説明

検査装置

【課題】複数種類のメモリ装置を煩雑な操作を行うことなく検査することができる検査装置を提供する。
【解決手段】メモリカード2と電気的に接続するI/F11と、複数の通信方式および検査処理のうち、取得した属性情報DZに応じた通信方式および検査処理を選択し、当該選択した通信方式および検査処理に基づいてI/F11を介して通信を行い、当該通信結果に基づいてメモリカード2の検査を行うCPU19とを設けたので、複数種類のメモリカード2を煩雑な操作を行うことなく検査することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、複数の種類の半導体メモリカード等のメモリ装置を検査する検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体メモリを検査する検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、半導体メモリカード等の外部半導体メモリ装置を検査する検査装置も知られている。
【特許文献1】特開2002−63077号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した半導体メモリカードは、例えば通信方式や記憶方式に複数種類の規格がある。このため特定の規格のメモリカードを検査する専用の検査装置が、データの読み出し処理や書き込み処理の検査を行う。
【0004】
例えば、多種類のメモリカードを製造する製造工場において、異なる種類のメモリカードが混在して生産ラインから出力された場合には、その都度、その規格に対応する専用の検査装置により検査するという煩雑な操作を行う。
このため、異なる複数種類のメモリカードを煩雑な操作を行うことなく検査することができる検査装置が望まれている。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数種類のメモリ装置を煩雑な操作を行うことなく検査することができる検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明の検査装置は、メモリ装置と電気的に接続するインタフェースと、当該メモリ装置の属性情報を取得する取得手段と、複数の通信方式および検査処理のうち、前記取得手段が取得した属性情報に応じた通信方式および検査処理を選択し、当該選択した通信方式および検査処理に基づいて前記インタフェースを介して通信を行い、当該通信結果に基づいて前記メモリ装置の検査を行う制御手段とを有する。
【0007】
本発明の検査装置によれば、制御手段は、例えばインタフェースがメモリ装置と電気的に接続し、取得手段がメモリ装置の属性情報を取得すると、取得手段が取得した属性情報に応じた通信方式および検査処理を選択し、当該選択した通信方式および検査処理に基づいてインタフェースを介して通信を行い、当該通信結果に基づいてメモリ装置の検査を行う。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数種類のメモリ装置を煩雑な操作を行うことなく検査することができる検査装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本実施形態に係る検査装置1は、例えば予め規定された通信方式や記憶方式の異なる種類の半導体メモリ装置2を検査する。本実施形態では、半導体メモリ装置として、例えばメモリカード2を説明する。
例えば属性情報は、予め規定された通信方式や記憶方式を示す指標となる情報に相当する。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態を説明する。
【0010】
図1は、本発明に係る検査装置の一実施形態の機能ブロック図である。
【0011】
検査装置1は、メディアインタフェース(I/F)11、デジタル入出力部(DIO)12、計時部13、通信インタフェース(LANI/F)14、入力部15、表示部16、PCI制御部17、メモリ18、および制御部(CPU:Central processing unit)19を有する。
【0012】
I/F11は、本発明に係るインタフェースの一例に相当する。入力部15は、本発明に係る取得手段の一例に相当する。CPU19は、本発明に係る制御手段の一例に相当する。
【0013】
I/F11、DIO12、計時部13、LANI/F14、入力部15、表示部16、PCI制御部17、メモリ18、およびCPU19は、バスBSにより接続されている。
【0014】
I/F11は、例えばメモリカード2と電気的に接続し、CPU19の制御によりメモリカード2とデータ通信を行う。
I/F11は、詳細には図1に示すように、コネクタ111を介してメモリカード2と電気的に接続する。
コネクタ111は、例えばメモリカード2と電気的に接続する複数の接続端子T1を有する。CPU19は例えば接続端子T1の電圧レベルが閾値よりハイレベルかローレベルかに基づいて、メモリカード2とデータ通信を行う。
【0015】
〔第1具体例〕
図2は、本発明に係る検査装置の検査対象のメモリ装置の第1具体例の機能ブロック図である。
本具体例に係るメモリカード2(2a)は、例えば図2に示すように、接続部21、メモリ22、クロック部23、およびコントローラ24を有する。
メモリ22は、本発明に係る内部メモリの一例に相当し、コントローラ24は本発明に係る制御部の一例に相当する。
【0016】
接続部21は、装着時にI/F11と電気的に接続する。詳細には、接続部21は複数の接続端子T2を有する。接続端子T2は本発明に係る接続端子の一例に相当する。
【0017】
接続部21は、I/F11のコネクタ111に装着時には、接続端子T2それぞれと、コネクタ111に備えられた接続端子T1それぞれが電気的に接続する。
【0018】
接続端子T2は、本実施形態では例えば、電源電圧端子T21、基準電圧端子T22、バスステイト(BS)端子T23、装着検出端子T24、クロック端子T25、データ端子T26、T27,T28,T29,T210を有する。
【0019】
電源電圧端子T21は、電源電圧の供給端子である。
基準電圧端子T22は、基準電位(GND)端子である。
BS端子T23は、メモリカード2のバスの内部状態を示す端子であり、例えば内部状態に応じた信号レベルを出力する。
装着検出端子T24は、例えば装着の有無を検出するための端子である。装着検出端子T24は、コネクタ111に装着時には、基準電位に設定される。
クロック端子T25は、クロック信号を出力する端子である。
データ端子T26,T27,T28,T29は、データ通信用の端子であり、ハイレベルまたはローレベルにより信号を送受信する。
予備端子T210は、予備用の端子である。
【0020】
メモリ22は、例えば、フラッシュメモリ等の読み書き可能な半導体メモリにより構成され、コントローラ24の制御により、記憶するデータが読み出される。また、メモリ22は、コントローラ24の制御により書き込まれたデータを保持する。
【0021】
クロック部23は、例えば水晶発振子等を含む発振回路により構成され、クロック信号をコントローラ24やメモリ22等に出力する。
【0022】
コントローラ24は、メモリ22や接続部21を統括的に制御する。
コントローラ24は、例えば属性情報DZを保持する。上述したように属性情報DZは、予め規定された通信方式や記憶方式を示す指標となる情報に相当する。
【0023】
コントローラ24は、例えばI/F11と接続時には、接続端子T2を介して属性情報DZを出力する。
【0024】
また、コントローラ24は、例えば予め規定された属性情報DZに応じた通信方式により接続端子T2を介して通信を行い、当該通信により入力された書き込み制御指示に基づいて属性情報DZに応じた記憶方式によりメモリ22にデータを書き込む。
【0025】
また、コントローラ24は、属性情報DZに応じた通信方式により接続端子T2を介して通信を行い、当該通信により入力された読み出し制御指示に基づいて属性情報DZに応じた記憶方式によりメモリ22からデータを読み出して接続端子T2を介して出力する。
【0026】
メモリカード2aのコントローラ24は、例えばBS端子T23、クロック端子T25、およびデータ端子T26によりシリアルデータ通信を行う。
また、コントローラ24は、シリアルデータ通信を行うメモリカード2を示す属性情報DZを保持し、I/F11と接続時にその属性情報DZを出力する。
【0027】
〔第2具体例〕
第2具体例に係るメモリカード2bと、図2に示したメモリカード2aとの相違点は、メモリカード2bは、I/F11と接続する複数の接続端子T2を介してパラレル通信を行う点である。
詳細には、例えばメモリカード2bのコントローラ24は、例えばBS端子T23、クロック端子T25、データ端子T26、および端子T27,T28,T29によりパラレルデータ通信を行う。
【0028】
また、本具体例に係るコントローラ24は、パラレルデータ通信を行うメモリカード2bを示す属性情報DZを保持し、I/F11と接続時にその属性情報DZを出力する。
【0029】
〔第3具体例〕
図3は、図2に示したメモリカードの第3具体例の機能ブロック図である。
図3に示したメモリカード2cと、図2に示したメモリカード2aとの相違点を説明する。
メモリカード2cは、接続部21、複数個の内部メモリ、例えば図3に示すようにメモリ221,222、クロック部23、コントローラ24、内部スイッチ25、および外部セレクトSWを有する。
【0030】
コントローラ24は、例えばセレクトSWのオン状態またはオフ状態に応じて、メモリ221,222とを切り替えてデータの保持処理を行う。
詳細には、例えばコントローラ24は、セレクトSWがオン状態の場合には、内部スイッチ25にコントローラ24とメモリ221のみを接続させて、メモリ221に関するデータ保持処理を行い、セレクトSWがオフ状態の場合には、内部スイッチ25にコントローラ24とメモリ222のみを接続させて、メモリ222に関するデータ保持処理を行う。
【0031】
また、コントローラ24は、検査時には、接続部21から入力された検査指示に応じて、セレクトSWのオン状態およびオフ状態に関わらず、メモリ221,222それぞれのデータ保持処理を行うことが可能である。
【0032】
また、コントローラ24は、複数の内部メモリ22を切り替えてデータ保持を行うメモリカード2cを示す属性情報DZを保持し、I/F11と接続時にその属性情報DZを出力する。
【0033】
〔第4具体例〕
図4は、図2に示したメモリカードの第4具体例の機能ブロック図である。
図4に示したメモリカード2dと、図2に示したメモリカード2aとの相違点を説明する。
メモリカード2dは、内部メモリのデータ保護機能を有し、例えば図4に示すように、接続部21、メモリ22、クロック部23、およびコントローラ24を有する。
本実施形態に係るメモリ22は、例えばシステム領域223、およびユーザ領域224を有する。
【0034】
システム領域223は、例えばコントローラ24の制御により、メモリ22のデータ領域のうちデータ保護機能を有する領域である。例えばコントローラ24は、所定の認証処理の結果、適切に認証が行われた場合にのみシステム領域223のデータを読み出し、またはデータを書き込む。
また、コントローラ24は、所定の認証処理の結果、認証が不適切の場合には、システム領域223からのデータの読み出し、またはデータの書き込みを抑止する。
【0035】
ユーザ領域224は、例えばコントローラ24の制御により、上述した認証処理を行うことなく、データの読み出し、またはデータの書き込みを行うことができるメモリ22の領域である。
【0036】
コントローラ24は、例えば上述した内部メモリ22のデータ保護機能を有するメモリカード2を示す属性情報DZを保持し、I/F11と接続時にその属性情報DZを出力する。
【0037】
また、コントローラ24は、検査時には、接続部21から入力された検査指示に応じて、システム領域223およびユーザ領域224それぞれのデータ保持処理を行うことが可能である。
【0038】
図1に示すDIO12は、例えば外部制御装置と接続し、外部制御装置からのデジタル信号を、CPU19等に出力する。
計時部13は、例えば水晶発振子等を含む発振回路により構成され、クロック信号をCPU19等の各構成要素に出力する。
【0039】
LANI/F14は、例えばCPU19の制御により所定のプロトコルにより通信ネットワークを介して外部の情報処理装置とデータ通信を行う。
入力部15は、例えばキーボードやマウス等の操作入力装置であり、例えば属性情報の手動入力時には、そのメモリ装置の属性情報を示す信号をCPU19に出力する。
【0040】
表示部16は、例えばCPU19の制御により、所定の文字を表示する。例えば表示部16は、本発明に係る検査処理に関する文字を表示する。
【0041】
PCI制御部17は、例えばCPU19の制御により、予め規定されたバス、例えばPCI(Peripheral Component Interconnect)バスに接続された機器とデータ通信を行う制御部である。
【0042】
メモリ18は、例えば本発明に係る機能を有するプログラムPRGや、属性情報DZと、複数の通信方式および検査処理とを対応付けて記憶するテーブル等を記憶する。
例えばメモリ18は、SDRAM(Synchronous dynamic Random Access Memory)181や、フラッシュメモリ182等により構成される。
【0043】
CPU19は、例えば装置全体を統括的に制御する。例えばCPU19は、メモリ18をワークスペースとしてプログラムPRGを実行することにより、本発明に係る機能を実現する。
【0044】
例えばCPU19は、直接入力時には、入力部15から入力された属性情報DZを示す信号に基づいて、属性情報DZを取得する。
また、CPU19は、I/F11のコネクタ111とメモリカード2が接続時に、I/F11を介してメモリカード2が保持する属性情報DZを取得してもよい。
【0045】
CPU19は、例えばメモリ18が記憶する複数の通信方式および検査処理のうち、取得した属性情報DZに応じた通信方式および検査処理を選択し、当該選択した通信方式および検査処理に基づいてI/F11を介して通信を行い、当該通信結果に基づいてメモリカード2の検査を行う。
【0046】
CPU19は、取得した属性情報DZが、I/F11と接続する複数の接続端子T1を介してパラレル通信を行うメモリカード2bを示す情報を含む場合には、その情報に応じた検査処理に基づいてI/F11を介してパラレル通信を行い、属性情報DZが複数の接続端子T1によりシリアル通信を行うメモリカード2aを示す情報を含む場合には、その情報に応じた検査処理に基づいてI/F11を介してシリアル通信を行い、当該通信結果に基づいてメモリカード2a,2bの検査を行う。
【0047】
また、CPU19は、取得した属性情報に、複数の内部メモリを切り替えてデータ保持を行うメモリカード2cを示す情報を含む場合には、その情報に応じた検査処理に基づいてI/F11を介して通信を行い、当該通信結果に基づいてメモリカード2cの複数の内部メモリの検査を行う。
【0048】
また、CPU19は、取得した属性情報DZに、内部メモリ22のデータ保護機能を有するメモリカード2dを示す情報が含まれる場合には、その情報に応じたデータ保護機能を検査する検査処理に基づいてI/F11を介して通信を行い、当該通信結果に基づいてメモリカード2dの内部データ保護機能を検査する。
【0049】
また、CPU19は、例えば取得した属性情報DZに応じた通信方式によりI/F11を介してメモリカード2と通信を行い、当該通信結果に基づいて通信に係る検査を行い、属性情報DZに応じた読み出し制御指示をI/F11を介して出力し、当該メモリカード2からの出力信号に基づいて、メモリ22およびコントローラ24の検査を行う。
【0050】
また、CPU19は、例えば取得した属性情報DZに応じた通信方式によりI/F11を介してメモリカード2と通信を行い、属性情報DZに応じた書き込み制御指示をI/F11を介して出力し、書き込み制御指示により書き込んだデータを読み出す制御指示をI/F11を介して出力し、当該メモリカード2からの出力信号に基づいて、メモリ22およびコントローラ24の検査を行う。
【0051】
図5は、図1に示した検査装置の動作の一具体例を説明するためのフローチャートである。図5を参照しながら、検査装置1のCPU19の動作を中心に検査処理の一具体例を説明する。
【0052】
ステップST1において、電源オン時には、CPU19は、例えば表示部16に検査メニューを示す文字を表示する。
【0053】
ステップST2において、CPU19は、例えばI/F11のコネクタ111にメモリカード2が装着されたか否かを判別し、装着されていない場合には、ステップST1の処理に戻る。
ステップST2において、CPU19は、I/F11のコネクタ111へのメモリカード2の装着を検出した場合には、属性情報DZを取得する(ST3)。
【0054】
CPU19は、I/F11のコネクタ111とメモリカード2が接続時に、I/F11を介してメモリカード2が保持する属性情報DZを取得する。
また、直接入力時には、CPU19は、入力部15から入力された属性情報DZを示す信号に基づいて、属性情報DZを取得してもよい。
【0055】
ステップST4において、CPU19は、例えばメモリ18が記憶する複数の通信方式および検査処理のうち、取得した属性情報DZに応じた通信方式および検査処理を選択する。
例えばCPU19は、メモリ18が記憶するテーブルに基づいて、メモリカード2a,2b,2c,2dを示す属性情報DZに応じた通信方式および検査処理を選択する。
【0056】
ステップST5において、CPU19は、その選択した通信方式および検査処理に基づいてI/F11を介してメモリカード2と通信を行い、当該通信結果に基づいてメモリカード2の検査を行う。
【0057】
例えば、検査処理としては、コントローラ24の検査、メモリカード2のメモリー初期化(FAT:File Allocation Tables形式)、そのFAT 形式のチェック、メモリーデータの書き込みおよび読み出しチェック等を行う。
【0058】
また、メモリカード2の種類(属性情報DZ)に応じた検査処理、例えばパラレル通信やシリアル通信の通信機能の検査処理、複数のメモリを切り替え機能の検査処理、内部メモリのデータ保護機能の検査処理等を行う。
【0059】
ステップST6において、CPU19は、通信結果に応じた検査処理の結果、正常でない信号を受信した場合には、エラー処理、例えば表示部16にエラーを示す文字表示を行い(ST7)、検査処理の結果、正常の場合には正常処理、例えば表示部16に正常である旨を示す文字表示を行い、ステップST1の処理に戻り、次のメモリカード2の検査を行う。
【0060】
以上、説明したように、メモリカード2と電気的に接続するI/F11と、複数の通信方式および検査処理のうち、取得した属性情報DZに応じた通信方式および検査処理を選択し、当該選択した通信方式および検査処理に基づいてI/F11を介して通信を行い、当該通信結果に基づいてメモリカード2の検査を行うCPU19とを設けたので、複数種類のメモリカード2を煩雑な操作を行うことなく検査することができる。
【0061】
また、メモリカード2は、例えばコントローラ24が属性情報DZを保持し、CPU19は、メモリカード2がI/F11と接続時に、I/F11を介してメモリカード2が保持する属性情報DZを自動的に取得するので、例えば、多種類のメモリカードを製造する製造工場において、異なる種類のメモリカードが混在して生産ラインから出力される場合であっても、煩雑な操作を行うことなくその種類に応じた検査処理を行うことができる。
【0062】
また、CPU19は、取得した属性情報DZがシリアル通信を行うメモリカード2aを示す情報を含む場合は、その情報に応じたシリアル通信に関する検査処理を行い、属性情報DZがパラレル通信を行うメモリカード2bを示す情報を含む場合には、その情報に応じたパラレル通信に関する検査処理を行うので、通信方式の異なるメモリカード2aとメモリカード2bが混在している場合であっても、煩雑な操作を行うことなくそれぞれ適した通信方式により検査を行うことができる。
【0063】
また、CPU19は、取得した属性情報に、複数の内部メモリを切り替えてデータ保持を行うメモリカード2cを示す情報を含む場合には、その情報に応じた検査処理、例えば切り替え処理の検査等を行うので、例えばメモリカード2cと、それ以外の内部メモリの切り替え機能を持たないメモリカード2とが混在している場合であっても、煩雑な操作を行うことなくそれぞれ適した検査を行うことができる。
【0064】
また、CPU19は、取得した属性情報DZに、内部メモリのデータ保護機能を有するメモリカード2dを示す情報が含まれる場合には、その情報に応じたデータ保護機能を検査する検査処理を行うので、例えばメモリカード2dと、それ以外の保護機能を持たないメモリカード2とが混在している場合であっても、煩雑な操作を行うことなくそれぞれ適した検査を行うことができる。
【0065】
また、接続時に属性情報DZを取得して、その属性情報DZに基づいて、複数の種類のメモリカード2に適した検査を行うことができるので、検査時間を大幅に短縮することができる。
【0066】
また、メモリ18のテーブルに記憶していない、他の通信方式や記憶方式のメモリカード2を検査する場合には、新たな属性情報DZと、通信方式や記憶方式、検査処理等を関連付けてテーブルを更新することで、簡単に新たなメモリカード2を検査することができる。
【0067】
なお、本発明は本実施形態に限られるものではなく、任意好適な改変が可能である。
例えば、検査装置1の検査処理や動作は、上述した形態に限られるものではない。
また、メモリカード2の内部構造や処理は、上述した形態に限られるものではない。
【0068】
また、上述した形態では、検査装置1はスタンドアロン型装置であるが、この形態に限られるものではない。
例えば図6に示すように、検査装置1は、DIO12やLANI/F14等を介して、外部情報処理装置(PC:パーソナルコンピュータ)3やシーケンサ装置4と協働することにより、本発明に係る機能を実現してもよい。
【0069】
また、メモリカード2を製造する製造装置に、本発明に係る検査装置1を組み込むことにより、例えばニーズに応じて多種類のメモリカード2を製造して検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明に係る検査装置の一実施形態の機能ブロック図である。
【図2】本発明に係る検査装置の検査対象のメモリ装置の第1具体例の機能ブロック図である。
【図3】図2に示したメモリカードの第3具体例の機能ブロック図である。
【図4】図2に示したメモリカードの第4具体例の機能ブロック図である。
【図5】図1に示した検査装置の動作の一具体例を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明に係る検査装置の他の実施形態を示す全体図である。
【符号の説明】
【0071】
1…検査装置、11…メディアインタフェース(I/F)、12…デジタル入出力部(DIO)、13…計時部、14…通信インタフェース(LANI/F)、15…入力部、16…表示部(シリアルポート)、17…PCI制御部、18…メモリ、19…制御部(CPU:Central processing unit)、2,2a,2b,2c、2d…メモリカード、21…接続部、22…メモリ、23…クロック部、24…コントローラ、コネクタ111、181…SDRAM、182…フラッシュメモリ、T1,T2…接続端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリ装置と電気的に接続するインタフェースと、
当該メモリ装置の属性情報を取得する取得手段と、
複数の通信方式および検査処理のうち、前記取得手段が取得した属性情報に応じた通信方式および検査処理を選択し、当該選択した通信方式および検査処理に基づいて前記インタフェースを介して通信を行い、当該通信結果に基づいて前記メモリ装置の検査を行う制御手段と
を有する検査装置。
【請求項2】
前記メモリ装置は、前記属性情報を保持し、
前記取得手段は、前記インタフェースを介して前記メモリ装置が保持する前記属性情報を取得する
請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記属性情報は、前記インタフェースと接続する複数の接続端子を介してパラレル通信を行うメモリ装置を示す第1の属性情報、または前記複数の接続端子によりシリアル通信を行うメモリ装置を示す第2の属性情報を含み、
前記制御手段は、前記取得手段が取得した属性情報が第1の属性情報を含む場合は、前記第1の属性情報に応じた検査処理に基づいて前記インタフェースを介してパラレル通信を行い、前記属性情報が前記第2の属性情報を含む場合は、前記第2の属性情報に応じた検査処理に基づいて前記インタフェースを介してシリアル通信を行い、当該通信結果に基づいて前記メモリ装置の検査を行う
請求項1に記載の検査装置。
【請求項4】
前記属性情報は、複数の内部メモリを切り替えてデータ保持を行うメモリ装置を示す第3の属性情報を含み、
前記制御手段は、前記取得手段が取得した属性情報に第3の属性情報を含む場合には、前記第3の属性情報に応じた検査処理に基づいて前記インタフェースを介して通信を行い、当該通信結果に基づいて前記メモリ装置の複数の内部メモリの検査を行う
請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
前記属性情報は、内部メモリのデータ保護機能を有するメモリ装置を示す第4の属性情報を含み、
前記制御手段は、前記取得手段が取得した属性情報に前記第4の属性情報が含まれる場合には、前記第4の属性情報に応じたデータ保護機能を検査する検査処理に基づいて前記インタフェースを介して通信を行い、当該通信結果に基づいて前記メモリ装置の内部データ保護機能を検査する
請求項1に記載の検査装置。
【請求項6】
前記メモリ装置は、
内部メモリと、
前記インタフェースと電気的に接続する接続端子と、
前記属性情報に応じた通信方式により前記接続端子を介して通信を行い、当該通信により入力された読み出し制御指示に基づいて前記属性情報に応じた記憶方式により前記内部メモリからデータを読み出して前記接続端子を介して出力する制御部とを含み、
前記制御手段は、前記取得手段が取得した前記属性情報に応じた通信方式により前記インタフェースを介して前記メモリ装置と通信を行い、当該通信結果に基づいて通信に係る検査を行い、前記属性情報に応じた読み出し制御指示を前記インタフェースを介して出力し、当該メモリ装置からの出力信号に基づいて、前記内部メモリおよび前記制御部の検査を行う
請求項1に記載の検査装置。
【請求項7】
前記メモリ装置の制御部は、
前記属性情報に応じた通信方式により前記接続端子を介して通信を行い、当該通信により入力された書き込み制御指示に基づいて前記属性情報に応じた記憶方式により前記内部メモリにデータを書き込み、当該通信により入力された読み出し制御指示に基づいて前記属性情報に応じた記憶方式により前記内部メモリからデータを読み出して前記接続端子を介して出力し、
前記制御手段は、前記取得手段が取得した前記属性情報に応じた通信方式により前記インタフェースを介して前記メモリ装置と通信を行い、前記属性情報に応じた書き込み制御指示を前記インタフェースを介して出力し、前記書き込み制御指示により書き込んだデータを読み出す制御指示を前記インタフェースを介して出力し、当該メモリ装置からの出力信号に基づいて、前記内部メモリおよび前記制御部の検査を行う
請求項6に記載の検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−4075(P2006−4075A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−178366(P2004−178366)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】