説明

梁型枠の支持構造、梁型枠の支持方法、コンクリートの打設方法、柱梁架構の構築方法

【課題】梁型枠を下階の梁床の構築が完了していなくても、梁型枠を先行して取り付けることができるようにする。
【解決手段】作業対象階の梁にあたる位置に梁型枠を設置するにあたり、予め、作業対象階の下階の梁の両端部を構成するPC梁部材72を建て込んでおく。そして、梁型枠本体20と梁型枠本体20を下方から支持するラチス架構51と、ラチス架構51に回動可能に接続された支持部材54A,54Bとを備えた梁型枠ユニット100を、支持部材54A、54Bが作業対象階の下階の梁の両端部を構成するPC梁部材72に反力をとって、梁型枠本体20を支持するように設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート造の柱梁架構の梁を構成するコンクリートの打設方法、コンクリートを打設する際の梁型枠の支持方法、及び柱梁架構の構築方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、鉄筋コンクリート造の柱梁架構からなる建物を、梁のコンクリートを現場打ちして構築する場合には、床上に支保工を構築し、この支保工により梁型枠を支持して、梁型枠内にコンクリートを打設していた。
【0003】
このような方法として、例えば、特許文献1には、梁型枠を下方より支持する架構を設け、この架構を、柱近傍に設けられた床面より鉛直方向に延びる支柱と、架構の中央と床面の柱近傍とを結ぶよう設けられた斜材とで支持することにより、下階の梁中央に作用する曲げモーメントを小さくする方法が記載されている。
【特許文献1】特公平3―71546号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1記載の方法では、梁型枠内に打設したコンクリートの荷重が支保工を介して下階の梁床に伝達されるため、下階の梁床のコンクリートの打設もしくは養生が完了していなければ、支柱及び斜材を設置することができず、梁の型枠の取り付けを行うことができないという問題があった。
また、施工順序の自由度を向上するため、梁型枠を下階の梁床のコンクリートの打設前に取り付け可能となることが望まれている。
【0005】
本発明は、上記の問題に鑑みなされたものであり、梁型枠を下階の梁床の構築が完了していなくても、梁型枠を先行して取り付けることができるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の梁型枠の支持構造は、コンクリート造の建物の作業対象階の見上げ梁を構成するコンクリートを打設するための梁型枠の支持構造であって、前記梁型枠を前記作業対象階の見下げ梁の端部を構成するPC部材に反力を取って支持する支持部を備えてなることを特徴とする。
なお、コンクリート造の建物とは鉄筋コンクリート造、鉄骨コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、又はこれらの混合構造の建物を意味する。
上記の梁型枠の支持構造において、前記支持部は、前記梁型枠を下方より支持する型枠受部材と、前記型枠受部材と、前記PC部材との間を結ぶように設けられた支持部材と、を有してもよい。
【0007】
また、本発明の梁型枠の支持方法は、コンクリート造の建物の作業対象階の見上げ梁を構成するコンクリートを打設するための梁型枠の支持方法であって、前記梁型枠を前記作業対象階の見下げ梁の端部を構成するPC部材に反力を取って支持することを特徴とする。
【0008】
また、本発明のコンクリートの打設方法は、コンクリート造の柱梁架構における作業対象階の見上げ梁を構成するコンクリートの打設方法であって、前記作業対象階の見下げ梁の両端部を構成するPC部材を建て込む工程と、前記建て込んだPC部材に反力をとって支持されるように梁型枠を設置する工程と、前記梁型枠内に梁を構成するコンクリートを打設する工程と、を備えることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の柱梁架構の構築方法は、コンクリート造の柱梁架構を構築する方法であって、下階から上階に向かって各階を作業対象階として、作業対象階の見下げ梁の梁端部を構成するPC部材を建て込む工程と、作業対象階の柱を構築する工程と、前記建て込んだPC部材に反力をとって支持されるように前記作業対象階の見上げ梁に相当する位置に梁型枠を設置する工程と、前記作業対象階の見上げ梁に相当する位置に設置した梁型枠内にコンクリートを打設する工程と、を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、作業対象階の見下げ梁又は見下げ床が構築されていなくても、梁端部を構成するPC部材が建て込まれていれば、PC部材に反力をとることができるため、この階の見上げ梁にあたる位置に梁型枠を設置し、梁型枠本体内に打設されたコンクリートの荷重を支持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明のコンクリート造の柱梁架構の構築方法の一実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態の柱梁架構の構築方法に用いられる梁型枠ユニットの正面図であり、図2は、図1におけるII−II´断面図である。また、図3は、図2におけるIII部の拡大図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の型枠ユニット100は、構築する梁にあたる部位にコンクリートを打設するための空間を形成するとともに、打設されたコンクリートの荷重を支持するために用いられるものである。
【0012】
図1及び図2に示すように、N+1階の見上げ梁を構成するコンクリートを打設するにあたり、N+1階又はそれ以上の階までの柱を構成する柱主筋の配筋作業が完了している。
【0013】
本実施形態の型枠ユニット100は、梁の外周に沿うように設置された型枠部40と、型枠部40を下方より支持する支持部50とにより構成される。なお、図1には、紙面左右方向に延びる型枠ユニット100のみを示しており、図2には紙面鉛直方向に延びる型枠ユニットのみを示している。
【0014】
図3に示すように、型枠部40は、配筋の完了した梁筋3の外周を取り囲み、コンクリートを打設するための空間を形成する梁型枠本体20と、梁型枠本体20の形状を保持するための型枠保持部30とから構成される。
【0015】
梁型枠本体20は、梁の側面に当たる位置に配置された側面材21と、梁の下面に当たる位置に配置された下面材22と、側面材21の外面に当接して梁の長さ方向に延びるタイロッド(不図示)により取り付けられた複数の横材23及びパイプ部材24Aと、下面材22の下面に当接して梁の長さ方向に延びる根太材25と、からなる。
【0016】
型枠保持部30は、上記の根太材25及びパイプ部材24Aの下方に梁の長さ方向に適宜な間隔で梁幅方向に延びるように設けられた角パイプ31と、先端に角パイプ31を把持した状態と開放した状態とを切り替え可能な把持部32Aを備えるビームクランプ32と、角パイプ31とビームクランプ32の間に斜めに架け渡された補強材33とから構成される。ビームクランプ32には、梁型枠本体20の横材23及びパイプ部材24Aが固定されている。また、ビームクランプ32は、把持部32Aによる角パイプ31の拘束を緩めることにより、補強材33とともに角パイプ31に沿って梁幅方向に移動することができ、また、適宜な位置で把持部32Aを拘束状態とすることにより、角パイプ31に固定することができる。梁型枠本体20内にコンクリートを打設する際には、ビームクランプ32を所定の間隔に移動させ、把持部32Aを固定しておく。
【0017】
梁型枠本体20内にコンクリートを打設すると、下面材22及び側面材21にはコンクリートの圧力が作用するが、横材23及びパイプ部材24Aが側面材21を側方より支持し、また、根太材25及びパイプ部材24Aが下方より下面材22を支持する。さらに、角パイプ31が根太材25及びパイプ部材24Aを下方より支持し、また、ビームクランプ32及び補強材33が梁型枠本体20の横材23及びパイプ部材24Aを側方より支持するため、コンクリートの圧力により梁型枠本体20が変形するのを防止することができる。
【0018】
支持部50は、角パイプ31の下方に設けられたラチス架構51(特許請求の範囲の型枠受部材に相当)と、ラチス架構51の下部の梁の長さ方向両端部においてラチス架構51を下方より支持するように取り付けられた受け材52Aと、ラチス架構51の下部の梁の長さ方向中央部近傍においてラチス架構51を下方より支持するように取り付けられた受け材52Bと、受け材52A,52Bの下部に取り付けられた支持部材接続部53A,53Bと、一端が支持部材接続部53Aに回動自在に取り付けられ、伸縮機構を有する第1の支持部材54Aと、一端が支持部材接続部53Bに回動自在に取り付けられ、伸縮機構を有する第2の支持部材54Bと、から構成される。
【0019】
N階の見上げ梁にあたる位置には、N+1階と同様に、型枠ユニット100が設置されており、型枠ユニット100内には、梁を構成する梁主筋71と一体に形成された、梁の端部を構成するPC梁部材72が建て込まれている。また、梁主筋71の端部には端部に定着部材74が取り付けられた接合鉄筋73が機械式継手75により接続されており、接合鉄筋73の端部は仕口部にあたる部分の内部まで到達している。また、N階の見上げ梁にあたる位置に建て込まれたPC梁部材72の上面には支持部材受け部110が取り付けられており、この支持部材受け部110に第1及び第2の支持部材54A、54Bの他端が固定されている。なお、第1の支持部材54A及び第2の支持部材54Bを回動させた際に干渉するのを防止するため、梁幅方向外側に第1の支持部材54Aが、梁幅方向内側に第2の支持部材54Bが取り付けられている。
【0020】
型枠部40及び梁型枠本体20内に打設されたコンクリートの荷重は、型枠保持部30を介してラチス架構51に作用する。この荷重に対して、第1の支持部材54A及び第2の支持部材54BがPC梁部材72に反力を取りながら抵抗するため、型枠部40及び梁型枠本体20内に打設されたコンクリートの荷重を支持することができる。なお、梁の長さ方向両端に取り付けられた受け材52Bの下方には、車輪57が取り付けられており、第1の支持部材54A及び第2の支持部材54Bを格納した状態において、梁型枠ユニット100をこの車輪57により移動することができる。
【0021】
かかる構成の梁型枠ユニット100によれば、N階の見上げ梁又は見上げ床が構築されていなくても、N階の見上げ梁の梁端部を構成するPC梁部材72が建て込まれていれば、N+1階の見上げ梁にあたる位置に梁型枠を設置し、このPC梁部材72に反力をとって、梁型枠本体20内に打設されたコンクリートの荷重を支持することができる。
【0022】
以下、上記説明した梁型枠ユニット100を用いた梁の構築方法の一例を説明する。図4A〜図4Hは梁型枠ユニット100を用いた梁の構築方法を説明するための柱梁架構の正面図である。
【0023】
以下の説明では、図4Aに示すように、N階の柱60の構築が完了し、N+1階及びN+2階の柱主筋61の配筋が完了している。また、N階の見上げ梁(N+1階の見下げ梁)70を構成する梁筋の配筋及びコンクリート76の打設が完了している。また、N+1階の見上げ梁にあたる位置に梁型枠ユニット100が設置され、これら梁型枠ユニット100内には、梁主筋71と一体に形成されたPC梁部材72が建て込まれている。また、N階の見上げ床(N+1階の見下げ床)80にあたる位置にはPC床部材81が設置され、スラブ筋82が配筋され、コンクリート83の打設が完了している。また、N+1階の見上げ床にあたる位置にはPC床部材81が設置されている。
【0024】
まず、図4Bに示すように、N+2階において、N+1階の見上げ床を構成するスラブ筋82を配筋する。また、N+1階において、N+1階の柱の外周にあたる位置に柱型枠62の設置作業を行う。また、N+1階の見上げ梁を構成するPC梁部材72に反力をとるように、N+2階の見上げ梁にあたる位置に梁型枠ユニット100を設置する。
【0025】
ここで、図5は、梁型枠ユニット100を設置する方法を説明するための図である。梁型枠ユニット100を設置するには、適宜な作業スペースにおいて、図5に示すように、第1の支持部材54A及び第2の支持部材54Bを水平になるまで回動させた状態で、角パイプ31上に梁の長さ方向に延びるように根太材25及びパイプ部材24Bを取り付け、根太材25及びパイプ部材24Bの上部に下面材22を固定する。また、ビームクランプ32及び補強材33を外側に移動させて適宜間隔を設けた状態で、ビームクランプ32の内周側に梁の長さ方向に延びるように横材23及びパイプ部材24Aを取り付け、横材23及びパイプ部材24Aの内周側に側面材21を固定する。
【0026】
そして、梁型枠ユニット100を揚重機を用いて設置する。図6は、揚重機を用いて型枠支持ユニット100を設置する様子を示す図であり、図7は、図6におけるII−II´断面図である。図6及び図7に示すように、揚重機(不図示)を用いて、吊り上げ冶具90を介してラチス架構51により型枠支持ユニット100を下方より支持した状態で揚重し、柱2間を結ぶように配筋された梁筋3、4が側面材21及び下面材22により囲まれる空間内に位置するように、梁型枠支持ユニット100を配置する。そして、第1の支持部材54A及び第2の支持部材54Bを回転させるとともに、これらを適宜伸縮させて、第1の支持部材54A及び第2の支持部材54Bの先端を支持部材受け部110に固定する。そして、ビームクランプ32の把持部32Aを開放状態とし、側面材21が取り付けられた状態のビームクランプ32を側面材21の表面の間隔が梁幅と等しくなるまで移動させた後、把持部32Aを拘束状態としてビームクランプ32を角パイプ31に固定する。これにより、図1及び図2を参照して説明したように、型枠支持ユニット100が第1の支持部材54A及び第2の支持部材54Bを介して、PC梁部材72に支持されることとなる。
【0027】
次に、図4Cに示すように、N+2階の見上げ梁にあたる位置に配置された梁型枠ユニット100内に、上方から梁主筋71と一体に形成されたPC梁部材72を建て込む。また、これと並行して、N+2階の見下げ床において、床の段差型枠を設置し、N+1階柱とN+1階見上げ梁との仕口部の型枠の設置作業を行う。
【0028】
次に、図4Dに示すように、N+1階の見上げ梁、N+1階の見上げ床及びN+1階の柱を構成するコンクリート76、83、64の打設を行う。
次に、図4Eに示すように、N+1階において柱型枠62を取り外す。また、これと並行して、上方からN+2階の見上げ床の一部を構成するPC床部材81を建て込む。
【0029】
次に、図4Fに示すように、N+3階の見上げ梁にあたる位置に、N+2階の見上げ梁を構成するPC梁部材72に反力をとるように、梁型枠ユニット100を設置する。また、これと並行して、N+3階において、N+2階の見上げ床を構成するスラブ筋82を配筋し、N+2階において、N+2階の柱の外周にあたる位置に柱型枠62の設置作業を行う。
【0030】
次に、図4Gに示すように、N+3階の見上げ梁にあたる位置に配置された梁型枠ユニット100内に、上方から梁主筋71と一体に形成されたPC梁部材72を建て込む。また、これと並行して、N+3階において、N+3階の見下げ床の段差型枠を設置し、N+2階柱とN+2階見上げ梁との仕口部の型枠の設置作業を行う。
【0031】
次に、図4Hに示すように、N+3階の見下げ梁、N+3階の見下げ床及びN+2階の柱を構成するコンクリート64の打設を行う。また、これと並行して、N+3階及びN+4階の柱を構成する柱主筋61を建て込み、N+1階及びN+2階の柱を構成する柱主筋61に継手する。
なお、本実施形態では、柱主筋として2階層分の長さを有する柱主筋を用いているが、これに限らず、1階層分の長さの柱主筋を用いてもよいし、また、2階層分の長さの柱主筋を、一部の柱ではN+1階とN+2階の間、残りの柱ではN+2階とN+3階の間で継手する構成としてもよい。また、柱主筋を継手する工程は、N+3階の見下げ梁、N+3階の見下げ床及びN+2階の柱を構成するコンクリート64の打設する工程の前に行ってもよいし、後に行ってもよい。
上記の工程を繰り返すことにより柱梁架構を構築することができる。
【0032】
以上説明したように、本実施形態では、梁型枠ユニット100を用いることにより、所定の階の見下げ梁又は見下げ床の構築作業が完了していなくても、見下げ梁の端部を構成するPC梁部材72が建て込まれていれば、この階の見上げ梁にあたる位置に梁型枠の設置を行うことができる。このため、上記説明した柱梁架構の構築方法のように、上階において配筋作業や型枠の設置作業を先行して行い、これと並行して、下階においてコンクリートの打設や型枠の取り外し作業などを行うことができ、これにより、施工期間を短縮することができる。
【0033】
なお、本実施形態では、PC梁部材として梁の厚さに相当する厚さを有するPC部材を用いているが、これに限らず、梁の端部近傍の下部のみを構成するPC梁部材を用いる場合(すなわち、梁端部の上部にもコンクリートを打設する場合)にも本発明を適用できる。なお、このような場合では梁の端部近傍の下部のみを構成するPC梁部材が特許請求の範囲における梁の端部に該当する。
【0034】
図8(A)はこのような場合の梁型枠ユニット100の第1及び第2の支持部材54A,54BのPC梁部材72に固定されている端部の拡大図であり、(B)はPC梁部材72の拡大図である。同図に示すように、かかる場合には、PC梁部材72に、下端に屈曲部を備え、上端にナット92が取り付けられた鋼材91を埋設しておき、この鋼材91の上端に取り付けられたナット92に支持部材受け部110を固定する。そして、鋼材91に固定された支持部材受け部110に第1及び第2の支持部材54A,54Bを接続すればよい。
【0035】
また、図8に示す例では、梁端部近傍の下部のみを構成するPC梁部材に鋼材91を埋設しているが、これに限らず、PC梁部材の上部にコンクリートブロックを設置し、このコンクリートブロックに支持部材受け部110を固定してもよい。さらに、このようなコンクリートブロックはPC梁部材と一体に構築してもよい。
【0036】
また、上記の各実施形態では、柱はPC柱部材を用いて構築し、柱梁仕口部は現場打ちにより構築する場合について説明したが、これに限らず、図9に示すように、柱はPC柱部材2Cを用いて構築し、柱梁仕口部及び梁端部を構成するコンクリートが一体となったPC梁・仕口部材170を柱の上部に建て込み、隣接するPC梁・仕口部材170の間に梁端部以外の部分を現場打ちして梁を構築する場合や、図10に示すように、柱、柱梁仕口部及び梁端部を構成するコンクリートが一体となったPC部材180を建て込み、隣接するPC部材180の間に梁端部以外の部分を現場打ちして梁を構築する場合であっても、本発明の梁型枠ユニット100を用いることができる。
【0037】
なお、上記の各実施形態では、鉄筋コンクリート造の柱梁架構を構築する場合に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、鉄骨コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造、及びこれらの混合構造の柱梁架構を構築する場合にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本実施形態の柱梁架構の構築方法に用いられる梁型枠ユニットの正面図である。
【図2】図1におけるII−II´断面図である。
【図3】図2におけるIII部の拡大図である。
【図4A】梁型枠ユニットを用いた梁の構築方法を説明するための柱梁架構の正面図(その1)である。
【図4B】梁型枠ユニットを用いた梁の構築方法を説明するための柱梁架構の正面図(その2)である。
【図4C】梁型枠ユニットを用いた梁の構築方法を説明するための柱梁架構の正面図(その3)である。
【図4D】梁型枠ユニットを用いた梁の構築方法を説明するための柱梁架構の正面図(その4)である。
【図4E】梁型枠ユニットを用いた梁の構築方法を説明するための柱梁架構の正面図(その5)である。
【図4F】梁型枠ユニットを用いた梁の構築方法を説明するための柱梁架構の正面図(その6)である。
【図4G】梁型枠ユニットを用いた梁の構築方法を説明するための柱梁架構の正面図(その7)である。
【図4H】梁型枠ユニットを用いた梁の構築方法を説明するための柱梁架構の正面図(その8)である。
【図5】梁型枠ユニットを設置する方法を説明するための図(その1)である。
【図6】揚重機を用いて型枠支持ユニットを設置する様子を示す図である。
【図7】図6におけるII−II´断面図である。
【図8】(A)は、梁の端部近傍の下部のみを構成するPC梁部材を用いた場合の第1及び第2の支持部材端部の拡大図であり、(B)は、PC梁部材の拡大図である。
【図9】柱梁仕口部及び梁端部を構成するPC梁・仕口部材を用いて柱梁架構を構築する様子を示す図である。
【図10】柱、柱梁仕口部及び梁端部を構成するPC部材を用いて柱梁架構を構築する様子を示す図である。
【符号の説明】
【0039】
2 柱 3 梁筋
20 梁型枠本体 21 側面板
22 下面板 23 横材
24A、24B パイプ部材 25 根太材
30 型枠保持部 31 角パイプ
32 ビームクランプ 33 補強材
40 型枠部 50 支持部
51 ラチス架構 52A,52B 受け材
53A、53B 支持部材接続部 54A,54B 支持部材
57 車輪 60 柱
61 柱主筋 62 柱型枠
64 コンクリート 70 梁
71 梁主筋 72 梁部材
73 接合鉄筋 74 定着部材
75 機械式継手 80 床
81 PC床部材 82 スラブ筋
90 吊り上げ冶具 91 鋼材
92 ナット
100 梁型枠ユニット 110 支持部材受け部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート造の建物の作業対象階の見上げ梁を構成するコンクリートを打設するための梁型枠の支持構造であって、
前記梁型枠を前記作業対象階の見下げ梁の端部を構成するPC部材に反力を取って支持する支持部を備えてなることを特徴とする梁型枠の支持構造。
【請求項2】
前記支持部は、前記梁型枠を下方より支持する型枠受部材と、
前記型枠受部材と、前記PC部材との間を結ぶように設けられた支持部材と、を有することを特徴とする請求項1記載の梁型枠の支持構造。
【請求項3】
コンクリート造の建物の作業対象階の見上げ梁を構成するコンクリートを打設するための梁型枠の支持方法であって、
前記梁型枠を前記作業対象階の見下げ梁の端部を構成するPC部材に反力を取って支持することを特徴とする梁型枠の支持方法。
【請求項4】
コンクリート造の柱梁架構における作業対象階の見上げ梁を構成するコンクリートの打設方法であって、
前記作業対象階の見下げ梁の両端部を構成するPC部材を建て込む工程と、
前記建て込んだPC部材に反力をとって支持されるように梁型枠を設置する工程と、
前記梁型枠内に梁を構成するコンクリートを打設する工程と、を備えることを特徴とする鉄筋コンクリート造の柱梁架構における梁を構成するコンクリートの打設方法。
【請求項5】
コンクリート造の柱梁架構を構築する方法であって、
下階から上階に向かって各階を作業対象階として、
作業対象階の見下げ梁の梁端部を構成するPC部材を建て込む工程と、
作業対象階の柱を構築する工程と、
前記建て込んだPC部材に反力をとって支持されるように前記作業対象階の見上げ梁に相当する位置に梁型枠を設置する工程と、
前記作業対象階の見上げ梁に相当する位置に設置した梁型枠内にコンクリートを打設する工程と、を行うことを特徴とする柱梁架構の構築方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【図4H】
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【公開番号】特開2010−53650(P2010−53650A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−222230(P2008−222230)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】