説明

有機電界発光表示装置及び携帯用電子機器

【課題】有機電界発光素子の輝度を調節することができる有機電界発光表示装置及び携帯用電子機器を提供する。
【解決手段】本発明の有機電界発光表示装置及び携帯用電子機器は、画素領域及び非画素領域を含む基板と、上記基板上に形成される第1バッファ層及び第2バッファ層と、上記第2バッファ層上に形成される薄膜トランジスタと、上記画素領域上に形成され、上記薄膜トランジスタに電気的に接続された有機電界発光素子と、上記基板の画素領域上に形成され、上記有機電界発光素子から入射する赤色波長の光を所定の吸収率で受光するフォトセンサとを含み、上記第1バッファ層及び第2バッファ層のそれぞれの厚さと上記フォトセンサの真性領域の幅が調節されることにより、上記フォトセンサの上記光吸収率が50%以上に調節される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光表示装置及び携帯用電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、有機電界発光素子は、アノード電極とカソード電極とからなる一対の電極と、発光層とを含む構造であり、より詳しくは、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層、及び電子輸送層をさらに含むことができる。このような構造の有機電界発光素子は、以下に説明するような発光原理によって発光する。まず、アノード電極からの正孔が正孔注入層に注入され、正孔注入層に注入された正孔が正孔輸送層によって発光層に輸送される。これとともに、カソード電極からの電子が電子注入層に注入され、電子注入層に注入された電子が電子輸送層によって発光層に輸送される。前述のように、正孔と電子とが発光層に運搬された後、相互結合し、これにより、励起子が形成されることによって発光層が発光する。
【0003】
以下、添付された図面を参照して従来の有機電界発光表示装置をさらに詳細に説明する。
【0004】
図1は、従来の技術による有機電界発光表示装置を示す断面図である。
【0005】
図1を参照すれば、有機電界発光表示装置10は、基板100上にバッファ層110が形成される。バッファ層110上には、薄膜トランジスタ120が形成される。薄膜トランジスタ120は、半導体層121、ゲート電極122、及びソース/ドレイン電極123を含む。薄膜トランジスタ120上には、平坦化層130が形成され、平坦化層130上には、ソース電極またはドレイン電極123に電気的に接続された第1電極層140が形成され、第1電極層140上には、画素定義膜150が形成される。画素定義膜150は、第1電極層140を少なくとも部分的に露出させる開口部を含む。開口部上には、発光層160が形成される。発光層160は、電子輸送層及び電子注入層(図示せず)の一部をさらに含むことができる。発光層160上には、第2電極層170が形成される。
【0006】
このような有機電界発光表示装置の発光層160である有機物質は、時間の経過とともに劣化して画素の輝度が変化し、ディスプレイの画質または明るさが所望の値とは異なる値で表れる。したがって、有機電界発光表示装置の長寿命を期待することができない。
【0007】
前述のような問題を解決するため、有機電界発光表示装置にフォトセンサを形成する方法が提案された。このような方法は、フォトセンサを介して内部または外部から入射する光エネルギーを電気的信号に変換し、有機電界発光素子の劣化に関わらず、入力信号に対する一定の輝度を表すことができるようにするものである。
【0008】
ところが、前述のフォトセンサは、光の波長に応じた受光率が50%未満と低くなり、結果として、出力される電気信号の強度がフォトセンサを用いた有機電界発光素子の輝度を調節するのに十分でなくなるという問題がある。
【0009】
【特許文献1】大韓民国公開特許公報第10−1999−0006168号明細書
【特許文献2】大韓民国公開特許公報第10−2005−0108903号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように,従来の有機電界発光表示装置及び携帯用電子機器によれば,フォトセンサの輝度を調節するのに限界があるという問題がある。
【0011】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的は,基板の画素領域に有機電界発光素子から発光する赤色波長の光を受光するフォトセンサを形成し、フォトセンサの下に形成されたバッファ層の厚さとフォトセンサの真性領域の幅とを調節することにより、フォトセンサの光吸収率を増加させ、有機電界発光素子の輝度を調節することが可能な,新規かつ改良された有機電界発光表示装置及び携帯用電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,画素領域及び非画素領域を含む基板と、上記基板上に形成される第1バッファ層及び第2バッファ層と、上記第2バッファ層上に形成される薄膜トランジスタと、上記画素領域上に形成され、上記薄膜トランジスタに電気的に接続された有機電界発光素子と、上記基板の画素領域上に形成され、上記有機電界発光素子から入射する赤色波長の光を所定の吸収率で受光するフォトセンサと、
を含み、上記第1バッファ層及び第2バッファ層のそれぞれの厚さと上記フォトセンサに含まれる真性領域の幅が調節されることにより、上記フォトセンサの上記光吸収率が50%以上に調節されることを特徴とする有機電界発光表示装置が提供される。
【0013】
また、上記第1バッファ層は2900〜3100Å、及び上記第2バッファ層は200〜400Åの厚さに形成され、上記真性領域の幅は3〜10μmに形成されてもよい。
【0014】
また、上記第1バッファ層は3000Å、及び上記第2バッファ層は300Åの厚さであってもよい。
【0015】
また、上記第1バッファ層は700〜900Å、及び上記第2バッファ層は100〜300Åの厚さに形成され、上記真性領域の幅は4〜10μmに形成されてもよい。
【0016】
また、上記第1バッファ層は800Å、及び上記第2バッファ層は200Åの厚さであってもよい。
【0017】
また、上記第1バッファ層は700〜900Å、及び上記第2バッファ層は300〜500Åの厚さに形成され、上記真性領域の幅は5〜10μmに形成されてもよい。
【0018】
また、上記第1バッファ層は800Å、及び上記第2バッファ層は400Åの厚さであってもよい。
【0019】
また、上記フォトセンサは、上記第2バッファ層の画素領域上に上記薄膜トランジスタから離隔して形成されてもよい。
【0020】
また、上記第1バッファ層は、シリコン酸化膜(SiO)で形成されてもよい。
【0021】
また、上記第2バッファ層は、シリコン窒化膜(SiN)で形成されてもよい。
【0022】
また、上記フォトセンサは、第2バッファ層の画素領域上に形成されたN型ドーピング領域と、上記N型ドーピング領域から所定距離離隔して上記第2バッファ層の画素領域に形成されたP型ドーピング領域と、上記N型ドーピング領域とP型ドーピング領域との間に形成された真性領域と、を含んでもよい。
【0023】
また、上記フォトセンサは、上記有機電界発光素子から発光した赤色波長の光吸収率に応じて所定の電気的信号を出力してもよい。
【0024】
また、上記フォトセンサから出力された電気的信号により、上記有機電界発光素子から発光する光の輝度が調節されてもよい。
【0025】
また、上記赤色波長の帯域は、645〜700nmであってもよい。
【0026】
また、上記フォトセンサは、非晶質シリコンで形成されてもよい。
【0027】
また、上記有機電界発光素子は、背面発光構造であってもよい。
【0028】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記に記載の有機電界発光表示装置を備えることを特徴とする携帯用電子機器。
【発明の効果】
【0029】
以上説明したように,本発明によれば,基板の画素領域に有機電界発光素子から入射する赤色波長の光を受光するフォトセンサを形成し、フォトセンサの下に形成されたバッファ層の厚さとフォトセンサの真性領域の幅とにより、フォトセンサの光吸収率を増加させることで、フォトセンサの光吸収率を50%以上に保持し、フォトセンサから出力された電気的信号を用いて有機電界発光素子の輝度を調節することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下に,添付した図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する発明特定事項については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0031】
本実施形態では、基板の画素領域に有機電界発光素子から発光する赤色波長の光を受光するフォトセンサを形成し、フォトセンサの下に形成されたバッファ層の厚さとフォトセンサの真性領域の幅とにより、フォトセンサの光吸収率を増加させることで、有機電界発光素子の輝度を調節することができる有機電界発光表示装置に関して説明する。
【0032】
図2は、本発明の第1実施形態によるフォトセンサを有する有機電界発光表示装置を示す断面図である。
【0033】
図2を参照すれば、本実施形態による有機電界発光表示装置20は、非画素領域A及び画素領域Bを含む基板200と、上記基板200上に形成される第1バッファ層210及び第2バッファ層220と、上記第2バッファ層220上に形成される薄膜トランジスタ230と、上記画素領域B上に形成され、上記薄膜トランジスタ230に電気的に接続された有機電界発光素子260と、上記基板の画素領域B上に形成され、上記有機電界発光素子260から入射する赤色波長の光を所定の吸収率で受光するフォトセンサ240とを含み、上記第1バッファ層210及び第2バッファ層220のそれぞれの厚さと上記フォトセンサの真性領域242の幅とにより、上記フォトセンサ240の上記光吸収率が50%以上(おおよそ、50%〜90%)に調節される。
【0034】
基板200は、ガラス、プラスチック、シリコンまたは合成樹脂のような絶縁性を有する材質からなることができ、ガラス基板のような透明基板が好ましい。基板200は、非画素領域Aと、有機電界発光素子260を含む画素領域Bとで形成される。画素領域Bは、画像が表示される領域であり、非画素領域Aは、基板200の画素領域B以外のすべての領域を定義する。また、非画素領域Aには、薄膜トランジスタ230を形成することができる。
【0035】
第1バッファ層210は、基板200上に形成される。第1バッファ層210は、シリコン酸化膜(SiO)で2900〜3100Åの厚さに形成され、3000Åに形成されるのが好ましい。第2バッファ層220は、シリコン窒化膜(SiN)で200〜400Åの厚さに形成され、300Åに形成されるのが好ましい。このように第1バッファ層210及び第2バッファ層220の厚さを設定する理由は、有機電界発光素子260から入射する赤色波長の光がフォトセンサ240に受光する光吸収率を50%以上(実施の際には、50〜90%に制限される場合もある)として表すためである。このような第1バッファ層210及び第2バッファ層220は、後工程である薄膜トランジスタ230及びフォトセンサ240の形成における不純物の拡散を防止する。
【0036】
薄膜トランジスタ230は、第2バッファ層220上に形成される。薄膜トランジスタ230は、半導体層231、ゲート電極232、及びソース/ドレイン電極233を含む。薄膜トランジスタ230の半導体層231は、第2バッファ層220上に形成された非晶質シリコンをレーザなどを用いて結晶化したポリシリコン(LTPS:low temperature polysilicon)を用いることができる。半導体層231上には、ゲート絶縁層234が形成される。薄膜トランジスタ230のゲート電極232は、ゲート絶縁層上に所定のパターンに形成される。ゲート電極232上には、層間絶縁層235が形成される。
【0037】
薄膜トランジスタ230のソース/ドレイン電極233は、層間絶縁層235上に形成され、ゲート絶縁層234と層間絶縁層235とに形成されたコンタクトホールを介して半導体層231の両側にそれぞれ電気的に接続される。
【0038】
フォトセンサ(フォトダイオード)240は、第2バッファ層220の画素領域Bに形成される。フォトセンサ240は、P−i(intrinsic)−N構造であり、より具体的に、正の電圧が印加されるN型ドーピング領域241と、N型ドーピング領域241から離隔して負の電圧が印加されるP型ドーピング領域243、及びN型ドーピング領域241とP型ドーピング領域243との間に3μm以上の幅を有する真性領域232を含む。
【0039】
一般に、フォトセンサは、光エネルギーを電気エネルギーに変換して光信号から電気的信号(電流または電圧)を得る一種の光センサであって、ダイオードの接合部に光検出機能を与えてなる半導体素子である。このようなフォトセンサは、基本的に、光子吸収によって電子または正孔が生成されることにより、ダイオードの伝導度が光信号に応じて変調されるという原理を用いる。すなわち、フォトセンサの電流は、本質的にキャリアの光学的生成率に応じて変化し、このような特性は、時間とともに変化する光信号を電気的信号に変換させて出力させるものである。
【0040】
フォトセンサ240は、まず、有機電界発光素子260から入射する赤色波長の光を受光することができる画素領域Bに非晶質シリコンで形成され、このような非晶質シリコンを所定の熱処理を経て多結晶シリコンとして結晶化させる。この後、多結晶シリコンの第1領域にN型不純物を高濃度イオン注入してN型ドーピング領域241を形成する。P型ドーピング領域243も、同様の方法によって第1領域から平行に離隔した第2領域にP型不純物を高濃度イオン注入して形成する。
【0041】
一方、真性領域242は、N型不純物及びP型不純物イオンが注入されていない多結晶シリコン層の真性半導体層であって、N型ドーピング領域241とP型ドーピング領域243との間に形成される。このN型ドーピング領域241、P型ドーピング領域243及び真性領域242は、単一平面上(同一層内)に形成される。真性領域242は、表面を介して入射する光によって電荷を生成して電気エネルギーとして出力させる。このように、フォトセンサ240は、真性領域242を形成することにより、空乏層の厚さが増加してフォトセンサ240の静電容量が減少し、一般のPNフォトセンサよりも動作速度が速く、動作電圧が低い。また、フォトセンサ240は、PNフォトセンサよりも暗電流が小さい。すなわち、フォトセンサ240は、光電効果によって光電流を発生する装置において、熱的原因及び絶縁性不良などの原因による暗黒状態(受光していないとき)で流れる電流が小さいということである。つまり、真性領域242の幅は、上記の空乏層の厚さに関係しており、真性領域242の幅を調節することにより、上記の空乏層の厚さを調節することが可能になる。言い換えると、真性領域242は、N型ドーピング領域241とP型ドーピング領域243との間に形成され、フォトセンサ240の静電容量を決定する空乏層として機能する。
【0042】
真性領域242の幅は、3〜10μmに形成される。これは、真性領域242の幅を3〜10μmに形成することにより、フォトセンサ240の光吸収率を50%以上(おおよそ、50%〜90%)として表すためである。好ましくは、真性領域242の幅Wを3μmに形成するが、これは、赤色波長帯の光吸収率が50%以上(おおよそ、50%〜90%)となり、N型ドーピング領域241とP型ドーピング領域243との接合面積を減少させ、ピクセルの開口率を向上させるためである。反面、第1バッファ層210は、シリコン酸化膜(SiO)で2900〜3100Åの厚さに形成され、第2バッファ層220は、シリコン窒化膜(SiN)で200〜400Åの厚さに形成されるとき、真性領域242の幅Wを3μm未満に形成した場合、赤色波長の光吸収率が50%未満となることから、フォトセンサ240を用いて有機電界発光素子260の輝度を調節することができない。なお、第1バッファ層210の厚さと第2バッファ層220の厚さとは、例えば、その合計により、フォトセンサ240と有機電界発光素子260との間の距離を調節する効果を有していると考えられ、結果として、フォトセンサ240が有機電界発光素子260から受光する光の光吸収率を調節する効果が発揮されていると考えることができる。
【0043】
この後、N型ドーピング領域241にアノード電圧を印加し、P型ドーピング領域243にカソード電圧を印加する。これにより、真性領域242は、完全空乏状態になり、有機電界発光素子260から入射する赤色波長、すなわち、645〜700nmにおいて入射した赤色波長の光エネルギーを吸収して電荷を生成し、蓄積することにより、これを電気的信号として出力させる。
【0044】
このように出力された電気的信号は、有機電界発光素子260の輝度が基準値を超過したか、若しくは基準値に到達することができなかった場合、フォトセンサ240から出力された電気的信号を用いて有機電界発光素子260の輝度を調節する。これにより、有機電界発光素子260の発光層262で発生した光の輝度を一定に保持させ、所望の基準値に対する輝度を表すことができる。
【0045】
例えば、フォトセンサ240から出力された電気的信号は、信号処理部(図示せず)に入力される。信号処理部に入力された信号は、ガンマ補正部(図示せず)に入力されて所定のガンマ補正を行い、各階調レベルに対応する基準電圧を生成する。このように各階調レベルに対応する基準電圧は、データ信号生成部(図示せず)に入力され、基準電圧に基づいてデータ信号を生成し、該当するデータ線にそれぞれ印加する。他の実施形態として、有機電界発光素子260から入射した内部光量に応じてフォトセンサ240から出力される電流や電圧が制御部に入力され、制御部(図示せず)に入力された電流や電圧に応じて該当する制御信号を出力させることにより、赤色の内部光量に応じて複数段階で発光層262の輝度を調節することができる。
【0046】
平坦化膜250は、薄膜トランジスタ230上に形成され、窒化膜、酸化膜のうちの1つからなる。
【0047】
有機電界発光素子260は、平坦化膜250上に形成され、有機電界発光素子260は、薄膜トランジスタ230に電気的に接続される。有機電界発光素子260は、第1電極層261、発光層262、及び第2電極層263を含む。
【0048】
有機電界発光素子260の第1電極層261は、平坦化膜250上に形成され、平坦化膜250の一領域をエッチングしてソース電極及びドレイン電極233のいずれか一つが露出するように形成されたビアホール(図示せず)を介してソース電極及びドレイン電極233のいずれか一つに電気的に接続される。第1電極層261は、透明導電体であるITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、及びZnO(酸化亜鉛)のうちの一つで形成される。
【0049】
画素定義膜270は、平坦化膜250上に形成され、第1電極層261を少なくとも部分的に露出させる開口部(図示せず)を含む。画素定義膜270は、アクリル系有機化合物、ポリアミド、ポリイミドなどの有機絶縁物質のうちの一つからなるが、これらに限らない。
【0050】
有機電界発光素子260の発光層262は、第1電極層261を部分的に露出させる開口部上に形成される。発光層262は、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、及び電子注入層の一部をさらに含むことができる。このような発光層262は、第1電極層261及び第2電極層263から注入された正孔及び電子が結合して光を発生させる。
【0051】
有機電界発光素子260の第2電極層263は、発光層262と画素定義膜270の上に形成される。また、本実施形態は、背面発光構造であって第2電極層263の少なくとも一層は、反射膜の金属膜で形成される。これにより、発光層262から発光した光が第1電極層261及び多層の下部絶縁膜を介して下部基板200に発光する。
【0052】
図3は、本発明の第1実施形態によるフォトセンサの光吸収率を表したグラフを示す図である。
【0053】
図3を参照すれば、グラフのX軸は、光の波長帯を表し、Y軸は、フォトセンサの光吸収率を表す。より詳しくは、有機電界発光素子から入射する赤色波長の光を受光するフォトセンサの下に形成された第1バッファ層の厚さが3000Å、及び第2バッファ層の厚さが300Åの場合、赤色波長帯において真性領域の幅に応じたフォトセンサの光吸収率を表したグラフである。
【0054】
例えば、赤色波長帯域C、すなわち、645〜700nmの波長帯域において真性領域の幅が3μmの場合、光吸収率は、略50%である。また、真性領域の幅が5μm〜10μmの幅を有する場合、光吸収率は、60%以上となる。
【0055】
試験結果によれば、真性領域の幅Wが3μm以上の場合、フォトセンサの光吸収率が50%以上となる。反面、真性領域の幅が3μm未満の場合、フォトセンサの光吸収率が20〜40%となるため、充分な電荷を生成することができず、フォトセンサを用いた有機電界発光素子の輝度を制御することができなくなる。
【0056】
図4は、本発明の第2実施形態によるフォトセンサを有する有機電界発光表示装置を示す断面図であって、説明の便宜上、上述した図2と同様の構成要素に関する説明は省略する。特に、薄膜トランジスタが形成された基板に関する説明は省略する。
【0057】
第1バッファ層310は、基板300上に形成される。第1バッファ層310は、シリコン酸化膜(SiO)で700〜900Åの厚さに形成され、好ましくは、800Åに形成される。第2バッファ層320は、シリコン窒化膜(SiN)で100〜300Åの厚さに形成され、好ましくは、200Åに形成される。このような第1バッファ層310及び第2バッファ層320の厚さは、有機電界発光素子360から入射する赤色波長の光がフォトセンサ340に受光する光吸収率を50%以上(おおよそ、50%〜90%)として表すためである。このような第1バッファ層310及び第2バッファ層320は、後工程である薄膜トランジスタ330及びフォトセンサ340の形成における不純物の拡散を防止する。
【0058】
フォトセンサ(フォトダイオード)340は、第2バッファ層320の画素領域E上に形成される。フォトセンサ340は、P−i(intrinsic)−N構造であり、より具体的に、正の電圧が印加されるN型ドーピング領域341と、N型ドーピング領域341から離隔して負の電圧が印加されるP型ドーピング領域343及び、N型ドーピング領域341とP型ドーピング領域343との間に4μm以上の幅を有する真性領域332を含む。
【0059】
一般に、フォトセンサは、光エネルギーを電気エネルギーに変換して光信号から電気的信号(電流または電圧)を得る一種の光センサであって、ダイオードの接合部に光出力機能を与えてなる半導体素子である。このようなフォトセンサは、基本的に、光子吸収によって電子または正孔が生成されることにより、ダイオードの伝導度が光信号に応じて変調されるという原理を用いる。すなわち、フォトセンサの電流は、本質的にキャリアの光学的生成率に応じて変化し、このような特性は、時間とともに変化する光信号を電気的信号として出力させるものである。
【0060】
フォトセンサ340は、まず、有機電界発光素子360から発光する赤色波長の光を受光することができる画素領域Eに非晶質シリコンで形成され、このような非晶質シリコンを所定の熱処理を経て多結晶シリコンとして結晶化させる。この後、多結晶シリコンの第1領域にN型不純物を高濃度イオン注入してN型ドーピング領域341を形成する。P型ドーピング領域343も、同様の方法によって第1領域から平行に離隔した第2領域にP型不純物を高濃度イオン注入して形成する。
【0061】
一方、真性領域342は、N型不純物及びP型不純物イオンが注入されていない多結晶シリコン層である真性半導体層であって、N型ドーピング領域341とP型ドーピング領域343との間に形成される。真性領域342は、表面を介して入射する光によって電荷を生成して電気エネルギーとして出力させる。このとき、真性領域342の幅は、4〜10μm以上に形成される。これは、真性領域342の幅を4〜10μmに形成することにより、フォトセンサ340の光吸収率を50%以上(おおよそ、50〜90%)として表すことができるためである。好ましくは、真性領域342の幅Wを4μmに形成するが、これは、赤色波長帯の光吸収率が50%以上となり、N型ドーピング領域341とP型ドーピング領域343との接合面積を減少させ、ピクセルの開口率を向上させるためである。反面、真性領域342の幅Wを4μm未満に形成した場合、赤色波長の光吸収率が50%未満となることから、フォトセンサ340を用いた有機電界発光素子360の輝度を調節することができない。
【0062】
この後、N型ドーピング領域341にアノード電圧を印加し、P型ドーピング領域343にカソード電圧を印加する。これにより、真性領域342は、完全空乏状態になり、有機電界発光素子360に入射する赤色波長、すなわち、645〜700nmにおいて入射した赤色波長の光エネルギーを吸収して電荷を生成し、蓄積するにより、これを電気的信号に変換させて出力させるものである。
【0063】
このように出力された電気的信号は、有機電界発光素子360の輝度が基準値を超過したか、若しくは基準値に到達することができなかった場合、フォトセンサ340から出力された電気的信号を用いて有機電界発光素子360の輝度を調節する。これにより、有機電界発光素子360の発光層362で発生した光の輝度を一定に保持させ、所望の基準値に対する輝度を表すことができる。
【0064】
例えば、フォトセンサ340から出力された電気的信号を信号処理部に受信する。信号処理部に受信された信号は、ガンマ補正部に入力されて所定のガンマ補正を行い、各階調レベルに対応する基準電圧を生成する。このように各階調レベルに対応する基準電圧は、データ信号生成部に入力され、基準電圧に基づいてデータ信号を生成し、該当するデータ線にそれぞれ印加する。他の実施形態として、有機電界発光素子360から入射した赤色波長の光量に応じてフォトセンサ340から出力される電流や電圧が制御部に入力され、制御部に入力された電流や電圧に応じて該当する制御信号を出力させることにより、赤色の内部光量に応じて複数段階で発光層362の輝度を調節することができる。
【0065】
図5は、本発明の第2実施形態によるフォトセンサの光吸収率を表したグラフを示す図である。
【0066】
図5を参照すれば、グラフのX軸は、光の波長帯を表し、Y軸は、フォトセンサの光吸収率を表す。より詳しくは、有機電界発光素子から入射する赤色波長の光を受光するフォトセンサの下に形成された第1バッファ層の厚さが800Å、及び第2バッファ層の厚さが200Åの場合、赤色波長帯において真性領域の幅に応じたフォトセンサの光吸収率を表したグラフである。
【0067】
例えば、赤色波長帯域F、すなわち、645〜700nmの波長帯域において真性領域の幅が4μmの場合、光吸収率は、略50%である。また、真性領域の幅が6μm〜10μmの幅を有する場合、光吸収率は、60%以上となる。
【0068】
試験結果によれば、真性領域の幅Wが4μm以上の場合、フォトセンサの光吸収率が50%以上となる。反面、真性領域の幅が4μm未満の場合、フォトセンサの光吸収率が10〜40%となることから、充分な電荷を生成することができず、フォトセンサを用いた有機電界発光素子の輝度を制御することができなくなる。
【0069】
図6は、本発明の第3実施形態によるフォトセンサを有する有機電界発光表示装置を示す断面図であり、説明の便宜上、上述した図2と同様の構成要素に関する説明は省略する。特に、薄膜トランジスタが形成された基板に関する説明は省略する。
【0070】
第1バッファ層410は、基板400上に形成される。第1バッファ層410は、シリコン酸化膜(SiO)で700〜900Åの厚さに形成され、好ましくは、800Åに形成される。第2バッファ層420は、シリコン窒化膜(SiN)で300〜500Åの厚さに形成され、好ましくは、400Åに形成される。このような第1バッファ層410及び第2バッファ層420の厚さは、有機電界発光素子460から入射する赤色波長の光がフォトセンサ440に受光する光吸収率を50%以上(おおよそ、50〜90%)として表すためである。このような第1バッファ層410及び第2バッファ層420は、後工程である薄膜トランジスタ430及びフォトセンサ440の形成における不純物の拡散を防止する。
【0071】
フォトセンサ(フォトダイオード)440は、第2バッファ層420の画素領域H上に形成される。フォトセンサ440は、P−i(intrinsic)−N構造であり、より具体的に、正の電圧が印加されるN型ドーピング領域441と、N型ドーピング領域441から離隔して負の電圧が印加されるP型ドーピング領域443、及びN型ドーピング領域441とP型ドーピング領域443との間に5μm以上の幅を有する真性領域442を含む。
【0072】
一般に、フォトセンサは、光エネルギーを電気エネルギーとして出力して光信号から電気的信号(電流または電圧)を得る一種の光センサであって、ダイオードの接合部に光検出機能を与えてなる半導体素子である。このようなフォトセンサは、基本的に、光子吸収によって電子または正孔が生成されることにより、ダイオードの伝導度が光信号に応じて変調されるという原理を用いる。すなわち、フォトセンサの電流は、本質的にキャリアの光学的生成率に応じて変化し、このような特性は、時間とともに変化する光信号を電気的信号に変換して出力させるものである。
【0073】
フォトセンサ440は、まず、有機電界発光素子460から発光する赤色波長の光を受光することができる画素領域Hに非晶質シリコンで形成され、このような非晶質シリコンを所定の熱処理を経て多結晶シリコンとして結晶化させる。この後、多結晶シリコンの第1領域にN型不純物を高濃度イオン注入してN型ドーピング領域441を形成する。P型ドーピング領域443も、同様の方法によって第1領域から平行に離隔した第2領域にP型不純物を高濃度イオン注入して形成する。
【0074】
一方、真性領域442は、N型不純物及びP型不純物イオンが注入されていない多結晶シリコン層である真性半導体層であって、N型ドーピング領域441とP型ドーピング領域443との間に形成される。真性領域442は、表面を介して入射する光によって電荷を生成して電気エネルギーとして出力させる。このとき、真性領域442の幅は、5〜10μmに形成される。これは、真性領域442の幅を5〜10μmに形成することにより、フォトセンサ440の光吸収率を50%以上(おおよそ、50〜90%)として表すことができるためである。好ましくは、真性領域442の幅Wが5μmに形成するが、これは、赤色波長帯の光吸収率が50%以上(おおよそ、50%〜90%)となり、N型ドーピング領域441とP型ドーピング領域443との接合面積を減少させ、ピクセルの開口率を向上させるためである。反面、真性領域442の幅Wを5μm未満に形成した場合、赤色波長の光吸収率が50%未満となることから、フォトセンサ440を用いた有機電界発光素子の輝度を調節することができない。
【0075】
この後、N型ドーピング領域441にアノード電圧を印加し、P型ドーピング領域443にカソード電圧を印加する。これにより、真性領域442は、完全空乏状態になり、有機電界発光素子460から入射する赤色波長、すなわち、645〜700nmにおいて入射した赤色波長の光エネルギーを吸収して電荷を生成し、蓄積することにより、これを電気的信号として出力する。
【0076】
このように出力された電気的信号は、有機電界発光素子460の輝度が基準値を超過したか、若しくは基準値に到達することができなかった場合、フォトセンサ440から出力された電気的信号を用いて有機電界発光素子460の輝度を調節する。これにより、有機電界発光素子460の発光層462で発生した光の輝度を一定に保持させ、所望の基準値に対する輝度を表すことができる。
【0077】
例えば、フォトセンサ440から出力された電気的信号を信号処理部に受信する。信号処理部に受信された信号は、ガンマ補正部に入力されて所定のガンマ補正を行い、各階調レベルに対応する基準電圧を生成する。このように各階調レベルに対応する基準電圧は、データ信号生成部に入力され、基準電圧に基づいてデータ信号を生成し、該当するデータ線にそれぞれ印加する。他の実施形態として、有機電界発光素子460から入射した内部光量に応じてフォトセンサ440から出力される電流や電圧が制御部に入力され、制御部に入力された電流や電圧に応じて該当する制御信号を出力させることにより、赤色の内部光量に応じて複数段階で発光層462の輝度を調節することができる。
【0078】
図7は、本発明の第3実施形態によるフォトセンサの光吸収率を表したグラフを示す図である。
【0079】
図7を参照すれば、グラフのX軸は、光の波長帯を表し、Y軸は、フォトセンサの光吸収率を表す。より詳しくは、有機電界発光素子から入射する赤色波長の光を受光するフォトセンサの下に形成された第1バッファ層の厚さが800Å、及び第2バッファ層の厚さが400Åの場合、赤色波長帯において真性領域の幅に応じたフォトセンサの光吸収率を表したグラフである。
【0080】
例えば、赤色波長帯域I、すなわち、645〜700nmの波長帯域において真性領域の幅が5μmの場合、光吸収率は、略50%である。また、真性領域の幅が6μm〜10μmの幅を有する場合、光吸収率は、60%以上となる。
【0081】
試験結果によれば、真性領域の幅Wが5μm以上の場合、フォトセンサの光吸収率が50%以上となる。反面、真性領域の幅が5μm未満の場合、フォトセンサの光吸収率が15〜40%となることから、充分な電荷を生成することができず、フォトセンサを用いた有機電界発光素子の輝度を制御することができなくなる。
【0082】
図8及び図9は、本実施形態による有機電界発光表示装置が備えられた携帯用電子機器である。
【0083】
図8及び図9を参照すれば、本実施形態による有機電界発光表示装置が備えられた平板表示装置は、携帯用電子機器に用いることができる。このような携帯用電子機器には、携帯電話、ラップトップコンピュータ、デジタルカメラ、PMP(Personal Multimedia Player)などがあり、携帯用電子機器700、800を操作及び使用するための画像を提供する。
【0084】
このように、本実施形態では、基板の画素領域に有機電界発光素子から入射する赤色波長の光を受光するフォトセンサを形成し、フォトセンサの下に形成されたバッファ層の厚さとフォトセンサの真性領域の幅とにより、フォトセンサの光吸収率を増加させることで、フォトセンサの光吸収率を50%以上(おおよそ、50%〜90%)に保持し、フォトセンサから出力された電気的信号を用いて有機電界発光素子の輝度を一定に調節することができる。
【0085】
したがって、長時間の使用による有機電界発光素子の劣化に伴う輝度の変化を最小化して有機電界発光表示装置の寿命を増加させる。さらに、各画素ごとに備えられる有機電界発光素子に所望の電流が流れるように制御することにより、ディスプレイの高精細化による高品質の画像を提供することができる。
【0086】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】従来の技術による有機電界発光表示装置を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかるフォトセンサを有する有機電界発光表示装置を示す断面図である。
【図3】同実施形態にかかるフォトセンサの光吸収率を表したグラフを示す図である。
【図4】本発明の第2実施形態にかかるフォトセンサを有する有機電界発光表示装置を示す断面図である。
【図5】同実施形態にかかるフォトセンサの光吸収率を表したグラフを示す図である。
【図6】本発明の第3実施形態にかかるフォトセンサを有する有機電界発光表示装置を示す断面図である。
【図7】同実施形態にかかるフォトセンサの光吸収率を表したグラフを示す図である。
【図8】本発明による有機電界発光表示装置が備えられた携帯用電子機器を示す図である。
【図9】本発明による有機電界発光表示装置が備えられた携帯用電子機器を示す図である。
【符号の説明】
【0088】
200 基板
210 第1バッファ層
220 第2バッファ層
230 薄膜トランジスタ
240 フォトセンサ
250 平坦化膜
260 有機電界発光素子
270 画素定義膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画素領域及び非画素領域を含む基板と、
前記基板上に形成される第1バッファ層及び第2バッファ層と、
前記第2バッファ層上に形成される薄膜トランジスタと、
前記画素領域上に形成され、前記薄膜トランジスタに電気的に接続された有機電界発光素子と;
前記基板の画素領域上に形成され、前記有機電界発光素子から入射する赤色波長の光を所定の吸収率で受光するフォトセンサと、
を含み、
前記第1バッファ層及び第2バッファ層のそれぞれの厚さと前記フォトセンサに含まれる真性領域の幅が調節されることにより、前記フォトセンサの前記光吸収率が50%以上に調節されることを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項2】
前記第1バッファ層は2900〜3100Å、及び前記第2バッファ層は200〜400Åの厚さに形成され、前記真性領域の幅は3〜10μmに形成されることを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項3】
前記第1バッファ層は3000Å、及び前記第2バッファ層は300Åの厚さであることを特徴とする、請求項2に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項4】
前記第1バッファ層は700〜900Å、及び前記第2バッファ層は100〜300Åの厚さに形成され、前記真性領域の幅は4〜10μmに形成されることを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項5】
前記第1バッファ層は800Å、及び前記第2バッファ層は200Åの厚さであることを特徴とする、請求項4に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項6】
前記第1バッファ層は700〜900Å、及び前記第2バッファ層は300〜500Åの厚さに形成され、前記真性領域の幅は5〜10μmに形成されることを特徴とする、請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項7】
前記第1バッファ層は800Å、及び前記第2バッファ層は400Åの厚さであることを特徴とする、請求項6に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項8】
前記フォトセンサは、前記第2バッファ層の画素領域上に前記薄膜トランジスタから離隔して形成されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
【請求項9】
前記第1バッファ層は、シリコン酸化膜(SiO)で形成されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
【請求項10】
前記第2バッファ層は、シリコン窒化膜(SiN)で形成されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
【請求項11】
前記フォトセンサは、
第2バッファ層の画素領域上に形成されたN型ドーピング領域と、
前記N型ドーピング領域から所定距離離隔して前記第2バッファ層の画素領域に形成されたP型ドーピング領域と、
前記N型ドーピング領域とP型ドーピング領域との間に形成された真性領域と、
を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
【請求項12】
前記フォトセンサは、前記有機電界発光素子から発光した赤色波長の光吸収率に応じて所定の電気的信号を出力することを特徴とする、請求項1〜11のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
【請求項13】
前記フォトセンサから出力された電気的信号により、前記有機電界発光素子から発光する光の輝度が調節されることを特徴とする、請求項12に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項14】
前記赤色波長の帯域は、645〜700nmであることを特徴とする、請求項1〜13のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
【請求項15】
前記フォトセンサは、非晶質シリコンで形成されることを特徴とする、請求項1〜14のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
【請求項16】
前記有機電界発光素子は、背面発光構造であることを特徴とする、請求項1〜15のいずれかに記載の有機電界発光表示装置。
【請求項17】
請求項1〜16の有機電界発光表示装置を備えることを特徴とする携帯用電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−329449(P2007−329449A)
【公開日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−28130(P2007−28130)
【出願日】平成19年2月7日(2007.2.7)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】