説明

機器の蓋装置

【課題】 カメラ等の機器に設けたコネクタの蓋装置に適用でき、小型化を図るとともに蓋体の開閉時における操作性を改善した蓋装置を提供する。
【解決手段】 機器に設けたコネクタ5を露呈させるための開口部11の両側縁に沿ってスライド動作するとともに開口部11を開閉するためのヒンジ動作が可能な蓋体3と、蓋体3の一側部に沿って掛装され、蓋体3を開口部11の一縁部に向けて付勢する一つのスプリング4とを備える。蓋体3には両側部に設けられて蓋体3のスライド動作及びヒンジ動作を可能にするガイド片31と、開口部11の一縁部に係合して蓋体3のヒンジ動作を係止する係止爪32とを備える。スプリング4の付勢力に抗して蓋体3を操作するのみで開口部11を開閉し、また蓋体3を収納するためのスペースが不要であり、操作性を改善するとともに小型化を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はカメラ等の機器に設けられる開口部を閉塞するための蓋装置に関し、特に小型に構成する一方で操作性を改善した蓋装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
カメラには外部機器とを電気的に接続するためのコネクタが設けられており、このコネクタは通常ではカメラのカバー等に設けた開口部内に配設し、開口部を通して外部機器につながる外部コネクタを当該コネクタに接続可能に構成する。また、外部コネクタを接続しないときには開口部を蓋装置によって閉塞しておき、コネクタが外力によって損傷しないように、あるいは塵埃等が付着して電気接触不良を生じないようにしている。このような蓋装置として、従来ではゴムや軟質樹脂等にて蓋体を形成し、この蓋体を開口部に嵌合させることによって蓋体自身を保持させると共に開口部を蓋体で閉塞する構成の蓋装置が提供されている。しかし、このような蓋装置は開口部に蓋体を嵌合させる際や、嵌合を解除して開口部を開放する際の作業性が悪く、その取り扱いに熟練が要求されるという問題がある。また、経時的な劣化により蓋体の柔軟性が失われたり変形されることがあり、蓋体を開閉する際の作業性がさらに低下するとともに、当該蓋体によって開口部を閉じたときの閉塞性が低下するという問題もある。
【0003】
このような蓋装置に対し、特許文献1では蓋体を開口部に対して移動可能に支持しておき、蓋体を操作したときにスプリングの弾性力を利用して蓋体を開放するようにした技術が提案されている。この特許文献1では、蓋体をヒンジ動作させて開口部を開閉させるように構成するとともに、開口部を開放した状態の蓋体をスプリング力によって機器の内方に付勢移動させることによって蓋体を機器内に収納させるように構成している。また、収納した蓋体を引き出した上でヒンジ動作させることにより開口部を閉塞するようになっている。
【特許文献1】特開2000−91024号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の蓋装置は、蓋体を開いたときに蓋体を機器内に収納するためのスペースを開口部に隣接して設けることが必要であり機器の小型化を図る上での障害になる。また、蓋体を付勢するためのスプリングを蓋体の左右に一対設けているため、蓋装置を構成する部品点数が多く、同時に蓋装置の小型化を図る上での障害になる。さらに、蓋体を開閉するときのヒンジ動作を行う際にはスプリングの付勢方向を切り替える動作、すなわちトグル動作が必要であるため大きな操作力が必要であり、小型の蓋体を操作する際に指先が痛くなり、操作性が悪いという問題もある。また、蓋体を閉じるときには収納されている蓋体を指でつまんで引き出す操作も必要であり、指先での操作に負担を強いることになり、この面でも操作性が悪いという問題がある。
【0005】
本発明の目的は、小型化を図るとともに蓋体の開閉時における操作性を改善した蓋装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、機器の開口部を開閉するための蓋装置であって、開口部の両側縁に沿ってスライド動作するとともに開口部を開閉するためのヒンジ動作が可能な蓋体と、蓋体の一側部に沿って機器との間に掛装され、蓋体を開口部の一縁部に向けて付勢する一つのスプリングとを備え、蓋体には両側部に設けられて蓋体を開口部に支持するとともに蓋体のスライド動作及びヒンジ動作を可能にするガイド片と、開口部の一縁部に係合して蓋体のヒンジ動作を係止する係止爪とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の蓋装置は、蓋体が開口部を開放するときには蓋体はスライド動作及びヒンジ動作して開口部の一縁部に外方向に突出した状態で保持されるため、機器内に蓋体を収納するためのスペースを設ける必要がなく、機器の小型化が可能になる。また、蓋体を一つのスプリングで付勢して蓋体のスライド動作及びヒンジ動作を行うため、スプリングは最小本数の1本でよく、部品点数の削減及び機器の小型化が可能になる。蓋装置を開閉する際には指先で蓋体を押圧して係止爪での係止を解除し、あるいはスプリング力に抗して蓋体を押圧するのみでよいので操作性を改善することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、機器の内部構体と、内部構体を覆うカバー体とを備え、蓋体のガイド片は内部構体とカバー体との間隙に配設されて間隙に沿ってスライド移動されかつ回動されて蓋体のスライド動作とヒンジ動作を可能にする。カバー体と内部構体との間隙を利用することでスライド動作とヒンジ動作を行うための独立した構造が不要になり構造の簡略化が可能になる。
【0009】
ここで、スプリングは蓋体のスライド方向に沿って真直に掛装され、かつスライド方向にのみ伸縮動作されるように構成された引っ張りコイルスプリングであり、両端部がガイド片と機器の一部にそれぞれ掛止される。スプリングはスライド方向でのみ伸縮動作するため、前記カバー体と内部構体との間の間隙内にスプリングを配設でき、機器の小型化を助長することができる。ガイド片には蓋体の内面側に偏位された位置に掛止片が設けられ、この掛止片に引っ張りコイルスプリングの後端部が掛止される。蓋体を引っ張りコイルスプリングの引っ張り力によってスライド動作させることができる。
【0010】
蓋体は係止片が開口部の一縁部との係止が解除されたときに引っ張りコイルスプリングの付勢力によりガイド片が前縁部側に接近するようにスライド動作すると同時に引っ張りコイルスプリングの付勢力に伴うモーメントにより前縁部が開口部の上方にヒンジ動作される。引っ張りコイルスプリングの引っ張り力によって生じるモーメントにより蓋体に回転方向の力を発生させ、蓋体のヒンジ動作を可能にするので、ヒンジ動作を実現するための独立した構成は不要であり、また引っ張りコイルスプリングは単に伸縮するのみであるので、機器の小型化に有利である。
【実施例1】
【0011】
次に、本発明の実施例を図面を参照して説明する。図1は本発明をカメラのコネクタの蓋装置として構成した場合の主要部の部分分解斜視図である。図示を省略したカメラの筐体の一部は後カバー1によって構成されており、この後カバー1はカメラ内部構体としての電池ホルダ2の後面部から上面部を覆うように断面形状がほぼL字状の板材として設けられている。これら後カバー1と電池ホルダ2の詳細についての説明は省略するが、電池ホルダ2はここでは図1の右側端部領域がストロボホルダ21が一体に形成された構成となっている。また、電池ホルダ2にはコネクタ5が取着されている。前記後カバー1の上面の一部には矩形の開口部11が設けられており、前記コネクタ5を露呈させて図には表れない外部コネクタが着脱可能とされている。また、この開口部11を開閉するための蓋体3と、この蓋体3をカメラの前方に向けて付勢するための1本の引っ張りコイルスプリング4が備えられている。
【0012】
図2は図1を組み立てた状態の外観図、図3は図2から後カバーを除去した状態の斜視図、図4は図3のA−A線に沿う拡大断面図である。前記後カバー1は電池ホルダ2の上面に対して微小寸法の間隙をもって配置されている。前記開口部11に臨む電池ホルダ2の上面には前記後カバー1の開口部11に対応するように平面形状が矩形をしたコネクタ支持部22が形成されており、このコネクタ支持部22に前記コネクタ5が取着されている。コネクタ5の先端は前記開口部11に向けて配置されており、これにより開口部11を通して挿入される外部コネクタを嵌合してコネクタ5との間に電気接続を行うようになっている。また、前記開口部11を開閉するための蓋体3を閉じたときにはコネクタ5の露呈を防止して塵埃等がコネクタ5に付着することを防止する。
【0013】
前記開口部11は後カバー1の表面の一部を矩形に凹設して後カバーの肉厚を薄く形成した薄肉凹部11aを形成し、この薄肉凹部11a内に前縁側及び後縁側はもとより両側縁にそれぞれ若干の寸法で一回り小さくされた矩形の開口窓11bを厚み方向に貫通した構成となっている。なお、ここで、前側、後側の方向についてはカメラの正面側を前側と定義している。前記蓋体3は前記開口窓11bと同じ矩形をした板状に形成されている。この蓋体3は左右両側縁の後端部側にそれぞれ両外側に向けてガイド片31が一体に突出した状態に形成されている。これらガイド片31は開口部11の両側に構成される後カバー1と電池ホルダ2の間隙内に位置されており、この間隙内で前後方向にスライド動作できる一方で、蓋体3が開口窓11bの左右両外側に外れることがないように前記コネクタ支持部22の両側縁を左右のガイド片31で両側から挟むように配置される。さらに、ガイド片31が間隙内で回動することでガイド片を支点にして蓋体3の前縁部を上下方向に回動するヒンジ動作することができるようにしている。
【0014】
前記蓋体3の前縁部の前端面には左右方向に延びる係止爪32が前方に突出して一体に形成されている。この係止爪32は蓋体3が開口部11を閉じるときに開口窓11bの前縁部の薄肉凹部11aの下面に当接した状態で係合し、この係合によって蓋体3の前縁部が上方にヒンジ動作することを係止させるものである。さらに、蓋体3の上面には前縁部に沿うように上方に向けて突出された操作爪33が一体に突出形成されている。この操作爪33は開口部11を開放する際にカメラ使用者が指先で操作片を後方に押圧して蓋体3を後方に微小移動させるためのものである。
【0015】
前記両側のガイド片31のうち、一方、ここではカメラ正面から見て右側のガイド片31には蓋体3の表面よりも若干下側に偏位された位置に外方向に突出した掛止片34が一体に形成されており、この掛止片34には引っ張りコイルスプリング4の後端部が掛止されている。この引っ張りコイルスプリング4は、後カバー1と電池ホルダ2の間隙内に前後方向に向けてほぼ直線状に配設され、その後端部が前記掛止片34に掛止され、前端部が電池ホルダ2の一部に設けられた固定掛止片23に掛止されており、この引っ張りコイルスプリング4の弾性復帰力によってガイド片、すなわち蓋体3を前方に向けて付勢している。また、前記両側のガイド片31のうち、他方、すなわちカメラ正面から見て左側のガイド片31に対向する前方位置の前記電池ホルダ2の上面の一部にはストッパ24が上方に向けて突出形成されており、蓋体3が前方にスライド移動したときに当該左側のガイド片31がストッパ24に当接して蓋体3がそれ以上前方に移動されないようになっている。
【0016】
この構成の蓋装置では、蓋装置を閉じた状態のときには、図5(a)の断面図と図5(b)の平面図に示すように、蓋体3は開口窓11b内に嵌入された状態にある。このとき、蓋体3は両側のガイド片31が後カバー1と電池ホルダ2の間隙内にあり、これら後カバー1の内面と電池ホルダ2の上面との間に挟持された状態にあるため、蓋体3の後縁部は上下方向に拘束された状態にある。また、蓋体3は引っ張りコイルスプリング4の付勢力によって前方(図示右方)に付勢されており、この付勢力によって蓋体3の前縁部は開口窓11bの前縁部に当接され、かつ係止爪32が開口窓11bの前縁部の下面に当接しているため前縁部が上方に回動されることはない。これにより、蓋体3により開口部11を閉塞した状態にある。このとき、蓋体3の後縁部と開口窓11bの後縁部との間に僅かの隙間が生じているが、この隙間は防塵上は無視できる程度の寸法である。
【0017】
蓋装置を開くときには、図6に断面図を示すように、図には表れない指先で操作片33を後方に向けて押圧すると、蓋体3は引っ張りコイルスプリング4の付勢力に抗して僅かに後方に移動されて後縁部が開口窓11bの後縁部に当接されるが、このとき、引っ張りコイルスプリング4の後端部が掛止されている掛止片34が蓋体よりも若干内面側に配置されているので、引っ張りスプリング4の引っ張り力が蓋体3に対して上下方向(図示反時計回り)のモーメント力として作用するため、蓋体3の後縁部が下方に向けられる回転力、すなわち蓋体3の前縁部には上方の回転力が発生し、この回転力によって蓋体3は上方に僅かにヒンジ動作され、これに伴って係止爪32が開口窓11bの前縁部を乗り越える。このとき左右のガイド片31は後カバー1と電池ホルダ2の間隙内で回動され、ヒンジ動作を許容する。これにより、係止爪32による蓋体3の係止状態が解除される。
【0018】
そして、図7(a)の断面図と図7(b)の平面図に示すように、係止爪32が開口窓11bの前縁部を乗り越えて両者の係止状態が解除されると、引っ張りコイルスプリング4の付勢力によってガイド片31、すなわち蓋体3の後縁部が間隙内において前方にスライド移動されるため、蓋体3は前縁部がさらに上方に向けてヒンジ動作されながら後縁部が前方に向けて移動される。そして、ガイド片31が開口部11の前縁部の近傍にまでスライド移動され、左側のガイド片31がストッパ片24に当接されると蓋体3のスライド動作は停止され、これと同時に蓋体3は前縁部が斜め上方に向けた状態で停止される。これにより、開口部11はほぼ全域が開放された状態となり、開口窓11bを通してコネクタ5が露呈され、外部コネクタの着脱が可能になる。
【0019】
開いた蓋装置を閉じるときには、図示は省略するが、蓋体3の操作片33を指で下方に押しながら後方に力を加えると、ガイド片31は引っ張りコイルスプリング4の付勢力に抗して後カバー1と電池ホルダ2の間隙内において後方に向けてスライド移動される。また、これと同時に蓋体3はガイド片31が間隙内で回動されるため前縁部が下方にヒンジ回動されて行く。そして、蓋体3の後縁部が開口部11の後縁部に当接するまで移動されると、係止爪32が開口窓11bの前縁部を乗り越えてその下面側にまで移動される。この状態になると引っ張りコイルスプリング4の付勢力によって蓋体3は僅かに前方に移動され、係止爪32が開口窓11bの前縁部の下面に潜り込み、図5に示したように再び係止状態となる。
【0020】
このように、蓋装置を開くときには蓋体3の前縁部を後方に押圧するだけでよく、また蓋装置を閉じるときには蓋体3の前縁部を下方後方に押圧するだけでよい。いずれも蓋体3を引っ張りスプリング4の付勢力に抗して僅かに移動させる操作のみでよく、そのため、特許文献1や従来の蓋装置のように蓋体を指で摘んで引き出したり、蓋体を回動させる等の操作は不要であり、操作性を高めることが可能になる。
【0021】
また、実施例1の蓋装置は、開口部11を開放したときには蓋体3は開口部11の前縁部において上斜め方向に突出した状態に保持される。そのため、蓋体3を収納するためのスペースをカメラの筐体内に確保する必要はなく、カメラの小型化を図る上で有利である。また、蓋体3を付勢するためのスプリングは蓋体の一方の側にのみ設けた1本の引っ張りコイルスプリング4で構成できるため、部品点数を削減するとともに、引っ張りコイルスプリング4は後カバー1と電池ホルダ2の間隙を利用して配設でき、特別に配設するためのスペースをカメラ内に設計する必要がなく、この点でもカメラの小型化、構成の簡略化を図ることが可能になる。特に、この引っ張りコイルスプリング4は後カバー1と電池ホルダ2の間隙内において自身の延長方向、すなわちカメラの前後方向に伸縮動作するのみであるため引っ張りコイルスプリング4の上下方向或いは左右方向にスプリング動作を確保するためのスペースを確保する必要はなく、すなわち特許文献1のようなトグル動作のためのスペースを確保する必要はなく、この面からもカメラの小型化を図ることが可能になる。なお、ここで1本の引っ張りコイルスプリング4のみを用いているため、蓋体3に対しては偏位したスプリング力が作用し、蓋体3がスライド動作する際に左右のスライド動作力のアンバランスが生じることになるが、左右のガイド片31がコネクタ支持部22を両側から抱持しているので、蓋体3が左右方向にも回動してしまい、いわゆるあおり状態になるようなこともなく、安定した開閉動作が実現できる。
【0022】
本発明は実施例1の構成に限られるものではなく、例えば、カメラの設計上の要求から引っ張りコイルスプリングをカメラ正面から見て左側に配設してもよい。また、蓋体をカメラの後側にスライド移動させ、あるいは左右方向にスライド移動させて開口部を開閉するように構成してもよい。
【0023】
本発明はコネクタを開閉するための蓋装置に限られるものではなく、メモリカードを着脱するためのメモリスロットを開閉するための蓋装置や電池を着脱するための電池室を開閉するための蓋装置に適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施例1の主要部の部分分解斜視図である。
【図2】図1の組み立て状態の要部の斜視図である。
【図3】図2から後カバーを除去した図である。
【図4】図3のA−A線に沿う拡大断面図である。
【図5】蓋装置を閉じた状態の断面図と外カバーを除去した平面図である。
【図6】蓋装置を開く動作を説明するための断面図である。
【図7】蓋装置が開いた状態の断面図と外カバーを除去した平面図である。
【符号の説明】
【0025】
1 後カバー
2 電池ホルダ
3 蓋体
4 引っ張りコイルスプリング
5 コネクタ
11 開口部
11a 薄肉凹部
11b 開口窓
22 コネクタ支持部
23 固定掛止片
24 ストッパ
31 ガイド片
32 係止爪
33 操作片
34 掛止片



【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器の開口部を開閉するための蓋装置であって、前記開口部の両側縁に沿ってスライド動作するとともに前記開口部を開閉するためのヒンジ動作が可能な蓋体と、前記蓋体の一側部に沿って機器との間に掛装され、蓋体を前記開口部の一縁部に向けて付勢する一つのスプリングとを備え、前記蓋体には両側部に設けられて前記蓋体を前記開口部に支持するとともに前記蓋体のスライド動作及びヒンジ動作を可能にするガイド片と、前記開口部の一縁部に係合して蓋体のヒンジ動作を係止する係止爪とを備えることを特徴とする機器の蓋装置。
【請求項2】
前記機器の内部構体と、前記内部構体を覆うカバー体とを備え、前記蓋体の前記ガイド片は前記内部構体とカバー体との間隙に配設されて前記間隙に沿ってスライド移動されかつ回動されて前記蓋体のスライド動作とヒンジ動作を可能にすることを特徴とする請求項1に記載の機器の蓋装置。
【請求項3】
前記スプリングは前記蓋体のスライド方向に沿って真直に掛装され、かつスライド方向にのみ伸縮動作されるように構成された引っ張りコイルスプリングであり、両端部が前記ガイド片と前記機器の一部にそれぞれ掛止されていることを特徴とする請求項2に記載の機器の蓋装置。
【請求項4】
前記ガイド片には蓋体の内面側に偏位された位置に掛止片が設けられ、この掛止片に前記引っ張りコイルスプリングの後端部が掛止されていることを特徴とする請求項3に記載の機器の蓋装置。
【請求項5】
前記蓋体は前記係止爪が前記開口部の前縁部との係止が解除されたときに前記引っ張りコイルスプリングの付勢力によりガイド片が前記一縁部側に近接するようにスライド動作すると同時に前記引っ張りコイルスプリングの付勢力に伴うモーメントにより蓋体の一縁部が開口部の上方にヒンジ動作されることを特徴とする請求項4に記載の機器の蓋装置。
【請求項6】
前記機器はカメラであり、前記蓋体はカメラに配設されたコネクタに対して外部コネクタを接続するための開口部を開閉する蓋体であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の機器の蓋装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−151957(P2009−151957A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−326675(P2007−326675)
【出願日】平成19年12月19日(2007.12.19)
【出願人】(000113263)HOYA株式会社 (3,820)
【Fターム(参考)】