説明

検出装置および方法、並びに、プログラム

【課題】迅速かつ正確に人の目の開閉を検出する。
【解決手段】開閉度検出部121は、撮像装置111により撮像した運転者の顔画像に基づいて、運転者の目の開け具合を示す開閉度を検出する。視線方向検出部122は、運転者の顔画像に基づいて、人の視線の方向を検出する。閾値設定部123は、検出された運転者の視線の方向に基づいて、目の開閉の判定に用いる判定閾値を設定する。開閉判定部124は、検出された運転者の目の開閉度を、設定された判定閾値と比較することにより、運転者の目の開閉を判定する。本発明は、例えば、車載用の運転者の目の開閉検出装置に適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検出装置および方法、並びに、プログラムに関し、特に、人の目の開閉を検出する検出装置および方法、並びに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両を運転する運転者を撮像した画像から、運転者の目の開け具合を示す開閉度を検出し、検出した開閉度に基づいて目の開閉を判定し、居眠り運転などを検出する運転支援装置の開発が盛んである。
【0003】
しかしながら、人の目の開きは、目の開閉動作の他に視線方向によっても変化する。例えば、図1の画像1乃至4は、固定されたカメラに対して人11が正面を向いたまま、視線だけを上下に動かした場合、および、目を閉じた場合に撮像した顔の画像の例を模式的に示している。画像1は、人11の視線が上20度の方向を向いている場合の画像であり、画像2は、人11の視線が正面を向いている場合の画像であり、画像3は、人11の視線が下20度の方向を向いている場合の画像であり、画像4は、人11が目を閉じているときの画像である。人11の上下の瞼間の距離は、例えば、画像1で12画素となり、画像2で9画素となり、画像3で5画素となり、画像4で3画素となる。
【0004】
従って、閾値の設定によっては、例えば、画像3のように、人11が下を向き目の開閉度が小さくなっているだけなのに、目を閉じていると誤判定されてしまう可能性がある。これを運転支援装置に当てはめると、例えば、スピードメータなどを見るために視線を下に落とした場合に、目を閉じていると誤判定されてしまう可能性がある。
【0005】
そこで、従来、目の開閉を判定するための開閉判定閾値の他に、ふせ目判定閾値を設定し、目の開閉度が、開閉判定閾値より閉側、かつ、ふせ目判定閾値より開側の状態が所定時間継続したとき、その間の目の開閉度の変化が少ないなどの特徴を持っていれば、ふせ目であると判定し、ふせ目でないと判定すれば、閉眼判定を行うことが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、目の開閉度が所定の閾値未満の場合、車両の走行状態および運転操作状態を検出し、車両の走行状態および運転操作状態に基づいて、居眠りにより目を閉じているのか、下方向の脇見をしているのかを判定することが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
【特許文献1】特開平11−66304号公報
【特許文献2】特開2003−233803号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に記載の発明では、ふせ目であるか、目を閉じているのかを判定するまでに所定の時間を要し、判定に遅れが生じてしまう。
【0009】
また、特許文献2に記載の発明では、運転操作状態と車両走行状態を示す情報を外部から取得する必要がある上に、下方向の脇見と居眠りとを正確に区別するための条件の設定が難しく、誤判定が生じやすい。
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、迅速かつ正確に人の目の開閉を検出できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一側面の検出装置は、人の顔を撮像した画像に基づいて、前記人の目の開け具合を示す開閉度を検出する開閉度検出手段と、前記画像に基づいて、前記人の視線の方向を検出する視線方向検出手段と、検出された前記人の視線の方向に基づいて、目の開閉の判定に用いる判定閾値を設定する閾値設定手段と、前記開閉度を前記判定閾値と比較することにより、前記人の目の開閉を判定する開閉判定手段とを含む。
【0012】
本発明の一側面の検出装置においては、人の顔を撮像した画像に基づいて、前記人の目の開け具合を示す開閉度が検出され、前記画像に基づいて、前記人の視線の方向が検出され、検出された前記人の視線の方向に基づいて、目の開閉の判定に用いる判定閾値が設定され、前記開閉度を前記判定閾値と比較することにより、前記人の目の開閉が判定される。
【0013】
従って、迅速かつ正確に人の目の開閉を検出することができる。
【0014】
この開閉度検出手段、視線方向検出手段、閾値設定手段、開閉判定手段は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ECU(Electronic control unit)などの演算装置により構成される。
【0015】
この閾値設定手段には、視線の方向と前記判定閾値を補正するための補正量との関係を示す所定のデータに基づいて、検出された前記人の視線の方向に対する前記補正量を求め、前記補正量を用いて予め設定されている値を補正することにより前記判定閾値を設定させることができる。
【0016】
これにより、少ないデータ量で、迅速かつ正確に人の目の開閉を検出することができる。
【0017】
この閾値設定手段には、視線の方向と前記判定閾値との関係を示す所定のデータに基づいて、検出された前記人の視線の方向に対する前記判定閾値を設定させることができる。
【0018】
これにより、少ない演算量で、迅速かつ正確に人の目の開閉を検出することができる。
【0019】
この閾値設定手段は、前記視線方向検出手段による検出結果に基づいて、前記人の視線の方向の変化量を求め、前記変化量が所定の範囲内である場合、検出された前記人の視線の方向に基づいて前記判定閾値を設定し、前記変化量が前記範囲を超えている場合、前記人の視線が所定の方向を向いている場合の値に前記判定閾値を設定させることができる。
【0020】
これにより、人の目の開閉の誤検出を抑制し、検出精度を向上させることができる。
【0021】
この検出装置は、前記画像内の前記人の瞳を検出する瞳検出手段と、前記人の瞳の検出結果の信頼度を算出する瞳信頼度算出手段とをさらに設けることができ、この閾値設定手段には、前記信頼度が所定の閾値を越えている場合、検出された前記人の視線の方向に基づいて前記判定閾値を設定し、前記信頼度が所定の閾値以下である場合、前記人の視線が所定の方向を向いている場合の値に前記判定閾値を設定させることができる。
【0022】
これにより、人の目の開閉の誤検出を抑制し、検出精度を向上させることができる。
【0023】
本発明の一側面の目開閉検出方法、または、本発明の一側面のプログラムによりコンピュータが実行する処理は、前記人の顔を撮像した画像に基づいて、前記人の目の開け具合を示す開閉度を検出し、前記画像に基づいて、前記人の視線の方向を検出し、検出された前記人の視線の方向に基づいて、目の開閉の判定に用いる判定閾値を設定し、前記開閉度を前記判定閾値と比較することにより、前記人の目の開閉を判定するステップを含む。
【0024】
本発明の一側面の目開閉検出方法またはプログラムにおいては、人の顔を撮像した画像に基づいて、前記人の目の開け具合を示す開閉度が検出され、前記画像に基づいて、前記人の視線の方向が検出され、検出された前記人の視線の方向に基づいて、目の開閉の判定に用いる判定閾値が設定され、前記開閉度を前記判定閾値と比較することにより、前記人の目の開閉が判定される。
【0025】
従って、迅速かつ正確に人の目の開閉を検出することができる。
【0026】
このステップは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ECU(Electronic control unit)などにより実行される。
【発明の効果】
【0027】
以上のように、本発明の一側面によれば、人の目の開閉を検出することができる。特に、本発明の一側面によれば、迅速かつ正確に人の目の開閉を検出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0029】
まず、図2および図3を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。
【0030】
図2は、本発明を適用した目開閉検出システムの第1の実施の形態を示すブロック図である。図2の目開閉検出システム101は、撮像装置111および目開閉検出装置112を含むように構成される。また、目開閉検出装置112は、開閉度検出部121、視線方向検出部122、閾値設定部123、開閉判定部124、および、結果出力部125を含むように構成される。
【0031】
撮像装置111は、目開閉検出システム101が設けられている車両(以下、自車と称する)の運転者の顔を撮像し、その結果得られた画像(以下、顔画像と称する)を、目開閉検出装置112の開閉度検出部121および視線方向検出部122に供給する。
【0032】
なお、撮像装置111は、運転者の体格および姿勢などの違いに関わらず、運転席に座って運転している運転者の顔を確実に撮像することができる位置に設置されることが望ましい。例えば、撮像装置111は、正面から運転者を撮像するように、ステアリングコラム上に設置されたり、前方左斜め上方向(または右斜め上方向)から運転者を撮像するように、自車内のセンタミラー(ルームミラー)の根元付近(センタミラーが自車に取り付けられているあたり)に設置されたりする。
【0033】
開閉度検出部121は、顔画像に基づいて、運転者の目の開け具合を示す開閉度を検出する。なお、開閉度は、顔画像における運転者の目の開きが大きいほど、大きな値になり、目の開きが小さいほど、小さい値になる。開閉度検出部121は、検出した運転者の目の開閉度を示す情報を開閉判定部124に供給する。
【0034】
視線方向検出部122は、顔画像に基づいて、運転者の視線の方向を検出する。視線方向検出部122は、検出した運転者の視線方向を示す情報を閾値設定部123に供給する。
【0035】
閾値設定部123は、図3を参照して後述するように、運転者の視線方向に基づいて、運転者の目の開閉の判定に用いる判定閾値を設定する。閾値設定部123は、設定した判定閾値を示す情報を開閉判定部124に供給する。
【0036】
開閉判定部124は、開閉度検出部121により検出された運転者の目の開閉度を、閾値設定部123により設定された判定閾値と比較することにより、運転者の目の開閉を判定する。開閉判定部124は、判定結果を示す情報を結果出力部125に供給する。
【0037】
結果出力部125は、居眠りを検出装置など運転者の目の開閉の判定結果を使用する後段の装置に、運転者の目の開閉の判定結果を出力する。
【0038】
次に、図3のフローチャートを参照して、目開閉検出システム101により実行される目開閉検出処理について説明する。なお、この処理は、例えば、自車のエンジンが起動したとき開始され、エンジンが停止したとき終了する。
【0039】
ステップS1において、目開閉検出システム101は、運転者の画像を取得する。すなわち、撮像装置111は、運転者の顔を撮像し、その結果得られた画像(顔画像)を開閉度検出部121および視線方向検出部122に供給する。
【0040】
ステップS2において、開閉度検出部121は、目の開閉度を検出する。すなわち、開閉度検出部121は、所定の手法を用いて、顔画像に写っている運転者の目の開閉度を検出する。開閉度検出部121は、検出した運転者の目の開閉度を示す情報を開閉判定部124に供給する。
【0041】
なお、開閉度検出部121が目の開閉度を検出する手法は、特定の手法に限定されるものではなく、より簡単、迅速かつ正確に検出できる手法を適用することが望ましい。例えば、特許第3143819号公報、特開2000−123188号公報などに開示されている手法を適用することが可能である。
【0042】
ステップS3において、視線方向検出部122は、視線方向を検出する。すなわち、視線方向検出部122は、所定の手法を用いて、顔画像に写っている運転者の視線の方向を検出する。視線方向検出部122は、検出した運転者の視線方向を示す情報を閾値設定部123に供給する。
【0043】
なお、視線方向検出部122が視線方向を検出する手法は、特定の手法に限定されるものではなく、より簡単、迅速かつ正確に検出できる手法を適用することが望ましい。例えば、特開2006−141862号公報、特開2003−271932号公報などに開示されている手法を適用することが可能である。
【0044】
ステップS4において、閾値設定部123は、判定閾値を設定する。具体的には、閾値設定部123は、事前に作成されている目開閉判定閾値表に基づいて、現在の運転者の視線方向に対応する判定閾値THを設定する。閾値設定部123は、設定した判定閾値THを示す情報を開閉判定部124に供給する。
【0045】
ここで、目開閉判定閾値表とは、運転者の視線方向と判定閾値との関係を示すデータからなる表である。例えば、運転者の視線方向が自車の正面方向(自車の前方方向)を向いている場合を基準(上下および左右方向とも0度)にして、視線方向が、上下方向に-10度(下に10度)〜0度の範囲内の場合の判定閾値THの値がx、0度から+10度(上に10度)の範囲内の場合の判定閾値THの値がyといったように、目開閉判定閾値表では、視線方向がいくつかの範囲に区分され、範囲ごとに判定閾値THが設定されている。
【0046】
また、目開閉判定閾値表は、例えば、以下の手順により作成される。まず、運転席に座って運転している格好をした運転者の視線方向を、自車の正面方向を向いている場合を基準にして、上下、左右、斜め方向に変化させながら、運転者を撮像装置111により撮像する。次に、その結果得られた複数の画像に基づいて、運転者の視線方向と目の開閉度との関係を示すデータを取得する。そして、取得したデータに基づいて、運転者の各視線方向に対する判定閾値THを決定し、表にまとめたのが目開閉判定閾値表である。
【0047】
なお、運転者の目の開閉の検出精度をより向上させるためには、各個人の目開閉判定閾値表を作成し、運転者によって表を使い分けるのが望ましい。ただし、検出精度が少し落ちる可能性はあるが、複数の運転者のデータから1つの目開閉判定閾値表を作成し、複数の運転者に対して同じ表を用いるようにしてもよい。
【0048】
ステップS5において、開閉判定部124は、目の開閉度>判定閾値であるか否かを判定する。すなわち、開閉判定部124は、開閉度検出部121により検出された運転者の目の開閉度が、閾値設定部123により設定された判定閾値THより大きいか否かを判定する。目の開閉度>判定閾値であると判定された場合、処理はステップS6に進む。
【0049】
ステップS6において、開閉判定部124は、開眼していると判定する。その後、処理はステップS8に進む。
【0050】
一方、ステップS5において、目の開閉度≦判定閾値であると判定された場合、処理はステップS7に進む。
【0051】
ステップS7において、開閉判定部124は、閉眼していると判定する。その後、処理はステップS8に進む。
【0052】
ステップS8において、結果出力部125は、後段の装置に、判定結果を出力する。その後、処理はステップS1に戻り、ステップS1以降の処理が実行される。
【0053】
このようにして、運転者の視線の方向に関わらず、複雑な処理を行うことなく、簡単、迅速かつ正確に運転者の目の開閉を検出することができる。
【0054】
次に、図4および図5を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本発明の第2の実施の形態は、まず、判定閾値の初期値である初期閾値を設定し、運転者の視線方向に基づいて初期閾値を補正することにより、判定閾値を設定するようにしたものである。
【0055】
図4は、本発明を適用した目開閉検出システムの第2の実施の形態を示すブロック図である。なお、図中、図2と対応する部分については下2桁が同じ符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0056】
図4の目開閉検出システム201は、撮像装置211および目開閉検出装置212を含むように構成される。また、目開閉検出装置212は、開閉度検出部221、視線方向検出部222、開閉判定部224、結果出力部225、初期閾値設定部231、および、閾値補正部232を含むように構成される。
【0057】
開閉度検出部221は、検出した運転者の目の開閉度を示す情報を、開閉判定部224に加えて、初期閾値設定部231にも供給する。
【0058】
視線方向検出部222は、検出した運転者の視線方向を示す情報を、初期閾値設定部231および閾値補正部232に供給する。
【0059】
初期閾値設定部231は、図5を参照して後述するように、検出された運転者の目の開閉度および視線方向に基づいて、判定閾値の初期値である初期閾値を設定する。初期閾値設定部231は、設定した初期閾値を示す情報を閾値補正部232に供給する。
【0060】
閾値補正部232は、図5を参照して後述するように、検出された運転者の視線方向に基づいて、初期閾値を補正することにより判定閾値を設定する。閾値補正部232は、設定した判定閾値を示す情報を開閉判定部224に供給する。
【0061】
次に、図5のフローチャートを参照して、目開閉検出システム201により実行される目開閉検出処理について説明する。なお、この処理は、例えば、自車のエンジンが起動したとき開始され、エンジンが停止したとき終了する。
【0062】
ステップS51において、初期閾値設定部231は、初期閾値を設定する。例えば、初期閾値設定部231は、目開閉検出処理が開始されてから所定の期間、開閉度検出部221から運転者の目の開閉度の検出結果を取得する。そして、初期閾値設定部231は、取得した目の開閉度の統計値(例えば、平均値、分散など)を算出し、算出した統計値に基づいて初期閾値THOを設定する。このとき、視線方向検出部222から運転者の視線方向の検出結果を取得し、視線方向に基づいて目の開閉度の重みを設定し(例えば、視線方向が自車の正面方向に近いほど重みを大きくし)、初期閾値の設定に用いる統計値を算出するようにしてもよい。初期閾値設定部231は、設定した初期閾値THOを示す情報を閾値補正部232に供給する。
【0063】
なお、初期閾値設定部231が初期閾値を設定する手法は、特定の手法に限定されるものではなく、より簡単、迅速かつ正確に設定できる手法を適用することが望ましい。例えば、特開2006−109980号公報、特開2004−41485号公報などに開示されている手法を適用することが可能である。
【0064】
また、予め運転者ごとに初期閾値を設定しておき、初期閾値設定部231が、運転者の認証を行い、運転者に応じて、初期閾値を選択して設定するようにしてもよい。あるいは、運転者に応じてそれぞれ設定された押しボタンの中から、運転者が自分に対応する押しボタンを選んで押すなどの操作により、運転者が自分に対応する初期閾値を選択して設定するようにしてもよい。
【0065】
ステップS52乃至S54の処理は、図3のステップS1乃至S3の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。なお、これらの処理により、運転者の顔画像に基づいて、運転者の目の開閉度および視線方向が検出される。
【0066】
ステップS55において、閾値補正部232は、判定閾値を補正する。具体的には、閾値補正部232は、事前に作成されている補正表に基づいて、現在の運転者の視線方向に対応する補正量Cを求める。閾値補正部232は、以下の式(1)に基づいて、判定閾値THを算出し、算出した判定閾値THを示す情報を開閉判定部224に供給する。
【0067】
TH=THO×C ・・・(1)
【0068】
ここで、補正表とは、運転者の視線方向と補正量Cとの関係を示すデータからなる表である。例えば、運転者の視線方向が自車の正面方向を向いている場合を基準(上下および左右方向とも0度)にして、視線方向が、上下方向に-10度(下に10度)〜0度の範囲内の場合、補正量Cの値がx、0度から+10度(上に10度)の範囲内の場合、補正量Cの値がyといったように、補正表では、視線方向がいくつかの範囲に区切られ、範囲ごとに補正量Cが設定されている。
【0069】
また、補正表は、例えば、以下の手順により作成される。まず、運転席に座って運転している格好をした運転者の視線方向を、自車の正面方向を向いている場合を基準にして、上下、左右、斜め方向に変化させながら、運転者を撮像装置211により撮像する。そして、その結果得られた複数の画像に基づいて、運転者の視線方向と目の開閉度との関係を示すデータを取得する。この視線方向と目の開閉度との関係を示すデータを、十分な数の運転者について取得する。そして、取得したデータに基づいて、視線が自車の正面方向を向いている場合の目の開閉度に対する、正面以外の各方向を向いている場合の目の開閉度の変化量の統計を取り、その結果に基づいて、各視線方向に対する補正量Cを決定し、表にまとめたのが補正表である。
【0070】
なお、補正表は、例えば、各車両で作成するようにしてもよいし、自動車メーカ等で、車種毎に作成し、提供するようにしてもよい。
【0071】
ステップS56乃至S59の処理は、図3のステップS5乃至S8の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。なお、これらの処理により、運転者の目の開閉が判定される。その後、処理はステップS52に戻り、ステップS52以降の処理が実行される。
【0072】
このようにして、運転者の視線の方向に関わらず、複雑な処理を行うことなく、簡単、迅速かつ正確に運転者の目の開閉を検出することができる。また、運転者の違いに関わらず1種類の補正表を用いればよく、より少ないデータ量で処理を行うことができる。
【0073】
次に、図6および図7を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、本発明の第3の実施の形態は、運転者の視線方向の変化量に基づいて、判定閾値を調整するようにしたものである。
【0074】
図6は、本発明を適用した目開閉検出システムの第3の実施の形態を示すブロック図である。なお、図中、図2と対応する部分については下2桁が同じ符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0075】
図6の目開閉検出システム301は、撮像装置311および目開閉検出装置312を含むように構成される。また、目開閉検出装置312は、開閉度検出部321、視線方向検出部322、閾値設定部323、開閉判定部324、結果出力部325、および、視線方向保持部331を含むように構成される。
【0076】
視線方向検出部322は、検出した運転者の視線方向を示す情報を、閾値設定部323に加えて、視線方向保持部331にも供給する。
【0077】
閾値設定部323は、図7を参照して後述するように、視線方向保持部331に保持されている前回検出された運転者の視線方向、および、視線方向検出部322により検出された今回検出された運転者の視線方向に基づいて、判定閾値を設定する。閾値設定部323は、設定した閾値を示す情報を開閉判定部324に供給する。
【0078】
次に、図7のフローチャートを参照して、目開閉検出システム301により実行される目開閉検出処理について説明する。なお、この処理は、例えば、自車のエンジンが起動したとき開始され、エンジンが停止したとき終了する。
【0079】
ステップS101およびS102の処理は、図3のステップS1およびS2の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。なお、これらの処理により、運転者の顔画像に基づいて、運転者の目の開閉度が検出される。
【0080】
ステップS103において、視線方向検出部322は、図3のステップS3の視線方向検出部122による処理と同様に、運転者の視線方向を検出する。視線方向検出部322は、検出した運転者の視線方向を示す情報を、閾値設定部323および視線方向保持部331に供給する。
【0081】
ステップS104において、視線方向保持部331は、視線方向検出部322から供給された運転者の視線方向を示す情報を保持する。
【0082】
ステップS105において、閾値設定部323は、視線方向の変化量が所定の範囲内であるか否かを判定する。具体的には、閾値設定部323は、前回のステップS103の処理において検出された運転者の視線方向を示す情報を視線方向保持部331から取得する。閾値設定部323は、視線方向保持部331から取得した前回の運転者の視線方向と、視線方向検出部322から取得した今回の運転者の視線方向との間の変化量を求める。閾値設定部323が、求めた変化量が所定の範囲内であると判定した場合、処理はステップS106に進む。なお、前回の視線方向の検出結果が保持されていない場合、例えば、無条件で処理はステップS106に進む。
【0083】
ステップS106において、閾値設定部323は、図3のステップS4の閾値設定部123の処理と同様に、今回の運転者の視線方向に基づいて、判定閾値を設定する。なお、ステップS106の処理は、運転者の視線方向の変化量が所定の範囲内であることをもって、今回の運転者の視線方向の検出結果の信頼度が高いと判断して行われる処理である。その後、処理はステップS108に進む。
【0084】
一方、ステップS105において、視線方向の変化量が所定の範囲を超えていると判定された場合、処理はステップS107に進む。
【0085】
ステップS107において、閾値設定部323は、目開閉判定閾値表に基づいて、運転者の視線が正面を向いている場合の値に判定閾値を設定する。すなわち、運転者の視線方向の検出結果に関わらず、判定閾値は同じ値に設定される。なお、このステップS107の処理は、運転者の視線方向の変化量が所定の範囲を超えていることをもって、例えば、運転者の目が閉じているなどの要因により、今回の運転者の視線方向の検出結果の信頼度が低いと判断して行われる処理である。その後、処理はステップS108に進む。
【0086】
ステップS108乃至S111の処理は、図3のステップS5乃至S8の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。なお、これらの処理により、運転者の目の開閉が判定される。その後、処理はステップS101に戻り、ステップS101以降の処理が実行される。
【0087】
このようにして、運転者の視線方向の検出結果の信頼度が低い場合に、運転者の目の開閉が誤検出されてしまうことが抑制され、検出精度が向上する。
【0088】
なお、本発明の第3の実施の形態において、運転者の視線方向の変化量を求める手法は、上述した手法に限定されるものではない。
【0089】
次に、図8および図9を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。なお、本発明の第4の実施の形態では、運転者の瞳を検出し、瞳の検出結果の信頼度に基づいて、判定閾値を調整するようにしたものである。
【0090】
図8は、本発明を適用した目開閉検出システムの第4の実施の形態を示すブロック図である。なお、図中、図2と対応する部分については下2桁が同じ符号を付してあり、処理が同じ部分に関しては、その説明は繰り返しになるので省略する。
【0091】
図8の目開閉検出システム401は、撮像装置411および目開閉検出装置412を含むように構成される。また、目開閉検出装置412は、開閉度検出部421、視線方向検出部422、閾値設定部423、開閉判定部424、結果出力部425、瞳検出部431、および、瞳信頼度算出部432を含むように構成される。
【0092】
撮像装置411は、運転者の顔画像を、目開閉検出装置412の開閉度検出部421および視線方向検出部422に加えて、瞳検出部431にも供給する。
【0093】
瞳検出部431は、顔画像内の運転者の瞳を検出する。瞳検出部431は、顔画像および運転者の瞳の検出結果を示す情報を瞳信頼度算出部432に供給する。
【0094】
瞳信頼度算出部432は、瞳検出部431による瞳の検出結果の信頼度を算出する。瞳信頼度算出部432は、算出した信頼度を示す情報を閾値設定部423に供給する。
【0095】
閾値設定部423は、図9を参照して後述するように、検出された運転者の視線方向、および、算出された運転者の瞳の検出結果の信頼度に基づいて、判定閾値を設定する。閾値設定部423は、設定した閾値を示す情報を開閉判定部424に供給する。
【0096】
次に、図9のフローチャートを参照して、目開閉検出システム401により実行される目開閉検出処理について説明する。なお、この処理は、例えば、自車のエンジンが起動したとき開始され、エンジンが停止したとき終了する。
【0097】
ステップS151乃至S153の処理は、図3のステップS1乃至S3の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。なお、これらの処理により、運転者の画像の顔画像に基づいて、運転者の目の開閉度および視線方向が検出される。
【0098】
ステップS154において、瞳検出部431は、瞳を検出する。すなわち、瞳検出部431は、所定の手法を用いて、顔画像内の運転者の瞳を検出する。瞳検出部431は、顔画像および検出結果を示す情報を瞳信頼度算出部432に供給する。
【0099】
なお、瞳検出部431が運転者の瞳を検出する手法は、特定の手法に限定されるものではなく、より簡単、迅速かつ正確に検出できる手法を適用することが望ましい。例えば、「川口他,ハフ変換と分離度フィルタによる人物顔からの両目の検出,電子情報通信学会論文誌,日本,社団法人電子情報通信学会,2001年,Vol.J84-D-II,No.10,2190-2200ページ」などに開示されている手法を適用することが可能である。
【0100】
ステップS155において、瞳信頼度算出部432は、瞳の検出結果の信頼度を算出する。すなわち、瞳信頼度算出部432は、所定の手法を用いて、瞳検出部431による運転者の瞳の検出結果の信頼度を算出する。瞳信頼度算出部432は、算出した信頼度を示す情報を閾値設定部423に供給する。
【0101】
なお、瞳信頼度算出部432が瞳の検出結果の信頼度を算出する手法は、特定の手法に限定されるものではなく、より簡単、迅速かつ正確に検出できる手法を適用することが望ましい。例えば、瞳信頼度算出部432は、瞳検出部431により検出された瞳を含む顔画像の領域に対して、テンプレートマッチングを行い、類似度を算出し、算出した類似度を信頼度とする。また、例えば、瞳信頼度算出部432は、瞳検出部431により検出された顔画像の瞳の領域の円形度を、以下の式(2)により算出し、算出した円形度を信頼度とする。
【0102】
円形度=4π×S/L2 ・・・(2)
ただし、Sは瞳の領域の面積、Lは領域の周囲長である。
【0103】
ステップS156において、閾値設定部423は、瞳の検出結果の信頼度が所定の閾値を超えているか否かを判定する。瞳の検出結果の信頼度が所定の閾値を超えていると判定された場合、処理はステップS157に進む。
【0104】
ステップS157において、閾値設定部423は、図3のステップS4の閾値設定部123の処理と同様に、運転者の視線方向に基づいて、判定閾値を設定する。なお、ステップS157の処理は、運転者の瞳の検出結果の信頼度が所定の閾値を超えていることをもって、運転者の視線方向の検出結果の信頼度が高いと判断して行われる処理である。その後、処理はステップS159に進む。
【0105】
一方、ステップS156において、瞳の検出結果の信頼度が所定の閾値以下であると判定された場合、処理はステップS159に進む。
【0106】
ステップS159において、図7のステップS107の処理と同様に、運転者の視線が正面を向いている場合の値に判定閾値が設定される。なお、ステップS159の処理は、運転者の瞳の検出結果の信頼度が所定の閾値以下であることをもって、運転者の視線方向の検出結果の信頼度が低いと判断して行われる処理である。その後、処理はステップS159に進む。
【0107】
ステップS159乃至S162の処理は、図3のステップS5乃至S8の処理と同様であり、その説明は繰り返しになるので省略する。なお、これらの処理により、運転者の目の開閉が判定される。その後、処理はステップS151に戻り、ステップS151以降の処理が実行される。
【0108】
このようにして、運転者の視線方向の検出結果の信頼度が低い場合に、運転者の目の開閉が誤検出されてしまうことが抑制され、検出精度が向上する。
【0109】
なお、以上の説明では、図6の目開閉検出システム301、および、図8の目開閉検出システム401において、図2の目開閉検出システム101と同様の方法により、判定閾値を設定する例を示したが、図4の目開閉検出システム201と同様の方法により、判定閾値を設定するようにしてもよい。すなわち、例えば、運転者の視線方向の変化量、または、運転者の瞳の検出結果の信頼度に基づいて、運転者の視線方向の検出結果の信頼度が低いと判定された場合、運転者の視線が自車の正面方向を向いている場合の補正量を用いて、判定閾値を設定するようにしてもよい。
【0110】
また、運転者の視線方向の検出結果の信頼度が低いと判定された場合に、必要に応じて、正面以外の所定の方向を運転者の視線が向いている場合の値に判定閾値を設定するようにしてもよい。
【0111】
なお、本発明は、例えば、運転者以外の人の目の開閉を検出する場合にも適用することが可能である。
【0112】
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
【0113】
図10は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウエアの構成例を示すブロック図である。
【0114】
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)501,ROM(Read Only Memory)502,RAM(Random Access Memory)503は、バス504により相互に接続されている。
【0115】
バス504には、さらに、入出力インタフェース505が接続されている。入出力インタフェース505には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部506、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部507、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部508、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部509、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア511を駆動するドライブ510が接続されている。
【0116】
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU501が、例えば、記憶部508に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース505及びバス504を介して、RAM503にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
【0117】
コンピュータ(CPU501)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア511に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
【0118】
そして、プログラムは、リムーバブルメディア511をドライブ510に装着することにより、入出力インタフェース505を介して、記憶部508にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部509で受信し、記憶部508にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM502や記憶部508に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0119】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0120】
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置、手段などより構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0121】
さらに、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0122】
【図1】視線方向による目の開閉度の変化を説明するための図である。
【図2】目開閉検出システムの第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】目開閉検出処理の第1の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図4】目開閉検出システムの第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図5】目開閉検出処理の第2の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図6】目開閉検出システムの第3の実施の形態を示すブロック図である。
【図7】目開閉検出処理の第3の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図8】目開閉検出システムの第4の実施の形態を示すブロック図である。
【図9】目開閉検出処理の第4の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図10】コンピュータの構成の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0123】
101 目開閉検出システム
111 撮像装置
112 目開閉検出装置
121 開閉度検出部
122 視線方向検出部
123 閾値設定部
124 開閉判定部
201 目開閉検出システム
211 撮像装置
212 目開閉検出装置
221 開閉度検出部
222 視線方向検出部
224 開閉判定部
231 初期閾値設定部
232 閾値補正部
301 目開閉検出システム
311 撮像装置
312 目開閉検出装置
321 開閉度検出部
322 視線方向検出部
323 閾値設定部
324 開閉判定部
331 視線方向保持部
401 目開閉検出システム
411 撮像装置
412 目開閉検出装置
421 開閉度検出部
422 視線方向検出部
423 閾値設定部
424 開閉判定部
431 瞳検出部
432 瞳信頼度算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の目の開閉を検出する検出装置において、
人の顔を撮像した画像に基づいて、前記人の目の開け具合を示す開閉度を検出する開閉度検出手段と、
前記画像に基づいて、前記人の視線の方向を検出する視線方向検出手段と、
検出された前記人の視線の方向に基づいて、目の開閉の判定に用いる判定閾値を設定する閾値設定手段と、
前記開閉度を前記判定閾値と比較することにより、前記人の目の開閉を判定する開閉判定手段と
を含む検出装置。
【請求項2】
前記閾値設定手段は、視線の方向と前記判定閾値を補正するための補正量との関係を示す所定のデータに基づいて、検出された前記人の視線の方向に対する前記補正量を求め、前記補正量を用いて予め設定されている値を補正することにより前記判定閾値を設定する
請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記閾値設定手段は、視線の方向と前記判定閾値との関係を示す所定のデータに基づいて、検出された前記人の視線の方向に対する前記判定閾値を設定する
請求項1に記載の検出装置。
【請求項4】
前記閾値設定手段は、前記視線方向検出手段による検出結果に基づいて、前記人の視線の方向の変化量を求め、前記変化量が所定の範囲内である場合、検出された前記人の視線の方向に基づいて前記判定閾値を設定し、前記変化量が前記範囲を超えている場合、前記人の視線が所定の方向を向いている場合の値に前記判定閾値を設定する
請求項1に記載の検出装置。
【請求項5】
前記画像内の前記人の瞳を検出する瞳検出手段と、
前記人の瞳の検出結果の信頼度を算出する瞳信頼度算出手段と
をさらに含み、
前記閾値設定手段は、前記信頼度が所定の閾値を越えている場合、検出された前記人の視線の方向に基づいて前記判定閾値を設定し、前記信頼度が所定の閾値以下である場合、前記人の視線が所定の方向を向いている場合の値に前記判定閾値を設定する
請求項1に記載の検出装置。
【請求項6】
人の目の開閉を検出する検出装置が、
前記人の顔を撮像した画像に基づいて、前記人の目の開け具合を示す開閉度を検出し、
前記画像に基づいて、前記人の視線の方向を検出し、
検出された前記人の視線の方向に基づいて、目の開閉の判定に用いる判定閾値を設定し、
前記開閉度を前記判定閾値と比較することにより、前記人の目の開閉を判定する
ステップを含む検出方法。
【請求項7】
コンピュータに、
前記人の顔を撮像した画像に基づいて、前記人の目の開け具合を示す開閉度を検出し、
前記画像に基づいて、前記人の視線の方向を検出し、
検出された前記人の視線の方向に基づいて、目の開閉の判定に用いる判定閾値を設定し、
前記開閉度を前記判定閾値と比較することにより、前記人の目の開閉を判定する
ステップを含む処理を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−134608(P2010−134608A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−308563(P2008−308563)
【出願日】平成20年12月3日(2008.12.3)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】