有機ELディスプレイ及びその製造方法
本発明は、単層の絶縁膜パターンで素子分離が可能となるようにして製造工程の単純化及び製造コストを低減させることができる有機ELディスプレイの製造方法に関する。本発明は、基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、複数の第1電極を含む基板上に絶縁膜を形成する段階と、絶縁膜をパターニングして、複数の第1電極と直交する第1領域と複数の第1電極の間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、第1領域上の第1絶縁膜パターンの一部の上層部を最小限に除去し、第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を除去して第2絶縁膜パターンを形成する段階と、複数の第1電極上に有機発光層を形成する段階と、複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機ELディスプレイ及びその製造方法に関し、特に、単層の絶縁膜パターンで素子間の分離が可能となるようにして製造工程の単純化及び製造コストを低減させることができる有機ELディスプレイ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、フラットパネルディスプレイの1つである有機ELディスプレイは、透明基板上の陽極層と陰極層との間に有機電界発光層が挟まれた構造である。有機ELディスプレイは、その厚さが非常に薄く、マトリックス状に形成されることができるほか、15V以下の低い電圧で駆動が可能で、TFT−LCDに比べて輝度、視野角、応答速度及び消費電力などに優れた特性を有している。特に、有機ELディスプレイは、他のディスプレイ素子に比べて1μsの速い応答速度を有するため、動画の機能が不可欠な次世代マルチメディアディスプレイに非常に適している。
【0003】
しかしながら、有機ELディスプレイの有機発光層及び陰極層は酸素及び水分に非常に弱いため、有機ELディスプレイの信頼性を確保するためには、製造工程中に外部の空気に対する露出を遮断しなければならない。こうした理由から、一般に、有機ELディスプレイの製造工程中にピクセルレーションまたはパターニング工程に用いられるフォトリソグラフィは使用できない。
【0004】
有機ELディスプレイの有機物層及び陰極層に対するピクセルレーションは、有機物層及び陰極層を酸素や水分に露出させるマスクとエッチング工程を含むフォトリソグラフィ技術を用する代わりに、シャドウマスクを利用した直接ピクセルレーション方法を利用している。しかしながら、この方法は高解像度を具現するために、ピクセル間のピッチ、すなわちそれぞれの有機物層及び陰極層を構成する線と線との間の間隔を縮めると、使用しにくくなるという短所がある。
【0005】
有機ELディスプレイをパターニングする一般的な方法の1つは、電気的絶縁が可能な材料の絶縁層及び隔壁を陽極層及び基板上に予め形成し、形成された隔壁により陰極層をパターニングする方法である。
【0006】
この方法では、絶縁層は陽極層上にドット状の開口部を除いた全領域に亘って形成される。この時、絶縁層は開口部により画素を画定し、陽極の端部での漏れ電流を抑制させる機能を果たす。また、絶縁層は陰極層のパターニングのために形成される陽極層と直交する方向の隔壁によるシャドウ効果により積層される有機物層が隔壁付近で薄くなって、陰極層が陽極層と境界部で短絡されるのを防止する役割をする。
【0007】
また、後で形成される陰極層が絶縁層を切断せずに越えて行かなければならないため、オーバーハング構造を有さなければならない。したがって、絶縁層はポジ型フォトレジストの材料を用いてポジ型のパターン形状(positive profile)を有するようにすることが一般的である。
【0008】
絶縁層上に形成される隔壁は、陽極層と直交して一定間隔をおいて配列され、陰極層が隣接する構成要素と短絡しないようにオーバーハング構造を有するように形成される。特に、互いに隣接する陰極層のライン間の短絡を防止するために、通常のパターニング工程とは異なり、常にネガ型のパターン形状(negative profile)を維持しなければならない。隔壁が欠損する場合、隣接する画素と短絡する可能性もある。オーバーハング構造を有する隔壁用の材料としては、ネガ型フォトレジストが用いられる。
【0009】
有機ELディスプレイを安定的に製造するためには、絶縁層と隔壁が両方とも必要であるが、これら絶縁層と隔壁を製造する各工程ごとにフォトリソグラフィ工程が必要となるため、有機ELディスプレイの製造工程が煩雑で、製造コストが上昇するという問題があった。
【0010】
以下、添付の図面を参照して第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法について、詳細に説明する。
【0011】
図1は、第1の従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。
【0012】
図1に示されているように、透明基板11上に酸化インジウムスズ(ITO)などで形成される所定幅の複数の第1電極12が縞状に配列される。互いに隣接する第1電極12間の領域と、第1電極12と直交する領域上に格子状の絶縁層パターン13が第1電極12を有する透明基板11上に積層される。また、第1電極12と直交する絶縁層パターン13の領域上に隔壁14が形成される。
【0013】
さらに、絶縁層パターン13及び隔壁14を含む第1電極12上に有機発光層、そして第2電極層(図示せず)が形成される。
【0014】
図2A乃至図2C及び図3A乃至図3Cを参照して、第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法を詳細に説明する。
【0015】
図2A乃至図2Cは、図1のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0016】
図3A乃至図3Cは、図1のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0017】
図2A及び図3Aに示されているように、透明基板11上にITOなどで形成される陽極層(図示せず)をスパッタリングによって一定の厚さで全面に積層する。全面蒸着された陽極層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、マスクを用いて露光及び現像し縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極層をエッチングし、フォトレジストを除去すると、縞状の第1電極12が形成される。
【0018】
図2B及び図3Bに示されているように、第1電極12を含む透明基板11上に電気的絶縁層(図示せず)を積層する。絶縁層には、有機物または無機物を用いることができる。有機物としては、アクリル系、ノボラック系、エポキシ系、ポリイミド系などのフォトレジストを用い、無機物としては、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜などを用いる。その後、絶縁層をパターニングして互いに隣接する第1電極12間と第1電極12と一定間隔ごとに直交する部分で、第1電極12上にドット状の開口部を除いた格子状の絶縁層パターン13を第1電極12と透明基板11上とに形成する。
【0019】
次いで、図2C及び図3Cに示されているように、絶縁層パターン13上に電気的な絶縁材料としてネガ型タイプの有機フォトレジスト(図示せず)を積層し、パターニングしてネガ型のパターン形状を有する隔壁14を形成する。この時、隔壁14は第1電極12と直交してドット状の開口部の間の絶縁層パターン13上に一定間隔をおいて配列され、第2電極16が隣接する構成要素と短絡しないようにオーバーハング構造を有する。その後、シャドウマスク(図示せず)を用いて第1電極12を含む全面に有機発光層15と第2電極16を順次蒸着する。この時、第1電極12上に有機発光層15を積層すると、隔壁によるシャドウ効果により有機物発光層15の厚さが隔壁付近で薄くなって、有機発光層15の上部に積層される第2電極16が第1電極12との境界部で短絡する可能性があるが、絶縁層パターン13はこれを防止する役割をする。
【0020】
その後、第2電極16を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレートまたは無機または有機薄膜で形成された保護膜層を設けて、水分と酸素に弱い有機発光層15及び第2電極16を外部と遮断させて保護する。
【0021】
前記のような第1の従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法は、絶縁層パターンと隔壁を形成するために、2回のフォトリソグラフィ工程が行われるため、製造工程が煩雑で、製造コストが高くなるだけでなく、絶縁層パターンと隔壁の二層をそれぞれパターニング工程により形成しなければならないため、二層間の接着力などが脆弱であるという問題点がある。
【0022】
図4は、第2の従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。図5A、図5B及び図5Cは、それぞれ図4のA−A’線、B−B’線及びC−C’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【0023】
図4及び図5A乃至図5Cに示されているように、透明基板41上にITOなどで形成される所定幅の複数の第1電極42が縞状に配列される。互いに隣接する第1電極42間の領域と第1電極42と直交する領域上に格子状の絶縁層パターン43が第1電極42を有する透明基板41上に積層される。また、第1電極42上に画素が形成される領域を露出させる開口部45が形成される。したがって、画素が形成される開口部45が露出された絶縁層パターン43は格子状を有する。
【0024】
そして、複数の第1電極42と平行方向に積層された絶縁層パターン43aは、矩形、スリットまたは山形(chevron)のハーフトーンパターンを有するハーフトーン露光マスクを用いて形成される。複数の第1電極42と直交する方向に形成される絶縁層パターン43bは、ノーマルトーンパターンに形成される。この時、絶縁層パターン43aは絶縁層パターン43bよりも薄い厚さに形成される。その理由は、フォトレジストの端部と第1電極42の境界部で第2電極(図示せず)が蒸着される時、複数の第1電極42に対して直交する方向に形成される第2電極の厚さが薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。
【0025】
ここからは、図6A乃至図6D及び図7A乃至図7Dを参照して、図4に示されている第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法を詳細に説明する。
【0026】
図6A乃至図6Dは、図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図で、図7A乃至図7Dは、図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0027】
図6A及び図7Aに示されているように、洗浄済みの透明基板41を準備する。本発明では、透明基板41として透明なガラス基板を用いる。透明基板41上にITOなどで形成される陽極層(図示せず)を一定の厚さに全面蒸着し、その上にフォトレジスト(図示せず)を塗布、露光及び現像してフォトレジストパターンを形成する。このように形成されたフォトレジストパターンをマスクとして用いて、陽極層をエッチングしフォトレジストを除去して縞状の第1電極42を形成する。
【0028】
図6B及び図7Bに示されているように、第1電極42の端部で漏れ電流を抑制し、第1電極42と後で形成される第2電極48との絶縁のためのフォトレジスト(図示せず)を素子分離構造層として用いるために、絶縁層形成工程を行う。
【0029】
このために、フォトレジストを透明基板41上に塗布し、露光マスク(図示せず)を用いて絶縁層パターン43を形成する。この時、第1電極42と平行方向に積層された絶縁層パターン43aは、矩形、スリットまたは山形のハーフトーンパターンを有するハーフトーン露光マスクを用いて形成される。そして、ハーフトーンパターンに形成される絶縁層パターン43aは、第2電極と直交する方向に積層された絶縁層パターン43bよりは薄い厚さに形成される。ハーフトーンパターンに形成される絶縁層パターン43aの厚さは、露光マスクに描写されているハーフトーン領域の開口率を調整して決定される。
【0030】
絶縁層パターン43aの厚さを薄くする理由は、絶縁層パターン43aの端部と複数の第1電極42の境界部で有機発光層47が形成されている開口部45上を走行しながら複数の第1電極42と直交する複数の第2電極48を蒸着させる時、膜厚が薄くなって、断絶する可能性を排除するためである。
【0031】
その後、図6C及び図7Cに示されているように、透明基板41を真空蒸着装置内に移動し、絶縁層パターン43bを第1シャドウマスク49の支持台として用いて第1シャドウマスク49の開口部を通して複数の第1電極42上に有機発光層47を形成する。絶縁層パターン43bを支持台として用いると、第1電極42が損傷することなく、第1シャドウマスク49との密着が可能であるため、有機発光層47の側面拡散を防止できる。
【0032】
ここで、有機発光層47は、Alq3、アントラセン、Ir(ppy)3などの低分子量の蛍光・リン光有機発光材料で形成される。
【0033】
次に、図6D及び図7Dに示されているように、絶縁層パターン43bを縞状の電極パターンを有する第2シャドウマスク50の支持台として用いて有機発光層47上に第2電極48を形成する。絶縁層パターン43bを支持台として用いると、有機発光層47が損傷することなく、第2シャドウマスク50との密着が可能であるため、第2電極48の側面拡散を防止できる。
【0034】
第2電極48は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Al、Li/Al、MgAg、Caなどを主に用い、スパッタリング法、電子ビーム法、熱蒸着法により積層される。そして、第2電極層48を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレートまたは無機または有機薄膜で形成された保護膜層を設けて、水分と酸素などに弱い有機発光層47を外部と遮断させる。
【0035】
前記のような第2の従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法は、ハーフトーンマスクを用いて絶縁層パターンと隔壁を一回のフォトリソグラフィ工程により形成する方法であって、その製造工程が単純化し、絶縁層パターンと隔壁を単層に形成するため、これら層間の接着力に対する問題がなく、絶縁層パターンと隔壁とを二層に形成する時に必要な整列マージンが不要となり、有機ELディスプレイの開口率を増加させることができるだけでなく、その収率を増加させることができる。
【0036】
しかしながら、ハーフトーンマスクの設計が難しく、従来のマスクに比べて約1.5倍以上の高価で製造コストが上昇するという短所がある。また、隔壁のオーバーハング構造がないため、第2電極をパターニングする時、シャドウマスクが必要となるが、現在、有機ELディスプレイの量産に適用できるシャドウマスクが提案されていない。
【0037】
図8は、第3の従来技術による有機ELディスプレイの平面図である。
【0038】
第3の従来技術による有機ELディスプレイは、ハーフトーンマスクと像反転感光剤を用いた像反転工程を利用して、薄い厚さとポジ型のパターン形状を有する領域と、ネガ型のパターン形状を有しながら隔壁として機能する領域とを有するような、絶縁特性の素子分離層を形成する方法により形成される。
【0039】
一般に、ポジ型感光剤は、露光された領域が現像液に除去されてマスクパターンにより遮蔽された領域がパターンに形成され、そのパターンはポジ型のパターン形状の特性を有する。その一方、ネガ型感光剤は、露光された領域が架橋結合により現像液に溶解されないパターンに形成され、そのパターンはネガ型のパターン形状の特性を有する。
【0040】
しかしながら、単層の絶縁膜パターンが通常の絶縁膜の機能と隔壁の機能を両方とも可能にするためには、絶縁膜として機能する領域ではポジ型のパターン形状を有し、隔壁として機能する領域ではネガ型のパターン形状を有するように作られなければならない。そのためには、単層の絶縁膜パターンにおいて、まずポジ型のパターン形状を有するパターンを形成し、これを像反転及び全面露光してから現像してネガ型のパターン形状を有するようにパターニングしなければならない。ここで、像反転は像反転感光剤を用いるか、通常のポジ型感光剤を用いる像反転工程により行われる。その後、像反転された絶縁膜パターンは、全面露光を行ってから現像してネガ型のパターン形状を有するようにパターニングされる。
【0041】
像反転感光剤を用いる典型的な像反転方式の場合、最初に形成されたフォトレジストは通常のポジ型感光剤のように非露光された部分が溶けず、露光された部分が現像される特性を有する。ところが、フォトレジストの露光された部分を115℃以上の温度で加熱すると、露光された部分が溶けない特性に変わって現像液に現像されなくなる。この時、露光されたフォトレジストが、加熱により現像液に溶ける特性から溶けない特性に変わることを像反転されたとし、像反転のために加熱する工程は、像反転ベークという。これに対して、遮蔽された領域は依然としてポジ型感光剤の特性を有しているため、現像液に溶けない。前記のフォトレジストを全面露光すると、露光後に像反転ベークを通して現像液に溶けない特性に変わった部分は全面露光によりその特性の変化はないが、露光時に遮蔽された部分はポジ型感光剤の特性を有しているため、全面露光すると、その部分は現像される。したがって、像反転感光剤を用いると、最初はポジ型感光剤の特性を有するが、露光後に像反転ベークし、全面露光を行うと、通常のネガ型感光剤と同様、露光された部分が残り、ネガ型のパターン形状を得ることができる。
【0042】
像反転感光剤を用いる方法以外の像反転方法としては、水溶性現像液の代りに有機溶媒を用いる方法と、通常のポジ型感光剤を塗布及び露光した後に、像反転塩基触媒を感光剤に拡散させ、像反転ベークによりフォトレジストを像反転させ、全面露光を通して露光されていない領域を現像する方法などがある。
【0043】
像反転感光剤を用いた像反転工程を利用する第3の従来技術の有機ELディスプレイについては、以下に図9A乃至図9Cを参照しながら説明する。
【0044】
図9A、図9B及び図9Cは、それぞれ図8のA−A’線、B−B’線及びC−C’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【0045】
透明基板61上にITOなどで形成される所定幅の複数の第1電極62が縞状に配列される。互いに隣接する第1電極62間と第1電極62と直交する領域上に格子状の絶縁層パターン63が第1電極62を有する透明基板61上に積層され、第1電極62上に画素が形成される領域を露出させる開口部65が形成される。したがって、画素が形成される開口部65が露出された絶縁層パターン63は、格子状を有する。
【0046】
そして、第1電極62と平行方向に積層された絶縁層パターン63aは、矩形、スリットまたは山形のハーフトーンパターンを有するハーフトーン露光マスクを用いて形成される。第1電極62と直交する方向に積層された絶縁層パターン63bは、ノーマルトーンパターンに形成される。ハーフトーンパターンに形成される絶縁層パターン63aは、第2電極と直交する方向に積層された絶縁層パターン63bよりは薄い厚さに形成される。絶縁層パターン63aの厚さは、露光マスクに描写されているハーフトーン領域の開口率を調整して決定される。
【0047】
第1電極62と直交する方向に積層されたノーマルトーンの絶縁層パターン63bの中心部にトレンチ66を形成する。ここで、トレンチが形成される領域は絶縁層パターン63bを縞状のマスクを用いて露光し、加熱して像反転させた後、全面露光し、現像することで形成される。このように形成された領域の内部にフォトレジストを一定部分残すことによってオーバーハング構造を有するネガ型のパターン形状のトレンチ66が形成される。
【0048】
トレンチ66は、互いに隣接する第2電極が短絡するのを防止する機能を果たす。ここで、開口部65を含む透明基板61上には、有機発光層及び第2電極(陰極層)(図示せず)が形成される。
【0049】
図10A乃至図10C及び図11A乃至図11Cを参照して、図8に示されている第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法を詳細に説明する。
【0050】
図10A乃至図10Cは、図8のA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの工程断面図である。
【0051】
図11A乃至図11Cは、図8のB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの工程断面図である。
【0052】
図10A及び図11Aに示されているように、透明基板61上にITOなどで形成される陽極層を積層し、フォトレジスト(図示せず)を塗布し、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極層をエッチングし、フォトレジストパターンを除去すると、縞状の第1電極62が形成される。
【0053】
図10B及び図11Bに示されているように、第1電極62の端部で漏れ電流を抑制し、第1電極62と後で形成される第2電極68との電気的連結を防止するために、絶縁特性を有するフォトレジスト(図示せず)を素子分離構造層として用いるために、絶縁層形成工程を行う。
【0054】
像反転フォトレジストを複数の第1電極62が形成されている透明基板61上に塗布する。フォトレジストを塗布した後、100℃で60秒程度プリベークを行ってフォトレジストを乾燥させ、第1露光マスクを用いて絶縁層パターン63を形成する。第1電極62と平行方向に積層された絶縁層パターン63aは、矩形、スリットまたは山形のハーフトーンパターンを有する露光マスクを用いてハーフトーンに形成される。この絶縁層パターン63aは、第1電極62と直交する絶縁層パターン63bよりも薄い厚さに形成される。ハーフトーンの絶縁層パターン63aの厚さは、露光マスクに描写されているハーフトーン領域の開口率を調整することによって決定される。
【0055】
前記の第1電極62と平行方向の絶縁層パターン63aを第1電極62と直交する方向の絶縁層パターン63bよりも低くする理由は、第1電極62に対して直交する方向に形成される第2電極68が絶縁層パターン63aの端部と第1電極62の境界部で第2電極68が蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。
【0056】
図10C及び図11Cに示されているように、現像工程が完了してから、透明基板61をエアーナイフまたはスピンドライを利用して100℃未満で乾燥する工程を行い、素子分離層用の第2露光マスクを用いて2回目の露光工程を行う。2回目の露光が完了すると、120℃で120秒程度像反転ベークを行い、全面露光を行ってフォトレジストの特性を変化させる。像反転のための像反転ベークを行って全面露光をしたため、フォトレジストは露光部分が残留し、非露光部分が現像される特性に変わる。2回目の露光工程において、第1電極62と垂直な方向に積層されたノーマルトーンの絶縁層パターン63bの中心部に形成されるトレンチの幅は、絶縁層パターン63bの幅よりも小さい幅で露光を行うことによって形成される。
【0057】
現像工程により、第1電極62と垂直な方向に積層されたノーマルトーンの絶縁層パターン63bの中心部に、隣接する画素の分離のためのトレンチ66が形成され、トレンチはオーバーハング構造のネガ型のパターン形状を有する。隣接する画素を分離するためのトレンチ66を形成する時、隣接画素との短絡の可能性を排除するために、トレンチ66の深さは、後で積層される有機発光層67と第2電極68とを合わせた蒸着厚さよりも深くすることが好ましい。具体的には、有機発光層67と第2電極68とを合わせた厚さの1.5〜5倍が好ましい。
【0058】
続いて、ポストベーク工程を経て透明基板61を真空蒸着装置内に移動し、透明基板61上に有機発光層67を積層する。
【0059】
次に、有機発光層67を含む透明基板61上の第2電極68を形成する。第2電極68は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Al、Li/Al、MgAg、Caなどを主に用いてスパッタリング法、電子ビーム法、熱蒸着法などの方法により積層される。そして、第2電極68を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレートまたは無機または有機薄膜で形成された保護膜を設けて、水分と酸素などに弱い有機発光層を外部と遮断させる。
【0060】
また、トレンチ66の内部に蒸着される第2電極68の金属により第1電極62間の短絡を防止するために、トレンチ66の底面には一定量のフォトレジストが残っていなければならない。したがって、全面露光量あるいは現像時間を調節してトレンチ66の内部に残留するフォトレジストの厚さを調節する。この時、残留するフォトレジストの厚さは、1μm程度が好ましい。
【0061】
前記のような第3の従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法は、ハーフトーンマスクと像反転フォトレジストを用いて絶縁層パターンと隔壁を一回の工程で形成し、隔壁の中央部にトレンチを形成する方法を用いることによって、その工程が単純化し、絶縁層パターンと隔壁の接着力及び整列マージンに対する問題がなく、有機ELディスプレイの開口率が増加できる。しかしながら、ハーフトーンマスクの設計が難しく、従来のマスクに比べて約1.5倍以上の高価であるため、製造コストが上昇するという短所がある。
【0062】
このような従来技術の有機ELディスプレイの製造方法には、以下のような問題がある。
【0063】
絶縁層パターンと隔壁を形成する第1の従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法は、2回のフォトリソグラフィ工程を行うため、整列マージンの確保が必要となり、開口率が減少するほか、絶縁層と隔壁との間の接着力が脆弱で、製造工程が煩雑であることから、製造コストが上昇する。
【0064】
ハーフトーンマスクを用いて絶縁層パターンと隔壁を一回の工程により形成する第2の従来技術及び第3技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法では、ハーフトーンマスクの設計が難しく、従来のマスクに比べて約1.5倍以上の高価で製造コストが上昇する。また、第2の従来技術の有機ELディスプレイの場合、隔壁のオーバーハング構造がないため、第2電極をパターニングする時、縞状のパターンを有するシャドウマスクが必要となる。しかしながら、このようなシャドウマスクは、現在量産されている有機ELディスプレイには適用できない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0065】
従って、本発明の主な目的は、このような従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法の問題を解決するためであって、通常のマスクを用いて特別なマスク設計技術が不要で、製造工程が容易であるほか、単層の絶縁膜パターンで素子分離が可能なようにして製造工程の単純化及び製造コストを低減させることができる有機ELディスプレイ及びその製造方法を提供することにある。
【0066】
このような目的は、以下のような構成により達成できる。
【0067】
(1)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階と、前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部をエッチングして第2絶縁膜パターンを形成する段階と、前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0068】
(2)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域上の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階が、第1領域上の第1絶縁膜パターンの幅よりも小さい発光領域を有する露光マスクを用いて第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0069】
(3)(2)の有機ELディスプレイの製造方法において、露光マスクの発光領域の中心を第1領域上の第1絶縁膜パターンの中心に整列させることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0070】
(4)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第2絶縁膜パターンを形成する段階が、全面露光を行って第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を現像して第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0071】
(5)(4)の有機ELディスプレイの製造方法において、全面露光を行うことにより前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの両側部の上部と下部にそれぞれ露光された絶縁膜と非露光された絶縁膜とが形成され、露光された絶縁膜は現像工程により除去されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0072】
(6)(5)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域の前記第2絶縁膜パターンの両側部で露光された絶縁膜が除去されてネガ型のパターン形状を有することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0073】
(7)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、前記第2絶縁膜パターンを形成する段階が、第1領域上の第1絶縁膜パターンと対応される発光領域を有する露光マスクを用いて第1領域上の第1絶縁膜パターンの上層の中央部を露光する段階と、露光された第1領域上の第1絶縁膜パターンの上層の中央部を熱処理して像反転させる段階と、全面露光を行って、第1領域の第1絶縁膜パターンの上層の周辺部と第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、第1領域の第1絶縁膜パターンの上層の周辺部と第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部をエッチングして第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0074】
(8)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域上の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階が、露光マスクの発光領域の一方の側を第1領域上の第1絶縁膜パターンの内側に整列させ、発光領域の他方の側を第1領域の第1絶縁膜パターンの端部に整列させて第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階を含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0075】
(9)(8)の有機ELディスプレイの製造方法において、第2絶縁膜パターンを形成する段階が、全面露光を行って、第1領域の第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部と、第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、露光された第1領域の第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部と第2領域上の第1絶縁膜の上層部をエッチングすることによって第2絶縁膜パターンが形成される段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0076】
(10)(9)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域の第1絶縁膜パターンの一方の側がネガ型のパターン形状を有し、他方の側がポジ型のパターン形状を有することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0077】
(11)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階が、第1領域上の第1絶縁膜パターンの中心部と対応される部分を遮蔽する遮蔽領域と、その周辺部と対応される部分を発光させる発光領域を有する露光マスクを用いて第1領域上の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域の第1絶縁膜パターンの周辺部を熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0078】
(12)(11)の有機ELディスプレイの製造方法において、第2絶縁膜パターンを形成する段階が、全面露光を行って、第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部と、第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部と第2領域上の第1絶縁膜の上層部をエッチングして第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0079】
(13)(12)の有機ELディスプレイの製造方法において、露光された絶縁膜のエッチングによって、第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部及び両側部にネガ型のパターン形状が形成されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0080】
(14)(11)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部に複数の第1電極と直交するトレンチが形成されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0081】
(15)(11)または(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、トレンチの深さが、有機発光層と第2電極とを合わせた厚さの1.5〜5倍であることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0082】
(16)(2)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、115℃〜125℃で90秒〜120秒間熱処理して露光された第1絶縁膜パターンを像反転させることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0083】
(17)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域上の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階が、第1領域の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、アミン基を含む像反転塩基触媒を第1絶縁膜パターンに拡散させる段階と、ベーク工程を行って露光された第1領域の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0084】
(18)(17)の有機ELディスプレイの製造方法において、アミン基が、イミダゾル、モナゾリン、トリエタノールアミン、アンモニアのうちの少なくとも1つであることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0085】
(19)(17)または(18)の有機ELディスプレイの製造方法において、ベーク工程が、85℃以上で45分間以上行われることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0086】
(20)(2)〜(13)、(17)、(18)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、第2領域の厚さが第1領域の厚さよりも薄くなるように第2絶縁膜パターンの厚さが形成されていることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0087】
(21)(2)〜(13)、(17)、(18)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、前記絶縁膜は像反転特性を有しており、前記絶縁膜の厚さは1〜5μm程度で、好ましくは、3〜5μm程度であることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0088】
(22)(2)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、絶縁膜が、ポジ型感光材料の特性を有し、絶縁膜の特性が、絶縁膜を露光して約115℃以上の温度で熱処理した後に全面露光を行うと、ネガ型感光材料の特性に転換されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0089】
(23)(2)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、第1絶縁膜パターンが、複数の第1電極と垂直な第1領域と複数の第1電極間の第2領域と対応される部分に設けられている遮蔽領域を有するマスクを用いてフォトレジストを330mJ/cm2以上に露光してから現像することによって形成されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0090】
(24)(2)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、像反転の実施後に第1絶縁膜パターンを140〜230mJ/cm2で露光及び現像することによって第2絶縁膜パターンを形成することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0091】
(25)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、絶縁膜をパターニングして、複数の第1電極と直交する第1領域と複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、第1領域上の第1絶縁膜パターンの幅よりも小さい発光領域を有する露光マスクを用いて第1領域上の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域上の第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階と、全面露光を行って第2領域の第1絶縁膜パターンの上層部と第1領域の第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、露光絶縁膜を現像工程により除去してネガ型のパターン形状を有する第2絶縁膜パターンを形成する段階と、複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0092】
(26)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、複数の第1電極を含む基板上に絶縁膜を形成する段階と、絶縁膜をパターニングして、複数の第1電極と直交する第1領域と複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、露光マスクの発光領域の一方の側を第1領域上の第1絶縁膜パターンの内側に整列させ、発光領域の他方の側を第1領域の第1絶縁膜パターンの端部に整列させて第1領域上の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域上の第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階と、全面露光を行って第2領域の第1絶縁膜パターンの上層部と第1領域の第1絶縁膜パターンの両側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、現像工程により露光絶縁膜を除去し、第2絶縁膜パターンを形成する段階と、複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0093】
(27)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、複数の第1電極を含む基板上に絶縁膜を形成する段階と、絶縁膜をパターニングして、複数の第1電極と直交する第1領域と複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、第1領域の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、アミン基を含む像反転塩基触媒を第1絶縁膜パターンに拡散させる段階と、ベーク工程を行って露光された第1領域の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階と、全面露光を行って第2領域の第1絶縁膜パターンの上層部と第1領域の第1絶縁膜パターンの両側の上層部に露光フォトレジストを形成する段階と、露光絶縁膜を現像工程により除去して第2絶縁膜パターンを形成する段階と、複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0094】
(28)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、複数の第1電極を含む基板上に絶縁膜を形成する段階と、絶縁膜をパターニングして、複数の第1電極と直交する領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの中心部と対応される部分を遮蔽する遮蔽領域と、その周辺部と対応される部分を透過させる発光領域を有する露光マスクを用いて、第1領域上の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域の第1絶縁膜パターンの周辺部を熱処理して像反転させる段階と、全面露光を行って第2領域の第1絶縁膜パターンの上層部と第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、現像工程により露光絶縁膜を除去し、第2絶縁膜パターンを形成する段階と、複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【発明を実施するための最良の形態】
【0095】
以下、添付の図面を参照して、本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイ及びその製造方法について、詳細に説明する。
【0096】
図12は、本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの平面図である。
【0097】
透明基板210上に、ITO、インジウムドープ酸化亜鉛(IZOまたはIXO)などで構成される所定幅の第1電極220が縞状に配列される。隣接する第1電極220と第1電極220間の領域と、第1電極220と直交する領域上にフォトレジストからなる格子状の絶縁膜パターン231が第1電極220と透明基板210上に積層され、第1電極220上に画素が形成される領域を露出させる開口部250が形成される。
【0098】
そして、第1電極220と平行方向に積層された絶縁膜パターン231は、第1電極220と垂直な方向の絶縁膜パターン231よりも浅い厚さに形成される。その理由は、第1電極220に対して垂直な方向に形成される第2電極(図示せず)が絶縁膜パターン231の端部と第1電極220の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。
【0099】
図13A及び図13Bは、本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【0100】
図13Aは、第1露光マスク140の平面図を示す。第1露光マスク140において、遮蔽領域141は図12の第1電極210と第1電極210との間の絶縁膜パターン231と、第1電極210と垂直な方向の絶縁膜パターン231と対応され、発光領域142は図12の開口部250と対応される。
【0101】
図13Bは、第2露光マスク240の平面図で、第2露光マスク240において、発光領域242は図12の第1電極210と垂直な方向の絶縁膜パターン231と対応され、遮蔽領域241は図12の第1電極210間の絶縁膜パターン231と、第1電極210と垂直な方向の絶縁膜パターン231間の領域と対応される。
【0102】
本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、図14A乃至図14G、図15A乃至図15G及び図16A乃至図16Gを参照して、詳細に説明する。
【0103】
図14A乃至図14Gは、図12にA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0104】
図15A乃至図15Gは、図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0105】
図16A乃至図16Gは、図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0106】
図14A、図15A、図16Aに示されているように、洗浄済みの透明基板210を準備する。一般的に、透明基板210として、透明なガラス、プラスチック基板などを用いる。透明基板210上にITOなどを1,000〜3,000Åの厚さに全面蒸着して陽極層を形成する。陽極層の面抵抗は、10Ω/cm2以下となるようにする。陽極層は、洗浄された透明基板210上にスパッタリングによって積層される。陽極層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極層をエッチングし、フォトレジストパターンを除去すると、縞状の横方向の第1電極220が形成される。
【0107】
その後、以下で説明されるように、第1電極220の端部で漏れ電流を抑制するために、絶縁膜形成工程を行う。また、第1電極220と後で形成される第2電極280との電気的連結を防止するために、絶縁特性を有するフォトレジストパターンを用いる。
【0108】
像反転特性を有するフォトレジスト231を第1電極220が形成されている透明基板210上に塗布する。フォトレジスト231としては、AZ 5214E(Clariant)を用い、その厚さは1〜5μm程度で、好ましくは3〜5μm程度である。このようなフォトレジスト231は、基本的にポジ型感光材料の特性を有しているが、露光後に、ある温度、概ね115〜125℃で、90秒〜120秒間熱を加えると、露光された部分が像反転して現像液に溶解されない特性に転換される特性を有する。
【0109】
図14B、図15B、図16Bに示されているように、フォトレジスト231を約4μmの厚さに塗布した後、100℃で60秒程度プリベークして乾燥させる。その後、図13Aのような第1露光マスク140を用いて第1電極220と第1電極220との間と、第1電極220と直交する領域を遮蔽し、フォトレジスト231を330mJ/cm2以上に露光して第1露光工程を行う。
【0110】
第1露光工程により、フォトレジスト231は、非露光フォトレジスト231aと第1露光フォトレジスト231bとに分けられる。非露光フォトレジスト231aは塩基性現像液に溶けず、第1露光フォトレジスト231bは塩基性現像液に除去される特性を有する。
【0111】
図14C、図15C、図16Cに示されているように、第1露光フォトレジスト231bを塩基性現像液で除去すると、非露光フォトレジスト231aが第1電極220と第1電極220との間と、第1電極220と直交する領域上に残留して、第1電極120上に画素が形成される領域を露出させる開口部250を有する格子状のフォトレジストパターンが形成される。この時、フォトレジストパターンはポジ型のパターン形状を有する。
【0112】
図14D、図15D、図16Dに示されているように、図13Bのような第2露光マスク240を用いて、第1電極220と直交する領域上の非露光フォトレジスト231aを13〜35mJ/cm2程度に露光する第2露光工程を行う。この時、第2露光マスク240の発光領域の幅は、第1電極220と直交する領域上の非露光フォトレジスト231aの幅よりも小さく設計される。
【0113】
第2露光工程を行った後、露光された部分を120℃で120秒間加熱して第2露光フォトレジスト231cを形成する。第2露光フォトレジストは、第1電極220と垂直な非露光フォトレジスト231aの側面に露光されない部分が生じる。像反転された第2露光フォトレジスト231cは、現像液に溶解されない特性を有する。そして、第1電極220と直交する領域上の非露光フォトレジスト231aのみを露光するため、図12のC−C’線に沿って切断した図16Dには露光される部分が図示されない。
【0114】
図14E、図15E、図16Eに示されているように、マスクを用いずに140〜230mJ/cm2程度に全面露光するような第3露光工程を行う。第3露光工程を行うと、第1電極220と垂直な領域の第2露光フォトレジスト231cは現像液に溶けない特性に像反転されて変化がなく、第2露光フォトレジスト231cの側面などの非露光フォトレジスト231aは露光されて第3露光フォトレジスト231dを形成する。第3露光工程で第1電極220と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残さなければならないため、露光量を調節して、第1電極220と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残留させる。したがって、第1電極220と垂直な領域の絶縁膜の側面の下部分は、非露光フォトレジスト231aとして残って、現像後に残留する。
【0115】
図14F、図15F、図16Fに示されているように、現像工程を行うと、第2露光フォトレジスト231cと非露光フォトレジスト231aは、現像液に溶解されず、第3露光フォトレジスト231dのみ除去される。したがって、第1電極と直交する領域のフォトレジストパターンは、図14Fのように、第3露光フォトレジスト231bが現像されてからネガ型のパターン形状を有し、下部には非露光フォトレジスト231aが残留するようになる。
【0116】
図17は、本発明の第1実施形態の第2露光工程において露光量を調節した場合の工程断面図である。
【0117】
図17に示されているように、第1電極220と直交する領域の絶縁膜パターンは、第2露光工程で用いる露光量に応じてT字状の構造を有する。
【0118】
図14G、図15G、図16Gに示されているように、現像工程が完了してから透明基板210をエアーナイフまたはスピンドライのような100℃未満で乾燥し、ポストベークして真空蒸着装置内に移動し、真空蒸着装置内でフォトレジストパターン231を含む透明基板210上に有機発光層270を積層する。ここで、有機発光層270は、Alq3、アントラセン、Ir(ppy)3などの低分子蛍光・リン光有機発光材料と、PPV(ポリフェニレンビニレン)、PT(ポリチオフェン)などの高分子有機発光材料とその誘導体で形成される。低分子系の有機材料は、チャンバ内にシャドウマスクを設けた気相蒸着方法を利用してパターンを形成する。高分子系の有機材料は、回転塗布法、転写法、インクジェット法を利用してパターンを形成する。
【0119】
ここで、低分子材料の場合、有機発光層270の形成前に、正孔注入層と正孔注入層上に正孔輸送層を形成できる。また、有機発光層上に電子輸送層と電子注入層を形成できる。正孔注入層は、仕事関数の大きい正孔注入電極を用いる場合、多量の正孔が注入可能で、注入された正孔は層間を移動できなければならならず、電子の注入が困難で、仮に電子の注入が可能であっても層間の移動が困難な特性を有する有機薄膜層である。また、電子輸送層は、仕事関数の少ない電子注入電極を用いる場合、多量の電子が注入可能で、注入された電子が層間を移動できなければならならず、正孔の注入は困難で、仮に電子の注入が可能であっても層間の移動が困難な特性を有する有機薄膜層である。高分子の場合は、有機発光層270の形成前に、正孔輸送層を形成する。
【0120】
次に、有機発光層270を含む透明基板210上に第2電極280を形成する。第2電極280は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Al、Li/Al、MgAg、Caなどを主に用い、スパッタリング法、電子ビーム法、熱蒸着法などの方法により積層される。そして、第2電極280を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレートまたは無機及び有機薄膜で形成された保護膜層(図示せず)を設けて水分と酸素などに弱い有機発光層270を外部と遮断させる。
【0121】
本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、図18A乃至図18G、図19A乃至図19G及び図20A乃至図20Gを参照して、詳細に説明する。
【0122】
図18A乃至図18Gは、図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0123】
図19A乃至図19Gは、図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0124】
図20A乃至図20Gは、図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0125】
図18A、図19A、図20Aに示されているように、洗浄済みの透明基板410を準備する。一般的に、透明基板410はガラス基板を含む。洗浄された透明基板410上に陽極材料層をスパッタリングによって積層する。陽極材料層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極材料層をエッチングすると、縞状の第1電極420が形成される。
【0126】
第1電極420の端部からの漏れ電流を抑制するために、絶縁膜形成工程を行う。第1電極420と後で形成される第2電極480との電気的連結を防止するために、絶縁特性を有するフォトレジストパターンを用いる。像反転特性を有するフォトレジスト431を第1電極420が形成されている透明基板410上に塗布する。フォトレジスト431としては、AZ 5214E(Clariant)を用い、フォトレジスト431の厚さは1〜5μm程度、好ましくは3〜5μmに形成する。そのようなフォトレジスト431は、基本的にポジ型感光材料の特性を有しているが、ある温度、概ね115〜125℃で、90秒〜120秒間熱を加えると、露光された部分が像反転されて現像液に溶けない特性に転換される特性を有する。
【0127】
図18B、図19B、図20Bに示されているように、フォトレジスト431を約3〜5μmの厚さに塗布した後、100℃で60秒程度プリベーク乾燥させ、図13Aのような第1露光マスク140を用いて、第1電極420と第1電極420との間と第1電極420と直交する領域のフォトレジスト431を遮蔽し、フォトレジスト431を330mJ/cm2以上に露光する第1露光工程を行う。
【0128】
第1露光工程を行うと、フォトレジスト431は非露光フォトレジスト431aと第1露光フォトレジスト431bとに分けられる。非露光フォトレジスト431aは、フォトレジスト431のようなポジ型特性を有し、塩基性現像液に溶けず、第1露光フォトレジスト431bは、塩基性現像液で除去できる特性に変わる。
【0129】
図18C、図19C、図20Cに示されているように、第1露光フォトレジスト431bを塩基性現像液により除去すると、非露光フォトレジスト431aが第1電極420と第1電極420との間と第1電極420と直交する領域上に残留して、第1電極420上に画素が形成される領域を露出させる開口部450が形成される格子状のフォトレジストパターンが形成される。この時、フォトレジストパターンはポジ型のパターン形状を有する。
【0130】
図18D、図19D、図20Dに示されているように、図13Bに示されているような第2露光マスク240を用いて、第1電極420と直交する領域上の非露光フォトレジスト431aを13〜35mJ/cm2程度に露光する第2露光工程を行う。図19Dに示されているように、第2露光マスク240の遮蔽パターンの一方の側は非露光フォトレジスト431aの内側に整列させ、遮蔽パターンの他方の側は非露光フォトレジスト421aの端部に整列させる。
【0131】
第2露光工程を行った後、120℃で120秒間加熱して露光された部分を像反転させることによって第2露光フォトレジスト431cを形成する。第2露光フォトレジスト431cは、図19Dのように、第1電極420と直交し、第2露光マスク240の遮蔽パターンの内側に整列された非露光フォトレジスト431aの一方の側面に露光されない部分を含む。像反転された第2露光フォトレジスト431cは、現像液に溶解されない特性を有する。そして、第1電極420と直交する領域上の非露光フォトレジスト431aのみを露光するため、図12のC−C’線に沿って切断した図20Dには露光される部分が図示されない。
【0132】
図18E、図19E、図20Eに示されているように、マスクを用いずに140〜230mJ/cm2程度で全面露光するような第3露光工程を行う。第3露光工程を行うと、第1電極420と垂直な領域の第2露光フォトレジスト431cは既に現像液に溶けない特性に像反転されて変化がなく、第2露光フォトレジスト431cの一方の側面の非露光フォトレジスト431aが露光されて第3露光フォトレジスト431dを形成し、第3露光フォトレジスト431dの下部分は依然として非露光フォトレジスト431aが残る。非露光フォトレジスト431aの他方の側面は、第2露光工程で完全露光され像反転されて第3露光フォトレジスト431dが形成されない。
【0133】
第3露光工程で第1電極420と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残すために、露光量を調節して第1電極420と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残留させる。したがって、第1電極420と垂直な領域の絶縁膜の一方の側面の下部分が非露光フォトレジスト431aとして残って、現像後に残留する。
【0134】
図18F、図19F、図20Fに示されているように、現像工程を行うと、第2露光フォトレジスト431cと非露光フォトレジスト431aは、塩基性現像液に溶解されず、第3露光フォトレジスト431dのみ除去される。その結果、第1電極420と直交する領域のフォトレジストパターンの一方の側面は、図18Fのように第3露光フォトレジスト431bがエッチングされてネガ型のパターン形状を有し、その一方の側面の下部には非露光フォトレジスト431aが残留する。
【0135】
第1電極420と平行し、第2電極480が走行する部分のフォトレジストパターンは、第2露光工程で第2露光マスク240により遮蔽されるため、図21Fのように、第2露光フォトレジスト431cが形成されない。第3露光工程で露光量を調節して第3露光フォトレジスト431dを形成してから現像することによって、第1電極420と直交するフォトレジストパターンに比べて第1電極420と平行なフォトレジストパターンの厚さを相対的に薄くできる。
【0136】
第1電極420と平行し、第2電極480が走行する部分のフォトレジストパターンの厚さを薄くする理由は、第1電極420に対して垂直な方向に形成される第2電極480がフォトレジストパターンの端部と第1電極420の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。ここで、残留する非露光フォトレジスト231aの厚さは、0.5〜2μm程度である。
【0137】
図18G、図19G、図20Gに示されているように、現像工程が完了してから透明基板420をエアーナイフまたはスピンドライのような100℃未満で乾燥工程を行い、ポストベーク工程を経て真空蒸着装置内に移動し、真空蒸着装置内でフォトレジストパターンを含む透明基板410上に有機発光層470を積層する。
【0138】
その後、有機発光層470を含む透明基板410上に第2電極480を形成する。第2電極480は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Alなどを主に用いて真空蒸着方法により積層される。そして、第2電極480を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレート(図示せず)を設けて水分と酸素などに弱い有機発光層470を外部と遮断させる。
【0139】
本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、図21A乃至図21H、図22A乃至図22H及び図23A乃至図23Hを参照して、詳細に説明する。
【0140】
図21A乃至21Hは、図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0141】
図22A乃至図22Hは、図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0142】
図23A乃至図23Hは、図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0143】
図21A、図22A、図23Aに示されているように、洗浄済みの透明基板510を準備する。一般的に、透明基板510としてガラス基板を用いる。陽極用材料層を洗浄した透明基板510上にスパッタリングによって積層する。陽極材料層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極材料層をエッチングすると、縞状の所定幅の第1電極520が形成される。
【0144】
第1電極520の端部で漏れ電流を抑制するために、絶縁膜形成工程を行う。絶縁特性を有するフォトレジスト531を第1電極520が形成されている透明基板510上に約4μmの厚さに塗布する。フォトレジスト531としては、ポジ型感光剤を用い、その厚さは1〜5μm程度で、好ましくは3〜5μm程度である。
【0145】
図21B、図22B、図23Bに示されているように、フォトレジスト531を塗布した後、100℃で60秒程度プリベークして乾燥させ、図13Aのような第1露光マスク140を用いて、互いに隣接する第1電極520と第1電極520間の領域と第1電極520と直交する領域を遮蔽し、フォトレジスト531を330mJ/cm2以上に露光する第1露光工程を行う。
【0146】
第1露光工程を行うと、フォトレジスト531は、非露光フォトレジスト531aと第1露光フォトレジスト531bとに分けられる。非露光フォトレジスト531aは、フォトレジスト531のようなポジ型特性を有し、塩基性現像液に溶けず、第1露光フォトレジスト531bは塩基性現像液に除去できる特性に変わる。
【0147】
図21C、図22C、図23Cに示されているように、第1露光フォトレジスト531bを塩基性現像液により除去すると、非露光フォトレジスト531aが隣接する第1電極520と第1電極520との間の領域と第1電極520と直交する領域上に残留して、第1電極520上に画素が形成される領域を露出させる開口部550が形成される格子状のフォトレジストパターン531が形成される。この時、フォトレジストパターンはポジ型のパターン形状を有する。
【0148】
図21D、図22D、図23Dに示されているように、図13Bのような第2露光マスク240を用いて、第1電極520と直交する領域上の非露光フォトレジスト531aを露光する第2露光工程を行う。この時、第2露光マスク240の発光領域の幅は、第1電極520と直交する領域上の非露光フォトレジスト531aの幅よりも小さく設計される。
【0149】
図21E、図22E、図23Eに示されているように、第2露光工程を行った後、イミダゾル、モナゾリン、トリエタノールアミン及びアンモニアなどのアミンを含む像反転塩基触媒をフォトレジストパターン531に拡散させる。
【0150】
像反転塩基触媒をフォトレジストパターン531に拡散させた後、塩基が存在する状態で、85℃以上で45分間以上加熱するベーク工程を行って第2露光フォトレジスト531cを形成する。第2露光工程で、図21Dのように、第1電極520と垂直な非露光フォトレジスト531aの側面に露光されない部分が形成される。
【0151】
第2露光フォトレジスト531cは、ネガ型の特性を有し、塩基性現像液に溶解されない特性を有する。そして、第1電極520と直交する領域上の非露光フォトレジスト531aのみを露光するため、図12のC−C’線に沿って切断した図23Dには露光される部分が図示されない。
【0152】
次に、図21F、図22F、図23Fに示されているように、マスクを用いず、140〜230mJ/cm2程度に全面露光する第3露光工程を行う。第3露光工程を行うと、第1電極520と垂直な領域の第2露光フォトレジスト531cは既に現像液に溶けない特性に像反転されて変化がなく、第2露光フォトレジスト531Cの側面などの非露光フォトレジスト531aは露光されて第3露光フォトレジスト531dを形成する。第3露光工程で第1電極520と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残すために、露光量を調節して第1電極520と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残留させる。したがって、第1電極520と垂直な領域の絶縁膜の側面の下部分は非露光フォトレジスト531aに残って、現像後に残留する。
【0153】
続いて、図21G、図22G、図23Gに示されているように、現像工程を行うと、第2露光フォトレジスト531cと非露光フォトレジスト531aは、塩基性現像液に溶解されず、第3露光フォトレジスト531dのみ除去されて、第1電極と直交する領域のフォトレジストパターンは、図21Gのように、第3露光フォトレジスト531bがエッチングされているネガ型のパターン形状を有し、その下部には非露光フォトレジスト531aが残留する。
【0154】
第1電極520と平行し、第2電極580が走行する部分のフォトレジストパターンは、第2露光工程で第2露光マスクパターンにより遮蔽されるため、図23Gのように、第2露光フォトレジスト531cが形成されない。第3露光工程では露光量を調節して第3露光フォトレジスト531dを形成してから現像して、第1電極520と直交するフォトレジストパターンに比べて第1電極520と平行なフォトレジストパターンの厚さを相対的に薄くできる。
【0155】
第1電極520と平行し、第2電極580が走行する部分のフォトレジストパターンの厚さを薄くする理由は、第1電極520に対して垂直な方向に形成される第2電極280がフォトレジストパターンの端部と第1電極520の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。ここで残留する非露光フォトレジスト531aの厚さは、0.5〜2μm程度である。
【0156】
図21H、図22H、図23Hに示されているように、現像工程が完了してから透明基板520をエアーナイフまたはスピンドライのような100℃未満で乾燥工程を行い、ポストベーク工程を経て透明基板510を真空蒸着装置内に移動し、真空蒸着装置内でフォトレジストパターンを含む透明基板510上に有機発光層570を積層する。
【0157】
その後、有機発光層570を含む透明基板510上に第2電極580を形成する。第2電極580は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Alなどを主に用いて真空蒸着方法により積層される。そして、第2電極580を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレート(図示せず)を設けて水分と酸素などに弱い有機発光層570を外部と遮断させる。
【0158】
以下、添付の図面を参照して、本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、詳細に説明する。
【0159】
図24は、本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの平面図である。
【0160】
透明基板610上に、ITOなどで形成される所定幅の複数の第1電極620が縞状に配列される。隣接する第1電極620と第1電極間の領域と第1電極620と直交する領域上にフォトレジストで形成される格子状の絶縁膜パターン631が積層され、第1電極620上に画素が形成される領域を露出させる開口部650が形成される。画素が形成される開口部650が露出された絶縁膜パターン631は格子状である。
【0161】
そして、第1電極620と平行方向に積層された絶縁膜パターン631は、第2電極620と垂直な方向に積層された絶縁膜パターン631よりは薄い厚さに形成される。その理由は、第1電極620に対して垂直な方向に形成される第2電極(図示せず)が絶縁膜パターン631の端部と第1電極620の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。
【0162】
第1電極620と垂直な方向に積層された絶縁膜パターン631の中心部にトレンチ660を形成する。トレンチ660は、互いに隣接する第2電極の短絡を防止する機能を果たす。ここで、開口部650を含む透明基板610上には、有機発光層、そして第2電極(陰極層)(図示せず)が形成される。
【0163】
図25A及び図25Bは、本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【0164】
図25Aは、第1露光マスク640の平面図である。第1露光マスク640で、遮蔽領域641は図24で隣接する第1電極620と第1電極620と間の絶縁膜パターン631と第1電極620と垂直な方向の絶縁膜パターン630bと対応され、発光領域642は図24の開口部651と対応される。
【0165】
図25Bは、第2露光マスク740の平面図である。第2露光マスク740で、遮蔽領域741は図24の第1電極620と垂直な方向の絶縁膜パターン631と絶縁膜パターン631との間の領域に対応され、発光領域742は図24の第1電極620と垂直な方向の絶縁膜パターン631に対応される。そして、発光領域742の中心部には遮蔽機能をするスリット743が設けられている。
【0166】
本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、図26A乃至図26G、図27A乃至図27G及び図28A乃至図28Gを参照して、詳細に説明する。
【0167】
図26A乃至図26Gは、図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0168】
図27A乃至図27Gは、図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0169】
図28A乃至図28Gは、図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0170】
まず、図26A、図27A、図28Aに示されているように、洗浄済みの透明基板610を準備する。一般的に、透明基板610としてガラス基板を用いる。陽極材料層を透明基板610上にスパッタリングによって積層する。陽極材料層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極材料層をエッチングすると、縞状の第1電極620が形成される。
【0171】
第1電極620の端部で漏れ電流を抑制するために、絶縁膜形成工程を行う。像反転特性を有するフォトレジスト631を第1電極620が形成されている透明基板610上に塗布する。フォトレジスト631としては、AZ 5214E(Clariant)を用い、その厚さは1〜5μm程度で、好ましくは3〜5μm程度である。フォトレジスト631は基本的にポジ型感光材料の特性を有しているが、露光後に、ある温度、概ね115〜125℃で、90秒〜120秒間熱を加えると、露光された部分が像反転して現像液に溶けない特性に転換される特性を有する。
【0172】
次いで、図26B、図27B、図28Bに示されているように、約4μm厚さのフォトレジスト631を塗布した後、100℃で60秒程度プリベークしてフォトレジスト631を乾燥する。その次に、図25Aのような第1露光マスク640を用いて、隣接する第1電極620と第1電極620との間の領域と第1電極620と直交する領域を遮蔽し、フォトレジスト631を330mJ/cm2以上に露光する第1露光工程を行う。
【0173】
第1露光工程を行うと、フォトレジスト631は、非露光フォトレジスト631aと第1露光フォトレジスト631bとに分けられる。非露光フォトレジスト631aはフォトレジスト631のようなポジ型特性を有し、塩基性現像液に溶けないが、第1露光フォトレジスト631bは塩基性現像液に除去できる特性に変わる。
【0174】
続いて、図26C、図27C、図28Cに示されているように、第1露光フォトレジスト631bを塩基性現像液により除去すると、非露光フォトレジスト631aが隣接する第1電極620と第1電極620との間の領域と第1電極620と直交する領域上に残留して、第1電極620上に画素が形成される領域を露出させる開口部650が形成される格子状のフォトレジストパターンが形成される。この時、フォトレジストパターンはポジ型のパターン形状を有する。
【0175】
次いで、図26D、図27D、図28Dに示されているように、図25Bのような第2露光マスク740を用いて、第1電極620と直交する領域上の非露光フォトレジスト631aを13〜35mJ/cm2程度に露光する第2露光工程を行う。
【0176】
この時、第2露光マスク740で遮蔽機能をするスリット743を含む発光領域の幅は、第1電極620と直交する領域上の非露光フォトレジスト631aの幅よりも小さく設計される。
【0177】
第2露光マスク740で、第1電極620と垂直な方向の非露光フォトレジスト631aの中心に対応される部分及び現像されて除去された第1露光フォトレジスト631bに対応する部分は遮蔽領域であり、第1電極620と垂直な方向の非露光フォトレジスト631aの周辺部分は発光領域に形成される。第2露光工程を行うと、第1電極620と垂直な方向の非露光フォトレジスト631aの周辺部は露光され、中心部は露光されない。
【0178】
第2露光工程を行った後、120℃の温度で120秒間加熱して露光された部分を像反転させると、非露光フォトレジスト631aの周辺部は第2露光フォトレジスト631cとして形成され、中心部及び両側面は非露光フォトレジスト631aとして残る。
【0179】
第2露光フォトレジスト631cは、ネガ型の特性を有し、塩基性現像液に溶解されない特性を有する。そして、第1電極620と直交する領域上の非露光フォトレジスト631aのみを露光するため、図24のC−C’線に沿って切断した図28Dには露光される部分が図示されない。
【0180】
次いで、図26E、図27E、図28Eに示されているように、露光マスクを用いずに140〜230mJ/cm2程度で全面露光する第3露光工程を行う。第3露光工程を行うと、第1電極620と垂直な領域の第2露光フォトレジスト631cは既に現像液に溶けない特性に像反転されて変化がなく、第2露光フォトレジスト631cの側面と中心部の非露光フォトレジスト631aは露光されて第3露光フォトレジスト631dを形成する。第3露光工程で第1電極620と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残すために、露光量を調節して第1電極620と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残留させる。したがって、第1電極620と垂直な領域の絶縁膜の側面の下部分は非露光フォトレジスト631aとして残って、現像後に残留する。第3露光フォトレジスト631dはポジ型であり、塩基性現像液に溶解される特性を有する。
【0181】
次いで、図26F、図27F、図28Fに示されているように、現像工程を行うと、第2露光フォトレジスト631cと非露光フォトレジスト631aは、塩基性現像液に溶解されず、第3露光フォトレジスト631dのみ除去されて、第1電極620と直交する領域のフォトレジストパターンは、図27Fのように、第3露光フォトレジスト631dがエッチングされてフォトレジストパターンの中心部にはトレンチ660が形成され、中心部及び側面部は第3露光フォトレジスト631dが現像されてネガ型のパターン形状を有し、下部には非露光フォトレジスト631aが残留する。
【0182】
第1電極620と平行し、第2電極680が走行する部分のフォトレジストパターンは、第2露光工程で第2露光マスク740により遮蔽されるため、図29Fのように、第2露光フォトレジスト631cが形成されない。第3露光工程では露光量を調節して第3露光フォトレジスト631dを形成してから現像して、第1電極620と直交するフォトレジストパターンに比べて第1電極620と平行なフォトレジストパターンの厚さを相対的に薄くできる。
【0183】
第1電極620と平行し、第2電極680が走行する部分のフォトレジストパターンの厚さを薄くする理由は、第1電極620に対して垂直な方向に形成される第2電極680がフォトレジストパターンの端部と第1電極620の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。ここで、残留する非露光フォトレジスト531aの厚さは、0.5〜2μm程度である。
【0184】
次いで、図26G、図27G、図28Gに示されているように、現像工程が完了してから透明基板620をエアーナイフまたはスピンドライのような100℃未満で乾燥工程を行い、ポストベーク工程を経て透明基板610を真空蒸着装置内に移動し、真空蒸着装置内でフォトレジストパターンを含む透明基板610上に有機発光層670を積層する。その後、有機発光層670を含む透明基板610上に第2電極680を形成する。
【0185】
第1電極620と直交するフォトレジストパターンの中心部に形成されているトレンチ660は、有機発光層670と第2電極680を積層する時、隣接画素との短絡の可能性を防止する機能を果たす。トレンチ660の深さは、後で積層される有機発光層670と第2電極680とを合わせた蒸着厚さよりは大きい。具体的には、有機発光層670と第2電極680とを合わせた厚さの1.5〜5倍が好ましい。
【0186】
第2電極680は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Alなどを主に用いて真空蒸着方法により積層される。そして、第2電極680を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレート(図示せず)を設けて水分と酸素などに弱い有機発光層670を外部と遮断させる。
【0187】
上記において、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明の請求範囲を逸脱することなく、当業者は種々の改変をなし得るであろう。
【0188】
従って、本発明によれば、有機ELディスプレイ及びその製造方法は、以下のような効果を奏する。
【0189】
第一に、従来技術では、絶縁層及び隔壁として働く絶縁膜を形成する製造に必要なハーフトーンマスクの設計が困難で、さらに、ハーフトーンマスクが通常のマスクに比べて約1.5倍以上高価であるため製造コストが上昇していた。これに対し、本発明では、別途パラメータ操作を必要としない通常のマスクを用いることによって、絶縁層と隔壁とを兼ねた絶縁膜を単層として容易に製造できるため、工程が単純になり、材料コストが低減される。
【0190】
第二に、絶縁層パターンと隔壁とを単層のフォトレジストとして形成するため、層間接着力の問題がない。更に、絶縁層パターンと隔壁の二層を形成する際に必要な整列マージンを無いので、開口率及び歩留りを増加させ、製造コストを低減できる。
【0191】
本発明について好適実施例に関連して説明してきたが、特許請求の範囲によって画定されるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の変更及び改変がなされ得ることは当業者に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0192】
【図1】従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。
【図2A】図1のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図2B】図1のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図2C】図1のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図3A】図1のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図3B】図1のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図3C】図1のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図4】第2の従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。
【図5A】図4のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図5B】図4のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図5C】図4のC−C’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図6A】図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図6B】図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図6C】図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図6D】図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図7A】図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図7B】図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図7C】図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図7D】図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図8】第3の従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。
【図9A】図8に示されている有機ELディスプレイをA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図9B】図8に示されている有機ELディスプレイをB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図9C】図8に示されている有機ELディスプレイをC−C’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図10A】図8のA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図10B】図8のA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図10C】図8のA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図11A】図8のB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図11B】図8のB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図11C】図8のB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図12】本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの平面図である。
【図13A】本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【図13B】本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【図14A】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14B】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14C】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14D】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14E】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14F】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14G】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15A】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15B】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15C】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15D】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15E】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15F】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15G】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16A】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16B】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16C】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16D】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16E】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16F】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16G】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図17】本発明の第1実施形態の第2露光工程で露光量を調節した場合の工程断面図である。
【図18A】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18B】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18C】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18D】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18E】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18F】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18G】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19A】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19B】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19C】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19D】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19E】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19F】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19G】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20A】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20B】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20C】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20D】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20E】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20F】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20G】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21A】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21B】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21C】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21D】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21E】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21F】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21G】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21H】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22A】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22B】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22C】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22D】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22E】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22F】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22G】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22H】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23A】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23B】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23C】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23D】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23E】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23F】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23G】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23H】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図24】本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの平面図である。
【図25A】本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【図25B】本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【図26A】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26B】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26C】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26D】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26E】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26F】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26G】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27A】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27B】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27C】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27D】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27E】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27F】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27G】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28A】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28B】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28C】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28D】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28E】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28F】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28G】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機ELディスプレイ及びその製造方法に関し、特に、単層の絶縁膜パターンで素子間の分離が可能となるようにして製造工程の単純化及び製造コストを低減させることができる有機ELディスプレイ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、フラットパネルディスプレイの1つである有機ELディスプレイは、透明基板上の陽極層と陰極層との間に有機電界発光層が挟まれた構造である。有機ELディスプレイは、その厚さが非常に薄く、マトリックス状に形成されることができるほか、15V以下の低い電圧で駆動が可能で、TFT−LCDに比べて輝度、視野角、応答速度及び消費電力などに優れた特性を有している。特に、有機ELディスプレイは、他のディスプレイ素子に比べて1μsの速い応答速度を有するため、動画の機能が不可欠な次世代マルチメディアディスプレイに非常に適している。
【0003】
しかしながら、有機ELディスプレイの有機発光層及び陰極層は酸素及び水分に非常に弱いため、有機ELディスプレイの信頼性を確保するためには、製造工程中に外部の空気に対する露出を遮断しなければならない。こうした理由から、一般に、有機ELディスプレイの製造工程中にピクセルレーションまたはパターニング工程に用いられるフォトリソグラフィは使用できない。
【0004】
有機ELディスプレイの有機物層及び陰極層に対するピクセルレーションは、有機物層及び陰極層を酸素や水分に露出させるマスクとエッチング工程を含むフォトリソグラフィ技術を用する代わりに、シャドウマスクを利用した直接ピクセルレーション方法を利用している。しかしながら、この方法は高解像度を具現するために、ピクセル間のピッチ、すなわちそれぞれの有機物層及び陰極層を構成する線と線との間の間隔を縮めると、使用しにくくなるという短所がある。
【0005】
有機ELディスプレイをパターニングする一般的な方法の1つは、電気的絶縁が可能な材料の絶縁層及び隔壁を陽極層及び基板上に予め形成し、形成された隔壁により陰極層をパターニングする方法である。
【0006】
この方法では、絶縁層は陽極層上にドット状の開口部を除いた全領域に亘って形成される。この時、絶縁層は開口部により画素を画定し、陽極の端部での漏れ電流を抑制させる機能を果たす。また、絶縁層は陰極層のパターニングのために形成される陽極層と直交する方向の隔壁によるシャドウ効果により積層される有機物層が隔壁付近で薄くなって、陰極層が陽極層と境界部で短絡されるのを防止する役割をする。
【0007】
また、後で形成される陰極層が絶縁層を切断せずに越えて行かなければならないため、オーバーハング構造を有さなければならない。したがって、絶縁層はポジ型フォトレジストの材料を用いてポジ型のパターン形状(positive profile)を有するようにすることが一般的である。
【0008】
絶縁層上に形成される隔壁は、陽極層と直交して一定間隔をおいて配列され、陰極層が隣接する構成要素と短絡しないようにオーバーハング構造を有するように形成される。特に、互いに隣接する陰極層のライン間の短絡を防止するために、通常のパターニング工程とは異なり、常にネガ型のパターン形状(negative profile)を維持しなければならない。隔壁が欠損する場合、隣接する画素と短絡する可能性もある。オーバーハング構造を有する隔壁用の材料としては、ネガ型フォトレジストが用いられる。
【0009】
有機ELディスプレイを安定的に製造するためには、絶縁層と隔壁が両方とも必要であるが、これら絶縁層と隔壁を製造する各工程ごとにフォトリソグラフィ工程が必要となるため、有機ELディスプレイの製造工程が煩雑で、製造コストが上昇するという問題があった。
【0010】
以下、添付の図面を参照して第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法について、詳細に説明する。
【0011】
図1は、第1の従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。
【0012】
図1に示されているように、透明基板11上に酸化インジウムスズ(ITO)などで形成される所定幅の複数の第1電極12が縞状に配列される。互いに隣接する第1電極12間の領域と、第1電極12と直交する領域上に格子状の絶縁層パターン13が第1電極12を有する透明基板11上に積層される。また、第1電極12と直交する絶縁層パターン13の領域上に隔壁14が形成される。
【0013】
さらに、絶縁層パターン13及び隔壁14を含む第1電極12上に有機発光層、そして第2電極層(図示せず)が形成される。
【0014】
図2A乃至図2C及び図3A乃至図3Cを参照して、第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法を詳細に説明する。
【0015】
図2A乃至図2Cは、図1のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0016】
図3A乃至図3Cは、図1のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0017】
図2A及び図3Aに示されているように、透明基板11上にITOなどで形成される陽極層(図示せず)をスパッタリングによって一定の厚さで全面に積層する。全面蒸着された陽極層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、マスクを用いて露光及び現像し縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極層をエッチングし、フォトレジストを除去すると、縞状の第1電極12が形成される。
【0018】
図2B及び図3Bに示されているように、第1電極12を含む透明基板11上に電気的絶縁層(図示せず)を積層する。絶縁層には、有機物または無機物を用いることができる。有機物としては、アクリル系、ノボラック系、エポキシ系、ポリイミド系などのフォトレジストを用い、無機物としては、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、シリコン酸化窒化膜などを用いる。その後、絶縁層をパターニングして互いに隣接する第1電極12間と第1電極12と一定間隔ごとに直交する部分で、第1電極12上にドット状の開口部を除いた格子状の絶縁層パターン13を第1電極12と透明基板11上とに形成する。
【0019】
次いで、図2C及び図3Cに示されているように、絶縁層パターン13上に電気的な絶縁材料としてネガ型タイプの有機フォトレジスト(図示せず)を積層し、パターニングしてネガ型のパターン形状を有する隔壁14を形成する。この時、隔壁14は第1電極12と直交してドット状の開口部の間の絶縁層パターン13上に一定間隔をおいて配列され、第2電極16が隣接する構成要素と短絡しないようにオーバーハング構造を有する。その後、シャドウマスク(図示せず)を用いて第1電極12を含む全面に有機発光層15と第2電極16を順次蒸着する。この時、第1電極12上に有機発光層15を積層すると、隔壁によるシャドウ効果により有機物発光層15の厚さが隔壁付近で薄くなって、有機発光層15の上部に積層される第2電極16が第1電極12との境界部で短絡する可能性があるが、絶縁層パターン13はこれを防止する役割をする。
【0020】
その後、第2電極16を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレートまたは無機または有機薄膜で形成された保護膜層を設けて、水分と酸素に弱い有機発光層15及び第2電極16を外部と遮断させて保護する。
【0021】
前記のような第1の従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法は、絶縁層パターンと隔壁を形成するために、2回のフォトリソグラフィ工程が行われるため、製造工程が煩雑で、製造コストが高くなるだけでなく、絶縁層パターンと隔壁の二層をそれぞれパターニング工程により形成しなければならないため、二層間の接着力などが脆弱であるという問題点がある。
【0022】
図4は、第2の従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。図5A、図5B及び図5Cは、それぞれ図4のA−A’線、B−B’線及びC−C’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【0023】
図4及び図5A乃至図5Cに示されているように、透明基板41上にITOなどで形成される所定幅の複数の第1電極42が縞状に配列される。互いに隣接する第1電極42間の領域と第1電極42と直交する領域上に格子状の絶縁層パターン43が第1電極42を有する透明基板41上に積層される。また、第1電極42上に画素が形成される領域を露出させる開口部45が形成される。したがって、画素が形成される開口部45が露出された絶縁層パターン43は格子状を有する。
【0024】
そして、複数の第1電極42と平行方向に積層された絶縁層パターン43aは、矩形、スリットまたは山形(chevron)のハーフトーンパターンを有するハーフトーン露光マスクを用いて形成される。複数の第1電極42と直交する方向に形成される絶縁層パターン43bは、ノーマルトーンパターンに形成される。この時、絶縁層パターン43aは絶縁層パターン43bよりも薄い厚さに形成される。その理由は、フォトレジストの端部と第1電極42の境界部で第2電極(図示せず)が蒸着される時、複数の第1電極42に対して直交する方向に形成される第2電極の厚さが薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。
【0025】
ここからは、図6A乃至図6D及び図7A乃至図7Dを参照して、図4に示されている第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法を詳細に説明する。
【0026】
図6A乃至図6Dは、図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図で、図7A乃至図7Dは、図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0027】
図6A及び図7Aに示されているように、洗浄済みの透明基板41を準備する。本発明では、透明基板41として透明なガラス基板を用いる。透明基板41上にITOなどで形成される陽極層(図示せず)を一定の厚さに全面蒸着し、その上にフォトレジスト(図示せず)を塗布、露光及び現像してフォトレジストパターンを形成する。このように形成されたフォトレジストパターンをマスクとして用いて、陽極層をエッチングしフォトレジストを除去して縞状の第1電極42を形成する。
【0028】
図6B及び図7Bに示されているように、第1電極42の端部で漏れ電流を抑制し、第1電極42と後で形成される第2電極48との絶縁のためのフォトレジスト(図示せず)を素子分離構造層として用いるために、絶縁層形成工程を行う。
【0029】
このために、フォトレジストを透明基板41上に塗布し、露光マスク(図示せず)を用いて絶縁層パターン43を形成する。この時、第1電極42と平行方向に積層された絶縁層パターン43aは、矩形、スリットまたは山形のハーフトーンパターンを有するハーフトーン露光マスクを用いて形成される。そして、ハーフトーンパターンに形成される絶縁層パターン43aは、第2電極と直交する方向に積層された絶縁層パターン43bよりは薄い厚さに形成される。ハーフトーンパターンに形成される絶縁層パターン43aの厚さは、露光マスクに描写されているハーフトーン領域の開口率を調整して決定される。
【0030】
絶縁層パターン43aの厚さを薄くする理由は、絶縁層パターン43aの端部と複数の第1電極42の境界部で有機発光層47が形成されている開口部45上を走行しながら複数の第1電極42と直交する複数の第2電極48を蒸着させる時、膜厚が薄くなって、断絶する可能性を排除するためである。
【0031】
その後、図6C及び図7Cに示されているように、透明基板41を真空蒸着装置内に移動し、絶縁層パターン43bを第1シャドウマスク49の支持台として用いて第1シャドウマスク49の開口部を通して複数の第1電極42上に有機発光層47を形成する。絶縁層パターン43bを支持台として用いると、第1電極42が損傷することなく、第1シャドウマスク49との密着が可能であるため、有機発光層47の側面拡散を防止できる。
【0032】
ここで、有機発光層47は、Alq3、アントラセン、Ir(ppy)3などの低分子量の蛍光・リン光有機発光材料で形成される。
【0033】
次に、図6D及び図7Dに示されているように、絶縁層パターン43bを縞状の電極パターンを有する第2シャドウマスク50の支持台として用いて有機発光層47上に第2電極48を形成する。絶縁層パターン43bを支持台として用いると、有機発光層47が損傷することなく、第2シャドウマスク50との密着が可能であるため、第2電極48の側面拡散を防止できる。
【0034】
第2電極48は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Al、Li/Al、MgAg、Caなどを主に用い、スパッタリング法、電子ビーム法、熱蒸着法により積層される。そして、第2電極層48を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレートまたは無機または有機薄膜で形成された保護膜層を設けて、水分と酸素などに弱い有機発光層47を外部と遮断させる。
【0035】
前記のような第2の従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法は、ハーフトーンマスクを用いて絶縁層パターンと隔壁を一回のフォトリソグラフィ工程により形成する方法であって、その製造工程が単純化し、絶縁層パターンと隔壁を単層に形成するため、これら層間の接着力に対する問題がなく、絶縁層パターンと隔壁とを二層に形成する時に必要な整列マージンが不要となり、有機ELディスプレイの開口率を増加させることができるだけでなく、その収率を増加させることができる。
【0036】
しかしながら、ハーフトーンマスクの設計が難しく、従来のマスクに比べて約1.5倍以上の高価で製造コストが上昇するという短所がある。また、隔壁のオーバーハング構造がないため、第2電極をパターニングする時、シャドウマスクが必要となるが、現在、有機ELディスプレイの量産に適用できるシャドウマスクが提案されていない。
【0037】
図8は、第3の従来技術による有機ELディスプレイの平面図である。
【0038】
第3の従来技術による有機ELディスプレイは、ハーフトーンマスクと像反転感光剤を用いた像反転工程を利用して、薄い厚さとポジ型のパターン形状を有する領域と、ネガ型のパターン形状を有しながら隔壁として機能する領域とを有するような、絶縁特性の素子分離層を形成する方法により形成される。
【0039】
一般に、ポジ型感光剤は、露光された領域が現像液に除去されてマスクパターンにより遮蔽された領域がパターンに形成され、そのパターンはポジ型のパターン形状の特性を有する。その一方、ネガ型感光剤は、露光された領域が架橋結合により現像液に溶解されないパターンに形成され、そのパターンはネガ型のパターン形状の特性を有する。
【0040】
しかしながら、単層の絶縁膜パターンが通常の絶縁膜の機能と隔壁の機能を両方とも可能にするためには、絶縁膜として機能する領域ではポジ型のパターン形状を有し、隔壁として機能する領域ではネガ型のパターン形状を有するように作られなければならない。そのためには、単層の絶縁膜パターンにおいて、まずポジ型のパターン形状を有するパターンを形成し、これを像反転及び全面露光してから現像してネガ型のパターン形状を有するようにパターニングしなければならない。ここで、像反転は像反転感光剤を用いるか、通常のポジ型感光剤を用いる像反転工程により行われる。その後、像反転された絶縁膜パターンは、全面露光を行ってから現像してネガ型のパターン形状を有するようにパターニングされる。
【0041】
像反転感光剤を用いる典型的な像反転方式の場合、最初に形成されたフォトレジストは通常のポジ型感光剤のように非露光された部分が溶けず、露光された部分が現像される特性を有する。ところが、フォトレジストの露光された部分を115℃以上の温度で加熱すると、露光された部分が溶けない特性に変わって現像液に現像されなくなる。この時、露光されたフォトレジストが、加熱により現像液に溶ける特性から溶けない特性に変わることを像反転されたとし、像反転のために加熱する工程は、像反転ベークという。これに対して、遮蔽された領域は依然としてポジ型感光剤の特性を有しているため、現像液に溶けない。前記のフォトレジストを全面露光すると、露光後に像反転ベークを通して現像液に溶けない特性に変わった部分は全面露光によりその特性の変化はないが、露光時に遮蔽された部分はポジ型感光剤の特性を有しているため、全面露光すると、その部分は現像される。したがって、像反転感光剤を用いると、最初はポジ型感光剤の特性を有するが、露光後に像反転ベークし、全面露光を行うと、通常のネガ型感光剤と同様、露光された部分が残り、ネガ型のパターン形状を得ることができる。
【0042】
像反転感光剤を用いる方法以外の像反転方法としては、水溶性現像液の代りに有機溶媒を用いる方法と、通常のポジ型感光剤を塗布及び露光した後に、像反転塩基触媒を感光剤に拡散させ、像反転ベークによりフォトレジストを像反転させ、全面露光を通して露光されていない領域を現像する方法などがある。
【0043】
像反転感光剤を用いた像反転工程を利用する第3の従来技術の有機ELディスプレイについては、以下に図9A乃至図9Cを参照しながら説明する。
【0044】
図9A、図9B及び図9Cは、それぞれ図8のA−A’線、B−B’線及びC−C’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【0045】
透明基板61上にITOなどで形成される所定幅の複数の第1電極62が縞状に配列される。互いに隣接する第1電極62間と第1電極62と直交する領域上に格子状の絶縁層パターン63が第1電極62を有する透明基板61上に積層され、第1電極62上に画素が形成される領域を露出させる開口部65が形成される。したがって、画素が形成される開口部65が露出された絶縁層パターン63は、格子状を有する。
【0046】
そして、第1電極62と平行方向に積層された絶縁層パターン63aは、矩形、スリットまたは山形のハーフトーンパターンを有するハーフトーン露光マスクを用いて形成される。第1電極62と直交する方向に積層された絶縁層パターン63bは、ノーマルトーンパターンに形成される。ハーフトーンパターンに形成される絶縁層パターン63aは、第2電極と直交する方向に積層された絶縁層パターン63bよりは薄い厚さに形成される。絶縁層パターン63aの厚さは、露光マスクに描写されているハーフトーン領域の開口率を調整して決定される。
【0047】
第1電極62と直交する方向に積層されたノーマルトーンの絶縁層パターン63bの中心部にトレンチ66を形成する。ここで、トレンチが形成される領域は絶縁層パターン63bを縞状のマスクを用いて露光し、加熱して像反転させた後、全面露光し、現像することで形成される。このように形成された領域の内部にフォトレジストを一定部分残すことによってオーバーハング構造を有するネガ型のパターン形状のトレンチ66が形成される。
【0048】
トレンチ66は、互いに隣接する第2電極が短絡するのを防止する機能を果たす。ここで、開口部65を含む透明基板61上には、有機発光層及び第2電極(陰極層)(図示せず)が形成される。
【0049】
図10A乃至図10C及び図11A乃至図11Cを参照して、図8に示されている第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法を詳細に説明する。
【0050】
図10A乃至図10Cは、図8のA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの工程断面図である。
【0051】
図11A乃至図11Cは、図8のB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの工程断面図である。
【0052】
図10A及び図11Aに示されているように、透明基板61上にITOなどで形成される陽極層を積層し、フォトレジスト(図示せず)を塗布し、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極層をエッチングし、フォトレジストパターンを除去すると、縞状の第1電極62が形成される。
【0053】
図10B及び図11Bに示されているように、第1電極62の端部で漏れ電流を抑制し、第1電極62と後で形成される第2電極68との電気的連結を防止するために、絶縁特性を有するフォトレジスト(図示せず)を素子分離構造層として用いるために、絶縁層形成工程を行う。
【0054】
像反転フォトレジストを複数の第1電極62が形成されている透明基板61上に塗布する。フォトレジストを塗布した後、100℃で60秒程度プリベークを行ってフォトレジストを乾燥させ、第1露光マスクを用いて絶縁層パターン63を形成する。第1電極62と平行方向に積層された絶縁層パターン63aは、矩形、スリットまたは山形のハーフトーンパターンを有する露光マスクを用いてハーフトーンに形成される。この絶縁層パターン63aは、第1電極62と直交する絶縁層パターン63bよりも薄い厚さに形成される。ハーフトーンの絶縁層パターン63aの厚さは、露光マスクに描写されているハーフトーン領域の開口率を調整することによって決定される。
【0055】
前記の第1電極62と平行方向の絶縁層パターン63aを第1電極62と直交する方向の絶縁層パターン63bよりも低くする理由は、第1電極62に対して直交する方向に形成される第2電極68が絶縁層パターン63aの端部と第1電極62の境界部で第2電極68が蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。
【0056】
図10C及び図11Cに示されているように、現像工程が完了してから、透明基板61をエアーナイフまたはスピンドライを利用して100℃未満で乾燥する工程を行い、素子分離層用の第2露光マスクを用いて2回目の露光工程を行う。2回目の露光が完了すると、120℃で120秒程度像反転ベークを行い、全面露光を行ってフォトレジストの特性を変化させる。像反転のための像反転ベークを行って全面露光をしたため、フォトレジストは露光部分が残留し、非露光部分が現像される特性に変わる。2回目の露光工程において、第1電極62と垂直な方向に積層されたノーマルトーンの絶縁層パターン63bの中心部に形成されるトレンチの幅は、絶縁層パターン63bの幅よりも小さい幅で露光を行うことによって形成される。
【0057】
現像工程により、第1電極62と垂直な方向に積層されたノーマルトーンの絶縁層パターン63bの中心部に、隣接する画素の分離のためのトレンチ66が形成され、トレンチはオーバーハング構造のネガ型のパターン形状を有する。隣接する画素を分離するためのトレンチ66を形成する時、隣接画素との短絡の可能性を排除するために、トレンチ66の深さは、後で積層される有機発光層67と第2電極68とを合わせた蒸着厚さよりも深くすることが好ましい。具体的には、有機発光層67と第2電極68とを合わせた厚さの1.5〜5倍が好ましい。
【0058】
続いて、ポストベーク工程を経て透明基板61を真空蒸着装置内に移動し、透明基板61上に有機発光層67を積層する。
【0059】
次に、有機発光層67を含む透明基板61上の第2電極68を形成する。第2電極68は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Al、Li/Al、MgAg、Caなどを主に用いてスパッタリング法、電子ビーム法、熱蒸着法などの方法により積層される。そして、第2電極68を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレートまたは無機または有機薄膜で形成された保護膜を設けて、水分と酸素などに弱い有機発光層を外部と遮断させる。
【0060】
また、トレンチ66の内部に蒸着される第2電極68の金属により第1電極62間の短絡を防止するために、トレンチ66の底面には一定量のフォトレジストが残っていなければならない。したがって、全面露光量あるいは現像時間を調節してトレンチ66の内部に残留するフォトレジストの厚さを調節する。この時、残留するフォトレジストの厚さは、1μm程度が好ましい。
【0061】
前記のような第3の従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法は、ハーフトーンマスクと像反転フォトレジストを用いて絶縁層パターンと隔壁を一回の工程で形成し、隔壁の中央部にトレンチを形成する方法を用いることによって、その工程が単純化し、絶縁層パターンと隔壁の接着力及び整列マージンに対する問題がなく、有機ELディスプレイの開口率が増加できる。しかしながら、ハーフトーンマスクの設計が難しく、従来のマスクに比べて約1.5倍以上の高価であるため、製造コストが上昇するという短所がある。
【0062】
このような従来技術の有機ELディスプレイの製造方法には、以下のような問題がある。
【0063】
絶縁層パターンと隔壁を形成する第1の従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法は、2回のフォトリソグラフィ工程を行うため、整列マージンの確保が必要となり、開口率が減少するほか、絶縁層と隔壁との間の接着力が脆弱で、製造工程が煩雑であることから、製造コストが上昇する。
【0064】
ハーフトーンマスクを用いて絶縁層パターンと隔壁を一回の工程により形成する第2の従来技術及び第3技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法では、ハーフトーンマスクの設計が難しく、従来のマスクに比べて約1.5倍以上の高価で製造コストが上昇する。また、第2の従来技術の有機ELディスプレイの場合、隔壁のオーバーハング構造がないため、第2電極をパターニングする時、縞状のパターンを有するシャドウマスクが必要となる。しかしながら、このようなシャドウマスクは、現在量産されている有機ELディスプレイには適用できない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0065】
従って、本発明の主な目的は、このような従来技術の有機ELディスプレイ及びその製造方法の問題を解決するためであって、通常のマスクを用いて特別なマスク設計技術が不要で、製造工程が容易であるほか、単層の絶縁膜パターンで素子分離が可能なようにして製造工程の単純化及び製造コストを低減させることができる有機ELディスプレイ及びその製造方法を提供することにある。
【0066】
このような目的は、以下のような構成により達成できる。
【0067】
(1)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階と、前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部をエッチングして第2絶縁膜パターンを形成する段階と、前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0068】
(2)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域上の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階が、第1領域上の第1絶縁膜パターンの幅よりも小さい発光領域を有する露光マスクを用いて第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0069】
(3)(2)の有機ELディスプレイの製造方法において、露光マスクの発光領域の中心を第1領域上の第1絶縁膜パターンの中心に整列させることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0070】
(4)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第2絶縁膜パターンを形成する段階が、全面露光を行って第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を現像して第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0071】
(5)(4)の有機ELディスプレイの製造方法において、全面露光を行うことにより前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの両側部の上部と下部にそれぞれ露光された絶縁膜と非露光された絶縁膜とが形成され、露光された絶縁膜は現像工程により除去されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0072】
(6)(5)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域の前記第2絶縁膜パターンの両側部で露光された絶縁膜が除去されてネガ型のパターン形状を有することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0073】
(7)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、前記第2絶縁膜パターンを形成する段階が、第1領域上の第1絶縁膜パターンと対応される発光領域を有する露光マスクを用いて第1領域上の第1絶縁膜パターンの上層の中央部を露光する段階と、露光された第1領域上の第1絶縁膜パターンの上層の中央部を熱処理して像反転させる段階と、全面露光を行って、第1領域の第1絶縁膜パターンの上層の周辺部と第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、第1領域の第1絶縁膜パターンの上層の周辺部と第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部をエッチングして第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0074】
(8)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域上の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階が、露光マスクの発光領域の一方の側を第1領域上の第1絶縁膜パターンの内側に整列させ、発光領域の他方の側を第1領域の第1絶縁膜パターンの端部に整列させて第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階を含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0075】
(9)(8)の有機ELディスプレイの製造方法において、第2絶縁膜パターンを形成する段階が、全面露光を行って、第1領域の第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部と、第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、露光された第1領域の第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部と第2領域上の第1絶縁膜の上層部をエッチングすることによって第2絶縁膜パターンが形成される段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0076】
(10)(9)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域の第1絶縁膜パターンの一方の側がネガ型のパターン形状を有し、他方の側がポジ型のパターン形状を有することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0077】
(11)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階が、第1領域上の第1絶縁膜パターンの中心部と対応される部分を遮蔽する遮蔽領域と、その周辺部と対応される部分を発光させる発光領域を有する露光マスクを用いて第1領域上の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域の第1絶縁膜パターンの周辺部を熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0078】
(12)(11)の有機ELディスプレイの製造方法において、第2絶縁膜パターンを形成する段階が、全面露光を行って、第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部と、第2領域上の第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部と第2領域上の第1絶縁膜の上層部をエッチングして第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0079】
(13)(12)の有機ELディスプレイの製造方法において、露光された絶縁膜のエッチングによって、第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部及び両側部にネガ型のパターン形状が形成されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0080】
(14)(11)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部に複数の第1電極と直交するトレンチが形成されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0081】
(15)(11)または(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、トレンチの深さが、有機発光層と第2電極とを合わせた厚さの1.5〜5倍であることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0082】
(16)(2)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、115℃〜125℃で90秒〜120秒間熱処理して露光された第1絶縁膜パターンを像反転させることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0083】
(17)(1)の有機ELディスプレイの製造方法において、第1領域上の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階が、第1領域の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、アミン基を含む像反転塩基触媒を第1絶縁膜パターンに拡散させる段階と、ベーク工程を行って露光された第1領域の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0084】
(18)(17)の有機ELディスプレイの製造方法において、アミン基が、イミダゾル、モナゾリン、トリエタノールアミン、アンモニアのうちの少なくとも1つであることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0085】
(19)(17)または(18)の有機ELディスプレイの製造方法において、ベーク工程が、85℃以上で45分間以上行われることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0086】
(20)(2)〜(13)、(17)、(18)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、第2領域の厚さが第1領域の厚さよりも薄くなるように第2絶縁膜パターンの厚さが形成されていることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0087】
(21)(2)〜(13)、(17)、(18)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、前記絶縁膜は像反転特性を有しており、前記絶縁膜の厚さは1〜5μm程度で、好ましくは、3〜5μm程度であることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0088】
(22)(2)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、絶縁膜が、ポジ型感光材料の特性を有し、絶縁膜の特性が、絶縁膜を露光して約115℃以上の温度で熱処理した後に全面露光を行うと、ネガ型感光材料の特性に転換されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0089】
(23)(2)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、第1絶縁膜パターンが、複数の第1電極と垂直な第1領域と複数の第1電極間の第2領域と対応される部分に設けられている遮蔽領域を有するマスクを用いてフォトレジストを330mJ/cm2以上に露光してから現像することによって形成されることを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0090】
(24)(2)〜(13)の何れか一つの有機ELディスプレイの製造方法において、像反転の実施後に第1絶縁膜パターンを140〜230mJ/cm2で露光及び現像することによって第2絶縁膜パターンを形成することを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0091】
(25)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、絶縁膜をパターニングして、複数の第1電極と直交する第1領域と複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、第1領域上の第1絶縁膜パターンの幅よりも小さい発光領域を有する露光マスクを用いて第1領域上の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域上の第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階と、全面露光を行って第2領域の第1絶縁膜パターンの上層部と第1領域の第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、露光絶縁膜を現像工程により除去してネガ型のパターン形状を有する第2絶縁膜パターンを形成する段階と、複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0092】
(26)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、複数の第1電極を含む基板上に絶縁膜を形成する段階と、絶縁膜をパターニングして、複数の第1電極と直交する第1領域と複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、露光マスクの発光領域の一方の側を第1領域上の第1絶縁膜パターンの内側に整列させ、発光領域の他方の側を第1領域の第1絶縁膜パターンの端部に整列させて第1領域上の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域上の第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階と、全面露光を行って第2領域の第1絶縁膜パターンの上層部と第1領域の第1絶縁膜パターンの両側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、現像工程により露光絶縁膜を除去し、第2絶縁膜パターンを形成する段階と、複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0093】
(27)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、複数の第1電極を含む基板上に絶縁膜を形成する段階と、絶縁膜をパターニングして、複数の第1電極と直交する第1領域と複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、第1領域の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、アミン基を含む像反転塩基触媒を第1絶縁膜パターンに拡散させる段階と、ベーク工程を行って露光された第1領域の第1絶縁膜パターンを像反転させる段階と、全面露光を行って第2領域の第1絶縁膜パターンの上層部と第1領域の第1絶縁膜パターンの両側の上層部に露光フォトレジストを形成する段階と、露光絶縁膜を現像工程により除去して第2絶縁膜パターンを形成する段階と、複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【0094】
(28)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、複数の第1電極を含む基板上に絶縁膜を形成する段階と、絶縁膜をパターニングして、複数の第1電極と直交する領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの中心部と対応される部分を遮蔽する遮蔽領域と、その周辺部と対応される部分を透過させる発光領域を有する露光マスクを用いて、第1領域上の第1絶縁膜パターンを露光する段階と、露光された第1領域の第1絶縁膜パターンの周辺部を熱処理して像反転させる段階と、全面露光を行って第2領域の第1絶縁膜パターンの上層部と第1領域の第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、現像工程により露光絶縁膜を除去し、第2絶縁膜パターンを形成する段階と、複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【発明を実施するための最良の形態】
【0095】
以下、添付の図面を参照して、本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイ及びその製造方法について、詳細に説明する。
【0096】
図12は、本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの平面図である。
【0097】
透明基板210上に、ITO、インジウムドープ酸化亜鉛(IZOまたはIXO)などで構成される所定幅の第1電極220が縞状に配列される。隣接する第1電極220と第1電極220間の領域と、第1電極220と直交する領域上にフォトレジストからなる格子状の絶縁膜パターン231が第1電極220と透明基板210上に積層され、第1電極220上に画素が形成される領域を露出させる開口部250が形成される。
【0098】
そして、第1電極220と平行方向に積層された絶縁膜パターン231は、第1電極220と垂直な方向の絶縁膜パターン231よりも浅い厚さに形成される。その理由は、第1電極220に対して垂直な方向に形成される第2電極(図示せず)が絶縁膜パターン231の端部と第1電極220の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。
【0099】
図13A及び図13Bは、本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【0100】
図13Aは、第1露光マスク140の平面図を示す。第1露光マスク140において、遮蔽領域141は図12の第1電極210と第1電極210との間の絶縁膜パターン231と、第1電極210と垂直な方向の絶縁膜パターン231と対応され、発光領域142は図12の開口部250と対応される。
【0101】
図13Bは、第2露光マスク240の平面図で、第2露光マスク240において、発光領域242は図12の第1電極210と垂直な方向の絶縁膜パターン231と対応され、遮蔽領域241は図12の第1電極210間の絶縁膜パターン231と、第1電極210と垂直な方向の絶縁膜パターン231間の領域と対応される。
【0102】
本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、図14A乃至図14G、図15A乃至図15G及び図16A乃至図16Gを参照して、詳細に説明する。
【0103】
図14A乃至図14Gは、図12にA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0104】
図15A乃至図15Gは、図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0105】
図16A乃至図16Gは、図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0106】
図14A、図15A、図16Aに示されているように、洗浄済みの透明基板210を準備する。一般的に、透明基板210として、透明なガラス、プラスチック基板などを用いる。透明基板210上にITOなどを1,000〜3,000Åの厚さに全面蒸着して陽極層を形成する。陽極層の面抵抗は、10Ω/cm2以下となるようにする。陽極層は、洗浄された透明基板210上にスパッタリングによって積層される。陽極層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極層をエッチングし、フォトレジストパターンを除去すると、縞状の横方向の第1電極220が形成される。
【0107】
その後、以下で説明されるように、第1電極220の端部で漏れ電流を抑制するために、絶縁膜形成工程を行う。また、第1電極220と後で形成される第2電極280との電気的連結を防止するために、絶縁特性を有するフォトレジストパターンを用いる。
【0108】
像反転特性を有するフォトレジスト231を第1電極220が形成されている透明基板210上に塗布する。フォトレジスト231としては、AZ 5214E(Clariant)を用い、その厚さは1〜5μm程度で、好ましくは3〜5μm程度である。このようなフォトレジスト231は、基本的にポジ型感光材料の特性を有しているが、露光後に、ある温度、概ね115〜125℃で、90秒〜120秒間熱を加えると、露光された部分が像反転して現像液に溶解されない特性に転換される特性を有する。
【0109】
図14B、図15B、図16Bに示されているように、フォトレジスト231を約4μmの厚さに塗布した後、100℃で60秒程度プリベークして乾燥させる。その後、図13Aのような第1露光マスク140を用いて第1電極220と第1電極220との間と、第1電極220と直交する領域を遮蔽し、フォトレジスト231を330mJ/cm2以上に露光して第1露光工程を行う。
【0110】
第1露光工程により、フォトレジスト231は、非露光フォトレジスト231aと第1露光フォトレジスト231bとに分けられる。非露光フォトレジスト231aは塩基性現像液に溶けず、第1露光フォトレジスト231bは塩基性現像液に除去される特性を有する。
【0111】
図14C、図15C、図16Cに示されているように、第1露光フォトレジスト231bを塩基性現像液で除去すると、非露光フォトレジスト231aが第1電極220と第1電極220との間と、第1電極220と直交する領域上に残留して、第1電極120上に画素が形成される領域を露出させる開口部250を有する格子状のフォトレジストパターンが形成される。この時、フォトレジストパターンはポジ型のパターン形状を有する。
【0112】
図14D、図15D、図16Dに示されているように、図13Bのような第2露光マスク240を用いて、第1電極220と直交する領域上の非露光フォトレジスト231aを13〜35mJ/cm2程度に露光する第2露光工程を行う。この時、第2露光マスク240の発光領域の幅は、第1電極220と直交する領域上の非露光フォトレジスト231aの幅よりも小さく設計される。
【0113】
第2露光工程を行った後、露光された部分を120℃で120秒間加熱して第2露光フォトレジスト231cを形成する。第2露光フォトレジストは、第1電極220と垂直な非露光フォトレジスト231aの側面に露光されない部分が生じる。像反転された第2露光フォトレジスト231cは、現像液に溶解されない特性を有する。そして、第1電極220と直交する領域上の非露光フォトレジスト231aのみを露光するため、図12のC−C’線に沿って切断した図16Dには露光される部分が図示されない。
【0114】
図14E、図15E、図16Eに示されているように、マスクを用いずに140〜230mJ/cm2程度に全面露光するような第3露光工程を行う。第3露光工程を行うと、第1電極220と垂直な領域の第2露光フォトレジスト231cは現像液に溶けない特性に像反転されて変化がなく、第2露光フォトレジスト231cの側面などの非露光フォトレジスト231aは露光されて第3露光フォトレジスト231dを形成する。第3露光工程で第1電極220と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残さなければならないため、露光量を調節して、第1電極220と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残留させる。したがって、第1電極220と垂直な領域の絶縁膜の側面の下部分は、非露光フォトレジスト231aとして残って、現像後に残留する。
【0115】
図14F、図15F、図16Fに示されているように、現像工程を行うと、第2露光フォトレジスト231cと非露光フォトレジスト231aは、現像液に溶解されず、第3露光フォトレジスト231dのみ除去される。したがって、第1電極と直交する領域のフォトレジストパターンは、図14Fのように、第3露光フォトレジスト231bが現像されてからネガ型のパターン形状を有し、下部には非露光フォトレジスト231aが残留するようになる。
【0116】
図17は、本発明の第1実施形態の第2露光工程において露光量を調節した場合の工程断面図である。
【0117】
図17に示されているように、第1電極220と直交する領域の絶縁膜パターンは、第2露光工程で用いる露光量に応じてT字状の構造を有する。
【0118】
図14G、図15G、図16Gに示されているように、現像工程が完了してから透明基板210をエアーナイフまたはスピンドライのような100℃未満で乾燥し、ポストベークして真空蒸着装置内に移動し、真空蒸着装置内でフォトレジストパターン231を含む透明基板210上に有機発光層270を積層する。ここで、有機発光層270は、Alq3、アントラセン、Ir(ppy)3などの低分子蛍光・リン光有機発光材料と、PPV(ポリフェニレンビニレン)、PT(ポリチオフェン)などの高分子有機発光材料とその誘導体で形成される。低分子系の有機材料は、チャンバ内にシャドウマスクを設けた気相蒸着方法を利用してパターンを形成する。高分子系の有機材料は、回転塗布法、転写法、インクジェット法を利用してパターンを形成する。
【0119】
ここで、低分子材料の場合、有機発光層270の形成前に、正孔注入層と正孔注入層上に正孔輸送層を形成できる。また、有機発光層上に電子輸送層と電子注入層を形成できる。正孔注入層は、仕事関数の大きい正孔注入電極を用いる場合、多量の正孔が注入可能で、注入された正孔は層間を移動できなければならならず、電子の注入が困難で、仮に電子の注入が可能であっても層間の移動が困難な特性を有する有機薄膜層である。また、電子輸送層は、仕事関数の少ない電子注入電極を用いる場合、多量の電子が注入可能で、注入された電子が層間を移動できなければならならず、正孔の注入は困難で、仮に電子の注入が可能であっても層間の移動が困難な特性を有する有機薄膜層である。高分子の場合は、有機発光層270の形成前に、正孔輸送層を形成する。
【0120】
次に、有機発光層270を含む透明基板210上に第2電極280を形成する。第2電極280は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Al、Li/Al、MgAg、Caなどを主に用い、スパッタリング法、電子ビーム法、熱蒸着法などの方法により積層される。そして、第2電極280を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレートまたは無機及び有機薄膜で形成された保護膜層(図示せず)を設けて水分と酸素などに弱い有機発光層270を外部と遮断させる。
【0121】
本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、図18A乃至図18G、図19A乃至図19G及び図20A乃至図20Gを参照して、詳細に説明する。
【0122】
図18A乃至図18Gは、図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0123】
図19A乃至図19Gは、図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0124】
図20A乃至図20Gは、図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0125】
図18A、図19A、図20Aに示されているように、洗浄済みの透明基板410を準備する。一般的に、透明基板410はガラス基板を含む。洗浄された透明基板410上に陽極材料層をスパッタリングによって積層する。陽極材料層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布し、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極材料層をエッチングすると、縞状の第1電極420が形成される。
【0126】
第1電極420の端部からの漏れ電流を抑制するために、絶縁膜形成工程を行う。第1電極420と後で形成される第2電極480との電気的連結を防止するために、絶縁特性を有するフォトレジストパターンを用いる。像反転特性を有するフォトレジスト431を第1電極420が形成されている透明基板410上に塗布する。フォトレジスト431としては、AZ 5214E(Clariant)を用い、フォトレジスト431の厚さは1〜5μm程度、好ましくは3〜5μmに形成する。そのようなフォトレジスト431は、基本的にポジ型感光材料の特性を有しているが、ある温度、概ね115〜125℃で、90秒〜120秒間熱を加えると、露光された部分が像反転されて現像液に溶けない特性に転換される特性を有する。
【0127】
図18B、図19B、図20Bに示されているように、フォトレジスト431を約3〜5μmの厚さに塗布した後、100℃で60秒程度プリベーク乾燥させ、図13Aのような第1露光マスク140を用いて、第1電極420と第1電極420との間と第1電極420と直交する領域のフォトレジスト431を遮蔽し、フォトレジスト431を330mJ/cm2以上に露光する第1露光工程を行う。
【0128】
第1露光工程を行うと、フォトレジスト431は非露光フォトレジスト431aと第1露光フォトレジスト431bとに分けられる。非露光フォトレジスト431aは、フォトレジスト431のようなポジ型特性を有し、塩基性現像液に溶けず、第1露光フォトレジスト431bは、塩基性現像液で除去できる特性に変わる。
【0129】
図18C、図19C、図20Cに示されているように、第1露光フォトレジスト431bを塩基性現像液により除去すると、非露光フォトレジスト431aが第1電極420と第1電極420との間と第1電極420と直交する領域上に残留して、第1電極420上に画素が形成される領域を露出させる開口部450が形成される格子状のフォトレジストパターンが形成される。この時、フォトレジストパターンはポジ型のパターン形状を有する。
【0130】
図18D、図19D、図20Dに示されているように、図13Bに示されているような第2露光マスク240を用いて、第1電極420と直交する領域上の非露光フォトレジスト431aを13〜35mJ/cm2程度に露光する第2露光工程を行う。図19Dに示されているように、第2露光マスク240の遮蔽パターンの一方の側は非露光フォトレジスト431aの内側に整列させ、遮蔽パターンの他方の側は非露光フォトレジスト421aの端部に整列させる。
【0131】
第2露光工程を行った後、120℃で120秒間加熱して露光された部分を像反転させることによって第2露光フォトレジスト431cを形成する。第2露光フォトレジスト431cは、図19Dのように、第1電極420と直交し、第2露光マスク240の遮蔽パターンの内側に整列された非露光フォトレジスト431aの一方の側面に露光されない部分を含む。像反転された第2露光フォトレジスト431cは、現像液に溶解されない特性を有する。そして、第1電極420と直交する領域上の非露光フォトレジスト431aのみを露光するため、図12のC−C’線に沿って切断した図20Dには露光される部分が図示されない。
【0132】
図18E、図19E、図20Eに示されているように、マスクを用いずに140〜230mJ/cm2程度で全面露光するような第3露光工程を行う。第3露光工程を行うと、第1電極420と垂直な領域の第2露光フォトレジスト431cは既に現像液に溶けない特性に像反転されて変化がなく、第2露光フォトレジスト431cの一方の側面の非露光フォトレジスト431aが露光されて第3露光フォトレジスト431dを形成し、第3露光フォトレジスト431dの下部分は依然として非露光フォトレジスト431aが残る。非露光フォトレジスト431aの他方の側面は、第2露光工程で完全露光され像反転されて第3露光フォトレジスト431dが形成されない。
【0133】
第3露光工程で第1電極420と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残すために、露光量を調節して第1電極420と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残留させる。したがって、第1電極420と垂直な領域の絶縁膜の一方の側面の下部分が非露光フォトレジスト431aとして残って、現像後に残留する。
【0134】
図18F、図19F、図20Fに示されているように、現像工程を行うと、第2露光フォトレジスト431cと非露光フォトレジスト431aは、塩基性現像液に溶解されず、第3露光フォトレジスト431dのみ除去される。その結果、第1電極420と直交する領域のフォトレジストパターンの一方の側面は、図18Fのように第3露光フォトレジスト431bがエッチングされてネガ型のパターン形状を有し、その一方の側面の下部には非露光フォトレジスト431aが残留する。
【0135】
第1電極420と平行し、第2電極480が走行する部分のフォトレジストパターンは、第2露光工程で第2露光マスク240により遮蔽されるため、図21Fのように、第2露光フォトレジスト431cが形成されない。第3露光工程で露光量を調節して第3露光フォトレジスト431dを形成してから現像することによって、第1電極420と直交するフォトレジストパターンに比べて第1電極420と平行なフォトレジストパターンの厚さを相対的に薄くできる。
【0136】
第1電極420と平行し、第2電極480が走行する部分のフォトレジストパターンの厚さを薄くする理由は、第1電極420に対して垂直な方向に形成される第2電極480がフォトレジストパターンの端部と第1電極420の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。ここで、残留する非露光フォトレジスト231aの厚さは、0.5〜2μm程度である。
【0137】
図18G、図19G、図20Gに示されているように、現像工程が完了してから透明基板420をエアーナイフまたはスピンドライのような100℃未満で乾燥工程を行い、ポストベーク工程を経て真空蒸着装置内に移動し、真空蒸着装置内でフォトレジストパターンを含む透明基板410上に有機発光層470を積層する。
【0138】
その後、有機発光層470を含む透明基板410上に第2電極480を形成する。第2電極480は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Alなどを主に用いて真空蒸着方法により積層される。そして、第2電極480を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレート(図示せず)を設けて水分と酸素などに弱い有機発光層470を外部と遮断させる。
【0139】
本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、図21A乃至図21H、図22A乃至図22H及び図23A乃至図23Hを参照して、詳細に説明する。
【0140】
図21A乃至21Hは、図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0141】
図22A乃至図22Hは、図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0142】
図23A乃至図23Hは、図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0143】
図21A、図22A、図23Aに示されているように、洗浄済みの透明基板510を準備する。一般的に、透明基板510としてガラス基板を用いる。陽極用材料層を洗浄した透明基板510上にスパッタリングによって積層する。陽極材料層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極材料層をエッチングすると、縞状の所定幅の第1電極520が形成される。
【0144】
第1電極520の端部で漏れ電流を抑制するために、絶縁膜形成工程を行う。絶縁特性を有するフォトレジスト531を第1電極520が形成されている透明基板510上に約4μmの厚さに塗布する。フォトレジスト531としては、ポジ型感光剤を用い、その厚さは1〜5μm程度で、好ましくは3〜5μm程度である。
【0145】
図21B、図22B、図23Bに示されているように、フォトレジスト531を塗布した後、100℃で60秒程度プリベークして乾燥させ、図13Aのような第1露光マスク140を用いて、互いに隣接する第1電極520と第1電極520間の領域と第1電極520と直交する領域を遮蔽し、フォトレジスト531を330mJ/cm2以上に露光する第1露光工程を行う。
【0146】
第1露光工程を行うと、フォトレジスト531は、非露光フォトレジスト531aと第1露光フォトレジスト531bとに分けられる。非露光フォトレジスト531aは、フォトレジスト531のようなポジ型特性を有し、塩基性現像液に溶けず、第1露光フォトレジスト531bは塩基性現像液に除去できる特性に変わる。
【0147】
図21C、図22C、図23Cに示されているように、第1露光フォトレジスト531bを塩基性現像液により除去すると、非露光フォトレジスト531aが隣接する第1電極520と第1電極520との間の領域と第1電極520と直交する領域上に残留して、第1電極520上に画素が形成される領域を露出させる開口部550が形成される格子状のフォトレジストパターン531が形成される。この時、フォトレジストパターンはポジ型のパターン形状を有する。
【0148】
図21D、図22D、図23Dに示されているように、図13Bのような第2露光マスク240を用いて、第1電極520と直交する領域上の非露光フォトレジスト531aを露光する第2露光工程を行う。この時、第2露光マスク240の発光領域の幅は、第1電極520と直交する領域上の非露光フォトレジスト531aの幅よりも小さく設計される。
【0149】
図21E、図22E、図23Eに示されているように、第2露光工程を行った後、イミダゾル、モナゾリン、トリエタノールアミン及びアンモニアなどのアミンを含む像反転塩基触媒をフォトレジストパターン531に拡散させる。
【0150】
像反転塩基触媒をフォトレジストパターン531に拡散させた後、塩基が存在する状態で、85℃以上で45分間以上加熱するベーク工程を行って第2露光フォトレジスト531cを形成する。第2露光工程で、図21Dのように、第1電極520と垂直な非露光フォトレジスト531aの側面に露光されない部分が形成される。
【0151】
第2露光フォトレジスト531cは、ネガ型の特性を有し、塩基性現像液に溶解されない特性を有する。そして、第1電極520と直交する領域上の非露光フォトレジスト531aのみを露光するため、図12のC−C’線に沿って切断した図23Dには露光される部分が図示されない。
【0152】
次に、図21F、図22F、図23Fに示されているように、マスクを用いず、140〜230mJ/cm2程度に全面露光する第3露光工程を行う。第3露光工程を行うと、第1電極520と垂直な領域の第2露光フォトレジスト531cは既に現像液に溶けない特性に像反転されて変化がなく、第2露光フォトレジスト531Cの側面などの非露光フォトレジスト531aは露光されて第3露光フォトレジスト531dを形成する。第3露光工程で第1電極520と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残すために、露光量を調節して第1電極520と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残留させる。したがって、第1電極520と垂直な領域の絶縁膜の側面の下部分は非露光フォトレジスト531aに残って、現像後に残留する。
【0153】
続いて、図21G、図22G、図23Gに示されているように、現像工程を行うと、第2露光フォトレジスト531cと非露光フォトレジスト531aは、塩基性現像液に溶解されず、第3露光フォトレジスト531dのみ除去されて、第1電極と直交する領域のフォトレジストパターンは、図21Gのように、第3露光フォトレジスト531bがエッチングされているネガ型のパターン形状を有し、その下部には非露光フォトレジスト531aが残留する。
【0154】
第1電極520と平行し、第2電極580が走行する部分のフォトレジストパターンは、第2露光工程で第2露光マスクパターンにより遮蔽されるため、図23Gのように、第2露光フォトレジスト531cが形成されない。第3露光工程では露光量を調節して第3露光フォトレジスト531dを形成してから現像して、第1電極520と直交するフォトレジストパターンに比べて第1電極520と平行なフォトレジストパターンの厚さを相対的に薄くできる。
【0155】
第1電極520と平行し、第2電極580が走行する部分のフォトレジストパターンの厚さを薄くする理由は、第1電極520に対して垂直な方向に形成される第2電極280がフォトレジストパターンの端部と第1電極520の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。ここで残留する非露光フォトレジスト531aの厚さは、0.5〜2μm程度である。
【0156】
図21H、図22H、図23Hに示されているように、現像工程が完了してから透明基板520をエアーナイフまたはスピンドライのような100℃未満で乾燥工程を行い、ポストベーク工程を経て透明基板510を真空蒸着装置内に移動し、真空蒸着装置内でフォトレジストパターンを含む透明基板510上に有機発光層570を積層する。
【0157】
その後、有機発光層570を含む透明基板510上に第2電極580を形成する。第2電極580は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Alなどを主に用いて真空蒸着方法により積層される。そして、第2電極580を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレート(図示せず)を設けて水分と酸素などに弱い有機発光層570を外部と遮断させる。
【0158】
以下、添付の図面を参照して、本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、詳細に説明する。
【0159】
図24は、本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの平面図である。
【0160】
透明基板610上に、ITOなどで形成される所定幅の複数の第1電極620が縞状に配列される。隣接する第1電極620と第1電極間の領域と第1電極620と直交する領域上にフォトレジストで形成される格子状の絶縁膜パターン631が積層され、第1電極620上に画素が形成される領域を露出させる開口部650が形成される。画素が形成される開口部650が露出された絶縁膜パターン631は格子状である。
【0161】
そして、第1電極620と平行方向に積層された絶縁膜パターン631は、第2電極620と垂直な方向に積層された絶縁膜パターン631よりは薄い厚さに形成される。その理由は、第1電極620に対して垂直な方向に形成される第2電極(図示せず)が絶縁膜パターン631の端部と第1電極620の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。
【0162】
第1電極620と垂直な方向に積層された絶縁膜パターン631の中心部にトレンチ660を形成する。トレンチ660は、互いに隣接する第2電極の短絡を防止する機能を果たす。ここで、開口部650を含む透明基板610上には、有機発光層、そして第2電極(陰極層)(図示せず)が形成される。
【0163】
図25A及び図25Bは、本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【0164】
図25Aは、第1露光マスク640の平面図である。第1露光マスク640で、遮蔽領域641は図24で隣接する第1電極620と第1電極620と間の絶縁膜パターン631と第1電極620と垂直な方向の絶縁膜パターン630bと対応され、発光領域642は図24の開口部651と対応される。
【0165】
図25Bは、第2露光マスク740の平面図である。第2露光マスク740で、遮蔽領域741は図24の第1電極620と垂直な方向の絶縁膜パターン631と絶縁膜パターン631との間の領域に対応され、発光領域742は図24の第1電極620と垂直な方向の絶縁膜パターン631に対応される。そして、発光領域742の中心部には遮蔽機能をするスリット743が設けられている。
【0166】
本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法について、図26A乃至図26G、図27A乃至図27G及び図28A乃至図28Gを参照して、詳細に説明する。
【0167】
図26A乃至図26Gは、図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【0168】
図27A乃至図27Gは、図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0169】
図28A乃至図28Gは、図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの断面図である。
【0170】
まず、図26A、図27A、図28Aに示されているように、洗浄済みの透明基板610を準備する。一般的に、透明基板610としてガラス基板を用いる。陽極材料層を透明基板610上にスパッタリングによって積層する。陽極材料層上にフォトレジスト(図示せず)を塗布、露光及び現像して縞状のフォトレジストパターン(図示せず)を形成する。フォトレジストパターンをマスクとして用いて陽極材料層をエッチングすると、縞状の第1電極620が形成される。
【0171】
第1電極620の端部で漏れ電流を抑制するために、絶縁膜形成工程を行う。像反転特性を有するフォトレジスト631を第1電極620が形成されている透明基板610上に塗布する。フォトレジスト631としては、AZ 5214E(Clariant)を用い、その厚さは1〜5μm程度で、好ましくは3〜5μm程度である。フォトレジスト631は基本的にポジ型感光材料の特性を有しているが、露光後に、ある温度、概ね115〜125℃で、90秒〜120秒間熱を加えると、露光された部分が像反転して現像液に溶けない特性に転換される特性を有する。
【0172】
次いで、図26B、図27B、図28Bに示されているように、約4μm厚さのフォトレジスト631を塗布した後、100℃で60秒程度プリベークしてフォトレジスト631を乾燥する。その次に、図25Aのような第1露光マスク640を用いて、隣接する第1電極620と第1電極620との間の領域と第1電極620と直交する領域を遮蔽し、フォトレジスト631を330mJ/cm2以上に露光する第1露光工程を行う。
【0173】
第1露光工程を行うと、フォトレジスト631は、非露光フォトレジスト631aと第1露光フォトレジスト631bとに分けられる。非露光フォトレジスト631aはフォトレジスト631のようなポジ型特性を有し、塩基性現像液に溶けないが、第1露光フォトレジスト631bは塩基性現像液に除去できる特性に変わる。
【0174】
続いて、図26C、図27C、図28Cに示されているように、第1露光フォトレジスト631bを塩基性現像液により除去すると、非露光フォトレジスト631aが隣接する第1電極620と第1電極620との間の領域と第1電極620と直交する領域上に残留して、第1電極620上に画素が形成される領域を露出させる開口部650が形成される格子状のフォトレジストパターンが形成される。この時、フォトレジストパターンはポジ型のパターン形状を有する。
【0175】
次いで、図26D、図27D、図28Dに示されているように、図25Bのような第2露光マスク740を用いて、第1電極620と直交する領域上の非露光フォトレジスト631aを13〜35mJ/cm2程度に露光する第2露光工程を行う。
【0176】
この時、第2露光マスク740で遮蔽機能をするスリット743を含む発光領域の幅は、第1電極620と直交する領域上の非露光フォトレジスト631aの幅よりも小さく設計される。
【0177】
第2露光マスク740で、第1電極620と垂直な方向の非露光フォトレジスト631aの中心に対応される部分及び現像されて除去された第1露光フォトレジスト631bに対応する部分は遮蔽領域であり、第1電極620と垂直な方向の非露光フォトレジスト631aの周辺部分は発光領域に形成される。第2露光工程を行うと、第1電極620と垂直な方向の非露光フォトレジスト631aの周辺部は露光され、中心部は露光されない。
【0178】
第2露光工程を行った後、120℃の温度で120秒間加熱して露光された部分を像反転させると、非露光フォトレジスト631aの周辺部は第2露光フォトレジスト631cとして形成され、中心部及び両側面は非露光フォトレジスト631aとして残る。
【0179】
第2露光フォトレジスト631cは、ネガ型の特性を有し、塩基性現像液に溶解されない特性を有する。そして、第1電極620と直交する領域上の非露光フォトレジスト631aのみを露光するため、図24のC−C’線に沿って切断した図28Dには露光される部分が図示されない。
【0180】
次いで、図26E、図27E、図28Eに示されているように、露光マスクを用いずに140〜230mJ/cm2程度で全面露光する第3露光工程を行う。第3露光工程を行うと、第1電極620と垂直な領域の第2露光フォトレジスト631cは既に現像液に溶けない特性に像反転されて変化がなく、第2露光フォトレジスト631cの側面と中心部の非露光フォトレジスト631aは露光されて第3露光フォトレジスト631dを形成する。第3露光工程で第1電極620と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残すために、露光量を調節して第1電極620と平行な部分の絶縁膜を一定の厚さに残留させる。したがって、第1電極620と垂直な領域の絶縁膜の側面の下部分は非露光フォトレジスト631aとして残って、現像後に残留する。第3露光フォトレジスト631dはポジ型であり、塩基性現像液に溶解される特性を有する。
【0181】
次いで、図26F、図27F、図28Fに示されているように、現像工程を行うと、第2露光フォトレジスト631cと非露光フォトレジスト631aは、塩基性現像液に溶解されず、第3露光フォトレジスト631dのみ除去されて、第1電極620と直交する領域のフォトレジストパターンは、図27Fのように、第3露光フォトレジスト631dがエッチングされてフォトレジストパターンの中心部にはトレンチ660が形成され、中心部及び側面部は第3露光フォトレジスト631dが現像されてネガ型のパターン形状を有し、下部には非露光フォトレジスト631aが残留する。
【0182】
第1電極620と平行し、第2電極680が走行する部分のフォトレジストパターンは、第2露光工程で第2露光マスク740により遮蔽されるため、図29Fのように、第2露光フォトレジスト631cが形成されない。第3露光工程では露光量を調節して第3露光フォトレジスト631dを形成してから現像して、第1電極620と直交するフォトレジストパターンに比べて第1電極620と平行なフォトレジストパターンの厚さを相対的に薄くできる。
【0183】
第1電極620と平行し、第2電極680が走行する部分のフォトレジストパターンの厚さを薄くする理由は、第1電極620に対して垂直な方向に形成される第2電極680がフォトレジストパターンの端部と第1電極620の境界部で蒸着される時、膜厚が薄くなって、断絶が発生する可能性を排除するためである。ここで、残留する非露光フォトレジスト531aの厚さは、0.5〜2μm程度である。
【0184】
次いで、図26G、図27G、図28Gに示されているように、現像工程が完了してから透明基板620をエアーナイフまたはスピンドライのような100℃未満で乾燥工程を行い、ポストベーク工程を経て透明基板610を真空蒸着装置内に移動し、真空蒸着装置内でフォトレジストパターンを含む透明基板610上に有機発光層670を積層する。その後、有機発光層670を含む透明基板610上に第2電極680を形成する。
【0185】
第1電極620と直交するフォトレジストパターンの中心部に形成されているトレンチ660は、有機発光層670と第2電極680を積層する時、隣接画素との短絡の可能性を防止する機能を果たす。トレンチ660の深さは、後で積層される有機発光層670と第2電極680とを合わせた蒸着厚さよりは大きい。具体的には、有機発光層670と第2電極680とを合わせた厚さの1.5〜5倍が好ましい。
【0186】
第2電極680は、電気伝導度が良好な金属、例えば、Alなどを主に用いて真空蒸着方法により積層される。そして、第2電極680を含む全面に金属またはガラスなどで形成される封止プレート(図示せず)を設けて水分と酸素などに弱い有機発光層670を外部と遮断させる。
【0187】
上記において、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明の請求範囲を逸脱することなく、当業者は種々の改変をなし得るであろう。
【0188】
従って、本発明によれば、有機ELディスプレイ及びその製造方法は、以下のような効果を奏する。
【0189】
第一に、従来技術では、絶縁層及び隔壁として働く絶縁膜を形成する製造に必要なハーフトーンマスクの設計が困難で、さらに、ハーフトーンマスクが通常のマスクに比べて約1.5倍以上高価であるため製造コストが上昇していた。これに対し、本発明では、別途パラメータ操作を必要としない通常のマスクを用いることによって、絶縁層と隔壁とを兼ねた絶縁膜を単層として容易に製造できるため、工程が単純になり、材料コストが低減される。
【0190】
第二に、絶縁層パターンと隔壁とを単層のフォトレジストとして形成するため、層間接着力の問題がない。更に、絶縁層パターンと隔壁の二層を形成する際に必要な整列マージンを無いので、開口率及び歩留りを増加させ、製造コストを低減できる。
【0191】
本発明について好適実施例に関連して説明してきたが、特許請求の範囲によって画定されるような本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の変更及び改変がなされ得ることは当業者に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0192】
【図1】従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。
【図2A】図1のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図2B】図1のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図2C】図1のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図3A】図1のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図3B】図1のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図3C】図1のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図4】第2の従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。
【図5A】図4のA−A’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図5B】図4のB−B’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図5C】図4のC−C’線に沿って切断した第1の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図6A】図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図6B】図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図6C】図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図6D】図4のA−A’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図7A】図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図7B】図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図7C】図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図7D】図4のB−B’線に沿って切断した第2の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図8】第3の従来技術の有機ELディスプレイの平面図である。
【図9A】図8に示されている有機ELディスプレイをA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図9B】図8に示されている有機ELディスプレイをB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図9C】図8に示されている有機ELディスプレイをC−C’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの断面図である。
【図10A】図8のA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図10B】図8のA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図10C】図8のA−A’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図11A】図8のB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図11B】図8のB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図11C】図8のB−B’線に沿って切断した第3の従来技術の有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図12】本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの平面図である。
【図13A】本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【図13B】本発明の第1実施形態、第2実施形態、そして第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【図14A】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14B】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14C】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14D】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14E】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14F】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図14G】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15A】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15B】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15C】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15D】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15E】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15F】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図15G】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16A】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16B】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16C】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16D】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16E】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16F】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図16G】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第1実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図17】本発明の第1実施形態の第2露光工程で露光量を調節した場合の工程断面図である。
【図18A】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18B】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18C】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18D】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18E】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18F】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図18G】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19A】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19B】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19C】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19D】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19E】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19F】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図19G】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20A】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20B】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20C】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20D】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20E】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20F】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図20G】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第2実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21A】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21B】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21C】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21D】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21E】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21F】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21G】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図21H】図12のA−A’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22A】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22B】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22C】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22D】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22E】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22F】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22G】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図22H】図12のB−B’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23A】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23B】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23C】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23D】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23E】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23F】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23G】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図23H】図12のC−C’線に沿って切断した本発明の第3実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図24】本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの平面図である。
【図25A】本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【図25B】本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法に用いる露光マスクの平面図である。
【図26A】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26B】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26C】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26D】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26E】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26F】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図26G】図24のA−A’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27A】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27B】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27C】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27D】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27E】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27F】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図27G】図24のB−B’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28A】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28B】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28C】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28D】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28E】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28F】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【図28G】図24のC−C’線に沿って切断した本発明の第4実施形態による有機ELディスプレイの製造方法の工程断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階と、
(e)前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部をエッチングして第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(f)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(g)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項2】
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階(d)が、
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの幅よりも小さい発光領域を有する露光マスクを用いて前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
前記露光された第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項3】
前記露光マスクの発光領域の中心を前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの中心に整列させることを特徴とする請求項2に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項4】
前記第2絶縁膜パターンを形成する段階(e)が、
全面露光を行って前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、
前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を現像して前記第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項5】
前記全面露光により前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの両側部の上部と下部にそれぞれ露光された絶縁膜と非露光された絶縁膜とが形成され、前記露光された絶縁膜が現像工程により除去されることを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項6】
前記第1領域の前記第2絶縁膜パターンの両側部で前記露光された絶縁膜が除去されてネガ型のパターン形状を有することを特徴とする請求項5に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項7】
前記第2絶縁膜パターンを形成する段階(e)が、
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンと対応される発光領域を有する露光マスクを用いて前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層の中央部を露光する段階と、
前記露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層の中央部を熱処理して像反転させる段階と、
全面露光を行って、前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの上層の周辺部と前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの上層の周辺部と前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部をエッチングして前記第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項8】
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階(d)が、
露光マスクの発光領域の一方の側を前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの内側に整列させ、前記発光領域の他方の側を前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの端部に整列させて前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
前記露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項9】
前記第2絶縁膜パターンを形成する段階(e)が、
全面露光を行って、前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部と、前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、
前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部と前記第2領域上の前記第1絶縁膜の上層部をエッチングして前記第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする請求項8に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項10】
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの一方の側がネガ型のパターン形状を有し、他方の側はポジ型のパターン形状を有することを特徴とする請求項11に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項11】
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階(d)が、
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの中心部と対応される部分を遮蔽する遮蔽領域と、その周辺部と対応される部分に配置されている発光領域を有する露光マスクを用いて前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンの周辺部を熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項12】
前記第2絶縁膜パターンを形成する段階(e)が、
全面露光を行って、前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部と、前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部と前記第2領域上の前記第1絶縁膜の上層部をエッチングして前記第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする請求項11に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項13】
前記露光された絶縁膜のエッチングによって、前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの中心部及び前記両側部にネガ型のパターン形状が形成されることを特徴とする請求項12に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項14】
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの前記中心部に前記複数の第1電極と直交するトレンチが形成されることを特徴とする請求項11乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項15】
前記トレンチの深さが、前記有機発光層と前記第2電極とを合わせた厚さの1.5〜5倍であることを特徴とする請求項11または請求項13に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項16】
115〜125℃で90〜120秒間熱処理して前記露光された第1絶縁膜パターンを像反転させることを特徴とする請求項2乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項17】
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階(d)が、
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
アミン基を含む像反転塩基触媒を前記第1絶縁膜パターンに拡散させる段階と、
ベーク工程を行って前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項18】
前記アミン基が、イミダゾル、モナゾリン、トリエタノールアミン、アンモニアのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項17に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項19】
前記ベーク工程が、85℃以上で45分間以上行われることを特徴とする請求項17または請求項18に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項20】
前記第2領域の厚さが前記第1領域の厚さよりも薄くなるように前記第2絶縁膜パターンの厚さが形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項13、請求項17及び請求項18の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項21】
前記絶縁膜が像反転特性を有し、
前記絶縁膜の厚さが、1〜5μm程度、好ましくは、3〜5μm程度であることを特徴とする請求項2乃至請求項13、請求項17及び請求項18の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項22】
前記絶縁膜が、ポジ型感光材料の特性を有し、
前記絶縁膜の特性が、前記絶縁膜を露光して約115℃以上の温度で熱処理した後に全面露光を行うと、ネガ型感光材料の特性に転換されることを特徴とする請求項2乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項23】
前記第1絶縁膜パターンが、前記複数の第1電極と垂直な前記第1領域と前記複数の第1電極間の前記第2領域と対応される部分に設けられている遮蔽領域を有するマスクを用いて前記フォトレジストを330mJ/cm2以上に露光してから現像することによって形成されることを特徴とする請求項2乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項24】
前記像反転の実施後に前記第1絶縁膜パターンを140〜230mJ/cm2で露光及び現像することによって、前記第2絶縁膜パターンを形成することを特徴とする請求項2乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項25】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの幅よりも小さい発光領域を有する露光マスクを用いて前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
(e)前記露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階と、
(f)全面露光を行って前記第2領域の前記第1絶縁膜パターンの上層部と前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、
(g)前記露光絶縁膜を現像工程により除去してネガ型のパターン形状を有する第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(h)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(i)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項26】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)露光マスクの発光領域の一方の側を前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの内側に整列させ、前記発光領域の他方の側を前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの端部に整列させて前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
(e)前記露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階と、
(f)全面露光を行って前記第2領域の前記第1絶縁膜パターンの上層部と前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの両側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、
(g)現像工程を行うにより前記露光絶縁膜を除去し、第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(h)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(i)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項27】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
(e)アミン基を含む像反転塩基触媒を前記第1絶縁膜パターンに拡散させる段階と、
(f)ベーク工程を行って前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階と、
(g)全面露光を行って前記第2領域の前記第1絶縁膜パターンの上層部と前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの両側の上層部に露光フォトレジストを形成する段階と、
(h)前記露光絶縁膜を現像工程により除去して第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(i)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(j)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項28】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの中心部と対応される部分を遮蔽する遮蔽領域と、その周辺部と対応される部分を透過する発光領域を有する露光マスクを用いて、前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
(e)前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンの周辺部を熱処理して像反転させる段階と、
(f)全面露光を行って前記第2領域の前記第1絶縁膜パターンの上層部と前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの上部中心部及び両側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、
(g)現像工程により前記露光絶縁膜を除去し、第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(h)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(i)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項1】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階と、
(e)前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部をエッチングして第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(f)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(g)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項2】
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階(d)が、
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの幅よりも小さい発光領域を有する露光マスクを用いて前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
前記露光された第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項3】
前記露光マスクの発光領域の中心を前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの中心に整列させることを特徴とする請求項2に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項4】
前記第2絶縁膜パターンを形成する段階(e)が、
全面露光を行って前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、
前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を現像して前記第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項5】
前記全面露光により前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの両側部の上部と下部にそれぞれ露光された絶縁膜と非露光された絶縁膜とが形成され、前記露光された絶縁膜が現像工程により除去されることを特徴とする請求項4に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項6】
前記第1領域の前記第2絶縁膜パターンの両側部で前記露光された絶縁膜が除去されてネガ型のパターン形状を有することを特徴とする請求項5に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項7】
前記第2絶縁膜パターンを形成する段階(e)が、
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンと対応される発光領域を有する露光マスクを用いて前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層の中央部を露光する段階と、
前記露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層の中央部を熱処理して像反転させる段階と、
全面露光を行って、前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの上層の周辺部と前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの上層の周辺部と前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部をエッチングして前記第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項8】
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階(d)が、
露光マスクの発光領域の一方の側を前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの内側に整列させ、前記発光領域の他方の側を前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの端部に整列させて前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
前記露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項9】
前記第2絶縁膜パターンを形成する段階(e)が、
全面露光を行って、前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部と、前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、
前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部と前記第2領域上の前記第1絶縁膜の上層部をエッチングして前記第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする請求項8に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項10】
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの一方の側がネガ型のパターン形状を有し、他方の側はポジ型のパターン形状を有することを特徴とする請求項11に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項11】
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階(d)が、
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの中心部と対応される部分を遮蔽する遮蔽領域と、その周辺部と対応される部分に配置されている発光領域を有する露光マスクを用いて前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンの周辺部を熱処理して像反転させる段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項12】
前記第2絶縁膜パターンを形成する段階(e)が、
全面露光を行って、前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部と、前記第2領域上の前記第1絶縁膜パターンの上層部を露光する段階と、
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの中心部及び両側の上層部と前記第2領域上の前記第1絶縁膜の上層部をエッチングして前記第2絶縁膜パターンを形成する段階とを含むことを特徴とする請求項11に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項13】
前記露光された絶縁膜のエッチングによって、前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの中心部及び前記両側部にネガ型のパターン形状が形成されることを特徴とする請求項12に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項14】
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの前記中心部に前記複数の第1電極と直交するトレンチが形成されることを特徴とする請求項11乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項15】
前記トレンチの深さが、前記有機発光層と前記第2電極とを合わせた厚さの1.5〜5倍であることを特徴とする請求項11または請求項13に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項16】
115〜125℃で90〜120秒間熱処理して前記露光された第1絶縁膜パターンを像反転させることを特徴とする請求項2乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項17】
前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階(d)が、
前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
アミン基を含む像反転塩基触媒を前記第1絶縁膜パターンに拡散させる段階と、
ベーク工程を行って前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階とを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項18】
前記アミン基が、イミダゾル、モナゾリン、トリエタノールアミン、アンモニアのうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項17に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項19】
前記ベーク工程が、85℃以上で45分間以上行われることを特徴とする請求項17または請求項18に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項20】
前記第2領域の厚さが前記第1領域の厚さよりも薄くなるように前記第2絶縁膜パターンの厚さが形成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項13、請求項17及び請求項18の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項21】
前記絶縁膜が像反転特性を有し、
前記絶縁膜の厚さが、1〜5μm程度、好ましくは、3〜5μm程度であることを特徴とする請求項2乃至請求項13、請求項17及び請求項18の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項22】
前記絶縁膜が、ポジ型感光材料の特性を有し、
前記絶縁膜の特性が、前記絶縁膜を露光して約115℃以上の温度で熱処理した後に全面露光を行うと、ネガ型感光材料の特性に転換されることを特徴とする請求項2乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項23】
前記第1絶縁膜パターンが、前記複数の第1電極と垂直な前記第1領域と前記複数の第1電極間の前記第2領域と対応される部分に設けられている遮蔽領域を有するマスクを用いて前記フォトレジストを330mJ/cm2以上に露光してから現像することによって形成されることを特徴とする請求項2乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項24】
前記像反転の実施後に前記第1絶縁膜パターンを140〜230mJ/cm2で露光及び現像することによって、前記第2絶縁膜パターンを形成することを特徴とする請求項2乃至請求項13の何れか一項に記載の有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項25】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの幅よりも小さい発光領域を有する露光マスクを用いて前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
(e)前記露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階と、
(f)全面露光を行って前記第2領域の前記第1絶縁膜パターンの上層部と前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの一方の側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、
(g)前記露光絶縁膜を現像工程により除去してネガ型のパターン形状を有する第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(h)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(i)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項26】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)露光マスクの発光領域の一方の側を前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの内側に整列させ、前記発光領域の他方の側を前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの端部に整列させて前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
(e)前記露光された第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを熱処理して像反転させる段階と、
(f)全面露光を行って前記第2領域の前記第1絶縁膜パターンの上層部と前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの両側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、
(g)現像工程を行うにより前記露光絶縁膜を除去し、第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(h)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(i)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項27】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
(e)アミン基を含む像反転塩基触媒を前記第1絶縁膜パターンに拡散させる段階と、
(f)ベーク工程を行って前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンを像反転させる段階と、
(g)全面露光を行って前記第2領域の前記第1絶縁膜パターンの上層部と前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの両側の上層部に露光フォトレジストを形成する段階と、
(h)前記露光絶縁膜を現像工程により除去して第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(i)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(j)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【請求項28】
有機ELディスプレイの製造方法であって、
(a)基板上に縞状の複数の第1電極を形成する段階と、
(b)前記複数の第1電極を含む前記基板上に絶縁膜を形成する段階と、
(c)前記絶縁膜をパターニングして、前記複数の第1電極と直交する第1領域と前記複数の第1電極間の第2領域上に格子状の第1絶縁膜パターンを形成する段階と、
(d)前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンの中心部と対応される部分を遮蔽する遮蔽領域と、その周辺部と対応される部分を透過する発光領域を有する露光マスクを用いて、前記第1領域上の前記第1絶縁膜パターンを露光する段階と、
(e)前記露光された第1領域の前記第1絶縁膜パターンの周辺部を熱処理して像反転させる段階と、
(f)全面露光を行って前記第2領域の前記第1絶縁膜パターンの上層部と前記第1領域の前記第1絶縁膜パターンの上部中心部及び両側の上層部に露光されたフォトレジストを形成する段階と、
(g)現像工程により前記露光絶縁膜を除去し、第2絶縁膜パターンを形成する段階と、
(h)前記複数の第1電極上に複数の有機発光層を形成する段階と、
(i)前記複数の有機発光層上に複数の第2電極を形成する段階とを含むことを特徴とする有機ELディスプレイの製造方法。
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図14F】
【図14G】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図15G】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図18E】
【図18F】
【図18G】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図19E】
【図19F】
【図19G】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図20D】
【図20E】
【図20F】
【図20G】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図21E】
【図21F】
【図21G】
【図21H】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【図22F】
【図22G】
【図22H】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図23E】
【図23F】
【図23G】
【図23H】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【図26D】
【図26E】
【図26F】
【図26G】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図27D】
【図27E】
【図27F】
【図27G】
【図28A】
【図28B】
【図28C】
【図28D】
【図28E】
【図28F】
【図28G】
【図2A】
【図2B】
【図2C】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図6D】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図7D】
【図8】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10A】
【図10B】
【図10C】
【図11A】
【図11B】
【図11C】
【図12】
【図13A】
【図13B】
【図14A】
【図14B】
【図14C】
【図14D】
【図14E】
【図14F】
【図14G】
【図15A】
【図15B】
【図15C】
【図15D】
【図15E】
【図15F】
【図15G】
【図16A】
【図16B】
【図16C】
【図16D】
【図16E】
【図16F】
【図16G】
【図17】
【図18A】
【図18B】
【図18C】
【図18D】
【図18E】
【図18F】
【図18G】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図19D】
【図19E】
【図19F】
【図19G】
【図20A】
【図20B】
【図20C】
【図20D】
【図20E】
【図20F】
【図20G】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図21E】
【図21F】
【図21G】
【図21H】
【図22A】
【図22B】
【図22C】
【図22D】
【図22E】
【図22F】
【図22G】
【図22H】
【図23A】
【図23B】
【図23C】
【図23D】
【図23E】
【図23F】
【図23G】
【図23H】
【図24】
【図25A】
【図25B】
【図26A】
【図26B】
【図26C】
【図26D】
【図26E】
【図26F】
【図26G】
【図27A】
【図27B】
【図27C】
【図27D】
【図27E】
【図27F】
【図27G】
【図28A】
【図28B】
【図28C】
【図28D】
【図28E】
【図28F】
【図28G】
【公表番号】特表2007−506227(P2007−506227A)
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−526031(P2006−526031)
【出願日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002366
【国際公開番号】WO2005/027584
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(505299578)デーウー・エレクトロニクス・サービス・カンパニー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】DAEWOO ELECTRONICS SERVICE CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Seogyeong Bldg., 7th Floor, 184 Jamsilbon−dong,Songpa−gu, Seoul 138−861 Korea
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年9月16日(2004.9.16)
【国際出願番号】PCT/KR2004/002366
【国際公開番号】WO2005/027584
【国際公開日】平成17年3月24日(2005.3.24)
【出願人】(505299578)デーウー・エレクトロニクス・サービス・カンパニー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】DAEWOO ELECTRONICS SERVICE CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Seogyeong Bldg., 7th Floor, 184 Jamsilbon−dong,Songpa−gu, Seoul 138−861 Korea
【Fターム(参考)】
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