説明

橋梁架設用回転装置

【課題】 橋梁の回転時に橋脚側に不均一に橋梁側の荷重がかかっても、橋梁を円滑に回転できるようにし、橋梁の回転作業の作業効率の向上を図る。
【解決手段】 橋脚1側に設けられる橋脚側ベース部材10と、橋梁4側に設けられる橋梁側ベース部材20と、ベース部材10,20間に設けられ橋梁側ベース部材20を橋脚側ベース部材10に対して回転可能にする軸機構30と、橋梁側ベース部材20の回転の際橋梁側ベース部材20の傾動を抑止する傾動抑止機構50とを備え、軸機構30を、橋梁側ベース部材20側に設けられ端部が略半球状の半球体32に形成された一方部材31と、橋脚側ベース部材10に設けられ端部が半球体32を摺接可能に受ける半球状の凹部34に形成された他方部材33とを備えて構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予め構築された橋脚間、あるいは、仮設備として仮設された橋脚間に橋梁を架設する際に用いられ、橋梁を橋脚回転可能に支持し、回転により橋梁を架設する橋梁架設用回転装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、橋脚間に架設予定の橋梁の下側の空間に、例えば、既設の道路,線路,水路等があり、橋梁の架設時にこれらの使用停止を短時間で終わらせるために、橋脚間に橋梁を架設する際、回転により橋梁を架設することがある。この場合、橋梁の一部を橋脚回転可能に支持する橋梁架設用回転装置が設けられる。
【0003】
従来、この種の橋梁架設用回転装置としては、例えば、特許文献1(特開平11−158814号公報)に記載されたものが知られている。
【0004】
図22に示すように、橋梁架設用回転装置Saは、橋脚基礎ブロック100に立設される橋脚101の下部に設けられている。この橋梁架設用回転装置Saは、橋脚基礎ブロック100に橋脚101を回転可能に支持する軸機構104を備えて構成されている。
図23に示すように、軸機構104は、橋脚基礎ブロック100の中心部から上側突設する軸111と、軸111の周囲に設けられるフッ素樹脂板等からなる滑板112と、滑板112と接するとともに橋脚101の下面側に設けられ軸111と嵌合する軸受部113を有した底板114とを備えてなる。
【0005】
また、橋梁架設用回転装置Saは、橋脚101の回動時の橋脚101の橋脚基礎ブロック100に対する傾動を抑止する傾動抑止機構115を備えている。この傾動抑止機構115は、橋脚基礎ブロック100上部周囲に設けられる台板110と、橋脚101に設けられ、台板110の外周縁部の裏面を摺接するL字状の摺接体116とを備えて構成されている。また、橋脚101の上部には、橋梁102が固定されている。
【0006】
この橋梁架設用回転装置Saを用いて橋梁102を橋脚101間に架設するには、既設の道路,線路,水路等の両側に、橋脚基礎ブロック100を構築し、夫々の橋脚基礎ブロック100の頂部に回転機構Saを設置し、回転機構Saの上部に橋脚101を構築し、ベント105を用いて橋梁102を構築し、橋梁102の反対側に、架台103を構築し、架台103の上部にカウンタウェイト106を設置する。
そして、この状態で両側の橋梁102を回転し、橋梁102先端同士を接合させる。
この場合、橋梁102の回転の際に、橋脚101が橋脚基礎ブロック100に対して傾動しようとすると、橋脚101は、摺接体116により台板110に支持されて、傾動が抑止される。
その後、回転機構Saを撤去し、橋脚基礎ブロック100と橋脚101とを一体化する。
【0007】
【特許文献1】特開平11−158814号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、このような橋梁架設用回転装置Saにあっては、橋脚101,橋梁102等の荷重は、滑板112に接した底板114の平面で受けていることから、橋梁102側が傾動しようとすると、橋梁102に作用するモーメントにより底板114に対しては、不均一にかかることになり、そのため、橋梁102を回転させ難くなり、橋梁102の回転作業の作業効率が悪くなることがあるという問題があった。
【0009】
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、橋梁の回転時に橋脚側に不均一に橋梁側の荷重がかかっても、橋梁を円滑に回転できるようにし、橋梁の回転作業の作業効率を向上させた橋梁架設用回転装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的を達成するための本発明の橋梁架設用回転装置は、橋脚間に橋梁を架設する際、橋梁を橋脚に対して回転可能に支持し、回転により上記橋梁を架設する橋梁架設用回転装置であって、上記橋脚側に設けられる橋脚側ベース部材と、上記橋梁側に設けられる橋梁側ベース部材と、上記ベース部材間に設けられ上記橋梁側ベース部材を上記橋脚側ベース部材に対して回転可能にする軸機構と、該軸機構による橋梁側ベース部材の回転の際該橋梁側ベース部材の傾動を抑止する傾動抑止機構とを備えた橋梁架設用回転装置において、上記軸機構を、上記橋脚側ベース部材及び橋梁側ベース部材のいずれか一方側に設けられ端部が略半球状の半球体に形成された一方部材と、上記橋脚側ベース部材及び橋梁側ベース部材のいずれか他方側に設けられ端部が上記半球体を摺接可能に受ける半球状の凹部に形成された他方部材とを備えて構成されている。
【0011】
この橋梁架設用回転装置を用いる際には、予め、クレーン等を用いて、橋脚を構築し、この橋脚に橋梁架設用回転装置を設ける。そして、この橋梁架設用回転装置を介して橋梁を橋脚に支持し、この状態で、橋梁側ベース部材を回転する。これにより、軸機構においては、一方部材の半球体が、半球体の中心軸を軸に、他方部材の凹部に対して摺動して回動する。
この際、傾動抑止機構により橋梁側ベース部材の傾動が抑止される。この場合、橋梁側ベース部材側の荷重が橋脚側ベース部材に対して不均一に係ろうとしても、一方部材の半球体が、凹半球状の凹部で受けられているので、荷重の分散性が良く、橋梁側ベース部材側からの荷重は、他方部材の凹部の略全面に亘って均一に受けられるようになり、そのため、橋梁側ベース部材の回転には殆ど影響がなく、そのまま橋梁側ベース部材の回転を安定させたまま行なうことができるようになり、橋梁側ベース部材の回転作業の作業効率を向上させることができる。
【0012】
また、必要に応じ、上記一方部材の半球体の中央に当該半球体の中心軸に沿い該半球体の表面に向けて拡開するロート状の貫通孔を設け、上記他方部材の凹部の中央に当該凹部の中心軸に沿い上記貫通孔に遊挿されるロッドを設けている。
これにより、万が一橋梁側ベース部材の過度の傾動があっても、ロッドが貫通孔の内周面に当接するので、一方部材の半球体が他方部材の凹部から外れる事態を防止できる。
【0013】
更に、必要に応じ、上記一方部材及び他方部材の少なくともいずれか一方を上下移動可能に支持する支持機構を設けた構成としている。
この場合、橋梁の回転前に、支持機構により一方部材及び他方部材の少なくともいずれか一方を上側に移動させ、橋梁側ベース部材を橋脚側ベース部材に対して浮上させる。そのため、橋脚側ベース部材と、橋梁側ベース部材とが接触しなくなるので、橋梁の回転を円滑に行なわせることができる。橋梁の回転後は、支持機構により一方部材及び他方部材の少なくともいずれか一方を元位置に復帰させれば、橋脚側ベース部材と橋梁側ベース部材とを結合させることができる。
また、一方部材または他方部材のいずれか一方を上下動させて、橋梁の高さ調整をすることもできる。
【0014】
更にまた、必要に応じ、上記支持機構を、ピストン及びシリンダからなる油圧駆動ジャッキで構成し、上記ピストンを上記一方部材及び他方部材の少なくともいずれか一方自体で構成している。
一方部材及び他方部材の少なくともいずれか一方がピストンとして構成されているので、軸機構からの橋梁の荷重を直接受けることができ、橋梁側ベース部材の支持を効率良く行なうことができる。
また、ピストンを円柱状に形成し、ピストンの軸と、半球体及び凹部の中心軸とを同軸に設けた場合には、半球体と凹部が摺動する際の摩擦でピストンに回転力が生じた場合、ピストンがシリンダに対して回転することができるので、橋梁側ベース部材の回転を円滑に行なわせることができる。
【0015】
そしてまた、必要に応じ、上記傾動抑止機構を、上記橋脚側ベース部材の外周に沿って設けられるガイドレールと、上記橋梁側ベース部材に該橋梁側ベース部材の回転軸を中心にした円周上に等間隔にかつ上記ガイドレール上を移動可能に複数設けられ上記橋梁側ベース部材を上記ガイドレールに対して支持する移動体とを備えて構成している。
これにより、橋梁側ベース部材は、軸機構だけでなく、複数の移動体を介してガイドレールに支持される。そのため、その回転中においては、移動体が橋梁側ベース部材を支持しながらガイドレール上を移動するので、橋梁側ベース部材の傾動が確実に抑止され、橋梁側ベース部材の姿勢が安定し、橋梁側ベース部材の回転を円滑に行なうことができ、回転作業の作業効率を向上させることができる。
更に、ガイドレールはベース部材の外周に沿うように形成されているので、例えば、橋梁の先端側を支持した状態で移動する台車等を用いる場合に比較して、あまり設置スペースをとることがなくなり、橋脚間の既設の道路,線路,水路等に影響しにくくなり、これらの使用停止を短時間で終わらせることができる。
【0016】
また、必要に応じ、上記ガイドレールの上面を平面に形成し、上記移動体を上記ガイドレールの上面を摺接する平面を有した摺接体を備えて構成している。
移動体は、橋梁側ベース部材の回転中において、摺接体がガイドレールに摺接して回転する。これにより、移動体は、簡単な構造でガイドレール上を移動することができ、橋梁側ベース部材を安定して支持しつつ回転させることができる。
【0017】
更に、必要に応じ、上記移動体をピストン及びシリンダからなる油圧駆動ジャッキで構成している。
これにより、橋梁側ベース部材が橋脚側ベース部材に対して傾動しようとすると、シリンダの油圧を高めて、傾こうとする側の油圧駆動ジャッキのピストンを進出させて橋梁側ベース部材の姿勢を制御することができる。そのため、橋梁側ベース部材は、橋脚側ベース部材に対して安定した姿勢で支持されるので、橋梁側ベース部材の回転を円滑に行なうことができ、橋梁側ベース部材の回転作業の作業効率を向上させることができる。
【0018】
更にまた、必要に応じ、上記ピストンの進出距離を検知する検知手段と、該検知手段の検知に基づいて上記油圧駆動ジャッキのシリンダの油圧を制御する制御手段とを設けている。
これにより、油圧駆動ジャッキのピストンの進出,後退は、橋梁側ベース部材の回転中においても制御手段により自動で行なわれるので、傾動しようとする橋梁側ベース部材に即座に対応でき、橋梁側ベース部材を安定した状態で回動させることができ、回転作業の作業効率を向上させることができる。
【0019】
また、必要に応じ、上記橋梁側ベース部材を回転する回転駆動機構を設け、上記回転駆動機構を、上記ガイドレールに着脱自在に取り付け可能なクランプ部と、該クランプ部に一端が回動可能に連結され他端が上記移動体に回動可能に連結され、上記クランプ部のクランプ時に伸長若しくは縮小して上記移動体を移動させ、上記クランプ部のクランプ解除時に元位置に復帰する伸縮機構とを備えて構成している。
この回転駆動機構を用いて、橋梁側ベース部材を回転させるには、クランプ部を作動させてガイドレールをクランプし、伸縮機構を伸長または縮小させて、一方の回転駆動機構のクランプ部と、移動体を離間または近接させ、その後、クランプ部のクランプを解除し、伸縮機構を元位置に復帰させる。次に、上記と同様にして、クランプ部でガイドレールをクランプして伸縮機構を離間または近接させる。これを繰り返し、回転駆動機構により、橋梁側ベース部材を所望の角度回転させる。
これにより、橋梁側ベース部材を回転駆動機構で回転するので、容易に橋梁側ベース部材の回転を行なうことができ、回転作業の作業効率を向上させることができる。
【0020】
更に、必要に応じ、上記伸縮機構をピストン及びシリンダからなる油圧駆動ジャッキで構成している。
これにより、伸縮機構に油圧駆動ジャッキを用いたので、小さな簡単な構造で移動体とクランプ部とを離間または近接させることができ、回転を容易に行なうことができる。
【0021】
次にまた、必要に応じ、上記橋梁側ベース部材に設けられる上記一方部材または上記他方部材に対し上記橋梁側ベース部材を移動可能に支持し、上記橋梁側ベース部材を移動させ適宜の位置でロックする移動機構を設けた構成としている。
これにより、例えば、橋梁の回転後に、橋梁を、架設される橋脚側に合わせて橋梁側ベース部材を移動させることができ、架設作業を容易に行なわせることができる。
【0022】
また、必要に応じ、上記橋梁側ベース部材の下側に摺接板を設け、上記橋梁側ベース部材側の一方部材または他方部材の上側に上記摺接板に摺接する反力材を設け、上記移動機構を、ピストン及びシリンダを有するとともにピストン及びシリンダのいずれか一方が上記摺接板に固定されいずれか他方が上記反力材に当接しピストンの進退動により上記摺接板と反力材とを相対移動させる複数の油圧駆動ジャッキを備えて構成している。
この移動機構を用いて、一方部材または他方部材に対して橋梁側ベース部材を移動させる場合には、移動機構の油圧駆動ジャッキにより反力材を押圧し、摺接板を反力材に対して摺動させて、摺接板の反力材による支持位置を移動させる。これにより、一方部材または他方部材に支持された状態で、橋梁側ベース部材を回転軸に直交する平面方向に、ピストンの進出分だけ自在に移動させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明の橋梁架設用回転装置によれば、軸機構を、橋脚側ベース部材及び橋梁側ベース部材のいずれか一方側に設けられ端部が略半球状の半球体に形成された一方部材と、橋脚側ベース部材及び橋梁側ベース部材のいずれか他方側に設けられ端部が半球体を摺接可能に受ける半球状の凹部に形成された他方部材とを備えて構成したので、橋梁側ベース部材が傾動しようとしても、橋梁側ベース部材側からの荷重を、他方部材の凹部で分散して受けることができ、これにより、橋梁側ベース部材の回転には殆ど影響がなく、そのまま橋梁側ベース部材の回転を行なうことができるようになり、橋梁側ベース部材の回転作業の作業効率を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置について詳細に説明する。この橋梁架設用回転装置は、主に、橋脚間に、例えば、既設の線路,道路,水路等があり、架設予定の橋梁の下部に橋梁を一時的に支えるためのベント等が設置できない場合に用いられる。
【0025】
図1乃至図3に示すように、橋梁架設用回転装置Sは、橋脚1,2間に橋梁4を架設する際、橋梁4を橋脚1に回転可能に支持し、回転により橋梁4を架設するものである。
橋脚1は、円筒形状に形成されており、地中に打ち込まれた基礎3部分に立設される。
橋梁4は、長手方向に連設された複数の橋梁ブロック4aで構成されている。橋梁4は、その回転前に、橋梁ブロック4aをベント5により一時的に支持した状態で隣り合う橋梁ブロック4aを接合して構築される。
【0026】
橋梁架設用回転装置Sの基本的な構成は、橋脚1の上部に設けられる橋脚側ベース部材10と、橋梁4の下部に設けられる橋梁側ベース部材20と、ベース部材間に設けられ橋梁側ベース部材20を橋脚側ベース部材10に対して回転可能にする軸機構30と、軸機構30による橋梁側ベース部材20の回転の際橋梁側ベース部材20の傾動を抑止する傾動抑止機構50とを備えてなる。
【0027】
橋脚側ベース部材10は、橋脚1に一体に形成された円筒体11と、円筒体11の内部に設けられ軸機構30が取り付けられる取付部材12とを備えてなる。
取付部材12は、円筒体11の内壁に円筒体11の中心を通り互いに直交する2つの直線上に十字に4箇所夫々溶接固定される台部材13と、この台部材13に、先端部が高さ調整材15を介してボルト及びナットで固定される十字形状の受梁14とを備えてなる。
【0028】
橋梁側ベース部材20は、橋梁ブロック4aと接合されて橋梁4の一部となる橋梁基部部材21と、橋梁基部部材21の下面から垂下して設けられ橋脚側ベース部材10と同じ径を有した金属製の円筒状体22と、円筒状体22の内部に設けられ後述の軸機構30の反力材38に載置される摺接板23とを備えてなる。橋梁基部部材21には、図4及び図5に示すように、底部に円筒状体22の内部に連通する出入口24aが形成された断面円形の凹所24が備えられている。
摺接板23は、図1乃至図3,図6に示すように、その中心が円筒状体22の軸を中心とする十字状に形成されている。また、摺接板23は、摺接板取付部25を介して橋梁基部部材21と、円筒状体22に固着されている。摺接板取付部25は、円筒状体22の内側面に軸方向に平行かつ互いに平行な矩形状の一対の板材26と、一対の板材間に架設された互いに平行な一対の板部材27とを備えてなる。板材26と板部材27とは、井桁状に設けられ、その上端縁が橋梁基部部材21の下面に接合されている。また、板部材27は、その中央に外側に向けて突設されるリブ部材28が設けられている。更に、板部材27の上側中央には、出入口24aに対応する位置に切欠き29が設けられている。
【0029】
図1,図7及び図8にも示すように、軸機構30は、橋脚側ベース部材10及び橋梁側ベース部材20のいずれか一方側に設けられ端部が略半球状の半球体32に形成された一方部材31と、橋脚側ベース部材10及び橋梁側ベース部材20のいずれか他方側に設けられ端部が半球体32を摺接可能に受ける半球状の凹部34に形成された他方部材33とを備えて構成されている。この軸機構30は、実施の形態においては、一方部材31が橋梁側ベース部材20側に、他方部材33が橋脚側ベース部材10側に夫々設けられている。
【0030】
一方部材31は、矩形状の板体35の下面に半球体32が形成されている。また、一方部材31の半球体32の中央に半球体32の中心軸に沿い半球体32の表面に向けて拡開するロート状の貫通孔36が設けられている。貫通孔36は、板体35側に設けられ、後述のロッド43の頭が収納される収納部37に連通している。
また、一方部材31は、板体の上側には、摺接板23に摺接する反力材38を備えている。反力材38は、正方形の上側板39と、上側板39と同形状の下側板40と、上側板39を下側板40に対して支持する支持部材41とにより、横断面正方形の直方体状に形成されている。また、上側板39は、摺接板23にボルト及びナットを用いて着脱可能に結合される。また、下側板40は、一方部材31の板体35に着脱可能に結合される。
【0031】
他方部材33の凹部34には、半球体32との摩擦を低減するために高圧面用の摺動部材42が貼り付けられている(半球体32は、例えば、所謂S54Cと呼ばれる表面にハードクロムメッキが施された機械構造用炭素鋼材で形成され、摺動部材は、例えば、PTFE(フッ素樹脂)等で構成されている。また、半球体32と摺動部材42の滑り摩擦係数は、μ=0.05である。)。
また、他方部材33の凹部34の中央に凹部34の中心軸に沿い貫通孔36に遊挿されるロッド43が設けられている。ロッド43は、凹部34の中央に設けた雌ネジ部44に先端が螺合する雄ネジを有したボルトで構成されている。
【0032】
また、一方部材31及び他方部材33の少なくともいずれか一方を上下移動可能に支持する支持機構45を設けている。実施の形態においては、支持機構45を、ピストン46及びシリンダ47からなる油圧駆動ジャッキで構成している。そして、支持機構45のピストンを他方部材33自体で構成している。この支持機構45の油圧駆動ジャッキは、図14に示すように、シリンダ47に接続されるポンプ77からのオイルにより駆動される。
また、支持機構45のピストン46である他方部材33は、その下端側が円柱状に形成され、シリンダ47に対して回転可能になっている。また、支持機構45のピストン46は、その軸が凹部34の中心軸と同軸に形成されている。支持機構45のシリンダ47は、受梁14の中央にボルト及びナットにより着脱自在に取り付けられている。また、支持機構45のシリンダ47には、支持機構45のピストン46がピストン46の軸回りに回動可能に挿通されている。
【0033】
図1,図7,図8乃至12に示すように、傾動抑止機構50は、橋脚側ベース部材10の外周に沿って設けられるガイドレール51と、橋梁側ベース部材20に橋梁側ベース部材20の回転軸を中心とする円周上に等間隔にかつガイドレール51上を移動可能に複数設けられ橋梁側ベース部材20をガイドレール51に対して支持する移動体60とを備えた構成としている。
【0034】
ガイドレール51は、橋脚側ベース部材10の円筒体11の軸と同軸のドーナツ状の上側フランジ52と、上側フランジ52と同形状の下側フランジ53と、下側フランジ53に対して上側フランジ52を支持する円筒状の内ウェブ54aと、内ウェブ54aに同軸に設けられる円筒状の外ウェブ54bと、上側フランジ52の上面に載置されたステンレス板55とを備えて構成されている。下側フランジ53は、橋脚側ベース部材10に底部反力ブラケット57を介して結合されている。底部反力ブラケット57は、ボルト及びナットにより、ガイドレール51及び橋脚側ベース部材10に着脱可能に結合されている。
【0035】
移動体60は、ガイドレールと51、橋梁側ベース部材20の円筒状体22外側に設けた上部ブラケット61間に設けられ、上部ブラケット61を介して橋梁側ベース部材20を支持している。実施の形態においては、移動体60及び上部ブラケット61は、円筒状体22の軸を中心に60度毎に6箇所設けられている。
移動体60は、ピストン71及びシリンダ72からなる油圧駆動ジャッキで構成されている。この移動体60の油圧駆動ジャッキは、図14に示すように、シリンダ72に接続されるポンプ77からのオイルにより駆動される。
また、移動体60のシリンダ72の下側には、ガイドレール51のステンレス板55を摺接する平面を有した摺接体73を備えている。摺接体73は、フッ素樹脂製の板で構成されている(ステンレス板55とフッ素樹脂板の滑り摩擦係数は、μ=0.10である。)。
【0036】
上部ブラケット61は、円筒状体22の外側に沿って円弧状に形成される取付部62と、取付部62の下端に設けられ円筒状体22の軸に対して直交する平面を有しこの平面がピストン71で押圧される被押圧板63と、取付部62に対して被押圧板63を補強する補強部64とを備えてなる。取付部62は、ボルト及びナットにより円筒状体22に着脱可能に取り付けられる。
また、被押圧板63の平面には、ピストン71が接している。また、被押圧板63の平面には、この平面に立設され、移動体60を覆って移動体60を保持する保持部材65が設けられている。保持部材65は、移動体60の油圧駆動ジャッキのシリンダ72の外形に沿う円弧状に形成された一対の板状体66で構成されている。
【0037】
また、橋梁架設用回転装置Sには、移動体60に係る荷重及び移動体60のピストン71の進出距離を検知する検知手段と、検知手段の検知に基づいて移動体60の油圧駆動ジャッキを制御する制御手段とが設けられている。
検知手段は、例えば、支持機構45及び各移動体60のシリンダ72に係る油圧を検知する油圧検知センサ75と、ピストン71の進出距離を計測するリニアエンコーダ76とを備えた構成としている。また、検知手段は、支持機構45のシリンダ47に係る油圧検知センサ75a及び支持機構45のピストン46の進出距離を計測するリニアエンコーダ76aを備えている。
【0038】
リニアエンコーダ76は、図9乃至図11に示すように、各上部ブラケット61に設けられる本体67と、本体67に一端が巻き取られるワイヤ69と、ワイヤ69の他端をシリンダ側に固定するワイヤ固定部材68とを備えてなる。このリニアエンコーダ76は、本体67において、ワイヤ69が引出された距離をカウントすることにより、ピストン71の進出距離hを計測している。
また、リニアエンコーダ76aは、リニアエンコーダ76と同様のもので構成され、取付状態を図示しないが、シリンダ46側に本体が取り付けられ、シリンダ47側にワイヤ固定部材が取り付けられる。
【0039】
更にまた、制御手段は、シリンダ47,72とポンプ77との間に介装される油圧制御パネル78(所謂、油圧制御盤と呼ばれる)と、検知手段の油圧検知センサ75,75a及びリニアエンコーダ76,76aの検知に基づいて油圧制御パネル78を制御してポンプ77からのオイルの圧力を制御する制御部79(所謂、制御操作盤と呼ばれる)とを備えてなる。
油圧制御パネル78は、ポンプ77からのオイルが入力される入力口59aと、オイルの油圧を異ならせて出力する4つの出力口59b,59cとを備えている。4つの出力口のうち1つ(59b)は、シリンダ46に接続される管58aが接続されている。また、残りの3つの各出力口(59c)には、隣り合う2つの移動体60のシリンダ72に夫々接続され、この2つのシリンダ72同じ油圧がかけられるように、末端が2つに分岐した管58が接続されている。
【0040】
制御部79は、予め、支持機構45の油圧駆動ジャッキのピストン46で橋梁側ベース部材20側に加えられる力の設定値Aと、各移動体60の油圧駆動ジャッキのピストン71で橋梁側ベース部材20側に加えられる力の設定値Bとが設定可能になっている。この力A及び力Bと橋梁側ベース部材20よりも上側の荷重Fとの関係は、荷重F=A+6×Bになるように設定される(実施の形態においては、A:6×B=80〜90:10〜20となるように設定した)。
【0041】
また、制御部79には、設定値Aに対して許容範囲値A±αが設定されるとともに、設定値Bに対して許容範囲値B±βが設定される。
そして、制御部79は、油圧検知センサ75aで検知した油圧から算出した支持機構45の油圧駆動ジャッキのピストン46から加えられる力fと、許容範囲値A±αとを比較し、油圧制御パネル78を介してシリンダ47の油圧を制御する。また、油圧検知センサ75で検知した油圧から算出した移動体60の油圧駆動ジャッキのピストン71から加えられる力fと、許容範囲値B±βとを比較し、油圧制御パネル78を介してシリンダ72の油圧を制御する。
詳しくは作用の部分で説明する。
【0042】
また、制御部79は、同じ管58が接続される2つの移動体60のうち、一方の移動体60の油圧駆動ジャッキのピストン71のリニアエンコーダ76で検知した進出距離h(h1)と、他方の移動体60の油圧駆動ジャッキのピストン71のリニアエンコーダ76で進出距離h(h2)の差の絶対値が、許容値γを越える場合には、装置全体を一次的に停止させる。
【0043】
図7及び図13に示すように、橋梁架設用回転装置Sには、橋梁側ベース部材20を回転する回転駆動機構80が設けられている。回転駆動機構80は、ガイドレール51に着脱自在に取り付け可能なクランプ部81と、クランプ部81に一端が回動可能に連結され他端が移動体60に回動可能に連結され、クランプ部81のクランプ時に伸長若しくは縮小して移動体60を移動させ、クランプ部81のクランプ解除時に元位置に復帰する伸縮機構82とを備えた構成としている。この回転駆動機構80は、実施の形態においては、橋梁側ベース部材20の円筒状体22の軸を中心に、点対称的に2箇所に配置されている。
クランプ部81は、上側フランジ52の内周及び外周において、この上側フランジ52を上下から挟み込むクランプで構成されている。クランプ部81は、油圧ポンプ(図示せず)により、油圧駆動させられる。このクランプ部81のクランプ及びクランプ解除の制御は、制御部79によってなされる。また、クランプ部81のクランプ解除時には、ガイドレール51上をガイドレール51に沿って移動可能になっている。
【0044】
伸縮機構82は、ピストン84及びシリンダ85からなる油圧駆動ジャッキで構成されている。
この伸縮機構82の油圧駆動ジャッキは、一端及び他端にクレビス86が設けられている。そして、このクレビス86は、移動体60が取り付けられる上部ブラケット61と、クランプ部81とに設けられたクレビス金具87とともにピン88が挿通されて、上部ブラケット61及びクランプ部81に回動可能に連結される。この伸縮機構82の油圧駆動ジャッキは、油圧ポンプ(図示せず)からのオイルの供給により作動させられる。
尚、図示しないが、伸縮機構82の油圧駆動ジャッキは、制御部79により、油圧ポンプからの油圧を制御されて駆動させられる。
【0045】
また、図1,図7,図8に示すように、橋梁側ベース部材20に設けられる一方部材31または他方部材33に対し橋梁側ベース部材20を移動可能に支持し、橋梁側ベース部材20を移動させ適宜の位置でロックする移動機構90を設けた構成としている。
移動機構90は、ピストン91及びシリンダ92を有するとともにピストン91及びシリンダ92のいずれか一方が摺接板23に固定されいずれか他方が反力材38に当接しピストン92の進退動により摺接板23と反力材38とを相対移動させる複数の油圧駆動ジャッキ90aを備えて構成されている。また、移動機構90の油圧駆動ジャッキ90aは、シリンダ側が摺接板23の下側の端部に夫々設けられる移動機構用反力ブラケット93を介して、摺接板23に対して着脱自在に取り付けられている。この油圧駆動ジャッキ90aは、ピストン91が互いに向かい合うように十字に配置されている。
そして、図10に示すように、この4つの油圧駆動ジャッキ90aは、手動ポンプ95により、向かい合う油圧駆動ジャッキ90aと連動させられて、ピストン91が進退動させられる。手動ポンプ95は、互いに向かい合う油圧駆動ジャッキ90aのうち一方の油圧駆動ジャッキ90aのピストン91を進出させると他方の油圧駆動ジャッキ90aのピストンが後退させられ、一方の油圧駆動ジャッキ90aのピストン91を後退させると他方の油圧駆動ジャッキ90aのピストン91を進出させる。
【0046】
従って、図1乃至図3に示すように、この橋梁架設用回転装置Sを用いて橋脚1,2間に橋梁4を架設するには、まず、橋脚1,2の基礎3を線路の両側に打ち込み、クレーン等を用いて基礎3に夫々橋脚1,2を立設する。次に、この橋脚1,2のうち、一方の橋梁1の上部に、足場(図示せず)を設けるとともに、クレーン及び足場を用いて橋梁架設用回転装置Sを設置する。
【0047】
この際、橋脚1の上部に、円筒体11の内部に受梁14を構築して橋脚側ベース部材10を設け、受梁14の中央に支持機構45及び軸機構30を取り付ける。また、橋脚側ベース部材10の外周に底部反力ブラケット57を橋脚側ベース部材10に取り付け、この橋脚側ベース部材10にガイドレール51を取り付ける。
次にまた、橋梁側ベース部材20の円筒状体22に、上部ブラケット61及び移動体60を取り付け、摺接板23に移動体60を取り付けた状態で、クレーンで橋梁側ベース部材20を吊下し、橋脚1の上部に設ける。
【0048】
また、橋梁架設用回転装置Sを設けた一方の橋脚1に、橋梁4を構築していく。
この際、橋梁4は、予め設けたベント5に橋梁ブロック4aを支持させた状態で、溶接等により橋梁側ベース部材20の橋梁基部部材21及び隣り合う橋梁ブロック4aを接合していく。また、橋梁4側の重さに対してバランスをとるために、橋梁4の基端部側に設けた架台98上に所謂カウンタウェイト99と呼ばれるおもりを載置する。更に、他方の橋脚2の上部に、一方の橋脚1の上部に設けた橋梁4の回動後にこの橋梁4の先端部が係合し、橋梁4の一部となる別の橋梁基部部材9を設ける。
【0049】
そして、橋梁4を回転する。この場合、回転に先立って、支持機構45及び傾動抑止機構50の調整を行なう。この調整について、図16に示すフローチャートに従って説明すると、以下のようになる。
まず、クランプ部81によりガイドレール51をクランプする(1−1)。クランプ部81のクランプが完了したならば(1−2)、制御部79により、支持機構45及び傾動抑止機構50の油圧駆動ジャッキに係る検知手段の油圧検知センサ75及びリニアエンコーダ76の検知に基づいて、油圧制御パネル78によりポンプ77からのオイルの油圧を制御し、支持機構45の油圧駆動ジャッキ及び移動体60の油圧駆動ジャッキのピストン46,71を進出し、橋梁側ベース部材20を橋脚側ベース部材10に対して浮上させていく(1−3)。
この際、制御部79は、支持機構45の油圧駆動ジャッキのシリンダ47の荷重を検知する油圧検知センサ75aの検知により、ピストン46から橋梁側ベース部材20側に加えられる力fが設定値Aになるように、油圧制御パネル78からのオイルを制御する。また、制御部79は、移動体60の油圧駆動ジャッキのシリンダ72の荷重を検知する油圧検知センサ75の検知により、ピストン71から橋梁側ベース部材20側に加えられる力fが設定値Bになるように、油圧制御パネル78からのオイルを制御する。
また、この際、リニアエンコーダ76,76aでピストン46,71の進出を検知できない等、支持機構45及び移動体60の油圧駆動ジャッキになんらかの異常があれば装置を停止する(1−4N、1−10)。
【0050】
更に、これらの油圧駆動ジャッキのピストン46,71の進出により、橋梁4が、ベント5から離間して解放されたならば(1−5Y)、各油圧駆動ジャッキのシリンダの油圧が正常値にあるかどうかを油圧検知センサ75,75aにより検知し(1−6)、正常値とは異なる場合には、装置を停止する(1−6N,1−10)。
また、橋梁側ベース部材20が橋脚側ベース部材10に対する浮上が小さ過ぎるあるいは大き過ぎる場合等、各油圧駆動ジャッキの調整が必要な場合(1−7Y)、制御部79の設定値A,Bを変更したり、各油圧駆動ジャッキを夫々手動で調整したりする(1−8,1−9)。
【0051】
次に、橋梁4を回転させる。図17に示すフローチャートに従って説明すると、橋梁4を回転させる準備が整ったら(2−1)、回転駆動機構80により、以下のようにして橋梁4の回転駆動を行なわせる。
回転駆動は、図18(a)に示すように、2つの回転駆動機構80のうちいずれか一方の回転駆動機構80(80a)のクランプ部81のみを作動させてガイドレール51をクランプし(2−2,2−3)、いずれか他方の回転駆動機構80(80b)のクランプ部81を非作動にしてガイドレール51のクランプを解除し、この状態で、一方の回転駆動機構80の油圧駆動ジャッキを駆動させてピストン84を後退させ(2−4,2−11N)、一方の回転駆動機構80のクランプ部81と、移動体60とを近接させていく。
【0052】
次に、図18(b)に示すように、一方の回転駆動機構80(80a)の油圧駆動ジャッキのピストン84が限界まで後退したら(2−11Y)、一方の回転駆動機構80(80a)のクランプ部81を非作動にしてガイドレール51のクランプを解除し(2−12,2−13)、他方の回転駆動機構80(80b)のクランプ部81を作動させてガイドレール51をクランプし、この状態で、他方の回転駆動機構80(80b)の油圧駆動ジャッキを駆動させてピストン84を後退させ、他方の回転駆動機構80(80b)のクランプ部81と、移動体60とを近接させる一方、一方の回転駆動機構80(80a)の油圧駆動ジャッキのピストン82を元位置に復帰させてクランプ部81と移動体60とを相対的に離間させる(2−14,2−15)。
【0053】
次にまた、図18(c)に示すように、他方の回転駆動機構80(80a)のクランプ部81を非作動にしてガイドレール51のクランプを解除し、一方の回転駆動機構80(80a)のクランプ部81を作動させてガイドレール51をクランプし、この状態で、一方の回転駆動機構80(80a)の油圧駆動ジャッキを駆動させ、一方の回転駆動機構80(80a)のクランプ部81と、移動体60とを近接させる一方、他方の回転駆動機構80(80b)の油圧駆動ジャッキのピストンを元位置に復帰させてクランプ部81と移動体60とを相対的に離間させる。
上記のように、一方及び他方の回転駆動機構80の油圧駆動ジャッキを交互に複数回、回転駆動し、橋梁側ベース部材20を、軸機構30の中心軸を中心に所望の角度分だけ回転させて(2−10)、回転駆動機構80を停止する。実施の形態においては、回転駆動機構80の油圧駆動ジャッキは、1回あたりの駆動により橋梁側ベース部材20を約9度回転させるように設計してあり、回転駆動機構80の油圧駆動ジャッキを交互にそれぞれ5回ずつ駆動し、計10かい駆動させて、90度回転した(図18(d))。
【0054】
この際、軸機構30においては、一方部材31の半球体32が、半球体32の中心軸を軸に、他方部材33の凹部34に対して摺動した状態で回動する。この回動時に、橋梁側ベース部材20が傾動しようとすると、一方部材31は、これに追随して傾こうとするが、一方部材31の半球体32が凹半球状の凹部34で受けられているので、荷重の分散性が良く、橋梁側ベース部材20側からの荷重は、他方部材33の凹部34の略全面に亘って均一に受けることができる。これにより、橋梁側ベース部材20が傾動しようとしても、橋梁側ベース部材20の回転には殆ど影響がなく、そのまま橋梁側ベース部材20の回転を行なうことができるようになり、橋梁側ベース部材20の回転作業の作業効率を向上させることができる。
【0055】
また、この際、支持機構45のピストン46である他方部材33には、一方部材31の回転により生じた半球体32及び凹部34間に生じた摩擦により、凹部34の中心軸回りに回転力が生じ、他方部材33も支持機構45のシリンダ47に対して回動していく。そのため、軸機構30だけでなく、支持機構45のピストン46がシリンダ47に対して回転するので、より一層、橋梁側ベース部材20の回転を円滑に行なわせることができる。
【0056】
この回転駆動機構80による回転駆動中においては、傾動抑止機構50により橋梁側ベース部材20の橋脚側ベース部材10に対する傾動が抑止される(2−6)。この傾動は、例えば、ガイドレール51表面はある程度不均一で不陸があること等により生じる。
傾動抑止機構50は、制御部79により制御され、具体的には、例えば、図19に示すフローチャートに従って次に説明するように行なわれる。
制御部79は、例えば、ガイドレール51が僅かに凹になっていることにより上部ブラケット61の被押圧板63とガイドレール51間が離間する等し、油圧検知センサ75の検知によりf<B−βとなった場合には(3−1Y)、その油圧検知センサ75が設けられた管58を所定量増圧してシリンダ72内の油圧を所定量増圧し、力fを大きくしてピストン71を進出させる(3−2)。
また、例えば、ガイドレール51が僅かに凸になっていることにより上部ブラケット61の被押圧板63とガイドレール51間が近接する等し、油圧検知センサ75の検知によりB+β<fとなった場合には(3−1N,3−3Y)、その油圧検知センサ75が設けられた管58を所定量減圧してシリンダ72内の油圧を所定量減圧し、力fを小さくしてピストン71を後退させる(3−4)。
更に、移動体60の油圧駆動ジャッキのピストン71からの力fが、B−β≦f≦B+βであるとき(3−1N,3−3N)、シリンダ72内の油圧を維持する(3−5)。
【0057】
また、上記の移動体60の油圧駆動ジャッキの制御によって、僅かに橋梁側ベース部材20が傾動するような場合等において、油圧検知センサ75aの検知によりf<A−αとなった場合には(3−6Y)、油圧検知センサ75aが設けられた管58aの油圧を所定量増圧してシリンダ47内の油圧を所定量増圧し、力fを大きくしてピストンを進出させる(3−7)。一方、油圧検知センサ75aの検知によりA+α<fであるときに(3−6N,3−8Y)、油圧検知センサ75aが設けられた管58aの油圧を所定量減圧してシリンダ47内の油圧を所定量減圧し、力fを小さくしてピストン46を後退させる(3−9)。そして、支持機構45の油圧駆動ジャッキのピストン46から加えられる力fが、A−α≦f≦A+αであるとき(3−6N,3−8N)、シリンダ47内の油圧を維持する(3−10)。
そして、この移動体60と支持機構45の制御を、力fがB−β≦f≦B+βに、力fがA−α≦f≦A+αに夫々なるように繰り返す(3−11)。
【0058】
即ち、橋梁側ベース部材20が橋脚側ベース部材10に対して傾動しようとすると、その都度、シリンダ47,75の油圧を増圧または減圧して、油圧駆動ジャッキのピストン71を進出または後退させ、各移動体60の油圧駆動ジャッキに略均等の荷重が係るようにして橋梁側ベース部材20の傾動を抑止するので、橋梁側ベース部材20は、橋脚側ベース部材10に対して安定した姿勢で支持される。そのため、橋梁側ベース部材20の回転を円滑に行なうことができ、橋梁側ベース部材20の回転作業の作業効率を向上させることができる。
また、支持機構45及び移動体60の油圧駆動ジャッキのピストン46,71の進出,後退は、回転中においても制御手段により自動で行なわれるので、傾動しようとする橋梁側ベース部材20に即座に対応でき、橋梁側ベース部材20を安定した状態で回転させることができ、回転作業の作業効率を向上させることができる。
【0059】
また、この際、移動体60は、橋梁側ベース部材20をガイドレール51に支持した状態で、ガイドレール51に対して摺接体73が摺接して移動するので、簡単な構造で橋梁側ベース部材20を安定して支持しつつ回転させることができる。
更に、ガイドレール51は、橋脚側ベース部材10の外周に沿うように形成しているので、例えば、橋梁4の先端側を支持した状態で移動する台車等を用いる場合に比較して、あまり設置スペースをとることがなくなり、橋脚1,2間の既設の道路,線路,水路等に影響しにくくなり、これらの使用停止を短時間で終わらせることができる。
【0060】
また、橋梁4の回転中においては、軸機構40,支持機構45,伸縮機構82の油圧駆動ジャッキ自体に不具合がある等、異常がある場合は装置を停止する(2−5N,2−8)。更に、移動体60の油圧駆動ジャッキが制御された際、隣り合う2つの移動体60の油圧駆動ジャッキのシリンダ72に同じ油圧をかけるようにしている関係上、まれに、2つの移動体60のうち、一方の油圧駆動ジャッキのピストン71の進出距離h1と他方の油圧駆動ジャッキのピストン71の進出距離h2とが極端に異なる場合が想定される。そして、|h1−h2|>γとなった場合には(2−7N)、装置を停止する。その後、手動で各油圧検知センサを調整し(2−8)、復旧後に上記と同様にして回転を再開する。
【0061】
次にまた、回動が終了した後は、図20に示すフローチャートに従って、回転した橋梁4の先端と他方の橋脚1の上部に設けた橋梁基部部材9とを係合してこれらを結合する。
この際、橋梁4の先端が、橋梁基部部材9に対してずれが生じ、これらをうまく係合できない場合には、橋梁4を、移動機構90により、回転軸に直交する平面方向の位置調整を行ない、また、支持機構45,移動体60により高さ位置の位置調整を行なう(4−1Y)。
【0062】
回転軸に直交する平面方向の位置調整を行なう場合には、反力材38と摺接板23とを結合するボルト及びナットを取り外し、手動ポンプ95を操作し移動機構90の油圧駆動ジャッキ90aのピストン91により反力材38を押圧し、摺接板23を反力材38に対して摺動させて、摺接板23の反力材38による支持位置を移動させる(4−2)。そのため、回転軸に直交する平面方向において、橋梁側ベース部材20を軸機構30に支持した状態で、ピストン91の進出分だけ一方部材31に対し橋梁側ベース部材20を移動できる。これにより、回転軸に直交する平面方向に位置調整でき、橋梁4の先端と橋梁基部部材21とを係合することができるようになり、橋梁4を2つの橋脚1に対して安定して架設させることができる。
また、高さ位置を調整する場合には、支持機構45の油圧駆動ジャッキのシリンダ47及び移動体60の油圧駆動ジャッキのシリンダ72を増圧または減圧し、ピストン46,71を進出もしくは後退させる(4−3)。
このような位置調整平面方向の位置調整,高さ位置調整を橋梁4の先端の橋梁基部部材9に対してずれがなくなるまで繰り返す(4−4N)。
【0063】
位置調整が必要ない場合(4−1N)あるいは位置調整を終えた後(4−4Y)は、橋梁4の先端と橋梁基部部材9との係合を行なう(4−5)。この係合は、橋梁4の先端及び橋梁基部部材9付近に足場(図示せず)を設けて、人手で行なう。
次に、支持機構45の油圧駆動ジャッキのシリンダ47及び移動体60の油圧駆動ジャッキのシリンダ72の油圧を所定量ずつ減圧し、ピストン46,71を後退させていく(4−6)。この際、これらの油圧駆動ジャッキに異常があった場合には、シリンダ47,72の減圧を停止し(4−8)、油圧駆動ジャッキを手動で調整する(4−9)。そして、軸機構30及び支持機構45,移動体60の橋梁側ベース部材20の支持を解除する(4−10)。そして、橋脚側ベース部材10の円筒体11と橋梁側ベース部材20の円筒状体22とを溶接などにより互いに接合する。
【0064】
次にまた、図1及び図21に示すように、移動機構90,軸機構30及び支持機構45を橋脚側ベース部材10,橋梁側ベース部材20から取り外し、橋梁側ベース部材20の円筒状体22の上部側の孔からこれらを取出す。この際、支持機構45の油圧駆動ジャッキのピストン42である他方部材33は後退させられ、反力材38と摺接板23の間に隙間を生じさせる。次に、移動機構90の油圧駆動ジャッキ,移動機構用反力ブラケット93,反力材38、軸機構30及び支持機構45を順に取り外す。また、傾動抑止機構50を、橋脚側ベース部材10及び橋梁側ベース部材20から取り外す。
そして、橋脚1,橋脚側ベース部材10の円筒体11及び橋梁側ベース部材20の円筒状体22の内部にコンクリートを充填する。
そして、図2に示すように、このように構築された橋脚1,2及び橋脚1,2間に架設された橋梁4を、同様にして複数設置し、これらの橋梁4の上に、車両等が通過可能な橋梁本体6を架設して高架橋を構築する。
【0065】
尚、本発明の実施の形態においては、回転駆動機構80を2個設けたがこれに限定されるものでなく、1個であっても3個以上あってもよい。
尚また、本発明の実施の形態においては、移動体60を6個設けたがこれに限定されるものでなく、3個以上であれば何個設けてもよい。
また、本発明の実施の形態においては、設定値Aと、設定値Bの関係がA:6×B=80〜90:10〜20となるように設定したが、これに限定されるものでなく、例えば、A:6×B=0:100であってもよく、設定変更してよい。
【0066】
尚、本発明の実施の形態においては、橋梁架設用回転装置Sを、橋梁4の上に橋梁本体を架設して高架橋を構築する場合について説明したが、これに限定されるものでなく、橋梁4自体が人や車両が通行する道路,線路となる橋梁本体となるものに用いても良い。
尚また、上記実施の形態においては、橋脚側ベース部材10に円筒体11を備えて構成し、橋梁側ベース部材20に円筒状体22を備えて構成したが、これらの形状を円筒形状に限るものでなく、筒状であれば他の形状であってもよく、例えば、断面が、三角形,四角形等の多角形の筒状に形成したものに適宜設計変更して差支えない。
また、橋脚1,橋梁4,橋脚側ベース部材10や橋梁側ベース部材20等は、金属で形成したがこれに限定されるものでなく、例えば、鋼材,鉄筋コンクリート,プレストレストコンクリート等どのようなものでよく、適宜設計変更して差支えない。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置を示す縦断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置を、橋脚及び橋梁間に取り付けた状態で示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置を、橋脚及び橋梁間に取り付けた状態で示す側面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の橋梁側ベース部材を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の橋梁側ベース部材を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置であって、橋梁側ベース部材の摺接板の取付状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置を示す横断面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置であって、軸機構,支持機構及び移動機構を示す要部拡大断面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の上部ブラケットの取付状態を示す平面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の傾動抑止機構を示す要部拡大図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の傾動抑止機構を示す要部拡大図である。
【図12】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の傾動抑止機構であって、移動体を断面にして示す図である。
【図13】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の回転駆動機構示す図である。
【図14】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の支持機構及び傾動抑止機構のシステム図である。
【図15】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の移動機構のシステム図である。
【図16】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置のフローチャート図である。
【図17】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置のフローチャート図である。
【図18】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置による橋梁側ベース部材の回転状態を示す図である。
【図19】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置の傾動抑止機構の制御に関するフローチャート図である。
【図20】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置のフローチャート図である。
【図21】本発明の実施の形態に係る橋梁架設用回転装置を、その一部取り外した状態で示す図である。
【図22】従来の橋梁架設用回転装置の一例を示す図である。
【図23】従来の橋梁架設用回転装置の一例を要部を拡大して示す図である。
【符号の説明】
【0068】
S 橋梁架設用回転装置
1,2 橋脚
4 橋梁
10 橋脚側ベース部材
20 橋梁側ベース部材
23 摺接板
30 軸機構
31 一方部材
32 半球体
33 他方部材
34 凹部
36 貫通孔
38 反力材
43 ロッド
45 支持機構
46 ピストン
47 シリンダ
50 傾動抑止機構
51 ガイドレール
60 移動体
71 ピストン
72 シリンダ
73 摺接体
80 回転駆動機構
81 クランプ部
82 伸縮機構
90 移動機構
91 ピストン
92 シリンダ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
橋脚間に橋梁を架設する際、橋梁を橋脚に対して回転可能に支持し、回転により上記橋梁を架設する橋梁架設用回転装置であって、
上記橋脚側に設けられる橋脚側ベース部材と、上記橋梁側に設けられる橋梁側ベース部材と、上記ベース部材間に設けられ上記橋梁側ベース部材を上記橋脚側ベース部材に対して回転可能にする軸機構と、該軸機構による橋梁側ベース部材の回転の際該橋梁側ベース部材の傾動を抑止する傾動抑止機構とを備えた橋梁架設用回転装置において、
上記軸機構を、上記橋脚側ベース部材及び橋梁側ベース部材のいずれか一方側に設けられ端部が略半球状の半球体に形成された一方部材と、上記橋脚側ベース部材及び橋梁側ベース部材のいずれか他方側に設けられ端部が上記半球体を摺接可能に受ける半球状の凹部に形成された他方部材とを備えて構成したことを特徴とする橋梁架設用回転装置。
【請求項2】
上記一方部材の半球体の中央に当該半球体の中心軸に沿い該半球体の表面に向けて拡開するロート状の貫通孔を設け、上記他方部材の凹部の中央に当該凹部の中心軸に沿い上記貫通孔に遊挿されるロッドを設けたことを特徴とする請求項1記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項3】
上記一方部材及び他方部材の少なくともいずれか一方を上下移動可能に支持する支持機構を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項4】
上記支持機構を、ピストン及びシリンダからなる油圧駆動ジャッキで構成し、上記ピストンを上記一方部材及び他方部材の少なくともいずれか一方自体で構成したことを特徴とする請求項3記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項5】
上記傾動抑止機構を、上記橋脚側ベース部材の外周に沿って設けられるガイドレールと、上記橋梁側ベース部材に該橋梁側ベース部材の回転軸を中心にした円周上等間隔にかつ上記ガイドレール上を移動可能に複数設けられ上記橋梁側ベース部材を上記ガイドレールに対して支持する移動体とを備えて構成したことを特徴とする請求項1,2,3または4記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項6】
上記ガイドレールの上面を平面に形成し、上記移動体を上記ガイドレールの上面を摺接する平面を有した摺接体を備えて構成したことを特徴とする請求項5記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項7】
上記移動体をピストン及びシリンダからなる油圧駆動ジャッキで構成したことを特徴とする請求項5または6記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項8】
上記ピストンの進出距離を検知する検知手段と、該検知手段の検知に基づいて上記油圧駆動ジャッキのシリンダの油圧を制御する制御手段とを設けたことを特徴とする請求項7記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項9】
上記橋梁側ベース部材を回転する回転駆動機構を設け、
上記回転駆動機構を、上記ガイドレールに着脱自在に取り付け可能なクランプ部と、該クランプ部に一端が回動可能に連結され他端が上記移動体に回動可能に連結され、上記クランプ部のクランプ時に伸長若しくは縮小して上記移動体を移動させ、上記クランプ部のクランプ解除時に元位置に復帰する伸縮機構とを備えて構成したことを特徴とする請求項5,6,7または8記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項10】
上記伸縮機構をピストン及びシリンダからなる油圧駆動ジャッキで構成したことを特徴とする請求項9記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項11】
上記橋梁側ベース部材に設けられる上記一方部材または上記他方部材に対し上記橋梁側ベース部材を移動可能に支持し、上記橋梁側ベース部材を移動させ適宜の位置でロックする移動機構を設けたことを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9または10記載の橋梁架設用回転装置。
【請求項12】
上記橋梁側ベース部材の下側に摺接板を設け、
上記橋梁側ベース部材側の一方部材または他方部材の上側に上記摺接板に摺接する反力材を設け、
上記移動機構を、ピストン及びシリンダを有するとともにピストン及びシリンダのいずれか一方が上記摺接板に固定されいずれか他方が上記反力材に当接しピストンの進退動により上記摺接板と反力材とを相対移動させる複数の油圧駆動ジャッキを備えて構成したことを特徴とする請求項11記載の橋梁架設用回転装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2007−162402(P2007−162402A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−362621(P2005−362621)
【出願日】平成17年12月16日(2005.12.16)
【出願人】(000140384)株式会社横河ブリッジ (29)
【出願人】(592182573)オックスジャッキ株式会社 (19)
【出願人】(303059071)独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 (64)
【出願人】(592173135)横河工事株式会社 (20)
【出願人】(505114570)株式会社 復建エンジニヤリング (2)
【Fターム(参考)】