説明

材料をマーキングする方法、マーキングされた材料、および製品の真偽の検証

【課題】本発明は識別子マーク(16)による材料(18)のマーキング、こうしてマーキングされた材料、およびマークに基づいた製品の真偽の検証に関する。
【解決手段】本発明によれば、蛍光増白剤が材料(18)に組み込まれ、選択された位置に局部加熱を当てることにより、この位置の材料の白色度を減少してマーキングが実施され、こうして作成されたマーク(16)は、紫外光(20)の中では周囲よりも濃い影となって現れる。マーキングは加熱による蛍光増白剤の部分的または完全な増白作用の破壊に基づく。本発明は、例えば、蛍光増白剤を含有し、偽造を防止するための識別子マークを伴った、塗工紙および板紙を提供する上で好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料をマーキングする方法、およびこの方法により製造することが可能なマーキングされた材料に関する。本発明は、さらに、前記マーキングされた材料の使用に基づいて製品の真偽を検証する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
包装段階において、消費者包装に可視マークを提供することができ、その目的は、例えば、包装日または賞味期限を消費者に知らせることにある。さらに、一部または完全に不可視のマークに製品識別子としての役割を担わせることができ、製品識別子が製造元を識別し、または製品の真偽を確認する。
【0003】
製品をマーキングする周知の方法には、印刷インクによる印刷に加え、押圧または切断によって包装材料の中に作られる打ち抜き穴、窪み、あるいは貫通穴が含まれる。今日では、包装は次第にレーザでマーキングされるようになってきており、これにより、マークは包装材料に実際に触れることなしにレーザ光技術で作られ、印刷インクまたはそのような追加の材料を適用することなしに作られる。
【0004】
米国特許明細書第6,306,493号は、レーザによりマーキングされる紙または板紙を記載し、この紙または板紙はドープされ微細に分散されたポリマーを含んでおり、このポリマーはレーザ光の影響下で炭化することにより、マーキング位置に特徴的な濃い跡を残す。このような紙または板紙は、消費者包装、ラベル、または包装紙の包装材料として意図されたものであり、包装工程の中でマーキングされる。
【0005】
米国特許明細書第5,340,628号は、レーザによりマーキングされる積層包装材料を記載し、ここでは、ポリマー層が紙の基部に塗布され、レーザ光がポリマー層を貫通して下方にある紙層にマーキングの跡を残す。この材料は製品の包装に添付されるラベルとして意図されたものであり、レーザによるマークは包装された製品の包装固有情報を含む。
【0006】
上述したように、上記の参考文献に記載される材料および技術は、主に、製品の包装段階において作られる消費者への指標のためのものである。これらは、製品の真偽を示して偽造品を防止または阻止する識別子にはなりにくい。この理由から、最善のマークは、肉眼では見えず、安全性向上のために多層材料の内層に位置することが好ましい。
【0007】
偽造品を防ぐために、識別子マークは、製品または包装材料の製造の中に統合された処理として作られることが好ましい。製品またはその包装に繰り返し生じるこのようなマークは、製品をその製造者と関連付けることになる。
【0008】
蛍光増白剤を使用することにより、通常の照明では不可視の材料内のマーキングを達成することができる。典型的な蛍光増白剤はスチルベン誘導体を含み、例えば、製紙業界で用いられるジアミノスチルベンのジスルホン酸の誘導体、およびビストリアジニルスチルベンの誘導体等である。増白剤の作用は蛍光に基づいており、すなわち、増白剤は昼光から不可視の紫外線照射を吸収し、これを主に可視的な青紫色光に変換する。紙塗工用ペーストの成分として用いられる蛍光増白剤は、紙の白色度を高める。蛍光増白剤に基づく周知の識別子マークは、紫外線照射に露出された場合に、周囲よりも明るく見えるという事実に基づいている。
【0009】
米国特許明細書第4,725,078号は上述のようにマーキングされた石膏パネルを開示し、マークは塗料の層の下に保護されている。この参考文献は、必要ならばマークを出現させることができると記載し、塗料を除去してマークを紫外線に露出することにより出現させることができる。米国特許明細書4,257,692号は、一方で、有機材料で作られ蛍光増白剤を含有する物質によってマークされたレンズを開示する。このマークは紫外線照射のみによって見ることができる。
【0010】
Nordstrom J-E.P.他による論文、TAPPI議事録、1997 Coating Conference、265-277ページでは、紙および板紙に用いられる蛍光増白剤に対する熱および水分の影響を分析している。この論文は、加熱が蛍光増白剤の効果を破壊すると述べ、110〜120℃の温度範囲での表面の加熱の間に紙塗工の白色度の低下が始まるとする。約140〜160℃の温度範囲でのオーブン加熱の間に白色度の大幅な低下が観察された。増白剤の作用の喪失は、もちろん、製紙業界にとって不利益であり、製造工程における有害な結果を避けるために取る予防措置に関する情報を提供するという点で、この論文は当業者にとって重要である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述の蛍光増白剤の使用に基づいた周知のマーキング方法は、塗工またはあらゆる類似の材料の搬送によって増白剤を含有するマークを製造するという欠点を有し、増白剤を含有する材料をマーキングされた位置に施すことを必要とし、これは、例えば、テキスト、数列、ロゴまたは類似のパターンの形式での所望のマークに対応する形状で施される。したがって、本発明は、実質的に簡略化されたマーキングを行うための解決策を提供することを目的とする。本発明は、通常蛍光増白剤を含有するマーキング材料に関して特に利点を有し、塗工紙および板紙製品がこのような材料の例である。
【課題を解決するための手段】
【0012】
材料をマーキングするための本発明の方法は、主として、材料の中に蛍光増白剤を含有し、選択位置を局部加熱に露出することにより選択位置における材料の白色度を低下させてマーキングを実施することを特徴とし、紫外光の中で周囲よりも濃い影となって現れるマークを帰結する。
【0013】
言い換えると、本発明は材料または材料を含んだ製品に取り込まれた蛍光増白剤を利用し、蛍光増白剤はおそらく材料または類似の外観を有する物質の光沢のために加えられたものであり、マークに対応する限定された領域において増白剤の作用を破壊することにより蛍光増白剤を利用し、マークは最も典型的には、ロゴまたは類似の紋章パターン、製品名または会社名、数字または文字記号またはその種の他のもので構成される。材料または製品の全体領域に対してマーキング領域は小さいことから、結果として生じる局所的な白色度の減少を実際に肉眼で見ることはできず、材料は均一で傷のない色を有するように見える。一方で、材料が紫外光の中に置かれると、マークの減少または消滅した白色度を即座に観察することができ、マークは濃い影により周囲よりも明確に特徴的である。
【0014】
本発明の特に重要な利点は、マーキングが材料に予め組み込まれた成分を利用する点にあり、したがって、従来技術の方法の特徴であったような、厳密に定められた領域への材料の搬送を必要としない。本発明の方法は、材料を加熱するための照射によってより容易に実行でき、例えば、マーキングされた位置に向けられたレーザ光であり、レーザ光の吸収熱がマーキングに必要な増白剤の作用を局所的に消滅させる。選択的に、材料の上のスタンプとして機能する発熱素子を適用することによりマーキングを実施することができ、素子と材料表面との接点が、これらの特定の位置において増白剤の作用が消滅されることにより、マーキングの跡としての結果を生じる。
【0015】
本発明は特に、紙および板紙製品の識別子のマーキングに好適に適用できる。蛍光増白剤はこのような製品に一般的に用いられる成分であり、例えば、塗工用ペーストに組み込まれてもよい。紙または板紙の製造中、あるいは製品加工中に、移動する連続ウェブ上でマーキングを実施することができる。マーキングされた製品は、したがって、ウェブ状の包装された紙または板紙、ウェブから切断されたシート、特定の寸法のあらゆるその他の紙または板紙製品、包装ブランクまたはブランクから形成される包装であってもよい。
【0016】
本発明によれば、蛍光増白剤を含有する材料層にマーキングし、この層の上に第2材料層を塗布することにより製造中に積層材料にマーキングすることができ、マークは製造された層構造の中に残る。この発想は紙または板紙製品に適用することができ、例えば、蛍光増白剤を含有するプレコート層を移動する紙または板紙ウェブに塗布し、プレコート層にマーキングを施し、このようにしてプレコートおよびマーキングされたウェブに表面塗工を施すことにより適用することができ、これによってマークは表面塗工の下で保護される。レーザ光を抄紙機または板紙抄紙機内の継続的に移動するウェブに用いることによってマーキングを実施することができる。選択的に、蛍光増白剤を含有する表面塗工にマーキングをすることができ、表面塗工にポリマーコーティングでさらに塗工することができ、これにより、マークはポリマー層の下に保護されることになる。
【0017】
上述のようにマーキングされた本発明の材料は、ドープされた蛍光増白剤を含有する材料と、白色度の局所的な減少によってマーキングされる材料とによって特徴付けられ、したがって、マークは紫外光の中で周囲よりも濃い影となって現れる。本発明の製品の特殊な例として紙または板紙があり、その識別子マークは表面塗工の下の蛍光増白剤を含有するプレコート層の中に位置する。
【0018】
製品の真正を検証するための本発明の方法は、材料を製品に組み込むことにより特徴付けられ、そこでは、蛍光増白剤が分散され、局部に向けられた加熱手段により選択位置の白色度を減少してマーキングされ、また、識別子マークを露出するために製品を紫外光に露出することにより特徴付けられる。予定される製品としては、例えば、紙または板紙で作られた製品の包装、紙で作られた文書または同様の印刷物が含まれる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、以下、例を用いて添付の図面を参照することにより、より詳細に説明される。
【0020】
図1の工程では、板紙ウェブ1は二つの連続したステップで塗工され、最初にプレコート部2に導き、そこでは、ウェブがロール5の制御によりプレコート剤3を含有するボウル4に運ばれ、こうして生成されたプレコート層の厚さが塗工用ブレード6によって調整される。プレコートされたウェブ7はドライヤロール8の上を運ばれ、ガイドロール9、10を通ってプレコート部11に搬送され、プレコート部11の構成および動作はプレコート部2のそれに対応する。表面塗工部11内でプレコートされたウェブはプレコート層12を受け取り、プレコート層12の厚さは塗工用ブレードによって調整される。こうして得られた二重塗工ウェブ13は、ドライヤロール14の上を進んで行き、完成塗工板紙としてロールされ、または、例えば、さらなる工程において特定の寸法のシートに切断される。
【0021】
プレコート・ステップ後、図1および2に示すように、ウェブの幅方向の光線15がウェブの経路7に配置され、光線は、レーザ光17によってプレコート層に識別子マーク16を作成するためのレーザヘッドを有する。本発明によれば、マーキングはプレコート用ペースト3に組み込まれた蛍光増白剤に基づいており、増白剤は昼光において紫外光を可視光に変換することにより塗工された製品の白色度を増加させる。したがって、プレコート層は特定の濃度の蛍光増白剤を含有し、層に均一に塗布される。レーザ光17は継続的に移動するウェブ7内の位置に所定の間隔で作動し、そこでは、光線は塗工用ペーストに吸収され、加熱によって蛍光増白剤から得た増白作用を部分的にまたは完全に破壊する。図2では、マーク16は連続記号パターンであり、図中に点線で示される。パターンを形成する線が比較的細く、パターンのウェブ7全体領域に占める割合が小さいため、昼光において肉眼で見ることはできない。さらに、説明した工程では、パターンは後続のステップにおいて、プレコートされたウェブ7に塗布される表面塗工層の下で終わる。
【0022】
図3および4は、本発明にかかる、完成した塗工板紙と組み込まれた識別子マーク16とを示す。図3は板紙から切断されたシート18を示し、図4はその層構造を示す。塗工板紙は、基板1と、この上のプレコート層3と、最も上の表面塗工層12とからなる。上述のように生成された識別子マーク16は、プレコート層3に含まれる。
【0023】
昼光のような通常の光の中では、本発明に従って塗工された板紙は、均一に薄い影を有する。識別子マーク16を肉眼で見ることはできない。一方、板紙が紫外光の中に設置されると、紫外線ランプ19の光線20によって照射された領域の識別子マーク16は、周囲よりも大幅に濃く見える。紫外光20の中において、プレコート3に含有される蛍光増白剤が紫外線照射を可視光に変換するため、表面が強く照射されたように見える。しかし、識別子マーク16には、蛍光増白剤の作用がマーキング・ステップにおいて部分的または完全に破壊されているため、この現象は生じない。こうして、マーク16は人間の目にとっては周囲よりも濃く見える。
【0024】
本発明が上に説明した方法に加え、多くの別の方法に適用可能であることは当業者にとって明らかである。したがって、例えば、識別子マークはプレコート層3の代わりに表面塗工層12に作成することができ、例えば、板紙が製品の包装に使用された場合に、板紙製造工程またはその後において作成することが可能である。また、塗工用ペーストで塗工され、本発明に従ってマーキングされ、マーキング・ステップ後に透明ポリマーコーティングが施される板紙を提供することも可能である。レーザ照射の代わりとして、発熱素子を用いてマークを生成することができ、発熱素子は、プレコートされた、または表面塗工された板紙の表面等のマーキング対象の材料に直接接触される。このような素子は、例えば、ウェブの経路に設置された加熱ロールからなり、マークに対応するレリーフパターンが備えられる。マーキング対象の材料は、必ずしも塗工紙または板紙である必要はなく、それは、本発明は蛍光増白剤を含有するあらゆる製品のマーキングに適用可能だからであり、ただし、材料をマーキング以外で変更または損失しないで局所的に加熱することができることが前提となる。
【実施例】
【0025】
テストアレイでは、板紙は異なるプレコート用ペースト(サンプル1〜6)で塗工され、ペーストの組成およびパラメータは表1に示される。各ケースにおいて、プレコート層の量は10g/mであった。プレコートの乾燥後、サンプルはCynrad Fenix 25 W CO-laser によってマーキングされ、波長1064nmでプレコートに照射された。そして、プレコートおよびマーキングされたサンプルは、表面塗工用ペーストにより塗工され、ペーストの組成およびパラメータは表2に示される。各ケースにおいて、プレコート層の量は10g/mであった。
【0026】
【表1】

【0027】
【表2】

【0028】
(1 Hydrocarb 90 (HC 90)
(2 Amazon Premium
(3 Opacarb A 40
(4 Kemira AN
(5 Dupont RPS
(6 CoCoat P 80 HB
(7 Polysalz S (ポリアクリル酸)
(8 Mowiol 6-98
(9 Finnfix 30 (FF 30)
(10 Raisional 204
(11 Blankophor
(12 Bacote 20 (炭酸アンモニウムジルコニウムの水溶液)
(13 Covercarb 75 (CC 75)
(14 Nopcote C-104
【0029】
予め塗工されたサンプルは昼光の中で外観検査された。サンプル1〜5は欠陥のない表面を有し、これはすなわち、視認可能なマーキングの痕跡がない均一に明るい表面である。塗工用ペーストが石膏に基づいているサンプル6は、わずかに変化したマーキング位置を有するが、これは、レーザ照射中の結晶水の除去に起因する。
【0030】
サンプルが紫外光の中に配置されるに従い、サンプル1、3、および6において、マークが周囲よりも明確に濃く現れた。一方、サンプル2、4、および5は総体的に濃い影を維持したが、これは、使用された顔料の紫外光吸収効果によるものと思われる。蛍光増白剤は、このような本質的に明るい顔料に対しては、少ない増白作用を有する。一方、蛍光増白剤は、特に塗工用ペーストに使われる炭酸カルシウム(サンプル1および3)に対しては相当な増白作用を有し、この結果は、増白作用の排除に基づいた本発明のマーキング方法が、これらに関連して優れた効率を有することを示した。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】塗工板紙を製造する工程を示し、プレコートがレーザによりマーキングされ、続いて表面塗工により塗工される。
【図2】図1の工程のマーキング・ステップを示し、レーザ光によってプレコートに含まれる蛍光増白剤に作用することによりマークが製造される。
【図3】完成した塗工板紙から切断されたシートが紫外光に照らされてマークを出現させている様子を示す。
【図4】塗工板紙のマークにおける層構造の断面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料をマーキングする方法であって、蛍光増白剤が前記材料(18)に組み込まれ、選択された位置に局部加熱を当てることにより、この位置の前記材料の白色度を減少してマーキングが実施され、こうして作成されたマーク(16)は、紫外光(20)の中で周囲よりも濃い影となって現れることを特徴とする、方法。
【請求項2】
マーキングはレーザ光(17)によって実施され、その吸収熱がマーキングされる前記位置(16)において前記材料を加熱することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
マーキングは発熱素子によって実施され、発熱素子はマーキングされる前記材料の前記位置に直接接触させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
積層材料(18)は、蛍光増白剤を含有する材料層(3)にマーク(16)を作成して、この層の上に第2材料層(12)を塗布することにより製造中にマーキングされ、前記マークは製造された層構造の中に残ることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
蛍光増白剤を含有する紙または板紙製品(18)には識別子マーク(16)が提供されることを特徴とする、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
積層された紙または板紙製品(18)は、蛍光増白剤を含有する前記製品の内側材料層(3)の中にマーク(16)を形成することによりマーキングされることを特徴とする、請求項4および5に記載の方法。
【請求項7】
蛍光増白剤を含有するプレコート層(3)が移動する紙または板紙ウェブ(1)の上に塗布され、前記プレコート層はレーザ光(17)でマーキングされ、表面塗工(12)が前記プレコートされたウェブ(7)に施され、こうして前記マーク(16)が前記表面塗工の下に保護されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
プレコートおよび表面塗工(2、11)、さらに前記塗工ステップの間のレーザマーキング(17)が、抄紙機または板紙抄紙機の継続的に移動するウェブ(1、7)の上で実施されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記蛍光増白剤は連続ウェブとして製造された紙または板紙の繊維層に組み込まれ、前記繊維層はレーザ光でマーキングされ、前記移動するウェブはその後、前記マークを覆う一つ以上の塗工層によって塗工されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項10】
蛍光増白剤を含有する表面塗工が移動するウェブの上に施され、前記表面塗工はレーザ光でマーキングされ、前記表面が塗工されたウェブはポリマーコーティングにより塗工され、こうして前記表面塗工内のマークが前記ポリマー層の下に保護されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
【請求項11】
先行する請求項のいずれかの方法により得られるマーキングされた材料(18)であって、前記材料はドープされた蛍光増白剤を含有し、前記材料はその白色度の局所的な減少によりマーキングされ、これにより前記マーク(16)が紫外光(20)の中で周囲よりも濃い影となって現れることを特徴とする、材料。
【請求項12】
材料は識別子マーク(16)を備えた紙または板紙製品(18)であることを特徴とする、請求項11に記載の材料。
【請求項13】
前記マーク(16)は、蛍光増白剤を含有するプレコート層(3)の中に位置し、紙または板紙表面塗工(12)により覆われることを特徴とする、請求項12に記載の材料。
【請求項14】
製品の真偽を検証する方法であって、前記製品(18)には材料(3)が組み込まれ、そこでは、蛍光増白剤が分散され、選択された位置(16)に局部加熱を当てることによってこの位置の白色度を減少してマーキングされ、前記識別子マーク(16)を露出するために前記製品を紫外光(20)の中に置くことを特徴とする、方法。
【請求項15】
前記識別子マーク(16)は、蛍光増白剤を含有する紙または板紙(18)の中に提供され、製品包装に用いられることを特徴とする、請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2008−512278(P2008−512278A)
【公表日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−530729(P2007−530729)
【出願日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【国際出願番号】PCT/FI2005/000389
【国際公開番号】WO2006/027418
【国際公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(504217502)
【Fターム(参考)】