説明

有機EL照明装置および有機ELパネル

【課題】小規模構成で素子間の特性のバラツキを低減することが可能な有機EL照明装置を提供する。
【解決手段】有機EL照明装置は有機ELパネルと制御部とを有している。有機ELパネルは、有機EL素子とその有機EL素子の発する光を検出する光センサーとが同一基板上に形成されている。制御部は、有機ELパネルの光センサーの検出結果に基づいて、有機ELパネルの有機EL素子の発光を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、輝度等の素子間のバラツキを低減する機能を備えた有機EL照明装置およびその有機ELパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
有機EL(Electro−Luminescence)素子は、電流で駆動される電流駆動型の素子であると同時に、電界によって発光する電界発光型の素子である。この素子は、加える電界により素子内の発光サイトが変化し、それに伴い色度(色温度)も変化する。この特徴を利用した顕著な例として、RGB等の多色を同一素子内で同時発光させる、発光サイトを複数持った白色発光素子がある。
【0003】
一方、有機EL素子は、膜厚がnmオーダーの薄膜素子であるので製造プロセス上膜厚のばらつきが発生しやすい。そのため、同一条件で製造しても電流−電圧特性、色度(色温度)、電流−輝度(光束)特性など、製造初期から電気特性がばらつき易い。
【0004】
また、有機EL素子は連続駆動あるいは連続使用することにより経時的に輝度や色度の特性が劣化する。劣化が進むにつれて劣化の程度が素子間でばらつき、輝度、色度のばらつきが一層大きくなることがある。
【0005】
このようなばらつきは、複数の有機EL素子を同一基板内に設けた構成の有機EL照明装置、あるいは複数の有機ELパネルを組み合わせて用いる有機EL照明装置においては重大な問題である。
【0006】
この問題に対して有機EL素子のばらつきを低減する技術が提案されている(特許文献1、2参照)。特許文献1には、発光表示ユニットを構成する有機EL素子の発光輝度を常に所定の範囲となるように調整する技術が開示されている。特許文献2には、光量むらを補正する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−128089号公報
【特許文献2】特開2008−091037号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1、2における構成では、光を検出する光センサーを設けたことにより、有機EL照明パネルの薄型化、軽量化、小型化が阻害されていた。
【0009】
本発明の目的は、小規模構成で素子間の特性のバラツキを低減することが可能な有機EL照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の有機EL照明装置は、
有機EL素子と該有機EL素子の発する光を検出する光センサーとが同一基板上に形成された有機ELパネルと、
前記有機ELパネルの光センサーの検出結果に基づいて、前記有機ELパネルの有機EL素子の発光を制御する制御部と、
を有している。
【0011】
本発明の有機ELパネルは、
基板上に形成した有機EL素子と、
該有機EL素子と同一基板上に形成され、該有機EL素子の発する光を検出する光センサーと、を有している。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、有機EL素子と同一の基板内に光センサーを形成することにより、有機ELパネルを薄型化、軽量化、小型化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本実施形態の有機EL照明装置の基本的な機能構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例による有機EL照明装置の主に駆動部分の構成を示したブロック図である。
【図3】本実施例おける有機ELパネルの構成例を示す図である。
【図4】逆スタガー型(ボトムゲート・エッチストッパ型)の薄膜トランジスタで構成された光センサー13の構造を示す図である。
【図5】本実施例おける有機ELパネルの他の構成例を示す図である。
【図6】スタガー型(トップゲート型)の薄膜トランジスタで構成された光センサー13の構造を示す図である。
【図7】a−Si TFTで構成した光センサー13の伝達特性の一例を示すグラフである。
【図8】a−Si TFTで構成した光センサー13の出力特性の一例を示すグラフである。
【図9】poly−Si TFTで構成した光センサー13の伝達特性の一例を示すグラフである。
【図10】poly−Si TFTで構成した光センサー13の出力特性の一例を示すグラフである。
【図11】a−Siの光センサーとpoly−Siの光センサーの分光感度の比較を示す特性グラフである。
【図12】本実施例の光検出部の構成を示すブロック図である。
【図13】光検出部60における信号読み出し部62、信号増幅部63、およびA/D変換部64の周辺の回路構成を示す図である。
【図14】光センサー13周辺の基本構成を示す図である。
【図15】光センサー13周辺の等価回路を示す回路図である。
【図16】図14の光センサ部61を複数配置した構成の一例を示す図である。
【図17】他の構成の光センサー13周辺の等価回路を示す回路図である。
【図18】1個のトランジスタのソース/ドレイン線のサイクルに書込みと読込みの切り替えを設けたシーケンスのタイミングチャートである。
【図19】光検出にかかるシーケンスを示す図である。
【図20】有機EL光の照度に対する光リーク電圧の特性を示すグラフである。
【図21】1個のトランジスタのゲートを常時オンしたシーケンスのタイミングチャートである。
【図22】1個のトランジスタを用い、寄生容量Cgsによるフィールドスルーを利用したシーケンスのタイミングチャートである。
【図23】変形例における光センサー13周辺の等価回路を示す回路図である。
【図24】他の変形例における光センサー13周辺の等価回路を示す回路図である。
【図25】インバータ回路を光センサー13と同一の基板上に作製し、光センサ部61に電流を増幅する機能を持たせた構成例の等価回路である。
【図26】カレントミラー回路を光センサー13と同一の基板上に作製し、光センサ部61に電流を増幅する機能を持たせた構成例の等価回路である。
【図27】本実施例による有機EL照明装置の外観を示す図である。
【図28】本実施例による他の有機EL照明装置の外観を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
図1は、本実施形態の有機EL照明装置の基本的な機能構成を示すブロック図である。図1を参照すると、有機EL照明装置10は、複数の有機ELパネル11と、それらを制御する制御部14とを有している。
【0016】
有機ELパネル11は、有機EL素子12とその有機EL素子12の発する光を検出する光センサー13とが同一基板上に形成された構成である。光センサー13は、一例として、有機半導体素子を用いた有機光センサーである。
【0017】
制御部14は、有機ELパネル11の光センサー13の検出結果に基づいて、有機ELパネル11の有機EL素子12の発光を制御する。具体的には、制御部14は複数の有機ELパネル11の光センサー13の検出結果に基づいて、複数の有機ELパネル11の有機EL素子の発光を平均化(均一化)する。
【0018】
本実施形態によれば、有機EL素子12と同一の基板内に光センサー13を形成することにより、有機ELパネルを薄型化、軽量化、小型化することができる。また、その結果、有機EL照明装置10を薄型化、軽量化、小型化することができる。
【0019】
また、有機EL素子12と同一の基板内に光センサー13を形成することにより、発光源である有機EL素子12と、その光を検出する光センサー13を近くに配置することができるので、光路長を短縮し、迷光を排除できる。また色毎の角度依存性による感度低下を低減することができる。その結果、光センサー13の分光感度と精度を向上させることができる。
【0020】
また、有機EL素子12と同一の基板内に光センサー13を形成することにより、デバイスを形成する工程が簡略化され、またデバイスを検査する工程において有機EL素子12と光センサー13を同時に検査することができる。また、部品点数や部材費の削減が図れ、コストを低減すると共に歩留りを向上させることができる。
【0021】
また、有機EL素子12と光センサー13のアライメントずれや勘合ずれが生じないので、歩留りの低下を防ぐことができる。
【0022】
また、光センサー13を有機光センサーとすれば、光センサー13の分光感度を有機ELパネルの分光感度に近づけることができるため、より高い精度で有機EL素子12の発光を制御することができる。
【0023】
また、既存の有機ELパネルを製造する装置で光センサー13を備えた有機ELパネル11を製造できるので、新たな設備投資が不要であり、コストを削減することができる。
【0024】
なお、本実施形態の有機ELパネル11は、透明基板上に有機EL素子12が形成された構造である。そして例えば、光センサー13が透明基板と有機EL素子12の間に形成されていてもよい。また、他の例として、光センサー13が、透明基板において有機EL素子12とは反対側に形成されていてもよい。
【0025】
以下、本実施形態をより具体化した実施例について説明する。
【0026】
本実施例の有機EL照明装置は、基本的な構成においては、図1に示したものと同様である。
【0027】
図2は、本実施例による有機EL照明装置の主に駆動部分の構成を示したブロック図である。図2を参照すると、有機EL照明装置10は、有機ELパネル11と制御部14と電源供給部21とを有している。
【0028】
有機ELパネル11は、図1に示したものと同様のものであり、有機EL素子と光センサーが同一基板上に形成された構造を有している。
【0029】
制御部14は、図1に示したものと同様のものであり、有機ELパネル11の有機EL素子を駆動するための制御信号を、有機ELパネルの光センサーからの検出結果に基づいて補正し、出力する。
【0030】
電源供給部21は、商用電源から直流電源を生成し、その直流電源を用い、制御部14からの制御信号に応じて有機ELパネル11の有機EL素子を駆動する。
【0031】
図3は、本実施例おける有機ELパネルの構成例を示す図である。
【0032】
有機ELパネル11は、有機EL素子12と、その有機EL素子12の発光の輝度あるいは照度を計測する光センサー13とを具備している。
【0033】
透明基板31上に光センサー13が形成され、更にその上方に有機EL素子12が形成されている。有機EL素子12は、透明電極34、正孔注入層35、正孔輸送層36、発光層37、電子輸送層38、電子注入層39、陰極40で構成されている。有機EL素子12の側方はシール部32でシールされている。有機EL素子12の上方は封止ガラス33で保護されている。
【0034】
光センサー13は、外部より視認できないようにコンパクトであることが好ましく、例えばフォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトIC、フォトレジスタ等の小型センサー素子で構成されている。
【0035】
特に、アモルファスシリコン(a−Si)を用いた薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)、低温ポリシリコン(LTPS:low temperature poly silicon)を用いた薄膜トランジスタ(poly−Si TFT)、有機トランジスタ素子、および有機ダイオード素子は、透明基板上に数μmの大きさで光センサーを形成するセンサオングラスあるいはセンサオン基板が可能なのでより好ましい。
【0036】
中でも、動作の安定性および信頼性が高く、人間の視覚の分光感度に近いa−Siを用いることが好ましい。
【0037】
また、LTPSを用いた場合、移動度などから更なる小型化が可能であり、またCMOSとすることもできるので、有機EL素子の光学特性の測定結果に基づいて各パネルあるいは各素子の特性を平均化あるいは最適化する演算回路を内蔵するシステムオングラス(SOG)が可能となる。
【0038】
本実施例に用いる光センサー作製プロセスとしては、例えば簡単には、a−Siの場合はn−MOSプロセスを採用し、LTPSの場合はn−MOSプロセス、p−MOSプロセスに加えてCMOSプロセスを採用することができる。
【0039】
本実施例に用いる光センサー13は、a−Si TFTを採用した場合を例にとれば、逆スタガー型や逆コプレナー型のようなボトムゲート型素子を用いてもよく、あるいはスタガー型やコプレナー型のようなトップゲート型を用いてもよい。ボトムゲート型の場合、エッチストッパ型(チャネル保護型)を用いてもよいし、チャネルエッチ型を用いてもよい。使用条件を考慮するとチャネルエッチ型がより好ましい。
【0040】
図3の例では、光センサー13にはボトムゲート型である逆スタガー型の薄膜トランジスタが用いられている。図4は、逆スタガー型(ボトムゲート・エッチストッパ型)の薄膜トランジスタで構成された光センサー13の構造を示す図である。
【0041】
図4を参照すると、トランジスタで構成された光センサー13は、ゲート電極41が透明基板(ガラス基板)31上に形成され、その上方にゲート絶縁膜42を介して、n+a−Siおよびa−Siを挟むようにドレイン電極43とソース電極44が形成されている。そしてその上を更に保護膜45および平坦化膜46で覆っている。ここではドレイン電極43が容量電極48を備えた蓄積容量47に接続されている。
【0042】
図3の様に、有機EL素子12の下部すなわち透明基板31と有機EL素子12の間に光センサー13を形成する場合、ボトムゲート型の光センサーを用いることが好ましい。一方、透明基板31を介して有機EL素子12の反対側に光センサー13を形成する場合、トップゲート型の光センサーを用いることが好ましい。
【0043】
図5は、本実施例おける有機ELパネルの他の構成例を示す図である。
【0044】
図5の有機EL素子12は図3のものと同様である。ただし、有機EL素子12は透明基板31上に配置され、透明基板31の反対側にスタガー型の光センサー13が配置されている。
【0045】
図6は、スタガー型(トップゲート型)の薄膜トランジスタで構成された光センサー13の構造を示す図である。図6を参照すると、有機トランジスタで構成された光センサー13は、ゲート電極41が図6における上方(図5における下方)に形成され、ドレイン電極43やソース電極44はその下方(図5における上方)に形成されている。ここではドレイン電極43が容量電極48を備えた蓄積容量47に接続されている。
【0046】
図3のように光センサー13を有機EL素子12の下部に配置すれば、光取り出し面すなわち発光面(図3における下面)に構造物を配置する必要が無くなる。逆に、図5のように光センサー13を、透明基板31における有機EL素子12の反対側に配置すれば、平坦化膜等の付加的な処方をすることなく、ショートなどのような下地による有機EL素子への影響を抑えることができる。
【0047】
また、透明基板31上にアルミニウム等の金属薄膜などで反射膜を形成すれば、有機EL素子12の下部に光センサー13を形成する場合においてもトップゲート型の光センサー素子を用いることができる。また、チャネル上に層間絶縁膜を介して反射膜を形成すれば、透明基板31における反対側にボトムゲート型の光センサー素子を用いることもできる。
【0048】
図7は、a−Si TFTで構成した光センサー13の伝達特性の一例を示すグラフである。図8は、a−Si TFTで構成した光センサー13の出力特性の一例を示すグラフである。チャネル幅が150μm、チャネル長が15μm、伝達特性評価時のVdsが5V、出力特性評価時のVgsが−6V、有機EL光の照度が3000lxである。伝達特性においてオン時のVgsを10V、オフ時のVgsを−6Vとすると整流比(Ion/Ioff)は8桁以上となり、有機EL光を照射時、バックゲート効果によりオフ電流が増大し、整流比は5桁程度となっている。有機EL光の有りと無しで出力電流比(Ion/Ioff比)は103以上が得られており、光センサーとして動作が可能である。
【0049】
図9は、poly−Si TFTで構成した光センサー13の伝達特性の一例を示すグラフである。図10は、poly−Si TFTで構成した光センサー13の出力特性の一例を示すグラフである。チャネル幅が20μm、チャネル長が3μm、伝達特性評価時のVdsが5V、出力特性評価時のVgsが−5V、有機EL光の照度が3000lxである。整流比は8桁程度となり、有機EL光を照射時、バックゲート効果によりオフ電流が増大し、整流比は6桁程度となっている。有機EL光の有りと無しで出力電流比は102以上が得られており、光センサーとして動作が可能である。
【0050】
a−Siの特徴としては、poly−Siと比較すると移動度が小さく抵抗値が高いため、図7と図9の対比や図8と図10の対比からも分かるように、電流出力が小さくなる。しかし、光の照射時をオン電流とし、非照射時をオフ電流とした場合、オン/オフ比は高くすることができる。また、a−Siを有機EL素子12の光を測定する光センサー13として用いるときには、チャネル幅を広げることにより出力の向上が図れる。そのため、a−Siによる光センサー13はオン/オフ比が高く、poly−Siの場合よりも低照度まで測定が可能となるため好適である。
【0051】
図11は、a−Siの光センサーとpoly−Siの光センサーの分光感度の比較を示す特性グラフである。図11を参照すると、分光感度としては、a−Siとpoly−Siは共に青色領域である450nm付近で最も感度が高くなる。しかし、a−Siは、可視光領域として、より長波長側の500〜680nm(緑〜赤)の感度がpoly−Siより高く、人間の標準的な視感度(標準比視感度)に近い特性を示すため、好適である。
【0052】
poly−Siや他の材料による光センサーを用いた場合など、分光感度が人間の視感度とずれている場合には、光センサーにカラーフィルタをオンチップで形成するか、またはカラーフィルタ上に光センサーを形成し、分光感度を補正してもよい。このとき、ボトムゲート型TFTの場合はCOA(カラーフィルタオンアレイ)、COT(カラーフィルタオンTFT)、トップゲート型TFTのときはAOC(アレイオンカラーフィルタ)、TOC(TFTオンカラーフィルタ)の構造とすることがよい。また、別途、ある色を検出するカラーセンサーデバイスを有機ELパネル11に具備し、その出力に基づいて光センサーの検出結果を補正してもよい。
【0053】
図7、8を参照すると、a−Siにおいては、Vs−d(ソース−ドレイン間電圧:図8中のVd)を0〜10Vとし、Vs−g(ソースーゲート間電圧:図7中のVg)を0〜−10Vとすると、有機EL光照射時のオン電流値が増加し、光センサーとして利用できることが分かる。また、図9を参照すると、poly−Siにおいても、Vs−g(図9中のVg)としてマイナス電圧を印加することで光センサーとして動作することが分かる。
【0054】
なお、図7〜11に示した電気特性は、チャネル幅/チャネル長(W/L)、膜厚、プロセス条件等のパラメータにより変化するものであり、任意に選択可能な設計要因を含むものである。
【0055】
本実施例の有機EL照明装置は光検出部の構成と光検出方法について説明する。光検出部は、図12は、本実施例の光検出部の構成を示すブロック図である。図12を参照すると、光検出部60は、光センサ部61、信号読み出し部62、信号増幅部63、A/D変換部64、駆動電源部65、および光検出制御部66を有している。
【0056】
光検出部60は、図2における有機ELパネル11と制御部14の間に配置され、有機ELパネル11内の光センサー13による検出結果に基づいて生成した信号を制御部14へ出力する。
【0057】
光センサ部61は、複数の光センサー13をなすTFTアレイやフォトダイオードアレイと、それらを駆動するための駆動用配線と、走査および駆動のための電圧を供給する電圧供給部とを有している。光センサ部61は有機ELパネル11に形成されている。
【0058】
信号読み出し部62は、光センサ部61の電荷を読み出す回路と、電流電圧変換を行うI−V変換回路とを有している。
【0059】
信号増幅部63は、信号読み出し部62のI−V変換回路からの信号を増幅する。
【0060】
A/D変換部64は、信号増幅部63で増幅された信号をアナログ信号からディジタル信号に変換して制御部14へ出力する。
【0061】
光センサ部61、信号読み出し部62、信号増幅部63、およびA/D変換部64は、光検出制御部66によって制御された駆動電源部65からの電源で動作する。光検出制御部66は、駆動電源部65を制御することで光センサ部61の駆動等を行う。
【0062】
なお、この光検出部60には適宜、適切な位置にノイズを除去するローパスフィルタを設けてもよい。また、ここでは信号読み出し部62で変換された電圧信号を信号増幅部63で増幅する構成を例示しているが、この構成に限定されるものではない。
【0063】
信号増幅部63で電流信号を増幅した後、その信号を信号読み出し部62で電圧信号に変換してもよい。
【0064】
図13は、光検出部60における信号読み出し部62、信号増幅部63、およびA/D変換部64の周辺の回路構成を示す図である。
【0065】
信号読み出し部62の電荷読み出しとI−V変換を行う回路は、差動増幅回路71とコンデンサ72を有している。コンデンサ72は、読み出されたTFT光リーク電流による電荷を蓄積するフィードバック容量となる。信号増幅部63をなす増幅回路73はオペアンプ(不図示)を用いた積分増幅回路である。光センサ部61の光センサー13としてポリシリコンを用いる場合、信号読み出し部62および信号増幅部63は光センサー13と同じガラス基板上に形成することができる。A/D変換部64にはサンプルホールド(S/H)回路74とA/D回路75が含まれている。S/H回路74が増幅回路73から出力された信号を保持し、A/D回路75が保持した信号のレベルをディジタル値に変換する。
【0066】
図14は、光センサー13周辺の基本構成を示す図である。また、図15は光センサー13周辺の等価回路を示す回路図である。
【0067】
図12に示した光センサ部61は、例えば行(ロウ)方向に設けた走査線(ゲート線)Vg及び基準電位線(共通電極線)Vcomと、走査線Vg及び基準電極線Vcomと交差する列(カラム)方向に設けた書き込み・読み出し線Vs/dとを有している。そして、図14、15に示すように、走査線Vgと書き込み・読み出し線Vs/dとの交差部分に対応して光検出用TFT81と蓄積容量Csが設けられている。その光検出用TFT81のチャネル層に光が照射された際に生じる光リーク電流による電荷を蓄積容量Csが蓄積する。
【0068】
蓄積容量Csのコンデンサの電極材料は、光検出用TFT81のゲートとソースおよびドレインの材料と同一としてもよいし、両極ともITO等の透明電極としてもよい。蓄積容量Csの電極として透明電極を用いて透過性とすることにより、遮光部の面積を小さくすることができ、有機ELパネル11の開口率を広げることができる。図14においては、光検出用TFT81のドレインとコンデンサの電極が同層に形成されているが、蓄積容量Csに透明電極を用いる場合、光検出用TFT81のドレインと蓄積容量Csの電極は異なる層となる。
【0069】
図16は、図14の光センサ部61を複数配置した構成の一例を示す図である。このように、ひとつの有機ELパネル11に複数の光センサ部61を用いることにより、有機ELパネル11の面内の輝度ムラを平滑化できると共に、TFTの特性のバラツキを補正することもできる。
【0070】
図16において、光センサ部61同士を隣接させてもよいし、有機ELパネル11の面内に離散的に光センサ部61を設置してもよい。図17は、他の構成の光センサー13周辺の等価回路を示す回路図である。また、図17のように光センサー13周辺の回路において、光検出用とスイッチ用にそれぞれトランジスタ82、83を用い、2つのTFTと1つの蓄積容量で回路を構成してもよい。回路構成が増大するが、光検出とスイッチを分けることによりシーケンスの作成が容易となり、また、より複雑な構成も実現できる。
【0071】
次に、有機EL光の照度検出シーケンスに関して説明する。
【0072】
図18は、1個のトランジスタのソース/ドレイン線のサイクルに書込みと読込みの切り替えを設けたシーケンスのタイミングチャートである。図18には、光センサー13を構成するトランジスタのゲート電位およびソース/ドレイン電位と、蓄積容量Csの容量部電位が示されている。なお、有機EL光は常時照射しているものとする。図19は、光検出にかかるシーケンスを示す図である。
【0073】
初めに、パルス信号により光センサー13を構成するトランジスタのゲートをオンする。このとき、例えばオフ時のゲート電位Vgは基準電位または0Vで、オン時のゲート電位Vgは有機EL光の照度を検出するためにマイナス電位(例えば−5〜―10V)である。Vgオンと同時に、ソース/ドレイン電圧Vs/Vdをオン(例えば+5V)することにより蓄積容量Csに電荷が書き込まれる。書き込まれる電荷量は、図20から分かるように、有機EL光の照度により変わる。
【0074】
次のVgオンのタイミングで、Vs/Vdオフ(例えば基準電位または0V)することにより、蓄積容量Csに蓄積された電荷は、読み出し線(データ線:D線)を介して電荷検出アンプ(差動増幅回路71)の入力側に引き寄せられ、読み出される。読み出された電荷量は、信号読み出し部62のコンデンサ72に蓄積され、電圧に変換される。変換された電圧信号は増幅された後、A/D変換されデジタル信号として有機EL照明の点灯を制御する制御部14へ送られる。
【0075】
次のシーケンスでは、再度Vgオンと同時にVs/Vdオンされ、有機EL光の照度に応じた電荷量が蓄積容量Csに書き込まれる。この光検出プロセスでは、highのときとlowのときVgの差分が小さいため、トランジスタ構造から生じる寄生容量に起因するフィードスルー電位を小さくすることができる。
【0076】
図16に示したように同一の有機ELパネル11内に複数の光センサー13を用いた場合、図18、19に示した動作により走査線(ゲート線)を順次駆動し、各光センサー13の蓄積容量Csに蓄積された電荷を順次読みだすことにより、複数の光センサー13に照射された有機EL光を2次元的に検出できる。
【0077】
また、別の動作例として、1個のトランジスタのゲートを常時オン(−)にして簡便にすることもできる。図21は、1個のトランジスタのゲートを常時オンしたシーケンスのタイミングチャートである。
【0078】
初めに、継続的なオン信号により光センサー13を構成するトランジスタのゲートをオンする。このとき、例えばオフ時のゲート電位Vgは基準電位または0Vで、オン時のゲート電位Vgは有機EL光の照度を検出するためにマイナス電位(例えば−5〜―10V)である。Vgオン期間中にVs/Vdをオン、オフするパルス信号を送る。例えば、Vs/Vdのオン電位は+5V、オフ電位は基準電位または0Vとする。このVs/Vdの電位変動に従って、蓄積容量Csも書き込み、読み出し(充放電)が繰り返される。Vs/Vdオン時に有機EL照明の照度データが書き込まれ、オフ時に有機EL照明の照度データが読み出される。
【0079】
また、別の動作例として、1個のトランジスタを用い、寄生容量Cgsによるフィードスルーを利用することもできる。図22は、1個のトランジスタを用い、寄生容量Cgsによるフィールドスルーを利用したシーケンスのタイミングチャートである。
【0080】
初めに、パルス信号により光センサー13を構成するトランジスタのゲートをオン、オフする。このとき、例えばオフ時のゲート電位Vg(実際には、光リーク電流が発生する電位であるためマイナスオン電位と言い換えてもよい。)は−10V、オン時のゲート電位Vgは+15Vとする。オフ時のゲート電位Vgは、実際には、光リーク電流が発生する電位であるためマイナスオン電位と言い換えてもよい。ソース/ドレイン電位Vs/Ddは有機EL光の照度データを読み出す読み出し期間中以外の期間はオンとする。例えば、Vs/Vdのオン電位は+5V、オフ電位は基準電位または0Vとする。Vgオン期間中にVs/Vdオンとすることにより、蓄積容量Csにソース/ドレイン電位が書き込まれる。Vgをオフすると同時にVs/Vdオフとする。Vs/Vdはデータ読み出し期間中のみオフにされる。
【0081】
本例ではhighとlowのVgの電位の差分が大きくなっており、寄生容量Cgsによるフィードスルー電位ΔVも大きくなる。そのため、蓄積容量Csの電位としては書き込み電位(ソース/ドレイン電位)からΔVだけ下がった電位が観測される。その後、Vgオフ(マイナスオン)時に再度Vs/Vdオンとすることにより、ソース−ドレイン間には光リーク電流が流れ、蓄積容量Csの電位は光リーク電流分だけ上昇する。
【0082】
次のVgオン、Vs/Vdオンのタイミングで、蓄積容量Csは書き込み電位により書き込まれる。この時の蓄積容量Csの電位はフィードスルーにより書き込み電位から低下した分の電位ΔVだけ再度上昇する。しかし、有機EL光によるリーク電圧分がチャージポンプとなり、蓄積容量Csの電位は書き込み電位に光リーク電圧が加算された電圧となる。この光リーク電圧は、図20に示したように有機EL光の照度に依存している。この蓄積容量Csの電荷をデータ読み出し期間(Vgオフ、Vs/Vdオフ期間)に読み出すことにより有機EL光の照度が計測される。本例では、寄生容量Cgsがチャージポンプとなり、容量部の電位差およびS/N比を大きくすることができる。
【0083】
上述した書き込み・読み出し線には、有機EL光の照射により増加した電流(電荷)を読み出し、I−V変換する信号読み出し部62が接続されている。信号読み出し部62や信号増幅部63は、有機EL素子12および光センサー13が形成されるのと同じ透明基板上に設けても良いし、それとは別の基板に設けても良い。
【0084】
例えば、光センサー13となるトランジスタに低温ポリシリコンが用いられる場合、小型かつCMOS構成とすることができる。そのため、前述のように信号読み出し部62や信号増幅部63を、有機EL素子12が形成され且つ光センサー13が設けられているのと同一の基板上に容易に構成することができる。
【0085】
一方、光センサー13となるトランジスタにアモルファスシリコンが用いられる場合は、信号読み出し部62や信号増幅部63は、有機EL素子12および光センサー13が設けられる透明基板とは別に形成するとよい。
【0086】
また、光検出部60は、光センサ部61の走査線に接続され、各トランジスタのゲートに印加される電圧を供給するゲート電圧給電部や、ソースまたはドレインにソース/ドレイン電圧Vs/Vdを供給するソース/ドレイン(S/D)電圧給電部、あるいはソースまたはドレインに基準電圧を供給する基準電圧給電部を有してもよい。S/D電圧給電部と基準電圧給電部は共用することもできる。ゲート電圧給電部、S/D電圧給電部、基準電圧給電部は、有機EL素子12と光センサー13が形成されたのと同一の透明基板上に設けても良いし、それとは別の基板に設けても良い。
【0087】
また、本実施例の変形例として、光センサ部61にフォトダイオード素子を用いることもできる。図23は、変形例における光センサー13周辺の等価回路を示す回路図である。光センサー13周辺の基本構成として、光検出用のフォトダイオード91と検出データの読み出しスイッチとなるTFT92とが備えられている。
【0088】
有機EL光を受光した光センサー13は、受光した有機EL光の照度に応じた電流信号を出力する。この電流信号を、スイッチング用のTFT92のゲートパルスによるオン期間中に信号読み出し部62へ読み出す。
【0089】
また、他の変形例として、図23の構成に、光が照射された際に生じる光電流による電荷を蓄積する蓄積容量Csを加えることもできる。図24は、他の変形例における光センサー13周辺の等価回路を示す回路図である。有機EL光による起電流を蓄積容量Csにチャージし、チャージされた電荷をスイッチング用のTFT92からの読出し信号として信号読み出し部62へ読み出す。光センサー13周辺の回路を構成する素子は、例えばアモルファスシリコンの同一プロセスにより製造することができる。
【0090】
また、他の変形例として、低温ポリシリコンを用いて光センサー13を構成することもでる。低温ポリシリコンを用いることにより、トランジスタの移動度を大きく、またそのサイズを小さくすることができる。それにより、光センサー13内に複数のトランジスタを形成することも可能となり、有機EL照明光の照射により増加した電流あるいは電圧を増幅する信号増幅部62を、有機EL素子12と光センサー13と同一の基板上に容易に構成することができる。例えば、TFTを用いてカレントミラー回路やインバータ回路を構成し、それによって光電流を増幅して出力することができる。
【0091】
図25は、インバータ回路を光センサー13と同一の基板上に作製し、光センサ部61に電流を増幅する機能を持たせた構成例の等価回路である。図26は、カレントミラー回路を光センサー13と同一の基板上に作製し、光センサ部61に電流を増幅する機能を持たせた構成例の等価回路である。
【0092】
図25の回路では、各トランジスタのW/L比(チャネル幅/チャネル長比)を適切な値に設定することで出力電流を増大させることができる。また、図26の回路では、入力側と出力側の2つのトランジスタのミラー比を大きく取ることで出力電流を増大させることができる。また、図25、図26のどちらの回路も、電流を増幅する増幅回路を内蔵しているので、外部に信号増幅部63の増幅回路(アンプ)を設ける必要がなく、且つ閾値電圧Vthのバラツキ等のようなTFT特性のバラツキも低減される。
【0093】
上述したような光センサー13が複数の有機ELパネル11のそれぞれに備えられており、制御部14は、それら複数の光センサー13で測定された輝度の差分を分析し、複数の有機ELパネル11の輝度を平均化するように、各有機ELパネル11の有機EL素子12の駆動にフィードバックを加える。
【0094】
なお、制御部14は、輝度測定−差分分析−平均化のシーケンスを繰り返すことにしてもよい。これにより、有機ELパネル11間の輝度のばらつきが低減され、劣化の度合いが異なる有機ELパネル11が混在する状況においても有機ELパネル11の色度や輝度を合わせることができる。
【0095】
また、制御部14は、電流値に対して基準となる輝度の情報(基準電流−基準輝度情報)を予め保持しておき、光センサー13で測定された各有機ELパネル11の発光輝度とその有機ELパネル11の電流値を基準電流−基準輝度情報と比較し、各有機ELパネル11の輝度が基準の輝度となるように補正を行うことにしてもよい。
【0096】
制御部14は、有機ELパネル11を交換したタイミングで輝度の補正を行うことにしてもよい。また、制御部14は、有機EL照明装置10がオンになったタイミングで補正を行うことにしてもよい。また、制御部14は、有機EL照明装置10が動作中は常時補正を行うことにしてもよい。また、制御部14は、タイマーによって一定時間間隔で定期的に補正を行うことにしてもよい。また、制御部14は、利用者がリモコン等のコントローラを操作して補正命令を入力したら、補正を行うことにしてもよい。
【0097】
以上説明したように、本実施例によれば、有機ELパネル11に形成された光センサー13によって以下のようなことが実現される。
【0098】
複数枚の有機ELパネル11を用いた有機EL照明装置10において、使用によりそのうちの1枚または数枚の有機ELパネル11が、ショートなど不具合により非点灯となった場合や、使用による輝度や色度が経時劣化した場合、その有機ELパネル11のみを未使用品や新品と交換することができる。
【0099】
また、使用中の有機ELパネル11同士および使用中の有機ELパネル11と新品の有機ELパネル11の輝度や照度等の特性を調整して一致させることができるため、寿命による有機ELパネル11の交換頻度を低減することができる。
【0100】
更に、上述したような効果から、有機EL照明装置10の使用時のランニングコストを低減し、かつ長寿命化することができる。
【0101】
なお、上述の実施例では、図3や図5のようにボトムエミッション型の有機EL素子12を用いる場合を例示した。しかし、図3や図5において、トップゲートあるいはボトムゲート構造トランジスタによる光センサー13と有機EL素子12の組み合わせを逆にすれば、トップエミッション型の有機EL素子に本発明を適用することができる。この場合には、有機EL照明装置10の光取り出し効率を向上し、高効率低電力化が図れる。
【0102】
図27は、本実施例による有機EL照明装置の外観を示す図である。図27に示すように、本実施例の有機EL照明装置10は、一例として、それぞれに光センサー13を備えた複数の有機ELパネル11を、互いに直交するデータ線52および走査線53に沿ってマトリクス状に配置し、パネル接続アーム51で接続したものである。しかしながら、本発明は他の構成の有機EL照明装置にも同様に適用することができる。
【0103】
図28は、本実施例による他の有機EL照明装置の外観を示す図である。図28の例では、1つの大型の透明基板31上に、領域を分けて複数の有機EL素子12と、それら有機EL素子に対応した複数の光センサー13とを配置した構成の有機ELパネル11で有機EL照明装置が構成されている。基板サイズを大型化し、輝度ムラの低減を図ったものである。この構成においても、制御部14は各有機EL素子12の輝度を揃えるような制御を行えばよい。また、更に、図28に示したような有機ELパネル11を複数個接続して大型の有機EL照明装置を構成してもよい。その場合であっても、制御部14は、各有機ELパネル11の各有機EL素子12の輝度を揃えるように制御すればよい。
【0104】
以上、本発明の実施形態について述べてきたが、本発明は、これらの実施形態だけに限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内において、これらの実施形態を組み合わせて使用したり、一部の構成を変更したりしてもよい。
【符号の説明】
【0105】
10 有機EL照明装置
11 有機ELパネル
12 有機EL素子
13 光センサー
14 制御部
21 電源供給部
31 透明基板
32 シール部
33 封止ガラス
34 透明電極
35 正孔注入層
36 正孔輸送層
37 発光層
38 電子輸送層
39 電子注入層
40 陰極
41 ゲート電極
42 ゲート絶縁膜
42 ドレイン電極
43 ソース電極
43 ドレイン電極
44 ソース電極
44 保護膜
45 平坦化膜
51 パネル接続アーム
60 光検出部
61 光センサ部
62 信号増幅部
63 信号増幅部
64 A/D変換部
65 駆動電源部
66 光検出制御部
71 差動増幅回路
72 コンデンサ
73 増幅回路
74 S/H回路
75 A/D回路
81 光検出用TFT
82、83 トランジスタ
91 フォトダイオード
92 TFT

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機EL素子と該有機EL素子の発する光を検出する光センサーとが同一基板上に形成された有機ELパネルと、
前記有機ELパネルの光センサーの検出結果に基づいて、前記有機ELパネルの有機EL素子の発光を制御する制御部と、
を有する有機EL照明装置。
【請求項2】
前記光センサーは有機半導体素子を用いた有機光センサーである、請求項1に記載の有機EL照明装置。
【請求項3】
複数の前記有機ELパネルがあり、
前記制御部は前記複数の有機ELパネルの光センサーの検出結果に基づいて、前記複数の有機ELパネルの有機EL素子の発光を平均化する、
請求項1または2に記載の有機EL照明装置。
【請求項4】
前記有機ELパネルは、複数の有機EL素子と該有機EL素子に対応した複数の光センサーが同一基板上に形成されており、
前記制御部は、前記複数の光センサーの検出結果に基づいて、前記複数の有機EL素子の発光を平均化する、
請求項1または2に記載の有機EL照明装置。
【請求項5】
前記有機ELパネルは、透明基板上に有機EL素子が形成された構造であり、前記光センサーが前記透明基板と前記有機EL素子の間に形成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の有機EL照明装置。
【請求項6】
前記有機ELパネルは、透明基板上に有機EL素子が形成された構造であり、前記光センサーが、前記透明基板において前記有機EL素子とは反対側に形成されている、請求項1から4のいずれか一項に記載の有機EL照明装置。
【請求項7】
基板上に形成した有機EL素子と、
該有機EL素子と同一基板上に形成され、該有機EL素子の発する光を検出する光センサーと、を有する有機ELパネル。
【請求項8】
前記光センサーは有機半導体素子を用いた有機光センサーである、請求項7に記載の有機ELパネル。
【請求項9】
透明基板上に有機EL素子が形成された構造であり、前記光センサーが前記透明基板と前記有機EL素子の間に形成されている、請求項7または8に記載の有機ELパネル。
【請求項10】
透明基板上に有機EL素子が形成された構造であり、前記光センサーが、前記透明基板において前記有機EL素子とは反対側に形成されている、請求項7または8に記載の有機ELパネル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate


【公開番号】特開2012−186218(P2012−186218A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46689(P2011−46689)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(300022353)NECライティング株式会社 (483)
【Fターム(参考)】