検査システム
【課題】検査対象装置に含まれる各部品の検査ミスを防止する。
【解決手段】本システムは、コードリーダとイヤホンとを備え且つ通信機能を内蔵する携帯端末と、携帯端末と通信可能な中央装置とを有する。上記中央装置は、部品毎に当該部品の確認指示を含む音声データと正解データとを格納する記憶部を有し、上記携帯端末は、特定検査対象装置の識別情報を含む第1の2次元コードをコードリーダを介して読み取り、特定検査対象装置の各部品の音声データを取得する手段と、取得した音声データから音声をイヤホンを介して再生出力する手段と、特定検査対象装置の各部品に付され且つ当該部品のデータを含む第2の2次元コードをコードリーダを介して読み取る手段とを有する。また上記携帯端末と中央装置とのいずれかが特定検査対象装置の各部品について当該部品の第2の2次元コードと当該部品の正解データとに基づき当該部品の正否を判断する手段を有する。
【解決手段】本システムは、コードリーダとイヤホンとを備え且つ通信機能を内蔵する携帯端末と、携帯端末と通信可能な中央装置とを有する。上記中央装置は、部品毎に当該部品の確認指示を含む音声データと正解データとを格納する記憶部を有し、上記携帯端末は、特定検査対象装置の識別情報を含む第1の2次元コードをコードリーダを介して読み取り、特定検査対象装置の各部品の音声データを取得する手段と、取得した音声データから音声をイヤホンを介して再生出力する手段と、特定検査対象装置の各部品に付され且つ当該部品のデータを含む第2の2次元コードをコードリーダを介して読み取る手段とを有する。また上記携帯端末と中央装置とのいずれかが特定検査対象装置の各部品について当該部品の第2の2次元コードと当該部品の正解データとに基づき当該部品の正否を判断する手段を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者が所定の装置に含まれる複数の部品の正否を確認する場合において、作業の効率化及び検査ミスの防止を図るための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車などにおいて、同一の車種であっても各部品(例えば、タイヤ、ミラー、バンパー、ホイール、シート、カーナビゲーションなど)は購入者の好みによって異なる場合が多く、工場から出荷する際には、発注されたとおりの製品に仕上がっているかを確認する必要がある。従来、作業者は、その製品に本来取り付けられているべき部品の型番などが印刷されたチェック用紙に基づき、各部品の確認を行っており、チェック結果をチェック用紙に記入する。
【0003】
このような従来の方式では、作業者は、ボールペン等の筆記用具とチェック用紙とを手に持ちながら作業を行うことになり、両手を使う場合(例えば、ボンネット又はドアを開ける、止め金を外す場合など)には、一旦筆記用具及びチェック用紙を手から放さなければならず、作業効率が悪くなる。また、例えば、作業者が、作業効率を向上させようとして、複数の部品のチェック結果をまとめて記入するようになると、記入ミスや検査ミスなどが生じていた。さらに、例えば筆記用具を持ち替える際に筆記用具を落としてしまって、製品に傷を付けてしまう場合もある。
【0004】
例えば特開2002−304604号公報には、バーコードを用いて物品の流通管理を行う物品の流通管理方法が開示されている。具体的には、この流通管理方法は、物品を出荷する際に、該出荷する物品に関する付帯情報および属性情報に基づいた2次元バーコードを作成する工程と、出荷する物品を梱包体によって梱包する工程と、作成された2次元バーコードを梱包体に貼りつける工程と、梱包体に2次元バーコードが貼りつけられた状態で、出荷する物品を運搬する工程と、物品の受け取り時に、梱包体に貼りつけられた2次元バーコードから読み取られた付帯情報および属性情報と、梱包されてきた実際の物品とを照合して検証する工程とを有する。しかしながら、当該公報では、求めている商品と一致しているかどうかは、梱包を解いて、実物と付帯情報から読み取られる発送前の商品の情報とを比較し、確認しなければならず、上記のような問題を解決することはできない。
【0005】
また、例えば特開2005−189986号公報には、2次元コードを備えた物品を用いた情報提示システムが開示されている。具体的には、この情報提示システムは、n×nまたはm×nに縦横に配列されるドットからなる2次元コードを読み取る読取手段と、該読取手段により読み取られた情報を出力する出力手段とを備える。そして、2次元コードにはカラー画像を含む画像データまたは音声データが格納され、出力手段にはカラー画像を含む画像データまたは音声データが出力されることを特徴とする。しかしながら、当該公報記載の技術によれば、2次元コードをカードなどに付することによって、本人確認や認証などを容易に行うことができるかもしれないが、上記のような問題を解決することはできない。
【特許文献1】特開2002−304604号公報
【特許文献2】特開2005−189986号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のように、従来技術では、例えば自動車などの製品に含まれる各部品を見回りながら確認する場合、複数の部品をまとめてチェックすることによる検査対象の漏れや記入ミスによる検査ミスを防止することはできない。また、手が塞がれてしまうことによる作業効率の低下を防止することもできない。
【0007】
本発明は、例えば自動車などの製品に含まれる各部品を見回りながら、当該製品が最終顧客からの指示通りの部品・塗装などで構成されているかを確認する場合において、検査ミスを防止するための技術を提供することである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、手が塞がれてしまうことによる作業効率の低下を防止するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る検査システムは、2次元コードリーダとイヤホンとを備え且つ通信機能を内蔵する携帯端末と、携帯端末と通信可能な中央装置とを有する。そして、上で述べた中央装置は、検査対象装置に含まれる部品毎に、当該部品の確認指示を含む音声データと、正解とみなされる部品のデータである正解データとを格納する検査データ格納部を有し、上で述べた携帯端末は、特定の検査対象装置の所定部位に付され且つ当該特定の検査対象装置の識別情報を含む第1の2次元コードを2次元コードリーダを介して読み取り、当該特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々に対応する音声データを取得する手段と、特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に対応する音声データから音声をイヤホンを介して再生出力する手段と、特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に付され且つ当該部品のデータを含む第2の2次元コードを2次元コードリーダを介して読み取る読取手段とを有する。また、上で述べた携帯端末と中央装置とのうちいずれかが、特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に対応する第2の2次元コードと、当該部品に対応する正解データとに基づき、当該部品の正否を判断する判断手段を有する。
【0010】
このようにすれば、例えば、作業者は、イヤホンからの音声に従って、部品に付された2次元コードが読み取れるように2次元コードリーダの位置合わせを行えばよいので、記入ミスなどによる検査ミスを防止することができるようになる。また、チェック用紙及び筆記用具が不要になり、検査対象装置(例えば、自動車などの製品)を傷付けることもほとんどなくなる。
【0011】
また、上で述べた検査データ格納部が、検査対象装置に含まれる部品毎に、リード時間をさらに格納するようにしてもよい。そして、上で述べた読取手段が、部品に対応する音声を再生出力してから当該部品に対応するリード時間が経過するまでの間、読み取り可能となるように2次元コードリーダを制御する手段を有するようにしてもよい。このようにすれば、2次元コードリーダが不要なデータを誤って読み取ることを防止できる。
【0012】
さらに、上で述べた携帯端末と中央装置とのうちいずれかが、判断手段により正しいと判断された部品以外の部品を特定するための第3の2次元コードを生成する手段をさらに有するようにしてもよい。そして、上で述べた携帯端末が、携帯端末に接続される印刷装置に第3の2次元コードを印刷させる手段をさらに有するようにしてもよい。このようにすれば、本来取り付けられているべき部品以外の部品が取り付けられていた場合に、以降の工程にて当該部品を容易に特定することができる。
【0013】
上で述べた2次元コードリーダが、作業者の身体のいずれかの部位に装着可能となっている場合もある。このようにすれば、作業者は両手が使えるようになり、作業効率の向上につながる。
【0014】
なお、本システムは、プログラムが上記処理をハードウエアに実行させることによって実現可能であり、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。尚、中間的な処理結果はメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、例えば自動車などの製品に含まれる各部品を見回りながら確認する場合において、検査ミスを防止することができる。
【0016】
また、本発明の他の側面によれば、手が塞がれてしまうことによる作業効率の低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の一実施の形態に係る検査システムの概要を図1に示す。本実施の形態では、ある製品(例えば自動車など)について、最終顧客から発注されたとおりの部品が取り付けられているかを確認する場面を想定する。なお、各部品には、当該部品の型番を表す2次元コード(例えばQR(Quick Response)コード)が印刷されたシールなどが、貼付されているものとする。例えばイントラネットや携帯電話網であるネットワーク1には、中央装置3と、作業者が腰に下げるなどして携帯しているPDA(Personal Digital Assistant)5(図1では、5a、5b、・・・)とが接続されている。PDA5には、イヤホン6(図1では、6a、6b、・・・)と、例えば作業者が装着するヘルメットに取り付けられている2次元コードリーダ7(図1では、7a、7b、・・・)と、プリンタ8と、ランプ9とが接続されている。なお、イヤホン6、2次元コードリーダ7、プリンタ8及びランプ9は、例えばBluetooth(登録商標)等によってPDA5と無線通信を行うような場合もある。また、プリンタ8及びランプ9は、予めPDA5に組み込まれるような場合もある。
【0018】
中央装置3は、データ受信部31と、検査データ処理部33と、照合処理部35と、2次元コード処理部37とを有する。また、中央装置3は、検査データ格納部41と、照合結果格納部43とを管理している。データ受信部31は、PDA5からのデータを受信し、記憶装置に格納する。検査データ処理部33は、検査に必要となるデータ(例えば、作業者に対する指示を含む音声データなど)を検査データ格納部41から読み出し、PDA5に送信するなどの処理を実施する。照合処理部35は、PDA5から送信された部品の型番を、後で説明する正解データと照合し、照合結果を照合結果格納部43に格納する。2次元コード処理部37は、照合結果が不一致となる項目を特定するための2次元コードを生成するなどの処理を実施する。検査データ格納部41には、後で説明する項目一覧テーブル、チェック項目テーブル及び検査テーブルが格納されている。また、照合結果格納部43には、後で説明する照合結果テーブル及び不一致項目テーブルが格納されている。
【0019】
図2に、PDA5の機能ブロック図を示す。PDA5は、通信処理部51と、制御部53と、2次元コード入力部55と、音声データ出力部57と、検査データ格納部59とを有する。通信処理部51は、中央装置3との通信処理を実施する。制御部53は、イヤホン6、2次元コードリーダ7、プリンタ8及びランプ9などを制御するための処理を実施する。2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7を介して読み取られた2次元コードを受け付ける。音声データ出力部57は、音声データに係る音声をイヤホン6を介して出力する。検査データ格納部59には、PDA5からの音声データなどが格納される。
【0020】
図3乃至図5に、検査データ格納部41に格納されるデータの一例を示す。図3は、検査データ格納部41に格納される項目一覧テーブルの一例である。図3の例では、項目一覧テーブルには、項目IDの列と、内容の列とが含まれる。
【0021】
図4は、検査データ格納部41に格納されるチェック項目テーブルの一例である。図4の例では、チェック項目テーブルには、2次元コードの列と、チェック項目の列と、正解データの格納先の列とが含まれる。2次元コードの列には、製品を特定可能なユニークな2次元コードが設定される。チェック項目の列には、2次元コードに対応する製品において、確認すべき項目の項目IDのリストが設定される。例えば、エアロ(項目ID「12」)やカーナビゲーション(項目ID「29」)など、標準装備でない部品の項目は、購入者が取り付けを希望した製品のチェック項目にはリストアップされるが、購入者が取り付けを希望しなかった製品のチェック項目には含まれない。従って、製品毎にチェック項目の内容が異なる。また、正解データの格納先の列には、後で説明する検査テーブルの正解1の列、正解2の列、・・・のうち、当該2次元コードに対応する製品の正解データが格納されている列の情報が設定される。
【0022】
図5は、検査データ格納部41に格納される検査テーブルの一例である。図5の例では、検査テーブルには、項目IDの列と、音声データの列と、リードフラグの列と、リード時間の列と、正解1の列と、正解2の列と、・・・とが含まれる。音声データの列には、作業者に対する指示を含む音声データが格納される。例えば項目ID「2」であれば、「ピッの音から3秒以内にタイヤの2次元コードをリードして下さい」という音声が出力されることを示す。リードフラグの列には、2次元コードの読み取りが必要な項目については1が設定され、2次元コードの読み取りが不要な項目については0が設定される。リード時間の列には、リードフラグが1の場合に、2次元コードリーダ7をオンにしてからオフにするまでの時間が設定される。例えば図6に示すように、音声出力後、「ピッ」という音を出力すると共に2次元コードリーダ7をオンにし、リード時間が経過するまでの間、読み取り可能となるように2次元コードリーダ7を制御する。なお、リードフラグが0の場合には、リード時間の列にも0が設定される。正解1、正解2、・・・の各列には、製品毎の正解データが設定される。本実施の形態では、発注書データなどに含まれる部品の型番などに従って予め正解データが用意されているものとし、この正解データに基づき、発注されたとおりの製品に仕上がっているか否かを確認するものとする。
【0023】
図7及び図8に、照合結果格納部43に格納されるデータの一例を示す。図7は、照合結果格納部43に格納される照合結果テーブルの一例である。図7の例では、照合結果テーブルには、項目IDの列と、照合結果(○:一致/×:不一致)の列とが含まれる。なお、照合結果テーブルは、チェック項目テーブル(図4)の2次元コード毎に格納される。
【0024】
図8は、照合結果格納部43に格納される不一致項目テーブルの一例である。図8の例では、不一致項目テーブルには、2次元コードの列と、不一致項目の列と、送信用2次元コードの列とが含まれる。2次元コードの列には、チェック項目テーブル(図4)の2次元コードのうちのいずれかが設定される。不一致項目の列には、照合結果テーブル(図7)において「×」(不一致)が設定されている項目の項目IDが設定される。なお、詳細は後で説明するが、各レコードについて、当該レコードの内容をコード化することにより、新たな2次元コードを生成する。
【0025】
次に、図9乃至図11を用いて、図1に示した検査システムの処理を説明する。まず、作業者は、検査対象となる製品(例えば自動車)の所定位置に貼付されたシールなどに印刷されている2次元コード(以下、第1の2次元コードと呼ぶ)に2次元コードリーダ7を近づける。そして、PDA5の2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7を介して第1の2次元コードを読み込み、当該第1の2次元コードのデータ(例えばイメージ化された2次元コードを復号化したデータ)を中央装置3に送信する(図9:ステップS1)。
【0026】
中央装置3のデータ受信部31は、PDA5からの第1の2次元コードのデータを受信し、記憶装置に格納する(ステップS3)。そして、中央装置3の検査データ処理部33は、記憶装置に格納された第1の2次元コードでチェック項目テーブルを検索し、当該第1の2次元コードに対応するチェック項目を抽出する(ステップS5)。そして、中央装置3の検査データ処理部33は、検査テーブルからチェック項目の各々に対応する音声データ、リードフラグ及びリード時間を読み出し、PDA5に送信する(ステップS7)。
【0027】
PDA5の通信処理部51は、中央装置3からの音声データ、リードフラグ及びリード時間を受信し、検査データ格納部59に格納する(ステップS9)。そして、PDA5の音声データ出力部57は、先頭から順に未処理の項目を特定する(ステップS11)。そして、PDA5の音声データ出力部57は、特定項目の音声データから音声をイヤホン6を介して出力する(ステップS13)。
【0028】
そして、PDA5の2次元コード入力部55は、特定項目のリードフラグが1であるか判断する(ステップS15)。特定項目のリードフラグが0であれば(ステップS15:Noルート)、以下で説明するステップS17及びステップS19の処理をスキップし、端子Bを介してステップS27(図11)の処理に移行する。
【0029】
一方、特定項目のリードフラグが1である場合(ステップS15:Yesルート)、PDA5の2次元コード入力部55は、コード読み込み処理を実施する(ステップS17)。なお、コード読み込み処理については、図10を用いて説明する。
【0030】
まず、2次元コード入力部55は、検査データ格納部59から特定項目のリード時間を取得し、タイマにセットする(図10:ステップS51)。そして、2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7をオンに設定し(ステップS53)、タイマをスタートする。なお、図示していないが、例えば、ランプ9を点灯させるなどして、2次元コードリーダ7がオンであることを作業者に知らせるようにしてもよい。
【0031】
なお、作業者は、ステップS13において出力された音声に従って部品に貼付されたシールなどに印刷されている2次元コード(以下、第2の2次元コードと呼ぶ)に2次元コードリーダ7を近づける。そして、2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7を介して第2の2次元コードを読み込み(ステップS55)、イメージ化された2次元コードを復号化したデータを入力データとして一旦記憶装置に格納する。そして、タイマのタイムアウトを検出すると、2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7をオフに設定する(ステップS57)。その後、コード読み込み処理を終了し、元の処理に戻る。
【0032】
図9の説明に戻って、コード読み込み処理を実施した後、PDA5の通信処理部51は、特定項目の項目ID及び入力データ(第2の2次元コード)を中央装置3に送信する(ステップS19)。そして、中央装置3のデータ受信部31は、PDA5からの項目ID及び入力データを受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS21)。その後、端子A及びBを介して図11の処理に移行する。
【0033】
図11の説明に移行して、端子Aの後、中央装置3の照合処理部35は、入力データと正解データとを照合して、照合結果を照合結果テーブルに格納する(図11:ステップS23)。なお、照合する正解データは、第1の2次元コード及び項目IDを基に特定する。
【0034】
その後、中央装置3の照合処理部35は、全項目終了したか判断する(ステップS25)。全項目終了していなければ(ステップS25:Noルート)、端子Dを介してステップS21(図9)の処理に戻る。一方、全項目終了した場合(ステップS25:Yesルート)、ステップS29の処理に移行する。
【0035】
また、端子Bの後、PDA5の音声データ出力部57は、全項目終了したか判断する(ステップS27)。全項目終了していなければ(ステップS27:Noルート)、端子Dを介してステップS11(図9)の処理に戻る。一方、全項目終了した場合(ステップS27:Yesルート)、ステップS31の処理に移行する。
【0036】
そして、中央装置3の照合処理部35は、照合結果をPDA5に送信する(ステップS29)。PDA5の通信処理部51は、中央装置3からの照合結果を受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS31)。
【0037】
そして、中央装置3の照合処理部35は、照合結果が全て一致であるか判断する(ステップS33)。照合結果が全て一致である場合(ステップS33:Yesルート)、ここで処理を終了する(ステップS35)。一方、照合結果が全て一致でなければ(ステップS33:Noルート)、ステップS41の処理に移行する。
【0038】
また、PDA5の制御部53は、照合結果が全て一致であるか判断する(ステップS37)。照合結果が全て一致である場合(ステップS37:Yesルート)、ここで処理を終了する(ステップS39)。一方、照合結果が全て一致でなければ(ステップS37:Noルート)、ステップS47の処理に移行する。
【0039】
そして、中央装置3の2次元コード処理部37は、照合結果が不一致の項目の項目IDと第1の2次元コードとを含むレコードを生成し、不一致項目テーブルに登録する(ステップS41)。すなわち、照合結果テーブルの照合結果の列に「×」(不一致)が設定されている項目の項目IDが不一致項目テーブルに登録される。そして、中央装置3の2次元コード処理部37は、当該レコードの内容をコード化することにより、新たな2次元コード(以下、第3の2次元コードと呼ぶ)を生成し、一旦記憶装置に格納する(ステップS43)。そして、中央装置3の2次元コード処理部37は、生成した第3の2次元コードのデータ(例えばイメージ化する前のデータ)をPDA5に送信する(ステップS45)。
【0040】
そして、PDA5の通信処理部51は、中央装置3からの第3の2次元コードのデータを受信し、一旦記憶装置に格納する。そして、PDA5の制御部53が、当該第3の2次元コードをイメージ化し、印刷指示をプリンタ8に出力する(ステップS47)。例えば、プリンタ8は、PDA5からの印刷指示に従って、イメージ化された二次元コードをシールなどに印刷する。そして、作業者は、印刷されたシールを製品の所定位置に貼り付ける。例えば、次の工程などにおいて、この2次元コードを2次元コードリーダ7で読み込むことで、当該製品を特定可能なユニーク値と、不一致と判断された部品とが判明し、いずれの部品が不一致と判断されたかを容易に特定できるようになる。
【0041】
以上のような処理を実施することにより、例えば自動車などの製品に含まれる各部品を見回りながら確認する場合において、作業者は、イヤホン6からの音声に従って、2次元コードリーダ7を各部品に付された2次元コードに近づけるだけなので、簡単な作業で済む。すなわち、複数の部品をまとめてチェックすることによる検査ミスや記入ミスなどを防止することができるようになる。また、2次元コードリーダ7がヘルメットなどに取り付けられていれば、作業者は両手が使えるようになり、作業効率の向上につながる。また、リード時間を設け、一定の時間帯で2次元コードを読み込むようになっているため、不要なデータを誤って読み込むことを防止することができる。なお、各部品に貼付されたシールは、出荷時に剥がすようにすればよい。
【0042】
以上本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上で説明した機能ブロック図は必ずしも実際のプログラムモジュール構成に対応するものではない。中央装置3は、1台のコンピュータではなく複数台のコンピュータで実現するようにしてもよい。
【0043】
また、上で説明した各テーブルの構成は一例であって、必ずしも上記のような構成でなければならないわけではない。さらに、処理フローにおいても、処理結果が変わらなければ処理の順番を入れ替えることも可能である。
【0044】
また、上では、入力データをPDA5から中央装置3へ送信し、中央装置3にて、正解データとの照合処理と、不一致項目テーブルへのレコードを登録する処理とを実施する例を説明したが、これらの処理の少なくとも一部の処理をPDA5にて実施するような構成を採用することも可能である。
【0045】
また、照合結果が不一致の項目について、検査をやり直すような構成を採用することも可能である。
【0046】
また、上では、2次元コードリーダ7がヘルメットに取り付けられている例を説明したが、この場合は、例えば、作業者が首や体を動かすことで2次元コードリーダ7の向きを変え、2次元コードリーダ7の焦点を目的の2次元コードに合わせることになる。ここで、2次元コードリーダ7がヘルメットに取り付けられている場合と同程度の操作性を実現できるのであれば、2次元コードリーダ7をヘルメット以外の装着物に取り付けるような構成を採用することも可能である。例えば、取り付け先が眼鏡やゴーグルなどであれば、ヘルメットに取り付ける場合と操作性はほとんど変わらない。また、リストバンドなどに取り付けるようにしてもよい。
【0047】
また、作業者が、2次元コードリーダ7の照準を目的の2次元コードに容易に合わせることができるようにするために、2次元コードリーダ7の照準位置(例えば読み取り範囲の中心部)を光で照らすような照準支援機能を備えるようにしてもよい。さらに、例えば眼鏡やゴーグルの一部に小型ディスプレイを備え付け、2次元コードリーダ7により撮影された映像を当該小型ディスプレイに映し出すような照準支援機能を備えるようにしてもよい。また、例えば予め決められたマークなどを2次元コードと共に各シールに印刷しておき、2次元コードリーダ7が当該マークを検出した場合には、所定の音を出力するなどして、2次元コードリーダ7の照準が2次元コードに合っていることを作業者に知らせるような照準支援機能を備えるようにしてもよい。さらに、2次元コードリーダ7が当該マークを検出した場合に、当該マークの周辺に焦点を合わせるようにしてもよい。
【0048】
また、2次元コードの読み取りに失敗した場合又はリード時間内に2次元コードを読み取ることができなかった場合には、同一の2次元コードの読み取りを再度行うように指示する音声を出力し、例えば2次元コードが読み取れるまで又は所定回数失敗するまで、同一の2次元コードを読み取らせるようにしてもよい。
【0049】
なお、中央装置3は、図12に示すように、メモリ2501(記憶部)とCPU2503(処理部)とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。OS及びWebブラウザを含むアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。必要に応じてCPU2503は、表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、必要な動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、メモリ2501に格納され、必要があればHDD2505に格納される。このようなコンピュータは、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及び必要なアプリケーション・プログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施の形態に係る検査システムの概要を示す図である。
【図2】PDAの機能ブロック図である。
【図3】検査データ格納部に格納される項目一覧テーブルの一例を示す図である。
【図4】検査データ格納部に格納されるチェック項目テーブルの一例を示す図である。
【図5】検査データ格納部に格納される検査テーブルの一例を示す図である。
【図6】リード時間を説明するための図である。
【図7】照合結果格納部に格納される照合結果テーブルの一例を示す図である。
【図8】照合結果格納部に格納される不一致項目テーブルの一例を示す図である。
【図9】本実施の形態に係る検査システムの処理フロー(第1の部分)を示す図である。
【図10】コード読み込み処理の処理フローを示す図である。
【図11】本実施の形態に係る検査システムの処理フロー(第2の部分)を示す図である。
【図12】コンピュータの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0051】
1 ネットワーク
3 中央装置
5a,5b PDA
6a,6b イヤホン
7a,7b 2次元コードリーダ
8 プリンタ
9 ランプ
31 データ受信部 33 検査データ処理部
35 照合処理部 37 2次元コード処理部
41 検査データ格納部 43 照合結果格納部
51 通信処理部 53 制御部
55 2次元コード入力部 57 音声データ出力部
59 検査データ格納部
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業者が所定の装置に含まれる複数の部品の正否を確認する場合において、作業の効率化及び検査ミスの防止を図るための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車などにおいて、同一の車種であっても各部品(例えば、タイヤ、ミラー、バンパー、ホイール、シート、カーナビゲーションなど)は購入者の好みによって異なる場合が多く、工場から出荷する際には、発注されたとおりの製品に仕上がっているかを確認する必要がある。従来、作業者は、その製品に本来取り付けられているべき部品の型番などが印刷されたチェック用紙に基づき、各部品の確認を行っており、チェック結果をチェック用紙に記入する。
【0003】
このような従来の方式では、作業者は、ボールペン等の筆記用具とチェック用紙とを手に持ちながら作業を行うことになり、両手を使う場合(例えば、ボンネット又はドアを開ける、止め金を外す場合など)には、一旦筆記用具及びチェック用紙を手から放さなければならず、作業効率が悪くなる。また、例えば、作業者が、作業効率を向上させようとして、複数の部品のチェック結果をまとめて記入するようになると、記入ミスや検査ミスなどが生じていた。さらに、例えば筆記用具を持ち替える際に筆記用具を落としてしまって、製品に傷を付けてしまう場合もある。
【0004】
例えば特開2002−304604号公報には、バーコードを用いて物品の流通管理を行う物品の流通管理方法が開示されている。具体的には、この流通管理方法は、物品を出荷する際に、該出荷する物品に関する付帯情報および属性情報に基づいた2次元バーコードを作成する工程と、出荷する物品を梱包体によって梱包する工程と、作成された2次元バーコードを梱包体に貼りつける工程と、梱包体に2次元バーコードが貼りつけられた状態で、出荷する物品を運搬する工程と、物品の受け取り時に、梱包体に貼りつけられた2次元バーコードから読み取られた付帯情報および属性情報と、梱包されてきた実際の物品とを照合して検証する工程とを有する。しかしながら、当該公報では、求めている商品と一致しているかどうかは、梱包を解いて、実物と付帯情報から読み取られる発送前の商品の情報とを比較し、確認しなければならず、上記のような問題を解決することはできない。
【0005】
また、例えば特開2005−189986号公報には、2次元コードを備えた物品を用いた情報提示システムが開示されている。具体的には、この情報提示システムは、n×nまたはm×nに縦横に配列されるドットからなる2次元コードを読み取る読取手段と、該読取手段により読み取られた情報を出力する出力手段とを備える。そして、2次元コードにはカラー画像を含む画像データまたは音声データが格納され、出力手段にはカラー画像を含む画像データまたは音声データが出力されることを特徴とする。しかしながら、当該公報記載の技術によれば、2次元コードをカードなどに付することによって、本人確認や認証などを容易に行うことができるかもしれないが、上記のような問題を解決することはできない。
【特許文献1】特開2002−304604号公報
【特許文献2】特開2005−189986号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のように、従来技術では、例えば自動車などの製品に含まれる各部品を見回りながら確認する場合、複数の部品をまとめてチェックすることによる検査対象の漏れや記入ミスによる検査ミスを防止することはできない。また、手が塞がれてしまうことによる作業効率の低下を防止することもできない。
【0007】
本発明は、例えば自動車などの製品に含まれる各部品を見回りながら、当該製品が最終顧客からの指示通りの部品・塗装などで構成されているかを確認する場合において、検査ミスを防止するための技術を提供することである。
【0008】
また、本発明の他の目的は、手が塞がれてしまうことによる作業効率の低下を防止するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る検査システムは、2次元コードリーダとイヤホンとを備え且つ通信機能を内蔵する携帯端末と、携帯端末と通信可能な中央装置とを有する。そして、上で述べた中央装置は、検査対象装置に含まれる部品毎に、当該部品の確認指示を含む音声データと、正解とみなされる部品のデータである正解データとを格納する検査データ格納部を有し、上で述べた携帯端末は、特定の検査対象装置の所定部位に付され且つ当該特定の検査対象装置の識別情報を含む第1の2次元コードを2次元コードリーダを介して読み取り、当該特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々に対応する音声データを取得する手段と、特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に対応する音声データから音声をイヤホンを介して再生出力する手段と、特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に付され且つ当該部品のデータを含む第2の2次元コードを2次元コードリーダを介して読み取る読取手段とを有する。また、上で述べた携帯端末と中央装置とのうちいずれかが、特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に対応する第2の2次元コードと、当該部品に対応する正解データとに基づき、当該部品の正否を判断する判断手段を有する。
【0010】
このようにすれば、例えば、作業者は、イヤホンからの音声に従って、部品に付された2次元コードが読み取れるように2次元コードリーダの位置合わせを行えばよいので、記入ミスなどによる検査ミスを防止することができるようになる。また、チェック用紙及び筆記用具が不要になり、検査対象装置(例えば、自動車などの製品)を傷付けることもほとんどなくなる。
【0011】
また、上で述べた検査データ格納部が、検査対象装置に含まれる部品毎に、リード時間をさらに格納するようにしてもよい。そして、上で述べた読取手段が、部品に対応する音声を再生出力してから当該部品に対応するリード時間が経過するまでの間、読み取り可能となるように2次元コードリーダを制御する手段を有するようにしてもよい。このようにすれば、2次元コードリーダが不要なデータを誤って読み取ることを防止できる。
【0012】
さらに、上で述べた携帯端末と中央装置とのうちいずれかが、判断手段により正しいと判断された部品以外の部品を特定するための第3の2次元コードを生成する手段をさらに有するようにしてもよい。そして、上で述べた携帯端末が、携帯端末に接続される印刷装置に第3の2次元コードを印刷させる手段をさらに有するようにしてもよい。このようにすれば、本来取り付けられているべき部品以外の部品が取り付けられていた場合に、以降の工程にて当該部品を容易に特定することができる。
【0013】
上で述べた2次元コードリーダが、作業者の身体のいずれかの部位に装着可能となっている場合もある。このようにすれば、作業者は両手が使えるようになり、作業効率の向上につながる。
【0014】
なお、本システムは、プログラムが上記処理をハードウエアに実行させることによって実現可能であり、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等の記憶媒体又は記憶装置に格納される。尚、中間的な処理結果はメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、例えば自動車などの製品に含まれる各部品を見回りながら確認する場合において、検査ミスを防止することができる。
【0016】
また、本発明の他の側面によれば、手が塞がれてしまうことによる作業効率の低下を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の一実施の形態に係る検査システムの概要を図1に示す。本実施の形態では、ある製品(例えば自動車など)について、最終顧客から発注されたとおりの部品が取り付けられているかを確認する場面を想定する。なお、各部品には、当該部品の型番を表す2次元コード(例えばQR(Quick Response)コード)が印刷されたシールなどが、貼付されているものとする。例えばイントラネットや携帯電話網であるネットワーク1には、中央装置3と、作業者が腰に下げるなどして携帯しているPDA(Personal Digital Assistant)5(図1では、5a、5b、・・・)とが接続されている。PDA5には、イヤホン6(図1では、6a、6b、・・・)と、例えば作業者が装着するヘルメットに取り付けられている2次元コードリーダ7(図1では、7a、7b、・・・)と、プリンタ8と、ランプ9とが接続されている。なお、イヤホン6、2次元コードリーダ7、プリンタ8及びランプ9は、例えばBluetooth(登録商標)等によってPDA5と無線通信を行うような場合もある。また、プリンタ8及びランプ9は、予めPDA5に組み込まれるような場合もある。
【0018】
中央装置3は、データ受信部31と、検査データ処理部33と、照合処理部35と、2次元コード処理部37とを有する。また、中央装置3は、検査データ格納部41と、照合結果格納部43とを管理している。データ受信部31は、PDA5からのデータを受信し、記憶装置に格納する。検査データ処理部33は、検査に必要となるデータ(例えば、作業者に対する指示を含む音声データなど)を検査データ格納部41から読み出し、PDA5に送信するなどの処理を実施する。照合処理部35は、PDA5から送信された部品の型番を、後で説明する正解データと照合し、照合結果を照合結果格納部43に格納する。2次元コード処理部37は、照合結果が不一致となる項目を特定するための2次元コードを生成するなどの処理を実施する。検査データ格納部41には、後で説明する項目一覧テーブル、チェック項目テーブル及び検査テーブルが格納されている。また、照合結果格納部43には、後で説明する照合結果テーブル及び不一致項目テーブルが格納されている。
【0019】
図2に、PDA5の機能ブロック図を示す。PDA5は、通信処理部51と、制御部53と、2次元コード入力部55と、音声データ出力部57と、検査データ格納部59とを有する。通信処理部51は、中央装置3との通信処理を実施する。制御部53は、イヤホン6、2次元コードリーダ7、プリンタ8及びランプ9などを制御するための処理を実施する。2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7を介して読み取られた2次元コードを受け付ける。音声データ出力部57は、音声データに係る音声をイヤホン6を介して出力する。検査データ格納部59には、PDA5からの音声データなどが格納される。
【0020】
図3乃至図5に、検査データ格納部41に格納されるデータの一例を示す。図3は、検査データ格納部41に格納される項目一覧テーブルの一例である。図3の例では、項目一覧テーブルには、項目IDの列と、内容の列とが含まれる。
【0021】
図4は、検査データ格納部41に格納されるチェック項目テーブルの一例である。図4の例では、チェック項目テーブルには、2次元コードの列と、チェック項目の列と、正解データの格納先の列とが含まれる。2次元コードの列には、製品を特定可能なユニークな2次元コードが設定される。チェック項目の列には、2次元コードに対応する製品において、確認すべき項目の項目IDのリストが設定される。例えば、エアロ(項目ID「12」)やカーナビゲーション(項目ID「29」)など、標準装備でない部品の項目は、購入者が取り付けを希望した製品のチェック項目にはリストアップされるが、購入者が取り付けを希望しなかった製品のチェック項目には含まれない。従って、製品毎にチェック項目の内容が異なる。また、正解データの格納先の列には、後で説明する検査テーブルの正解1の列、正解2の列、・・・のうち、当該2次元コードに対応する製品の正解データが格納されている列の情報が設定される。
【0022】
図5は、検査データ格納部41に格納される検査テーブルの一例である。図5の例では、検査テーブルには、項目IDの列と、音声データの列と、リードフラグの列と、リード時間の列と、正解1の列と、正解2の列と、・・・とが含まれる。音声データの列には、作業者に対する指示を含む音声データが格納される。例えば項目ID「2」であれば、「ピッの音から3秒以内にタイヤの2次元コードをリードして下さい」という音声が出力されることを示す。リードフラグの列には、2次元コードの読み取りが必要な項目については1が設定され、2次元コードの読み取りが不要な項目については0が設定される。リード時間の列には、リードフラグが1の場合に、2次元コードリーダ7をオンにしてからオフにするまでの時間が設定される。例えば図6に示すように、音声出力後、「ピッ」という音を出力すると共に2次元コードリーダ7をオンにし、リード時間が経過するまでの間、読み取り可能となるように2次元コードリーダ7を制御する。なお、リードフラグが0の場合には、リード時間の列にも0が設定される。正解1、正解2、・・・の各列には、製品毎の正解データが設定される。本実施の形態では、発注書データなどに含まれる部品の型番などに従って予め正解データが用意されているものとし、この正解データに基づき、発注されたとおりの製品に仕上がっているか否かを確認するものとする。
【0023】
図7及び図8に、照合結果格納部43に格納されるデータの一例を示す。図7は、照合結果格納部43に格納される照合結果テーブルの一例である。図7の例では、照合結果テーブルには、項目IDの列と、照合結果(○:一致/×:不一致)の列とが含まれる。なお、照合結果テーブルは、チェック項目テーブル(図4)の2次元コード毎に格納される。
【0024】
図8は、照合結果格納部43に格納される不一致項目テーブルの一例である。図8の例では、不一致項目テーブルには、2次元コードの列と、不一致項目の列と、送信用2次元コードの列とが含まれる。2次元コードの列には、チェック項目テーブル(図4)の2次元コードのうちのいずれかが設定される。不一致項目の列には、照合結果テーブル(図7)において「×」(不一致)が設定されている項目の項目IDが設定される。なお、詳細は後で説明するが、各レコードについて、当該レコードの内容をコード化することにより、新たな2次元コードを生成する。
【0025】
次に、図9乃至図11を用いて、図1に示した検査システムの処理を説明する。まず、作業者は、検査対象となる製品(例えば自動車)の所定位置に貼付されたシールなどに印刷されている2次元コード(以下、第1の2次元コードと呼ぶ)に2次元コードリーダ7を近づける。そして、PDA5の2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7を介して第1の2次元コードを読み込み、当該第1の2次元コードのデータ(例えばイメージ化された2次元コードを復号化したデータ)を中央装置3に送信する(図9:ステップS1)。
【0026】
中央装置3のデータ受信部31は、PDA5からの第1の2次元コードのデータを受信し、記憶装置に格納する(ステップS3)。そして、中央装置3の検査データ処理部33は、記憶装置に格納された第1の2次元コードでチェック項目テーブルを検索し、当該第1の2次元コードに対応するチェック項目を抽出する(ステップS5)。そして、中央装置3の検査データ処理部33は、検査テーブルからチェック項目の各々に対応する音声データ、リードフラグ及びリード時間を読み出し、PDA5に送信する(ステップS7)。
【0027】
PDA5の通信処理部51は、中央装置3からの音声データ、リードフラグ及びリード時間を受信し、検査データ格納部59に格納する(ステップS9)。そして、PDA5の音声データ出力部57は、先頭から順に未処理の項目を特定する(ステップS11)。そして、PDA5の音声データ出力部57は、特定項目の音声データから音声をイヤホン6を介して出力する(ステップS13)。
【0028】
そして、PDA5の2次元コード入力部55は、特定項目のリードフラグが1であるか判断する(ステップS15)。特定項目のリードフラグが0であれば(ステップS15:Noルート)、以下で説明するステップS17及びステップS19の処理をスキップし、端子Bを介してステップS27(図11)の処理に移行する。
【0029】
一方、特定項目のリードフラグが1である場合(ステップS15:Yesルート)、PDA5の2次元コード入力部55は、コード読み込み処理を実施する(ステップS17)。なお、コード読み込み処理については、図10を用いて説明する。
【0030】
まず、2次元コード入力部55は、検査データ格納部59から特定項目のリード時間を取得し、タイマにセットする(図10:ステップS51)。そして、2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7をオンに設定し(ステップS53)、タイマをスタートする。なお、図示していないが、例えば、ランプ9を点灯させるなどして、2次元コードリーダ7がオンであることを作業者に知らせるようにしてもよい。
【0031】
なお、作業者は、ステップS13において出力された音声に従って部品に貼付されたシールなどに印刷されている2次元コード(以下、第2の2次元コードと呼ぶ)に2次元コードリーダ7を近づける。そして、2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7を介して第2の2次元コードを読み込み(ステップS55)、イメージ化された2次元コードを復号化したデータを入力データとして一旦記憶装置に格納する。そして、タイマのタイムアウトを検出すると、2次元コード入力部55は、2次元コードリーダ7をオフに設定する(ステップS57)。その後、コード読み込み処理を終了し、元の処理に戻る。
【0032】
図9の説明に戻って、コード読み込み処理を実施した後、PDA5の通信処理部51は、特定項目の項目ID及び入力データ(第2の2次元コード)を中央装置3に送信する(ステップS19)。そして、中央装置3のデータ受信部31は、PDA5からの項目ID及び入力データを受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS21)。その後、端子A及びBを介して図11の処理に移行する。
【0033】
図11の説明に移行して、端子Aの後、中央装置3の照合処理部35は、入力データと正解データとを照合して、照合結果を照合結果テーブルに格納する(図11:ステップS23)。なお、照合する正解データは、第1の2次元コード及び項目IDを基に特定する。
【0034】
その後、中央装置3の照合処理部35は、全項目終了したか判断する(ステップS25)。全項目終了していなければ(ステップS25:Noルート)、端子Dを介してステップS21(図9)の処理に戻る。一方、全項目終了した場合(ステップS25:Yesルート)、ステップS29の処理に移行する。
【0035】
また、端子Bの後、PDA5の音声データ出力部57は、全項目終了したか判断する(ステップS27)。全項目終了していなければ(ステップS27:Noルート)、端子Dを介してステップS11(図9)の処理に戻る。一方、全項目終了した場合(ステップS27:Yesルート)、ステップS31の処理に移行する。
【0036】
そして、中央装置3の照合処理部35は、照合結果をPDA5に送信する(ステップS29)。PDA5の通信処理部51は、中央装置3からの照合結果を受信し、一旦記憶装置に格納する(ステップS31)。
【0037】
そして、中央装置3の照合処理部35は、照合結果が全て一致であるか判断する(ステップS33)。照合結果が全て一致である場合(ステップS33:Yesルート)、ここで処理を終了する(ステップS35)。一方、照合結果が全て一致でなければ(ステップS33:Noルート)、ステップS41の処理に移行する。
【0038】
また、PDA5の制御部53は、照合結果が全て一致であるか判断する(ステップS37)。照合結果が全て一致である場合(ステップS37:Yesルート)、ここで処理を終了する(ステップS39)。一方、照合結果が全て一致でなければ(ステップS37:Noルート)、ステップS47の処理に移行する。
【0039】
そして、中央装置3の2次元コード処理部37は、照合結果が不一致の項目の項目IDと第1の2次元コードとを含むレコードを生成し、不一致項目テーブルに登録する(ステップS41)。すなわち、照合結果テーブルの照合結果の列に「×」(不一致)が設定されている項目の項目IDが不一致項目テーブルに登録される。そして、中央装置3の2次元コード処理部37は、当該レコードの内容をコード化することにより、新たな2次元コード(以下、第3の2次元コードと呼ぶ)を生成し、一旦記憶装置に格納する(ステップS43)。そして、中央装置3の2次元コード処理部37は、生成した第3の2次元コードのデータ(例えばイメージ化する前のデータ)をPDA5に送信する(ステップS45)。
【0040】
そして、PDA5の通信処理部51は、中央装置3からの第3の2次元コードのデータを受信し、一旦記憶装置に格納する。そして、PDA5の制御部53が、当該第3の2次元コードをイメージ化し、印刷指示をプリンタ8に出力する(ステップS47)。例えば、プリンタ8は、PDA5からの印刷指示に従って、イメージ化された二次元コードをシールなどに印刷する。そして、作業者は、印刷されたシールを製品の所定位置に貼り付ける。例えば、次の工程などにおいて、この2次元コードを2次元コードリーダ7で読み込むことで、当該製品を特定可能なユニーク値と、不一致と判断された部品とが判明し、いずれの部品が不一致と判断されたかを容易に特定できるようになる。
【0041】
以上のような処理を実施することにより、例えば自動車などの製品に含まれる各部品を見回りながら確認する場合において、作業者は、イヤホン6からの音声に従って、2次元コードリーダ7を各部品に付された2次元コードに近づけるだけなので、簡単な作業で済む。すなわち、複数の部品をまとめてチェックすることによる検査ミスや記入ミスなどを防止することができるようになる。また、2次元コードリーダ7がヘルメットなどに取り付けられていれば、作業者は両手が使えるようになり、作業効率の向上につながる。また、リード時間を設け、一定の時間帯で2次元コードを読み込むようになっているため、不要なデータを誤って読み込むことを防止することができる。なお、各部品に貼付されたシールは、出荷時に剥がすようにすればよい。
【0042】
以上本発明の一実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上で説明した機能ブロック図は必ずしも実際のプログラムモジュール構成に対応するものではない。中央装置3は、1台のコンピュータではなく複数台のコンピュータで実現するようにしてもよい。
【0043】
また、上で説明した各テーブルの構成は一例であって、必ずしも上記のような構成でなければならないわけではない。さらに、処理フローにおいても、処理結果が変わらなければ処理の順番を入れ替えることも可能である。
【0044】
また、上では、入力データをPDA5から中央装置3へ送信し、中央装置3にて、正解データとの照合処理と、不一致項目テーブルへのレコードを登録する処理とを実施する例を説明したが、これらの処理の少なくとも一部の処理をPDA5にて実施するような構成を採用することも可能である。
【0045】
また、照合結果が不一致の項目について、検査をやり直すような構成を採用することも可能である。
【0046】
また、上では、2次元コードリーダ7がヘルメットに取り付けられている例を説明したが、この場合は、例えば、作業者が首や体を動かすことで2次元コードリーダ7の向きを変え、2次元コードリーダ7の焦点を目的の2次元コードに合わせることになる。ここで、2次元コードリーダ7がヘルメットに取り付けられている場合と同程度の操作性を実現できるのであれば、2次元コードリーダ7をヘルメット以外の装着物に取り付けるような構成を採用することも可能である。例えば、取り付け先が眼鏡やゴーグルなどであれば、ヘルメットに取り付ける場合と操作性はほとんど変わらない。また、リストバンドなどに取り付けるようにしてもよい。
【0047】
また、作業者が、2次元コードリーダ7の照準を目的の2次元コードに容易に合わせることができるようにするために、2次元コードリーダ7の照準位置(例えば読み取り範囲の中心部)を光で照らすような照準支援機能を備えるようにしてもよい。さらに、例えば眼鏡やゴーグルの一部に小型ディスプレイを備え付け、2次元コードリーダ7により撮影された映像を当該小型ディスプレイに映し出すような照準支援機能を備えるようにしてもよい。また、例えば予め決められたマークなどを2次元コードと共に各シールに印刷しておき、2次元コードリーダ7が当該マークを検出した場合には、所定の音を出力するなどして、2次元コードリーダ7の照準が2次元コードに合っていることを作業者に知らせるような照準支援機能を備えるようにしてもよい。さらに、2次元コードリーダ7が当該マークを検出した場合に、当該マークの周辺に焦点を合わせるようにしてもよい。
【0048】
また、2次元コードの読み取りに失敗した場合又はリード時間内に2次元コードを読み取ることができなかった場合には、同一の2次元コードの読み取りを再度行うように指示する音声を出力し、例えば2次元コードが読み取れるまで又は所定回数失敗するまで、同一の2次元コードを読み取らせるようにしてもよい。
【0049】
なお、中央装置3は、図12に示すように、メモリ2501(記憶部)とCPU2503(処理部)とハードディスク・ドライブ(HDD)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とリムーバブル・ディスク2511用のドライブ装置2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。OS及びWebブラウザを含むアプリケーション・プログラムは、HDD2505に格納されており、CPU2503により実行される際にはHDD2505からメモリ2501に読み出される。必要に応じてCPU2503は、表示制御部2507、通信制御部2517、ドライブ装置2513を制御して、必要な動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、メモリ2501に格納され、必要があればHDD2505に格納される。このようなコンピュータは、上で述べたCPU2503、メモリ2501などのハードウエアとOS及び必要なアプリケーション・プログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施の形態に係る検査システムの概要を示す図である。
【図2】PDAの機能ブロック図である。
【図3】検査データ格納部に格納される項目一覧テーブルの一例を示す図である。
【図4】検査データ格納部に格納されるチェック項目テーブルの一例を示す図である。
【図5】検査データ格納部に格納される検査テーブルの一例を示す図である。
【図6】リード時間を説明するための図である。
【図7】照合結果格納部に格納される照合結果テーブルの一例を示す図である。
【図8】照合結果格納部に格納される不一致項目テーブルの一例を示す図である。
【図9】本実施の形態に係る検査システムの処理フロー(第1の部分)を示す図である。
【図10】コード読み込み処理の処理フローを示す図である。
【図11】本実施の形態に係る検査システムの処理フロー(第2の部分)を示す図である。
【図12】コンピュータの機能ブロック図である。
【符号の説明】
【0051】
1 ネットワーク
3 中央装置
5a,5b PDA
6a,6b イヤホン
7a,7b 2次元コードリーダ
8 プリンタ
9 ランプ
31 データ受信部 33 検査データ処理部
35 照合処理部 37 2次元コード処理部
41 検査データ格納部 43 照合結果格納部
51 通信処理部 53 制御部
55 2次元コード入力部 57 音声データ出力部
59 検査データ格納部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2次元コードリーダとイヤホンとを備え且つ通信機能を内蔵する携帯端末と、
前記携帯端末と通信可能な中央装置と、
を有し、
前記中央装置は、
検査対象装置に含まれる部品毎に、当該部品の確認指示を含む音声データと、正解とみなされる部品のデータである正解データとを格納する検査データ格納部
を有し、
前記携帯端末は、
特定の検査対象装置の所定部位に付され且つ当該特定の検査対象装置の識別情報を含む第1の2次元コードを前記2次元コードリーダを介して読み取り、当該特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々に対応する前記音声データを取得する手段と、
前記特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に対応する前記音声データから音声を前記イヤホンを介して再生出力する手段と、
前記特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に付され且つ当該部品のデータを含む第2の2次元コードを前記2次元コードリーダを介して読み取る読取手段と、
を有し、
前記携帯端末と前記中央装置とのうちいずれかが、
前記特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に対応する前記第2の2次元コードと、当該部品に対応する前記正解データとに基づき、当該部品の正否を判断する判断手段
を有する検査システム。
【請求項2】
前記検査データ格納部が、前記検査対象装置に含まれる部品毎に、リード時間をさらに格納し、
前記読取手段が、
前記部品に対応する前記音声を再生出力してから当該部品に対応する前記リード時間が経過するまでの間、読み取り可能となるように前記2次元コードリーダを制御する手段
を有する請求項1記載の検査システム。
【請求項3】
前記携帯端末と前記中央装置とのうちいずれかが、
前記判断手段により正しいと判断された部品以外の部品を特定するための第3の2次元コードを生成する手段
をさらに有し、
前記携帯端末が、
前記携帯端末に接続される印刷装置に前記第3の2次元コードを印刷させる手段
をさらに有する請求項1又は2記載の検査システム。
【請求項4】
前記2次元コードリーダが、作業者の身体のいずれかの部位に装着可能となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つ記載の検査システム。
【請求項1】
2次元コードリーダとイヤホンとを備え且つ通信機能を内蔵する携帯端末と、
前記携帯端末と通信可能な中央装置と、
を有し、
前記中央装置は、
検査対象装置に含まれる部品毎に、当該部品の確認指示を含む音声データと、正解とみなされる部品のデータである正解データとを格納する検査データ格納部
を有し、
前記携帯端末は、
特定の検査対象装置の所定部位に付され且つ当該特定の検査対象装置の識別情報を含む第1の2次元コードを前記2次元コードリーダを介して読み取り、当該特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々に対応する前記音声データを取得する手段と、
前記特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に対応する前記音声データから音声を前記イヤホンを介して再生出力する手段と、
前記特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に付され且つ当該部品のデータを含む第2の2次元コードを前記2次元コードリーダを介して読み取る読取手段と、
を有し、
前記携帯端末と前記中央装置とのうちいずれかが、
前記特定の検査対象装置に含まれる複数の部品の各々について、当該部品に対応する前記第2の2次元コードと、当該部品に対応する前記正解データとに基づき、当該部品の正否を判断する判断手段
を有する検査システム。
【請求項2】
前記検査データ格納部が、前記検査対象装置に含まれる部品毎に、リード時間をさらに格納し、
前記読取手段が、
前記部品に対応する前記音声を再生出力してから当該部品に対応する前記リード時間が経過するまでの間、読み取り可能となるように前記2次元コードリーダを制御する手段
を有する請求項1記載の検査システム。
【請求項3】
前記携帯端末と前記中央装置とのうちいずれかが、
前記判断手段により正しいと判断された部品以外の部品を特定するための第3の2次元コードを生成する手段
をさらに有し、
前記携帯端末が、
前記携帯端末に接続される印刷装置に前記第3の2次元コードを印刷させる手段
をさらに有する請求項1又は2記載の検査システム。
【請求項4】
前記2次元コードリーダが、作業者の身体のいずれかの部位に装着可能となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つ記載の検査システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−123085(P2010−123085A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−298719(P2008−298719)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(598057291)株式会社富士通エフサス (147)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(598057291)株式会社富士通エフサス (147)
【Fターム(参考)】
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