説明

検出装置、セキュリティシステムおよび検出方法

【課題】誤動作の要因を調査するための情報を限られた記憶部の記憶容量の中で効率的に記憶させること。
【解決手段】本検出装置は、移動体の存在を検出する検出装置10であって、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部12と、検出部から12の信号が所定の閾値を越える場合に、警報制御装置100に警報制御させるための信号を出力する警報制御命令処理と、警報制御命令処理により警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、検出装置10に関する第1情報を記憶部に記憶させる第1情報記憶処理と、警報制御命令処理により警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、所定の時間帯における検出装置10に関するものであり、所定の時間帯における変化量が第1情報の所定の時間帯における変化量より大きい第2情報を記憶部に記憶させる第2情報記憶処理と、を実行する制御部21と、を備えることを特徴とする検出装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置、セキュリティシステムおよび検出方法に関し、特に移動体の存在を検出する検出装置、セキュリティシステムおよび検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体(移動しているもの、例えば侵入者)の存在を検出する検出装置として、例えば、車両に侵入者が侵入した場合、そのことを警報する侵入センサが用いられている(特許文献1)。このような侵入センサは、例えば、車両内に電磁波を出射し、車両内で反射して戻ってくる電磁波を受信する。出射した電磁波と受信した電磁波の波長のずれを検知し車両内の異常を検出する。
【特許文献1】特開2004−135083号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
移動体が存在していないにもかかわらず(つまり、車両に侵入者が侵入していないにもかかわらず)、侵入センサが警報してしまう場合がある。このような場合を誤動作という。侵入センサが誤動作した場合、誤動作の原因を調査することとなる。しかしながら、誤動作の原因として考えられる要因は多岐にわたり、誤動作の原因を特定することは容易ではない。例えば、誤動作の原因を特定するために、侵入者を検知して警報を出力した際の侵入センサに関する情報をメモリに記録しておく。その後、記録した情報を解析することが考えられる。しかし、情報の種類によっては、警報を出力した時点だけの情報を記録しても、誤動作の原因の特定に役立たない場合も少なくない。一方、警報を出力した時点の所定の時間帯における全ての情報を記憶するとなるとメモリの容量が不足すると言う課題がある。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、誤動作の要因を調査するための情報を限られた記憶部の記憶容量の中で効率的に記憶させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本検出装置は、移動体の存在を検出する検出装置であって、検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、検出部からの信号が所定の閾値を越える場合に、警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する警報制御命令処理と、警報制御命令処理により警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、検出装置に関する第1情報を記憶部に記憶させる第1情報記憶処理と、警報制御命令処理により警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、所定の時間帯における検出装置に関するものであり、所定の時間帯における変化量が第1情報の所定の時間帯における変化量より大きい第2情報を記憶部に記憶させる第2情報記憶処理と、を実行する制御部と、を備える。
【0006】
本セキュリティシステムは、車室内における、移動体の存在を検出して警報出力を行うセキュリティシステムであって、前記検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、前記検出部からの信号が起動判定閾値を越える場合、前記警報制御装置を起動させるための起動信号を出力する起動判定処理と、前記検出部からの信号が前記起動判定閾値より高い存在判定閾値を越える場合、前記警報制御装置に警報制御を実行させるための警報信号を出力する警報制御命令処理と、前記警報制御命令処理により前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、前記検出装置に関する第1情報を記憶部に記憶させる第1情報記憶処理と、前記警報制御命令処理により前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、所定の時間帯における前記検出装置に関するものであり、前記所定の時間帯における変化量が前記第1情報の前記所定の時間帯における変化量より大きい第2情報を記憶部に記憶させる第2情報記憶処理と、を実行する制御部と、を備える検出装置と、前記起動信号を受信した場合に起動して警報装置に警報を出力させることが可能な状態とし、前記警報信号を受信した場合に前記警報装置に前記警報を出力させる警報制御装置と、からなる。
【0007】
本検出方法は、車室内の移動体の存在を検出する検出方法であって、前記車室内に備ええられ前記検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が所定の閾値を越える場合に、警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する警報制御命令処理ステップと、前記警報制御命令ステップにより前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、前記検出装置に関する第1情報を記憶部に記憶させる第1情報記憶ステップと、前記警報制御命令ステップにより前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、所定の時間帯における前記検出装置に関するものであり、前記所定の時間帯における変化量が前記第1情報の前記所定の時間帯における変化量より大きい第2情報を記憶部に記憶させる第2情報記憶ステップと、を実行する。
【0008】
本検出装置は、車室内に備えられ、移動体の存在を検出する検出装置であって、前記車室内の状態を示す信号を検出する検出部と、前記検出部からの信号が起動判定閾値を越える場合に、警報制御装置を起動させるための起動信号を出力する起動判定処理と、前記起動判定処理により前記起動信号を出力する際に、前記検出装置に関する情報を揮発性メモリに逐次記憶させ、前記揮発性メモリ内の情報量が所定量に達すると、古く記憶した前記情報の代わりに新しい前記情報を記憶する制御を開始する揮発性メモリ制御処理と、前記検出部からの信号が前記起動判定閾値より高い存在判定閾値を越える場合、前記警報制御装置に警報制御を実行させるための警報信号を出力する警報制御命令処理と、前記警報制御命令処理により前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、前記揮発性メモリに記憶されている前記検出装置に関する情報を前記揮発性メモリとは異なる記憶部に記憶させる記憶部制御処理と、を実行する制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本検出装置、セキュリティシステムおよび検出方法によれば、所定の時間帯における変化量が大きい情報を所定の時間帯分記憶するため、検出装置の誤動作の原因特定のため、限られた記憶部に効率よく情報を記憶させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、図面を用い実施例について説明する。
【実施例1】
【0011】
図1は、車両のセキュリティを制御するセキュリティECU(Electronic Control Unit)100(警報制御装置)周辺のシステムを示すブロック図である。セキュリティECU100は、ドアセンサ102、ポジションセンサ104、傾斜センサ101、衝撃センサ103、音検出センサ105、および侵入センサ10(検出装置)からの信号を受信し、盗難等を防止するECUである。ドアセンサ102は、カーテシスイッチであり、ドアの開閉を検出するセンサであり、ドアの開閉に関する情報をECU100に出力する。ポジションセンサ104は、ドアロックポジションセンサであり、ドアの施錠・開錠状態(鍵の状態)を検出するセンサであり、ドアの施錠・開錠状態に関する情報をECU100に出力する。傾斜センサ101は、車両の傾斜を検出するセンサであり、傾斜に関する情報をECU100に出力する。衝撃センサ103は、車両に加わる衝撃を検出するセンサであり、衝撃に関する情報をECU100に出力する。音検出センサ105は、音波を検出するセンサであり、音波に関する情報をEC100に出力する。侵入センサ10は、車室内に備えられ、車両内に侵入者が侵入したか否かを例えば電磁波を用い検知し、侵入者が侵入したと判断した場合、ECU100に警報を通知する。ECU100は、上記警報(侵入センサ10からの信号)、ドアの開閉に関する情報、ドアの施錠・開錠に関する情報、傾斜に関する情報、衝撃に関する情報および音波に関する情報に基づき、サイレン等の警報部106が出力する警報の出力制御を実行する。警報部106(警報装置)は、ECU100からの指示により周囲に音声や光で警報を通知する。不揮発性メモリ108および110は、それぞれ、侵入センサ10およびECU100のデータを記憶する。不揮発性メモリ108および110は、それぞれ侵入センサ10内およびECU100内に備わっていてもよい。
【0012】
図2は、侵入センサ10を示すブロック図である。侵入センサ10は、検出部12、マイクロプロセッサ20、電源スイッチ回路48、電源44、46、電圧検出部40、温度検出部42、通信回路52、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)35、RAM(Random Access Memory)36およびROM(Read Only Memory)38を備えている。検出部12は、侵入センサ10周辺(つまり車室内)の状態を示す信号、つまり車両への侵入者の侵入を検知するための信号を検出する。RF(Radio Frequency)回路14は、高周波信号として例えば24.5GHzの信号を送信アンテナ16介し送信する。受信アンテナ18を介し、車両内で反射した高周波信号を受信する。AF回路50は、送信信号と受信信号とのドップラー成分を電圧信号に変換しマイクロプロセッサ20に出力する。
【0013】
電源44は車両電源を所望の電圧に変換し、RF回路14に供給する。電源スイッチ回路48はマイクロプロセッサ20の指示により、電源44からRF回路14に供給される電源をオンオフする。電源46は車両電源を所望の電圧に変換し、AF回路50に供給する。電圧検出部40は、電源46の電圧を検出し、マイクロプロセッサ20に出力する。温度検出部42は、侵入センサ10の温度を検出し、マイクロプロセッサ20に出力する。通信回路52は、ECU100とマイクロプロセッサ20との通信を行う。マイクロプロセッサ20はADC(Analog Digital Converter)25およびCPU(Central Processing Unit)23を備えている。ADC25はそれぞれAF回路50、電圧検出部40および温度検出部42の出力をデジタル信号に変換する。CPU23は、AF回路50の信号より侵入者が侵入したか否かを判定する。また、各情報をRAM36やEEOROM35に記憶させる。ROM38は、CPU23が用いるプログラムや初期設定値が記憶されている。RAM36は揮発性メモリであり、EEPROM35は不揮発性メモリである。EEPROM35は例えば不揮発性メモリ108に対応する。
【0014】
図3は、侵入センサ10の機能ブロック図である。マイクロプロセッサ20は制御部21として機能する。RAM36は第1情報記憶部32および第2情報記憶部34として機能する。EEPROM35は不揮発性メモリ30として機能する。制御部21は判定部22および記憶制御部24を備えている。判定部22は検出部12からの信号に基づき、侵入センサ10周辺に移動体が存在するか否かを判定し(つまり、侵入者が車両内に侵入したかを判定し)、判定結果(つまり警報)をECU100に出力する。記憶制御部24は、判定部22が移動体が存在すると判定しECU100に警報制御を実行させるための警報信号を出力する際(つまり、侵入者が車両内に侵入したと判定する際、以下侵入判定時ともいう)に、検出部12が検出した波形に関する情報、電圧検出部40が検出した電源電圧に関する情報および温度検出部42が検出した温度に関する情報等を、第1情報記憶部32、第2情報記憶部34および不揮発性メモリ30に記憶させる。ここで、第1情報記憶部32が記憶する第1情報は、判定部22が車両内に侵入者が侵入したと判定した際の検出部12に関係する情報であり、例えば、温度検出部42が検出した検出部12の温度に関する情報である。第2情報記憶部34が記憶する第2情報は、判定部22が車両内に侵入者が侵入したと判定した際(侵入判定時点)を含む所定の時間帯の情報であり、例えば侵入判定時点を含む範囲の情報であり、例えば、検出部12が出力する信号に関する情報である。第2情報記憶部34は揮発性メモリからなるリングバッファである。第2情報記憶部34は、記憶すべき所定期間に応じたメモリ容量を有し、新たな情報は最も古い情報を上書き記憶される。つまり、第2情報記憶部34には、第2情報が逐次記憶され、情報量が所定量に達すると、新しい第2情報を記憶する際に最も古く記憶した第2情報の代わりに新しい第2情報を記憶する。これにより、ある時点では、ある時点からメモリ容量に対応する期間前までの情報を記憶している。
【0015】
図4は、制御部21が行う処理を示すフローチャートである。図5は、第1情報記憶部32、第2情報記憶部34および不揮発性メモリ30の記憶のタイミングを示す図である。図4を参照に、ユーザがECU100のセキュリティ機能を起動させると、侵入センサ10の電源がオンする。制御部21は電源スイッチ回路48をオンする(ステップS10)。これにより、AF回路50に電源が供給され検出部12から制御部21に信号が出力される。ECU100は、侵入センサ10を起動させた後、システムの初期化処理状態(警戒準備モード)となり、省電力状態、つまりスリープモードへ遷移する。
【0016】
判定部22は、警戒状態かを判定する(ステップS12)。例えば、検出部12からの信号が第1閾値th1(起動判定閾値)を越えると、車両内に微小な振動がある。この場合、侵入者が車両に侵入する前ぶれとしてECU100を警戒状態とする。警戒状態とは、例えば検出部12を信号を検出するための準備状態とすることである。ステップS12においてNoの場合、終了する。ステップS12においてYesの場合、制御部21は、ECU100に、ECU100をウェークアップさせる信号(ECU100を起動させるための起動信号)を出力する(ステップS13)。ECU100は起動信号を受信するとウェークアップする。つまり、起動し警報部106に警報を出力させることが可能な状態(警戒モード)となる。ECU100は、省電力状態から通常電力状態に遷移する。ステップS12とS13は起動判定処理を構成する。記憶制御部24は、第2情報記憶部34に第2情報の記憶を開始させる。図5の時間t0において、判定部22は警戒状態と判定する。時間t0以降、第2情報記憶部34に第2情報が継続的に記憶される。
【0017】
図4を参照に、判定部22は、車両に侵入者が侵入したか否かを判定する(ステップS16)。例えば、検出部12からの信号が第2閾値th2(存在判定閾値)を越えた場合、判定部22は車両に侵入者が侵入したと判定する。ステップS16においてNoの場合、終了する。Yesの場合、記憶制御部24は、第1情報記憶部32に判定部22が車両に侵入者が侵入したと判定した時点(侵入判定時点)の第1情報を記憶させる(ステップS18)。図5の時間t2において、判定部22は侵入者が侵入したと判定する。時間t2の直後、第1情報記憶部32に時間t2の第1情報が継続的に記憶される。図4を参照に、判定部22は、ECU100に、侵入者を検知したとの警報を出力する(ステップS20)。つまり、判定部22は、ECU100に、警報部106に警報制御を実行させるための警報信号を出力する。ECU100は、警報モードとなり、警報信号を受信した場合に警報部に警報を出力させる。ステップS16とS20とは警報制御命令処理を構成する。図4および図5を参照に、時間t3において記憶制御部24は、第1情報記憶部32の第1情報および第2情報記憶部34の第2情報を不揮発性メモリ30に記憶させる(ステップS24)。第1情報記憶部32は、時間t2時点の第1情報を記憶している。よって、不揮発性メモリ30は、時間t2時点の第1情報を記憶する(第1情報記憶処理)。また、第2情報記憶部34は、時間t1から時間t3に対応する第2情報を記憶している。よって、不揮発性メモリ30は、時間t0から時間t3の第2データを記憶する(第2情報記憶処理)。その後、終了する。このように、時間t3は、リングバッファである第2情報記憶部34が所定範囲の第2情報を記憶している時点とすることが好ましい。
【0018】
次に、不揮発性メモリ30に記憶されるデータについて説明する。まず侵入センサ10が誤動作する要因について説明する。図6は、電磁波を用いた侵入センサが誤動作作動する要因を示した図である。図6を参照に、誤動作の要因としては、使用方法による誤動作、振動・騒音により車両内の物品が動くことによる誤動作、外来電波による回路の誤動作、虫が侵入することによる誤動作、機械式駐車場の振動により物品が動くことによる誤動作、電源電圧が変動することによる回路の誤動作、電源のノイズによる回路の誤動作、内部回路の異常による誤動作が考えられる。
【0019】
以上のように、侵入センサ10の誤動作の要因には多種のことが考えられる。そこで、実施例1においては、図7に示す項目を不揮発性メモリ30に記憶する。図7は、不揮発性メモリ30に記憶する項目、記憶する情報の起点、記憶する目的、技術的意味を示している。図7を参照に、タイムスタンプは、制御部21が侵入センサ10の電源投入時から電源が投入されているトータルの時間を所定時間刻みでスタンプすることである。これにより、誤動作時刻(判定部22が車両内に侵入者が侵入したと判定した時刻)を推定することができる。リセット回数は侵入センサ10の電源投入時から電源が投入されてから制御部21をリセットした回数である。制御部21のリセットは、例えば、ECU100の指示に基づき行われる。または、ECU100がこれにより、誤動作時刻、制御部21の異常や電源異常の有無を推定することができる。
【0020】
異常ロジック回数とは、異常ロジックを行った回数である。異常ロジックとは、異常が発生したと推定される場合、判定部22の警戒状態の判定または侵入の判定を禁止するロジックである。例えば侵入センサに衝撃が加わったと推定される場合、外来電波の干渉が推定される場合、電源電圧が低電圧となったと推定される場合に、判定部22の警戒状態の判定または侵入の判定が禁止される。異常ロジック回数により、車両環境を把握でき、誤動作の再現試験を行うことができる。
【0021】
電源電圧波形は、車両電源の電圧の波形であり、電圧検出部40が検出する信号の波形である。例えば、バッテリーの+B電圧である。電源電圧波形により、電源電圧の状態を把握でき、誤動作の再現試験を行うことができる。信号ピーク波形は、検出部12の信号のピークの波形である。信号波形個数は、検出部12の信号の波形の個数である。信号ピーク波形および信号波形個数については後述する。信号ピーク波形および信号波形個数により、車両環境、RF回路14、AF回路50に侵入したノイズの有無を把握でき、誤動作の要因を推定できる。電源電圧波形、信号ピーク波形および信号波形個数は第2情報である。
【0022】
温度は、侵入センサ10の温度に関する情報であり、検出部12の温度に関する情報であり、温度検出部42が検出した信号である。温度に関する情報により、検出部12や各回路の温度を把握でき、制御部21の異常を推定することができる。判定用閾値は、判定部22が侵入を判定する閾値th2である。異常な閾値で判定していなかったかを把握することにより、制御部21の異常を推定することができる。異常ロジック状態は、前述の異常ロジック中か否かを示す情報である。異常ロジック状態により、制御部21の異常を推定することができる。温度、判定用閾値および異常ロジック状態は、第1情報であり、判定部22が侵入の判定を行った時点の情報を記憶する。
【0023】
RF電源オフ時のAF出力は、判定部22が侵入の判定を行った直後に、制御部21が電源スイッチ回路48をオフし、AF回路50の出力に関する情報である。RF電源オフ時のAF出力により、AF回路50の状態を把握でき、AF回路の異常を推定することができる。
【0024】
図8は記憶する項目のデータ容量(バイト)、記憶回数、全記憶容量(バイト)を示している。基準タイムスタンプ、基準リセット回数は、10分毎に時刻とリセット回数を不揮発性メモリ30に記憶する。時刻とリセット回数を記憶する間隔は、不揮発性メモリ30の書き込み回数を考慮し設定される。侵入判定時タイムスタンプ、侵入判定時リセット回数を、侵入判定時に所定回数、例えば5回分について不揮発性メモリ30に記憶する。異常ロジック回数からRF電源オフ時のAF出力までの情報も5回分について不揮発性メモリ30に記憶する。これらの情報は、最新の情報を最も古い情報に代わり記憶される。電源電圧波形、信号ピーク波形および信号波形個数は、侵入判定時点の前と後で同じ容量の情報が記憶される。
【0025】
図8のように、記憶制御部24が過去複数回の侵入判定時の情報を記憶させておくことで、例えば、ディラーで侵入センサ10の誤動作を調査する過程で侵入センサ10が侵入判定したとしても、調査したい誤動作時のデータを残しておくことができる。また、記憶制御部24は、現在のリセット回数(基準リセット回数)と侵入判定時点のリセット回数とを不揮発性メモリ30に記憶させておく。これにより、例えば、ディラーで制御部21のリセットを行った回数を記録しておけば、基準リセット回数からディラーで制御部21をリセット回数を引いたリセット回数が侵入判定時点のリセット回数と推定できる。よって、どの回の情報が調査すべき情報かを把握するこができる。
【0026】
図9は、記憶制御部24が、検出部12の出力信号から信号ピーク波形および信号波形個数を演算する方法を示した図である。縦軸は、検出部12の出力電圧であり、信号強度である。黒丸がデジタル信号を示している。基準信号Refを下回った際(図9のダウンエッジ)に、波形1個とカウントし、ダウンエッジ間の最も大きい信号を信号ピークと認識する。
【0027】
図10は、時間に対する検出部12の出力電圧(信号強度)を示す図である。図11は、図10の例における波形Aの個数、波形Bの個数、信号のピーク(mV)および電源電圧(V)を示している。波形Aの個数は、判定部22が侵入を判定するための閾値th2を越えた波形の数を示している。波形Bの個数は、判定部22が警戒状態を判定するための閾値th1を越え閾値th2を越えなかった波形の数を示している。信号ピークは区間内の信号のピーク値を示している(図10の白丸の信号強度)。電源電圧は、区間内の電圧検出部40が検出した電圧であり、例えば、区間内の最低の電圧である。波形を計測する区間は例えば40msである。
【0028】
図10および図11を参照に、区間T1では閾値th1およびth2を越える波形はないため波形A個数および波形B個数は0である。区間T1では閾値th1およびth2を越える波形はないため波形A個数および波形B個数は0である。区間T2では閾値th2を越える波形はないが、閾値th1を越え閾値th2を越えない波形が1個であり波形A個数は0、波形B個数は1である。区間T3では閾値th2を越える波形が1個、閾値th1を越え閾値th2を越えない波形が1個であり波形A個数は1、波形B個数は1である。区間T4では閾値th2を越える波形が1個、閾値th1を越え閾値th2を越えない波形はなく、波形A個数は1、波形B個数は0である。波形の個数をカウントするための閾値は1つまたは3以上でもよく、判定部22が警戒状態を判定するための閾値th1、侵入を判定するための閾値th2と同じでなくてもよい。
【0029】
図11の波形A個数および波形B個数は、図8の信号波形個数に対応し、それぞれ1区間につき1バイトの情報とし記憶される。すなわち、波形A個数および波形B個数は1区間あたり最大15個まで記憶できる。図11の信号ピークおよび電源電圧は、それぞれ図8の信号ピーク波形および電源電圧波形に対応し、それぞれ1区間2バイトの情報として記憶される。
【0030】
図12(a)および図12(b)は、電源電圧波形、信号ピーク波形および信号波形個数(すなわち第2情報)のデータ構造を示す図である。図12(a)を参照に、侵入判定時点の区間が区間T31である。侵入判定時点前の第2情報として区間T1からT30の波形データが記憶される。侵入判定時点後の第2情報として区間T31からT60の波形データが記憶される。1区間が例えば40msであるから、侵入判定時点前例えば1.2s、侵入判定時点後例えば1.2sの第2情報が不揮発性メモリ30に記憶される。
【0031】
図12(b)を参照に、侵入と判定した区間が区間T31である。区間T1からT30の間に警戒状態となった区間がある場合、つまり、図5において、時間t1が時間t0より前の場合、例えば区間T13において警戒状態となった場合、区間T1からT13にはFF(16バイト)が記憶され、侵入判定時点前の第2情報として区間T14から区間T30の波形データが記憶される。侵入判定時点後の第2情報は図12(a)と同様である。
【0032】
実施例1によれば、図4のステップS16のように、判定部22が、移動体が存在すると判定しECU100に警報制御を実行させるための警報信号を出力するする際に、ステップS24のように、侵入センサ10に関する第1情報および第2情報を記憶部(不揮発性メモリ30)に記憶させる。ここで、第2情報の所定の時間帯(例えば1秒間)における変化量は第1情報の所定の時間帯(例えば1秒間)における変化量より大きい。つまり、第2情報は、第1情報に比べ同じ所定の時間帯内でより変化する。例えば、第2情報である検出部12の出力信号の波形(所定時間内の変化量)は、検出部12の温度に対し同じ時間幅ではより変化する。第1情報と第2情報とで比較する変化量は、第1情報と第2情報とで比較可能なように規格化された変化量であり、例えば所定の時間帯(例えば1秒間)内の平均値で規格化された変化量である。第1情報および第2情報の規格化された変化量は、誤動作の分析において用いる際、適宜設定されたものである。すなわち、この規格化された変化量は、各情報を担当する技術者が適宜に設定する所定の時間帯(例えば1秒間)における、各情報を担当する技術者が適宜設定する所定の単位(例えば、温度の場合1℃、波形の場合1周期、リセット回数の場合1回)毎に増減する量である。よって、第2情報は、侵入センサの誤動作の原因特定のため、所定の時間帯の情報を記憶することが好ましい。一方、第1情報は、所定の時間帯(例えば1秒間)の変化量が第2情報の所定の時間帯(例えば1秒間)の変化量より小さい。つまり、第1情報は所定の時間帯での変化が少ないため、第2情報より短い期間の情報を記憶部に記憶させればよい。このように、第2情報が取得された期間は第1情報が取得された期間より長い。これにより、侵入センサ10の誤動作の原因特定のため、限られた記憶部に効率よく第1情報および第2情報を記憶させることができる。第2情報は、検出部12の信号の波形に関する情報以外に、例えば、検出部12に供給される電源電圧の波形に関する情報がある。第1情報は、温度に関する情報以外に、例えば、第2閾値th2に関する情報は、制御部21のリセット回数に関する情報および侵入判定時点の時間がある。
【0033】
また、制御部21は、図4のステップS13のようにECU100に起動信号を出力する際に、ステップS14および図5のように第2情報を不揮発性メモリ30(記憶部)と異なる第2情報記憶部34(揮発性メモリ)に逐次記憶させる。第2情報記憶部34内の情報量が所定量に達すると、古く記憶した第2情報の代わりに新しい第2情報を記憶する制御を開始する。判定部22が、ステップS16のように移動体が存在することを判定する際に、ステップS24および図5のように第2情報記憶部34に記憶されている第2情報を不揮発性メモリ30に記憶させる。このように、所定時間帯の第2情報を不揮発性メモリ30に記憶させることができる。なお、このような制御は、第1情報または/および第2情報に対し行うことができる。
【0034】
さらに、制御部21は、起動判定処理、警報制御命令処理、第1情報記憶処理および第2情報記憶処理をタスク制御により実行する。記憶部としては、不揮発性メモリ30以外にも、侵入センサへの電源が遮断されても電源が供給される揮発性メモリ(スタンバイラム)またはハードディスク等を用いることができる。これにより、侵入センサ10の電源が遮断されても、記憶部が第1情報および第2情報を保持することができる。
【0035】
実施例1によれば、図5のように、記憶制御部24は、判定部22が車両に侵入者が侵入したと判定した場合、車両に前記侵入者の侵入したの判定した時点(侵入判定時点)の検出部12に関する第1情報と、侵入判定時点の前後を含む所定範囲の検出部12に関する第2情報と、を不揮発性メモリ30に記憶させる。これにより、誤動作の要因を調査する際に、侵入判定時点の情報のみを残せばよい第1情報と、侵入判定時点前後の情報を残すことが好ましい第2情報とを、限られた不揮発性メモリ30の記憶容量の中で効率的に記憶させることができる。よって、侵入センサ10の誤動作の原因を特定することが容易となる。なお、侵入判定時点の第1情報とは、例えば侵入判定時点から図12の区間の範囲で前後する時点の第1情報でもよい。また、第2情報は、侵入判定時点の前後同じ長さの範囲の所定範囲の情報でもよいし、侵入判定時点の前後異なる長さの範囲でもよい。
【0036】
侵入判定時点の前後の検出部12の信号の波形に関する情報は、誤動作の要因を推定するため不揮発性メモリ30に記憶することが好ましい情報である。また、侵入判定時点の前後の検出部12に供給される電源電圧の波形に関する情報は誤動作の再現試験を行うため不揮発性メモリ30に記憶することが好ましい情報である。よって、第2情報は、検出部12の信号の波形に関する情報および検出部12に供給される電源電圧の波形に関する情報の少なくとも一方を含むことが好ましい。
【0037】
侵入判定時点の温度検出部42が検出した検出部12の温度に関する情報は、誤動作の再現試験のため不揮発性メモリ30に記憶することが好ましい情報である。しかしながら、短時間で温度が変化することは考えにくいことから、侵入判定時点の情報のみでよい。また、侵入判定時点の第2閾値th2に関する情報は、制御部21の異常を推定するため不揮発性メモリ30に記憶することが好ましい情報である。しかしながら、第2閾値th2に関する情報は侵入判定時点の情報のみでよい。よって、第1情報は、検出部12の温度に関する情報を含むおよび制御部21が侵入を判定するために用いる閾値の少なくとも一方を含むことが好ましい。
【0038】
さらに、誤動作した時刻や制御部21の異常を推定するため、第1情報は、侵入判定時の制御部21のリセット回数に関する情報および侵入判定時点の時間に関する情報の少なくとも一方を含むことが好ましい。
【0039】
さらに、制御部21は、複数の侵入判定時点に対応し、第1情報および第2情報を、不揮発性メモリ30に記憶させることが好ましい。これにより、誤動作の後、制御部21が侵入と判定した場合も、誤動作時の第1情報および第2情報を読み出すことができる。
【0040】
また、実施例1によれば、記憶制御部24は、図4のステップS14のように警戒状態の場合、第2情報記憶部34に第2情報の記憶を開始させる。ステップS24のように、侵入判定時点の後、第2情報記憶部34に記憶された第2情報を不揮発性メモリ30に記憶させる。これにより、侵入判定時点を含む所定範囲の第2情報を不揮発性メモリ30に記憶させることができる。
【0041】
さらに、記憶制御部24は、判定した時点の直後、第1情報を第1情報記憶部32に記憶させ、侵入判定時点の後、第2情報を不揮発性メモリ30に記憶させる際に、第1情報記憶部32に記憶された第1情報を不揮発性メモリ30に記憶させる。これにより、第1情報を不揮発性メモリ30に記憶させることができる。
【0042】
検出部12としては、移動体の存在を検出するものであればよく、ホール素子や磁気抵抗素子を用い傾斜を検出する傾斜検出センサ、圧電素子や加速度センサを用い衝撃を検出する衝撃検出センサ、超音波のドップラー効果を用いる例えば音検出センサであってもよい。しかしながら、電磁波を用いる検出部は誤動作が生じやすく、図6のように、誤動作の要因が複雑である。よって、検出部12が電磁波を用い信号を検出する場合に本発明を用いことが有効である。さらに、電磁波のドプラー効果を用いる検出部は誤動作の要因が複雑であり、検出部が電磁波のドプラー効果を用いる場合に本発明を用いことが有効である。
【0043】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、セキュリティECU周辺のシステムを示すブロック図である。
【図2】図2は、侵入センサを示すブロック図である。
【図3】図3は、侵入センサの機能ブロック図である。
【図4】図4は、制御部が行う処理を示すフローチャートである。
【図5】図5は、第1情報記憶部、第2情報記憶部および不揮発性メモリの記憶のタイミングを示す図である。
【図6】図6は、電磁波を用いた侵入センサが誤動作作動する要因を示した図である。
【図7】図7は、不揮発性メモリに記憶する項目、記憶する情報の起点、記憶する目的、技術的意味を示した図である。
【図8】図8は、記憶する項目のデータ容量(バイト)、記憶回数、全記憶容量(バイト)を示した図である。
【図9】図9は、信号ピーク波形および信号波形個数を演算する方法を示した図である。
【図10】図10は、時間に対する信号強度を示す図である。
【図11】図11は、図10の例における波形Aの個数、波形Bの個数、信号のピーク(mV)および電源電圧(V)を示した図である。
【図12】図12(a)および図12(b)は、電源電圧波形、信号ピーク波形および信号波形個数のデータ構造を示す図である。
【符号の説明】
【0045】
10 侵入センサ
12 検出部
21 制御部
22 判定部
24 記憶制御部
30 不揮発性メモリ
32 第1情報記憶部
34 第2情報記憶部
40 電圧検出部
42 温度検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の存在を検出する検出装置であって、
検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、
検出部からの信号が所定の閾値を越える場合に、警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する警報制御命令処理と、
警報制御命令処理により警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、検出装置に関する第1情報を記憶部に記憶させる第1情報記憶処理と、
警報制御命令処理により警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、所定の時間帯における検出装置に関するものであり、所定の時間帯における変化量が第1情報の所定の時間帯における変化量より大きい第2情報を記憶部に記憶させる第2情報記憶処理と、を実行する制御部と、
を備えることを特徴とする検出装置。
【請求項2】
前記検出装置は、車室内に備えられ、前記検出部は前記車室内の状態を示す信号を検出することを特徴とする請求項1記載の検出装置。
【請求項3】
車室内における、移動体の存在を検出して警報出力を行うセキュリティシステムであって、
前記検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部と、
前記検出部からの信号が起動判定閾値を越える場合、前記警報制御装置を起動させるための起動信号を出力する起動判定処理と、
前記検出部からの信号が前記起動判定閾値より高い存在判定閾値を越える場合、前記警報制御装置に警報制御を実行させるための警報信号を出力する警報制御命令処理と、
前記警報制御命令処理により前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、前記検出装置に関する第1情報を記憶部に記憶させる第1情報記憶処理と、
前記警報制御命令処理により前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、所定の時間帯における前記検出装置に関するものであり、前記所定の時間帯における変化量が前記第1情報の前記所定の時間帯における変化量より大きい第2情報を記憶部に記憶させる第2情報記憶処理と、を実行する制御部と、
を備える検出装置と、
前記起動信号を受信した場合に起動して警報装置に警報を出力させることが可能な状態とし、前記警報信号を受信した場合に前記警報装置に前記警報を出力させる警報制御装置と、からなることを特徴とするセキュリティシステム。
【請求項4】
前記警報制御装置による制御により前記警報を出力する前記警報装置を具備することを特徴とする請求項3記載のセキュリティシステム。
【請求項5】
前記制御部は、前記起動信号を出力する際に、前記第1情報または前記第2情報を前記記憶部と異なる揮発性メモリに逐次記憶させ、前記揮発性メモリ内の情報量が所定量に達すると、古く記憶した対応する前記第1情報または前記第2情報の代わりに新しい前記対応する前記第1情報または前記第2情報を記憶する制御を開始するとともに、
前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、前記揮発性メモリに記憶されている前記対応する前記第1情報または前記第2情報を記憶部に記憶させることを特徴とする請求項3または4記載のセキュリティシステム。
【請求項6】
前記第2情報は、前記検出装置周辺の状態を示す信号の波形に関する情報、および、前記検出部に供給される電源電圧の波形に関する情報の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1または2記載の検出装置。
【請求項7】
前記第1情報は、前記検出装置に備わる温度検出部が検出した温度に関する情報、前記存在判定閾値、前記制御部のリセット回数に関する情報、および、前記移動体が存在することを判定する際の時間に関する情報の少なくとも1つであることを特徴とする請求項1、2および6のいずれか一項記載の検出装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記警報制御命令処理と、前記第1情報記憶処理と、前記第2情報記憶処理とをタスク制御により実行し、前記記憶部は、不揮発性メモリ、前記検出装置への電源が遮断されても電源が供給される揮発性メモリ、および、ハードディスクのいずれかであることを特徴とする請求項1、2、6および7のいずれか一項記載の検出装置。
【請求項9】
前記検出部は、傾斜を検出する傾斜センサ、衝撃を検出する衝撃センサ、音を検出する音検出センサ、および、電波を検出する電波検出センサのいずれかであることを特徴とする請求項1、2、6、7および8のいずれか一項記載のセキュリティシステム。
【請求項10】
車室内の移動体の存在を検出する検出方法であって、
前記車室内に備ええられ前記検出装置周辺の状態を示す信号を検出する検出部からの信号が所定の閾値を越える場合に、警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する警報制御命令処理ステップと、
前記警報制御命令ステップにより前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、前記検出装置に関する第1情報を記憶部に記憶させる第1情報記憶ステップと、
前記警報制御命令ステップにより前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、所定の時間帯における前記検出装置に関するものであり、前記所定の時間帯における変化量が前記第1情報の前記所定の時間帯における変化量より大きい第2情報を記憶部に記憶させる第2情報記憶ステップと、を実行することを特徴とする検出方法。
【請求項11】
車室内に備えられ、移動体の存在を検出する検出装置であって、
前記車室内の状態を示す信号を検出する検出部と、
前記検出部からの信号が起動判定閾値を越える場合に、警報制御装置を起動させるための起動信号を出力する起動判定処理と、
前記起動判定処理により前記起動信号を出力する際に、前記検出装置に関する情報を揮発性メモリに逐次記憶させ、前記揮発性メモリ内の情報量が所定量に達すると、古く記憶した前記情報の代わりに新しい前記情報を記憶する制御を開始する揮発性メモリ制御処理と、
前記検出部からの信号が前記起動判定閾値より高い存在判定閾値を越える場合、前記警報制御装置に警報制御を実行させるための警報信号を出力する警報制御命令処理と、
前記警報制御命令処理により前記警報制御装置に警報制御させるための信号を出力する際に、前記揮発性メモリに記憶されている前記検出装置に関する情報を前記揮発性メモリとは異なる記憶部に記憶させる記憶部制御処理と、
を実行する制御部と、
を備えることを特徴とする検出装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate


【公開番号】特開2010−47065(P2010−47065A)
【公開日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−211194(P2008−211194)
【出願日】平成20年8月19日(2008.8.19)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】