説明

書類作成支援システム

【課題】特許出願など書類の内容を入力する際に有益な情報が出力可能な出願書類作成支援システム。
【解決手段】「明細書」、及び「請求の範囲」を有する特許出願書類であって、過去に作成したものにおける「明細書」と「請求の範囲」を含む例文ファイルを記録する記録部を備える。「明細書」、及び「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部を備える。該情報を表示する表示部を備える。該情報に基づいて、所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部を備える。入力部は、「明細書」における記載項目、または「請求の範囲」の1つを選択するため、及びキーワードを入力するためにも使用される。制御部は、記録部に記録された例文ファイルのうち所定のフォルダに格納されたものの中から、選択された「明細書」における記載項目、または「請求の範囲」の1つの領域で、且つキーワードを含む段落または「請求項」を抽出し、表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許出願などの書類作成支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1のように、特許出願または実用新案登録出願の出願書類作成支援システムが提案されている。該システムを使用すると、使用者が、表示画面上の所定の領域に「請求の範囲」などの具体的な内容を入力することにより、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿った出願書類を作成することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−99525号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、「請求の範囲」などの具体的な内容は、使用者が入力する必要があるし、「請求項」ごとの従属関係や、「明細書」との関連性など、具体的な内容を入力する際に有益な情報の提供が十分でなかった。
【0005】
したがって本発明の目的は、特許出願などの書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報が出力可能な書類作成支援システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る出願書類作成支援システムは、少なくとも「明細書」、及び「請求の範囲」を有する特許出願または実用新案登録出願の出願書類であって、過去に作成したものにおける「明細書」と「請求の範囲」の少なくとも一方を含む例文ファイルを記録する記録部と、「明細書」、及び「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、該情報を表示する表示部と、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、入力部は、「明細書」における記載項目、または「請求の範囲」の少なくとも1つを選択するため、及びキーワードを入力するためにも使用され、制御部は、記録部に記録された例文ファイルのうち所定のフォルダに格納されたものの中から、選択された「明細書」における記載項目、または「請求の範囲」の少なくとも1つの領域で、且つキーワードを含む段落または「請求項」を抽出し、表示部に表示する。
【0007】
予め記録部の所定のフォルダに記録しておいた例文ファイルの中から、出願書類における記載項目の具体的な内容を作成するのに参考になる段落(または「請求項」)を、キーワードなど所定の検索条件を使って探し出し、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、探し出した段落(または「請求項」)を引用して「明細書」などの具体的な内容を作成することが可能になる。
【0008】
好ましくは、表示部は、制御部が抽出したキーワードを含む段落または「請求項」をコピー&ペースト可能な状態で、「明細書」における記載項目、または「請求の範囲」に関する情報を入力する画面を表示する。
【0009】
本発明に係る出願書類作成支援システムは、特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」、及び「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、該情報を表示する表示部と、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、制御部は、入力部を使って入力された「請求の範囲」の「請求項」ごとに、特定の文字列の有無の判断を行い、判断の結果に基づいて、「請求項」の従属関係を図示する「請求項ツリー」を表示部に表示する。
【0010】
これにより、使用者は、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、「請求の範囲」に記載した「請求項」の従属関係を、視覚的に容易に認識することが可能になる。
【0011】
好ましくは、制御部は、「請求項ツリー」を、「請求項ツリー」における「請求項」を表示した領域に対応した「請求項」の内容をリンクして表示可能な状態で、表示部に表示する。
【0012】
本発明に係る出願書類作成支援システムは、特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」、及び「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、該情報を表示する表示部と、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、入力部を使って指定された上位「請求項」に記載された単語を抽出し、指定された上位「請求項」に従属する下位「請求項」に記載された単語を抽出し、上位「請求項」から抽出された単語と、下位「請求項」から抽出された単語とを、表示部の1画面上に表示する。
【0013】
これにより、使用者は、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、下位の「請求項」が上位の「請求項」に対して正しい従属関係になっているか否かを視覚的に容易に認識することが可能になる。
【0014】
好ましくは、制御部は、下位「請求項」から抽出された単語のうち、上位「請求項」から抽出単語と重複しないもの、若しくは重複するもののいずれかを強調表示する。
【0015】
また、好ましくは、制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、入力部を使って指定されたチェック対象の「請求項」と、チェック対象の「請求項」と従属関係にある「請求項」において、使用された単語の中から、所定抽出単語を抽出し、抽出した所定抽出単語の後方に隣接する後方隣接単語と同じ語句が、所定抽出単語よりも前方で使用されたか否かを判断し、使用されていない場合には、表示部で警告表示し、所定抽出単語は、後方隣接単語が、所定抽出単語の前方で既に一度以上記述されたことを示す語句である。
【0016】
使用者は、警告表示された単語(所定抽出単語、後方隣接単語)を確認することにより、所定抽出単語の使い方に誤りがないかどうかを容易に判断することが可能になる。
【0017】
本発明に係る手続補正書類作成支援システムは、特許出願または実用新案登録出願の手続補正書における、「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、情報を表示する表示部と、情報に基づいて、記載順序を含む所定のフォーマットに沿って手続補正書類を作成する制御部とを備え、制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、入力部を使って指定された上位「請求項」に記載された単語を抽出し、指定された上位「請求項」に従属する下位「請求項」に記載された単語を抽出し、上位「請求項」から抽出された単語と、下位「請求項」から抽出された単語とを、表示部の1画面上に表示し、制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、入力部を使って指定されたチェック対象の「請求項」と、チェック対象の「請求項」と従属関係にある「請求項」において、使用された単語の中から、所定抽出単語を抽出し、抽出した所定抽出単語の後方に隣接する後方隣接単語と同じ語句が、所定抽出単語よりも前方で使用されたか否かを判断し、使用されていない場合には、表示部で警告表示し、所定抽出単語は、後方隣接単語が、所定抽出単語の前方で既に一度以上記述されたことを示す語句である。
【0018】
本発明に係る出願書類作成支援システムは、特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」、及び「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、該情報を表示する表示部と、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、入力部を使って指定された「請求項」に記載された単語を抽出し、「明細書」における所定の記載項目の段落ごとに、抽出された単語が使用された割合を算出し、抽出された単語と段落ごとに算出された割合を、表示部に表示する。
【0019】
これにより、使用者は、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、「請求項」ごとに、「請求項」に使用された単語の、「発明を実施するための形態」の段落ごとの合致率を見て、「発明を実施するための形態」に該「請求項」の内容が十分に記載されているか否かを視覚的に容易に認識することが可能になる。
【0020】
好ましくは、制御部は、該割合の算出を、入力部を使って指定された複数の段落に対して行う。
【0021】
また、好ましくは、制御部は、段落ごとに算出された割合を、段落ごとに算出された割合を表示した領域に対応した段落の内容をリンクして表示可能な状態で、表示部に表示する。
【0022】
本発明に係る出願書類作成支援用のコンピュータプログラムは、特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、少なくとも「明細書」、及び「請求の範囲」を有する特許出願または実用新案登録出願の出願書類であって、過去に作成したものにおける「明細書」と「請求の範囲」の少なくとも一方を含む例文ファイルのうち所定のフォルダに格納されたものの中から、出願書類における「明細書」の記載項目、又は「請求の範囲」の少なくとも1つの領域で使用者により指定されたもの、及び使用者により指定されたキーワードを含む段落または「請求項」を抽出する第1抽出工程と、抽出された段落または「請求項」を表示部に表示する第1表示工程とを実行する。
【0023】
本発明に係る出願書類作成支援用のコンピュータプログラムは、特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、「請求の範囲」の「請求項」ごとに、特定の文字列の有無の判断を行う第1判断工程と、判断の結果に基づいて、「請求項」の従属関係を図示する請求項ツリーを表示する第2表示工程とを実行する。
【0024】
本発明に係る出願書類作成支援用のコンピュータプログラムは、特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、使用者により指定された上位「請求項」に記載された単語を抽出する第2抽出工程と、指定された上位「請求項」に従属する下位「請求項」に記載された単語を抽出する第3抽出工程と、上位「請求項」から抽出された単語と、下位「請求項」から抽出された単語とを、1画面上に表示する第3表示工程とを実行する。
【0025】
本発明に係る出願書類作成支援用のコンピュータプログラムは、特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、使用者により指定された「請求項」に記載された単語を抽出する第4抽出工程と、「明細書」における所定の記載項目の段落ごとに、抽出された単語が使用された割合を算出する算出工程と、抽出された単語と段落ごとに算出された割合を、表示する第4表示工程とを実行する。
【0026】
本発明に係る書類作成支援システムは、複数の記載項目が決まっている書類であって、過去に作成した例文ファイルを記録する記録部と、記載項目の内容に関する情報を入力するために使用される入力部と、該情報を表示する表示部と、該情報に基づいて、記載順序を含む所定のフォーマットに沿って該書類を作成する制御部とを備え、入力部は、複数の記載項目の中から1以上の記載項目を選択するため、及びキーワードを入力するためにも使用され、制御部は、記録部に記録された例文ファイルのうち所定のフォルダに格納されたものの中かから、選択された記載項目の中で、且つキーワードを含む領域を抽出し、表示部に表示する。
【0027】
予め記録部の所定のフォルダに記録しておいた例文ファイルの中から、書類における記載項目の具体的な内容を作成するのに参考になる領域(段落など)を、キーワードなど所定の検索条件を使って探し出し、該書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、探し出した領域を引用して具体的な内容を作成することが可能になる。ここで言う書類としては、特許出願や実用新案登録出願の出願書類だけでなく、裁判所に提出する書類(訴状、答弁書など)、及び学術論文など、複数の記載項目が決まっているものが挙げられる。
【0028】
本発明に係る出願書類作成支援システムは、特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」に関する情報を入力するために使用される入力部と、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、制御部は、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、該符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出し、抽出された単語または文字列と抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する。
【0029】
「明細書」における「符号の説明」欄は、「明細書」における「符号の説明」をのぞく領域で使用される部材の番号(符号)と、該部材の名称(符号に対応し、符号の前方に隣接する単語または文字列)との組みあわせを一覧にして表示し、発明を理解するのに役立つ領域である。かかる「符号の説明」欄を作成する際に、「明細書」に記載された内容に基づいて、「符号の説明」欄に記載すべき候補として符号と単語または文字列の組みあわせを列挙し、「符号の説明」の内容を記入する際の参考にすることが可能になる。
【0030】
「明細書」から符号や単語または文字列が抽出された場合、不必要な符号や単語または文字列を含んだり、必要な符号や単語または文字列を抽出出来なかったりすることが考えられる。抽出結果が編集可能な状態で表示され、表示された抽出結果を編集しながら、「符号の説明」欄に記載すべき事項を決定することが出来るため、「符号の説明」欄の記載を正しく簡単に行うことが可能になる。
【0031】
好ましくは、入力部は、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から文字列を抽出する抽出条件として、文字列に含まれるひらがなの文字数や、文字列に含まれるひらがなの領域の数を設定するためにも使用され、制御部は、該抽出条件を考慮して、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、該符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出する。
【0032】
符号の前方に隣接する単語または文字列の抽出については、ひらがなを含める条件を設定出来るため、「明細書」の作成者の傾向に合わせて、編集作業が少なくて済むような符号と単語または文字列の組みあわせを抽出することが可能になる。
【0033】
また、好ましくは、入力部は、特許出願または実用新案登録出願における、「図面」に関する情報を入力するためにも使用され、制御部は、「図面」に記載された符号を抽出し、「図面」から抽出された符号が、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された符号と一致するかを判断し、一致する符号については、「図面」や「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された単語または文字列と抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、一致しない符号については、「図面」から抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する。
【0034】
これにより、「符号の説明」欄を作成する際に、「図面」と「明細書」に記載された内容に基づいて、「符号の説明」欄に記載すべき候補として符号と単語または文字列を列挙し、「符号の説明」の内容を記入する際の参考にすることが可能になる。また、列挙された内容を見ることにより、「図面」に記載された事項(符号)と、「明細書」に記載された事項「符号と単語または文字列」とが一致しているか否かを、認識することが出来、「図面」と「明細書」の内容を確認する手助けにすることが可能になる。
【0035】
本発明に係る出願書類作成支援用のコンピュータプログラムは、特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」に関する情報が入力されると、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、該符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出する第5抽出工程と、第5抽出工程で抽出された単語または文字列と、第5抽出工程で抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する第5表示工程とを実行する。
【0036】
本発明に係る出願書類作成支援システムは、特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」や「図面」に関する情報を入力するために使用される入力部と、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、制御部は、「図面」に記載された符号を抽出し、抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する。
【0037】
これにより、「符号の説明」欄を作成する際に、「図面」に記載された内容に基づいて、「符号の説明」欄に記載すべき候補として符号を列挙し、「符号の説明」の内容を記入する際の参考にすることが可能になる。ただし、この時点では、符号だけしか挙げられておらず、単語または文字列との関係が明確にされていない。
【0038】
好ましくは、制御部は、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出し、「図面」から抽出された符号が、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された符号と一致するかを判断し、一致する符号については、「図面」や「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された単語または文字列と抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、一致しない符号については、「図面」から抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する。
【0039】
これにより、「符号の説明」欄を作成する際に、「図面」と「明細書」に記載された内容に基づいて、「符号の説明」欄に記載すべき候補として符号と単語または文字列を列挙し、「符号の説明」の内容を記入する際の参考にすることが可能になる。また、列挙された内容を見ることにより、「図面」に記載された事項(符号)と、「明細書」に記載された事項「符号と単語または文字列」とが一致しているか否かを、認識することが出来、「図面」と「明細書」の内容を確認する手助けにすることが可能になる。
【0040】
本発明に係る出願書類作成支援用のコンピュータプログラムは、特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」や「図面」に関する情報が入力されると、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、「図面」に記載された符号を抽出する第6抽出工程と、第6抽出工程で抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する第6表示工程とを実行する。
【0041】
好ましくは、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出する第7抽出工程と、「図面」から抽出された符号が、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された符号と一致するかを判断する第2判断工程と、一致する符号については、「図面」や「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された単語または文字列と抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、一致しない符号については、「図面」から抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する第7表示工程とをさらに実行する。
【0042】
本発明に係る出願書類作成支援用のコンピュータプログラムは、特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、該情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、使用者により指定されたチェック対象の「請求項」と、チェック対象の「請求項」と従属関係にある「請求項」において、使用された単語の中から、所定抽出単語を抽出する第8抽出工程と、抽出した所定抽出単語の後方に隣接する後方隣接単語と同じ語句が、所定抽出単語よりも前方で使用されたか否かを判断する第3判断工程と、第3判断工程において使用されていないと判断した場合には、警告表示する第8表示工程とを実行し、所定抽出単語は、後方隣接単語が、所定抽出単語の前方で既に一度以上記述されたことを示す語句である。
【発明の効果】
【0043】
以上のように本発明によれば、特許出願などの書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報が出力可能な書類作成支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本実施形態における出願書類作成システムの構成図である。
【図2】第1画面(メイン画面)の構成図である。
【図3】第2画面(「発明が解決しようとする課題」の内容記入画面)の構成図である。
【図4】第3画面(「発明が解決しようとする課題」の例文検索画面)の構成図である。
【図5】第4画面(「請求の範囲」の内容記入画面)の構成図である。
【図6】第5画面(「請求項ツリー」画面)の構成図である。
【図7】第6画面(「請求項の従属関係チェック」画面)の構成図である。
【図8】第7画面(「実施形態との合致チェック」画面)の構成図である。
【図9】第8画面(「実施形態との合致チェック」後の「発明を実施するための形態」の内容記入画面)の構成図である。
【図10】第9画面(「図面/図面の簡単な説明」の内容記入画面)の構成図である。
【図11】第10画面(「符号の説明」の内容記入画面)の構成図である。
【図12】第11画面(「符号の説明」に使用する符号抽出設定画面)の構成図である。
【図13】第12画面(「符号の説明」の符号抽出結果画面)の構成図で、「明細書」の中から、符号と該符号の前方に隣接した単語を抽出した結果を示すものである。
【図14】第12画面(「符号の説明」の符号抽出結果画面)の構成図で、「明細書」の中から、符号と該符号の前方に隣接した単語または文字列を抽出した結果を示すものである。
【図15】第12画面(「符号の説明」の符号抽出結果画面)の構成図で、「図面」の中から、符号を抽出した結果を示すものである。
【図16】第12画面(「符号の説明」の符号抽出結果画面)の構成図で、「図面」の中から抽出した符号と、「明細書」の中から抽出した符号と該符号の前方に隣接した単語または文字列との組みあわせとをマッチングさせた結果を示すものである。
【図17】第61領域と第62領域に後方隣接単語などが警告表示された状態の第6画面を示す図である。
【図18】第65領域と第66領域に後方隣接単語などが警告表示された状態の第6画面を示す図である。
【図19】第43領域に後方隣接単語が強調表示された状態の第4画面を示す図である。
【図20】マルチ従属の請求項がある場合の第5画面(「請求項ツリー」画面)の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下、本実施形態について、図を用いて説明する。本実施形態における特許出願または実用新案登録出願の出願書類の作成を支援する出願書類作成支援システムは、入力部1、制御部2、記録部3、表示部4、及びプリンタ5を備える(図1参照)。
【0046】
入力部1は、キーボードやマウスなどの情報を入力する装置である。制御部2は、CPUなどの演算装置である。記録部3には、入力部1を使った所定の操作に基づいて第1〜第8抽出工程、第1〜第8表示工程、第1〜第3判断工程、算出工程などを実行する出願書類作成支援プログラムがインストールされている。また、記録部3は、該出願書類作成支援プログラムを使って作成された出願書類ファイルや、該出願書類作成支援プログラムで使用する例文ファイルを所定のフォルダに記録する。例文ファイルは、過去に作成した特許出願または実用新案登録出願の出願書類ファイルであり、出願書類における「明細書」と「請求の範囲(特許請求の範囲、または実用新案登録請求の範囲)」の少なくとも一方の内容を含む。例文ファイルは、後述するように、出願書類における記載項目の具体的内容を作成する時の例文として参照するために使用される。
【0047】
なお、出願書類作成支援プログラムなどがインストールされる記録部3は、ネットワークを介して、制御部2と通信可能なサーバ(アプリケーションサービスプロバイダ)に設けられる形態であってもよい。
【0048】
制御部2は、使用者による入力部1を介した指示に基づいて、記録部3にインストールされた出願書類作成支援プログラムを起動し、表示部4に所定の表示画面を表示する。図2〜図20(第1〜第12画面P1〜P12)は、表示部4に表示される所定の表示画面の一部である。使用者が、表示部4に表示された所定の表示画面を見ながら、入力部1を使って、該表示画面上の所定の領域に出願書類の記載項目に関する情報を入力することにより、制御部2が、かかる情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿った出願書類(「願書」、「明細書」、「請求の範囲」、「要約書」、「図面」)を完成させ、表示部4で表示可能な状態、及びプリンタ5で印刷可能な状態にする。なお、所定の表示画面の周囲には、ファイルの上書き保存などの所定のコマンド入力のための操作領域が設けられる(不図示)。
【0049】
具体的には、本実施形態における出願書類作成支援プログラムが起動時すると、第1画面(メイン画面)P1が、表示部4に表示される(図2参照)。第1画面P1は、第1〜第12領域A1〜A12を有する。
【0050】
入力部1を使って第1領域A1がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「願書(特許願または実用新案登録願)」の具体的な内容や、出願書類の1つである「明細書」における「発明の名称」を記入するための内容記入画面を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第2領域A2がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「図面」の画像データの取り込みや、出願書類の1つである「明細書」における「図面の簡単な説明」の具体的な内容を記入するための画像取り込み及び内容記入画面(第9画面P9)を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(図10参照)。入力部1を使って第3領域A3がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「明細書」における「符号の説明」の具体的な内容を記入するための内容記入画面(第10画面P10)を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(図11参照)。
【0051】
入力部1を使って第4領域A4がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「明細書」における「表」、「化学式」、「数式」の画像データの取り込みを行うための画像取り込み画面を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第5領域A5がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「明細書」における「技術分野」の具体的な内容を記入するための内容記入画面を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第6領域A6がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「明細書」における「背景技術」の具体的な内容を記入するための内容記入画面を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(不図示)。
【0052】
入力部1を使って第7領域A7がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「明細書」における「発明が解決しようとする課題」の具体的な内容を記入するための内容記入画面(第2画面P2)を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(図3参照)。入力部1を使って第8領域A8がクリックされると、制御部2は、特許出願書類の1つである「請求の範囲」の具体的な内容を記入するための内容記入画面(第4画面P4)を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(図5参照)。
【0053】
入力部1を使って第9領域A9がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「明細書」における「課題を解決するための手段」の具体的な内容を記入するための内容記入画面を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第10領域A10がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「明細書」における「発明を実施するための形態」の具体的な内容を記入するための内容記入画面を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(図9の第8画面とほぼ同様であって、選択段落の強調表示が無いもの)。入力部1を使って第11領域A11がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「明細書」における「発明の効果」の具体的な内容を記入するための内容記入画面を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第12領域A12がクリックされると、制御部2は、出願書類の1つである「要約書」の具体的な内容を記入するための内容記入画面を表示し、第1画面P1を非アクティブにする(不図示)。
【0054】
次に、第2画面P2の詳細について説明する(図3参照)。第2画面P2は、第20〜第25領域A20〜A25を有する。なお、ここでは、内容記入画面の具体例として、出願書類の1つである「明細書」における「発明が解決しようとする課題」の具体的な内容を記入する手順を、第2画面P2を使って説明するが、他の記載項目(例えば、「技術分野」)の具体的な内容を記入する手順も同様である。
【0055】
入力部1を使って第20領域A20がクリックされると、制御部2は、第2画面P2の内容入力(「発明が解決しようとする課題」の内容入力)に関連するメモ書き用の画面をアクティブにし、第2画面P2を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第21領域A21がクリックされると、制御部2は、第1画面P1をアクティブにし、第2画面P2を非アクティブにする(図2参照)。入力部1を使って第22領域A22がクリックされると、制御部2は、第23領域A23に入力する記載項目の具体的内容(ここでは「発明が解決しようとする課題」の具体的内容)を作るためのコツを教えるヘルプ画面を、表示部4に表示する(不図示)。
【0056】
第23領域A23は、入力部1を使って、記載項目(ここでは、出願書類の1つである「明細書」における「発明が解決しようとする課題」)の具体的な内容を記入する領域であり、入力部1のキーボードなどで、第23領域A23に直接書き込みすることよって、内容を記入することも出来るし、他のファイルのテキストを貼り付けることによって内容を記入することも出来る。また、例文検索画面(第3画面P3、図4参照)を表示させた状態で、かかる第3画面P3における第30領域A30に表示された段落のうち選択された段落をコピー&ペーストすることにより、他の文献を引用して、内容を記入することも出来る。入力部1を使って、第24領域A24がクリックされると、制御部2は、第23領域A23に記入された内容を消去する。入力部1を使って、第25領域A25がクリックされると、制御部2は、例文表示など、第23領域A23に内容を記載するために参照となる情報を選択する別ウィンドウを表示する。
【0057】
次に、第3画面P3の詳細について説明する(図4参照)。第3画面P3の表示は、第2画面P2が表示された状態で、入力部1を使って所定の操作(例えば、第25領域A25のクリックなど)を行うことにより行われる。第3画面P3は、第20〜第32領域A20〜A33を有する。第20〜第25領域A20〜A25は、第2画面P2における第20〜第25領域A20〜A25と同じである。但し、第26〜第33領域A26〜A33を配置するために、第23〜第25領域A23〜A25の配置や大きさが、第2画面P2のものと異なる。
【0058】
第26領域A26は、入力部1を使って、記録部3の所定のフォルダに記録された例文ファイルの中から、検索する対象領域を選択するために使用される。例えば、図4に示すように、第26領域A26には、選択された項目として「発明が解決しようとする課題」に対応した「課題」が選択されている場合には、記録部3の所定のフォルダに記録された例文ファイルの中から、該例文ファイルそれぞれの文書中の「発明が解決しようとする課題」に所定のキーワードが含まれているかどうかが検索される。
【0059】
なお、ここでは、検索する対象領域として、「発明が解決しようとする課題」が選択された例を示すが、「明細書」における他の記載項目や「請求の範囲」が選択されてもよい。「請求の範囲」が選択された場合には、記録部3の所定のフォルダに記録された例文ファイルの中から、該例文ファイルそれぞれの文書中の「請求の範囲」に所定のキーワードが含まれているかどうかが検索される。すなわち、この場合、第30領域A30への出力は、段落単位に代えて、請求項単位で行われる。
【0060】
なお、本実施形態では、第26領域A26で選択される検索対象領域は、「明細書」における記載項目や、「請求の範囲」のうちの1つであるとして説明するが、複数の検索対象領域が選択可能な形態であってもよい。
【0061】
第27領域A27は、入力部1を使って、記録部3の所定のフォルダに記録された例文ファイルの中から、特定の段落(または「請求項」)を検索する検索キーワードを入力するために使用される。図4は、検索キーワードとして、「水素」と「エネルギー」が入力された状態を示す。
【0062】
第28領域A28は、第27領域A27に複数の検索キーワードが入力された場合に、入力部1を使って、これらをAND条件で検索する(総ての検索キーワードを含む段落を抽出する)か、OR条件で検索する(少なくとも1つの検索キーワードを含む段落を抽出する)かのいずれかを選択するために使用される。図4は、AND条件で検索することが選択された状態を示す。
【0063】
入力部1を使って、第29領域A29がクリックされると、制御部2は、記録部3の所定のフォルダに記録された例文ファイルの中から、第26〜第28領域A26〜A28で設定された検索条件に合う段落(検索する対象領域が「請求の範囲」の場合は請求項)を検索し、検索条件に合う段落(または「請求項」)を、第30領域A30に表示する。検索条件に合う段落(または「請求項」)が複数個見つかった場合には、複数の段落(または「請求項」)が、線で区切られ、段落(または「請求項」)ごとに選択が可能な状態で表示される。複数の段落(または「請求項」)のうち、入力部1を使ってクリックして選択された段落(または「請求項」)が、線で区切ったり色分けしたりするなどして他の段落(または「請求項」)と区別が出来る状態で表示される。
【0064】
この検索について、具体的に説明する。第29領域A29がクリックされて、検索実行指示が行われると、制御部2は、記録部3の所定のフォルダに記録された例文ファイルにおける検索対象領域を特定する。出願書類は、対象領域に対応する名称が、墨付きカッコで記載されているので、該対象領域に対応する名称を含む墨付きカッコの文字列を例文ファイルから探し出し、別の名称が含まれる墨付きカッコの文字列が記載された領域までを、該対象領域に対応した段落であると判断する。制御部2は、該対象領域に対応した段落(または「請求項」)の中で、第27領域A27に入力した検索キーワードを含む段落(または「請求項」)を検索し、該検索キーワードを含む段落(または「請求項」)が有った場合には、これを抽出し(第1抽出工程)、第30領域A30に表示する(第1表示工程)。この処理を、記録部3の所定のフォルダに記録された例文ファイルの総てについて行う。
【0065】
第30領域A30に検索条件に合う段落(または「請求項」)が表示された状態で、入力部1を使って、いずれかの段落(または「請求項」)がクリックされると、制御部2は、クリックされた領域を含む段落(または「請求項」)をコピーし、第23段落A23に貼り付ける。
【0066】
図4は、検索条件に合う段落の3つを第30領域A30に表示し、そのうちの真ん中の段落「そこで本発明の課題は、このような実績に鑑み、水素発生のための必要エネルギー量が小さく、かつ発生設備が非常に簡単で、しかも水素発生のための原材料も安価で入手の容易なもので済む、極めて効率のよい水素発生方法および装置を提供することにある。」を太字で表し、この段落が選択され、第23領域A23にコピー&ペーストされた状態を示す。
【0067】
第31領域A31は、入力部1を使って、第30領域A30で選択された段落(または「請求項」)を第23領域A23に挿入する位置を選択するために使用される。
【0068】
入力部1を使って、第32領域A32がクリックされると、制御部2は、例文ファイルを記録したフォルダを選択する別画面を表示する(不図示)。この別画面を見ながら、入力部1を使って、例文として使用する例文ファイルを含むフォルダを変更することが可能になる。入力部1を使って、第33領域A33がクリックされると、制御部2は、第2画面P2をアクティブにし、第3画面P3を非アクティブにする(図3参照)。
【0069】
本実施形態では、予め記録部3の所定のフォルダ(第32領域A32を使って別フォルダへの変更も可能)に記録しておいた例文ファイルの中から、出願書類における記載項目の具体的な内容を作成するのに参考になる段落(または「請求項」)を、キーワードなど所定の検索条件を使って探し出し、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、探し出した段落(または「請求項」)を引用して「明細書」などの具体的な内容を作成することが可能になる。
【0070】
なお、例文ファイルを、所定の検索条件を使って、特許庁電子図書館などのデータベースにアクセスして出願公開された情報の中から、読み出す形態も考えられるが、データ量が多く、検索に時間がかかるし、インターネットなどでアクセスする通信手段を使うなど、システムが複雑になる。また、出願公開された文献に限定される。
【0071】
これに対して、本実施形態では、指定したフォルダに記録された例文ファイルだけであり、且つ「発明が解決しようとする課題」など、検索対象領域を限定しているため、検索範囲が限られているため、これらを限定しない形態に比べて、検索処理速度を早くすることが可能になる。
【0072】
また、出願公開された情報に限らず、出願公開前であっても、使用者が取得し、「明細書」や「請求の範囲」を含む出願書類を、例文ファイルとして、記録部3の所定のフォルダに格納し、出願書類における記載項目の具体的な内容作成に使用することが可能になる。
【0073】
また、出願公開された情報(出願書類)の中には、技術的に正しいかどうかの判断が難しいものも少なくないため、かかる判断をしないで単に検索条件に合致した段落を自身の出願書類の記載項目の具体的な内容として引用するのは、間違った技術情報を使って、出願書類を作成するおそれがあり、好ましいことではない。
【0074】
これに対して、本実施形態では、検索の対象として使っても良いと使用者などが予め判断した例文ファイルだけを記録部3の所定のフォルダに記録しておき、これらの中から条件に有った段落(または「請求項」)を検索し、引用の対象とするため、かかる問題を解消することも可能になる。
【0075】
次に、第4画面P4の詳細について説明する(図5参照)。第4画面P4は、第40〜第48領域A40〜A48を有する。入力部1を使って第40領域A40がクリックされると、制御部2は、第4画面P4の内容入力(「請求の範囲」の内容入力)に関連するメモ書き用の画面をアクティブにし、第4画面P4を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第41領域A41がクリックされると、制御部2は、第4画面P4を非アクティブにし、第1画面P1をアクティブにする(図2参照)。入力部1を使って第42領域A42がクリックされると、制御部2は、第43領域A43に入力する記載項目の具体的内容(ここでは「請求の範囲」の具体的内容)を作るためのコツを教えるヘルプ画面を、表示部4に表示する(不図示)。
【0076】
第43領域A43は、入力部1を使って、記載項目(ここでは、出願書類の1つである「請求の範囲」における第46領域A46で指定された「請求項」)の具体的な内容を記入する領域であり、入力部1のキーボードなどで、第43領域A43に直接書き込みすることよって、内容を記入することも出来るし、他のファイルのテキストを貼り付けることによって内容を記入することも出来る。また、他の記載項目と同様に、第3画面P3に示すような例文検索画面であって、「請求の範囲」に対応するものを使って、記録部3の所定のフォルダに記録された例文ファイルの段落(または「請求項」)を引用(コピー&ペースト)することにより、内容を記入することも出来る。入力部1を使って、第44領域A44がクリックされると、制御部2は、第43領域A43に記入された内容を消去する。入力部1を使って、第45領域A45がクリックされると、制御部2は、例文表示など、第43領域A43に内容を記載するために参照となる情報を選択する別ウィンドウを表示する。
【0077】
第46領域A46は、入力部1を使って、第43領域A43に記入する「請求項」の番号を選択するために使用される。図5は、「請求項1」が選択され、「請求項1」の具体的な内容を、第43領域A43に記入する状態を示す。
【0078】
入力部1を使って、第47領域A47がクリックされると、制御部2は、請求の範囲に記載された内容を確認するための3つの機能(「請求項ツリー表示」、「請求項の従属関係チェック」、及び「実施形態との合致チェック」)を選択させる画面を別ウィンドウで表示する(不図示)。入力部1を使って、第48領域A48がクリックされると、制御部2は、請求の範囲に記載された総ての請求項の内容を表示するプレビュー画面をアクティブにし、第4画面P4を非アクティブにする(不図示)。
【0079】
かかる別ウィンドウが表示された状態で、入力部1を使って「請求項ツリー表示」が選択されると、制御部2は、「請求の範囲」に記載された「請求項」の従属関係を図示するツリーを表示する(第5画面P5、図6参照)。「請求項ツリー表示」を行う際、制御部2は、「請求の範囲」に記載された「請求項」ごとに「〜請求項○に記載の〜」という文字列が含まれるか否かを判断し(第1判断工程)、かかる文字列が含まれる場合には「従属請求項」であるとし、かかる文字列が含まれない場合には「独立請求項」であるとして、ツリー構造を作成し表示する(第2表示工程)。
【0080】
なお、第1判断工程において、「〜請求項○または請求項△に記載の〜」のように、複数の上位請求項に従属する場合には、それぞれの上位請求項に従属するツリー構造を示す。例えば、請求項2が、請求項1に従属し、請求項3が、請求項1または請求項2に従属し、請求項4が、請求項1〜請求項3のいずれかに従属する場合には、8通りの請求項を含むツリー構造になる(図20参照)。
【0081】
これにより、使用者は、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、「請求の範囲」に記載した「請求項」の従属関係を、視覚的に容易に認識することが可能になる。
【0082】
このとき、制御部2は、「請求項ツリー」を、「請求項ツリー」における「請求項」を表示した領域に対応した「請求項」の内容をリンクして表示可能な状態で、表示部4に表示する。具体的には、第5画面P5が表示された状態で、入力部1を使って、「請求項○」と表示された領域がクリックされると、制御部2は、クリックされた「請求項」と、該「請求項」の下位の「請求項」との従属関係を示す第6画面P6を表示する(図7参照)。
【0083】
かかる別ウィンドウが表示された状態で、入力部1を使って「請求項の従属関係チェック」が選択されると、制御部2は、現在第4画面P4で表示している「請求項」(ここでは「請求項1」、図5参照)がチェック対象の上位の「請求項」であるとして、かかる「請求項」の1つ下位概念にあたる下位の「請求項」(ここでは「請求項2〜4」)との従属関係を示す第6画面P6を表示する(図7参照)。
【0084】
具体的には、制御部2は、チェック対象の上位の「請求項」において使用された単語を抽出し(第2抽出工程)、後述する第6画面P6の第62領域A62に表示し(第3表示工程)、該「請求項」の1つ下位概念にあたる下位の「請求項」において使用された単語を抽出し(第3抽出工程)、後述する第6画面P6の第66領域A66に表示し(第3表示工程)、これらの抽出した単語を比較し、第66領域A66において、第66領域A66に挙げられているが、第62領域A62に挙げられていない単語を強調表示(ここでは四角枠で単語を囲む強調表示)する。
【0085】
第2、第3抽出工程で抽出される単語(後述する第4抽出工程で抽出される単語も同様)は、漢字、カタカナ、アルファベットの少なくとも1つを含み、且つひらがなを含まないものを示す。例えば、「請求項」に、「第1の物質」と書かれた場合には、この部分から、「第1」という単語と、「物質」という2つの単語が抽出され、「請求項」に、「第1物質」と書かれた場合には、この部分から、「第1物質」という1つの単語が抽出される。
【0086】
これにより、使用者は、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、下位の「請求項」が上位の「請求項」に対して正しい従属関係になっているか否かを視覚的に容易に認識することが可能になる。
【0087】
かかる別ウィンドウが表示された状態で、入力部1を使って「実施形態との合致チェック」が選択されると、制御部2は、現在第4画面P4で表示している「請求項」(ここでは「請求項1」、図5参照)が、チェック対象の「請求項」であるとして、かかる「請求項」に記載された内容が、「明細書」における「発明を実施するための形態」に十分に記載されているか否かを示す第7画面P7を表示する(図8参照)。
【0088】
具体的には、制御部2は、チェック対象の「請求項」において使用された単語を抽出し(第4抽出工程)、後述する第7画面P7の第75領域A75に表示し、「発明を実施するための形態」における段落ごとに、該段落において、抽出された単語が使用された割合(合致率)を算出し(算出工程)、第7画面P7の第72領域A72に表示する(第4表示工程)。合致率は、例えば、計算対象段落において第4抽出工程で抽出された単語が含まれる文字数を、該計算対象段落の文字数で割ったものが考えられる。
【0089】
これにより、使用者は、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、「請求項」ごとに、「請求項」に使用された単語の、「発明を実施するための形態」の段落ごとの合致率を見て、「発明を実施するための形態」に該「請求項」の内容が十分に記載されているか否かを視覚的に容易に認識することが可能になる。
【0090】
なお、選択された「請求項」の内容と「発明を実施するための形態」との合致チェックに代えて、選択された「請求項」の内容と「課題を解決するための手段」との合致チェックを行う形態であってもよい。この場合は、制御部2は、チェック対象の「請求項」において使用された単語を抽出し(第4抽出工程)、後述する第7画面P7の第75領域A75に表示し、「課題を解決するための手段」における段落ごとに、該段落において、抽出された単語が使用された割合(合致率)を算出し(算出工程)、第7画面P7の第72領域A72に表示する(第4表示工程)。
【0091】
次に、第6画面P6の詳細について説明する(図7参照)。第6画面P6は、第60〜第70領域A60〜A70を有する。入力部1を使って第60領域A60がクリックされると、制御部2は、第6画面P6を非アクティブにし、チェック対象の「請求項」に対応した第4画面P4をアクティブにする(図5参照)。第61領域A61は、チェック対象の「請求項」(ここでは、「請求項1」)の内容を表示する領域である。第62領域A62は、制御部2が抽出したチェック対象の「請求項」において使用された単語(語句)を表示する領域である。
【0092】
第6画面P6が表示された状態で、入力部1を使って、第62領域A62に表示された単語がクリックされると、制御部2は、クリックされた単語が強調された状態で、現在第61領域A61に表示されている「請求項」(ここでは、「請求項1」)の内容を表示する第4画面P4をアクティブにし、第6画面P6を非アクティブにする(不図示)。
【0093】
第63領域A63は、入力部1を使って、第65領域A65に表示する「請求項」の番号を選択するために使用される(チェック対象の「請求項」の1つ下位の従属「請求項」のみ選択可)。入力部1を使って第64領域A64がクリックされると、制御部2は、第6画面P6を非アクティブにし、第63領域A63で選択した「請求項」に対応した第4画面P4をアクティブにする。
【0094】
第65領域A65は、第63領域A63で選択した「請求項」(ここでは、「請求項2」)の内容を表示する領域である。第66領域A66は、制御部2が抽出した下位の従属「請求項」において使用された単語(語句)を表示する領域である。制御部2は、第66領域A66において、第66領域A66に挙げられているが、第62領域A62に挙げられていない単語を強調表示(ここでは四角枠で単語を囲む)する。
【0095】
第6画面P6が表示された状態で、入力部1を使って、第66領域A66に表示された単語がクリックされると、制御部2は、クリックされた単語が強調された状態で、現在第63領域A63に表示されている「請求項」(ここでは、「請求項2」)の内容を表示する第4画面P4をアクティブにし、第6画面P6を非アクティブにする(不図示)。
【0096】
入力部1を使って第67領域A67がクリックされると、制御部2は、「請求項」から単語を抽出する条件を設定するために使用される画面を表示部4に表示する(不図示)。入力部1を使って第68領域A68がクリックされると、制御部2は、単語を抽出する条件などが最新の状態で、上位の「請求項」、及び下位の「請求項」における単語の抽出、抽出された単語の比較などを行う。入力部1を使って第69領域A69がクリックされると、制御部2は、第6画面P6の表示を終了し、第5画面P5を表示する。入力部1を使って第70領域がクリックされると、制御部2は、第6画面P6の表示を終了し、第4画面P4をアクティブにする。
【0097】
下位の「請求項」は、上位の「請求項」に対して、新しい構成要素を加えているため、通常下位の「請求項」には、上位の「請求項」で使用された単語に加えて、新しい単語が用いられる。但し、新しい構成要素を加えるために新しい単語を使っているのか、間違えて意図しない単語を使ってしまったのかが分かりにくい場合がある。本実施形態では、上位の「請求項」の単語と、下位の「請求項」の単語とを1画面上に表示し、且つ下位の「請求項」で、新しく使用された単語を強調表示するため、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、これら強調表示された単語を見ることにより、上位の「請求項」(ここでは「請求項1」)と、下位の「請求項」(ここでは「請求項2」)との間の従属関係が正しく書けているか否かを容易に判断することが可能になる。
【0098】
次に、第7画面P7の詳細について説明する(図8参照)。第7画面P7は、第71〜第78領域A71〜A78を有する。入力部1を使って第71領域A71がクリックされると、制御部2は、第7画面P7を非アクティブにし、チェック対象の「請求項」に対応した第4画面P4をアクティブにする(図5参照)。
【0099】
第72領域A72は、「発明を実施するための形態」の段落ごとに、チェック対象の「請求項」で使用された単語(語句)が使用された割合(合致率)を表示する領域であり、段落番号、該段落番号に記載された内容の一部又は全部、合致率、及びチェックボックスを有する。チェックボックスにチェックが入ると、上の段落と同じ1つの段落であるとして、合致率の計算が行われる。合致率が高い段落は、チェック対象の「請求項」の内容を含む説明を記載した可能性が高いため、かかる段落の内容を見れば、「明細書」の記載要件(実施可能要件など)を満たしているかを確認することが可能になる。
【0100】
複数の段落は、線で区切られ、段落ごとに選択が可能な状態で表示される。複数の段落のうち、入力部1を使ってクリックして選択された段落が、色分けしたりするなどして他の段落と区別が出来る状態で表示される。図8では、段落8が、段落7と同じ段落であると設定された状態で、かかる段落7が選択された状態を示す。また、合致率の高さに応じて色分け表示される形態であってもよい。
【0101】
入力部1を使って第73領域A73がクリックされると、制御部2は、チェックボックスのチェック状態などが最新の状態で、チェック対象の「請求項」における単語の抽出、抽出された単語の「発明を実施するための形態」の段落ごとの合致率計算などを行う。
【0102】
制御部2は、段落ごとに算出された割合(合致率)を、段落ごとに算出された割合を表示した領域に対応した段落の内容をリンクして表示可能な状態で、表示部4に表示する。具体的には、入力部1を使って第74領域A74がクリックされると、制御部2は、「発明を実施するための形態」を表示する第8画面P8を、表示部4に表示する(図9参照)。このとき、選択された段落(ここでは段落7と段落8)が強調表示される。
【0103】
第75領域A75は、制御部2が抽出したチェック対象の「請求項」において使用された単語(語句)を表示する領域である。制御部2は、第72領域A72において選択された段落で使用されている単語を、使用されていない単語と区別するために、強調表示(ここでは四角枠で単語を囲む)する。
【0104】
第7画面P7が表示された状態で、入力部1を使って、第75領域A75に表示された単語がクリックされると、制御部2は、クリックされた単語が強調された状態で、現在のチェック対象の「請求項」(ここでは、「請求項1」)の内容を表示する第4画面P4をアクティブにし、第6画面P6を非アクティブにする(不図示)。
【0105】
入力部1を使って第76領域A76がクリックされると、制御部2は、「請求項」から単語(語句)を抽出する条件、合致率に応じた色分けの条件などを設定するために使用される画面を表示する(不図示)。入力部1を使って第77領域A77がクリックされると、制御部2は、第7画面P7の表示を終了し、第5画面P5を表示する。入力部1を使って第78領域A78がクリックされると、制御部2は、第7画面P7の表示を終了し、第4画面P4をアクティブにする。
【0106】
次に、第8画面P8の詳細について説明する(図9参照)。第8画面P8は、第80〜第85領域A80〜A85を有する。第80〜第85領域A80〜A85の構成は、第2画面P2の第20〜第25画面A20〜A25とほぼ同様であるが、第7画面P7の表示後の第8画面P8では、第83領域A83において、選択された段落が強調表示される。
【0107】
入力部1を使って第80領域A80がクリックされると、制御部2は、第8画面P8の内容入力(「発明を実施するための形態」の内容入力)に関連するメモ書き用の画面をアクティブにし、第8画面P8を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第81領域A81がクリックされると、制御部2は、第2画面P2を非アクティブにし、第1画面P1をアクティブにする(図2参照)。入力部1を使って第82領域A82がクリックされると、制御部2は、第83領域A83に入力する記載項目の具体的内容(ここでは「発明を実施するための形態」の具体的内容)を作るためのコツを教えるヘルプ画面を、表示部4に表示する(不図示)。
【0108】
第83領域A83は、入力部1を使って、記載項目(ここでは、出願書類の1つである「明細書」における「発明を実施するための形態」)の具体的な内容を記入する領域であり、入力部1のキーボードなどで、第83領域A83に直接書き込みすることよって、内容を記入することも出来るし、他のファイルのテキストを貼り付けることによって内容を記入することも出来る。また、例文検索画面を使って他の文献を引用して内容を記入することも出来る。入力部1を使って、第84領域A84がクリックされると、制御部2は、第83領域A83に記入された内容を消去する。入力部1を使って、第85領域A85がクリックされると、制御部2は、例文表示など、第83領域A83に内容を記載するために参照となる情報を選択する別ウィンドウを表示する。
【0109】
次に、第9画面P9の詳細について説明する(図10参照)。第9画面P9は、第90〜第99領域A90〜A99を有する。入力部1を使って第90領域A90がクリックされると、制御部2は、第9画面P9の内容入力(「図面」や「図面の簡単な説明」の内容入力)に関連するメモ書き用の画面をアクティブにし、第9画面P9を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第91領域A91がクリックされると、制御部2は、第9画面P9を非アクティブにし、第1画面P1をアクティブにする(図2参照)。入力部1を使って第92領域A92がクリックされると、制御部2は、第96領域A96、第97領域A97に入力する記載項目の具体的内容(ここでは「図面」や「図面の簡単な説明」の具体的内容)を作るためのコツを教えるヘルプ画面を、表示部4に表示する(不図示)。
【0110】
第93領域A93は、入力部1を使って、第96領域A96に記入する「図面」の番号を選択するために使用される。図10は、「図1」が選択され、「図1」の具体的な内容を、第96領域A96に記入する状態を示す。入力部1を使って、第94領域A94がクリックされると、制御部2は、「図面」を追加したり、第96領域A96に挿入する図面データを選択したりするために使用される別ウィンドウを表示する。入力部1を使って、第95領域A95がクリックされると、制御部2は、第96領域A96に記入された内容を消去する。
【0111】
第96領域A96は、入力部1を使って、記載項目(ここでは、出願書類の1つである「図面」)の具体的な内容を記入する領域であり、入力部1を使って第94領域A94をクリックするなどして、図面データを貼り付けることによって内容を記入することが出来る。第97領域A97は、入力部1を使って、記載項目(ここでは、出願書類の1つである「明細書」における「図面の簡単な説明」)の具体的な内容を記入する領域であり、入力部1のキーボードなどで、第97領域A97に直接書き込みすることよって、内容を記入することも出来るし、他のファイルのテキストを貼り付けることによって内容を記入することも出来る。入力部1を使って、第98領域A98がクリックされると、制御部2は、用語表示など、第97領域A97に内容を記載するために参照となる情報を選択する別ウィンドウを表示する。入力部1を使って、第99領域A99がクリックされると、制御部2は、第97領域A97に記入された内容を消去する。
【0112】
次に、第10画面P10の詳細について説明する(図11参照)。第10画面P10は、第100〜第105領域A100〜A105を有する。
【0113】
入力部1を使って第100領域A100がクリックされると、制御部2は、第10画面P10の内容入力(「符号の説明」の内容入力)に関連するメモ書き用の画面をアクティブにし、第10画面P10を非アクティブにする(不図示)。入力部1を使って第101領域A101がクリックされると、制御部2は、第1画面P1をアクティブにし、第10画面P10を非アクティブにする(図2参照)。入力部1を使って第102領域A102がクリックされると、制御部2は、第103領域A103に入力する記載項目の具体的内容(ここでは「符号の説明」の具体的内容)を作るためのコツを教えるヘルプ画面を、表示部4に表示する(不図示)。
【0114】
第103領域A103は、入力部1を使って、記載項目(ここでは、出願書類の1つである「明細書」における「符号の説明」)の具体的な内容を記入する領域であり、入力部1のキーボードなどで、第103領域A103に直接書き込みすることよって、内容を記入することも出来るし、他のファイルのテキストを貼り付けることによって内容を記入することも出来る。また、「明細書」に記載された符号と符号の前に記載された単語または文字列との組みあわせに基づいて、「符号の説明」で使用される符号や該符号に対応する単語または文字列を抽出し、第121領域A121(図13、図14参照)に表示させ、これを編集して第103領域A103に記入する内容を決定することも出来る。入力部1を使って、第104領域A104がクリックされると、制御部2は、第103領域A103に記入された内容を消去する。
【0115】
入力部1を使って、第105領域A105がクリックされると、制御部2は、「明細書」からの符号抽出など、第103領域A103に内容を記載するために参照となる情報を選択する別ウィンドウを表示する。
【0116】
特に、別ウィンドウで「明細書」に記載された符号と該符号の前に記載された単語または文字列を抽出する選択をした場合には、制御部2は、第11画面P11をアクティブにし、第10画面P10を非アクティブにする(図12参照)。
【0117】
次に、第11画面P11の詳細について説明する(図12参照)。第11画面P11の表示は、第10画面P10又は第12画面P12が表示された状態で、入力部1を使って所定の操作(例えば、第105領域A105のクリックなど)を行うことにより行われる。第11画面P11は、第111〜第116領域A111〜A116を有する。
【0118】
入力部1を使って、第111領域A111がクリックされると、制御部2は、「符号の説明」の記載で使用する符号や該符号に対応する単語または文字列を「明細書」から抽出するためのコツを教えるヘルプ画面を、表示部4に表示する(不図示)。入力部1を使って、第112領域A112がクリックされると、制御部2は、第11画面P11を閉じ、第11画面P11をアクティブにする前の画面(第10画面P10又は第12画面P12)の表示にする。
【0119】
第113領域A113は、「明細書」から符号と、該符号に対応する(該符号の前方に隣接する)単語または文字列とを抽出する際の条件(第1、第2抽出条件)を設定するために使用される。
【0120】
第1抽出条件としては、単語または文字列を抽出する際に、ひらがなを含まない単語だけを抽出するか、単語だけでなくひらがなを含む文字列も抽出するかの選択、文字列も抽出する場合には、文字列の文字数の上限設定、文字列に含めるひらがなの文字数の上限設定、及び文字列に含めるひらがなが出現する回数(文字列に含まれるひらがなの領域の数)の上限設定が、入力部1を使って行われる。第2抽出条件としては、アルファベットで始まる符号を符号として認識するか否かの選択が、入力部1を使って行われる。
【0121】
入力部1を使って第114領域A114がクリックされると、制御部2は、「明細書」から単語または文字列を抽出する条件(抽出語句から除外する単語など)などを設定するために使用される画面を表示する(不図示)。
【0122】
入力部1を使って第115領域A115がクリックされると、制御部2は、第113領域A113で設定した抽出条件(第1抽出条件、第2抽出条件)で、「明細書」から、符号と該符号の前方に隣接する単語または文字列を抽出し、第11画面P11を閉じ、第10画面P10の非アクティブ表示を第12画面P12のアクティブ表示に切り替える(図13、図14参照)。第12画面P12では、後述するように、抽出した符号と単語または文字列の組みあわせを第121領域A121に表示する。
【0123】
具体的には、第8画面P8の第83領域A83に書き込まれた「発明を実施するための形態」など、「符号の説明」を除く「明細書」に記載された内容から、符号がある領域を読み出し、符号と該符号の前方に隣接する単語または文字列とを抽出し(第5抽出工程)、第12画面P12の第121領域A121(編集画面)に表示する(第5表示工程)。符号と単語または文字列の組みあわせの編集画面への表示(列挙)は、ソートがかけられた状態、すなわち、符号を番号が小さいものから順に並べ、さらに単語または文字列を昇順に並べた状態で行われるのが望ましい。
【0124】
抽出された符号に対応する単語または文字列が複数抽出された場合には、制御部2は、複数の符号と単語または文字列の組みあわせを総て列挙する。例えば、「10」という符号に対して、前方に隣接する単語または文字列として、「本実施形態に係る靴」と、「靴」と、「第1の実施形態に係る靴」の3種類が抽出された場合には、それぞれの組みあわせを抽出結果として、第121領域A121に列挙する(図14参照)。
【0125】
第5抽出工程で抽出される符号は、数字とアルファベットの少なくとも一方を含むものを示す。ただし、アルファベットで始まる符号(例えば、B1など)を符号として認識するか否かは、第2抽出条件で選択出来る。
【0126】
第5抽出工程で抽出される単語は、抽出された符号の前方に隣接し、漢字、カタカナ、アルファベットの少なくとも1つを含み、且つひらがなを含まないものを示し、文字列は、抽出された符号の前方に隣接し、漢字、カタカナ、アルファベットの少なくとも1つを含み、且つひらがなを含むものを示す。ひらがなを含める条件は、第1抽出条件で選択出来る。このため、第5抽出工程において抽出される単語または文字列は、抽出された符号の前方にある単語または文字列の中から、ひらがなを含む回数など第1抽出条件に沿って決定される。
【0127】
例えば、「明細書」の「発明の詳細な説明」に、「第1の物質10a」と書かれた場合であって、且つ第1抽出条件としてひらがなを含む抽出を行わない選択がされた場合には、この部分から、「10a」という符号と、「物質」という単語が抽出される。「第1の物質10a」と書かれた場合であって、且つ第1抽出条件としてひらがなを含む抽出を行う選択がされた場合には、この部分から、「10a」という符号と、「第1の物質」という文字列が抽出される。
【0128】
また、例えば、「明細書」の「発明の詳細な説明」に、「第2スイッチSW2」と書かれた場合であって、且つ第2抽出条件としてアルファベットで始まる符号を符号として認識しない選択がされた場合は、この部分から符号と単語または文字列の組みあわせが抽出されないが、第2抽出条件としてアルファベットで始まる符号を符号として認識する選択がされた場合には、この部分から、「SW2」という符号と、「第2スイッチ」という単語が抽出される。
【0129】
入力部1を使って第116領域A116がクリックされると、制御部2は、第11画面P11を閉じ、第11画面P11をアクティブにする前の画面(第10画面P10又は第12画面P12)の表示にする。
【0130】
次に、第12画面P12の詳細について説明する(図13、図14参照)。第12画面P12の表示は、第11画面P11が表示された状態で、入力部1を使って所定の操作(例えば、第115領域A115のクリックなど)を行うことにより行われる。第12画面P12は、第100〜第105領域A100〜A105、第121〜第124領域A121〜A124を有する。第100〜第105領域A100〜A105は、第10画面P10における第100〜第105領域A100〜A105と同じである。但し、第121〜第124領域A121〜A124を配置するために、第103〜第105領域A103〜A105の配置や大きさが、第10画面P10のものと異なる。
【0131】
第121領域A121は、抽出結果として、「明細書」から抽出された符号と該符号に対応する単語または文字列の組みあわせを表示したり、表示された符号や単語または文字列を編集したりするために使用される。
【0132】
図13は、第1抽出条件として、ひらがなを全く含まない単語だけを抽出する条件を設定した場合の結果で、「明細書」から、ひらがなを含まない単語と符号の組みあわせだけが抽出された状態を示す。図14は、第1抽出条件として、ひらがなを含まない単語と、ひらがなを含む文字列(該文字列に含めるひらがなの文字数が3文字までで、且つ文字列においてひらがなが出現する回数が3回(文字列に含まれるひらがなの領域の数が3つ)までのもの)を、抽出する条件を設定した場合の結果で、「明細書」から、ひらがなを含まない単語と符号の組みあわせ、及びひらがなを含む文字列と符号の組みあわせが抽出された状態を示す。
【0133】
第122領域A122は、入力部1を使って、第121領域A121に表示された内容を、第103領域A103に反映させる条件(挿入位置、全文差替など)を選択するために使用される。
【0134】
入力部1を使って、第123領域A123がクリックされると、制御部2は、第122領域A122で設定された反映条件で、第121領域A121に表示された内容を、第103領域A103に反映させる。入力部1を使って、第124領域A124がクリックされると、制御部2は、第12画面P12のアクティブ表示を、第10画面P10のアクティブ表示に切り替える。
【0135】
「明細書」における「符号の説明」欄は、「明細書」における「符号の説明」をのぞく領域で使用される部材の番号(符号)と、該部材の名称(符号に対応し、符号の前方に隣接する単語または文字列)との組みあわせを一覧にして表示し、発明を理解するのに役立つ領域である。本実施形態では、かかる「符号の説明」欄を作成する際に、「明細書」に記載された内容に基づいて、「符号の説明」欄に記載すべき候補として符号と単語または文字列の組みあわせを列挙し、「符号の説明」の内容を記入する際の参考にすることが可能になる。
【0136】
「明細書」から符号や単語または文字列が抽出された場合、不必要な符号や単語または文字列を含んだり、必要な符号や単語または文字列を抽出出来なかったりすることが考えられる。本実施形態では、抽出結果が編集可能な状態で第121領域A121に表示され、第121領域A121に表示された抽出結果を編集しながら、「符号の説明」欄に記載すべき事項を決定することが出来るため、「符号の説明」欄の記載を正しく簡単に行うことが可能になる。
【0137】
特に、符号の前方に隣接する単語または文字列の抽出については、ひらがなを含める条件を設定出来るため、「明細書」の作成者の傾向に合わせて、編集作業が少なくて済むような符号と単語または文字列の組みあわせを抽出することが可能になる。
【0138】
以上のように、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から、「符号の説明」で使用する内容の候補を挙げることも可能であるが、「図面」に記載された符号を読み出して、「符号の説明」で使用する内容の候補を挙げることも出来る(図15、図16参照)。
【0139】
第9画面P9を表示した状態(図10参照)で、入力部1を使って「図面」から符号を読み出しするための所定の操作が行われると、制御部2は、「図面」から、すなわち、第96領域A96に貼り付けられた図面データから、符号であると認識出来る領域を抽出し、第9画面P9を閉じ、第12画面P12を表示する(図15参照)。第12画面P12では、後述するように、抽出した符号を第121領域A121に表示する。
【0140】
具体的には、第9画面P9の第96領域A96に貼り付けられた図面データから、符号がある領域を読み出して抽出し(第6抽出工程)、第12画面P12の第121領域A121に表示する(第6表示工程)。符号の編集画面への表示(列挙)は、ソートがかけられた状態、すなわち、符号を番号が小さいものから順に並べた状態で行われるのが望ましい。例えば、図15では、図10の第96領域A96から、「10」、「11」、「12」、「13」、「20」、「30」、及び「40」を符号として抽出された状態を示す。
【0141】
これにより、「符号の説明」欄を作成する際に、「図面」に記載された内容に基づいて、「符号の説明」欄に記載すべき候補として符号を列挙し、「符号の説明」の内容を記入する際の参考にすることが可能になる。ただし、この時点では、符号だけしか挙げられておらず、単語または文字列との関係が明確にされていない。
【0142】
第12画面P12を表示した状態(図15参照)で、入力部1を使って「明細書」から符号と単語または文字列の組みあわせを抽出するための所定の操作が行われると、制御部2は、第113領域A113で設定した抽出条件(第1抽出条件、第2抽出条件)で、「明細書」から、符号と該符号の前方に隣接する単語または文字列を抽出し、第121領域A121に書き込みする(図16参照)。
【0143】
具体的には、第8画面P8の第83領域A83に書き込まれた「発明を実施するための形態」など、「符号の説明」を除く「明細書」に記載された内容から、符号がある領域を読み出し、符号と該符号の前方に隣接する単語または文字列とを抽出し(第7抽出工程)、第12画面P12の第121領域A121に表示する(第7表示工程)。符号と単語または文字列の組みあわせの編集画面への表示(列挙)は、ソートがかけられた状態、すなわち、符号を番号が小さいものから順に並べ、さらに単語または文字列を昇順に並べた状態で行われるのが望ましい。
【0144】
また、第7抽出工程と、第7表示工程との間に、「図面」から抽出され第121領域A121に記載されている符号ごとに、「明細書」から抽出された符号と一致するか否かを判断する第2判断工程が行われる。
【0145】
第2判断工程において、「図面」から抽出され第121領域A121に記載されている符号が、「明細書」から抽出された符号の何れかと一致した場合には、制御部2は、第121領域A121における該符号が記載された領域の右横に、「明細書」において該符号の前方に隣接した単語または文字列を記入する。符号が一致し、該符号に対応する単語または文字列が複数抽出された場合には、制御部2は、複数の符号と単語または文字列の組みあわせを総て列挙する。
【0146】
第2判断工程において、「図面」から抽出され第121領域A121に記載されている符号が、「明細書」から抽出された符号と一致しない場合には、第121領域A121における該符号が記載された領域の右側は空白のままにされる。
【0147】
従って、第7表示工程では、「図面」の中から抽出した符号と、「明細書」の中から抽出した符号と該符号の前方に隣接した単語または文字列との組みあわせとのマッチングが行われ、「図面」から抽出されたものが、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出されたものとがと一致する符号については、「図面」や「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された単語または文字列と抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、一致しない符号については、「図面」から抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面(第12画面P12の第121領域A121)上に表示する。
【0148】
これにより、「符号の説明」欄を作成する際に、「図面」と「明細書」に記載された内容に基づいて、「符号の説明」欄に記載すべき候補として符号と単語または文字列を列挙し、「符号の説明」の内容を記入する際の参考にすることが可能になる。また、第121領域A121に列挙された内容を見ることにより、「図面」に記載された事項(符号)と、「明細書」に記載された事項「符号と単語または文字列」とが一致しているか否かを、認識することが出来、「図面」と「明細書」の内容を確認する手助けにすることが可能になる。
【0149】
例えば、図16では、「11」という符号が「図面」からは抽出されたが、「明細書」からは「11」という符号を抽出できなかった状態を示している。これにより、「図面」に不要な符号「11」を記載していたので削除すべきであるのか、若しくは、「明細書」に符号「11」に対応する説明が足りなかったのかを知ることが可能になる。
【0150】
なお、ここでは、「図面」から符号を抽出した後に、「明細書」から符号と単語または文字列の組みあわせを抽出し、これらをマッチングする形態を説明したが、先に「明細書」から符号と単語または文字列の組みあわせを抽出し、その後、「図面」から符号を抽出し、これらをマッチングする形態であってもよい。
【0151】
総ての記載項目の入力が完了後、入力部1を使って所定の操作を行うと、制御部2は、記載された情報に基づいて、記載順序、段落番号の振り分けなど所定のフォーマットに沿った出願書類を作成し、表示部4への表示や、プリンタ5への印刷が可能な状態にする。このため、本実施形態における出願書類作成支援システムを使い、第1〜第12画面P1〜P12などの所定の表示画面を見ながら、「請求の範囲」など、出願書類の記載項目の具体的な内容に関する情報を入力することにより、出願書類のフォーマットに沿った出願書類を完成させることが出来る。
【0152】
このとき、特許出願または実用新案登録出願の出願書類の具体的な内容を入力する際に参考になる有益な情報として、例文ファイルから、任意の検索条件で抽出した段落を引用したり、「請求項」のツリー構造を図示したり、上位の「請求項」と下位の「請求項」との従属関係を確認する情報を表示したり、チェック対象の「請求項」で使用された単語の「発明を実施するための形態」(または「課題を解決するための手段」)の段落ごとの使用率(合致率)を表示したり、「符号の説明」に記載する内容の候補を「図面」や「明細書」に記載された内容から抽出したりすることも可能になる。
【0153】
なお、「発明を実施するための形態」など、出願書類における記載項目や、その記載順序は、法改正などにより変更される可能性があるが、その都度、出願書類作成支援プログラムを手直しすることで、記載項目などの変更に対処することが出来る。
【0154】
また、複数の記載項目が決まっている書類として、特許出願や実用新案登録出願の出願書類を例にして説明したが、裁判所に提出する書類(訴状、答弁書など)、及び学術論文など、フォーマットが決まっているものにも応用することが可能である。
【0155】
また、入力部1を使って「請求項の従属関係チェック」が選択された場合に、制御部2は、チェック対象の「請求項」と当該「請求項」と上方または下方に従属関係にある「請求項」において、所定の単語(以下、「所定抽出単語」とする)の使い方を確認する形態(第8抽出工程、第3判断工程、第8表示工程)を加えても良い。
【0156】
具体的には、チェック対象の「請求項」と当該「請求項」と従属関係にある「請求項」において、使用された単語の中から、所定抽出単語を抽出し(第8抽出工程)、第8抽出工程で抽出した所定抽出単語の後方に隣接する単語(以下、「後方隣接単語」が、その所定抽出単語よりも前方で使用されたか否かを判断し(第3判断工程)、使用されていない場合には、第6画面P6の第61領域A61と第62領域A62、若しくは第64領域A65と第66領域A66に、警告表示(ここでは、二重四角枠で単語を囲む)する(第8表示工程、図17、図18参照)。
【0157】
第6画面P6が表示された状態で、入力部1を使って、第62領域A62に表示された単語がクリックされると、制御部2は、クリックされた単語が強調された状態で、現在第61領域A61に表示されている「請求項」(ここでは、「請求項1」)の内容を表示する第4画面P4をアクティブにし、第6画面P6を非アクティブにする(図19参照)。
【0158】
第6画面P6が表示された状態で、入力部1を使って、第66領域A66に表示された単語がクリックされると、制御部2は、クリックされた単語が強調された状態で、現在第63領域A63に表示されている「請求項」(ここでは、「請求項2」)の内容を表示する第4画面P4をアクティブにし、第6画面P6を非アクティブにする(不図示)。
【0159】
第8抽出工程においては、「前記」、「上述」、「前述」、「上記」など、後方隣接単語が、当該所定抽出単語の前方で既に一度以上記述されたことを示す語句が、所定抽出単語として、抽出される。
【0160】
第3判断工程においては、チェック対象の「請求項」における第8抽出工程で抽出した所定抽出単語よりも前方の領域、及びチェック対象の「請求項」の上位の請求項において、後方隣接単語と同じ語句があるか否かが判断される。
【0161】
所定抽出単語は、前方で既に一度以上記述されていることを示す単語であるため、「請求項」が正しく記載された場合は、第3判断工程で、後方隣接単語と同じ語句が見つかるはずである。但し、「請求項」が正しく記載されていない場合には、第3判断工程において、後方隣接単語と同じ語句が見つからないことが起こり得る。この場合には、第8表示工程で、警告表示を行い、使用者に確認を促す。
【0162】
なお、チェック対象の「請求項」に対する上位の請求項とは、当該請求項が従属請求項として扱われる上位の請求項である。チェック対象の「請求項」が請求項3であり、かかる請求項3において、「・・・請求項1または2に記載の○○装置。」と記載されている場合を例に挙げて説明する。
【0163】
請求項1と請求項2がいずれも独立請求項である場合には、第3判断工程においては、請求項3における所定抽出単語よりも前方の領域と請求項1に、後方隣接単語と同じ語句があるか否かの判断と、請求項3における所定抽出単語よりも前方の領域と請求項2に、後方隣接単語と同じ語句があるか否かの判断が行われる。
【0164】
請求項1が独立請求項であり、請求項2が請求項1の従属請求項である場合には、第3判断工程においては、請求項3における所定抽出単語よりも前方の領域と請求項1に、後方隣接単語と同じ語句があるか否かの判断と、請求項3における所定抽出単語よりも前方の領域と請求項1と請求項2に、後方隣接単語と同じ語句があるか否かの判断が行われる。
【0165】
図17、図18は、かかる警告表示の例を示す。チェック対象の「請求項」(ここでは、請求項1)において、本来「表示部」と書くべきであるにもかかわらず、「前記表示部」と記載してしまった場合には、第61領域A61における所定抽出単語「前記」と、当該所定抽出単語の後方に隣接する後方隣接単語「表示部」とが強調された警告表示が行われ、第62領域A62における後方隣接単語「表示部」が強調された警告表示が行われる(図17参照)。
【0166】
チェック対象の「請求項」の従属請求項(ここでは、請求項2)において、本来「前記表示部」と書くべきであるにもかかわらず、「前記表示装置」と記載してしまった場合には、第65領域A65における所定抽出単語「前記」と、当該所定抽出単語の後方に隣接する後方隣接単語「表示装置」とが強調された警告表示が行われ、第66領域A66における後方隣接単語「表示装置」が強調された警告表示が行われる(図18参照)。
【0167】
使用者は、第6画面P6の第61領域A61などに警告表示された単語(所定抽出単語、後方隣接単語)、若しくは第4画面P4の第43領域A43に強調表示(警告表示でもよい)された単語(後方隣接単語)を確認することにより、所定抽出単語の使い方に誤りがないかどうかを容易に判断することが可能になる。特に、四角枠を使った第3表示工程などにおける強調表示と表示方法を変えることにより、識別も容易にできる。
【0168】
また、第8抽出工程、第3判断工程、及び第8表示工程を行う対象は、出願書類における「請求の範囲」だけでなく、手続補正書における「請求の範囲」であってもよい。
【符号の説明】
【0169】
1 入力部
2 制御部
3 記録部
4 表示部
5 プリンタ
A1〜A12 第1〜第12領域(第1画面)
A20〜A33 第20〜第33領域(第2画面、第3画面)
A40〜A48 第40〜第48領域(第4画面)
A60〜A70 第60〜第70領域(第6画面)
A71〜A78 第71〜第78領域(第7画面)
A80〜A85 第80〜第85領域(第8画面)
A90〜A99 第90〜第99領域(第9画面)
A100〜A105 第100〜第105領域(第10画面、第12画面)
A111〜A116 第111〜第116領域(第11画面)
A121〜A124 第121〜第124領域(第12画面)
P1〜P12 第1〜第12画面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも「明細書」、及び「請求の範囲」を有する特許出願または実用新案登録出願の出願書類であって、過去に作成したものにおける「明細書」と「請求の範囲」の少なくとも一方を含む例文ファイルを記録する記録部と、
「明細書」、及び「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、
前記情報を表示する表示部と
前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、
前記入力部は、「明細書」における記載項目、または「請求の範囲」の少なくとも1つを選択するため、及びキーワードを入力するためにも使用され、
前記制御部は、前記記録部に記録された前記例文ファイルのうち所定のフォルダに格納されたものの中から、選択された「明細書」における記載項目、または「請求の範囲」の少なくとも1つの領域で、且つ前記キーワードを含む段落または「請求項」を抽出し、前記表示部に表示することを特徴とする出願書類作成支援システム。
【請求項2】
前記表示部は、前記制御部が抽出した前記キーワードを含む段落または「請求項」をコピー&ペースト可能な状態で、「明細書」における記載項目、または「請求の範囲」に関する情報を入力する画面を表示することを特徴とする請求項1に記載の出願書類作成支援システム。
【請求項3】
特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」、及び「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、
前記情報を表示する表示部と、
前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、
前記制御部は、前記入力部を使って入力された「請求の範囲」の「請求項」ごとに、特定の文字列の有無の判断を行い、前記判断の結果に基づいて、「請求項」の従属関係を図示する「請求項ツリー」を前記表示部に表示することを特徴とする出願書類作成支援システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記「請求項ツリー」を、前記「請求項ツリー」における「請求項」を表示した領域に対応した「請求項」の内容をリンクして表示可能な状態で、前記表示部に表示することを特徴とする請求項3に記載の出願書類作成支援システム。
【請求項5】
特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」、及び「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、
前記情報を表示する表示部と、
前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、
前記制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、前記入力部を使って指定された上位「請求項」に記載された単語を抽出し、前記指定された上位「請求項」に従属する下位「請求項」に記載された単語を抽出し、前記上位「請求項」から抽出された単語と、前記下位「請求項」から抽出された単語とを、前記表示部の1画面上に表示することを特徴とする出願書類作成支援システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記下位「請求項」から抽出された単語のうち、前記上位「請求項」から抽出単語と重複しないもの、若しくは重複するもののいずれかを強調表示することを特徴とする請求項5に記載の出願書類作成支援システム。
【請求項7】
前記制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、前記入力部を使って指定されたチェック対象の「請求項」と、前記チェック対象の「請求項」と従属関係にある「請求項」において、使用された単語の中から、所定抽出単語を抽出し、抽出した所定抽出単語の後方に隣接する後方隣接単語と同じ語句が、前記所定抽出単語よりも前方で使用されたか否かを判断し、使用されていない場合には、前記表示部で警告表示し、
前記所定抽出単語は、前記後方隣接単語が、前記所定抽出単語の前方で既に一度以上記述されたことを示す語句であることを特徴とする請求項5に記載の出願書類作成支援システム。
【請求項8】
特許出願または実用新案登録出願の手続補正書における、「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、
前記情報を表示する表示部と、
前記情報に基づいて、記載順序を含む所定のフォーマットに沿って手続補正書類を作成する制御部とを備え、
前記制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、前記入力部を使って指定された上位「請求項」に記載された単語を抽出し、前記指定された上位「請求項」に従属する下位「請求項」に記載された単語を抽出し、前記上位「請求項」から抽出された単語と、前記下位「請求項」から抽出された単語とを、前記表示部の1画面上に表示し、
前記制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、前記入力部を使って指定されたチェック対象の「請求項」と、前記チェック対象の「請求項」と従属関係にある「請求項」において、使用された単語の中から、所定抽出単語を抽出し、抽出した所定抽出単語の後方に隣接する後方隣接単語と同じ語句が、前記所定抽出単語よりも前方で使用されたか否かを判断し、使用されていない場合には、前記表示部で警告表示し、
前記所定抽出単語は、前記後方隣接単語が、前記所定抽出単語の前方で既に一度以上記述されたことを示す語句であることを特徴とする手続補正書類作成支援システム。
【請求項9】
特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」、及び「請求の範囲」に関する情報を入力するために使用される入力部と、
前記情報を表示する表示部と、
前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、
前記制御部は、「請求の範囲」における「請求項」のうちで、前記入力部を使って指定された「請求項」に記載された単語を抽出し、「明細書」における所定の記載項目の段落ごとに、抽出された単語が使用された割合を算出し、抽出された単語と段落ごとに算出された割合を、前記表示部に表示することを特徴とする出願書類作成支援システム。
【請求項10】
前記制御部は、前記割合の算出を、前記入力部を使って指定された複数の段落に対して行うことを特徴とする請求項9に記載の出願書類作成システム。
【請求項11】
前記制御部は、前記段落ごとに算出された割合を、前記段落ごとに算出された割合を表示した領域に対応した段落の内容をリンクして表示可能な状態で、前記表示部に表示することを特徴とする請求項9に記載の出願書類作成支援システム。
【請求項12】
特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、
少なくとも「明細書」、及び「請求の範囲」を有する特許出願または実用新案登録出願の出願書類であって、過去に作成したものにおける「明細書」と「請求の範囲」の少なくとも一方を含む例文ファイルのうち所定のフォルダに格納されたものの中から、出願書類における「明細書」の記載項目、又は「請求の範囲」の少なくとも1つの領域で使用者により指定されたもの、及び使用者により指定されたキーワードを含む段落または「請求項」を抽出する第1抽出工程と、
抽出された段落または「請求項」を表示部に表示する第1表示工程とを実行することを特徴とする出願書類作成支援用のコンピュータプログラム。
【請求項13】
特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、
「請求の範囲」の「請求項」ごとに、特定の文字列の有無の判断を行う第1判断工程と、
前記判断の結果に基づいて、「請求項」の従属関係を図示する請求項ツリーを表示する第2表示工程とを実行することと特徴とする出願書類作成支援用のコンピュータプログラム。
【請求項14】
特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、
「請求の範囲」における「請求項」のうちで、使用者により指定された上位「請求項」に記載された単語を抽出する第2抽出工程と、
前記指定された上位「請求項」に従属する下位「請求項」に記載された単語を抽出する第3抽出工程と、
前記上位「請求項」から抽出された単語と、前記下位「請求項」から抽出された単語とを、1画面上に表示する第3表示工程とを実行することを特徴とする出願書類作成支援用のコンピュータプログラム。
【請求項15】
特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、
「請求の範囲」における「請求項」のうちで、使用者により指定された「請求項」に記載された単語を抽出する第4抽出工程と、
「明細書」における所定の記載項目の段落ごとに、抽出された単語が使用された割合を算出する算出工程と、
抽出された単語と段落ごとに算出された割合を、表示する第4表示工程とを実行することを特徴とする出願書類作成支援用のコンピュータプログラム。
【請求項16】
複数の記載項目が決まっている書類であって、過去に作成した例文ファイルを記録する記録部と、
記載項目の内容に関する情報を入力するために使用される入力部と、
前記情報を表示する表示部と、
前記情報に基づいて、記載順序を含む所定のフォーマットに沿って前記書類を作成する制御部とを備え、
前記入力部は、複数の記載項目の中から1以上の記載項目を選択するため、及びキーワードを入力するためにも使用され、
前記制御部は、前記記録部に記録された前記例文ファイルのうち所定のフォルダに格納されたものの中かから、選択された記載項目の中で、且つ前記キーワードを含む領域を抽出し、前記表示部に表示することを特徴とする書類作成支援システム。
【請求項17】
特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」に関する情報を入力するために使用される入力部と、
前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、
前記制御部は、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、前記符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出し、抽出された単語または文字列と抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示することを特徴とする出願書類作成支援システム。
【請求項18】
前記入力部は、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から文字列を抽出する抽出条件として、文字列に含まれるひらがなの文字数や、文字列に含まれるひらがなの領域の数を設定するためにも使用され、
前記制御部は、前記抽出条件を考慮して、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、前記符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出することを特徴とする請求項17に記載の出願書類作成支援システム。
【請求項19】
前記入力部は、特許出願または実用新案登録出願における、「図面」に関する情報を入力するためにも使用され、
前記制御部は、「図面」に記載された符号を抽出し、「図面」から抽出された符号が、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された符号と一致するかを判断し、一致する符号については、「図面」や「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された単語または文字列と抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、一致しない符号については、「図面」から抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示することを特徴とする請求項17に記載の出願書類作成支援システム。
【請求項20】
特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」に関する情報が入力されると、前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、
「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、前記符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出する第5抽出工程と、
前記第5抽出工程で抽出された単語または文字列と、前記第5抽出工程で抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する第5表示工程とを実行することを特徴とする出願書類作成支援用のコンピュータプログラム。
【請求項21】
特許出願または実用新案登録出願における、「明細書」や「図面」に関する情報を入力するために使用される入力部と、
前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する制御部とを備え、
前記制御部は、「図面」に記載された符号を抽出し、抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示することを特徴とする出願書類作成支援システム。
【請求項22】
前記制御部は、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出し、「図面」から抽出された符号が、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された符号と一致するかを判断し、一致する符号については、「図面」や「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された単語または文字列と抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、一致しない符号については、「図面」から抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示することを特徴とする請求項21に記載の出願書類作成支援システム。
【請求項23】
特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」や「図面」に関する情報が入力されると、前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、
「図面」に記載された符号を抽出する第6抽出工程と、
前記第6抽出工程で抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する第6表示工程とを実行することを特徴とする出願書類作成支援用のコンピュータプログラム。
【請求項24】
「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号と、「明細書」における「符号の説明」を除く領域に記載された符号の前方向に隣接する単語または文字列とを抽出する第7抽出工程と、
「図面」から抽出された符号が、「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された符号と一致するかを判断する第2判断工程と、
一致する符号については、「図面」や「明細書」における「符号の説明」を除く領域から抽出された単語または文字列と抽出された単語または文字列に対応する符号との組みあわせを、一致しない符号については、「図面」から抽出された符号を、「明細書」の「符号の説明」に記載する内容を編集する画面上に表示する第7表示工程とをさらに実行することを特徴とする請求項23に記載の出願書類作成支援用のコンピュータプログラム。
【請求項25】
特許出願または実用新案登録出願の出願書類における「明細書」、「請求の範囲」に関する情報が入力されると、前記情報に基づいて、記載順序や段落番号を含む所定のフォーマットに沿って出願書類を作成する出願書類作成支援用のコンピュータプログラムであって、
使用者により指定されたチェック対象の「請求項」と、前記チェック対象の「請求項」と従属関係にある「請求項」において、使用された単語の中から、所定抽出単語を抽出する第8抽出工程と、
抽出した所定抽出単語の後方に隣接する後方隣接単語と同じ語句が、前記所定抽出単語よりも前方で使用されたか否かを判断する第3判断工程と、
前記第3判断工程において使用されていないと判断した場合には、警告表示する第8表示工程とを実行し、
前記所定抽出単語は、前記後方隣接単語が、前記所定抽出単語の前方で既に一度以上記述されたことを示す語句であることを特徴とする出願書類作成支援用のコンピュータプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−48696(P2012−48696A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−217105(P2010−217105)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(399021943)アイビーリサーチ有限会社 (4)
【Fターム(参考)】