説明

極度の衝撃に対する構造保全性の改良された耐爆風性ガラス積層体

ガラス積層体の板ガラス要素と;板ガラス要素に対する支持構造体と;板ガラス要素を支持構造体に装着する結合システムと;を含む板ガラスシステム。ここで、板ガラス要素、支持構造体、および結合システムは、動的応答機構を備えた板ガラスシステムを提供するように作製され、力衝撃波が板ガラスシステムに加えられている時および/またはその後、結合システムは、板ガラス要素に加えられた力の一部を吸収して、外部から加えられた力の吸収された部分を散逸し、吸収された力が結合システム全体を介して非破壊運動に変換されるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層ガラス構造体に関する。本発明は、特定的には、板ガラス要素の周辺部または板ガラス要素の本体内の局在位置で支持された状態でさえも極度の衝撃荷重および/または極度の圧力荷重に耐えることのできる積層ガラス構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の板ガラス構造体は、板ガラス要素を含む。そのような板ガラス要素は、ガラス/中間層/ガラス積層体窓のような積層体窓を含みうる。窓、扉、または商業建築物および/もしくは住宅建築物に供される他の板ガラス要素を作製するための公知の従来の板ガラス取付け法は、種々存在する。そのような板ガラス取付け法は、たとえば、外部プレッシャープレート式板ガラス取付け法;フラッシュ式板ガラス取付け法;マリーン式板ガラス取付け法;リムーバブルストップ式板ガラス取付け法;およびシリコーンストラクチャー式板ガラス取付け法(ストップレス式板ガラス取付け法としても知られる)である。
【0003】
たとえば、米国特許第4,406,105号明細書には、構造的に板ガラスの取り付けられたシステムが記載されている。このシステムでは、板ガラス要素およびプレート部材システムを貫通して孔が設けられ、孔を介して結合が行われる。
【0004】
耐脅威性の窓およびガラス構造体は公知であり、従来の板ガラス取付け法を利用して作製可能である。米国特許第5,960,606号明細書(’606)および米国特許第4,799,376号明細書(’376)の各明細書には、極度の力に耐えるように作製された積層体窓が記載されている。国際公開第98/28515号パンフレット(IPN’515)では、ガラス積層体は、剛性チャネル内に配置され、剛性チャネル内で弾性材料をガラスに隣接させることにより、弾性材料と剛性チャネルとの間の屈曲運動が可能になっている。板ガラスパネルを保持する他の手段も存在する。たとえば、接着テープ、ガスケット、パテなどを用いて、パネルをフレームに固定することが可能である。たとえば、国際公開第93/002269号パンフレットには、中間層を補剛するためにガラス積層体の周辺部で高分子中間層に積層される補剛部材の使用が記載されている。この補剛部材は、ガラス/中間層積層体の縁を越えて延在しうる。他の実施形態において、’269には、モノリシック透明体の表面の下方に透明体から延在するチャネル中に挿入される剛性部材の使用が記載されている。
【0005】
しかしながら、ハリケーン級の風および強力な衝撃に耐えることのできる窓およびガラス構造体に問題がないわけではない。従来の板ガラス取付け法では、板ガラス要素は、板ガラス要素の挿入または除去が容易に行えるようにフレーム内にいくらかの余分なスペースをもたせることが必要なこともある。追加のスペースがあれば取付けは容易になるが、板ガラス要素は、旋回運動、揺動運動、または回転運動によりフレーム内を移動する可能性がある。さらに、板ガラス要素に加わる力の大きさおよび方向に依存してフレーム内を左右(横方向)に移動する可能性もある。極度の反復衝撃および/または連続加圧の条件下では、最終的に窓を破損し積層体をフレームから引き出すのに十分な応力が蓄積される可能性があり、ガラス積層体は、そのような形でフレーム内または構造支持体内を移動する可能性がある。たとえば、ガラスが剛性チャネル内に保持されている窓は、極度のハリケーン級の風を受けたときに、チャネルから引き出されて構造保全性が損なわれる可能性がある。
【0006】
既存の板ガラス支持構造体(たとえば窓枠)では、フレームの歪み/破損または掴持損失防止能力の欠如のいずれかが原因で、高性能板ガラスは適切に保持されないことが多い。板ガラスの十分な価値が得られるのは、完全な保全性が保持される場合に限られる。耐爆風性板ガラス構造体は、一般的には、ガラスとPVBまたはPCのような種々の中間層製品とをポリウレタンで接合してなる非常に厚い多層構成体から作製されてきた。対応するフレームは、板ガラスと共に実質的な縁部の掴持(重畳)を行わなければならず、さもなければ、圧力荷重時、板ガラスは、開口から押し出されてしまうであろう。他の選択肢として、金属部材の桟支持格子を板ガラスのすぐ後ろに配置して、板ガラスの撓みの低減に役立てることも可能である。これらの方法はいずれも、高価で、実施困難で、しかも審美的に感じがよくない。大面積の板ガラスは、そのような大きな脅威に対抗することはできなかった。
【0007】
爆弾爆発の条件下に存在しうる極度の突然の衝撃および応力に耐えることのできる板ガラスシステムを備えることが望ましいであろう。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様において、本発明は、ガラス積層体の板ガラス要素と;板ガラス要素に対する支持構造体と;板ガラス要素を支持構造体に装着する結合システムと;を含む板ガラスシステムである。ただし、板ガラス要素、支持構造体、および結合システムは、動的応答機構を備えた板ガラスシステムを提供するように作製され、結合システムは、力衝撃波が板ガラスシステムに加えられた後、板ガラス要素に加えられた力の一部を板ガラス要素から支持構造体に伝達し、支持構造体は、外部から加えられた力の伝達された部分を支持構造体全体を介して非破壊運動に変換できるようにいくらかの運動の自由度を有し、それにより、板ガラス要素が受ける実効衝撃量を減少させるようになっている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
一実施形態では、本発明は、ガラス積層体を含む耐爆風性板ガラスシステムである。本発明に係るガラス積層体は、ポリエステル、ポリビニルクロリド、ポリビニルアセタール、ポリウレタン、エチレンとアクリル酸および/またはメタクリル酸とのコポリマーならびにそれらの塩よりなる群に含まれる材料から選択される中間層材料の少なくとも1層を含む積層体である。中間層は、これらの中間層材料のいずれか1種のいくつかの層を含みうるか、または他の選択肢として、これらの中間層材料の2種以上の異なる層の混合体を含みうる。本発明に係る積層体は、板ガラス技術に記載されているタイプかつガラス積層体に耐飛散性を付与し破損時のガラスのスポーリングを低減することが知られているタイプの従来の積層体でありうる。
【0010】
爆風荷重に伴う危険を低減する積層ガラスの能力は、主に次の4つの因子により制限される:1)中間層引裂きエネルギー(積層体が破壊される箇所に影響を及ぼす)、2)中間層接着性(ガラスのスポーリングを最小限に抑える能力に影響を及ぼす)、3)ガラス破片化後の積層体のコンプライアンス(積層体の動的応答および板ガラスの拘束を解除する関連傾向を決定する)、および4)積層体の質量(これもまた動的応答に影響を及ぼす)。指定の爆風事象に対して、積層体は、フレームから引き出されることなく、ガラスのスポーリング度を最小限に抑えて、ポリマー中間層の引裂き限界にちょうど達するように最適化される。
【0011】
多くの従来のポリマーが本発明の実施に使用するのに好適でありうるが、好ましくは、ポリマーはエチレンコポリマーである。より好ましくは、熱可塑性ポリマーは、エチレンとα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体との共重合により得られるコポリマーである。本発明の実施に有用である好適な酸誘導体は当業者に公知であり、たとえば、エステル、塩、無水物、アミドなどが挙げられる。酸コポリマーは、完全にまたは部分的に中和して塩(または部分塩)の形態にすることが可能である。完全にまたは部分的に中和された酸コポリマーは、従来からイオノマーとして知られている。好適なコポリマーは、エチレン性不飽和カルボン酸のエステルでありうるオプションの第3のモノマー成分を含みうる。本発明の実施に有用である好適な酸コポリマーは、たとえば、イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I. DuPont de Nemours & Company)から、たとえば、サーリン(Surlyn)(登録商標)およびニュクレル(Nucrel)(登録商標)という商品名で購入可能である。ハリケーン級の風および/またはそのような風により運ばれる残骸などから受ける極度の衝撃に対する耐性が従来のガラス積層体と比べて改良されていることが知られる積層体は、とくに好ましい。好ましくは、本発明に係る中間層は、ASTM D−5026 95aに準拠して決定したときに、約50〜約1,000MPa(メガパスカル)、好ましくは約100〜約500MPaの貯蔵ヤングモジュラスを有する。中間層は、40℃までの温度においてその貯蔵ヤングモジュラスが50〜1,000MPaの範囲内に保持されなければならない。
【0012】
本発明に係る積層体は、板ガラスシステムの支持構造体に直接的もしくは間接的に結合可能である。好ましい実施形態では、積層体は、中間層を含み、中間層の一部は、ガラスの周縁を越えて延在し、延在部分は、積層体を支持構造体に装着するために使用可能である。そのような積層体については、米国特許出願第09/551,334号明細書(参照により本明細書に組み入れられるものとする)中で十分に説明されている。好適な積層体は、たとえば、イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I. DuPont de Nemours and Company)から入手可能なセントリグラス(登録商標)プラス(SentryGlass(登録商標)Plus)のような種々の製品名で購入可能である。
【0013】
積層体は、積層体の外周に沿って連続的に支持構造体に結合可能である。他の選択肢として、中間層は、不連続的に、すなわち、積層体の周囲の間欠的な種々の箇所で、構造支持体に結合可能である。中間層を介して積層体を支持構造体に結合する方法はいずれも、積層体を支持構造体に結合するための本発明の目的に合った好適な手段であると考えられ、本発明の範囲内にある。
【0014】
本発明を実施する際、板ガラス要素が、釘付け、ネジ止め、ボルト締め、接着、スロット嵌合、結束、または支持構造体から脱着しないようにする他の拘束が行われる場合、板ガラス要素は、支持構造体に結合されると言われる。
【0015】
積層体の性能は、支持フレームの構造応答および結合システムの細部により、著しく影響される可能性がある。爆風荷重(本発明の目的では、爆発により板ガラス要素に作用する力である)は、本質的に、きわめて動的な事象であるので、板ガラス支持体および結合システムの動的応答は、積層体が所与の圧力荷重/衝撃荷重に応答していかに変形するかという点で大きな役割を果たす。本発明は、動的荷重に対するシステムおよび結合の応答に改良を加えることにより、極度の力に対抗する積層体の性能を著しく拡張または向上させうるということである。板ガラス支持体システムを効果的に軟化させ、結合システムが完全係合されるまでの時間を遅らせることにより、積層体は、圧力/衝撃の全荷重から効果的に保護され、全体的透明外観性能が改良される。
【0016】
本発明を実施するうえでの考慮点として、支持構造体とは、板ガラス要素を所定の位置に支持または保持する構造要素である。中間層を支持体に直接装着する場合、中間層材料の上面、側面、底面を介して、または中間層材料を貫通して、装着可能である。
【0017】
板ガラスシステムは、場合により、組子に対して所定の位置に板ガラス要素を保持するように機能する保持アセンブリーを含みうる。本発明に係る保持アセンブリーは、積層体の結合システムを介して本発明に係る積層体を保持するように特別に設計される。本発明に係る保持アセンブリーは、組子の内側にあっても組子の外側にあってもよい。本発明に係る保持アセンブリーは、クランプアセンブリー、キャップアセンブリー、またはフレーム構造体中に本発明に係る板ガラス要素を保持する方法を提供する他のタイプのアセンブリーでありうるが、ただし、板ガラス要素を完全に組み立てたときに保持アセンブリーが観測者に見えないようにしなければならない。保持アセンブリーは、保持アセンブリーを組子に固定するように機能する固定具を含みうる。
【0018】
積層体は、アタッチメント手段を含みうる。この場合、アタッチメント手段は、中間層の延在部分に結合することのできるクリップである。本発明を実施する際、クリップと積層体のガラス層の任意の部分との間に意図的な直接接触は存在せず、そのような接触はいずれも、偶発的である。クリップとガラスとの接触は、応力下または支持構造体中の積層体の移動時のガラスの破損を低減するように最小限に抑えなければならない。その目的で、積層体の縁から延在する中間層の部分は、クリップがガラスに接触しないように、クリップとガラス層との間に介在層を形成する。中間層に接触するクリップの表面は、平滑でありうるが、好ましくは、クリップの表面は、少なくとも1つの突出部および/または1つの陥凹領域、より好ましくはいくつかの突出部および/または陥凹領域を有し、それらは、機械的インターロック機構を提供してクリップと中間層との接着結合の有効性を増強することが可能であり、それにより、より大きな構造保全性を有する積層体/クリップアセンブリーを提供する。
【0019】
積層体の壁を形成するように、任意の数の積層体を作製しうる。
【0020】
建築用として使用する場合、ならびに自動車、トラック、および列車のような輸送用途で使用する場合、積層体は、2層のガラス層と、ガラスに自己接着した状態で熱可塑性ポリマーの中間層と、を有する。本発明に係る積層体は、約3〜30mmの全厚さを有しうる。中間層は、約0.38〜4.6mmの厚さを有しうる。また、各ガラス層は、少なくとも1mmの厚さでありうる。好ましい実施形態では、中間層は、ガラスに直接自己接着される。すなわち、ガラスと中間層との間で、中間接着剤層やコーティングは使用されない。多層のガラス層と熱可塑性中間層;または耐久性透明プラスチックフィルム層を中間層に接着させて有する単層のガラス層と熱可塑性ポリマー中間層などのような他の積層体構成を使用することが可能である。上記の積層体はいずれも、当技術分野で公知の従来の耐摩耗性コーティングで被覆可能である。
【0021】
フレームは、板ガラス技術分野で入手可能な多くのフレームデザインから選択可能である。積層体は、接着性物質を用いてまたは用いずにフレームに装着または固定することが可能である。イオノマー樹脂から作製された中間層は、木材、スチール、アルミニウム、およびプラスチックのようなほとんどのフレーム材料に確実に自己接着することが判明した。いくつかの用途では、フレームの縁に沿って、ネジ、ボルト、およびクランプのような追加の固定具を使用することが望ましいこともある。アタッチメント手段をフレームに固定する手段はいずれも、本発明に使用するのに好適である。
【実施例】
【0022】
実施例は、単に例示を目的としたものであり、本発明の範囲を限定しようとするものではない。
【0023】
一般的実施例
一般的板ガラス作製手順
次の手順に従って本発明に係る板ガラス構造体を作製した:
5フィート×7フィートのガラスシート(厚さ10mm−完全強化)を脱イオン水で洗浄し乾燥させた。積層体の透明性および「バブルポイント」を改善するために空気除去を助長するように適用された表面テクスチャーを有する厚さ(2.3mm)のイオノマー樹脂シートを2枚のガラス板の間に配置した。これらの実施例のすべての積層体で、81%のエチレンとナトリウムイオンで37%中和された19%のメタクリル酸とで構成されメルトインデックスが2であるイオノマー樹脂よりなる厚さ90ミル(2.3mm)の2層の中間層と、それぞれ厚さ10mmの2層のガラス層と、を使用した。さまざまな厚さのシートを押し出すことにより、中間層の厚さを調整可能であるか、または当業界で従来から行われているように、所与の予想脅威レベルに対して板ガラスメンブレンの引裂き強度を増大させるために、複数のシートを一緒に利用することが可能である。イオノマー樹脂は、イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー(E.I.Du Pont de Nemours and Company)から市販されている。イオノマー樹脂中間層は、361MPaの貯蔵ヤングモジュラス、101MJ/m3の引裂きエネルギー、および24MPaのガラスへの接着力を有する(すべて25℃で測定)。望まれる特定の形状/プロファイルまたは装着にもよるが、中間層材料の追加のストリップを板ガラス要素の周辺部で使用して、保持および/または装着の手段を提供しうる。
【0024】
実施例1〜4
図1〜5に示されるような金属コーナーピースを作製し、ガラスの縁部と金属「ボックス」の裏面との間に中間層材料の層を配置した後で積層体のそれぞれのコーナーに配置し、実質的な接触および結合を行った。次に、従来の工業的方法を用いて、真空を適用することにより、積層体を減圧バッグ処理し、それにより、介在スペースから空気の大部分を除去した。その後、圧力220PSIG(1.6MPa)および135℃の空気オートクレーブ中に積層体を90分間配置した。
【0025】
表1

注記:試験結果および連邦調達局(GSA)爆風判定基準に基づく評価














【0026】
表2
試験片の性能要件に関するGSA判定基準













【0027】

【0028】
実施例5〜10
実施例1のときと同じようにして、表3の積層体のガラスを作製した。これらの実施例で使用したガラスは、3mmの厚さであり、徐冷されたものであった。サンプルのサイズは、42インチ×70インチであり、選択肢および予想脅威レベルに依存して、2層または3層の2.3mmイオノマー樹脂シートのいずれかを利用した。図6〜9に示されるように、2つのアルミニウムアングルと一緒に追加のイオノマー樹脂を板ガラス要素の全周縁に配置した。比較的十分な真空(50torr未満の絶対圧力)を適用して、これらのサンプルを従来の手段により減圧バッグ処理した。次に、サンプルを対流式オーブンに入れ、真空下で2時間にわたり135℃に加熱した。次に、大型の床用ファンを用いてサンプル上に室温の空気を吹き付けることにより、冷却を行った。冷却後(典型的には約30分間後)、真空バッグを除去して、完全に積層された板ガラス要素を得ると共に、外周の追加のイオノマー樹脂との結合を達成し、アルミニウムアングル/チャネルを封入した。
【0029】
イオノマー樹脂の造形された形材を図7に示されるように形成して他のサンプルを作製した。これは、図7に示されるようにフレームおよび支持構造体に係合させることにより確動的保持手段を提供するように行われた。同一の減圧バッグ法およびオーブン加熱法を利用して、単一のプロセス工程で板ガラス要素積層システムおよび確動的保持システムの両方を形成した。板ガラス要素の周囲でアルミニウムUチャネルを用いて追加のサンプルを作製し、この場合にも、ガスケット、テープ、またはシーラント(たとえばシリコーン)の従来の方法をはるかに凌駕する確動的保持手段を形成した。
【0030】
爆風試験における種々のデザインの耐爆風性板ガラスの試験結果を表3に示す。








【0031】
表3

【0032】
実施例11
セキュア(Secure)TM結合を用いて、耐爆風性ケーブルネット壁支持システムをセントリグラス(登録商標)プラス(SentryGlas(登録商標)Plus)積層体のタイルに結合した。この場合のフレーム内の係合は、時間遅延方式で構築されるように変更される。ケーブルネット支持システムは、積層ガラスと比べて長い自然応答時間にかなり適合する(図12)。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】コーナーアタッチメントを有する本発明に係る積層体である。
【図2】コーナーアタッチメントの分解図でコーナーを示している。
【図4】コーナーアセンブリーユニットを用いて組み立てられた4つの積層体を示している。
【図5】コーナーユニットの分解図である。
【図6】アルミニウムUチャネル中の板ガラスに対してアルミニウム強化周縁部を含む板ガラス要素である。
【図7】フレームに係合する成形された保持脚を有する板ガラス要素である。
【図8】背面上にデュポン・スポールシールド(DuPont Spallshield)TMをさらに含む板ガラス要素である。
【図9】Uチャネル中に保持された本発明に係る板ガラスの他の図である。
【図10】フレーム内に保持されたモノリシックイオノマー板ガラスの図である。
【図11】モノリシックイオノマー板ガラスの断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス積層体の板ガラス要素と;該板ガラス要素に対する支持構造体と;該板ガラス要素を該支持構造体に装着する結合システムと;を含む板ガラスシステムであって、該板ガラス要素、該支持構造体、および該結合システムが、動的応答機構を備えた板ガラスシステムを提供するように作製され、力衝撃波が該板ガラスシステムに加えられている時および/またはその後、該結合システムが、該板ガラス要素に加えられた力の一部を吸収して、外部から加えられた力の吸収された部分を散逸し、吸収された力が該結合システム全体を介して非破壊運動に変換されるようにする、板ガラスシステム。
【請求項2】
前記積層体が、ハリケーン板ガラスで使用されるタイプのガラス積層体を含む、請求項1に記載の板ガラスシステム。
【請求項3】
前記結合システムが、前記中間層と前記支持構造体との間にアタッチメントを含む、請求項2に記載の板ガラスシステム。
【請求項4】
前記中間層が、エチレン酸コポリマーまたは完全にもしくは部分的に中和されたその塩である、請求項3に記載の積層体。
【請求項5】
板ガラス要素と;該板ガラス要素に対する支持構造体と;該板ガラス要素を該支持構造体に装着する結合システムと;を含む板ガラスシステムであって、該板ガラス要素、該支持構造体、および該結合システムが、動的応答機構を備えた板ガラスシステムを提供するように作製され、力衝撃波が板ガラスシステムに加えられている時および/またはその後、該結合システムが、該板ガラス要素に加えられた力の一部を吸収して、外部から加えられた力の吸収された部分を散逸し、吸収された力が該結合システム全体を介して非破壊運動に変換されるようにする、板ガラスシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公表番号】特表2007−514087(P2007−514087A)
【公表日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−545486(P2006−545486)
【出願日】平成16年12月15日(2004.12.15)
【国際出願番号】PCT/US2004/042491
【国際公開番号】WO2005/059290
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】