説明

木造住宅の壁下地材固定構造および木造住宅の壁下地材の固定方法

【課題】木造住宅の壁下地材の固定作業が簡単であり、外観、耐久性に優れた壁面を形成することができる木造住宅の壁下地材固定構造および木造住宅の壁下地材の固定方法を提供することにある。
【解決手段】柱と柱との間の間柱を横断するよう、ガイド部材を多段に取り付けるとともにその背面に胴縁を取り付け、また上端及び下端のガイド部材をL字形断面のものと、中間のガイド部材を逆T字形断面のものとして、前記各ガイド部材間の表面側に下地材を取り付けたことを特徴とする木造住宅の壁下地材固定構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、木造住宅の壁面にプラスターボードなどの下地材を貼り付ける場合の木造住宅の壁下地材固定構造および木造住宅の壁下地材の固定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
木造住宅の壁面に対してプラスターボードなどの下地材を貼り付ける場合、図3に示すように柱・間柱に、水平に胴縁を渡して下地材の固定を行っている。すなわち、柱14と各間柱15の前面に欠け継ぎ孔(欠損)30を形成して、順次胴縁18を取り付け、柱14・間柱15および胴縁18によって縦横に形成された升目状の枠体に下地材を隙間なく釘、ビス、ステープル等で固着することにより、下地材を柱14・間柱15に固定していた。
【0003】
そしてこれらの作業は、柱・間柱へ胴縁を取り付けるための墨付けや胴縁の柱・間柱への取付作業などを必要とするため、通常、専門の作業者が施工を行っている。
前記従来の方法の場合、垂直な壁面に対して下地材を貼り付ける作業が困難であるため、熟練した作業者以外の者が貼付作業を行うと、壁面の下地材にズレが生じたり、固着後に下地材が剥がれたりすることが多い。したがって、下地材の貼り付け工事を行う専門業者は、常に熟練工を確保しておく必要がある。
【0004】
ところで、特開平10−219970号公報(特許文献1参照)には、壁体の表面に逆T字形の固定用補助具の取付部を釘を用いて固定し、固定用補助具の保持部に石材板の下端面を載置するとともに、石材板の裏面を壁体の表面および取付部表面に両面接着シートを用いて固定する壁面材固定構造が示されている。
【0005】
また、特開平5−33460号公報(特許文献2参照)には、壁面に板材を配し、該板材により壁面被覆を行うとともに、該板材に石材の配設の基準となる水平線を複数本引く第一工程と、前記水平線に合わせて逆T字形の挟装部材を取り付けるとともに、該挟装部材に沿って石材を横方向に配列させことを交互に行うことにより石材の配設を行う第二工程と、壁側面に長杆を当着するとともに、目地にコーキングを施す第三工程と、により壁面の貼石施工を行う壁面施工方法が示されている。
【特許文献1】特開平10−219970号公報
【特許文献2】特開平5−33460号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記いずれの先行技術(特許文献1及び2)も基本的に石材板の壁面への取付構造に関するものであり、木造住宅の壁面の下地板の固定構造には適用できるものではなかった。
【0007】
そこで、この発明が解決しようとする課題は、木造住宅の壁下地材の固定作業が簡単であり、外観、耐久性に優れた壁面を形成することができる木造住宅の壁下地材固定構造および木造住宅の壁下地材の固定方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、この発明の木造住宅の壁下地材固定構造は、柱と柱との間の間柱を横断するよう、ガイド部材を多段に取り付けるとともにその背面に胴縁を取り付け、また上端及び下端のガイド部材をL字形断面のものと、中間のガイド部材を逆T字形断面のものとして、前記各ガイド部材間の表面側に下地材を取り付けたことを特徴とするものである。
【0009】
この発明の木造住宅の壁下地材固定構造は、前記L字形断面および逆T字形断面のガイド部材は、各柱・間柱間では不連続に形成されていることをも特徴とするものである。
【0010】
この発明の木造住宅の壁下地材の固定方法は、
(a)柱と柱との間の間柱を横断するよう、L字形断面および逆T字形断面のガイド部材を多段に取り付ける工程、
(b)ガイド部材の背面に胴縁を取り付ける工程、
(c)上端及び下端のL字形断面のガイド部材と、中間の逆T字形断面のガイド部材との各ガイド部材間の表面側に下地材を取り付ける工程
からなることを特徴とするものである。
【0011】
この発明の木造住宅の壁下地材の固定方法は、
(a)L字形断面および逆T字形断面のガイド部材の背面に、予め前記各柱・間柱間のサイズに加工した胴縁を取り付ける工程、
(b)柱と柱との間の間柱を横断するよう、予め胴縁を取り付けたL字形断面および逆T字形断面のガイド部材を多段に取り付ける工程、
(c)上端及び下端のL字形断面のガイド部材と、中間の逆T字形断面のガイド部材との各ガイド部材間の表面側に下地材を取り付ける工程
からなることをも特徴とするものである。
【0012】
この発明の木造住宅の壁下地材の固定方法は、
(a)L字形断面および逆T字形断面のガイド部材の背面に予め前記各柱・間柱間のサイズに加工した胴縁を取り付けるとともに、ガイド部材表面の片側に下地材を取り付ける工程、
(b)柱と柱との間の間柱を横断するよう、予め胴縁および下地材を取り付けたL字形断面および逆T字形断面のガイド部材を多段に取り付ける工程、
(c)前記下地材を前記ガイド部材とともに順次上方向もしくは下方向に設置する工程
からなることをも特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
この発明により、以下の効果を奏することができる。
(1)柱と柱との間の間柱を横断するよう、L字形断面および逆T字形断面のガイド部材を多段に取り付けるとともに胴縁を取り付け、かつ前記各ガイド部材間に下地材を取り付けたことにより、下地材貼付作業が簡略化され、熟練した作業者でなくても外観、耐久性に優れた壁面を形成することができる。
しかも柱・間柱に胴縁を取り付けるための欠け継ぎ孔(欠損)を形成する必要がなく、柱や間柱の強度を保つことができるため、木造住宅の強度を大幅に向上させることができるようになった。
【0014】
(2)前記L字形断面および逆T字形断面のガイド部材を各柱・間柱間で不連続に形成することにより、長尺のガイド部材を取扱う必要がなくなり、下地材貼付作業が簡略化され、熟練した作業者でなくても外観、耐久性に優れた壁面を形成することができる。
(3)また各柱・間柱と胴縁との間に隙間を開けることにより、胴縁の寸法精度を要求されないので組付け作業を大幅にスピードアップすることができる。なお、前記隙間部分の強度は、L字形断面および逆T字形断面のガイド部材の各柱・間柱から突出する部分(リブ状)において確実に保つことができる。
【0015】
(3)前記L字形断面および逆T字形断面のガイド部材に取り付ける胴縁は、各柱・間柱間に予め設置されており、これに前記L字形断面および逆T字形断面のガイド部材を取り付けている。このため、重量の重い下地材であっても確実に固定することができ、熟練した作業者が不要となる。
【0016】
(4)前記各柱・間柱間のサイズ胴縁および\または下地材を、予め前記L字形断面および逆T字形断面のガイド部材に取り付けた状態で柱・間柱間に設置するものとなっている。したがって各柱・間柱間の間隔を簡便に位置決めすることができ、下地材貼付作業が簡略化され、熟練した作業者でなくても外観、耐久性に優れた壁面を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、この発明の木造住宅の壁下地材固定構造の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1はこの発明の木造住宅の壁下地材固定構造の1実施例を示す斜視図、図2はその要部拡大斜視図、図3は従来の胴縁の組付け方を示す斜視図、図4は壁下地材を固定した状態の拡大断面図、図5は柱と間柱およびガイド部材間に隙間を開けて取付けた状態を示す正面図、図6はこの発明の木造住宅の壁下地材の固定方法の他の実施例を示す斜視図、図7はこの発明の木造住宅の壁下地材の固定方法のさらに別の実施例を示す斜視図である。
【0018】
この発明の木造住宅の壁下地材固定構造の1実施例を示す図1ないし図4において、壁面11は、下部の土台12、上部の桁13間に柱14が配置されており、また両側に配置した柱14間には、複数の間柱15が所定の間隔で配設されている。そして柱14と各間柱15の下部には幅木16が、また上部には回り縁17がそれぞれ柱14と各間柱15とを横切るように取り付けられている。
従来の胴縁18の取り付けに際しては、図3に示すように、柱14と各間柱15の前面に欠け継ぎ孔30を形成して、順次胴縁18を取り付けていた。
この発明では、図2に示すように、柱14および各間柱15の上端および下端にはL字形断面のガイド部材19が各胴縁18上に沿って、またその中間部分には逆T字形断面のガイド部材20が各胴縁18上に沿って、それぞれ柱14と各間柱15とを横切るように取り付けられている。この両ガイド部材19,20の取付けは、釘やビス、両面粘着テープ等を利用して行なえばよい。
すなわち、柱14と各間柱15の前面には欠け継ぎ孔30は形成されていないので、柱14および各間柱15の]強度の低下を防ぐことができる。
【0019】
各胴縁18上に沿って配設されたL字形断面のガイド部材19および逆T字形断面のガイド部材20間には、プラスターボード等の下地材21が適宜貼り付けられ、釘やビス、両面粘着テープ等を利用して固定される。
詳しくは、L字形断面のガイド部材19および逆T字形断面のガイド部材20に、予め柱14や間柱15の部位を空けて所定の長さの胴縁18を所定間隔で取り付けておく。この取付けは、胴縁18の両端のみを前記ガイド部材の所定位置に取り付けることによって行なえばよい。
【0020】
このように、予め柱14や間柱15の部位を空けて所定の長さの胴縁18を所定間隔で取り付けた状態で、L字形断面のガイド部材19および逆T字形断面のガイド部材20を壁面の所定位置の柱14や間柱15に取り付ければ、下地材貼付作業が簡略化され、熟練した作業者でなくても外観、耐久性に優れた壁面を形成することができる。図4は組付けが完了した状態の断面図である。
また、工場等における組付加工によって、寸法精度よく下地材21を壁面に固定することができるため、熟練した作業者でなくても外観、耐久性に優れた壁面を形成することができる。
【0021】
図5は、予め柱14や間柱15と胴縁18との間に隙間22を設けた状態で、L字形断面のガイド部材19および逆T字形断面のガイド部材20を壁面の所定位置の柱14や間柱15に取り付けた例を示している。このようにすれば、胴縁18において厳密な寸法精度を要求されないので組付け作業を大幅にスピードアップすることができる。
なお、前記隙間22部分の強度は、L字形断面および逆T字形断面のガイド部材19,20の各柱14・間柱15から突出する部分19’,20’(リブ状)において確実に保つことができる。
【0022】
図6はこの発明の木造住宅の壁下地材固定構造の他の実施例を示すもので、L字形断面のガイド部材19および逆T字形断面のガイド部材20を壁面の所定位置の柱14や間柱15に取り付けた状態を示している。その後、柱14や間柱15の間に胴縁18を取り付けてL字形断面のガイド部材19および逆T字形断面のガイド部材20に固定する。
もちろん、L字形断面のガイド部材19および逆T字形断面のガイド部材20の表面に柱14や間柱15の取付け位置をマーキングしておけば、組付け作業が省力化でき、したがって下地材貼付作業が簡略化され、熟練した作業者でなくても外観、耐久性に優れた壁面を形成することができる。
また、工場等における加工によって、胴縁18を寸法精度よく製作することができるため、柱14や間柱15間の寸法精度が向上し、熟練した作業者でなくても外観、耐久性に優れた壁面を形成することができる。
なお、この実施例においては柱と間柱およびガイド部材間に隙間を開けない場合を示している。
【0023】
次に、図1ないし図5を参照して、この発明の木造住宅の壁下地材の固定方法の1実施例について説明する。
本実施例では、L字形断面のガイド部材31および逆T字形断面のガイド部材32として、各柱14および間柱15の間では不連続に形成されたものを利用している。
すなわち、短尺のL字形断面のガイド部材31および逆T字形断面のガイド部材32を用意し、これを各柱14および間柱15の間に差し渡すように取り付けた上、それぞれの間に下地材21を貼り付けるのである。
【0024】
この実施例では、短尺のL字形断面のガイド部材31および逆T字形断面のガイド部材32を用いて各柱14および間柱15を固定している。
したがって、長尺のガイド部材を利用する場合に比して非常に作業がしやすく、また柱14や間柱15の表面を傷つけるおそれがなくなる。
【0025】
この短尺のL字形断面のガイド部材31および逆T字形断面のガイド部材32を用いる場合でも、上記実施例と同様に予めL字形断面のガイド部材31および逆T字形断面のガイド部材32に胴縁33を組み付けて使用したり、L字形断面のガイド部材31および逆T字形断面のガイド部材32を柱14や間柱15に取り付けた上で、各ガイド部材31,32に胴縁33を取り付けることにより使用することができる。
【0026】
図7は、この発明の木造住宅の壁下地材の固定方法の他の実施例を説明するためのものである。
本実施例では、L字形断面のガイド部材41もしくは逆T字形断面のガイド部材42に、予め柱14や間柱15の部位を空けて所定の長さとした胴縁43をガイド部材41もしくはガイド部材42背面に、また下地材44をガイド部材41もしくはガイド部材42表面にそれぞれ釘やビス、両面粘着テープ等を利用して取り付けておく。図において45は両面粘着テープである。
次いで、ガイド部材41もしくはガイド部材42および胴縁43を取り付けた下地材44を上向きもしくは下向きに、かつ前記ガイド部材41もしくはガイド部材42を各柱14および間柱15の間に差し渡すように取り付けるのである。
【0027】
この実施例では、ガイド部材41もしくはガイド部材42および胴縁43を取り付けた下地材44を順次各柱14および間柱15に固定している。
したがって、ガイド部材41もしくはガイド部材42および胴縁43を順次各柱14および間柱15に固定した上、ガイド部材41もしくはガイド部材42の表面側に下地材44を取り付ける場合に比して、非常に効率的に作業することができるようになる。
【0028】
上述したところでは、下地材としてプラスターボードを例示したが、コンパネ(コンポジットパネルを意味し、ベニヤ板等が含まれる)やその他の板状素材を用いても良いことはもちろんである。
【産業上の利用可能性】
【0029】
この発明の木造住宅の壁下地材固定構造および木造住宅の壁下地材の固定方法は以上のように構成しているので、木造住宅の壁面や天井、床面等の各部位への下地材の固定に利用することができる。
また、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、木造住宅以外の住宅にも適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の木造住宅の壁下地材固定構造の1実施例を示す斜視図である。
【図2】その要部拡大斜視図である。
【図3】従来の胴縁の組付け方を示す斜視図である。
【図4】壁下地材を固定した状態の拡大断面図である。
【図5】柱と間柱およびガイド部材間に隙間を開けて取付けた状態を示す正面図である。
【図6】この発明の木造住宅の壁下地材の固定方法の他の実施例を示す斜視図である。
【図7】この発明の木造住宅の壁下地材の固定方法のさらに別の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
11 壁面
12 土台
13 桁
14 柱
15 間柱
16 幅木
17 回り縁
18 胴縁
19 L字形断面のガイド部材
19’ 突出する部分
20 逆T字形断面のガイド部材
20’ 突出する部分
21 下地材
22 隙間
30 欠け継ぎ孔
31 L字形断面のガイド部材
32 逆T字形断面のガイド部材
33 胴縁
41 L字形断面のガイド部材
42 逆T字形断面のガイド部材
43 胴縁
44 下地材
45 両面粘着テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱と柱との間の間柱を横断するよう、ガイド部材を多段に取り付けるとともにその背面に胴縁を取り付け、また上端及び下端のガイド部材をL字形断面のものと、中間のガイド部材を逆T字形断面のものとして、前記各ガイド部材間の表面側にプラスターボードその他の材料から選ばれた下地材を取り付けたことを特徴とする木造住宅の壁下地材固定構造。
【請求項2】
前記L字形断面および逆T字形断面のガイド部材は、各柱・間柱間では不連続に形成されていることを特徴とする請求項1記載の木造住宅の壁下地材固定構造。
【請求項3】
(a)柱と柱との間の間柱を横断するよう、L字形断面および逆T字形断面のガイド部材を多段に取り付ける工程、
(b)ガイド部材の背面に胴縁を取り付ける工程、
(c)上端及び下端のL字形断面のガイド部材と、中間の逆T字形断面のガイド部材との各ガイド部材間の表面側に下地材を取り付ける工程
からなることを特徴とする木造住宅の壁下地材の固定方法。
【請求項4】
(a)L字形断面および逆T字形断面のガイド部材の背面に、予め前記各柱・間柱間のサイズに加工した胴縁を取り付ける工程、
(b)柱と柱との間の間柱を横断するよう、予め胴縁を取り付けたL字形断面および逆T字形断面のガイド部材を多段に取り付ける工程、
(c)上端及び下端のL字形断面のガイド部材と、中間の逆T字形断面のガイド部材との各ガイド部材間の表面側に下地材を取り付ける工程
からなることを特徴とする木造住宅の壁下地材の固定方法。
【請求項5】
(a)L字形断面および逆T字形断面のガイド部材の背面に予め前記各柱・間柱間のサイズに加工した胴縁を取り付けるとともに、ガイド部材表面の片側に下地材を取り付ける工程、
(b)柱と柱との間の間柱を横断するよう、予め胴縁および下地材を取り付けたL字形断面および逆T字形断面のガイド部材を多段に取り付ける工程、
(c)前記下地材を前記ガイド部材とともに順次上方向もしくは下方向に設置する工程
からなることを特徴とする木造住宅の壁下地材の固定方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2009−203761(P2009−203761A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−49364(P2008−49364)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(508063093)
【Fターム(参考)】