横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ
【課題】セルギャップの均一化な横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを提供する。
【解決手段】基板上に長方形状の開口部を備える遮光部と開口部に形成された3色の画素部着色部と遮光部上に形成された画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部を有し、開口部の長辺方向に隣接する画素部着色部の色が同色である着色層と、表示領域内の遮光部上に3色の非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱と表示領域外の遮光部上に2色の非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱を有する積層柱と着色層および積層柱を覆うように形成された透明保護層とを有し、表示領域内積層柱が、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる積層柱形成領域に形成され、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積の20%以上である。
【解決手段】基板上に長方形状の開口部を備える遮光部と開口部に形成された3色の画素部着色部と遮光部上に形成された画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部を有し、開口部の長辺方向に隣接する画素部着色部の色が同色である着色層と、表示領域内の遮光部上に3色の非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱と表示領域外の遮光部上に2色の非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱を有する積層柱と着色層および積層柱を覆うように形成された透明保護層とを有し、表示領域内積層柱が、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる積層柱形成領域に形成され、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積の20%以上である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スペーサとして複数色の着色部が積層された積層柱を有する横電界液晶駆動方式用カラーフィルタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置の動作モードには、対向する一対の透明基材に平行に配向した液晶分子を透明基材に対して垂直な方向に電界をかけ駆動するツイステッド・ネマティック(Twisted Nematic:TN)方式や、透明基材に対して平行な方向に電界をかける横電界駆動(In Plain Switching:IPS)方式等がある。このような液晶表示装置の動作モードの中でも、近年、液晶ディスプレイとした際に視野角が広いといった利点から液晶表示装置の動作モードとして、IPS方式が普及してきている。
【0003】
一般に、IPS方式用カラーフィルタは、基板上に遮光部、着色層、透明保護層およびスペーサが形成されたものである。このIPS方式用カラーフィルタでは、着色層の表面を平坦化するため、かつ、着色層から液晶層への汚染物質の溶出を防ぐため、通常、着色層上に透明保護層(オーバーコート層とも称する。)が形成される。
【0004】
また、スペーサは、色むらやコントラストむらといった表示むらを防止し、均一な表示、高速応答性、高コントラスト比、広視野角等の良好な表示性能を液晶表示装置に付与することを目的として、セルギャップを一定かつ均一に維持するために設けられるものである。
【0005】
従来、スペーサの形成方法としては、ガラス、アルミナ又はプラスチック等からなる一定サイズの球状又は棒状粒子を多数散在させる方法が用いられてきたが、スペーサとして粒子を散在させる方法では、スペーサの分布が偏り易い等の種々の問題点があった。
これら粒子状スペーサの問題点を解消する方法として、フォトレジストを用いてフォトリソグラフィー法によりフォトスペーサを形成する方法が開示されている。
また、スペーサとして、複数色の着色部が積層された積層柱を用いる方法も開示されている(例えば特許文献1および特許文献2参照)。
【0006】
近年では、さらに表示品位を向上すべく、スペーサの配置や形成方法に関して種々の提案がなされている。特に近年、液晶表示装置の大型化に伴い、セルギャップの制御が重要となっている。液晶表示装置のサイズが大型になるほど、たわみや反りが生じやすくなるからである。
【0007】
より均一なセルギャップを実現するためには、表示領域内だけでなく、表示領域の周囲の表示領域外にもスペーサを形成することが好ましい。しかしながら、表示領域内と表示領域外とでは層構成が異なっているので、表示領域内および表示領域外のそれぞれについてスペーサの高さを最適に制御することは難しい。
【0008】
スペーサの高さを制御する方法としては、例えば特許文献2に、着色層が積層された積層柱上にフォトスペーサを形成する場合に、積層柱を構成する着色層の面積を調整することでスペーサの高さを調整する方法が開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開平5−196946号公報
【特許文献2】特開2006−23733号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、カラーフィルタにおいては、基板上にマトリックス状に遮光部が形成される。この遮光部は、表示領域内においては画素部の開口率を低下させないために、その幅が狭く形成され、一方、表示領域外においてはバックライト等の光源からの光を効果的に遮蔽するために、その幅が広く形成されるのが一般的である。
【0011】
このような幅の異なる遮光部上に着色層を積層して積層柱を形成する場合、幅の狭い遮光部上の着色層と幅の広い遮光部上の着色層とで、膜厚に差が生じる。すなわち、表示領域内と表示領域外とで、遮光部上の着色層の膜厚に差が生じる。これは、表示領域内に位置する遮光部は幅が狭く形成されているために、その遮光部上に形成される着色層の膜厚が薄くなる傾向にあるからである。これに対して、表示領域外に設けられている遮光部は十分な幅を有して形成されているために、表示領域外の遮光部上の着色層の膜厚は、表示領域内の遮光部上の着色層の膜厚と比較して厚くなる傾向にある。そのため、着色層を積層して積層柱を形成すると、着色層自体の膜厚の差により、遮光部の表面から積層柱の頂部までの高さは、表示領域外の積層柱が表示領域内の積層柱よりも高くなる。
【0012】
表示領域外の積層柱のほうが表示領域内の積層柱よりも高いと、セルギャップに影響を及ぼし、特にIPS方式の液晶表示装置では、表示特性に大きな影響を与える。また、表示領域外の積層柱が表示領域内の積層柱よりも高いと、液晶表示装置に用いた場合に基板の周辺部分において光漏れが発生し、これにより画面周辺が明るくなるといった問題が生じる。
【0013】
上記特許文献2に記載の方法のように、積層柱を構成する着色層の面積を調整することにより、表示領域外のスペーサの高さを低くすることは可能である。しかしながら、積層柱を構成する着色層の面積を小さくすることによってスペーサの高さを低くすると、スペーサの耐荷重特性が低下するという問題がある。
【0014】
また、着色層が積層された積層柱では、積層柱を構成する着色層の厚みを十分に厚いものとすることができないため、十分な高さを有するスペーサとすることができないといった問題があった。
さらに、積層柱をIPS方式用カラーフィルタに適用する場合、積層柱を覆うように透明保護層が形成されることになる。透明保護層の形成方法としては、透明保護層用感光性樹脂組成物を塗布する方法が一般的である。ここで、透明保護層用感光性樹脂組成物を塗布した際に、透明保護層用感光性樹脂組成物が、積層柱の頂部から着色層上へ流れ落ちるレベリングが生じる。このため、積層柱上に形成される透明保護層の厚みが薄く、着色層上に形成される透明保護層の厚みが厚いものとなる。その結果、最終的に形成されるスペーサ高さ、すなわち着色層上に形成される透明保護層の表面から積層柱上に形成される透明保護層の表面までの高さを、十分な高さとすることが困難であるといった問題があった。
【0015】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、スペーサ高さが高く、液晶表示装置に用いた際にセルギャップの均一化が可能な、横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために、本発明は、基板と、上記基板上にパターン状に形成され、短辺および長辺を有する長方形状の開口部を備える遮光部と、上記開口部に形成された3色の画素部着色部、および、上記遮光部上に形成され、上記3色の画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部を有し、上記開口部の長辺方向に隣接する上記画素部着色部の色が同色である着色層と、表示領域内の上記遮光部上に形成され、3色の上記非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱、および、表示領域外の上記遮光部上に形成され、2色の上記非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱を有する積層柱と、上記着色層および上記積層柱を覆うように形成された透明保護層とを有する横電界液晶駆動方式用カラーフィルタであって、上記表示領域内積層柱が、長辺方向に隣接する上記開口部に挟まれる積層柱形成領域に形成され、上記表示領域内積層柱を構成する1層目の上記非画素部着色部および2層目の上記非画素部着色部の上記積層柱形成領域における平面視面積が、上記積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であることを特徴とする横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを提供する。
【0017】
本発明によれば、表示領域内積層柱が3色の非画素部着色部が積層されたものであり、表示領域外積層柱が2色の非画素部着色部が積層されたものであり、表示領域内積層柱と表示領域外積層柱とで非画素部着色部の積層数が異なるので、表示領域外積層柱の高さを表示領域内積層柱の高さよりも低くすることができる。また、本発明によれば、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、所定の範囲であることにより、表示領域内積層柱を構成する2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを十分に厚いものとすることができ、表示領域内積層柱の高さを比較的高くすることができる。このため、積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さを十分に大きなものとすることができる。したがって、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際には、セルギャップが均一であり、表示品位に優れたものとすることができる。
【0018】
上記発明においては、上記表示領域外積層柱を構成する上記非画素部着色部のうち、1層目の上記非画素部着色部が、上記非画素部着色部と同色の上記画素部着色部と非連続的に形成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、表示領域外積層柱の高さを表示領域内積層柱の高さに対してより低くすることができるからである。
【0019】
また本発明においては、上記表示領域内積層柱を構成する上記非画素部着色部のうち、1層目の上記非画素部着色部および2層目の上記非画素部着色部の少なくとも一方が、上記積層柱形成領域にて上記非画素部着色部と同色の上記画素部着色部と連続的に形成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、積層柱形成領域での1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部の平面視面積を広いものとすることが容易となるからである。
【0020】
さらに本発明においては、上記表示領域内積層柱を構成する上記非画素部着色部のうち、1層目の上記非画素部着色部および2層目の上記非画素部着色部の少なくとも一方が、上記積層柱形成領域、および、上記積層柱形成領域の上記開口部の短辺方向に隣接する隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、表示領域内積層柱の高さをより高いものとすることができるからである。
【発明の効果】
【0021】
本発明においては、スペーサ高さが高く、液晶表示装置に用いた際にセルギャップが均一であり、表示品位に優れたものとすることができる横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタについて詳細に説明する。
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタは、基板と、上記基板上にパターン状に形成され、短辺および長辺を有する長方形状の開口部を備える遮光部と、上記開口部に形成された3色の画素部着色部、および、上記遮光部上に形成され、上記3色の画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部を有し、上記開口部の長辺方向に隣接する上記画素部着色部の色が同色である着色層と、表示領域内の上記遮光部上に形成され、3色の上記非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱、および、表示領域外の上記遮光部上に形成され、2色の上記非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱を有する積層柱と、上記着色層および上記積層柱を覆うように形成された透明保護層とを有する横電界液晶駆動方式用カラーフィルタであって、上記表示領域内積層柱が、長辺方向に隣接する上記開口部に挟まれる積層柱形成領域に形成され、上記表示領域内積層柱を構成する1層目の上記非画素部着色部および2層目の上記非画素部着色部の上記積層柱形成領域における平面視面積が、上記積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であることを特徴とするものである。
【0023】
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタについて図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの概略平面図である。また、図2は図1におけるA−A線断面図であり、図3は図1におけるB−B線断面図である。なお、図1において、透明保護層は省略されている。
【0024】
図1〜図3に例示するように、横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ1は、基板2と、基板2上に形成され、短辺および長辺を有する長方形状の開口部12を備える遮光部(3a,3b,3c)と、開口部12に形成された赤、緑および青の3色の画素部着色部(4R,4G,4B)および遮光部(3a,3b,3c)上に形成された赤、緑および青の3色の非画素部着色部(5R,5G,5B)を有し、開口部12の長辺方向mに隣接する画素部着色部(4R,4G,4B)の色が同色である着色層と、表示領域10内の遮光部(3a)上に形成され、赤、緑および青の3色の非画素部着色部(5R,5G,5B)が積層された表示領域内積層柱6、および、表示領域10外(非表示領域11)の遮光部(3b,3c)上に形成され、赤および緑の2色の非画素部着色部(5R,5G)が積層された表示領域外積層柱7a,7bを有する積層柱と、着色層および積層柱を覆うように形成された透明保護層8とを有するものである。
【0025】
表示領域内積層柱6は3色の非画素部着色部(5R,5G,5B)が積層されたものであり、表示領域外積層柱7a,7bは2色の非画素部着色部(5R,5G)が積層されたものであり、表示領域内積層柱6と表示領域外積層柱7a,7bとで非画素部着色部の積層数が異なっている。そして、表示領域内外積層柱7a,7bが形成されている部位のスペーサ高さh2、h3が、表示領域内積層柱6が形成されている部位のスペーサ高さh1よりも低くなっている。
【0026】
また、表示領域内積層柱6は、長辺方向mに隣接する開口部12に挟まれる積層柱形成領域13に形成されている。表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rおよび2層目の青色非画素部着色部5Bの積層柱形成領域13における平面視面積は、積層柱形成領域13の平面視面積に対して、所定の範囲となっている。さらに、表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rは、積層柱形成領域13にて、同色の赤色画素部着色部4Rと連続的に形成されている。
一方、表示領域外積層柱7a,7bを構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rは同色の赤色画素部着色部4Rと非連続的に形成されている。
【0027】
本発明によれば、表示領域外の遮光部上に形成される表示領域外積層柱を構成する非画素部着色部の積層数を、表示領域内の遮光部上に形成される表示領域内積層柱を構成する非画素部着色部の積層数よりも少なくすることにより、表示領域外積層柱の高さを、表示領域内積層柱の高さよりも低くすることができる。これにより、遮光部の幅の差によって生じる積層柱の高さの差に起因する影響を回避することができる。
すなわち、本発明においては、表示領域内積層柱および表示領域外積層柱の高さが調整されているため、液晶表示装置に用いた際に光源からの光が周辺部分から漏れるおそれがなく、表示画面の周辺が不自然に明るくなるのを回避することができる。
さらには、2枚の基板間に液晶を注入し液晶層を形成する際に効率良く液晶を注入することができる。
【0028】
また、本発明においては、上述したように、積層柱を構成する非画素部着色部の積層数を調整することによりスペーサ高さを調整することが可能であり、従来のように積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積を調整してスペーサ高さを調整するものではないので、スペーサ高さを調整するために積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積が制限を受けることがない。そのため、表示領域外積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積を、表示領域内積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積よりも大きくすることができる。これにより、図2に例示するように、表示領域外積層柱7a,7bが形成されている部位の透明保護層8の上底面積S2,S3を、表示領域内積層柱6が形成されている部位の透明保護層8の上底面積S1よりも大きくすることが可能である。その結果、表示領域外積層柱の耐荷重特性を向上させることができる。したがって、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際には、セルギャップ均一性および耐荷重特性の両立が可能となる。
【0029】
さらに、本発明によれば、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積に対して、所定の範囲であることにより、表示領域内積層柱を構成する2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを十分に厚いものとすることができる。このため、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができる。したがって、積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さ、すなわち、遮光部上に直に形成された透明保護層の表面から積層柱上に形成された透明保護層の頂部までの高さを、十分に大きなものとすることができる。その結果、液晶表示装置に用いた際にセルギャップが均一であり、表示品位に優れたものとすることができる。
【0030】
さらに、表示領域内積層柱が形成される積層柱形成領域が、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域であることにより、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部を、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と連続的に形成されるものとすることができる。このため、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積を広いものとすることができる。
【0031】
ここで、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積に対して、所定の範囲であることにより、上述した効果を発揮する理由は以下のとおりである。
【0032】
すなわち、従来のカラーフィルタにおいては、図16に例示するように、積層柱106を構成する1層目の非画素部着色部116および2層目の非画素部着色部126の積層柱形成領域105における平面視面積が、積層柱形成領域105の平面視面積に対して、所定の範囲より狭く形成される。なお、図16には、基板(図示なし)上に、開口部102を備える遮光部3と、開口部102に形成された赤色画素部着色部104R、青色画素部着色部104Bおよび緑色画素部着色部104Gと、積層柱形成領域105に形成され、3色の非画素部着色部(116、126、136)が積層された積層柱106とを有するカラーフィルタ100が示されている。
【0033】
従来のカラーフィルタにおける積層柱の形成方法としては、非画素部着色部の形成に用いられる各色の着色部用感光性樹脂組成物を塗布する方法が用いられる。具体的には、図17に例示するように、平面視面積が所定範囲より狭い1層目の非画素部着色部116を形成し(図17(a))、次いで、2色目の着色部用感光性樹脂組成物を塗布し、着色部用感光性樹脂組成物の塗膜114Bを形成する(図17(b))。図17(b)に示すように、2色目の着色部用感光性樹脂組成物を塗布した直後には、1層目の非画素部着色部116および遮光部103上に比較的均一な厚みで着色部用感光性樹脂組成物の塗膜114Bが形成される。しかしながら、1層目の非画素部着色部116上の着色部用感光性樹脂組成物の塗膜114Bは、徐々に低い位置へと流れ落ちるレベリングを生じる(図17(c))。このため、露光および現像を行うことにより最終的に形成される2層目の非画素部着色部126の厚みは薄いものとなる(図17(d))。
したがって、図17(e)に例示するように、2層目の非画素部着色部126上に、同様の方法により3層目の非画素部着色部136を形成し、積層柱106を形成した場合には、3層目の非画素部着色部136の厚みも薄いものとなり、積層柱106の高さが低いものとなる。
【0034】
これに対し、本発明によれば、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積に対し、所定の範囲であることにより、表示領域内積層柱を構成する2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部を形成する際に、表示領域内積層柱を構成する2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の形成に用いられる2色目および3色目の着色部用感光性樹脂組成物のレベリングを抑制することができる。したがって、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができるのである。このため、積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さを高いものとすることができるのである。
【0035】
また、積層柱が遮光部上に形成されているので、積層柱による表示品質の低下を防ぐことができる。したがって、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際には、着色層の輝度低下等が生じることが少ないものとすることができる。
【0036】
さらに、本発明における積層柱は非画素部着色部が積層されたものであるので、画素部着色部の形成時に同時に積層柱を形成することができる。したがって、積層柱を形成するために、別途、積層柱形成工程を行う必要がなく、簡便なプロセスでスペーサを形成することができる。よって、横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの低コスト化を図ることができる。
【0037】
なお、「画素部着色部」とは、基板上の遮光部の開口部に形成されるものであり、基板上の遮光部の開口部に配置された着色部の部分をいう。また、「非画素部着色部」とは、遮光部上に形成されるものであり、遮光部上に配置された着色部の部分をいう。3色の画素部着色部の色と3色の非画素部着色部の色とはそれぞれ同色である。
【0038】
また、「開口部の長辺方向に隣接する画素部着色部の色が同色である」とは、開口部の長辺方向に、同色の画素部着色部が隣接するように配列され、開口部の短辺方向に、異色の画素部着色部が隣接するように配列されていることをいう。例えば図1においては、開口部の長辺方向mに、赤色画素部着色部4Rが隣接し、緑色画素部着色部4Gが隣接し、青色画素部着色部4Bが隣接するように、各画素部着色部が配列されている。また、開口部の短辺方向nに、青色画素部着色部4Bおよび赤色画素部着色部4Rが隣接し、赤色画素部着色部4Rおよび緑色画素部着色部4Gが隣接し、図示しないが緑色画素部着色部4Gおよび青色画素部着色部4Bが隣接するように、各画素部着色部が青、赤、緑の順に繰り返し配列されている。
【0039】
「表示領域」とは、図1〜図3に例示するような、画素部着色部(4R、4G、4B)とこれらの画素部着色部(4R、4G、4B)間に形成された遮光部(画素間遮光部3a)とで画定される領域(表示領域10)をいう。「表示領域内」とは、この表示領域10の内側をいう。また、「表示領域外」とは、この表示領域10の外側をいう。画素部着色部(4R、4G、4B)の外周を囲むように形成された遮光部(額縁遮光部3b)が設けられている領域は、表示領域10ではなく、表示領域外であり、非表示領域11とする。
また、「表示領域内の遮光部」とは、図1〜図3に例示するような、画素間遮光部3aをいい、「表示領域外の遮光部」とは、図1〜図3に例示するような、額縁遮光部3bや外周遮光部3cをいう。
本発明において、表示領域内積層柱は、表示領域内の遮光部、すなわち画素間遮光部3a上に形成される。一方、表示領域外積層柱は、表示領域外の遮光部、すなわち額縁遮光部3bや外周遮光部3cの上に形成される。
【0040】
「積層柱形成領域」とは、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域であり、かつ、表示領域内積層柱が形成される領域である。また、「長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域」とは、長辺方向に隣接する開口部にのみ挟まれ、開口部の短辺に隣接する領域であり、をいう。例えば図1においては、積層柱形成領域13は、長辺方向mに隣接する開口部12にのみ挟まれ、開口部12の短辺に隣接する領域であり、表示領域内積層柱6が形成される領域となる。
また、「表示領域内積層柱が、積層柱形成領域に形成されている」とは、表示領域内積層柱を構成する1層目〜3層目の非画素部着色部が、平面視上、積層柱形成領域で重なるように形成されることをいう。
【0041】
「平面視面積」とは、積層柱を構成する各非画素部着色部を、基板の直上方向から正視した場合の面積をいう。
【0042】
以下、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの各構成について説明する。
【0043】
1.積層柱
本発明における積層柱は、表示領域内の遮光部上に形成され、3色の非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱と、表示領域外の遮光部上に形成され、2色の非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱とを有するものである。以下、表示領域内積層柱および表示領域外積層柱に分けて説明する。
【0044】
(1)表示領域内積層柱
本発明における表示領域内積層柱は、表示領域内の遮光部上に複数形成され、3色の非画素部着色部が積層されたものである。また、表示領域内積層柱は、積層柱形成領域に形成されるものである。さらに、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積は、積層柱形成領域の平面視面積に対して、所定の範囲となっている。
【0045】
表示領域内積層柱を構成する非画素部着色部は、後述する着色層を構成するものである。ここで、着色層は、各着色部用感光性樹脂組成物を塗布し、露光および現像することにより形成される。このため、各画素部着色部が赤、青および緑の順番で形成される場合、すなわち、最初に塗工される1色目の着色部用感光性樹脂組成物が赤であり、次に塗工される2色目の着色部用感光性樹脂組成物が青であり、最後に塗工される3色目の着色部用感光性樹脂組成物が緑である場合には、1層目の非画素部着色部が赤、2層目の非画素部着色部が青、3層目の非画素部着色部が緑となる。
したがって、1層目〜3層目の非画素部着色部の色はそれぞれ異なり、開口部に形成される各色の画素部着色部の形成順により決定される。
【0046】
1層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積は、積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であり、中でも30%以上であることが好ましく、特に40%以上であることが好ましい。また、2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積も、積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であり、中でも30%以上であることが好ましく、特に40%以上であることが好ましい。上述の平面視面積が上述の範囲内であることにより、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを十分に厚いものとすることができ、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができるからである。一方、1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積の上限としては、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下とされる。
【0047】
表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積の大きさ順としては、表示領域内積層柱を所望の高さおよび所望の強度とすることができるものであればよい。例えば、積層柱形成領域における平面視面積は、1層目の非画素部着色部<2層目の非画素部着色部<3層目の非画素部着色部の順で大きくてもよく、3層目の非画素部着色部<2層目の非画素部着色部<1層目の非画素部着色部の順で大きくてもよく、3層目の非画素部着色部<1層目の非画素部着色部<2層目の非画素部着色部の順で大きくてもよい。
【0048】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の形成位置としては、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積に対して所定の範囲となり、3層目の非画素部着色部を形成する際に塗工される3色目の着色部用感光性樹脂組成物のレベリングを抑制することができれば、特に限定されるものではない。
【0049】
このような1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の形成位置としては、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域内のみに形成されていてもよい。例えば図1〜図3においては、表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rおよび2層目の青色非画素部着色部5Bが、積層柱形成領域13内のみに形成されている。
【0050】
また、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の形成位置としては、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域と、この積層柱形成領域の開口部の短辺方向に隣接する隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されていてもよい。
例えば図4〜図7においては、表示領域内積層柱6が、長辺方向mに隣接する開口部12に挟まれる積層柱形成領域13に形成されており、表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rおよび2層目の青色非画素部着色部5Bは、積層柱形成領域13、および、この積層柱形成領域13の開口部の短辺方向nに隣接する隣接領域14に、帯状に形成されている。
なお、図5は図4におけるC−C線断面図であり、図6は図4におけるD−D線断面図であり、図7は図4におけるE−E線断面図である。また、図4において、透明保護層は省略されている。
【0051】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域と、この積層柱形成領域の開口部の短辺方向に隣接する隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されている場合、図8に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)が積層柱形成領域13内のみに形成され、2層目の非画素部着色部(5B)が積層柱形成領域13および積層柱形成領域13の開口部の短辺方向nに隣接する片側の隣接領域14に帯状に形成されていてもよい。また、図9に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)が積層柱形成領域13および片側の隣接領域14に帯状に形成され、2層目の非画素部着色部(5B)が積層柱形成領域13内のみに形成されていてもよい。さらに、図10に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)が積層柱形成領域13および一方の片側の隣接領域14に帯状に形成され、2層目の非画素部着色部(5B)が積層柱形成領域13および他方の片側の隣接領域14に帯状に形成されていてもよい。また、図11に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)および2層目の非画素部着色部(5B)が、積層柱形成領域13および一方の片側の隣接領域14に帯状に形成され、隣接領域14にて積層されていてもよい。さらに、図5に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)および2層目の非画素部着色部(5B)が、積層柱形成領域13および両側の隣接領域14に帯状に形成され、隣接領域14にて積層されていてもよい。
なお、図8〜図11は、表示領域内積層柱を含む開口部の短辺方向の断面図である。
【0052】
中でも、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の少なくとも一方が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域上に帯状に形成されていることが好ましい。1層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されている場合には、2層目の非画素部着色部の形成時において、2色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングするのを抑制することができる。このため、2層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができる。また、2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されている場合には、3層目の非画素部着色部の形成時において、3色目の着色部用感光性樹脂組成物が、積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングするのを抑制することができる。このため、3層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができる。このように、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の少なくとも一方が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されていることにより、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができる。
【0053】
特に、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成され、隣接領域において積層されていることが好ましい。2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の形成時において、2色目および3色目の着色部用感光性樹脂組成物が、積層柱形成領域から、この積層柱形成領域の両側の隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域方向へレベリングするのをより効果的に抑制することができ、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができるからである。
【0054】
さらには、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域および両側の隣接領域に帯状に形成されていることが好ましい。2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の形成時において、2色目および3色目の着色部用感光性樹脂組成物が、積層柱形成領域から、この積層柱形成領域の両側の隣接領域方向へのレベリングするのを抑制することができるからである。このため、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みをより厚いものとすることができる。
【0055】
3層目の非画素部着色部の形成位置としては、少なくとも一部が積層柱形成領域に形成されていればよく、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの用途等に応じて適宜設定される。
【0056】
なお、「隣接領域」とは、上記積層柱形成領域の開口部の短辺方向に隣接する領域であり、上記積層柱形成領域の開口部の短辺方向の両側に隣接する領域をいう。例えば図4においては、隣接領域14は、積層柱形成領域13の開口部の短辺方向nの両側に隣接する領域となる。
【0057】
また、「非画素部着色部が、積層柱形成領域および隣接領域に帯状に形成されている」とは、非画素部着色部が、積層柱形成領域および隣接領域にて一体に形成されていることをいう。例えば図4および図6においては、赤色非画素部着色部5Rが積層柱形成領域13および隣接領域14にて一体に形成され、青色非画素部着色部5Bが積層柱形成領域13および隣接領域14にて一体に形成されている。
【0058】
1層目の非画素部着色部、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部は、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と、積層柱形成領域において、連続的に形成されていてもよく、非連続的に形成されていてもよい。
【0059】
中でも、1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部が、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて連続的に形成されていることが好ましい。積層柱形成領域における1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部の平面視面積を広いものとすることが容易となるからである。
【0060】
なお、「非画素部着色部が、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて連続的に形成されている」とは、非画素部着色部が、同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて連続して一体に形成されていることをいう。例えば図4および図6においては、表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rが、赤色画素部着色部4Rと積層柱形成領域13にて連続して一体に形成されており、図4および図7においては、表示領域内積層柱6を構成する2層目の青色非画素部着色部5Bが、青色画素部着色部4Bと積層柱形成領域13にて連続して一体に形成されている。
また、「1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部が、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と連続的に形成されている」とは、図6に例示するように、1層目の赤色非画素部着色部5Rが、赤色画素部着色部4Rと積層柱形成領域13にて連続的に形成されている場合や、図7に例示するように、2層目の青色非画素部着色部5Bが、青色画素部着色部4Bと積層柱形成領域13にて連続的に形成されている場合を挙げることができる。
【0061】
一方、「非画素部着色部が、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて非連続的に形成されている」とは、非画素部着色部が、同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて分離して形成されていることをいう。非画素部着色部が、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて非連続的に形成されている場合としては、図12および図12のF−F線断面図である図13に例示するように、1層目の赤色非画素部着色部5Rが、赤色画素部着色部4Rと積層柱形成領域13にて接していない場合を挙げることができる。なお、図12において、透明保護層は省略されている。
【0062】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部のそれぞれの幅としては、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の形成時に、2色目および3色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングするのを抑制することが可能であれば特に限定されるものではない。具体的には、上記幅は、30μm以上であることが好ましく、なかでも35μm〜75μmの範囲内であることが好ましく、特に45μm〜65μmの範囲内であることが好ましい。1層目の非画素部着色部の幅が上記範囲内であることにより、2層目の非画素部着色部の形成時に、2色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングすることを抑制することができるからである。このため、上記積層柱の高さを十分な高さとすることができる。また、2層目の非画素部着色部の幅が上記範囲内であることにより、3層目の非画素部着色部の形成時に、3色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングするのを抑制することができるからである。このため、表示領域内積層柱の高さを十分な高さとすることができる。
【0063】
なお、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部のそれぞれの幅とは、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部のそれぞれについて、開口部の短辺方向の長さのうち最大の長さをいうものである。
【0064】
3層目の非画素部着色部の幅としては、液晶表示装置に用いた場合に所望のセルギャップを維持することができるものであればよく、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの用途等に応じて適宜設定される。
【0065】
積層柱形成領域の位置としては、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域であればよい。なかでも、1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が形成される開口部に挟まれる領域であることが好ましく、特に、1層目の非画素部着色部と同色の着色部が形成される開口部に挟まれる領域であることが好ましい。
積層柱形成領域が、2層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が形成される開口部に挟まれる領域である場合には、3層目の非画素部着色部の形成時において、2層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が、積層柱形成領域を挟む開口部に形成されている。このため、3色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から開口部の長辺方向にレベリングするのを抑制することができる。このため、3層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができ、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができる。
また、積層柱形成領域が、1層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が形成される開口部に挟まれる領域である場合には、2層目の非画素部着色部の形成時において、2色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から開口部の長辺方向にレベリングするのを抑制することができる。また、3層目の非画素部着色部の形成時において、1層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が、積層柱形成領域を挟む開口部に形成されているため、3色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から開口部の長辺方向にレベリングするのを抑制することができる。このため、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができ、表示領域内積層柱の高さをより高いものとすることができる。
【0066】
表示領域内積層柱の高さとしては、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを、所望のスペーサ高さを有するものとすることができれば特に限定されるものではなく、具体的には、5.0μm〜7.5μmの範囲内であることが好ましく、なかでも5.0μm〜7.0μmの範囲内であることが好ましく、特に5.0μm〜6.5μmの範囲内であることが好ましい。表示領域内積層柱の高さが上記範囲内であることにより、表示領域内積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さを十分に高いものとすることができるからである。
なお、表示領域内積層柱の高さとは、遮光部の表面から垂直方向に、表示領域内積層柱の頂部までの距離のうち最長の距離をいう。例えば図2において、表示領域内積層柱6の高さはd1である。
【0067】
また、表示領域内積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとしては、所望のセルギャップを形成することができるものであればよいが、具体的には、3.5μm〜6.0μmの範囲内であることが好ましく、なかでも3.5μm〜5.5μmの範囲内であることが好ましく、特に4.0μm〜5.0μmの範囲内であることが好ましい。
なお、表示領域内積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとは、遮光部上に直に形成される透明保護層の表面から垂直方向に、上記表示領域内積層柱上に形成される透明保護層の頂部までの距離のうち最長の距離をいう。例えば図2において、表示領域内積層柱6が形成されている部位のスペーサ高さはh1である。
【0068】
表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積としては、表示領域内の遮光部上に形成可能であればよく、表示領域内積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積等に応じて異なるものであるが、表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積よりも小さいことが好ましい。具体的に、表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積は、100μm2〜3000μm2の範囲内であることが好ましく、なかでも150μm2〜2000μm2の範囲内であることが好ましく、特に200μm2〜1000μm2の範囲内であることが好ましい。透明保護層の上底面積が上記範囲よりも小さいと、表示領域内積層柱の形成が困難であり、また透明保護層の上底面積が上記範囲よりも大きいと、所望の低荷重域での変形特性が得られない場合があるからである。
なお、「積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積」とは、積層柱上に形成された透明保護層の頂部から垂直方向に、0.1μm下方の位置における断面積をいう。また、「断面積」とは、透明保護層を、基板の直上方向から正視した場合の面積をいう。ここで、キーエンス社製カラー3Dレーザー顕微鏡VK-8500にて、積層柱上に形成された透明保護層の頂部から0.1μm下方の位置の寸法を測定し、断面積を算出し、算出された断面積を上底面積とした。
【0069】
表示領域内積層柱の形成数としては、液晶表示装置に用いた場合に、所望のセルギャップを形成することができるものであればよい。具体的には、表示領域内積層柱が、画素1個あたり、0.51個以上形成されていることが好ましく、なかでも0.55個〜0.77個の範囲内であることが好ましい。表示領域内積層柱の形成数が上記範囲内であることにより、セルギャップの均一性に優れたものとすることができるからである。
なお、1個の画素とは、開口部に形成された1個の画素部着色部をいう。
【0070】
(2)表示領域外積層柱
本発明における表示領域外積層柱は、表示領域外の遮光部上に複数形成され、2色の非画素部着色部が積層されたものである。
【0071】
表示領域外積層柱を構成する2色の非画素部着色部の色は、3色の非画素部着色部の色のうち、いずれの2色であってもよい。例えば、3色の画素部着色部の色が赤、緑および青である場合、表示領域外積層柱を構成する2色の非画素部着色部の色は、赤および緑、赤および青、緑および青のいずれであってもよい。また、上記表示領域内積層柱と同様に、1層目および2層目の非画素部着色部の色はそれぞれ異なり、開口部に形成される各色の画素部着色部の形成順により決定される。
【0072】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の形成位置としては、表示領域外の遮光部上であれば特に限定されるものではない。
【0073】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部は、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と連続的に形成されていてもよく、非連続的に形成されていてもよい。例えば図4においては、額縁遮光部3b上に形成された表示領域外積層柱7aを構成する1層目の非画素部着色部(5R)は、同色の画素部着色部(4R)と連続的に形成されている。一方、例えば図1においては、額縁遮光部3b上に形成された表示領域外積層柱7aを構成する1層目の非画素部着色部(5R)は、同色の画素部着色部(4R)と非連続的に形成され、外周遮光部3c上に形成された表示領域外積層柱7bを構成する1層目の非画素部着色部(5R)も、同色の画素部着色部(4R)と非連続的に形成されている。
【0074】
中でも、1層目の非画素部着色部は、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と非連続的に形成されていることが好ましい。1層目の非画素部着色部が同色の画素部着色部と非連続的に形成されている場合には、2層目の非画素部着色部の形成時において、2色目の着色部用感光性樹脂組成物がレベリングするのを促進することができる。このため、2層目の非画素部着色部の厚みを薄いものとすることができ、表示領域外積層柱の高さを表示領域内積層柱の高さに対して低くすることができる。
【0075】
また、1層目の非画素部着色部は、同色の画素部着色部と連続的に形成されたものと、同色の画素部着色部と非連続的に形成されたものとが混在していてもよい。
上記の場合、中でも、額縁遮光部上に形成された表示領域外積層柱を構成する1層目の非画素部着色部が、同色の画素部着色部と連続的に形成され、外周遮光部上に形成された表示領域外積層柱を構成する1層目の非画素部着色部が、同色の画素部着色部と非連続的に形成されていることが好ましい。例えば図4においては、額縁遮光部3b上に形成された表示領域外積層柱7aを構成する1層目の非画素部着色部(5R)は、同色の画素部着色部(4R)と連続的に形成され、外周遮光部3c上に形成された表示領域外積層柱7bを構成する1層目の非画素部着色部(5R)は、同色の画素部着色部(4R)と非連続的に形成されている。この場合、2層目の非画素部着色部の形成時において、額縁遮光部3b上に形成された1層目の非画素部着色部(5R)上では2色目の着色部用感光性樹脂組成物がレベリングするのを抑制し、外周遮光部3c上に形成された1層目の非画素部着色部(5R)上では2色目の着色部用感光性樹脂組成物がレベリングするのを促進することができる。このため、外周遮光部上に形成された2層目の非画素部着色部の厚みを、額縁遮光部上に形成された2層目の非画素部着色部の厚みよりも薄くすることができる。したがって、外周遮光部3c上に形成された表示領域外積層柱7bの高さを、額縁遮光部3b上に形成された表示領域外積層柱7aの高さよりも低くすることができる。これにより、セルギャップをさらに均一化することができる。
【0076】
なお、「非画素部着色部が、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と非連続的に形成されている」とは、非画素部着色部が、同色の画素部着色部と分離して形成されていることをいう。例えば図1においては、表示領域外積層柱7a,7bを構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rが、赤色画素部着色部4Rと接していなく、分離して形成されている。
【0077】
1層目の非画素部着色部の形状としては、特に限定されるものではないが、1層目の非画素部着色部が同色の画素部着色部と非連続的に形成されている場合には、図1に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)が遮光部(額縁遮光部3b、外周遮光部3c)上に点状に形成されていることが好ましい。2層目の非画素部着色部を形成する際に塗工される2色目の着色部用感光性樹脂組成物のレベリングを促進し、2層目の非画素部着色部の厚みを薄くして、表示領域外積層柱の高さを表示領域内積層柱の高さに対して低くすることができるからである。
【0078】
また、2層目の非画素部着色部の形状としては、2層目の非画素部着色部が同色の画素部着色部と非連続的に形成されている場合、上記1層目の非画素部着色部と同様に、2層目の非画素部着色部が点状に形成されていることが好ましい。透明保護層用感光性樹脂組成物のレベリングを促進し、表示領域外積層柱上の透明保護層の厚みを薄くすることができるからである。
【0079】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の平面視面積の大きさ順としては、表示領域外積層柱を所望の高さおよび所望の強度とすることができるものであればよい。したがって、1層目の非画素部着色部<2層目の非画素部着色部の順に平面視面積が大きくてもよく、2層目の非画素部着色部<1層目の非画素部着色部の順に平面視面積が大きくてもよい。通常、2層目の非画素部着色部<1層目の非画素部着色部の順に平面視面積が大きいものとされる。
【0080】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部のそれぞれの平面視面積としては、液晶表示装置に用いた場合に所望のセルギャップを維持することができるものであればよく、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの用途等に応じて適宜設定される。
【0081】
表示領域外積層柱の高さとしては、所望のスペーサ高さを得ることができればよく、具体的には、3.75μm〜6.25μmの範囲内であることが好ましく、なかでも3.75μm〜5.75μmの範囲内であることが好ましく、特に4.25μm〜5.25μmの範囲内であることが好ましい。表示領域外積層柱の高さが上記範囲内であることにより、表示領域外積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さを十分に高いものとすることができるからである。
なお、表示領域外積層柱の高さとは、遮光部の表面から垂直方向に、表示領域外積層柱の頂部までの距離のうち最長の距離をいう。例えば図2において、表示領域外積層柱7aの高さはd2であり、表示領域外積層柱7bの高さはd3である。
【0082】
また、表示領域外積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとしては、所望のセルギャップを形成することができるものであればよいが、具体的には、3.0μm〜5.5μmの範囲内であることが好ましく、なかでも3.0μm〜5.0μmの範囲内であることが好ましく、特に3.5μm〜4.5μmの範囲内であることが好ましい。
なお、表示領域外積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとは、遮光部上に直に形成される透明保護層の表面から垂直方向に、上記表示領域外積層柱上に形成される透明保護層の頂部までの距離のうち最長の距離をいう。例えば図2において、表示領域外積層柱7aが形成されている部位のスペーサ高さはh2であり、表示領域外積層柱7bが形成されている部位のスペーサ高さはh3である。
【0083】
表示領域内積層柱が形成されている部位のスペーサ高さと、表示領域外積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとの差としては、0.5μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.5μm〜1.0μmの範囲内、さらに好ましくは0.5μm〜0.8μmの範囲内である。スペーサ高さの差が上記範囲であれば、効果的にセルギャップの均一化を図ることができるからである。
【0084】
また、表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積としては、表示領域内の遮光部上に形成可能であればよく、表示領域外積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積等に応じて異なるものであるが、表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積よりも大きいことが好ましい。具体的に、表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積は、500μm2〜5000μm2の範囲内であることが好ましく、なかでも500μm2〜4000μm2の範囲内であることが好ましく、特に500μm2〜3000μm2の範囲内であることが好ましい。透明保護層の上底面積が上記範囲よりも小さいと、所望の耐荷重特性が得られない場合があり、また透明保護層の上底面積が上記範囲よりも大きいものは、その形成が困難となるからである。
【0085】
表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積が、表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積よりも大きい場合、表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積と、表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積との差としては、100μm2以上であることが好ましく、より好ましくは100μm2〜4000μm2の範囲内、さらに好ましくは100μm2〜3000μm2の範囲内である。透明保護層の上底面積の差が上記範囲であれば、表示領域外積層柱を十分な耐荷重特性を有するものとすることができるからである。
【0086】
表示領域外積層柱の形成数としては、液晶表示装置に用いた場合に、所望のセルギャップを形成することができれば特に限定されるものではない。
【0087】
2.着色層
本発明に用いられる着色層は、後述する遮光部が備える開口部に形成された3色の画素部着色部と、遮光部上に形成され、画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部とを有するものである。また、着色層において、画素部着色部は、長辺方向に隣接する画素部着色部の色が同色となるように、配置されている。
【0088】
3色の画素部着色部および3色の非画素部着色部の色としては、通常、赤、緑および青とされる。
【0089】
本発明における各色の画素部着色部および非画素部着色部は、各色の顔料や染料等の着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものであり、フォトリソグラフィー法により形成されるものである。
【0090】
本発明において、赤(R)の画素部着色部および非画素部着色部に用いられる着色剤としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
緑(G)の画素部着色部および非画素部着色部に用いられる着色剤としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
青(B)の画素部着色部および非画素部着色部に用いられる着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
【0091】
画素部着色部および非画素部着色部に用いられるバインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。この場合、着色剤および感光性樹脂を含有する着色部用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
【0092】
上記各色の画素部着色部の膜厚は、通常、1μm〜5μm程度で設定される。
【0093】
3.遮光部
本発明に用いられる遮光部は、後述する基板上に形成されるものであり、短辺および長辺を有する長方形状の開口部を備えるものである。
【0094】
遮光部の開口部の形状は、短辺および長辺を有する長方形状であればよく、例えば長方形であってもよく、長方形と接するように囲まれる形状であってもよい。長方形と接するように囲まれる形状としては、具体的には、図14(a)および(b)に例示するような長方形の角部に切り欠きを有する形状の開口部12、図14(c)に例示するような楕円形の開口部12、図14(d)に例示するような多角形の開口部12を挙げることができる。
【0095】
遮光部としては、例えば、黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものや、クロム、酸化クロム等の金属薄膜等が挙げられる。この金属薄膜は、CrOx膜(xは任意の数)およびCr膜が2層積層されたものであってもよく、また、より反射率を低減させたCrOx膜(xは任意の数)、CrNy膜(yは任意の数)およびCr膜が3層積層されたものであってもよい。中でも、遮光部の膜厚を比較的厚くすることができるという点で、遮光部は黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものであることが好ましい。
【0096】
上記の場合であって、遮光部の形成方法として印刷法やインクジェット法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、上記の場合であって、遮光部の形成方法としてフォトリソグラフィー法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。この場合、黒色着色剤および感光性樹脂を含有する遮光部用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
【0097】
一方、遮光部が金属薄膜である場合、この遮光部の形成方法としては、遮光部をパターニングすることができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィー法、マスクを用いた蒸着法、印刷法等を挙げることができる。
【0098】
遮光部の膜厚としては、金属薄膜の場合は0.2μm〜0.4μm程度で設定され、黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものである場合は0.5μm〜2μm程度で設定される。
【0099】
4.透明保護層
本発明に用いられる透明保護層は、上記着色層および積層柱を覆うように形成されるものである。
【0100】
透明保護層の形成材料としては、遮光部、着色層および積層柱から液晶層への汚染物質の溶出を防止することができ、着色層表面を平坦性に優れたものとすることができるものであればよい。このような材料としては、カラーフィルタの透明保護層として一般的に使用されるものを用いることができる。例えば、架橋型樹脂をベースとした化学増幅型感光性樹脂、具体的にはポリビニルフェノールに架橋剤を加え、さらに酸発生剤を加えた化学増幅型感光性樹脂等や、少なくとも紫外線照射によりラジカル成分を発生する光重合開始剤と、分子内にC=Cなるアクリル基を有し、発生したラジカルにより重合反応を起こして硬化する成分と、その後の現像により未露光部が溶解可能となる官能基(例えば、アルカリ溶液による現像の場合は酸性基をもつ成分)とを含有するアクリル系ネガ型感光性樹脂を挙げることができるが、通常、アクリル系ネガ型感光性樹脂が用いられる。
上記アクリル系ネガ型感光性樹脂に用いられるアクリル基を有する成分のうち、比較的低分子量の多官能アクリル分子としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、テトラメチルペンタトリアクリレート(TMPTA)等が挙げられる。また、高分子量の多官能アクリル分子としては、スチレン−アクリル酸−ベンジルメタクリレート共重合体の一部のカルボン酸基部分にエポキシ基を介してアクリル基を導入したポリマー等が挙げられる。
【0101】
また、ノボラック樹脂をベース樹脂としたポジ型感光性樹脂を用いることもできる。
【0102】
上記材料の塗布方法としては、例えばスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等を使用することができる。
【0103】
透明保護層の厚みとしては、0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.1μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。透明保護層の厚みが上記範囲内であることにより、遮光部、着色層および積層柱から液晶層への汚染物質の溶出を抑制することができるからである。
【0104】
5.基板
本発明に用いられる基板の材料としては、従来よりカラーフィルタに用いられているものを用いることができる。このような材料としては、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明な無機基板、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明な樹脂基板等を挙げることができる。なかでも本工程において無機基板を用いることが好ましく、無機材料のなかでもガラス基板を用いることが好ましい。さらには、上記ガラス基板のなかでも無アルカリタイプのガラス基板を用いることが好ましい。上記無アルカリタイプのガラス基板は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、かつ、ガラス中にアルカリ成分を含まないことから、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに好適に用いることができるからである。
【0105】
上記基板は、透明な基板であってもよく、または、反射性の基板や白色に着色したものであってもよいが、本発明においては通常透明なものが用いられる。
【0106】
6.その他の構成
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタは、上記の基板、遮光部、着色層、積層柱および透明保護層を有するものであればよく、必要に応じて透明電極層、配向膜等の他の構成を有していてもよい。
【0107】
本発明においては、上記基板の遮光部、着色層および積層柱が形成されている面とは反対側の面に透明電極層が形成されていてもよい。
透明電極層の形成材料としては、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛、酸化錫等が挙げられる。
透明電極層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により薄膜を形成し、フォトリソグラフィー法によりパターニングする方法が好ましく用いられる。
また、透明電極層の膜厚としては、通常、100nm〜300nm程度で設定される。
【0108】
また、本発明においては、透明保護層上に配向膜が形成されていてもよい。
配向膜としては、液晶分子を配向させる配向機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、光配向膜、ラビング配向膜などが挙げられる。
【0109】
7.横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの製造方法
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの製造方法としては、上記各構成を精度良く形成することができる方法であればよく、フォトリソグラフィー法を用いて、上記着色部および非画素部着色部を含む着色層を形成する方法を用いることができる。
【0110】
このようなカラーフィルタの製造方法としては、具体的には、図15に示すように、基板2と、上記基板2上に形成され、開口部12を備える遮光部(画素間遮光部3a,額縁遮光部3b,外周遮光部3c)とを有するカラーフィルタ形成用基板を準備し(図15(a))、赤色画素部着色部4Rおよび赤色非画素部着色部5Rを形成する(図15(b))。このとき、画素間遮光部3a上に形成される表示領域内積層柱を構成する1層目の赤色非画素部着色部5R、および、額縁遮光部3bおよび外周遮光部3c上に形成される表示領域外積層柱を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rも一括して形成する。
次いで、図15(c)に示すように、青色画素部着色部4Bおよび青色非画素部着色部5Bを形成する。このとき、画素間遮光部3a上に形成される表示領域内積層柱を構成する2層目の青色非画素部着色部5Bも一括して形成する。また、2層目の青色非画素部着色部5Bは、上記1層目の赤色非画素部着色部5R上に形成される。
次いで、図15(d)に示すように、緑色画素部着色部4Gおよび緑色非画素部着色部5Gを形成する。このとき、画素間遮光部3a上に形成される表示領域内積層柱を構成する3層目の緑色非画素部着色部5G、および、額縁遮光部3bおよび外周遮光部3c上に形成される表示領域外積層柱を構成する2層目の緑色非画素部着色部5Gも一括して形成する。また、画素間遮光部3a上では、3層目の緑色非画素部着色部5Gは上記2層目の青色非画素部着色部5B上に形成され、額縁遮光部3bおよび外周遮光部3c上では、2層目の緑色非画素部着色部5Gは上記1層目の赤色非画素部着色部5R上に形成される。
このようにして、3色の非画素部着色部が積層された表示領域内積層柱6と、2色の非画素部着色部が積層された表示領域外積層柱7とが形成される。
続いて、図示しないが、着色層および積層柱を覆うように透明保護層を形成する。
【0111】
8.用途
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタは、液晶表示装置に用いることができ、なかでも、セルギャップが均一であり、表示品位に優れることが要求される液晶表示装置に好適に用いられる。
【0112】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【実施例】
【0113】
以下、本発明について実施例を用いて具体的に説明する。
【0114】
[実施例1]
1.遮光部の形成
透明基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この透明基板を定法にしたがって洗浄した後、ネガ型感光性ブラックレジスト(東京応化工業(株)製 CFPR DN−83)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像、熱処理して、縦ストライプ線幅10μm、縦ストライプピッチ150μm、横ストライプ線幅75μm、横ストライプピッチ450μmとなる格子状の遮光部を形成した。これにより、短辺が140μmで、長辺が375μmの開口部が、短辺方向に10μm間隔で、長辺方向に75μm間隔で形成された。また、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域は、開口部の長辺方向の長さが75μmで、開口部の短辺方向の長さが140μmの長方形状の領域となった。また、表示領域外の外周部の所定位置に直径が50μmとなるドット状の遮光部を同時に形成した。
【0115】
2.着色層および積層柱の形成
次に、下記組成の赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物、青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物、緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
【0116】
<赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物>
・赤顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
4.8重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.2重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
【0117】
<青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物>
・青顔料(BASF社製 ヘリオゲンブルーL6700F) 6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース5000) 0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
【0118】
<緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物>
・緑顔料(アビシア社製 モナストラルグリーン9Y−C) 4.2重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.8重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
【0119】
なお、上記のポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
ここで、上記重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算値として求めたものである。
【0120】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の赤色着色部を形成した。また、表示領域外の額縁遮光部の所定位置に直径50μmのドット状の赤色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定の位置に直径150μmのドット状の赤色着色部も同時に形成した。
【0121】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、青色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、青色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の青色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に直径60μmとなるドット状の青色着色部を同時に形成した。
【0122】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、緑色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、緑色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の緑色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、上記ドット状の青色着色部と重なるように、直径25μmとなるドット状の緑色着色部を同時に形成した。また、表示領域外の額縁遮光部の所定位置に、上記ドット状の赤色着色部と重なるように、直径30μmのドット状の緑色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定位置に、上記ドット状の赤色着色部と重なるように、直径100μmのドット状の緑色着色部も同時に形成した。
【0123】
3.透明保護層の形成
次に、上記の着色層を形成したガラス基板上に、透明保護層用組成物として下記の透明保護層用組成物をスピンコート法により塗布した。
【0124】
<透明保護層用組成物の組成>
・メタクリル酸メチル−スチレン−アクリル酸共重合体 32重量部
・エピコート180S70(ジャパンエポキシレジン(株)製) 18重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 42重量部
・開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア907) 8重量部
・3−メトキシブチルアセテート(メトアセと記す) 300重量部
【0125】
次に、1×10-2Torr程度の真空度で減圧乾燥した後、90℃でプリベークした。その後、透明保護層用組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置して、プロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用い、遮光部を含めて着色層の形成領域に相当する領域を紫外線で10秒間照射した。次いで、0.05%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、塗布膜の未硬化部分のみを除去して透明保護層を形成し、カラーフィルタを作製した。
【0126】
4.液晶表示装置の作製
上記カラーフィルタ基板上にポリイミド系配向膜を形成して、ラビング処理を施した。また、薄膜トランジスタ素子を備え、透明電極が形成された対向基板を作製し、同様に対向基板上にポリイミド系配向膜を形成して、ラビング処理を施した。配向膜を設けたカラーフィルタ基板および対向基板をシール材を用いて貼り合わせた後に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した。液晶の注入は、空セルを減圧下に放置後、注入口を液晶槽に浸漬し、常圧に戻すことにより行なった。液晶の注入後、注入口を封止し、さらに偏光板をカラーフィルタ基板および対向基板の外側に貼付することにより、液晶表示装置を作製した。
【0127】
[実施例2]
下記に示すように、着色層および積層柱を形成した以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタおよび液晶表示装置を作製した。
【0128】
基板上に遮光部を覆うように赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の赤色着色部を形成した。また、青色着色部が形成される開口部に挟まれる領域の遮光部上に直径60μmとなるドット状の赤色着色部を同時に形成した。
【0129】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、青色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、青色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の青色着色部を形成した。また、表示領域外の額縁遮光部の所定位置に直径50μmのドット状の青色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定の位置に直径150μmのドット状の青色着色部も同時に形成した。
【0130】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、緑色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、緑色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の緑色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、ドット状の赤色着色部と重なるように、直径25μmとなるドット状の緑色着色部を同時に形成した。また、表示領域外額縁部の所定位置に直径30μmのドット状の緑色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定の位置に直径100μmのドット状の緑色着色部を同時に形成した。
【0131】
[比較例1]
下記に示すように、着色層および積層柱を形成した以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタおよび液晶表示装置を作製した。
【0132】
基板上に遮光部を覆うように赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色部を形成し第1着色層とした。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の赤色着色部を形成した。また、表示領域外の額縁遮光部の所定位置に直径30μmのドット状の赤色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定の位置に直径30μmのドット状の赤色着色部も同時に形成した。
【0133】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、青色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、青色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の青色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、直径30μmとなるドット状の青色着色部を同時に形成した。さらに、表示領域外の額縁遮光部の所定位置および表示領域外の外周遮光部の所定位置に、ドット状の赤色着色部と重なるように、直径25μmのドット状の青色着色部も同時に形成した。
【0134】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、緑色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、緑色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の緑色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、ドット状の青色着色部と重なるように、直径25μmとなるドット状の緑色着色部を同時に形成した。さらに、表示領域外の額縁遮光部の所定位置および表示領域外の外周遮光部の所定位置に、ドット状の青色着色部と重なるように、直径20μmのドット状の緑色着色部も同時に形成した。
【0135】
[比較例2]
透明基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この透明基板を定法にしたがって洗浄した後、ネガ型感光性ブラックレジスト(東京応化工業(株)製 CFPR DN−83)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像、熱処理して縦ストライプ線幅10μm、縦ストライプピッチ150μm、横ストライプ線幅75μm、横ストライプピッチ450μmとなる格子状の遮光部パターンを形成した。これにより、短辺が140μmで、長辺が375μmの開口部が、短辺方向に10μm間隔で、長辺方向に75μm間隔で形成された。また、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域は、開口部の長辺方向の長さが75μmで、開口部の短辺方向の長さが140μmの長方形状の領域となった。また、表示領域外の外周部の所定位置に直径20μmとなるドット状の遮光部を同時に形成した。
【0136】
上記基板上に遮光部を覆うように赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の赤色着色部を形成した。また、表示領域外の額縁遮光部および外周遮光部の所定位置に直径30μmのドット状の赤色着色部を同時に形成した。
【0137】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、青色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、青色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の青色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に直径30μmとなるドット状の青色着色部を同時に形成した。さらに、表示領域外の額縁遮光部および外周遮光部の所定位置に、ドット状の赤色着色部と重なるように、直径25μmのドット状の青色着色部を同時に形成した。
【0138】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、緑色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、緑色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の緑色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、ドット状の青色着色部と重なるように、直径25μmとなるドット状の緑色着色部を同時に形成した。さらに、表示領域外額縁部上と外周部の所定位置に、ドット状の青色着色部と重なるように、直径20μmのドット状の緑色着色部を同時に形成した。
【0139】
上記以外は実施例1と同様にカラーフィルタおよび液晶表示装置を作製した。
【0140】
[評価]
1.カラーフィルタの測定
上記により作製したカラーフィルタについて、積層柱が形成されている部位のスペーサ高さ、および、積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積を測定した。その結果を表1および表2に示す。実施例1,2では所望のスペーサ高さと上底面積を有するカラーフィルタを得ることができた。
【0141】
【表1】
【0142】
【表2】
【0143】
2.液晶表示装置の評価(セルギャップ均一性)
上記により作製した液晶表示装置について、大塚電子製 RETS−2000によりセルギャップを測定し、表示領域内の中央部と端部のセルギャップの差が0.1μm未満を○、0.1μm以上を×とした。結果を表3に示す。実施例1,2ではセルギャップが均一で表示ムラのない液晶表示装置を得ることができた。
【0144】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの一例を示す概略平面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】図1におけるB−B線断面図である。
【図4】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略平面図である。
【図5】図4におけるC−C線断面図である。
【図6】図4におけるD−D線断面図である。
【図7】図4におけるE−E線断面図である。
【図8】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
【図9】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
【図10】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
【図11】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
【図12】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略平面図である。
【図13】図12におけるF−F線断面図である。
【図14】本発明における開口部を説明する説明図である。
【図15】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。
【図16】従来のカラーフィルタの一例を示す概略平面図である。
【図17】従来のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
【0146】
1 … 横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ
2 … 基板
3a … 画素間遮光部
3b … 額縁遮光部
3c … 外周遮光部
4R … 赤色画素部着色部
4G … 緑色画素部着色部
4B … 青色画素部着色部
5R … 赤色非画素部着色部
5G … 緑色非画素部着色部
5B … 青色非画素部着色部
6 … 表示領域内積層柱
7,7a,7b … 表示領域外積層柱
10 … 表示領域
12 … 開口部
13 … 積層柱形成領域
14 … 隣接領域
m … 開口部の長辺方向
n … 開口部の短辺方向
【技術分野】
【0001】
本発明は、スペーサとして複数色の着色部が積層された積層柱を有する横電界液晶駆動方式用カラーフィルタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶表示装置の動作モードには、対向する一対の透明基材に平行に配向した液晶分子を透明基材に対して垂直な方向に電界をかけ駆動するツイステッド・ネマティック(Twisted Nematic:TN)方式や、透明基材に対して平行な方向に電界をかける横電界駆動(In Plain Switching:IPS)方式等がある。このような液晶表示装置の動作モードの中でも、近年、液晶ディスプレイとした際に視野角が広いといった利点から液晶表示装置の動作モードとして、IPS方式が普及してきている。
【0003】
一般に、IPS方式用カラーフィルタは、基板上に遮光部、着色層、透明保護層およびスペーサが形成されたものである。このIPS方式用カラーフィルタでは、着色層の表面を平坦化するため、かつ、着色層から液晶層への汚染物質の溶出を防ぐため、通常、着色層上に透明保護層(オーバーコート層とも称する。)が形成される。
【0004】
また、スペーサは、色むらやコントラストむらといった表示むらを防止し、均一な表示、高速応答性、高コントラスト比、広視野角等の良好な表示性能を液晶表示装置に付与することを目的として、セルギャップを一定かつ均一に維持するために設けられるものである。
【0005】
従来、スペーサの形成方法としては、ガラス、アルミナ又はプラスチック等からなる一定サイズの球状又は棒状粒子を多数散在させる方法が用いられてきたが、スペーサとして粒子を散在させる方法では、スペーサの分布が偏り易い等の種々の問題点があった。
これら粒子状スペーサの問題点を解消する方法として、フォトレジストを用いてフォトリソグラフィー法によりフォトスペーサを形成する方法が開示されている。
また、スペーサとして、複数色の着色部が積層された積層柱を用いる方法も開示されている(例えば特許文献1および特許文献2参照)。
【0006】
近年では、さらに表示品位を向上すべく、スペーサの配置や形成方法に関して種々の提案がなされている。特に近年、液晶表示装置の大型化に伴い、セルギャップの制御が重要となっている。液晶表示装置のサイズが大型になるほど、たわみや反りが生じやすくなるからである。
【0007】
より均一なセルギャップを実現するためには、表示領域内だけでなく、表示領域の周囲の表示領域外にもスペーサを形成することが好ましい。しかしながら、表示領域内と表示領域外とでは層構成が異なっているので、表示領域内および表示領域外のそれぞれについてスペーサの高さを最適に制御することは難しい。
【0008】
スペーサの高さを制御する方法としては、例えば特許文献2に、着色層が積層された積層柱上にフォトスペーサを形成する場合に、積層柱を構成する着色層の面積を調整することでスペーサの高さを調整する方法が開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開平5−196946号公報
【特許文献2】特開2006−23733号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ここで、カラーフィルタにおいては、基板上にマトリックス状に遮光部が形成される。この遮光部は、表示領域内においては画素部の開口率を低下させないために、その幅が狭く形成され、一方、表示領域外においてはバックライト等の光源からの光を効果的に遮蔽するために、その幅が広く形成されるのが一般的である。
【0011】
このような幅の異なる遮光部上に着色層を積層して積層柱を形成する場合、幅の狭い遮光部上の着色層と幅の広い遮光部上の着色層とで、膜厚に差が生じる。すなわち、表示領域内と表示領域外とで、遮光部上の着色層の膜厚に差が生じる。これは、表示領域内に位置する遮光部は幅が狭く形成されているために、その遮光部上に形成される着色層の膜厚が薄くなる傾向にあるからである。これに対して、表示領域外に設けられている遮光部は十分な幅を有して形成されているために、表示領域外の遮光部上の着色層の膜厚は、表示領域内の遮光部上の着色層の膜厚と比較して厚くなる傾向にある。そのため、着色層を積層して積層柱を形成すると、着色層自体の膜厚の差により、遮光部の表面から積層柱の頂部までの高さは、表示領域外の積層柱が表示領域内の積層柱よりも高くなる。
【0012】
表示領域外の積層柱のほうが表示領域内の積層柱よりも高いと、セルギャップに影響を及ぼし、特にIPS方式の液晶表示装置では、表示特性に大きな影響を与える。また、表示領域外の積層柱が表示領域内の積層柱よりも高いと、液晶表示装置に用いた場合に基板の周辺部分において光漏れが発生し、これにより画面周辺が明るくなるといった問題が生じる。
【0013】
上記特許文献2に記載の方法のように、積層柱を構成する着色層の面積を調整することにより、表示領域外のスペーサの高さを低くすることは可能である。しかしながら、積層柱を構成する着色層の面積を小さくすることによってスペーサの高さを低くすると、スペーサの耐荷重特性が低下するという問題がある。
【0014】
また、着色層が積層された積層柱では、積層柱を構成する着色層の厚みを十分に厚いものとすることができないため、十分な高さを有するスペーサとすることができないといった問題があった。
さらに、積層柱をIPS方式用カラーフィルタに適用する場合、積層柱を覆うように透明保護層が形成されることになる。透明保護層の形成方法としては、透明保護層用感光性樹脂組成物を塗布する方法が一般的である。ここで、透明保護層用感光性樹脂組成物を塗布した際に、透明保護層用感光性樹脂組成物が、積層柱の頂部から着色層上へ流れ落ちるレベリングが生じる。このため、積層柱上に形成される透明保護層の厚みが薄く、着色層上に形成される透明保護層の厚みが厚いものとなる。その結果、最終的に形成されるスペーサ高さ、すなわち着色層上に形成される透明保護層の表面から積層柱上に形成される透明保護層の表面までの高さを、十分な高さとすることが困難であるといった問題があった。
【0015】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、スペーサ高さが高く、液晶表示装置に用いた際にセルギャップの均一化が可能な、横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために、本発明は、基板と、上記基板上にパターン状に形成され、短辺および長辺を有する長方形状の開口部を備える遮光部と、上記開口部に形成された3色の画素部着色部、および、上記遮光部上に形成され、上記3色の画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部を有し、上記開口部の長辺方向に隣接する上記画素部着色部の色が同色である着色層と、表示領域内の上記遮光部上に形成され、3色の上記非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱、および、表示領域外の上記遮光部上に形成され、2色の上記非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱を有する積層柱と、上記着色層および上記積層柱を覆うように形成された透明保護層とを有する横電界液晶駆動方式用カラーフィルタであって、上記表示領域内積層柱が、長辺方向に隣接する上記開口部に挟まれる積層柱形成領域に形成され、上記表示領域内積層柱を構成する1層目の上記非画素部着色部および2層目の上記非画素部着色部の上記積層柱形成領域における平面視面積が、上記積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であることを特徴とする横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを提供する。
【0017】
本発明によれば、表示領域内積層柱が3色の非画素部着色部が積層されたものであり、表示領域外積層柱が2色の非画素部着色部が積層されたものであり、表示領域内積層柱と表示領域外積層柱とで非画素部着色部の積層数が異なるので、表示領域外積層柱の高さを表示領域内積層柱の高さよりも低くすることができる。また、本発明によれば、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、所定の範囲であることにより、表示領域内積層柱を構成する2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを十分に厚いものとすることができ、表示領域内積層柱の高さを比較的高くすることができる。このため、積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さを十分に大きなものとすることができる。したがって、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際には、セルギャップが均一であり、表示品位に優れたものとすることができる。
【0018】
上記発明においては、上記表示領域外積層柱を構成する上記非画素部着色部のうち、1層目の上記非画素部着色部が、上記非画素部着色部と同色の上記画素部着色部と非連続的に形成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、表示領域外積層柱の高さを表示領域内積層柱の高さに対してより低くすることができるからである。
【0019】
また本発明においては、上記表示領域内積層柱を構成する上記非画素部着色部のうち、1層目の上記非画素部着色部および2層目の上記非画素部着色部の少なくとも一方が、上記積層柱形成領域にて上記非画素部着色部と同色の上記画素部着色部と連続的に形成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、積層柱形成領域での1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部の平面視面積を広いものとすることが容易となるからである。
【0020】
さらに本発明においては、上記表示領域内積層柱を構成する上記非画素部着色部のうち、1層目の上記非画素部着色部および2層目の上記非画素部着色部の少なくとも一方が、上記積層柱形成領域、および、上記積層柱形成領域の上記開口部の短辺方向に隣接する隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、表示領域内積層柱の高さをより高いものとすることができるからである。
【発明の効果】
【0021】
本発明においては、スペーサ高さが高く、液晶表示装置に用いた際にセルギャップが均一であり、表示品位に優れたものとすることができる横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタについて詳細に説明する。
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタは、基板と、上記基板上にパターン状に形成され、短辺および長辺を有する長方形状の開口部を備える遮光部と、上記開口部に形成された3色の画素部着色部、および、上記遮光部上に形成され、上記3色の画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部を有し、上記開口部の長辺方向に隣接する上記画素部着色部の色が同色である着色層と、表示領域内の上記遮光部上に形成され、3色の上記非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱、および、表示領域外の上記遮光部上に形成され、2色の上記非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱を有する積層柱と、上記着色層および上記積層柱を覆うように形成された透明保護層とを有する横電界液晶駆動方式用カラーフィルタであって、上記表示領域内積層柱が、長辺方向に隣接する上記開口部に挟まれる積層柱形成領域に形成され、上記表示領域内積層柱を構成する1層目の上記非画素部着色部および2層目の上記非画素部着色部の上記積層柱形成領域における平面視面積が、上記積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であることを特徴とするものである。
【0023】
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタについて図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの概略平面図である。また、図2は図1におけるA−A線断面図であり、図3は図1におけるB−B線断面図である。なお、図1において、透明保護層は省略されている。
【0024】
図1〜図3に例示するように、横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ1は、基板2と、基板2上に形成され、短辺および長辺を有する長方形状の開口部12を備える遮光部(3a,3b,3c)と、開口部12に形成された赤、緑および青の3色の画素部着色部(4R,4G,4B)および遮光部(3a,3b,3c)上に形成された赤、緑および青の3色の非画素部着色部(5R,5G,5B)を有し、開口部12の長辺方向mに隣接する画素部着色部(4R,4G,4B)の色が同色である着色層と、表示領域10内の遮光部(3a)上に形成され、赤、緑および青の3色の非画素部着色部(5R,5G,5B)が積層された表示領域内積層柱6、および、表示領域10外(非表示領域11)の遮光部(3b,3c)上に形成され、赤および緑の2色の非画素部着色部(5R,5G)が積層された表示領域外積層柱7a,7bを有する積層柱と、着色層および積層柱を覆うように形成された透明保護層8とを有するものである。
【0025】
表示領域内積層柱6は3色の非画素部着色部(5R,5G,5B)が積層されたものであり、表示領域外積層柱7a,7bは2色の非画素部着色部(5R,5G)が積層されたものであり、表示領域内積層柱6と表示領域外積層柱7a,7bとで非画素部着色部の積層数が異なっている。そして、表示領域内外積層柱7a,7bが形成されている部位のスペーサ高さh2、h3が、表示領域内積層柱6が形成されている部位のスペーサ高さh1よりも低くなっている。
【0026】
また、表示領域内積層柱6は、長辺方向mに隣接する開口部12に挟まれる積層柱形成領域13に形成されている。表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rおよび2層目の青色非画素部着色部5Bの積層柱形成領域13における平面視面積は、積層柱形成領域13の平面視面積に対して、所定の範囲となっている。さらに、表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rは、積層柱形成領域13にて、同色の赤色画素部着色部4Rと連続的に形成されている。
一方、表示領域外積層柱7a,7bを構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rは同色の赤色画素部着色部4Rと非連続的に形成されている。
【0027】
本発明によれば、表示領域外の遮光部上に形成される表示領域外積層柱を構成する非画素部着色部の積層数を、表示領域内の遮光部上に形成される表示領域内積層柱を構成する非画素部着色部の積層数よりも少なくすることにより、表示領域外積層柱の高さを、表示領域内積層柱の高さよりも低くすることができる。これにより、遮光部の幅の差によって生じる積層柱の高さの差に起因する影響を回避することができる。
すなわち、本発明においては、表示領域内積層柱および表示領域外積層柱の高さが調整されているため、液晶表示装置に用いた際に光源からの光が周辺部分から漏れるおそれがなく、表示画面の周辺が不自然に明るくなるのを回避することができる。
さらには、2枚の基板間に液晶を注入し液晶層を形成する際に効率良く液晶を注入することができる。
【0028】
また、本発明においては、上述したように、積層柱を構成する非画素部着色部の積層数を調整することによりスペーサ高さを調整することが可能であり、従来のように積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積を調整してスペーサ高さを調整するものではないので、スペーサ高さを調整するために積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積が制限を受けることがない。そのため、表示領域外積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積を、表示領域内積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積よりも大きくすることができる。これにより、図2に例示するように、表示領域外積層柱7a,7bが形成されている部位の透明保護層8の上底面積S2,S3を、表示領域内積層柱6が形成されている部位の透明保護層8の上底面積S1よりも大きくすることが可能である。その結果、表示領域外積層柱の耐荷重特性を向上させることができる。したがって、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際には、セルギャップ均一性および耐荷重特性の両立が可能となる。
【0029】
さらに、本発明によれば、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積に対して、所定の範囲であることにより、表示領域内積層柱を構成する2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを十分に厚いものとすることができる。このため、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができる。したがって、積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さ、すなわち、遮光部上に直に形成された透明保護層の表面から積層柱上に形成された透明保護層の頂部までの高さを、十分に大きなものとすることができる。その結果、液晶表示装置に用いた際にセルギャップが均一であり、表示品位に優れたものとすることができる。
【0030】
さらに、表示領域内積層柱が形成される積層柱形成領域が、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域であることにより、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部を、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と連続的に形成されるものとすることができる。このため、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積を広いものとすることができる。
【0031】
ここで、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積に対して、所定の範囲であることにより、上述した効果を発揮する理由は以下のとおりである。
【0032】
すなわち、従来のカラーフィルタにおいては、図16に例示するように、積層柱106を構成する1層目の非画素部着色部116および2層目の非画素部着色部126の積層柱形成領域105における平面視面積が、積層柱形成領域105の平面視面積に対して、所定の範囲より狭く形成される。なお、図16には、基板(図示なし)上に、開口部102を備える遮光部3と、開口部102に形成された赤色画素部着色部104R、青色画素部着色部104Bおよび緑色画素部着色部104Gと、積層柱形成領域105に形成され、3色の非画素部着色部(116、126、136)が積層された積層柱106とを有するカラーフィルタ100が示されている。
【0033】
従来のカラーフィルタにおける積層柱の形成方法としては、非画素部着色部の形成に用いられる各色の着色部用感光性樹脂組成物を塗布する方法が用いられる。具体的には、図17に例示するように、平面視面積が所定範囲より狭い1層目の非画素部着色部116を形成し(図17(a))、次いで、2色目の着色部用感光性樹脂組成物を塗布し、着色部用感光性樹脂組成物の塗膜114Bを形成する(図17(b))。図17(b)に示すように、2色目の着色部用感光性樹脂組成物を塗布した直後には、1層目の非画素部着色部116および遮光部103上に比較的均一な厚みで着色部用感光性樹脂組成物の塗膜114Bが形成される。しかしながら、1層目の非画素部着色部116上の着色部用感光性樹脂組成物の塗膜114Bは、徐々に低い位置へと流れ落ちるレベリングを生じる(図17(c))。このため、露光および現像を行うことにより最終的に形成される2層目の非画素部着色部126の厚みは薄いものとなる(図17(d))。
したがって、図17(e)に例示するように、2層目の非画素部着色部126上に、同様の方法により3層目の非画素部着色部136を形成し、積層柱106を形成した場合には、3層目の非画素部着色部136の厚みも薄いものとなり、積層柱106の高さが低いものとなる。
【0034】
これに対し、本発明によれば、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積に対し、所定の範囲であることにより、表示領域内積層柱を構成する2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部を形成する際に、表示領域内積層柱を構成する2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の形成に用いられる2色目および3色目の着色部用感光性樹脂組成物のレベリングを抑制することができる。したがって、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができるのである。このため、積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さを高いものとすることができるのである。
【0035】
また、積層柱が遮光部上に形成されているので、積層柱による表示品質の低下を防ぐことができる。したがって、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた際には、着色層の輝度低下等が生じることが少ないものとすることができる。
【0036】
さらに、本発明における積層柱は非画素部着色部が積層されたものであるので、画素部着色部の形成時に同時に積層柱を形成することができる。したがって、積層柱を形成するために、別途、積層柱形成工程を行う必要がなく、簡便なプロセスでスペーサを形成することができる。よって、横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの低コスト化を図ることができる。
【0037】
なお、「画素部着色部」とは、基板上の遮光部の開口部に形成されるものであり、基板上の遮光部の開口部に配置された着色部の部分をいう。また、「非画素部着色部」とは、遮光部上に形成されるものであり、遮光部上に配置された着色部の部分をいう。3色の画素部着色部の色と3色の非画素部着色部の色とはそれぞれ同色である。
【0038】
また、「開口部の長辺方向に隣接する画素部着色部の色が同色である」とは、開口部の長辺方向に、同色の画素部着色部が隣接するように配列され、開口部の短辺方向に、異色の画素部着色部が隣接するように配列されていることをいう。例えば図1においては、開口部の長辺方向mに、赤色画素部着色部4Rが隣接し、緑色画素部着色部4Gが隣接し、青色画素部着色部4Bが隣接するように、各画素部着色部が配列されている。また、開口部の短辺方向nに、青色画素部着色部4Bおよび赤色画素部着色部4Rが隣接し、赤色画素部着色部4Rおよび緑色画素部着色部4Gが隣接し、図示しないが緑色画素部着色部4Gおよび青色画素部着色部4Bが隣接するように、各画素部着色部が青、赤、緑の順に繰り返し配列されている。
【0039】
「表示領域」とは、図1〜図3に例示するような、画素部着色部(4R、4G、4B)とこれらの画素部着色部(4R、4G、4B)間に形成された遮光部(画素間遮光部3a)とで画定される領域(表示領域10)をいう。「表示領域内」とは、この表示領域10の内側をいう。また、「表示領域外」とは、この表示領域10の外側をいう。画素部着色部(4R、4G、4B)の外周を囲むように形成された遮光部(額縁遮光部3b)が設けられている領域は、表示領域10ではなく、表示領域外であり、非表示領域11とする。
また、「表示領域内の遮光部」とは、図1〜図3に例示するような、画素間遮光部3aをいい、「表示領域外の遮光部」とは、図1〜図3に例示するような、額縁遮光部3bや外周遮光部3cをいう。
本発明において、表示領域内積層柱は、表示領域内の遮光部、すなわち画素間遮光部3a上に形成される。一方、表示領域外積層柱は、表示領域外の遮光部、すなわち額縁遮光部3bや外周遮光部3cの上に形成される。
【0040】
「積層柱形成領域」とは、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域であり、かつ、表示領域内積層柱が形成される領域である。また、「長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域」とは、長辺方向に隣接する開口部にのみ挟まれ、開口部の短辺に隣接する領域であり、をいう。例えば図1においては、積層柱形成領域13は、長辺方向mに隣接する開口部12にのみ挟まれ、開口部12の短辺に隣接する領域であり、表示領域内積層柱6が形成される領域となる。
また、「表示領域内積層柱が、積層柱形成領域に形成されている」とは、表示領域内積層柱を構成する1層目〜3層目の非画素部着色部が、平面視上、積層柱形成領域で重なるように形成されることをいう。
【0041】
「平面視面積」とは、積層柱を構成する各非画素部着色部を、基板の直上方向から正視した場合の面積をいう。
【0042】
以下、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの各構成について説明する。
【0043】
1.積層柱
本発明における積層柱は、表示領域内の遮光部上に形成され、3色の非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱と、表示領域外の遮光部上に形成され、2色の非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱とを有するものである。以下、表示領域内積層柱および表示領域外積層柱に分けて説明する。
【0044】
(1)表示領域内積層柱
本発明における表示領域内積層柱は、表示領域内の遮光部上に複数形成され、3色の非画素部着色部が積層されたものである。また、表示領域内積層柱は、積層柱形成領域に形成されるものである。さらに、表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積は、積層柱形成領域の平面視面積に対して、所定の範囲となっている。
【0045】
表示領域内積層柱を構成する非画素部着色部は、後述する着色層を構成するものである。ここで、着色層は、各着色部用感光性樹脂組成物を塗布し、露光および現像することにより形成される。このため、各画素部着色部が赤、青および緑の順番で形成される場合、すなわち、最初に塗工される1色目の着色部用感光性樹脂組成物が赤であり、次に塗工される2色目の着色部用感光性樹脂組成物が青であり、最後に塗工される3色目の着色部用感光性樹脂組成物が緑である場合には、1層目の非画素部着色部が赤、2層目の非画素部着色部が青、3層目の非画素部着色部が緑となる。
したがって、1層目〜3層目の非画素部着色部の色はそれぞれ異なり、開口部に形成される各色の画素部着色部の形成順により決定される。
【0046】
1層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積は、積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であり、中でも30%以上であることが好ましく、特に40%以上であることが好ましい。また、2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積も、積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であり、中でも30%以上であることが好ましく、特に40%以上であることが好ましい。上述の平面視面積が上述の範囲内であることにより、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを十分に厚いものとすることができ、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができるからである。一方、1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積の上限としては、好ましくは70%以下、より好ましくは60%以下とされる。
【0047】
表示領域内積層柱を構成する1層目の非画素部着色部、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積の大きさ順としては、表示領域内積層柱を所望の高さおよび所望の強度とすることができるものであればよい。例えば、積層柱形成領域における平面視面積は、1層目の非画素部着色部<2層目の非画素部着色部<3層目の非画素部着色部の順で大きくてもよく、3層目の非画素部着色部<2層目の非画素部着色部<1層目の非画素部着色部の順で大きくてもよく、3層目の非画素部着色部<1層目の非画素部着色部<2層目の非画素部着色部の順で大きくてもよい。
【0048】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の形成位置としては、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の積層柱形成領域における平面視面積が、積層柱形成領域の平面視面積に対して所定の範囲となり、3層目の非画素部着色部を形成する際に塗工される3色目の着色部用感光性樹脂組成物のレベリングを抑制することができれば、特に限定されるものではない。
【0049】
このような1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の形成位置としては、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域内のみに形成されていてもよい。例えば図1〜図3においては、表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rおよび2層目の青色非画素部着色部5Bが、積層柱形成領域13内のみに形成されている。
【0050】
また、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の形成位置としては、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域と、この積層柱形成領域の開口部の短辺方向に隣接する隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されていてもよい。
例えば図4〜図7においては、表示領域内積層柱6が、長辺方向mに隣接する開口部12に挟まれる積層柱形成領域13に形成されており、表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rおよび2層目の青色非画素部着色部5Bは、積層柱形成領域13、および、この積層柱形成領域13の開口部の短辺方向nに隣接する隣接領域14に、帯状に形成されている。
なお、図5は図4におけるC−C線断面図であり、図6は図4におけるD−D線断面図であり、図7は図4におけるE−E線断面図である。また、図4において、透明保護層は省略されている。
【0051】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域と、この積層柱形成領域の開口部の短辺方向に隣接する隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されている場合、図8に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)が積層柱形成領域13内のみに形成され、2層目の非画素部着色部(5B)が積層柱形成領域13および積層柱形成領域13の開口部の短辺方向nに隣接する片側の隣接領域14に帯状に形成されていてもよい。また、図9に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)が積層柱形成領域13および片側の隣接領域14に帯状に形成され、2層目の非画素部着色部(5B)が積層柱形成領域13内のみに形成されていてもよい。さらに、図10に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)が積層柱形成領域13および一方の片側の隣接領域14に帯状に形成され、2層目の非画素部着色部(5B)が積層柱形成領域13および他方の片側の隣接領域14に帯状に形成されていてもよい。また、図11に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)および2層目の非画素部着色部(5B)が、積層柱形成領域13および一方の片側の隣接領域14に帯状に形成され、隣接領域14にて積層されていてもよい。さらに、図5に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)および2層目の非画素部着色部(5B)が、積層柱形成領域13および両側の隣接領域14に帯状に形成され、隣接領域14にて積層されていてもよい。
なお、図8〜図11は、表示領域内積層柱を含む開口部の短辺方向の断面図である。
【0052】
中でも、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の少なくとも一方が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域上に帯状に形成されていることが好ましい。1層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されている場合には、2層目の非画素部着色部の形成時において、2色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングするのを抑制することができる。このため、2層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができる。また、2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されている場合には、3層目の非画素部着色部の形成時において、3色目の着色部用感光性樹脂組成物が、積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングするのを抑制することができる。このため、3層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができる。このように、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の少なくとも一方が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されていることにより、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができる。
【0053】
特に、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域および少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成され、隣接領域において積層されていることが好ましい。2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の形成時において、2色目および3色目の着色部用感光性樹脂組成物が、積層柱形成領域から、この積層柱形成領域の両側の隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域方向へレベリングするのをより効果的に抑制することができ、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができるからである。
【0054】
さらには、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部が、積層柱形成領域および両側の隣接領域に帯状に形成されていることが好ましい。2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の形成時において、2色目および3色目の着色部用感光性樹脂組成物が、積層柱形成領域から、この積層柱形成領域の両側の隣接領域方向へのレベリングするのを抑制することができるからである。このため、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みをより厚いものとすることができる。
【0055】
3層目の非画素部着色部の形成位置としては、少なくとも一部が積層柱形成領域に形成されていればよく、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの用途等に応じて適宜設定される。
【0056】
なお、「隣接領域」とは、上記積層柱形成領域の開口部の短辺方向に隣接する領域であり、上記積層柱形成領域の開口部の短辺方向の両側に隣接する領域をいう。例えば図4においては、隣接領域14は、積層柱形成領域13の開口部の短辺方向nの両側に隣接する領域となる。
【0057】
また、「非画素部着色部が、積層柱形成領域および隣接領域に帯状に形成されている」とは、非画素部着色部が、積層柱形成領域および隣接領域にて一体に形成されていることをいう。例えば図4および図6においては、赤色非画素部着色部5Rが積層柱形成領域13および隣接領域14にて一体に形成され、青色非画素部着色部5Bが積層柱形成領域13および隣接領域14にて一体に形成されている。
【0058】
1層目の非画素部着色部、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部は、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と、積層柱形成領域において、連続的に形成されていてもよく、非連続的に形成されていてもよい。
【0059】
中でも、1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部が、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて連続的に形成されていることが好ましい。積層柱形成領域における1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部の平面視面積を広いものとすることが容易となるからである。
【0060】
なお、「非画素部着色部が、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて連続的に形成されている」とは、非画素部着色部が、同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて連続して一体に形成されていることをいう。例えば図4および図6においては、表示領域内積層柱6を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rが、赤色画素部着色部4Rと積層柱形成領域13にて連続して一体に形成されており、図4および図7においては、表示領域内積層柱6を構成する2層目の青色非画素部着色部5Bが、青色画素部着色部4Bと積層柱形成領域13にて連続して一体に形成されている。
また、「1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部が、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と連続的に形成されている」とは、図6に例示するように、1層目の赤色非画素部着色部5Rが、赤色画素部着色部4Rと積層柱形成領域13にて連続的に形成されている場合や、図7に例示するように、2層目の青色非画素部着色部5Bが、青色画素部着色部4Bと積層柱形成領域13にて連続的に形成されている場合を挙げることができる。
【0061】
一方、「非画素部着色部が、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて非連続的に形成されている」とは、非画素部着色部が、同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて分離して形成されていることをいう。非画素部着色部が、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と積層柱形成領域にて非連続的に形成されている場合としては、図12および図12のF−F線断面図である図13に例示するように、1層目の赤色非画素部着色部5Rが、赤色画素部着色部4Rと積層柱形成領域13にて接していない場合を挙げることができる。なお、図12において、透明保護層は省略されている。
【0062】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部のそれぞれの幅としては、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の形成時に、2色目および3色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングするのを抑制することが可能であれば特に限定されるものではない。具体的には、上記幅は、30μm以上であることが好ましく、なかでも35μm〜75μmの範囲内であることが好ましく、特に45μm〜65μmの範囲内であることが好ましい。1層目の非画素部着色部の幅が上記範囲内であることにより、2層目の非画素部着色部の形成時に、2色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングすることを抑制することができるからである。このため、上記積層柱の高さを十分な高さとすることができる。また、2層目の非画素部着色部の幅が上記範囲内であることにより、3層目の非画素部着色部の形成時に、3色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から隣接領域方向にレベリングするのを抑制することができるからである。このため、表示領域内積層柱の高さを十分な高さとすることができる。
【0063】
なお、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部のそれぞれの幅とは、1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部のそれぞれについて、開口部の短辺方向の長さのうち最大の長さをいうものである。
【0064】
3層目の非画素部着色部の幅としては、液晶表示装置に用いた場合に所望のセルギャップを維持することができるものであればよく、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの用途等に応じて適宜設定される。
【0065】
積層柱形成領域の位置としては、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域であればよい。なかでも、1層目の非画素部着色部または2層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が形成される開口部に挟まれる領域であることが好ましく、特に、1層目の非画素部着色部と同色の着色部が形成される開口部に挟まれる領域であることが好ましい。
積層柱形成領域が、2層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が形成される開口部に挟まれる領域である場合には、3層目の非画素部着色部の形成時において、2層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が、積層柱形成領域を挟む開口部に形成されている。このため、3色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から開口部の長辺方向にレベリングするのを抑制することができる。このため、3層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができ、表示領域内積層柱の高さを高いものとすることができる。
また、積層柱形成領域が、1層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が形成される開口部に挟まれる領域である場合には、2層目の非画素部着色部の形成時において、2色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から開口部の長辺方向にレベリングするのを抑制することができる。また、3層目の非画素部着色部の形成時において、1層目の非画素部着色部と同色の画素部着色部が、積層柱形成領域を挟む開口部に形成されているため、3色目の着色部用感光性樹脂組成物が積層柱形成領域から開口部の長辺方向にレベリングするのを抑制することができる。このため、2層目の非画素部着色部および3層目の非画素部着色部の厚みを厚いものとすることができ、表示領域内積層柱の高さをより高いものとすることができる。
【0066】
表示領域内積層柱の高さとしては、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタを、所望のスペーサ高さを有するものとすることができれば特に限定されるものではなく、具体的には、5.0μm〜7.5μmの範囲内であることが好ましく、なかでも5.0μm〜7.0μmの範囲内であることが好ましく、特に5.0μm〜6.5μmの範囲内であることが好ましい。表示領域内積層柱の高さが上記範囲内であることにより、表示領域内積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さを十分に高いものとすることができるからである。
なお、表示領域内積層柱の高さとは、遮光部の表面から垂直方向に、表示領域内積層柱の頂部までの距離のうち最長の距離をいう。例えば図2において、表示領域内積層柱6の高さはd1である。
【0067】
また、表示領域内積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとしては、所望のセルギャップを形成することができるものであればよいが、具体的には、3.5μm〜6.0μmの範囲内であることが好ましく、なかでも3.5μm〜5.5μmの範囲内であることが好ましく、特に4.0μm〜5.0μmの範囲内であることが好ましい。
なお、表示領域内積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとは、遮光部上に直に形成される透明保護層の表面から垂直方向に、上記表示領域内積層柱上に形成される透明保護層の頂部までの距離のうち最長の距離をいう。例えば図2において、表示領域内積層柱6が形成されている部位のスペーサ高さはh1である。
【0068】
表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積としては、表示領域内の遮光部上に形成可能であればよく、表示領域内積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積等に応じて異なるものであるが、表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積よりも小さいことが好ましい。具体的に、表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積は、100μm2〜3000μm2の範囲内であることが好ましく、なかでも150μm2〜2000μm2の範囲内であることが好ましく、特に200μm2〜1000μm2の範囲内であることが好ましい。透明保護層の上底面積が上記範囲よりも小さいと、表示領域内積層柱の形成が困難であり、また透明保護層の上底面積が上記範囲よりも大きいと、所望の低荷重域での変形特性が得られない場合があるからである。
なお、「積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積」とは、積層柱上に形成された透明保護層の頂部から垂直方向に、0.1μm下方の位置における断面積をいう。また、「断面積」とは、透明保護層を、基板の直上方向から正視した場合の面積をいう。ここで、キーエンス社製カラー3Dレーザー顕微鏡VK-8500にて、積層柱上に形成された透明保護層の頂部から0.1μm下方の位置の寸法を測定し、断面積を算出し、算出された断面積を上底面積とした。
【0069】
表示領域内積層柱の形成数としては、液晶表示装置に用いた場合に、所望のセルギャップを形成することができるものであればよい。具体的には、表示領域内積層柱が、画素1個あたり、0.51個以上形成されていることが好ましく、なかでも0.55個〜0.77個の範囲内であることが好ましい。表示領域内積層柱の形成数が上記範囲内であることにより、セルギャップの均一性に優れたものとすることができるからである。
なお、1個の画素とは、開口部に形成された1個の画素部着色部をいう。
【0070】
(2)表示領域外積層柱
本発明における表示領域外積層柱は、表示領域外の遮光部上に複数形成され、2色の非画素部着色部が積層されたものである。
【0071】
表示領域外積層柱を構成する2色の非画素部着色部の色は、3色の非画素部着色部の色のうち、いずれの2色であってもよい。例えば、3色の画素部着色部の色が赤、緑および青である場合、表示領域外積層柱を構成する2色の非画素部着色部の色は、赤および緑、赤および青、緑および青のいずれであってもよい。また、上記表示領域内積層柱と同様に、1層目および2層目の非画素部着色部の色はそれぞれ異なり、開口部に形成される各色の画素部着色部の形成順により決定される。
【0072】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の形成位置としては、表示領域外の遮光部上であれば特に限定されるものではない。
【0073】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部は、これらの非画素部着色部と同色の画素部着色部と連続的に形成されていてもよく、非連続的に形成されていてもよい。例えば図4においては、額縁遮光部3b上に形成された表示領域外積層柱7aを構成する1層目の非画素部着色部(5R)は、同色の画素部着色部(4R)と連続的に形成されている。一方、例えば図1においては、額縁遮光部3b上に形成された表示領域外積層柱7aを構成する1層目の非画素部着色部(5R)は、同色の画素部着色部(4R)と非連続的に形成され、外周遮光部3c上に形成された表示領域外積層柱7bを構成する1層目の非画素部着色部(5R)も、同色の画素部着色部(4R)と非連続的に形成されている。
【0074】
中でも、1層目の非画素部着色部は、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と非連続的に形成されていることが好ましい。1層目の非画素部着色部が同色の画素部着色部と非連続的に形成されている場合には、2層目の非画素部着色部の形成時において、2色目の着色部用感光性樹脂組成物がレベリングするのを促進することができる。このため、2層目の非画素部着色部の厚みを薄いものとすることができ、表示領域外積層柱の高さを表示領域内積層柱の高さに対して低くすることができる。
【0075】
また、1層目の非画素部着色部は、同色の画素部着色部と連続的に形成されたものと、同色の画素部着色部と非連続的に形成されたものとが混在していてもよい。
上記の場合、中でも、額縁遮光部上に形成された表示領域外積層柱を構成する1層目の非画素部着色部が、同色の画素部着色部と連続的に形成され、外周遮光部上に形成された表示領域外積層柱を構成する1層目の非画素部着色部が、同色の画素部着色部と非連続的に形成されていることが好ましい。例えば図4においては、額縁遮光部3b上に形成された表示領域外積層柱7aを構成する1層目の非画素部着色部(5R)は、同色の画素部着色部(4R)と連続的に形成され、外周遮光部3c上に形成された表示領域外積層柱7bを構成する1層目の非画素部着色部(5R)は、同色の画素部着色部(4R)と非連続的に形成されている。この場合、2層目の非画素部着色部の形成時において、額縁遮光部3b上に形成された1層目の非画素部着色部(5R)上では2色目の着色部用感光性樹脂組成物がレベリングするのを抑制し、外周遮光部3c上に形成された1層目の非画素部着色部(5R)上では2色目の着色部用感光性樹脂組成物がレベリングするのを促進することができる。このため、外周遮光部上に形成された2層目の非画素部着色部の厚みを、額縁遮光部上に形成された2層目の非画素部着色部の厚みよりも薄くすることができる。したがって、外周遮光部3c上に形成された表示領域外積層柱7bの高さを、額縁遮光部3b上に形成された表示領域外積層柱7aの高さよりも低くすることができる。これにより、セルギャップをさらに均一化することができる。
【0076】
なお、「非画素部着色部が、この非画素部着色部と同色の画素部着色部と非連続的に形成されている」とは、非画素部着色部が、同色の画素部着色部と分離して形成されていることをいう。例えば図1においては、表示領域外積層柱7a,7bを構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rが、赤色画素部着色部4Rと接していなく、分離して形成されている。
【0077】
1層目の非画素部着色部の形状としては、特に限定されるものではないが、1層目の非画素部着色部が同色の画素部着色部と非連続的に形成されている場合には、図1に例示するように、1層目の非画素部着色部(5R)が遮光部(額縁遮光部3b、外周遮光部3c)上に点状に形成されていることが好ましい。2層目の非画素部着色部を形成する際に塗工される2色目の着色部用感光性樹脂組成物のレベリングを促進し、2層目の非画素部着色部の厚みを薄くして、表示領域外積層柱の高さを表示領域内積層柱の高さに対して低くすることができるからである。
【0078】
また、2層目の非画素部着色部の形状としては、2層目の非画素部着色部が同色の画素部着色部と非連続的に形成されている場合、上記1層目の非画素部着色部と同様に、2層目の非画素部着色部が点状に形成されていることが好ましい。透明保護層用感光性樹脂組成物のレベリングを促進し、表示領域外積層柱上の透明保護層の厚みを薄くすることができるからである。
【0079】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部の平面視面積の大きさ順としては、表示領域外積層柱を所望の高さおよび所望の強度とすることができるものであればよい。したがって、1層目の非画素部着色部<2層目の非画素部着色部の順に平面視面積が大きくてもよく、2層目の非画素部着色部<1層目の非画素部着色部の順に平面視面積が大きくてもよい。通常、2層目の非画素部着色部<1層目の非画素部着色部の順に平面視面積が大きいものとされる。
【0080】
1層目の非画素部着色部および2層目の非画素部着色部のそれぞれの平面視面積としては、液晶表示装置に用いた場合に所望のセルギャップを維持することができるものであればよく、本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの用途等に応じて適宜設定される。
【0081】
表示領域外積層柱の高さとしては、所望のスペーサ高さを得ることができればよく、具体的には、3.75μm〜6.25μmの範囲内であることが好ましく、なかでも3.75μm〜5.75μmの範囲内であることが好ましく、特に4.25μm〜5.25μmの範囲内であることが好ましい。表示領域外積層柱の高さが上記範囲内であることにより、表示領域外積層柱を覆うように透明保護層が形成されていても、スペーサ高さを十分に高いものとすることができるからである。
なお、表示領域外積層柱の高さとは、遮光部の表面から垂直方向に、表示領域外積層柱の頂部までの距離のうち最長の距離をいう。例えば図2において、表示領域外積層柱7aの高さはd2であり、表示領域外積層柱7bの高さはd3である。
【0082】
また、表示領域外積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとしては、所望のセルギャップを形成することができるものであればよいが、具体的には、3.0μm〜5.5μmの範囲内であることが好ましく、なかでも3.0μm〜5.0μmの範囲内であることが好ましく、特に3.5μm〜4.5μmの範囲内であることが好ましい。
なお、表示領域外積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとは、遮光部上に直に形成される透明保護層の表面から垂直方向に、上記表示領域外積層柱上に形成される透明保護層の頂部までの距離のうち最長の距離をいう。例えば図2において、表示領域外積層柱7aが形成されている部位のスペーサ高さはh2であり、表示領域外積層柱7bが形成されている部位のスペーサ高さはh3である。
【0083】
表示領域内積層柱が形成されている部位のスペーサ高さと、表示領域外積層柱が形成されている部位のスペーサ高さとの差としては、0.5μm以上であることが好ましく、より好ましくは0.5μm〜1.0μmの範囲内、さらに好ましくは0.5μm〜0.8μmの範囲内である。スペーサ高さの差が上記範囲であれば、効果的にセルギャップの均一化を図ることができるからである。
【0084】
また、表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積としては、表示領域内の遮光部上に形成可能であればよく、表示領域外積層柱を構成する非画素部着色部の平面視面積等に応じて異なるものであるが、表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積よりも大きいことが好ましい。具体的に、表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積は、500μm2〜5000μm2の範囲内であることが好ましく、なかでも500μm2〜4000μm2の範囲内であることが好ましく、特に500μm2〜3000μm2の範囲内であることが好ましい。透明保護層の上底面積が上記範囲よりも小さいと、所望の耐荷重特性が得られない場合があり、また透明保護層の上底面積が上記範囲よりも大きいものは、その形成が困難となるからである。
【0085】
表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積が、表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積よりも大きい場合、表示領域外積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積と、表示領域内積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積との差としては、100μm2以上であることが好ましく、より好ましくは100μm2〜4000μm2の範囲内、さらに好ましくは100μm2〜3000μm2の範囲内である。透明保護層の上底面積の差が上記範囲であれば、表示領域外積層柱を十分な耐荷重特性を有するものとすることができるからである。
【0086】
表示領域外積層柱の形成数としては、液晶表示装置に用いた場合に、所望のセルギャップを形成することができれば特に限定されるものではない。
【0087】
2.着色層
本発明に用いられる着色層は、後述する遮光部が備える開口部に形成された3色の画素部着色部と、遮光部上に形成され、画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部とを有するものである。また、着色層において、画素部着色部は、長辺方向に隣接する画素部着色部の色が同色となるように、配置されている。
【0088】
3色の画素部着色部および3色の非画素部着色部の色としては、通常、赤、緑および青とされる。
【0089】
本発明における各色の画素部着色部および非画素部着色部は、各色の顔料や染料等の着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものであり、フォトリソグラフィー法により形成されるものである。
【0090】
本発明において、赤(R)の画素部着色部および非画素部着色部に用いられる着色剤としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
緑(G)の画素部着色部および非画素部着色部に用いられる着色剤としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
青(B)の画素部着色部および非画素部着色部に用いられる着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
【0091】
画素部着色部および非画素部着色部に用いられるバインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。この場合、着色剤および感光性樹脂を含有する着色部用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
【0092】
上記各色の画素部着色部の膜厚は、通常、1μm〜5μm程度で設定される。
【0093】
3.遮光部
本発明に用いられる遮光部は、後述する基板上に形成されるものであり、短辺および長辺を有する長方形状の開口部を備えるものである。
【0094】
遮光部の開口部の形状は、短辺および長辺を有する長方形状であればよく、例えば長方形であってもよく、長方形と接するように囲まれる形状であってもよい。長方形と接するように囲まれる形状としては、具体的には、図14(a)および(b)に例示するような長方形の角部に切り欠きを有する形状の開口部12、図14(c)に例示するような楕円形の開口部12、図14(d)に例示するような多角形の開口部12を挙げることができる。
【0095】
遮光部としては、例えば、黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものや、クロム、酸化クロム等の金属薄膜等が挙げられる。この金属薄膜は、CrOx膜(xは任意の数)およびCr膜が2層積層されたものであってもよく、また、より反射率を低減させたCrOx膜(xは任意の数)、CrNy膜(yは任意の数)およびCr膜が3層積層されたものであってもよい。中でも、遮光部の膜厚を比較的厚くすることができるという点で、遮光部は黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものであることが好ましい。
【0096】
上記の場合であって、遮光部の形成方法として印刷法やインクジェット法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ヒドロキシエチルセルロース樹脂、カルボキシメチルセルロース樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、上記の場合であって、遮光部の形成方法としてフォトリソグラフィー法を用いる場合、バインダ樹脂としては、例えば、アクリレート系、メタクリレート系、ポリ桂皮酸ビニル系、もしくは環化ゴム系等の反応性ビニル基を有する感光性樹脂が用いられる。この場合、黒色着色剤および感光性樹脂を含有する遮光部用感光性樹脂組成物に、光重合開始剤を添加してもよく、さらには必要に応じて増感剤、塗布性改良剤、現像改良剤、架橋剤、重合禁止剤、可塑剤、難燃剤等を添加してもよい。
【0097】
一方、遮光部が金属薄膜である場合、この遮光部の形成方法としては、遮光部をパターニングすることができる方法であれば特に限定されるものではなく、例えば、フォトリソグラフィー法、マスクを用いた蒸着法、印刷法等を挙げることができる。
【0098】
遮光部の膜厚としては、金属薄膜の場合は0.2μm〜0.4μm程度で設定され、黒色着色剤をバインダ樹脂中に分散または溶解させたものである場合は0.5μm〜2μm程度で設定される。
【0099】
4.透明保護層
本発明に用いられる透明保護層は、上記着色層および積層柱を覆うように形成されるものである。
【0100】
透明保護層の形成材料としては、遮光部、着色層および積層柱から液晶層への汚染物質の溶出を防止することができ、着色層表面を平坦性に優れたものとすることができるものであればよい。このような材料としては、カラーフィルタの透明保護層として一般的に使用されるものを用いることができる。例えば、架橋型樹脂をベースとした化学増幅型感光性樹脂、具体的にはポリビニルフェノールに架橋剤を加え、さらに酸発生剤を加えた化学増幅型感光性樹脂等や、少なくとも紫外線照射によりラジカル成分を発生する光重合開始剤と、分子内にC=Cなるアクリル基を有し、発生したラジカルにより重合反応を起こして硬化する成分と、その後の現像により未露光部が溶解可能となる官能基(例えば、アルカリ溶液による現像の場合は酸性基をもつ成分)とを含有するアクリル系ネガ型感光性樹脂を挙げることができるが、通常、アクリル系ネガ型感光性樹脂が用いられる。
上記アクリル系ネガ型感光性樹脂に用いられるアクリル基を有する成分のうち、比較的低分子量の多官能アクリル分子としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、テトラメチルペンタトリアクリレート(TMPTA)等が挙げられる。また、高分子量の多官能アクリル分子としては、スチレン−アクリル酸−ベンジルメタクリレート共重合体の一部のカルボン酸基部分にエポキシ基を介してアクリル基を導入したポリマー等が挙げられる。
【0101】
また、ノボラック樹脂をベース樹脂としたポジ型感光性樹脂を用いることもできる。
【0102】
上記材料の塗布方法としては、例えばスピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等を使用することができる。
【0103】
透明保護層の厚みとしては、0.1μm〜10μmの範囲内であることが好ましく、なかでも0.1μm〜5μmの範囲内であることが好ましい。透明保護層の厚みが上記範囲内であることにより、遮光部、着色層および積層柱から液晶層への汚染物質の溶出を抑制することができるからである。
【0104】
5.基板
本発明に用いられる基板の材料としては、従来よりカラーフィルタに用いられているものを用いることができる。このような材料としては、例えば、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラス、合成石英板等の可撓性のない透明な無機基板、および、透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明な樹脂基板等を挙げることができる。なかでも本工程において無機基板を用いることが好ましく、無機材料のなかでもガラス基板を用いることが好ましい。さらには、上記ガラス基板のなかでも無アルカリタイプのガラス基板を用いることが好ましい。上記無アルカリタイプのガラス基板は寸度安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、かつ、ガラス中にアルカリ成分を含まないことから、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに好適に用いることができるからである。
【0105】
上記基板は、透明な基板であってもよく、または、反射性の基板や白色に着色したものであってもよいが、本発明においては通常透明なものが用いられる。
【0106】
6.その他の構成
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタは、上記の基板、遮光部、着色層、積層柱および透明保護層を有するものであればよく、必要に応じて透明電極層、配向膜等の他の構成を有していてもよい。
【0107】
本発明においては、上記基板の遮光部、着色層および積層柱が形成されている面とは反対側の面に透明電極層が形成されていてもよい。
透明電極層の形成材料としては、例えば、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛、酸化錫等が挙げられる。
透明電極層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等により薄膜を形成し、フォトリソグラフィー法によりパターニングする方法が好ましく用いられる。
また、透明電極層の膜厚としては、通常、100nm〜300nm程度で設定される。
【0108】
また、本発明においては、透明保護層上に配向膜が形成されていてもよい。
配向膜としては、液晶分子を配向させる配向機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば、光配向膜、ラビング配向膜などが挙げられる。
【0109】
7.横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの製造方法
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの製造方法としては、上記各構成を精度良く形成することができる方法であればよく、フォトリソグラフィー法を用いて、上記着色部および非画素部着色部を含む着色層を形成する方法を用いることができる。
【0110】
このようなカラーフィルタの製造方法としては、具体的には、図15に示すように、基板2と、上記基板2上に形成され、開口部12を備える遮光部(画素間遮光部3a,額縁遮光部3b,外周遮光部3c)とを有するカラーフィルタ形成用基板を準備し(図15(a))、赤色画素部着色部4Rおよび赤色非画素部着色部5Rを形成する(図15(b))。このとき、画素間遮光部3a上に形成される表示領域内積層柱を構成する1層目の赤色非画素部着色部5R、および、額縁遮光部3bおよび外周遮光部3c上に形成される表示領域外積層柱を構成する1層目の赤色非画素部着色部5Rも一括して形成する。
次いで、図15(c)に示すように、青色画素部着色部4Bおよび青色非画素部着色部5Bを形成する。このとき、画素間遮光部3a上に形成される表示領域内積層柱を構成する2層目の青色非画素部着色部5Bも一括して形成する。また、2層目の青色非画素部着色部5Bは、上記1層目の赤色非画素部着色部5R上に形成される。
次いで、図15(d)に示すように、緑色画素部着色部4Gおよび緑色非画素部着色部5Gを形成する。このとき、画素間遮光部3a上に形成される表示領域内積層柱を構成する3層目の緑色非画素部着色部5G、および、額縁遮光部3bおよび外周遮光部3c上に形成される表示領域外積層柱を構成する2層目の緑色非画素部着色部5Gも一括して形成する。また、画素間遮光部3a上では、3層目の緑色非画素部着色部5Gは上記2層目の青色非画素部着色部5B上に形成され、額縁遮光部3bおよび外周遮光部3c上では、2層目の緑色非画素部着色部5Gは上記1層目の赤色非画素部着色部5R上に形成される。
このようにして、3色の非画素部着色部が積層された表示領域内積層柱6と、2色の非画素部着色部が積層された表示領域外積層柱7とが形成される。
続いて、図示しないが、着色層および積層柱を覆うように透明保護層を形成する。
【0111】
8.用途
本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタは、液晶表示装置に用いることができ、なかでも、セルギャップが均一であり、表示品位に優れることが要求される液晶表示装置に好適に用いられる。
【0112】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【実施例】
【0113】
以下、本発明について実施例を用いて具体的に説明する。
【0114】
[実施例1]
1.遮光部の形成
透明基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この透明基板を定法にしたがって洗浄した後、ネガ型感光性ブラックレジスト(東京応化工業(株)製 CFPR DN−83)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像、熱処理して、縦ストライプ線幅10μm、縦ストライプピッチ150μm、横ストライプ線幅75μm、横ストライプピッチ450μmとなる格子状の遮光部を形成した。これにより、短辺が140μmで、長辺が375μmの開口部が、短辺方向に10μm間隔で、長辺方向に75μm間隔で形成された。また、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域は、開口部の長辺方向の長さが75μmで、開口部の短辺方向の長さが140μmの長方形状の領域となった。また、表示領域外の外周部の所定位置に直径が50μmとなるドット状の遮光部を同時に形成した。
【0115】
2.着色層および積層柱の形成
次に、下記組成の赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物、青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物、緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
【0116】
<赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物>
・赤顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
4.8重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.2重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
【0117】
<青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物>
・青顔料(BASF社製 ヘリオゲンブルーL6700F) 6.0重量部
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース5000) 0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
【0118】
<緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物>
・緑顔料(アビシア社製 モナストラルグリーン9Y−C) 4.2重量部
・黄顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) 1.8重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) 4.0重量部
・ポリマーI 5.0重量部
・開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
1.4重量部
・開始剤(2,2´−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4´,5´−テトラフェニル−1,2´−ビイミダゾール) 0.6重量部
・溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート) 80.0重量部
【0119】
なお、上記のポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
ここで、上記重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン換算値として求めたものである。
【0120】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の赤色着色部を形成した。また、表示領域外の額縁遮光部の所定位置に直径50μmのドット状の赤色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定の位置に直径150μmのドット状の赤色着色部も同時に形成した。
【0121】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、青色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、青色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の青色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に直径60μmとなるドット状の青色着色部を同時に形成した。
【0122】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、緑色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、緑色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の緑色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、上記ドット状の青色着色部と重なるように、直径25μmとなるドット状の緑色着色部を同時に形成した。また、表示領域外の額縁遮光部の所定位置に、上記ドット状の赤色着色部と重なるように、直径30μmのドット状の緑色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定位置に、上記ドット状の赤色着色部と重なるように、直径100μmのドット状の緑色着色部も同時に形成した。
【0123】
3.透明保護層の形成
次に、上記の着色層を形成したガラス基板上に、透明保護層用組成物として下記の透明保護層用組成物をスピンコート法により塗布した。
【0124】
<透明保護層用組成物の組成>
・メタクリル酸メチル−スチレン−アクリル酸共重合体 32重量部
・エピコート180S70(ジャパンエポキシレジン(株)製) 18重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート 42重量部
・開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア907) 8重量部
・3−メトキシブチルアセテート(メトアセと記す) 300重量部
【0125】
次に、1×10-2Torr程度の真空度で減圧乾燥した後、90℃でプリベークした。その後、透明保護層用組成物の塗布膜から100μmの距離にフォトマスクを配置して、プロキシミティアライナにより2.0kWの超高圧水銀ランプを用い、遮光部を含めて着色層の形成領域に相当する領域を紫外線で10秒間照射した。次いで、0.05%水酸化カリウム水溶液(液温23℃)中に1分間浸漬してアルカリ現像し、塗布膜の未硬化部分のみを除去して透明保護層を形成し、カラーフィルタを作製した。
【0126】
4.液晶表示装置の作製
上記カラーフィルタ基板上にポリイミド系配向膜を形成して、ラビング処理を施した。また、薄膜トランジスタ素子を備え、透明電極が形成された対向基板を作製し、同様に対向基板上にポリイミド系配向膜を形成して、ラビング処理を施した。配向膜を設けたカラーフィルタ基板および対向基板をシール材を用いて貼り合わせた後に、シール部に設けられた注入口から液晶を注入した。液晶の注入は、空セルを減圧下に放置後、注入口を液晶槽に浸漬し、常圧に戻すことにより行なった。液晶の注入後、注入口を封止し、さらに偏光板をカラーフィルタ基板および対向基板の外側に貼付することにより、液晶表示装置を作製した。
【0127】
[実施例2]
下記に示すように、着色層および積層柱を形成した以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタおよび液晶表示装置を作製した。
【0128】
基板上に遮光部を覆うように赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の赤色着色部を形成した。また、青色着色部が形成される開口部に挟まれる領域の遮光部上に直径60μmとなるドット状の赤色着色部を同時に形成した。
【0129】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、青色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、青色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の青色着色部を形成した。また、表示領域外の額縁遮光部の所定位置に直径50μmのドット状の青色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定の位置に直径150μmのドット状の青色着色部も同時に形成した。
【0130】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、緑色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、緑色着色部を形成した。この際、開口部の所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の緑色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、ドット状の赤色着色部と重なるように、直径25μmとなるドット状の緑色着色部を同時に形成した。また、表示領域外額縁部の所定位置に直径30μmのドット状の緑色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定の位置に直径100μmのドット状の緑色着色部を同時に形成した。
【0131】
[比較例1]
下記に示すように、着色層および積層柱を形成した以外は、実施例1と同様にして、カラーフィルタおよび液晶表示装置を作製した。
【0132】
基板上に遮光部を覆うように赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色部を形成し第1着色層とした。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の赤色着色部を形成した。また、表示領域外の額縁遮光部の所定位置に直径30μmのドット状の赤色着色部を同時に形成し、さらに表示領域外の外周遮光部の所定の位置に直径30μmのドット状の赤色着色部も同時に形成した。
【0133】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、青色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、青色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の青色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、直径30μmとなるドット状の青色着色部を同時に形成した。さらに、表示領域外の額縁遮光部の所定位置および表示領域外の外周遮光部の所定位置に、ドット状の赤色着色部と重なるように、直径25μmのドット状の青色着色部も同時に形成した。
【0134】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、緑色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、緑色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の緑色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、ドット状の青色着色部と重なるように、直径25μmとなるドット状の緑色着色部を同時に形成した。さらに、表示領域外の額縁遮光部の所定位置および表示領域外の外周遮光部の所定位置に、ドット状の青色着色部と重なるように、直径20μmのドット状の緑色着色部も同時に形成した。
【0135】
[比較例2]
透明基板として、大きさが300mm×400mm、厚みが0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この透明基板を定法にしたがって洗浄した後、ネガ型感光性ブラックレジスト(東京応化工業(株)製 CFPR DN−83)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像、熱処理して縦ストライプ線幅10μm、縦ストライプピッチ150μm、横ストライプ線幅75μm、横ストライプピッチ450μmとなる格子状の遮光部パターンを形成した。これにより、短辺が140μmで、長辺が375μmの開口部が、短辺方向に10μm間隔で、長辺方向に75μm間隔で形成された。また、長辺方向に隣接する開口部に挟まれる領域は、開口部の長辺方向の長さが75μmで、開口部の短辺方向の長さが140μmの長方形状の領域となった。また、表示領域外の外周部の所定位置に直径20μmとなるドット状の遮光部を同時に形成した。
【0136】
上記基板上に遮光部を覆うように赤色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の赤色着色部を形成した。また、表示領域外の額縁遮光部および外周遮光部の所定位置に直径30μmのドット状の赤色着色部を同時に形成した。
【0137】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように青色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、青色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、青色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の青色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に直径30μmとなるドット状の青色着色部を同時に形成した。さらに、表示領域外の額縁遮光部および外周遮光部の所定位置に、ドット状の赤色着色部と重なるように、直径25μmのドット状の青色着色部を同時に形成した。
【0138】
次いで、上記透明基板上に遮光部を覆うように緑色着色部用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、緑色着色部用のフォトマスクを介して、露光、現像して、緑色着色部を形成した。この際、開口部所定の位置に縦ストライプ線幅145μmとなるストライプ状の緑色着色部を形成した。また、赤色着色部が形成された開口部に挟まれる領域の遮光部上に、ドット状の青色着色部と重なるように、直径25μmとなるドット状の緑色着色部を同時に形成した。さらに、表示領域外額縁部上と外周部の所定位置に、ドット状の青色着色部と重なるように、直径20μmのドット状の緑色着色部を同時に形成した。
【0139】
上記以外は実施例1と同様にカラーフィルタおよび液晶表示装置を作製した。
【0140】
[評価]
1.カラーフィルタの測定
上記により作製したカラーフィルタについて、積層柱が形成されている部位のスペーサ高さ、および、積層柱が形成されている部位の透明保護層の上底面積を測定した。その結果を表1および表2に示す。実施例1,2では所望のスペーサ高さと上底面積を有するカラーフィルタを得ることができた。
【0141】
【表1】
【0142】
【表2】
【0143】
2.液晶表示装置の評価(セルギャップ均一性)
上記により作製した液晶表示装置について、大塚電子製 RETS−2000によりセルギャップを測定し、表示領域内の中央部と端部のセルギャップの差が0.1μm未満を○、0.1μm以上を×とした。結果を表3に示す。実施例1,2ではセルギャップが均一で表示ムラのない液晶表示装置を得ることができた。
【0144】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【0145】
【図1】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの一例を示す概略平面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】図1におけるB−B線断面図である。
【図4】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略平面図である。
【図5】図4におけるC−C線断面図である。
【図6】図4におけるD−D線断面図である。
【図7】図4におけるE−E線断面図である。
【図8】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
【図9】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
【図10】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
【図11】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略断面図である。
【図12】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの他の例を示す概略平面図である。
【図13】図12におけるF−F線断面図である。
【図14】本発明における開口部を説明する説明図である。
【図15】本発明の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。
【図16】従来のカラーフィルタの一例を示す概略平面図である。
【図17】従来のカラーフィルタの製造方法の一例を示す工程図である。
【符号の説明】
【0146】
1 … 横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ
2 … 基板
3a … 画素間遮光部
3b … 額縁遮光部
3c … 外周遮光部
4R … 赤色画素部着色部
4G … 緑色画素部着色部
4B … 青色画素部着色部
5R … 赤色非画素部着色部
5G … 緑色非画素部着色部
5B … 青色非画素部着色部
6 … 表示領域内積層柱
7,7a,7b … 表示領域外積層柱
10 … 表示領域
12 … 開口部
13 … 積層柱形成領域
14 … 隣接領域
m … 開口部の長辺方向
n … 開口部の短辺方向
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上にパターン状に形成され、短辺および長辺を有する長方形状の開口部を備える遮光部と、
前記開口部に形成された3色の画素部着色部、および、前記遮光部上に形成され、前記3色の画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部を有し、前記開口部の長辺方向に隣接する前記画素部着色部の色が同色である着色層と、
表示領域内の前記遮光部上に形成され、3色の前記非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱、および、表示領域外の前記遮光部上に形成され、2色の前記非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱を有する積層柱と、
前記着色層および前記積層柱を覆うように形成された透明保護層と
を有する横電界液晶駆動方式用カラーフィルタであって、
前記表示領域内積層柱が、長辺方向に隣接する前記開口部に挟まれる積層柱形成領域に形成され、
前記表示領域内積層柱を構成する1層目の前記非画素部着色部および2層目の前記非画素部着色部の前記積層柱形成領域における平面視面積が、前記積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であることを特徴とする横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ。
【請求項2】
前記表示領域外積層柱を構成する前記非画素部着色部のうち、1層目の前記非画素部着色部が、前記非画素部着色部と同色の前記画素部着色部と非連続的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ。
【請求項3】
前記表示領域内積層柱を構成する前記非画素部着色部のうち、1層目の前記非画素部着色部および2層目の前記非画素部着色部の少なくとも一方が、前記積層柱形成領域にて前記非画素部着色部と同色の前記画素部着色部と連続的に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ。
【請求項4】
前記表示領域内積層柱を構成する前記非画素部着色部のうち、1層目の前記非画素部着色部および2層目の前記非画素部着色部の少なくとも一方が、前記積層柱形成領域、および、前記積層柱形成領域の前記開口部の短辺方向に隣接する隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ。
【請求項1】
基板と、
前記基板上にパターン状に形成され、短辺および長辺を有する長方形状の開口部を備える遮光部と、
前記開口部に形成された3色の画素部着色部、および、前記遮光部上に形成され、前記3色の画素部着色部と同色の3色の非画素部着色部を有し、前記開口部の長辺方向に隣接する前記画素部着色部の色が同色である着色層と、
表示領域内の前記遮光部上に形成され、3色の前記非画素部着色部が積層された複数の表示領域内積層柱、および、表示領域外の前記遮光部上に形成され、2色の前記非画素部着色部が積層された複数の表示領域外積層柱を有する積層柱と、
前記着色層および前記積層柱を覆うように形成された透明保護層と
を有する横電界液晶駆動方式用カラーフィルタであって、
前記表示領域内積層柱が、長辺方向に隣接する前記開口部に挟まれる積層柱形成領域に形成され、
前記表示領域内積層柱を構成する1層目の前記非画素部着色部および2層目の前記非画素部着色部の前記積層柱形成領域における平面視面積が、前記積層柱形成領域の平面視面積の20%以上であることを特徴とする横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ。
【請求項2】
前記表示領域外積層柱を構成する前記非画素部着色部のうち、1層目の前記非画素部着色部が、前記非画素部着色部と同色の前記画素部着色部と非連続的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ。
【請求項3】
前記表示領域内積層柱を構成する前記非画素部着色部のうち、1層目の前記非画素部着色部および2層目の前記非画素部着色部の少なくとも一方が、前記積層柱形成領域にて前記非画素部着色部と同色の前記画素部着色部と連続的に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ。
【請求項4】
前記表示領域内積層柱を構成する前記非画素部着色部のうち、1層目の前記非画素部着色部および2層目の前記非画素部着色部の少なくとも一方が、前記積層柱形成領域、および、前記積層柱形成領域の前記開口部の短辺方向に隣接する隣接領域のうち少なくとも片側の隣接領域に帯状に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の横電界液晶駆動方式用カラーフィルタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2009−210926(P2009−210926A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−55368(P2008−55368)
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月5日(2008.3.5)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】
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