説明

有益な効果を奏するアルギニンの送達

【課題】酸化窒素放出物質をヒト等の哺乳類の組織に送達し、組織の加温、インポテンスの治療、育毛、脚の表面的な潰瘍の治療、痛みの緩和等の有益な効果を得ることができる手段を提供すること。
【解決手段】本発明の方法は、L−アルギニンなどの酸化窒素放出物質を、局所適用法又は経口投与法のいずれかによって、ヒト等の哺乳類の組織に送達し、鎮痛、低温組織の加温、頭皮での育毛、下肢潰瘍の治癒、インポテンスの軽減などの有益な効果を生み出すための方法である。該方法に用いられる送達媒体は、酸化窒素放出物質の皮膚への移動を容易にし、かつ促進する、敵対的な生物物理学的環境を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、限定はされないがアルギニンおよびL−アルギニンを含む物質を含有する、局所適用法または経口投与法のいずれかで投薬される送達媒体に関する。この送達媒体の目的は、ヒトまたは哺乳類の組織にアルギニンまたはL−アルギニンを導入して、鎮痛、冷えたまたは低温の組織の加温、頭皮での育毛、糖尿病または寝たきりが原因となる下肢潰瘍の治癒、インポテンスの軽減といった有益な効果をもたらし、さらには局所的な血液の供給量を改善することに基づき自然の機能を回復させることによって有益な効果をもたらすことが目的である。
【背景技術】
【0002】
局所的な血流を改善するための方策の中には、多くの全身性および局所的方策がある。局所的な血流に悪影響が及ぼされることによりさまざまな不都合な問題が生じるため、局所的な血流を改善することにより多くの有益な効果が得られる。これらの問題の中には、手および足の冷え、ある症状となって現れるインポテンス、禿頭症および脚の潰瘍がある。
【0003】
手、指、足および爪先の組織の冷えならびに他の組織の冷えの基本的な原因は、組織への血流が不十分なことにある。血管を緩和させることにより、特に細い血管および非常に細い血管への血流を増加させると、低温組織が加温されることが提案されている。しかしながら、血管を拡張させて血流を増加させる活性物質の使用による加温の試みの多くは悪い結果に終わっている。
【0004】
以前から手または足の冷えは、暖かいソックスまたは手袋、場合によっては機械的に加熱されるソックスまたは手袋を着用することによって治療されてきた。化学反応によって熱を発生するホットパック、手袋または靴のインサートの使用によっても、可能性のある解決策が得られてきた。別の治療法は、刺激薬である、ある種のリニメント剤の塗布である。これらのリニメント剤には赤唐辛子から誘導された物質、トウガラシ(capsicum)、およびそのエキスである蕃椒脂油がある。より最近では、ニトログリセリンを含有する局所適用クリームが使用されている。しかしながらニトログリセリンは心臓作用性薬物であるため、それを使用すると心臓への影響が懸念される。これらの方策すべてはあるレベルではうまくいくが、その性質は極度に一時的なものである。
【0005】
さらに、陰茎への血流が不十分な場合、男性の勃起不能(インポテンス)の主な原因となることが認識されている。試験管内組織培養実験およびさまざまな動物実験により、酸化窒素は陰茎の海綿性組織における血管の弛緩に重要な媒介物であることが発見されている。インポテンスの治療には、血管を膨張させることができるため局所適用ニトログリセリンが使用されている。しかしながら、このような治療の結果は決定的なものではなく、この治療はニトログリセリンに対して心臓が反応するため、十分に許容されるものではないことが分かっている。
【0006】
また、頭皮の血流が欠乏することにより、男性の部分禿頭症が生じることも認識されている。男性の部分禿頭症に対する育毛用の薬剤として局所適用ミノキシジルを使用することにより、さまざまな結果が得られている。頭皮への血液供給量を増加することによってミノキシジルが作用することが示されている。
【0007】
さらに、先行技術では鎮痛緩和に対する多くの方策がある。これらの試みの多くは、アスピリンおよびイブプロフェンから、コデインなどのより強力な麻酔薬である経口投与剤にまで及ぶ、経口投与鎮痛剤が含まれる。これに代えて、被験者の痛みが激しい場合、モルヒネを含む麻酔薬剤が使用されている。アミノ酸L−アルギニンは自然の内因性鎮痛薬物質キョートルフィン(kyotorphin)に対する前駆体であることがわかっている。大量(患者1人に付き30g)のL−アルギニンを静脈内に投与すると鎮痛に好都合な結果が得られることがわかっている。この治療はキョートルフィンのレベルを高めることにより効を奏すると考えられる。しかしながら、この治療は日常生活の中で使用するには非実用的であり、最も極端な形の慢性的な痛みのみに確保される。生化学前駆体がL−アルギニンである酸化窒素によって、bエンドルフィンで引き起こされる鎮痛の効力が増すことがわかっている。アルギニンの使用とは異なった別の鎮痛方法には、辛味の強い唐辛子から誘導された物質であるカプサイシンの適用が含まれる。
【発明の概要】
【0008】
本発明によると、酸化窒素前駆体、アルギニンおよびその誘導体を、局所適用法、経口投与法またはそれらの組合せのいずれかによって送達することにより、後に酸化窒素が血液の中に放出されることによって血流が増加することにより、さまざまな有益な効果が生まれることが発見されている。これらの有益な効果の中には、冷えたまたは低温組織の加温、陰茎の勃起、発毛機能の回復および脚の潰瘍の治癒が含まれる。さらに、本発明によると、局所適用法によって送達されるアルギニンは、カプサイシン、トウガラシ(capsicum)またはその抽出物である蕃椒脂油によって強化された場合、体の特定の領域に投与されると痛みを緩和することができる。
【0009】
本発明の1つの重要な実施例において、所望の効果を得るために十分な濃度でアルギニンまたはアルギニン誘導体を含有する送達媒体を、敵対的生物物理学的環境を生み出すために十分な濃度の塩化ナトリウムまたは他の塩類とともに、局所適用法、経口投与法またはそれらを組合せた方法のいずれかで、冷えたまたは低温組織を有する選択された領域に塗布すると、後に組織が加温される。組織の加温は治療領域への血流が増加することによって引起こされる。この加温効果は延長することができ、2時間から18時間も持続することがある。非常に低温な組織(22℃)のヒトの場合、この加温効果は10℃以上も見られる。
【0010】
本発明の別の実施例では、所望の効果を生むのに十分な濃度でアルギニンまたはアルギニン誘導体を含有する送達媒体を、敵対的な生物物理学的環境をもたらすよう十分な濃度の塩化ナトリウムまたは他の塩類とともに、局所適用法、経口投与法またはそれらを組合せた方法のいずれかによって、陰茎に適用することにより、局所的な血流を改善し、同時にインポテンスの問題を克服する。
【0011】
本発明のさらなる実施例では、所望の効果を生むよう十分な濃度でアルギニンまたはアルギニン誘導体を含有する送達媒体を、敵対的な生物物理学的環境を生むよう十分な濃度の塩化ナトリウムまたは他の塩類とともに、局所適用法、経口投与法またはそれらを組み合わせた方法のいずれかによって、頭皮の禿げた領域に毎晩適用して、新しい毛髪の育成を促進する。
【0012】
本発明のさらなる実施例では、所望の効果を生むよう十分な濃度でアルギニンまたはアルギニン誘導体を含有する送達媒体を、敵対的な生物物理学的環境を生むよう十分な濃度の塩化ナトリウムまたは塩類とともに、局所適用法、経口投与法またはそれらを組み合わせた方法のいずれかによって、下肢潰瘍などの表面の潰瘍に適用して、周囲の領域の血流を増加させることにより治癒を促進する。
【0013】
本発明による別の実施例では、所望の効果を生むよう十分な濃度でアルギニンまたはアルギニン誘導体を含有する送達媒体を、敵対的な生物物理学的環境をもたらすよう十分な濃度の塩化ナトリウムまたは他の塩類ならびに所望の効果を生むよう十分な濃度のカプサイシンまたは蕃椒脂油とともに、局所適用法、経口投与法またはそれらの組合せのいずれかによって、痛みのある領域に直接塗布して痛みを緩和する。
【0014】
したがって、本発明の主な目的は、酸化窒素放出物質を使用することにより体のうち選択された領域への血流を増加して、スキーまたは他の冬期野外活動といった、手および足の冷えを引き起こす状況に入る前に、哺乳類またはヒトの組織が低温になることを防止することである。
【0015】
本発明の別の目的は、酸化窒素放出物質を使用することにより陰茎への血流を増加して、インポテンスの問題を克服するための手段を提供することである。
【0016】
本発明のさらに別の目的は、酸化窒素放出物質を使用することにより局所的な血流を増加させて、ヒトの頭皮のうち禿げた部分の育毛を促進することである。
【0017】
本発明のさらに別の目的は、酸化窒素放出物質を使用することにより局所的な血流を増加させて、脚の表面的な潰瘍の治癒を引き起こすことである。
【0018】
本発明のさらに別の目的は、酸化窒素放出物質を使用することにより局所的な血流を増加させて、痛みを緩和することである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
最初に述べておくが、本発明は以下のより詳細な説明によって、最も広い範囲の全体的な局面で理解されるべきである。本発明は、1つの実施例において、酸化窒素を放出することにより有益な効果を生み出すためのアルギニンまたはその誘導体の送達方法である。本発明は、アルギニンの担体または媒体が、アルギニンの他にアルギニンが担体から離れて組織に入るようにする薬剤を含有すると、アルギニンの放出を可能にする、という発見に基づく。
【0020】
経口投与送達媒体
本発明の好ましい実施例の1つは、アルギニンまたはその誘導体の1つを200mgから500mgの量だけ含有する経口投与投薬カプセル、錠剤または液体からなるグループから選択された経口投与送達媒体と、アルギニンが媒体から周囲の領域に移動するようにするイオン環境をもたらすのに十分な量の塩化ナトリウムなどの、ある濃度のイオン塩とを投与することを含む。
【0021】
本発明の別の目的は、何ヶ月かにわたって毎晩禿頭領域に塗布すると、ヒトの頭皮の禿頭部での育毛が促進されるようにすることである。しかしながら、実質的な育毛は頭皮の広い領域にわたって達成でき、2,3週間で明らかとなり、数ヶ月でかなりのものとなった。
【0022】
局所適用送達媒体
本発明の1つの実施例は、皮膚への吸収特性が非常によい局所適用送達媒体を含む。この局所適用送達媒体は、L−アルギニン塩酸塩(12.5%w/v)、コリン塩化物(10%w/v)、塩化ナトリウム(5%w/v)および塩化マグネシウム(5%w/v)を含有する。ここで使用されるものとして、「%w/v」によって表わされる濃度表現はすべて、特に明記しない限り、たとえばクリーム、錠剤および液体といった形態に関係なく、製剤の全体積に対する重量%を意味する。
【0023】
基礎クリームの成分は、ハンドクリームに通常見られるものであり得り、たとえば水(20%w/v-80%w/v)、鉱油(3%w/v-18%w/v)、グリセリンステアラート(0.5%w/v-12%w/v)、スクアレン(0.2%w/v-12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v-11%w/v)、プロピレングリコールステアラート(0.1%w/v-11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v-6%w/v)、グリセリンステアラート(0.1%w/v-6%w/v)、イソプロピルミリステート(0.1%w/v-6%w/v)、ステアリルステアラート(0.1%w/v-6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v-5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v-5%w/v)、トコフェノールアセタート(0.05%w/v-5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v-5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v-5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v-4%w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v-4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v-4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v-4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v-4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v-4%w/v)、bha(0.01%w/v-4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%から25%w/v)、塩化ナトリウム(0.25%から25%w/v)、塩化マグネシウム(0.25%から25%w/v)を含有する。
【0024】
L−アルギニン塩酸塩は酸化窒素NOxの分子に対する前駆体を提供する。酸化窒素は血流を増加させるために血管を弛緩する物質である。L−アルギニンベースの化合物、たとえばL−アルギニン塩酸塩の濃度は、好ましくは約0.25%w/vから25%w/vである。
【0025】
コリン塩化物、塩化ナトリウムおよび塩化マグネシウムは、高度に帯電した分子L−アルギニンに非常に高いイオン強度の環境をもたらす塩類としての非限定的な例である。この高いイオン強度環境はL−アルギニンのための敵対的生物物理学的環境の一例である。すなわち、塩類によってL−アルギニン担体に与えられる高度に帯電したイオン強度はL−アルギニンを担体の外に移動させ、ヒトの組織などの、さほど帯電していない好都合な環境に移動することを容易にするか、または促進する、高度に帯電したL−アルギニンにとって不都合な環境である。イオン強度は好ましくは血液の生理的イオン強度の2倍よりも高い。
【0026】
クリームは、深刻な糖尿病を患うヒトの脚に見られることが多い潰瘍など、表面的な潰瘍の治癒を促進する作用を果たす。2週間の期間にわたって1日に2回適用すると実質的な治癒効果が見られ、多くの場合では、この期間内またはそれよりもわずかに長い期間(3週間から4週間)で完全に治癒する。
【0027】
したがって、酸化窒素放出物質、コリン塩化物、塩化ナトリウムおよび/または塩化マグネシウムは、育毛、下肢潰瘍などの潰瘍の治癒、または勃起機能不全を患う男性に正常な勃起機能を回復させるという有益な効果がある。本発明の別の重要な実施例は、上述の局所適用送達媒体を含み、媒体はさらにカプサイシン(0.025%w/v)または蕃椒脂油(0.5%w/v)を含む。カプサイシンまたは蕃椒脂油の目的は、物質P(SP)の感覚繊維を消耗することである。クリームは、ヒトまたは哺乳類の組織に塗布される薬剤であり、痛みの緩和を助ける。
【0028】
治療は、クリームを痛みのある領域に直接塗布することを含む。12時間から16時間の時間にわたって毎時間ごとにこれを行ない、その後1日に2回これを行なうと、痛みが実質的に緩和した。
【0029】
局所適用送達媒体の使用に関連した経口投与送達媒体の使用
本発明による別の実施例は、上述の局所適用送達媒体の使用に関連した、上述の経口投与送達媒体の使用である。これらの送達媒体の両方を組合せて使用すると、上述の有益な効果のいずれかが有効に得られる。
【0030】
たとえば、酸化窒素放出物質を含有する局所適用送達媒体に関連して使用される、酸化窒素放出物質を経口投与することによる治療は、7日から10日の期間にわたって毎日行なわれ、その後も毎日行なうと、多くの男性に見られるインポテンスの問題が実質的に軽減する。
【0031】
他の活性材料
L−アルギニン塩酸塩は酸化窒素放出物質として使用するのに好ましい活性剤であるが、他の薬剤の中にも酸化窒素の前駆体または供与体として使用できるものがある。具体的には、L−アルギニン塩酸塩は、毒性がなく、可溶性が高く値段の安い天然化合物であるため、好ましい。使用され得る他の前駆体には、D、L−アルギニン、L−アルギニン、L−アルギニンのアルキル(エチル、メチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル)エステルおよびその塩類がある。薬学的に許容できる塩類には、塩酸塩、グルタマート、ブチラートおよびグリコレートが含まれる。
【0032】
代替的な活性剤が使用される場合には、それを単に、送達製剤およびL−アルギニン製剤の場合と同様に使用される製剤、およびL−アルギニン製剤の場合と同様に使用される製剤のL−アルギニンと置き換えるとよい。クリームはL一アルギニンの他にカプサイシンまたは蕃椒脂油を含有し得る。
【0033】
吸収を行なうための他の手段
吸収を行なうためにはさまざまな担体が可能である。L−アルギニンなどの高度に帯電した分子を組織の中に吸収させるための1つの方策は、L−アルギニンが組織に入った方が好ましい状態になるように、送達媒体に生物物理学的な敵対的環境を生み出すことである。他の方策は、L−アルギニンが組織の中に運搬され、および/または中性塩の導出または形成によってその電荷を中性にするように、L−アルギニンをパッケージングすることを含む。限定はされないが生物物理学的な敵対的環境の例としては、高イオン強度、高または低pHおよび/または高疎水性環境が挙げられる。組織に運搬され得るパッケージングの例としては、コラーゲンのリポソームまたはエマルション、コラーゲンペプチド、または皮膚または基底膜の他の成分が挙げられる。電荷の中性化の例としては、電子的に中性である塩およびアルギニングルタマートがある。他の許容できるアルギニン塩類は先に述べた。
【0034】
活性剤に敵対的な生物物理学的環境を生み出す場合、適当な製剤に薬剤が添加される。高イオン強度のイオン環境を生み出す場合、限定はされないが塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化コリン、塩化リチウムなどの塩類が単独で、または組み合わせられて高濃度で添加され、血液の生理的強度の2倍よりも高いイオン強度を達成するようにする。このように帯電したアミノ酸類のポリリシン、ポリグルタミン、ポリアスパラギンまたはコポリマーなどの、他の高度に帯電した分子は、敵対的な生物物理学的環境を生み出すために使用され得る。
【0035】
これに代えて、敵対的な生物物理学的環境は、水を少ししか含まないかまたは全く含まない油ベースのクリームなどの疎水性の油分の多い環境に、高度に帯電したL−アルギニンを付与することによって得ることができる。好ましい疎水性またはロー(ρ)は、血液の生理的な疎水性の2倍よりも高い。吸収は、敵対的な生物物理学的環境の使用と、蕃椒脂油などの浸透剤、または炭化水素鎖が付着されたヘテロ環を含むその構成要素または分子を組み合わせて使用することによって、さらに補助される。
【0036】
高または低pH環境が選択された敵対的な環境であれば、好ましいpH範囲は約3pHから11pHである。
【実施例】
【0037】
臨床的用途
例1
この例では、非常に指の冷たいヒトに、浸透性クリーム、L−アルギニン塩酸塩(15%w/v)および塩化ナトリウム(10%w/v)の送達媒体を含む上記加温クリームが与えられた。被験者の左手の指の表面温度は21℃から24℃であった。加温クリームは皮膚に擦り込むことによって塗布された。各指の表面温度は最初の1時間は15分ごとに測定された。加温クリームを投与してから最初の15分が経過したとき、さまざまな指の表面温度が26℃から29℃まで上昇するという認識可能な効果が見え始めた。効果は45分後に最高になり、このときさまざまな指の表面温度は31℃から34℃まで上昇していた。この効果は少なくとも4時間継続して見られた。
【0038】
例2
この例では、髪の生え際が非常に後退しており、頭の頭部後側に大きな「禿頭部」を有する禿頭症の53歳の男性に、L−アルギニン塩酸塩(15%w/v)および塩化ナトリウム(10%w/v)を含有する浸透性クリームが与えられた。クリームは就寝前に毎晩禿頭領域に塗布され、吸収が最高となるように広範囲にわたって擦り込まれた。2,3週間以内に新しい毛髪が生え始めた。4ヶ月以内に、(禿頭部の皮膚に対して以前は4cmも後退していた)後退していた生え際が正常な位置まで戻り、以前は7cmもの直径であった「禿頭部」が直径2cm未満の領域まで小さくなり、この領域には新しい毛髪も生え始めた。
【0039】
例3
インポテンス歴のある54歳の男性に、経口投与カプセルの形態で1.5gのL−アルギニンが毎日投与され、これとともに、7日間にわたって1日2回、L−アルギニン塩酸塩(15%w/v)および塩化ナトリウム(10%w/v)を含有する浸透性クリームが陰茎に直接塗布され、これにより、インポテンスの症状がまず軽減され、被験者は正常な性的活動を取り戻すことができた。この症状の軽減は、毎日治療を継続することによって維持された。
【0040】
例4
13年間の慢性的な頸痛歴を有する52歳の女性に、L−アルギニン塩酸塩(12.5%w/v)、コリン塩化物(10%w/v)、塩化マグネシウム(5%w/v)および塩化ナトリウム(5%w/v)が1日間4時間に一回、その後は1日に2回首に直接塗布され、これにより、第1日目に痛みが軽減した。この症状の軽減は、1日に二度治療を継続することによって維持された。
【0041】
例5
3年間にわたって肩の痛みを患う35歳の男性に、L−アルギニン塩酸塩(12%w/v)、コリン塩化物(10%w/v)、塩化マグネシウム(5%w/v)、塩化ナトリウム(5%w/v)および蕃椒脂油(0.5%w/v)を含有する浸透性クリームが1日間4時間ごとに、その後は1日に2回直接痛みのある領域に塗布され、これにより8時間以内に痛みが軽減した。この症状の軽減は、1日に2回の治療を継続することによって維持された。
【0042】
例6
この例では、髪の生え際が非常に後退しており、かつ頭の頂部後側に大きな「禿頭部」を有する、頭皮に十分な毛髪のない53歳の男性に、L−アルギニン塩酸塩(12.5%w/v)、コリン塩化物(10%w/v)、塩化ナトリウム(10%w/v)および塩化マグネシウム(5%w/v)を含有する浸透性クリームが与えられた。このクリームは就寝前に毎晩禿頭領域に塗布され、吸収が最高となるように広範囲にわたって擦り込まれた。2、3週間以内に新しい毛髪が生えた。4ヶ月以内に(以前は皮膚の禿頭部の4cmも後退していた)後退していた生え際が正常な位置まで戻り、以前は直径が7cm以上もあった「禿頭部」が、直径2cm未満の領域まで小さくなり、その2cmの直径の領域には新しい毛髪が生えた。
【0043】
例7
インポテンス歴のある54歳の男性に、L−アルギニン塩酸塩(12.5%w/v)、コリン塩化物(10%w/v)、塩化ナトリウム(10%w/v)および塩化マグネシウム(5%w/v)を含有する浸透性クリームが、7日間にわたって1日に2回陰茎に直接塗布され、これにより、インポテンスの症状が軽減して、被験者は正常な性的活動を取り戻すことができた。この症状の軽減は、治療を毎日継続することによって維持された。
【0044】
例8
インポテンス歴のある62歳の男性に、L−アルギニン塩酸塩(12.5%w/v)、コリン塩化物(10%w/v)、塩化ナトリウム(5%w/v)および塩化マグネシウム(5%w/v)を含有する浸透性クリームに基づいた水分を含有するコンドームを勃起状態が望まれる30分間から60分前に男性の弛緩状態にある陰茎に装着され、この結果、性行為が望まれるときに勃起状態が得られるようになった。勃起状態は容易に達成でき、正常な性的活動が行なわれた。
【0045】
例9
この例では、指の温度が非常に低いヒト(52歳の女性)に、L一アルギニン塩酸塩(12.5%w/v)、コリン塩化物(10%w/v)、塩化マグネシウム(5%w/v)および塩化ナトリウム(5%w/v)を含有する浸透性クリームの送達媒体を含有する上記加温クリームが与えられた。被験者の左手の指の表面温度は21℃から24℃であった。加温クリームは皮膚に擦り込むことによって塗布された。各指の表面温度は最初の1時間は15分おきに測定された。加温クリームの塗布後最初の15分が経過したときに、さまざまな指の表面温度が26℃から29℃まで上昇するという顕著な効果が現れるようになった。効果は45分後に最高になり、このときさまざまな指の表面温度は31℃から34℃にまで到達した。この効果は少なくとも4時間継続した。
【0046】
例によって示したように、本発明は送達媒体における酸化窒素の放出物質を投与するための方法を提供し、この送達媒体は、低温であり痛むことの多い組織に塗布されると、体自体の機構の1つを利用することによって皮膚の温度を高め、熱を発生させる。この効果は、それから調整用物質および酸化窒素が生成される生化学的基質を局所部位に与えることによって達成される。酸化窒素は局所的な血流を増加させ、これにより温度が上昇する。
【0047】
さらに、本発明は、送達媒体における酸化窒素放出物質を投与するための方法を提供し、この送達媒体は、インポテンスの症状のあるヒトに適用されると、体自体の機構を利用することによリインポテンスが治るようにする。この効果は、それから調整用物質および酸化窒素が生成される生化学的基質を局所部位に与えることによって達成される。
【0048】
さらに、本発明は、送達媒体における酸化窒素放出物質を投与するための方法を提供し、この送達媒体は、禿頭部を有する頭皮に適用されると、体自体の機構のうちの1つを利用することによって育毛を引き起こす。この効果は、それから調整用物質および酸化窒素が生成される生化学的基質を局所部位に与えることによって達成される。酸化窒素は局所的な血流を増加させ、これにより育毛が可能となる。
【0049】
さらに本発明は、送達媒体における酸化窒素放出物質を投与するための方法を提供し、この送達媒体は下肢潰瘍に塗布されると、体自体の機構を利用することによって治癒する。酸化窒素は局所的な血流を増加させ、これにより体自体の、治癒に必要な細胞および物質が潰瘍の部位に到達するようになる。
【0050】
さらに、本発明は、送達媒体における酸化窒素放出物質を投与するための方法を提供し、この送達媒体は、痛みのあるヒトに適用されると、体自体の機能を使用することにより痛みが軽減または解消するようにする。この効果は、それから調整用物質およびL−アルギニンが生成される生化学的基質を局所部位に与えることによって達成され、これにより自然の鎮痛用キョートルフィンのレベルが向上し、および/または自然のエンドルフィンの効力が増す。さらに、本発明では、L−アルギニンがカプサイシンまたは蕃椒脂油に関連して使用されると、鎮痛のさらなる機構、感覚繊維からの物質Pの消耗が活性化される。
【0051】
上記の記述は多くの詳細を含むが、これらは発明の範囲を制限するのではなく本発明の現在の好ましい実施例のうちいくつかを単に例示するだけであるものと解されるべきである。他のさまざまな実施例および変形がこの範囲内で可能である。したがって発明の範囲は上記の例によってではなく前掲の特許請求の範囲およびそれらの法的な均等物によってのみ決定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループから選択された酸化窒素放出物質を、皮膚の選択された領域に送達するための方法であって、有効な量の前記物質を含む物質送達媒体を前記皮膚に局所的に塗布するステップを備え、前記媒体は、前記物質が前記媒体から該物質が吸収される皮膚に移動するようにする、前記物質のための敵対的な生物物理学的環境を生み出す、方法。
【請求項2】
前記物質およびイオン塩を含有する、局所適用クリーム、局所適用液体、局所適用ローションおよび局所適用軟膏からなるグループから選択された送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記媒体は、前記物質および少なくとも1つのリポソームを含有する疎水性送達媒体である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記物質および前記少なくとも1つのリポソームを含有する前記媒体が、前記少なくとも1つのリポソームが前記媒体から前記皮膚に移動するように前記皮膚に塗布される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記媒体が約3pHから11pHのpHを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記送達媒体が、水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート(0.5%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.2%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート(0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、グリセリンステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、イソプロピルミリステート(0.1%w/v−6%w/v)、ステアリルステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、トコフェノールアセタート(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%から25%w/v)、塩化ナトリウム(0.25%から25%w/v)、および塩化マグネシウム(0.25%から25%w/v)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記送達媒体がコリン塩化物(0.25%w/v−25%w/v)を含有する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記送達媒体がL−アルギニングルタマート(0.25%w/v−25%w/v)を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
男性のインポテンスの治療方法であって、L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループから選択された酸化窒素放出物質を、有効な量だけ前記物質を含有する送達媒体を陰茎に局所的に塗布することによって送達するステップを含み、前記媒体は、前記物質が前記媒体から該物質が吸収される陰茎に移動するようにする、敵対的な生物物理的環境を生み出す、方法。
【請求項10】
前記媒体が、前記物質を含有する局所適用クリーム、局所適用液体、局所適用ローションおよび局所適用軟膏からなるグループから選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記送達媒体が、前記物質および少なくとも1つのリポソームを含有する疎水性送達媒体である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記物質およびリポソームを含有する媒体が、前記少なくとも1つのリポソームが前記媒体から前記陰茎に移動するように、前記陰茎に塗布される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記送達媒体が、水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート[SE](0.5%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.2%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート[SE](0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、グリセリンステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、イソプロピルミリステート(0.1%w/v−6%w/v)、ステアリルステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、トコフェノールアセタート(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%から25%w/v)、塩化ナトリウム(0.25%から25%w/v)、および塩化マグネシウム(0.25%から25%w/v)を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記送達媒体がコリン塩化物(0.25%w/v−25%w/v)を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記送達媒体がL−アルギニングルタマート(0.25%w/v−25%w/v)を含有する、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記送達媒体が、前記陰茎に着用されるコンドームに含有される、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
育毛促進方法であって、L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループから選択された酸化窒素放出物質を、有効な量だけ前記物質を含有する送達媒体を、育毛が望まれる皮膚の選択された領域に局所的に塗布することにより送達するステップを含み、前記送達媒体により、前記物質を該媒体から前記物質が吸収される前記皮膚の選択された領域に移動させる、敵対的な生物物理学的環境が生み出される、方法。
【請求項18】
前記媒体が、前記物質を含有する局所適用クリーム、局所適用液体、局所適用ローションおよび局所適用軟膏からなるグループから選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記送達媒体が、前記物質および少なくとも1つのリポソームを含有する疎水性送達媒体である、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記物質および前記少なくとも1つのリポソームを含有する媒体が、前記リポソームが前記媒体から育毛が望まれる前記皮膚に移動するように、前記皮膚の選択された領域に塗布される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記送達媒体が、水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート[SE](0.5%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.2%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート[SE](0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、グリセリンステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、イソプロピルミリステート(0.1%w/v−6%w/v)、ステアリルステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、トコフェノールアセタート(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%から25%w/v)、塩化ナトリウム(0.25%から25%w/v)、および塩化マグネシウム(0.25%から25%w/v)を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
コリン塩化物(0.25%w/v−25%w/v)を含む前記送達媒体が、育毛が望まれる皮膚の選択された領域に塗布される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
L−アルギニングルタマート(0.25%w/v−25%w/v)をさらに含む前記送達媒体が、育毛が望まれる皮膚の選択された領域に塗布される、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記物質がパッチから皮膚の選択された領域に移動するように、イオン強度環境を生み出すのに十分な濃度で前記物質およびイオン塩を含有する経皮パッチが、育毛が望まれる場所に塗布される、請求項17に記載の方法。
【請求項25】
L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループのメンバーから選択された酸化窒素放出物質を送達することにより育毛を促進するための方法であって、有効な量の前記物質と、前記物質が周囲の組織によって吸収されるようにするイオン環境を生み出すために十分な濃度の塩化ナトリウムとを含有する媒体を体に経口投与するステップを含む、方法。
【請求項26】
前記媒体が、前記物質を含有する経口投与カプセル、経口投与錠剤および経口投与液体からなるグループから選択されて、前記体に経口投与される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記物質を含有する経口投与送達媒体が、前記物質と、前記物質が局所適用送達媒体から育毛が望まれる皮膚の選択された領域に移動するようにするイオン強度環境を生み出すために十分な濃度のイオン塩とを含有する送達媒体を局所適用するステップに関連して経口投与される、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
L−アルギニン(1日に付き0.5gから30g)を含む経口投与送達媒体が、水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート[SE](0.5%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.2%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート[SE](0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、グリセリンステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、イソプロピルミリステート(0.1%w/v−6%w/v)、ステアリルステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、トコフェノールアセタート(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%から25%w/v)、塩化ナトリウム(0.25%から25%w/v)、および塩化マグネシウム(0.25%から25%w/v)を含む局所適用送達媒体に関連して経口投与される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループのメンバーから選択された酸化窒素放出物質を送達することにより局所的な血流を増加させるための方法であって、有効な量の前記物質と、前記物質が周囲の組織によって吸収されるようにするイオン環境を生み出すために十分な濃度の塩化ナトリウムとを含有する媒体を体に経口投与するステップを含む、方法。
【請求項30】
前記経口投与送達媒体が、体に経口投与される、前記物質を含有する経口投与カプセル、経口投与錠剤および経口投与液体からなるグループから選択される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
1日に付き0.5gから30gの範囲でL−アルギニンを含む経口投与送達媒体が経口投与される、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループのメンバーから選択された酸化窒素放出物質を送達することによって局所的な血流を増加させるための方法であって、有効な量の前記物質と、前記物質が前記媒体から前記物質が吸収される皮膚の選択された領域に移動するようにする環境を生み出すために十分な濃度のイオン塩とを含有する送達媒体を局所的に適用するステップに関連して、有効な量の前記物質と、前記物質が周囲の組織によって吸収されるようにするイオン環境を生み出すのに十分な濃度の塩化ナトリウムとを含有する媒体を体に経口投与するステップを含む、方法。
【請求項33】
前記局所適用送達媒体が、局所適用クリーム、局所適用液体、局所適用ローションおよび局所適用軟膏からなるグループから選択される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記物質と、前記イオン塩を含有する局所適用疎水性送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
前記物質およびリポソーム内にイオン強度環境を生み出すのに十分な濃度のイオン塩とを含有する局所適用送達媒体が、前記リポソームが前記媒体から前記物質が吸収される皮膚に移動するように前記皮膚に塗布される、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記物質と前記イオン塩とを含有する経皮パッチが前記皮膚に塗布される、請求項32に記載の方法。
【請求項37】
L−アルギニン(1日に付き0.5gから30g)を含む経口投与送達媒体が、水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート[SE](0.5%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.2%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート[SE](0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、グリセリンステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、イソプロピルミリステート(0.1%w/v−6%w/v)、ステアリルステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、トコフェノールアセタート(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%から25%w/v)、塩化ナトリウム(0.25%から25%w/v)、および塩化マグネシウム(0.25%から25%w/v)を含む局所適用送達媒体に関連して経口投与される、請求項32に記載の方法。
【請求項38】
コリン塩化物(0.25%w/v−25%w/v)をさらに含む局所適用送達媒体が前記皮膚に塗布される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
L−アルギニングルタマート(0.25%w/v−25%w/v)含有する局所適用送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループのメンバーから選択された酸化窒素放出物質を送達することによって冷えたまたは低温の組織を加温するための方法であって、有効な量の前記物質と、前記物質が周囲の組織によって吸収されるようにするイオン環境を生み出すのに十分な濃度の塩化ナトリウムとを含有する媒体を経口投与するステップを含む、方法。
【請求項41】
前記経口投与送達媒体が、体に経口投与される前記物質を含有する、経口投与カプセル、経口投与錠剤および経口投与液体からなるグループから選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
前記物質を含有する経口投与送達媒体が、前記物質と、前記物質が前記媒体から該物質が吸収される皮膚の選択された領域に移動するようにする環境を生み出すのに十分な濃度のイオン塩とを含有する送達媒体を局所的に塗布するステップに関連して経口投与される、請求項40に記載の方法。
【請求項43】
前記局所適用送達媒体が、局所適用クリーム、局所適用液体、局所適用ローションおよび局所適用軟膏からなるグループから選択される、請求項40に記載の方法。
【請求項44】
前記物質と前記イオン塩とを含有する局所適用疎水性送達媒体が皮膚に塗布される、請求項40に記載の方法。
【請求項45】
リポソーム内に前記物質と前記イオン塩とを含有する局所適用送達媒体が皮膚に塗布される、請求項40に記載の方法。
【請求項46】
前記物質と前記リポソーム内にイオン強度環境を生み出すのに十分な濃度のイオン塩とを含有する局所適用送達媒体が、前記リポソームが前記媒体から前記物質が吸収される皮膚に移動するように前記皮膚に塗布される、請求項40に記載の方法。
【請求項47】
前記物質と前記イオン塩とを含有する経皮パッチが前記皮膚に塗布される、請求項40に記載の方法。
【請求項48】
L−アルギニン(1日に付き0.5gから30g)を含む経口投与送達媒体が、水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート[SE](0.5%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.2%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート[SE](0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、グリセリンステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、イソプロピルミリステート(0.1%w/v−6%w/v)、ステアリルステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、トコフェノールアセタート(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%から25%w/v)、塩化ナトリウム(0.25%から25%w/v)、および塩化マグネシウム(0.25%から25%w/v)を含む局所適用送達媒体に関連して経口投与される、請求項40に記載の方法。
【請求項49】
コリン塩化物(0.25%w/v−25%w/v)をさらに含む前記送達媒体が皮膚に塗布される、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
L−アルギニングルタマート(0.25%w/v−25%w/v)を含有する前記送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループのメンバーから選択された酸化窒素放出物質を送達することを含む組織加温方法であって、有効な量の前記物質と、前記物質が前記媒体から前記物質が吸収される皮膚に移動するようにするイオン環境を生み出すのに十分な濃度のイオン塩とを含有する媒体を前記皮膚に局所的に塗布するステップを含む、方法。
【請求項52】
前記物質と前記イオン塩とを含有する局所適用クリーム、局所適用液体、局所適用ローションおよび局所適用軟膏からなるグループから選択された局所適用送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
前記物質と前記イオン塩とを含有する疎水性送達媒体が前記皮膚に塗布される、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記物質と前記イオン塩とをリポソーム内に含有する媒体が前記皮膚に塗布される、請求項51に記載の方法。
【請求項55】
リポソーム内に前記物質およびイオン塩を含有し、さらに前記リポソーム内にイオン強度環境を生み出すのに十分な濃度のイオン塩を含有する媒体が、前記リポソームが前記媒体から前記皮膚に移動するように前記皮膚に塗布される、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
前記物質およびイオン塩を含有する経皮パッチが前記皮膚に塗布される、請求項51に記載の方法。
【請求項57】
水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート(0.25%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.25%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート(0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、ビタミンE(0.02%w/v−4%w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%から25%w/v)、塩化ナトリウム(0.25%から25%w/v)、前記物質、およびP消耗剤(P depleting agent)を含む送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項51に記載の方法。
【請求項58】
コリン塩化物(0.25%w/v−25%w/v)をさらに含む前記送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
L−アルギニングルタマート(0.25%w/v−25%w/v)をさらに含む送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項57に記載の方法。
【請求項60】
L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループのメンバーから選択された酸化窒素放出物質を送達することによって表面的な潰瘍を治癒するための方法であって、有効な量の前記物質と、前記物質が前記潰瘍および前記潰瘍の周囲領域によって吸収されるようにするイオン環境を生み出すのに十分な量の塩化ナトリウムとを含有する媒体を体に経口投与するステップを含む、方法。
【請求項61】
前記媒体が、前記体に経口投与する前記物質を含有する経口投与カプセル、経口投与錠剤および経口投与液体からなるグループから選択される、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
経口投与送達媒体が、前記物質と前記物質が前記媒体から前記潰瘍および前記潰瘍の周囲の領域に移動するようにする環境を生み出すのに十分な濃度のイオン塩とを含有する送達媒体を局所的に塗布するステップに関連して経口投与される、請求項60に記載の方法。
【請求項63】
前記送達媒体が、局所適用クリーム、局所適用液体、局所適用ローションおよび局所適用軟膏からなるグループから選択される、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記物質と前記イオン塩とを含有する局所適用疎水性送達媒体が、前記潰瘍および前記潰瘍の周囲領域に塗布される、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
リポソーム内に前記物質を含有し、さらには前記リポソーム内にイオン強度環境を生み出すのに十分な濃度のイオン塩を含有する局所適用送達媒体が、前記リポソームが前記媒体から前記潰瘍および前記潰瘍の周囲領域に移動するように皮膚に塗布される、請求項62に記載の方法。
【請求項66】
前記物質およびイオン塩を含有する経皮パッチが、前記潰瘍および前記潰瘍の周囲領域に塗布される、請求項62に記載の方法。
【請求項67】
L−アルギニン(1日に付き0.5gから30g)を含む経口投与送達媒体が、水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート[SE](0.5%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.2%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート[SE](0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、グリセリンステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、イソプロピルミリステート(0.1%w/v−6%w/v)、ステアリルステアラート(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、トコフェノールアセタート(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%から25%w/v)、塩化ナトリウム(0.25%から25%w/v)、および塩化マグネシウム(0.25%から25%w/v)を含む局所適用送達媒体に関連して経口投与される、請求項62に記載の方法。
【請求項68】
コリン塩化物(0.25%w/v−25%w/v)をさらに含む送達媒体が、前記潰瘍および前記潰瘍の周囲領域に塗布される、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
L−アルギニングルタマート(0.25%w/v−25%w/v)を含有する送達媒体が、前記潰瘍および前記潰瘍の周囲領域に塗布される、請求項67に記載の方法。
【請求項70】
L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループのメンバーから選択されたキョートルフィン放出物質を皮膚に対して送達することを含む、痛みを和らげるための方法であって、有効な量の物質と、前記物質が前記媒体から前記皮膚に移動して、前記皮膚で前記物質が、前記皮膚に対するカプサイシンおよびオレオレジンからなるグループのメンバーから選択されたP消耗剤の送達に関連して吸収されるようにする、イオン環境を生み出すために十分な濃度のイオンとを含有する媒体を前記皮膚に局所的に塗布するステップを含む、方法。
【請求項71】
前記物質、前記イオン塩および前記P消耗剤を含有する、局所適用クリーム、局所適用液体、局所適用ローションおよび局所適用軟膏からなるグループから選択された局所適用送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記物質、前記イオン塩および前記P消耗剤を含有する疎水性送達媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
リポソーム内に前記物質および前記P消耗剤を含有し、さらに前記イオン塩を含有する媒体が、前記皮膚に塗布される、請求項70に記載の方法。
【請求項74】
リポソーム内に前記物質および前記P消耗剤を含有し、さらには前記リポソーム内にイオン強度環境を生み出すのに十分な濃度のイオン塩を含有する媒体が、前記リポソームが前記媒体から前記皮膚に移動するように前記皮膚に塗布される、請求項70に記載の方法。
【請求項75】
前記送達媒体、前記物質、および前記P消耗剤が、陰茎に着用されるコンドームに含有される、請求項70から74に記載の方法。
【請求項76】
前記物質、前記イオン塩および前記P消耗剤を含有する経皮パッチが、前記皮膚に適用される、請求項70に記載の方法。
【請求項77】
水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート(0.25%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.25%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート(0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、ビタミンE(0.02% w/v−4% w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%w/vから25%w/v)、および塩化ナトリウム(0.25%w/vから25%w/v)、前記物質、および前記P消耗剤を含む送達媒体が前記皮膚に塗布される、請求項70に記載の方法。
【請求項78】
前記送達媒体が、0.005%w/vから0.5%w/vの範囲でP消耗剤としてカプサイシンを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項79】
前記送達媒体が、0.05%w/vから2.5%w/vの範囲でP消耗剤としてオレオレジンを含む、請求項70に記載の方法。
【請求項80】
血流を増加させるための組成物であって、L−アルギニン、L−アルギニン塩類およびL−アルギニン誘導体からなるグループから選択された酸化窒素放出物質と、前記組成物が皮膚に塗布されたときに前記物質が担体からヒトの前記皮膚に移動するようにするイオン環境を生むために十分な濃度のイオン塩を含む物質送達担体とを備える、組成物。
【請求項81】
前記物質送達担体が、水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート(0.25%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.25%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート(0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、ビタミンE(0.02%w/v−4% w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%w/vから25%w/v)、および塩化ナトリウム(0.25%w/vから25%w/v)をさらに含む、請求項80に記載の組成物。
【請求項82】
前記イオン塩が、コリン塩化物、塩化ナトリウム、塩化マグネシウムおよびそれらの混合物からなるグループから選択される、請求項80に記載の組成物。
【請求項83】
前記イオン塩が、血液の生理的イオン強度の2倍よりも高いイオン強度を有する、請求項82に記載の組成物。
【請求項84】
前記酸化窒素放出物質が、約0.25%w/vから25%w/vの濃度を有する、請求項80に記載の組成物。
【請求項85】
約12.5%w/vのL−アルギニン塩酸塩と、約10.0%w/vのコリン塩化物と、約5%w/vの塩化ナトリウムと、約5%w/vの塩化マグネシウムと、局所適用送達媒体とを含む、血流を増加させるための組成物。
【請求項86】
前記局所適用送達媒体が、水(20%w/v−80%w/v)、鉱油(3%w/v−18%w/v)、グリセリンステアラート(0.25%w/v−12%w/v)、スクアレン(0.25%w/v−12%w/v)、セチルアルコール(0.1%w/v−11%w/v)、プロピレングリコールステアラート(0.1%w/v−11%w/v)、小麦胚油(0.1%w/v−6%w/v)、ポリソルベート60(0.1%w/v−5%w/v)、プロピレングリコール(0.05%w/v−5%w/v)、コラーゲン(0.05%w/v−5%w/v)、ソルビタンステアラート(0.05%w/v−5%w/v)、ビタミンAおよびD(0.02%w/v−4%w/v)、ビタミンE(0.02% w/v−4% w/v)、トリエタノールアミン(0.01%w/v−4%w/v)、メチルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、アロエベラエキス(0.01%w/v−4%w/v)、イミダゾリジニル尿素(0.01%w/v−4%w/v)、プロピルパラベン(0.01%w/v−4%w/v)、bha(0.01%w/v−4%w/v)、L−アルギニン塩酸塩(0.25%w/vから25%w/v)、および塩化ナトリウム(0.25%w/vから25%w/v) を含む、請求項85に記載の組成物。
【請求項87】
前記組成物が、約3pHから11pHのpHを有する、請求項85に記載の組成物。

【公開番号】特開2009−143968(P2009−143968A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84491(P2009−84491)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【分割の表示】特願2000−511359(P2000−511359)の分割
【原出願日】平成10年9月17日(1998.9.17)
【出願人】(500120521)ストラテジック・サイエンス・アンド・テクノロジーズ・インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】