにより、シャッタ部材の初期位置への制御を行うことができる。
【0015】
開閉手段は、検出手段が、予め指定された壁状部を検出した後、予め指定された時間を経過するまで回転体を回転させ、その指定時間を経過した時点で回転体の回転を停止し、そして、検出手段が壁状部の検出を行い、判断手段がその検出結果に基づき、シャッタ部材が窓を開いた位置にあるかを判断する。判断手段が窓を開いた位置にないと判断した場合、予め設定された時間だけ加算または減算することにより指定時間を補正する。これにより、窓を開いた状態のときのシャッタ部材の位置を自動的に補正し、適切な位置へ制御することができる。
【0016】
書き込み装置は、上記の指定時間の入力を受け付ける入力受付手段をさらに含むことができる。入力受付手段がこの入力を受け付けると、開閉手段は、受け付けた時間を用いて指定時間を補正する。そして、再び、検出手段が指定された壁状部を検出した後、補正後の指定時間を経過するまで回転体を回転させ、補正後の指定時間を経過した時点で回転体の回転を停止し、判断手段が、検出手段が壁状部を検出したか否かに基づき、シャッタ部材が窓を開いた位置にあるかを判断する、シャッタ開放動作を実行する。シャッタ部材の位置は、上記のようにして自動的に補正することもできるが、このように入力受付手段が受け付けた入力を補正情報として用いるようにすることで、ユーザが任意に設定することが可能となる。
【0017】
判断手段は、補正後の指定時間に基づく判断が、シャッタ部材が窓を開いた位置にないものである場合、表示手段にエラー表示させることができる。補正してもなお適切な位置へ制御することができない場合、エラー表示し、ユーザが異常を検知することができるようにすることができる。
【0018】
また、開閉手段は、検出手段が、予め指定された第2壁状部を検出した後、予め指定された第2の時間(第2指定時間)を経過するまで回転体を回転させ、その第2指定時間を経過した時点で回転体の回転を停止し、そして、検出手段が壁状部の検出を行い、判断手段がその検出結果に基づき、シャッタ部材が窓を閉じた位置にあるかを判断し、窓を閉じた位置にないと判断した場合、予め設定された時間だけ加算または減算することにより第2指定時間を補正する。これにより、窓を閉じた状態のときのシャッタ部材の位置を自動的に補正し、適切な位置へ制御することができる。
【0019】
開閉手段は、上記の入力受付手段で受け付けた第2の時間を用いて第2指定時間を補正する。入力受付手段がこの入力を受け付けると、開閉手段は、受け付けた時間を用いて第2指定時間を補正する。そして、再び、第2壁状部を検出した後、補正後の第2指定時間を経過するまで回転体を回転させ、補正後の第2指定時間を経過した時点で回転体の回転を停止し、判断手段が、検出手段が第2壁状部を検出したか否かに基づき、シャッタ部材が窓を閉じた位置にあるかを判断する、シャッタ遮蔽動作を実行する。この場合も、入力受付手段が受け付けた入力を補正情報として用いるようにすることで、ユーザが任意に設定することが可能となる。
【0020】
また、判断手段が、補正後の第2指定時間に基づく判断が、シャッタ部材が窓を閉じた位置にないものである場合、表示手段にエラー表示させることができる。
【0021】
書き込み装置は、開閉可能なカバーを有する筐体内に実装されている。カバーが開かれたことに応答して、シャッタ遮蔽動作を実行する。これは、ユーザにより感光体等が移動され、トナーが付着して窓を汚し、適切な露光を実施することができなくなるのを防止するために、カバーが開かれた場合には窓を閉じるものである。
【0022】
また、カバーが開けられると、シャッタ部材の位置が定位置に定まっていない場合があることから、そのカバーが閉じられたことに応答して、シャッタ部材の初期位置への制御を行うことができる。
【0023】
本発明は、上記の書き込み装置のほか、書き込み装置が備える開閉手段により行われる窓の開閉を制御する方法も提供することができる。この方法は、書き込み装置が備える各手段により行われる処理を処理ステップとして含む。また、上記の書き込み装置を備える画像形成装置も提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】書き込みユニットの従来のハードウェア構成を示した図。
【図2】書き込み装置を備える画像形成装置の構成例を示した図。
【図3】書き込みユニットの制御ブロック図。
【図4】書き込みユニットのハードウェア構成を示した断面図。
【図5】書き込みユニットのハードウェア構成を示した斜視図。
【図6】シャッタの移動方向とギアの回転方向との関係を示した図。
【図7】書き込みユニットが備えるギアを例示した図。
【図8】ギアが備えるセンサ遮蔽部の位置関係を示した図。
【図9】イニシャライズ処理の流れを示したフローチャート図。
【図10】シャッタ開放動作の流れを示したフローチャート図。
【図11】シャッタ遮蔽動作の流れを示したフローチャート図。
【図12】書き込み制御の流れを示したフローチャート図。
【図13】書き込み制御における各モータおよびセンサの状態を示したシーケンス図。
【図14】ドア開時の処理の流れを示したフローチャート図。
【図15】ドア閉時の処理の流れを示したフローチャート図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図2は、書き込み装置を備える画像形成装置の構成例を示した図である。図2に示す画像形成装置は、デジタル複合機で、プリンタ機能、スキャナ機能、FAX機能、コピー機能を備えている。スキャナ機能、FAX機能、コピー機能では、原稿を読み取るためにスキャナユニット100が使用され、FAX機能、コピー機能、プリンタ機能では、印刷データを基に印刷出力するために、書き込み装置を備えるプリンタが使用される。なお、図2では、このプリンタが、電子写真方式のプリンタとされている。
【0026】
スキャナユニット100は、原稿を載せるための透明なプラスチック製またはガラス製の原稿台と、外光を遮断するための原稿台カバーと、光源と、光を受光し、電気信号に変換する撮像素子とを備える。スキャナユニット100には、反射型と透過型の二種類あり、反射型の場合、原稿台側から光を当て、その反射光を撮像素子で受光し、電気信号に変換して出力する。透過型の場合は、原稿台のカバーから光を当て、その透過光を撮像素子で受光し、電気信号に変換して出力する。このときの電気信号は、アナログ信号であるため、ADコンバータによりデジタル信号に変換した後、画像データとして印刷処理されるまで記憶装置に記憶される。
【0027】
プリンタは、給紙するために用紙を収容する第1給紙トレイ110、第1給紙トレイ110に収容する用紙とは異なる用紙サイズの用紙を収容する第2給紙トレイ120を備える。
【0028】
また、第1給紙トレイ110または第2給紙トレイ120から給紙された用紙に可視化像を転写させるために、感光体ベルト130と、その感光体ベルト130を帯電させる帯電ユニット140と、帯電した感光体ベルト130表面に静電潜像を形成させるために書き込みを行う書き込みユニット150と、感光体ベルト130表面に形成された静電潜像を現像する各色のトナーカートリッジ161を備える現像ユニット160と、現像され可視化された像が転写される中間転写ベルト170と、用紙を受け入れ、中間転写ベルト170上に転写された可視化像を用紙に転写する二次転写ユニット175とを備える。
【0029】
中間転写ベルト170に転写された後の感光体ベルト130は、感光体クリーニングユニット131によりその感光体ベルト130上に残留するトナーを除去し、その除去したトナーを感光体廃トナーボトル132へ廃棄する。
【0030】
また、用紙に転写された後の中間転写ベルト170は、中間転写ベルトクリーニングユニット171によりその中間転写ベルト170上に残留するトナーを除去し、その除去したトナーを中間転写廃トナーボトル172へ廃棄する。
【0031】
プリンタは、さらに、可視化像が転写された用紙を受け入れ、可視化像を用紙に定着させる定着ユニット180と、その用紙を排紙するための排紙ユニット190とを備える。定着ユニット180により可視化像が定着された用紙をその定着ユニット180から分離するために、定着ユニット塗布ユニット181が設けられ、定着ユニット180に少量のシリコンオイルを塗布するように構成されている。
【0032】
この画像形成装置における印刷処理の流れを簡単に説明すると、次のようなものとなる。ユーザが、原稿を原稿台に載置し、コピーサイズや枚数等を設定し、コピー開始ボタンを押下すると、画像形成装置は、図示しない操作部からコピー開始の指示が出され、スキャナユニット100により原稿の読み取りが行われる。
【0033】
スキャナユニット100により読み取られた画像データは、色順に書き込みユニット150へ送られる。感光体ベルト130が帯電ユニット140により均一に帯電された後、書き込みユニット150内のLDユニットが感光体ベルト130へレーザ光を照射し、感光体ベルト130上に各色の静電潜像を形成する。
【0034】
感光体ベルト130上に形成された静電潜像は、その色に対応するトナーカートリッジ161を備える現像ユニット160により現像され、感光体ベルト130上に可視化像であるトナー像を形成する。
【0035】
感光体ベルト130上に形成されたトナー像は、中間転写ベルト170上に転写され、中間転写ベルト170上に転写されたトナー像は、さらに第1給紙トレイ110または第2給紙トレイ120から給紙された用紙に、二次転写ユニット175により転写される。
【0036】
その後、用紙上に転写されたトナー像は、定着ユニット180により熱と圧力が印加されて用紙上に固定される。そして、トナー像が固定された用紙は、排紙ユニット190により所定位置に排紙され、コピー像が得られる。
【0037】
画像形成装置は、書き込みユニット150によって感光体ベルト130上にレーザ光を照射し、感光体ベルト130上に静電潜像を形成するが、そのために、図3に示すような制御システムを備えている。
【0038】
この制御システムは、図3に示すようなコントローラ部200とエンジン部210とを備えていて、コントローラ部200は、操作部201と、パネル表示部202とを含み、エンジン部210は、モータ制御部211と、書き込み制御部212と、センサ検知部213と、NVRAM制御部214とを含んで構成されている。
【0039】
コントローラ部200は、画像データを受け付け、その画像データを解析し、描画処理を行い、描画データを出力する。操作部201は、パネル表示部202に現在の設定値や選択画面等を表示させ、ユーザからの入力を受け付ける。操作部201は、例えば、設定変更する際の設定値やコピー開始指示等を受け付ける。
【0040】
エンジン部210は、コントローラ部200から出力された描画データを基に、書き込みユニット150へ感光体ベルト130上のどの領域にレーザ光を照射するか等を指示する。書き込み制御部212は、レーザ光を照射する位置や範囲等を制御するとともに、パネル表示部202から受け付けた設定値等をNVRAM制御部214に記憶させる。モータ制御部211は、後述するポリゴンモータや書き込みシャッタモータ等を制御する。センサ検知部213は、センサ遮蔽部による遮光を検出する。
【0041】
図4〜図6は、書き込みユニット150のハードウェア構成を示した図、図7は、書き込みユニット150が備える回転体であるギアを拡大して示した図、図8は、ギアが備える壁状部であるセンサ遮蔽部の位置関係を詳細に示した図である。
【0042】
書き込みユニット150は、ハードウェア構成として、ポリゴンモータ220と、fθレンズ230と、LDユニットと、書き込みシャッタモータ250と、書き込みシャッタ260と、ギア270と、バネ280と、窓290と、コロ300と、シャッタセンサ310と、センサ遮蔽部320とを含んで構成されている。窓290には、露光後の現像段階において現像ユニットから供給されるトナーや紙粉等の異物が書き込み装置内へ進入するのを防止する図示しない防塵部材が設けられ、書き込みユニット150内への異物の進入を防止している。防塵部材は、レーザ光を通すべく透過性の光学部品または無機ガラス等とされる。
【0043】
ポリゴンモータ220は、ポリゴンミラー(多面鏡)を高速回転させ、LDユニットから照射されたレーザ光を感光体ベルト130にスキャンする。fθレンズ230は、ポリゴンミラーで偏向されたレーザ光を集光し、走査速度が一定になるように補正する。LDユニットは、レーザダイオードを備え、エンジン部210が備える書き込み制御部212からの情報に基づきレーザ光を出射し、停止する。
【0044】
書き込みシャッタモータ250は、書き込みシャッタ260を移動させ、書き込みシャッタ260は、シャッタ部材としての遮光板とされ、緊急停止等の動作においてレーザ光を遮るために使用される。ギア270は、書き込みシャッタモータ250の駆動により回転する円盤状の回転体で、周部に複数の凹凸が形成され、書き込みシャッタモータ250の先端に設けられる回転軸に形成された凹凸と嵌合し、その回転軸の回転により回転する。
【0045】
ギア270上に設けられたコロ300は、ギア270の一方の面から突出し、バネ280により書き込みシャッタ260と圧接しており、ギア270の回転により位置が変更される。バネ280は、書き込みシャッタ260を押し出すように作用し、コロ300と書き込みシャッタ260とを圧接させた状態に保持させる。ギア270が回転し、コロ300の位置が変更されると、書き込みシャッタ260の位置も変更され、窓290が開閉される。なお、バネ280は、コイルバネ、板バネ等を用いることができ、バネに限られるものではなく、ゴムであってもよい。
【0046】
書き込みユニット150における動作を簡単に説明すると、エンジン部210から指示を受けて、LDユニットからレーザ光を出射し、ポリゴンモータ220が備えるポリゴンミラーにてそのレーザ光を反射させる。反射したレーザ光は、fθレンズ230で集光され、折り返しミラーを経て感光体130a〜130d上を光走査し、その感光体130a〜130dの各表面を露光する。ここでは、感光体ベルト130ではなく、各色に対応する感光体130a〜130dが示されている。
【0047】
書き込みシャッタ260は、トナーの付着を防ぐための防塵装置で、書き込み時には、レーザ光を感光体130a〜130dへ照射するために窓290を開いた状態にし、コロ300により書き込みシャッタ260を静止した状態にする。
【0048】
一方、書き込みシャッタモータ250を駆動させると、図6に示すように、ギア270が回転し、そのギア270が回転することによりギア270の上部にあるコロ300の位置が変わり、そのコロ300の位置が矢線Yの方向へ移動して変わることにより、バネ280の力が作用して書き込みシャッタ260が矢線Xの方向へ押し出され、その際に窓290を遮蔽する。なお、ギア270は、回転し続けると、書き込みシャッタ260が往復動し、窓290を開閉させることができる。
【0049】
図7を参照すると、検出手段としてのシャッタセンサ310は、基板の上に2枚の板状物、すなわち光源と受光部とが平行に並んだものとされ、光源から出射された光を受光部が受光することにより光を検出する。ギア270の他方の面には、その面から下方へと延びる壁状部が複数設けられ、その壁状部が、ギア270の回転によって光源と受光部との間を通過すると、その間は、光が遮断され、受光部が光を検出することができなくなるようにされている。壁状部は、シャッタセンサ310の光源からの光の検出を遮断するために、ここではセンサ遮蔽部320と呼ばれる。シャッタセンサ310は、センサ遮蔽部320が通過中である場合は、光を遮断するため、遮光を検出することができ、通過前あるいは通過後は、光を検出するため、露出を検出することができる。
【0050】
図8に示すように、ギア270のコロ300が設けられている面の裏面の縁部には、幅の異なる壁状の複数のセンサ遮蔽部320が設けられ、シャッタセンサ310でモニタリングすることにより遮蔽状況を実現する。具体的には、シャッタセンサ310が、ある1つのセンサ遮蔽部320を検出してから、そのセンサ遮蔽部320が検出されなくなるまでの時間を図示しないカウンタといった計測手段により計測することで、計測された時間からどのセンサ遮蔽部320かを識別し、識別されたセンサ遮蔽部320の位置から書き込みシャッタ260の現在の位置を検出する。カウンタは、ハードウェアであってもよいし、ソフトウェアにより実現されていてもよい。
【0051】
図8では、センサ遮蔽部320が3つ設けられ、幅の最も広いものがある位置をC位置とし、次に広いものがある位置をA位置とし、最も狭いものがある位置をE位置とし、それらの間の位置をそれぞれ、B位置、F位置、D位置としている。そして、C位置を検出したとき、窓290が開いた状態で、C位置に対向するF位置を検出したとき、窓290が閉まった状態とされる。
【0052】
このような構成にすることで、1つのシャッタセンサ310で書き込みシャッタ260の位置を把握することが可能となり、センサ数を削減することができる。
【0053】
次に、書き込みユニット150にて行われる制御について詳細に説明する。まず、図9を参照して、イニシャライズ処理について説明する。図9は、イニシャライズ処理のフローチャート図である。
【0054】
書き込みユニット150の電源をONにしたとき、ギア270の位置が不明であるため、ギア270の初期位置を把握し、適切な位置でない場合には適切な位置へ移動し、初期調整する必要がある。これが、イニシャライズ処理である。
【0055】
まず、ステップ900からイニシャライズ処理を開始し、ステップ905で書き込みシャッタモータ250をONにして駆動させることによりギア270が回転し、ステップ910でシャッタセンサ310をONにしてセンサ遮蔽部320による遮光を検出する。
【0056】
ステップ915で、その遮光を検出してからセンサ遮蔽部320が通過することによる光源からの光、すなわち露出を検出するまでの時間の計測を開始し、ステップ920において、その露出を検出したところでシャッタセンサ310をOFFにし、ステップ925でシャッタセンサ310がONにされていたセンサON時間の計測を終了する。そして、ステップ930でセンサON時間が120ms(ミリ秒)以上であるかを判断する。この判断は、制御システムにより行うことができ、書き込み制御部212が判断手段として機能し、NVRAM制御部214に記憶されているパラメータである120msという値と計測された時間とを比較することにより行われる。なお、以下に説明する判断も同様に、この書き込み制御部212が判断手段として機能し、シャッタセンサ310により得られた検出結果に基づき行われる。
【0057】
120ms以上である場合は、ステップ935へ進み、通過したセンサ遮蔽部が、図8に示すC位置のものであることを認識する。これは、C位置にあるセンサ遮蔽部がシャッタセンサ310を通過する時間が120ms以上だからである。このC位置は、上述したように、コロ300が、図5に示すように、書き込みシャッタ260側に位置し、窓290を露出させている位置にあることを意味する。
【0058】
一方、120ms未満である場合は、ステップ905へ戻り、その遮光を検出してから露出を検出するまでの時間がC位置にあるセンサ遮蔽部がシャッタセンサ310を通過する時間に満たないので、それを満たすまでステップ905からステップ930の処理が繰り返される。
【0059】
ステップ935でC位置のものであることを認識した場合、ステップ940へ進み、シャッタ開放動作を行う。このシャッタ開放動作の詳細については後述する。シャッタ開放動作が終了した際、ステップ945へ進み、続けてシャッタ遮蔽動作を行う。このシャッタ遮蔽動作の詳細も後述する。
【0060】
シャッタ遮蔽動作が終了した後、ステップ950へ進み、イニシャライズ処理を終了する。
【0061】
図10を参照して、シャッタ開放動作について説明する。シャッタ開放動作は、この動作を実行すると、窓290が開いた状態になり、適切に書き込みユニット150による感光体ベルト130への露光を実現できるようにするものである。
【0062】
ステップ1000からその動作を開始し、ステップ1005において、図8に示すA位置にあるセンサ遮蔽部をシャッタセンサ310により検出する。このA位置にあるセンサ遮蔽部を検出するまで、ステップ1005の判断を繰り返す。
【0063】
A位置にあるセンサ遮蔽部を検出した場合は、それをトリガとしてステップ1010へ進み、開放処理遅延時間(Xt)だけ待機し、その後、ステップ1015へ進み、書き込みシャッタモータ250をOFFにし、書き込みシャッタモータ250を停止させる。そして、ステップ1020で、反応確定時間(Wt)だけ待機し、その後、ステップ1025へ進み、シャッタセンサ310で露出を検出したかを判断する。露出を検出した場合は、センサ遮蔽部によりシャッタセンサ310の光源からの光を遮断している状態ではないので、ステップ1030へ進み、2回目の露出であるかを確認する。2回目の露出である場合、ハードウェア異常と認識し、ステップ1035へ進み、書き込み制御部212は、パネル表示部202に異常を通知する。
【0064】
2回目の露出でない場合は、ステップ1040へ進み、C位置を通過したか否かを判断する。C位置の通過は、C位置を示すセンサ遮蔽部がシャッタセンサ310を通過する時間を計測することにより検出することができる。C位置を通過していると判断した場合は、Xt時間が長すぎたために通過したことから、ステップ1045へ進み、Xt時間から開放調整時間であるXa時間を引き、ステップ1055でシャッタモータをONにし、ステップ1005へ戻り、再度シャッタ開放動作を実施する。
【0065】
一方、C位置を通過していないと判断した場合は、Xt時間が短すぎたためにC位置に到達していないことから、ステップ1050へ進み、Xt時間にXa時間を加え、ステップ1055でシャッタモータをONにし、ステップ1005へ戻り、再度シャッタ開放動作を実施する。
【0066】
このXa時間は、オペレーションパネルにおいてユーザが任意に指定することができ、パネル表示部202、書き込み制御部212を介してNVRAM制御部214に記憶され、上記の演算のために使用される。
【0067】
ステップ1025で、露出を検知しない場合は、C位置にあるため遮光と判断し、ステップ1060へ進み、シャッタ開放動作を終了する。このシャッタ開放動作の終了に続けて、次に説明するシャッタ遮蔽動作を実施する。図11は、このシャッタ遮蔽動作の流れを示したフローチャート図である。
【0068】
ステップ1100からシャッタ遮蔽動作を開始し、ステップ1105でシャッタモータをONにし、書き込みシャッタモータを駆動させる。次に、ステップ1110で、C位置にあるセンサ遮蔽部を検出したかどうかを確認する。このステップ1110では、C位置にあるセンサ遮蔽部を検出するまで、この判断処理を繰り返す。検出することができた場合、ステップ1115へ進み、遮蔽遅延時間(Yt)ほど待機する。そして、ステップ1120で、書き込みシャッタモータ250をOFFにし、停止させる。
【0069】
次に、ステップ1125で、Wt時間待機後、ステップ1130で、シャッタセンサ310でセンサ遮蔽部320による遮光を検出したかを判断する。遮光を検出した場合は、ステップ1135へ進み、2回目の遮光であるかを確認する。2回目の遮光である場合、ハードウェア異常と認識し、ステップ1140へ進み、書き込み制御部212は、パネル表示部202に異常を通知する。
【0070】
2回目の遮光でない場合は、ステップ1145へ進み、F位置を通過したか否かを判断する。F位置の通過は、E位置にあるセンサ遮蔽部がシャッタセンサ310を通過した後、A位置にあるセンサ遮蔽部が検出されるまでの時間を計測することにより検出することができる。F位置を通過していると判断した場合は、Yt時間が長すぎたために通過したことから、ステップ1150へ進み、Yt時間から遮蔽調整時間であるYa時間を引き、ステップ1105へ戻り、再度シャッタ遮蔽動作を実施する。
【0071】
一方、F位置を通過していないと判断した場合は、Yt時間が短すぎたためにF位置に到達していないことから、ステップ1155へ進み、Yt時間にYa時間を加え、ステップ1105へ戻り、再度シャッタ遮蔽動作を実施する。
【0072】
このYa時間は、オペレーションパネルにおいてユーザが任意に指定することができ、パネル表示部202、書き込み制御部212を介してNVRAM制御部214に記憶される。同様に、Wt時間についても、ユーザが任意に指定することができ、NVRAM制御部214に記憶され、上記の演算のために使用される。
【0073】
ステップ1130で、遮光を検出しない場合は、F位置にあるため露出と判断し、ステップ1160へ進み、シャッタ遮蔽動作を終了する。
【0074】
次に、図12を参照して、書き込み制御の流れを説明する。ステップ1200から書き込み制御を開始すると、ステップ1205で、モータ制御部211は、ポリゴンモータ220をONにして駆動させ、それに同期して書き込みシャッタモータ250もONにして駆動させる。
【0075】
ステップ1210で、図10に示すシャッタ開放動作を行う。そこでC位置にあるセンサ遮蔽部を検出し、窓290が開いた状態であることを確認した後、ステップ1215で、書き込み処理を行う。この書き込み処理では、書き込みユニット150から感光体ベルト130にレーザ光を照射し、静電潜像を形成し、それを現像して可視化像を形成する。
【0076】
書き込み処理が終了すると、ステップ1220において、モータ制御部211は、ポリゴンモータ220をOFFにして停止させ、ステップ1225において、図11に示すシャッタ遮蔽動作を行う。この動作では、F位置にあるセンサ遮蔽部を検出し、窓290が閉じた状態であることを確認した後、ステップ1230で書き込み制御を終了する。
【0077】
この図12に示す書き込み制御において、各モータおよびセンサの状態を示すと、図13のようになる。ポリゴンモータ220と書き込みシャッタモータ250は、同期して起動され、シャッタセンサ310でA位置を検出すると、その検出からXt時間待機する。その後、Wt時間待機し、窓290が開いた状態であることを示すC位置を確認した後、書き込み処理を行う。
【0078】
書き込み処理が終了すると、ポリゴンモータ220と書き込みシャッタモータ250を同期して停止し、シャッタセンサ310でC位置を検出すると、その検出からYt時間待機する。その後、Wt時間待機し、窓290が閉じた状態であることを示すF位置を確認した後、書き込み制御を終了する。
【0079】
画像形成装置において、書き込み装置は、開閉可能なカバーを有する筐体内に実装されている。搬送される用紙が紙詰まりを起こし、カバーが開けられた場合、ユーザにより感光体ベルト130等が移動されるおそれがある。このとき、窓290にトナーが付着する可能性がある。したがって、この場合も、モータ制御部211は、シャッタ遮蔽動作を行う必要がある。
【0080】
図14に示すように、カバーが開かれたことに応答して、ステップ1400から処理を開始し、ステップ1405で図11に示すシャッタ遮蔽動作を実行する。これは、トナーが付着して窓290が汚れると、適切な露光を実施することができなくなるので、これを防止するために、カバーが開かれた場合には窓を閉じるものである。シャッタ遮蔽動作が終了すると、ステップ1410でこの処理を終了する。
【0081】
また、カバーが開けられ、紙詰まりを除去した後は、カバーを閉じるが、書き込みシャッタ260の位置が定位置に定まっていない場合がある。このため、図15に示すように、そのカバーが閉じられたことに応答して、ステップ1500から処理を開始し、ステップ1505で図9に示すイニシャライズ処理を実行する。このイニシャライズ処理で書き込みシャッタ260の位置を調整し、その調整が終了すると、ステップ1510でこの処理を終了する。
【0082】
これまで本発明を上述した実施の形態をもって説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、他の実施の形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。したがって、上述した書き込み装置を備える画像形成装置も提供することができるものである。
【符号の説明】
【0083】
10…制御板、20、21…シャッタセンサ、30…シャッタ部材、100…スキャナユニット、110…第1給紙トレイ、120…第2給紙トレイ、130…感光体ベルト、130a〜130d…感光体、131…感光体クリーニングユニット、132…感光体廃トナーボトル、140…帯電ユニット、150…書き込みユニット、160…現像ユニット、161…トナーカートリッジ、170…中間転写ベルト、171…中間転写ベルトクリーニングユニット、172…中間転写廃トナーボトル、175…二次転写ユニット、180…定着ユニット、181…定着ユニット塗布ユニット、190…排紙ユニット、200…コントローラ部、201…操作部、202…パネル表示部、210…エンジン部、211…モータ制御部、212…書き込み制御部、213…センサ検知部、214…NVRAM制御部、220…ポリゴンモータ、230…fθレンズ、250…書き込みシャッタモータ、260…書き込みシャッタ、270…ギア、280…バネ、290…窓、300…コロ、310…シャッタセンサ、320…センサ遮蔽部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0084】
【特許文献1】特開平2−244171号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体を露光するための窓と、前記窓を閉じるためのシャッタ部材と、前記シャッタ部材を移動させ、前記窓を開閉させる開閉手段とを備える書き込み装置であって、前記開閉手段が、
一方の面から突出し、前記シャッタ部材と圧接する突起部と、他方の面の縁部に設けられる幅の異なる複数の壁状部とを備え、回転することにより前記シャッタ部材を移動させる回転体と、
前記複数の壁状部のうちの1つを検出する検出手段と、
前記検出手段が前記壁状部を検出してから当該壁状部が検出されなくなるまでの前記幅に対応した時間を計測する計測手段とを含み、
計測された前記時間から前記壁状部を識別し、識別された前記壁状部の位置から前記シャッタ部材の位置を検出する、書き込み装置。
【請求項2】
前記シャッタ部材が指定された初期位置にあるかを判断する判断手段を含み、前記判断手段が前記指定された初期位置にあると判断するまで、前記回転体の回転、前記検出手段による前記壁状部の検出および前記計測手段による前記時間の計測を実行させる、請求項1に記載の書き込み装置。
【請求項3】
前記開閉手段は、前記検出手段が指定された壁状部を検出した後、指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記指定時間を経過した時点で前記回転体の回転を停止し、
前記判断手段は、前記検出手段が前記壁状部を検出したか否かに基づき、前記シャッタ部材が前記窓を開いた位置にあるかを判断し、前記窓を開いた位置にないと判断した場合、前記指定時間を補正する、請求項2に記載の書き込み装置。
【請求項4】
時間の入力を受け付ける入力受付手段をさらに含み、
前記開閉手段は、受け付けた前記時間を用いて前記指定時間を補正し、再び、前記検出手段が前記指定された壁状部を検出した後、補正後の前記指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記補正後の指定時間を経過した時点で前記回転体の回転を停止し、
前記判断手段は、前記検出手段が前記壁状部を検出したか否かに基づき、前記シャッタ部材が前記窓を開いた位置にあるかを判断する、請求項3に記載の書き込み装置。
【請求項5】
前記判断手段は、前記補正後の指定時間に基づく判断が、前記シャッタ部材が前記窓を開いた位置にないものである場合、表示手段にエラー表示させる、請求項4に記載の書き込み装置。
【請求項6】
前記開閉手段は、前記検出手段が指定された第2壁状部を検出した後、第2指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記第2指定時間を経過した時点で前記回転体の回転を停止し、
前記判断手段は、前記検出手段が前記第2壁状部を検出したか否かに基づき、前記シャッタ部材が前記窓を閉じた位置にあるかを判断し、前記窓を閉じた位置にないと判断した場合、前記第2指定時間を補正する、請求項3〜5のいずれか1項に記載の書き込み装置。
【請求項7】
前記開閉手段は、入力受付手段で受け付けた第2の時間を用いて前記第2指定時間を補正し、再び、前記第2壁状部を検出した後、補正後の前記第2指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記補正後の第2指定時間を経過した時点で前記回転体の回転を停止し、
前記判断手段は、前記検出手段が前記第2壁状部を検出したか否かに基づき、前記シャッタ部材が前記窓を閉じた位置にあるかを判断する、請求項6に記載の書き込み装置。
【請求項8】
前記判断手段は、前記補正後の第2指定時間に基づく判断が、前記シャッタ部材が前記窓を閉じた位置にないものである場合、表示手段にエラー表示させる、請求項7に記載の書き込み装置。
【請求項9】
前記書き込み装置は、開閉可能なカバーを有する筐体内に実装されており、前記カバーが開かれたことに応答して、前記開閉手段が、前記第2壁状部を検出した後、前記第2指定時間または補正後の前記第2指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記第2指定時間または前記補正後の第2指定時間を経過した時点で停止することにより、前記シャッタ部材を、前記窓を閉じた位置に移動させる、請求項6または7に記載の書き込み装置。
【請求項10】
前記カバーが閉じられたことに応答して、前記開閉手段が、前記回転体の回転を開始し、前記検出手段が前記壁状部を検出してから当該壁状部が検出されなくなるまでの時間を計測し、計測された前記時間から前記壁状部を識別し、識別された前記壁状部の位置から前記シャッタ部材の位置を検出し、判断手段が、前記シャッタ部材が指定された初期位置にあるかを判断し、前記指定された初期位置にあると判断するまで、前記回転体の回転、前記検出手段による前記壁状部の検出および前記計測手段による前記時間の計測を実行させる、請求項9に記載の書き込み装置。
【請求項11】
感光体を露光するための窓と、前記窓を閉じるためのシャッタ部材と、前記シャッタ部材を移動させ、前記窓を開閉させる開閉手段とを備える書き込み装置の当該開閉手段が行う当該窓の開閉を制御する方法であって、
一方の面から突出し、前記シャッタ部材と圧接する突起部と、他方の面の縁部に設けられる幅の異なる複数の壁状部とを備え、回転することにより前記シャッタ部材を移動させる回転体を回転させるステップと、
検出手段により前記複数の壁状部のうちの1つを検出するステップと、
前記検出手段が前記壁状部を検出してから当該壁状部が検出されなくなるまでの前記幅に対応した時間を計測するステップと、
計測された前記時間から前記壁状部を識別し、識別された前記壁状部の位置から前記シャッタ部材の位置を検出するステップとを含む、制御方法。
【請求項12】
前記シャッタ部材が指定された初期位置にあるかを判断するステップと、
前記指定された初期位置にないと判断された場合、前記回転体を回転させるステップ、前記壁状部を検出するステップ、前記時間を計測するステップ、前記位置を検出するステップを繰り返し実行するステップとを含む、請求項11に記載の制御方法。
【請求項13】
前記検出手段が指定された壁状部を検出した後、指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記指定時間を経過した時点で前記回転体の回転を停止するステップと、
前記検出手段が前記壁状部を検出したか否かに基づき、前記シャッタ部材が前記窓を開いた位置にあるかを判断するステップと、
前記窓を開いた位置にないと判断した場合、前記指定時間を補正するステップとを含む、請求項12に記載の制御方法。
【請求項14】
時間の入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記時間を用いて前記指定時間を補正し、再び、前記検出手段が前記指定された壁状部を検出した後、補正後の前記指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記補正後の指定時間を経過した時点で前記回転体の回転を停止するステップと、
前記検出手段が前記壁状部を検出したか否かに基づき、前記シャッタ部材が前記窓を開いた位置にあるかを再度判断するステップとを含む、請求項13に記載の制御方法。
【請求項15】
前記補正後の指定時間に基づく判断が、前記シャッタ部材が前記窓を開いた位置にないものである場合、表示手段にエラー表示させるステップを含む、請求項14に記載の制御方法。
【請求項16】
前記検出手段が指定された第2壁状部を検出した後、第2指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記第2指定時間を経過した時点で前記回転体の回転を停止するステップと、
前記検出手段が前記第2壁状部を検出したか否かに基づき、前記シャッタ部材が前記窓を閉じた位置にあるかを判断するステップと、
前記窓を閉じた位置にないと判断した場合、前記第2指定時間を補正するステップとを含む、請求項13〜15のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項17】
第2の時間の入力を受け付けるステップと、
受け付けた前記第2の時間を用いて前記第2指定時間を補正し、再び、前記第2壁状部を検出した後、補正後の前記第2指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記補正後の第2指定時間を経過した時点で前記回転体の回転を停止するステップと、
前記検出手段が前記第2壁状部を検出したか否かに基づき、前記シャッタ部材が前記窓を閉じた位置にあるかを再度判断するステップとを含む、請求項16に記載の制御方法。
【請求項18】
補正後の前記第2指定時間に基づく判断が、前記シャッタ部材が前記窓を閉じた位置にないものである場合、表示手段にエラー表示させるステップを含む、請求項17に記載の制御方法。
【請求項19】
前記書き込み装置は、開閉可能なカバーを有する筐体内に実装されており、前記カバーが開かれたことに応答して、前記第2壁状部を検出した後、前記第2指定時間または補正後の前記第2指定時間を経過するまで前記回転体を回転させ、前記第2指定時間または前記補正後の第2指定時間を経過した時点で停止することにより、前記シャッタ部材を、前記窓を閉じた位置に移動させるステップをさらに含む、請求項16または17に記載の制御方法。
【請求項20】
前記カバーが閉じられたことに応答して、前記回転体の回転を開始し、前記検出手段が前記壁状部を検出してから当該壁状部が検出されなくなるまでの時間を計測し、計測された前記時間から前記壁状部を識別し、識別された前記壁状部の位置から前記シャッタ部材の位置を検出するステップと、検出された前記位置が指定された初期位置であるかを判断するステップと、前記指定された初期位置でないと判断された場合、再度、前記識別された壁状部の位置から前記シャッタ部材の位置を検出するステップを実行するステップとをさらに含む、請求項19に記載の制御方法。
【請求項21】
請求項1〜10に記載の書き込み装置と、前記書き込み装置により露光される感光体とを含む、画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−284912(P2010−284912A)
【公開日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−141175(P2009−141175)
【出願日】平成21年6月12日(2009.6.12)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】